JP5684320B2 - プレストレストコンクリート部材 - Google Patents
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Description
プレテンション方式を採用した場合は、緊張力が導入されたプレストレストコンクリート部材を、現場に搬送した後、所定の位置に配置する。
ポストテンション方式では、予めコンクリート部材の端部に埋設された定着金物を介してプレストレスを導入している。
また、反力アバットを有する大規模な装置や自己釣合式鋼製フレーム103(図5参照)等を配置する必要があるため、工事現場ではなかなか採用することができなかった。
また、支圧板等の金物は、他のプレストレストコンクリート部材の製造に再利用することが可能なため、材料費を削減することが可能となる。
なお、本発明のプレストレストコンクリート部材の製造方法により製造される部材は、梁に限定されるものではない。
梁本体2には、図1(b)に示すように、緊張材4を介してプレストレスが導入されているが、断面形状や各種寸法は限定されず、適宜設定することが可能である。
シース管3の両端は、梁本体2の両端面に面して開口している。シース管3は、梁本体2内に挿通孔を形成している。シース管3の内部には緊張材4が挿通されており、緊張材4の周囲の隙間には充填材5が充填されている
本実施形態では、シース管3として、スパイラルシース管を使用するが、これに限定されるものではない。また、挿通孔を形成する管材はシース管に限定されるものではない。また、挿通孔を形成することが可能であれば、必ずしも管材を配設する必要はない。
本実施形態では、緊張材4として高強度鉄筋を使用するが、緊張材を構成する材料は限定されるものではない。例えばPC鋼棒やPC鋼より線を使用してもよい。
PCa梁1に導入されるプレストレスPは、図1(b)に示すように、PCa梁1の両端に形成される定着部Pa,Paにおいて漸増し、両端の定着部以外の部分ではほぼ一定
となる。
本実施形態では充填材5としてグラウト(モルタル)を使用するが、充填材5を構成する材料は、固化してシース管3と緊張材4とを接合する強度を有するものであればよい。これにより、緊張材の緊張力が、付着力によって、グラウトとシース管を介して本体のコンクリートに導入されるプレストレストコンクリート部材が形成される。
梁本体2は、シース管3が配設された図示しない型枠内にコンクリートを打設することにより構築する。
なお、緊張材4は、コンクリート打設前にシース管3に挿入しておいてもよい。つまり、予め緊張材4が挿入されたシース管3を型枠に配設してもよいし、型枠内に設置されたシース管3に緊張材4を挿入した後、コンクリートを打設してもよい。
なお、ジャッキ7と一方の支圧板6との間には、ジャッキチェア8を介設し、ジャッキ7と緊張材は、カプラー9を介して接続する。
ジャッキ反力は、ジャッキチェア8および支圧板6を介して梁本体2に作用させる。
充填材5の充填方法は限定されるものではないが、例えば、予め支圧板6に形成された図示しない注入孔から、充填材5を圧入することにより行う。このとき、支圧板6には、図示しない排気孔が形成されており、充填材5の圧入に伴ってシース管3内の空気を排出し、シース管3内に空気が滞留することがないようにする。
定着工程は、2回の作業に分けて行う。
ジャッキ荷重が0になった時点で、緊張材4の定着(受け替え)が完了し、緊張材4の緊張力は、充填材5との付着力により梁本体2に伝達される。これにより、梁本体2には、図3(b)に示すように、一端部にのみ定着部Paが形成される。
第二の作業は、まず、図4(a)に示すように、緊張材4の他端に設置されたジャッキ7により、緊張材4に緊張力を再導入する。再導入される緊張力は限定されるものではないが、初期緊張力(緊張工程時の緊張力)と同程度とする。このとき、緊張材4には、ジャッキ7にまで連続した緊張力P’(図4(b)の破線部分)が導入されている。
ジャッキ荷重が0になった時点で、緊張材4の定着(受け替え)が完了し、緊張材4の緊張力は、充填材5との付着力により梁本体2に伝達される。そのため、梁本体2には、図4(b)に示すように、両端部に定着部Pa,Paが形成される。
また、定着具が端部に配設されている場合は、定着具の防錆処理等を行う必要があるが、本実施形態によれば、そのような処理を省略することができる。
2 梁本体(コンクリート部材)
3 シース管(挿通孔)
4 緊張材
5 充填材
6 支圧板
Claims (1)
- 梁シース管に緊張材を挿入し、当該シース管に充填材を充填したプレストレストコンクリート梁において、
前記シース管は軸方向に同径であり、かつコンクリート梁本体の断面下側に埋設された管材であって、
前記緊張材は、高強度鉄筋、或いはPC鋼棒又はPC鋼より線であり、
前記緊張材は、前記コンクリート梁本体の両端から突出していると共に、前記充填材の付着力で前記コンクリート梁本体に定着されていることを特徴とするプレストレストコンクリート梁。
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