JP2019135119A - 車両用シートバック - Google Patents

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Shuji Tsuji
秀志 辻
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Abstract

【課題】着座者のシートバックへの接触部分のうち、背面側骨盤上部をシートバックの弾性により支持して、着座者の上体姿勢維持機能の向上を図り、他の部分は着座者の体型に追従させて、座り心地の向上をも図る。【解決手段】この発明は、車両用シート10の背凭れ部を構成する車両用シートバック12であって、背凭れ部に配置されたクッション材40と、クッション材40の外表面を被覆する表皮材41とを備え、表皮材41における、車両用シート10に着座した着座者Hの背面側骨盤上部T1が当接する領域を骨盤上部当接領域42とすると、背凭れ部(即ちシートバック12)のうち、骨盤上部当接領域42には、他の領域と比べて弾性が高められた高弾性領域50が設けられている。【選択図】図2

Description

この発明は、車両用シート(即ち座席)の背凭れ部を構成する車両用シートバックに関する。
一般に、車両用シートは、着座者の疲れ(例えば連続着座状態における疲労など)が生じ難いように、座り心地の向上や着座者の上体姿勢の維持が求められる。このため、車両用シートのシートバックにおける着座者との接触部位の剛性を部分的に高め、着座者のホールド感を高める技術が知られている(例えば特許文献1)。
特許文献1には、車両用シートの背凭れ面のうち、着座者の脊柱部分に対応する部位を、他の部位よりも高剛性とする構造が開示されている。
特開2014−144660号公報
本発明者等は、車両用シートのシートバックの人体接触部位として、着座者の背面側骨盤上部に着目し、その背面側骨盤上部の位置を基準としてシートバックの弾性を部分的に変えることで、座り心地や着座者の上体姿勢維持機能を向上させることができることを見出した。
そこで、この発明は、着座者のシートバックへの接触部分のうち、着座者の背面側骨盤上部をシートバックの弾性により支持して、着座者の上体姿勢維持機能の向上を図り、他の部分は着座者の体型に追従させて、座り心地の向上をも図る車両用シートバックの提供を目的とする。
この発明は、車両用シートの背凭れ部を構成する車両用シートバックであって、前記背凭れ部に配置されたクッション材と、前記クッション材の外表面を被覆する表皮材とを備え、前記表皮材における、前記車両用シートに着座した着座者の背面側骨盤上部が当接する領域を骨盤上部当接領域とすると、前記背凭れ部のうち、前記骨盤上部当接領域には、他の領域と比べて弾性が高められた高弾性領域が設けられた車両用シートバックである。
この構成によれば、背凭れ部のうち、骨盤上部当接領域に、他の領域と比べて弾性が高められた高弾性領域が設けられているため、着座者の背面側骨盤上部のシートバックへの落ち込みを抑制できる。従って、着座者の骨盤を適正な姿勢に保持できる。即ち、着座者の着座姿勢を適正な姿勢に保持できる。この結果、着座者の上体姿勢維持機能を向上させることができる。また、背凭れ部のうち、骨盤上部当接領域以外の他の領域は、着座者の体型に追従させることができ、座り心地を向上させることができる。
また、上記のように着座者の着座姿勢が適正な姿勢に保持されるため、車両挙動が背凭れ部を介して着座者に伝達し易くなり、運転者のドライバビリティを向上させることができる。更に、背凭れ部の高弾性領域が正しい着座位置の目安になるため、着座者は、正しい着座位置に着座しているかを容易に判断することができる。
この発明の態様として、前記表皮材における、前記着座者の前記背面側骨盤上部と肋骨下部との間の領域を骨盤・肋骨間領域とすると、前記背凭れ部のうち、前記骨盤上部当接領域と前記骨盤・肋骨間領域とを合わせた領域には、他の領域と比べて弾性が高められた高弾性領域が設けられてもよい。
この構成によれば、背凭れ部のうち骨盤上部当接領域に加えて骨盤・肋骨間領域にも高弾性領域が設けられているため、更に、車両用シートに対する着座者のホールド感を向上させることができる。
また、この発明の態様として、前記背凭れ部は、背凭れ部本体と、前記背凭れ部本体の左右両側に設けられて前記背凭れ部本体の前側に突出したサイドサポート部とを備え、前記骨盤・肋骨間領域のうち、前記背凭れ部本体に重なる領域と前記サイドサポート部に重なる領域とのうちの少なくとも前記背凭れ部本体に重なる領域に、前記高弾性領域が設けられてもよい。
この構成によれば、骨盤・肋骨間領域のうち、少なくとも背凭れ部本体に重なる領域に高弾性領域が設けられているため、効果的に、車両用シートに対する着座者のホールド感を向上させることができる。
また、この発明の態様として、前記高弾性領域のうち、前記骨盤上部当接領域に設けられた部分を第1高弾性領域とし、前記骨盤・肋骨間領域に設けられた部分を第2高弾性領域とすると、前記第1高弾性領域は、上下方向に延在し、前記第2高弾性領域は、前記骨盤上部当接領域の延在方向に対して90度から135度の範囲のうちの何れかの角度の方向に延在していてもよい。
この構成によれば、第2高弾性領域を第1高弾性領域に対して適切な角度で設定できる。この結果、背凭れ部上での骨盤・肋骨間領域の位置に、個人差による誤差が有っても、着座者の背面側骨盤上部と肋骨下部との間の領域(即ち骨盤・肋骨間間隔)を高弾性領域に適切に当接させることができる。
また、この発明の態様として、前記高弾性領域は、前記クッション材のうち、前記高弾性領域に重なる部分の弾性が他の部分の弾性よりも高められることで形成されてもよい。
この構成によれば、クッション材の弾性を部分的に調整することで、簡易に、背凭れ部の弾性を部分的に高めることができる。クッション材の発砲密度や材質を変更することで、簡易にクッション材の弾性を部分的に調整できる。また、クッション材における弾性を高める部分の厚さを調整することでも、簡易にクッション材の弾性を部分的に調整できる。
また、この発明の態様として、前記クッション材を支持するシートバックフレームが備えられ、前記シートバックフレームは、フレーム本体と、前記フレーム本体に設けられて前記クッション材を弾性的に支持する複数のバネ部材とを備え、前記高弾性領域は、前記複数のバネ部材のうち、前記高弾性領域に重なる箇所のバネ部材の弾性が他の箇所のバネ部材の弾性よりも高められることで形成されてもよい。
この構成によれば、シートバックフレームのバネ部材を用いて、簡易に、背凭れ部の弾性を部分的に高めることができる。
この発明によれば、着座者のシートバックへの接触部分のうち、着座者の背面側骨盤上部をシートバックの弾性により支持して、着座者の上体姿勢維持機能の向上を図り、他の部分は着座者の体型に追従させて、座り心地の向上をも図ることができる。
車両用シートバックを備えた車両用シートを示す斜視図。 車両用シートバックを備えた車両用シートを示す正面図。 図2のA−A断面図。 図2の表皮材の高弾性領域を示す拡大図。 人体の背面側骨格の各部を示す背面側人体骨格図。 クッション材を前側から見た斜視図。 高弾性領域の形成パターンの変形例を示す正面図。 高弾性領域の形成パターンの他の変形例を示す正面図。 シートバックフレームを示す正面図。
この発明の一実施形態を、以下図面を用いて説明する。
<実施形態>
図1〜図6を参照して、この発明の一実施形態に係る車両用シートバック12について詳述する。図1及び図2はそれぞれ、車両用シートバック12を備えた車両用シート10の斜視図及び正面図であり、図3は、図2のA−A断面図である。以後、車両用シートバック12をシートバック12とも記載する。
図1及び図2に示すように、車両用シート10は、乗員が着座する着座部を構成すると共に着座部に着座した着座者を弾性的に支持するシートクッション11と、乗員が凭れる背凭れ部を構成すると共に背凭れ部に凭れた乗員(即ち着座者)を弾性的に支持するリクライニング可能なシートバック12と、乗員の頭部を保持する高さ調整可能なヘッドレスト13と、車体のフロアパネル上に配置され、シートクッション11を下側から支持する底面視略矩形のシートクッションフレーム14とを備えている。
車両用シート10は、例えば、バケットシートであって乗員の体格に対応して車両前後方向に位置調整可能に構成されている。即ち、車両用シート10は、シートクッションフレーム14と車体のフロアパネルとの間に、左右一対のシートスライド機構15,15を備えている。
シートスライド機構15は、車体のフロアパネルに固定されて車両前後方向に延びるロアレール16と、ロアレール16内を摺動するスライダ17と、ロアレール16とスライダ17との間に配置され、スライダ17のロアレール16に沿った摺動を許容する摺動許容部材としての複数の鋼球(図示省略)とから構成されている。
シートスライド機構15を構成するスライダ17の前側上部とシートクッションフレーム14の対応部との間は、ロアブラケット18及びアッパブラケット19によって連結されている。同様に、スライダ17の後側上部とシートクッションフレーム14の対応部との間も、ロアブラケット20及びアッパブラケット21によって連結されている。
シートクッション11は、着座部本体11aと、着座部本体11aの左右両側に設けられたサイドサポート部11b,11bとを備えている。
着座部本体11aは、乗員が着座する部分であり、例えば平面視略正方形の板状に形成されている。サイドサポート部11bは、着座部本体11aに着座した乗員(即ち着座者H)を左右両側からホールドする部分であり、着座部本体11aに対して上方に突出すると共に、着座部本体11aの前後方向に亘って延在している。
シートバック12は、背凭れ部本体12aと、背凭れ部本体12aの左右両側に設けられたサイドサポート部12b,12bとを備えている。
背凭れ部本体12aは、シートクッション11に着座した着座者が背中側に凭れる部分であり、例えば正面視略縦長矩形の板状に形成されている。
サイドサポート部12bは、背凭れ部本体12aに凭れた着座者を左右両側からホールドする部分であり、背凭れ部本体12aに対して前方に突出すると共に、背凭れ部本体12aの上下方向に亘って延在している。サイドサポート部12bは、例えば、その下側ほど前方に突出しており、サイドサポート部12bの最下端は、前方に向かって上方に傾斜している。
図3に示すように、シートクッション11は、車幅方向中央側の着座部本体11a及び車幅方向両側のサイドサポート部11b,11bを一体に形成する例えばウレタン製のクッション材30と、クッション材30の外表面を覆う表皮材31とを備えている。
シートバック12は、車幅方向中央側の背凭れ部本体12a及び車幅方向両側のサイドサポート部12b,12bを一体に形成する例えばウレタン製のクッション材40と、クッション材40の外表面を覆う表皮材41と、クッション材40を背面側から支持するシートバックフレーム48(図1参照)とを備えている。
シートバックフレーム48は、クッション材40の背面と表皮材41との間に配置されている。シートバックフレーム48は、シートバックフレーム48の外枠を構成する例えば正面視略矩形の環状のフレーム本体48aと、フレーム本体48aに設けられ、クッション材40を背面側から弾性的に支持する複数のバネ部材48bとを備えている。
シートバックフレーム48は、例えばリクライニング機構22を介して、シートクッションフレーム14の後部に立設されている。従って、リクライニング機構22によって、シートクッションフレーム14に対するシートバックフレーム48の傾斜角が調整可能である。シートバックフレーム48の上部には、ヘッドレスト13が固定されている。
図5は、人体(着座者H)の背面側骨格の各部を示す骨格図である。シートバック12の詳細を説明する前に、人体の背面側骨格の各部について説明する。図5に示すように、人体は、背骨100と、背骨100の下端に設けられた骨盤101と、背骨100の略上半部の左右両側に設けられた複数の肋骨102とを備えている。
骨盤101は、背面視略逆さ台形状に形成されており、背骨100の左右両側に張り出している。骨盤101の左右両側の上部(以下、背面側骨盤上部と記載する。)T1は、上方にやや突出している。肋骨102は、背骨100の左右両側から左右方向外側に張り出すと共に人体の前側に湾曲している。左側の肋骨102及び右側の肋骨102はそれぞれ、上下方向に並んで複数配置されている。左右両側の肋骨102の下部(以下、肋骨下部と記載する)T2と左右両側の背面側骨盤上部T1との間には、間隔(以下、骨盤・肋骨間間隔と記載する)T3が空いている。骨盤・肋骨間間隔T3は、背面視で、背骨100から左右方向外側に延びた略帯状に形成されている。
図2に示すように、シートバック12の表皮材41の外表面41aは、車両用シート10に着座した着座者Hの背面側骨盤上部T1が当接する領域(以下、骨盤上部当接領域と記載する。)42と、着座者Hの骨盤・肋骨間間隔T3が重なる領域(以下、骨盤・肋骨間領域と記載する。)43とを備えている。
骨盤上部当接領域42は、例えば略円形に形成され、左右対称に、互いに間隔を空けて左右一対形成されている。同様に、骨盤・肋骨間領域43も、左右対称に、互いに間隔を空けて左右一対形成されている。骨盤・肋骨間領域43は、帯状に形成されている。骨盤・肋骨間領域43の上下幅は、着座者Hの骨盤・肋骨間間隔T3の上下幅と略同じである。骨盤・肋骨間領域43は、シートバック12の背凭れ部本体12aからサイドサポート部12bに跨ってシートバック12の左右方向に延在している。骨盤・肋骨間領域43における長手方向(即ち左右方向)の内側端部は、例えば、骨盤上部当接領域42の上部に連結している。この結果、骨盤上部当接領域42及び骨盤・肋骨間領域43を合わせた領域は、例えば略逆さL字状に形成されている。
表皮材41の外表面41aのうち、骨盤上部当接領域42と骨盤・肋骨間領域43とを合わせた領域には、高弾性領域50が形成されている。高弾性領域50は、表皮材41の外表面41aのうち、高弾性領域50以外の他の領域と比べて、シートバック12(即ち背凭れ部)の弾性が高められた領域である。
高弾性領域50は、骨盤上部当接領域42に設けられた第1高弾性領域51と、骨盤・肋骨間領域43に設けられた第2高弾性領域52とを備えている。即ち、着座者Hが車両用シート10に着座したとき、着座者Hの背面側骨盤上部T1がシートバック12の表皮材41の第1高弾性領域51に当接すると共に、着座者Hの骨盤・肋骨間間隔T3が表皮材41の第2高弾性領域52に当接するようになっている(図3参照)。
着座者Hの背面側骨盤上部T1が第1高弾性領域51に当接することで、背面側骨盤上部T1のシートバック12への落ち込みが抑制されて、着座者Hの着座姿勢が適正な姿勢に保持される。また、着座者Hの骨盤・肋骨間間隔T3が第2高弾性領域52に当接することで、骨盤・肋骨間間隔T3が第2高弾性領域52で支持されて、車両用シート10に対する着座者Hのホールド感が向上される。シートバック12の表皮材41のうちの高弾性領域50(51,52)以外の他の部分は、着座者Hの体型に追従して変形して座り心地が向上するようになっている。
第1高弾性領域51は、骨盤上部当接領域42と同程度の大きさに形成されると共に骨盤上部当接領域42を含むように配置されている。なお、表皮材41の外表面41a上での骨盤上部当接領域42の位置は、個人差があるため、この個人差を考慮して、第1高弾性領域51は、骨盤上部当接領域42よりも若干大きめに形成されることが望ましい。第1高弾性領域51は、表皮材41において上下方向に沿って延在している。第1高弾性領域51は、左右一対の骨盤上部当接領域42に対応して、互いに間隔を空けて左右一対設けられている。
第2高弾性領域52は、骨盤・肋骨間領域43と同程度の大きさに形成されると共に骨盤・肋骨間領域43を含むように配置されている。なお、表皮材41の外表面41a上での骨盤・肋骨間領域43の位置は、個人差があるため、この個人差を考慮して、第2高弾性領域52の上下幅は、骨盤・肋骨間領域43よりも若干大きめに形成されることが望ましい。第2高弾性領域52は、左右一対の骨盤・肋骨間領域43に対応して、左右対称に、互いに間隔を空けて左右一対設けられている。
第2高弾性領域52は、骨盤・肋骨間領域43のうち、背凭れ部本体12aに重なる領域43aと、サイドサポート部12bに重なる領域43bとのうちの少なくとも背凭れ部本体12aに重なる領域43aに、設けられている。この実施形態では、第2高弾性領域52は、例えば、背凭れ部本体12aに重なる領域43aと、サイドサポート部12bに重なる領域43bとの両方に跨って設けられている。
第2高弾性領域52における長手方向(即ち左右方向)の内側端部は、第1高弾性領域の上部に連結されている。第2高弾性領域52は、第1高弾性領域51よりも左右方向外側に張り出している。従って、高弾性領域50は、例えば略逆さL字状に形成されている。
図4は、図2のシートバック12の表皮材41の高弾性領域50を示す拡大図である。図4を参照して、高弾性領域50の数値設定の一例を説明する。図4に示すように、第1高弾性領域51の上下方向の長さL1は、例えば、約10cmに設定されている。第1高弾性領域51の下端と背凭れ部本体12aの下端12cとの間の間隔L2は、例えば、約10cmに設定されている。第1高弾性領域51は、上下方向に延在しており、第2高弾性領域52は、第1高弾性領域51の上部からシートバック12の左右方向外側に延在している。第1高弾性領域51の延在方向P1と第2高弾性領域52の延在方向P2との間の角度αは、例えば125度に設定されている。換言すれば、第2高弾性領域52は、第1高弾性領域51の延在方向P1に対して角度α傾斜した方向に延在している。なお、角度αは、90度から135度のうちの何れかの角度に設定されていればよく、この実施形態では上記のように例えば125度に設定されている。
各長さL1,L2及び角度αが上記の値に設定されることで、表皮材41での各領域(即ち骨盤上部当接領域42及び骨盤・肋骨間領域43)の位置に、個人差による誤差が有っても、着座者Hの背面側骨盤上部T1及び骨盤・肋骨間間隔T3が高弾性領域50に適切に当接可能になる。
高弾性領域50は、クッション材40のうち、高弾性領域50と重なる部分の弾性が他の部分の弾性よりも高められることで、形成されている。より詳細には、図6及び図3に示すように、クッション材40は、クッション材40と略同形同大のクッション材本体44と、クッション材本体44の前側(即ち背凭れ面側)表面に重ねて設けられて、クッション材本体44よりも弾性の高い補強クッション材45とを備えている。
補強クッション材45は、高弾性領域50と同形同大の板状に形成されており、クッション材本体44の前側表面における高弾性領域50と重なる範囲に重ねられて例えば接着によって設けられている。即ち、高弾性領域50の弾性は、クッション材本体44の弾性と補強クッション材45の弾性との合力となり、シートバック12の前側表面のうちの高弾性領域50以外の他の領域(即ち補強クッション材45が無い領域)よりも補強クッション材45の弾性の分、高くなっている。
なお、この実施形態では、補強クッション材45は、クッション材本体44の前側表面に単に重ねられて設けられるが、クッション材本体44の表面に凹部が設けられ、その凹部の内部に補強クッション材45が嵌合状に設けられることで、クッション材本体44の表面と補強クッション材45の表面とが面一になるようにしてもよい。
以上、この実施形態に係る車両用シートバック12によれば、車両用シート10の背凭れ部を構成する車両用シートバックであって、背凭れ部に配置されたクッション材40と、クッション材40の外表面を被覆する表皮材41とを備え、表皮材41における、車両用シート10に着座した着座者Hの背面側骨盤上部T1が当接する領域を骨盤上部当接領域42とすると、背凭れ部(即ちシートバック12)のうち、骨盤上部当接領域42には、他の領域と比べて、弾性が高められた高弾性領域50(より詳細には第1高弾性領域51)が設けられている。
このため、着座者Hの背面側骨盤上部T1のシートバック12への落ち込みを抑制できる。従って、着座者Hの骨盤101を適正な姿勢に保持できる。即ち、着座者Hの着座姿勢を適正な姿勢に保持できる。この結果、着座者Hの上体姿勢維持機能を向上できる。また、背凭れ部のうち、骨盤上部当接領域42以外の他の領域(即ち高弾性領域50以外の領域)は、着座者Hの体型に追従させることができ、座り心地を向上させることができる。
また、上記のように着座者Hの着座姿勢が適正な姿勢に保持されるため、車両挙動が背凭れ部を介して着座者Hに伝達し易くなり、運転者のドライバビリティを向上させることができる。更に、背凭れ部の高弾性領域50が正しい着座位置の目安になるため、着座者Hは、正しい着座位置に着座しているかを容易に判断することができる。
また、表皮材41における、着座者Hの背面側骨盤上部T1と肋骨下部T2との間の領域(即ち骨盤・肋骨間間隔T3)に重なる部分を骨盤・肋骨間領域43とすると、背凭れ部(即ちシートバック12)のうち、骨盤上部当接領域42と骨盤・肋骨間領域43とを合わせた領域には、その領域以外の他の領域と比べて、弾性が高められた高弾性領域50が設けられている。このため、更に、車両用シート10に対する着座者Hのホールド感を向上させることができる。
また、背凭れ部は、背凭れ部本体12aと、背凭れ部本体12aの左右両側に設けられて背凭れ部本体12aの前側に突出したサイドサポート部12b,12bとを備え、骨盤・肋骨間領域43のうち、背凭れ部本体12aに重なる領域43aとサイドサポート部12bに重なる領域43bとのうちの少なくとも背凭れ部本体12aに重なる領域43aに、高弾性領域50(より詳細には第2高弾性領域52)が設けられている。このため、効果的に、車両用シート10に対する着座者Hのホールド感を向上させることができる。
また、高弾性領域50のうち、骨盤上部当接領域42に設けられた部分を第1高弾性領域51とし、骨盤・肋骨間領域43に設けられた部分を第2高弾性領域52とすると、第1高弾性領域51は、上下方向に延在し、第2高弾性領域52は、骨盤上部当接領域42の延在方向P1に対して90度から135度の範囲のうちの何れかの角度の方向に延在している。このため、第2高弾性領域52を第1高弾性領域51に対して適切な角度に設定できる。この結果、背凭れ部上での骨盤・肋骨間領域43の位置に、個人差による誤差が有っても、着座者Hの骨盤・肋骨間間隔T3を高弾性領域50に適切に当接させることができる。
また、高弾性領域50は、クッション材40のうち、高弾性領域50に重なる部分の弾性が他の部分の弾性よりも高められることで形成されているため、クッション材40の弾性を部分的に調整することで、簡易に、背凭れ部の弾性を部分的に高めることができる。クッション材40の発砲密度や材質を変更することで、簡易にクッション材40の弾性を部分的に調整できる。また、クッション材40における弾性を高める部分の厚さを調整することでも、簡易にクッション材40の弾性を部分的に調整できる。
<変形例1>
上記の実施形態では、高弾性領域50は、骨盤上部当接領域42と骨盤・肋骨間領域43との両方に跨って設けられたが、図7に示すように、高弾性領域50は、骨盤上部当接領域42と骨盤・肋骨間領域43とのうち、骨盤上部当接領域42だけに設けられてもよい。
<変形例2>
上記の実施形態では、左右一対の高弾性領域50は、互いに間隔を空けて設けられたが、図8に示すように、左右一対の高弾性領域50の間にも同様の高弾性領域50が設けられることで、左右一対の高弾性領域50を一体的に形成してもよい。
<変形例3>
上記の実施形態では、高弾性領域50は、クッション材40の弾性を部分的に高めることで形成されたが、図9に示すように、高弾性領域50は、シートバックフレーム48の複数のバネ部材48bのうち、高弾性領域50に重なる箇所のバネ部材48bの弾性が他の箇所のバネ部材48bの弾性よりも高められることで形成されてもよい。
より詳細には、図9では、バネ部材48bは、例えば、フレーム本体48aの左右両側辺部の間に跨って略水平に設けられた複数(例えば4つ)のバネ部材48b1と、複数のバネ部材48b1のうちの最下端のバネ部材48b1aと、フレーム本体48aの下辺部との間に跨って略垂直に設けられた複数(例えば2つ)のバネ部材48b2とを備えている。複数のバネ部材48b1は、上下方向に互いに間隔を空けて配置されている。複数のバネ部材48b2は、左右方向に互いに間隔を空けて配置されている。
最下端のバネ部材48b1aは、フレーム本体48aの左右両側辺部に跨って設けられることで、左右一対の第2高弾性領域52に沿って配置されている。各バネ部材48b2は、最下端のバネ部材48b1aとフレーム本体48aの下辺部との間に跨って設けられると共に左右に2つ並んで設けられることで、左右一対の第1高弾性領域51に沿って配置されている。
そして、第1高弾性領域51に重なる箇所の2つのバネ部材48b2と、第2高弾性領域52に重なる箇所の1つのバネ部材48b1aとの各々の弾性(即ちバネ定数)が、それら各バネ部材48b2,48b1a以外の他のバネ部材48bの弾性よりも高められている。この結果、背凭れ部(即ちシートバック12)の前側表面のうち、高弾性領域50は、高弾性領域50以外の他の領域と比べて、弾性が高められている。
この変形例3によれば、シートバックフレーム48のバネ部材48bを用いて、簡易に、背凭れ部の弾性を部分的に高めることができる。
なお、この発明は、上述の実施形態及び変形例のみに限定されるものではなく、上述の実施形態及び変形例の組み合わせも含む。
以上、説明したように、本発明は、車両用シート(即ち座席)の背凭れ部を構成する車両用シートバックへの適用に有用である。
10…車両用シート
12…シートバック(車両用シートバック、背凭れ部)
12a…背凭れ部本体
12b…サイドサポート部
40…クッション材
41…表皮材
42…骨盤上部当接領域
43…骨盤・肋骨間領域
48…シートバックフレーム
48b,48b2,48b2…バネ部材
50…高弾性領域
51…第1高弾性領域
52…第2高弾性領域
T1…背面側骨盤上部
T2…肋骨下部

Claims (6)

  1. 車両用シートの背凭れ部を構成する車両用シートバックであって、
    前記背凭れ部に配置されたクッション材と、
    前記クッション材の外表面を被覆する表皮材とを備え、
    前記表皮材における、前記車両用シートに着座した着座者の背面側骨盤上部が当接する領域を骨盤上部当接領域とすると、
    前記背凭れ部のうち、前記骨盤上部当接領域には、他の領域と比べて弾性が高められた高弾性領域が設けられた
    車両用シートバック。
  2. 前記表皮材における、前記着座者の前記背面側骨盤上部と肋骨下部との間の間隔が重なる領域を骨盤・肋骨間領域とすると、
    前記背凭れ部のうち、前記骨盤上部当接領域と前記骨盤・肋骨間領域とを合わせた領域には、他の領域と比べて弾性が高められた高弾性領域が設けられた
    請求項1に記載の車両用シートバック。
  3. 前記背凭れ部は、背凭れ部本体と、前記背凭れ部本体の左右両側に設けられて前記背凭れ部本体の前側に突出したサイドサポート部とを備え、
    前記骨盤・肋骨間領域のうち、前記背凭れ部本体に重なる領域と前記サイドサポート部に重なる領域とのうちの少なくとも前記背凭れ部本体に重なる領域に、前記高弾性領域が設けられた
    請求項2に記載の車両用シートバック。
  4. 前記高弾性領域のうち、前記骨盤上部当接領域に設けられた部分を第1高弾性領域とし、前記骨盤・肋骨間領域に設けられた部分を第2高弾性領域とすると、
    前記第1高弾性領域は、上下方向に延在し、前記第2高弾性領域は、前記骨盤上部当接領域の延在方向に対して90度から135度の範囲のうちの何れかの角度の方向に延在している
    請求項2又は請求項3の車両用シートバック。
  5. 前記高弾性領域は、前記クッション材のうち、前記高弾性領域に重なる部分の弾性が他の部分の弾性よりも高められることで形成された
    請求項1から請求項4のうちの一項に記載の車両用シートバック。
  6. 前記クッション材を支持するシートバックフレームが備えられ、
    前記シートバックフレームは、フレーム本体と、前記フレーム本体に設けられて前記クッション材を弾性的に支持する複数のバネ部材とを備え、
    前記高弾性領域は、前記複数のバネ部材のうち、前記高弾性領域に重なる箇所のバネ部材の弾性が他の箇所のバネ部材の弾性よりも高められることで形成された
    請求項1から請求項4のうちの一項に記載の車両用シートバック。
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