以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態の遠隔診療支援サービスの概要の一例を示す模式図である。遠隔診療支援サービスに関わる主体は、例えば、遠隔診療を行う医師(本明細書では主治医とも称する)、遠隔診療を受ける遠隔診療対象者(本明細書では患者とも称する)、医師と異なる医療従事者(図1では、専門医)、及び遠隔診療支援サービスを提供する遠隔診療支援事業者(不図示)などが含まれる。患者が属する組織は、例えば、企業(例えば、健康保険組合)の他に、公務員(例えば、共済組合)、自営業者(国民健康保険)などを含めることもできる。
医師には、例えば、企業の事業場の近隣に存在する社内診療所の医師、大学病院の医師(勤務医)又は近隣のクリニックの医師(開業医)などが含まれる。医療従事者は、専門医(例えば、糖尿病専門医や大病院の名医など)、保健師、看護師、薬剤師、療養指導士、心理相談員、管理栄養士、健康運動指導士又はケアマネージャーなどが含まれる。
主治医は、通常は患者との間で二者間のビデオ通話を行うことにより遠隔診療を行う。患者の病状の程度によって、主治医が患者の病状を専門に扱う専門医の助言が必要になった場合には、主治医は専門医との間でビデオ通話を行うことにより専門医に診療相談を行う。相談を受けた専門医は、患者との間のビデオ通話を行うことにより患者の病状等について、さらに専門的な相談ヒアリングを行う。この場合、患者、主治医及び専門医との間の三者間のビデオ通話が行われる。患者との間で相談ヒアリングを行った専門医は、主治医に対してアドバイス(助言)を行う。主治医は、専門医のアドバイスを参考にして、最終的に診断、処方などを行って遠隔診療を終了する。これにより、診断の精度を向上させることができ、医師の遠隔診療を支援することができる。
図2は本実施の形態の遠隔診療支援サービスのプロセスの一例を示す説明図である。以下、プロセスP1からP7について説明する。
プロセスP1では、後述の遠隔診療端末装置を用いて、患者は、主治医との遠隔診療の予約を行う。
プロセスP2では、主治医による遠隔診療が行われる。この場合、遠隔診療は、患者と主治医との間の二者間のビデオ通話を用いることができる。なお、ビデオ通話に代えて、あるいはビデオ通話とともに、文字チャットを用いてもよく、あるいは音声のみの通話でもよい。
プロセスP3では、主治医は、専門医の助言が必要であると判断し、患者の病状に適した専門医を呼び出す。専門医がビデオ通話を開始することにより、患者、主治医及び専門医の三者間のビデオ通話が開始される。
プロセスP4では、主治医は、専門医に対して診療相談を行う。
プロセスP5では、相談を受けた専門医は、患者に対して相談ヒアリングを行い、患者の病状について、さらに専門的な診断を行う。
プロセスP6では、専門医は、患者との相談ヒアリングに基づいて、主治医に対する診療アドバイスを行う。その後、専門医の助言が終了すると、専門医はビデオ通話を終了する。これにより、三者間ビデオ通話が終了する。
プロセスP7では、主治医は、専門医のアドバイスを参考にして、診断、処方を行い、遠隔診療を終了する。
図3は本実施の形態の遠隔診療支援システムの構成の一例を示す模式図である。遠隔診療支援システムは、遠隔診療を行う主治医が使用する医師端末装置としての主治医端末装置10、患者が使用する遠隔診療端末装置20、医師と異なる医療従事者としての専門医が使用する専門医端末装置30、及び遠隔診療支援事業者が保持又は管理する支援装置としてのサーバ50などを備える。主治医端末装置10、遠隔診療端末装置20、専門医端末装置30、及びサーバ50は、通信ネットワーク1を介してお互いに接続されている。サーバ50は、主治医端末装置10、遠隔診療端末装置20、及び専門医端末装置30の間の情報の授受を制御、管理する機能を有する主治医端末装置10、遠隔診療端末装置20、専門医端末装置30、及びサーバ50の数は、図3の例に限定されない。
主治医端末装置10、遠隔診療端末装置20、及び専門医端末装置30は、それぞれ表示画面11、21、31を備える。また、遠隔診療端末装置20は、近距離通信によって計測器40と接続可能になっている。計測器40は、例えば、血圧、心拍、体重、歩数、睡眠時間などのデータ(バイタルデータなど)を計測することができる。
主治医端末装置10、遠隔診療端末装置20、及び専門医端末装置30の間では、ビデオ通話を行うことができる。なお、ビデオ通話に代えて、あるいはビデオ通話に加えて、文字チャット、音声のみの通話を行うこともできる。
図4は本実施の形態のサーバ50の構成の一例を示すブロック図である。サーバ(支援装置)50は、サーバ50全体を制御する制御部51、第1通信部52、第2通信部53、第3通信部54、ビデオ通話機能提供部55、タイマ56、料金算定部57、患者DB58、AIエンジン部59、補助情報生成部60、相談スタッフDB61、及び支援許可判定部62などを備える。
第1通信部52は、通信ネットワーク1を介した主治医端末装置10との間の通信機能を提供する。
第2通信部53は、通信ネットワーク1を介した遠隔診療端末装置20との間の通信機能を提供する。
第3通信部54は、通信ネットワーク1を介した専門医端末装置30との間の通信機能を提供する。
ビデオ通話機能提供部55は、主治医端末装置10、遠隔診療端末装置20、及び専門医端末装置30の間における二者間及び三者間のビデオ通話機能を提供する。また、ビデオ通話機能提供部55は、患者、主治医及び専門医それぞれの画像及び会話内容を収集して記録することができる。
タイマ56は、制御部51の制御のもと、所定のイベント(例えば、ビデオ通話)の開始時点、終了時点などを計時する。具体的には、タイマ56は、主治医端末装置10、遠隔診療端末装置20及び専門医端末装置30のいずれか二者間のビデオ通話に係る時間又は回数を特定する。すなわち、主治医端末装置10と遠隔診療端末装置20との間、主治医端末装置10と専門医端末装置30との間、又は専門医端末装置30と遠隔診療端末装置20との間のビデオ通話に係る時間又は回数を特定する。これにより、遠隔診療に係る費用の算定のための情報を取得することができる。
料金算定部57は、タイマ56で計時した時間(例えば、ビデオ通話時間)及び所定の料金算定テーブルに基づいて、遠隔診療に係る料金を算定する。例えば、患者と主治医との間の遠隔診療に係る料金、あるいは、主治医と専門医との間のビデオ通話時間に基づく助言に係る料金、患者と専門医との間のビデオ通話時間に基づく相談ヒアリングに係る料金などを算定することができる。
患者DB58は、患者に関する医療情報を患者毎に区分して記録するデータベースである。医療情報は、例えば、診察、診断、検査等に係る情報を含む。具体的には、カルテ(電子カルテ)、医師所見(治療方針)、紹介状、問診票、バイタルデータ(例えば、血圧、心拍、歩数、睡眠時間及び食事摂取量など)、ヘルスデータ(例えば、性別、年齢、身長、体重など)、及び血液検査などの検査データを含む。
AI(人工知能)エンジン部59は、音声認識機能、言語解析機能、機械学習機能などを実現するアルゴリズム又は学習済モデルなどで構成される。具体的には、CPU(例えば、複数のプロセッサコアを実装したマルチ・プロセッサなど)、GPU(Graphics Processing Units)、DSP(Digital Signal Processors)、FPGA(Field-Programmable Gate Arrays)などのハードウェアを組み合わせることによって構成することができる。また、量子プロセッサを組み合わせることもできる。機械学習モデル(機械学習手法)は、例えば、深層学習(ディープラーニング)を含むニューラルネットワーク又は強化学習などを含む。なお、AI(人工知能)エンジン部59を、サーバ50と分離して、別の1又は複数のサーバで構成してもよい。
補助情報生成部60は、遠隔診療補助情報を生成する。具体的には、AIエンジン部59はビデオ通話機能提供部55で収集した患者と主治医との会話内容を分析する。分析結果に基づいて、補助情報生成部60は遠隔診療補助情報を生成する。また、AIエンジン部59は患者の医療情報を分析する。分析結果に基づいて、補助情報生成部60は遠隔診療補助情報を生成することもできる。遠隔診療補助情報は、例えば、主治医の遠隔診療を支援するための情報を含む。
相談スタッフDB61は、主治医と異なる医療従事者の情報を記録するデータベースである。具体的には、相談スタッフDB61には、医療従事者の氏名、肩書、専門分野、勤務形態、勤務場所、勤務スケジュール、連絡先などの情報が含まれる。
支援許可判定部62は、専門医端末装置30の位置情報に基づいて専門医の支援を許可するか否かを判定する。例えば、予め医療行為が許可された医療場所の位置を登録しておき、取得した位置情報に基づいて専門医端末装置30が所定の医療場所に存在するか否かを判定し、所定の医療場所に存在する場合には、専門医の支援を許可することができる。
図5は本実施の形態の主治医端末装置10の構成の一例を示すブロック図である。主治医端末装置10は、表示画面11に加えて、装置全体を制御する制御部12、通信部13、入力部14、記憶部15、表示制御部16、及びビデオ通話処理部17などを備える。主治医端末装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット、ノート型パーソナルコンピュータ等で構成することができる。
通信部13は、通信ネットワーク1を介したサーバ50との間の通信機能を提供する。
入力部14は、例えば、キーボード、マウス、タッチパッド、タッチパネル等で構成され、文字の入力、表示画面11上のアイコン、ボタン、メニュバー、ウィンドウ、カーソル等に対する操作を行うことができる。
記憶部15は、サーバ50から取得した情報、入力部14から入力した情報などを記憶することができる。
表示制御部16は、表示画面11上に所定の情報を表示するための処理を行う。
ビデオ通話処理部17は、カメラ、マイク、スピーカ等を備え、遠隔診療端末装置20及び専門医端末装置30との間でビデオ通話を行うための処理を実行する。
なお、表示制御部16及びビデオ通話処理部17が行う処理は、アプリケーションプログラム(コンピュータプログラム)で実現することができる。すなわち、主治医端末装置10が具備するRAM(不図示)にコンピュータプログラムをロードし、ロードしたコンピュータプログラムの各処理をCPUで実行させることにより、表示制御部16及びビデオ通話処理部17の処理を実現することができる。
図6は本実施の形態の遠隔診療端末装置20の構成の一例を示すブロック図である。遠隔診療端末装置20は、表示画面21に加えて、装置全体を制御する制御部22、通信部23、カメラ24、マイク25、スピーカ26、人感センサ27、記憶部28、操作部29、表示制御部201、ビデオ通話処理部202、及びインタフェース部203などを備える。
遠隔診療端末装置20は、例えば、机、テーブル、棚などの所望の箇所に置くことができ、患者を含む家の中にいる家族は、ビデオ通話やメッセージのやり取りを楽しむことができるデバイスである。つまり、遠隔診療端末装置20は、サーバ50の機能を利用して、音声だけでなく顔の表情で会話を楽しめるコミュニケーションデバイスである。また、遠隔診療端末装置20は、サーバ50の機能を利用して、遠隔診療に関する様々な情報をタイムリーに提供する情報提供デバイスでもある。なお、遠隔診療端末装置20を、スマートフォン、タブレット、ノート型パーソナルコンピュータ等で構成してもよい。
通信部23は、通信ネットワーク1を介してサーバ50との間の通信機能を提供する。
人感センサ27は、患者の存否又は位置を検出する。すなわち、人感センサ27は、遠隔診療端末装置20の近くに患者がいるか否かを判定するとともに、検出範囲に患者がいる場合には、患者の位置を検出する。
カメラ24は、人感センサ27で患者を検出した場合、患者を撮像する。なお、カメラ24は、患者のいる方向にレンズの光軸を移動させるようにしてもよく、あるいは広角のカメラを用いてもよい。
これにより、患者の居場所又は動きに連動して患者を撮像することができ、患者自らがスマートフォンやパーソナルコンピュータなどの画面を覗き込む必要がない。患者は遠隔診療端末装置20の近くいるだけで、カメラ24が患者を撮像するので、患者は対面診療と同じような自然な感覚で遠隔診療を受けることができる。
記憶部28は、サーバ50から取得した情報、遠隔診療端末装置20内部の処理で得られた情報などを記憶することができる。
操作部29は、タッチパネル等で構成され、表示画面11上のアイコン、ボタン、メニュバー、ウィンドウ、カーソル等に対する操作を行うことができる。
表示制御部201は、表示画面21上に所定の情報を表示するための処理を行う。
ビデオ通話処理部202は、主治医端末装置10及び専門医端末装置30との間でビデオ通話を行うための処理を実行する。
インタフェース部203は、計測器40との間の近距離通信に関するインタフェース機能を提供する。インタフェース部203は、生体に関するデータを計測する計測器40に保存された生体データを取得することができる。例えば、患者が計測器40を遠隔診療端末装置20の近くに置くだけで、遠隔診療端末装置20と計測器40との間の近距離通信が確立し、計測器40が保持する患者の生体データなどを自動的に遠隔診療端末装置20へ送信することができる。
通信部23は、取得した生体データをサーバ50へ出力する。これにより、患者が自ら計測した生体データを患者が特段の操作を行うことなく自動的にサーバ50へ送ることができ、患者の生体データの収集を容易に行うことができる。
なお、表示制御部201及びビデオ通話処理部202が行う処理は、アプリケーションプログラム(コンピュータプログラム)で実現することができる。すなわち、遠隔診療端末装置20が具備するRAM(不図示)にコンピュータプログラムをロードし、ロードしたコンピュータプログラムの各処理をCPUで実行させることにより、表示制御部201及びビデオ通話処理部202の処理を実現することができる。
図7は本実施の形態の専門医端末装置30の構成の一例を示すブロック図である。専門医端末装置30は、表示画面31に加えて、装置全体を制御する制御部32、通信部33、入力部34、記憶部35、表示制御部36、及びビデオ通話処理部37などを備える。専門医端末装置30は、例えば、スマートフォン、タブレット、ノート型パーソナルコンピュータ等で構成することができる。
通信部33は、通信ネットワーク1を介したサーバ50との間の通信機能を提供する。
入力部34は、例えば、キーボード、マウス、タッチパッド、タッチパネル等で構成され、文字の入力、表示画面31上のアイコン、ボタン、メニュバー、ウィンドウ、カーソル等に対する操作を行うことができる。
記憶部35は、サーバ50から取得した情報、入力部34から入力した情報などを記憶することができる。
表示制御部36は、表示画面31上に所定の情報を表示するための処理を行う。
ビデオ通話処理部37は、カメラ、マイク、スピーカ等を備え、遠隔診療端末装置20及び主治医端末装置10との間でビデオ通話を行うための処理を実行する。
なお、表示制御部36及びビデオ通話処理部37が行う処理は、アプリケーションプログラム(コンピュータプログラム)で実現することができる。すなわち、専門医端末装置30が具備するRAM(不図示)にコンピュータプログラムをロードし、ロードしたコンピュータプログラムの各処理をCPUで実行させることにより、表示制御部36及びビデオ通話処理部37の処理を実現することができる。
次に、本実施の形態の遠隔診療システムの動作について説明する。
図8は本実施の形態の遠隔診療端末装置20が表示する遠隔診療の案内の第1例を示す模式図である。遠隔診療端末装置20のマイク25は、周囲の会話内容を取得する。通信部23は、取得した会話内容をサーバ50へ送信する。会話内容は、例えば、「最近、体重が増えたみたい。」、「最近、体調がよくないな。」、「食欲が余りないな。」、「一度、病院に行った方がいいかな。」、「通院は時間がかかるから面倒だね。」などとすることができる。
サーバ50の第2通信部53は、遠隔診療端末装置20が送信した会話内容を受信してAIエンジン部59へ出力する。AIエンジン部59は、会話内容について音声認識処理、言語解析処理を行うとともに学習済モデルを用いて遠隔診療に係るメッセージを生成する。第2通信部53は、生成したメッセージを遠隔診療端末装置20へ送信する。遠隔診療に係るメッセージは、例えば、遠隔診療の利用を推奨するための案内に関する情報を含めることができ、例えば、図8に例示するような情報を含む。
遠隔診療端末装置20の通信部23は、サーバ50から遠隔診療に係るメッセージを受信し、表示制御部201は、受信したメッセージを表示画面21に表示する。なお、メッセージを表示画面21に表示する代わりに音声でメッセージを出力してもよく、あるいはメッセージの表示とともに音声で出力してもよい。
図8の例では、メッセージは、「ビデオ通話で医師の診察が受けられます。遠隔診療を受診してみてはどうですか?」の如くであり、さらに詳細な情報が必要な場合、「案内窓口」のアイコンを操作すれば、遠隔診療の詳細情報を取得することができる。また、直ちに遠隔診療に参加したいと思った場合には、「初期登録」のアイコンを操作すれば、遠隔診療の受診のための登録処理に進むことができる。
上述の構成により、遠隔診療端末装置20が、あたかも家族全員の健康を見守る一人の家族のような役割を果たすことができる。
図9は本実施の形態の遠隔診療端末装置20が表示する遠隔診療の案内の第2例を示す模式図である。図9の例では、メッセージは、「あなたは『脂質異常症』の可能性があります。医師による遠隔診療を受診してみてはどうですか?」の如くであり、さらに詳細な情報が必要な場合、「案内窓口」のアイコンを操作すれば、遠隔診療の詳細情報を取得することができる。また、直ちに遠隔診療に参加したいと思った場合には、「初期登録」のアイコンを操作すれば、遠隔診療の受診のための登録処理に進むことができる。
図10は本実施の形態の遠隔診療端末装置20が表示する遠隔診療の予約通知画面の一例を示す模式図である。遠隔診療端末装置20の表示制御部201は、予め設定された遠隔診療の予約時刻を通知することができる。これにより、遠隔診療の開始前に患者に待機させることができ、遠隔診療を円滑に開始することができる。
また、表示制御部201は、予め設定された遠隔診療の予約時刻よりも所定時間(例えば、10分)前の時点で遠隔診療の予約時刻になることを表示画面21に表示する。図10の例では、「現在○○時××分です。あと10分で△△先生の遠隔診療の開始時刻ですよ。」の如く情報が表示される。なお、当該情報を音声で出力することもできる。
また、制御部22は、予め設定された遠隔診療の予約時刻よりも所定時間前の時点にて患者が「確認」のアイコンを操作した場合、患者が待機状態であることを主治医端末装置10に通知する。これにより、患者が待機していることを主治医に伝えることができ、遠隔診療を円滑に開始することができる。
また、制御部22は、予め設定された遠隔診療の予約時刻よりも所定時間前の時点にて人感センサ27が患者の存在又は位置を検出した場合、患者が待機状態であることを主治医端末装置10に通知することができる。これにより、患者は、遠隔診療端末装置20の近くにいるだけで、患者が待機していることを主治医に伝えることができ、遠隔診療を円滑に開始することができる。
図11は本実施の形態の主治医端末装置10が表示する遠隔診療開始画面の一例を示す模式図である。前述の図10の例で説明したように、遠隔診療端末装置20から患者が待機状態であることが通知されると、主治医端末装置10の表示制御部16は、図11に例示するような情報を表示する。表示制御部16は、遠隔診療の予約日時に対応する予約時間枠内で受診待ち状態である対象患者の一覧情報を表示する。
図11の例では、2017年○月×日15:00〜15:30の予約時間枠内で2人の患者が受診待ちであることが分かる。また、受診待ちの各患者に対応させて当該患者の医療情報を表示させるための表示ボタン101が表示されている。主治医が表示ボタン101を操作することにより、当該患者の医療情報103を表示することができる。主治医は、遠隔診療を行う前に患者の医療情報を確認することができる。これにより、主治医は、患者、医療従事者とのビデオ通話を行う際に、患者の医療情報を参考にすることができるので、主治医の遠隔診療を支援することができる。
また、受診待ちの各患者に対応させてビデオ通話を開始するための発信ボタン102が表示されている。主治医が発信ボタン102を操作することにより、当該患者の遠隔診療端末装置20との間でビデオ通話を行うことができる。
上述の構成により、主治医は、予約時間枠内で受診を待っている患者を把握することができ、例えば、ビデオ通話の発信を行った場合に、患者がビデオ通話に出ないという事態を防止することができ、多忙な主治医が時間を無駄にすることを防止することができる。
図12は遠隔診療が開始された場合の主治医端末装置10及び遠隔診療端末装置20の表示画面の一例を示す模式図である。主治医端末装置10の表示制御部16は、主治医の画像D、患者の画像P、及び当該患者の医療情報103を表示する。この場合、患者の画像Pを主治医の画像Dよりも大きく表示する。なお、主治医の画像Dを表示しなくてもよい。
遠隔診療端末装置20の表示制御部201は、主治医の画像D、及び患者の画像Pを表示する。これにより、患者にとって、簡単に主治医とビデオ通話することができるので、患者が遠隔診療を簡単に受けることができる。この場合、主治医の画像Dを患者の画像Pよりも大きく表示することができる。なお、患者の画像Pを表示しなくてもよい。
遠隔診療端末装置20は、遠隔診療に特化した端末装置であり、表示画面21に、主治医の画像Dとカメラ24で撮像した患者の画像Pとを表示してビデオ通話を行うことができる。これにより、患者にとって、簡単に医師とビデオ通話することができるので、患者が遠隔診療を簡単に受けることができる。
図13は遠隔診療中の主治医端末装置10及び遠隔診療端末装置20の表示画面の一例を示す模式図である。主治医端末装置10の表示制御部16は、患者の画像P及び主治医の画像Dが表示された領域と別の領域に遠隔診療補助情報用のウィンドウ11aを表示する。遠隔診療補助情報用のウィンドウ11aには、遠隔診療補助情報が表示される。遠隔診療補助情報は、主治医の遠隔診療を支援するための情報であればよく、専門医の画像も含む。これにより、主治医は、遠隔診療補助情報を活用することができるので、主治医の遠隔診療を支援することができる。以下、遠隔診療補助情報の具体例について説明する。
図14は本実施の形態の主治医端末装置10が表示する遠隔診療補助情報の第1例を示す模式図である。表示制御部16は、ウィンドウ11aに患者のバイタルデータ(例えば、血圧データ、心拍データ、睡眠時間、歩数データなど)を表示することができる。これにより、主治医は、患者のバイタルデータも参考にして的確な診断を行うことができる。
図15は本実施の形態の主治医端末装置10が表示する遠隔診療補助情報の第2例を示す模式図である。サーバ50のAIエンジン部59はビデオ通話機能提供部55で収集した患者と主治医との会話内容(患者の音声、画像及び発話内容の少なくとも一つでもよい)を分析する。分析結果に基づいて、補助情報生成部60は患者の感情に係る指標を生成する。第1通信部52は、補助情報生成部60が生成した遠隔診療補助情報(患者の感情に係る指標)を主治医端末装置10へ送信する。これにより、主治医は、遠隔診療補助情報を活用することができるので、医師の遠隔診療を支援することができる。
表示制御部16は、患者の音声、画像及び発話内容の少なくとも一つに基づいて、サーバ50が生成した患者の感情に係る指標を表示する。感情に係る指標とは、例えば、患者の感情であって、主治医が仮に対面診療であれば感じ取ることができる患者の状況を示すものであればよく、具体的には、顔の表情、元気度合いなどを含めることができる。指標は、図表、アイコンを含む画像、又は数値などで表すことができる。
図15の例では、患者の表情を笑顔のキャラクター104で表示している。なお、キャラクター104は一例であって、図15に例示するものに限定されない。また、患者の顔の動きに連動させてキャラクター104をアニメーション化してもよい。また、患者の元気度を「悪い」、「普通」、「良い」に区分した棒グラフ105で表している。図15の例では、元気度は「良い」である。
図16は本実施の形態の主治医端末装置10が表示する遠隔診療補助情報の第3例を示す模式図である。図16の例では、患者の表情を普通の表情のキャラクター106で表示している。また、患者の元気度は、「普通」を示す棒グラフ107で表している。
図17は本実施の形態の主治医端末装置10が表示する遠隔診療補助情報の第4例を示す模式図である。図17の例では、患者の表情を泣顔の表情のキャラクター108で表示している。また、患者の元気度は、「悪い」を示す棒グラフ109で表している。
上述の構成により、ビデオ通話では分かりにくい患者の顔色や表情を主治医に伝えることができ、対面診療に近づけることが可能となる。
図18は本実施の形態の主治医端末装置10が表示する遠隔診療補助情報の第5例を示す模式図である。表示制御部16は、今回の遠隔診療時に生成された患者の感情に係る指標と今回より前の遠隔診療時に生成された患者の感情に係る指標とを比較して患者の感情の変化を示す情報を表示することができる。図18の例では、前々回、前回、及び今回の元気度の変化を示すチャート110を表示している。
これにより、ビデオ通話では分かりにくい患者の顔色や表情の変化(前回の遠隔診療と比較して今回の遠隔診療時での変化)を主治医に伝えることができ、対面診療に近づけることが可能となる。
図19は本実施の形態の主治医端末装置10が表示する遠隔診療補助情報の第6例を示す模式図である。表示制御部16は、例えば、患者が糖尿病である場合、サーバ50のAIエンジン部59が当該患者の医療情報を分析して得られた糖尿病に関する専門情報111を表示することができる。これにより、主治医は、人工知能を利用して一層専門的な情報を得ることができ、的確な診断を行うことが可能となる。
図20は本実施の形態の主治医端末装置10が表示する遠隔診療補助情報の第7例を示す模式図である。サーバ50のAIエンジン部59はビデオ通話機能提供部55で収集した患者と主治医との会話内容(患者の音声、画像及び発話内容の少なくとも一つでもよい)を分析する。分析結果に基づいて、補助情報生成部60は医療従事者の候補者一覧を生成する。第1通信部52は、補助情報生成部60が生成した医療従事者の候補者一覧を主治医端末装置10へ送信する。これにより、主治医及び患者にとって適切又は最適な医療従事者の候補者を医師に提供することができる。
表示制御部16は、患者の画像P及び主治医の画像Dが表示された領域と別の領域である遠隔診療補助情報用のウィンドウ11aに医療従事者の候補者一覧を優先的かつ選択可能に表示する。図20の例では、優先順位112、糖尿病専門医などの医療従事者の肩書113、医療従事者の名前、各医療従事者がシステムに繋がっているか否か、あるいはビデオ通話の準備が完了しているか否かを示す符号(図では、ONLINE、OFFLINE)、医療従事者の相談を受けるための予約ボタン114などが表示されている。優先順位は、AIエンジン部59が、患者と主治医との会話内容に基づいて、主治医が相談する医療従事者として、最も適切な医療従事者の順番を特定したものである。主治医は、ウィンドウ11aに表示された候補者一覧の中から相談する医療従事者を決めると、予約ボタン114を操作することにより、患者、主治医及び専門医との間のビデオ通話を行う日時を予約することができる。尚、以下では、直ちに患者、主治医及び専門医との間のビデオ通話を開始する場合について説明する。
図21は本実施の形態の主治医端末装置10が表示する遠隔診療補助情報の第8例を示す模式図である。図20に例示した第7例との違いは、予約ボタン114に代えて発信ボタン115が表示されている点である。表示制御部16は、患者の画像P及び主治医の画像Dが表示された領域と別の領域である遠隔診療補助情報用のウィンドウ11aに医療従事者の候補者一覧を優先的かつ選択可能に表示する。主治医は、ウィンドウ11aに表示された候補者一覧の中から相談する医療従事者を決めると、発信ボタン115を操作することにより、患者、主治医及び専門医との間のビデオ通話を行うことができる。これにより、主治医は、主治医及び患者にとって適切又は最適な医療従事者を選ぶことができる。なお、表示された医療従事者の候補者のうち、ビデオ通話に参加する準備が完了している候補者だけを選択可能にしてもよい。
なお、前述の各例において、AIエンジン部59が患者の医療情報を分析し、分析結果に基づいて、補助情報生成部60が遠隔診療補助情報を生成してもよい。これにより、医師及び患者にとって適切又は最適な医療従事者の候補者を医師に提供することができる。
図22は患者が医療情報の開示を許可する場合の主治医端末装置10及び遠隔診療端末装置20の表示画面の一例を示す模式図である。主治医端末装置10において主治医が医療情報の開示許可・不許可確認要求などの操作を行うことにより、遠隔診療端末装置20の表示制御部201は、患者の医療情報が専門医の専門医端末装置30で閲覧されることを許可するか否かの設定を受け付けるアイコン210を表示する。図22の例では、アイコン210には、「医療情報開示許可」と記載されている。なお、図示していないが、許可、不許可の二つのアイコンを表示させてもよい。また、医療情報について、全部か一部かを選択できるようにしてもよい。患者がアイコン210を操作すると、主治医端末装置10のウィンドウ11aには、例えば、「患者様から医療情報を専門医に開示することが許可されました。」の如く表示される。これにより、主治医は、医療情報の開示に関して患者の許可が得られたことを確認することができる。また、医療情報の開示に関して患者の許可が得られたことを記録しておくこともできる。
上述の構成により、患者の医療情報が医師以外の第三者に対して無条件で閲覧されることを防止することができる。
図23は主治医、患者及び専門医の三者間のビデオ通話を開始する場合の主治医端末装置10及び遠隔診療端末装置20の表示画面の一例を示す模式図である。なお、図23の例では、医療従事者の候補者一覧から、便宜上、選択された「専門医 △△先生」だけを記載している。主治医端末装置10のウィンドウ11cには、「患者画面への表示を許可しますか」という文字、「はい」のアイコン118、及び「いいえ」のアイコン119が表示されている。主治医が、発信ボタン115を操作して専門医を呼出し、「はい」のアイコン118を選択すると、患者の遠隔診療端末装置20には、後述の専門医の画像が表示される。
具体的には、サーバ50の第1通信部52は、主治医端末装置10から主治医の画像Dを取得する。第2通信部53は、遠隔診療端末装置20から患者の画像Pを取得する。第1通信部52は、患者の画像Pを主治医端末装置10へ送信する。第2通信部53は、主治医の画像Dを遠隔診療端末装置20へ送信する。
第1通信部52は、医療従事者の候補者一覧を主治医端末装置10へ送信(出力)する。また、第1通信部52は、医療従事者の候補者一覧の中から医療従事者の選択を受け付ける。具体的には、主治医端末装置10において、主治医が、候補者一覧の中から所要の医療従事者を選択する操作を行った場合、主治医端末装置10は、当該操作の結果をサーバ50へ出力し、第1通信部52は、当該操作の結果、すなわち選択を受け付ける。
ビデオ通話機能提供部55は、第1通信部52で専門医の選択を受け付けた場合、主治医端末装置10、遠隔診療端末装置20及び選択された専門医の専門医端末装置30の三者間でのビデオ通話機能を提供する。主治医は、患者の他に専門医を加えた三者間のビデオ通話を行うことができ、遠隔診療を行う際に、例えば、専門医の助言をリアルタイムで得ることができる。これにより、診断の精度を向上させることができ、医師の遠隔診療を支援することができる。
専門医端末装置30とのビデオ通話を開始する場合、第3通信部54は、専門医端末装置30の位置情報を取得する。位置情報は、例えば、専門医端末装置30にGPS受信機を備えておき、専門医端末装置30が取得した自身の位置情報をサーバ50へ送信すればよい。
支援許可判定部62は、取得した位置情報に基づいて専門医端末装置30に係る専門医の支援を許可するか否かを判定する。例えば、予め医療行為が許可された医療場所の位置を登録しておき、取得した位置情報に基づいて専門医端末装置30が所定の医療場所に存在するか否かを判定し、所定の医療場所に存在する場合には、専門医の支援を許可することができる。
ビデオ通話機能提供部55は、支援許可判定部62で許可すると判定された専門医の専門医端末装置30にビデオ通話機能を提供する。これにより、専門医による相談アドバイスが所定の医療場所で行われることを確実に担保するとともに、当該事実を記録することが可能となり、適法な遠隔診療を行うことができる。
図24は三者間のビデオ通話において主治医が専門医に医療相談している場合の主治医端末装置10、遠隔診療端末装置20及び専門医端末装置30の表示画面の一例を示す模式図である。主治医端末装置10の表示制御部16は、患者の画像P及び主治医の画像Dが表示された領域と別の領域に専門医の画像Sを表示する。
上述の構成により、主治医は、患者との間の二者間のビデオ通話に加えて、専門医を加えた三者間のビデオ通話を行うことができ、遠隔診療を行う際に、例えば、専門医の助言をリアルタイムで得ることができる。これにより、診断の精度を向上させることができ、医師の遠隔診療を支援することができる。
また、専門医の画像Sは、遠隔診療補助情報が表示される領域と異なる領域とすることができる。これにより、専門医の画像Sと遠隔診療補助情報とを同時に表示させることができる。また、専門医の画像Sを遠隔診療補助情報が表示されるウィンドウ11a内に表示してもよい。この場合、ウィンドウ11a内には、専門医の画像S及び遠隔診療補助情報の一方のみを表示し他方を消せばよい。
主治医端末装置10の表示制御部16は、患者の画像P、主治医の画像D及び専門医の画像Sのうち、主治医がビデオ通話で話している相手の画像を他の画像よりも大きく表示する。図24の例では、主治医は専門医と話しているので、専門医の画像Sが他の画像よりも大きく表示されている。
専門医端末装置30の表示制御部36は、患者の画像P、主治医の画像D及び専門医の画像Sのうち、専門医がビデオ通話で話している相手の画像を他の画像よりも大きく表示する。図24の例では、専門医は主治医と話しているので、主治医の画像Dが他の画像よりも大きく表示されている。
遠隔診療端末装置20の表示制御部201は、主治医の画像D及び患者の画像Pに加えて、専門医端末装置30から取得した専門医の画像Sを表示画面21に表示する。これにより、患者との間の二者間のビデオ通話に加えて、専門医を加えた三者間のビデオ通話を行うことができ、専門医への相談、あるいは専門医からの助言をリアルタイムで得ることができる。
また、表示制御部201は、主治医の画像D及び専門医の画像Sが表示画面21に表示される場合、主治医又は専門医のうち発話している者の画像と、発話していない者の画像とを異なる表示態様で表示する。例えば、発話している者の画像を大きく表示し、発話していない者の画像を小さく表示する。図24の例では、主治医の画像Dが、専門医の画像Sよりも大きく表示されているので、主治医が喋っていて、専門医が聞いていることが分かる。なお、異なる表示態様は、表示する画像の大きさに限定されるものではなく、発話している者の画像の周囲を強調表示すること、あるいは、色又は明るさを変えて目立つようにしてもよい。これにより、患者は、主治医と専門医のいずれが喋っているのかを容易に判断することができる。
図25は主治医が患者の医療情報の開示を許可する場合の主治医端末装置10の表示画面の第1例を示す模式図である。表示制御部16は、表示画面11に「医療情報一括開示許可」のアイコン116を表示する。主治医が、アイコン116を操作することにより、患者の医療情報103の全部が専門医端末装置30で閲覧されることを許可する。これにより、患者の医療情報が主治医以外の第三者に対して無条件で閲覧されることを防止することができる。
図26は主治医が患者の医療情報の開示を許可する場合の主治医端末装置10の表示画面の第2例を示す模式図である。表示制御部16は、表示画面11に患者の医療情報を複数の部分に分けて表示する。図26の例では、医療情報M1、医療情報M2、医療情報M3、…が表示されている。表示制御部16は、各医療情報に対応させて「許可」のアイコン117を表示する。主治医が、アイコン117のいずれかを選択して操作することにより、選択された医療情報(医療情報103の一部)が専門医端末装置30で閲覧されることを許可する。これにより、患者の医療情報が主治医以外の第三者に対して無条件で閲覧されることを防止することができる。
図27は主治医が患者の医療情報の開示を許可する場合の主治医端末装置10の表示画面の第3例を示す模式図である。表示制御部16は、表示画面11に患者の医療情報を複数の部分に分けて表示する。図26の例では、医療情報M1、医療情報M2、医療情報M3、…が表示されている。主治医が、いずれかの医療情報を選択して、例えば、専門医の画像Sが表示されている領域まで、選択した医療情報をドラッグ&ドロップすることにより、選択された医療情報(医療情報103の一部)が専門医端末装置30で閲覧されることを許可する。これにより、患者の医療情報が主治医以外の第三者に対して無条件で閲覧されることを防止することができる。
図28は三者間のビデオ通話において専門医が患者と会話している場合の主治医端末装置10、遠隔診療端末装置20及び専門医端末装置30の表示画面の一例を示す模式図である。主治医端末装置10の表示制御部16は、患者の画像P及び主治医の画像Dが表示された領域と別の領域に専門医の画像Sを表示する。
遠隔診療端末装置20の表示制御部201は、患者の画像P、主治医の画像D及び専門医の画像Sのうち、患者がビデオ通話で話している相手の画像を他の画像よりも大きく表示する。図28の例では、患者は専門医と話しているので、専門医の画像Sが他の画像よりも大きく表示されている。
専門医端末装置30の表示制御部36は、患者の画像P、主治医の画像D及び専門医の画像Sのうち、専門医がビデオ通話で話している相手の画像を他の画像よりも大きく表示する。図28の例では、専門医は患者と話しているので、患者の画像Pが他の画像よりも大きく表示されている。なお、専門医が患者と相談ヒアリングを行っている場合、主治医は、必ずしも主治医端末装置10の前にいる必要はなく、離席していてもよい。
なお、図示していないが、主治医端末装置10、遠隔診療端末装置20及び専門医端末装置30の表示画面には「閉じる」のアイコンが表示される。主治医、患者又は専門医のいずれかが「閉じる」のアイコンを操作すると、遠隔診療端末装置20の表示制御部201は、専門医の画像Sを表示画面21から消すことができ、専門医による相談ヒアリングは終了する。
図29は三者間のビデオ通話において専門医が主治医にアドバイスしている場合の主治医端末装置10、遠隔診療端末装置20及び専門医端末装置30の表示画面の一例を示す模式図である。専門医が、専門医端末装置30からアドバイス(助言)を入力すると、サーバ50が、当該アドバイスを専門医端末装置30から主治医端末装置10へ転送する。主治医端末装置10の表示制御部16は、ウィンドウ11aに専門医のアドバイス(助言)を表示することができる。図29の例では、サーバ50のAIエンジン部59が、専門医が入力したアドバイスの内容を分析して、例えば、アドバイスの内容を医療用語に変換し、電子カルテに自動転送することができる。
なお、アドバイスの入力は、キーボード等によるテキスト入力でもよく、マイクを用いた音声入力でもよい。主治医が主治医端末装置10から離れている場合には、専門医は、主治医が戻ってくるまで待つ必要がない。また、主治医が主治医端末装置10の表示画面11の前にいる場合には、専門医は直接口頭で主治医にアドバイスを伝えてもよい。
図30は主治医が診断・処方する場合の主治医端末装置10及び遠隔診療端末装置20の表示画面の一例を示す模式図である。主治医端末装置10の表示制御部16は、主治医の画像D、及び患者の画像Pを表示する。この場合、患者の画像Pを主治医の画像Dよりも大きく表示する。なお、主治医の画像Dを表示しなくてもよい。
遠隔診療端末装置20の表示制御部201は、主治医の画像D、及び患者の画像Pを表示する。この場合、主治医の画像Dを患者の画像Pよりも大きく表示することができる。なお、患者の画像Pを表示しなくてもよい。これにより、患者は、主治医による診断、処方を受けることができる。
図31は遠隔診療が終了した場合の遠隔診療端末装置20の表示画面の一例を示す模式図である。遠隔診療端末装置20の表示制御部201は、遠隔診療の開始から終了までの時間、遠隔診療の回数、及び遠隔診療に係る料金の少なくとも一つを表示する。図31の例では、患者と主治医との間の遠隔診療(診療時間)及び診療費が表示されるとともに、患者と専門医との間の相談時間及び相談料金が表示されている。なお、患者に対しては、主治医との間の診療時間、診療費だけを表示するようにしてもよい。
また、表示画面21に診療時間や診療費を表示させるだけでなく、音声で診療時間や診療費を通知することもできる。
これにより、患者は遠隔診療が終了した場合、遠隔診療に要した時間や料金を把握することができる。
図32は遠隔診療端末装置20が表示する内容を別の表示装置80に表示させる場合の一例を示す模式図である。インタフェース部203は、表示制御部201が表示画面21に表示する内容を表示装置80へ出力する。表示装置80(例えば、表示画面が大きいTV受像機など)は、遠隔診療端末装置20から取得した表示内容を表示画面81に表示することができる。この場合、遠隔診療端末装置20の表示画面21と表示装置80の表示画面81とに同時に同じ表示内容を表示してもよく、表示装置80の表示画面81に表示する場合、遠隔診療端末装置20の表示画面21を消すようにしてもよい。また、遠隔診療端末装置20の傍らに設置された表示装置80の表示画面81に、カメラ24で撮像した患者自身の画像、主治医の画像D及び専門医の画像Sを表示してビデオ通話を行うことができる。表示画面の大きな表示装置を用いることにより、例えば、主治医の画像Dを大きな表示画面に表示させて見ることができ、主治医が傍に実際にいるような感覚を患者に与えることができ、遠隔診療に対する親しみやすさを増すことができる。
次に、本実施の形態のサーバ50、主治医端末装置10及び遠隔診療端末装置20の処理について説明する。
図33は本実施の形態のサーバ50による遠隔診療の案内情報の生成処理の手順の一例を示すフローチャートである。サーバ50は、遠隔診療端末装置20から会話内容の収集の許可の有無を判定し(S11)、許可がある場合(S11でYES)、遠隔診療端末装置20のID(識別情報)を特定する(S12)。許可がない場合(S11でNO)、サーバ50は、処理を終了する。
サーバ50は、会話内容を収集し(S13)、会話内容を分析する(S14)。サーバ50は、会話内容の分析結果に基づいて、会話していた者に対して、遠隔診療に関する情報が有用であるか否かを判定する(S15)。有用であると判定した場合(S15でYES)、サーバ50は、会話内容の分析結果に基づいて、遠隔診療の案内情報を生成し(S16)、生成した案内情報を遠隔診療端末装置20に出力する(S17)。
遠隔診療に関する情報が有用でない場合(S15でNO)、サーバ50は、後述のステップS18の処理を行う。サーバ50は、処理を終了するか否かを判定し(S18)、処理を終了しない場合(S18でNO)、ステップS13以降の処理を続ける。処理を終了する場合(S18でYES)、サーバ50は、処理を終了する。
図34及び図35は本実施の形態のサーバ50による遠隔診療の処理の手順の一例を示すフローチャートである。サーバ50は、遠隔診療を開始するか否かを判定し(S31)、遠隔診療を開始しない場合(S31でNO)、ステップS31の処理を続ける。遠隔診療を開始する場合(S31でYES)、サーバ50は、ビデオ通話処理を行い(S32)、タイマ56を作動する(S33)。
サーバ50は、患者と主治医との会話内容を収集し(S34)、患者の医療情報を取得する(S35)。サーバ50は、会話内容及び患者の医療情報の少なくとも一方を分析する(S36)。サーバ50は、分析結果に基づいて、相談スタッフ(医療従事者)の候補者の一覧を生成する(S37)。
サーバ50は、生成した候補者の一覧を主治医端末装置10に出力(送信)し(S38)、主治医端末装置10からの相談スタッフの選択の有無を判定する(S39)。選択がない場合(S39でNO)、サーバ50は、ステップS39の処理を続ける。選択があった場合(S39でYES)、サーバ50は、選択された相談スタッフの専門医端末装置30から位置情報を取得する(S40)。
サーバ50は、相談スタッフが所定の医療場所にいるか否かを判定し(S41)、相談スタッフが所定の医療場所にいる場合(S41でYES)、患者、主治医及び相談スタッフ(例えば、専門医)の三者間のビデオ通話処理を行う(S42)。
相談スタッフが所定の医療場所にいない場合(S41でNO)、サーバ50は、相談スタッフによる医療行為(相談ヒアリング)が不可である旨の情報を主治医端末装置10に出力(送信)し(S43)、後述のステップS44の処理を行う。
サーバ50は、ビデオ通話が終了したか否かを判定し(S44)、ビデオ通話が終了していない場合(S44でNO)、ステップS34以降の処理を続ける。ビデオ通話が終了した場合(S44でYES)、サーバ50は、遠隔診療の時間を特定し(S45)、遠隔診療に関する料金を算定する(S46)。サーバ50は、遠隔診療の時間、料金を遠隔診療端末装置20に出力(送信)し(S47)、処理を終了する。
図36は本実施の形態の主治医端末装置10の処理手順の一例を示すフローチャートである。主治医端末装置10は、予約時間枠の患者リストを表示し(S61)、主治医の要求に応じて患者の医療情報を表示する(S62)。主治医端末装置10は、遠隔診療を開始するか否かを判定し(S63)、遠隔診療を開始しない場合(S63でNO)、ステップS63の処理を続ける。
遠隔診療を開始する場合(S63でYES)、主治医端末装置10は、患者とのビデオ通話処理を行う(S64)。主治医端末装置10は、必要に応じて、遠隔診療補助情報を表示し(S65)、相談スタッフの候補者の一覧を表示する(S66)。
主治医端末装置10は、主治医の操作に応じて、相談スタッフの選択、選択された相談スタッフの呼び出しを行い(S67)、三者間のビデオ通話処理を行う(S68)。主治医端末装置10は、ビデオ通話処理を終了するか否かを判定し(S69)、ビデオ通話処理を終了しない場合(S69でNO)、ステップS69の処理を続ける。ビデオ通話処理を終了する場合(S69でYES)、主治医端末装置10は、処理を終了する。
図37は本実施の形態の遠隔診療端末装置20の処理手順の一例を示すフローチャートである。遠隔診療端末装置20は、遠隔診療の予約時刻の所定時間前であるか否かを判定し(S81)、所定時間前でない場合(S81でNO)、ステップS81の処理を続ける。所定時間前である場合(S81でYES)、遠隔診療端末装置20は、遠隔診療の予約通知を行い(S82)、予約確認操作の有無を判定する(S83)。
予約確認操作がない場合(S83でNO)、遠隔診療端末装置20は、ステップS82の処理を続ける。予約確認操作があった場合(S83でYES)、遠隔診療端末装置20は、遠隔診療を開始するか否かを判定し(S84)、遠隔診療を開始しない場合(S84でNO)、ステップS84の処理を続ける。
遠隔診療を開始する場合(S84でYES)、遠隔診療端末装置20は、主治医とのビデオ通話処理を行う(S85)。遠隔診療端末装置20は、相談スタッフ(例えば、専門医)とのヒアリングを開始するか否かを判定し(S86)、ヒアリングを開始しない場合(S86でNO)、ステップS85の処理を続ける。
相談スタッフとのヒアリングを開始する場合(S86でYES)、遠隔診療端末装置20は、三者間のビデオ通話処理を行う(S87)。遠隔診療端末装置20は、ビデオ通話処理を終了するか否かを判定し(S88)、ビデオ通話処理を終了しない場合(S88でNO)、ステップS88の処理を続ける。ビデオ通話処理を終了する場合(S88でYES)、遠隔診療端末装置20は、遠隔診療の時間、料金を表示し(S89)、処理を終了する。
本実施の形態に係る遠隔診療端末装置は、表示画面及びビデオ通話機能を備える遠隔診療端末装置であって、撮像部と、医師端末装置から取得した医師の画像及び前記撮像部で撮像して得られた遠隔診療対象者の画像を出力する出力部とを備える。
遠隔診療端末装置は、表示画面及びビデオ通話機能を備え、撮像部と、医師端末装置から取得した医師の画像及び撮像部で撮像して得られた遠隔診療対象者の画像を出力する出力部とを備える。
遠隔診療端末装置は、遠隔診療に特化した端末装置であり、表示画面に、撮像部で撮像した患者自身の画像と医師(主治医)の画像とを表示してビデオ通話を行うことができる。あるいは、遠隔診療端末装置の傍らに設置された表示装置(例えば、表示画面が大きいなTV受像機など)の表示画面に、撮像部で撮像した患者自身の画像と医師(主治医)の画像とを出力して表示してビデオ通話を行うことができる。これにより、患者にとって、簡単に医師とビデオ通話することができるので、患者が遠隔診療を簡単に受けることができる。
本実施の形態に係る遠隔診療端末装置は、前記出力部が出力した医師の画像及び遠隔診療対象者の画像を前記表示画面に表示する表示制御部を備える。
表示制御部は、出力部が出力した医師の画像及び遠隔診療対象者の画像を表示画面に表示する。これにより、患者にとって、簡単に医師とビデオ通話することができるので、患者が遠隔診療を簡単に受けることができる。
本実施の形態に係る遠隔診療端末装置は、前記出力部は、前記医師の画像及び遠隔診療対象者の画像を外部の表示装置へ出力する。
出力部は、医師の画像及び遠隔診療対象者の画像を外部の表示装置へ出力する。表示画面の大きな表示装置を用いることにより、例えば、医師の画像を大きな表示画面に表示させて見ることができ、医師が傍に実際にいるような感覚を患者に与えることができ、遠隔診療に対する親しみやすさを増すことができる。
本実施の形態に係る遠隔診療端末装置において、前記表示制御部は、前記医師と異なる医療従事者の従事者端末装置から取得した前記医療従事者の画像を前記表示画面に表示する。
表示制御部は、医師と異なる医療従事者の従事者端末装置から取得した医療従事者の画像を表示画面に表示する。医師と異なる医療従事者とは、例えば、遠隔診療を行う医師に対して、専門的な助言を行う医療従事者であり、専門医(相談医)、保健師、看護師、薬剤師、療養指導士、心理相談員、管理栄養士、健康運動指導士、ケアマネージャーなどが含まれる。
上述の構成により、患者との間の二者間のビデオ通話に加えて、医療従事者を加えた三者間のビデオ通話を行うことができ、例えば、専門医への相談、あるいは専門医からの助言をリアルタイムで得ることができる。
本実施の形態に係る遠隔診療端末装置において、前記表示制御部は、前記医師の画像及び前記医療従事者の画像が前記表示画面に表示される場合、前記医師又は前記医療従事者のうち通話している者の画像と、通話していない者の画像とを異なる表示態様で表示する。
表示制御部は、医師の画像及び医療従事者の画像が表示画面に表示される場合、医師又は前記医療従事者のうち通話している者の画像と、通話していない者の画像とを異なる表示態様で表示する。例えば、通話している者の画像を大きく表示し、通話していない者の画像を小さく表示する。これにより、患者は、医師と医療従事者とのいずれが喋っているのかを容易に判断することができる。
本実施の形態に係る遠隔診療端末装置は、遠隔診療の開始から終了までの時間、遠隔診療の回数、及び遠隔診療に係る料金の少なくとも一つを通知する通知部を備える。
通知部は、遠隔診療の開始から終了までの時間、遠隔診療の回数、及び遠隔診療に係る料金の少なくとも一つを通知する。これにより、患者は遠隔診療が終了した場合、当該遠隔診療に要した時間や料金を把握することができる。
本実施の形態に係る遠隔診療端末装置は、前記遠隔診療対象者の存否又は位置を検出する検出部を備え、前記撮像部は、前記検出部で検出した結果に応じて前記遠隔診療対象者を撮像する。
検出部は、遠隔診療対象者の存否又は位置を検出する。検出部は、例えば、人感センサなどで構成することができる。撮像部は、検出部で検出した結果に応じて遠隔診療対象者を撮像する。撮像部は、例えば、カメラなどで構成することができる。
上述の構成により、患者の居場所又は動きに連動して患者を撮像することができ、患者自らがスマートフォンやパーソナルコンピュータなどの画面を覗き込む必要がなく、患者は対面診療と同じような自然な感覚で遠隔診療を受けることができる。
本実施の形態に係る遠隔診療端末装置は、予め設定された遠隔診療の予約時刻よりも所定時間前の時点にて前記検出部が前記遠隔診療対象者の存在又は位置を検出した場合、前記遠隔診療対象者が待機状態であることを前記医師端末装置に通知する待機状態通知部を備える。
待機状態通知部は、予め設定された遠隔診療の予約時刻よりも所定時間前の時点にて検出部が遠隔診療対象者の存在又は位置を検出した場合、遠隔診療対象者が待機状態であることを医師端末装置に通知する。これにより、患者が待機していることを医師に伝えることができ、遠隔診療を円滑に開始することができる。
本実施の形態に係る遠隔診療端末装置は、予め設定された遠隔診療の予約時刻を通知する予約時刻通知部を備える。
予約時刻通知部は、予め設定された遠隔診療の予約時刻を通知する。これにより、遠隔診療の開始前に患者に待機させることができ、遠隔診療を円滑に開始することができる。
本実施の形態に係る遠隔診療端末装置は、前記遠隔診療対象者の医療情報の全部又は一部が前記医師と異なる医療従事者の従事者端末装置で閲覧されることを許可するか否かの設定を受け付ける受付部を備える。
受付部は、遠隔診療対象者の医療情報の全部又は一部が医師と異なる医療従事者の従事者端末装置で閲覧されることを許可するか否かの設定を受け付ける。これにより、患者の医療情報が医師以外の第三者に対して無条件で閲覧されることを防止することができる。
本実施の形態に係る遠隔診療端末装置は、周囲の会話内容を取得する取得部と、該取得部で取得した会話内容をサーバへ出力する会話内容出力部と、前記サーバによる前記会話内容の解析結果に基づく遠隔診療に係るメッセージを出力するメッセージ出力部とを備える。
取得部は、周囲の会話内容を取得する。取得部は、例えば、マイクなどで構成することができる。会話内容出力部は、取得した会話内容をサーバへ出力する。会話内容出力部は、サーバによる会話内容の解析結果に基づく遠隔診療に係るメッセージを出力する。
例えば、サーバは、音声認識機能、言語解析機能、機械学習機能などを実現するアルゴリズム又は学習済モデルなどで構成されるAI(人工知能)エンジンを備える。サーバは、取得した会話内容を解析して遠隔診療に係るメッセージを生成し、生成した遠隔診療に係るメッセージを遠隔診療端末装置へ送信する。遠隔診療に係るメッセージは、例えば、遠隔診療の利用を推奨するための案内に関する情報を含めることができる。会話内容出力部は、サーバから受信した遠隔診療に係るメッセージを出力する。
上述の構成により、遠隔診療端末装置が、あたかも家族全員の健康を見守る一人の家族のような役割を果たすことができる。
本実施の形態に係る遠隔診療端末装置は、生体に関するデータを計測する計測器に保存された生体データを取得する生体データ取得部と、該生体データ取得部で取得した生体データをサーバへ出力する生体データ出力部とを備える。
生体データ取得部は、生体に関するデータを計測する計測器に保存された生体データを取得する。遠隔診療端末装置と計測器との間は、例えば、近距離通信を行うことができる。計測器は、例えば、血圧、心拍、体重、歩数、睡眠時間などのデータ(バイタルデータなど)を計測することができる。
生体データ出力部は、生体データ取得部で取得した生体データをサーバへ出力する。これにより、患者が自ら計測したバイタルデータを患者が特段の操作を行うことなく自動的にサーバへ送ることができ、患者のバイタルデータの収集を容易に行うことができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、遠隔診療の支援を実行させるため遠隔診療端末装置で動作するコンピュータプログラムであって、コンピュータに、表示画面に医師の画像及び遠隔診療対象者の画像を表示する処理と、前記医師と異なる医療従事者の画像を前記表示画面に表示する処理とを実行させる。
コンピュータプログラムは、遠隔診療の支援を実行させるため遠隔診療端末装置で動作し、表示画面に医師の画像、遠隔診療対象者の画像、及び当該医師と異なる医療従事者の画像を表示する。医師と異なる医療従事者とは、例えば、遠隔診療を行う医師に対して、専門的な助言を行う医療従事者であり、専門医(相談医)、保健師、看護師、薬剤師、療養指導士、心理相談員、管理栄養士、健康運動指導士、ケアマネージャーなどが含まれる。
上述の構成により、患者は、医師及び医療従事者との間の三者間のビデオ通話を行うことができ、例えば、主治医のみならず、専門医への相談、あるいは専門医からの助言をリアルタイムで得ることができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、前記遠隔診療対象者の医療情報の全部又は一部が前記医師と異なる医療従事者の従事者端末装置で閲覧されることを許可するか否かの設定を受け付ける処理を実行させる。
コンピュータプログラムは、遠隔診療対象者の医療情報の全部又は一部が医師と異なる医療従事者の従事者端末装置で閲覧されることを許可するか否かの設定を受け付ける。これにより、患者の医療情報が医師以外の第三者に対して無条件で閲覧されることを防止することができる。
本実施の形態に係るサーバは、遠隔診療を支援するサーバであって、医師端末装置で取得した医師の画像及び遠隔診療端末装置で取得した遠隔診療対象者の画像を受信する画像受信部と、該画像受信部で受信した医師の画像を前記遠隔診療端末装置へ送信し、前記画像受信部で受信した遠隔診療対象者の画像を前記医師端末装置へ送信する画像送信部と、前記医師端末装置に前記医師と異なる医療従事者の候補者一覧を出力する出力部と、前記候補者一覧の中から医療従事者の選択を受け付ける受付部と、該受付部で選択を受け付けた場合、前記医師端末装置、前記遠隔診療端末装置及び選択された医療従事者の従事者端末装置の三者間でのビデオ通話機能を提供する提供部とを備える。
画像受信部は、医師端末装置で取得した医師(主治医)の画像及び対象者端末装置で取得した遠隔診療対象者(患者)の画像を受信する。画像送信部は、医師端末装置から受信した医師の画像を対象者端末装置へ送信し、対象者端末装置から受信した遠隔診療対象者の画像を医師端末装置へ送信する。
出力部は、医師と異なる医療従事者の候補者一覧を医師端末装置に出力する。受付部は、候補者一覧の中から医療従事者の選択を受け付ける。具体的には、医師端末装置において、医師が、候補者一覧の中から所要の医療従事者を選択する操作を行った場合、医師端末装置は、当該操作の結果を支援装置へ出力し、受付部は、当該操作の結果、すなわち選択を受け付ける。
提供部は、受付部で選択を受け付けた場合、医師端末装置、対象者端末装置及び選択された医療従事者の従事者端末装置の三者間でのビデオ通話機能を提供する。医師は、患者に医療従事者を加えた三者間のビデオ通話を行うことができ、遠隔診療を行う際に、例えば、専門医の助言をリアルタイムで得ることができる。これにより、診断の精度を向上させることができ、医師の遠隔診療を支援することができる。
本実施の形態に係るサーバは、前記遠隔診療端末装置の周囲の会話内容を該遠隔診療端末装置から受信する会話内容受信部と、該会話内容受信部で受信した会話内容に基づいて遠隔診療に係るメッセージを生成する生成部と、該生成部で生成した遠隔診療に係るメッセージを前記遠隔診療端末装置へ送信するメッセージ送信部とを備える。
会話内容受信部は、遠隔診療端末装置の周囲の会話内容を当該遠隔診療端末装置から受信する。生成部は、受信した会話内容に基づいて遠隔診療に係るメッセージを生成する。生成部は、例えば、音声認識機能、言語解析機能、機械学習機能などを実現するアルゴリズム又は学習済モデルなどで構成されるAI(人工知能)エンジンで構成することができる。生成部は、取得した会話内容を解析して遠隔診療に係るメッセージを生成する。遠隔診療に係るメッセージは、例えば、遠隔診療の利用を推奨するための案内に関する情報を含めることができる。
メッセージ送信部は、生成部で生成した遠隔診療に係るメッセージを遠隔診療端末装置へ送信する。遠隔診療端末装置は、受信した遠隔診療端末装置を、例えば、音声、文字情報などで出力することができる。これにより、遠隔診療端末装置が、あたかも家族全員の健康を見守る一人の家族のような役割を果たすことができる。