JP2019132487A - 排気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気装置において、加工作業に支障をきたすことなく発生するヒュームを効率良く回収可能とする。【解決手段】第1開口部21を有するハウジング11と、ハウジング11内で第1開口部21の内側に第1隙間(噴出口)31を空けて第2開口部32が設けられる吸引フード12と、吸引フード12内で第2開口部32の内側に第2隙間(吸引口)41を空けて設けられる遮蔽部材13と、ハウジング11内に空気を供給する送風ファン(流体供給装置)14と、吸引フード12内を吸引する吸引ファン(吸引装置)15とを設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、溶接作業などにより発生するヒュームを回収して排気する排気装置に関するものである。
溶接作業や溶断作業などを実施したとき、物質の加熱や昇華によって粉塵、煙霧、蒸気、揮発性粒子などのヒュームが発生する。そして、発生したヒュームは、室内の空調装置や換気装置などによる気流や温度差に起因する対流流れによって飛散して拡散する。例えば、このヒュームは、煙霧が室内の上方に拡散または滞留し易く、粉塵が室内の下方に滞留し易い。
このヒュームの飛散や拡散を防止する技術として、溶接機などの加工装置を外部から物理的に囲ってしまう遮蔽装置の設置や大型の排気装置によりヒュームを吸引する装置の設置などがある。なお、従来の排気装置としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
特開2000−146247号公報
ところが、加工装置を遮蔽装置により囲ってしまうと、加工装置に対する被加工物の搬入や搬出が困難となり、また、加工することのできる被加工物の大きさが制限されてしまう。また、大型の排気装置を設置すると、吸引口を加工位置に近づける必要があるものの、近づけ過ぎると加工作業の邪魔になってしまう。しかし、吸引口を加工位置から遠ざけると、その分、吸引力を増加させる必要があり、排気装置の更なる大型化を招いてしまう。
本発明は上述した課題を解決するものであり、加工作業に支障をきたすことなく発生するヒュームを効率良く回収可能とする排気装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の排気装置は、第1開口部を有するハウジングと、前記ハウジング内で前記第1開口部の内側に第1隙間を空けて第2開口部が設けられる吸引フードと、前記吸引フード内で前記第2開口部の内側に第2隙間を空けて設けられる遮蔽部材と、前記ハウジング内に流体を供給する流体供給装置と、前記吸引フード内を吸引する吸引装置と、を備えることを特徴とするものである。
従って、流体供給装置によりハウジング内に流体を供給すると、ハウジングと吸引フードとの第1隙間から前方に流体が噴出され、噴出された流体によりヒュームの発生源に向けて流体のカーテンが形成され、一方、吸引装置により吸引フード内を吸引すると、吸引フードと遮蔽部材との第2隙間から前方の空間に対して吸引力が作用し、ヒュームの発生源から流体のカーテンの内部を通って吸引フードに向けたヒュームの流れが生成され、ヒュームが第2隙間から吸引フード内に吸引される。そのため、流体のカーテンによりヒュームを飛散または拡散させることなく回収することができ、加工作業に支障をきたすことなく発生するヒュームを効率良く回収可能とすることができる。
本発明の排気装置では、前記第1隙間は、前記第1開口部の周方向に沿って設けられ、前記流体供給装置により供給された流体を噴出する噴出口として機能し、前記第2隙間は、前記第2開口部の周方向に沿って設けられ、前記吸引装置の吸引力により外部の空気を前記吸引フード内に吸引する吸引口として機能することを特徴としている。
従って、前方に流体を噴出する噴出口を第1開口部の周方向に沿って設けることで、流体のカーテンを筒形状に形成することができ、外部の空気を吸引する吸引口を第2開口部の周方向に沿って設けることで、筒形状をなす流体のカーテンの内側でヒュームを吸引することができ、ヒュームを飛散または拡散させることなく回収することができる。
本発明の排気装置では、前記噴出口と前記吸引口は、絞り形状をなし、前記噴出口から噴出される流体の流速は、前記吸引口に吸引される空気の流速より速く設定されることを特徴としている。
従って、絞り形状をなす噴出口から噴出される流体の流速を絞り形状をなす吸引口に吸引される空気の流速より速く設定することから、ハウジングとヒュームの発生源との間に流体のカーテンを適切に形成することができ、この流体のカーテンを用いてヒュームを吸引フード内に効率良く回収することができる。
本発明の排気装置では、前記噴出口は、流体を末広がりに噴出するガイド部材が設けられることを特徴としている。
従って、ガイド部材により噴出口から流体を末広がりに噴出することから、広範囲にわたってヒュームを回収することができる。
本発明の排気装置では、前記吸引フードは、前記第2開口部と対向する位置に連結ダクトを介して前記吸引装置が連結され、前記吸引装置の入口側または出口側にフィルタが装着されることを特徴としている。
従って、吸引フードに連結ダクトを介して吸引装置を連結し、吸引装置の入口側または出口側にフィルタを装着することから、吸引フードに吸引したヒュームからフィルタにより異物を除去し、清浄された空気として外部に排出することができる。
本発明の排気装置では、前記流体供給装置として、前記吸引装置の出口部から分岐する循環ダクトが前記ハウジングにおける前記第1開口部と対向する位置に連結されることを特徴としている。
従って、吸引装置の出口部から分岐する循環ダクトをハウジングに連結することから、吸引したヒュームの循環流を第1隙間から噴出して流体のカーテンを形成することができ、流体供給装置として電動ファンなどを設ける必要がなくなり、設備コストの増加を抑制することができる。
本発明の排気装置では、前記ハウジングと前記連結ダクトと前記吸引装置は、水平方向に沿って配置され、少なくとも前記前記ハウジングに移動可能な車輪が設けられることを特徴としている。
従って、排気装置の一部または全部を可搬式とすることで、汎用性を向上することができる。
本発明の排気装置によれば、加工作業に支障をきたすことなく発生するヒュームを効率良く回収することができる。
図1は、第1実施形態の排気装置を表す概略側面図である。 図2は、排気装置を表す概略正面図である。 図3は、第1実施形態の排気装置の変形例を表す概略正面図である。 図4は、第2実施形態の排気装置を表す概略側面図である。 図5は、第3実施形態の排気装置を表す要部概略図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る排気装置の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の排気装置を表す概略側面図、図2は、排気装置を表す概略正面図である。
第1実施形態において、図1及び図2に示すように、排気装置10は、建屋内で溶接作業などにより発生するヒュームを回収して排気するものである。排気装置10は、ハウジング11と、吸引フード12と、遮蔽部材13と、送風ファン(流体供給装置)14と、吸引ファン(吸引装置)15とを備えている。
ハウジング11は、中空の円筒形状をなし、軸方向の一方に第1開口部21が設けられている。ハウジング11は、円筒部22における軸方向の一方に閉塞部23が一体に固定され、軸方向の他方に第1開口部21が形成されている。そして、ハウジング11は、外周下部に支持部24が固定され、支持部24の下部に複数のキャスタ(車輪)25が装着されている。
吸引フード12は、ハウジング11の内部に配置され、ハウジング11の第1開口部21の内側に第1隙間31を空けて第2開口部32が設けられている。吸引フード12は、円筒部33と円錐部34から構成され、円筒部33は、軸方向の一方がハウジング11の閉塞部23を貫通して固定され、軸方向の他方に円錐部34が連結されている。円錐部34は、軸方向の一方が円筒部33に連結され、軸方向の他方が拡径して第2開口部32が設けられている。
遮蔽部材13は、吸引フード12の内部に配置され、吸引フード12の第2開口部32の内側に第2隙間41を空けて設けられている。遮蔽部材13は、円板形状をなし、外周部が複数(本実施形態では、4個)の連結部材42を介して吸引フード12における円錐部34の先端部に連結されている。
また、ハウジング11と吸引フード12により形成される第1隙間31は、第1開口部21の周方向に沿って設けられ、空気(流体)を噴出する噴出口(以下、噴出口31と称する。)として機能する。また、吸引フード12と遮蔽部材13により形成される第2隙間41は、第2開口部32の周方向に沿って設けられ、外部の空気を吸引フード12内に吸引する吸引口(以下、吸引口41と称する。)として機能する。そして、噴出口31と吸引口41は、絞り形状をなしている。
送風ファン14は、ハウジング11内に空気(流体)を供給するものである。送風ファン14は、ハウジング11の閉塞部23に周方向に均等間隔で複数装着され、外側に突出するダクト51が固定されている。そのため、各送風ファン14を駆動すると、外部の空気を各ダクト51からハウジング11と吸引フード12との空間部52に供給し、噴出口31から噴出することができる。
吸引フード12は、ハウジング11の外部で第2開口部と対向する位置、つまり、円筒部33に連結ダクト61の一端部が連結されている。連結ダクト61は、蛇腹形状をなすことで、伸縮可能であると共に折れ曲がり可能となっている。また、連結ダクト61は、他端部が吸引ファン15に連結され、吸引ファン15は、排気ダクト62が連結されている。そして、排気ダクト62の出口部にフィルタ63が着脱自在に装着されている。そして、吸引ファン15及び排気ダクト62は、下部に複数のキャスタ(車輪)64,65が装着されている。
そのため、吸引ファン15を駆動すると、吸引力が連結ダクト61を介して吸引フード12の内部に作用し、吸引口41から外部の空気を吸引することができる。吸引フード12の吸引口41から吸引した空気は、連結ダクト61及び吸引ファン15を通って排気ダクト62に流れ、フィルタ63により異物が除去されてから外部に排出される。
ここで、ハウジング11と吸引フード12と遮蔽部材13と送風ファン14は、キャスタ25により床面G上を移動することができる。また、吸引ファン15と排気ダクト62は、キャスタ64,65により床面G上を移動することができる。この場合、各キャスタ25,64,65は、ストッパ(図示略)が設けられていることから、排気装置10を使用するときは、ストッパにより各キャスタ25,64,65を回転不能とし、ハウジング11と吸引フード12と遮蔽部材13と送風ファン14と吸引ファン15と排気ダクト62を移動不能とする。一方、排気装置10を別の場所で使用するときは、ストッパにより各キャスタ25,64,65を回転可能とし、ハウジング11と吸引フード12と遮蔽部材13と送風ファン14、または、これらに加えて吸引ファン15と排気ダクト62を移動可能とする。
なお、ハウジング11と吸引フード12と遮蔽部材13は、上述した構成に限定されるものではない。図3は、第1実施形態の排気装置の変形例を表す概略正面図である。
図3に示すように、ハウジング71は、中空の四角筒形状をなし、軸方向の一方に第1開口部81が設けられている。ハウジング71は、下部に複数のキャスタ(車輪)82が装着されている。吸引フード72は、ハウジング71の内部に配置され、ハウジング71の第1開口部81の内側に第1隙間83を空けて第2開口部84が設けられている。吸引フード12は、前端部が拡径して第2開口部84が設けられている。
遮蔽部材73は、吸引フード72の内部に配置され、吸引フード72の第2開口部84の内側に第2隙間85を空けて設けられている。遮蔽部材73は、円板形状をなし、外周部が複数(本実施形態では、4個)の連結部材86を介して吸引フード72の先端部に連結されている。
ここで、ハウジング71と吸引フード72により形成される第1隙間83は、第1開口部81の周方向に沿って設けられ、空気(流体)を噴出する噴出口(以下、噴出口83と称する。)として機能する。また、吸引フード72と遮蔽部材73により形成される第2隙間85は、第2開口部84の周方向に沿って設けられ、外部の空気を吸引フード72内に吸引する吸引口(以下、吸引口85と称する。)として機能する。
なお、送風ファン14や吸引ファン15などの構成は、上述した構成と同様である。また、ハウジング11,71と吸引フード12,72と遮蔽部材13,73の形状は、円筒や四角筒に限るものではなく、楕円や長円、矩形などとしてもよい。
ここで、排気装置10の作動について説明する。
図1に示すように、排気装置10を移動し、ハウジング11と吸引フード12と遮蔽部材13を図示しない加工装置から発生するヒュームHの近傍に配置する。この状態で、各送風ファン14を駆動すると共に吸引ファン15を駆動する。すると、外部の空気A1が各送風ファン14により各ダクト51から吸引され、ハウジング11と吸引フード12との空間部52に供給された後、噴出口31からエアカーテンA2として噴出される。このエアカーテンA2は、円筒形状をなし、発生するヒュームHに向かって流れる。
また、吸引ファン15により吸引力が連結ダクト61を介して吸引フード12の内部に作用する。すると、円筒形状をなすエアカーテンA2の内側に吸引フード12に向かう流れが生成され、ヒュームH1が吸引口41から吸引フード12の内部に吸引される。このとき、噴出口31が絞り部となっていることから、空間部52に供給された空気は、吸引口41で加速されて吹出されることで、ヒュームHの発生源まで周方向に均一な流速のエアカーテンA2を形成できる。また、吸引口41も絞り部となっていることから、吸引フード12の内部に比べてエアカーテンA2内側の吸引力が大きくなり、ヒュームH1を吸引口41から吸引フード12の内部に吸引できる。
このとき、噴出口31から噴出されるエアカーテンA2の流速は、吸引口41に吸引されるヒュームH1の流速より速く設定されている。そのため、ハウジング11とヒュームHの発生源との間にエアカーテンA2を形成することで、エアカーテンA2の外側と内側を仕切り、エアカーテンA2の内側の空間を通してヒュームH1を吸引フード12内に回収することができる。そして、噴出口31から噴出されたエアカーテンA2は、ヒュームHの発生源の近傍で、吸引フード12からの吸引力によりヒュームH1と共にエアカーテンA2の内側を戻り、吸引口41から吸引フード12の内部に回収される。
その後、吸引フード12の吸引口41から内部に吸引したヒュームH1は、連結ダクト61及び吸引ファン15を通って排気ダクト62に流れ、フィルタ63により粉塵などの異物が除去されてから空気となって外部に排出される。
なお、第1実施形態の排気装置の変形例として説明した構成も同様の作動となる。
このように第1実施形態の排気装置にあっては、第1開口部21を有するハウジング11と、ハウジング11内で第1開口部21の内側に第1隙間(噴出口)31を空けて第2開口部32が設けられる吸引フード12と、吸引フード12内で第2開口部32の内側に第2隙間(吸引口)41を空けて設けられる遮蔽部材13と、ハウジング11内に空気を供給する送風ファン(流体供給装置)14と、吸引フード12内を吸引する吸引ファン(吸引装置)15とを設けている。
従って、送風ファン14によりハウジング11内に空気を供給すると、噴出口31から前方に空気が噴出され、噴出された空気によりヒュームHの発生源に向けてエアカーテンA2が形成され、一方、吸引ファン15により吸引フード12内を吸引すると、吸引口41から前方の空間に対して吸引力が作用し、ヒュームHの発生源からエアカーテンA2の内部を通って吸引フード12に向けたヒュームH1の流れが生成され、ヒュームH1が吸引口41から吸引フード12内に吸引される。そのため、ヒュームHの発生源から離間した位置からであっても、エアカーテンA2によりヒュームH1を飛散または拡散させることなく回収することができ、加工作業に支障をきたすことなく発生するヒュームHを効率良く回収可能とすることができる。
第1実施形態の排気装置では、第1隙間を噴出口31として第1開口部21の周方向に沿って設け、第2隙間を吸引口41として第2開口部32の周方向に沿って設けている。従って、エアカーテンA2を筒形状に形成して周方向にて均一な流速分布とすることで、筒形状をなすエアカーテンA2の内側でヒュームH1を吸引することができ、ヒュームHを飛散または拡散させることなく回収することができる。
第1実施形態の排気装置では、噴出口31と吸引口41を絞り形状とし、噴出口31から噴出される空気の流速を吸引口41に吸引されるヒュームH1の流速より速く設定している。従って、ハウジング11とヒュームHの発生源との間にエアカーテンA2を適切に形成することができ、このエアカーテンA2を用いてヒュームHを吸引フード12内に効率良く回収することができる。
第1実施形態の排気装置では、吸引フード12に連結ダクト61を介して吸引ファン15を連結し、吸引ファン15の出口部にフィルタ63を装着している。従って、吸引フード12に吸引したヒュームH1からフィルタ63により異物を除去し、清浄された空気として外部に排出することができる。
第1実施形態の排気装置では、ハウジング11と連結ダクト61と吸引ファン15を水平方向に沿って配置し、少なくともハウジング11に移動可能なキャスタ25を設けている。従って、排気装置10の一部または全部を可搬式とすることで、汎用性を向上することができる。
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態の排気装置を表す概略側面図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態において、図4に示すように、排気装置100は、ハウジング11と、吸引フード12と、遮蔽部材13と、循環ダクト(流体供給装置)101と、吸引ファン15とを備えている。ここで、ハウジング11と吸引フード12と遮蔽部材13と吸引ファン15は、第1実施形態と同様であることから、説明は省略する。
循環ダクト101は、蛇腹形状をなすことで、伸縮可能であると共に折れ曲がり可能となっている。循環ダクト101は、一端部が排気ダクト62より出口部(フィルタ63)よりも上流側に連結され、他端部がハウジング11における第1開口部21と対向する位置、つまり、閉塞部23に連結されている。そして、循環ダクト101は、排気ダクト62との連結部にフィルタ102が設けられている。なお、このフィルタ102をなくしてもよい。
そのため、吸引ファン15を駆動すると、吸引力が連結ダクト61を介して吸引フード12の内部に作用する。すると、ヒュームHの発生源からヒュームH1が吸引フード12に向かって流れ、吸引口41から吸引フード12の内部に吸引される。吸引フード12の吸引口41から内部に吸引したヒュームH1は、連結ダクト61及び吸引ファン15を通って排気ダクト62に流れ、フィルタ63により粉塵などの異物が除去されてから空気となって外部に排出される。
また、吸引フード12から連結ダクト61及び吸引ファン15を通って排気ダクト62に流れたヒュームH1の一部は、フィルタ102により粉塵などの異物が除去されてから空気となり、循環ダクト101を通ってハウジング11と吸引フード12との空間部52に供給される。そして、空間部52の空気が噴出口31からエアカーテンA3として噴出される。このエアカーテンA3は、円筒形状をなし、発生するヒュームHに向かって流れる。そのため、円筒形状をなすエアカーテンA3の内側に吸引フード12に向かう流れが生成される。
即ち、ハウジング11とヒュームHの発生源との間にエアカーテンA3を形成することで、エアカーテンA3の外側と内側を仕切り、エアカーテンA3の内側の空間を通してヒュームH1を吸引フード12内に回収することができる。そして、噴出口31から噴出されたエアカーテンA3は、ヒュームHの発生源の近傍で、吸引フード12からの吸引力によりヒュームH1と共にエアカーテンA3の内側を戻り、吸引口41から吸引フード12の内部に回収される。
このように第2実施形態の排気装置にあっては、流体供給装置として、吸引ファン15の出口部から分岐する循環ダクト101をハウジング11の閉塞部23に連結している。
従って、吸引フード12で吸引したヒュームHの循環流を噴出口31から噴出してエアカーテンA3を形成することができ、流体供給装置として電動ファンなどを設ける必要がなくなり、設備コストの増加を抑制することができる。
[第3実施形態]
図5は、第3実施形態の排気装置の要部を表す概略図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第3実施形態において、図5に示すように、排気装置110は、ハウジング111と、吸引フード12と、遮蔽部材13と、送風ファン14と、吸引ファン15(図1参照)とを備えている。ここで、吸引フード12と遮蔽部材13と送風ファン14と吸引ファン15は、第1実施形態と同様であることから、説明は省略する。
ハウジング111は、中空の円筒形状をなし、軸方向の一方に第1開口部21が設けられている。ハウジング11は、円筒部22における軸方向の一方に閉塞部23が一体に固定され、軸方向の他方に第1開口部21が形成されている。吸引フード12は、ハウジング11の内部に配置され、ハウジング11の第1開口部21の内側に第1隙間(噴出口)31を空けて第2開口部32が設けられている。遮蔽部材13は、吸引フード12の内部に配置され、吸引フード12の第2開口部32の内側に第2隙間(吸引口)41を空けて設けられている。
ハウジング11は、円筒部22の先端部にガイド(ガイド部材)112が設けられている。円筒部22は、軸方向に沿って内径が同径であるが、ガイド112は、円筒部22との接続部から前方に向けて内径が大きくなるような拡径形状となっている。また、ガイド112は、円筒部22と同様に周方向に連続して設けられている。そのため、噴出口31は、このガイド112と吸引フード12の円錐部の先端部とにより形成されることで、空間部52の空気を末広がりに噴出することができる。
そのため、各送風ファン14を駆動すると共に吸引ファン15(図1参照)を駆動する。すると、外部の空気A1が各送風ファン14により各ダクト51から吸引され、ハウジング11と吸引フード12との空間部52に供給された後、噴出口31からエアカーテンA2として噴出される。このエアカーテンA2は、ガイド112により末広がりに噴出することで円錐形状をなす。
また、吸引ファン15により吸引力が連結ダクト61を介して吸引フード12の内部に作用する。すると、円錐形状をなすエアカーテンA2の内側に吸引フード12に向かう流れが生成され、ヒュームH1が吸引口41から吸引フード12の内部に吸引される。即ち、ハウジング11とヒュームHの発生源との間に円錐形状をなすエアカーテンA2を形成することで、エアカーテンA2の外側と内側を仕切り、エアカーテンA2の内側の空間を通してヒュームH1を吸引フード12内に回収することができる。このとき、エアカーテンA2は、ヒュームHの発生源に向けて円錐形状をなすように広がることから、広範囲にわたってヒュームH1を回収できる。
そして、噴出口31から噴出されたエアカーテンA2は、ヒュームHの発生源の近傍で、吸引フード12からの吸引力によりヒュームH1と共にエアカーテンA2の内側を戻り、吸引口41から吸引フード12の内部に回収される。その後、吸引フード12の吸引口41から内部に吸引したヒュームH1は、連結ダクト61及び吸引ファン15を通って排気ダクト62に流れ、フィルタ63により粉塵などの異物が除去されてから空気となって外部に排出される。
このように第3実施形態の排気装置にあっては、噴出口31から空気を末広がりに噴出するガイド112を設けている。
従って、ガイド112より噴出口31からヒュームHの発生源に向けて空気を末広がりに噴出することから、広範囲にわたってヒュームHを回収することができる。
なお、上述した実施形態では、吸引ファン15の出口部にフィルタ63を装着したが、フィルタ63は、吸引ファン15の入口側でも出口側でもよい。また、吸引した空気を屋外に排出する場合には、フィルタ63をなくしてもよい。
また、上述した実施形態では、ハウジングと吸引フードと遮蔽部材と流体供給装置と吸引装置を水平配置として移動可能としたが、この配置に限定されるものではない。例えば、ハウジングと吸引フードと遮蔽部材と流体供給装置と吸引装置を鉛直配置としてクレーンなどにより水平方向及び鉛直方向に移動可能としてもよい。
10,100,110 排気装置
11,71,111 ハウジング
12,72 吸引フード
13,73 遮蔽部材
14 送風ファン(流体供給装置)
15 吸引ファン(吸引装置)
21,81 第1開口部
22 円筒部
23 閉塞部
24 支持部
25,64,65,82 キャスタ(車輪)
31,83 第1隙間、噴出口
32,84 第2開口部
33 円筒部
34 円錐部
41,85 第2隙間、吸引口
42,86 連結部材
51 ダクト
52 空間部
61 連結ダクト
62 排気ダクト
63,102 フィルタ
101 循環ダクト
112 ガイド(ガイド部材)

Claims (7)

  1. 第1開口部を有するハウジングと、
    前記ハウジング内で前記第1開口部の内側に第1隙間を空けて第2開口部が設けられる吸引フードと、
    前記吸引フード内で前記第2開口部の内側に第2隙間を空けて設けられる遮蔽部材と、
    前記ハウジング内に流体を供給する流体供給装置と、
    前記吸引フード内を吸引する吸引装置と、
    を備えることを特徴とする排気装置。
  2. 前記第1隙間は、前記第1開口部の周方向に沿って設けられ、前記流体供給装置により供給された流体を噴出する噴出口として機能し、前記第2隙間は、前記第2開口部の周方向に沿って設けられ、前記吸引装置の吸引力により外部の空気を前記吸引フード内に吸引する吸引口として機能することを特徴とする請求項1に記載の排気装置。
  3. 前記噴出口と前記吸引口は、絞り形状をなし、前記噴出口から噴出される流体の流速は、前記吸引口に吸引される空気の流速より速く設定されることを特徴とする請求項2に記載の排気装置。
  4. 前記噴出口は、流体を末広がりに噴出するガイド部材が設けられることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の排気装置。
  5. 前記吸引フードは、前記第2開口部と対向する位置に連結ダクトを介して前記吸引装置が連結され、前記吸引装置の入口側または出口側にフィルタが装着されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の排気装置。
  6. 前記流体供給装置として、前記吸引装置の出口部から分岐する循環ダクトが前記ハウジングにおける前記第1開口部と対向する位置に連結されることを特徴とする請求項5に記載の排気装置。
  7. 前記ハウジングと前記連結ダクトと前記吸引装置は、水平方向に沿って配置され、少なくとも前記ハウジングに移動可能な車輪が設けられることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の排気装置。
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