JP2019132118A - 排水管継手、及びその排水管継手を備える排水設備 - Google Patents

排水管継手、及びその排水管継手を備える排水設備 Download PDF

Info

Publication number
JP2019132118A
JP2019132118A JP2019011941A JP2019011941A JP2019132118A JP 2019132118 A JP2019132118 A JP 2019132118A JP 2019011941 A JP2019011941 A JP 2019011941A JP 2019011941 A JP2019011941 A JP 2019011941A JP 2019132118 A JP2019132118 A JP 2019132118A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
branch pipe
drainage
bushing
horizontal branch
horizontal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019011941A
Other languages
English (en)
Inventor
小島 誠造
Seizo Kojima
誠造 小島
加古 洋三
Yozo Kako
洋三 加古
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOJIMA SEISAKUSHO KK
Kojima Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
KOJIMA SEISAKUSHO KK
Kojima Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KOJIMA SEISAKUSHO KK, Kojima Manufacturing Co Ltd filed Critical KOJIMA SEISAKUSHO KK
Publication of JP2019132118A publication Critical patent/JP2019132118A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sink And Installation For Waste Water (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、ブッシングを設けることで排水管継手の横枝管受け口に対して複数サイズの排水横枝管の接続をできるようにするとともに、横枝管受け口とブッシングとの接続箇所の漏れ検査を不要にすることである。【解決手段】本発明に係る排水管継手は、排水横枝管77が接続される複数の横枝管受け口35と、横枝管受け口35に挿入される筒状体で、排水横枝管77が挿入される横枝管挿入孔66hを備えるブッシング60bを有しており、横枝管受け口35とブッシング60b間は、シール手段37により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる。【選択図】図6

Description

本発明は、複数サイズの排水横枝管を接続可能な樹脂製の排水管継手、及びその排水管継手を備える排水設備に関する。
複数の横枝管受け口を備える樹脂製の排水管継手に関する技術が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された排水管継手は、建物の上階と下階とを仕切る床スラブを貫通して各階に設置される樹脂製の継手であり、周方向に複数の横枝管受け口を備えている。複数の横枝管受け口は一定のサイズ(例えば、呼び径75mm)で形成されている。このため、サイズの異なる排水横枝管を排水管継手の横枝管受け口に接続する場合には、所定サイズの排水横枝管が挿入可能な横枝管挿入孔を備えるブッシングを前記横枝管受け口に接続する。樹脂製の排水管継手の場合、樹脂製のブッシングを使用し、そのブッシングを接着剤により排水管継手の横枝管受け口に接着することが行われている。また、ブッシングの横枝管挿入孔と排水横枝管との接続にも接着剤が使用される。
特開2017−119960号公報
排水管継手の横枝管受け口にブッシングを接着剤で接着する場合、横枝管受け口とブッシングとの接着が確実に行われていることを確認するため、出荷前に接着箇所の漏れ検査を行う必要がある。漏れ検査は、排水管継手内に所定の水圧、または空気圧を加えて行うため、検査設備が必要であり、さらに、検査に手間が掛かる。また、仮に、接着箇所から漏れが発生した場合、その補修に手間が掛かる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明の技術的課題は、ブッシングを設けることで排水管継手の横枝管受け口に対して複数サイズの排水横枝管の接続をできるようにするとともに、横枝管受け口とブッシングとの接続箇所の漏れ検査を不要にすることである。
上記した課題は、各発明によって解決される。第1の発明は、建物の上階と下階とを仕切る床スラブの貫通部分に挿通されて上階と下階との排水立て管を接続するとともに、前記床スラブ上の排水横枝管が接続される樹脂製の排水管継手であって、前記排水横枝管が接続される複数の横枝管受け口と、前記横枝管受け口に挿入される筒状体で、前記排水横枝管が挿入される横枝管挿入孔を備えるブッシングとを有しており、前記横枝管受け口と前記ブッシング間は、シール手段により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる。ここで、シール手段には、弾性体により形成されたシール材のみならず、液体のシール性滑剤等も含むものとする。
本発明によると、排水管継手の横枝管受け口には、ブッシングが挿入される構成で、前記ブッシングには、床スラブ上の排水横枝管が挿入される横枝管挿入孔が形成されている。このため、横枝管挿入孔の径寸法が異なる複数のブッシングを準備することで、横枝管受け口の径寸法を変えずに複数サイズの排水横枝管の接続が可能になる。また、排水管継手の横枝管受け口とブッシング間はシール手段により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる。即ち、従来のように、排水管継手の横枝管受け口とブッシングとを接着剤で接着する構成ではないため、排水管継手等の出荷前に横枝管受け口とブッシングとの接続箇所の漏れ検査をする必要がなくなる。
第2の発明によると、ブッシングの横枝管挿入孔と排水横枝管とは、シール手段により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる。このため、作業現場においてブッシングの横枝管挿入孔と排水横枝管と接着剤で接着する場合と比較して、ブッシングの横枝管挿入孔に対する排水横枝管の接続が容易になる。また、仮に接続箇所で漏れが発生した場合や、接続口の変更が生じた場合でも、その対応が容易になる。
第3の発明によると、ブッシングを構成する筒状体の軸心に対して前記ブッシングの横枝管挿入孔の軸心が偏心しており、前記ブッシングが横枝管受け口に挿入された状態で、前記横枝管挿入孔の軸心を前記横枝管受け口の軸心よりも下側に配置できるように構成されている。このため、サイズの異なる排水横枝管の下端位置をほぼ一定に揃えることが可能になる。
第4の発明によると、ブッシングは、横枝管受け口に挿入される外筒体と、横枝管挿入孔を備える内筒体と、前記外筒体と内筒体とを連結する連結壁部とから構成されている。
第5の発明によると、シール手段は、弾性体をリング状に成形したシール材で、前記横枝管受け口の内周面円周方向に形成された溝に嵌め込まれており、前記ブッシングが前記横枝管受け口に挿入されて、前記シール材が弾性変形した状態で、前記横枝管受け口の内周面と前記ブッシングの外周面間には円周方向にほぼ均等な隙間が形成される。このため、ブッシングを排水管継手の横枝管受け口に挿入し、前記ブッシングと横枝管受け口間を水密にシールした状態で、前記隙間分だけブッシングの軸心を横枝管受け口の軸心に対して傾けることができる。
第6の発明は、第5の発明において、溝は、横枝管受け口の内周面に複数本形成されており、シール材は、少なくとも一本の溝に嵌め込まれている。即ち、水圧等に応じてシール材の本数を増やすことが可能になる。
第7の発明によると、シール手段は、弾性体をリング状に成形したシール材で、ブッシングの横枝管挿入孔の円周方向に形成された溝に嵌め込まれており、排水横枝管が前記ブッシングの横枝管挿入孔に挿入されて、前記シール材が弾性変形した状態で、前記ブッシングの横枝管挿入孔と前記排水横枝管の外周面間には円周方向にほぼ均等な隙間が形成される。このため、排水横枝管をブッシングの横枝管挿入孔に挿入し、前記排水横枝管とブッシング間を水密にシールした状態で、前記隙間分だけ排水横枝管の軸心をブッシングの軸心に対して傾けることができる。
第8の発明によると、シール手段は、弾性体をリング状に成形したシール材で、ブッシングの外周面円周方向に形成された溝に嵌め込まれており、前記ブッシングが前記横枝管受け口に挿入されて、前記シール材が弾性変形した状態で、前記横枝管受け口の内周面と前記ブッシングの外周面間には円周方向にほぼ均等な隙間が形成される。
第9の発明は、第8の発明において、溝は、ブッシングの外周面に複数本形成されており、シール材は、少なくとも一本の溝に嵌め込まれている。
第10の発明によると、ブッシングには、横枝管受け口の軸方向における端面に当接して、前記横枝管受け口に対する前記ブッシングの挿入量を一定にするブッシング挿入ストッパが設けられている。
第11の発明によると、ブッシングには、排水横枝管の軸方向における端面が当接して、前記ブッシングの横枝管挿入孔に対する排水横枝管の挿入量を一定にする横枝管挿入ストッパが設けられている。
第12の発明は、建物の上階と下階とを仕切る床スラブの貫通部分に挿通されて上階と下階との排水立て管を接続するとともに、前記床スラブ上の排水横枝管が接続される樹脂製の排水管継手を備える排水設備であって、前記排水管継手は、前記排水横枝管が接続される複数の横枝管受け口を備えており、前記横枝管受け口の内周面には円周方向に溝が形成されて、前記溝には、弾性体をリング状に成形したシール材が嵌め込まれており、前記排水横枝管が前記横枝管受け口に挿入されて、前記シール材が弾性変形した状態で、前記横枝管受け口と前記排水横枝管間は前記シール材により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされ、前記横枝管受け口の内周面と前記排水横枝管の外周面間には円周方向にほぼ均等な隙間が形成される。
第13の発明は、第12の発明において、溝は、横枝管受け口の内周面に複数本形成されており、シール材は、少なくとも一本の溝に嵌め込まれている。
第14の発明は、建物の上階と下階とを仕切る床スラブの貫通部分に挿通されて上階と下階との排水立て管を接続するとともに、前記床スラブ上の排水横枝管が接続される樹脂製の排水管継手を備える排水設備であって、前記排水管継手は、前記排水横枝管が接続される複数の横枝管受け口を備えており、前記排水横枝管の外周面には円周方向に溝が形成されて、前記溝には、弾性体をリング状に成形したシール材が嵌め込まれており、前記排水横枝管が前記横枝管受け口に挿入されて、前記シール材が弾性変形した状態で、前記横枝管受け口と前記排水横枝管間は前記シール材により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされ、前記横枝管受け口の内周面と前記排水横枝管の外周面間には円周方向にほぼ均等な隙間が形成される。
第15の発明は、第14の発明において、排水管継手の横枝管受け口には、筒状体であるブッシングが挿入される構成で、前記ブッシングには、前記排水横枝管が挿入される横枝管挿入孔が形成されており、前記ブッシングの横枝管挿入孔に前記排水横枝管が挿入されることで、前記ブッシングと前記排水横枝管間が前記シール材により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされ、前記横枝管挿入孔と前記排水横枝管の外周面間には円周方向にほぼ均等な隙間が形成される。
本発明によると、ブッシングを設けることで排水管継手の横枝管受け口に対して複数サイズの排水横枝管の接続をできるようになる。また、横枝管受け口とブッシングとの接続箇所の漏れ検査が不要になる。
本発明の実施形態1に係る排水管継手を使用した排水設備の側面図である。 本発明の実施形態1に係る排水管継手の縦断面図である。 前記排水管継手の平面図である。 前記排水管継手の横枝管受け口と排水横枝管との接続構造を表す縦断面図である。 前記排水管継手の横枝管受け口と第1ブッシングと排水横枝管との接続構造を表す縦断面図である。 前記排水管継手の横枝管受け口と第2ブッシングと排水横枝管との接続構造を表す縦断面図である。 前記排水管継手の横枝管受け口に対して第2ブッシングと排水横枝管とが傾斜した状態を表す縦断面図である。 第2ブッシングの変更例1を表す縦断面図である。 第2ブッシングの変更例2を表す縦断面図である。 第1ブッシングの変更例3を表す縦断面図である。 第2ブッシングの変更例3を表す縦断面図である。 シール材の変更例1を表す縦断面図である。 シール材の変更例2を表す縦断面図である。 前記排水管継手の横枝管受け口の変更例1、及び排水横枝管の変更例1を表す縦断面図である。 前記排水管継手の横枝管受け口の変更例1、及び第2ブッシングの変更例4を表す縦断面図である。 前記第2ブッシングの変更例4と排水横枝管の変更例1とを表す縦断面図である。 前記第2ブッシングの変更例5と排水横枝管とを表す縦断面図である。 前記第2ブッシングの変更例6を表す部分縦断面図である。 前記排水管継手の横枝管受け口の変更例1、及び第2ブッシングの変更例7を表す縦断面図である。 変更例7に係るブッシングのシール材装着例を表す部分縦断面図である。 前記排水管継手の横枝管受け口の変更例1、及び第1ブッシングの変更例7を表す縦断面図である。 前記排水管継手の横枝管受け口の変更例2、及び第2ブッシングの変更例8を表す縦断面図である。 前記排水管継手の横枝管受け口の変更例2、及び第1ブッシングの変更例8を表す縦断面図である。
[実施形態1]
以下、図1〜図23に基づいて本発明の実施形態1に係る排水管継手の説明を行なう。本実施形態に係る排水管継手20は、集合住宅やオフィスビル等の建物における排水設備に使用される排水管継手である。
<排水設備の概要について>
排水設備は、図1に示すように、集合住宅の上階と下階とを仕切る床スラブCSを貫通して各階に設置されている排水管継手20と、各階の排水管継手20を相互につなぐ排水立て管70と、各階の床上に配管されて各階の排水管継手20に接続される排水横枝管75,76,77(図4〜図8等参照)とから構成されている。
<排水管継手20の概要について>
排水管継手20は、上階の排水立て管70及び排水横枝管75,76,77により導かれた排水を合流させて下階の排水立て管70に流入させる継手である。排水管継手20は、樹脂製の継手であり、図2の縦断面図に示すように、上部受け口用パーツ32と上胴部用パーツ30と下胴部用パーツ40とから構成されている。そして、上部受け口用パーツ32と上胴部用パーツ30と下胴部用パーツ40とが上下方向から組み合わされて、相互に溶着されることで排水管継手20が構成される。排水管継手20の周囲には、図1に示すように、耐火性、及び排水騒音の低減を目的として被覆材50が装着される。
<上部受け口用パーツ32について>
上部受け口用パーツ32は、図1に示すように、排水立て管70の下端挿し口71sが水密な状態で挿入接続される部分である。上部受け口用パーツ32は、図2等に示すように、略円筒形に形成された円筒部32eと、その円筒部32eの下部位置に設けられた内フランジ部32fとを備えている。そして、上部受け口用パーツ32の円筒部32e内で、内フランジ部32fの上側にゴム製の筒状シール材26が収納されている。また、上部受け口用パーツ32の円筒部32eには、筒状シール材26が収納された状態で、その筒状シール材26の上端面を押さえるシール材保持リング24が被せられて溶着等により固定される。
<上胴部用パーツ30について>
上胴部用パーツ30は、図1、図2に示すように、上部受け口用パーツ32の下側で排水管継手20の胴部の中央上側を構成するパーツであり、筒状部33と、その筒状部33の下端部に設けられた排水ガイド部34とを備えている。筒状部33は、略円筒状に形成されており、その筒状部33の上端部に上部受け口用パーツ32の円筒部32eの下端部が挿入される。また、筒状部33の上部外周面には、排水横枝管75,76,77が挿入接続される複数の横枝管受け口35(後記する)が横向きに形成されている。また、筒状部33の内壁面には、横枝管受け口35の開口35hを挟んで両側に縦方向に延びる逆流防止壁35gが形成されている。さらに、筒状部33の下端位置には、図2等に示すように、排水ガイド部34が設けられている。排水ガイド部34は、筒状部33の内壁面に沿って流下する排水を旋回させる部分であり、第1旋回羽根34aと第2旋回羽根34bとを備えている。
<下胴部用パーツ40について>
下胴部用パーツ40は、図2に示すように、排水管継手20の胴部の中央下側を構成するパーツであり、上から順番に大径円筒部41とテーパ部43と小径円筒部45とを備えている。大径円筒部41は、上胴部用パーツ30の筒状部33を収納する部分である。テーパ部43は、肉厚寸法を変化させずに下側が小径になるように管体を徐々に絞った部分であり、上胴部用パーツ30の排水ガイド部34を収納できるように構成されている。小径円筒部45は、図1に示すように、下階の排水立て管70の上端挿し口71uが挿入接続される下端接続部であり、床スラブCSの天井面から一定寸法だけ突出するように構成されている。
<横枝管受け口35について>
横枝管受け口35は、図3に示すように、上胴部用パーツ30の筒状部33の上部外周面に90°間隔で三か所に設けられている。三か所の横枝管受け口35は、例えば、呼び径75mmに設定されており、図4に示すように、呼び径75mmの大径の排水横枝管75が直接的に挿入接続できるように構成されている。そして、横枝管受け口35の奥端、即ち、上胴部用パーツ30の筒状部33の位置には、排水横枝管75の挿入ストッパ35sが内フランジ状に形成されている。
また、横枝管受け口35の内周面の軸方向における中央位置には、図4に示すように、円周方向に延びる断面角形の角溝35mがリングに形成されている。そして、横枝管受け口35の角溝35mに受け口用シール材37が嵌め込まれている。受け口用シール材37は、ゴム製のシール材であり、断面形状が円形に形成されている。これにより、呼び径75mmの排水横枝管75が横枝管受け口35に挿入されて受け口用シール材37を通過した状態で、受け口用シール材37により横枝管受け口35と排水横枝管75間が軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる。
ここで、横枝管受け口35の内径寸法は、呼び径75mmの排水横枝管75の外径寸法よりも一定寸法だけ大きな値に設定されている。このため、図4に示すように、横枝管受け口35に対して排水横枝管75が挿入されて、受け口用シール材37が弾性変形した状態で、横枝管受け口35の内周面と排水横枝管75の外周面間に円周方向に均等な隙間Sが形成される。これにより、横枝管受け口35の軸心に対して排水横枝管75の軸心を前記隙間Sの分だけ傾斜させることが可能になる。
<第1ブッシング60aについて>
横枝管受け口35には、図5、及び図6に示すように、第1ブッシング60a、あるいは第2ブッシング60b(後記する)を挿入できるように構成されている。第1ブッシング60aは、図5に示すように、呼び径75mmの横枝管受け口35に対して呼び径65mmの排水横枝管76を接続可能にするためのブッシングである。第1ブッシング60aは、呼び径75mmの排水横枝管75と等しい外径寸法で形成された筒本体部61を備えている。そして、筒本体部61には、呼び径65mmの排水横枝管76が挿入される横枝管挿入孔62が前記筒本体部61を軸心方向に貫通した状態で、その筒本体部61の軸心に対して偏心した状態で形成されている。第1ブッシング60aは、図5に示すように、偏心している横枝管挿入孔62が最も低い位置となる状態で排水管継手20の横枝管受け口35に挿入される。
第1ブッシング60aの横枝管挿入孔62における内周面の入口近傍には、図5に示すように、円周方向に延びる断面角形の角溝62mがリングに形成されている。そして、横枝管挿入孔62の角溝62mに横枝管用シール材38が嵌め込まれている。横枝管用シール材38は、ゴム製のシール材であり、断面形状が円形に形成されている。これにより、呼び径65mmの排水横枝管76が第1ブッシング60aの横枝管挿入孔62に挿入されて横枝管用シール材38を通過した状態で、横枝管用シール材38により前記横枝管挿入孔62と排水横枝管76間が軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる。
ここで、第1ブッシング60aの横枝管挿入孔62の内径寸法は、呼び径65mmの排水横枝管76の外径寸法よりも一定寸法だけ大きな値に設定されている。このため、図5に示すように、横枝管挿入孔62に対して呼び径65mmの排水横枝管76が挿入されて横枝管用シール材38が弾性変形した状態で、横枝管挿入孔62の内周面と排水横枝管76の外周面間に円周方向に均等な隙間Sが形成される。これにより、横枝管挿入孔62の軸心に対して排水横枝管76の軸心を前記隙間Sの分だけ傾斜させることが可能になる。
また、第1ブッシング60aの筒本体部61は、呼び径75mmの排水横枝管75と等しい外径寸法で形成されている。このため、図7に示すように、第1ブッシング60aが横枝管受け口35に挿入された場合に、第1ブッシング60aの軸心を横枝管受け口35の軸心に対して隙間Sの分だけ傾斜させることが可能になる。また、第1ブッシング60aの横枝管挿入孔62の奥方向における端部には、図5に示すように、横枝管挿入ストッパ61sが内フランジ状に形成されている。
<第2ブッシング60bについて>
第2ブッシング60bは、図6に示すように、呼び径75mmの横枝管受け口35に対して呼び径50mmの排水横枝管77を接続可能にするためのブッシングである。第2ブッシング60bは、呼び径75mmの排水横枝管75と等しい外径寸法で形成された外筒部64と、その外筒部64と平行な状態で前記外筒部64の内側に収納された内筒部66とを備えており、前記内筒部66に呼び径50mmの排水横枝管77が挿入される横枝管挿入孔66hが形成されている。
第2ブッシング60bの内筒部66は外筒部64に対して偏心しており、内筒部66の円周方向における一個所と外筒部64の円周方向における一個所とが一体化されて円周方向における他の部位と等しい肉厚寸法で形成されている。また、第2ブッシング60bの横枝管挿入孔66hの入口側における端縁には、外筒部64と内筒部66とをつなぐ連結壁部65が設けられている。そして、第2ブッシング60bは、図6に示すように、偏心している横枝管挿入孔66h(内筒部66)が最も低い位置となる状態で排水管継手20の横枝管受け口35に対して挿入される。
第2ブッシング60bの横枝管挿入孔66hにおける内周面の入口寄りには、図6に示すように、円周方向に延びる断面角形の角溝66mがリングに形成されている。そして、横枝管挿入孔66hの角溝66mに横枝管用シール材39が嵌め込まれている。横枝管用シール材39は、ゴム製のシール材であり、断面形状が円形に形成されている。これにより、呼び径50mmの排水横枝管77が第2ブッシング60bの横枝管挿入孔66hに挿入されて横枝管用シール材39を通過した状態で、横枝管用シール材39により前記横枝管挿入孔66hと排水横枝管77間が軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる。
ここで、第2ブッシング60bの横枝管挿入孔66hの内径寸法は、呼び径50mmの排水横枝管77の外径寸法よりも一定寸法だけ大きな値に設定されている。このため、図6に示すように、横枝管挿入孔66hに対して呼び径50mmの排水横枝管77が挿入されて横枝管用シール材39が弾性変形した状態で、横枝管挿入孔66hの内周面と排水横枝管77の外周面間に円周方向に均等な隙間Sが形成される。これにより、図7に示すように、横枝管挿入孔66hの軸心に対して排水横枝管77の軸心を前記隙間Sの分だけ傾斜させることが可能になる。
また、第2ブッシング60bの外筒部64は、呼び径75mmの排水横枝管75と等しい外径寸法で形成されている。このため、図7に示すように、第2ブッシング60bが横枝管受け口35に挿入された場合に、第2ブッシング60bの軸心を横枝管受け口35の軸心に対して隙間Sの分だけ傾斜させることが可能になる。また、第2ブッシング60bの横枝管挿入孔66hの奥方向における端部には、横枝管挿入ストッパ66sが内フランジ状に形成されている。
<排水管継手20に対する排水横枝管75,76,77の接続について>
排水管継手20の三か所の横枝管受け口35(呼び径75mm)の所定の横枝管受け口35に対して呼び径75mmの排水横枝管75を接続する場合には、図4に示すように、所定の横枝管受け口35に対してその排水横枝管75を直接的に挿入する。そして、前記排水横枝管75の先端が横枝管受け口35の挿入ストッパ35sに当接した状態で、排水横枝管75の接続が完了する。
また、排水管継手20の別の横枝管受け口35(呼び径75mm)に対してそれぞれ呼び径65mm、50mmの排水横枝管76,77を接続する場合には、先ず、対応する横枝管受け口35に対して第1ブッシング60a、第2ブッシング60bをそれぞれ挿入する。そして、第1ブッシング60a、第2ブッシング60bの先端が横枝管受け口35の挿入ストッパ35sに当接した状態で、第1ブッシング60a、第2ブッシング60bの接続が完了する(図5、図6参照)。次に、この状態で、前記排水横枝管76,77をそれぞれ第1ブッシング60a、第2ブッシング60bの横枝管挿入孔62,66hに挿入し、前記排水横枝管76,77の先端が横枝管挿入ストッパ61s,66sに当接した状態で、排水横枝管76,77の接続が完了する。
このように、ブッシング60a,60bを使用することで、排水管継手20の横枝管受け口35の径寸法を変えずに複数サイズの排水横枝管75,76,77の接続が可能になる。また、排水管継手20の横枝管受け口35(呼び径75mm)に対して第1ブッシング60aのみを使用して呼び径65mmの排水横枝管76のみを接続することも可能であるし、第2ブッシング60bのみを使用して呼び径50mmの排水横枝管77のみを接続することも可能である。また、第1ブッシング60aと第2ブッシング60bとを使用して呼び径65mm、50mmの排水横枝管76,77のみを接続することも可能である。さらに、例えば、排水管継手20の横枝管受け口35の一個所を使用しない場合には、第1ブッシング60a、あるいは第2ブッシング60bの横枝管挿入孔62,66hが塞がれたキャップ状の筒状体を横枝管受け口35に挿入してその横枝管受け口35を塞いでおくことも可能である。これにより、排水設備の洗浄を行なう際に、キャップ状の筒状体を横枝管受け口35から引き抜き、前記横枝管受け口35を掃除口として使用することができる。
<本実施形態に係る排水管継手20の長所について>
本実施形態に係る排水管継手20によると、排水管継手20の横枝管受け口35には、ブッシング60a,60bが挿入される構成で、前記ブッシング60a,60bには、床スラブCS上の排水横枝管76,77が挿入される横枝管挿入孔62,66hが形成されている。このため、横枝管挿入孔62,66hの径寸法が異なる複数のブッシング60a,60bを準備することで、横枝管受け口35の径寸法を変えずに複数サイズの排水横枝管75,76,77の接続が可能になる。また、排水管継手20の横枝管受け口35とブッシング60a,60b間は受け口用シール材37(シール手段)により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる。即ち、従来のように、排水管継手の横枝管受け口とブッシングとを接着剤で接着する構成ではないため、排水管継手20等の出荷前に横枝管受け口35とブッシング60a,60bとの接続箇所の漏れ検査をする必要がなくなる。
また、ブッシング60a,60bの横枝管挿入孔62,66hと排水横枝管76,77とは、横枝管用シール材38,39(シール手段)により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる。このため、作業現場においてブッシング60a,60bの横枝管挿入孔62,66hと排水横枝管76,77と接着剤で接着する場合と比較して、ブッシング60a,60bの横枝管挿入孔62,66hに対する排水横枝管76,77の接続が容易になる。また、仮に接続箇所で漏れや、接続口の変更が生じた場合でも、その対応が容易になる。
また、ブッシング60a,60bの筒本体部61、あるいは外筒部64の軸心に対して横枝管挿入孔62,66hの軸心が偏心しており、前記横枝管挿入孔62,66hが横枝管受け口35の最も低い位置に配置されている。このため、サイズの異なる排水横枝管75,76,77の下端位置をほぼ一定に揃えることが可能になる。また、ブッシング60a,60bを排水管継手20の横枝管受け口35に挿入した状態でブッシング60a,60bの軸心を横枝管受け口35の軸心に対して傾けることができる。また、排水横枝管76,77をブッシング60a,60bの横枝管挿入孔62,66hに挿入した状態で、排水横枝管76,77の軸心をブッシング60a,60bの軸心に対して傾けることができる。このため、排水横枝管76,77の配管施工の作業性が向上する。
<ブッシングの変更例1>
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、第1ブッシング60aを筒本体部61、及びゴム製の横枝管用シール材38から構成し、第2ブッシング60bを外筒部64、内筒部66、及びゴム製の横枝管用シール材39から構成する例を示した。しかし、図8(変更例1)に示すように、第2ブッシング60b(第1ブッシング60aも同様)の全体をゴムにより成形することも可能である。即ち、変更例1では、ブッシング60b(60a)をゴム製の筒状体67により構成し、外径寸法を排水管継手20の横枝管受け口35の内径寸法とほぼ等しい寸法(若干大きい寸法)に設定する。また、ブッシング60b(60a)の横枝管挿入孔67hを排水横枝管77の外径寸法とほぼ等しい寸法(若干小さい寸法)に設定する。これにより、ブッシング60b(60a)の筒状体をシール材と兼用でき、ブッシング60b(60a)の構造を簡単にできる。
<ブッシングの変更例2>
また、図9(変更例2)に示すように、第2ブッシング80(第1ブッシングも同様)をゴム製のシール材状に形成し、その第2ブッシング80の外側を金属製の保護材85で覆って排水管継手20の横枝管受け口35の先端に固定する構成でも可能である。ここで、シール材状のブッシング80は、外筒部81と、内筒部83と、両筒部81,83をつなぐ連結壁部82とから構成されており、前記内筒部83の内側が横枝管挿入孔83hとなっている。また、金属製の保護材85には、横枝管挿入孔83hに対応する位置に横枝管用開口部85hが形成されている。
<ブッシングの変更例3>
また、本実施形態では、図5、図6等に示すように、排水管継手20の横枝管受け口35の奥端に挿入ストッパ35sを形成し、第1ブッシング60a、第2ブッシング60bの先端を挿入ストッパ35sに当接させて、横枝管受け口35に対する第1ブッシング60a、第2ブッシング60bの挿入量を一定にする例を示した。しかし、図10(変更例3)、図11(変更例3)に示すように、第1ブッシング60a、第2ブッシング60bの横枝管挿入孔62,66hの入口周縁にフランジ状のブッシング挿入ストッパ61f,64fを形成することも可能である。これにより、排水管継手20の横枝管受け口35に対して第1ブッシング60a、あるいは第2ブッシング60bを挿入する際、ブッシング挿入ストッパ61f,64fが横枝管受け口35の端面に当接した状態で、第1ブッシング60a、第2ブッシング60bの挿入量を一定にできる。
また、本実施形態では、75mm×65mmの第1ブッシング60aと、75mm×50mmの第2ブッシング60bとを例示したが、第2ブッシング60bと等しい構成で75mm×40mmのブッシングを準備することも可能である。また、本実施形態では、呼び径75mmの横枝管受け口35を備える排水管継手20を例示したが、呼び径100mmの横枝管受け口35を三ケ所全て、あるいは一部に備える排水管継手20を使用することも可能である。また、排水管継手20の横枝管受け口35の呼び径に合わせて、ブッシングの外径寸法と横枝管挿入孔の内径寸法を適宜変更することも可能である。
<シール材の変更例1、2>
また、本実施形態では、断面円形の受け口用シール材37、横枝管用シール材38,39を例示した。しかし、図12(シール材の変更例1)に示すように、角溝62mに嵌め込まれる部分が断面角形でシール面が断面円弧状に形成されたシール材38xを使用することも可能である。また、図13(シール材の変更例2)に示すように、角溝62mに嵌め込まれる部分が断面角形で、シール部分がひれ状に形成されたシール材38yを使用することも可能である。このように、シール材38yのシール部分をひれ状に形成することで、水圧が微圧の場合におけるシール性が向上する。
また、本実施形態では、図4に示すように、排水管継手20の横枝管受け口35における内周面の軸方向における中央位置にリング状の角溝35mを形成し、受け口用シール材37を嵌め込む例を示した。しかし、リング状の角溝35mを横枝管受け口35の内周面の入口近傍に形成し、受け口用シール材37を嵌め込む構成でも可能である。
<排水横枝管の変更例1>
また、本実施形態では、図4に示すように、排水管継手20の横枝管受け口35における内周面にリング状の角溝35mを形成し、この角溝35mに受け口用シール材37を嵌め込む例を示した。しかし、図14(排水横枝管の変更例1)に示すように、排水管継手20の横枝管受け口35に挿入される排水横枝管75の外周面円周方向にリング状の角溝75mを形成し、この角溝75mに受け口用シール材37を嵌め込む構成でも可能である。
この場合、変更例に係る排水管継手20の横枝管受け口35には、その横枝管受け口35の内周面35eが入口側で拡開するように、その内周面に緩やかなテーパを設けるのが好ましい。また、排水横枝管75には、その排水横枝管75の外周面先端に面取り部75tを設けるのが好ましい。ここで、排水横枝管75の外周面に設けられた受け口用シール材37は、図14に示すように、断面円形のシール材を使用しても良いし、角溝75mに嵌め込まれる部分が断面角形でシール面が断面円弧状に形成されたシール材を使用しても良い。また、受け口用シール材37は、角溝75mに嵌め込まれる部分が断面角形でシール面が一枚のひれ状、あるいは複数(図では二枚)のひれ状に形成されたシール材を使用することも可能である。
また、本実施形態では、図5、図6に示すように、第1ブッシング60a、第2ブッシング60bの横枝管挿入孔62,66hの入口近傍にリング状の角溝62m,66mを形成し、横枝管用シール材38,39を嵌め込む例を示した。しかし、リング状の角溝62m,66mを横枝管挿入孔62,66hの内周面の軸方向における中央位置に形成し、横枝管用シール材38,39を嵌め込む構成でも可能である。
<ブッシングの変更例4〜6>
また、本実施形態では、図5、図6に示すように、排水管継手20の横枝管受け口35に設けられた受け口用シール材37により、横枝管受け口35とブッシング60a,60b間をシールする例を示した。しかし、図15〜図17に示すように、ブッシング60a,60bの外周面に設けられた受け口用シール材37により、排水管継手20の横枝管受け口35とブッシング60a,60b間をシールする構成でも可能である。
次に、図15〜図18に基づいて変更例4〜6に係るブッシング60a,60bと横枝管受け口35、及び排水横枝管77等とのシール構造について具体的に説明する。ここで、図15〜図18は、変更例4〜6に係る第2ブッシング60bについて表示しているが、第1ブッシング60aにおけるシール構造についても第2ブッシングと同様であるため、第1ブッシング60aのシール構造の説明は省略する。
変更例4,5に係る第2ブッシング60bは、図15〜図17に示すように、外筒部64と、その外筒部64に対して偏心した内筒部66と、前記外筒部64と内筒部66とを先端側でつなぐ連結壁部65とを備えている。第2ブッシング60bの連結壁部65の外周面先端には、面取り部65eが形成されており、その連結壁部65の内周側には、内筒部66の横枝管挿入孔66hと連通する漏斗状の先端開口部65tが形成されている。そして、第2ブッシングの連結壁部65には、先端開口部65tと内筒部66の横枝管挿入孔66hとの間に横枝管挿入ストッパ66sが内フランジ状に形成されている。ここで、内筒部66の横枝管挿入孔66hには、入口側で拡開するように緩やかなテーパが設けられている。また、第2ブッシングの外筒部64の外周面には、円周方向に延びるリング状の角溝64mが形成されており、この角溝64mに受け口用シール材37が嵌め込まれている。
これにより、排水管継手20の横枝管受け口35に対して第2ブッシング60bを挿入することで、横枝管受け口35と第2ブッシング60b間が受け口用シール材37により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる。また、図16に示すように、第2ブッシング60bの横枝管挿入孔66hに挿入される排水横枝管77は、その排水横枝管77の外周面の円周方向にリング状の角溝77mが形成されており、その角溝77mに横枝管用シール材39が嵌め込まれている。このため、第2ブッシング60bの横枝管挿入孔66hに対して排水横枝管77を挿入することで、第2ブッシング60bと排水横枝管77間が軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる。
ここで、排水横枝管77の外周面に横枝管用シール材39を装着する代わりに、図17に示すように、第2ブッシング60bの横枝管挿入孔66hに角溝66mを形成し、その角溝66mに横枝管用シール材39を嵌め込む構成でも可能である。この場合、第2ブッシング60bの横枝管挿入孔66hに角溝66mを形成する代わりに、図18(ブッシングの変更例6)に示すように、段差66dを形成し、この段差66dにより横枝管用シール材39を排水横枝管77の挿入方向と反対側から支える構成でも可能である。また、第2ブッシング60bの外周面に角溝64mを形成する代わりに、図18に示すように、段差64dを形成し、この段差64dにより受け口用シール材37を第2ブッシング60bの挿入時に支える構成でも可能である。
<ブッシングの変更例7>
次に、図19〜図21に基づいて変更例7に係る第1、第2ブッシング60a,60bと横枝管受け口35、及び排水横枝管とのシール構造について具体的に説明する。ここで、図19、図20は、変更例8に係る第2ブッシング60bについて表示しており、図21は、第1ブッシング60aについて表示している。
変更例7に係る第2ブッシング60bは、図19に示すように、排水管継手20の横枝管受け口35に挿入される外筒部64と、その外筒部64に対して偏心した内筒部66と、前記外筒部64と内筒部66とを先端側でつなぐ連結壁部65とを備えている。そして、第2ブッシングには、内筒部66の横枝管挿入孔66hと同軸に連通する連結壁部65の先端開口部65tの位置に横枝管挿入ストッパ66sが内フランジ状に形成されている。ここで、内筒部66の横枝管挿入孔66hには、入口側で拡開するように緩やかなテーパが設けられている。また、内筒部66の横枝管挿入孔66hには、円周方向に延びるリング状の角溝66mが形成されており、その角溝66mに横枝管用シール材39が嵌め込まれている。
また、第2ブッシングの外筒部64の外周面には、円周方向に延びるリング状の角溝64mが複数本形成されている(図19では2本)。そして、第2ブッシングの外筒部64の外周面に形成されたいずれか一本の角溝64mに受け口用シール材37が嵌め込まれている。
変更例7に係る第1ブッシング60aは、図21に示すように、排水管継手20の横枝管受け口35に挿入される筒本体部61を備えている。そして、筒本体部61の内側には、排水横枝管(図示省略)が挿入される横枝管挿入孔62が同軸に形成されている。横枝管挿入孔62には、入口側で拡開するように緩やかなテーパが設けられており、その横枝管挿入孔62の奥端に横枝管挿入ストッパ61sが内フランジ状に形成されている。また、横枝管挿入孔62には、円周方向に延びるリング状の角溝62mが形成されており、その角溝62mに横枝管用シール材38が嵌め込まれている。筒本体部61の外周面には、円周方向に延びるリング状の角溝61rが複数本形成されている(図21では2本)。そして、筒本体部61の外周面に形成されたいずれか一本の角溝61rに受け口用シール材37が嵌め込まれている。
これにより、排水管継手20の横枝管受け口35に対して第1、第2ブッシング60a,60bを挿入することで、横枝管受け口35と第1、第2ブッシング60a,60b間が受け口用シール材37により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる。また、第1、第2ブッシング60a,60bの横枝管挿入孔62,66hに対して排水横枝管(図示省略)を挿入することで、第1、第2ブッシング60a,60bと排水横枝管間が軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる。
ここで、図19、図21では、第1、第2ブッシング60a,60bの外周面に形成された複数本の角溝61r,64mのいずれか一本の角溝61r,64mに受け口用シール材37を嵌め込む例を示した。しかし、排水の水圧等に応じて、図20に示すように、第1、第2ブッシング60a,60bの外周面に形成された複数本の角溝61r,64mの全てに受け口用シール材37を嵌め込むことも可能である。
また、図19〜図21では、受け口用シール材37として断面円形のシール材を例示し、横枝管用シール材39として角溝62m,66mに嵌め込まれる部分が断面角形でシール面が一枚のひれ状のシール材を例示した。しかし、図14に示すように、角溝62m,66mに嵌め込まれる部分が断面角形でシール面が断面円弧状に形成されたシール材を使用しても良い。また、角溝62m,66mに嵌め込まれる部分が断面角形でシール面が複数枚のひれ状に形成されたシール材を使用することも可能である。なお、第1ブッシング60a、第2ブッシング60bの横枝管挿入孔62,66hの入口周縁にフランジ状のブッシング挿入ストッパ61f,64f(二点鎖線参照)を形成することも可能である。
<ブッシングの変更例8>
次に、図22、図23に基づいて変更例8に係る第1、第2ブッシング60a,60bと横枝管受け口35、及び排水横枝管とのシール構造について具体的に説明する。第1、第2ブッシング60a,60bは、受け口用シール材37を備える排水管継手20の横枝管受け口35に装着されるブッシングである。ここで、図22は、変更例8に係る第2ブッシング60bについて表示しており、図23は、第1ブッシング60aについて表示している。
変更例8に係る第2ブッシング60bは、図22に示すように、排水管継手20の横枝管受け口35に挿入される外筒部64と、その外筒部64に対して偏心した内筒部66と、前記外筒部64と内筒部66とを先端側でつなぐ連結壁部65とを備えている。そして、第2ブッシングには、内筒部66の横枝管挿入孔66hと同軸に連通する連結壁部65の先端開口部65tの位置に横枝管挿入ストッパ66sが内フランジ状に形成されている。また、内筒部66の横枝管挿入孔66hには、円周方向に延びるリング状の角溝66mが形成されており、その角溝66mに横枝管用シール材39が嵌め込まれている。
変更例8に係る第1ブッシング60aは、図23に示すように、排水管継手20の横枝管受け口35に挿入される筒本体部61を備えている。筒本体部61の内側には、排水横枝管(図示省略)が挿入される横枝管挿入孔62が同軸に形成されている。そして、横枝管挿入孔62には、その横枝管挿入孔62の奥端に横枝管挿入ストッパ61sが内フランジ状に形成されている。また、横枝管挿入孔62には、円周方向に延びるリング状の角溝62mが形成されており、その角溝62mに横枝管用シール材38が嵌め込まれている。
第1、第2ブッシング60a,60bが挿入される排水管継手20の横枝管受け口35の内周面には、図22、図23に示すように、円周方向に延びるリング状の角溝35mが複数本形成されている(図22等では2本)。そして、横枝管受け口35の内周面に形成されたいずれか一本の角溝35mに受け口用シール材37が嵌め込まれている。ここで、排水の水圧等に応じて、横枝管受け口35の複数本の角溝35mの全てに受け口用シール材37を嵌め込むことも可能である。また、受け口用シール材37、及び横枝管用シール材38の断面形状は、図14に示すように、適宜変更可能である。
これにより、排水管継手20の横枝管受け口35に対して第1、第2ブッシング60a,60bを挿入することで、横枝管受け口35と第1、第2ブッシング60a,60b間が受け口用シール材37により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる。また、第1、第2ブッシング60a,60bの横枝管挿入孔62,66hに対して排水横枝管(図示省略)を挿入することで、第1、第2ブッシング60a,60bと排水横枝管間が軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる。ここで、排水管継手20の横枝管受け口35に対して、第1、第2ブッシング60a,60bの代わりに所定サイズの排水横枝管を直接的に挿入することも可能である。
また、本実施形態では、上記したようにゴム製のシール材を例示したが、ゴム製のシール材と共に液状のシール性滑剤を使用することも可能である。また、ゴム製のシール材に代えて、液状のシール性滑剤を使用することも可能である。
20・・・・排水管継手
35・・・・横枝管受け口
37・・・・受け口用シール材(シール手段)
38・・・・横枝管用シール材(シール手段)
39・・・・横枝管用シール材(シール手段)
60a・・・第1ブッシング
60b・・・第2ブッシング
61f・・・ブッシング挿入ストッパ
61s・・・横枝管挿入ストッパ
61・・・・筒本体部(筒状体)
62・・・・横枝管挿入孔
62m・・・角溝
S・・・・・隙間
64・・・・外筒部
64f・・・ブッシング挿入ストッパ
66・・・・内筒部
65・・・・連結壁部
66s・・・横枝管挿入ストッパ
66h・・・横枝管挿入孔
66m・・・角溝
75・・・・呼び径75mmの排水横枝管
76・・・・呼び径65mmの排水横枝管
77・・・・呼び径50mmの排水横枝管

Claims (15)

  1. 建物の上階と下階とを仕切る床スラブの貫通部分に挿通されて上階と下階との排水立て管を接続するとともに、前記床スラブ上の排水横枝管が接続される樹脂製の排水管継手であって、
    前記排水横枝管が接続される複数の横枝管受け口と、
    前記横枝管受け口に挿入される筒状体で、前記排水横枝管が挿入される横枝管挿入孔を備えるブッシングとを有しており、
    前記横枝管受け口と前記ブッシング間は、シール手段により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる排水管継手。
  2. 請求項1に記載された排水管継手であって、
    前記ブッシングの横枝管挿入孔と前記排水横枝管間は、シール手段により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされる排水管継手。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された排水管継手であって、
    前記ブッシングを構成する筒状体の軸心に対して前記ブッシングの横枝管挿入孔の軸心が偏心しており、
    前記ブッシングが前記横枝管受け口に挿入された状態で、前記横枝管挿入孔の軸心を前記横枝管受け口の軸心よりも下側に配置できるように構成されている排水管継手。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載された排水管継手であって、
    前記ブッシングは、前記横枝管受け口に挿入される外筒体と、前記横枝管挿入孔を備える内筒体と、前記外筒体と内筒体とを連結する連結壁部とから構成されている排水管継手。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載された排水管継手であって、
    前記シール手段は、弾性体をリング状に成形したシール材で、前記横枝管受け口の内周面円周方向に形成された溝に嵌め込まれており、
    前記ブッシングが前記横枝管受け口に挿入されて、前記シール材が弾性変形した状態で、前記横枝管受け口の内周面と前記ブッシングの外周面間には円周方向にほぼ均等な隙間が形成される排水管継手。
  6. 請求項5に記載された排水管継手であって、
    前記溝は、前記横枝管受け口の内周面に複数本形成されており、
    前記シール材は、少なくとも一本の溝に嵌め込まれている排水管継手。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載された排水管継手であって、
    前記シール手段は、弾性体をリング状に成形したシール材で、前記ブッシングの横枝管挿入孔の円周方向に形成された溝に嵌め込まれており、
    前記排水横枝管が前記ブッシングの横枝管挿入孔に挿入されて、前記シール材が弾性変形した状態で、前記ブッシングの横枝管挿入孔と前記排水横枝管の外周面間には円周方向にほぼ均等な隙間が形成される排水管継手。
  8. 請求項1から請求項4のいずれかに記載された排水管継手であって、
    前記シール手段は、弾性体をリング状に成形したシール材で、前記ブッシングの外周面円周方向に形成された溝に嵌め込まれており、
    前記ブッシングが前記横枝管受け口に挿入されて、前記シール材が弾性変形した状態で、前記横枝管受け口の内周面と前記ブッシングの外周面間には円周方向にほぼ均等な隙間が形成される排水管継手。
  9. 請求項8に記載された排水管継手であって、
    前記溝は、前記ブッシングの外周面に複数本形成されており、
    前記シール材は、少なくとも一本の溝に嵌め込まれている排水管継手。
  10. 請求項1から請求項9のいずれかに記載された排水管継手であって、
    前記ブッシングには、前記横枝管受け口の軸方向における端面に当接して、前記横枝管受け口に対する前記ブッシングの挿入量を一定にするブッシング挿入ストッパが設けられている排水管継手。
  11. 請求項1から請求項10のいずれかに記載された排水管継手であって、
    前記ブッシングには、前記排水横枝管の軸方向における端面が当接して、前記ブッシングの横枝管挿入孔に対する前記排水横枝管の挿入量を一定にする横枝管挿入ストッパが設けられている排水管継手。
  12. 建物の上階と下階とを仕切る床スラブの貫通部分に挿通されて上階と下階との排水立て管を接続するとともに、前記床スラブ上の排水横枝管が接続される樹脂製の排水管継手であって、
    前記排水横枝管が接続される複数の横枝管受け口を備えており、
    前記横枝管受け口の内周面には円周方向に溝が形成されて、前記溝には、弾性体をリング状に成形したシール材が嵌め込まれており、
    前記排水横枝管が前記横枝管受け口に挿入されて、前記シール材が弾性変形した状態で、前記横枝管受け口と前記排水横枝管間は前記シール材により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされ、前記横枝管受け口の内周面と前記排水横枝管の外周面間には円周方向にほぼ均等な隙間が形成される排水管継手。
  13. 請求項12に記載された排水管継手であって、
    前記溝は、前記横枝管受け口の内周面に複数本形成されており、
    前記シール材は、少なくとも一本の溝に嵌め込まれている排水管継手。
  14. 建物の上階と下階とを仕切る床スラブの貫通部分に挿通されて上階と下階との排水立て管を接続するとともに、前記床スラブ上の排水横枝管が接続される樹脂製の排水管継手を備える排水設備であって、
    前記排水管継手は、前記排水横枝管が接続される複数の横枝管受け口を備えており、
    前記排水横枝管の外周面には円周方向に溝が形成されて、前記溝には、弾性体をリング状に成形したシール材が嵌め込まれており、
    前記排水横枝管が前記横枝管受け口に挿入されて、前記シール材が弾性変形した状態で、前記横枝管受け口と前記排水横枝管間は前記シール材により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされ、前記横枝管受け口の内周面と前記排水横枝管の外周面間には円周方向にほぼ均等な隙間が形成される排水設備。
  15. 請求項14に記載された排水設備であって、
    前記排水管継手の横枝管受け口には、筒状体であるブッシングが挿入される構成で、前記ブッシングには、前記排水横枝管が挿入される横枝管挿入孔が形成されており、
    前記ブッシングの横枝管挿入孔に前記排水横枝管が挿入されることで、前記ブッシングと前記排水横枝管間が前記シール材により軸方向及び円周方向に相対移動可能な状態で水密にシールされ、前記横枝管挿入孔と前記排水横枝管の外周面間には円周方向にほぼ均等な隙間が形成される排水設備。
JP2019011941A 2018-02-02 2019-01-28 排水管継手、及びその排水管継手を備える排水設備 Pending JP2019132118A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018017200 2018-02-02
JP2018017200 2018-02-02

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019132118A true JP2019132118A (ja) 2019-08-08

Family

ID=67547299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019011941A Pending JP2019132118A (ja) 2018-02-02 2019-01-28 排水管継手、及びその排水管継手を備える排水設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019132118A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5993071B2 (ja) 開口に密封システムを提供するアセンブリ
JP6526144B2 (ja) グルーブ式管継手アダプター
KR20130089339A (ko) 유리섬유 강화 플라스틱 배관의 수압시험용 수밀 지그와 이를 이용한 수압시험 방법
JP2019132118A (ja) 排水管継手、及びその排水管継手を備える排水設備
JP7045684B2 (ja) 管継手
JP3218724U (ja) 満空試験用プラグ及び満空試験装置
US10041630B1 (en) Pipe fitting with sealable access opening for line testing
JP6964879B2 (ja) 漏洩補修構造及び漏洩補修具
CN107975652B (zh) 管维修工具
JP4933882B2 (ja) 排水立管用管継手
JP2020176958A (ja) 既設配管の漏洩試験治具
KR101607070B1 (ko) 에어컨 냉매 배관의 누설 검사용 플레어 볼트
KR102521050B1 (ko) 관로구 방수장치
JP7432491B2 (ja) サイホン排水システムの検査方法、治具
JP2021014913A (ja) プレス式管継手
KR200381586Y1 (ko) 관로구
JP6422630B2 (ja) 弁装置を有する分岐管
JP6073008B2 (ja) 貫通スリーブ装置
KR200168527Y1 (ko) 탱크용 플랜지형 이음관
JP7153925B2 (ja) 二重管継手構造
KR102034787B1 (ko) 배관 보호 클램프
JP6894276B2 (ja) 配管構造の施工方法および配管構造
KR200449133Y1 (ko) 테스트 리듀서
JP6285771B2 (ja) 連結構造
KR20240045432A (ko) 배관 연결 구조