JP2019130556A - レーザー溶接装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スパッタとヒュームをともに効率よく排出できるレーザー溶接装置を提供する。【解決手段】レーザー溶接装置10の吸引治具50L,50Rは、密閉型電池の組立体110のケース本体112の側面112bに沿って蓋113と同じか蓋113よりも低い位置に開口した第1吸引口52aと、第1吸引口52aの上部に配置され、蓋113よりも高い位置まで開口した第2吸引口52bと、第1吸引口52aに連通した第1吸引経路52cに設けられた第1コネクタ54aと、第2吸引口52bに連通した第2吸引経路52dに設けられた第2コネクタ54bとを備えている。吸引装置は、第1コネクタ54aおよび第2コネクタ54bに接続されている。【選択図】図3

Description

本発明は、レーザー溶接装置に関する。
例えば特開2013−197034号公報には、レーザー照射装置と、不活性ガスを噴射するための不活性ガス供給口と、不活性ガスを導出するための不活性ガス導出口と、不活性ガス導出口に接続された真空ポンプとを備え、二次電池のケースと蓋板とを溶接するレーザー溶接装置が開示されている。不活性ガス導出口は、不良生成物の拡散を避けたい部位とは反対側に配置されている。このレーザー溶接装置によれば、レーザー溶接に伴って生じたスパッタ、ヒューム等の不良生成物は、不活性ガスの流れに乗って排出される。
特開2013−197034号公報
ところで、レーザー溶接においては、比較的質量が大きく溶接箇所の側方から下方に飛散しやすいスパッタと、比較的質量が小さく溶接箇所よりも上方に飛散しやすいヒュームとがともに発生しうる。スパッタとヒュームとは、溶接品質に影響を与えないように溶接時に効率的に排出されることが望ましい。
ここに開示するレーザー溶接装置は、組立体配置部と、レーザー照射部と、吸引治具と、吸引装置とを備えている。
組立体配置部は、ケース本体の開口に蓋が装着された密閉型電池の組立体が、蓋が上に向けられて配置される部位である。
レーザー照射部は、組立体配置部の上方に配置されている。
吸引治具は、密閉型電池の組立体が組立体配置部に配置されている状態においてケース本体の側面に当てられる治具である。
吸引治具は、ケース本体の側面に沿って蓋と同じまたは蓋よりも低い位置に開口した第1吸引口と、第1吸引口の上部に配置され、蓋よりも高い位置まで開口した第2吸引口と、第1吸引口に連通した第1吸引経路に設けられた第1コネクタと、第2吸引口に連通した第2吸引経路に設けられた第2コネクタとを備えている。
吸引装置は、第1コネクタおよび第2コネクタに接続されている。
かかるレーザー溶接装置によれば、スパッタとヒュームをともに効率よく排出することができる。
図1は、レーザー溶接装置によって溶接される対象物である密閉型電池の組立体110の部分断面図である。 図2は、ケース本体112と蓋113とを溶接するレーザー溶接装置10の斜視図である。 図3は、レーザー溶接装置10の縦断断面図である。 図4は、吸引治具50Rのクランパ51とホルダ52との間の間隙に沿った横断断面図である。 図5は、吸引治具50Rのホルダ52と集塵ガイド53との間隙に沿った横断断面図である。
以下、密閉型電池のケース本体と蓋とを溶接するレーザー溶接装置の一実施形態を説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、各図は、模式図であり、必ずしも実際の実施品が忠実に反映されたものではない。以下では、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。ここでは、図中において、前、後、上、下、左、右は、それぞれF、Rr、U、D、L、Rで表す。ただし、前、後、上、下、左、右は説明の便宜上の方向に過ぎず、レーザー溶接装置の設置態様等を限定するものではない。
図1は、レーザー溶接装置によって溶接される対象物である密閉型電池の組立体110の部分断面図である。図1はケース本体112の幅広面の1つを正面に向けて図示されている。密閉型電池の組立体110(以下では適宜、単に組立体110と称する。)は、電池ケース111と、電極体114とを備えている。
電池ケース111は、ケース本体112と、蓋113とを備えている。ケース本体112は、略直方体の扁平な角型の容器である。ここでは、ケース本体112のうち最も面積が広い面を幅広面という。ケース本体112は、対向する2つの幅広面を有する。ケース本体112は、対向する2つの幅広面の間の一側面が開口した有底の角型の容器である。蓋113は、ケース本体112の開口112aに装着されるプレート状の部材である。ケース本体112と蓋113は、例えば、アルミニウムまたはアルミ合金によって形成されている。蓋113には、絶縁部材117を介在させて集電端子115が取付けられている。
図1に示すように、密閉型電池の組立体110では、ケース本体112の内部に電極体114が配置されている。電極体114は、蓋113に取付けられた集電端子115の取付片115aに取付けられている。集電端子115は、蓋113を貫通しており、蓋113の外側にはボルト端子116が取付けられている。
溶接される対象物である密閉型電池の組立体110の製作では、集電端子115および電極体114が蓋113に取付けられた蓋アッセンブリが用意される。そして、電極体114がケース本体112に収容されつつ、蓋113がケース本体112の開口112aに装着される。
密閉型電池の組立体110は、蓋113の周縁部113aがケース本体112の開口112aに全周にわたってレーザー溶接され、電池ケース111が封止される。その後、蓋113に形成された電解液注入口113bから電池ケース111内に電解液が注入され、電解液注入口113bが塞がれる。
図2は、ケース本体112と蓋113とを溶接するレーザー溶接装置10の斜視図である。図3は、レーザー溶接装置10の縦断断面図である。図3では、レーザー溶接装置10によって溶接される組立体110を縦断するように断面が設定されている。図3において、集電端子115および電極体114は、図示が省略されている。
レーザー溶接装置10は、図2および図3に示されているように、組立体配置部20と、レーザー照射部30と、不活性ガス供給部40と、吸引治具50L,50Rと、吸引装置60とを備えている。
組立体配置部20は、ケース本体112の開口112aに蓋113が装着された密閉型電池の組立体110が配置される部位である。密閉型電池の組立体110は、組立体配置部20において、溶接対象となる蓋113が上に向けられ、かつ、一対の対向する幅広面が左右方向に向けられている。組立体配置部20の上方には、レーザー照射部30と不活性ガス供給部40が配置されている。
レーザー照射部30は、溶接対象である蓋113の周縁部113aに向けてレーザーを照射するように構成されている。レーザー照射部30は、図示は省略するが、例えば、レーザー発振器やレーザー光路を備えている。レーザー発振器は、溶接の熱源であるレーザーを生成する装置である。レーザー光路は、レーザー発振器で生成されたレーザーをレーザー照射部30に送るための装置である。レーザー光路は、例えば、ミラーや光ファイバなどで構成されうる。
不活性ガス供給部40は、溶接対象である蓋113の周縁部113aに向けて不活性ガスを吹き付けるように構成されている。不活性ガスは、例えば、窒素でありうる。不活性ガス供給部40は、第1ノズル41と第2ノズル42とを備えている。
図2では、第1ノズル41は、蓋113の左上方に配置されており、蓋113の左上方から右側の周縁部113aに向けて不活性ガスを噴射するように構成されている。第2ノズル42は、蓋113の右上方に配置されており、蓋113の右上方から左側の周縁部113aに向けて不活性ガスを噴射するように構成されている。第1ノズル41と第2ノズル42とは、蓋113の周縁部113aに不活性ガスが吹き付けられるように所要の長さを備えている。不活性ガス供給部40は、かかる形態に限定されない。例えば、不活性ガス供給部40は、蓋113の周縁部113aに沿って複数のノズルを備えていてもよい。
第1ノズル41および第2ノズル42が噴射する不活性ガスの量は特に限定されないが、例えば、60〜80l/min程度であるとよい。
吸引治具50L,50Rは、密閉型電池の組立体110が組立体配置部20に配置されている状態においてケース本体112の側面に当てられるように構成されている。組立体配置部20には、組立体110を保持するためのクランプ部材21F,21Rrが設けられている。
この実施形態では、図2および図3に示されているように、吸引治具50L,50Rは、密閉型電池の組立体110の一対の幅広面を挟むように配置されている。吸引治具50Lは、組立体配置部20に配置された密閉型電池の組立体110の一対の幅広面のうち左側の幅広面に当てられる部材である。吸引治具50Rは、組立体配置部20に配置された組立体110のうち右側の幅広面に当てられる部材である。クランプ部材21F,21Rrは、一対の幅広面および蓋113を除く、ケース本体112の対向する一対の側面に当てられるように配置されている。吸引治具50L,50Rおよびクランプ部材21F,21Rrは、図示が省略されたアクチュエータによって、組立体配置部20に配置された密閉型電池の組立体110に押し当てられたり、組立体110から離れたりするように構成されているとよい。
吸引治具50L,50Rは、図3に示されているように、第1吸引口52aと、第2吸引口52bと、第1コネクタ54aと、第2コネクタ54bとを備えている。
第1吸引口52aは、ケース本体112の側面112bに沿って蓋113と同じか蓋113よりも低い位置に開口するように設けられている。第2吸引口52bは、第1吸引口52aの上部に配置され、蓋113よりも高い位置まで開口するように設けられている。第1コネクタ54aは、第1吸引口52aに連通した第1吸引経路52cに設けられている。第2コネクタ54bは、第2吸引口52bに連通した第2吸引経路52dに設けられている。
この実施形態では、吸引治具50L,50Rは、クランパ51と、ホルダ52と、集塵ガイド53と、ベース55とをそれぞれ備えている。吸引治具50L,50Rは、それぞれベース55の上に、クランパ51と、ホルダ52と、集塵ガイド53が順に重ねられている。図示は省略するが、ベース55はさらに土台に載せられている。土台には、ベース55の移動を案内するガイドが設けられている。ガイドは、吸引治具50L,50Rが、組立体配置部20に配置された組立体110の一対の幅広面に押し当てられたり、幅広面から離れたりするように設定されている。吸引治具50L,50Rには、ガイドに沿って動かされるためのアクチュエータが設けられている。クランパ51と、ホルダ52と、集塵ガイド53は、例えば、ステンレスにより形成されているとよい。吸引治具50L,50Rは、左右対称に構成されており、ここでは、右側の吸引治具50Rを主として説明する。
吸引治具50L,50Rのクランパ51は、ケース本体112の側面112b(幅広面)に当てられる部材である。クランパ51は、ベース55の上に載せられる略直方体のブロック状の部材である。図3に示すように、クランパ51は、接触面51aと、テーパ面51bとを有している。
接触面51aは、吸引治具50L,50Rがケース本体112の側面112bに当てられる面である。接触面51aは、ケース本体112の側面112bに沿った平坦な面を有している。
テーパ面51bは、ケース本体112の側面112bに当てられる接触面51aの上縁の角部に設けられており、接触面51aから離れるに従って下方に傾斜した面である。換言すると、クランパ51の接触面51aの上縁は、接触面51aから離れるに従って下方に傾斜している。
クランパ51の上面は、接触面51aの上縁から内側が凹んでいる。テーパ面51bの高さ(即ち、接触面51aの上縁と上面51cとの間の落差)は特に限定されないが、ここでは2〜3mm程度である。クランパ51には、第1吸引経路52cの一部となる窪み51dが、後述するホルダ52の窪み52eが設けられる位置に合わせて設けられている。さらに、クランパ51の接触面51aとは反対側の端面に第1コネクタ54aが設けられている。第1コネクタ54aは、第1吸引経路52cの一部となる窪み51dに連通している。
ホルダ52は、クランパ51の上に載せられている。ホルダ52は、クランパ51よりも少し幅の小さいブロック状の部材である。ホルダ52は、クランパ51の接触面51aの上縁から少し離し、クランパ51の接触面51aとは反対側の端面に面が合わせられて、クランパ51の上に載せられている。ホルダ52は、クランパ51にネジ(図示省略)で固定されている。
ホルダ52の下面には、図3に示されているように、窪み52eが形成されている。窪み52eは、クランパ51の接触面51aの上縁が設けられる側に開放されている。図4は、吸引治具50Rのクランパ51とホルダ52との間の間隙に沿った横断断面図である。ここで、図4は、大凡図3のIV−IV断面に相当する部位が図示されている。図4に示されているように、ホルダ52の下面には、下方に延びた2本の仕切り52c1が形成されている。仕切り52c1によって、ホルダ52の下面の窪み52eが大凡均等に3分割されている。2本の仕切り52c1は、クランパ51の接触面51aの上縁から離れる方向に延びている。仕切り52c1は、例えば、ホルダ52の下面に溶接されているとよい。
図3および図4に示されているように、クランパ51とホルダ52との間には、第1吸引口52aと第1吸引経路52cが形成されている。ホルダ52の下面の窪み52eは、クランパ51の接触面51aの上縁が設けられる側に開放されており、当該窪み52eが開放された部位とクランパ51のテーパ面51bとの間隙の間口が、第1吸引口52aとなっている。さらに、クランパ51の上面51cとの間隙において、ホルダ52の下面の窪み52eは、クランパ51に設けられた窪み51dに連通している。かかるクランパ51の上面51cとの間隙が、第1吸引経路52cになっている。さらに、第1吸引経路52cに連通するようにクランパ51に第1コネクタ54aが設けられている。
例えば、仕切り52c1の高さは、大凡1mmである。そして、仕切り52c1の間隔が、大凡30mm〜50mm程度である。これにより、高さが大凡1mmで、幅が大凡30mm〜50mm程度の横長の空間が第1吸引経路52cとして形成されている。
ホルダ52の上部は、図3に示されているように、クランパ51の接触面51aから離れる方向に向けていくつかの段差が設けられており、クランパ51の接触面51aから離れるにつれて上方に高くなっている。まず、クランパ51の接触面51aの上縁に向けられる側の下縁から、クランパ51の接触面51aから離れるにつれて上方に傾斜したテーパ面52f1が形成されている。かかるテーパ面52f1は、クランパ51のテーパ面51bと対向している。このため、上述した第1吸引口52aは、上方に向けて広くなっている。
クランパ51の接触面51aから離れる方向に向けて、テーパ面52f1の上縁から第1平坦面52f2が形成されており、上方に傾斜した段差52f3を経て第2平坦面52f4が形成されている。クランパ51の接触面51aから最も離れた部位およびホルダ52の外周縁には、第2平坦面52f4から立ち上がった壁52f5,52f6(図5参照)が設けられている。なお、クランパ51の接触面51aが設けられた側には、壁52f5,52f6は設けられておらず、ホルダ52の上部は開放されている。クランパ51の接触面51aから最も離れた部位に設けられた壁52f5には、第2コネクタ54bが設けられている。
ホルダ52の上には集塵ガイド53が重ねられている。集塵ガイド53は、プレート状の部材であり、クランパ51の接触面51aから最も離れた部位およびホルダ52の外周縁に沿って立ち上がった壁52f5、52f6の上に重ねられている。ホルダ52と集塵ガイド53とは、ネジ(図示省略)で固定されている。
図5は、吸引治具50Rのホルダ52と集塵ガイド53との間隙に沿った横断断面図である。図5には、大凡図3のV−V断面に相当する部位が図示されている。
集塵ガイド53の下面には、ホルダ52と集塵ガイド53との間隙を仕切るための仕切り壁53aが設けられている。仕切り壁53aは、ホルダ52と集塵ガイド53との間隙を、第1吸引経路52cに比べて上下方向に広く、かつ、幅が狭い空間に仕切っている。また、ホルダ52の上部に上述のように段差52f3が設けられているため、ホルダ52と集塵ガイド53との間隙は、奥に行くほど高くなり、上下方向に狭くなっている。いくつかの仕切り壁53aは、ホルダ52と集塵ガイド53との間隙の奥まで届いていない。仕切り壁53aによって仕切られた間隙は、第2コネクタ54bが設けられたホルダ52の壁52f5に沿って適宜に繋がっている。仕切り壁53aは、例えば、集塵ガイド53の下面に溶接されているとよい。
図3および図5に示されているように、ホルダ52と集塵ガイド53との間には、第2吸引口52bと第2吸引経路52dとが形成されている。ホルダ52と集塵ガイド53との間隙は、仕切り壁53aで仕切られている。仕切り壁53aで仕切られた空間は、それぞれクランパ51の接触面51aが設けられた側に向けて開放されている。当該開放された部位が、それぞれ第2吸引口52bとなる。そして、仕切り壁53aで仕切られた、ホルダ52と集塵ガイド53との間隙がそれぞれ第2吸引経路52dとなる。さらに第2吸引経路52dに連通するように第2コネクタ54bが設けられている。
ここで、第2吸引口52bにおいてホルダ52の上部から集塵ガイド53の下面までの距離は、大凡10mm程度であり、仕切り壁53aの間隔は大凡20mmである。このように、第2吸引口52bは、第1吸引口52aに比べて上下方向に広い。また、第2吸引口52bにおいて適度な風量が得られるように設計されているとよい。
吸引装置60は、吸引治具50L,50Rに設けられた第1コネクタ54aと第2コネクタ54bとにそれぞれホース61によって接続されている。ホース61には、それぞれバルブV1〜V6が取付けられている。バルブV1〜V6は、制御装置(図示省略)によって、それぞれ適当なタイミングで独立して開閉するように制御されている。
密閉型電池の組立体110へのレーザー溶接は、以下のようにして実施される。まず、組立体配置部20に対して密閉型電池の組立体110が予め定められた姿勢で配置される。次に、クランプ部材21F,21Rrおよび吸引治具50L,50Rによって、組立体配置部20に配置された組立体110を固定する。このとき、図3に示されているように、第1吸引口52aが、ケース本体112の側面112bに沿って蓋113と同じかまたは低い位置に開口し、かつ、第2吸引口52bが、蓋113よりも高い位置まで開口するように、組立体110に対して吸引治具50L,50Rの位置が設定される。吸引治具50L,50Rが組立体110に対して固定された後、組立体110に付着している異物などを溶接前に回収するために、吸引装置60を駆動させて第1吸引口52aおよび第2吸引口52bから異物を回収してもよい。
組立体110の固定後、不活性ガス供給部40から、溶接対象である蓋113の周縁部113aに向けて不活性ガスが噴射される。不活性ガスが吹き付けられ、蓋113の周縁部付近が、不活性ガスの濃度が高い雰囲気になった後で、レーザー溶接が開始される。レーザー溶接が開始されると、レーザー照射部30から照射されたレーザーを受けて、溶接箇所からはスパッタとヒュームとを含む飛散物が発生する。スパッタは、溶接箇所から飛散する金属粒等であり、一般に溶接品質の妨げになるものである。スパッタは、溶接の飛散物の中では比較的大きく、質量も大きい。そこで、スパッタは溶接箇所の側方から下方に飛散しやすい。一方、ヒュームは、蒸発した金属等が大気中で冷却されてできた微粒子であり、非常に小さく、質量も小さい。そこで、ヒュームは主に溶接箇所よりも上方に拡散しやすい。
このレーザー溶接装置10は、吸引治具50L,50Rの第1吸引口52aが、ケース本体112の側面112bに沿って蓋113よりも低い位置に開口している。さらに、第2吸引口52bが、第1吸引口52aの上部に配置されており、蓋113よりも高い位置まで開口している。このため、溶接時に発生したスパッタは、蓋113の周縁部113aよりも低い位置に設けられた第1吸引口52aによって主として吸引される。さらに、第1吸引口52aの上部に配置され、周縁部113aよりも高い位置まで第2吸引口52bが開口している。ヒュームは、かかる第2吸引口52bに主として吸引される。このように第1吸引口52aと第2吸引口52bが設けられているので、溶接時に発生するスパッタとヒュームが第1吸引口52aと第2吸引口52bによってスムーズに吸引される。そして、レーザー照射部30から照射されるレーザーがスパッタやヒュームに阻害されず、レーザー溶接の品質が向上する。
この実施形態では、レーザー溶接装置10では、蓋113の周縁部113aに沿って周方向にレーザーの照射箇所を移動させながら蓋113の周縁部113aをケース本体112の開口112aに溶接する。スパッタやヒュームは溶接されている箇所で発生する。
このため、吸引治具50L,50Rは、溶接箇所の近傍の第1吸引口52aと第2吸引口52bが機能するとよい。したがって、バルブV1〜V6を順に開放して、溶接箇所の近傍の第1吸引口52aと第2吸引口52bが順に機能するように制御されてもよい。これによって、溶接箇所の近傍の第1吸引口52aと第2吸引口52bに、吸引する吸引口が限定される。このため、溶接箇所の近傍の第1吸引口52aと第2吸引口52bの吸引力を高く維持できる。この場合、レーザー溶接装置10のバルブV1〜V6の制御は、レーザー照射部30の制御と同期させるとよい。そして、溶接箇所の近傍の第1吸引口52aと第2吸引口52bが順にスパッタやヒュームを吸引するように構成されているとよい。
レーザー溶接は、例えば、蓋113の右前方の隅からスタートして右側の周縁部113aに沿って後方に向かって進行し、その後、左側の周縁部113aに沿って後方から前方に向かって進行する。
この実施形態では、不活性ガス供給部40は、蓋113の左上方に配置された第1ノズル41と、蓋113の右上方に配置された第2ノズル42の2つのノズルを備えている。ここで、蓋113の周縁部113aのうち右側半分を溶接するときには、蓋113の左上方に配置された第1ノズル41から不活性ガスが噴射されるように構成されているとよい。また、このとき右側の吸引治具50Rが機能しているとよい。噴射された不活性ガスは、蓋113の周縁部113aのうち右側半分の溶接箇所に吹き付けられるように構成されているとよい。
さらに、吸引治具50L,50Rは、それぞれ溶接箇所の近傍の第1吸引口52aと第2吸引口52bが機能するとよい。
例えば、右側の周縁部113aに沿って溶接が進行しているときは、蓋113の左上方に配置された第1ノズル41から溶接箇所に不活性ガスが吹き付けられる。不活性ガスは、蓋113の上面に沿って、右側の吸引治具50Rの第1吸引口52aと第2吸引口52bから吸引されるように流れる。左側の周縁部113aに沿って溶接が進行しているときは、蓋113の右上方に配置された第2ノズル42から溶接箇所に不活性ガスが吹き付けられる。不活性ガスは、蓋113の上面に沿って、左側の吸引治具50Lの第1吸引口52aと第2吸引口52bから吸引されるように流れる。このように、蓋113の周縁部113aの溶接箇所に対して、蓋113の外側に不活性ガスの流れが形成される。溶接箇所で発生したスパッタやヒュームは、不活性ガスの流れにより、蓋113の外側の近傍の第1吸引口52aと第2吸引口52bに誘導される。そこで、スパッタやヒュームは、第1吸引口52aと第2吸引口52bにスムーズに吸引される。また、レーザー照射部30は、蓋113の上方に配置されており、平面視において蓋113の周縁部113aの内側から溶接箇所にレーザーが照射される。このため、溶接箇所に照射されるレーザーが、スパッタやヒュームによって遮られにくい。このため、レーザー溶接の品質が向上する。このようにして溶接箇所が蓋113の周縁部113aに沿って移動する。溶接箇所が蓋113の全周を移動し終わると、レーザー溶接は終了する。
ここで、スパッタが主として吸引される第1吸引口52aの高さは、前述したように約1mmであり、比較的低く設定されている。第1吸引口52aの高さを低く設定することにより、第1吸引口52aの断面積は小さくなる。そこで、第1吸引口52aが空気や不活性ガスを吸引する吸引速度は速くなり、比較的質量の大きいスパッタSを効率よく吸引できる。なお、スパッタSの飛散範囲は比較的狭いため、第1吸引口52aの吸引範囲はあまり広くなくてもよい。また、スパッタSは、第1吸引口52aに吸引されるため、吸引治具50L,50Rに堆積しにくく、メンテナンスが容易である。例えば、吸引治具50L,50Rに堆積するスパッタSを除去するクリーニング時間を大幅に節約しうる。
主にヒュームを吸引する第2吸引口52bの高さは、前述したように約10mmであり、比較的高く設定されている。第2吸引口52bの高さを高く設定することにより、上方に向けて広範囲に拡散するヒュームを効率よく吸引できる。なお、ヒュームの質量は極めて小さい。第2吸引口52bは、ヒュームを効率よく吸引できればよい。かかる観点において、第2吸引口52bの吸引力は第1吸引口52aより小さくてもよい。
第2吸引口52bに設けられた仕切り壁53aは、第2吸引口52bの吸引気流を整流している。第2吸引口52bは開口面積が大きいため吸引気流が乱流になりやすい。仕切り壁53aが設けられていることによって、第2吸引口52bに生じる吸引気流は乱流になりにくい。
以上、一実施形態に係るレーザー溶接装置について説明したが、特に言及されない限りにおいて、ここで挙げられた実施形態は本発明を限定しない。
例えば、上記した実施形態では、第1吸引口52aは、溶接対象である蓋113の周縁部113aよりも低い位置に設けられたが、同じ高さであってもよい。第1吸引口52aは、ケース本体112の側面112bに沿って蓋113と同じか蓋113よりも低い位置に開口していればよく、必ずしも低い位置に配置されなくともよい。また、上記した実施形態では、第2吸引口52bは、溶接対象である蓋113の周縁部113aよりも低い位置から高い位置にかけて設けられたが、周縁部113aよりも高い位置まで開口していればよく、第2吸引口52bの下縁の位置は特に言及されない限りにおいて限定されない。
また、上記した実施形態における第1吸引口52aおよび第2吸引口52bの高さ、仕切り52c1および仕切り壁53aの間隔などは1つの好適な例であり、それらの寸法に限定されるものではない。
以上、ここで提案されるレーザー溶接装置について、種々説明した。特に言及されない限りにおいて、ここで挙げられたレーザー溶接装置の実施形態などは、本発明を限定しない。
10 レーザー溶接装置
20 組立体配置部
21F,21Rr クランプ部材
30 レーザー照射部
40 不活性ガス供給部
41 第1ノズル
42 第2ノズル
50L,50R 吸引治具
51 クランパ
51a 接触面
51b テーパ面
51c クランパ51の上面
51d 窪み
52 ホルダ
52a 第1吸引口
52b 第2吸引口
52c 第1吸引経路
52c1 仕切り
52d 第2吸引経路
52e ホルダ52の下面の窪み
52f1 テーパ面
52f2 第1平坦面
52f3 段差
52f4 第2平坦面
52f5,52f6 第2平坦面52f4から立ち上がった壁
53 集塵ガイド
53a 仕切り壁
54a 第1コネクタ
54b 第2コネクタ
55 ベース
60 吸引装置
61 ホース
110 密閉型電池の組立体
111 電池ケース
112 ケース本体
112a ケース本体112の開口
112b ケース本体112の側面(幅広面)
113 蓋
113a 周縁部
113b 電解液注入口
114 電極体
115 集電端子
115a 取付片
116 ボルト端子
117 絶縁部材
V1-V6 バルブ

Claims (1)

  1. ケース本体の開口に蓋が装着された密閉型電池の組立体が、前記蓋が上に向けられて配置される組立体配置部と、
    前記組立体配置部の上方に配置されたレーザー照射部と、
    前記密閉型電池の組立体が前記組立体配置部に配置されている状態において前記ケース本体の側面に当てられる吸引治具と、
    吸引装置と
    を備え、
    前記吸引治具は、
    前記ケース本体の側面に沿って前記蓋と同じか前記蓋よりも低い位置に開口した第1吸引口と、
    前記第1吸引口の上部に配置され、前記蓋よりも高い位置まで開口した第2吸引口と、
    前記第1吸引口に連通した第1吸引経路に設けられた第1コネクタと、
    前記第2吸引口に連通した第2吸引経路に設けられた第2コネクタと
    を備え、
    前記吸引装置は、前記第1コネクタおよび前記第2コネクタに接続されている、
    レーザー溶接装置。
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