JP2019130465A - 沈殿槽 - Google Patents

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雅夫 今
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和高 小城
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健介 中村
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秀昭 高橋
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Abstract

【課題】構造を簡素化することができる沈殿槽の提供。【解決手段】槽体11と、掻寄部材15と、取出配管54とを持ち、槽体11は底壁21および周壁22を有し、掻寄部材15は底壁21の上面に沿って底壁21の中央部の周りを回転移動し移動方向の面が底壁21の外周側を向き、取出配管54は周壁22の内周面に沿って底壁21に形成された取出部52から槽体11の外側に延びる、沈殿槽。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、沈殿槽に関する。
工業廃水などに含まれる浮遊物質等を分離するための沈殿槽が知られている。沈殿槽は、構造の簡素化が望まれている。
国際公開第2010/150790号 特開2006−181431号公報 特開2010−279928号公報
本発明が解決しようとする課題は、構造を簡素化することができる沈殿槽を提供することである。
実施形態の沈殿槽は、槽体と、掻寄部材と、取出配管と、を持つ。槽体は、底壁および周壁を有する。掻寄部材は、底壁の上面に沿って底壁の中央部の周りを回転移動し、移動方向の面が底壁の外周側を向く。取出配管は、周壁の内周面に沿って底壁に形成された取出部から槽体の外側に延びる。
第1の実施形態の沈殿槽を示す断面図。 図1中に示された沈殿槽のF2−F2線に沿う断面図。 第1の実施形態の変形例の沈殿槽を示す部分断面図。 第2の実施形態の沈殿槽を示す断面図。 図4中に示された沈殿槽のF5−F5線に沿う断面図。 第2の実施形態の変形例の沈殿槽を示す断面図。
以下、実施形態の沈殿槽を、図面を参照して説明する。なお以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。
(第1の実施形態)
図1および図2を参照し、第1の実施形態について説明する。
本実施形態の沈殿槽1は、例えば、工業廃水などの被処理水に含まれる微小のSS(懸濁物質または浮遊物質)を被処理水から分離させる沈殿槽であり、例えば沈降分離法が用いられる沈殿槽である。
まず、沈殿槽1の全体構成について説明する。
図1は、本実施形態の沈殿槽1の全体構成を示す断面図である。
図1に示すように、沈殿槽1は、槽体11、下部回転支持機構12、被処理水供給部13、流入管ユニット14、掻寄ユニット15、溢流堰16、被処理水取出部17、および汚泥取出ユニット50を有する。なお図1中では、被処理水の流れを矢印で模式的に示す。
槽体11は、筒状に形成された容器である。第1の実施形態の槽体11は、有底の円筒状に形成されている。槽体11は、例えば、底壁21と、底壁21の周縁部から上方に向けて起立した周壁22とを含む。槽体11は、筒状の周壁22により形成された上部開口部23を有する。槽体11は、内部に被処理水を貯留するとともに、フロックを沈殿させる。なお「フロック」とは、凝集作用などによって生成された塊状物を意味し、例えば浮遊物質を含む被処理水中に凝集剤などが添加されることで生じる綿くず状の塊状物を意味する。槽体11は、内部に貯留する被処理水の流れを均一化できるように、例えば槽体11の中心軸Cを鉛直方向と略一致させて設置されている。底壁21は、中央部に底壁中央部21cを有する。底壁中央部21cは、中心軸Cの方向から見て、下部回転支持機構12と略同じ範囲に形成されている。底壁21の詳細構成については後述する。
下部回転支持機構12は、後述する掻寄ユニット15の回転軸29の下端部を支持する支持機構である。下部回転支持機構12は、槽体11の底壁中央部21cに設けられている。下部回転支持機構12は、下部軸受24と、支持台26とを有する。下部軸受24は、回転軸29の下端部が挿入される筒状部材である。支持台26は、下部軸受24の下端面および外周面を支持する。支持台26は、槽体11の底壁中央部21cの上面に固定されている。
被処理水供給部13は、例えば槽体11の外側から槽体11の内側に延びた流入トラフ(または供給配管など)である。本願で言う「トラフ」とは、溝を形成する構造体を意味する。被処理水供給部13は、後述する溢流堰16よりも上方に配置され、流入管ユニット14の上端に接続されている。被処理水供給部13は、処理対象の被処理水を流入管ユニット14内に上方から連続的に供給する。
流入管ユニット14は、槽体11の内側(すなわち、沈殿槽1の内側)に配置され、被処理水供給部13から供給された被処理水を槽体11内に流入させる。本実施形態の流入管ユニット14は、被処理水を鉛直方向に流入させる流入管27を有する。流入管ユニット14は、流入管27に加えて、流入管27の下方に分散板を有してもよい。分散板は、流入管27により鉛直方向に流入した被処理水を、鉛直方向とは交差する方向に分散させる。
流入管27は、槽体11の内側に配置されている。流入管27は、「センターウェル」または「フィードウェル」などと称されてもよい。被処理水供給部13は、流入管27の上部に接続され、被処理水を流入管27内に上方から供給する。流入管27は、例えば円筒状または多角筒状などの筒状に形成されている。流入管27は、流入管27の中心軸を鉛直方向と略一致させて配置されている。例えば、流入管27の中心軸は、槽体11の中心軸Cと略一致する。
流入管27の下端27aは、槽体11の底壁21から離れている。流入管27の下端27aと槽体11の底壁21との間には、被処理水が略水平方向に分散して流れる流路が形成されている。被処理水供給部13から流入管27内に供給された被処理水は、流入管27内を下方に向けて流れ、流入管27の下端27aの開口部から槽体11内に供給される。流入管27から槽体11内に供給された被処理水は、槽体11の周壁22の内壁面と流入管27の外周面との間をゆっくりと上昇する。例えばこの過程で、フロックの一部が被処理水から分離して沈殿する。
溢流堰16は、槽体11の上部に設けられている。溢流堰16は、この溢流堰16の上端から溢れた被処理水を収容できるように槽体11内に溝状に設けられている。例えば、溢流堰16は、槽体11の周壁22の内壁面に沿って設けられている。溢流堰16は、フロックの分離除去が行われて清浄化された被処理水を被処理水取出部17に流出させる。
被処理水取出部17は、例えば溢流堰16の内部に連通するとともに槽体11の外側に延びた流出トラフ(または配管など)である。被処理水取出部17は、溢流堰16の上端から溢れた被処理水を槽体11の外部に流出させる。槽体11の外部に流出した被処理水は、例えばさらに他の処理が行われて、ユースポイントに送出される。
次に、掻寄ユニット15について詳しく説明する。
図2は、図1中に示された沈殿槽1のF2−F2線に沿う断面図である。
図1および図2に示すように、掻寄ユニット15は、槽体11の内側に配置されている。なお、本願で言う「槽体の内側に配置される」とは、槽体11の内側に掻寄ユニット15の少なくとも一部が配置されることを意味する。掻寄ユニット15は、回転軸29、駆動モータ30、掻寄板支持部材32、および複数の掻寄板33を有する。掻寄板33は、掻寄部材の一例である。
図1に示すように、回転軸29は、槽体11の中心部(流入管27の中心部)に配置されている。回転軸29の中心軸は、槽体11の中心軸Cに沿って配置されている。回転軸29は、流入管27よりも上方から、槽体11の底壁中央部21cの近くまで延びている。回転軸29は、上部回転支持機構(不図示)および槽体11に設けられた下部回転支持機構12によって回転可能に支持されている。
駆動モータ30は、槽体11および回転軸29よりも上方に配置されている。駆動モータ30は、直接的にまたは伝達機構などを介して間接的に回転軸29に接続され、回転軸29を回転させる。なお、駆動モータ30の位置は、上記例に限定されない。駆動モータ30は、図2のθ方向に回転軸29を回転させる。
掻寄板支持部材32は、例えば棒状に形成されている。掻寄板支持部材32の基端部は、回転軸29の下部に連結されている。掻寄板支持部材32は、水平方向である図2のR方向に沿って、回転軸29から直線状に延びている。一対の掻寄板支持部材32が、回転軸29を挟んで相互に反対方向に延びている。掻寄板支持部材32の先端部は、槽体11の周壁22の内周面の近くまで延びている。掻寄板支持部材32は、回転軸29の回転に伴って、図2のθ方向に回転する。
掻寄板33は、例えば板状に形成されている。掻寄板33の上端部は、掻寄板支持部材32に固定されている。掻寄板33の下端部は、槽体11の底壁21の近くまで延びている。複数の掻寄板33が、掻寄板支持部材32に支持されている。掻寄板支持部材32に支持された掻寄板33の数は、任意である。図2に示す例では、6つの掻寄板33が掻寄板支持部材32に支持されている。6つの掻寄板33と回転軸29の中心軸との距離は、それぞれ互いに異なる。掻寄ユニット15が回転すると、これらの掻寄板33は、沈殿槽1の底部に沈殿した沈殿物を、次々と受渡しながら掻き寄せる。これにより掻寄ユニット15は、沈殿物を効率よく掻き寄せることができる。
掻寄板33は、回転軸29および掻寄板支持部材32の回転に伴って回転移動する。すなわち掻寄板33は、底壁21の上面に沿って底壁21の中央部の周りを回転移動する。図2に示すように、掻寄板33において移動方向を向いた第1面33sは、底壁21の上面に堆積した沈殿物を掻き寄せる。掻寄板33は、第1面33sの法線方向33vが水平方向となるように配置されている。図2に示すように、掻寄板33は、第1面33sの法線方向33vが掻寄板支持部材32の延在方向(R方向)と垂直以外で交差するように配置されている。すなわち掻寄板33は、中心軸Cの方向から見て、掻寄板支持部材32と垂直以外で交差するように配置されている。掻寄板33は、第1面33sの法線方向33vが底壁21の外周側を向いている。これにより掻寄板33は、図2のθ方向に回転したとき、底壁21の上面に堆積した沈殿物を、底壁21の外周側に掻き寄せる。
掻寄板33は、底壁21の上面の掻寄領域34に堆積した沈殿物を掻き寄せる。掻寄領域34は、内側境界34aと外側境界34bとの間の、円環状の領域である。内側境界34aは、回転軸29に最も近い内側掻寄板33Aにおける、回転軸29に最も近い内側端点33aの回転移動軌跡に一致する。外側境界34bは、回転軸29から最も遠い外側掻寄板33Bにおける、回転軸29から最も遠い外側端点33bの回転移動軌跡に一致する。内側境界34aは、底壁中央部21cの外周に沿って設定されている。外側境界34bは、周壁22の内周に沿って設定されている。すなわち掻寄領域34は、底壁中央部21cから周壁22までの大部分の領域に設定されている。これにより掻寄板33は、底壁21の上面に堆積した沈殿物を、効率よく掻き寄せることができる。
次に、槽体11の底壁21について詳しく説明する。
底壁21は、例えば鋼板材料により形成されている。底壁21は、中心軸Cの方向から見て、円形状に形成されている。図1に示すように、底壁21は、底壁中央部21cと、傾斜部21sと、を有する。
底壁中央部21cは、底壁21の中央部に形成されている。底壁中央部21cは、中心軸Cの方向から見て、円形状に形成されている。底壁中央部21cは、水平な上面を有する。前述したように、底壁中央部21cの上面には、下部回転支持機構12が配置されている。
傾斜部21sは、底壁中央部21cと周壁22との間に形成されている。傾斜部21sは、中心軸Cの方向から見て、円環状に形成されている。傾斜部21sの内側境界は、底壁中央部21cの外周に一致する。傾斜部21sの外側境界は、周壁22の内周に一致する。傾斜部21sの上面は、底壁中央部21cから底壁21の周縁部にかけて下方に傾斜している。すなわち、傾斜部21sの上面はテーパ面である。底壁中央部21cおよび傾斜部21sを有する底壁21は、全体として円錐台状に形成されている。これにより、傾斜部21sの上面に堆積した沈殿物は、重力の作用に補助されて、底壁21の周縁部に向かって移動する。
次に、汚泥取出ユニット50について詳しく説明する。
汚泥取出ユニット50は、槽体11の下方に設けられている。汚泥取出ユニット50は、槽体11の底壁21に堆積した沈殿物を、槽体11の外部に取り出す。汚泥取出ユニット50は、複数の取出口(取出部)52と、取出配管54と、ポンプ58と、を有する。
取出口52は、図1に示すように、槽体11の底壁21に開口している。取出口52は、図2の例では、中心軸Cの方向から見て、円形状に形成されている。取出口52の形状は、円形状に限られない。
図2に示すように、取出口52は、周壁22の内周面に沿って、底壁21の周縁部に配置されている。本願において「沿って」とは、対象物から離れないで(長い距離を置かないで)配置されていることを言う。すなわち「取出口52が周壁22の内周面に沿って配置されている」状態は、以下の状態を含む。一つは、取出口52の少なくとも一部が周壁22の内周面に接している状態である。一つは、取出口52が周壁22の内周面から短い距離を隔てて配置されている状態である。短い距離とは、例えば、後述する取出配管54を底壁21に取り付けるために少なくとも必要とされる距離である。取出配管54の取付けに少なくとも必要な距離は、取出配管54の取付け方法(溶接や締結など)に応じて設定される。図2の例では、取出口52が周壁22の内周面から短い距離を隔てて配置されている。
図3は、第1の実施形態の変形例の沈殿槽101を示す部分断面図であり、図2のF3に相当する部分の拡大図である。
図3の例では、取出口152の少なくとも一部が周壁22の内周面に接している。すなわち、円形状に形成された取出口152において、槽体の中心軸から最も遠い部分152pが、周壁22の内周面に点接触している。周壁22の内周面に対する取出口152の接触形態は、点接触に限られず線接触でもよい。取出口152の少なくとも一部が周壁22の内周面に接しているので、取出口152と周壁22との間に沈殿物が残りにくくなる。これにより、沈殿物の回収効率が向上する。
図2に戻って、第1の実施形態の説明を続ける。底壁21の上面において、取出口52の少なくとも一部は、掻寄板33の掻寄領域34と重なって配置されている。図2の例では、取出口52の大部分が、掻寄板33の掻寄領域34と重なって配置されている。取出口52の少なくとも一部は、掻寄板33の掻寄領域34の外周側に配置されてもよい。これらの構成により、底壁21の周縁部に向かって掻き寄せられた沈殿物が、効率よく取出口52から外部に取り出される。
複数の取出口52が、底壁21の周縁部に所定角度間隔αで配置されている。図2の例では、12個の取出口52が、底壁21の周縁部にα=30°の等角度間隔で配置されている。取出口52の個数は図2の例に限られず、隣り合う取出口52の角度間隔も図2の例に限られない。複数の取出口52は、等角度間隔ではなく、異なる角度間隔で配置されてもよい。複数の取出口52を設けることにより、底壁21に堆積した沈殿物を効率よく取り出すことができる。
取出配管54は、図1に示すように、取出口52から槽体11の外側に延びている。取出配管54は、複数の第1配管54aと、第2配管54bと、を有する。
第1配管54aは、円筒状に形成されている。第1配管54aは、取出口52から下方に延び、槽体11の中心軸Cに向かって屈曲し、さらに中心軸Cまで延びる。
図2に示すように、複数の第1配管54aが、複数の取出口52から槽体11の外側に延び、さらに中心軸Cまで延びる。複数の第1配管54aは、中心軸Cの方向から見て、放射状に配置されている。複数の第1配管54aは、中心軸Cの近傍で合流する。
第2配管54bは、図1に示すように、中心軸Cに沿って配置されている。第2配管54bの上端部には、複数の第1配管54aが連結されている。第2配管54bの上端部が中心軸Cに配置されているので、複数の第1配管54aの長さが同じになる。第2配管54bの中間部または下端部には、ポンプ58が接続されている。ポンプ58は、複数の第1配管54aおよび第2配管54bを流通した沈殿物を吸引して、槽体11の外部に取り出す。
取出配管54は、取出口52からポンプ58にかけて、下方に傾斜している。複数の第1配管54aは、取出口52から第2配管54bに向かうに従って下方に傾斜する。第2配管54bは、中心軸Cに沿って下方に延びる。これにより沈殿物は、重力の作用に補助されて、取出配管54の内部をポンプ58に向かって移動する。
取出配管54の内面は平滑化されている。すなわち、取出配管54の内面は凹凸が無く滑らかに形成されている。取出配管54は、高密度ポリエチレンで形成されてもよい。取出配管54の内面は、フッ素樹脂でコーティングされてもよい。これらにより、取出配管54の内面が平滑化される。取出配管54の内面が平滑化されることにより、沈殿物が取出配管54の内部をポンプ58に向かって移動しやすくなる。
次に、第1の実施形態の沈殿槽1の作用について説明する。
被処理水中の浮遊物質等がフロックとなり、底壁21の上面に沈殿物として堆積する。掻寄ユニット15の駆動モータ30は、図2に示すθ方向に、回転軸29、掻寄板支持部材32および掻寄板33を回転させる。掻寄板33は、底壁21の上面に沿って底壁21の中央部の周りを回転移動する。掻寄板33において移動方向を向いた第1面33sは、同時に底壁21の外周側を向いている。そのため掻寄板33は、底壁21の上面に堆積した沈殿物を、底壁21の周縁部に向かって掻き寄せる。掻寄板33の掻寄領域34は、底壁中央部21cの近傍から周壁22の近傍にかけて設定されている。そのため掻寄板33は、底壁21の上面に堆積した沈殿物の多くを、底壁21の周縁部に向かって掻き寄せる。図1に示すように、底壁21の傾斜部21sは、底壁21の中央部から周縁部にかけて下方に傾斜している。そのため、傾斜部21sの上面に堆積した沈殿物は、重力の作用に補助されて底壁21の周縁部に向かって移動する。
図2に示すように、周壁22の内周面に沿って底壁21の周縁部に複数の取出口52が形成されている。そのため、底壁21の周縁部に掻き寄せられた沈殿物は、複数の取出口52に回収される。複数の取出口52から槽体11の外側に取出配管54が延びている。取出配管54は、図1に示すポンプ58に接続されている。取出配管54は、複数の取出口52からポンプ58にかけて、下方に傾斜している。そのため、複数の取出口52に回収された沈殿物は、重力の作用に補助されてポンプ58に向かって移動する。ポンプ58は、取出配管54を流通する沈殿物を吸引して、槽体11の外部に取り出す。以上により、本実施形態の沈殿槽1は、底壁21の上面に堆積した沈殿物を、槽体11の外部に取り出すことができる。
以上のような構成による本実施形態の沈殿槽1は、構造を簡素化することができる。
ここで、比較例の沈殿槽の構造について検討する。比較例の沈殿槽は、沈殿物を底壁の中央部に向かって掻き寄せる。比較例の沈殿槽は、底壁の中央部に、沈殿物が蓄積される汚泥溜め部を有する。汚泥溜め部に蓄積された沈殿物を槽体の外部に取り出すため、汚泥溜め部には汚泥引抜管およびポンプが接続される。比較例の沈殿槽は、汚泥溜め部に蓄積された沈殿物を撹拌するため、撹拌板を有する。撹拌板は、掻寄ユニットとともに回転して、汚泥溜め部に蓄積された沈殿物を撹拌する。このように、比較例の沈殿槽では、汚泥溜め部および撹拌板が必要であり、構造が複雑になる。また比較例の沈殿槽では、汚泥溜め部の内側に下部軸受が配置されるため、回転軸が長くなる。
これに対して、図2に示す本実施形態の沈殿槽1では、掻寄板33において移動方向を向いた第1面33sが、底壁21の外周側を向いている。この掻寄板33は、沈殿物を底壁21の周縁部に向かって掻き寄せる。また沈殿槽1は、周壁22の内周面に沿って底壁21の周縁部に形成された取出口52と、取出口52から槽体11の外側に延びる取出配管54と、を有する。そのため沈殿槽1は、底壁21の周縁部に掻き寄せられた沈殿物を、槽体11の外側に取り出すことができる。これにより沈殿槽1は、底壁21の中央部に汚泥溜め部を必要としない。また沈殿槽1は、汚泥溜め部の沈殿物を撹拌する撹拌板を必要としない。したがって、沈殿槽1は、構造を簡素化することができる。また沈殿槽1は、汚泥溜め部を必要としないので、底壁21の上面に下部軸受24を含む下部回転支持機構12が配置される。したがって、沈殿槽1は、回転軸29を短くすることができる。
沈殿槽1は、底壁21の周縁部に所定角度間隔で形成された複数の取出口52を有する。これにより沈殿槽1は、底壁21の周縁部に掻き寄せられた沈殿物を、効率よく槽体11の外側に取り出すことができる。
(第2の実施形態)
図4および図5を参照し、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態の沈殿槽201は、沈殿槽201の設置スペースに応じて、槽体211が角筒状に形成されている点で、第1の実施形態の沈殿槽とは異なる。第2の実施形態の構成のうち、以下に説明する構成以外の構成については、第1の実施形態の構成と同様である。
図4は、第2の実施形態の沈殿槽を示す、図2に対応する断面図である。
図5は、図4中に示された沈殿槽のF5−F5線に沿う断面図である。
図4に示すように、第2の実施形態の槽体211は、有底の四角筒状に形成されている。槽体211は、底壁221と、周壁222と、を有する。
底壁221は、中心軸Cの方向から見て、四角形状に形成されている。図5に示すように、底壁221は、底壁中央部221cと、傾斜部221sと、角部221xと、を有する。
傾斜部221sの上面は、底壁中央部221cから底壁221の周縁部にかけて下方に傾斜している。傾斜部221sは、中心軸Cの方向から見て、円環状に形成されている。すなわち、図4に示すように、傾斜部221sの外側境界221gは円形状である。外側境界221gの半径は、例えば、周壁222の内周面への内接円の半径よりも少し小さい。なお外側境界221gの半径は、周壁222の内周面への内接円の半径と同じでもよい。傾斜部221sの外側境界221gの半径は、掻寄領域34の外側境界34bの半径よりも少し大きい。なお傾斜部221sの外側境界221gの半径は、掻寄領域34の外側境界34bの半径と同じでもよい。
角部221xは、傾斜部221sと周壁222との間であって、四角形の底壁221の四隅に形成されている。図5に示すように、角部221xは、水平な上面を有する。なお角部221xは、傾斜部221sから周壁222にかけて下方に傾斜する上面を有してもよい。
次に、汚泥取出ユニット250について詳しく説明する。
汚泥取出ユニット250は、複数の取出口(取出部)252と、取出配管254と、ポンプ58と、を有する。
取出口252は、図4に示すように、周壁222の内周面に沿って、底壁221の周縁部に配置されている。図4の例では、取出口252が周壁222の内周面から短い距離を隔てて配置されている。なお取出口252は、周壁222の内周面に接していてもよい。
取出口252は、傾斜部221sの外側境界221gに沿って配置されている。図4の例では、取出口252が、傾斜部221sの外側境界221gに接している。これにより、重力の作用に補助されて傾斜部221sを移動した沈殿物が、効率よく取出口252から外部に取り出される。
取出口252は、周壁222の内周面に沿って、底壁221の角部221xに形成されている。取出口252は、底壁221の上面における傾斜部221sと周壁222との間の略全領域に形成されている。すなわち取出口252は、角部221xの略全領域に形成されている。本願において「取出口252が特定部分の略全領域に形成されている」状態とは、以下の状態を含む。一つは、取出口252が特定部分の全ての領域に形成されている状態である。一つは、取出口252が特定部分の小さな領域を除いて大部分の領域に形成されている状態である。小さな領域とは、例えば、後述する取出配管254を底壁221に取り付けるために少なくとも必要とされる領域である。図4の例では、取出口252が、周壁222の内周面から短い距離の範囲内にある小さな領域を除いて、角部221xの大部分の領域に形成されている。
図6は、第2の実施形態の変形例の沈殿槽301を示す、図4に対応する断面図である。図6の変形例でも、取出口352は底壁221の角部221xに形成されている。ただし取出口352は、角部221xの略全領域ではなく、一部の領域に形成されている。取出口352は、中心軸Cの方向から見て円形状に形成されている。これにより、取出口352を容易に形成できる。取出口352から延びる取出配管354は円筒状に形成される。これにより、取出配管354の製造および取付けのコストを抑制できる。
図4に戻って、第2の実施形態の説明を続ける。複数の取出口252が、底壁221の複数の角部221xに形成されている。図4の例では、4個の取出口252が、四角形の底壁221の4個の角部に形成されている。
取出配管254は、図5に示すように、取出口252から槽体211の外側に延びている。取出配管254は、取出口252からポンプ58にかけて、下方に傾斜している。取出配管254は、複数の第1配管254aと、第2配管254bと、を有する。図4に示すように、複数の第1配管254aが、複数の取出口252から槽体211の外側に延びている。
次に、第2の実施形態の沈殿槽201の作用について説明する。
被処理水中の浮遊物質等がフロックとなり、底壁221の上面に沈殿物として堆積する。掻寄板33は、図4のθ方向に回転移動し、掻寄領域34に堆積した沈殿物を、底壁221の周縁部に向かって掻き寄せる。傾斜部221sの上面に堆積した沈殿物は、重力の作用に補助されて、底壁221の周縁部に向かって移動する。底壁221の角部221xに複数の取出口252が形成されている。そのため、底壁221の周縁部に移動した沈殿物は、複数の取出口252に回収される。底壁221の角部221xに堆積した沈殿物は、そのまま複数の取出口252に回収される。複数の取出口252から槽体211の外側に取出配管254が延びている。以上により、本実施形態の沈殿槽201は、底壁221の上面に堆積した沈殿物を、槽体211の外部に取り出すことができる。
以上のような構成による本実施形態の沈殿槽201は、第1の実施形態と同様に、構造を簡素化することができる。これに加えて、本実施形態の沈殿槽201は、沈殿槽201の設置スペースに応じて槽体211が角筒状に形成される場合でも、構造を簡素化することができる。
ここで、比較例の沈殿槽の構造について検討する。比較例の沈殿槽は、角筒状の槽体に堆積した沈殿物を底壁の中央部に向かって掻き寄せる。比較例の沈殿槽は、底壁の角部に堆積した沈殿物を掻寄領域または傾斜部に案内するため、底壁の角部に傾斜板を有する。傾斜板は、底壁の角部の先端から掻寄領域または傾斜部に向かって、下方に傾斜する。このように、比較例の沈殿槽では、傾斜板が必要であり、構造が複雑になる。
これに対して、図4に示す本実施形態の沈殿槽201は、沈殿物を底壁221の周縁部に向かって掻き寄せる。沈殿槽201は、底壁221の角部221xに形成された複数の取出口252を有する。これにより、底壁221の角部221xに堆積した沈殿物は、そのまま取出口252に回収される。そのため沈殿槽201は、底壁221の角部221xに傾斜板を必要としない。したがって沈殿槽201は、槽体211が角筒状に形成される場合でも、構造を簡素化することができる。
第2の実施形態の沈殿槽201は、四角筒状の槽体211を有する。これに対して、沈殿槽は、三角または五角以上の多角筒状の槽体を有してもよい。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、例えば図2に示すように、移動方向を向いた第1面33sが底壁21の外周側を向いている掻寄板33を持つことにより、沈殿物を底壁21の周縁部に向かって掻き寄せる。また、周壁22の内周面に沿って底壁21の周縁部に形成された取出口52と、取出口52から槽体11の外側に延びる取出配管54と、を持つことにより、底壁21の周縁部に掻き寄せられた沈殿物を、槽体11の外側に取り出すことができる。これにより沈殿槽1は、構造を簡素化することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1,101,201,301…沈殿槽、11,211…槽体、21,221…底壁、22,222…周壁、33…掻寄板、33s…第1面、52,152,252,352…取出口、54,254,354…取出配管、54a,254a…第1配管、54b,254b…第2配管、58…ポンプ、221s…傾斜部、221x…角部。

Claims (8)

  1. 底壁および周壁を有する槽体と、
    前記底壁の上面に沿って前記底壁の中央部の周りを回転移動し、移動方向の面が前記底壁の外周側を向く掻寄部材と、
    前記周壁の内周面に沿って前記底壁に形成された取出部から前記槽体の外側に延びる取出配管と、
    を有する沈殿槽。
  2. 前記取出部の少なくとも一部は、前記周壁の内周面に接している、
    請求項1に記載の沈殿槽。
  3. 前記底壁の上面は、前記底壁の中央部から周縁部にかけて下方に傾斜している、
    請求項1または2に記載の沈殿槽。
  4. 前記取出配管が接続されるポンプを備え、
    前記取出配管は、前記取出部から前記ポンプにかけて下方に傾斜している、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の沈殿槽。
  5. 前記取出部は、複数の取出口を有し、
    前記取出配管は、前記複数の取出口から延びる複数の第1配管と、前記複数の第1配管が連結される第2配管と、を有し、
    前記ポンプは、前記第2配管に接続されている、
    請求項4に記載の沈殿槽。
  6. 前記槽体は、円筒状に形成され、
    前記取出部は、複数の取出口を有し、
    前記複数の取出口は、前記底壁の周縁部に所定角度間隔で形成されている、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の沈殿槽。
  7. 前記槽体は、角筒状に形成され、
    前記取出部は、複数の取出口を有し、
    前記複数の取出口は、前記底壁の角部に形成されている、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の沈殿槽。
  8. 前記底壁は、中央部から周縁部にかけて下方に傾斜する傾斜部を有し、
    前記取出部は、前記底壁の上面における前記傾斜部と前記周壁との間の略全領域に形成される、
    請求項7に記載の沈殿槽。
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