JP2019130464A - シュレッダ及びこれに用いられる開口抑制機構 - Google Patents

シュレッダ及びこれに用いられる開口抑制機構 Download PDF

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Abstract

【課題】被細断物詰まり時における除去性を確保し、被細断物の搬入性を損なうことなく、細断機構による被細断物の細断時に発生する騒音が外部へ漏出する事態を低減する。【解決手段】被細断物Sの厚さ方向に対応する開口幅を抑制する開口抑制機構5として、搬入経路3の領域内に突出して配置されて最小開口幅の隙間gを確保し、隙間g以上の厚さ寸法の被細断物Sが搬入されたときには被細断物Sとの接触により当該被細断物Sの厚さに応じて退避移動する抑制ロール6と、抑制ロール6の両端部に被支持部を設けると共に、シュレッダ筐体1のうち被支持部に対向して支持部を設け、支持部及び被支持部のいずれか一方には空洞部7aを形成すると共に、他方には抑制ロール6の軸方向に延びる突起体7bを形成し、空洞部7a内に突起体7bを遊びをもった状態で配置し、抑制ロール6を任意の方向に退避移動可能に支持する支持機構7とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、厚さの異なる被細断物を同時に細断するシュレッダに係り、特に、細断機構による被細断物の細断に伴う騒音が搬入経路から漏洩することを低減するシュレッダ及びこれに用いられる開口抑制機構に関する。
従来この種のシュレッダとしては例えば特許文献1〜6に記載のものが既に知られている。
特許文献1には、カッターに細断用紙が噛み込まれた時に発生する紙のばたつきによる騒音の発生を防止するために、2本の細断刃が対向配置されたカッターの手前に、カッターと並行に2本のローラが対向配置されたテンション付与ローラを配設し、テンション付与ローラの細断用紙送り速度をカッターの細断用紙切断速度よりも遅くするシュレッダーが開示されている。
特許文献2には、用紙通路のカッター刃に至る途中に対構成の吸音部材からなるローラを配設し、この対構成のローラにて用紙を搬送すると共に、カッター刃による用紙の裁断音等の騒音が用紙通路を伝搬して外部に漏れるのを対構成のローラにより遮断するシュレッダー装置の遮音装置が開示されている。
特許文献3には、細断処理時に投入口から外部に漏れる騒音を抑制するように、挿入通路の中間部に、投入口の縁と挿入通路のケース本体内に開口する縁とを結ぶ直線を遮るようにした屈曲部を設け、被細断物が挿入通路内を閉塞しつつ進むようにして、細断処理で発生する騒音が、挿入通路を通って外部に漏れるのを抑制するようにしたシュレッダが開示されている。
特許文献4には、投入口が形成された蓋部材と、投入口から固定刃及び可動刃による切断位置に向かって被削材が移動するのを案内する案内部と、切断位置で切断した被削材が投入口から排出されるのを抑制するゴムカバーとを備えるシュレッダが開示されている。
特許文献5には、投入口と2つのカッター列との間に、カッター列と平行に、少なくとも1つが回転可能に支持されるとともに、互いに接近する方向に相対移動可能である一対のローラと、細断用カッターの細断音を検知する騒音検知手段と、騒音検知手段からの検知信号により一対のローラを相対移動させるローラ移動手段と、を備えてなる文書細断装置が開示されている。
特許文献6には、投入口と2つのカッター列との間に一対の遮音材が2つのカッター列と平行に配設され、一対の遮音材は、少なくとも1つが互いに接近する方向に偏心軸を中心として揺動可能に支持されている文書細断装置が開示されている。
特開2009−119454号公報(発明を実施するための最良の形態,図2) 特開平9−234382号公報(発明の実施の形態,図1) 特開2007−268336号公報(発明を実施するための最良の形態,図2) 特開2005−66575号公報(発明を実施するための最良の形態,図2) 実公平2−17634号公報(考案の実施例,第1図) 実公平2−2432号公報(考案の実施例,第1図)
しかしながら、前述した特許文献1〜6にあっては、以下のような不具合が生ずる懸念がある。
特許文献1,2にあっては、テンション付与ローラや、対構成の吸音部材からなるローラはいずれも駆動された態様であるため、必然的に駆動源や駆動伝達機構が必要不可欠になり、装置構成が複雑になってしまう。
また、特許文献3にあっては、挿入通路の形状を工夫(屈曲部)することで、挿入通路からの騒音漏れを抑制する構造であるが、例えば1枚の薄紙を投入したとき被細断物の挿入動作が損なわれる懸念がある。
更に、特許文献4にあっては、一対のゴムカバーの対向する部位に沿って所定間隔毎に多数のスリットを設けることで、被削材の投入に伴ってゴムカバーを変形し易くすることは可能であるが、例えば1枚の薄紙からなる被削材を投入するときにゴムカバーの存在が抵抗になり、被削材の挿入動作が損なわれる懸念がある。
更にまた、特許文献5にあっては、騒音が検知されると、一対のローラはローラ移動手段にて接近する方向に移動して騒音を遮断するが、一対のローラが移動する前には必ず騒音が漏れる懸念がある。
また、特許文献6にあっては、文書等と一対の遮音材との間の摩擦力により、少なくとも1つの遮音材が互いに接近する方向に偏心軸を中心として揺動するものであるが、例えば1枚の薄紙が投入されて遮音材に接触したときに薄紙が座屈変形してしまうと、文書等の挿入性が損なわれる懸念がある。
本発明が解決しようとする技術的課題は、被細断物詰まり時における除去性を確保し、被細断物の搬入性を損なうことなく、細断機構による被細断物の細断時に発生する騒音が外部へ漏出する事態を低減することにある。
本発明の第1の技術的特徴は、一若しくは複数枚の被細断物が投入される投入口及び当該投入口に投入された被細断物を搬入する搬入経路を有するシュレッダ筐体と、前記シュレッダ筐体内の前記搬入経路の途中に設けられて被細断物を細断する細断機構と、前記投入口から前記細断機構に至るまでの前記搬入経路の一部に設けられ、前記搬入経路のうち被細断物の厚さ方向に対応する開口幅を少なくとも予め決められた一枚の被細断物が通過可能な最小開口幅に抑制し、前記最小開口幅以上の厚さ寸法の被細断物が搬入されるときには前記搬入経路の開口を塞いだ状態で被細断物が搬入されることを許容する開口抑制機構と、を備え、前記開口抑制機構は、前記搬入経路の領域内に突出して配置されて前記最小開口幅の隙間を確保し、前記隙間以上の厚さ寸法の被細断物が搬入されたときには被細断物との接触により当該被細断物の厚さに応じて退避移動する抑制ロールと、前記抑制ロールの両端部に被支持部を設けると共に、前記シュレッダ筐体のうち前記被支持部に対向して支持部を設け、前記支持部及び前記被支持部のいずれか一方には空洞部を形成すると共に、他方には前記抑制ロールの軸方向に延びる突起体を形成し、前記空洞部内に前記突起体を遊びをもった状態で配置し、前記抑制ロールを任意の方向に退避移動可能に支持する支持機構とを有することを特徴とするシュレッダである。
本発明の第2の技術的特徴は、第1の技術的特徴を備えたシュレッダにおいて、前記抑制ロールは、前記支持機構にて吊り下げ支持されていることを特徴とするシュレッダである。
本発明の第3の技術的特徴は、第1の技術的特徴を備えたシュレッダにおいて、前記抑制ロールは、ロール本体の軸方向両端部周面にフランジ部を有し、前記搬入経路のうち当該抑制ロールに対向する対向部材に前記フランジ部を接触させ、前記ロール本体のうち前記フランジ部以外の部分と前記対向部材との間に前記最小開口幅の隙間を確保することを特徴とするシュレッダである。
本発明の第4の技術的特徴は、第1乃至第3の技術的特徴のいずれかを備えたシュレッダにおいて、前記支持機構は、前記抑制ロールの両端部に前記空洞部を有し、前記シュレッダ筐体側に前記突起体を有することを特徴とするシュレッダである。
本発明の第5の技術的特徴は、第1乃至第4の技術的特徴のいずれかを備えたシュレッダにおいて、前記抑制ロールは中空円筒状ロールであり、当該円筒状ロールの両端部近傍の内径部分を前記空洞部とすることを特徴とするシュレッダである。
本発明の第6の技術的特徴は、第1乃至第3の技術的特徴のいずれかを備えたシュレッダにおいて、前記抑制ロールは中実円柱状ロールであり、その両端部に前記突起体を有し、前記シュレッダ筐体側に空洞部を有することを特徴とするシュレッダである。
本発明の第7の技術的特徴は、第1乃至第6の技術的特徴のいずれかを備えたシュレッダにおいて、前記シュレッダ筐体は前記搬入経路を開閉する開閉蓋を有し、当該開閉蓋に前記抑制ロールを前記支持機構を介して支持することを特徴とするシュレッダである。
本発明の第8の技術的特徴は、第1乃至第7の技術的特徴のいずれかを備えたシュレッダにおいて、前記抑制ロールが退避移動したときに、被細断物の細断可能な最大厚さに相当する予め決められた許容値を超えた状態が検出可能な検出器を備えることを特徴とするシュレッダである。
本発明の第9の技術的特徴は、第1乃至第7の技術的特徴のいずれかを備えたシュレッダにおいて、前記搬入経路のうち前記開口抑制機構と前記細断機構との間の一部に設けられ、被細断物の厚さ方向に対応する開口幅を被細断物の細断可能な最大厚さに相当する予め決められた許容開口幅に規制する開口規制機構を備えることを特徴とするシュレッダである。
本発明の第10の技術的特徴は、投入口から細断機構に至るまでの搬入経路の一部に設けられ、前記搬入経路のうち被細断物の厚さ方向に対応する開口幅を少なくとも予め決められた一枚の被細断物が通過可能な最小開口幅に抑制し、前記最小開口幅以上の厚さ寸法の被細断物が搬入されるときには前記搬入経路の開口を塞いだ状態で被細断物が搬入されることを許容する開口抑制機構であって、前記搬入経路の領域内に突出して配置されて前記最小開口幅の隙間を確保し、前記隙間以上の厚さ寸法の被細断物が搬入されたときには被細断物との接触により当該被細断物の厚さに応じて退避移動する抑制ロールと、前記抑制ロールの両端部に被支持部を設けると共に、前記シュレッダ筐体のうち前記被支持部に対向して支持部を設け、前記支持部及び前記被支持部のいずれか一方には空洞部を形成すると共に、他方には前記抑制ロールの軸方向に延びる突起体を形成し、前記空洞部内に前記突起体を遊びをもった状態で配置し、前記抑制ロールを任意の方向に退避移動可能に支持する支持機構とを有することを特徴とする開口抑制機構である。
請求項1に係る発明によれば、被細断物詰まり時における除去性を確保し、被細断物の搬入性を損なうことなく、細断機構による被細断物の細断時に発生する騒音が外部へ漏出する事態を低減することができる。
請求項2に係る発明によれば、搬入経路を区画する区画部材と抑制ロールとを接触させずに、抑制ロールを支持することができ、搬入経路の幅方向全域に対して最小開口幅の隙間を確保することができる。
請求項3に係る発明によれば、抑制ロールのフランジ部の張出量を調整することで、最小開口幅の隙間を確保することができる。
請求項4に係る発明によれば、簡単な構成の支持構造にて抑制ロールによる最小開口幅の隙間を確保することができる。
請求項5に係る発明によれば、中空円筒状の抑制ロールを用いて抑制ロールによる最小開口幅の隙間を確保することができる。
請求項6に係る発明によれば、中実円筒状の抑制ロールを用いて抑制ロールによる最小開口幅の隙間を確保することができる。
請求項7に係る発明によれば、開閉蓋を有しない場合に比べて、被細断物詰まり時に開閉蓋を開放することで、被細断物をより簡単に除去することができる。
請求項8に係る発明によれば、投入口に投入される被細断物の厚さ異常検出器として抑制ロールを兼用することができる。
請求項9に係る発明によれば、開口規制機構を備えない態様に比べて、被細断物の過剰投入に伴う詰まり事故を未然に防止することができる。
請求項10に係る発明によれば、被細断物詰まり時における除去性を確保し、被細断物の搬入性を損なうことなく、細断機構による被細断物の細断時に発生する騒音が外部へ漏出する事態を低減することが可能なシュレッダを提供することができる。
(a)は本発明が適用されたシュレッダの実施の形態の概要を示す説明図、(b)は被細断物が予め決められた最小開口幅未満の厚さである条件における開口抑制機構の動作例を示す説明図、(c)は被細断物が予め決められた最小開口幅以上の厚さである条件における開口抑制機構の動作例を示す説明図である。 実施の形態1に係るシュレッダの全体構成を示す説明図である。 (a)は実施の形態1で用いられる開口抑制機構を示す説明図、(b)は(a)に示す開口抑制機構の支持機構を示す説明図である。 (a)は用紙が予め決められた最小開口幅未満の厚さである条件における開口抑制機構の動作例を示す説明図、(b)は用紙が予め決められた最小開口幅以上の厚さである条件における開口抑制機構の動作例を示す説明図である。 実施の形態1に係る開口抑制機構を開放した状態を示す説明図である。 (a)は変形の形態1−1に係る開口抑制機構の抑制ロールの要部を示す説明図、(b)は(a)中B−B線断面説明図、(c)は変形の形態1−2に係る開口抑制機構の抑制ロールの要部を示す説明図、(d)は(c)中D−D線断面説明図である。 (a)は変形の形態1−3に係る開口抑制機構の抑制ロールの支持構造を示す説明図、(b)は変形の形態1−4に係る開口抑制機構の抑制ロールの支持構造を示す説明図、(c)は(b)中C方向から見た矢視図である。 (a)は実施の形態2に係るシュレッダの開口抑制機構の要部を示す説明図、(b)は(a)中厚さ異常検出器の信号処理例を示す説明図である。 実施の形態2に係るシュレッダの細断制御処理過程を示すフローチャートである。 実施の形態3に係るシュレッダの要部を示す説明図である。 実施の形態3で用いられる開口規制機構を示す説明図である。 (a)は実施の形態3に係る開口規制機構で用いられる位置決め機構の被位置決め部の一例を示す説明図、(b)は同位置決め機構の被位置決め部を位置決めする位置決め部の一例を示す説明図である。 図11に係る開口規制機構の要部を示す説明図である。 図16に係る開口規制機構の動作を示す説明図である。 実施の形態3に係るシュレッダの細断制御処理過程を示すフローチャートである。 (a)は用紙投入時における実施の形態3に係る開口規制機構の動作を示す説明図、(b)は用紙排出時における同開口規制機構の動作を示す説明図である。 変形の形態3−1に係る開口規制機構の要部を示す説明図である。
◎実施の形態の概要
図1(a)は本発明が適用されたシュレッダの実施の形態の概要を示す。
同図において、シュレッダは、一若しくは複数枚の被細断物Sが投入される投入口2及び当該投入口2に投入された被細断物Sを搬入する搬入経路3を有するシュレッダ筐体1と、シュレッダ筐体1内の搬入経路3の途中に設けられて被細断物Sを細断する細断機構4と、投入口2から細断機構4に至るまでの搬入経路3の一部に設けられ、搬入経路3のうち被細断物Sの厚さ方向に対応する開口幅を少なくとも予め決められた一枚の被細断物が通過可能な最小開口幅に抑制し、最小開口幅以上の厚さ寸法の被細断物Sが搬入されるときには搬入経路3の開口を塞いだ状態で被細断物Sが搬入されることを許容する開口抑制機構5と、を備え、開口抑制機構5は、搬入経路3の領域内に突出して配置されて最小開口幅の隙間gを確保し、隙間g以上の厚さ寸法の被細断物Sが搬入されたときには被細断物Sとの接触により当該被細断物Sの厚さに応じて退避移動する抑制ロール6と、抑制ロール6の両端部に被支持部を設けると共に、シュレッダ筐体1のうち被支持部に対向して支持部を設け、支持部及び被支持部のいずれか一方には空洞部7aを形成すると共に、他方には抑制ロール6の軸方向に延びる突起体7bを形成し、空洞部7a内に突起体7bを遊びをもった状態で配置し、抑制ロール6を任意の方向に退避移動可能に支持する支持機構7とを有するものである。
このような技術的手段において、開口抑制機構5は投入口2から細断機構4に至る搬入経路3の途中に設けてもよいし、投入口2に面した箇所に設けてもよい。
また、最小開口幅は予め決められた一枚の被細断物Sが通過可能な寸法であればよく、複数枚の被細断物Sが通過可能な寸法を選定してもよいことは勿論である。
更に、最小開口幅以上の厚さ寸法の被細断物Sが搬入されたときには、被細断物Sが搬入経路3の開口を塞いだ状態で搬入されることを許容するものであればよい。
更にまた、抑制ロール6は搬入経路3の領域内に突出して配置され、最小開口幅の隙間gを確保するものであればよく、中空円筒状ロール、中実円柱状ロールのいずれでもよい。また、隙間gを超える厚さ寸法の被細断物Sが通過するときには抑制ロール6は退避移動することを要する。
本例において、支持機構7としては、抑制ロール6の両端部に被支持部を、シュレッダ筐体1側に支持部を設け、支持部、被支持部のいずれか一方に空洞部7aを、他方に突起体7bを形成し、空洞部7a内に突起体7bを遊びをもって配置することで抑制ロール6を任意の方向に退避移動可能にすればよい。ここで、空洞部7aの断面形状としては円形、楕円形、扇形、長孔形状等適宜選定して差し支えない。また、空洞部7aと突起体7bとの間の遊び代は少なくとも細断可能な最大厚さの被細断物Sが投入されたときの抑制ロール6の退避移動量を確保するものであればよく、好ましくは搬入経路3に投入可能な最大厚さの被細断物Sが投入されたときの抑制ロール6後退移動量を確保するものがよい。
次に、本実施の形態に係る開口抑制機構5の作用について説明する。
先ず、図1(b)に示すように、被細断物S(具体的にはS1)が予め決められた厚さt1(本例では1枚のシート状物)である場合には、当該被細断物S1が投入口2から投入されて搬入経路3に搬入されると、抑制ロール6は搬入経路3の下側を区画する下側区画部材を対向部材3aとして隙間gを確保して配置される。この隙間gは搬入経路3の被細断物S1の厚さ方向の開口幅yよりも狭い開口幅であるが、被細断物S1の厚さt1に比べて大きく設定されているため、被細断物S1は抑制ロール6と対向部材3aとしての下側区画部材との間の隙間g部分を通過し、細断機構4に至る。
このとき、被細断物S1である1枚のシート状物が薄紙で面剛性が弱いものであるとしても、被細断物S1は下側区画部材に沿って移動し、抑制ロール6との間に|g−t1|に相当する微小な隙間を残しつつ搬入される。このような搬入過程において、被細断物S1の先端が屈曲したり、少し丸まっていたりしたとしても、被細断物S1の先端が抑制ロール6に接触する可能性はあり得るが、抑制ロール6のうち被細断物S1に接触する部位は曲面になっていることから、被細断物S1の先端は抑制ロール6の隙間g部分にスムーズに案内され、抑制ロール6の隙間g部分で詰まる懸念はない。
この状態において、被細断物S1が細断機構4にて細断されると、細断機構4による細断音が搬入経路3を伝わって投入口2側に向かうが、本例では、搬入経路3の途中には抑制ロール6と対向部材3aとで他の部分よりも狭い開口幅の隙間gが形成されており、当該隙間gの多くは被細断物S1で占有されている。このため、抑制ロール6と対向部材3aとしての下側区画部材との隙間g部分は被細断物S1の存在により|g−t1|の微小な隙間を残すに過ぎず、細断機構4による細断音は微小な隙間部分で大きく減衰する。
また、被細断物S1のうち搬入方向の下流側に位置する非細断部分の一部は抑制ロール6の隙間g部分を通過する状態になるため、被細断物S1の細断時において被細断物S1の後端が搬入経路3内でばたつこうとしても、被細断物S1のばたつき量が隙間g部分で抑制され、その分、被細断物S1の後端のばたつきによる騒音は発生し難い。
また、図1(c)に示すように、被細断物S(具体的にはS2)が隙間g以上の厚さt2(本例では複数枚のシート状物)を有する場合には、被細断物S2は抑制ロール6の隙間g部分を通過するときに抑制ロール6を退避移動させながら、搬入経路3の下側区画部材に沿って細断機構4に向かって搬入される。
このとき、被細断物S2は複数枚のシート状物からなるため、仮に、1枚のシート状物の面剛性が弱いものであったとしても、面剛性自体を強くすることが可能である。このた
め、抑制ロール6は自重によって被細断物S2を押し付けるようになっているが、当該押し付け力として、被細断物S2が隙間g部分を通過するときに、被細断物S2の面剛性によって抑制ロール6を退避方向に移動可能な程度に予め設定しておけば、被細断物S2は抑制ロール6を退避させながら、抑制ロール6の隙間g部分を通過することが可能である。特に、本例では、抑制ロール6の支持機構7が空洞部7aに対して突起体7bを遊びをもって配置する構造であることから、抑制ロール6の退避移動軌跡が任意の方向であり、抑制ロール6に対して被細断物S2から押し上げ力が働いたときに抑制ロール6は退避し易くなっている。
この状態において、被細断物S2が細断機構4にて細断されると、細断機構4による細断音が搬入経路3を伝わって投入口2側に向かうが、本例では、抑制ロール6が面剛性の強い被細断物S2の通過に伴って退避方向に移動するため、抑制ロール6と対向部材3aとしての下側区画部材との間の開口幅は、被細断物S2の厚さt2に伴って抑制ロール6が初期位置に位置する場合の隙間g寸法より拡がり、被細断物S2は退避移動した抑制ロール6と対向部材3aとしての下側区画部材との間の隙間gを塞いだ状態で配置される。このため、抑制ロール6の隙間g部分は被細断物S2で封止されることから、細断機構4による細断音の多くは搬入経路3の抑制ロール6の隙間g部分にて遮断されることになり、搬入経路3の投入口2から外部に漏出する懸念は小さくなる。また、細断機構4による被細断物S2の細断時において被細断物S2の後端が搬入経路3内でばたつこうとしても、被細断物S2の動きが抑制ロール6によって押さえ込まれるため、被細断物S2の後端が搬入経路3内でのばたつきが抑制され、ばたつきに伴う騒音の発生が少なくなる。
このような開口抑制機構5であれば、抑制ロール6は被細断物Sが細断機構4に細断されたとしても、細断機構4による細断音が搬入経路3を通じて外部に直接的に漏洩する懸念は少ない。また、被細断物Sの後端がばたつこうとしても、開口抑制機構5にて押さえつけられているので、被細断物Sの後端がばたつく懸念は少ない。
特に、本例では、例えば細断機構4にジャムした被細断物Sを引き抜くとき被細断物Sの引き抜き動作に追従して抑制ロール6が任意の方向に退避移動することから、被細断物Sの引き抜き動作に対して抑制ロール6が邪魔になる懸念が少ない。
次に、本実施の形態に係るシュレッダの代表的態様又は好ましい態様について説明する。 先ず、抑制ロール6の代表的支持構造としては、支持機構7にて吊り下げ支持されている態様が挙げられる。本例は、抑制ロール6が吊り下げ支持されているため、搬入経路3に対して抑制ロール6を常時浮かせた状態で支持することが可能であり、搬入経路3の幅方向全域に対して抑制ロール6との間に最小開口幅の隙間gを確保することが可能である。
また、抑制ロール6の別の代表的支持構造として、抑制ロール6のロール本体の軸方向両端部周面にフランジ部を有し、搬入経路3のうち当該抑制ロール6に対向する対向部材3aにフランジ部を接触させ、ロール本体のうちフランジ部以外の部分と対向部材3aとの間に最小開口幅の隙間gを確保するようにしてもよい。
更に、支持機構7の代表的態様としては、抑制ロール6の両端部に空洞部7aを有し、シュレッダ筐体1側に突起体7bを有する態様が挙げられる。このとき、抑制ロール6の代表的構成例としては、抑制ロール6は中空円筒状ロールであり、当該円筒状ロールの両端部近傍の内径部分を空洞部とする態様がある。
また、支持機構7の別の代表的態様としては、抑制ロール6は中実円柱状ロールであり、その両端部に突起体7bを有し、シュレッダ筐体1側に空洞部7aを有する態様が挙げられる。
また、シュレッダ筐体1としては、図1(a)に示すように、搬入経路3を開閉する開閉蓋8を有し、当該開閉蓋8に抑制ロール6を支持機構7を介して支持するようにしてもよい。本例によれば、開閉蓋8を開放することで、搬入経路3から抑制ロール6を十分に離すことが可能である。
更に、本例の開口抑制機構5を有効利用した態様として、抑制ロール6が退避移動したときに、被細断物Sの細断可能な最大厚さに相当する予め決められた許容値を超えた状態が検出可能な検出器を備えるようにしてもよい。
更にまた、本例では、搬入経路3の一部に開口抑制機構5が設けられているが、搬入経路3のうち開口抑制機構5と細断機構4との間の一部に設けられ、被細断物Sの厚さ方向に対応する開口幅を被細断物Sの細断可能な最大厚さに相当する予め決められた許容開口幅に規制する開口規制機構を備えるようにしてもよい。
◎実施の形態1
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明をより詳細に説明する。
図2は実施の形態1に係るシュレッダの全体構成を示す。
−シュレッダの全体構成−
同図において、シュレッダ20は、略直方体形状のシュレッダ筐体21を有し、このシュレッダ筐体21の頂部21aには断面略V字状の凹所21bを形成すると共に、この凹所21bの底部には被細断物としての一若しくは複数枚の用紙Sが投入される投入口22を開設し、この投入口22に連通して斜め下方に向かって傾斜する搬入経路23を設け、この搬入経路23の途中に細断機構24を配設し、シュレッダ筐体21内の細断機構24の下方には用紙Sの細断屑Saが収容される屑容器27を出し入れ可能に配設したものである。
ここで、搬入経路23は上側及び下側を一対の区画シュート23a,23bで区画したものであり、また、細断機構24は、用紙Sを細断するカッタ機構25と、このカッタ機構25を清掃する清掃機構26とを備えている。
本例では、カッタ機構25は、図2に示すように、カッタ要素として対構成の刃付ドラム31,32が用いられるクロスカット方式を採用したもので、対構成の刃付ドラム31,32の噛み合い領域に用紙Sを挿通させることで、用紙Sの搬入方向に沿う方向(縦方向)及びこれに略直交する交差方向(横方向)について縦横同時に細断するようにしたものである。尚、カッタ機構25としては、クロスカット方式に限るものではなく、ストレートカッタとクロスカッタとを組み合わせて使用するものでもよいことは勿論である。
また、清掃機構26は、対構成の刃付ドラム31,32の噛み合い領域とは異なる領域に設けられ、刃付ドラム31,32の周囲に付着した細断屑Saを掻き取る掻き取り部材としてのスクレーパ41,42を備えている。ここで、スクレーパ41,42としては炭素鋼等の高強度の材料からなる板材が用いられている。
特に、本実施の形態では、搬入経路23のうち投入口22寄りに用紙Sの厚さ方向に対応する開口幅を抑制する開口抑制機構としての騒音低減機構80が設けられている。
尚、図2中、符号50は細断機構24のカッタ機構25を駆動する駆動装置、符号60
はシュレッダ20を操作するための操作パネルである。
−騒音低減機構の構成−
本例において、騒音低減機構80は、図2及び図3(a)(b)に示すように、細断機構24による細断音や細断機構24による細断時の用紙Sの後端におけるばたつき音などの騒音を低減させるものであり、上側区画シュート23aの一部に開閉蓋としての開閉カバー91を開閉可能に設けると共に、当該開閉カバー91に抑制ロールとしての静音ロール81を組み込むようにしたものである。
ここで、開閉カバー91は上側区画シュート23aの一部に支持ブラケット92を固着し、当該支持ブラケット92に対し支軸93を中心に開閉可能に取り付けたものである。本例では、開閉カバー91閉鎖時に開閉カバー91がシュレッダ筐体21の凹所21bを構成するようになっている。
本例において、開閉カバー91のうち搬入経路23に面した部位には用紙Sの搬入方向交差する幅方向に沿って延びる長尺矩形状の取付孔94が開設されており、この取付孔94に面した部位には下側区画シュート23bに対向して静音ロール81が設置されている。
本例において、静音ロール81は樹脂や金属等の適宜素材を用いて中空の両端が開口した円筒パイプとして構成され、その軸方向寸法は搬入経路23の幅方向寸法に対応して選定されている。そして、静音ロール81の支持機構82としては、静音ロール81の中空の空洞部83の両端開口を被支持部とし、開閉カバー91の長手方向両側壁95には静音ロール81の支持部として夫々静音ロール81の内側(空洞部83側に相当)に突出する突起体84を設け、静音ロール81の両端開口内に突起体84を遊びをもって配置することで静音ロール81を吊り下げ支持する構造になっている。尚、突起体84としてはピンに限られず、ねじ等の止め具を用いても差し支えない。
更に、開閉カバー91閉時には、静音ロール81は下側区画シュート23bとの間には予め決められた最小開口幅としての隙間gの開口部を確保するようになっている。ここで、隙間gは適宜選定して差し支えないが、例えば坪量が60〜100g程度の1枚の用紙Sが通過可能な寸法を想定し、0.1mm程度(0.08〜0.12mm)が選定されている。尚、隙間gについては1枚の用紙Sに限られず、上限枚数よりも少ない枚数の用紙Sが通過可能な寸法を想定してもよいことは勿論である。
−騒音低減機構の動作−
次に、本実施の形態で用いられる騒音低減機構80の動作について説明する。
先ず、図4(a)に示すように、隙間gよりも薄い厚さの例えば1枚の用紙Sが投入口22から搬入経路23に搬入されると、用紙Sは静音ロール81と下側区画シュート23bとの間の隙間gの開口部を通過し、細断機構24に至る。
このとき、1枚の用紙Sは下側区画シュート23bに沿って移動し、静音ロール81との間に微小な隙間を残しつつ搬入される。このような搬入過程において、用紙Sの先端が屈曲したり、少し丸まっていたりしたとしても、用紙Sの先端が静音ロール81に接触する可能性はあり得るが、静音ロール81のうち用紙Sに接触する部位は曲面になっていることから、用紙Sの先端は静音ロール81の隙間gの開口部にスムーズに案内され、静音ロール81の隙間gの開口部で詰まる懸念はない。
この状態において、用紙Sが細断機構24にて細断されると、細断機構24による細断音が搬入経路23を伝わって投入口22側に向かうが、本例では、搬入経路23の途中には静音ロール81と下側区画シュート23bとで他の部分よりも狭い隙間gの開口部が形成されており、当該隙間gの開口部の多くは用紙Sで占有されている。このため、静音ロール81と下側区画シュート23bとの隙間gの開口部は用紙Sの存在により微小な隙間を残すに過ぎず、細断機構24による細断音は微小な隙間部分で大きく減衰する。
また、用紙Sのうち搬入方向の下流側に位置する非細断部分の一部は静音ロール81の隙間gの開口部を通過する状態になるため、用紙Sの細断時において用紙Sの後端が搬入経路23内でばたつこうとしても、用紙Sのばたつき量が隙間gの開口部で抑制され、その分、用紙Sの後端のばたつきによる騒音は発生し難い。
また、隙間g以上の厚さを有する複数枚の用紙Sである場合には、図4(b)に示すように、静音ロール81は開閉カバー91に吊り下げ支持されているため、用紙Sは静音ロール81の隙間gの開口部を通過するときに静音ロール81を退避移動させながら、搬入経路23の下側区画シュート23bに沿って細断機構24に向かって搬入される。
このとき、複数枚の用紙Sは、仮に、1枚の用紙Sの面剛性が弱いものであったとしても、面剛性自体を強くすることが可能である。このため、静音ロール81は自重の正弦成分の付勢力によって用紙Sを押し付けるようになっているが、当該押し付け力として、用紙Sが隙間gの開口部を通過するときに、用紙Sの面剛性によって静音ロール81を退避方向に移動可能な程度に予め設定しておけば、用紙Sは静音ロール81を退避させながら、静音ロール81の隙間gの開口部を通過することが可能である。特に、本例では、静音ロール81は支持機構82(空洞部83,突起体84)によって遊びをもって吊り下げ支持されていることから、静音ロール81の退避移動軌跡が任意の方向に確保されることになり、静音ロール81は用紙Sからの押し上げ力に追従して退避移動し易くなっている。
そしてまた、静音ロール81は用紙Sの搬入動作に追従して自由回転するため、用紙Sの搬入動作が静音ロール81によって損なわれる懸念はない。
この状態において、用紙Sが細断機構24にて細断されると、細断機構24による細断音が搬入経路23を伝わって投入口22側に向かうが、本例では、静音ロール81が面剛性の強い用紙Sの通過に伴って退避方向Aに移動するため、静音ロール81と下側区画シート23bとの間の開口幅は、用紙Sの厚さに伴って静音ロール81が初期位置に位置する場合の隙間g寸法より拡がり、用紙Sは退避移動した静音ロール81と下側区画シュート23bとの間の開口部を塞いだ状態で配置される。このため、静音ロール81と下側区画シュート23bとの間の開口部は用紙Sで封止されることから、細断機構24による細断音の多くは搬入経路23の静音ロール81部分にて遮断されることになり、搬入経路23の投入口22から外部に漏出する懸念は少ない。また、細断機構24による用紙Sの細断時において用紙Sの後端が搬入経路23内でばたつこうとしても、用紙Sの動きが静音ロール81によって押さえ込まれるため、用紙Sの後端が搬入経路23内でばたつくことは少なく、ばたつきに伴う騒音は発生し難い。
また、本実施の形態では、図5に示すように、騒音低減機構80の静音ロール81は、開閉カバー91の開放に追従して移動するため、仮に、搬入経路23に投入された過剰な用紙Sが搬入経路23内に詰まったとしても、詰まった用紙Sの除去作業を簡単に行うことが可能である。
尚、騒音低減機構80については、中空円筒状の静音ロール81を吊り下げ支持する態様に限られるものではなく、図6,図7に示すような変形の形態1−1〜変形の形態1−4に示す態様を採用するようにしても差し支えない。
◎変形の形態1−1
本例は、図6(a)(b)に示すように、下側区画シュート23bに、平板状のシュート本体の幅方向両側には静音ロール81の軸方向(長手方向)両端に向かって張り出す張出部として段差を持って幅方向外方に突出する段差部103を設けると共に、この段差部103の幅方向外方端には静音ロール81の両端が接触可能な縦壁部104を設けるようにしたものである。
このため、本例では、静音ロール81は、その軸方向両端部の周面が下側区画シュート23bの段差部103上に接触配置され、下側区画シュート23bのシュート本体との間には隙間gの開口部を確保するようになっている。ここで、隙間gは例えば坪量が60〜100g程度の1枚の用紙Sが通過可能な寸法を想定し、0.1mm程度(0.08〜0.12mm)が選定されている。また、段差部103は静音ロール81の軸方向両端部の周面を受け止め可能な受止面を有していればよく、受止面の幅寸法としては例えば5mm程度(4〜6mm)が選定されている。尚、静音ロール81の支持機構82としては空洞部83と突起体84との組合せが採用されている。
◎変形の形態1−2
本例は、図6(c)(d)に示すように、静音ロール81の形状として、予め決められた小径d1の小径部からなるロール本体81aを形成すると共に、ロール本体81aの軸方向両端の周面には小径d1よりも大径d2の大径部81bを形成し、この大径部81bを下側区画シュート23bのシュート本体に接触させることで静音ロール81のロール本体81aと下側区画シュート23bのシュート本体との間に隙間gの開口部を確保するようにしてもよい。尚、本例の場合には、下側区画シュート23bとしては、平板状のシュート本体の幅方向両端に静音ロール81の軸方向両端が接触可能な縦壁部105を設け、静音ロール81と縦壁部105との間に支持機構82(空洞部83,突起体84)を設けるようにすればよい。
◎変形の形態1−3
本例は、図7(a)に示すように、支持機構82として、中実円柱状の静音ロール81の両端部に空洞部としての例えば断面円形状の凹部85を形成し、開閉カバー91の長手方向両側壁95に突起体84を設け、凹部85内に突起体84を遊びをもって配置し、静音ロール81を吊り下げ支持するようにしたものである。尚、凹部85の断面形状としては円形に限らず、楕円形、扇形、長孔形状等適宜選定して差し支えない。
◎変形の形態1−4
本例は、図7(b)(c)に示すように、支持機構82として、中実円柱状の静音ロール81の両端略中央に外方に突出する突起体86を設け、開閉カバー91の長手方向両側壁95には突起体86の突出方向に凹む空洞部としての例えば断面円形状の凹部87を設け、凹部87内に突起体86を遊びをもって配置し、静音ロール81を吊り下げ支持するようにしたものである。本例においては、凹部87は静音ロール81の外径よりも小径の内径を有する形状として形成されている。尚、本例では、空洞部として凹部87が形成されているが、その断面形状は円形に限られず、楕円形、扇形、長孔形状等適宜選定して差し支えなく、また、凹部87に代えて孔部を設けるようにしてもよい。
◎実施の形態2
図8(a)は実施の形態2に係るシュレッダの要部を示す説明図である。
同図において、シュレッダ20の基本的構成は、実施の形態1と略同様に、投入口22から斜め下方に傾斜する搬入経路23を備え、搬入経路23の途中に騒音低減機構80を設置したものであるが、騒音低減機構80が実施の形態1とは異なるものになっている。尚、他の実施の形態と同様な構成要素については同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
−騒音低減機構の構成−
本実施の形態において、騒音低減機構80は、実施の形態1と略同様に、静音ロール81と支持機構82(空洞部83,突起体84)とを備えたものを採用しているが、実施の形態1と異なり、静音ロール81が用紙Sの厚さに伴って移動することに着目し、用紙Sの厚さが予め決められた上限値を超える厚さ異常の有無を検出する検出器を付加したものである。
ここで、検出器に取り込むセンサとしては例えば圧力に応じて抵抗が変化する圧力センサ110が用いられ、静音ロール81の移動に連動する部材として、例えば揺動支点112を中心として揺動可能な板バネ111を設け、この板バネ111によって静音ロール81を用紙S側に押し付けるものである。そして、用紙Sの厚さが変化すると、静音ロール81が用紙Sの厚さに伴って移動し、この移動に伴って板バネ111が揺動することから、この板バネ111の弾性変化(圧力変化)を圧力センサ110で検出するようになっている。
また、検出器の信号処理系としては、例えば図8(b)に示すように、圧力センサ110と基準抵抗115とを直列に接続し、この直列回路に検出電圧VCCを印加すると共に、圧力センサ110と基準抵抗115とを案分した部位にコンパレータ116を接続したものが用いられる。これにより、圧力センサ110による圧力変化が把握可能であり、コンパレータ116にて予め決められた閾値を設定することで、用紙Sの厚さの上限値を判別することができる。尚、検出器の信号処理系としては、コンパレータ116に代えてオペアンプを用いるようにしてもよい。
−騒音低減機構の動作−
本実施の形態によれば、騒音低減機構80は、実施の形態1と略同様に、例えば1枚の用紙Sを細断する場合には、静音ロール81と下側区画シュート23bとの間の隙間gの開口部をそのまま通過し、また、複数枚の用紙Sを細断する場合には、静音ロール81と下側区画シュート23bとの間の隙間gの開口部を押し拡げるようにして用紙Sが通過するため、静音ロール81が点線に示す位置から実線で示す退避方向へと移動する。
このような静音ロール81の挙動に伴って騒音低減処理が実施される。
また、本実施の形態では、図9に示すように、通常の細断制御処理(用紙Sが搬入経路23に搬入されたことを図示外の位置検出器(例えば用紙有無センサを使用)が検出すると、細断機構24の駆動を開始する処理)に加えて、搬入された用紙Sの厚さが異常に厚い場合には細断処理を実施しない安全策がとられている。
つまり、図9に示すように、用紙Sの厚さが予め決められた上限値を超える厚さ異常の有無をチェックするために、用紙Sの厚さ異常を検出するための検出器をモニタし、例えば検出器の出力がONになると、搬入された用紙Sの厚さが異常に厚いことを検出することになり、この条件下では、細断機構24の駆動を停止すると共に、操作パネル60の表示器に警告表示するようにしたものである。
シュレッダの細断制御として、一般に、駆動モータ51の負荷電流を測定し、当該負荷電流が予め決められた閾値を超えると、細断機構24を逆転し、用紙Sを投入口22から吐き出す動作を行い、細断能力を超えた用紙Sの詰まり事故や、駆動モータ51の焼付きを防止する方式が採用されている。しかし、このような制御方式を採用したとしても、用紙Sの吐き出し動作時に細断機構24に用紙Sが詰まってしまう懸念があり、これを回避するという観点からすると、本例のような事前検出方式を採用し、その検出結果に基づいて細断機構24による細断駆動の有無を決定するのが有効である。
尚、本例では、前述した検出器(圧力センサ110を具備)や、負荷電流をモニタする検出器を用紙Sの厚み検出器として利用し、用紙Sの厚みdが規定値内で予め決められた閾値dth以下の条件であれば細断機構24を高速モードで運転し、用紙Sの厚みdが規定置内で閾値dthを超える厚い条件であれば低速モードに切り替えるようになっている。
◎実施の形態3
図10は実施の形態3に係るシュレッダの要部を示す。
同図において、シュレッダ20の基本的構成は、実施の形態1と略同様に、シュレッダ筐体21の投入口22と細断機構24との間の搬入経路23の途中に騒音低減機構80を備えているが、実施の形態1と異なり、更に、搬入経路23のうち開口規制機構80よりも細断機構24寄りには開口規制機構120を備えたものである。本例において、開口規制機構120は、用紙Sの厚さ方向に対応する開口幅を用紙Sの細断可能な最大厚さに相当する予め決められた許容開口幅に規制するものである。尚、実施の形態1と同様な構成要素については実施の形態1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
−開口規制機構の構成−
本実施の形態において、開口規制機構120は、図10、図11及び図13に示すように、搬入経路23の用紙Sの搬入方向に交差する幅方向に沿って延び、搬入経路23に投入可能な用紙Sの最大厚さ寸法に対応した上限開口幅Aよりも狭い予め決められた許容開口幅Bを規制する規制ゲート121と、規制ゲート121が許容開口幅Bを規制するように規制ゲート121を位置決めする位置決め機構140と、位置決め機構140にて位置決めされる規制ゲート121を位置決め位置に向けて付勢する付勢機構150と、を備えている。
<規制ゲート>
本実施の形態においては、搬入経路23の上側を区画する区画シュート23aの一部に、用紙Sの搬送方向に交差する幅方向に延びるスリット28が設けられ、当該スリット28に沿って規制ゲート121が設けられている。
本例において、規制ゲート121は、図11乃至図13に示すように、スリット28の長手方向に延びる中空有底状の断面略ホームベース形状のゲート本体122を有し、このゲート本体122の長手方向両端付近の両側壁には延長部123を形成すると共に、ゲート本体122の延長部123を有する両側壁に面した長手方向両端部をエンドキャップ124で塞ぐようにしたものである。ここで、ゲート本体122の長手方向両端付近の両側壁にのみ延長部123を形成してエンドキャップ124を施すようにしたのは、規制ゲート121の軽量化を図りながら曲げ剛性を高める構造にするためである。
そして、規制ゲート121は、搬入経路23の領域内に突出する突出部125を有しており、この突出部125の先端位置で前述した許容開口幅Bを規制すると共に、ゲート本体122の用紙Sの搬入方向の中心線Lc位置よりも細断機構24寄りに長手方向に沿って延びる支軸126を中心にゲート本体122を揺動可能に支持するのである。
尚、支軸126は搬入経路23の幅方向両側を区画する区画側壁29(シュレッダ筐体21の一部をそのまま利用してもよいし、シュレッダ筐体21の一部に取り付けられた別部材でもよい)に固定されている。
また、本実施の形態において、規制ゲート121の突出部125の先端位置は、特に図13に示すように、ゲート本体122のうち用紙Sの搬入方向の中心線Lc位置よりも投入口22寄りに設けられており、突出部125は先端位置を境に山型状に連なる平面状の案内面127(具体的には127a,127b)を有している。尚、突出部125の先端は鋭利状ではなく小さな曲率半径の湾曲部128として形成されている。
更に、本実施の形態では、規制ゲート121が支軸126を中心に時計回り方向に揺動したときに、突出部125が搬入経路23の領域内から退避可能になるような寸法に選定されている。
本例では、スリット28の短手方向の幅寸法wは、図13に示すように、規制ゲート121の短手方向の幅寸法より僅かに大きく設定されており、図14に示すように、規制ゲート121が支軸126を中心に時計回り方向に揺動したときに、規制ゲート121の支軸126中心と突出部125の先端位置とを結ぶ補助線Lの回転軌跡がスリット28内に収まるように選定されていることが必要である。
尚、本例では、区画シュート23aのスリット28の投入口22側開口縁の裏側は空洞部として形成されており、規制ゲート121が支軸126を中心に時計周り方向に揺動したとしても、規制ゲート121の突出部125以外の外形部分が区画シュート23aと干渉する懸念はない。また、区画シュート23aのスリット28の細断機構24側開口縁には補強用のフランジ23cが形成されているが、本例では、規制ゲート121が支軸126を中心に時計回り方向に揺動したとしても、規制ゲート121の突出部125以外の外形部分が区画シュート23aの補強用のフランジ23cと非干渉になるようになっていればよい。
ここで、規制ゲート121の好ましい構成例について説明する。
(1)突出部125の先端位置
図13に示すように、規制ゲート121の支軸126中心と突出部125の先端位置とを結ぶ補助線Lと、搬入経路23に沿う方向の基準線Lとの間の鋭角の角度をαとすると、角度αは適宜選定して差し支えないが、規制ゲート121の突出部125の先端位置を持ち上げる際に持ち上げ力による規制ゲート121のモーメントをある程度確保するには、支軸126中心と持ち上げ力との間のスパンをある程度長くするように角度αを50°以下に選定するのが好ましい。
(2)案内面127(127a,127b)の傾斜角度
突出部125の山型状の案内面127(127a,127b)のうち突出部125の先端位置から傾斜方向に延びる補助線La,Lbと、搬入経路23に沿う方向の基準線Lとの間の鋭角の角度をθout,θinとすると、これらの角度θout,θinは適宜選定して差し支えないが、突出部125の先端位置に向けて用紙Sを案内するという観点からすれば、60°以下が好ましい。
(3)規制ゲート121の突出部125以外の外形形状
規制ゲート121が支軸126を中心に時計回り方向に揺動して突出部125が搬入経路23の領域内から退避したときに、規制ゲート121のうち突出部125以外の外形部分が搬入経路23の領域内に張り出さないように形成されていることが好ましい。
例えば突出部125以外の外形部分のうち、規制ゲート121の揺動に伴って支軸126の直下に移動する部位については、当該外形部位と支軸126中心とを結ぶ補助線Lのスパンが、支軸126中心から搬入経路23に沿う方向の基準線Lに直交する垂線方向において搬入経路23の領域内には到達しない範囲に設定されていればよい。
<位置決め機構>
また、本実施の形態において、位置決め機構140は、図11及び図12(a)(b)に示すように、規制ゲート121の長手方向両端に設けられたエンドキャップ124の一部、具体的には規制ゲート121の支軸126から離れた側の上縁隅部に夫々外方に突出する被位置決め突起141を一体的に形成する一方、搬入経路23の幅方向両側を区画する区画側壁29には被位置決め突起141が係合するように切り欠かれた位置決め切欠142を形成し、当該位置決め切欠142に規制ゲート121の被位置決め突起141を係合させることにより、規制ゲート121の突出部125の先端位置を許容開口幅Bに対応する位置に位置決めするものである。
特に、本例では、被位置決め突起141は規制ゲート121の支軸126から離れた側の上縁隅部に設けられているため、支軸126中心と被位置決め突起141との間のスパンをある程度長くすることが可能になり、前述したスパンが短い態様に比べて、位置決め機構140による規制ゲート121の位置決め精度を高くすることが可能である。
<付勢機構>
更に、本実施の形態では、付勢機構150は、図11乃至図13に示すように、規制ゲート121の長手方向一端付近の両側壁のうち支軸126に近い側壁の延長部123に引っ掛け孔151を開設し、また、搬入経路23の幅方向両側を区画する区画側壁29のうち、規制ゲート121の引っ掛け孔151よりも上方に離れた部位に引っ掛け孔152を形成し、両引っ掛け孔151,152に付勢バネ153の両端を引っ掛けることで、規制ゲート121を支軸126を中心に反時計回り方向(本例では位置決め機構140の被位置決め突起141が位置決め切欠142に係合する方向に相当)に付勢するものである。
尚、本例では、付勢機構150は規制ゲート121の長手方向一端側に設けられた態様であるが、これに限定されるものではなく、規制ゲート121の長手方向両端にそれぞれ付勢機構150を設けるようにしても差し支えない。
−制御系−
本実施の形態では、細断機構24のカッタ機構25は、図11に示すように、制御装置160からの制御信号に基づいて駆動装置50としての駆動モータ51を制御し、正転若しくは逆転駆動するようになっている。
本例において、制御装置160はCPU、RAM、ROM及び入出力ポートを含むマイクロコンピュータシステムからなり、図2に示す操作パネル60からの操作信号や各種センサからの検出信号を入出力ポートにて受け取り、CPUによってROM内に予めインストールされている細断制御プログラム(図15参照)を実行し、入出力ポートを介して細断機構24の駆動装置50としての駆動モータ51に所定の制御信号を送出するようになっている。
<各種センサ>
本例において、各種センサとしては、図11に示すように、用紙有無センサ161や用紙過多センサ162等が挙げられる。
ここで、用紙有無センサ161は、搬入経路23に用紙Sが投入されたか否かを検出するものであり、機械式のリミットスイッチや光学式センサが用いられる。
また、用紙過多センサ162は搬入経路23に投入された用紙Sが過剰か否かを検出するものであり、本例では例えばマイクロスイッチが用いられる。用紙過多センサ162としてのマイクロスイッチは、図13及び図14に示すように、一般にケース163内に内部機構として微小接点機構とスナップアクション機構とを内蔵し、外部にアクチュエータ164を備え、アクチュエータ164の動きを内部機構に伝達するようにしたものである。本例では、開口規制機構120の規制ゲート121の揺動に伴って揺動する揺動片130がゲート本体122の細断機構24側の側壁から突出して設けられており、この揺動片130が用紙過多センサ162としてのマイクロスイッチのアクチュエータ164に接触して配置されている。そして、搬入経路23に許容開口幅Bよりも過剰な用紙Sが投入されると、詳細は後述するが、規制ゲート121が付勢バネ153の付勢方向に抗する方向に所定量揺動することになり、これに伴って、揺動片130がアクチュエータ164から離れる方向に所定量揺動すると、これに追従してアクチュエータ164が動き、内部機構としての微小接点機構が接触することでマイクロスイッチがオン動作し、用紙Sが過多であることが検出される。
−シュレッダの細断制御処理−
次に、本実施の形態に係るシュレッダの細断制御処理を主として図15に示すフローチャートに従って説明する。
<通常細断処理>
先ず、制御装置160は、操作パネル60の図示外のスタートスイッチがオン操作されたことを判断した後、駆動装置50の駆動条件(例えば駆動モータ51の駆動速度条件)を予め決められた所定のものに設定する。
この状態において、図11に示すように、シュレッダ筐体21の投入口22に用紙Sが投入されると、当該用紙Sは搬入経路23に沿って細断機構24のカッタ機構25に向かって移動する。このとき、用紙有無センサ161が用紙Sの存在を検出すると、用紙有無センサ161による検出信号が制御装置160に取り込まれ、これに連動して、駆動モータ51が所定の駆動条件に従ってカッタ機構25の対構成の刃付ドラム31,32を駆動する。
ここで、開口規制機構120の規制ゲート121は、図13に示すように、突出部125の先端位置で許容開口幅Bを規制するため、用紙Sの厚さが許容開口幅B以下である場合には、規制ゲート121を持ち上げることなく規制ゲート121を通過し、カッタ機構25に至る。
このため、本例では、用紙Sは対構成の刃付ドラム31,32の噛み合い領域を通過することで、縦横同時に細断され、細断された細断屑Saは清掃機構26としてのスクレーパ41,42によって刃付ドラム31,32から掻き取られて下方へと落下する。
そして、用紙Sの後端が用紙有無センサ161を通過して予め決められた時間(細断処理が終了したであろうと推測される時間)が経過すると、制御装置160は細断処理が終了したものと判断し、駆動モータ51の駆動を停止し、一連の細断制御処理を終了する。
<過剰用紙投入時>
次に、許容開口幅Bよりも厚い過剰な用紙Sが投入口22から搬入経路23に投入されたと仮定すると、図11に示すように、用紙有無センサ161が用紙Sの存在を検出し、用紙有無センサ161による検出信号が制御装置160に取り込まれ、これに連動して、駆動モータ51が所定の駆動条件に従ってカッタ機構25の対構成の刃付ドラム31,32を駆動する。
このとき、図16(a)に示すように、過剰な用紙Sのうち余剰分を一部残して用紙Sが規制ゲート121を通過してカッタ機構25に至る。この結果、用紙Sがカッタ機構25に引き込まれ、これに伴って、規制ゲート121でせき止められた余剰分の用紙Sが規制ゲート121の突出部125の投入口22側の案内面127aに沿って案内され、突出部125の先端位置に引き込まれる。
この状態において、規制ゲート121は余剰分の用紙Sによって上方に持ち上げられることになるが、規制ゲート121の突出部125の先端位置は用紙Sの搬入方向の中心線Lc位置よりも投入口22寄りに設けられていることから、規制ゲート121の支軸126中心から規制ゲート121を上方に持ち上げる力Fpの作用点である突出部125の先端位置までの補助線Lのスパンを長く確保し易く、規制ゲート121を支軸126を中心に付勢バネ153による付勢力Fsに抗した方向に回転させるモーメントMpを大きく設定し易くなっている。
より具体的には、図13及び図14に示すように、規制ゲート121のうち、付勢バネ153による付勢力Fsと支軸126中心との間のスパンをs1、搬入された用紙Sにより規制ゲート121の突出部125の先端位置を持ち上げる力Fpと支軸126中心との間のスパンをs2とすると、本例ではs2≧2×s1を満たすように選定されている。
この場合、付勢バネ153による付勢力Fsの支軸126回りのモーメントMsはFs×s1であり、一方、規制ゲート121を持ち上げる力Fpの支軸126回りのモーメントMpはFp×s2である。
ここで、付勢バネ153による付勢力Fsに抗した方向に規制ゲート151を揺動させる条件としては、Mp>Msであることが必要である。ここで、s2≧2×s1であるから、規制ゲート121の突出部125の先端位置を持ち上げる力Fpとしては、付勢バネ153による付勢力Fsの1/2以下に抑えた状態で規制ゲート121を揺動させることが可能であることが理解される。
このため、本例の場合には、過剰の用紙Sは規制ゲート121を所定方向に揺動させながら規制ゲート121をくぐり抜ける。このとき、図14に示すように、規制ゲート121が所定方向に所定量揺動すると、これに伴って、規制ゲート121の揺動片130が用紙過多センサ162としてのマイクロスイッチのアクチュエータ164から離れる方向に所定量揺動し、マイクロスイッチがオン動作する。すると、制御装置160は、図15に示すように、過剰の用紙Sが搬入されたものと判断し、細断機構24のカッタ機構25の駆動を停止すると共に、カッタ機構25の正転駆動を禁止する。このため、過剰の用紙Sがカッタ機構25に不必要に引き込まれる事態は早期に解消され、カッタ機構25が破損する等のトラブルは回避される。
<過剰用紙排出時>
カッタ機構25の駆動が停止された後、カッタ機構25に引き込まれた過剰な用紙Sを取り除くことが必要になる。本例では、図16(b)に示すように、細断機構24のカッタ機構25を逆転駆動(リバース)させることで、カッタ機構25に引き込まれた過剰な用紙Sを搬入経路23から投入口22に向けて排出させる。
このとき、カッタ機構25から排出される過剰な用紙Sは、搬入経路23のうち規制ゲート121の細断機構24側の領域で押し出されることから、搬入経路23の上限開口幅Aに近い厚さに嵩張った状態で規制ゲート121の突出部125の細断機構24側の案内面127bに突き当たる。この状態において、過剰な用紙Sの余剰分は案内面127bに沿って突出部125の先端位置へと案内され、規制ゲート121の突出部125の先端位置をくぐり抜けようとする。
ここで、過剰な用紙Sの余剰分は案内面127bに沿って案内されながら同時に案内面127bに対して垂直な方向に押圧力を作用させ、更に、規制ゲート121の突出部125の先端位置を持ち上げる力を作用させる。この結果、規制ゲート121には、当該規制ゲート121を持ち上げる力によるモーメントに加えて、案内面127bに作用する押圧力によるモーメントが相乗的に働くことになり、付勢バネ153による付勢力Fsの付勢方向に抗した方向に規制ゲート121を揺動させる力として、過剰用紙投入時よりもより少なく抑えた状態で規制ゲート121を揺動させることが可能である。
このため、過剰な用紙Sは規制ゲート121をくぐり抜けて搬入経路23から投入口22に向かって排出される。
また、本例では、過剰な用紙Sが上限開口幅Aに近い厚さを以て規制ゲート121を通過するときには、規制ゲート121の揺動に伴って規制ゲート121の突出部125が搬入経路23の領域内から退避することから、過剰な用紙Sは規制ゲート121を容易に通過することが可能である。特に、本例にあっては、規制ゲート121の揺動に伴って突出部125以外の外形部分が搬入経路23の領域内に張り出すこともないので、過剰な用紙Sが規制ゲート121を通過するときに規制ゲート121の外形部分の一部が抵抗として邪魔になるという懸念もない。
そして、搬入経路23から排出された過剰な用紙Sを除去すると、用紙有無センサ161により搬入経路23内に用紙Sが存在しないことが検出され、制御装置160は用紙有無センサ161からの用紙無しの検出信号を受けた後、細断機構24のカッタ機構25の駆動を停止すると共に、カッタ機構25の正転駆動禁止を解除する。
◎変形の形態3−1
図17は変形の形態3−1に係る開口規制機構120の要部を示す。
同図において、開口規制機構120の基本的構成は、実施の形態3と略同様に、規制ゲート121、図示外の位置決め機構及び付勢機構150を備えているが、規制ゲート121が実施の形態3とは異なる構成を有している。尚、実施の形態3と同様な構成要素にいては実施の形態1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
本例において、規制ゲート121は、実施の形態3と略同様に、位置決め機構に位置決めされた条件で突出部125の先端位置が用紙Sの搬入方向の中心線Lc位置よりも投入口22寄りに設けられ、突出部125は先端位置を境に山型状に連なる案内面127(127c,127d)を有しているが、実施の形態3と異なり、案内面127(127c,127d)は外側に向かって凸となる曲面状に形成されており、これらの案内面127(127c,127d)のうち突出部125の先端位置に隣接した部位での接線方向に延びる補助線La,Lbと、搬入経路23に沿う方向の基準線Lとの間の鋭角の角度をθout,θinとすると、θout,θin≦60°の関係を満たすようになっている。
本変形の形態によれば、実施の形態3に係る規制ゲート121(平面状の案内面127(127a,127b)を具備)に比べて、θout,θinを小さく選定することが可能になり、その分、規制ゲート121の突出部125に過剰な用紙Sが衝突したとしても、突出部125の先端位置に向けての用紙Sの案内性が良好に保たれる点で好ましい。
1…シュレッダ筐体,2…投入口,3…搬入経路,3a…対向部材,4…細断機構,5…開口抑制機構,6…抑制ロール,7…支持機構,7a…空洞部,7b…突起体,8…開閉蓋,S…被細断物,Sa…細断屑,g…隙間

Claims (10)

  1. 一若しくは複数枚の被細断物が投入される投入口及び当該投入口に投入された被細断物を搬入する搬入経路を有するシュレッダ筐体と、
    前記シュレッダ筐体内の前記搬入経路の途中に設けられて被細断物を細断する細断機構と、
    前記投入口から前記細断機構に至るまでの前記搬入経路の一部に設けられ、前記搬入経路のうち被細断物の厚さ方向に対応する開口幅を少なくとも予め決められた一枚の被細断物が通過可能な最小開口幅に抑制し、前記最小開口幅以上の厚さ寸法の被細断物が搬入されるときには前記搬入経路の開口を塞いだ状態で被細断物が搬入されることを許容する開口抑制機構と、を備え、
    前記開口抑制機構は、前記搬入経路の領域内に突出して配置されて前記最小開口幅の隙間を確保し、前記隙間以上の厚さ寸法の被細断物が搬入されたときには被細断物との接触により当該被細断物の厚さに応じて退避移動する抑制ロールと、
    前記抑制ロールの両端部に被支持部を設けると共に、前記シュレッダ筐体のうち前記被支持部に対向して支持部を設け、前記支持部及び前記被支持部のいずれか一方には空洞部を形成すると共に、他方には前記抑制ロールの軸方向に延びる突起体を形成し、前記空洞部内に前記突起体を遊びをもった状態で配置し、前記抑制ロールを任意の方向に退避移動可能に支持する支持機構とを有することを特徴とするシュレッダ。
  2. 請求項1に記載のシュレッダにおいて、
    前記抑制ロールは、前記支持機構にて吊り下げ支持されていることを特徴とするシュレッダ。
  3. 請求項1に記載のシュレッダにおいて、
    前記抑制ロールは、ロール本体の軸方向両端部周面にフランジ部を有し、前記搬入経路のうち当該抑制ロールに対向する対向部材に前記フランジ部を接触させ、前記ロール本体のうち前記フランジ部以外の部分と前記対向部材との間に前記最小開口幅の隙間を確保することを特徴とするシュレッダ。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のシュレッダにおいて、
    前記支持機構は、前記抑制ロールの両端部に前記空洞部を有し、前記シュレッダ筐体側に前記突起体を有することを特徴とするシュレッダ。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のシュレッダにおいて、
    前記抑制ロールは中空円筒状ロールであり、当該円筒状ロールの両端部近傍の内径部分を前記空洞部とすることを特徴とするシュレッダ。
  6. 請求項1乃至3のいずれかに記載のシュレッダにおいて、
    前記抑制ロールは中実円柱状ロールであり、その両端部に前記突起体を有し、前記シュレッダ筐体側に空洞部を有することを特徴とするシュレッダ。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のシュレッダにおいて、
    前記シュレッダ筐体は前記搬入経路を開閉する開閉蓋を有し、当該開閉蓋に前記抑制ロールを前記支持機構を介して支持することを特徴とするシュレッダ。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載のシュレッダにおいて、
    前記抑制ロールが退避移動したときに、被細断物の細断可能な最大厚さに相当する予め決められた許容値を超えた状態が検出可能な検出器を備えることを特徴とするシュレッダ。
  9. 請求項1乃至7のいずれかに記載のシュレッダにおいて、
    前記搬入経路のうち前記開口抑制機構と前記細断機構との間の一部に設けられ、被細断物の厚さ方向に対応する開口幅を被細断物の細断可能な最大厚さに相当する予め決められた許容開口幅に規制する開口規制機構を備えることを特徴とするシュレッダ。
  10. 投入口から細断機構に至るまでの搬入経路の一部に設けられ、前記搬入経路のうち被細断物の厚さ方向に対応する開口幅を少なくとも予め決められた一枚の被細断物が通過可能な最小開口幅に抑制し、前記最小開口幅以上の厚さ寸法の被細断物が搬入されるときには前記搬入経路の開口を塞いだ状態で被細断物が搬入されることを許容する開口抑制機構であって、
    前記搬入経路の領域内に突出して配置されて前記最小開口幅の隙間を確保し、前記隙間以上の厚さ寸法の被細断物が搬入されたときには被細断物との接触により当該被細断物の厚さに応じて退避移動する抑制ロールと、
    前記抑制ロールの両端部に被支持部を設けると共に、前記シュレッダ筐体のうち前記被支持部に対向して支持部を設け、前記支持部及び前記被支持部のいずれか一方には空洞部を形成すると共に、他方には前記抑制ロールの軸方向に延びる突起体を形成し、前記空洞部内に前記突起体を遊びをもった状態で配置し、前記抑制ロールを任意の方向に退避移動可能に支持する支持機構とを有することを特徴とする開口抑制機構。
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