JP2019129197A - 油入静止誘導機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】本体タンク内の絶縁油と負荷時タップ切換器内の絶縁油とが混ざり合うことがなく、負荷時タップ切換器の吊出し点検時の処理を容易に行う。【解決手段】実施形態の油入静止誘導機器は、負荷時タップ切換器を備えるものにあって、誘導機器本体が収容されると共に絶縁油が充填される本体タンクに第1導油管を介して連結された第1のコンサベータと、負荷時タップ切換器の収容室に第2導油管を介して連結され油貯留部の上部に気体溜りを有する第2のコンサベータと、第1のコンサベータ内に絶縁油を空気と隔てるように配置された第1の隔膜袋と、第1の隔膜袋に接続された空気呼吸器と、第1のコンサベータ内に配置された第2の隔膜袋と、第2のコンサベータの気体溜りと第2の隔膜袋とを連通させる連通管とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、油入静止誘導機器に関する。
油入静止誘導機器、例えば高電圧受配電設備用の油入変圧器においては、変圧器本体を、絶縁及び冷却用の絶縁油と共に本体タンク内に収容すると共に、本体タンク内にLTC(on-Load Tap Changer)と称される負荷時タップ切換器を備えて構成されるものがある(例えば、特許文献1参照)。前記負荷時タップ切換器は、運転状態の変圧器において電圧調整のためにタップを切り換える装置であり、収容室内に切換開閉器を絶縁油と共に収納して構成される。特許文献1では、本体タンクの上部に、絶縁油の劣化を防止するための開放型のコンサベータが、本体タンク用と負荷時タップ切換器用とで共用されるように設けられている。
特開2004−079920号公報
しかしながら、上記特許文献1のような、1個のコンサベータを本体タンク用と負荷時タップ切換器用とで共用するものでは、本体タンク内の絶縁油と負荷時タップ切換器の絶縁油とが、コンサベータ内で混ざり合うため、次のような問題点があった。即ち、負荷時タップ切換器の切換開閉器においては、絶縁油を潤滑剤としてギア機構を動作させているが、ギア機構の動作に伴い絶縁油が機械的に劣化すると共に、ギアの動作により微小な金属異物が発生して絶縁油中に浮遊する虞がある。そのため、その金属異物が本体タンク側に移動すると、変圧器本体の絶縁性の問題が発生する。また、変圧器のメンテナンスとして一般化している油中ガス分析において、異常なガスを検出した場合、変圧器本体側の問題なのか、負荷時タップ切換器側の問題なのかを判別することができなくなる。
更に、負荷時タップ切換器は、定期的に吊出し点検を行うが、その点検時にコンサベータ内の絶縁油を抜く必要がある。本体タンク内には多量の絶縁油が収容され、コンサベータも大型になることから、コンサベータから抜く必要のある絶縁油の量が多くなり、処理に時間がかかる問題もあった。尚、上記特許文献1のコンサベータでは、油面が大気と接する開放型であるため、絶縁油が高温となると大気中の酸素と反応し、スラッジというタール状の生成物を生じる。そのため、所定の頻度で絶縁油を交換するか、フィルターを用いて絶縁油を循環させてスラッジを除去する処理を行うことが必要となる。
そこで、負荷時タップ切換器を備えるものにあって、本体タンク内の絶縁油と負荷時タップ切換器内の絶縁油とが混ざり合うことがなく、また、負荷時タップ切換器の吊出し点検時の処理を容易に行うことができる油入静止誘導機器を提供する。
実施形態に係る油入静止誘導機器は、誘導機器本体が収容されると共に絶縁油が充填される本体タンクと、前記本体タンク内と第1導油管を介して連結され、内部に前記絶縁油が溜められる第1のコンサベータと、前記本体タンク内に配置された収容室内に、切換開閉器を絶縁油と共に収納した負荷時タップ切換器と、前記収容室と第2導油管を介して連結され、前記絶縁油が溜められる油貯留部の上部に気体溜りを有する第2のコンサベータと、前記第1のコンサベータ内に前記絶縁油を空気と隔てるように配置され、弾性変形により該絶縁油の膨張・収縮に伴う容積変化を吸収する第1の隔膜袋と、前記第1の隔膜袋に接続された空気呼吸器と、前記第1のコンサベータ内に前記絶縁油を空気と隔てるように配置された第2の隔膜袋と、前記第2のコンサベータの気体溜りと前記第2の隔膜袋とを連通させる連通管とを備えている。
一実施形態を示すもので、注油前の変圧器の全体構成を概略的に示す正面図 注油途中の変圧器の全体構成を概略的に示す正面図(その1) 注油途中の変圧器の全体構成を概略的に示す正面図(その2) 注油途中の変圧器の全体構成を概略的に示す正面図(その3) 注油途中の変圧器の全体構成を概略的に示す正面図(その4) 注油完了状態の変圧器の全体構成を概略的に示す正面図
以下、高電圧受配電設備用の油入絶縁変圧器に適用した一実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1〜図6は、本実施形態に係る油入静止誘導機器としての油入絶縁変圧器1(以下単に「変圧器1」という)の全体構成を概略的に示している。そのうち図1は変圧器1に対する注油前の状態、図2〜図5は変圧器1に対する注油途中の状態、図6は変圧器1の使用中の状態を夫々示している。尚、本実施形態の説明で方向をいう場合には、図面の状態を正面、つまり本体タンクの長手方向を左右方向とする。
この変圧器1は、本体タンク2、負荷時タップ切換器3、第1のコンサベータ4、第2のコンサベータ5等を備えている。前記本体タンク2は、図で左右方向に長い矩形箱状をなし、内部に誘導機器本体としての変圧器本体6を収容すると共に、その変圧器本体6全体が浸されるように、例えば鉱油からなる絶縁油M(図2等参照)が充填されている。前記変圧器本体6は、鉄心及びその鉄心に装着されたコイル等からなる周知構成を備える。前記本体タンク2の下端部分には、絶縁油Mの注油を行うための注油口7が設けられている。この注油口7は、開閉可能に構成されていると共に、真空ポンプや注油装置(注油ポンプ)との接続が可能に構成されている。
前記負荷時タップ切換器3は、運転状態の変圧器本体6のタップを切換えて電圧を調整する装置であり、例えば真空バルブ式のものが採用される。詳しい図示は省略するが、周知のように、負荷時タップ切換器3は、密閉された収容室3a内に、タップ選択器及び切換開閉器8を収納すると共に、内部を絶縁油Mで満たして構成される。この場合、負荷時タップ切換器3は、収容室3aの上端部が、前記本体タンク2の上面から上方にやや突出した形態で、本体タンク2内に配置されている。
前記第1のコンサベータ4は、例えば前記本体タンク2及び負荷時タップ切換器3の上方に位置して設けられ、上下に平たい密閉容器4aを備えると共に、密閉容器4aの内部に、例えば共にゴム袋からなる第1の隔膜袋9及び第2の隔膜袋10を収容している。密閉容器4a内は、第1の隔膜袋9及び第2の隔膜袋10の占める部分を除いて、絶遠油Mが貯留される貯留部とされる。第1の隔膜袋9及び第2の隔膜袋10に関しては後に詳述する。前記本体タンク2の上端部と、密閉容器4aの下端部とは、第1導油管11を介して連結され、連通状態とされている。これにより、本体タンク2内に注油された絶縁油Mは、本体タンク2内を満たした後、溢れた分が第1導油管11を通って第1のコンサベータ4内に貯留されるようになる。
このとき、本実施形態では、第1導油管11の途中から分岐するようにして、注油管12が設けられている。この注油管12は、本体タンク2の上方の図で右方に延び、前記負荷時タップ切換器3の収容室3aの左壁部を貫通して収容室3a内の下部まで伸びている。また、注油管12の途中部には、例えば電磁式の開閉弁からなる第1仕切弁13が設けられている。これにて、第1仕切弁13の開放状態で、第1導油管11を通った絶縁油Mが、注油管12を通って収容室3a内に注入されるようになっている。
前記第2のコンサベータ5は、前記第1のコンサベータ4よりも小さい密閉容器から構成されている。この第2のコンサベータ5は、例えば前記本体タンク2及び負荷時タップ切換器3の上方に位置して、前記第1のコンサベータ4に隣接するように、つまり同等の高さに設けられている。前記負荷時タップ切換器3の収容室3aの上端部と第2のコンサベータ5の下端部とが、第2導油管14を介して接続されている。これにて、収容室3a内を溢れた絶縁油Mが、第2導油管14を通って第2のコンサベータ5内に貯留されるようになる。図3〜図6に示すように、第2のコンサベータ5内は、下部が油貯留部とされ、その上部が気体溜り15とされる。また、本実施形態では、第2のコンサベータ5の外壁部、図で右側壁部には、第2のコンサベータ5内の油面の高さを視認するための確認窓16が設けられている。
さて、前記第1の隔膜袋9は、その上部の口部が、密閉容器4aの上面から外部に延びる呼吸管17の基端部に接続されている。呼吸管17の先端側は、下方に延び、その先端に空気呼吸器、例えば吸湿呼吸器18が設けられている。これにて、第1の隔膜袋9内と外部とが、呼吸管17及び吸湿呼吸器18を介して連通し、第1の隔膜袋9内の空気の出入りを可能にしている。吸湿呼吸器18には吸湿剤が備えられており、第1の隔膜袋9内には乾燥した空気が導入される。尚、吸湿呼吸器18は開閉可能に構成されていると共に、図示しない真空ポンプの接続が可能に構成されている。
一方、前記第2の隔膜袋10は、前記第1の隔膜袋9に比べて小さい容量に構成され、密閉容器4a内の第1の隔膜袋9の右側に配置されている。このとき本実施形態では、密閉容器4a内には、第1の隔壁袋9と第2の隔膜袋10とを直接接触しないように図で左右に隔離する仕切壁19が設けられている。この仕切壁19には、多数の透孔が形成されており、仕切壁19の左右部において絶縁油Mの流通は可能な状態とされている。
前記第2の隔膜袋10は、その上部の口部が、密閉容器4aの上面から外部に延びる連通管20の一端部に接続されている。連通管20の他端部は、前記第2のコンサベータ5の上面部に接続されている。連通管20の途中部には、開閉弁としての例えば電磁式の開閉弁からなる第2仕切弁21が設けられている。これにて、第2仕切弁21の開放状態で、第2のコンサベータ5の気体溜り15と第2の隔膜袋10とが連通管20により連通されている。気体溜り15の圧力変動に伴い、第2の隔膜袋10内に気体例えば空気が出入りし、第2の隔膜袋10が膨張・収縮する。
また、前記呼吸管17の途中部から分岐するように、第2呼吸管22が右方に延びて設けられ、第2呼吸管22の先端部が、前記連通管20の途中部の第2仕切弁21よりも第2の隔膜袋10側の部位に接続されている。第2呼吸管22の途中部には、やはり電磁式の開閉弁からなる第3仕切弁23が設けられている。更に、前記連通管20の途中部の第2仕切弁21よりも第2の隔膜袋10側の部位には、気体導入管24が接続されている。気体導入管24の他端側には、第2吸湿呼吸器25が設けられている。第2吸湿呼吸器25は、電磁式の開閉弁を含んで構成され、開閉可能に構成されている。
以上のように構成された変圧器1においては、絶縁油Mが、本体タンク2内全体に充填されると共に、本体タンク2と第1導油管11により接続された第1のコンサベータ4内の、第1の隔膜袋9及び第2の隔膜袋10の占める部分を除いて充填される。これと共に、絶縁油Mは、負荷時タップ切換器3の収容室3a内に充填されると共に、収容室3aと第2導油管14により接続された第2のコンサベータ5に、気体溜り15を確保した状態で充填される。これにて、第1のコンサベータ4及び第2のコンサベータ5は、絶縁油Mの温度変化に伴う膨張、収縮を吸収すると共に、絶縁油Mの外気との接触による劣化を防止する。
ここで、上記変圧器1に対する絶縁油Mの注油の手順について、図1〜図6を順に参照しながら述べる。尚、これら図面中、注油口7、第1仕切弁13、第2仕切弁21、第3仕切弁23、第2吸湿呼吸器25の開閉状態に関して、便宜上、開放状態を白抜き、閉塞状態を塗り潰しで示している。
即ち、まず、図1に示すように、注油作業の開始前においては、注油口7は真空ポンプに接続されて真空引きされると共に、吸湿呼吸器18についても真空ポンプに接続されて真空引きされる(或いは閉塞される)。これと共に、第1仕切弁13、第2仕切弁21、第3仕切弁23は開放状態とされ、第2吸湿呼吸器25は閉塞状態とされる。これにて、本体タンク2内、第1のコンサベータ4内、負荷時タップ切換器3の収容室3a内、第2のコンサベータ5内は、真空引きにより、全て減圧状態とされる。
次いで、図2に示すように、注油作業が開始され、注油口7には注油装置(注油ポンプ)が接続され、本体タンク2内への注油が開始される。このときには、吸湿呼吸器18については真空引きが継続され、第1仕切弁13、第2仕切弁21、第3仕切弁23の開放状態、第2吸湿呼吸器25の閉塞状態は、そのまま維持される。これにて、本体タンク2内に次第に注油がなされていき、絶縁油Mが本体タンク2を満たすと、第1導油管11から第1仕切弁15を介して注油管12を通り、負荷時タップ切換器3の収容室3a内に注油されていくようになる。
更に注油が進んでいくと、図3に示すように、負荷時タップ切換器3の収容室3a内も絶縁油Mで満たされるようになり、絶縁油Mは、第1導油管11を通って第1のコンサベータ4内に注入されると共に、第2導油管14を通って第2のコンサベータ5内に注入されていく。このとき、第1のコンサベータ4内と第2のコンサベータ5内とは、同等の油面高さとなるように注油が行われていく。作業者は、確認窓16から第2のコンサベータ5内の油面を確認し、油面が所定の高さとなったら、注油口7からの注油を停止する。そして、図示はしないが、注油口7を閉塞状態とすると共に、吸湿呼吸器18も閉塞状態とし、一定時間放置する。
次に、図4に示すように、注油口7、第2仕切弁21、第2吸湿呼吸器25を閉塞状態とした上で、吸湿呼吸器18を開放状態とする。すると、吸湿呼吸器18から外気が吸入され、呼吸管17を通って第1の隔膜袋9内に乾燥空気が導入されて膨らむようになる。これと共に、呼吸管17から第2呼吸管22、第3仕切弁23等を通って第2の隔膜袋10内に乾燥空気が導入されて膨らむようになる。尚、この時点では、第2のコンサベータ5内の空気溜り15内は、真空(減圧)状態となっている。
この後、図5に示すように、第3仕切弁23が開放状態から閉塞状態に切替えられると共に、第2仕切弁21が閉塞状態から開放状態に切替えられる。更に、第2吸湿呼吸器25が閉塞状態から開放状態に切替えられる。これにより、第2のコンサベータ5内の空気溜り15内に、第2の隔膜袋10内の空気が一部導入されるようになると共に、第2吸湿呼吸器25から外気が吸入され、第2の隔膜袋10内及び空気溜り15内に乾燥空気が導入される。
そして、図6に示すように、第2吸湿呼吸器25が再び閉塞されることにより、連通管20を介してつながっている第2の隔膜袋10内及び空気溜り15内に、一定量の空気が密封状態に封入される。これと共に、第1仕切弁13も閉塞状態とされ、以て、注油作業が完了する。変圧器1の通常の運転時には、図6に示すように、注油口7、第1仕切弁13、第3仕切弁23、第2吸湿呼吸器25は閉塞状態とされ、吸湿呼吸器18及び第2仕切弁21については、開放状態とされる。
次に、上記構成の変圧器1の作用・効果について述べる。上記構成においては、本体タンク2内と第1のコンサベータ4とが第1導油管11を介して連結され、第1のコンサベータ4内に第1の隔膜袋9が設けられ、第1の隔膜袋9が吸湿呼吸器18を介して呼吸する。この構成により、本体タンク2内の絶縁油Mの温度変化による膨張・収縮に伴う容積変化により、第1のコンサベータ4内への絶縁油Mの流入・排出が生ずるが、その絶縁油Mの流入・排出が第1の隔膜袋9の収縮・膨張により吸収される。これと共に、第1の隔膜袋9によって絶縁油Mが外気と接触することはなく、外気との接触に起因する絶縁油Mの劣化等が防止される。
一方、負荷時タップ切換器3の収容室3aと第2のコンサベータ5とが、第2導油管14を介して連結されているので、収容室3a内の絶縁油Mの温度変化による膨張・収縮に伴う容積変化が、第2のコンサベータ5内への流入・排出により吸収される。このとき、第2のコンサベータ5は、上部に気体溜り15を有するので、絶縁油Mの流入・排出により気体溜り15の圧力変動が生ずる。ところが、気体溜り15は、連通管20によって、第1のコンサベータ4内に設けられた第2の隔膜袋10と連通されているので、第2の隔膜袋10の膨張・収縮により、その圧力変動が吸収される。第2の隔膜袋10の膨張・収縮により、第1のコンサベータ4内の圧力が変動するが、その圧力変動は、第1の隔膜袋9の膨張・収縮により吸収される。
このように、第1、第2の2個のコンサベータ4、5によって、全体として、絶縁油Mの膨張・収縮による圧力変動が容易に吸収され、本体タンク2や負荷時タップ切換器3の収容室3a内の圧力が一定に保たれる。このとき、本実施形態では、本体タンク2側の第1のコンサベータ4と、負荷時タップ切換器3側の第2のコンサベータ5とが別々に設けられており、それらの絶縁油Mが混ざり合うことがない。この結果、負荷時タップ切換器3の切換開閉器8においては、ギア機構の動作に伴い絶縁油Mが機械的に劣化すると共に、ギアの動作により微小な金属異物が発生して絶縁油M中に浮遊する事情があっても、その金属異物が本体タンク2側に移動することを未然に防止することができる。
更に、第2のコンサベータ5は、負荷時タップ切換器3に対応した小容量のもので済むので、小型で、簡単な構成で済ませることができ、内部の絶縁油Mの量も少なく済む。従って、本実施形態によれば、負荷時タップ切換器3の吊出し点検時における絶縁油Mの排出の処理が容易となる。尚、本実施形態では、第1のコンサベータ4と第2のコンサベータ5とがそれぞれ独立しているので、変圧器1のメンテナンスとして一般化している油中ガス分析において、異常なガスを検出した場合、変圧器本体6側の問題なのか、負荷時タップ切換器3側の問題なのかを判別することができる。絶縁油Mが外気と接することはないので、大気中の酸素と反応してスラッジというタール状の生成物を生じることも防止できる。
特に本実施形態では、連通管20の途中部に、該連通管20を開閉するための第2仕切弁21を設けるようにした。これにより、必要時に第2仕切弁21を閉じて、連通管20による連通状態を止めることができる。例えば、第2の隔膜袋10内に、気体(本実施形態では空気)を封入する際に、連通管20を閉じておくことができる。負荷時タップ切換器3の吊出し点検時においても、連通管20を閉じて第2の隔膜袋10を密閉状態としておくことができる。
また本実施形態では、第1のコンサベータ9内に、絶縁油Mの流通は可能な状態で、第1の隔壁袋9と第2の隔膜袋10とを隔離する仕切壁19を設けるようにした。第1のコンサベータ4内で、第1の隔壁袋9と第2の隔膜袋10とは、夫々独立した(異なる)動作をするので、2つの隔膜袋9、10が接触して互いに干渉する虞があるが、仕切壁19が設けられていることにより、そのような干渉を防止することができる。仕切壁19の両側では、絶縁油Mの流通は可能なので、第1のコンサベータ4として求められる機能を実現できることは勿論である。
本実施形態では、第1導油管11から分岐して、絶縁油Mを、本体タンク2内を通して負荷時タップ切換器3の収容室3aに供給するための注油管12を設けるようにした。これにより、本体タンク2内への注油時に、絶縁油Mが本体タンク2内に満ちて第1導油管11から第1のコンサベータ4へ供給される際に、同時に注油管12を通して、負荷時タップ切換器3の収容室3aに注油することができる。従って、負荷時タップ切換器3に注油するための別途の注油口が不要となる。またこのとき、第2のコンサベータ5内の油面の高さと、第1のコンサベータ4内の油面の高さとが同等になるように注油することができる。
更に本実施形態では、第2のコンサベータ5の外壁部に、該第2のコンサベータ5内の油面の高さを視認するための確認窓16を設けるようにした。これにより、確認窓16から油面の高さを視認することにより、負荷時タップ切換器3に必要な量の絶縁油Mが注油されているかどうかを、容易に確認することができる。このとき、第2のコンサベータ5内の油面の高さを確認することにより、第1のコンサベータ4内の絶縁油Mの量も知ることができる。
尚、上記実施形態では、第2のコンサベータ5の気体溜り15及び第2の隔膜袋10内に一定量の乾燥空気を封入する構成としたが、空気に代えて不活性ガス例えば窒素ガス等の他の気体を封入することもできる。この場合、気体溜り15及び第2の隔膜袋10内を真空引きにより減圧状態としておき、気体導入管24に窒素ガスボンベを接続して所要量の窒素ガスを導入し密閉する構成とすることができる。第2のコンサベータ5内での絶縁油Mの酸化をより一層抑制することができる。
また、上記実施形態では、注油管12を設けて、本体タンク2内に充填される絶縁油Mを、負荷時タップ切換器3にも用いる構成としたが、本体タンク2側と負荷時タップ切換器3側とで、別の種類の絶縁油を採用することができる。この場合、注油管12を設けずに、負荷時タップ切換器3に対する別の注油経路を設けることができる。上記実施形態では、絶縁油Mとして、鉱油を例にあげたが、鉱油以外の絶縁油全般や液体シリコーンなどであっても良い。
更に上記実施形態では、第2のコンサベータ5に確認窓16を設けるようにしたが、油面計などで間接的に油面の高さを確認できる構成としても良い。第1のコンサベータ4内の仕切壁19についても、必要に応じて設ければ良い。その他、変圧器1の全体的な構成としても、絶縁油Mを冷却するための放熱器や、絶縁油Mを放熱器に対し強制循環させるための循環用ポンプ、強制冷却用のファン装置等を有するものであっても良い等、様々な変更が可能である。
以上のように、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1は油入変圧器(油入静止誘導機器)、2は本体タンク、3は負荷時タップ切換器、3aは収容室、4は第1のコンサベータ、5は第2のコンサベータ、6は変圧器本体(誘導機器本体)、7は注油口、8は切換開閉器、9は第1の隔膜袋、10は第2の隔膜袋、11は第1導油管、12は注油管、13は第1仕切弁、14は第2導油管、15は気体溜り、16は確認窓、17は呼吸管、18は吸湿呼吸器(空気呼吸器)、19は仕切壁、20は連通管、21は第2仕切弁(開閉弁)、22は第2呼吸管、23は第3仕切弁、24は気体導入管、25は第2吸湿呼吸器、Mは絶縁油を示す。

Claims (5)

  1. 誘導機器本体が収容されると共に絶縁油が充填される本体タンクと、
    前記本体タンク内と第1導油管を介して連結され、内部に前記絶縁油が溜められる第1のコンサベータと、
    前記本体タンク内に配置された収容室内に、切換開閉器を絶縁油と共に収納した負荷時タップ切換器と、
    前記収容室と第2導油管を介して連結され、前記絶縁油が溜められる油貯留部の上部に気体溜りを有する第2のコンサベータと、
    前記第1のコンサベータ内に前記絶縁油を空気と隔てるように配置され、弾性変形により該絶縁油の膨張・収縮に伴う容積変化を吸収する第1の隔膜袋と、
    前記第1の隔膜袋に接続された空気呼吸器と、
    前記第1のコンサベータ内に前記絶縁油を空気と隔てるように配置された第2の隔膜袋と、
    前記第2のコンサベータの気体溜りと前記第2の隔膜袋とを連通させる連通管とを備えてなる油入静止誘導機器。
  2. 前記連通管の途中部には、該連通管を開閉するための開閉弁が設けられている請求項1に記載の油入静止誘導機器。
  3. 前記第1のコンサベータ内には、前記絶縁油の流通は可能な状態で、前記第1の隔壁袋と前記第2の隔膜袋とを隔離する仕切壁が設けられている請求項1又は2に記載の油入静止誘導機器。
  4. 前記負荷時タップ切換器の収容室内への注油時に、前記絶縁油を、前記本体タンク内を通して該収容室に供給するための注油管が、前記第1導油管から分岐して設けられている請求項1から3のいずれか一項に記載の油入静止誘導機器。
  5. 前記第2のコンサベータの外壁部には、該第2のコンサベータ内の油面の高さを視認するための確認窓が設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載の油入静止誘導機器。
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