JP2019129162A - 基板処理装置及び基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】除去の対象とする膜をより均一に除去することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供する。【解決手段】基板処理システム1の一態様は、基板の周縁部分を処理する基板処理装置であって、膜が形成された基板を保持して回転させる基板回転部と、前記膜の除去に用いる薬液に増粘剤を混合する混合部71と、回転している前記基板の周縁部分に向けて、前記混合部により前記増粘剤が混合された薬液を吐出するノズルと、を有する。基板回転部及びノズルは、処理ユニット21に含まれる。【選択図】図1

Description

本発明は、基板処理装置及び基板処理方法に関する。
半導体デバイスの製造においては、薬液を用いて半導体ウエハ等の基板のベベル部を含む周縁部分から不要な膜を除去するベベルエッチングという工程が行われる。除去すべき膜(除去対象膜)の下層には、残すべき膜(下地膜)がしばしば存在しており、ベベルエッチングでは、下地膜のエッチング量を極力、小さくすることが望まれる。
特許文献1には、ベベルエッチングに関し、下地膜を適切に残しながらベベルエッチングを行うことを目的として、第1混合比でフッ酸及び硝酸を含有する第1処理液を用いた処理を行った後に、第1混合比よりもフッ酸の含有比が高く硝酸の含有比が低い第2混合比でフッ酸及び硝酸を含有する第2処理液を用いて処理を行う方法が記載されている。特許文献2には、薬液の飛び散りの防止のために薬液の粘度を調整することが記載されている。
特開2017−59676号公報 特許第5865153号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法によれば所期の目的は達成されるものの、除去対象膜が部分的に残存することがある。また、特許文献2に記載の技術によっても除去対象膜が部分的に残存することがある。
本発明は、除去の対象とする膜をより均一に除去することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することを目的とする。
基板処理装置の一態様は、基板の周縁部分を処理する基板処理装置であって、膜が形成された基板を保持して回転させる基板回転部と、前記膜の除去に用いる薬液に増粘剤を混合する混合部と、回転している前記基板の周縁部分に向けて、前記混合部により前記増粘剤が混合された薬液を吐出するノズルと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、増粘剤が混合されてノズルから供給されるため、除去の対象とする膜をより均一に除去することができる。
本発明の実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示す図である。 ベベルエッチング用の処理ユニットの構成を示す図である。 処理対象基板であるウエハの一例を示す断面図である。 ウエハへの処理液の供給及びウエハ上での処理液の流れを示す断面図である。 ウエハの裏面エッチングを工程順に示す図である。 増粘剤の有無によるフッ硝酸の付着の相違を示す断面図である。 処理対象基板であるウエハの他の一例を示す断面図である。
本発明者は、従来の基板処理装置において除去対象膜が部分的に残存する原因を究明すべく鋭意検討を行った。この結果、除去対象膜及び薬液の組み合わせによっては、それらの間の親和性が低いために、薬液が除去対象膜からはじかれて薬液がベベル部にて除去対象膜上に均一に広がりにくいことがあることが明らかになった。例えば、多結晶シリコン(ポリシリコン)膜のエッチングには、化学反応の観点からフッ硝酸が好適であるが、ポリシリコン膜が疎水性を示すこと等によりポリシリコン膜とフッ硝酸との間の親和性は低い。このため、フッ硝酸を用いてポリシリコン膜のベベルエッチングを行う場合、ポリシリコン膜上にフッ硝酸が均一に広がらず、これらの間の化学反応の進行具合にむらが生じやすく、ポリシリコン膜が部分的に残存することがあるのである。エッチング時間を長くすることでポリシリコン膜のエッチング量を高めることができるが、この場合には、ポリシリコン膜が優先的にエッチングされた部分において、残すべき下地膜が過剰にエッチングされかねない。本発明者は、このような親和性の低さに起因する問題を解消すべく更に鋭意検討を行った。この結果、増粘剤を薬液に混合することで、除去対象膜と薬液との間の親和性が低い場合であっても化学反応の進行具合のむらを抑制し、下地膜の過剰なエッチングを避けながら除去対象膜の残存を抑制できることが見出された。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示す図である。以下では、位置関係を明確にするために、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする。
図1に示すように、基板処理システム1は、搬入出ステーション2と、処理ステーション3とを備える。搬入出ステーション2と処理ステーション3とは隣接して設けられる。
搬入出ステーション2は、キャリア載置部11と、搬送部12とを備える。キャリア載置部11には、複数枚の基板、本実施形態では半導体ウエハ(以下ウエハW)を水平状態で収容する複数のキャリアCが載置される。
搬送部12は、キャリア載置部11に隣接して設けられ、内部に基板搬送装置13と、受渡部14とを備える。基板搬送装置13は、ウエハWを保持するウエハ保持機構を備える。また、基板搬送装置13は、水平方向及び鉛直方向への移動並びに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウエハ保持機構を用いてキャリアCと受渡部14との間でウエハWの搬送を行う。
処理ステーション3は、搬送部12に隣接して設けられる。処理ステーション3は、搬送部15と、複数の処理ユニット21と、複数の処理ユニット22とを備える。複数の処理ユニット21及び複数の処理ユニット22は、搬送部15を挟んで互いに対向するように並べて設けられる。処理ユニット21はウエハWのベベルエッチング用の処理ユニットであり、処理ユニット22はウエハWの裏面エッチング用の処理ユニットである。
搬送部15は、内部に基板搬送装置17を備える。基板搬送装置17は、ウエハWを保持するウエハ保持機構を備える。また、基板搬送装置17は、水平方向及び鉛直方向への移動並びに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウエハ保持機構を用いて受渡部14と処理ユニット21及び22との間でウエハWの搬送を行う。
処理ユニット21は、基板搬送装置17によって搬送されるウエハWのベベルエッチングを行う。処理ユニット22は、基板搬送装置17によって搬送されるウエハWの裏面エッチングを行う。
基板処理システム1は、更に、メインタンク70から供給された薬液に増粘剤を混合する混合部71と、増粘剤が混合された薬液を貯留するサブタンク72とを備える。メインタンク70には、フッ酸(HF)、硝酸(HNO)及び純水(DeIonized Water:DIW)の混合液が、ポリシリコン膜を除去するための薬液として貯留される。混合部71は、グリセロール等の増粘剤を薬液に混合する。サブタンク72は、増粘剤が混合された薬液を、窒素(N)ガスで加圧して処理ユニット21に送出する。処理ユニット22には、増粘剤が混合されることなくメインタンク70から薬液が供給される。
基板処理システム1は、制御装置4を備える。制御装置4は、例えばコンピュータであり、制御部18と記憶部19とを備える。記憶部19には、基板処理システム1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部18は、記憶部19に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって基板処理システム1の動作を制御する。
かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御装置4の記憶部19にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、例えばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、光磁気ディスク(MOディスク)及びメモリカードが挙げられる。
上記のように構成された基板処理システム1では、まず、搬入出ステーション2の基板搬送装置13が、キャリア載置部11に載置されたキャリアCからウエハWを取り出し、取り出したウエハWを受渡部14に載置する。受渡部14に載置されたウエハWは、処理ステーション3の基板搬送装置17によって受渡部14から取り出されて、処理ユニット21へ搬入される。
処理ユニット21では、搬入されたウエハWのベベルエッチングが行われる。ウエハWは、ベベルエッチングの後、基板搬送装置17によって処理ユニット21から処理ユニット22に搬送される。そして、処理ユニット22において、搬入されたウエハWの裏面エッチングが行われる。裏面エッチングの後、ウエハWは、基板搬送装置17によって処理ユニット22から搬出されて、受渡部14に載置される。そして、受渡部14に載置された処理済のウエハWは、基板搬送装置13によってキャリア載置部11のキャリアCへ戻される。
ここで、処理ユニット21の構成について説明する。図2は、処理ユニット21の構成を示す図である。処理ユニット21はチャンバ20と、基板保持機構30と、処理流体供給部40と、回収カップ50とを備える。
基板保持機構30は、基板保持部31と、軸部32と、駆動部33とを有する。駆動部33は、軸部32を介して基板保持部31を回転させ、これにより基板保持部31により水平に保持されたウエハWが鉛直軸線周りに回転する。基板保持部31は例えばバキュームチャックからなる。
処理流体供給部(処理液供給部)40は、ウエハWの上面周縁部分に増粘剤が混合されたフッ硝酸を供給する薬液ノズル41と、ウエハWの上面周縁部分にリンス液として例えば純水(DIW)を供給するリンスノズル42と、ウエハWの上面周縁部分に前処理液としての有機物洗浄剤(例えばアンモニア過酸化水素水溶液(SC−1),硫酸過酸化水素水溶液(SPM))を供給する前処理ノズル43と、を有している。
薬液ノズル41は、流量調整弁44b及び開閉弁44cが介設された管路を介してサブタンク72に接続されている。リンスノズル42は、流量調整弁45b及び開閉弁45cが介設された管路を介して純水供給源45aに接続されている。前処理ノズル43は、流量調整弁46b及び開閉弁46cが介設された管路を介して前処理液供給源46aに接続されている。
薬液ノズル41、リンスノズル42及び前処理ノズル43は、図示しないノズルアームにより保持されており、図2に示したウエハW周縁部分上方の処理位置と、回収カップ50よりも半径方向外側の待機位置との間で移動可能である。
回収カップ50は、回転するウエハWに供給された後にウエハWから飛散する処理液を捕集する。回収カップ50の底部には、回収カップ50によって捕集された処理液を処理ユニット21の外部へ排出するための排液口(DR)51と、回収カップ50内の雰囲気を処理ユニット21の外部へ排出する排気口(EXH)52とが設けられている。
薬液ノズル41、リンスノズル42及び前処理ノズル43から吐出された液がウエハWの中央部に付着することを防止するために、トッププレート60が設けられる。トッププレート60は、図示しない移動機構により、図2に示したウエハWの表面(上面)の近傍上方の処理位置と、この処理位置から退避した退避位置との間で移動可能である。トッププレート60の中央に設けられたガス供給路61を介して、トッププレート60とウエハWとの間の隙間62にパージガス例えば窒素ガスが供給される。パージガスは矢印で示すように隙間62から半径方向外側に流出し、ウエハWの中央部に液が付着することを防止する。なお、トッププレート60は、本実施形態に示した形状に限るものではなく、矢印に示すガスの流れが形成されるものであればよい。例えば、ベベル部の上方のみにリング状のトッププレートを設け、チャンバ20の天井全面からパージガスを供給するようにしても良い。
ウエハの裏面中央部に液が付着することを防止するために、アンダープレート64が設けられる。アンダープレート64は回収カップの一部として設けることができる。アンダープレート64とウエハWとの間の隙間65にパージガス例えば窒素ガスを供給し、このパージガスを隙間65から半径方向外側に流出させることにより、ウエハWの裏面(下面)の中央部に液が付着することを防止することができる。なお、パージガスの流通路をアンダープレート64の内部に設け、その供給口を、アンダープレート64の上面に設けても良い。
図2に示すように、処理流体供給部40は、ウエハWの下面周縁部分に増粘剤が混合されたフッ硝酸を供給する薬液ノズル41'と、ウエハWの下面周縁部分にリンス液として例えば純水(DIW)を供給するリンスノズル42'と、ウエハWの下面周縁部分に前処理液としての有機物洗浄剤を供給する前処理ノズル43'と、を更に有していてもよい。この場合、ノズル41',42',43'には、上述したノズル41,42,43に付属する処理液供給機構と同様の処理液供給機構が設けられる。
次に、上述の処理ユニット21を用いて行われるウエハWの処理(ベベルエッチング)について説明する。以下に説明する各工程は、制御装置4の制御の下で自動的に行われる。このとき制御装置4は、記憶部19に格納された制御プログラムを実行して、処理ユニット21の各構成要素を、記憶部19に格納された処理レシピに定義された処理パラメータが実現されるように動作させる。
図3は、処理対象基板であるウエハWの一例を示す断面図である。このウエハWは、図3に示すように、シリコンウエハ101上に、下層としてのSiO膜(酸化シリコン膜)102と、上層としてのポリシリコン膜103を形成したものである。SiO膜102及びポリシリコン膜103はウエハWの表面及び裏面の全域に連続的に形成されている。
まず、ウエハWが、処理ユニット21に搬入されて、基板保持部31に水平姿勢で保持される。
[ウエハ回転工程]
その後、ウエハWが鉛直軸線周りに回転させられる。ウエハWは、後述する一連の工程が終了するまでの間、継続的に回転させられる。
[有機物除去工程]
次に、図4に示すように、回転しているウエハWの表面(デバイス形成面)のベベル部WBを含むウエハWの周縁部分内の位置P1,P2に、前処理ノズル43,43'からSC−1が供給される。SC−1は、ウエハWの端縁WEまで回り込む。このため、位置P1,P2との間の領域Aの全体がSC−1(PL)により覆われる。SC−1により、ウエハWのエッチング対象部位である領域Aに付着している有機物が除去される。最終的に、SC−1は遠心力によりウエハWから離脱して飛散する。なお、以下の液がウエハWに供給される各工程において、液(フッ硝酸及びDIW)の動きは上記のSC−1の動きと同じであるので、重複説明は省略する。
[第1リンス工程]
前処理ノズル43,43'からのSC−1の吐出を停止した後、回転しているウエハW上の位置P1,P2にリンスノズル42,42'からDIWが供給される。これにより、ウエハWの表裏面の周縁部分に残留していたSC−1及び反応生成物が洗い流される。
[フッ硝酸処理工程]
リンスノズル42,42'からのDIWの吐出を停止した後、回転しているウエハW上の位置P1,P2に、薬液ノズル41,41'から予め定められた流量で、増粘剤が混合されたフッ硝酸が供給される。例えば、フッ硝酸への増粘剤の混合割合は制御装置4により制御される。このとき、制御装置4は、キャリア載置部11に載置されたキャリアCにおけるウエハWに付されたロット番号等のID種別に応じてポリシリコン膜103の形態を入手し、当該ポリシリコン膜103とメインタンク70から供給されるフッ硝酸との親和性に応じて混合割合を制御することが好ましい。
フッ硝酸がウエハW上の位置P1,P2に供給されると、ポリシリコン膜103が下記のメカニズムによりエッチングされる。
まず、ポリシリコン膜103中のSiがフッ硝酸中に含まれる硝酸により下記反応式に従い酸化され酸化シリコンとなる。
Si + 2HNO → SiO + 2HNO
次いで、酸化シリコンがフッ硝酸中に含まれるフッ酸により下記反応式に従い溶解する。
SiO + 6HF → HSiF + 2H
本実施形態では、薬液ノズル41、41'から供給されるフッ硝酸に増粘剤が混合されているため、増粘剤が混合されていない場合と比較して、フッ硝酸がウエハWのベベル部に均一に付着して滞在する時間が長くなり、フッ硝酸がベベル部のポリシリコン膜103と均一に反応しやすい。
[第2リンス工程]
薬液ノズル41,41'からの増粘剤が添加されたフッ硝酸の吐出を停止した後、回転しているウエハW上の位置P1,P2にリンスノズル42,42'からDIWが供給される。これによりウエハ表裏面の周縁部分に残留していた増粘剤が混合されたフッ硝酸及び反応生成物が洗い流される。
[振り切り乾燥工程]
リンスノズル42,42'からのDIWの吐出を停止した後、好ましくはウエハWの回転速度を増し、ウエハW上に残留しているDIWを遠心力により振り切る振り切り乾燥が行われる。
このようにして、処理ユニット21でのベベルエッチングが行われる。その後、上述のように、処理ユニット22においてウエハWの裏面エッチングが行われる。裏面エッチングの各工程も、制御装置4の制御の下で自動的に行われる。このとき制御装置4は、記憶部19に格納された制御プログラムを実行して、処理ユニット22の各構成要素を、記憶部19に格納された処理レシピに定義された処理パラメータが実現されるように動作させる。裏面エッチングでは、ベベルエッチングと同様に、ウエハ回転工程、有機物除去工程、第1リンス工程、フッ硝酸処理工程、第2リンス工程及び振り切り乾燥工程と同様の工程が行われる。これら各工程は、主として処理液が供給される位置が相違するものの、概ね処理ユニット21でのベベルエッチングの各工程と同様である。
ここで、裏面エッチングのフッ硝酸処理工程について説明する。図5は、ウエハWの裏面エッチングを工程順に示す図である。裏面エッチングのフッ硝酸処理工程では、図5(a)に示すように、ポリシリコン膜103が除去されたウエハWのベベル部がチャック23で保持される。なお、チャック23の保持形態は限定されるものではなく、例えば、上面は非接触になるよう形成しても良い。次に、ウエハWが回転させられ、SC−1を用いて有機物が除去され、DIWを用いた洗浄が行われ、その後、回転するウエハWの裏面の中央部にフッ硝酸が供給される。供給されたフッ硝酸はウエハWの回転に伴ってウエハWの裏面の全体に広がり、図5(b)に示すように、裏面のポリシリコン膜103が除去される。続いて、DIWを用いた洗浄が行われ、DIWの振り切り乾燥が行われる。このような処理を行うことで、図5(c)に示すように、表裏面の全体にSiO膜102が残存し、ベベル部及び裏面からポリシリコン膜103が除去されたウエハWが得られる。
本実施形態によれば、薬液ノズル41、41'から供給されるフッ硝酸に増粘剤が混合されているため、増粘剤が混合されていない場合と比較して、フッ硝酸がウエハWのベベル部に均一に付着して滞在する時間が長くなり、フッ硝酸がベベル部のポリシリコン膜103と均一に反応しやすい。例えば、増粘剤が混合されていないフッ硝酸111が用いられる場合、図6(a)に示すように、ウエハWは疎水性を示し親和性が低いため、ウエハW上でのフッ硝酸111の分布に偏りが生じ、フッ硝酸111が少ない部分では、ウエハWの表面に存在するポリシリコン膜を十分に除去できないことがある。これに対し、増粘剤が混合されたフッ硝酸112が用いられる場合には、図6(b)に示すように、フッ硝酸112がウエハW上に均一に付着するため、フッ硝酸112はベベル部において十分にポリシリコン膜と均一に反応しやすい。
従って、本実施形態によれば、下地膜であるSiO膜102の過剰なエッチングを回避しながら、除去対象膜であるポリシリコン膜103を均一に除去することができる。また、重力の影響により表面上よりもフッ硝酸が離脱しやすいウエハWの裏面上においても、本実施形態によれば、増粘剤の作用により十分な反応時間を確保し、ポリシリコン膜103を均一に除去することができる。また、本実施形態によれば、所望の範囲に所望の量でフッ硝酸を供給することができるため、単位時間当たりの回転数(回転速度)を高めることで、カット精度を向上することも可能である。
なお、除去対象膜はポリシリコン膜に限定されない。例えば、SiGe膜又はアモルファスシリコン膜が除去対象膜であってもよい。親和性(疎水性を示す度合い)は膜の種別によって異なる。したがって、制御装置4は、除去対象膜の種類に応じてウエハWの状態が図6(b)になるよう混合割合を制御することが好ましい。除去対象膜の種類は、例えば、ウエハWに付されたロット番号等のID種別に応じて制御装置4がテーブルを参照して判断することができる。また、処理後のウエハWの状態をセンサにて検出し、その検出結果を次回の処理の混合割合にフィードバックさせてもよい。
薬液はフッ硝酸に限定されない。除去対象膜が窒化チタン(TiN)膜又はタングステン(W)膜である場合、薬液としてSC−1を用いることができる。除去対象膜がアルミニウム(Al)又は熱酸化シリコン膜である場合、希フッ酸(DHF)を用いることができる。除去対象膜が窒化シリコン膜である場合、薬液としてフッ酸を用いることができる。金属汚染の除去を行う場合は、塩酸過酸化水素水(SC−2)又は希フッ酸を用いることができる。薬液の種類と除去対象膜の種類の組み合わせでも親和性は異なってくる。したがって、制御装置4は、薬液の種類と除去対象膜の種類の両方に応じてウエハWの状態が図6(b)になるよう混合割合を制御することが好ましい。
制御装置4は、増粘剤が混合されたフッ硝酸を薬液ノズル41、41'が吐出している間に混合割合を変更してもよい。例えば、30秒間の処理を行う場合に、開始から15秒までの期間と、それ以降の期間との間で混合割合を変更してもよい。例えば、増粘剤の混合割合が高いほど高いエッチングの均一性が得られ、増粘剤の混合割合が低いほど高い位置精度が得られると考えられるため、高いエッチング均一性のために混合割合を第1の割合にする期間、及び高いカット精度を得るために混合割合を第1の割合より低い第2の割合にする期間を設けてもよい。この場合、第2リンス工程におけるリンスに要する時間を考慮すると、混合割合は第1の割合から第2の期間へと変化させることが好ましい。ただし、薬液と除去対象膜との間の親和性によっては、混合割合を第2の割合から第1の割合へと変化させてもよい。また、混合割合の変更に付随して、供給先の位置P1,P2を変更してもよい。例えば、ウエハWの中心を基準にして、混合割合が第1の割合のときの位置P1,P2を、混合割合が第2の割合のときの位置P1,P2よりも外側としてもよい。この液の吐出間における混合割合の制御は、膜種別や液種別による混合割合の制御と独立して実行しても良いし、組み合わせて実行しても良い。
基板処理システム1に含まれる処理ユニットのすべてがベベルエッチング用の処理ユニット21であってもよい。すなわち、裏面エッチング用の処理ユニット22が含まれていなくてもよい。また、処理ユニット22に供給するフッ硝酸には増粘剤を混合しないことが好ましい。裏面エッチングでは、ウエハWの中心部分にフッ硝酸が供給されるため、増粘剤を混合せずとも、均一なエッチングが可能である一方で、増粘剤を混合することで、徒にリンスに要する時間が長くなったり、供給用のポンプの負荷が大きくなったりするおそれがあるからである。処理ユニット21に関し、図7に示すように、ウエハWの表面及びウエハ裏面のベベル部付近のみに除去対象膜(ポリシリコン膜)が形成されている場合、薬液ノズル41'は設けなくてもよい。
1 基板処理システム
4 制御装置
21、22 処理ユニット
70 メインタンク
71 混合部
72 サブタンク
101 シリコンウエハ
102 SiO
103 ポリシリコン膜
W ウエハ
WB ベベル部

Claims (11)

  1. 基板の周縁部分を処理する基板処理装置であって、
    膜が形成された基板を保持して回転させる基板回転部と、
    前記膜の除去に用いる薬液に増粘剤を混合する混合部と、
    回転している前記基板の周縁部分に向けて、前記混合部により前記増粘剤が混合された薬液を吐出するノズルと、
    を有することを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記混合部における前記増粘剤の混合割合を制御する制御部をさらに有し、
    前記制御部は、前記薬液の種類及び前記膜の種類の少なくとも一方に応じて、前記混合部による前記薬液への前記増粘剤の混合割合を制御することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記混合部における前記増粘剤の混合割合を制御する制御部をさらに有し、
    前記制御部は、前記ノズルが前記増粘剤が混合された薬液を吐出している間に、前記混合割合を変更することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  4. 前記制御部は、前記ノズルが前記増粘剤が混合された薬液を吐出している間に、前記混合割合を変更することを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
  5. 前記混合割合の変更に付随して、前記基板の周縁部分における前記増粘剤が混合された薬液を吐出する位置を変更することを特徴とする請求項3又は4に記載の基板処理装置。
  6. 前記基板を保持して回転させる第2の基板回転部と、
    回転している前記基板の裏面の中心部分に向けて、前記薬液を吐出する第2のノズルと、
    を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  7. 前記第2のノズルが吐出する前記薬液は前記増粘剤を含まないことを特徴とする請求項6に記載の基板処理装置。
  8. 前記基板回転部及び前記ノズルを含む第1の処理ユニットと、前記第2の基板回転部及び前記第2のノズルを含む第2の処理ユニットと、を個別に有することを特徴とする請求項6又は7に記載の基板処理装置。
  9. 基板の周縁部分を処理する基板処理方法であって、
    基板回転部により、膜が形成された基板を保持して回転させる工程と、
    混合部により、前記膜の除去に用いる薬液に増粘剤を混合する工程と、
    回転している前記基板の周縁部分に向けて、前記増粘剤が混合された薬液をノズルから吐出する工程と、
    を有することを特徴とする基板処理方法。
  10. 前記薬液の種類及び前記膜の種類の少なくとも一方に応じて、前記薬液への前記増粘剤の混合割合を制御する工程を有することを特徴とする請求項9に記載の基板処理方法。
  11. 前記増粘剤が混合された薬液をノズルから吐出する工程の後に、
    前記基板を前記基板回転部から第2の基板回転部に搬送する工程と、
    前記第2の基板回転部により、前記基板を保持して回転させる工程と、
    回転している前記基板の裏面の中心部分に向けて、前記増粘剤を混合させずに前記薬液を第2のノズルから吐出する工程と、
    を有することを特徴とする請求項9又は10に記載の基板処理方法。
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