JP2019128477A - 光線制御体及びその製造方法 - Google Patents

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進 岩間
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Abstract

【課題】本発明は、情報表示画面や光透過窓に貼り付けた場合に、明るい外観を呈する光線制御体及びその製造方法を提供する。【解決手段】光透過帯12と遮光帯14とが交互に繰り返して設けられているルーバー層10を備え、ルーバー層10の第一の主面Aに表出した遮光帯14の表面の少なくとも一部に、第一金属層20を備える、光線制御体1。ルーバー層10の第一の主面A及び第二の主面Bの双方又はいずれか一方に透明保護層をさらに備えることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、光線制御体及びその製造方法に関する。
携帯電話、携帯情報端末、暗証番号入力端末等(情報表示体)の情報表示画面の視野角を制御し、視認性を高めるために、情報表示画面に光学フィルム(光線制御体)を貼ることがある。このような光学フィルムとしては、例えば、特許文献1の光射出方向制御フィルムが提案されている。
特許文献1の光射出方向制御フィルムには、情報表示画面に対して水平方向に交互に遮光帯と光透過帯とが設けられたルーバー層が備えられている。このため、情報表示画面からの光の出射方向を制御できる。加えて、情報表示画面への太陽光や蛍光灯等の外光の入射方向を制御できる。
特開2004−20725号公報
しかし、情報表示画面に、特許文献1に記載されているような光射出方向制御フィルムを貼り付けると、遮光帯が暗色の顔料や色素を含むため、情報表示画面が暗い色となる。情報表示体のケース(筐体)が金属光沢や白色等の明るい色調である場合、情報表示画面に貼り付けた光線制御体と情報表示体のケースとの間に色調の差が生じ、情報表示体の外観を損ねるという問題がある。
情報表示体に限らず、例えば、光センサ装置の光透過窓に、迷光を防ぐ目的で光線制御体を貼り付けた場合にも、光透過窓に貼り付けた光線制御体と光センサ装置の筐体との色調差による外観不良の問題がある。
本発明は、情報表示画面や光透過窓に貼り付けた場合に、明るい外観を呈する光線制御体及びその製造方法を提供する。
本発明は、以下の構成を有する。
[1]光透過帯と遮光帯とが交互に繰り返して設けられているルーバー層を備え、前記ルーバー層の第一の主面に表出した前記遮光帯の表面の少なくとも一部に、第一金属層を備える、光線制御体。
[2]前記ルーバー層の第二の主面に表出した前記遮光帯の表面の少なくとも一部に、第二金属層を備える、[1]に記載の光線制御体。
[3]前記ルーバー層の第一の主面及び第二の主面の双方又はいずれか一方に透明保護層をさらに備える、[1]又は[2]に記載の光線制御体。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の光線制御体の製造方法であって、前記ルーバー層の第一の主面に表出した前記遮光帯の表面に優先的に第一金属層を形成する第一金属層積層工程を有する、光線制御体の製造方法。
[5][1]〜[3]のいずれかに記載の光線制御体の製造方法であって、前記ルーバー層の第一の主面の全体に第一金属層を形成する第一金属層積層工程と、前記ルーバー層の第一の主面に表出した前記光透過帯の表面に形成された前記第一金属層を除去する第一金属層整形工程と、を有する、光線制御体の製造方法。
本発明の光線制御体及びその製造方法によれば、情報表示画面や光透過窓に光線制御体を貼り付けた場合に、明るい外観を呈する。
本発明の光線制御体の第一実施形態を示す斜視図である。 図1の光線制御体のII−II線断面図である。 本発明の光線制御体の第二実施形態を示す断面図である。
≪第一実施形態≫
<光線制御体>
本発明の光線制御体について、以下に、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
図1に示すように、本実施形態の光線制御体1は、光透過帯12と遮光帯14とが交互に繰り返して設けられているルーバー層10を備え、ルーバー層10の第一の主面Aに表出した遮光帯14の表面の少なくとも一部に、第一金属層20を備える。
各光透過帯12及び各遮光帯14は、ルーバー層10の厚さ方向(第一の主面Aから第二の主面Bに向かう方向)に延びている。光透過帯12と遮光帯14とは、ルーバー層10の幅方向(厚さ方向に直交する方向)において交互に繰り返して設けられている。ルーバー層10において、遮光帯14に挟まれた光透過帯12を通して、ルーバー層10の厚さ方向、すなわち光線制御体1の厚さ方向に沿って、光が透過する。光は、第一の主面Aから第二の主面Bの方向へ透過してもよく、第二の主面Bから第一の主面Aの方向へ透過してもよい。
図2に示すように、ルーバー層10の第一の主面Aに表出した遮光帯14の表面には、第一金属層20が形成されている。第一金属層20は、ルーバー層10の第一の主面Aに表出した遮光帯14の表面の少なくとも一部に形成されていればよい。
遮光帯14の表面よりも第一金属層20の方が明るいため、第一金属層20が形成されていることにより、ルーバー層10の第一の主面Aは、明るい外観を呈する。光線制御体1の外観をより明るくする観点から、第一金属層20は、ルーバー層10の第一の主面Aに表出した遮光帯14の長手方向(図1におけるルーバー層10の奥行方向)に沿って、全体に形成されていることが好ましい。
光線制御体1の光透過率(光線透過率)を確保する観点から、第一金属層20は、ルーバー層10の第一の主面Aに表出した光透過帯12の表面には形成されず、第一の主面Aに表出した遮光帯14の表面のみに形成されることが好ましい。光線制御体1の外観をより明るくする観点から、第一金属層20は、ルーバー層10の第一の主面Aに表出した遮光帯14の表面全体に形成されていることがより好ましい。
[ルーバー層]
ルーバー層10は、光透過帯12と遮光帯14とを各々複数含み、光透過帯12と遮光帯14とが交互に繰り返し配置されている。各光透過帯12と各遮光帯14とは、図2の奥行方向(紙面に垂直な方向)に沿って、互いに平行となるように配置されている。
ルーバー層10の厚さは、100μm以上5000μm以下が好ましく、120μm以上1000μm以下がより好ましく、150μm以上500μm以下がさらに好ましい。
ルーバー層10の厚さが上記数値範囲内であると、視野角(光の透過角)を容易に調整でき、また、ルーバー層10を容易に作製できる。
ここで、ルーバー層10の厚さは、図2におけるルーバー層10の上下方向(第一の主面Aに対して垂直方向)の長さのことをいう。
ルーバー層10の厚さは、無作為に選択された5ヶ所の断面の厚さをデジタルマイクロスコープによって測定した値の平均値として求められる。
ルーバー層10において、光透過帯12と遮光帯14との接合面は、ルーバー層10の厚さ方向に対して、任意の角度(0°以上90°未満)で傾斜していてもよい。
前記接合面が任意の角度で傾斜していることにより、光線制御体1を透過する光の視野角を制御できる。
(光透過帯)
光透過帯12を構成する材料としては、目的の可視光線又は近赤外線の波長を透過させる樹脂材料が用いられる。光透過帯12を透過する光の波長は、可視光線又は近赤外線の全範囲380nm以上1500nm以下であってもよいし、その一部であってもよい。
光透過帯12を構成する樹脂材料としては、透明性が高い熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂が使用され、例えば、セルロース系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらのなかでもシリコーン樹脂が好ましく、柔軟性、耐熱性及び透明性が高い点でシリコーンゴムがより好ましい。
シリコーンゴムとしては、例えば、一般にミラブルゴムと呼ばれるシリコーンゴム組成物や、いわゆる付加反応型のオルガノシリコーンゴム組成物等が挙げられる。ミラブルゴムは、分子鎖末端がヒドロキシシリル基又はビニルシリル基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンと有機過酸化物とからなる。付加反応型のオルガノシリコーンゴム組成物は、分子中にケイ素原子に結合したビニル基を少なくとも2個有するジオルガノポリシロキサンに、分子中にケイ素原子に結合した水素原子(=SiH結合)を少なくとも3個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金系触媒を配合してなる。
光透過帯12は、透明性が高いことが好ましい。ルーバー層10の光透過帯12のみに対して、ルーバー層10の厚さ方向に光を透過させたときの光透過率は、75%以上が好ましく、85%以上がより好ましい。
光透過帯12の幅は、50μm以上200μm以下が好ましく、100μm以上150μm以下がより好ましい。光透過帯12の幅が上記数値範囲内であると、ルーバー層10において、視野角の制御と光透過率の確保とを両立しやすい。
ここで、光透過帯12の幅は、図2における光透過帯12の左右方向(第一の主面Aに沿う方向)の長さのことをいう。
光透過帯12の幅は、ルーバー層10の第一の主面Aの側から、無作為に選択された5ヶ所の断面の厚さをデジタルマイクロスコープによって測定した値の平均値として求められる。
(遮光帯)
遮光帯14を構成する材料としては、樹脂材料を基材とし、これに顔料や染料等の着色剤を添加した着色樹脂が使用される。
遮光帯14を構成する樹脂材料は、光透過帯12を構成する樹脂材料と同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。光透過帯12と遮光帯14との接着性が高くなる観点から、遮光帯14を構成する樹脂材料は、光透過帯12を構成する樹脂材料と同一であることが好ましい。
遮光帯14の色調は、遮光帯14において好ましい遮光性が得られればよく、例えば、黒、赤、黄、緑、青、水色等とすることができる。遮光帯14の色調は、着色剤の種類及び添加量によって調整できる。
遮光帯14の色調は、第一金属層20とともにルーバー層10を見たときに認識される色調を構成するため、光線制御体1の意匠性も考慮して設計することが好ましい。
遮光帯14は、十分な遮光性を有することが好ましい。ルーバー層10の遮光帯14のみに対して、ルーバー層10の厚さ方向に光を入射させたときの光透過率は、40%以下が好ましく、10%以下がより好ましく、0%が最も好ましい。このような光透過率であれば、十分な遮光性を有する。
遮光帯14に含まれる着色剤の具体例としては、カーボンブラック、酸化鉄、酸化チタン、黄色酸化鉄、ジスアゾイエロー、フタロシアニンブルー等の一般的な有機顔料あるいは無機顔料が挙げられる。着色剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤として黒色顔料を用いない場合には、遮光性を確保するため、任意の顔料が添加される。この場合、遮光性が黒色顔料には及ばないので、遮光性を得るために白色顔料が添加されることが好ましい。この白色顔料の添加量は、遮光性を確保しながら任意の色調が生じるように選択される。
遮光帯14の幅は、1μm以上50μm以下が好ましく、10μm以上30μm以下がより好ましい。遮光帯14の幅が上記数値範囲内であると、ルーバー層10において、視野角の制御と光透過率の確保とを両立しやすい。
ここで、遮光帯14の幅は、図2における遮光帯14の左右方向(第一の主面Aに沿う方向)の長さのことをいう。
遮光帯14の幅は、ルーバー層10の第一の主面Aの側から、無作為に選択された5ヶ所の断面の厚さをデジタルマイクロスコープによって測定した値の平均値として求められる。
[第一金属層]
第一金属層20は、明るい色調を有する金属であれば特に制限されない。第一金属層20を構成する金属としては、例えば、金、銀、銅、亜鉛、ニッケル、スズ、クロム、及びこれらの金属の合金等が挙げられる。
これらの金属のうち、明るい色調を有し、第一金属層20を形成しやすいことから、ニッケル、スズが好ましい。
第一金属層20の厚さは、0.01μm以上10μm以下が好ましく、0.1μm以上5μm以下がより好ましい。第一金属層20の厚さが上記下限値以上であると、太陽光や蛍光灯等の外光を反射しやすく、光線制御体1の外観を明るくしやすい。第一金属層20の厚さが上記上限値以下であると、遮光帯14からの剥離を抑制しやすい。
ここで、第一金属層20の厚さは、図2における第一金属層20の上下方向(第一の主面Aに対して垂直方向)の長さのことをいう。
第一金属層20の厚さは、無作為に選択された5ヶ所の断面の厚さを蛍光X線膜厚測定装置によって測定した値の平均値として求められる。
<光線制御体の製造方法>
本発明の光線制御体1の製造方法は、ルーバー層10の第一の主面Aに表出した遮光帯14の表面に第一金属層20を形成する、第一金属層積層工程を有する。
光線制御体1を構成するルーバー層10は、例えば、以下の方法で製造することができる。まず、光透過帯12の構成材料からなる所望の厚さの第1のシートの複数枚と、遮光帯14の構成材料からなる所望の厚さの第2のシートの複数枚とを交互に積層し、加熱及び加圧して、これら複数のシートが一体化してなるブロック体を形成する。
次いで、ブロック体をシート表面に垂直な切断面でスライスすることによりルーバー層10が得られる。スライスする際の厚さ(スライス幅)は、ルーバー層10の厚さに相当する。ブロック体をシート表面に対して傾いた面でスライスすることにより、ルーバー層10の表面と遮光帯14とのなす角度を調整することができる。
[第一金属層積層工程]
第一金属層積層工程は、スライスして得られたルーバー層10の切断面(第一の主面A)に表出した遮光帯14の表面に第一金属層20を形成する工程である。
第一金属層積層工程としては、第一の主面Aに表出した遮光帯14の表面に優先的に第一金属層20を積層する工程と、第一の主面Aの全体に第一金属層20を積層する工程とが挙げられる。
第一の主面Aに第一金属層20を積層する方法としては、例えば、電解メッキや自己触媒型無電解メッキ(以下、単に無電解メッキともいう。)等のメッキ法、物理蒸着や化学蒸着等の蒸着法、金属粒子をバインダー樹脂に分散させた分散液を塗布する印刷法等が挙げられる。
第一の主面Aに表出した遮光帯14の表面に優先的に第一金属層20を積層する場合、メッキ法の適用が好ましい。
遮光帯14が導電性物質を含む場合、ルーバー層10をメッキ槽に浸漬して、遮光帯14に電流を流しつつ電解メッキを行うことにより、遮光帯14の表面に優先的に(選択的に)第一金属層20を形成することができる。遮光帯14に電流を流す方法としては、例えば、ルーバー層10を金属製のクリップで挟み、そのクリップに導線を接続することにより、クリップを介して遮光帯14に電流を流す方法が挙げられる。前記導電性物質としては、例えば、前述した着色剤から任意に選択されるカーボンブラック等、前述した金属から任意に選択される金、銀、銅等が挙げられる。
遮光帯14が無電解メッキの触媒を含む場合、ルーバー層10をメッキ槽に浸漬して無電解メッキを行うことにより、遮光帯14の表面に優先的に(選択的に)第一金属層20を形成することができる。前記触媒としては、前述した金属から任意に選択される触媒能を有する物質、例えば、金、銀、銅、鉄、ニッケル、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、白金等が挙げられる。触媒は、メッキ液との活性を高め、遮光帯14の表面においてメッキ金属のイオンを還元しやすくするものが好ましい。
第一の主面Aに表出した遮光帯14の全体に、好ましくは均一に、第一金属層20を積層する場合、前記蒸着法又は前記印刷法の適用が好ましい。
一例として、第一の主面Aに表出した光透過帯12の表面のみをマスクして、蒸着法により第一の主面Aの全体に第一金属層20を積層した後に、前記マスクを除去する方法によって、遮光帯14の表面に優先的に第一金属層20を積層することができる。
前述のメッキ法で第一の主面Aに第一金属層20を積層した場合、遮光帯14だけでなく、光透過帯12の表面にも第一金属層20が形成されることがある。具体的には、隣接する遮光帯14同士を結ぶようにブリッジと呼ばれる第一金属層20の橋が形成されることがある。ブリッジは、光透過帯12の表面を覆うように形成されるため、光線制御体1の光透過率を低下させる。ブリッジは、後述する第一金属層整形工程によって、遮光帯14の表面に形成された第一金属層20よりも容易に除去できる。
[第一金属層整形工程]
第一金属層整形工程は、ルーバー層10の第一の主面Aに表出した光透過帯12の表面に形成された第一金属層20を除去する工程である。
光透過帯12の表面に形成された第一金属層20を除去する方法としては、レーザー光線を当ててエッチングする方法、粘着テープ等を貼って剥がす方法、光透過帯12の表面のマスクを取り外す方法等が挙げられる。
レーザー光線を当ててエッチングする場合、光透過帯12の表面に積層された第一金属層20にレーザー光線を当てて、第一金属層20を剥落させて第一金属層20を除去する。
粘着テープ等を貼って剥がす場合、光透過帯12と第一金属層20との接着力と、遮光帯14と第一金属層20との接着力との違いを利用する。例えば、光透過帯12と第一金属層20との接着力を、遮光帯14と第一金属層20との接着力よりも小さくする。粘着テープを第一金属層20の表面に貼り付けた後、前記粘着テープを剥がすことにより、遮光帯14の表面よりも優先的に、光透過帯12の表面から第一金属層20を除去することができる。
光透過帯12と第一金属層20との接着力を、遮光帯14と第一金属層20との接着力よりも小さくする方法としては、電解メッキや無電解メッキ等のメッキ法が挙げられる。
電解メッキでは、例えば、遮光帯14に導電性が付与されており、遮光帯14の表面を起点として第一金属層20が形成される。このため、遮光帯14と第一金属層20との接着力は強い。導電性が付与されていない光透過帯12の表面には、第一金属層20は形成されないか又は第一金属層20のブリッジが形成されるにとどまるため、光透過帯12と第一金属層20との接着力は、遮光帯14と第一金属層20との接着力よりも小さい。
無電解メッキでは、例えば、遮光帯14にメッキ液との活性を高める触媒が含有されており、遮光帯14の表面に優先的に第一金属層20が形成される。このため、遮光帯14と第一金属層20との接着力は強い。メッキ液との活性を高める触媒を含有しない光透過帯12の表面は、第一金属層20が形成されても、形成される第一金属層20が少量であるため、光透過帯12と第一金属層20との接着力は弱い。また、第一金属層20のブリッジが形成された場合、ブリッジは、光透過帯12の表面に直接付着しないため、光透過帯12と第一金属層20との接着力は弱い。すなわち、光透過帯12と第一金属層20との接着力は、遮光帯14と第一金属層20との接着力よりも小さい。
第一金属層20のブリッジは、レーザー光線を当ててエッチングする方法や、粘着テープ等を貼って剥がす方法によって、容易に除去できる。
この他、光透過帯12と第一金属層20との接着力は、光透過帯12を構成する樹脂材料の種類や、第一金属層20を構成する金属の種類等により調整できる。
遮光帯14と第一金属層20との接着力は、遮光帯14を構成する樹脂材料の種類、遮光帯14に含まれる着色剤の種類や量、遮光帯14に含まれる触媒の種類や量、第一金属層20を構成する金属の種類等により調整できる。
光透過帯12に第一金属層20を積層しない方が、光線制御体1を光が透過しやすいため、光透過率を確保しやすい。第一金属層整形工程を有する場合、光透過帯12と第一金属層20との接着力を、遮光帯14と第一金属層20との接着力よりも小さくすると、光透過帯12の表面から優先的に第一金属層20を除去することができる。加えて、第一金属層整形工程を有しない方が、光線制御体1の生産性に優れる。
以上の観点から、第一金属層積層工程としては、電解メッキや無電解メッキ等のメッキ法による積層方法が好ましく、作業をより容易に行える観点から無電解メッキによる積層方法がより好ましい。
第一金属層積層工程及び必要に応じて第一金属層整形工程を経ることにより、ルーバー層10の第一の主面Aに表出した遮光帯14の表面に第一金属層20が形成された光線制御体1が得られる。
本実施形態の光線制御体1によれば、ルーバー層10の第一の主面Aに表出した暗色の遮光帯14の表面に、明るい色調を有する第一金属層20を備えるため、光線制御体1の第一の主面Aは、明るい外観を呈する。このため、情報表示画面や光透過窓に第一金属層20を表出するように光線制御体1を貼り付けた場合、情報表示画面や光透過窓が暗い色となることを防げる。その結果、情報表示画面に貼り付けた光線制御体1と情報表示体のケースとの間に色調の差が生じることを防ぐことができ、情報表示体の外観を損ねるという問題を解決できる。
光透過窓を備える光センサ装置や住居等の建築物の場合も、本実施形態の光線制御体1によれば、光透過窓の外観を明るくすることができる。
≪第二実施形態≫
<光線制御体>
図3に、本発明の光線制御体の第二実施形態の断面図を示す。第一実施形態と同じ構成には、同じ符号を付して、その説明を省略する。
図3に示すように、本実施形態の光線制御体2は、ルーバー層10の第一の主面Aに表出した遮光帯14の表面に、第一金属層20を備え、ルーバー層10の第一の主面A及び第一金属層20の表面に、透明保護層30をさらに備える。
光線制御体2は、ルーバー層10の第二の主面Bに表出した遮光帯14の表面に、第二金属層22を備え、ルーバー層10の第二の主面B及び第二金属層22の表面に、透明保護層32をさらに備える。
[第二金属層]
第二金属層22は、明るい色調を有する金属であれば特に制限されない。第二金属層22を構成する金属としては、第一金属層20を構成する金属と同様の金属が挙げられる。第二金属層22を構成する金属は、第一金属層20を構成する金属と同じでもよく、異なっていてもよい。
第二金属層22の厚さは、第一金属層20の厚さと同様である。第二金属層22の厚さは、第一金属層20の厚さと同じでもよく、異なっていてもよい。
第二金属層22の厚さは、第一金属層20の厚さと同様に求められる。
第二金属層22は、ルーバー層10の第二の主面Bに表出した遮光帯14の表面の少なくとも一部に備えられている。光線制御体2の外観をより明るくする観点から、第二金属層22は、ルーバー層10の第二の主面Bに表出した遮光帯14の長手方向に沿って、全体に形成されていることが好ましい。
光線制御体2の光透過率を確保する観点から、第二金属層22は、ルーバー層10の第二の主面Bに表出した光透過帯12の表面には形成されず、第二の主面Bに表出した遮光帯14の表面のみに形成されることが好ましい。光線制御体2の外観をより明るくする観点から、第二金属層22は、ルーバー層10の第二の主面Bに表出した遮光帯14の表面全体に形成されていることがより好ましい。
その他の点についても、第二金属層22は、第一金属層20と同様の構成とすることができる。
[透明保護層]
透明保護層30は、透明樹脂材料から構成された層であり、ルーバー層10の第一の主面Aに設けられてルーバー層10の保護層として機能する。
透明保護層30は、透明性が高いことが好ましい。ルーバー層10の厚さ方向に光を透過させたときの光透過率は、75%以上が好ましく、85%以上がより好ましい。
透明保護層30を構成する透明樹脂材料としては、例えば、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン系樹脂(特に、シクロオレフィンポリマー)、セルロース系樹脂等が挙げられる。これら透明樹脂材料のなかでも、透明性及び耐熱性が高いことから、シリコーン樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル樹脂が好ましい。光透過帯12を構成する材料がシリコーンゴムの場合、透明保護層30を構成する透明樹脂材料は、光透過帯12を構成するシリコーンゴムと同種又は同系のシリコーンゴムがより好ましく、光透過帯12を構成するシリコーンゴムと屈折率が略同一のシリコーンゴムがさらに好ましい。
透明樹脂材料は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
透明保護層30の厚さは、0.01mm以上0.5mm以下が好ましく、0.1mm以上0.2mm以下がより好ましい。透明保護層30の厚さが上記下限値以上であると、ルーバー層10を十分に保護できる。透明保護層30の厚さが上記上限値以下であると、十分な光透過率を確保できる。
透明保護層30の厚さは、無作為に選択された5ヶ所の断面の厚さをデジタルマイクロスコープによって測定した値の平均値として求められる。
透明保護層32は、透明樹脂材料から構成された層であり、ルーバー層10の第二の主面Bに設けられてルーバー層10の保護層として機能する。
透明保護層32は、透明保護層30と同様であり、透明保護層32と透明保護層30とは、同じでもよく、異なっていてもよい。
<光線制御体の製造方法>
本実施形態の光線制御体2の製造方法は、ルーバー層10の第二の主面Bに表出した遮光帯14の表面に第二金属層22を形成する、第二金属層積層工程を有する。
[第二金属層積層工程]
第二金属層積層工程は、前記ブロック体をスライスして得られたルーバー層10の切断面のうち、第一の主面Aと反対側の第二の主面Bに表出した遮光帯14の表面に第二金属層22を形成する工程である。
第二金属層積層工程は、ルーバー層10の第二の主面Bに表出した遮光帯14の表面に第二金属層22を形成する以外は、第一金属層積層工程と同様である。第二金属層積層工程と第一金属層積層工程とは、同じでもよく、異なっていてもよい。
第二金属層積層工程として、上述したメッキ法を採用すれば、第一の主面A及び第二の主面Bの双方に金属層(第一金属層20及び第二金属層22)を同時に形成できる。
[第二金属層整形工程]
第二金属層整形工程は、ルーバー層10の第二の主面Bに表出した光透過帯12の表面に形成された第二金属層22を除去する工程である。
第二金属層整形工程は、ルーバー層10の第二の主面Bに表出した光透過帯12の表面に形成された第二金属層22を除去する以外は、第一金属層整形工程と同様である。第二金属層整形工程と第一金属層整形工程とは、同じでもよく、異なっていてもよい。
[透明保護層積層工程]
透明保護層積層工程は、第一金属層積層工程によって得られたルーバー層10の第一の主面Aに透明保護層30を積層する工程である。
透明保護層30を積層する方法としては、例えば、透明保護層30を構成する材料をあらかじめシート状に成形し、得られた透明シートを、ルーバー層10の第一の主面Aに貼着する方法が挙げられる。透明シートの貼着の際には、接着剤を使用してもよいし、接着剤を使用せずに熱圧着してもよい。
接着剤を使用する場合、接着剤としては、硬化後における光透過率が高いものが好ましい。具体的には、硬化後の接着剤層単体における光透過率が好ましくは65%以上、より好ましくは80%以上になるものが使用される。
このような接着剤としては、例えば、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、メラミン系接着剤、ポリエステル系接着剤、シリコーン系接着剤等が挙げられる。また、接着剤は、熱硬化型接着剤、多液反応型接着剤、紫外線硬化型接着剤等のいずれであってもよい。
透明保護層32を積層する工程は、第二金属層積層工程によって得られたルーバー層10の第二の主面Bに透明保護層32を積層する工程である。
透明保護層32を積層する方法は、透明保護層30を積層する方法と同様である。
透明保護層積層工程を経ることにより、ルーバー層10の第一の主面A及び第一金属層20の表面に、透明保護層30を備え、ルーバー層10の第二の主面B及び第二金属層22の表面に、透明保護層32を備える光線制御体2が得られる。
本実施形態の光線制御体2によれば、透明保護層30を備えるので、ルーバー層10の第一の主面Aを保護できる。透明保護層30の表面は、ルーバー層10の第一の主面Aに比べて平滑である。このため、透明保護層30に入射する外光の乱反射を抑制できる。その結果、光線制御体2を貼り付けた情報表示画面や光透過窓の視認性を向上できる。
光線制御体2が明るい外観を呈する点については、光線制御体1と同様である。
本実施形態の光線制御体2によれば、透明保護層32を備えるので、ルーバー層10の第二の主面Bを保護できる。
加えて、本実施形態の光線制御体2では、ルーバー層10の第一の主面A及び第二の主面Bの双方に金属層及び透明保護層を備えるため、光線制御体2のどちらの主面を情報表示体等に貼り付けても、本願発明の効果を奏する。このため、光線制御体を情報表示体等に貼り付ける際の作業効率を向上できる。
情報表示体がバックライトを備える場合、本実施形態の光線制御体2によれば、第二金属層22を備えるので、バックライトから光線制御体2に向かう光を第二金属層22で反射させることができる。この反射光を再度バックライトで反射させて光線制御体2の光透過帯12に向かわせることにより、光を効率的に利用できる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、透明保護層にさらに接着層や粘着層が積層されていてもよい。光線制御体が接着層を備えることで、光線制御体を情報表示画面や光透過窓に貼り付ける際の作業効率を向上できる。接着層に用いられる接着剤は、透明保護層30を積層する際に用いられる接着剤と同様である。粘着層を構成する材料としては、公知の感圧性の接着剤等を利用できる。
本実施形態の光線制御体は、平面視矩形であるが、平面視三角形や五角形であってもよく、その他の多角形や円形、楕円形であってもよい。
本実施形態の光線制御体は、ルーバー層の第二の主面に第二金属層及び透明保護層を備えるが、第二の主面には第二金属層を備えず、透明保護層のみが備えられていてもよい。
本実施形態の光線制御体は、ルーバー層が一層のみであるが、ルーバー層を二層以上備えていてもよい。
本発明の光線制御体を住居等の建築物の光透過窓(ガラス窓等)に貼り付けた場合、光線制御体はルーバー層を備えるため、外部からの視野角を制御でき、覗き見を防止できる。加えて、本発明の光線制御体は、第一金属層を備えるため、太陽光等の外光を第一金属層が反射し、住居等の室内の温度上昇を抑制することができる。さらに、本発明の光線制御体は、第一金属層を備え、明るい外観を呈するため、住居等の外観を美麗にする意匠的な効果も得られる。
以上説明してきたように、本発明の光線制御体は、ルーバー層の第一の主面に表出した暗色の遮光帯の表面に、明るい色調を有する第一金属層を備えるため、光線制御体の第一の主面は、明るい外観を呈する。このため、情報表示画面や光透過窓に第一金属層を表出するように光線制御体を貼り付けた場合、情報表示画面や光透過窓が暗い色となることを防げる。その結果、情報表示画面や光透過窓に貼り付けた光線制御体と情報表示体のケースとの間に色調の差が生じることを防ぐことができ、情報表示体の外観を損ねるという問題を解決できる。
1、2 光線制御体
10 ルーバー層
12 光透過帯
14 遮光帯
20 第一金属層
22 第二金属層
30、32 透明保護層
A 第一の主面
B 第二の主面

Claims (5)

  1. 光透過帯と遮光帯とが交互に繰り返して設けられているルーバー層を備え、
    前記ルーバー層の第一の主面に表出した前記遮光帯の表面の少なくとも一部に、第一金属層を備える、光線制御体。
  2. 前記ルーバー層の第二の主面に表出した前記遮光帯の表面の少なくとも一部に、第二金属層を備える、請求項1に記載の光線制御体。
  3. 前記ルーバー層の第一の主面及び第二の主面の双方又はいずれか一方に透明保護層をさらに備える、請求項1又は2に記載の光線制御体。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の光線制御体の製造方法であって、
    前記ルーバー層の第一の主面に表出した前記遮光帯の表面に優先的に第一金属層を形成する第一金属層積層工程を有する、光線制御体の製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の光線制御体の製造方法であって、
    前記ルーバー層の第一の主面の全体に第一金属層を形成する第一金属層積層工程と、
    前記ルーバー層の第一の主面に表出した前記光透過帯の表面に形成された前記第一金属層を除去する第一金属層整形工程と、を有する、光線制御体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4234466A1 (en) * 2022-02-17 2023-08-30 Murata Machinery, Ltd. Yarn monitoring device and yarn winding machine

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