JP2019128031A - シリンダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気粘性流体を円滑に流通させることにより、減衰力特性を安定することができるようにしたシリンダ装置を提供する。【解決手段】シリンダ装置1の内筒電極3と中間筒電極15と外筒4との一端部には、閉塞部材18が設けられている。閉塞部材18は、ピストンロッド9を支持し、軸方向の一端が外筒4に設けられ、他端が内筒電極3の一端部を覆うように外側圧入されている。閉塞部材18の内筒電極3の一端部を覆う軸方向に延びる内筒電極挿入部24には、内筒電極3の一端部側で内筒電極3内に連通し流路17に向けて軸方向に延び、ピストンロッド9の少なくとも伸び側の移動により内筒電極3内の電気粘性流体2を流路17に導く複数の通路孔26が形成されている。中間筒電極15の拡径部15Bと内筒電極挿入部24との間には、上側スペーサ27が設けられている。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば自動車、鉄道車両等の車両の振動を緩衝するのに好適に用いられるシリンダ装置に関する。
一般に、自動車等の車両には、車体(ばね上)側と各車輪(ばね下)側との間に油圧緩衝器に代表されるシリンダ装置が設けられている。ここで、特許文献1には、電界により流体の性状が変化する電気粘性流体を用いたダンパ(緩衝器)において、内筒電極と中間筒電極との間の流路を電気粘性流体が流動する構成が開示されている。
国際公開第2014/135183号
ところで、特許文献1のシリンダ装置では、内筒電極内の電気粘性流体が内筒電極に形成された横穴から流出して中間筒電極の内周面に衝突する。これにより、電気粘性流体は、様々な方向に向きを変えて内筒電極と中間筒電極との間の流路に向けて流れるので、圧力損失が大きくなり、減衰力が高くなる虞がある。
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、電気粘性流体を円滑に流通させることにより、減衰力特性を安定することができるようにしたシリンダ装置を提供することにある。
本発明は、電界により流体の性状が変化する電気粘性流体が封入され、内部にロッドが挿入されるシリンダ装置であって、互いに異なる電位の電極となる内筒電極と前記内筒電極の外周に設けられる中間筒電極と、前記中間筒電極の外周に設けられる外筒と、前記内筒電極と前記中間筒電極と前記外筒との一端部に設けられる閉塞部材と、前記内筒電極と前記中間筒電極との間に形成され、軸方向の一端側から他端側に向けて前記ロッドの少なくとも伸び側の移動により前記電気粘性流体が流動する流路と、を有し、前記中間筒電極の前記閉塞部材が設けられる一端側には、その外径が拡径された拡径部が形成されており、前記閉塞部材は、前記ロッドを支持し、軸方向の一端が前記外筒に設けられ、他端が前記内筒電極の一端部を覆うように外側圧入されており、前記閉塞部材の前記内筒電極の一端部を覆う軸方向に延びる環状側部には、前記内筒電極の一端部側で前記内筒電極内に連通し前記流路に向けて軸方向に延び、前記ロッドの少なくとも伸び側の移動により前記内筒電極内の前記電気粘性流体を前記流路に導く一または複数の通路孔が形成され、前記拡径部と前記環状側部との間には、絶縁部材が設けられていることを特徴としている。
本発明のシリンダ装置によれば、電気粘性流体を円滑に流通させることができ、安定した減衰力特性を得ることができる。
本発明の第1の実施形態によるシリンダ装置を示す縦断面図である。 図1中のロッドガイド、通路形成部材、絶縁部材等を拡大して示す縦断面図である。 電気粘性流体が通路形成部材の通路孔から流路に向けて流出する状態を示す正面図である。 通路形成部材を拡大して示す断面斜視図である。 本発明の第2の実施形態による通路形成部材を示す縦断面図である。 図5中の通路形成部材の通路孔から流路に向けて流出する状態を示す図3と同様の正面図である。 本発明の第1の変形例による通路形成部材を示す縦断面図である。 本発明の第2の変形例による閉塞部材を示す図2と同様の縦断面図である。
以下、本発明のシリンダ装置を4輪自動車等の車両に適用した場合を例に挙げ、添付図面に従って説明する。
図1ないし図4は、本発明の第1の実施形態を示している。図1において、シリンダ装置1は、内部に封入する作動油としての電気粘性流体2を用いた減衰力調整式の油圧緩衝器(セミアクティブダンパ)として構成されている。シリンダ装置1は、例えばコイルばねからなる懸架ばね(図示せず)と共に、車両用のサスペンション装置を構成する。なお、以下の説明では、シリンダ装置1の軸方向の一端側を「上端」側とし、軸方向の他端側を「下端」側として記載するが、シリンダ装置1の軸方向の一端側を「下端」側とし、軸方向の他端側を「上端」側としてもよい。
シリンダ装置1は、内筒電極3、外筒4、ピストン6、ピストンロッド9、ボトムバルブ10、下側スペーサ14、中間筒電極15、流路形成部材16、ロッドガイド19、通路形成部材22、上側スペーサ27を含んで構成されている。
内筒電極3は、軸方向に延びる円筒体として形成され、内部に電気粘性流体2が封入されている。また、内筒電極3の内部には、ピストンロッド9が挿入され、内筒電極3の外側(径方向外側)には、外筒4と、内筒電極3と外筒4との間に位置する中間筒電極15とが同軸となるように設けられている。
内筒電極3は、下端3A側がボトムバルブ10のバルブボディ11に嵌合して取付けられており、上端3B側は、通路形成部材22に嵌合(圧入)して取付けられている。また、内筒電極3の外周側には、後述する複数本(例えば、4本)の流路形成部材16が螺旋状に巻回して取付けられている。内筒電極3は、導体となる材料からなり、後述する外筒4、ボトムバルブ10、閉塞部材18等を介してバッテリ28の負極に電気的に接続されている。
外筒4は、シリンダ装置1の外殻をなすもので、導体となる材料によって円筒体として形成されている。外筒4は、内筒電極3および中間筒電極15の外周側(径方向外側)に設けられており、中間筒電極15との間に流路17と連通するリザーバ室Aを形成している。この場合、外筒4の下端側は、溶接手段等を用いてボトムキャップ5が固着されることにより閉塞端となっている。
一方、外筒4の上端側は、開口端となっている。外筒4の開口端側には、例えばかしめ部4Aが径方向の内側に屈曲して形成されている。かしめ部4Aは、シール部材21の環状板体21Aの外周側を抜止め状態で保持している。
ここで、内筒電極3と外筒4とはシリンダを構成し、該シリンダ内には、電気粘性流体2(ERF:Electro Rheological Fluid)が封入されている。なお、図1および図2では、封入されている電気粘性流体2を無色透明で表している。
電気粘性流体2は、電界(電圧)により性状が変化するものである。即ち、電気粘性流体2は、印加される電圧に応じて粘度が変化する。電気粘性流体2は、例えばシリコンオイル等からなる基油(ベースオイル)と、該基油に混ぜ込まれ(分散され)電界の変化に応じて粘性を可変にする粒子(微粒子)とにより構成されている。
シリンダ装置1は、内筒電極3と中間筒電極15との間の流路17内に電位差を発生させ、該流路17を通過する電気粘性流体2の粘度を制御することで、発生減衰力を制御(調整)することができる。
中間筒電極15と外筒4との間には、環状のリザーバ室Aが形成されている。リザーバ室A内には、電気粘性流体2と共に作動気体となるガスが封入されている。このガスは、大気圧状態の空気であってもよく、また圧縮された窒素ガス等の気体を用いてもよい。リザーバ室A内のガスは、ピストンロッド9の縮小(縮み行程)時に、ピストンロッド9の進入体積分を補償すべく圧縮される。
ピストン6は、内筒電極3内に摺動可能に設けられている。ピストン6は、内筒電極3内を上側に位置するロッド側油室Bと下側に位置するボトム側油室Cとに仕切っている。ピストン6には、ロッド側油室Bとボトム側油室Cとを連通可能とする油路6A,6Bがそれぞれ周方向に離間して複数個形成されている。ここで、シリンダ装置1は、ユニフロー構造になっている。このため、内筒電極3内の電気粘性流体2は、ピストンロッド9の縮み行程と伸び行程との両行程で、ロッド側油室Bから後述の通路孔26を通じて流路17に向け、常に一方向(図1中の矢印F1の方向)に流通する。
このようなユニフロー構造を実現するため、ピストン6の上端面には、例えばピストンロッド9の縮小行程(縮み行程)でピストン6が内筒電極3内を下向きに摺動変位するときに開弁し、これ以外のときには閉弁する縮み側逆止弁7が設けられている。縮み側逆止弁7は、ボトム側油室C内の電気粘性流体2がロッド側油室Bに向けて各油路6A内を流通するのを許し、これとは逆向きに電気粘性流体2が流れるのを阻止する。即ち、縮み側逆止弁7は、ボトム側油室Cからロッド側油室Bへの電気粘性流体2の流通のみを許容する。
ピストン6の下端面には、例えば伸長側のディスクバルブ8が設けられている。伸長側のディスクバルブ8は、ピストンロッド9の伸長行程(伸び行程)でピストン6が内筒電極3内を上向きに摺動変位するときに、ロッド側油室B内の圧力がリリーフ設定圧を越えると開弁し、このときの圧力を、各油路6Bを介してボトム側油室C側にリリーフする。
ロッドとしてのピストンロッド9は、内筒電極3内を軸方向(内筒電極3および外筒4の軸方向、即ちシリンダ装置1の中心軸線と同方向であり、図1の上,下方向)に延びている。ピストンロッド9は、下端が内筒電極3内でピストン6に連結(固定)され、上端がロッド側油室Bを通って内筒電極3および外筒4の外部へ延出されている。この場合、ピストンロッド9の下端側には、ナット9A等を用いてピストン6が締着されている。一方、ピストンロッド9の上端側は、閉塞部材18を介して外部に突出している。なお、ピストンロッド9の下端をさらに延ばしてボトム部(例えば、ボトムキャップ5)側から外向きに突出させた両ロッド形式の緩衝器としてもよい。
内筒電極3の下端3A側には、内筒電極3とボトムキャップ5との間に位置してボトムバルブ10が設けられている。ボトムバルブ10は、ボトム側油室Cとリザーバ室Aとを連通または遮断するものである。このために、ボトムバルブ10は、バルブボディ11、伸び側逆止弁12、およびディスクバルブ13を含んで構成されている。バルブボディ11は、ボトムキャップ5と内筒電極3との間でリザーバ室Aとボトム側油室Cとを仕切っている。
バルブボディ11には、リザーバ室Aとボトム側油室Cとを連通可能とする油路11A,11Bがそれぞれ周方向に間隔をもって形成されている。バルブボディ11の上面側には、段差部11Cが形成され、段差部11Cには、内筒電極3の下端3Aが嵌合して固定されている。また、段差部11Cには、環状の下側スペーサ14が内筒電極3の外周側に嵌合して取付けられている。ここで、バルブボディ11は、後述のロッドガイド19が金属材料(導体)である場合に、絶縁体、誘電体、高抵抗体等からなる材料、例えば硬質な樹脂材料を用いて形成することができる。
伸び側逆止弁12は、例えばバルブボディ11の上面側に設けられている。伸び側逆止弁12は、ピストンロッド9の伸長行程でピストン6が上向きに摺動変位するときに開弁し、これ以外のときには閉弁する。伸び側逆止弁12は、リザーバ室A内の電気粘性流体2がボトム側油室Cに向けて各油路11A内を流通するのを許し、これとは逆向きに電気粘性流体2が流れるのを阻止する。即ち、伸び側逆止弁12は、リザーバ室A側からボトム側油室C側への電気粘性流体2の流通のみを許容する。
縮小側のディスクバルブ13は、例えばバルブボディ11の下面側に設けられている。縮小側のディスクバルブ13は、ピストンロッド9の縮小行程でピストン6が下向きに摺動変位するときに、ボトム側油室C内の圧力がリリーフ設定圧を越えると開弁し、このときの圧力を、各油路11Bを介してリザーバ室A側にリリーフする。
下側スペーサ14は、中間筒電極15の下端側を軸方向および径方向に位置決めした状態で保持している。下側スペーサ14は、例えば電気絶縁性材料(アイソレータ)を用いることで絶縁体または高抵抗体として形成され、内筒電極3と中間筒電極15との間、バルブボディ11と中間筒電極15との間をそれぞれ電気的に絶縁した状態に保っている。また、下側スペーサ14には、流路17をリザーバ室Aに対して連通させる複数の油路14Aが形成されている。
中間筒電極15は、内筒電極3の外周側(径方向外側)に内筒電極3を取囲むように設けられている。中間筒電極15は、内筒電極3と外筒4との間に位置して軸方向に延びる圧力管によって形成されている。中間筒電極15は、導体となる材料(例えば、金属材料)からなり、後述するバッテリ28の正極に電気的に接続されている。中間筒電極15と内筒電極3との間には、下端側がリザーバ室Aに連通すると共に、上端側がロッド側油室Bに連通する流路17が形成されている。
中間筒電極15は、下側スペーサ14から上端側に向けて軸方向に延びる小径部15Aと、小径部15Aの上端から外筒4に向けて拡径された拡径部15Bとにより形成されている。中間筒電極15の小径部15Aの下端側は、下側スペーサ14を介してボトムバルブ10のバルブボディ11に対して上,下方向と径方向に位置決め状態で保持されている。一方、中間筒電極15の拡径部15Bは、中間筒電極15の閉塞部材18が設けられる上端側に形成されている。中間筒電極15の拡径部15Bは、後述する上側スペーサ27を介して閉塞部材18に対して上,下方向と径方向に位置決め状態で保持されている。
内筒電極3の外周面には、複数本(例えば、4本)の流路形成部材16が上,下方向に螺旋状に延びて設けられている。これら流路形成部材16は、上端側16Aから下端側16Bに向けて時計回りで内筒電極3の外周面に固着されている。各流路形成部材16は、内筒電極3の外周面から突出した突条として形成され、突条の先端部位は、中間筒電極15の小径部15Aの内周面に当接している。これにより、各流路形成部材16は、内筒電極3と中間筒電極15との間に複数本(例えば、4本)の流路17を形成している。各流路形成部材16は、エラストマ等の弾性を有し、かつ電気的絶縁性を有する高分子材料、例えば合成ゴムにより形成されている。各流路形成部材16は、例えば接着剤等を用いて内筒電極3に対して固着(接着)されている。
各流路17は、各流路形成部材16によって螺旋状に分割されることにより、内筒電極3と中間筒電極15との間に形成されている。各流路17には、軸方向の一端側となる上側から他端側となる下側に向け、ピストンロッド9の移動により内筒電極3内の電気粘性流体2が流動する。各流路17は、内筒電極3の上端3B側で後述の通路形成部材22の通路孔26を介して内筒電極3内のロッド側油室Bと常時連通している。
即ち、図2に電気粘性流体2の流れ方向を矢印F1で示すように、電気粘性流体2は、ピストン6の縮み行程および伸び行程の両方で、ロッド側油室Bから内筒電極3の上端3Bを越えて、各通路孔26を通じて各流路17内に流入する。各流路17内に流入した電気粘性流体2は、ピストンロッド9が内筒電極3内を進退動するとき(即ち、縮み行程と伸び行程を繰返す間)に、この進退動により各流路17を上端側から下端側に向けて流動する。
電気粘性流体2は、ピストンロッド9の伸び側の移動と縮み側の移動とにより、内筒電極3内から各流路17に流入し、各流路17内を軸方向の一端側から他端側に向けて流動する。そして、各流路17を流れた電気粘性流体2は、中間筒電極15の下端側から下側スペーサ14の油路14Aを介してリザーバ室Aへと流出する。
各流路17では、内筒電極3内でピストン6が摺動することによって流通する電気粘性流体2に抵抗を付与する。即ち、各流路17内には、中間筒電極15に印加される電圧に応じた電位差が発生し、電気粘性流体2の粘度が変化する。この場合、シリンダ装置1は、中間筒電極15に印加される電圧が大きくなるに従って、発生減衰力の特性(減衰力特性)をソフト(Soft)な特性(軟特性)からハード(Hard)な特性(硬特性)に連続的に調整することができる。なお、シリンダ装置1は、減衰力特性を連続的でなくとも、2段階または3段階以上に調整可能なものであってもよい。
次に、リザーバ室Aとロッド側油室Bとの上端側を閉塞する閉塞部材18について説明する。
閉塞部材18は、内筒電極3と中間筒電極15と外筒4との上端部に設けられている。この閉塞部材18は、ピストンロッド9を支持し、軸方向の上端側が外筒4に設けられ、軸方向の下端側が内筒電極3の上端3Bを覆うように外側圧入されている。閉塞部材18は、内筒電極3の上側部分および中間筒電極15の上側部分を、外筒4の中央に位置決めする。そして、閉塞部材18は、ロッドガイド19と、通路形成部材22とを含んで構成されている。
ロッドガイド19は、上端側が外筒4に設けられ、下端側が後述の通路形成部材22内に圧入されている。ロッドガイド19は、段付円筒体として形成され、内筒電極3と外筒4との上端側を閉塞している。ロッドガイド19は、ピストンロッド9を支持するもので、例えば金属材料、硬質な樹脂材料等に成形加工、切削加工等を施すことにより所定形状の筒体として形成されている。この場合、ロッドガイド19は、バルブボディ11が金属材料(導体)である場合に、絶縁体、誘電体、高抵抗体等からなる材料、例えば樹脂材料を用いて形成することができる。ロッドガイド19は、その内周側でピストンロッド9を軸方向に摺動可能に案内(ガイド)する。
ここで、ロッドガイド19は、上側に位置して外筒4の内周側に挿嵌される大径部19Aと、大径部19Aの下端側に位置して内筒電極3の内周側に挿嵌される小径部19Bとにより形成されている。ロッドガイド19の小径部19Bの内周側には、ピストンロッド9を軸方向に摺動可能にガイドするガイドブッシュ20が挿嵌されている。このガイドブッシュ20は、例えば金属筒の内周面に4フッ化エチレンコーティングを施すことにより形成されている。さらに、小径部19Bの外周側には、大径部19Aの下側に位置して後述の通路形成部材22と上側スペーサ27とが径方向に重なって設けられている。
ロッドガイド19の大径部19Aと外筒4のかしめ部4Aとの間には、環状のシール部材21が設けられている。シール部材21は、大径部19Aの上面に当接した金属性の円環状の板体からなる環状板体21Aと、該環状板体21Aの内径側に焼き付等の手段で固着された弾性を有する樹脂材料からなる弾性体21Bとを含んで構成されている。シール部材21は、弾性体21Bの内周側がピストンロッド9の外周面に摺接することにより、ピストンロッド9との間を液密、気密に封止(シール)している。また、ロッドガイド19とシール部材21との間には、リザーバ室Aに連通するガス室Dが形成されている。
通路形成部材22は、閉塞部材18の一部を構成するもので、内筒電極3と後述の上側スペーサ27との間に設けられている。通路形成部材22は、例えばロッドガイド19よりも硬質な金属材料により円筒状に形成されている。即ち、通路形成部材22とロッドガイド19とは、軸方向に力を掛けた際に、通路形成部材22の方がロッドガイド19に対して変形量が小さい金属材料で形成されている。これにより、通路形成部材22は、シリンダ装置1を組付けたときに内筒電極3に作用する軸力および残留軸力を受けることができるので、ロッドガイド19の材料変更、表面加工等の処理を施すことなく、閉塞部材18の強度を高めることができる。
そして、通路形成部材22は、ロッドガイド19の小径部19Bが挿入されるロッドガイド挿入部23と、内筒電極3の上端3B側が挿入される内筒電極挿入部24と、内筒電極挿入部24の周方向に離間して形成された複数(例えば、4本)の通路孔26とを含んで構成されている。
図2、図4に示すように、ロッドガイド挿入部23は、通路形成部材22の上側を構成し、内周23Aにロッドガイド19の小径部19Bが圧入されている。一方、内筒電極挿入部24は、通路形成部材22の下側を構成し、内周24Aに内筒電極3が圧入されている。内筒電極挿入部24の内周24Aには、段差部25が形成され、この段差部25には、内筒電極3の上端3Bが当接している。即ち、内筒電極挿入部24は、内筒電極3の上端3B部(一端部)を覆う軸方向に延びる環状側部を構成している。
通路孔26は、通路形成部材22のうち内筒電極3の上端3B部を覆う軸方向に延びる内筒電極挿入部24に設けられている。具体的には、通路孔26は、内筒電極挿入部24の内周24A側で周方向に離間して複数個(例えば、4個)形成されている。各通路孔26は、内筒電極3の上端3B部側で内筒電極3内に連通して流路17に向けて軸方向に延び、ピストンロッド9の伸び側の移動および縮み側の移動により内筒電極3内の電気粘性流体2を流路17に導くものである。
そして、各通路孔26は、段差部25に対応する位置で内筒電極挿入部24の内周24Aから径方向外側に向けて延びる径方向通路26Aと、径方向通路26Aから流路17に向けて軸方向に延びる軸方向通路26Bとからなっている。これにより、各通路孔26は、内筒電極3内(ロッド側油室B)と、内筒電極3と中間筒電極15との間に形成された流路17とを連通している。
従って、ピストンロッド9の伸び側または縮み側の移動により、内筒電極3内の電気粘性流体2は、内筒電極3の上端3Bから溢れるように各通路孔26の径方向通路26Aに流出し、軸方向通路26Bから流路17に向けて流出する。この場合、各通路孔26の軸方向通路26Bは、内筒電極3および中間筒電極15と同じ軸方向に延びているので、電気粘性流体2を円滑に各流路17に向けて流出させることができ、圧力損失を小さくすることができる。また、各通路孔26は、内筒電極3内から流路17に向けて流通する電気粘性流体2を整流させることができるので、気泡の発生を低減することができる。これにより、シリンダ装置1の減衰力特性を安定させることができる。
軸方向通路26Bの流路側端部には、径方向内周側から径方向外周側に向けて傾斜する通路側傾斜面26B1が形成されている。即ち、軸方向通路26Bは、通路側傾斜面26B1により径方向通路26A側から流路17側に向けて径方向外側に拡径した通路となっている。従って、通路側傾斜面26B1は、例えば流路17で発生した気泡を通路側傾斜面26B1に沿って上方に導く(抜けやすくする)ことができる。これにより、通路形成部材22の下端側に気泡溜まりが発生するのを低減することができるので、シリンダ装置1の応答性を向上させることができる。
絶縁部材としての上側スペーサ27は、中間筒電極15の拡径部15Bと通路形成部材22の内筒電極挿入部24との間に設けられている。この上側スペーサ27は、中間筒電極15の上端側(拡径部15B側)を軸方向および径方向に位置決めした状態で閉塞部材18側に保持されている。上側スペーサ27は、下側スペーサ14と同様に、例えば電気絶縁性材料(アイソレータ)を用いることで絶縁体または高抵抗体として形成され、内筒電極3と中間筒電極15との間および閉塞部材18と中間筒電極15との間をそれぞれ電気的に絶縁した状態に保っている。
図2に示すように、上側スペーサ27の流路側端部には、径方向内周側から径方向外周側に向けて傾斜する絶縁部材側傾斜面27Aが形成されている。この絶縁部材側傾斜面27Aは、例えば流路17で発生した気泡を絶縁部材側傾斜面27Aに沿って上方(通路孔26)に導く(抜けやすくする)ことができる。これにより、上側スペーサ27の下端側に気泡溜まりが発生するのを低減することができるので、シリンダ装置1の応答性を向上させることができる。
バッテリ28は、正極が図示しない高電圧ドライバを介して中間筒電極15に接続されている。このバッテリ28は、中間筒電極15への電圧供給部(電界供給部)となっている。これにより、バッテリ28は、流路17内を流通する電気粘性流体2(電気粘性流体)に印加される電圧(電界)の大きさに応じて、発生減衰力の特性(減衰力特性)をソフト(Soft)な特性(軟特性)とハード(Hard)な特性(硬特性)との間で連続的に調整している。
バッテリ28(および高電圧ドライバ)は、電圧供給部(電界供給部)となり、中間筒電極15は、流路17内の電気粘性流体2に電界(電圧)をかける電極(エレクトロード)となる。この場合、中間筒電極15の両端側は、電気絶縁性の下側スペーサ14と上側スペーサ27とによって電気的に絶縁されている。一方、内筒電極3は、閉塞部材18、ボトムキャップ5、外筒4、高電圧ドライバ等を介して負極(グランド)に接続されている。高電圧ドライバは、シリンダ装置1の減衰力を可変に調整するためのコントローラ(図示せず)から出力される指令(高電圧指令)に基づいて、バッテリ28から出力される直流電圧を昇圧して中間筒電極15に供給(出力)する。
第1の実施形態によるシリンダ装置1は、上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
シリンダ装置1を自動車等の車両に実装するときは、例えばピストンロッド9の上端側を車両の車体側に取付け、外筒4の下端側(ボトムキャップ5側)を車輪側(車軸側)に取付ける。車両の走行時には、路面の凹凸等により、上,下方向の振動が発生すると、ピストンロッド9が外筒4から伸長、縮小するように変位する。このとき、コントローラからの指令によりバッテリ28を用いて各流路17内に電位差を発生させ、各流路17を通過する電気粘性流体2の粘度を制御することにより、シリンダ装置1の発生減衰力を可変に調整する。
ピストンロッド9の伸び行程時には、内筒電極3内のピストン6の移動によってピストン6の縮み側逆止弁7が閉じる。ピストン6のディスクバルブ8の開弁前には、ロッド側油室Bの電気粘性流体2が加圧され、ロッド側油室B内の電気粘性流体2は、通路形成部材22の通路孔26を通じて各流路17内に流入する。このとき、ピストン6が移動した分の電気粘性流体2は、リザーバ室Aからボトムバルブ10の伸び側逆止弁12を開いてボトム側油室Cに流入する。
一方、ピストンロッド9の縮み行程時には、内筒電極3内のピストン6の移動によってピストン6の縮み側逆止弁7が開き、ボトムバルブ10の伸び側逆止弁12が閉じる。ボトムバルブ10(ディスクバルブ13)の開弁前には、ボトム側油室Cの電気粘性流体2がロッド側油室Bに流入する。これと共に、ピストンロッド9が内筒電極3内に進入した分に相当する電気粘性流体2が、ロッド側油室Bから通路形成部材22の各通路孔26を通じて各流路17内に流入する。
従って、いずれの場合も(伸び行程時も縮み行程時も)、各流路17内に流入した電気粘性流体2は、各流路17の電位差(中間筒電極15と内筒電極3との間の電位差)に応じた粘度で各流路17内を出口側(下側)に向けて通過し、各流路17から下側スペーサ14の油路14Aを通じてリザーバ室Aに流出する。このとき、シリンダ装置1は、各流路17を通過する電気粘性流体2の粘度に応じた減衰力が発生し、車両の上下振動を緩衝(減衰)することができる。
ところで、上述した従来技術によるシリンダ装置は、内筒電極内の電気粘性流体が内筒電極の上端側に形成された横穴を通じて流路に流入している。この場合、電気粘性流体は、内筒電極の横穴から流出したときに中間筒電極の内周面に衝突し、様々な方向に向きを変えることになる。これにより、電気粘性流体は、その流れが乱れた状態で内筒電極と中間筒電極との間の流路に流入するので、圧力損失が大きくなり、減衰力が高くなる虞がある。また、流路で発生した気泡が上側スペーサ(絶縁部材)の下端と横穴との間に溜った場合には、シリンダ装置の作動初期にこの気泡が潰れた後で油圧が上昇し始めるので、減衰力の応答性が悪化したり、異音が発生したりする虞がある。
そこで、第1の実施形態では、内筒電極3に電気粘性流体2を通過させるための横穴を廃止し、内筒電極3内(ロッド側油室B)から流路17に向けて電気粘性流体2を円滑に流すための閉塞部材18(通路形成部材22)を設けている。この通路形成部材22には、内筒電極3の上端3Bよりも上方に位置して径方向外側に向けて延びる径方向通路26Aと径方向通路26Aから流路17に向けて軸方向に延びる軸方向通路26Bからなる4本の通路孔26が形成されている。
これにより、ロッド側油室B内の電気粘性流体2は、図1から図3に二点鎖線で示す矢印F1のように、各通路孔26の径方向通路26Aから軸方向通路26Bを通じて流路17に流出する。この場合、軸方向通路26Bは、内筒電極3および中間筒電極15と軸方向に平行に延びている。従って、通路形成部材22の各通路孔26は、電気粘性流体2を流路17に向けて整流させることができる。その結果、電気粘性流体2は、軸方向通路26Bから流路17に向けて円滑に流入させることができるので、圧力損失を小さくしてシリンダ装置1の減衰力特性(特に、ソフト側の減衰力特性)を安定させることができる。
また、軸方向通路26Bの下端側(流路側端部)には、径方向内周側から径方向外周側に向けて傾斜する通路側傾斜面26B1が形成されている。また、上側スペーサ27の下端側(流路側端部)にも、径方向内周側から径方向外周側に向けて傾斜する絶縁部材側傾斜面27Aが形成されている。
これにより、流路17で発生した気泡は、上側スペーサ27の絶縁部材側傾斜面27Aおよび通路孔26の通路側傾斜面26B1を沿ってロッド側油室B内に移動してピストンロッド9とロッドガイド19との間からガス室D内へと導かれる。従って、上側スペーサ27の下端および通路形成部材22の下端に気泡溜まりが発生するのを低減することができるので、減衰力の応答性を向上することができ、また異音の発生を抑制することができる。
次に、図5、図6は、本発明の第2の実施形態を示している。本実施形態の特徴は、各通路孔の軸方向通路を流路(流路形成部材)の螺旋方向と同じ方向に傾斜させる構成としたことにある。なお、第2の実施形態では、前述した第1の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図5において、通路形成部材31は、第1の実施形態による通路形成部材22と同様に、上側部分が内周32Aにロッドガイド19の小径部19Bが圧入されるロッドガイド挿入部32となり、下側部分が内周33Aに内筒電極3の上端3B側が圧入される内筒電極挿入部33となっている。そして、内筒電極挿入部33の内周33Aには、内筒電極3の上端3Bが当接する段差部34が形成されている。即ち、内筒電極挿入部33は、内筒電極3の上端3B部(一端部)を覆う軸方向に延びる環状側部を構成している。
通路孔35は、内筒電極挿入部33の内周33A側で周方向に離間して複数個(例えば、4個)形成されている。各通路孔35は、内筒電極3の上端3B部側で内筒電極3内(ロッド側油室B)に連通して流路17に向けて軸方向に延び、ピストンロッド9の伸び側の移動および縮み側の移動により内筒電極3内の電気粘性流体2を流路17に導くものである。そして、各通路孔35は、段差部34に対応する位置で内筒電極挿入部33の内周33Aから径方向外側に向けて延びる径方向通路35Aと、径方向通路35Aから流路17に向けて軸方向に延びる軸方向通路35Bとからなっている。また、軸方向通路35Bの流路側端部には、径方向内周側から径方向外周側に向けて傾斜する通路側傾斜面35B1が形成されている。
ここで、軸方向通路35Bは、内筒電極3の外周側に螺旋状に巻回する流路形成部材16の上端側16A(一端側)の傾斜方向と同じ方向に傾斜している。即ち、軸方向通路35Bは、径方向通路35Aから各流路17に向けて同じ方向に延びている。この場合、図6に二点鎖線で示す矢印F2のように、電気粘性流体2は、流路形成部材16の巻回方向と同じ方向(上方からみて時計回り方向)で軸方向通路35Bから流路17に向けて流出する。
従って、各通路孔35の軸方向通路35Bは、電気粘性流体2をより円滑に各流路形成部材16間の各流路17に導くことができる。これにより、各通路孔35の軸方向通路35Bから各流路17に向けて流出する電気粘性流体2をより整流させることができるので、ピストンロッド9の伸縮時における圧力損失を小さくすることができると共に、気泡の発生を低減することができる。かくして、このように構成された第2の実施形態においても、前述した第1の実施形態と同様に、シリンダ装置1の減衰力特性を安定させることができる。
なお、第1の実施形態では、各通路孔26は、周方向で同じ幅に形成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図7に示す第1の変形例のように、各通路孔41は、電気粘性流体2の流れ方向の上流側(入口側)の幅よりも下流側(出口側)の幅を広く形成してもよい。また、逆に電気粘性流体2の流れ方向の上流側の幅よりも下流側の幅を狭く形成してもよい。このことは、第2の実施形態についても同様である。
第1の実施形態では、閉塞部材18は、ロッドガイド19と通路形成部材22とにより分割形成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図8に示す第2の変形例のように、閉塞部材51は、ロッドガイド部51Aと通路形成部51Bとにより一体形成されていてもよい。このことは、第2の実施形態および第1の変形例についても同様である。
第1の実施形態では、通路孔26は、通路形成部材22の周方向に離間して4個形成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば通路孔26を1〜3個または5個以上形成してもよい。このことは、第2の実施形態および第1,第2の変形例についても同様である。
第1の実施形態では、流路形成部材16は、内筒電極3の外周側に周方向に離間して4個形成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば流路形成部材16を1〜3個または5個以上形成してもよい。このことは、第2の実施形態および第1,第2の変形例についても同様である。
第1の実施形態では、シリンダ装置1をユニフロー構造とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばシリンダ装置をバイフロー構造としてもよい。なお、バイフロー構造とした場合には、ロッドの進退方向が反対になったときには、各通路孔26が流出部となる。このことは、第2の実施形態および第1,第2の変形例についても同様である。
各実施形態では、シリンダ装置1を上下方向に配置する構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばエアレーションを起こさない範囲で傾けて配置する等、取付対象に応じて所望の方向に配置することができる。
各実施形態では、電気粘性流体2は、軸方向の上端側(一端側)から下端側(他端側)に向けて流動する構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、シリンダ装置1の配設方向に応じて、例えば下端側から上端側に向けて流動する構成、左端側(または右端側)から右端側(または左端側)に向けて流動する構成、前端側(または後端側)から後端側(または前端側)に向けて流動する構成等、軸方向の他端側から一端側に向けて流動する構成とすることができる。
各実施形態では、シリンダ装置1を4輪自動車に用いる場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば2輪車に用いる緩衝器、鉄道車両に用いる緩衝器、一般産業機器を含む各種の機械機器に用いる緩衝器、建築物に用いる緩衝器等、緩衝すべき対象を緩衝する各種のシリンダ装置(緩衝器)として広く用いることができる。さらに、実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。即ち、シリンダ装置(緩衝器)は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更が可能である。
以上説明した実施形態に基づくシリンダ装置として、例えば以下に述べる態様のものが考えられる。
第1の態様としては、電界により流体の性状が変化する電気粘性流体が封入され、内部にロッドが挿入されるシリンダ装置であって、互いに異なる電位の電極となる内筒電極と前記内筒電極の外周に設けられる中間筒電極と、前記中間筒電極の外周に設けられる外筒と、前記内筒電極と前記中間筒電極と前記外筒との一端部に設けられる閉塞部材と、前記内筒電極と前記中間筒電極との間に形成され、軸方向の一端側から他端側に向けて前記ロッドの少なくとも伸び側の移動により前記電気粘性流体が流動する流路と、を有し、前記中間筒電極の前記閉塞部材が設けられる一端側には、その外径が拡径された拡径部が形成されており、前記閉塞部材は、前記ロッドを支持し、軸方向の一端が前記外筒に設けられ、他端が前記内筒電極の一端部を覆うように外側圧入されており、前記閉塞部材の前記内筒電極の一端部を覆う軸方向に延びる環状側部には、前記内筒電極の一端部側で前記内筒電極内に連通し前記流路に向けて軸方向に延び、前記ロッドの少なくとも伸び側の移動により前記内筒電極内の前記電気粘性流体を前記流路に導く一または複数の通路孔が形成され、前記拡径部と前記環状側部との間には、絶縁部材が設けられている。
第2の態様としては、第1の態様において、前記閉塞部材は、前記ロッドを支持し前記外筒に設けられるロッドガイドと、前記絶縁部材と前記内筒電極との間に設けられ、前記一または複数の通路孔が形成された通路形成部材とにより構成され、前記ロッドガイドと前記通路形成部材とは、軸方向に力を掛けた際に、前記通路形成部材の方が前記ロッドガイドに対して変形量が小さい金属材料で形成されている。
第3の態様としては、第1または第2の態様において、前記通路孔の前記流路側端部には、径方向内周側から径方向外周側に向けて傾斜する通路側傾斜面が形成されている。
第4の態様としては、第1,第2または第3の態様において、前記絶縁部材の前記流路側端部には、径方向内周側から径方向外周側に向けて傾斜する絶縁部材側傾斜面が形成されている。
第5の態様としては、第1,第2,第3または第4の態様において、前記一または複数の通路孔は、前記内筒電極の一端部側で前記内筒電極内に連通し径方向外側に向けて延びる径方向通路と、前記径方向通路から前記流路に向けて軸方向に延びる軸方向通路とからなっている。
第6の態様としては、第5の態様において、前記流路には、前記内筒電極と前記中間筒電極との間で軸方向の一端側から他端側へと螺旋状に延びる一または複数の流路形成部材が設けられ、前記軸方向通路は、前記一または複数の流路形成部材の一端側の傾斜方向と同じ方向に傾斜している。
1 シリンダ装置
2 電気粘性流体
3 内筒電極
4 外筒
9 ピストンロッド(ロッド)
15 中間筒電極
15B 拡径部
17 流路
18,51 閉塞部材
19 ロッドガイド
22,31 通路形成部材
24 内筒電極挿入部
26,35,41 通路孔
26A,35A 径方向通路
26B,35B 軸方向通路
26B1,35B1 通路側傾斜面
27 上側スペーサ(絶縁部材)
27A 絶縁部材側傾斜面

Claims (6)

  1. 電界により流体の性状が変化する電気粘性流体が封入され、内部にロッドが挿入されるシリンダ装置であって、
    互いに異なる電位の電極となる内筒電極と前記内筒電極の外周に設けられる中間筒電極と、
    前記中間筒電極の外周に設けられる外筒と、
    前記内筒電極と前記中間筒電極と前記外筒との一端部に設けられる閉塞部材と、
    前記内筒電極と前記中間筒電極との間に形成され、軸方向の一端側から他端側に向けて前記ロッドの少なくとも伸び側の移動により前記電気粘性流体が流動する流路と、
    を有し、
    前記中間筒電極の前記閉塞部材が設けられる一端側には、その外径が拡径された拡径部が形成されており、
    前記閉塞部材は、前記ロッドを支持し、軸方向の一端が前記外筒に設けられ、他端が前記内筒電極の一端部を覆うように外側圧入されており、
    前記閉塞部材の前記内筒電極の一端部を覆う軸方向に延びる環状側部には、前記内筒電極の一端部側で前記内筒電極内に連通し前記流路に向けて軸方向に延び、前記ロッドの少なくとも伸び側の移動により前記内筒電極内の前記電気粘性流体を前記流路に導く一または複数の通路孔が形成され、
    前記拡径部と前記環状側部との間には、絶縁部材が設けられていることを特徴とするシリンダ装置。
  2. 前記閉塞部材は、前記ロッドを支持し前記外筒に設けられるロッドガイドと、前記絶縁部材と前記内筒電極との間に設けられ、前記一または複数の通路孔が形成された通路形成部材とにより構成され、
    前記ロッドガイドと前記通路形成部材とは、軸方向に力を掛けた際に、前記通路形成部材の方が前記ロッドガイドに対して変形量が小さい金属材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシリンダ装置。
  3. 前記通路孔の前記流路側端部には、径方向内周側から径方向外周側に向けて傾斜する通路側傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダ装置。
  4. 前記絶縁部材の前記流路側端部には、径方向内周側から径方向外周側に向けて傾斜する絶縁部材側傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1、2または3に記載のシリンダ装置。
  5. 前記一または複数の通路孔は、前記内筒電極の一端部側で前記内筒電極内に連通し径方向外側に向けて延びる径方向通路と、前記径方向通路から前記流路に向けて軸方向に延びる軸方向通路とからなることを特徴とする請求項1、2、3または4に記載のシリンダ装置。
  6. 前記流路には、前記内筒電極と前記中間筒電極との間で軸方向の一端側から他端側へと螺旋状に延びる一または複数の流路形成部材が設けられ、
    前記軸方向通路は、前記一または複数の流路形成部材の一端側の傾斜方向と同じ方向に傾斜していることを特徴とする請求項5に記載のシリンダ装置。
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