JP2019127551A - 硬化性樹脂組成物、硬化物、接着剤、接着フィルム、カバーレイフィルム、フレキシブル銅張積層板、及び、回路基板 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、硬化物、接着剤、接着フィルム、カバーレイフィルム、フレキシブル銅張積層板、及び、回路基板 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化後に高いガラス転移温度を有し、耐熱分解性、接着性、及び、長期耐熱性に優れる硬化物を得ることができる硬化性樹脂組成物を提供する。また、該硬化性樹脂組成物の硬化物、該硬化性樹脂組成物を含む接着剤、該硬化性樹脂組成物を用いてなる接着フィルム、カバーレイフィルム、フレキシブル銅張積層板、及び、回路基板を提供する。【解決手段】硬化性樹脂と硬化剤とを含有する硬化性樹脂組成物であって、60℃におけるタック値が25℃におけるタック値に対して2倍以上であり、硬化物のポリイミドに対する初期接着力が3.4N/cm以上であり、かつ、200℃で100時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力が前記初期接着力に対して0.8倍以上である硬化性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、硬化後に高いガラス転移温度を有し、耐熱分解性、接着性、及び、長期耐熱性に優れる硬化物を得ることができる硬化性樹脂組成物に関する。また、本発明は、該硬化性樹脂組成物の硬化物、該硬化性樹脂組成物を含む接着剤、該硬化性樹脂組成物を用いてなる接着フィルム、カバーレイフィルム、フレキシブル銅張積層板、及び、回路基板に関する。
低収縮であり、接着性、絶縁性、及び、耐薬品性に優れるエポキシ樹脂等の硬化性樹脂は、多くの工業製品に使用されている。特に電子機器用途では、短時間の耐熱性に関するはんだリフロー試験や繰り返しの耐熱性に関する冷熱サイクル試験において良好な結果が得られる硬化性樹脂組成物が多く用いられている。
近年、車載用電気制御ユニット(ECU)や、SiC、GaNを用いたパワーデバイス等が注目されているが、これらの用途において用いられる硬化性樹脂組成物には、短時間や繰り返しの耐熱性ではなく、連続して長期間高温に曝された際の耐熱性(長期耐熱性)が求められる。
硬化性樹脂組成物に用いられる硬化剤として、特許文献1には、両末端に酸無水物構造を有するイミドオリゴマー硬化剤が開示されているが、エポキシ樹脂等の硬化性樹脂との相溶性が不充分であるため、得られる硬化性樹脂組成物が長期耐熱性に劣るものとなるという問題があった。
一方、特許文献2、3には、硬化性樹脂との相溶性を向上させるため、柔軟なシロキサン骨格や脂環式骨格を導入したポリイミドを硬化剤として用いた硬化性樹脂組成物が開示されている。しかしながら、シロキサン骨格や脂環式骨格を導入すると、得られる硬化物のガラス転移温度が低下しやすく、ECUやパワーデバイス等の動作温度での機械的強度や長期耐熱性に劣るものとなるという問題があった。
また、特許文献4には、特定構造を有する酸二無水物を用いてなり、両末端にフェノール性水酸基又はアニリン性アミノ基を有するイミドオリゴマーが開示されている。しかしながら、このようなイミドオリゴマーを用いた場合は、溶媒への溶解性の観点から高極性の溶媒を用いる必要があり、貯蔵安定性が悪くなることや、硬化性樹脂への溶解性が不足するため、硬化物に取り込まれずに残渣となり長期耐熱性が低下することがあった。
特開昭61−270852号公報 特開2016−20437号公報 特開2016−69651号公報 国際公開第2005/100433号
本発明は、硬化後に高いガラス転移温度を有し、耐熱分解性、接着性、及び、長期耐熱性に優れる硬化物を得ることができる硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、該硬化性樹脂組成物の硬化物、該硬化性樹脂組成物を含む接着剤、該硬化性樹脂組成物を用いてなる接着フィルム、カバーレイフィルム、フレキシブル銅張積層板、及び、回路基板を提供することを目的とする。
本発明1は、硬化性樹脂と硬化剤とを含有する硬化性樹脂組成物であって、60℃におけるタック値が25℃におけるタック値に対して2倍以上であり、硬化物のポリイミドに対する初期接着力が3.4N/cm以上であり、かつ、200℃で100時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力が前記初期接着力に対して0.8倍以上である硬化性樹脂組成物である。
本発明2は、硬化性樹脂と硬化剤とを含有する硬化性樹脂組成物であって、表面自由エネルギーが40mJ/m以上であり、硬化物のポリイミドに対する初期接着力が3.4N/cm以上であり、かつ、200℃で100時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力が前記初期接着力に対して0.8倍以上である硬化性樹脂組成物である。
本発明3は、硬化性樹脂と硬化剤とを含有する硬化性樹脂組成物であって、硬化物のポリイミドに対する初期接着力が3.4N/cm以上であり、200℃で100時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力が前記初期接着力に対して0.8倍以上であり、かつ、85℃、85%RHの環境下で24時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力が前記初期接着力に対して0.8倍以上である硬化性樹脂組成物である。
以下に本発明を詳述する。なお、本発明1〜3の硬化性樹脂組成物に共通する事項については、「本発明の硬化性樹脂組成物」として記載する。
本発明者らは、硬化物のポリイミドに対する初期接着力を特定値以上とし、200℃で100時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力を該初期接着力に対して特定の割合以上とし、かつ、60℃におけるタック値を25℃におけるタック値に対して特定の割合以上とすることを検討した。
また、本発明者らは、硬化物のポリイミドに対する初期接着力を特定値以上とし、200℃で100時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力を該初期接着力に対して特定の割合以上とし、かつ、表面自由エネルギーを特定値以上とすることを検討した。
更に、本発明者らは、硬化物のポリイミドに対する初期接着力を特定値以上とし、200℃で100時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力を該初期接着力に対して特定の割合以上とし、かつ、85℃、85%RHの環境下で24時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力を特定値以上とすることを検討した。
その結果、硬化後に高いガラス転移温度を有し、耐熱分解性、接着性、及び、長期耐熱性に優れる硬化物を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化物のポリイミドに対する初期接着力が3.4N/cm以上である。上記硬化物のポリイミドに対する初期接着力が3.4N/cm以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物は、フレキシブルプリント回路基板のカバーレイ用接着剤等に好適に用いることができる。上記硬化物のポリイミドに対する初期接着力は、5N/cm以上であることが好ましく、6N/cm以上であることがより好ましい。
なお、上記ポリイミドに対する初期接着力は、1cm幅に切り出した試験片について、引張試験機を用いて、25℃において剥離速度20mm/minの条件でT字剥離を行うことで測定することができる。上記試験片としては、厚さ20μmの硬化性樹脂組成物フィルムの両面に厚さ50μmのポリイミドフィルムを積層し、190℃で1時間加熱することにより得られるものが用いられ、上記初期接着力は、該試験片作製後24時間以内に測定される値を意味する。上記硬化性樹脂組成物フィルムは、硬化性樹脂組成物を基材フィルム上に塗工し、乾燥させることにより得ることができる。上記ポリイミドとしては、カプトン200H(東レ・デュポン社製:表面粗さ0.03〜0.07μm)を用いることができる。上記引張試験機としては、例えば、UCT−500(ORIENTEC社製)等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、200℃で100時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力が上記初期接着力に対して0.8倍以上である。上記200℃で100時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力が上記初期接着力に対して0.8倍以上であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物は、車載用等の耐熱接着剤に好適に用いることができる。上記200℃で100時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力は、上記初期接着力に対して0.85倍以上であることが好ましく、0.9倍以上であることがより好ましい。
なお、上記200℃で100時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力は、上述した初期接着力の測定方法と同様にして作製した試験片を200℃で100時間保管した後、25℃まで放冷し、放冷後24時間以内に上記初期接着力と同様の方法で測定される値を意味する。
本発明1の硬化性樹脂組成物は、60℃におけるタック値が25℃におけるタック値に対して2倍以上である。上記60℃におけるタック値が上記25℃におけるタック値に対して2倍以上であることにより、本発明1の硬化性樹脂組成物は、常温での取り扱い性に優れ、接着性及び長期耐熱性に優れるものとなる。上記60℃におけるタック値は、上記25℃におけるタック値に対して2.2倍以上であることが好ましく、2.5倍以上であることがより好ましい。また、本発明1の硬化性樹脂組成物は、25℃におけるタック値が20gf/5mmφ以下であることが好ましく、15gf/5mmφ以下であることがより好ましく、10gf/5mmφ以下であることが更に好ましい。
なお、本明細書において上記「タック値」とは、プローブタック測定装置(例えば、タッキング試験機TAC−2(RHESCA社製)等)を用い、プローブ径5mm、接触速さ0.5mm/秒、テストスピード0.5mm/秒、接触荷重0.05MPa、接触時間1秒の測定条件で測定したタック値を意味する。また、上記タック値は、上記硬化性樹脂組成物をPETやポリイミド等の基材フィルム上に塗工し、乾燥させることにより得られた硬化性樹脂組成物フィルム(硬化性樹脂組成物層の厚み約20μm)について、基材フィルムとは反対側の面におけるタック値を測定することにより得られる。
本発明2の硬化性樹脂組成物は、表面自由エネルギーが40mJ/m以上である。上記表面自由エネルギーが40mJ/m以上であることにより、本発明2の硬化性樹脂組成物は、接着性及び長期耐熱性に優れるものとなる。上記表面自由エネルギーは、41mJ/m以上であることが好ましく、42mJ/m以上であることがより好ましい。
なお、本発明において上記「表面自由エネルギー」とは、接触角計を用いて水及びヨウ化メチレンとの接触角(滴下量3μL、滴下30秒後)を測定し、下記式により算出することができる。
γs=γsd+γsp
72.8(1+cosθH)=2(21.8γsd)1/2+2(51.0γsp)1/2
50.8(1+cosθI)=2(48.5γsd)1/2+2(2.3γsp)1/2
γs:表面自由エネルギー
γsd:表面自由エネルギーの分散成分
γsp:表面自由エネルギーの極性成分
θH:水に対する接触角
θI:ヨウ化メチレンに対する接触角
また、上記表面自由エネルギーは、上述したタック値の測定方法と同様にして作製した硬化性樹脂組成物フィルム(硬化性樹脂組成物層の厚み約20μm)について、基材フィルムとは反対側の面における表面自由エネルギーを測定することにより得られる。
本発明3の硬化性樹脂組成物は、85℃、85%RHの環境下で24時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力が上記初期接着力に対して0.8倍以上である。上記85℃、85%RHの環境下で24時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力が上記初期接着力に対して0.8倍以上であることにより、本発明3の硬化性樹脂組成物は、接着性及び長期耐熱性に優れるものとなる。上記85℃、85%RHの環境下で24時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力は、上記初期接着力に対して0.85倍以上であることが好ましく、0.9倍以上であることがより好ましい。
なお、上記85℃、85%RHの環境下で24時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力は、上述した初期接着力の測定方法と同様にして作製した試験片を85℃、85%RHの環境下で24時間保管した後、25℃まで放冷し、放冷後24時間以内に上記初期接着力と同様の方法で測定される値を意味する。
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化性樹脂を含有する。
上記硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、マレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。なかでもエポキシ樹脂がより好ましい。また、これらの硬化性樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が混合して用いられてもよい。
また、上記硬化性樹脂は、フィルム加工する場合は、ハンドリング性を良好にするために、25℃において液状又は半固形形状であることが好ましく、液状であることがより好ましい。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アルキルポリオール型エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、グリシジルエステル化合物等が挙げられる。なかでも、粘度が低く、得られる硬化性樹脂組成物の室温における加工性を調整しやすいことから、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂が好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化剤を含有する。
上記硬化剤としては、イミドオリゴマーが好ましく、主鎖にイミド骨格、末端に架橋性官能基を有するイミドオリゴマーがより好ましい。このようなイミドオリゴマーは、エポキシ樹脂等の硬化性樹脂との反応性及び相溶性に優れる。本発明の硬化性樹脂組成物は、上記硬化剤としてこのようなイミドオリゴマーを含有することにより、硬化物が高温での機械的強度及び長期耐熱性により優れるものとなる。
上記架橋性官能基は、エポキシ基と反応し得る官能基であることが好ましい。
上記エポキシ基と反応し得る官能基としては、例えば、アミノ基、カルボキシル基、酸無水物基、フェノール性水酸基、不飽和基、活性エステル基、マレイミド基等が挙げられる。なかでも、酸無水物基及び/又はフェノール性水酸基であることがより好ましい。上記イミドオリゴマーは、上記架橋性官能基を片末端に有していてもよいし、両末端に有していてもよい。上記架橋性官能基を両末端に有する場合、架橋密度が高められることでより硬化後に高いガラス転移温度を得ることができる。一方、上記架橋性官能基を片末端に有する場合、官能基当量が大きくなり、硬化性樹脂組成物中の上記イミドオリゴマーの含有量を高められるため、得られる硬化物が長期耐熱性により優れるものとなる。
上記イミドオリゴマーは、上記架橋性官能基を含む構造として、下記式(1−1)又は下記式(1−2)で表される構造を有することが好ましい。下記式(1−1)又は下記式(1−2)で表される構造を有することにより、上記イミドオリゴマーは、エポキシ樹脂等の硬化性樹脂との反応性及び相溶性により優れるものとなる。
Figure 2019127551
式(1−1)及び式(1−2)中、Aは、下記式(2−1)又は下記式(2−2)で表される4価の基であり、式(1−1)中、Bは、下記式(3−1)又は下記式(3−2)で表される2価の基であり、式(1−2)中、Arは、置換されていてもよい2価の芳香族基である。
Figure 2019127551
式(2−1)及び式(2−2)中、*は、結合位置であり、式(2−1)中、Zは、結合手、酸素原子、又は、置換されていてもよく、結合位置に酸素原子を有していてもよい2価の炭化水素基である。式(2−1)及び式(2−2)中における芳香環の水素原子は置換されていてもよい。
Figure 2019127551
式(3−1)及び式(3−2)中、*は、結合位置であり、式(3−1)中、Yは、結合手、酸素原子、又は、置換されていてもよい2価の炭化水素基である。式(3−1)及び式(3−2)中における芳香環の水素原子は置換されていてもよい。
また、上記イミドオリゴマーは、硬化後のガラス転移温度を低下させたり、被着体を汚染し接着不良の原因となり得ることから、構造中にシロキサン骨格を有さないイミドオリゴマーであることが好ましい。
上記イミドオリゴマーの数平均分子量は、4000以下であることが好ましい。上記数平均分子量が4000以下であることにより、得られる硬化性樹脂組成物の硬化物が長期耐熱性により優れるものとなる。上記イミドオリゴマーの数平均分子量のより好ましい上限は3400、更に好ましい上限は2800である。
特に、上記イミドオリゴマーの数平均分子量は、上記式(1−1)で表される構造を有する場合は900以上4000以下であることが好ましく、上記式(1−2)で表される構造を有する場合は550以上4000以下であることが好ましい。上記式(1−1)で表される構造を有する場合の数平均分子量のより好ましい下限は950、更に好ましい下限は1000である。上記式(1−2)で表される構造を有する場合の数平均分子量のより好ましい下限は580、更に好ましい下限は600である。
なお、本明細書において上記「数平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で溶媒としてテトラヒドロフランを用いて測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による数平均分子量を測定する際に用いるカラムとしては、例えば、JAIGEL−2H−A(日本分析工業社製)等が挙げられる。
上記イミドオリゴマーは、具体的には、下記式(4−1)、下記式(4−2)、下記式(4−3)、若しくは、下記式(4−4)で表されるイミドオリゴマー、又は、下記式(5−1)、下記式(5−2)、下記式(5−3)、若しくは、下記式(5−4)で表されるイミドオリゴマーであることが好ましい。
Figure 2019127551
式(4−1)〜(4−4)中、Aは、下記式(6−1)又は下記式(6−2)で表される4価の基であり、式(4−1)、式(4−3)、及び、式(4−4)中、Aは、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。式(4−1)〜(4−4)中、Bは、下記式(7−1)又は下記式(7−2)で表される2価の基であり、式(4−3)及び式(4−4)中、Bは、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。式(4−2)中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、又は、置換されていてもよい1価の炭化水素基であり、式(4−4)中、Wは、水素原子、ハロゲン原子、又は、置換されていてもよい1価の炭化水素基である。
Figure 2019127551
式(5−1)〜(5−4)中、Aは、下記式(6−1)又は下記式(6−2)で表される4価の基であり、式(5−3)及び式(5−4)中、Aは、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。式(5−1)〜(5−4)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、又は、置換されていてもよい1価の炭化水素基であり、式(5−1)及び式(5−3)中、Rは、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。式(5−2)及び式(5−4)中、Wは、水素原子、ハロゲン原子、又は、置換されていてもよい1価の炭化水素基であり、式(5−3)及び式(5−4)中、Bは、下記式(7−1)又は下記式(7−2)で表される2価の基である。
Figure 2019127551
式(6−1)及び式(6−2)中、*は、結合位置であり、式(6−1)中、Zは、結合手、酸素原子、又は、置換されていてもよく、結合位置に酸素原子を有していてもよい2価の炭化水素基である。式(6−1)及び式(6−2)中における芳香環の水素原子は置換されていてもよい。
Figure 2019127551
式(7−1)及び式(7−2)中、*は、結合位置であり、式(7−1)中、Yは、結合手、酸素原子、又は、置換されていてもよい2価の炭化水素基である。式(7−1)及び式(7−2)中における芳香環の水素原子は置換されていてもよい。
上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマーを製造する方法としては、例えば、下記式(8)で表される酸二無水物と下記式(9)で表されるジアミンとを反応させる方法等が挙げられる。
Figure 2019127551
式(8)中、Aは、上記式(1−1)中のAと同じ4価の基である。
Figure 2019127551
式(9)中、Bは、上記式(1−1)中のBと同じ2価の基であり、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子又は1価の炭化水素基である。
上記式(8)で表される酸二無水物と上記式(9)で表されるジアミンとを反応させる方法の具体例を以下に示す。
まず、予め上記式(9)で表されるジアミンを、反応により得られるアミック酸オリゴマーが可溶な溶媒(例えば、N−メチルピロリドン等)に溶解させ、得られた溶液に上記式(8)で表される酸二無水物を添加して反応させてアミック酸オリゴマー溶液を得る。次いで、加熱や減圧等により溶媒を除去し、更に、約200℃以上で1時間以上加熱してアミック酸オリゴマーを反応させる方法等が挙げられる。上記式(8)で表される酸二無水物と上記式(9)で表されるジアミンとのモル比、及び、イミド化条件を調整することにより、所望の数平均分子量を有し、両末端に上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマーを得ることができる。
また、上記式(8)で表される酸二無水物の一部を下記式(10)で表される酸無水物に置き換えることにより、所望の数平均分子量を有し、一方の末端に上記式(1−1)で表される構造を有し、他方の末端に下記式(10)で表される酸無水物に由来する構造を有するイミドオリゴマーを得ることができる。この場合、上記式(8)で表される酸二無水物と下記式(10)で表される酸無水物とは、同時に添加してもよいし、別々に添加してもよい。
更に、上記式(9)で表されるジアミンの一部を下記式(11)で表されるモノアミンに置き換えることにより、所望の数平均分子量を有し、一方の末端に上記式(1−1)で表される構造を有し、他方の末端に下記式(11)で表されるモノアミンに由来する構造を有するイミドオリゴマーを得ることができる。この場合、上記式(9)で表されるジアミンと下記式(11)で表されるモノアミンとは、同時に添加してもよいし、別々に添加してもよい。
Figure 2019127551
式(10)中、Arは、置換されていてもよい2価の芳香族基である。
Figure 2019127551
式(11)中、Arは、置換されていてもよい1価の芳香族基であり、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は1価の炭化水素基である。
上記式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマーを製造する方法としては、例えば、上記式(8)で表される酸二無水物と下記式(12)で表されるフェノール性水酸基含有モノアミンとを反応させる方法等が挙げられる。
Figure 2019127551
式(12)中、Arは、置換されていてもよい2価の芳香族基であり、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は1価の炭化水素基である。
上記式(8)で表される酸二無水物と上記式(12)で表されるフェノール性水酸基含有モノアミンとを反応させる方法の具体例を以下に示す。
まず、予め式(12)で表されるフェノール性水酸基含有モノアミンを、反応により得られるアミック酸オリゴマーが可溶な溶媒(例えば、N−メチルピロリドン等)に溶解させ、得られた溶液に上記式(8)で表される酸二無水物を添加して反応させてアミック酸オリゴマー溶液を得る。次いで、加熱や減圧等により溶媒を除去し、更に、約200℃以上で1時間以上加熱してアミック酸オリゴマーを反応させる方法等が挙げられる。上記式(8)で表される酸二無水物と上記式(12)で表されるフェノール性水酸基含有モノアミンとのモル比、及び、イミド化条件を調整することにより、所望の数平均分子量を有し、両末端に上記式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマーを得ることができる。
また、上記式(12)で表されるフェノール性水酸基含有モノアミンの一部を上記式(11)で表されるモノアミンに置き換えることにより、所望の数平均分子量を有し、一方の末端に上記式(1−2)で表される構造を有し、他方の末端に上記式(11)で表されるモノアミンに由来する構造を有するイミドオリゴマーを得ることができる。この場合、上記式(12)で表されるフェノール性水酸基含有モノアミンと上記式(11)で表されるモノアミンとは、同時に添加してもよいし、別々に添加してもよい。
上記式(8)で表される酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’−オキシジフタル酸二無水物、3,4’−オキシジフタル酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ジフタル酸無水物、4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシルフェノキシ)ジフェニルエーテル二無水物、p−フェニレンビス(トリメリテート無水物)、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
なかでも、溶解性及び耐熱性により優れるものとなることから、上記イミドオリゴマーの原料に用いる酸二無水物としては、融点が240℃以下の芳香族性酸二無水物が好ましく、融点が220℃以下の芳香族性酸二無水物がより好ましく、融点が200℃以下の芳香族性酸二無水物が更に好ましく、3,4’−オキシジフタル酸二無水物(融点180℃)、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ジフタル酸無水物(融点190℃)が特に好ましい。
なお、本明細書において上記「融点」は、示差走査熱量計を用いて、10℃/minにて昇温した際の吸熱ピークの温度として測定される値を意味する。上記示差走査熱量計としては、例えば、EXTEAR DSC6100(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)等が挙げられる。
上記式(9)で表されるジアミンとしては、例えば、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)メタン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、1,3−ビス(2−(4−アミノフェニル)−2−プロピル)ベンゼン、1,4−ビス(2−(4−アミノフェニル)−2−プロピル)ベンゼン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシフェニルメタン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシフェニルエーテル、ビスアミノフェニルフルオレン、ビストルイジンフルオレン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシフェニルエーテル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジヒドロキシビフェニル等が挙げられる。なかでも、入手性に優れることから、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,3−ビス(2−(4−アミノフェニル)−2−プロピル)ベンゼン、1,4−ビス(2−(4−アミノフェニル)−2−プロピル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンが好ましく、更に溶解性及び耐熱性に優れることから、1,3−ビス(2−(4−アミノフェニル)−2−プロピル)ベンゼン、1,4−ビス(2−(4−アミノフェニル)−2−プロピル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンがより好ましい。
上記式(10)で表される酸無水物としては、例えば、フタル酸無水物、3−メチルフタル酸無水物、4−メチルフタル酸無水物、1,2−ナフタル酸無水物、2,3−ナフタル酸無水物、1,8−ナフタル酸無水物、2,3−アントラセンジカルボキシ酸無水物、4−tert−ブチルフタル酸無水物、4−エチニルフタル酸無水物、4−フェニルエチニルフタル酸無水物、4−フルオロフタル酸無水物、4−クロロフタル酸無水物、4−ブロモフタル酸無水物、3,4−ジクロロフタル酸無水物等が挙げられる。
上記式(11)で表されるモノアミンとしては、例えば、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、2,4−ジメチルアニリン、3,4−ジメチルアニリン、3,5−ジメチルアニリン、2−tert−ブチルアニリン、3−tert−ブチルアニリン、4−tert−ブチルアニリン、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、9−アミノアントラセン、1−アミノピレン、3−クロロアニリン、o−アニシジン、m−アニシジン、p−アニシジン、1−アミノ−2−メチルナフタレン、2,3−ジメチルアニリン、2,4−ジメチルアニリン、2,5−ジメチルアニリン、3,4−ジメチルアニリン、4−エチルアニリン、4−エチニルアニリン、4−イソプロピルアニリン、4−(メチルチオ)アニリン、N,N−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン等が挙げられる。
上記式(12)で表されるフェノール性水酸基含有モノアミンとしては、例えば、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、4−アミノ−o−クレゾール、5−アミノ−o−クレゾール、4−アミノ−2,3−キシレノール、4−アミノ−2,5−キシレノール、4−アミノ−2,6−キシレノール、4−アミノ−1−ナフトール、5−アミノ−2−ナフトール、6−アミノ−1−ナフトール、4−アミノ−2,6−ジフェニルフェノール等が挙げられる。なかでも、入手性及び保存安定性に優れ、硬化後に高いガラス転移温度が得られることから、4−アミノ−o−クレゾール、5−アミノ−o−クレゾールが好ましい。
上述した製造方法で上記イミドオリゴマーを製造した場合、上記イミドオリゴマーは、上記式(1−1)で表される構造を有する複数種のイミドオリゴマー又は上記式(1−2)で表される構造を有する複数種のイミドオリゴマーと、各原料との混合物(イミドオリゴマー組成物)に含まれるものとして得られる。該イミドオリゴマー組成物は、イミド化率が70%以上であることにより、硬化剤として用いた場合に高温での機械的強度及び長期耐熱性により優れる硬化物を得ることができる。
上記イミドオリゴマー組成物のイミド化率の好ましい下限は75%、より好ましい下限は80%である。また、上記イミドオリゴマー組成物のイミド化率の好ましい上限は特にないが、実質的な上限は98%である。
なお、上記「イミド化率」は、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)を用いて全反射測定法(ATR法)にて測定を行い、アミック酸のカルボニル基に由来する1660cm−1付近のピーク吸光度面積から下記式にて導出することができる。上記フーリエ変換赤外分光光度計としては、例えば、UMA600(Agilent Technologies社製)等が挙げられる。なお、下記式中における「アミック酸オリゴマーのピーク吸光度面積」は、酸二無水物とジアミン又はフェノール性水酸基含有モノアミンとを反応させた後、イミド化工程を行わずに溶媒をエバポレーション等により除去することで得られるアミック酸オリゴマーの吸光度面積である。
イミド化率(%)=100×(1−(イミド化後のピーク吸光度面積)/(アミック酸オリゴマーのピーク吸光度面積))
上記イミドオリゴマー組成物は、硬化剤として硬化性樹脂組成物に用いた場合における溶解性の観点から、25℃においてテトラヒドロフラン10gに対して3g以上溶解することが好ましい。
上記イミドオリゴマー組成物は、硬化剤として硬化性樹脂組成物に用いた場合における取扱性の観点から、融点が200℃以下であることが好ましい。上記イミドオリゴマー組成物の融点は、190℃以下であることがより好ましく、180℃以下であることが更に好ましい。
また、上記イミドオリゴマー組成物の融点の下限は特に限定されないが、60℃以上であることが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、未硬化状態での加工性を向上させる等のために、上記イミドオリゴマー以外の他の硬化剤を含有してもよい。
上記他の硬化剤としては、例えば、フェノール系硬化剤、チオール系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、シアネート系硬化剤、活性エステル系硬化剤等が挙げられる。なかでも、フェノール系硬化剤、酸無水物系硬化剤、シアネート系硬化剤、活性エステル系硬化剤が好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物が上記イミドオリゴマーと上記他の硬化剤とを含有する場合、硬化剤全体中における上記他の硬化剤の含有割合の好ましい上限は70重量%、より好ましい上限は50重量%、更に好ましい上限は30重量%である。
上記硬化剤として上記イミドオリゴマーを含有する場合、上記イミドオリゴマーの含有量は、硬化性樹脂とイミドオリゴマーと(後述する硬化促進剤を含有する場合は硬化促進剤と)の合計重量に対して、好ましい下限が20重量%、好ましい上限が80重量%である。上記イミドオリゴマーの含有量がこの範囲であることにより、得られる硬化物が高温での機械的強度及び長期耐熱性により優れるものとなる。上記イミドオリゴマーの含有量のより好ましい下限は25重量%、より好ましい上限は75重量%である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化促進剤を含有することが好ましい。上記硬化促進剤を含有することにより、硬化時間を短縮させて生産性を向上させることができる。
上記硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール系硬化促進剤、3級アミン系硬化促進剤、ホスフィン系硬化促進剤、光塩基発生剤、スルホニウム塩系硬化促進剤等が挙げられる。なかでも、貯蔵安定性及び硬化性の観点から、イミダゾール系硬化促進剤、ホスフィン系硬化促進剤が好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物中における上記硬化促進剤の含有量は、硬化性樹脂と硬化剤と硬化促進剤との合計重量に対して、好ましい下限が0.8重量%である。上記硬化促進剤の含有量が0.8重量%以上であることにより、硬化時間を短縮させる効果により優れるものとなる。上記硬化促進剤の含有量のより好ましい下限は1重量%である。
また、接着性等の観点から、上記硬化促進剤の含有量の好ましい上限は10重量%、より好ましい上限は5重量%である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、応力緩和、靭性付与等を目的として有機充填剤を含有してもよい。
上記有機充填剤は特に限定されず、シリコーンゴム粒子、アクリルゴム粒子、ウレタンゴム粒子、ポリアミド粒子、ポリアミドイミド粒子、ポリイミド粒子、ベンゾグアナミン粒子、及び、これらのコアシェル粒子等が挙げられる。なかでも、ポリアミド粒子、ポリアミドイミド粒子、ポリイミド粒子が好ましい。
上記有機充填剤の含有量は、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が10重量部、好ましい上限が500重量部である。上記有機充填剤の含有量がこの範囲であることにより、優れた接着性等を維持したまま、得られる硬化物が靭性等により優れるものとなる。上記有機充填剤の含有量のより好ましい下限は30重量部、より好ましい上限は400重量部である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化後の線膨張率を低下させてそりを低減させたり、接着信頼性を向上させたりする等を目的として無機充填剤を含有してもよい。また、上記無機充填剤は、流動調整剤としても用いることができる。
上記無機充填剤としては、例えば、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ等のシリカ、硫酸バリウム、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、ガラスパウダー、ガラスフリット、ガラス繊維、カーボンファイバー、無機イオン交換体等が挙げられる。
上記無機充填剤の含有量は、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限が10重量部、好ましい上限が500重量部である。上記無機充填剤の含有量がこの範囲であることにより、優れた加工性等を維持したまま、接着信頼性を向上させる等の効果により優れるものとなる。上記無機充填剤の含有量のより好ましい下限は30重量部、より好ましい上限は400重量部である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲で高分子化合物を含有してもよい。上記高分子化合物は、造膜成分としての役割を果たす。
上記高分子化合物は、反応性官能基を有していてもよい。
上記反応性官能基としては、例えば、アミノ基、ウレタン基、イミド基、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基等が挙げられる。
また、上記高分子化合物は、硬化物中で相分離構造を形成してもよいし、相分離構造を形成しなくてもよい。上記高分子化合物が硬化物中で相分離構造を形成しない場合、上記高分子化合物としては、高温での機械的強度、長期耐熱性、及び、耐湿性により優れることから、上記反応性官能基としてエポキシ基を有する高分子化合物が好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、塗工性等の観点から溶媒を含有してもよい。
上記溶媒としては、塗工性や貯蔵安定性等の観点から、沸点が120℃以下の非極性溶媒又は沸点が120℃以下の非プロトン性極性溶媒が好ましい。
上記沸点が120℃以下の非極性溶媒又は沸点が120℃以下の非プロトン性極性溶媒としては、例えば、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒、エーテル系溶媒、含窒素系溶媒等が挙げられる。
上記ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。
上記エステル系溶媒としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル等が挙げられる。
上記炭化水素系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ノルマルヘプタン等が挙げられる。
上記ハロゲン系溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエチレン等が挙げられる。
上記エーテル系溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン等が挙げられる。
上記含窒素系溶媒としては、例えば、アセトニトリル等が挙げられる。
なかでも、取り扱い性やイミドオリゴマーの溶解性等の観点から、沸点が60℃以上のケトン系溶媒、沸点が60℃以上のエステル系溶媒、及び、沸点が60℃以上のエーテル系溶媒からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。このような溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸イソブチル、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
なお、上記「沸点」は、101kPaの条件で測定される値、又は、沸点換算図表等で101kPaに換算された値を意味する。
本発明の硬化性樹脂組成物中における上記溶媒の含有量の好ましい下限は20重量%、好ましい上限は90重量%である。上記溶媒の含有量がこの範囲であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物は、塗工性等により優れるものとなる。上記溶媒の含有量のより好ましい下限は30重量%、より好ましい上限は80重量%である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲で反応性希釈剤を含有してもよい。
上記反応性希釈剤としては、接着信頼性の観点から、1分子中に2つ以上の反応性官能基を有する反応性希釈剤が好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、更に、カップリング剤、分散剤、貯蔵安定化剤、ブリード防止剤、フラックス剤、有機又は無機難燃剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物を製造する方法としては、例えば、ホモディスパー、万能ミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー等の混合機を用いて、硬化性樹脂と、硬化剤と、必要に応じて添加する硬化促進剤や溶媒等とを混合する方法等が挙げられる。
また、本発明の硬化性樹脂組成物を基材フィルム上に塗工し、乾燥させることにより、本発明の硬化性樹脂組成物からなる硬化性樹脂組成物フィルムを得ることができ、該硬化性樹脂組成物フィルムを硬化させることにより、硬化物を得ることができる。本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物もまた、本発明の1つである。
本発明の硬化物は、機械的強度及び長期耐熱性の観点から、ガラス転移温度が150℃以上であることが好ましく、160℃以上であることがより好ましい。
なお、上記ガラス転移温度は、厚さ400μmの硬化物について、動的粘弾性測定装置を用い、昇温速度10℃/分、周波数10Hz、チャック間距離24mmで0℃から300℃までの昇温条件で測定した際に得られるtanδカーブのピーク温度として求めることができる。上記ガラス転移温度を測定する硬化物は、上記硬化性樹脂組成物フィルムを190℃で30分加熱することにより得ることができる。上記動的粘弾性測定装置としては、例えば、レオバイブロン動的粘弾性自動測定器DDV−GPシリーズ(エー・アンド・デイ社製)等が挙げられる。
本発明の硬化物は、耐熱分解性の観点から、330℃における重量減少率が2.5%未満であることが好ましく、2.0%未満であることがより好ましい。
なお、上記重量減少率は、上記硬化性樹脂組成物フィルムについて、熱重量測定装置を用いて、昇温速度10℃/minで30℃から400℃までの昇温条件で熱重量測定を行った際の、330℃までに減少した重量の割合として求めることができる。上記熱重量測定装置としては、例えば、EXTEAR TG/DTA6200(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、広い用途に用いることができるが、特に高い耐熱性が求められている電子材料用途に好適に用いることができる。例えば、航空、車載用電気制御ユニット(ECU)用途や、SiC、GaNを用いたパワーデバイス用途におけるダイアタッチ剤、パワーオーバーレイパッケージ用接着剤、プリント配線基板用硬化性樹脂組成物、フレキシブルプリント回路基板のカバーレイ用接着剤、銅張積層板、半導体接合用接着剤、層間絶縁膜、プリプレグ、LED用封止剤、構造材料用硬化性樹脂組成物等に用いることができる。なかでも、接着剤用途に好適に用いられる。本発明の硬化性樹脂組成物を含む接着剤もまた、本発明の1つである。
上記硬化性樹脂フィルムは、接着フィルムとして好適に用いることができる。本発明の硬化性樹脂組成物を用いてなる接着フィルムもまた、本発明の1つである。
また、基材フィルムと、該基材フィルムに設けられた本発明の硬化性樹脂組成物からなる層とを有するカバーレイフィルムもまた、本発明の1つである。
更に、基材フィルムと、該基材フィルムに設けられた本発明の硬化性樹脂組成物からなる層と、銅箔とを有するフレキシブル銅張積層板もまた、本発明の1つである。
加えて、本発明の硬化物、本発明のカバーレイフィルム、又は、本発明のフレキシブル銅張積層板を設けてなる回路基板もまた、本発明の1つである。
本発明によれば、硬化後に高いガラス転移温度を有し、耐熱分解性、接着性、及び、長期耐熱性に優れる硬化物を得ることができる硬化性樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、該硬化性樹脂組成物の硬化物、該硬化性樹脂組成物を含む接着剤、該硬化性樹脂組成物を用いてなる接着フィルム、カバーレイフィルム、フレキシブル銅張積層板、及び、回路基板を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(合成例1(イミドオリゴマー組成物Aの作製))
1,3−ビス(2−(4−アミノフェニル)−2−プロピル)ベンゼン(三井化学ファイン社製、「ビスアニリンM」)34.5重量部をN−メチルピロリドン(和光純薬工業社製、「NMP」)400重量部に溶解させた。得られた溶液に3,4’−オキシジフタル酸二無水物(東京化成工業社製、「3,4’−ODPA」)62.0重量部を添加し、25℃で2時間撹拌して反応させてアミック酸オリゴマー溶液を得た。得られたアミック酸オリゴマー溶液からN−メチルピロリドンを減圧除去した後、300℃で2時間加熱することにより、イミドオリゴマー組成物A(イミド化率92%)を得た。
なお、H−NMR、GPC、及び、FT−IR分析により、イミドオリゴマー組成物Aは、上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマー(Aは下記式(13)で表される基、Bは下記式(14)で表される基)を含有することを確認した。また、該式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマーの数平均分子量は1380であった。更に、該イミドオリゴマー組成物Aは、上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマーとして上記式(4−1)で表されるイミドオリゴマー(Aは下記式(13)で表される基、Bは下記式(14)で表される基)を含有することを確認した。
Figure 2019127551
式(13)中、*は、結合位置である。
Figure 2019127551
式(14)中、*は、結合位置である。
(合成例2(イミドオリゴマー組成物Bの作製))
1,3−ビス(2−(4−アミノフェニル)−2−プロピル)ベンゼン34.5重量部を、1,4−ビス(2−(4−アミノフェニル)−2−プロピル)ベンゼン(三井化学ファイン社製、「ビスアニリンP」)34.5重量部に変更したこと以外は合成例1と同様にして、イミドオリゴマー組成物B(イミド化率92%)を得た。
なお、H−NMR、GPC、及び、FT−IR分析により、イミドオリゴマー組成物Bは、上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマー(Aは上記式(13)で表される基、Bは下記式(15)で表される基)を含有することを確認した。また、該式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマーの数平均分子量は1390であった。更に、該イミドオリゴマー組成物Bは、上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマーとして上記式(4−1)で表されるイミドオリゴマー(Aは上記式(13)で表される基、Bは下記式(15)で表される基)を含有することを確認した。
Figure 2019127551
式(15)中、*は、結合位置である。
(合成例3(イミドオリゴマー組成物Cの作製))
1,3−ビス(2−(4−アミノフェニル)−2−プロピル)ベンゼン34.5重量部を、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(三井化学ファイン社製、「APB−N」)29.2重量部に変更したこと以外は合成例1と同様にして、イミドオリゴマー組成物C(イミド化率91%)を得た。
なお、H−NMR、GPC、及び、FT−IR分析により、イミドオリゴマー組成物Cは、上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマー(Aは上記式(13)で表される基、Bは下記式(16)で表される基)を含有することを確認した。また、該イミドオリゴマー組成物Cの数平均分子量は1310であった。更に、該イミドオリゴマー組成物Cは、上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマーとして上記式(4−1)で表されるイミドオリゴマー(Aは上記式(13)で表される基、Bは下記式(16)で表される基)を含有することを確認した。
Figure 2019127551
式(16)中、*は、結合位置である。
(合成例4(イミドオリゴマー組成物Dの作製))
3,4’−オキシジフタル酸二無水物62.0重量部を、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ジフタル酸無水物(東京化成工業社製)104.1重量部に変更したこと以外は合成例1と同様にして、イミドオリゴマー組成物D(イミド化率93%)を得た。
なお、H−NMR、GPC、及び、FT−IR分析により、イミドオリゴマー組成物Dは、上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマー(Aは下記式(17)で表される基、Bは上記式(14)で表される基)を含有することを確認した。また、該式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマーの数平均分子量は2020であった。更に、該イミドオリゴマー組成物Dは、上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマーとして上記式(4−1)で表されるイミドオリゴマー(Aは下記式(17)で表される基、Bは上記式(14)で表される基)を含有することを確認した。
Figure 2019127551
式(17)中、*は、結合位置である。
(合成例5(イミドオリゴマー組成物Eの作製))
4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ジフタル酸無水物の添加量を98.9重量部に変更したこと以外は合成例4と同様にして、イミドオリゴマー組成物E(イミド化率91%)を得た。
なお、H−NMR、GPC、及び、FT−IR分析により、イミドオリゴマー組成物Eは、上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマー(Aは上記式(17)で表される基、Bは上記式(14)で表される基)を含有することを確認した。また、該式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマーの数平均分子量は2520であった。更に、該イミドオリゴマー組成物Eは、上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマーとして上記式(4−1)で表されるイミドオリゴマー(Aは下記式(17)で表される基、Bは上記式(14)で表される基)を含有することを確認した。
(合成例6(イミドオリゴマー組成物Fの作製))
3,4’−オキシジフタル酸二無水物の添加量を65.1重量部に変更したこと以外は合成例1と同様にして、イミドオリゴマー組成物F(イミド化率92%)を得た。
なお、H−NMR、GPC、及び、FT−IR分析により、イミドオリゴマー組成物Fは、上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマー(Aは上記式(13)で表される基、Bは上記式(14)で表される基)を含有することを確認した。また、該式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマーの数平均分子量は1220であった。更に、該イミドオリゴマー組成物Fは、上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマーとして上記式(4−1)で表されるイミドオリゴマー(Aは上記式(13)で表される基、Bは上記式(14)で表される基)を含有することを確認した。
(合成例7(イミドオリゴマー組成物Gの作製))
1,3−ビス(2−(4−アミノフェニル)−2−プロピル)ベンゼン(三井化学ファイン社製、「ビスアニリンM」)34.5重量部をN−メチルピロリドン(和光純薬工業社製、「NMP」)400重量部に溶解させた。得られた溶液に3,4’−オキシジフタル酸二無水物(東京化成工業社製、「3,4’−ODPA」)62.0重量部を添加し、25℃で2時間撹拌して反応させてアミック酸オリゴマー溶液を得た。得られたアミック酸オリゴマー溶液を、N−メチルピロリドン中で、イミド化に伴い発生する水をディーンスターク管にて除去しながら、180℃で3時間加熱した後、N−メチルピロリドンを減圧除去することにより、イミドオリゴマー組成物G(イミド化率23%)を得た。
なお、H−NMR、GPC、及び、FT−IR分析により、イミドオリゴマー組成物Gは、上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマー(Aは上記式(13)で表される基、Bは上記式(14)で表される基)を含有することを確認した。また、該式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマーの数平均分子量は1400であった。更に、該イミドオリゴマー組成物Gは、上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマーとして上記式(4−1)で表されるイミドオリゴマー(Aは上記式(13)で表される基、Bは上記式(14)で表される基)を含有することを確認した。
(合成例8(イミドオリゴマー組成物Hの作製))
4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ジフタル酸無水物の添加量を78.1重量部に変更したこと以外は合成例4と同様にして、イミドオリゴマー組成物H(イミド化率91%)を得た。
なお、H−NMR、GPC、及び、FT−IR分析により、イミドオリゴマー組成物Hは、上記式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマー(Aは上記式(17)で表される基、Bは上記式(14)で表される基)を含有することを確認した。また、該式(1−1)で表される構造を有するイミドオリゴマーの数平均分子量は4200であった。
(合成例9(イミドオリゴマー組成物Iの作製))
3,4’−オキシジフタル酸二無水物62.0重量部を、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ジフタル酸無水物(東京化成工業社製)52.0重量部に変更した。また、1,3−ビス(2−(4−アミノフェニル)−2−プロピル)ベンゼン34.5重量部を、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(東京化成工業社製)12.4重量部に変更した。これらの変更を行ったこと以外は合成例1と同様にして、イミドオリゴマー組成物I(イミド化率90%)を得た。
なお、H−NMR、GPC、及び、FT−IR分析により、イミドオリゴマー組成物Iは、シロキサン骨格を有し、末端に酸無水物基を有するイミドオリゴマーを含有することを確認した。また、該イミドオリゴマーの数平均分子量は1880であった。
(合成例10(イミドオリゴマー組成物Jの作製))
5−アミノ−o−クレゾール24.6重量部をN−メチルピロリドン(和光純薬工業社製、「NMP」)400重量部に溶解させた。得られた溶液に3,4’−オキシジフタル酸二無水物(東京化成工業社製、「3,4’−ODPA」)31.0重量部を添加し、25℃で2時間撹拌して反応させてアミック酸オリゴマー溶液を得た。得られたアミック酸オリゴマー溶液からN−メチルピロリドンを減圧除去した後、300℃で2時間加熱することにより、イミドオリゴマー組成物J(イミド化率91%)を得た。
なお、H−NMR、GPC、及び、FT−IR分析により、イミドオリゴマー組成物Jは、上記式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマー(Aは上記式(13)で表される基、Arは下記式(18)で表される基)を含有することを確認した。また、該式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマーの数平均分子量は650であった。更に、該イミドオリゴマー組成物Jは、上記式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマーとして上記式(5−1)で表されるイミドオリゴマー(Aは上記式(13)で表される基、Rはメチル基)を含有することを確認した。
Figure 2019127551
式(18)中、*及び**は、結合位置であり、*が式(1−2)における水酸基との結合位置である。
(合成例11(イミドオリゴマー組成物Kの作製))
5−アミノ−o−クレゾール24.6重量部を、3−アミノフェノール21.8重量部に変更したこと以外は合成例10と同様にして、イミドオリゴマー組成物K(イミド化率90%)を得た。
なお、H−NMR、GPC、及び、FT−IR分析により、イミドオリゴマー組成物Kは、上記式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマー(Aは上記式(13)で表される基、Arは下記式(19)で表される基)を含有することを確認した。また、該式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマーの数平均分子量は630であった。更に、該イミドオリゴマー組成物Kは、上記式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマーとして上記式(5−1)で表されるイミドオリゴマー(Aは上記式(13)で表される基、Rは水素原子)を含有することを確認した。
Figure 2019127551
式(19)中、*は、結合位置である。
(合成例12(イミドオリゴマー組成物Lの作製))
3,4’−オキシジフタル酸二無水物31.0重量部を、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ジフタル酸無水物52.0重量部に変更したこと以外は合成例10と同様にして、イミドオリゴマー組成物L(イミド化率92%)を得た。
なお、H−NMR、GPC、及び、FT−IR分析により、イミドオリゴマー組成物Lは、上記式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマー(Aは上記式(17)で表される基、Arは上記式(18)で表される基)を含有することを確認した。また、該式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマーの数平均分子量は910であった。更に、該イミドオリゴマー組成物Lは、上記式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマーとして、上記式(5−1)で表されるイミドオリゴマー(Aは上記式(17)で表される基、Rはメチル基)を含有することを確認した。
(合成例13(イミドオリゴマー組成物Mの作製))
3,4’−オキシジフタル酸二無水物31.0重量部を、合成例5で得られたイミドオリゴマー組成物E135.0重量部に変更したこと以外は合成例10と同様にして、イミドオリゴマー組成物M(イミド化率91%)を得た。
なお、H−NMR、GPC、及び、FT−IR分析により、イミドオリゴマー組成物Mは、上記式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマー(Aは上記式(17)で表される基、Arは上記式(18)で表される基)を含有することを確認した。また、該式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマーの数平均分子量は2960であった。更に、該イミドオリゴマー組成物Mは、上記式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマーとして上記式(5−3)で表されるイミドオリゴマー(Aは上記式(17)で表される基、Bは上記式(14)で表される基、Rはメチル基)を含有することを確認した。
(合成例14(イミドオリゴマー組成物Nの作製))
5−アミノ−o−クレゾールの添加量を25.9重量部に変更したこと以外は合成例10と同様にして、イミドオリゴマー組成物N(イミド化率91%)を得た。
なお、H−NMR、GPC、及び、FT−IR分析により、イミドオリゴマー組成物Nは、上記式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマー(Aは上記式(13)で表される基、Arは上記式(18)で表される基)を含有することを確認した。また、該式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマーの数平均分子量は590であった。更に、該イミドオリゴマー組成物Nは、上記式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマーとして上記式(5−1)で表されるイミドオリゴマー(Aは上記式(13)で表される基、Rはメチル基)を含有することを確認した。
(合成例15(イミドオリゴマー組成物Oの作製))
5−アミノ−o−クレゾール24.6重量部をN−メチルピロリドン(和光純薬工業社製、「NMP」)400重量部に溶解させた。得られた溶液に3,4’−オキシジフタル酸二無水物(東京化成工業社製、「3,4’−ODPA」)31.0重量部を添加し、25℃で2時間撹拌して反応させてアミック酸オリゴマー溶液を得た。得られたアミック酸オリゴマー溶液を、N−メチルピロリドン中で、イミド化に伴い発生する水をディーンスターク管にて除去しながら、180℃で3時間加熱した後、N−メチルピロリドンを減圧除去することにより、イミドオリゴマー組成物O(イミド化率25%)を得た。
なお、H−NMR、GPC、及び、FT−IR分析により、イミドオリゴマー組成物Oは、上記式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマー(Aは上記式(13)で表される基、Arは上記式(18)で表される基)を含有することを確認した。また、該式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマーの数平均分子量は680であった。更に、該イミドオリゴマー組成物Oは、上記式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマーとして上記式(5−1)で表されるイミドオリゴマー(Aは上記式(13)で表される基、Rはメチル基)を含有することを確認した。
(合成例16(イミドオリゴマー組成物Pの作製))
3,4’−オキシジフタル酸二無水物31.0重量部を、合成例8で得られたイミドオリゴマー組成物H180.0重量部に変更したこと以外は合成例10と同様にして、イミドオリゴマー組成物P(イミド化率90%)を得た。
なお、H−NMR、GPC、及び、FT−IR分析により、イミドオリゴマー組成物Pは、上記式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマー(Aは上記式(17)で表される基、Arは上記式(18)で表される基)を含有することを確認した。また、該式(1−2)で表される構造を有するイミドオリゴマーの数平均分子量は4610であった。
(溶解性)
合成例で得られた各イミドオリゴマー組成物を、メチルエチルケトン(MEK)、テトラヒドロフラン(THF)、及び、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(DIC社製、「EPICLON EXA−830CRP」)に溶解させた。MEK、THF、及び、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の各10gに対して溶解したイミドオリゴマー組成物が3g以上であったものを「○」、1g以上3g未満であったものを「△」、1g未満であったものを「×」として溶解性を評価した。
なお、MEK及びTHFにおいては、MEK又はTHF10gに対してイミドオリゴマー組成物を所定量加えた後、遊星式撹拌機を用いて撹拌を行った後に25℃における溶解性を評価した。EXA−830CRPにおいては、EXA−830CRP10gに対してイミドオリゴマー組成物を所定量加えた後、150℃に加熱しながら1時間撹拌を行い、その後冷却した後に25℃における溶解性を評価した。
結果を表1に示した。
(融点)
合成例で得られた各イミドオリゴマー組成物について、示差走査熱量計(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、「EXTEAR DSC6100」)を用いて10℃/minにて昇温した際の吸熱ピークの温度を融点として測定した。
結果を表1に示した。
Figure 2019127551
(実施例1〜16、比較例1〜5)
表2〜5に記載された配合比に従い、各材料を撹拌混合し、実施例1〜16、比較例1〜5の各硬化性樹脂組成物を作製した。
得られた各硬化性樹脂組成物を厚みが約20μmとなるように基材PETフィルム上に塗工し、乾燥させることにより、硬化性樹脂組成物フィルムを得た。
得られた硬化性樹脂組成物フィルムからPETフィルムを剥離し、ラミネーターを用いて、80℃に加熱しながら接着剤層の両面に厚さ50μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製、「カプトン200H」)を貼り合わせた。190℃、3MPa、1時間の条件で熱プレスを行い、接着層を硬化させた後、1cm幅に切り出して試験片を得た。作製後24時間以内の試験片について、引張試験機(ORIENTEC社製、「UCT−500」)により、25℃において剥離速度20mm/minでT字剥離を行い、初期接着力を測定した。また、同様にして作製した試験片を200℃で100時間保管した後、25℃まで放冷し、放冷後24時間以内の試験片について上記初期接着力と同様の方法で接着力を測定した。
更に、同様にして作製した試験片を85℃、85%RHの環境下で24時間保管した後、25℃まで放冷し、放冷後24時間以内の試験片について上記初期接着力と同様の方法で接着力を測定した。
また、得られた各硬化性樹脂組成物フィルムを、基材フィルムとは反対側の面を用いて25℃におけるタック値、及び、60℃におけるタック値を測定した。なお、タック値の測定はプローブタック測定装置(タッキング試験機TAC−2(RHESCA社製))を用い、プローブ径5mm、接触速さ0.5mm/秒、テストスピード0.5mm/秒、接触荷重0.05MPa、接触時間1秒、測定温度25℃及び60℃の測定条件で行った。
更に、得られた各硬化性樹脂組成物フィルムを、基材フィルムとは反対側の面を用いて表面自由エネルギーを測定した。なお、表面自由エネルギーの測定は、接触角計を用いて水及びヨウ化メチレンとの接触角(滴下量3μL、滴下30秒後)を測定し、上述した式により算出した。
得られた初期接着力、200℃で100時間保管した後の接着力、85℃、85%RHで24時間保管した後の接着力、25℃におけるタック値、60℃におけるタック値、及び、表面自由エネルギーの測定結果を表2〜5に示した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた各硬化性樹脂組成物について以下の評価を行った。結果を表2〜5に示した。
(330℃における重量減少率)
実施例及び比較例で得られた各硬化性樹脂組成物を基材フィルム上に塗工し、乾燥させることにより、硬化性樹脂組成物フィルムを得た。
得られた硬化性樹脂組成物フィルムについて、熱重量測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、「EXTEAR TG/DTA6200」)を用いて、30℃から400℃まで10℃/minで昇温し、330℃における重量減少率(%)を測定した。
(ガラス転移温度)
実施例及び比較例で得られた各硬化性樹脂組成物を基材フィルム上に塗工し、乾燥させることにより、硬化性樹脂組成物フィルムを得た。得られた硬化性樹脂組成物フィルムを積層し、190℃で30分加熱することにより硬化させ、厚さ400μmの硬化物を作製した。得られた硬化物について、動的粘弾性測定装置(エー・アンド・デイ社製、「レオバイブロンDDV−25GP」)を用い、昇温速度10℃/分、周波数10Hz、チャック間距離24mmで0℃から300℃まで昇温した際に得られたtanδカーブのピーク温度をガラス転移温度として求めた。ガラス転移温度が150℃以上であった場合を「○」、130℃以上150℃未満であった場合を「△」、130℃未満であった場合を「×」として評価した。
(長期耐熱性)
実施例及び比較例で得られた各硬化性樹脂組成物を基材フィルム上に塗工し、乾燥させることにより、硬化性樹脂組成物フィルムを得た。得られた厚さ20μmの硬化性樹脂組成物フィルムの両面に厚さ20μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製、「カプトンV」)を積層し、190℃で1時間加熱することにより硬化させた後、175℃で1000時間熱処理を行った。熱処理後の硬化性樹脂組成物フィルムとポリイミドフィルムとの積層体を常温で直径5mm又は3mmの円柱に半円状に沿わせた後、硬化性樹脂組成物フィルムとポリイミドフィルムとの積層体の状態を目視にて観察した。
積層体を3mmの円柱に半円状に沿わせてもひびや割れが全く確認されなかった場合を「○」、5mmの円柱に半円状に沿わせてもひびや割れが確認されなかったが、3mmの円柱に半円状に沿わせるとひびや割れが確認された場合を「△」、5mmの円柱に半円状に沿わせるとひびや割れが確認された場合を「×」として長期耐熱性を評価した。
Figure 2019127551
Figure 2019127551
Figure 2019127551
Figure 2019127551
本発明によれば、硬化後に高いガラス転移温度を有し、耐熱分解性、接着性、及び、長期耐熱性に優れる硬化物を得ることができる硬化性樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、該硬化性樹脂組成物の硬化物、該硬化性樹脂組成物を含む接着剤、該硬化性樹脂組成物を用いてなる接着フィルム、カバーレイフィルム、フレキシブル銅張積層板、及び、回路基板を提供することができる。

Claims (14)

  1. 硬化性樹脂と硬化剤とを含有する硬化性樹脂組成物であって、
    60℃におけるタック値が25℃におけるタック値に対して2倍以上であり、
    硬化物のポリイミドに対する初期接着力が3.4N/cm以上であり、かつ、200℃で100時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力が前記初期接着力に対して0.8倍以上である
    ことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 硬化性樹脂と硬化剤とを含有する硬化性樹脂組成物であって、
    表面自由エネルギーが40mJ/m以上であり、
    硬化物のポリイミドに対する初期接着力が3.4N/cm以上であり、かつ、200℃で100時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力が前記初期接着力に対して0.8倍以上である
    ことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  3. 硬化性樹脂と硬化剤とを含有する硬化性樹脂組成物であって、
    硬化物のポリイミドに対する初期接着力が3.4N/cm以上であり、200℃で100時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力が前記初期接着力に対して0.8倍以上であり、かつ、85℃、85%RHの環境下で24時間保管した後の硬化物のポリイミドに対する接着力が前記初期接着力に対して0.8倍以上である
    ことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  4. 前記硬化性樹脂は、25℃において液状である請求項1、2又は3記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 前記硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、マレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項1、2、3又は4記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 沸点が120℃以下の非極性溶媒、又は、沸点が120℃以下の非プロトン性極性溶媒を含有する請求項1、2、3、4又は5記載の硬化性樹脂組成物。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6記載の硬化性樹脂組成物の硬化物。
  8. 330℃における重量減少率が2.5%未満である請求項7記載の硬化物。
  9. ガラス転移温度が150℃以上である請求項7又は8記載の硬化物。
  10. 請求項1、2、3、4、5又は6記載の硬化性樹脂組成物を含む接着剤。
  11. 請求項1、2、3、4、5又は6記載の硬化性樹脂組成物を用いてなる接着フィルム。
  12. 基材フィルムと、該基材フィルムに設けられた請求項1、2、3、4、5又は6記載の硬化性樹脂組成物からなる層とを有するカバーレイフィルム。
  13. 基材フィルムと、該基材フィルムに設けられた請求項1、2、3、4、5又は6記載の硬化性樹脂組成物からなる層と、銅箔とを有するフレキシブル銅張積層板。
  14. 請求項7、8若しくは9記載の硬化物、請求項12記載のカバーレイフィルム、又は、請求項13記載のフレキシブル銅張積層板を設けてなる回路基板。
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