JP2019124948A - リソグラフィー用洗浄液、及び基板の洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明に係るリソグラフィー用洗浄液は、ヒドロキシルアミンと、ヒドロキシルアミン以外のアミン化合物及び第4級アンモニウム水酸化物からなる群より選択される少なくとも1種の塩基性化合物と、水とを含有し、pHが8以上である。本発明に係るリソグラフィー用洗浄液は、例えば、コバルト及びその合金からなる群より選択される少なくとも1種の金属を含む基板の洗浄に用いられ、その一例としては、上記金属からなる金属層を表面の少なくとも一部に有する金属領域(例えば、上記金属からなる金属層で表面の少なくとも一部がキャッピングされた金属領域)を備える基板の洗浄に用いられ、上記金属層の少なくとも一部は、上記基板の表面に露出していてもよい。上記金属層としては、金属配線のキャッピング層等が挙げられる。上記基板としては、シリコンウェーハ等の基板上に金属配線層、低誘電体層、絶縁層等を積層して半導体デバイスが形成された基板が挙げられる。また、上記金属領域を構成する材料としては、例えば、銅が挙げられる。本発明に係るリソグラフィー用洗浄液は、コバルト及びその合金からなる群より選択される少なくとも1種の金属に対する腐食抑制機能に優れる。そのため、上記基板の洗浄時に、本発明に係るリソグラフィー用洗浄液が上記金属層に接触しても、上記金属層の腐食は良好に抑制される。
以下、本発明に係るリソグラフィー用洗浄液の各成分を詳細に説明するが、特に断らない限り、上記成分としては市販のものを用いることができる。
本発明に係るリソグラフィー用洗浄液は、ヒドロキシルアミンを含有することにより、エッチング処理後に残存する残渣物に対する除去性能に優れる。ヒドロキシルアミンの含有量は、リソグラフィー用洗浄液全量に対し、6質量%以上であることが好ましく、6〜15質量%であることがより好ましく、6〜10質量%であることが更に好ましい。このような含有量とすることにより、エッチング処理後に残存する残渣物に対する除去性能を高めることができる。中でも、本発明に係るリソグラフィー用洗浄液のpHが11以上である場合には、ヒドロキシルアミンの含有量が上記の範囲内であると、エッチング処理後に残存する残渣物に対する除去性能が特に向上しやすい。
塩基性化合物は、ヒドロキシルアミン以外のアミン化合物及び第4級アンモニウム水酸化物からなる群より選択される少なくとも1種であれば、特に限定されない。本発明に係るリソグラフィー用洗浄液において、上記塩基性化合物は、上記リソグラフィー用洗浄液のpHを調整するのに用いられ、上記pHを11以上に保つのに特に有用に用いられる。上記アミン化合物及び第4級アンモニウム水酸化物の各々は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
水の含有量は、リソグラフィー用洗浄液全量に対し、10〜80質量%であることが好ましく、20〜75質量%であることがより好ましく25〜70質量%であることが更により好ましい。水の含有量が上記範囲内であると、水は、溶剤として、特に安定して均一に他の成分を溶解させることができる。
本発明に係るリソグラフィー用洗浄液は、更に有機酸を含有してもよい。本発明に係るリソグラフィー用洗浄液において、有機酸は、上記リソグラフィー用洗浄液のpHを調整するのに用いられ、上記pHを8以上11未満、好ましくは8〜10に保つのに特に有用に用いられる。有機酸は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に係るリソグラフィー用洗浄液は、更に水溶性有機溶剤を含有してもよい。水溶性有機溶剤としては、当該分野で慣用される化合物を用いることができる。水溶性有機溶剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に係るリソグラフィー用洗浄液には、防食剤、界面活性剤等の、その他の成分が添加されてもよい。防食剤としては、特に限定されず、例えば、イミダゾール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、メルカプト基含有化合物等が挙げられる。界面活性剤としては、特に限定されず、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
本発明に係る第一の基板の洗浄方法は、コバルト及びその合金からなる群より選択される少なくとも1種の金属からなる金属層を表面の少なくとも一部に有する金属領域を備える基板の表面を、本発明に係るリソグラフィー用洗浄液を用いて洗浄する洗浄工程を含む。
以下、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る第二の基板の洗浄方法について説明する。
エッチングマスク層形成工程では、図1(a)及び図1(b)に示されるように、コバルト及びその合金からなる群より選択される少なくとも1種の金属からなる金属層1を表面の少なくとも一部に有する金属領域11を備える基板10の表面に、所定のパターンのエッチングマスク層12を形成する。金属層1としては、金属配線のキャッピング層等が挙げられ、図1では、特に、金属層1が金属配線のキャッピング層である場合を示す。なお、金属層1及び金属領域11は、絶縁層2a及び2b中に埋め込まれている。エッチングマスク層12の材料は特に限定されない。エッチングマスク層12の好適な材料としては、例えば、種々のレジスト材料や、SiO2やSiN等の無機ケイ素化合物が挙げられる。エッチングマスク層12がレジスト材料からなる場合、エッチングマスク層12は、従来公知のフォトリソグラフィー法により形成される。エッチングマスク層12が無機ケイ素化合物である場合、エッチングマスク層12は、基板10の表面に無機ケイ素化合物の薄膜を形成した後、無機ケイ素化合物の薄膜上にエッチングマスク層12の開口部に相当する箇所に開口を有するレジストパターンを形成し、レジストパターンの開口部から露出する無機ケイ素化合物の薄膜をエッチングにより剥離させ、次いで、レジストパターンを除去することにより形成することができる。また、エッチングマスク層12は、エッチングマスク層12に相当する箇所に開口を有するレジストパターンを形成した後、CVD法により無機ケイ素化合物をレジストパターンの開口部に堆積させ、次いで、レジストパターンを除去する方法によっても形成することができる。
エッチング工程では、図1(b)及び図1(c)に示されるように、エッチングマスク層12より露出する基板10をエッチングして凹部13を形成する。凹部13の形成により、基板10の表面には金属層1の少なくとも一部が露出する。エッチング工程において、エッチングマスク層12より露出する基板10をエッチングする方法としては、特に限定されず、例えば、プラズマ(酸素、アルゴン等)、コロナ放電等によるドライエッチングが挙げられる。
洗浄工程では、図1(d)に示されるように、本発明に係るリソグラフィー用洗浄液14を用いて、エッチングされた基板10を洗浄する。この際、金属層1の少なくとも一部は、基板10の表面に露出しており、リソグラフィー用洗浄液14と接触する。リソグラフィー用洗浄液14は、コバルト及びその合金からなる群より選択される少なくとも1種の金属に対する腐食抑制機能に優れる。そのため、リソグラフィー用洗浄液14が金属層1に接触しても、金属層1の腐食は良好に抑制される。よって、洗浄工程を経ることにより、金属層1の腐食を抑えながら、エッチング処理後に残存する残渣物を効果的に除去することができる。
アミン化合物1:テトラヒドロフルフリルアミン
アミン化合物2:N−(2−アミノエチル)ピペラジン
アミン化合物3:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7
アミン化合物4:1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン
TMAH:テトラメチルアンモニウム水酸化物
TBAH:テトラブチルアンモニウム水酸化物
BeTMAH:ベンジルトリメチルアンモニウム水酸化物
有機酸1:クエン酸
有機酸2:チオグリコール酸、
有機酸3:没食子酸
溶剤1:3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール
表1又は2に示す材料を表1又は2に示す量(単位:質量%)で混合し、リソグラフィー用洗浄液を調製した。なお、各試薬については、特に記載の無いものに関しては、一般に市販されている試薬を用いた。
炭素系ハードマスク(以下、「C−HM」という。)形成用樹脂組成物(東京応化工業(株)製、TBLM−800 EM)を、表面に30nmのTi層をもつシリコン基板上に滴下し、この基板を2000rpmで回転させて、組成物を上記基板全面に広げ、均一な膜を形成させた。その後、乾燥と樹脂の架橋とを目的とした熱処理を220℃で90秒行い、膜厚1400ÅのC−HMを得た。
装置:TCA−3822(東京応化工業(株)製)
パワー:800W
圧力:40Pa
ステージ温度:40℃
ガス:CF4、300ml/分
時間:3分
コバルト又はタングステンを、表面に30nmのTi層をもつシリコン基板上に成膜し、100nmのコバルト層又はタングステン層を備えた基板を得た。この基板を、55℃に加温した上記リソグラフィー用洗浄液に60分浸漬させた。浸漬終了後、上記基板を純水でリンスし、コバルト層又はタングステン層の膜厚を測定して、浸漬前後の膜厚の差からコバルト層又はタングステン層のエッチング速度を求めた。結果を表1又は2に示す。
なお、エッチング速度が1.0nm/分以下である場合、コバルトに対する腐食抑制機能に優れると評価し、エッチング速度が0.100nm/分以下である場合、コバルトに対する腐食抑制機能に特に優れると評価した。また、エッチング速度が0.20nm/分以下である場合、タングステンに対する腐食抑制機能に優れると評価した。
2a、2b 絶縁層
10 基板
11 金属領域
12 エッチングマスク層
13 凹部
14 本発明に係るリソグラフィー用洗浄液
Claims (10)
- ヒドロキシルアミンと、ヒドロキシルアミン以外のアミン化合物及び第4級アンモニウム水酸化物からなる群より選択される少なくとも1種の塩基性化合物と、水とを含有し、pHが8以上であるリソグラフィー用洗浄液。
- コバルト及びその合金からなる群より選択される少なくとも1種の金属を含む基板の洗浄に用いられる請求項1に記載のリソグラフィー用洗浄液。
- ヒドロキシルアミンの含有量が6質量%以上である請求項1又は2に記載のリソグラフィー用洗浄液。
- pHが11以上である請求項1から3のいずれか1項に記載のリソグラフィー用洗浄液。
- 更に有機酸を含有する請求項1又は2に記載のリソグラフィー用洗浄液。
- 前記アミン化合物が環状構造を有するアミン化合物である請求項1から5のいずれか1項に記載のリソグラフィー用洗浄液。
- 更に水溶性有機溶剤を含有する請求項1から6のいずれか1項に記載のリソグラフィー用洗浄液。
- コバルト及びその合金からなる群より選択される少なくとも1種の金属からなる金属層を表面の少なくとも一部に有する金属領域を備える基板の表面を、請求項1から7のいずれか1項に記載のリソグラフィー用洗浄液を用いて洗浄する洗浄工程を含む、基板の洗浄方法。
- コバルト及びその合金からなる群より選択される少なくとも1種の金属からなる金属層を表面の少なくとも一部に有する金属領域を備える基板の表面に、所定のパターンのエッチングマスク層を形成するエッチングマスク層形成工程と、
前記エッチングマスク層より露出する前記基板をエッチングするエッチング工程と、
請求項1から7のいずれか1項に記載のリソグラフィー用洗浄液を用いて、エッチングされた前記基板を洗浄する洗浄工程とを含み、
前記洗浄工程において、前記基板の表面には前記金属層の少なくとも一部が露出している、基板の洗浄方法。 - コバルト及びその合金からなる群より選択される少なくとも1種の金属からなる金属層を表面の少なくとも一部に有する金属領域を備える基板の表面に、所定のパターンのエッチングマスク層を形成するエッチングマスク層形成工程と、
前記エッチングマスク層より露出する前記基板をエッチングするエッチング工程と、
請求項1から7のいずれか1項に記載のリソグラフィー用洗浄液を用いて、エッチングされた前記基板を洗浄する洗浄工程とを含み、
前記洗浄工程において、前記基板の表面には前記金属層の少なくとも一部が露出している、基板のエッチング加工方法。
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