JP2019124266A - トルク変動吸収ダンパ - Google Patents
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Abstract
【課題】フェールセーフ用ストッパ構造21について、構成が簡素で、部品コストが増大するのを抑制する。【解決手段】ハブ2にダンパゴム4を介して振動リング5を接続したダンパ部3と、ハブ2にカップリングゴム9を介してプーリ10を接続したカップリング部7とを有する並列タイプのトルク変動吸収ダンパ1において、プーリ10との間にスラストベアリング13を介装するベアリングリテーナ12をハブ2に固定し、カップリングゴム9が破損したときにトルク伝達に係るフェールセーフ機能を発揮するフェールセーフ用ストッパ構造21をベアリングリテーナ12とプーリ10との間に設ける。フェールセーフ用ストッパ構造21は、ベアリングリテーナ12に設けた円周上一部の突起状のリテーナ側係合部22と、リテーナ側係合部22と円周方向に係合するようプーリ10に設けた円周上一部の突起状のプーリ側係合部23との組み合わせよりなる。【選択図】図1
Description
本発明は、トルク変動吸収ダンパに関する。本発明のトルク変動吸収ダンパは例えば、車両用エンジンのクランクシャフトに装着され、またはその他の回転軸などに装着される。
エンジンのトルク変動(回転変動)を補機に対し絶縁する機能を発揮するトルク変動吸収ダンパでは従来、カップリングゴムが破損しても補機への動力伝達機能およびジェネレータスタート時における補機からの動力伝達機能を確保すべく、トルク伝達に係る回転方向のフェールセーフ用ストッパ構造が設置されている。
ここで、図3は、ハブ52にダンパゴム54を介して振動リング55を接続したダンパ部53と、ハブ52にカップリングゴム57を介してプーリ58を接続したカップリング部56とを有する並列タイプ(ハブ52に対しダンパ部53およびカップリング部56を並列状に接続したタイプ)のトルク変動吸収ダンパ51の先行技術を示し、この先行技術では、ハブ52における筒状部52aの先端に軸方向に突出する突起状の係合部52bを設けるとともにプーリ58の内周部に円周方向に延びる長穴状の係合部58bを設け、突起状の係合部52bを長穴状の係合部58bに差し込み、ハブ52およびプーリ58が所定角度回転したときに両係合部52b,58bを円周方向に係合させることによりストッパ作動するフェールセーフ用ストッパ構造が設けられている。
しかしながら上記先行技術では、フェールセーフ用ストッパ構造がハブ52に設けた突起状の係合部52bとプーリ58に設けた長穴状の係合部58bの組み合わせとされ、突起状の係合部52bを長穴状の係合部58bに差し込む構成とされているため、構成が複雑で、部品コストの増大に繋がる懸念がある。
本発明は以上の点に鑑みて、フェールセーフ用ストッパ構造について、円周方向に延びる長穴状の係合部を設ける必要がなく、突起状の係合部を長穴状の係合部に差し込む必要がなく、もって構成が簡素で、部品コストが増大するのを抑制することができるトルク変動吸収ダンパを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明のトルク変動吸収ダンパは、ハブにダンパゴムを介して振動リングを接続したダンパ部と、前記ハブにカップリングゴムを介してプーリを接続したカップリング部とを有する並列タイプのトルク変動吸収ダンパにおいて、前記プーリとの間にスラストベアリングを介装するベアリングリテーナを前記ハブに固定し、前記カップリングゴムが破損したときにトルク伝達に係るフェールセーフ機能を発揮するフェールセーフ用ストッパ構造を前記ベアリングリテーナと前記プーリとの間に設け、前記フェールセーフ用ストッパ構造は、前記ベアリングリテーナに設けた円周上一部の突起状のリテーナ側係合部と、前記リテーナ側係合部と円周方向に係合するよう前記プーリに設けた円周上一部の突起状のプーリ側係合部との組み合わせよりなることを特徴とする。
本発明においては、フェールセーフ用ストッパ構造が、ベアリングリテーナに設けた円周上一部の突起状のリテーナ側係合部と、リテーナ側係合部と円周方向に係合するようプーリに設けた同じく円周上一部の突起状のプーリ側係合部との組み合わせよりなるものとされているため、フェールセーフ用ストッパ構造を設けるに際し、円周方向に延びる長穴状の係合部を設ける必要がなく、突起状の係合部を長穴状の係合部に差し込む必要もない。したがってフェールセーフ用ストッパ構造の構成を簡素化することができ、部品コストが増大するのを抑制することができる。
図1および図2は、本発明の実施の形態に係るトルク変動吸収ダンパ1を示している。このトルク変動吸収ダンパ1は車両用エンジンのクランクシャフトに装着使用される。
トルク変動吸収ダンパ1は、ハブ2にダンパゴム4を介して振動リング(ダンパマス)5を接続したダンパ部(ダイナミックダンパ部/動的吸振部)3と、ハブ2にカップリングゴム9を介してプーリ10を接続したカップリング部7とを有し、前者のダンパ部3によってクランクシャフトの捩り振動を低減するとともに、後者のカップリング部7によってエンジンのトルク変動を補機に対し絶縁する機能を発揮する。トルク変動吸収ダンパ1は、ハブ2に対しダンパ部3およびカップリング部7が並列状に接続されているため、並列タイプのトルク変動吸収ダンパとされている。
プーリ10を円周方向に変位可能に保持するため、ハブ2とプーリ10の間にラジアルベアリング11が介装され、ハブ2に固定したベアリングリテーナ12とプーリ10の間にスラストベアリング13が介装されている。
また、カップリングゴム9に大きなトルクが作用してカップリングゴム9が破損したときにトルク伝達に係るフェールセーフ機能を発揮するための回転方向のフェールセーフ用ストッパ構造21がベアリングリテーナ12とプーリ10の間に設けられている。
各構成要素は、以下のように構成されている。
すなわち、ハブ2は、クランクシャフトの先端部に着脱可能に取り付けられるボス部2aを有し、このボス部2aに段差部2bを介して内周側筒状部2cが一体成形され、内周側筒状部2cの軸方向一方(図1における左方、フロント側)の端部から径方向外方へ向けて環状の端面部2dが一体成形され、端面部2dの外周端部から軸方向他方(図1における右方、エンジン側)へ向けて外周側筒状部2eが一体成形され、外周側筒状部2eに段差部2fを介して第2外周側筒状部2gが一体成形されている。
ハブ2における外周側筒状部2eの外周側に振動リング5が配置され、外周側筒状部2eと振動リング5の間にダンパゴム4が圧入され、これによりハブ2に対しダンパゴム4を介して振動リング5を接続した構造のダンパ部3が設けられている。
プーリ10は、ハブ2における第2外周側筒状部2gの外周側に配置される円筒部10aを有し、この円筒部10aの軸方向他方の端部から径方向内方へ向けて内向きフランジ部10bが一体成形されている。円筒部10aの外周面には、無端ベルト(図示せず)を巻架するためのプーリ溝10cが設けられている。
ハブ2における内周側筒状部2cの外周面に断面L字形を呈するカップリングリテーナ8が嵌合され、このカップリングリテーナ8の端面部8aとプーリ10の内向きフランジ部10bの間にカップリングゴム9が架設(加硫接着)され、これによりハブ2に対しカップリングリテーナ8およびカップリングゴム9を介してプーリ10を接続した構造のカップリング部7が設けられている。
ハブ2の第2外周側筒状部2gとプーリ10の円筒部10aの間にラジアルベアリング11が介装され、これによりハブ2に対するプーリ10の径方向の位置決めがなされている。
また、ハブ2における内周側筒状部2cの外周面に断面L字形を呈するベアリングリテーナ12が嵌合され、このベアリングリテーナ12の端面部12aはプーリ10の内向きフランジ部10bに対しその軸方向他方の側(エンジン側)に配置され、このベアリングリテーナ12の端面部12aとプーリ10の内向きフランジ部10bの間にスラストベアリング13が介装され、プーリ10の内向きフランジ部10bはカップリングゴム9の弾性によりスラストベアリング13のほうへ押し付けられるので、これによりハブ2に対するプーリ10の軸方向の位置決めがなされている。
フェールセーフ用ストッパ構造21は、以下のように構成されている。
すなわち、ベアリングリテーナ12における端面部12aの外周端部から径方向外方へ向けて外向きフランジ部12bが一体成形され、この外向きフランジ部12bの外周端部から径方向外方へ向けて円周上一部の突起状を呈するリテーナ側係合部22が一体に設けられている。
また、プーリ10における円筒部10aの軸方向他方の端部から軸方向他方へ向けて環状の突出部10dが一体成形され、この突出部10dの内周面から径方向内方へ向けて円周上一部の突起状を呈するプーリ側係合部23が設けられている。プーリ側係合部23は突出部10dの内周面のみならず内向きフランジ部10bの端面に対しても一体化されているので、突出部10dおよび内向きフランジ部10bの双方に対し一体に設けられており、これにより突出部10dおよび内向きフランジ部10bによってプーリ側係合部23が強固に保持されている。
リテーナ側係合部22およびプーリ側係合部23はそれぞれ所要数(1箇所または複数個所)が円周上に並んで設けられ、当該実施例では図2に示すように、それぞれ3箇所ずつ等配状に設けられている。
また、図2に示すようにリテーナ側係合部22およびプーリ側係合部23は円周方向に所定角度θ変位して配置されており、よってリテーナ側係合部22を設けたベアリングリテーナ12およびこれを嵌合したハブ2とプーリ側係合部23を設けたプーリ10とが所定角度θ変位したときに、リテーナ側係合部22およびプーリ側係合部23が互いに当接して円周方向に係合し、ストッパ作動し、トルクの伝達が継続される。
上記構成のトルク変動吸収ダンパ1においては上記したように、フェールセーフ用ストッパ構造21が、ベアリングリテーナ12に設けた円周上一部の突起状のリテーナ側係合部22と、リテーナ側係合部22と円周方向に係合するようプーリ10に設けた円周上一部の突起状のプーリ側係合部23との組み合わせよりなるものとされているため、フェールセーフ用ストッパ構造21を設けるに際して、円周方向に延びる長穴状の係合部を設ける必要がなく、突起状の係合部を長穴状の係合部に差し込む必要もない。したがってフェールセーフ用ストッパ構造21の構成を簡素化することができ、部品コストが増大するのを抑制することができる。
1 トルク変動吸収ダンパ
2 ハブ
2a ボス部
2b,2f 段差部
2c 内周側筒状部
2d,8a,12a 端面部
2e 外周側筒状部
2g 第2外周側筒状部
3 ダンパ部
4 ダンパゴム
5 振動リング
7 カップリング部
8 カップリングリテーナ
9 カップリングゴム
10 プーリ
10a 円筒部
10b 内向きフランジ部
10c プーリ溝
10d 突出部
11 ラジアルベアリング
12 ベアリングリテーナ
12b 外向きフランジ部
13 スラストベアリング
21 フェールセーフ用ストッパ構造
22 リテーナ側係合部
23 プーリ側係合部
2 ハブ
2a ボス部
2b,2f 段差部
2c 内周側筒状部
2d,8a,12a 端面部
2e 外周側筒状部
2g 第2外周側筒状部
3 ダンパ部
4 ダンパゴム
5 振動リング
7 カップリング部
8 カップリングリテーナ
9 カップリングゴム
10 プーリ
10a 円筒部
10b 内向きフランジ部
10c プーリ溝
10d 突出部
11 ラジアルベアリング
12 ベアリングリテーナ
12b 外向きフランジ部
13 スラストベアリング
21 フェールセーフ用ストッパ構造
22 リテーナ側係合部
23 プーリ側係合部
Claims (1)
- ハブにダンパゴムを介して振動リングを接続したダンパ部と、前記ハブにカップリングゴムを介してプーリを接続したカップリング部とを有する並列タイプのトルク変動吸収ダンパにおいて、
前記プーリとの間にスラストベアリングを介装するベアリングリテーナを前記ハブに固定し、
前記カップリングゴムが破損したときにトルク伝達に係るフェールセーフ機能を発揮するフェールセーフ用ストッパ構造を前記ベアリングリテーナと前記プーリとの間に設け、
前記フェールセーフ用ストッパ構造は、前記ベアリングリテーナに設けた円周上一部の突起状のリテーナ側係合部と、前記リテーナ側係合部と円周方向に係合するよう前記プーリに設けた円周上一部の突起状のプーリ側係合部との組み合わせよりなることを特徴とするトルク変動吸収ダンパ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018004247A JP2019124266A (ja) | 2018-01-15 | 2018-01-15 | トルク変動吸収ダンパ |
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JP2019124266A true JP2019124266A (ja) | 2019-07-25 |
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JP2018004247A Pending JP2019124266A (ja) | 2018-01-15 | 2018-01-15 | トルク変動吸収ダンパ |
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JP (1) | JP2019124266A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07208548A (ja) * | 1994-01-21 | 1995-08-11 | N O K Megurasuteitsuku Kk | ダンパ |
JP2003322212A (ja) * | 2002-05-02 | 2003-11-14 | Nok Corp | トルク変動吸収ダンパ |
JP2004340169A (ja) * | 2003-05-13 | 2004-12-02 | Nok Corp | トルク変動吸収ダンパ |
JP2006194265A (ja) * | 2005-01-11 | 2006-07-27 | Nok Corp | トルク変動吸収ダンパ |
-
2018
- 2018-01-15 JP JP2018004247A patent/JP2019124266A/ja active Pending
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JPH07208548A (ja) * | 1994-01-21 | 1995-08-11 | N O K Megurasuteitsuku Kk | ダンパ |
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