JP2019123777A - エチレン系重合体及びそれを用いた成形体 - Google Patents

エチレン系重合体及びそれを用いた成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、延伸加工後の強度が高く、膜収縮率が低く、低温での突刺し強度/引張強度に優れる、エチレン系重合体、及び、そのようなエチレン系重合体を用いて得られる成形体を提供することを目的とする。【解決手段】以下i)〜v)の条件を満たす非磁性物を含有するエチレン系重合体;i)非磁性物が粒子であり、該粒子の短径が50μm以上であること、ii)25kgに換算したエチレン系重合体中の非磁性物が40個以下であること、iii)非磁性物中の炭素元素及び酸素元素の合計含有量が50質量%以上であること、iv)非磁性物中の全元素に対するケイ素(Si)元素の含有率が0.1質量%以上10質量%以下であること、v)非磁性物のDSCで測定した融点Tm1が130℃以上であり、融解熱量ΔH1が80J/g以上であること。【選択図】なし

Description

本発明は、エチレン系重合体及びそれを用いた成形体に関する。
エチレン系重合体は、フィルム、シート、微多孔膜、繊維、発泡体、パイプ等多種多様な用途に用いられている。特に鉛蓄電池やリチウムイオン電池に代表される二次電池のセパレーター用微多孔膜及び高強度繊維の原料として、高分子量エチレン系重合体パウダーが用いられている。高分子量エチレン系重合体パウダーが用いられている理由としては、分子量が高いため、延伸加工性に優れ、強度が高く、化学的安定性が高く、かつ長期信頼性に優れること等が挙げられる。
これら高分子量エチレン系重合体パウダーは、分子量が高いので射出成型等による加工が困難であり、それゆえに、プレス成形や押出し成形の他、溶剤に溶解させて成型することが多い。産業界、特に、リチウムイオン二次電池セパレーター及び高強度繊維の業界では、高い需要成長とともに、低コスト化や高い生産性が強く望まれている。また、特にリチウムイオン二次電池セパレーター及び高強度繊維では、長期信頼性の観点から、膜厚や繊維径等、高い製品寸法安定性が強く望まれている。
ここで、近年、例えば特許文献1〜3に示すように、エチレン系重合体パウダーを用いたリチウムイオン二次電池セパレーター及び高強度繊維等の成形法が開発されている。
特開2015−180716号公報 特開2014−055287号公報 国際公開第2017/026499号
上述の通り、例えば、微多孔膜や高強度繊維等に使用される高分子量エチレン系重合体パウダー(以下、「エチレン系重合体パウダー」とも称す)は、未溶融物の無いことや、製造工程中に延伸工程が含まれうる高強度繊維の用途においては、延伸後の繊維が、糸切れや毛羽立ちが少ない均一な繊維であることが望まれている。また近年の電池性能の向上要求からリチウムイオン二次電池セパレーターの薄膜化、高強度化から原料のエチレン系重合体パウダーは、加工性が容易で、延伸性に優れ、かつ絡み合いの少ない原料が求められている。また、リチウムイオン二次電池や高強度繊維は、全世界に幅広く使用されており、低温地など使用環境によっては、低温での突刺し強度や引張強度を求められている。
一方、電池安全性や高強度繊維の延伸性の観点から、エチレン系重合体パウダー中には、磁性物(金属物)を含まないことが強く求められている。
一方で、上記の課題を解決するに当たっては、エチレン系重合体パウダーを連続的且つ高い生産性で生産できることも肝要であるところ、エチレン系重合体パウダーの生産の際、ポリエチレンの重合速度が速い場合(生産性を高めた場合)には、部分的にポリマーの絡み合いが強いところが発生し、加工延伸する際のその絡み合い部分が十分に延伸されず、その結果として、膜強度が十分に得られないことがあり、その改良も求められている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、加工延伸した際に、エチレン系重合体の絡み合いが少なく、例えば、高強度繊維とした場合、低温引張強度に優れ、また、例えば、微多孔膜とした場合、膜収縮率及び低温突刺し強度に優れる、エチレン系重合体、及び、そのようなエチレン系重合体を用いて得られる成形体を提供することを目的とする。
そこで、本発明者らは、前記課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、所定のエチレン系重合体であれば上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
以下i)〜v)の条件を満たす非磁性物を含有するエチレン系重合体;
i)非磁性物が粒子であり、該粒子の短径が50μm以上であること、
ii)25kgに換算したエチレン系重合体中の非磁性物が40個以下であること、
iii)非磁性物中の炭素元素及び酸素元素の合計含有量が50質量%以上であること、
iv)非磁性物中の全元素に対するケイ素(Si)元素の含有率が0.1質量%以上10質量%以下であること、
v)非磁性物のDSCで測定した融点Tm1が130℃以上であり、融解熱量ΔH1が80J/g以上であること。
〔2〕
粘度平均分子量が10万以上である、上記〔1〕に記載のエチレン系重合体。
〔3〕
該エチレン系重合体がエチレン単独重合体及び/又はエチレン系共重合体であって、
該エチレン系重合体がエチレン系共重合体を含む場合、
a)エチレン単位の含有量が90.0質量%以上、100質量%未満であり、
b)炭素数3〜20のα−オレフィン単位の含有量が0質量%超、10.0質量%以下である、
上記〔1〕又は〔2〕に記載のエチレン系重合体。
〔4〕
短径50μm以上の磁性物粒子の含有量が0.01質量%以下である、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のエチレン系重合体。
〔5〕
該エチレン系重合体が粒子であり、該粒子の最大粒子径が5mm以下である、上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のエチレン系重合体。
〔6〕
該エチレン系重合体が粒子であり、該粒子の最大粒子径が500μm以下である、上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のエチレン系重合体。
〔7〕
原料、触媒及び重合物からなる群より選択される1種以上を、2.0テスラ以上の磁力を有する磁性物除去機を通過させる工程を含む、上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のエチレン系重合体の製造方法。
〔8〕
原料、触媒及び重合物からなる群より選択される1種以上を、2.0テスラ以上の磁力を有する磁性物除去機を通過させる工程を含み、当該工程の前後での磁性物除去率が90%以上である、上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のエチレン系重合体の製造方法。
〔9〕
上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のエチレン系重合体を含有する成形体。
〔10〕
上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のエチレン系重合体を含有するリチウムイオン電池用セパレーター。
〔11〕
上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のエチレン系重合体を含有する鉛蓄電池用セパレーター。
〔12〕
上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のエチレン系重合体を含有する高強度繊維。
〔13〕
上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のエチレン系重合体を含有するプレス成形体。
〔14〕
上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のエチレン系重合体を含有するラム押し成形体。
本発明によれば、加工延伸した際に、エチレン系重合体の絡み合いが少なく、例えば、高強度繊維とした場合、低温引張強度に優れ、また、例えば、微多孔膜とした場合、膜収縮率及び低温突刺し強度に優れる、エチレン系重合体、及び、そのようなエチレン系重合体を用いて得られる成形体を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
〔エチレン系重合体〕
本実施形態に係るエチレン系重合体は、以下i)〜v)の条件を満たす非磁性物を含有する。
i)非磁性物が粒子であり、該粒子の短径が50μm以上であること。
ii)25kgに換算したエチレン系重合体中の非磁性物が40個以下であること。
iii)非磁性物中の炭素元素及び酸素元素の合計含有量が50質量%以上であること。
iv)非磁性物中の全元素に対するケイ素(Si)元素の含有率が0.1質量%以上10質量%以下であること。
v)非磁性物のDSCで測定した融点Tm1が130℃以上であり、融解熱量ΔH1が80J/g以上であること。
上記非磁性物を含有することにより、本実施形態に係るエチレン系重合体は、加工延伸した際に、エチレン系重合体の絡み合いが少なく、延伸後の強度が高く、膜収縮率に優れ、低温での突刺し強度・引張強度に優れ、高生産性で連続安定運転が可能である。
[非磁性物]
本実施形態に係るエチレン系重合体に含有する非磁性物とは、金属磁性を有さないエチレン系ポリマーのことである。本実施形態に係るエチレン系重合体中の非磁性物粒子の短径は50μm以上であり、好ましくは75μm以上、より好ましくは100μm以上である。非磁性物粒子の短径の上限は特に限定されないが、例えば、300μmである。非磁性物粒子の短径が50μm以上であることにより、エチレン系重合体パウダーと混練した際に、容易に溶融しやすく、強度の優れる成形品が得られる。
本実施形態に係るエチレン系重合体中の非磁性物は、25kgに換算したエチレン系重合体において、40個以下であり、好ましくは30個以下、より好ましくは20個以下である。当該非磁性物の個数の下限は、特に限定されないが、例えば、5個である。当該非磁性物の個数が40個以下であることにより、強度に優れる均一な成形品が得られる。
本実施形態に係るエチレン系重合体において、非磁性物中の(炭素+酸素)元素の含有量は、50質量%以上であり、好ましくは55質量%以上、より好ましくは60質量%以上である。非磁性物中の(炭素+酸素)元素の含有量の上限は特に限定されないが、例えば、90質量%である。本実施形態に係るエチレン系重合体は、非磁性物中の(炭素+酸素)元素の含有量が50質量%以上であることにより、強度に優れる成形品を得ることができる。
本実施形態に係るエチレン系重合体において、非磁性物中の全元素に対するケイ素の含有率は0.1質量%以上10質量%以下であり、好ましくは、0.2質量%以上、9質量%以下であり、より好ましくは0.3質量%以上、8質量%以下である。本実施形態に係るエチレン系重合体は、非磁性物中の全元素に対するケイ素の含有率が0.1質量%以上、10質量%以下であることにより、理由は定かではないが、ポリエチレンの絡み合いを解す効果があり、強度、収縮率、及び低温衝撃性に優れる成形体を得ることができる。
本実施形態に係るエチレン系重合体中の、非磁性物のDSCで測定した融点Tm1が130℃以上で、融解熱量ΔH1が80J/g以上であり、好ましくは融点Tm1が130℃以上、融解熱量ΔH1が100J/g以上であり、より好ましくは融点Tm1が135℃以上、融解熱量ΔH1が150J/g以上である。当該融点Tm1の上限は特に限定されないが、例えば、145℃であり、当該融解熱量ΔH1の上限は特に限定されないが、例えば、215J/gである。
エチレン系重合体パウダー中の、非磁性物のDSCで測定した融点Tm1が130℃以上で、融解熱量ΔH1が80J/g以上であることにより、強度に優れる成形品が得られる。
以上の様な、エチレン系重合体中に特定の非磁性物を含有することにより、ポリエチレンの絡み合いを解すことで、成形体の強度、収縮率、低温衝撃性に優れる成形体を得ることができる。
エチレン系重合体において、特定(ケイ素)の非磁性物を制御する方法としては、例えば、エチレン重合触媒の原料由来で有ってもよく、特定のケイ素含有化合物を重合中に添加してもよい。ケイ素含有化合物としては、特に限定されないが、例えば有機シラン化合物、シロキシド化合物、シリルヒドリド化合物、シレン化合物等が挙げられる。そしてまた、エチレン系重合体における、非磁性物の上記条件を制御する別の方法としては、例えば、エチレン系重合体の活性を制御すること、重合圧力を適宜制御すること、エチレン系重合体の乾燥温度を比較的低温で実施することなどが挙げられる。
なお、本実施形態において、非磁性物粒子の短径、25kgに換算したエチレン系重合体中の非磁性物の個数、非磁性物中の炭素元素及び酸素元素の合計含有量、非磁性物中の全元素に対するケイ素(Si)元素の含有率、非磁性物の融点Tm1及び非磁性物の融解熱量ΔH1は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
[粘度平均分子量]
本実施形態に係るエチレン系重合体の粘度平均分子量(Mv)は40,000以上であることが好ましい。本実施形態に係るエチレン系重合体の粘度平均分子量(Mv)は、40,000以上10,000,000以下であることがより好ましく、100,000以上、10,000,000以下であることがさらに好ましい。本実施形態に係るエチレン系重合体は、粘度平均分子量が40,000以上であることにより、高分子量となり、得られる成型品の強度が向上する傾向にあり、また、粘度平均分子量が10,000,000以下であることにより、延伸加工性が向上する傾向にある。さらに本実施形態に係るエチレン系重合体は、粘度平均分子量が上記範囲であることにより、生産性により優れる傾向にあり、成形した場合には、延伸性及び膜強度により優れる傾向にある。このような特性を有するエチレン系重合体は、例えばリチウムイオン二次電池セパレーターや高強度繊維に好適に用いることができる。
粘度平均分子量を上記範囲に制御する方法としては、例えば、エチレン系重合体を重合する際の反応器の重合温度を変化させることが挙げられる。一般には、重合温度を高温にするほど粘度平均分子量は低くなる傾向にあり、重合温度を低温にするほど粘度平均分子量は高くなる傾向にある。また、粘度平均分子量を上記範囲にする別の方法としては、例えば、エチレン系重合体パウダーを重合する際に使用する助触媒として、有機金属化合物種を変更することが挙げられる(例えば、特許第05829295号公報等参照)。
そしてまた、粘度平均分子量を上記範囲にする別の方法としては、例えば、エチレン系重合体パウダーを重合する際、重合反応器内に連鎖移動剤(例えば水素など)を添加することが挙げられる。このように連鎖移動剤を添加することで、同一重合温度でも生成するエチレン系重合体の粘度平均分子量を制御できる。
本実施形態においては、両者を組み合わせて制御する方が好ましい。
本実施形態に係るエチレン系重合体の粘度平均分子量(Mv)は、デカヒドロナフタレン溶液中にエチレン系重合体を異なる濃度で溶解させ、135℃で求めた還元粘度を濃度0に外挿して求めた極限粘度[η](dL/g)から、以下の数式Aにより算出することができる。より詳細には、実施例に記載の方法により求めることができる。
Mv=(5.34×104)×[η]1.49 ・・・数式A
[コモノマー濃度]
本明細書中において、重合体を構成する各単量体単位の命名は、単量体単位が由来する単量体の命名に従う。例えば、「エチレン単位」とは、単量体であるエチレンを重合した結果生ずる重合体の構成単位を意味し、その構造は、エチレンの二つの炭素が重合体主鎖となっている分子構造である。また、「コモノマー単位」とは、単量体であるコモノマーを重合した結果生ずる重合体の構成単位を意味し、その構造は、コモノマーに含まれるオレフィンの二つの炭素が重合体主鎖となっている分子構造である。
本実施形態に係るエチレン系重合体は、特に限定されないが、具体的には、エチレン単独重合体、及びエチレンと、エチレンと共重合可能なオレフィンと、の共重合体が挙げられる。エチレンと共重合可能なオレフィンとしては、特に限定されないが、具体的には、例えば、炭素数3〜20のα−オレフィン、炭素数3〜20の環状オレフィン、式CH2=CHR(ここで、Rは炭素数6〜20のアリール基である。)で表される化合物、及び炭素数4〜20のジエン、からなる群より選ばれる少なくとも1種のオレフィンが挙げられる。当該ジエンは、直鎖状、分岐状又は環状である。この中でも、共重合可能なオレフィンとしては、微多孔膜や高強度繊維に代表される成形体の耐熱性及び強度の観点から、プロピレン及び1−ブテンが好ましい。エチレン系重合体がエチレンとオレフィンとの共重合を含む場合は、共重合体パウダーに占めるエチレン単位の質量比は、90.0質量%以上100質量%未満が好ましく、95.0質量%以上100質量%未満がより好ましく、98.0質量%以上100質量%未満がさらに好ましい。エチレン単位の質量比が上記範囲内であることにより、耐熱性及び/又は強度により優れる傾向にある。
特に、本実施形態に係るエチレン系重合体は、下記a)及びb)を満たすことが好ましい。
a)エチレン単位の含有量が90.0質量%以上、100質量%未満であること。
b)炭素数3〜20のα−オレフィン単位の含有量が0質量%超、10.0質量%以下であること。
エチレン系重合体中のコモノマー含有量を上記範囲に制御する方法としては、例えば、重合反応器内に添加する、コモノマー/[エチレン+コモノマー](質量%)を変化させることが挙げられる。通常のチーグラー・ナッタ触媒を用いたエチレン系重合体の製造では、コモノマーにより分子量が低下する傾向にある。これはコモノマーが一部連鎖移動剤として作用するためであると考えられる。エチレン系重合体の分子量を高めるには、できるだけコモノマーの含有量を少なくすることが好ましい。
なお、コモノマー単位の含有量の測定は、G.J.RayらのMacromolecules, 10, 773 (1977)に開示された方法に準じて行われ、コモノマー単位の含有量は、13C−NMRスペクトルにより観測されるメチレン炭素のシグナルを用いて、その面積強度より算出することができる。より具体的には、実施例に記載の方法により測定することができる。
[磁性物]
本実施形態に係るエチレン系重合体は、短径50μm以上の磁性物粒子の含有量が0.01質量%以下であることが好ましく、より好ましくは短径75μm以上の磁性物粒子の含有量が0.008質量%以下であり、さらに好ましくは短径100μm以上の磁性物粒子の含有量が0.006質量%以下である。短径50μm以上の磁性物粒子の含有量の下限は特に限定されないが、例えば、0.0001質量%である。また、磁性物粒子の短径の上限は特に限定されないが、例えば、425μmである。磁性物粒子は、短径50μm以上であれば、磁性物除去機により除去可能であり、短径50μmより小さい磁性物粒子は、成形機のフィルター等で除去可能である。エチレン系重合体パウダーがリチイムイオン電池セパレーター等に使用される場合には、磁性物は電池ショート原因に成り得る為、エチレン系重合体中の磁性物の含有量は、出来る限り少なくすることが好ましい。エチレン系重合体中の磁性物の含有量が0.01質量%以下であれば、エチレン系重合体を問題無くリチイムイオン電池セパレーター等に使用可能である。
なお、本実施形態において、磁性物粒子の大きさ及び含有量は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
本実施形態に係るエチレン系重合体中の磁性物に関しては、後述するとおり、エチレン系重合体を重合する触媒中の磁性物を永久磁石により除去すること、重合に使用する原料(エチレン、溶媒等)や、重合後のスラリーやパウダー移送に使用する全ての原料配管中に永久磁石を設置し、磁性物を予め除去させておくことにより、その含有量を制御することができる。また、重合後の乾燥エチレン系重合体を磁性物除去機に通すことにより、エチレン系重合体中の磁性物の含有量を制御することもできる。
[エチレン系重合体の最大粒子径]
本実施形態に係るエチレン系重合体は、粒子である場合、その最大粒子径が好ましくは5mm以下であり、より好ましくは1mm以下であり、さらに好ましくは500μm以下である。エチレン系重合体の最大粒子径の下限は特に限定されないが、例えば、300μmである。本実施形態に係るエチレン系重合体の形状はペレット形状でも、パウダー形状でもよい。本実施形態に係るエチレン系重合体の最大粒子径が5mm以下であることにより、流動性に優れ、成型加工性に優れる傾向にある。本実施形態に係るエチレン系重合体の最大粒子径を制御する方法としては、例えば、ペレットであれば、押し出し機カッターダイス及びカッター幅の調整により調整可能であり、また、パウダーであれば、重合触媒の大きさや、重合活性により調整可能である。つまり、本実施形態に係るエチレン系重合体の粒子形状を大きくするには、例えば、重合触媒自体の粒子径を大きくすることや、重合温度、重合圧力を高くすること、反応器内での滞留時間を長くすることで、触媒活性を高めること等の方法が挙げられる。これらの方法により、より大きい粒子が製造可能である。一方、本実施形態に係るエチレン系重合体の粒子形状を小さくするためには、例えば、重合触媒の粒子径を小さくすることや、重合温度や重合圧力を下げ触媒活性を下げること、反応器内での滞留時間を短くすること等の方法が挙げられる。これらの方法により、より小さい粒子が製造可能である。本実施形態において、エチレン系重合体の最大粒子径は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
[エチレン系重合体の製造方法]
本実施形態に係るエチレン系重合体の製造に使用される触媒成分は、上記条件を満たす非磁性物を含有させることができれば特に限定されず、例えば、一般的なチーグラー・ナッタ触媒やメタロセン触媒を用いて製造することが可能であり、チーグラー・ナッタ触媒及びメタロセン触媒としては、例えば、特許第5782558号公報や国際公開第2015/005287号公報等に開示されているチーグラー・ナッタ触媒及びメタロセン触媒を使用することができる。
前記触媒成分は、固体触媒成分、及び、有機金属化合物成分(以下、触媒と省略する)をエチレン系重合体の重合条件下である重合系内に添加する際には、両者を別々に重合系内に添加してもよいし、予め両者を混合させた後に重合系内に添加してもよい。また組み合わせる両者の比率は、特に限定されないが、固体触媒中のチタン含有量に対して有機金属化合物成分のモル比は、1以上500以下が好ましく、10以上200以下がより好ましく、10以上100以下がさらに好ましい。両者を混合させる他の目的としては、保存タンクや配管等への静電付着を防止することも挙げられる。
本実施形態のエチレン系重合体の製造方法における重合法としては、例えば、懸濁重合法により、エチレンを重合し、又はエチレンとコモノマーとを共重合する方法が挙げられる。重合又は、重合熱を効率的に除熱する観点から、懸濁重合が好ましい。懸濁重合法においては、媒体として不活性炭化水素媒体を用いることができ、さらにオレフィン自身を溶媒として用いることもできる。
上記不活性炭化水素媒体としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環式炭化水素;及びこれらの混合物等を挙げることができる。
本実施形態のエチレン系重合体の製造方法における重合温度は、40℃以上100℃以下であることが好ましく、50℃以上95℃以下であることがより好ましく、50℃以上90℃以下であることがさらに好ましい。重合温度が40℃以上であることにより、工業的に効率的な製造が可能である。重合温度が100℃以下であることにより、重合ポリマーが一部溶融した、抜出ラインを詰めるような塊状のスケールを抑制でき、連続的な安定した製造が可能である。
本実施形態のエチレン系重合体の製造方法における重合圧力は、常圧以上2MPa以下であることが好ましく、0.2MPa以上1.5MPa以下であることがより好ましく、0.3MPa以上0.9MPa以下であることがさらに好ましい。重合圧力が常圧以上であることにより、工業的に効率的な製造が可能である。重合圧力が2MPa以下であることにより、重合反応器内での急重合による塊状のスケールを発生させることがなくエチレン系重合体を安定的に生産できる傾向にある。
一般的にエチレン系重合体を重合する際には、重合反応器へのポリマーの静電気付着を抑制するためInnospec社製(代理店丸和物産)のStadisやSTATSAFE等の静電気防止剤を使用することも可能である。StadisやSTATSAFE等の静電気防止剤は、不活性炭化水素媒体に希釈したものをポンプ等により重合反応器に添加することもできる。この際の添加量は、固体触媒に事前に添加する方法や、重合反応器に添加するなど、単位時間当たりのエチレン系重合体の生産量に対して、1ppm以上500ppm以下が好ましく、10ppm以上100ppm以下がより好ましい。
本実施形態のエチレン系重合体を含むスラリーは重合反応器から定量的に抜出し、遠心分離機等を用いて溶媒と分離後、乾燥機に送られる。この際の、溶媒含有率は、20質量%以上50質量%に制御することが好ましい。
本実施形態のエチレン系重合体の製造方法において、重合後の乾燥方法としては、できるだけ熱をかけない乾燥方法が好ましい。乾燥機の形式としては、ロータリーキルン方式やパドル方式や流動乾燥機などが好ましい。乾燥温度としては50℃以上、150℃以下が好ましく、70℃以上100℃以下がさらに好ましい。また乾燥機に窒素等の不活性ガスを導入し乾燥を促進することも効果的である。その際に、固体触媒の失活剤としてスチーム等を同伴させる方法も更に効果的である。
本実施形態に係るエチレン系重合体の製造方法は、原料、触媒及び重合物からなる群より選択される1種以上を、2.0テスラ以上の磁力を有する磁性物除去機を通過させる工程を含むことが好ましい。当該工程を含むことにより、エチレン系重合体中の短径50μm以上の磁性物粒子の含有量を上記範囲とすることができる。
前記磁性物除去機の磁力は、2.1テスラ以上であることがより好ましい。前記磁性物除去機の磁力の上限は特に限定されないが、例えば、2.8テスラである。
前記磁性物除去機としては、特に限定されないが、例えば、市販の電磁石や更に磁力の高い物が使用可能である。
また、本実施形態に係るエチレン系重合体の製造方法は、前記磁性物除去機を通過させる工程の前後での磁性物除去率が90%以上であることが好ましい。当該磁性物除去率は92%以上がより好ましく、95%以上がさらに好ましい。当該磁性物除去率の上限は特に限定されないが、例えば、99%である。当該磁性物除去率が90%以上であれば、得られるエチレン系重合体をリチイムイオン電池セパレーター等に問題無く使用可能である。
なお、本実施形態において、磁性物除去率は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
[エチレン系重合体組成物]
上記のようなエチレン系重合体は、必要に応じて公知の各種添加剤と組み合わせてエチレン系重合体組成物としてもよい。上記添加剤としては、特に限定されないが、例えば、熱安定剤、滑剤、及び、塩化水素吸収剤等が挙げられる。熱安定剤としては、特に限定されないが、例えば、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート]メタン、ジステアリルチオジプロピオネート等の耐熱安定剤;又はビス(2,2’,6,6’−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート、2−(2−ヒドロキシ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の耐候安定剤等が挙げられる。また、滑剤や塩化水素吸収剤等として、特に限定されないが、例えば、公知であるステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛等のステアリン酸塩も、好適な添加剤として挙げることができる。
本実施形態のエチレン系重合体パウダーから、成型品及び高強度繊維及びリチウムイオン電池セパレーターを得ることができる。
[エチレン系重合体の成形体]
本実施形態の成形体は、上記のエチレン系重合体を含有する。
本実施形態においては、上記のエチレン系重合体パウダーを用いて、成形体を得ることができ、具体的には、例えば、リチウムイオン電池セパレーター、鉛蓄電池用セパレーター、繊維(高強度繊維など)、プレス成型体、又はラム押し成形体を得ることができる。本実施形態の成形体は、上記のエチレン系重合体を用いることにより、未溶解物が抑制されているので、異物混入を低減させることができる。また、本実施形態の成形体は、エチレン系重合体中のケイ素化合物を含むことによって、強度が高く、収縮率が少なく、低温での突刺し強度、引張強度に優れる。
以下に、実施例及び比較例によって本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
まず、エチレン系重合体パウダーの物性の評価方法について説明する。
[エチレン系重合体パウダーの粘度平均分子量(Mv)の測定方法]
エチレン系重合体パウダーの分子量は、ISO1628−3(2010)従って、以下に示す方法によって求めた。
まず、溶融管にエチレン系重合体パウダー10mgを秤量し、溶融管を窒素置換した後、20mLのデカヒドロナフタレン(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを1g/Lとなるように加えたもの)を加え、150℃で2時間攪拌して該エチレン系重合体パウダーを溶解させた。該エチレン系重合体パウダーの溶液を135℃の恒温槽で、キャノン−フェンスケの粘度計(柴田科学器械工業社製:製品番号−100)を用いて、標線間の落下時間(ts)を測定した。同様に、上記エチレン系重合体パウダー量を7mg、5mg、3mgと変えたサンプルついても同様に標線間の落下時間(ts)を測定した。ブランクとしてデカヒドロナフタレンのみの落下時間(tb)を測定した。以下の式に従って求めたエチレン系重合体パウダーの還元粘度(ηsp/C)をそれぞれプロットして濃度(C)(単位:g/dL)とエチレン系重合体パウダーの還元粘度(ηsp/C)の直線式を導き、濃度0に外挿し、極限粘度[η]を求めた。
ηsp/C=(ts/tb−1)/C (単位:dL/g)
この極限粘度を下記式に代入し粘度平均分子量(Mv)を求めた。
Mv=(5.34×104)×[η]1.49
[エチレン系重合体パウダーの最大粒子径]
エチレン系重合体パウダーの最大粒子径は、エチレン系重合体パウダー100gをJIS X 8801−1(2006年)に記載された、目開き35メッシュの篩(目開き425μm)を用い、通過しない粒子を日立ハイテク社製の卓上顕微鏡TM3030にて測定した。
[非磁性物の短径]
エチレン系重合体パウダーをA4サイズに均一に敷き均し、カメラ:CMOSデジタルラインセンサカメラ(8192bit 160MHZ CLISBEE)、レンズ:ミュートロン製M72マウント f85mm F2.8(8192bitモノクロ用)を使用し、観察して、エチレン系重合体中の非磁性物の短径を測定した。当該短径は、最大短径とした。この操作を10回繰り返し、その平均値を短径とした。
[非磁性物の個数]
同上のカメラとレンズを使用した測定装置によりエチレン系重合体パウダーを観察し、エチレン系重合体パウダー中の非磁性物の個数を算出した。敷き均したエチレン系重合体パウダーの質量を25kgに換算し、非磁性物の個数とした。測定回数は10回繰り返し、その平均値とした。
[非磁性物の炭素、酸素、ケイ素含有量]
エチレン系重合体非磁性物として取り出したものについて、日立ハイテク社製の卓上顕微鏡TM3030とエネルギー分散型X線分析装置SwiftED3000を用い、炭素、酸素、ケイ素等の含有量を測定した。
[非磁性物のTm1、ΔH1]
エチレン系重合体非磁性物として取り出したものについて、アルミニウム製サンプルパンに挿填し、DSC(パーキンエルマー社製、商品名:DSC8000)を用い、下記条件で非磁性物のDSCのTm1とΔH1を求めた。
1)50℃で1分間保持後、10℃/分の昇温速度で180℃まで昇温した。
2)上記1)の昇温過程での融点をTm1、融解熱量をΔH1とした。
[エチレン系重合体中のα−オレフィン単位の含有量]
エチレン系重合体中のα−オレフィン単位の含有量の測定は、G.J.RayらのMacromolecules 、10 、773(1977)に開示された方法に準じて行った。具体的には、エチレン系重合体中のα−オレフィン単位の含有量は、13C−NMRスペクトルにより観測されるメチレン炭素のシグナルを用いて、その面積強度より算出した。
[磁性物の大きさ]
エチレン系重合体パウダー5kgを入れた袋に電磁石を入れ、かき混ぜながら電磁石に付着した磁性物を採取し、日立ハイテク社製卓上顕微鏡TM3030で当該磁性物の大きさを計測した。
[磁性物の除去率]
磁性物除去機(電磁石)を通す前の磁性物の採取量を(A)とし、磁性物除去機(電磁石)に付着した量を(B)とし、100−((A−B)/A×100)として算出した。
[エチレン系重合体パウダーの物性評価]
粘度平均分子量10万以上、100万以下は、微多孔膜の条件で、粘度平均分子量100万超は、高強度繊維の条件で物性を評価した。
[微多孔膜の製造方法]
100mLのポリカップにエチレン系重合体パウダー3.7g、流動パラフィン(松村石油(株)製P−350(商標))26.6g、酸化防止剤としてオクタデシル−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]0.01gを加えて薬さじで撹拌することにより、ポリエチレン混合物を得た。得られたポリエチレン混合物を東洋精機製作所製ラボプラストミルミキサー(本体型式:4C150、ミキサー形式:R−60)に仕込み、回転数を50rpmに設定して190℃で10分間混練した。混練物をただちに250mm×250mm、厚み0.1mmの金型を用いて200℃10MPaの条件で300秒間加圧し、25℃10Mpaの条件で600秒間冷却することで、ゲルシート膜を得た。
このゲルシート膜を同時二軸テンター延伸機に導き、二軸延伸を行った。設定延伸条件は、MD倍率7.0倍、TD倍率7.0倍(即ち、7×7倍)、二軸延伸温度125℃で行った。次に、延伸後のゲルシートをチルエチルケトン槽に導き、メチルエチルケトン中に充分に浸漬し、ゲルシートから流動パラフィンを抽出除去し、その後メチルエチルケトンを乾燥除去した。
次に、乾燥後のゲルシートに対して熱固定を行なうためにTDテンターに導き、熱固定温度125℃、延伸倍率1.4倍で熱固定を行い、その後、0.8倍の緩和操作(即ち、熱固定緩和率が0.8倍)を行って微多孔膜を得た。
[膜収縮率]
微多孔膜から100mm×100mmの試験片を切り出し、100℃オーブン中に入れた後に、原反膜からの収縮率を測定した。評価基準は以下のとおりである。
○:収縮率が3%未満
△:収縮率が3%以上10%未満
×:収縮率が10%以上
[低温突刺し強度]
(突刺し強度)
微多孔膜から100mm×100mmの試験片を切り出し、ADVANTEC社製、低温恒温槽、THM054PB内で、−30℃の中に1時間入れた後に、素早く取出し、デジタルフォースゲージ(ZP20N、(株)イマダ製)を用いて突刺し強度を測定した。開口部の直径10mmの試料ホルダー(TKS20N)で微多孔膜を固定し、固定された微多孔膜の中央部を先端の曲率半径0.5mmを有する針を用いて、突刺速度=12mm/分、突刺し試験を行うことより、最大突刺荷重としての突刺強度(g)を測定した。得られた突刺強度を20μm厚みに換算した。さらに、微多孔膜の熱延伸倍率を1.7倍〜2.5倍の範囲に変更して得られた微多孔膜の気孔率及び突刺強度を測定し、突刺強度(20μ換算)と気孔率との近似曲線より、気孔率が50%となる突刺強度(厚み20μm、気孔率50%換算)を算出した。突刺し強度を測定した。評価基準は、以下のとおりである。
○:突刺し強度 350gf以上
△:突刺し強度 300gf超〜350gf未満
×:突刺し強度 300gf以下
[気孔率]
気孔率は10cm×10cm角の試料を微多孔性膜から切り取り、その体積(cm3)と質量(g)を求め、それらと密度(g/cm3)より、次式を用いて気孔率(%)を計算した。
気孔率(%)=(体積−質量/ポリエチレン混合物の密度)/体積×100
[通気度測定]
通気度測定は、JIS P―8117に準拠し、ガーレー透気度計((株)東洋精機製作所製)を用いて、微多孔膜の透気抵抗度を測定した。この測定値を膜の厚さ20μmに換算した。さらに、上記の微多孔膜の製造において、熱延伸倍率を1.7倍〜2.5倍の範囲で変更して得られた微多孔膜の気孔率を測定し、透気度(20μm換算)と気孔率の値を関数式で表し、その関数式の近似曲線より、気孔率が50%となる透気度(厚み20μm、気孔率50%換算)を算出した。なお、微多孔膜の透気性が高いほど、この透気度の数値は小さくなる。
[高強度繊維の作成]
エチレン系重合体パウダーに含まれる空気を窒素で置換した後に、事前混合槽に、ポリマー濃度が8質量%になるように、流動パラフィン(37.78℃における動粘度7.59×10-5m2/s)と酸化防止剤としてオクタデシル−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]0.01gを添加し、室温にて撹拌することにより均一なスラリーを得た。これをポンプにより、窒素雰囲気下にて二軸押出機へ供給して、溶融混練した。溶融混練条件は、設定温度250℃、スクリュー回転数200rpm、吐出量12kg/時間で行った。
押し出し機の下流側に吐出安定性を付与するため、ギアポンプを介し、JIS Z8801規格に準拠した目開き250μmと、106μmと、45μmと、106μmと、250μmとのステンレス製平織スクリーンとを重ねて設置した。その直近の樹脂圧力を圧力計にて計測した。その後に紡糸用ダイスを経て、ゲル紡糸を加工した。
ついで、得られたゲル紡糸を用いて、還流しているトリクロロトリフルオロエタン(TCTFE)を用いてソックスレー装置中において、そのゲル紡糸から流動パラフィンを抽出した。次に、ゲル紡糸を風乾してキセロゲル紡糸を生成させ、最初に120℃で、次に150℃において、二段階で熱間延伸して高強度繊維を得た。延伸比は、ゲル紡糸及びキセロゲル紡糸を延伸する各段階で最大化し、トータル延伸倍率を200倍にした。
[高強度繊維(延伸糸)の低温引張強度]
上記で得られた高強度繊維(延伸糸)を、引張試験機(A&D社製 RTC−1310A)を用い、−30℃にて引張試験を行い、単位長さ45cm当たりの質量から求めた糸径から、繊維強度(cN/dtex)を求めた。
○:繊維強度 20cN/dtex以上
△:繊維強度 10cN/dtex超〜20cN/dtex未満
×:繊維強度 10cN/dtex以下
[参考例1]
固体触媒成分[A]の調製
窒素置換された8Lステンレス製オートクレーブにヘキサン1,600mLを添加した。10℃で攪拌しながら1mol/Lの四塩化チタンヘキサン溶液800mLと1mol/Lの組成式AlMg5(C4911(OSiHCH32で表される有機マグネシウム化合物のヘキサン溶液800mLとを4時間かけて同時に添加した。添加後、ゆっくりと昇温し、10℃で1時間反応を継続させた。反応終了後、上澄み液を1,600mL除去し、ヘキサン1,600mLで10回洗浄することにより、固体触媒成分[A]を調製した。この固体触媒成分1g中に含まれるチタン量は3.05mmolであった。
[参考例2]
固体触媒成分[B]の調製
(1)固体触媒成分(B−1)担体の合成
充分に窒素置換された8Lステンレス製オートクレーブに2mol/Lのヒドロキシトリクロロシランのヘキサン溶液1,000mLを仕込み、65℃で500rpmで攪拌しながら組成式AlMg5(C4911(OC492で表される有機マグネシウム化合物のヘキサン溶液2,550mL(マグネシウム2.68mol相当)を4時間かけて滴下し、さらに65℃で1時間攪拌しながら反応を継続させた。反応終了後、上澄み液を除去し、1,800mLのヘキサンで4回洗浄した。この固体((B−1)担体)を分析した結果、固体1g当たりに含まれるマグネシウムが8.31mmolであった。
(2)固体触媒成分[B]の調製
上記(B−1)担体150gを含有するヘキサンスラリー1,970mLに10℃で攪拌しながら1mol/Lの四塩化チタンヘキサン溶液110mLと1mol/Lの組成式AlMg5(C4911(OSiHCH32で表される有機マグネシウム化合物のヘキサン溶液110mLとを同時に400rpmで撹拌しながら1時間かけて添加した。添加後、10℃で1時間反応を継続させた。反応終了後、上澄み液を1,100mL除去し、ヘキサン1,100mLで2回洗浄することにより、固体触媒成分[B]を調製した。この固体触媒成分[B]1g中に含まれるチタン量は0.67mmolであった。
[参考例3]
固体触媒成分[C]の調製
無水塩化マグネシウム75g、デカン280.3g及び2−エチルヘキシルアルコ−ル308.3gを130℃で3時間加熱反応させて均一溶液とした後、この溶液中に2−イソブチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン19.9gを添加し、更に100℃にて1時間攪拌混合を行なった。
このようにして得られた均一溶液を室温まで冷却した後、この均一溶液30mlを−20℃に保持した四塩化チタン80ml中に攪拌下45分間にわたって全量滴下装入した。装入終了後、この混合液の温度を6時間かけて110℃に昇温し、110℃になったところで混合液中に2−イソブチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン0.55gを添加し、2時間同温度にて攪拌下保持した。2時間の反応終了後、熱濾過にて固体部を採取し、この固体部を100mlの四塩化チタンにて再懸濁させた後、再び110℃で2時間、加熱反応を行った。反応終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、温度90℃のデカン及びヘキサンで洗液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで充分洗浄し、固体触媒成分[C]を調整した。この固体触媒成分[C]1g中に含まれるチタン量は0.58mmolであった。
[実施例1]
3枚後退翼の撹拌翼と3枚の邪魔板とが付いたベッセル型300L重合反応器を用いた。重合反応器の撹拌速度は230prmとした。重合温度はジャケット冷却により83℃に保った。重合に使用する、エチレンや溶媒等については、配管中に永久磁石を設置し、事前に磁性物を取り除いた。溶媒としてノルマルヘキサンを40L/時間で供給した。固体触媒[A]を生産速度が10kg/時間となるように供給した。固体触媒には、STATSAFE3000をノルマルヘキサンで希釈したものを、エチレン系重合体の生産速度に対して25質量ppmの量で添加した。助触媒成分としてトリイソブチルアルミニウムとジイソブチルアルミニウムハイドライド(9:1混合物)を10mmol/時間で供給した。水素は13mol%(水素/エチレン+水素モル比)で供給した。重合温度83℃、重合圧力0.5MPaG、平均滞留時間3.0時間の条件で行った。重合反応器内の重合スラリーは、重合反応器内のレベルが一定に保たれるよう圧力0.05MPaG、温度60℃のフラッシュタンクに導き、未反応のエチレン、水素を分離した。次にエチレン系重合体スラリーは、フラッシュタンクからポンプにより連続的に遠心分離機に送り、ポリマーと溶媒とを分離し、分離されたエチレン系重合体パウダーは、70℃に制御されたロータリーキルン型乾燥機に送り、窒素ブローしながら乾燥させた。乾燥させたエチレン系重合体パウダーを、2.5テスラの磁力を有する磁性物除去機(電磁石)を通過させた。当該工程の前後でのパウダーにおける磁性物除去率は99%であった。
触媒の重合活性は、40,000g/gsであった。得られたエチレン系重合体パウダーPE1の粘度平均分子量は300,000であった。得られたエチレン系重合体パウダーPE1の物性を上記のとおり測定した。結果は、表1に記載する。
[実施例2]
水素濃度を5.5mol%となるように供給した以外は、実施例1と同様に行いエチレン系重合体パウダーPE2を得た。得られたエチレン系重合体パウダーPE2の物性を上記のとおり測定した。結果は表1に記載する。
[実施例3]
固体触媒成分[B]を使用し、重合温度78℃に、重合圧力を0.30MPaに、水素濃度を10mol%になるように供給した以外は、実施例1と同様に行いエチレン系重合体パウダーPE3を得た。得られたエチレン系重合体パウダーPE3の物性を上記のとおり測定した。結果は、表1に記載する。
[実施例4]
水素を0.18mol%とした以外は、実施例3と同様に行ないエチレン系重合体パウダーPE4を得た。得られたエチレン系重合体パウダーPE4の物性を上記のとおり測定した。結果は、表1に記載する。
[実施例5]
重合温度を75℃に、水素濃度を0.12mol%に、α−オレフィンとして、1−ブテンを、系内のエチレンに対する濃度(α−オレフィン/エチレン+α−オレフィン)として0.40mol%フィードとした以外は、実施例3と同様に行いエチレン系重合体パウダーPE5を得た。得られたエチレン系重合体パウダーPE5の物性を上記のとおり測定した。結果は、表1に記載する。また、エチレン系重合体パウダーPE5中の1−ブテン単位の含有量は0.04質量%であった。
[実施例6]
重合圧力を0.5MPaに、水素濃度を35mol%に、1−ブテン濃度を8.0molにした以外は、実施例3と同様に行い、エチレン系重合体パウダーPE6を得た。得られたエチレン系重合体パウダーPE6の物性を上記のとおり測定した。結果は、表1に記載する。また、エチレン系重合体パウダーPE6中の1−ブテン単位の含有量は0.6質量%であった。
[実施例7]
重合に使用する、エチレンや溶媒等については、配管中に永久磁石を設置せず、事前に磁性物を取り除かなかった他は、実施例1と同様に行い、エチレン系重合体パウダーPE7を得た。得られたエチレン系重合体パウダーPE7の物性を上記のとおり測定した。結果は、表1に記載する。物性には特に問題無かったが、磁性物による膜の耐電圧不良が観察された。
[比較例1]
重合に使用する触媒を固体触媒成分[C]とした以外は、実施例1と同様に行いエチレン系重合体パウダーPE8を得た。得られたエチレン系重合体パウダーPE8の物性を上記のとおり測定した。結果は、表1に記載する。
[比較例2]
エチレン系重合体の乾燥温度を120℃とした以外は、実施例1と同様に行いエチレン系重合体PE9を得た。得られたエチレン系重合体パウダーPE9の物性を上記のとおり測定した。結果は、表1に記載する。
[比較例3]
重合圧力を0.1MPaとした以外は、実施例1と同様に行いエチレン系重合体パウダーPE10を得た。得られたエチレン系重合体パウダーPE10の物性を上記のとおり測定した。結果は、表1に記載する。
[比較例4]
重合圧力を1.0MPaとした以外は、実施例1と同様に行いエチレン系重合体パウダーPE11を得た。得られたエチレン系重合体パウダーPE11の物性を上記のとおり測定した。結果は、表1に記載する。
[比較例5]
重合反応器にジメチルハイドロジエンポリシロキサンを10mmol/時間で添加した以外は、実施例1と同様に行いエチレン系重合体パウダーPE12を得た。得られたエチレン系重合体パウダーPE12の物性を上記のとおり測定した。結果は、表1に示す。
表1に示す結果から明らかなように、非磁性物を所定の範囲内にした実施例1〜7のエチレン系重合体パウダーは、それらを範囲外とした比較例1〜5のエチレン系重合体パウダーと比較して、高強度繊維とした場合の低温引張強度に優れ、また、微多孔膜とした場合の膜収縮率及び低温突刺し強度に優れることが分かった。
本発明のエチレン系重合体は、延伸加工後の強度が高く、膜収縮率が低く、低温での突刺し強度/引張強度に優れる。また、本発明の成形体は、当該エチレン系重合体を用いて得られるものであり、当該エチレン系重合体が上記効果を奏することから、リチウムイオン二次電池用微多孔膜やロープ、ネット、防弾衣料、防護衣料、防護手袋、繊維補強コンクリート製品、ヘルメット等に使用される高強度繊維用途等の広い用途において用いることができる。

Claims (14)

  1. 以下i)〜v)の条件を満たす非磁性物を含有するエチレン系重合体;
    i)非磁性物が粒子であり、該粒子の短径が50μm以上であること、
    ii)25kgに換算したエチレン系重合体中の非磁性物が40個以下であること、
    iii)非磁性物中の炭素元素及び酸素元素の合計含有量が50質量%以上であること、
    iv)非磁性物中の全元素に対するケイ素(Si)元素の含有率が0.1質量%以上10質量%以下であること、
    v)非磁性物のDSCで測定した融点Tm1が130℃以上であり、融解熱量ΔH1が80J/g以上であること。
  2. 粘度平均分子量が10万以上である、請求項1に記載のエチレン系重合体。
  3. 該エチレン系重合体がエチレン単独重合体及び/又はエチレン系共重合体であって、
    該エチレン系重合体がエチレン系共重合体を含む場合、
    a)エチレン単位の含有量が90.0質量%以上、100質量%未満であり、
    b)炭素数3〜20のα−オレフィン単位の含有量が0質量%超、10.0質量%以下である、
    請求項1又は2に記載のエチレン系重合体。
  4. 短径50μm以上の磁性物粒子の含有量が0.01質量%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエチレン系重合体。
  5. 該エチレン系重合体が粒子であり、該粒子の最大粒子径が5mm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエチレン系重合体。
  6. 該エチレン系重合体が粒子であり、該粒子の最大粒子径が500μm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエチレン系重合体。
  7. 原料、触媒及び重合物からなる群より選択される1種以上を、2.0テスラ以上の磁力を有する磁性物除去機を通過させる工程を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のエチレン系重合体の製造方法。
  8. 原料、触媒及び重合物からなる群より選択される1種以上を、2.0テスラ以上の磁力を有する磁性物除去機を通過させる工程を含み、当該工程の前後での磁性物除去率が90%以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のエチレン系重合体の製造方法。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のエチレン系重合体を含有する成形体。
  10. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のエチレン系重合体を含有するリチウムイオン電池用セパレーター。
  11. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のエチレン系重合体を含有する鉛蓄電池用セパレーター。
  12. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のエチレン系重合体を含有する高強度繊維。
  13. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のエチレン系重合体を含有するプレス成形体。
  14. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のエチレン系重合体を含有するラム押し成形体。
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