JP2019123598A - ベルトクリーナ及びその取付け方法 - Google Patents

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一美 大徳
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Abstract

【課題】戻り側ベルトは幅方向に凹凸があるため、幅の広いベルトにベルトクリーナの掻き取り部を正確に当接させるのは困難であった。掻き板の幅を小分割した四角形棒状ゴム製弾性体を、ボルトで押し上げて、高さ調整をする方法があるが、四角形棒状ゴム製弾性体の数が多くなり、時間を要することや、戻り側ベルトの下部での作業となり、安全面や環境面で問題があった。【解決手段】架台の溝に、圧縮性のある高さ調整材を敷設し、高さ調整材の上に四角形棒状ゴム製弾性体を載置し、架台を上昇させていくと、四角形棒状ゴム製弾性体は戻り側ベルトに低い部分から順に当接していき、戻り側ベルトを押圧していくが、先に当接した部分は押圧力で高さ調整材が縮んでいくので、架台が上昇していっても、四角形棒状ゴム製弾性体は上昇できなくなり、最終的に全ての四角形棒状ゴム製弾性体が戻り側ベルトに精度よく当接していく。【選択図】図1

Description

本発明は原材料の輸送に用いるベルトコンベアの戻り側ベルト表面に付着した付着物を掻き取るベルトクリーナであり、ベルトの形状に合わせて掻き取り部の高さ調整を可能にしたベルトクリーナに関するものである。
ベルトコンベアは駆動プーリと従動プーリとの間に所定幅のゴム製ベルトをエンドレスに巻き付け、駆動プーリを回転させることによりベルトを両プーリ間で周回運動させるものである。通常搬送物はキャリアベルト(搬送側ベルト)に載せて搬送され、駆動プーリ側で払い出されリターンベルト(戻り側ベルト)となり従動プーリへ戻るが、戻り側ベルト表面に付着した搬送物(ベルトへの付着物)が途中で落下し、戻り側ベルト下に堆積する問題があった。又、付着物はリターンローラやスナッププーリを摩耗させたり、これらのローラに付着し、戻り側ベルトを蛇行させたりする問題があった。
通常、戻り側ベルトの付着物を効率的に掻き落として回収するために、戻り側ベルトの最先端にベルトクリーナを設置している。ベルトクリーナには、固定された掻き板を戻り側ベルトに押し付けることにより付着物を掻き板で掻き取るスクレーパ式、ブラシを戻り側ベルトに接触させるブラシ方式、高圧の流体を吹き付ける洗浄方式などがあるが、本発明のベルトクリーナはスクレーパ方式に類する。
コンベアベルトは使用するにつれ徐々に摩耗し、中央部が選択的に大きく摩耗する。ベルトが古くなるとベルト中央部と端部では数ミリの厚み差が生じる。ベルトは運搬時の形状がトラフ癖となって、戻り側ベルトが凸円弧状となる。機長の長いベルトになると、部分的に取り替えることがあり、摩耗している古いベルトと新しいベルトを接合して使用することもある。又、ベルトのエンドレス部(繋ぎ部)は経年的に剥離してエンドレス端部が剥がれてくる。この剥がれ部は戻り側ベルト表面から突き出ているので、ベルトクリーナと衝突し、ベルトやベルトクリーナの破損の危険性がある。ベルトクリーナはベルト表面の付着物を掻き取るために不可欠であるが、定期的な調整や手入れが必要であり、適切な取り付けや使用方法を逸脱するとベルトを破損させ生産障害を起こす場合がある。今まで様々な形状、機能のベルトクリーナが提案されているが、メンテナンスや調整が容易で掻き取り効率に優れたベルトクリーナの具現化は困難である。
スクレーパ式のベルトクリーナに必要な要件は以下である。(1)ベルトクリーナを戻り側ベルトの表面に取り付ける際に、戻り側ベルトの幅方向の凹凸に対して、クリーナの掻き取り部(チップ)が精密に当接すること。(2)チップが戻り側ベルトに適切な押圧力で当接していること。(3)チップの摩耗による掻き取り性能の低下に合わせて、自動的にチップが上昇し、掻き取り性能を回復できること。(4)戻り側ベルトの強固な付着物やエンドレス部(接続部)の剥離に対して、チップが戻り側ベルトの走行方向に大きく撓んで、障害物を瞬時にやり過ごしてベルトクリーナの破損を回避すると同時に、正常な掻き取り状態に瞬時に復帰できること。(5)チップの寿命が長く、長期間にわたり確実に付着物を掻き取ることができること。(6)ベルトクリーナの調整周期や取り換え周期が長く、調整や取付け取り外しが容易であること。(7)ベルトクリーナ本体に付着物が付着しない、もしくは付着物の量が極めて少ないこと。以上の特性を満足しようとして従来多種多様のベルトクリーナが提案されているが、満足できる方法は具現化されていない。
特開平10−109731号広報において、スポンジのようなクッション材をブレード(掻き板)の底に敷設して、掻き板と戻り側ベルトの片当たりが生じないようにしている。この方法においては、ベルトの速度に対してスポンジの復元速度が遅すぎるので、戻り側ベルトの凹凸に瞬時に追随できなかった。又、掻き板は戻り側ベルトから強い水平力を受けるので、クッションの伸縮力で掻き板を上昇させることは不可能であった。又、クッションで高さ調整した後、適正な押圧力を付加しないと、クッションの押圧力だけでは十分な掻き取り力を得ることはできなかった。
登録実用新案第3102461号広報において、複数の幅広の掻き取り板を2本のボルトでガイドしたスプリングで戻り側ベルトに押し付けて、掻き取り部の高さを自動的に高さ調整する方法が提案されている。この方法においては、スプリングを固定せず自由に上下運動させているが、略水平方向に作用する戻り側ベルトの摩擦力に対して、戻り側ベルトの凹凸に柔軟に追随するのは不可能であった。又、掻き板の幅が広く、2本のスプリングが平行に上下運動せず、掻き板が戻り側ベルトに対して斜めに当接するため、掻き取り残しが生じていた。又、掻き板と一体のガイドカバーは慣性モーメントが大きいので、戻り側ベルトの凹凸に瞬時に追随できず掻き取り残しの要因となっていた。
特開2016−000645号広報において、四角形棒状ゴム製弾性体の固定部端末に、押え板の受け座を設けたベルトクリーナが示されている。この方法においては、受け座を押え板で、架台の底板に押し付けているので、四角形棒状ゴム製弾性体の高さ調整が不可能であった。
特開平10−109731号広報 登録実用新案第3102461号広報 特開2016−000645号広報
本発明は以下の課題を解決するものである。(1)掻き取り部である四角形棒状ゴム製弾性体を戻り側ベルトに押し付けるだけで自動的に、且つ正確に、四角形棒状ゴム製弾性体と戻り側ベルトの高さ調整を可能にする。その結果として、ベルトクリーナの掻き取り部の高さや押圧力の調整を、戻り側ベルトの下部に人間が入ることなく可能とする。(2)それぞれの四角形棒状ゴム製弾性体の高さを、個別に調整できるようにする。(3)掻き取り部(チップ)の摩耗に合わせて、自動的にチップが起き上がり、チップと戻り側ベルトの表面が常に適切な押圧力で当接できるようにする。(4)四角形棒状ゴム製弾性体が戻り側ベルトの突起物に衝突し、瞬時に大きく撓んだ際にきちんと通常の掻き取り位置に復帰できるようにする。
第1の解決手段は特許請求項1に示すように、自由側端末にチップを取付けた複数の四角形棒状ゴム製弾性体が、戻り側ベルトの幅方向に配設された架台の溝に列設されたベルトクリーナにおいて、前記架台は、前側板と後側板と底板からなり、前記底板には伸縮性のある高さ調整材が敷設され、前記四角形棒状ゴム製弾性体は前記高さ調整材に載置されており、前記架台には、前記四角形棒状ゴム製弾性体が前記戻り側ベルトの幅方向へ倒れるのを防止するためのスラスト固定手段と、前記溝からの抜け出しを防止するための抜け止め手段を備えており、前記抜け止め手段は、前記架台の長手方向に前記溝に載置されたパッキン座板と、該パッキン座板に載置されたパッキンと、該パッキンを圧縮するための圧縮板と、該圧縮板を前記パッキンに押し付けるための圧縮治具からなることを特徴とするベルトクリーナである。
第2の解決手段は特許請求項2に示すように、前記圧縮治具は、前記圧縮板を前記パッキンに押し付けるための押付け板と、該押付け板及び前記後側板に固定された締め付け板に貫通した締め付けボルトと、該締め付けボルトと螺合し、前記押付け板と前記締め付け板を締め付けて、前記圧縮板を前記パッキンに押付けるための締め付けナットからなることを特徴とするベルトクリーナである。
第3の解決手段は特許請求項3に示すように、前記圧縮板は、中央周辺部の幅が両端周辺部の幅よりも広くなっていることを特徴とするベルトクリーナである。
第4の解決手段は特許請求項4に示すように、前記四角形棒状ゴム製弾性体の自由側端末の一部が切り取られて、板状のチップ支持部が形成されており、前記四角形棒状ゴム製弾性体の前記自由側端末に取付けられた前記チップが前記チップ支持部で支持されていることを特徴とする請求項1記載のベルトクリーナである。
第5の解決手段は特許請求項5に示すように、前記ベルトクリーナを前記戻り側ベルトの下部に取付ける方法において、前記四角形棒状ゴム製弾性体を前記溝に押し込んで、前記高さ調整材をあらかじめ圧縮して、前記パッキンを前記圧縮板で圧縮して扁平に変形せしめて、前記四角形棒状ゴム製弾性体が前記溝から抜け出さないように固定しておき、前記四角形棒状ゴム製弾性体を前記戻り側ベルトに近接もしくは部分的に当接させた後、前記パッキンの圧縮を解放して、前記四角形棒状ゴム製弾性体の固定を解放せしめて、前記四角形棒状ゴム製弾性体が前記高さ調整材に押し上げられることにより、前記四角形棒状ゴム製弾性体を前記戻り側ベルトに当接せしめた後、前記パッキンを圧縮して、前記四角形棒状ゴム製弾性体を前記溝に固定することを特徴とするベルトクリーナの取付け方法である。
第1の解決手段による効果は以下である。(1)架台を上昇させて、戻り側ベルトの低いところから高いところに、四角形棒状ゴム製弾性体を徐々に戻り側ベルトに押し付けていくと、高さ調整材が圧縮されていき、四角形棒状ゴム製弾性体を戻り側ベルトに精密に当接性できる。(2)高さ調整材のバネ定数と、高さ調整材の圧縮量から、四角形棒状ゴム製弾性体の押圧力を定量的に把握できる。(3)高さ調整材は、底板に一体もしくは分割体で敷設できる。又、階段状に敷設できる。(4)スラスト固定手段で四角形棒状ゴム製弾性体が戻り側ベルトの幅方向、即ちスラスト方向に倒れるのを防止できるので、隣り合う四角形棒状ゴム製弾性体の隙間がなくなり、筋状の掻き取り残しが発生しない。(5)抜け止め手段で四角形棒状ゴム製弾性体が架台の溝から抜け出すのを防止できる。(6)四角形棒状ゴム製弾性体の押し付け力設定や戻り側ベルトとの当接性をベルトコンベアの機外から作業できるので、ベルトの下に作業者が入る必要がなくなり、ベルトの下に仮足場を設置する必要性もないので安全な作業ができる。(7)四角形棒状ゴム製弾性体は、溝に挿入されているだけなので、スラスト固定手段や抜け止め手段を解放することにより、簡単に溝から取り出して交換できる。(8)四角形棒状ゴム製弾性体は、高さ調整材の押圧力(反発力)で戻り側ベルトに押し付けられているが、戻り側ベルトが走行し、四角形棒状ゴム製弾性体が戻り側ベルトの摩擦力で、戻り側ベルトの進行方向に倒されると、四角形棒状ゴム製弾性体は弾性力で起き上がろうとすることにより、常に戻り側ベルトの表面に当接した状態を保持することから、掻き取り性能が維持される。(9)パッキンを、前側板もしくは後側板と四角形棒状ゴム製弾性体の間に設けたパッキン座板に載置し、圧縮板で圧縮することにより、パッキンが圧縮力と直交する方向に変形するので、前側板と四角形棒状ゴム製弾性体の間に迫り出すことにより、四角形棒状ゴム製弾性体を後側板に押付ける力が生じて、四角形棒状ゴム製弾性体が溝から抜け出るのを防止できる。(10)抜け止め手段は架台の上流側あるいは下流側のいずれにも取付け可能である。(11)抜け止め手段は、架台の両端に設けており、環境のよい安全な作業通路から操作できる。(12)高さ調整材の反発力を高めるには、高さ調整材の高さを高くする必要があり、溝からはみ出すような場合は、抜け止め手段の圧縮板を少しずつ押し込んで、パッキンを扁平にして四角形棒状ゴム製弾性体の浮き上がりを抑制しながら、高さ調整材を押さえ込むことができる。
第2の解決手段による効果は以下である。(1)圧縮治具により、圧縮板を剛性の高い幅方向に押付けるので、圧縮板に両端から押付け力を加えても、架台の中央部にも圧縮力が効率的に伝わり、パッキンを変型させることができる。(2)圧縮治具は、架台の両端に設けることができるので、作業者がコンベア架台の中や、ベルト下に入る必要はなく、安全に正確な作業ができる。
第3の解決手段による効果は以下である。(1)四角形棒状ゴム製弾性体は、圧縮板に撓みを支えられるので、圧縮板の中央部周辺は幅広く、両端部周辺は幅狭くすることにより、中央部周辺が撓みにくくなる。即ち、戻り側ベルトは中央部周辺の摩耗が大きく、付着物が多いので、中央部周辺の掻き取り性能が向上する。(2)圧縮板中央部周辺の剛性が高くなるので、パッキンを圧縮する際に、両端部周辺と同等の圧縮力を付加することができる。
第4の解決手段による効果は以下である。(1)弾力性のあるチップ支持板でチップを支持できるので、チップが割損することがない。(2)戻り側ベルトに対するチップと四角形棒状ゴム製弾性体の接触面積を小さくできるので、同じ押圧力に対して大きな面圧となり、掻き取り性能を向上できる。
第5の解決手段による効果は以下である。戻り側ベルト下にベルトクリーナを取付ける前に、四角形棒状ゴム製弾性体を押し込んで高さ調整材を圧縮させた状態で、抜け止め手段で四角形棒状ゴム製弾性体を固定し、ベルトクリーナを戻り側ベルトに近接もしくは部分的に当接した状態で抜け止め手段を解放すると、四角形棒状ゴム製弾性体は、高さ調整材の復元力で押し上げられ、全部の四角形棒状ゴム製弾性体を精密に戻り側ベルトに当接できる。この後で、抜け止め手段を再度固定することにより、簡単にベルトクリーナの高さ調整が可能となる。
はベルトクリーナを部分断面した斜視図。 はベルトクリーナの部分断面した正面図。 は図2のA−A断面図。 は四角形棒状ゴム製弾性体の高さ調整手順説明図。 は高さ調整前のベルトクリーナ部分断面した正面図。 はベルトクリーナの戻り側ベルトを部分的に当接した時の正面図。 はベルトクリーナを戻り側ベルトに完全に当接した時の正面図。 は図7のB−B断面図。 は四角形棒状ゴム製弾性体の高さ調整手順説明図。 パッキン形状の例。 は高さ調整材がスプリングのベルトクリーナの部分断面正面図 はパッキン、パッキン受け座、圧縮板の正面図と側面図である。 は図7のC−C断面図とD−D断面図である。 はチップ支持板を設けた四角形棒状ゴム製弾性体の側面図。 はチップ支持方法の比較図。 は高さ調整材の圧縮状態を示す側面図
本発明の実施形態を請求項1〜請求項5及び図1〜図16に基づいて説明する。
第1の解決手段は特許請求項1に示すように、自由側端末にチップを取付けた複数の四角形棒状ゴム製弾性体20が、戻り側ベルト30の幅方向に配設された架台40の溝40aに列設されたベルトクリーナ10において、前記架台40は、前側板41と後側板42と底板43からなり、前記底板43には伸縮性のある高さ調整材50が敷設され、前記四角形棒状ゴム製弾性体20は前記高さ調整材50に載置されており、前記架台40には、前記四角形棒状ゴム製弾性体20が前記戻り側ベルト30の幅方向へ倒れるのを防止するためのスラスト固定手段と、前記溝40aからの抜け出しを防止するための抜け止め手段を備えており、前記抜け止め手段は、前記架台40の長手方向に前記溝40aに載置されたパッキン座板71と、該パッキン座板71に載置されたパッキン70と、該パッキン70を圧縮するための圧縮板72と、該圧縮板72を前記パッキンに押し付けるための圧縮治具77からなることを特徴とするベルトクリーナ10である。
図1はベルトクリーナ10を部分断面した斜視図である。図1に示すように、複数の四角形棒状ゴム製弾性体20が架台40の溝40aに列設されて固定されている。四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aには、掻き取り性能を長期にわたり良好に維持するために、耐摩耗性材料からなるチップ80が取付けられている。チップ80は、図2(a)に示すように、四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aから突き出してもよいし、図2(b)のように、突き出さなくてもよい。架台40は前側板41と後側板42と底板43からなり、溝40aを構成している。戻り側ベルト30の進行方向の上流側を前側板41、下流側を後側板42としている。架台40の両側にはフランジ44が取り付けられ、フランジ44に支持パイプ45が取り付けられている。支持パイプ45は取付け基部46に取り付けられ、取り付け基部46はコンベア架台47に固定されている。前記四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aが、前記戻り側ベルト30に押し付けられることにより、前記高さ調整材50が圧縮され、前記自由側端末20aもしくはチップ80が前記戻り側ベルト30に当接せしめられ、前記四角形棒状ゴム製弾性体20が前記戻り側ベルト30の摩擦力により、前記戻り側ベルト30の進行方向に弾性的に撓むことにより、前記四角形棒状ゴム製弾性体20の前記自由側端末20aが前記戻り側ベルト30の表面に追随しながら付着物を掻き取るベルトクリーナ10である。
スラスト固定手段は、四角形棒状ゴム製弾性体20がスラスト方向へ倒れるのを防止するための手段である。図2はベルトクリーナ10を部分断面した正面図である。図3は図2のA−A断面図である。戻り側ベルト30は、幅方向に蛇行するので、四角形棒状ゴム製弾性体20は、戻り側ベルト30から幅方向の力(スラスト力)を受ける。スラスト固定手段は、例えば図2あるいは図3に示すように、フランジ44に設けたナット61もしくはネジ61に螺合するスラストボルト60とスラスト板62からなっている。スラスト固定手段は、スラストボルト60を溝40aの長手方向に推進し、スラスト板62を押付けることにより、四角形棒状ゴム製弾性体20が戻り側ベルト30から受けるスラスト力によって、スラスト方向に倒れたり、ずれたりするのを防止する。又、スラスト板62は、高さ調整時に四角形棒状ゴム製弾性体20が円滑に上昇下降できるようにガイドするとともに、高さ調整材50のスラスト方向へのズレを防止している。
図2に示すように、スラスト板62の前側板41の上端41aからの高さL1は、四角形棒状ゴム製弾性体20の高さL2よりも低くするのがよい。四角形棒状ゴム製弾性体20より高いとスラスト板62が戻り側ベルト30と当接してしまう。スラスト板62の幅W1は、四角形棒状ゴム製弾性体20から受けるスラスト力に耐えるために、四角形棒状ゴム製弾性体20の幅W2の2〜4倍程度にして断面係数を大きくするのがよい。スラスト板62の材質は、四角形棒状ゴム製弾性体20と同一にするのがよい。戻り側ベルト30が大きく蛇行した際に、戻り側ベルト30が垂れ下がり、スラスト板62と接触する可能性があり、スラスト板62の硬度が戻り側ベルト30より高い場合は、戻り側ベルト30をスラスト板62のエッジで損傷する恐れがある。
抜け止め手段の機能は以下である。(1)ベルトクリーナ10を戻り側ベルト30際に、天地などにより四角形棒状ゴム製弾性体20が溝40aから抜け出さないようにする。(2)高さ調整材50の反発力を高めるには、高さ調整材50の高さを高くする必要があり、溝40aからはみ出すような場合は、抜け止め手段の圧縮板72を少しずつ押し込んで、パッキン70を扁平にして四角形棒状ゴム製弾性体20の浮き上がりを抑制しながら、高さ調整材50を押さえ込むことができる。(3)四角形棒状ゴム製弾性体20の高さ調整後は、パッキン70を扁平に締め付けて、四角形棒状ゴム製弾性体20が溝40aから抜け出さないように固定することができる。(4)あらかじめ、四角形棒状ゴム製弾性体20を溝40aに押し込んだ状態で、パッキン70を扁平に締め付け、四角形棒状ゴム製弾性体20を固定しておき、戻り側ベルト30下にベルトクリーナ10を近接もしくは接触して取付けた後、パッキン70を解放し、四角形棒状ゴム製弾性体20を戻り側ベルト30に当接せしめた後、パッキンを再度締め付けて、四角形棒状ゴム製弾性体20を固定することにより、簡単にベルトクリーナ10の高さ調整ができる。
抜け止め手段は、架台40の長手方向に、溝40aに載置されたパッキン座板71と、該パッキン座板71に載置されたパッキン70と、該パッキン70を圧縮するための圧縮板72と、該圧縮板72を前記パッキン70に押し付けるための圧縮治具77からなっている。圧縮治具77は、例えば、圧縮板72をパッキン70に押し付けるための押付け板74と、押付け板74及び前側板41に固定された締め付け板73に貫通した締め付けボルト75と、押付けボルト75と螺合し、押し付け板74と締め付け板73を締め付ける締め付けナット76からなっている。抜け止め手段の取付け位置は、図3(a)に示すように、前側板41や、図3(b)に示すように、後側板43に設けることができる。
前述したように抜け止め手段は、前側板41や後側板42に取付けることができるが、架台40全体の四角形棒状ゴム製弾性体の押圧力を均等にする場合は、後側板42に取付けるのがよい。後側板42に圧縮板72を取付けることにより、圧縮板72で四角形棒状ゴム製弾性体20の撓みを支えることができ、圧縮板72の高さを変えることにより、四角形棒状ゴム製弾性体20の撓み量を変えることができる。
圧縮板72の幅を変えることにより、四角形棒状ゴム製弾性体20の撓み量を調整できる。圧縮板72の形状は、図7、図11、図12、図13に示すように、両端部周辺の幅S2に対して、中央部周辺の幅S1を広くして、膨らみを持たせることにより、圧縮板上端72aの位置が高くなり、四角形棒状ゴム製弾性体20の撓み量が小さくなるように制御できる。
四角形棒状ゴム製弾性体20の撓み量は、図13(a)、(b)において、前側板上端41aもしくは後側板上端42aからの高さL1や圧縮板72の上端72aからの高さL11,L12で変わる。L11は圧縮板72の最大幅S1の上端72aからの四角形棒状ゴム製弾性体20の高さである。L12は圧縮板72の最小幅S2の上端72aからの四角形棒状ゴム製弾性体20の高さである。L1、L11、L12が高いほど四角形棒状ゴム製弾性体20の撓み量は大きくなり、戻り側ベルト30への押圧力は小さくなる。圧縮板72を後側板42と四角形棒状ゴム製弾性体20の間に挿入することにより、L11やL12を変えることにより、四角形棒状ゴム製弾性体20の撓み調整ができる。戻り側ベルト30の中央部周辺は、凸円弧状になっているので、四角形棒状ゴム製弾性体20の高さが高くなるため、撓み量が大きくなるとともに押圧力が小さくなり掻き取り性能が低下する。圧縮板72の幅を広くし、圧縮板上端72aからの四角形棒状ゴム製弾性体20の高さを低くすることにより、四角形棒状ゴム製弾性体20の撓みを小さくできるので、戻り側ベルト30の中央部周辺の押圧力が向上し、適正な掻き取り性能を得ることができる。又、圧縮板72の中央部周辺を幅広くすることにより、曲げ剛性が向上し、パッキン70を均等に圧縮できる。
パッキン座板71や圧縮板72は、鉄、ステンレス、チタン、銅などの金属やプラスチックなどの樹脂を使用できる。
四角形棒状ゴム製弾性体20は、自由側端末20aを戻り側ベルト30に押圧するための押圧力が必要であるとともに戻り側ベルト30の微妙な凹凸に柔軟に追随する必要がある弾力性が求められる。そのため、四角形棒状ゴム製弾性体20はゴムを使用する。ゴムには例えば天然ゴムや合成天然ゴム、スチレン、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムなどが使用できる。
高さ調整材50は、例えばスポンジ51やスプリング52のような伸縮性のある材料が使用できる。スポンジ51は内部に細かな孔が無数に空いた多孔質の柔らかい物質で、高分子の合成樹脂を発泡成形して作られる。代表的な高分子はポリウレタンであり、軟質ウレタンフォーム又は、軟質発泡ポリウレタンとして製造される。高さ調整材50の厚みは20〜100mmがよい。20mmより薄いと、圧縮量が小さく、高さ調整代を大きくできない。100mmより厚いと、溝40aを深くする必要があり、架台40重量が大きくなる。高さ調整材50は複数の層を積み重ねてもよい。又、架台40の長手方向において、戻り側ベルト30の形状に合わせて、高さ調整50材の積層厚みを変えてもよい。
図11は高さ調整材50がスプリング52であるベルトクリーナ10の部分断面正面図である。高さ調整材50として使用するスプリング52は、ステンレス、バネ鋼、チタンなどの金属が使用できる。スプリング52は、チップ80と戻り側ベルト30の当接を精密にするため、それぞれの四角形棒状ゴム製弾性体20に独立して取付けるのがよい。
パッキン70は、圧縮板72により圧縮されたとき、ポアソン比で扁平に変形し、四角形棒状ゴム製弾性体20を押付け、圧縮から解放された際は容易に元の形状に回復して、四角形棒状ゴム製弾性体20を解放する必要がある。そのため、パッキン70の材質は、ゴムのような高弾性の材質が望ましい。ゴム材料としては、天然ゴムや合成天然ゴム、スチレン、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴムなどが使用できる。
図10に示すように、パッキン70は細長い形状のゴム紐である。図10(a)は断面が円形の円柱状ゴムである。図10(b)は、断面が方形の角柱状ゴムである。図10(c)、図10(d)は、チューブ状ゴムである。扁平への変形を容易にした。図10(e)は、複数のゴム紐を積層した積層ゴムである。扁平時の押付け力を強化している。図10(f)は、チューブを半分に切断した半割れチューブ状ゴムである。扁平への変形を容易にした。図10(g)は、チューブに切り込みを設けている。扁平への変形を容易にした。図12に示すように、パッキン70を圧縮板72で圧縮することにより、パッキン70が扁平に変形し、四角形棒状ゴム製弾性体20を前側板41や後側板42に押付けることにより、四角形棒状ゴム製弾性体20の抜け出しを防止することができる。
パッキン70の外径Dは、5〜15mmが望ましい。5mmより細いと、ポアソン比による扁平量が小さく、四角形棒状ゴム製弾性体20を十分に押付けることができない。15mmより大きいとパッキン座板71を厚くせざるを得ず、架台40の重量が大きくなる。
図4は、ベルトクリーナ10の高さ調整の手順を示している。図4(a)は、四角形棒状ゴム製弾性体20を戻り側ベルト30に当接させる前の状態であり、パッキン70を圧縮していない状態、即ち、四角形棒状ゴム製弾性体20をフリーにした状態である。図4(b)は、架台40を押し上げて、戻り側ベルト30の一部に四角形棒状ゴム製弾性体20を当接せしめた状態を示している。図4(c)は、さらに架台40を押し上げて、全ての四角形棒状ゴム製弾性体20が戻り側ベルト30に当接した状態を示している。四角形棒状ゴム製弾性体20は、戻り側ベルト30の低位置部分から次第に高位置部分に当接していく。そのため、架台40が上昇するにつれ、先に戻り側ベルト30と当接した四角形棒状ゴム製弾性体20は、戻り側ベルト30から押付けられ、高さ調整材50を圧縮する。図4(d)は、四角形棒状ゴム製弾性体20を溝40aに固定するために、圧縮板72でパッキン70を扁平に圧縮している状態である。四角形棒状ゴム製弾性体20は、パッキン70で後側板42に強固に押付けられるので、溝40aから抜け出すことはない。四角形棒状ゴム製弾性体20をパッキン70で固定した後、四角形棒状ゴム製弾性体20を最適な掻き取り状態にするため、更に数ミリ程度架台40を押し上げることにより、四角形棒状ゴム製弾性体20に適宜押圧力を付加して掻き取り力を調整することができる。ベルトコンベアは、搬送材料、速度、幅、使用期間により掻き取り条件が異なるので、それぞれに合った最適な押圧力を付加することが重要である。図4(e)は、戻り側ベルト30が走行して、摩擦力Fで四角形棒状ゴム製弾性体20が走行方向に撓んでいる状態を示している。撓むことにより、戻り側ベルト30の強固な付着物やエンドレスなどのめくれ等の突起物を瞬時に回避できる。又、これらの異常負荷が通過した後は、弾性力により瞬時に元の掻き取り位置に復帰できる。
図16は、高さ調整材50の圧縮状態を示している。高さ調整材50の最大圧縮量Hは、H=H0−H2となる。図4(d)に示すように、四角形棒状ゴム製弾性体20には、高さ調整材50の圧縮量に応じた押圧力Pが付与される。高さ調整材50のバネ定数をkとすると、P=k×Hである。あらかじめ、高さ調整材50のバネ定数を把握することにより、四角形棒状ゴム製弾性体20の押し付け力を定量的に把握できる。大きな反発力を得るには高さ調整材50の自然長である初期高さH0を高くする必要がある。
図16(a)に示すように、溝40aからはみ出す場合は、図16(b)に示すように、予圧縮をかけて、予圧縮高さH1にセットして溝40a内に収納する。予圧縮は、パッキン70を軽めに圧縮して、四角形棒状ゴム製弾性体20の抜け出しを押えながら、高さ調整材50を押し込んでいけばよい。図16(c)に示すように、H2は高さ調整材50の最大圧縮高さである。
高さ調整材50は、架台40を上昇させて、四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aもしくは、自由側端末20aに取付けたチップ80を戻り側ベルト30に押し付けた際に、押圧力もしくは押し付け力に応じて大きく縮むことのできる高圧縮性が必要である。即ち、自由高さH0と圧縮高さH2の差、即ち、圧縮量H=H0−H2を大きく確保できるのが望ましい。例えば、高さ調整材50がスポンジ51の場合、1cm2当たりに、10N程度の力を付加した際に、圧縮比α=(H0−H2)/H0<0.2となるような材料が望ましい。圧縮比αが0.2より大きいと、四角形棒状ゴム製弾性体20の高さ調整代を大きくとれないので、精密な高さ調整ができなくなる。
高さ調整材50は圧縮前の高さH0から圧縮後の高さH2に圧縮され、圧縮量Hは、H=H0−H2である。このとき、
図1に示すように、四角形棒状ゴム製弾性体20の横断面は四角形である。四角形棒状ゴム製弾性体20の戻り側ベルト30の幅方向の幅W2と戻り側ベルト30の進行方向の幅W3は、10〜30mmがよい。幅W2は10mm以下であると剛性が弱く掻き取り能力が小さくなる。30mmより大きくなると剛性が大きくなり、戻り側ベルト30の進行方向に作用する摩擦力F(図4(e))による撓みが小さくなり、小さな凹凸に柔軟に追随しなくなるとともに、戻り側ベルト30の幅方向の小さな凹凸に対して精密に当接性できなくなり掻き取り性能が低下する。従って、四角形棒状ゴム製弾性体20の戻り側ベルト30の進行方向に対する剛性をアップする場合は、幅W3を幅W2よりも大きくするのがよい。
図5ないし図7に基づいて、ベルトクリーナ10を戻り側ベルト30の下部に取り付ける手順例1を説明する。図5ないし図7は、ベルトクリーナ10の部分断面正面図である。1)図5の段階で、四角形棒状ゴム製弾性体20のチップ80は戻り側ベルト30に当接していない状態である。2)図6の段階で、架台40を押し上げて、チップ80を戻り側ベルト30の表面に部分的に当接させる。戻り側ベルト30の表面は凹凸があり、又凸円弧状のトラフ癖がついているので、戻り側ベルト30の両端が下がっている場合には、まず、戻り側ベルト30の両端A点で当接する。この段階では、チップ80は戻り側ベルト30に接触しているだけの状態であり、高さ調整材50は圧縮されていない。3)図7に示すように、さらに、架台40を押し上げていくと、戻り側ベルト30の両サイドから中央に向けて、チップ80が戻り側ベルト30に徐々に当接していき、最終的に戻り側ベルトの最上点であるB点とチップ80が当接する。4)全てのチップ80が戻り側ベルト30と当接したら、抜け止め手段により、四角形棒状ゴム製弾性体20を架台に固定して、溝40aからの抜け出しや、戻り側ベルト30の押圧力による押し込みを防止する。架台40を上昇させて、四角形棒状ゴム製弾性体20と戻り側ベルト30が当接していくにつれて、先に当接した近辺の高さ調整材50は徐々に圧縮されていくので、戻り側ベルト30の凸円弧状の形状と高さ調整材50の圧縮後の形状は近似的な形状となる。
上述したように、架台40を上昇させると、四角形棒状ゴム製弾性体20は戻り側ベルト30の下面に押し当てられ、戻り側ベルト30に押し付けられる方向に力を受けるが、高さ調整材50が圧縮されることにより、最終的に、戻り側ベルト30の幅方向全体に渡り、四角形棒状ゴム製弾性体20と戻り側ベルト30が当接する状態まで架台40を上昇させることができる。即ち、架台40を上昇させるだけで、自動的に四角形棒状ゴム製弾性体20と戻り側ベルト30を適切な当接状態に設定することができる。四角形棒状ゴム製弾性体20と戻り側ベルト30を精密に当接させた後、四角形棒状ゴム製弾性体20を溝40aにしっかりと固定し、架台40を適宜上昇させて四角形棒状ゴム製弾性体20に適正な押圧力を付加する。
圧縮性のある高さ調整材50とスラスト固定手段と抜け止め手段の組み合わせにより、ベルトクリーナ10の取り付け工程は全て、ベルトコンベア47の機外からの作業で可能である。従来のように、ベルトコンベア47機内に作業者が入り、危険な環境で作業する必要はない。又、高所のベルトコンベア47では、場合により作業用足場を作る必要があるが、本ベルトクリーナ10は、通常の作業通路からの作業が可能であり、ベルトクリーナ10の取り付け作業で発生する危険な付帯作業がなくなる。安全作業が実現し作業時間短縮が可能になり、生産ラインの稼働効率を大幅に向上させることができる。又、掻き取り性能の向上により、ベルトコンベア47周りの環境を改善することができる。
図8は、図7のB−B断面図である。パッキン70を圧縮する前の状態を示している。
第2の解決手段は特許請求項2に示すように、前記圧縮治具77は、前記圧縮板72を前記パッキン70に押し付けるための押付け板74と、該押付け板74及び前記後側板41に固定された締め付け板73に貫通した締め付けボルト75と、該締め付けボルト75と螺合し、前記押付け板74と前記締め付け板73を締め付けて、前記圧縮板72を前記パッキン70に押付けるための締め付けナット76からなることを特徴とするベルトクリーナ10である。
図3に示す様に、圧縮治具77は圧縮板72をパッキン70に押付けて圧縮し、パッキン70を扁平に変型させ、四角形棒状ゴム製弾性体20を後側板42に押付けて、溝40aに固定する機能を有している。圧縮治具77は架台40の両端に設けているので、コンベア両側の作業通路から安全に操作できる。
第3の解決手段は特許請求項3に示すように、前記圧縮板72は、中央周辺部の幅が両端周辺部の幅よりも広くなっていることを特徴とするベルトクリーナ10である。
圧縮板72の幅を変えることにより、四角形棒状ゴム製弾性体20の撓み量を調整できる。圧縮板72の形状は、図7、図11、図12に示すように、中央部周辺の幅S1を両端部周辺の幅S2よりも広くして、膨らみを持たせることにより、圧縮板72で四角形棒状ゴム製弾性体20を支える支点の高さを変えることができる。
四角形棒状ゴム製弾性体の撓み量は、図12(a)、(b)において、前側板上端41aもしくは後側板上端42aからの高さL1や圧縮板72からの高さL11,L12で変わる。L1、L11、L12が高いほど四角形棒状ゴム製弾性体20の撓み量は大きくなり、戻り側ベルト30への押圧力は小さくなる。L11−L12は、圧縮板の中央部周辺と両端部周辺の幅の差即ち膨らみ量を示している。圧縮板72を後側板42と四角形棒状ゴム製弾性体20の間に挿入することにより、L11やL12を自在に変えることができる。戻り側ベルト30の中央部周辺は、凸円弧状になっているので、四角形棒状ゴム製弾性体20の高さが高くなり、撓み量が大きくなり、押圧力が小さくなり掻き取り性能が低下する。圧縮板72の幅S1,S2を広くし、圧縮板上端72aからの四角形棒状ゴム製弾性体20の高さを低くすることにより、戻り側ベルト30の中央部周辺の押圧力が向上し、適正な掻き取り性能を得ることができる。又、圧縮板72の中央部周辺を幅広くすることにより、曲げ剛性が向上し、パッキン70を均等に圧縮できる。
第4の解決手段は特許請求項4に示すように、前記四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aの一部が切り取られて、板状のチップ支持部20bが形成されており、前記四角形棒状ゴム製弾性体20の前記自由側端末20aに取付けられた前記チップ80の先端部80aが前記チップ支持部20bで支持されていることを特徴とするベルトクリーナ10である。
図13に示すように、四角形棒状ゴム製弾性体20の自由側端末20aの一部が切り取られて、板状のチップ支持部20bが形成されている。チップ80は四角形棒状ゴム製弾性体20に取付けネジ81などで取付けられ、チップ先端部80aはチップ支持部20bで支持されている。
掻き取り性能を向上させるには、面圧を高くして掻き取り性能を向上するために、薄いチップ80を戻り側ベルト80に押付けるのがよいが、チップ80の強度が低下する問題があり、戻り側ベルト30の強固な付着物と衝突した際に折損する危険性がある。そのため、チップ支持部20bでチップ80を補強し割損するのを防止する。
図14に示すように、チップ80とチップ支持部20bは使用するにつれて次第に摩耗していき、戻り側ベルト30の形状に合わせて平坦になる。チップ支持部20bが厚くなると、戻り側ベルト30との接触幅W4が広くなり、面圧が小さくなり掻き取り性能が低下する。図14(a)は本発明を示している。図14(b)はチップ支持部20bを設けない場合を示しており、接触幅W4が広くなり掻き取り性能が低下する。
第5の解決手段は特許請求項5に示すように、前記ベルトクリーナ10を前記戻り側ベルト30の下部に取付ける方法において、前記四角形棒状ゴム製弾性体20を前記溝40aに押し込んで、前記高さ調整材30をあらかじめ圧縮して、前記パッキン70を前記圧縮板72で圧縮して変形せしめて、前記四角形棒状ゴム製弾性体20が前記溝40aから抜け出さないように固定しておき、前記四角形棒状ゴム製弾性体20を前記戻り側ベルト30に近接もしくは部分的に当接させた後、前記パッキン70の圧縮を解放して、前記四角形棒状ゴム製弾性体20の固定を解放せしめて、前記四角形棒状ゴム製弾性体20が前記高さ調整材50に押し上げられることにより、前記四角形棒状ゴム製弾性体20を前記戻り側ベルト30に当接せしめた後、前記パッキン70を圧縮して、前記四角形棒状ゴム製弾性体20を前記溝40aに固定することを特徴とするベルトクリーナ10の取付け方法である。
本取付け方法は、事前に四角形棒状ゴム製弾性体20を溝40aに押し込んで、高さ調整材50を圧縮した後、パッキン70を圧縮して四角形棒状ゴム製弾性体20を溝40aに固定しておき、四角形棒状ゴム製弾性体20を戻り側ベルト30に近接もしくは部分的に当接せしめた後で、パッキン70を解放して高さ調整材50を復元せしめ、高さ調整材50の復元力で四角形棒状ゴム製弾性体20を上方に押し出して、戻り側ベルト30に当接せしめ、その後再度パッキン70を扁平に圧縮して四角形棒状ゴム製弾性体20を溝40aに固定する方法である。
図9を基に本取付け方法を説明する。1)図9(a)は、四角形棒状ゴム製弾性体20を溝40aに押し込んで、高さ調整材50をあらかじめ圧縮しており、抜け止め手段でパッキン70を扁平に変形せしめて、四角形棒状ゴム製弾性体20が溝40aから抜け出さないように固定している。2)図9(b)は、溝40aに押し込んだままの四角形棒状ゴム製弾性体20を戻り側ベルト30に当接させた状態を示している。この段階では、まだ全てのチップ80が戻り側ベルト30に当接していない。3)図9(c)は、抜け止め手段を解放している状態を示している。パッキン70の圧縮を解放して、フリーな状態に復元せしめ、四角形棒状ゴム製弾性体20の固定を解放せしめて、四角形棒状ゴム製弾性体20が高さ調整材50に押し上げられることにより、全てのチップ80が戻り側ベルト30に当接した状態を示している。即ち、チップ80と戻り側ベルト30の当接設定が完了した状態を示している。4)図9(d)は、抜け止め手段を再び作用させた状態を示している。パッキン70を圧縮して扁平に変形せしめて、四角形棒状ゴム製弾性体20を溝40aに固定した状態を示している。5)図9(e)は、戻り側ベルト30の進行方向に四角形棒状ゴム製弾性体20が撓んでいる状態を示している。
本取付け方法は、四角形棒状ゴム製弾性体20を戻り側ベルト30に近接もしくは接触させた後、パッキン70を解放し、再度圧縮するだけで四角形棒状ゴム製弾性体20を精度よく戻り側ベルト30に当接させて取付けることができる。重い架台40を細かく調整しながら上昇させる必要がないので、簡単で迅速、且つ正確な据え付け調整が可能である。
10:ベルトクリーナ
20:四角形棒状ゴム製弾性体
20a:(四角形棒状ゴム製弾性体の)自由側端末
20b:チップ支持部
30:戻り側ベルト
40:架台
40a:溝
41:前側板
41a:上端
42:後側板
42a:上端
43:底板
44:フランジ
45:支持パイプ
46:(ベルトクリーナ)取付け基部
47:コンベア架台
50:高さ調整材
51:スポンジ(高さ調整材)
52:スプリング(高さ調整材)
60:スラストボルト
61:ナット(ネジ)
62: スラスト板
70:パッキン
71:パッキン座板
72:圧縮板
72a:(圧縮板の)上端
73:締め付け板
74:押し付け板
75:締め付けボルト
76:締め付けナット
77:圧縮治具
80:チップ
80a:チップ先端部
81:チップ取付けネジ
W1:スラスト板の幅
W2:(戻り側ベルトの幅方向の)四角形棒状ゴム製弾性体の幅
W3:(戻り側ベルトの進行方向の)四角形棒状ゴム製弾性体の幅
W4:(戻り側ベルトに対するチップとチップ支持部の)接触幅
L1:(後側板又は前側板の上端からの)四角形棒状ゴム製弾性体の高さ
L11:圧縮板上端からの四角形棒状ゴム製弾性体の高さ
L12:圧縮板上端からの四角形棒状ゴム製弾性体の高さ
S1:圧縮板中央部周辺幅
S2:圧縮板両端部周辺幅
α:高さ調整材の圧縮比
P:戻り側ベルトの押付け力又は四角形棒状ゴム製弾性体の押圧力
F:戻り側ベルトの摩擦力
H:高さ調整材の圧縮量 H1−H2
H0:高さ調整材の初期高さ
H1:高さ調整材の予圧縮の高さ
H2:高さ調整材圧縮後の高さ
D:パッキン外径

Claims (5)

  1. 自由側端末にチップを取付けた複数の四角形棒状ゴム製弾性体が、戻り側ベルトの幅方向に配設された架台の溝に列設されたベルトクリーナにおいて、前記架台は、前側板と後側板と底板からなり、前記底板には伸縮性のある高さ調整材が敷設され、前記四角形棒状ゴム製弾性体は前記高さ調整材に載置されており、前記架台には、前記四角形棒状ゴム製弾性体が前記戻り側ベルトの幅方向へ倒れるのを防止するためのスラスト固定手段と、前記溝からの抜け出しを防止するための抜け止め手段を備えており、前記抜け止め手段は、前記架台の長手方向に前記溝に載置されたパッキン座板と、該パッキン座板に載置されたパッキンと、該パッキンを圧縮するための圧縮板と、該圧縮板を前記パッキンに押し付けるための圧縮治具からなることを特徴とするベルトクリーナ。
  2. 前記圧縮治具は、前記圧縮板を前記パッキンに押し付けるための押付け板と、該押付け板及び前記後側板に固定された締め付け板に貫通した締め付けボルトと、該締め付けボルトと螺合し、前記押付け板と前記締め付け板を締め付けて、前記圧縮板を前記パッキンに押付けるための締め付けナットからなることを特徴とする請求項1記載のベルトクリーナ。
  3. 前記圧縮板は、中央周辺部の幅が両端周辺部の幅よりも広くなっていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のベルトクリーナ。
  4. 前記四角形棒状ゴム製弾性体の自由側端末の一部が切り取られて、板状のチップ支持部が形成されており、前記四角形棒状ゴム製弾性体の前記自由側端末に取付けられた前記チップが前記チップ支持部で支持されていることを特徴とする請求項1記載のベルトクリーナ。
  5. 前記ベルトクリーナを前記戻り側ベルトの下部に取付ける方法において、前記四角形棒状ゴム製弾性体を前記溝に押し込んで、前記高さ調整材をあらかじめ圧縮して、前記パッキンを前記圧縮板で圧縮して扁平に変形せしめて、前記四角形棒状ゴム製弾性体が前記溝から抜け出さないように固定しておき、前記四角形棒状ゴム製弾性体を前記戻り側ベルトに近接もしくは部分的に当接させた後、前記パッキンの圧縮を解放して、前記四角形棒状ゴム製弾性体の固定を解放せしめて、前記四角形棒状ゴム製弾性体が前記高さ調整材に押し上げられることにより、前記四角形棒状ゴム製弾性体を前記戻り側ベルトに当接せしめた後、前記パッキンを圧縮して、前記四角形棒状ゴム製弾性体を前記溝に固定することを特徴とするベルトクリーナの取付け方法。
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