JP2019123023A - 刃先交換式切削工具用ホルダおよび刃先交換式切削工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】十分な強度を保ちつつ軽量化を図ることができる刃先交換式切削工具用ホルダおよび刃先交換式切削工具。【解決手段】金属材料から構成される本体部と、本体部を補強する補強部と、を備え、本体部は、軸方向と直交する面に沿って延びる円板部と、円板部の径方向外縁に位置し切削インサートを支持するインサート支持部と、を有し、円板部は、軸方向一方側を向く第1面と軸方向他方側を向く第2面とを有し、円板部には、本体部を工作機械に固定する固定ボルトが挿通される第1の挿通孔が設けられ、円板部には、第2面側に開口し径方向に沿って延び工作機械のキー部に嵌るキー溝が設けられ、補強部は、繊維強化樹脂材料から構成され、円板部の第1面に接着固定され、補強部には、軸方向から見て第1の挿通孔と重なり固定ボルトの頭部より大径の第2の挿通孔が設けられる、刃先交換式切削工具用ホルダ。【選択図】図3
Description
本発明は、刃先交換式切削工具用ホルダおよび刃先交換式切削工具に関する。
特許文献1には、繊維強化樹脂材料で成形したボディ本体の内部に、チップ(切削インサート)を保持するカッタプレートを埋め込むことで、軽量化を図ったフライスカッタボディが開示されている。
一般的に繊維強化樹脂材料は、引張方向と比較して圧縮方向に対する強度が低い。特許文献1に記載の構造では、切削インサートが被削材から受ける応力によって、繊維強化樹脂材料からなるボディ本体に圧縮方向の応力が加わる。このため、従来構造では、ボディ本体に損傷が生じやすいという問題があった。
本発明は、このような背景の下になされたものであって、十分な強度を保ちつつ軽量化を図ることができる刃先交換式切削工具用ホルダおよび刃先交換式切削工具の提供を目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明の一態様の刃先交換式切削工具用ホルダは、円盤状をなし、先端外周部において間隔をあけて複数の切削インサートを支持し、工具軸周りに回転させられる刃先交換式切削工具用ホルダであって、金属材料から構成され工作機械の軸方向一方側に固定される本体部と、前記本体部を補強する補強部と、を備え、前記本体部は、軸方向と直交する面に沿って延びる円板部と、前記円板部の径方向外縁に位置し前記切削インサートを支持するインサート支持部と、を有し、前記円板部は、軸方向一方側を向く第1面と軸方向他方側を向く第2面とを有し、前記円板部には、前記本体部を前記工作機械に固定する固定ボルトが挿通される第1の挿通孔が設けられ、前記円板部には、前記第2面側に開口し径方向に沿って延び前記工作機械のキー部に嵌るキー溝が設けられ、前記補強部は、繊維強化樹脂材料から構成され、前記円板部の第1面に接着固定され、前記補強部には、軸方向から見て前記第1の挿通孔と重なり前記固定ボルトの頭部より大径の第2の挿通孔が設けられる。
上述の構成によれば、金属材料からなる本体部が繊維強化樹脂材料から構成された補強部により補強されることで、刃先交換式切削工具用ホルダ全体として軽量化を図りつつ本体部の変形を抑制することができる。
また、上述の構成によれば、円板部の第1面に補強部が接着固定される。補強部の繊維強化樹脂材料は、軸方向と直交する方向が繊維方向とされるため、切削加工時の円板部の撓みを効果的に抑制できる。
また、上述の構成によれば、補強部には、円板部の第1の挿通孔に挿入される重なる第2の挿通孔が設けられる。第2の挿通孔は、第1の挿通孔に挿通される固定ボルトの頭部より大径である。したがって、固定ボルトによって円板部を工作機械に固定する応力が、補強部に加わることがなく、補強部に損傷が生じることを抑制できる。
また、上述の構成によれば、円板部の第1面に補強部が接着固定される。補強部の繊維強化樹脂材料は、軸方向と直交する方向が繊維方向とされるため、切削加工時の円板部の撓みを効果的に抑制できる。
また、上述の構成によれば、補強部には、円板部の第1の挿通孔に挿入される重なる第2の挿通孔が設けられる。第2の挿通孔は、第1の挿通孔に挿通される固定ボルトの頭部より大径である。したがって、固定ボルトによって円板部を工作機械に固定する応力が、補強部に加わることがなく、補強部に損傷が生じることを抑制できる。
上述の刃先交換式切削工具用ホルダにおいて、前記円板部の第1面には、前記第2の挿通孔の内側に配置される円筒状のカラー部が設けられ、前記カラー部は、金属材料から構成されていてもよい。
上述の構成によれば、カラー部の円板部と反対側の端面を固定ボルトの頭部を着座させる面とすることができる。これにより、固定ボルトの頭部に締結工具がとどきやすくなり、固定ボルトの締結時の作業性を高めることができる。
上述の刃先交換式切削工具用ホルダにおいて、前記カラー部は、前記第2の挿通孔の内周面に接着固定される構成としてもよい。
上述の構成によれば、カラー部が補強部に接着固定されているため、カラー部が刃先交換式切削工具用ホルダから脱落することを抑制できる。
なお、カラー部は、本体部の一部であっても、本体部と別部材であってもよい。
なお、カラー部は、本体部の一部であっても、本体部と別部材であってもよい。
上述の刃先交換式切削工具用ホルダにおいて、前記インサート支持部は、前記円板部の径方向外縁から軸方向他方側に筒状に延び、前記補強部は、前記インサート支持部の内周面に接着固定される構成としてもよい。
上述の構成によれば、補強部が円板部の第1面およびインサート支持部の内周面に固定されることで、補強部を本体部に強固に固定することができる。加えて、補強部によってインサート支持部を補強することができる。これにより、切削時のインサート支持部の変形を抑制して、加工精度を高めることができる。
上述の刃先交換式切削工具用ホルダは、前記インサート支持部の軸方向一方側の端部にネジ固定される押さえ部材を備え、前記補強部は、軸方向において前記円板部と前記押さえ部材の間に挟み込まれる構成としてもよい。
上述の構成によれば、押さえ部材と円板部との間に補強部を挟み込んで保持する構造を実現することができる。結果的に、補強部が本体部に対して強固に固定され、本体部による補強部の保持の確実性を高めることができる。
本発明の一態様の刃先交換式切削工具用ホルダは、前記刃先交換式切削工具用ホルダと、前記刃先交換式切削工具用ホルダに保持された複数の切削インサートと、を備える。
この構成によれば、冷却効率を高めたクーラント供給路を備えた刃先交換式切削工具を提供できる。
本発明によれば、十分な強度を保ちつつ軽量化を図ることができる刃先交換式切削工具用ホルダおよび刃先交換式切削工具の提供が可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る切削工具(刃先交換式切削工具)1について説明する。以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
図面においては、図示される切削工具の姿勢を明確にするために、Z軸を示す。また、以下の説明においては、Z軸方向の負の側(−Z側,軸方向一方側)を「下側」と呼び、Z軸方向の正の側(+Z側,軸方向他方側)を「上側」と呼ぶ。なお、本明細書における上下方向は、切削工具の使用時の姿勢の一例であり、刃先交換式切削工具の姿勢を限定するものではない。また、特に断りのない限り、刃先交換式切削工具の工具軸Oに平行な方向を単に「軸方向」又は「上下方向」と呼び、工具軸Oを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、工具軸Oを中心とする周方向、すなわち、中心軸)の軸周りを単に「周方向」と呼ぶ。
<切削工具(刃先交換式切削工具)>
図1および図2は、それぞれ切削工具1の正面図および底面図である。また、図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。
図1および図2は、それぞれ切削工具1の正面図および底面図である。また、図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。
本実施形態の切削工具1は、正面フライスカッタである。切削工具1は、切刃31により金属材料等からなる被削材にフライス加工を施す。切削工具1は、回転する工作機械9の主軸部の下端に取り付けられる。切削工具1は、その工具軸Oを工作機械9の回転軸と一致するように工作機械9に固定され、工作機械9によって工具軸Oを中心として回転させられる。
図1に示すように、切削工具1は、ホルダ(刃先交換式切削工具用ホルダ)10と、ホルダ10に着脱可能に取り付けられる複数の切削インサート30と、を備える。
切削インサート30は、超硬合金等の硬質材料からなる。切削インサート30は、ホルダ10の先端外周部10aに工具軸O周りに互いに間隔をあけて設けられる台座面47にクランプネジ35によって着脱可能に取り付けられる。切削インサート30は、多角形板状をなす。切削インサート30の多角形状の主面と側面と交差稜線部には、切刃31が設けられている。切削インサート30は、切刃31が工具軸Oの軸方向に沿って延びるように、ホルダ10に取り付けられている。
<ホルダ(刃先交換式切削工具用ホルダ)>
ホルダ10は、工具軸Oを中心とする円盤状をなす。ホルダ10は、工作機械9に取り付けられて工具軸O周りに回転させられる。ホルダ10は、先端外周部10aにおいて間隔をあけて複数の切削インサート30を保持する。
ホルダ10は、工具軸Oを中心とする円盤状をなす。ホルダ10は、工作機械9に取り付けられて工具軸O周りに回転させられる。ホルダ10は、先端外周部10aにおいて間隔をあけて複数の切削インサート30を保持する。
図3に示すように、ホルダ10は、本体部40と、補強部50と、複数のカラー(カラー部)60a、60bと、押さえ部材(押さえ板)70と、を備える。
<本体部>
本体部40は、金属材料から構成される。本体部40を構成する金属材料としては、例えば鉄鋼材料が例示される。本体部40は、工作機械の工作機械9の下側(軸方向一方側)に固定される。
本体部40は、金属材料から構成される。本体部40を構成する金属材料としては、例えば鉄鋼材料が例示される。本体部40は、工作機械の工作機械9の下側(軸方向一方側)に固定される。
本体部40は、軸方向と直交する面に沿って延びる円板部41と、円板部の径方向外縁に位置するインサート支持部45と、を有する。
(円板部)
円板部41は、軸方向から見て円形の板状に形成される。円板部41は、下側(軸方向一方側)を向く下面(第1面)41qと、上側(軸方向他方側)を向く上面(第2面)41pと、を有する。
円板部41は、軸方向から見て円形の板状に形成される。円板部41は、下側(軸方向一方側)を向く下面(第1面)41qと、上側(軸方向他方側)を向く上面(第2面)41pと、を有する。
円板部41には、工具軸Oを中心として軸方向に貫通する中央孔41aが設けられる。中央孔41aには、工作機械9の下端に設けられたボス部9bが嵌る。ボス部9bは、工作機械9の回転軸を中心とする円柱である。ボス部9bに中央孔41aを嵌ることで、工作機械9の回転軸と切削工具1の工具軸Oとを一致させることができる。
円板部41には、周方向に沿って並ぶ複数の第1の挿通孔41b、41cが設けられる。図2に示すように、複数の第1の挿通孔41b、41cは、4つの第1の大径孔41bと4つの第1の小径孔41cとに分類される。第1の小径孔41cは、第1の大径孔41bより小径である。4つの第1の大径孔41bは、周方向に沿って等間隔に並ぶ。4つの第1の小径孔41cは、第1の第1の大径孔41bの径方向内側において周方向に沿って等間隔に並ぶ。
第1の大径孔41bおよび第1の小径孔41cには、本体部40を工作機械9に固定するための固定ボルト8a、8bが挿通される。固定ボルト8a、8bは、例えば六角穴付きボルトである。固定ボルト8a、8bは、大径ボルト8aと軸部および頭部ともに大径ボルト8aより小径の小径ボルト8bとに分類される。大径ボルト8aは、第1の大径孔41bに挿通され、小径ボルト8bは、第1の小径孔41cに挿通される。
円板部41には、径方向に沿って直線状に延びるキー溝41dが設けられる。図3に示すように、キー溝41dは、工作機械9の下端に設けられたキー部9aに嵌る。これにより、ホルダ10は、工作機械9に対し周方向に位置決めされる。また、ホルダ10は、工作機械9による回転トルクをキー溝41dの内周面を介して受ける。本実施形態のキー溝41dは、上面41p側および下面41q側に開口する貫通孔である。しかしながら、キー溝41dは、少なくとも上面41p側に開口していればよい。
(インサート支持部)
図3に示すように、インサート支持部45は、円板部41の径方向外縁から軸方向他方側に筒状に延びる。インサート支持部45の下端部には、径方向外側に突出する複数の台座部46が設けられる。台座部46は、工具軸O周りに略等間隔に設けられている。台座部46同士の間にはチップポケット48が設けられている。台座部46の工具回転方向を向く壁面には、切削インサート30を取り付けるための台座面47が設けられる。インサート支持部45は、台座面47に切削インサート30を固定することで切削インサート30を支持する。
図3に示すように、インサート支持部45は、円板部41の径方向外縁から軸方向他方側に筒状に延びる。インサート支持部45の下端部には、径方向外側に突出する複数の台座部46が設けられる。台座部46は、工具軸O周りに略等間隔に設けられている。台座部46同士の間にはチップポケット48が設けられている。台座部46の工具回転方向を向く壁面には、切削インサート30を取り付けるための台座面47が設けられる。インサート支持部45は、台座面47に切削インサート30を固定することで切削インサート30を支持する。
インサート支持部45は、径方向内側を向く内周面45aを有する。内周面45aは、軸方向から見て円形である。内周面45aは、一様な直径で軸方向に沿って延びる。
インサート支持部45の下側を向く端面である下面45bには、軸方向に沿って延びる複数のネジ孔45cが設けられる。
インサート支持部45の下側を向く端面である下面45bには、軸方向に沿って延びる複数のネジ孔45cが設けられる。
(補強部)
補強部50は、本体部40を補強するために設けられる。補強部50は、軸方向から見て工具軸Oを中心とする円形である。補強部50の直径は、インサート支持部45の内周面45aの直径と略同じである。補強部50の軸方向の寸法は、インサート支持部45の内周面45aの軸方向寸法と略同じである。
補強部50は、本体部40を補強するために設けられる。補強部50は、軸方向から見て工具軸Oを中心とする円形である。補強部50の直径は、インサート支持部45の内周面45aの直径と略同じである。補強部50の軸方向の寸法は、インサート支持部45の内周面45aの軸方向寸法と略同じである。
補強部50は、インサート支持部45の内周面45aにはめ込まれる。補強部50は、円板部41の下面41qに接着固定される。また、補強部50は、インサート支持部45の内周面45aに接着固定される。
補強部50は、繊維強化樹脂材料から構成される。本実施形態において、補強部50を構成する繊維強化樹脂材料の繊維は、炭素繊維である。すなわち、本実施形態の補強部50は、炭素繊維強化樹脂材料から構成される。補強部50を構成する繊維強化材料は、積層されたプリプレグを圧縮しながら加熱して成形される。
本実施形態において、補強部50の内部には、編み込まれた繊維が軸方向に沿って積層されて配置されている。したがって、本実施形態の補強部50を構成する繊維強化樹脂材料は、軸方向と直交する方向を繊維方向とする。それぞれの繊維方向は、軸方向と直交する平面内において、様々な方向を向く。したがって、補強部50は、軸方向と直交する平面内の各方向の応力に対して同等の強度を発揮する。
なお、補強部50を構成する繊維強化樹脂材料の繊維方向は、本実施形態に限定されない。例えば、繊維強化樹脂材料において、繊維方向を、軸方向と一致させてもよい。繊維方向を、工具軸Oを中心とする円周方向としてもよく、工具軸Oを中心とする螺旋状としてもよい。
また、軸方向、周方向および螺旋方向の繊維方向を有する繊維強化樹脂材料を組み合わせた構成としてもよい。このような繊維強化樹脂材料は、それぞれ軸方向、周方向および螺旋方向を繊維方向とするプリプレグを工具軸O周りに多層に巻き付けた後に硬化することで形成できる。
さらに、軸方向と直交する方向を繊維方向とする繊維強化樹脂材料の外周に、軸方向、周方向および螺旋方向を繊維方向とするプリプレグを巻き付けて硬化させた構成としてもよい。
また、軸方向、周方向および螺旋方向の繊維方向を有する繊維強化樹脂材料を組み合わせた構成としてもよい。このような繊維強化樹脂材料は、それぞれ軸方向、周方向および螺旋方向を繊維方向とするプリプレグを工具軸O周りに多層に巻き付けた後に硬化することで形成できる。
さらに、軸方向と直交する方向を繊維方向とする繊維強化樹脂材料の外周に、軸方向、周方向および螺旋方向を繊維方向とするプリプレグを巻き付けて硬化させた構成としてもよい。
また、本実施形態のホルダ10において、インサート支持部45の外周面にプリプレグを巻き付けた後に硬化させることで、ホルダ10の強度および剛性を更に高めてもよい。
本実施形態によれば、金属材料からなる本体部40が、繊維強化樹脂材料から構成された補強部50により補強されることで、ホルダ10全体として軽量化を図りつつ本体部40の変形を抑制することができる。本体部40は、切削インサート30を支持するため、本体部40の変形を抑制することで切削工具1による加工精度を高めることができる。
本実施形態によれば、円板部41の下面41qに補強部50が接着固定される。補強部50の繊維強化樹脂材料は、軸方向と直交する方向が繊維方向とされるため、切削加工時の円板部41の撓みを効果的に抑制できる。
本実施形態によれば、補強部50が円板部41の下面41qに加えてインサート支持部45の内周面45aに固定される。これにより、補強部50を本体部40に強固に固定することができる。加えて、補強部50によってインサート支持部45を補強することができる。すなわち、補強部50がインサート支持部45に接着固定されることで、インサート支持部45の剛性を高めることができる。結果的に、切削時のインサート支持部45の変形を抑制して、被削材の加工精度を高めることができる。
補強部50には、周方向に沿って並ぶ複数の第2の挿通孔50a、50bが設けられる。第2の挿通孔50a、50bには、本体部40を工作機械9に固定するための固定ボルト8a、8bが挿通される。図2に示すように、複数の第2の挿通孔50a、50bは、4つの第2の大径孔50aと4つの第2の小径孔50bとに分類される。第2の小径孔50bは、第2の大径孔50aより小径である。
第2の大径孔50aの中心軸は、円板部41に設けられた第1の大径孔41bの中心軸と一致する。同様に、第2の小径孔50bの中心軸は、円板部41に設けられた第1の小径孔41cの中心軸と一致する。すなわち、第2の挿通孔(第2の大径孔50aおよび第2の小径孔50b)は、軸方向から見て第1の挿通孔(第1の大径孔41bおよび第1の小径孔41c)と重なる。
また、図3に示すように、第2の大径孔50aは、第1の大径孔40bより大径である。同様に、第2の小径孔50bは、第1の小径孔41cより大径である。
また、図3に示すように、第2の大径孔50aは、第1の大径孔40bより大径である。同様に、第2の小径孔50bは、第1の小径孔41cより大径である。
第2の大径孔50aは、大径ボルト8aの頭部より大径である。また、第2の小径孔50bは、小径ボルト8bの頭部より大径である。すなわち、本実施形態によれば、第2の挿通孔(第2の大径孔50aおよび第2の小径孔50b)は、それぞれ挿通される固定ボルト(大径ボルト8aおよび小径ボルト8b)の頭部より大径である。したがって、固定ボルト8a、8bの頭部座面が、補強部50に接触することがない。円板部41を工作機械に固定する応力が、補強部50に加わることがなく、補強部50に損傷が生じることを抑制できる。
カラー60a、60bは、金属材料から構成される。カラー60a、60bは、軸方向に沿って延びる円筒状である。カラー60a、60bの上端面は、円板部41の下面41qと接触する。すなわち、カラー60a、60bは、円板部41の下面41qに設けられる。
カラー60a、60bは、4つの大径カラー60aと、内径および外径ともに大径カラー60aより小径の4つの小径カラー60bとに分類される。大径カラー60aは、第2の大径孔50aの内側に配置され、第2の大径孔50aの内周面に接着固定される。また、小径カラー60bは、第2の小径孔50bの内側に配置され、第2の小径孔50bの内周面に接着固定される。カラー(大径カラー60aおよび小径カラー60b)の内径は、それぞれ挿通される固定ボルト8a、8bの軸部の直径より大きく、頭部の直径より小さい。
本実施形態によれば、カラー60a、60bの下端面を固定ボルト8a、8bの頭部を着座させる面とすることができる。これにより、固定ボルト8a、8bの頭部をホルダ10の下端面に近づけることができる。結果的に、固定ボルト8a、8bの頭部に、締結工具がとどきやすくなり、固定ボルト8a、8bの締結時の作業性を高めることができる。
また、本実施形態によれば、カラー60a、60bが補強部50に接着固定されているため、カラー60a、60bがホルダ10から脱落することを抑制できる。
なお、本実施形態において、カラー60a、60bは、本体部40と別部材であるが、カラー60a、60bは、本体部40の一部であってもよい。すなわち、本体部40とカラー60a、60bとは、一体的に形成されていてもよい。
なお、本実施形態において、カラー60a、60bは、本体部40と別部材であるが、カラー60a、60bは、本体部40の一部であってもよい。すなわち、本体部40とカラー60a、60bとは、一体的に形成されていてもよい。
(押さえ板(押さえ部材))
押さえ板70は、軸方向と直交する方向に延びる板材である。押さえ板70は、軸方向から見て工具軸Oを中心とする円環形状である。押さえ板70は、本体部40および補強部50の下側に位置する。
押さえ板70は、軸方向と直交する方向に延びる板材である。押さえ板70は、軸方向から見て工具軸Oを中心とする円環形状である。押さえ板70は、本体部40および補強部50の下側に位置する。
図2に示すように、押さえ板70には、複数の固定孔71が設けられる。固定孔71は、周方向に沿って等間隔に並ぶ。図3に示すように、固定孔71は、上側に向かうに従い直径を小さくするテーパ状に形成されている。固定孔71には、頭部座面がテーパ状の固定ネジ75が挿通される。固定ネジ75は、インサート支持部45の下面45bに設けられたネジ孔45cにネジ止めされる。これにより、押さえ板70は、インサート支持部45の下側(軸方向一方側)の端部にネジ固定される。
押さえ板70の上面70aは、補強部50の下面50cに接触する。このため補強部50は、軸方向において円板部41と押さえ板70の間に挟み込まれる。すなわち、本実施形態によれば、押さえ板70と円板部41との間に補強部50を挟み込んで保持する構造を実現できる。結果的に、補強部50が本体部40に対して強固に固定され、本体部40による補強部50の保持の確実性を高めることができる。
なお、補強部50は、本体部40に接着固定されている。このため、接着強度を十分に確保することで、押さえ板70は、省略することができる。
なお、補強部50は、本体部40に接着固定されている。このため、接着強度を十分に確保することで、押さえ板70は、省略することができる。
以上に、本発明の様々な実施形態を説明したが、各実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
また、各実施形態では、切刃交換式の切削工具として正面フライスカッタを例示して説明した。しかしながら切削工具は、正面フライスカッタに限らず、工具軸Oを中心として回転する刃先交換式切削工具であれば、サイドカッタなどであってもよい。
1…切削工具(刃先交換式切削工具)、8a…固定ボルト、9…工作機械、9a…キー部、10…ホルダ(刃先交換式切削工具用ホルダ)、10a…先端外周部、30…切削インサート、40…本体部、41…円板部、41b,41c…第1の挿通孔、41d…キー溝、41q…下面(第1面)、41p…上面(第2面)、45…インサート支持部、45a…内周面、50…補強部、50a,50b…第2の挿通孔、60a,60b…カラー(カラー部)、70…押さえ部材(押さえ部材)、O…工具軸
Claims (7)
- 円盤状をなし、先端外周部において間隔をあけて複数の切削インサートを支持し、工具軸周りに回転させられる刃先交換式切削工具用ホルダであって、
金属材料から構成され工作機械の軸方向一方側に固定される本体部と、
前記本体部を補強する補強部と、を備え、
前記本体部は、
軸方向と直交する面に沿って延びる円板部と、
前記円板部の径方向外縁に位置し前記切削インサートを支持するインサート支持部と、を有し、
前記円板部は、軸方向一方側を向く第1面と軸方向他方側を向く第2面とを有し、
前記円板部には、前記本体部を前記工作機械に固定する固定ボルトが挿通される第1の挿通孔が設けられ、
前記円板部には、前記第2面側に開口し径方向に沿って延び前記工作機械のキー部に嵌るキー溝が設けられ、
前記補強部は、繊維強化樹脂材料から構成され、前記円板部の第1面に接着固定され、
前記補強部には、軸方向から見て前記第1の挿通孔と重なり前記固定ボルトの頭部より大径の第2の挿通孔が設けられる、
刃先交換式切削工具用ホルダ。 - 前記円板部の第1面には、前記第2の挿通孔の内側に配置される円筒状のカラー部が設けられ、
前記カラー部は、金属材料から構成される、
請求項1に記載の刃先交換式切削工具用ホルダ。 - 前記カラー部は、前記第2の挿通孔の内周面に接着固定される、
請求項2に記載の刃先交換式切削工具用ホルダ。 - 前記インサート支持部は、前記円板部の径方向外縁から軸方向他方側に筒状に延び、
前記補強部は、前記インサート支持部の内周面に接着固定される、
請求項1〜3の何れか一項に記載の刃先交換式切削工具用ホルダ。 - 前記インサート支持部の軸方向一方側の端部にネジ固定される押さえ部材を備え、
前記補強部は、軸方向において前記円板部と前記押さえ部材の間に挟み込まれる、
請求項4に記載の刃先交換式切削工具用ホルダ。 - 前記補強部は、軸方向と直交する方向を繊維方向とする繊維強化樹脂材料から構成される、
請求項1〜5の何れか一項に記載の刃先交換式切削工具用ホルダ。 - 請求項1〜6の何れか一項に記載の刃先交換式切削工具用ホルダと、
前記刃先交換式切削工具用ホルダに保持された複数の切削インサートと、を備える、
刃先交換式切削工具。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2018003198A JP2019123023A (ja) | 2018-01-12 | 2018-01-12 | 刃先交換式切削工具用ホルダおよび刃先交換式切削工具 |
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JP2018003198A JP2019123023A (ja) | 2018-01-12 | 2018-01-12 | 刃先交換式切削工具用ホルダおよび刃先交換式切削工具 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE112020003194T5 (de) | 2019-07-01 | 2022-04-14 | Nec Corporation | Lichtempfangsvorrichtung |
CN114905288A (zh) * | 2022-07-13 | 2022-08-16 | 江苏国振家昌家居有限公司 | 一种板材切割造型合并边刀 |
-
2018
- 2018-01-12 JP JP2018003198A patent/JP2019123023A/ja active Pending
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