ところで、上記カバーは、主としてコントローラの外面を覆う役割を果たすものであり、手で把持することを主目的としている。しかしながら、コントローラの機能は多様化しており、手で把持するだけでなく、例えば、他の部材上に置いたり、あるいは他の装置に装着して用いられるなど、多様な使用が考えられる。したがって、多様な使用に対応する利便性の高い、コントローラ用のケースが要望されていた。本発明は、この問題を解決するためになされたものであり、利便性をより向上することができる、コントローラ用のケースを提供することを目的とする。
第1のケースは、第1主面と、当該第1主面の反対側に設けられた第2主面と、当該第1主面及び第2主面の長手方向における両端に設けられた第1端面及び第2端面と、当該第1主面及び当該第2主面の短手方向における両端に設けられた第1側端面及び第2側端面とを有するコントローラであって、当該第1主面に設けられる第1操作部と、前記第1端面に設けられる第2操作部と、前記第2主面に設けられる第3操作部と、前記第2端面に設けられる撮像部と、をさらに有する前記コントローラ、を収容するように構成されたケースであって、前記コントローラを収容可能な収容空間を有するケース本体部と、前記ケース本体部から突出する少なくとも1つの突出部と、を備え、前記ケース本体部は、前記収容空間に前記コントローラが収容された場合において、前記コントローラの前記第1端面に対応する第1端部と、前記収容空間に前記コントローラが収容された場合において、前記コントローラの前記第2端面に対応する第2端部と、を有する長手形状に形成され、前記ケース本体部には、前記第2端部側に設けられ、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記撮像部により当該ケース本体部の外部を撮像可能とするための第1開口部、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記第1操作部の少なくとも一部が露出する第2開口部、及び前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記第3操作部の少なくとも一部が露出する第3開口部が形成されており、前記突出部は、前記第3開口部よりも前記第1端部側に配置されている。
この構成によれば、ケース本体部から突出する突出部が設けられているため、これら突出部を利用して、ケースを他の部材に接触させて保持することができる。もしくは、突出部は、手で保持する際に手に引っかけて握りやすくすることに寄与することもある。すなわち、突出部を設けることで、種々の使用方法が可能であり、コントローラをケースに収容して用いる際の利便性を向上することができる。例えば、コントローラのカメラで撮影を行う際には、突出部を他の部材に接触させることでケースの位置を固定することができるため、容易にカメラから対象物までの距離を固定することができる。そのため、コントローラをケースに収容して用いる際の利便性を向上させることができる。
なお、第1〜第3操作部は、それぞれ、操作ボタン、アナログスティックなど操作子を少なくとも一つ含んでいる。また、後述する隆起部など、操作子をガイドするような隆起した部材も操作部に含めることができる。また、ケース本体の第1端部及び第2端部は、それぞれ、コントローラの第1端面及び第2端面に対応していればよく、例えば、壁によって構成されているもののみならず、一部または全部に開口などが形成されていてもよい。
ケース本体部は種々の構成にすることができるが、例えば、以下のように構成することができる。
上記第1のケースにおいて、前記突出部は、前記第2端部側を向く接触面を有することができる。
このような第2端部側を向く接触面を設けると、第2端部が下向きになるように、突出部をより確実に他の部材に接触させることができる。なお、ここでいう「接触」とは、他の部材に単に接触する場合のほか、他の部材に引っかかる態様も含み、他の部材と何らかの接触関係にあることを意味する。
上記第1のケースでは、前記突出部において前記接触面を構成する部位を、複数層の板紙により形成することができる。
このように係合部を複数層の板紙により形成すると、接触面を強固にすることができ、例えば、係合部を他の部材に何度も係合させても損傷するのを防止することができる。
なお、複数層の段ボールとは、複数の段ボールを重ねるほか、例えば、一枚あるいは複数枚の段ボールを折り曲げて複数層とすることも意味する。
上記第1のケースにおいて、前記ケース本体部は、前記第1主面と対応する第1面部、前記第2主面と対応する第2面部、前記第1側端面と対応する第1側面部、及び前記第2側端面と対応する第2側面部を備えることができ、前記突出部は、前記第1面部、第2面部、第1側面部、及び第2側面部の少なくとも1つから突出していてもよい。
上記第1のケースにおいて、前記突出部は、前記第1面部から突出する第1突出部材と、前記第2面部から突出する第2突出部材と、を備えることができる。
この構成により、ケースを第1面部側及び第2面部側のいずれの面においても、他の部材に接触させたり、引っかけるなどすることができる。
突出部の形状は特には限定されないが、例えば、以下のような八角形状に形成することができる。
例えば、上記第1のケースにおいて、前記第1突出部材は、前記第1面部と平行な、第1突出面と、前記第1突出面の両側から前記第1側面部及び第2側面部へと傾斜して延びる一対の第1傾斜面とを備えており、前記第2突出部材は、前記第2面部と平行な、第2突出面と、前記第2突出面の両側から前記第1側面部及び第2側面部へと傾斜して延びる一対の第2傾斜面と、を備えることができる。
上記第1のケースにおいて、前記第1突出部材の前記第1面部からの突出高さと、前記第2突出部材の前記第2面部からの突出高さが、略同じであってもよい。
このように、両突出部の高さが同じであるため、他の部材に対して同等に引っかけたり、接触させたりすることができる。
上記第1のケースにおいては、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記第1操作部の少なくとも一部が前記第1開口部から外部に突出するように構成することができ、前記突出部の少なくとも一つは、前記第1面部に設けられ、前記突出部の前記第1面部からの突出高さは、前記第1面部から突出する前記第1操作部の突出高さよりも高くなるように構成することができる。
この構成によれば、突出部の突出高さが、第1操作部の突出高さよりも高いため、第1操作部が他の部材に干渉することなく、突出部を他の部材に引っかけたり、接触させたりすることができる。あるいは、突出した第1操作部が、第1端部側において突出部に隠れるように配置されるため、他の部材の衝突などから第1操作部を保護することができる。
上記第1のケースにおいて、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記第3操作部の少なくとも一部が前記第3開口部から外部に突出するように構成され、前記突出部の少なくとも一つは、前記第2面部に設けられ、前記突出部の前記第2面部からの突出高さは、前記第2面部から突出する前記第3操作部の突出高さよりも高く構成することができる。
この構成によれば、突出部の突出高さが、第3操作部の突出高さよりも高いため、第3操作部が他の部材に干渉することなく、突出部を他の部材に引っかけたり、接触させたりすることができる。あるいは、突出した第3操作部が、第1端部側において突出部に隠れるように配置されるため、他の部材の衝突などから第3操作部を保護することができる。
ケース本体部は種々の態様にすることができるが、例えば、以下のように構成することができる。
上記第1のケースにおいて、前記ケース本体部は、前記コントローラが挿入される挿入口を有し、前記第1端面側の一部を前記挿入口から露出させた状態で当該コントローラを収容する収容部と、前記収容部から露出する前記コントローラの前記第1端面側の一部を覆うように前記収容部の一部に連結される蓋部と、を備えることができ、前記蓋部は、前記挿入口を塞ぐ閉状態と、前記挿入口を開き、前記コントローラの前記第1端面側の一部を露出させる開状態とをとり得るように構成することができる。
このように、ケース本体部を収容部と蓋部とで構成することで、コントローラの全体ではなく、長手方向の一部を収容部に収容した後、蓋部を閉じることでコントローラ全体をケース本部に収容できるため、コントローラを収容しやすくなる。
上記第1のケースにおいて、前記ケース本体部は、前記第1主面と対応する第1面部、前記第2主面と対応する第2面部、前記第1側端面と対応する第1側面部、及び前記第2側端面と対応する第2側面部を備えることができ、前記収容部は、前記第1面部の一部である第1収容部面、前記第2面部の一部である第2収容面部、前記第1側面部の一部である第1収容側面部、及び前記第2側面部の一部である第2収容側面部、を備えることができ、前記蓋部は、前記第1面部の一部である第1蓋面部、前記第2面部の一部である第2蓋面部、前記第1側面部の一部である第1蓋側面部、及び前記第2側面部の一部である第2蓋側面部、を備え、前記第1収容側面部と前記第1蓋側面部とが一体的に連結されており、前記第1収容側面部と前記第1蓋側面部との境界を折り曲げることで、前記蓋部が前記開状態となるように構成することができる。
この構成によれば、収容部の第1収容側面部と蓋部の第1蓋側面部とが折り曲げ可能であるため、この折り曲げ部分をヒンジとして蓋部を収容部に対して揺動させることができる。したがって、挿入口に対し、蓋部を容易に開閉させることができる。
上記第1のケースにおいては、前記第2蓋側面部から突出する突出片が設けられており、前記蓋部が前記閉状態にあるとき、前記突出片が、前記第2収容側面部の内面に係合するように構成することができる。
この構成によれば、蓋部が閉状態にあるとき、突出片が、第2収容側面部の内面に係合するように構成されているため、蓋を揺動させて閉じる際に、突出片を第2収容側面部に係合させるようにすれば、蓋部を収容部に対して正しい位置に配置することができる。すなわち、突出片により、収容部に対する蓋部の位置決めが容易になる。
上記第1のケースにおいては、前記第2収容側面部から突出するロック部材を設けることができ、前記ロック部材は、前記蓋部材を前記閉状態にロックするロック位置と、前記蓋部材を前記閉状態から前記開状態に変位可能なロック解除位置と、を取り得るように、前記第2収容側面部に対して折り曲げ可能に構成することができ、前記ロック部材は、前記ロック位置にあるとき、前記蓋部に形成された被係合部に係合することが可能な突部を備えることができる。
この構成によれば、収容部から延びるロック部材の突部を、蓋部の被係合部に係合させれば、蓋部による閉状態を保持することができ、蓋部が不意に開くのを防止することができる。なお、被係合部は溝、貫通孔、有底の穴などにより形成することができ、ロック部材のロック状態を維持できるのであれば、突部の形状は特には限定されない。
上記第1のケースにおいて、前記収容部には、前記収容空間に収容された前記コントローラが前記第2端部側に移動するのを規制する少なくとも1つの規制部を設けることができる。
この構成により、ケース本体内に収容したコントローラが、ケース本体部の第2端部側に移動するのを防止できるため、コントローラが第2端部の第1開口部から抜け落ちるのを防止することができる。
上記第1のケースにおいて、前記収容部の第2収容側面部は、複数の板材を重ねることで形成することができる。
これにより、規制部をより強固にすることができ、例えば、コントローラをケース本体部に対して強く差し込んでも、規制部が損傷するのを防止することができる。あるいは、コントローラをケース本体部に対して何度も収容しても規制部が損傷するのを防止することができる。
上記第1のケースでは、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記第2操作部に含まれる操作ボタンと対向する位置に配置された可動部材を、さらに備えることができ、前記可動部材は、ユーザにより操作可能な第1部位と、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において前記第1部位に対する前記操作に応じて前記第2操作部の操作ボタンを押し込むことが可能な第2部位と、を備えることができる。
この構成によれば、コントローラを収容するケース本体部に、第2操作部の操作ボタンを押し込み可能な可動部材を設けているため、コントローラをケースに収容した状態であっても、ユーザが第2操作部を操作することができる。
可動部材は、種々の態様でケース本体部に取り付けることができるが、例えば、以下のように構成することができる。
すなわち、上記第1のケースにおいては、前記ケース本体部の前記第1端部側に取り付けられた保持部材をさらに備えることができ、前記保持部材は、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記第2操作部の操作ボタンと対向する位置に形成された貫通孔を有し、前記保持部材は、前記可動部材の第1部位が前記貫通孔から外部に露出するように当該可動部材を保持するように構成することができる。
上記第1のケースにおいて、前記可動部材の第2部位は、前記第2操作部の前記操作ボタンとは線状に接触するように構成することができる。
これにより、可動部材により操作ボタンを押し込むときに、操作ボタンに対して力を集中させることができる。そのため、強い力で押し込まなくても、操作ボタンを操作することができる。
上記第1のケースにおいて、前記可動部材の第2部位は、板材に形成することができ、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記板材の面方向と前記第2操作部の操作ボタンの押し込み方向とが平行になるように構成することができる。
可動部材をケース本体部に対して保持する構成は、種々の態様が考えられるが、例えば、以下のように構成することができる。
上記第1のケースにおいて、前記可動部材が前記貫通孔から離脱すること、及び前記可動部材が前記第2端部側へ移動するのを規制するストッパ部を、当該可動部材に設けることができる。
上記第1のケースにおいて、前記ストッパ部は、前記突出部に覆われるように構成することができる。
このように、突出部によりストッパ部を覆うことで、見た目をよくすることができる。
第2のケースは、第1主面と、当該第1主面の反対側に設けられた第2主面と、当該第1主面及び第2主面の長手方向における両端に設けられた第1端面及び第2端面と、当該第1主面及び当該第2主面の短手方向における両端に設けられた第1側端面及び第2側端面とを有するコントローラであって、前記第1主面に設けられる第1操作部と、前記第1端面に設けられる第2操作部と、前記第2主面に設けられる第3操作部と、前記第2端面に設けられる撮像部と、をさらに有する前記コントローラ、を収容するように構成されたケースであって、前記コントローラを収容可能な収容空間を有し、少なくとも一部が板紙により形成されている、ケース本体部、を備え、前記ケース本体部は、前記第1主面と対応する第1面部、前記第2主面と対応する第2面部、前記第1端面と対応する第1端部、前記第2端面と対応する第2端部、前記第1側端面と対応する第1側面部、及び前記第2側端面と対応する第2側面部を備え、前記ケース本体部には、前記第2端部側に設けられ、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記撮像部により当該ケース本体部の外部を撮像可能とするための第1開口部、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記第1操作部の少なくとも一部が露出する第2開口部、及び前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記第3操作部の少なくとも一部が露出する第3開口部が形成されている。
この構成によれば、ケース本体部の少なくとも一部を板紙により形成しているため、切断や折曲げが容易になる。したがって、ケース本体部の加工、組み立てを容易に行うことができ、利便性が向上する。なお、ケース本体部の全体を板紙で形成しなくてもよく、例えば、一部を樹脂材料で形成することもできる。
ケース本体部は種々の態様にすることができるが、例えば、以下のように構成することができる。
上記第2のケースにおいて、前記ケース本体部は、前記コントローラが挿入される挿入口を有し、前記第1端面側の一部を前記挿入口から露出させた状態で当該コントローラを収容する収容部と、前記収容部から露出する前記コントローラを覆うように前記収容部の一部に連結される蓋部と、を備えることができ、前記蓋部は、前記挿入口を塞ぐ閉状態と、前記挿入口を開き、前記コントローラの一部を露出させる開状態とをとり得るように、前記収容部に取付けることができる。
このように、ケース本体部を収容部と蓋部とで構成することで、コントローラの全体ではなく、長手方向の一部を収容部に収容した後、蓋部を閉じることでコントローラ全体をケース本体部に収容できるため、コントローラを収容しやすくなる。
上記第2のケースにおいて、前記収容部は、前記第1面部の一部である第1収容面部、前記第2面部の一部である第2収容面部、前記第1側面部の一部である第1収容側面部、及び前記第2側面部の一部である第2収容側面部、を有し、前記蓋部は、前記第1面部の一部である第1蓋面部、前記第2面部の一部である第2蓋面部、前記第1側面部の一部である第1蓋側面部、及び前記第2側面部の一部である第2蓋側面部、を有し、前記第1収容側面部と前記第1蓋側面部とを一体的に連結することができ、前記第1収容側面部と前記第1蓋側面部との境界を折り曲げることで、前記蓋部が前記開状態となるように構成することができる。
この構成によれば、収容部の第1収容側面部と蓋部の第1蓋側面部とが折り曲げ可能に一体化されているため、この折り曲げ部分をヒンジとして蓋部を収容部に対して揺動させることができる。したがって、挿入口に対し、蓋部を容易に開閉させることができる。
上記第2のケースにおいては、前記第2蓋側面部から突出する突出片が設けられており、前記蓋部が前記閉状態にあるとき、前記突出片が、前記第2収容側面部の内面に係合するように構成することができる。
この構成によれば、蓋部が閉状態にあるとき、突出片が、第2収容側面部の内面に係合するように構成されているため、蓋を揺動させて閉じる際に、突出片を第2収容側面部に係合させるようにすれば、蓋部を収容部に対して正しい位置に配置することができる。すなわち、突出片により、収容部に対する蓋部の位置決めが容易になる。
上記第2のケースにおいては、前記第2収容側面部から突出するロック部材を設けることができ、前記ロック部材は、前記蓋部材を前記閉状態にロックするロック位置と、前記蓋部材を前記閉状態から前記開状態に変位可能なロック解除位置と、を取り得るように、前記第2収容側面部に対して折り曲げ可能に構成することができ、前記ロック部材は、前記ロック位置にあるとき、前記蓋部に形成された被係合部に係合することが可能な突部を備えることができる。
この構成によれば、収容部から延びるロック部材の突部を、蓋部の被係合部に係合させれば、蓋部による閉状態を保持することができ、蓋部が不意に開くのを防止することができる。
上記第2のケースにおいて、前記ロック部材は、板状に形成され、前記突部が前記凹部に嵌まっているときに前記第2蓋側面部と接するように構成することができ、前記蓋部の第2蓋側面部には、前記ロック部材を指で引っ掛けるための指入れ用凹部を形成することができる。
あるいは、上記第2のケースにおいて、前記ロック部材は、板状に形成され、前記突部が前記被係合部に係合しているときに前記第2蓋側面部と接するように構成することができ、前記蓋部の第2蓋側面部には、前記ロック部材の周縁の一部に沿うように形成された指入れ用凹部を形成することができる。
これにより、指入れ用凹部に挿入した指によって、ロック部材を容易に引っかけることができるため、ロック部材を容易に折り曲げて突部を被係合部から取り外すことができる。
上記第2のケースにおいて、前記収容部には、前記収容空間に収容された前記コントローラが前記第2端部側に移動するのを規制する少なくとも1つの規制部を設けることができる。
この構成により、ケース本体内に収容したコントローラが、ケース本体部の第2端部側に移動するのを防止できるため、コントローラが第2端部の第1開口部から抜け落ちるのを防止することができる。
規制部は種々の態様にすることができるが、例えば、以下のように構成することができる。
上記第2のケースにおいて、前記規制部は、前記収容部における前記収容空間に設けられ、前記コントローラの前記第2端面に接するように構成することができる。なお、コントローラの第2端面は、例えば湾曲していてもよく、湾曲部分を含めた第2端面に規制部が接するように構成されていればよい。
上記第2のケースにおいて、前記規制部は、複数層の板材により形成することができる。
これにより、規制部をより強固にすることができ、例えば、コントローラをケース本体部に対して強く差し込んでも、規制部が損傷するのを防止することができる。あるいは、コントローラをケース本体部に対して何度も収容しても規制部が損傷するのを防止することができる。
なお、複数層の板材とは、複数の板材を重ねるほか、例えば、一枚あるいは複数枚の板材を折り曲げて複数層とすることも意味する。
上記第2のケースにおいて、前記第1操作部は、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記コントローラの第1主面から突出するアナログスティックを備えることができ、前記コントローラが前記規制部により前記第2端部側への移動を規制されている状態では、前記アナログスティックが前記第2開口部の内縁に接触しないように構成することができる。
アナログスティックは、第1主面の面方向に揺動するように操作されるため、アナログスティックが第2開口部の内縁に接触しないようにすることにより、アナログスティック自体もしくは第2開口部の内縁が損傷することを防止することができる。もしくは、アナログスティックの操作が邪魔されず、スムーズに操作することができる。
上記第2のケースにおいて、前記収容部の第2収容側面部は、複数の板材を重ねることで形成することができる。これにより、第2収容側面部をより強固にすることができる。
第3のケースは、第1主面と、当該第1主面の反対側に設けられた第2主面と、当該第1主面及び第2主面の長手方向における両端に設けられた第1端面及び第2端面と、当該第1主面及び当該第2主面の短手方向における両端に設けられた第1側端面及び第2側端面とを有するコントローラであって、前記第1主面に設けられる第1操作部と、前記第1端面に設けられる第2操作部と、前記第2主面に設けられる第3操作部と、前記第2端面に設けられる撮像部と、をさらに有する前記コントローラ、を収容するように構成されたケースであって、前記コントローラを収容可能な収容空間を有するケース本体部と、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記第2操作部に含まれる操作ボタンと対向する位置に配置された可動部材と、を備え、前記ケース本体部は、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記コントローラの前記第1端面に対応する第1端部と、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記コントローラの前記第2端面に対応する第2端部と、を有する長手形状に形成され、前記ケース本体部には、前記第2端部側に設けられ、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記撮像部により当該ケース本体部の外部を撮像可能とするための第1開口部、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記第1操作部の少なくとも一部が露出する第2開口部、及び前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記第3操作部の少なくとも一部が露出する第3開口部が形成されており、前記可動部材は、ユーザにより操作可能な第1部位と、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において前記第1部位に対する前記操作に応じて前記第2操作部の操作ボタンを押し込むことが可能な第2部位と、を備えている。
この構成によれば、コントローラを収容するケース本体部に、第2操作部の操作ボタンを押し込み可能な可動部材を設けているため、コントローラをケースに収容した状態であっても、ユーザが第2操作部を操作することができる。
可動部材は、種々の態様でケース本体部に取り付けることができるが、例えば、以下のように構成することができる。
上記第3のケースにおいて、前記ケース本体部の前記第1端部側に取り付けられた保持部材をさらに備えることができ、前記保持部材は、前記第2操作部の操作ボタンと対向する位置に形成された貫通孔を有し、前記可動部材の第1部位が前記貫通孔から外部に露出するように当該可動部材を保持するように構成することができる。
上記第3のケースにおいて、前記ケース本体部には、収容された前記コントローラが前記第2端部側に移動するのを規制する少なくとも1つの規制部を設けることができる。
この構成により、ケース本体内に収容したコントローラが、ケース本体部の第2端部側に移動するのを防止できるため、コントローラが第2端部の第1開口部から抜け落ちるのを防止することができる。
規制部は、種々の態様にすることができるが、例えば、以下のように構成することができる。
上記第3のケースにおいて、前記規制部の一つである第1規制部を、前記収容部の内部に設け、前記コントローラの前記第2端面に接するように構成することができる。
また、上記第3のケースにおいて、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記第3操作部の少なくとも一部が前記第3開口部から外部に突出するように構成され、前記規制部の一つである第2規制部を、前記第3操作部に係合する前記第3開口部の内縁により構成することができる。
上記第3のケースにおいて、前記可動部材の第2部位は、板材に形成することができ、前記コントローラが前記収容空間に収容された場合において、前記板材の面方向と前記第2操作部の操作ボタンの押し込み方向とが平行になるように構成することができる。
この構成によれば、第2部位が、第2操作部の操作ボタンに対して垂直に接触可能となっているため、この操作ボタンの押し込み時に、第2部位が撓むのを防止することができる。したがって、可動部材を押し込んだとき、その力を操作ボタンに対して、より確実に伝達することができる。なお、「平行」とは完全な平行のみならず、多少傾いている場合も含む。
上記第3のケースにおいて、前記可動部材の第2部位は、前記接触部と前記操作ボタンとは線状に接触するように構成することができる。
これにより、可動部材により操作ボタンを押し込むときに、操作ボタンに対して力を集中させることができる。そのため、強い力で押し込まなくても、操作ボタンを操作することができる。
可動部材をケース本体部に対して保持する構成は、種々の態様が考えられるが、例えば、以下のように構成することができる。
上記第3のケースにおいて、前記可動部材が前記貫通孔から離脱すること、及び前記可動部材が前記第2端部側へ移動するのを規制するストッパ部を、当該可動部材に設けることができる。
上記第3のケースにおいて、前記ケース本体部から突出する突出部をさらに備えることができ、前記ストッパ部は、前記突出部に覆われるように構成できる。
このように突出部を設けることで、上述したような効果を得ることができる。また、突出部によりストッパ部を覆うことで、見た目をよくすることができる。
上記コントローラ用のケースによれば、利便性を向上することができる。
以下、本発明に係るコントローラ用ケースの一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。以下では、まず、このケースに収容されるゲーム用コントローラ、及びこれを含むゲームシステムについて説明し、その後、ケースについて説明する。
<1.ゲームシステムの概要>
以下、本実施形態の一例に係るゲームシステムについて説明する。本実施形態におけるゲームシステム1の一例は、本体装置(情報処理装置;本実施形態ではゲーム装置本体として機能する)2と左コントローラ3および右コントローラ4とを含む。本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4がそれぞれ着脱可能である。つまり、ゲームシステム1は、左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ本体装置2に装着して一体化された装置として利用できる。また、ゲームシステム1は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4とを別体として利用することもできる(図2参照)。以下では、本実施形態のゲームシステム1のハードウェア構成について説明し、その後に本実施形態のゲームシステム1の制御について説明する。
<1−1.本体装置>
図1は、本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態の一例を示す図である。図1に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、それぞれ本体装置2に装着されて一体化されている。本体装置2は、ゲームシステム1における各種の処理(例えば、ゲーム処理)を実行する装置である。本体装置2は、ディスプレイ12を備える。左コントローラ3および右コントローラ4は、ユーザが入力を行うための操作部を備える装置である。
図2は、本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図である。図1および図2に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、本体装置2に着脱可能である。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。
図3は、本体装置2の一例を示す六面図である。図3に示すように、本体装置2は、略板状のハウジング11を備える。本実施形態において、ハウジング11の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、ディスプレイ12が設けられる面)は、大略的には矩形形状である。
なお、ハウジング11の形状および大きさは、任意である。一例として、ハウジング11は、携帯可能な大きさであってよい。また、本体装置2単体または本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4が装着された一体型装置は、携帯型装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が手持ち型の装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が可搬型装置となってもよい。
図3に示すように、本体装置2は、ハウジング11の主面に設けられるディスプレイ12を備える。ディスプレイ12は、本体装置2が生成した画像を表示する。本実施形態においては、ディスプレイ12は、液晶表示装置(LCD)とする。ただし、ディスプレイ12は任意の種類の表示装置であってよい。
また、本体装置2は、ディスプレイ12の画面上にタッチパネル13を備える。本実施形態においては、タッチパネル13は、マルチタッチ入力が可能な方式(例えば、静電容量方式)のものである。ただし、タッチパネル13は、任意の種類のものであってよく、例えば、シングルタッチ入力が可能な方式(例えば、抵抗膜方式)のものであってもよい。
本体装置2は、ハウジング11の内部においてスピーカ(すなわち、図6に示すスピーカ88)を備えている。図3に示すように、ハウジング11の主面には、スピーカ孔11aおよび11bが形成される。そして、スピーカ88の出力音は、これらのスピーカ孔11aおよび11bからそれぞれ出力される。
また、本体装置2は、本体装置2が左コントローラ3と有線通信を行うための端子である左側端子17と、本体装置2が右コントローラ4と有線通信を行うための右側端子21を備える。
図3に示すように、本体装置2は、スロット23を備える。スロット23は、ハウジング11の上側面に設けられる。スロット23は、所定の種類の記憶媒体を装着可能な形状を有する。所定の種類の記憶媒体は、例えば、ゲームシステム1およびそれと同種の情報処理装置に専用の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)である。所定の種類の記憶媒体は、例えば、本体装置2で利用されるデータ(例えば、アプリケーションのセーブデータ等)、および/または、本体装置2で実行されるプログラム(例えば、アプリケーションのプログラム等)を記憶するために用いられる。また、本体装置2は、電源ボタン28を備える。
本体装置2は、下側端子27を備える。下側端子27は、本体装置2がクレードルと通信を行うための端子である。本実施形態において、下側端子27は、USBコネクタ(より具体的には、メス側コネクタ)である。上記一体型装置または本体装置2単体をクレードルに載置した場合、ゲームシステム1は、本体装置2が生成して出力する画像を据置型モニタに表示することができる。また、本実施形態においては、クレードルは、載置された上記一体型装置または本体装置2単体を充電する機能を有する。また、クレードルは、ハブ装置(具体的には、USBハブ)の機能を有する。
<1−2.左コントローラ>
図4は、左コントローラ3の一例を示す六面図である。図4に示すように、左コントローラ3は、ハウジング31を備える。本実施形態においては、ハウジング31は、縦長の形状、すなわち、上下方向(すなわち、図1および図4に示すy軸方向)に長い形状である。左コントローラ3は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング31は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に左手で把持可能な形状および大きさをしている。また、左コントローラ3は、横長となる向きで把持されることも可能である。左コントローラ3が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
左コントローラ3は、アナログスティック32を備える。図4に示すように、アナログスティック32は、ハウジング31の主面に設けられる。アナログスティック32は、方向を入力することが可能な方向入力部として用いることができる。ユーザは、アナログスティック32を傾倒することによって傾倒方向に応じた方向の入力(および、傾倒した角度に応じた大きさの入力)が可能である。なお、左コントローラ3は、方向入力部として、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、本実施形態においては、アナログスティック32を押下する入力が可能である。
左コントローラ3は、各種操作ボタンを備える。左コントローラ3は、ハウジング31の主面上に4つの操作ボタン33〜36(具体的には、右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35、および左方向ボタン36)を備える。さらに、左コントローラ3は、録画ボタン37および−(マイナス)ボタン47を備える。左コントローラ3は、ハウジング31の側面の左上に第1Lボタン38およびZLボタン39を備える。また、左コントローラ3は、ハウジング31の側面の、本体装置2に装着される際に装着される側の面に第2Lボタン43および第2Rボタン44を備える。これらの操作ボタンは、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。
また、左コントローラ3は、左コントローラ3が本体装置2と有線通信を行うための端子42を備える。
<1−3.右コントローラ>
図5は、右コントローラ4の一例を示す六面図である。図5に示すように、右コントローラ4は、ハウジング51を備える。本実施形態においては、ハウジング51は、縦長の形状、すなわち、上下方向に長い形状である。右コントローラ4は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング51は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に右手で把持可能な形状および大きさをしている。また、右コントローラ4は、横長となる向きで把持されることも可能である。右コントローラ4が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。ここで、説明の便宜のため、右コントローラ4のハウジング51の外面を次のように規定することする。すなわち、ハウジング51は概ね直方体状に形成されており、上下方向を長手方向とする長方形状の第1主面、及びこれとは反対側の第2主面を備えている。そして、ハウジング51において、これら主面の長手方向の上端面が第1端面を構成し、下端面が第2端面を構成する。また、両主面の短手方向の右側面が第1側端面を構成し、左側面が第2側端面を構成する。但し、第1端面は、左端部に長手方向の上方を向く平坦な面を有しているが、右側にいくにしたがって下方に湾曲するように構成され、第1側端面の上端に連結されている。そして、この第1端面には、後述するように、湾曲した第1Rボタン60が配置されている。同様に、第2端面は、左端部に長手方向の下方を向く平坦な面を有しているが、右側にいくにしたがって上方に湾曲するように構成され、第1側端面の下端に連結されている。そして、この第2端面に後述する赤外撮像部123及び赤外発光部124が配置されている。
右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、方向入力部としてアナログスティック52を備える。本実施形態においては、アナログスティック52は、左コントローラ3のアナログスティック32と同じ構成である。また、右コントローラ4は、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、ハウジング51の主面上に4つの操作ボタン53〜56(具体的には、Aボタン53、Bボタン54、Xボタン55、およびYボタン56)を備える。さらに、右コントローラ4は、+(プラス)ボタン57およびホームボタン58を備える。これら右コントローラ4の第1主面に設けられたる操作ボタン53〜58及びアナログスティック32が、本発明の第1操作部の一例となる。また、右コントローラ4は、ハウジング51の第1端面に湾曲した第1Rボタン60を備える。また、第1Rボタン60の背面側には、背面側に突出するとともに、上方から押し込み可能なZRボタン61が設けられている。そして、このZRボタン61の下方には隆起部500が形成されている。この隆起部500は、第2主面から膨出する部位でありZRボタン61から下方にいくにしたがって第2主面に向かう傾斜面を有している。ここで、第1Rボタン60が本発明の第2操作部の一例となり、ZRボタン61及び隆起部500が第3操作部の一例となる。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、第2Lボタン65および第2Rボタン66を備える。
また、ハウジング51の第2端面には、窓部68が設けられる。詳細は後述するが、右コントローラ4は、ハウジング51の内部に配置される赤外撮像部123および赤外発光部124を備えている。赤外撮像部123は、右コントローラ4の下方向(図5に示すy軸負方向)を撮像方向として、窓部68を介して右コントローラ4の周囲を撮像する。赤外発光部124は、右コントローラ4の下方向(図5に示すy軸負方向)を中心とする所定範囲を照射範囲として、赤外撮像部123が撮像する撮像対象に窓部68を介して赤外光を照射する。窓部68は、赤外撮像部123のカメラのレンズや赤外発光部124の発光体等を保護するためのものであり、当該カメラが検知する波長の光や当該発光体が照射する光を透過する材質(例えば、透明な材質)で構成される。なお、窓部68は、ハウジング51に形成された孔であってもよい。なお、本実施形態においては、カメラが検知する光(本実施形態においては、赤外光)以外の波長の光の透過を抑制するフィルタ部材を赤外撮像部123自身が有する。ただし、他の実施形態においては、窓部68がフィルタの機能を有していてもよい。
また、詳細は後述するが、右コントローラ4は、NFC通信部122を備える。NFC通信部122は、NFC(Near Field Communication)の規格に基づく近距離無線通信を行う。NFC通信部122は、近距離無線通信に用いられるアンテナ122aと、アンテナ122aから送出すべき信号(電波)を生成する回路(例えばNFCチップ)とを有する。なお、NFC通信部122は、NFCの規格に基づく近距離無線通信を行う代わりに、任意の近接通信(非接触通信とも言う)で近距離無線通信を行うようにしてもよい。ここで、NFCの規格は、近接通信(非接触通信)に用いることができるものであり、「任意の近接通信で近距離無線通信を行うようにしてもよい」とは、NFCの規格による近接通信を除いた他の近接通信で近距離無線通信を行ってもよいことを意図している。
また、右コントローラ4は、右コントローラ4が本体装置2と有線通信を行うための端子64を備える。
<1−4.本体装置の内部構成>
図6は、本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。本体装置2は、図3に示す構成の他、図6に示す各構成要素81〜91、97、および98を備える。これらの構成要素81〜91、97、および98のいくつかは、電子部品として電子回路基板上に実装されてハウジング11内に収納されてもよい。
本体装置2は、プロセッサ81を備える。プロセッサ81は、本体装置2において実行される各種の情報処理を実行する情報処理部であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)のみから構成されてもよいし、CPU機能、GPU(Graphics Processing Unit)機能等の複数の機能を含むSoC(System−on−a−chip)から構成されてもよい。プロセッサ81は、記憶部(具体的には、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、スロット23に装着される外部記憶媒体等)に記憶される情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行することによって、各種の情報処理を実行する。
本体装置2は、自身に内蔵される内部記憶媒体の一例として、フラッシュメモリ84およびDRAM(Dynamic Random Access Memory)85を備える。フラッシュメモリ84およびDRAM85は、プロセッサ81に接続される。フラッシュメモリ84は、主に、本体装置2に保存される各種のデータ(プログラムであってもよい)を記憶するために用いられるメモリである。DRAM85は、情報処理において用いられる各種のデータを一時的に記憶するために用いられるメモリである。
本体装置2は、スロットインターフェース(以下、「I/F」と略記する。)91を備える。スロットI/F91は、プロセッサ81に接続される。スロットI/F91は、スロット23に接続され、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)に対するデータの読み出しおよび書き込みを、プロセッサ81の指示に応じて行う。
プロセッサ81は、フラッシュメモリ84およびDRAM85、ならびに上記各記憶媒体との間でデータを適宜読み出したり書き込んだりして、上記の情報処理を実行する。
本体装置2は、ネットワーク通信部82を備える。ネットワーク通信部82は、プロセッサ81に接続される。ネットワーク通信部82は、ネットワークを介して外部の装置と通信(具体的には、無線通信)を行う。本実施形態においては、ネットワーク通信部82は、第1の通信態様としてWi−Fiの規格に準拠した方式により、無線LANに接続して外部装置と通信を行う。また、ネットワーク通信部82は、第2の通信態様として所定の通信方式(例えば、独自プロトコルによる通信や、赤外線通信)により、同種の他の本体装置2との間で無線通信を行う。なお、上記第2の通信態様による無線通信は、閉ざされたローカルネットワークエリア内に配置された他の本体装置2との間で無線通信可能であり、複数の本体装置2の間で直接通信することによってデータが送受信される、いわゆる「ローカル通信」を可能とする機能を実現する。
本体装置2は、コントローラ通信部83を備える。コントローラ通信部83は、プロセッサ81に接続される。コントローラ通信部83は、左コントローラ3および/または右コントローラ4と無線通信を行う。本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との通信方式は任意であるが、本実施形態においては、コントローラ通信部83は、左コントローラ3との間および右コントローラ4との間で、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行う。
プロセッサ81は、上述の左側端子17、右側端子21、および下側端子27に接続される。プロセッサ81は、左コントローラ3と有線通信を行う場合、左側端子17を介して左コントローラ3へデータを送信するとともに、左側端子17を介して左コントローラ3から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、右コントローラ4と有線通信を行う場合、右側端子21を介して右コントローラ4へデータを送信するとともに、右側端子21を介して右コントローラ4から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、クレードルと通信を行う場合、下側端子27を介してクレードルへデータを送信する。このように、本実施形態においては、本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4との間で、それぞれ有線通信と無線通信との両方を行うことができる。また、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置または本体装置2単体がクレードルに装着された場合、本体装置2は、クレードルを介してデータ(例えば、画像データや音声データ)を据置型モニタ等に出力することができる。
ここで、本体装置2は、複数の左コントローラ3と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。また、本体装置2は、複数の右コントローラ4と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。したがって、複数のユーザは、左コントローラ3および右コントローラ4のセットをそれぞれ用いて、本体装置2に対する入力を同時に行うことができる。一例として、第1ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第1セットを用いて本体装置2に対して入力を行うと同時に、第2ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第2セットを用いて本体装置2に対して入力を行うことが可能となる。
本体装置2は、タッチパネル13の制御を行う回路であるタッチパネルコントローラ86を備える。タッチパネルコントローラ86は、タッチパネル13とプロセッサ81との間に接続される。タッチパネルコントローラ86は、タッチパネル13からの信号に基づいて、例えばタッチ入力が行われた位置を示すデータを生成して、プロセッサ81へ出力する。
また、ディスプレイ12は、プロセッサ81に接続される。プロセッサ81は、(例えば、上記の情報処理の実行によって)生成した画像および/または外部から取得した画像をディスプレイ12に表示する。
本体装置2は、コーデック回路87およびスピーカ(具体的には、左スピーカおよび右スピーカ)88を備える。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に接続されるとともに、プロセッサ81に接続される。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に対する音声データの入出力を制御する回路である。
また、本体装置2は、加速度センサ89を備える。本実施形態においては、加速度センサ89は、所定の3軸(例えば、図1に示すxyz軸)方向に沿った加速度の大きさを検出する。なお、加速度センサ89は、1軸方向あるいは2軸方向の加速度を検出するものであってもよい。
また、本体装置2は、角速度センサ90を備える。本実施形態においては、角速度センサ90は、所定の3軸(例えば、図1に示すxyz軸)回りの角速度を検出する。なお、角速度センサ90は、1軸回りあるいは2軸回りの角速度を検出するものであってもよい。
加速度センサ89および角速度センサ90は、プロセッサ81に接続され、加速度センサ89および角速度センサ90の検出結果は、プロセッサ81へ出力される。プロセッサ81は、上記の加速度センサ89および角速度センサ90の検出結果に基づいて、本体装置2の動きおよび/または姿勢に関する情報を算出することが可能である。
本体装置2は、電力制御部97およびバッテリ98を備える。電力制御部97は、バッテリ98およびプロセッサ81に接続される。また、図示しないが、電力制御部97は、本体装置2の各部(具体的には、バッテリ98の電力の給電を受ける各部、左側端子17、および右側端子21)に接続される。電力制御部97は、プロセッサ81からの指令に基づいて、バッテリ98から上記各部への電力供給を制御する。
また、バッテリ98は、下側端子27に接続される。外部の充電装置(例えば、クレードル)が下側端子27に接続され、下側端子27を介して本体装置2に電力が供給される場合、供給された電力がバッテリ98に充電される。
<1−5.コントローラの内部構成>
図7は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図である。なお、本体装置2に関する内部構成の詳細については、図6で示しているため図7では省略している。
左コントローラ3は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部101を備える。図7に示すように、通信制御部101は、端子42を含む各構成要素に接続される。本実施形態においては、通信制御部101は、端子42を介した有線通信と、端子42を介さない無線通信との両方で本体装置2と通信を行うことが可能である。通信制御部101は、左コントローラ3が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。すなわち、左コントローラ3が本体装置2に装着されている場合、通信制御部101は、端子42を介して本体装置2と通信を行う。また、左コントローラ3が本体装置2から外されている場合、通信制御部101は、本体装置2(具体的には、コントローラ通信部83)との間で無線通信を行う。コントローラ通信部83と通信制御部101との間の無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)の規格に従って行われる。
また、左コントローラ3は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ102を備える。通信制御部101は、例えばマイコン(マイクロプロセッサとも言う)で構成され、メモリ102に記憶されるファームウェアを実行することによって各種の処理を実行する。
左コントローラ3は、各ボタン103(具体的には、ボタン33〜39、43、44、および47)を備える。また、左コントローラ3は、アナログスティック(図7では「スティック」と記載する)32を備える。各ボタン103およびアナログスティック32は、自身に対して行われた操作に関する情報を、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力する。
左コントローラ3は、慣性センサを備える。具体的には、左コントローラ3は、加速度センサ104を備える。また、左コントローラ3は、角速度センサ105を備える。本実施形態においては、加速度センサ104は、所定の3軸(例えば、図4に示すxyz軸)方向に沿った加速度の大きさを検出する。なお、加速度センサ104は、1軸方向あるいは2軸方向の加速度を検出するものであってもよい。本実施形態においては、角速度センサ105は、所定の3軸(例えば、図4に示すxyz軸)回りの角速度を検出する。なお、角速度センサ105は、1軸回りあるいは2軸回りの角速度を検出するものであってもよい。加速度センサ104および角速度センサ105は、それぞれ通信制御部101に接続される。そして、加速度センサ104および角速度センサ105の検出結果は、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力される。
通信制御部101は、各入力部(具体的には、各ボタン103、アナログスティック32、各センサ104および105)から、入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報、またはセンサによる検出結果)を取得する。通信制御部101は、取得した情報(または取得した情報に所定の加工を行った情報)を含む操作データを本体装置2へ送信する。なお、操作データは、所定時間に1回の割合で繰り返し送信される。なお、入力に関する情報が本体装置2へ送信される間隔は、各入力部について同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
上記操作データが本体装置2へ送信されることによって、本体装置2は、左コントローラ3に対して行われた入力を得ることができる。すなわち、本体装置2は、各ボタン103およびアナログスティック32に対する操作を、操作データに基づいて判別することができる。また、本体装置2は、左コントローラ3の動きおよび/または姿勢に関する情報を、操作データ(具体的には、加速度センサ104および角速度センサ105の検出結果)に基づいて算出することができる。
左コントローラ3は、振動によってユーザに通知を行うための振動子107を備える。本実施形態においては、振動子107は、本体装置2からの指令によって制御される。すなわち、通信制御部101は、本体装置2からの上記指令を受け取ると、当該指令に従って振動子107を駆動させる。ここで、左コントローラ3は、コーデック部106を備える。通信制御部101は、上記指令を受け取ると、指令に応じた制御信号をコーデック部106へ出力する。コーデック部106は、通信制御部101からの制御信号から振動子107を駆動させるための駆動信号を生成して振動子107へ与える。これによって振動子107が動作する。
振動子107は、より具体的にはリニア振動モータである。リニア振動モータは、回転運動をする通常のモータと異なり、入力される電圧に応じて所定方向に駆動されるため、入力される電圧の波形に応じた振幅および周波数で振動をさせることができる。本実施形態において、本体装置2から左コントローラ3に送信される振動制御信号は、単位時間ごとに周波数と振幅とを表すデジタル信号であってよい。別の実施形態においては、本体装置2から波形そのものを示す情報を送信するようにしてもよいが、振幅および周波数だけを送信することで通信データ量を削減することができる。また、さらにデータ量を削減するため、そのときの振幅および周波数の数値に替えて、前回の値からの差分だけを送信するようにしてもよい。この場合、コーデック部106は、通信制御部101から取得される振幅および周波数の値を示すデジタル信号をアナログの電圧の波形に変換し、当該波形に合わせて電圧を入力することで振動子107を駆動させる。したがって、本体装置2は、単位時間ごとに送信する振幅および周波数を変えることによって、そのときに振動子107を振動させる振幅および周波数を制御することができる。なお、本体装置2から左コントローラ3に送信される振幅および周波数は、1つに限らず、2つ以上送信するようにしてもよい。その場合、コーデック部106は、受信された複数の振幅および周波数それぞれが示す波形を合成することで、振動子107を制御する電圧の波形を生成することができる。
左コントローラ3は、電力供給部108を備える。本実施形態において、電力供給部108は、バッテリおよび電力制御回路を有する。図示しないが、電力制御回路は、バッテリに接続されるとともに、左コントローラ3の各部(具体的には、バッテリの電力の給電を受ける各部)に接続される。
図7に示すように、右コントローラ4は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部111を備える。また、右コントローラ4は、通信制御部111に接続されるメモリ112を備える。通信制御部111は、端子64を含む各構成要素に接続される。通信制御部111およびメモリ112は、左コントローラ3の通信制御部101およびメモリ102と同様の機能を有する。したがって、通信制御部111は、端子64を介した有線通信と、端子64を介さない無線通信(具体的には、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信)との両方で本体装置2と通信を行うことが可能であり、右コントローラ4が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。
右コントローラ4は、左コントローラ3の各入力部と同様の各入力部を備える。具体的には、各ボタン113、アナログスティック52、慣性センサ(加速度センサ114および角速度センサ115)を備える。これらの各入力部については、左コントローラ3の各入力部と同様の機能を有し、同様に動作する。
また、右コントローラ4は、振動子117およびコーデック部116を備える。振動子117およびコーデック部116は、左コントローラ3の振動子107およびコーデック部106と同様に動作する。すなわち、通信制御部111は、本体装置2からの指令に従って、コーデック部116を用いて振動子117を動作させる。
右コントローラ4は、NFCの規格に基づく近距離無線通信を行うNFC通信部122を備える。NFC通信部122は、いわゆるNFCリーダ・ライタの機能を有する。ここで、本明細書において近距離無線通信とは、一方の装置(ここでは、右コントローラ4)からの電波によって(例えば電磁誘導によって)他方の装置(ここでは、アンテナ122aと近接する装置)に起電力を発生させる通信方式が含まれる。他方の装置は、発生した起電力によって動作することが可能であり、電源を有していてもよいし有していなくてもよい。NFC通信部122は、右コントローラ4(アンテナ122a)と通信対象とが接近した場合(典型的には、両者の距離が十数センチメートル以下となった場合)に当該通信対象との間で通信可能となる。通信対象は、NFC通信部122との間で近距離無線通信が可能な任意の装置であり、例えばNFCタグやNFCタグの機能を有する記憶媒体である。ただし、通信対象は、NFCのカードエミュレーション機能を有する他の装置であってもよい。
また、右コントローラ4は、第2端面に赤外撮像部123を備える。赤外撮像部123は、右コントローラ4の周囲を撮像する赤外線カメラを有する。一例として、本体装置2および/または右コントローラ4は、撮像された情報(例えば、撮像された撮像画像における少なくとも一部の領域全体を分割した複数のブロックの輝度に関連する情報等)を算出し、当該情報に基づいて、右コントローラ4の周囲変化を判別する。また、赤外撮像部123は、環境光によって撮像を行ってもよいが、本実施形態においては、赤外線を照射する赤外発光部124を有する。赤外発光部124は、例えば、赤外線カメラが画像を撮像するタイミングと同期して、赤外線を照射する。そして、赤外発光部124によって照射された赤外線が撮像対象によって反射され、当該反射された赤外線が赤外線カメラによって受光されることで、赤外線の画像が取得される。これによって、赤外撮像部123は、より鮮明な赤外線画像を得ることができる。なお、赤外撮像部123と赤外発光部124とは、それぞれ別のデバイスとして右コントローラ4内に設けられてもよいし、同じパッケージ内に設けられた単一のデバイスとして右コントローラ4内に設けられてもよい。また、本実施形態においては、赤外線カメラを有する赤外撮像部123が用いられるが、他の実施形態においては、撮像手段として、赤外線カメラに代えて可視光カメラ(可視光イメージセンサを用いたカメラ)が用いられてもよい。
右コントローラ4は、処理部121を備える。処理部121は、通信制御部111に接続される。また、処理部121は、NFC通信部122、赤外撮像部123、および赤外発光部124に接続される。処理部121は、本体装置2からの指令に応じて、NFC通信部122に対する管理処理を実行する。例えば、処理部121は、本体装置2からの指令に応じてNFC通信部122の動作を制御する。また、処理部121は、NFC通信部122の起動を制御したり、通信対象(例えば、NFCタグ)に対するNFC通信部122の動作(具体的には、読み出しおよび書き込み等)を制御したりする。また、処理部121は、通信制御部111を介して通信対象に送信されるべき情報を本体装置2から受信してNFC通信部122へ渡したり、通信対象から受信された情報をNFC通信部122から取得して通信制御部111を介して本体装置2へ送信したりする。
また、処理部121は、CPUやメモリ等を含み、右コントローラ4に備えられた図示しない記憶装置(例えば、不揮発性メモリ等)に記憶された所定のプログラム(例えば、画像処理や各種演算を行うためのアプリケーションプログラム)に基づいて、本体装置2からの指令に応じて赤外撮像部123に対する管理処理を実行する。例えば、処理部121は、赤外撮像部123に撮像動作を行わせたり、撮像結果に基づく情報(撮像画像の情報、あるいは、当該情報から算出される情報等)を取得および/または算出して通信制御部111を介して本体装置2へ送信したりする。また、処理部121は、本体装置2からの指令に応じて赤外発光部124に対する管理処理を実行する。例えば、処理部121は、本体装置2からの指令に応じて赤外発光部124の発光を制御する。なお、処理部121が処理を行う際に用いるメモリは、処理部121内に設けられてもいいし、メモリ112であってもよい。
右コントローラ4は、電力供給部118を備える。電力供給部118は、左コントローラ3の電力供給部108と同様の機能を有し、同様に動作する。
<2.ケース>
次に、上述したゲームシステムにおける右コントローラ4を収容するケース100について説明する。以下では、まず、ケース100の外観について説明した後、各ケース100を構成するパーツについて詳細に説明する。その後、ケース100の組立方法及び使用方法について説明する。
<2−1.ケースの概要>
図8はケースを正面側から見た斜視図、図9はケースを背面側から見た斜視図である。以下では、説明の便宜のため、図8及び図9に記載の方向にしたがって、説明を行うこととする。図8及び図9に示すように、このケース100は、一例として段ボールによって形成されており、長手形状である直方体状のケース本体部110を備えている。そして、このケース本体部110の長手方向に上端部にカバー部材120及び可動部材130が取付けられている。なお、ケース本体部110の上端部が本発明に係るケース本体部の第1端部の一例に相当し、ケース本体部110の下端部が本発明に係るケース本体部の第2端部の一例に相当する。
図8及び図9に示すように、ケース本体部110は、上記のように直方体状に形成され、図8の上側に位置する長方形状の前面(第1面)71、前面71とは反対側に位置する長方形状の背面(第2面)72、前面71の右側に位置する右側面(第1側面)73、及び前面71の左側に位置する左側面(第2側面)74を備えている。そして、これらの面71〜74によって囲まれた収容空間に右コントローラ4が収容される。ケース本体部110の上端部には、カバー部材120が取付けられており、このカバー部材120によって、ケース本体部110の前面71及び背面72の上端部付近には、突出部45がそれぞれ形成されている。前面71側の突出部(第1突出部材)45は、前面71と平行な矩形状の突出面172と、その両側から右側面73及び左側面74に向かってそれぞれ傾斜して延びる一対の矩形状の突出側面182、186(図21参照)と、を備えており、下側(第2端部側)から見たときに台形状に形成されている。また、図9に示すように、背面72側の突出部(第2突出部材)45も同様に形成されている。両突出部45の上面及びケース本体部110の上部は、カバー部材120の一部である平面視八角形状の天板部92によって覆われている。また、図8に示すように、各突出部45の下面もカバー部材120の一部である台形状の下面部173により構成されている。そして、ケース本体部110の前面71及び背面72から突出する各突出部45の突出高さH(前面71または背面72から最も高い部分までの高さ)は、同じになるように形成されている。
可動部材130は、直方体状に形成され、後述する天板部92に形成された矩形状の貫通孔921から突出している。そして、この可動部材130を押し込むと、ケース100に収容された右コントローラ4の第1Rボタン60を押し込むことができるようになっている。
また、図8に示すように、ケース本体部110の下端部には、第1開口部63が形成されており、この第1開口部63から右コントローラ4の赤外撮像部123が露出するようになっている。また、この第1開口部63からは赤外発光部124も露出するようになっている。さらに、ケース本体部110の前面71には、右コントローラ4の第1主面に設けられたボタン及びアナログスティックが露出する第2大開口部67及びホームボタン58が露出する第2小開口部671が形成されている。また、図9に示すように、ケース本体部110の背面には、右コントローラ4の第1端面に設けられたZRボタン61の少なくとも一部及びその下方に配置された隆起部611の少なくとも一部が露出する第3開口部69が形成されている。
図10に示すように、ケース本体部110は、右コントローラ4を収容するために、2つのパーツ、つまり収容部140と蓋部150とにより構成されている。すなわち、このケース本体部110は、上下方向の中間部よりもやや上方の位置で収容部140と蓋部150とに別れている。収容部140は、上端に挿入口250を有しており、この挿入口250から挿入された右コントローラ4は、後述するように、右コントローラ4の上端部の一部が露出した状態で、大半の部分が収容部140に収容される。一方、蓋部150は、露出した右コントローラ4の上端部を覆い、且つ、収容部140の挿入口250を塞ぐように配置される。また、蓋部150には、上述したカバー部材120及び可動部材130が取付けられている。そして、収容部140と蓋部150とは、ケース本体部110の左側面74において連結されており、この部分をヒンジ169として、蓋部150は、収容部140に対して、揺動可能となっている。これにより、蓋部150は、収容部140の挿入口250を閉じる閉状態と、挿入口250を開く開状態とに変位可能となっている。
<2−2.ケースの構成部品とケースの組立>
次に、ケース100の構成部品について説明する。上記のように、このケース100は、段ボールで形成されたケース本体部110、カバー部材120、及び可動部材130を組立てることで形成されている。以下では、各部材について、展開図を参照しながら詳細に説明し、その後、ケースの組立について説明する。
<2−2−1.ケース本体>
図11は、ケース本体部の展開図である。図11においてケース本体部110の内部に記載されている線は、実線が切れ込み線を示し、破線が折り曲げ線を示している。この点は、本実施形態で説明する、すべての展開図について同じである。そして、このケース本体部110は、一枚の段ボールにより一体的に形成されている。
図11に示すように、ケース本体部110は、右から左に向かって並ぶ、右側面73、前面71、左側面74、背面72、及び補強面75を備えており、これらは折り曲げ線を介して折り曲げ可能に連結されている。
上記のように、ケース本体部110は、収容部140と蓋部150とに別れているが、右側面73、前面71、左側面74、背面72、及び補強面75において、収容部140と対応する部分を、第1右側面部731、第1前面部711、第1左側面部741、第1背面部721、及び第1補強部751と称することとする。一方、蓋部150に対応する部分は、第2右側面部732、第2前面部712、第2左側面部742、第2背面部722、及び第2補強部752と称することとする。
まず、右側面73について説明する。右側面73は、右コントローラ4の右側端面を覆う部分であり、上記のように、上下方向に並ぶ第1右側面部731と第2右側面部732とで構成されている。第1右側面部731の右側の側縁の中央付近には、右側へ突出する第1差込片733が折り曲げ可能に連結されている。また、第1右側面部731の下端には、ケース本体部110の右下の角部を構成する矩形状の角部材761が折り曲げ可能に連結されている。そして、この角部材761と第1右側面部731との境界の折り曲げ線付近には、矩形状の係合孔762が形成されている。また、この角部材761の先端部には、複数の折り曲げ線を介して補強板763が連結されており、補強板763の先端には、上述した係合孔762に係合可能な係合凸部764が設けられている。
一方、第1右側面部731の上端には、固定片(ロック部材)770が折り曲げ可能に連結されている。固定片770は、第1右側面部731の上端に折り曲げ可能に連結された台形状の第1部位771と、この第1部位771の上縁の右側から上方に延びる矩形状の第2部位772とを備えており、これらは一体的に形成されている。そして、この第2部位772の右側縁には、右側に突出する突部773が折り曲げ可能に連結されている。図8及び図10に示すように、固定片770は、収容部140の挿入口250から上方に延び、蓋部150の右側面73を構成する部位であり、蓋部150を閉状態にロックするための部材である。そして、固定片770から折り曲げられた突部773は後述する第3差込孔755に挿入され、これによって、固定片770が蓋部150に固定される。
次に、第2右側面部732について説明する。第2右側面部732は、固定片770の第2部位772の上側に配置される矩形状の基部734と、この基部734の下端の左側から下方に延びる延在部735と、を備えている。延在部735は、固定片770の第2部位772の左側に並ぶように配置されている。そして、基部734と延在部735とは一体的に形成され、後述する第2前面部712の右側縁に折り曲げ可能に連結されている。また、基部734の下縁には、凹部774が形成されており、この凹部774と固定片770の上縁とで、指を引っ掛けるための指入れ穴(指入れ用凹部)を構成している。また、基部734の右側縁には、右側に突出する第2差込片736が折り曲げ可能に連結されている。
次に、前面71について説明する。前面71は、右コントローラ4の第1主面を覆う部分であり、上記のように、上下方向に並ぶ第1前面部711と第2前面部712とで構成されている。第1前面部711の上端には上方に開放する第1切り欠き713が形成されており、上述した第2大開口部67の一部を構成している。この第1切り欠き713は、幅の大きい第1部位714と、幅の小さい第2部位715とを上下方向に連結することで形成されている。第1部位714は、第1前面部711の上端から下方に延びる矩形状の部位であり、右コントローラ4の4つの操作ボタン53〜56を外部に露出させるための部位である。
一方、第2部位715は第1部位714から下方に延びる矩形状に形成されており、下端部が円弧状に形成されている。そして、この第2部位715からは、右コントローラ4のアナログスティック52が外部に露出するようになっている。また、第2部位715の下方には、上述した第2小開口部671を構成する円形の貫通孔が形成されており、この第2小開口部671からは右コントローラ4のホームボタン58が露出するようになっている。
また、第1前面部711の右下端の角部には、斜めに延びる折り曲げ線を介して、三角形状の第1補強角部7160が連結されている。この折り曲げ線は、上方から下方にいくにしたがって左側に延びている。
続いて、第2前面部712について説明する。第2前面部712は矩形状に形成されており、その上端部には矩形状の第2切り欠き716が形成されている。この第2切り欠き716は、上方に開放されており、後述する可動部材130を取付けるために用いられる。一方、第2前面部712の下端には、下方に開放する第3切り欠き717が形成されており、この第3切り欠き717と第1前面部711の第1切り欠き713とで、第2大開口部67を構成する。第3切り欠き717は、台形状の第1部位718と、この第1部位718の左端部から上方に突出する第2部位719とで構成されている。第1部位718は、第1切り欠き713の上端と連結される部位であり、第2部位719は、右コントローラ4のプラスボタン57が露出する部位である。
また、第2前面部712の上下方向の中間付近には、左右方向に並ぶ2個の取付孔710が形成されている。これら取付孔710は、矩形状に形成されて、第2前面部712を貫通しており、後述するカバー部材120を取付けるために用いられる。
続いて、左側面74について説明する。左側面74は、右コントローラ4の左側端面を覆う幅の狭い部分であり、上記のように、上下方向に並ぶ第1左側面部741と第2左側面部742とで構成されている。第1左側面部741と第2左側面部742は、いずれも矩形状に形成されており、第1左側面部741の上縁と第2左側面部742の下縁とが折り曲げ可能に連結されている。すなわち、この連結部分が、上述したように、蓋部150を収容部140に対して揺動させるヒンジ169を構成している。また、第1左側面部741の上下方向の長さは、第1前面部711及び第1背面部721よりやや短く、第1前面部711及び第1背面部721が、左側面部74よりもやや下方に突出している。
次に、背面72について説明する。背面72は、右コントローラ4の第2主面を覆う部分であり、上記のように、上下方向に並ぶ第1背面部721と第2背面部722とで構成されている。第1背面部721の上縁723は、右コントローラ4の隆起部500に沿うような形状に形成されている。すなわち、この上縁723は、左側面74との境界から補強面75に向かって左右方向に延びる直線状の縁部と、下方に向かって延びる短い傾斜した縁部と、この傾斜した縁部から補強面75との境界まで延びる直線状の縁部とを連結することで構成されている。
第1背面部721の右側縁の中央付近、つまり第1補強部751との境界には、第1補強部751側にやや突出する矩形状の凸部724が形成されている。一方、第1補強部751にはこの凸部724と対応するように凹部753が形成されており、これら凸部724と凹部753との境界は切込線により構成されている。そのため、第1背面部721と第1補強部751との境界を折り曲げると、凹部753に対応する部分には、貫通孔が形成される。この貫通孔は、後述する第1差込片733が挿入される第1差込孔753を構成する。
また、第1背面部721の左下端の角部には、斜めに延びる折り曲げ線を介して、台形状の第2補強角部7250が連結されている。この折り曲げ線は、上方から下方にいくにしたがって右側に延びている。
次に、第2背面部722について説明する。第2背面部722は矩形状に形成されており、その上端部には矩形状の第4切り欠き725が形成されている。この第4切り欠き725は、上方に開放されており、後述する可動部材130を取付けるために用いられる。一方、第2背面部722の下端には、下方に開放する第5切り欠き726が形成されている。この第5切り欠き726は、台形状に形成されており、第1背面部721の上縁723とで、第3開口部69を構成する。そして、この第3開口部69からは、右コントローラ4のZRボタン61及び隆起部500が露出する。
また、第2背面部722の上下方向の中間付近には、左右方向に並ぶ2個の取付孔727が形成されている。これら取付孔727は、矩形状に形成されて、第2背面部722を貫通しており、後述するカバー部材120を取付けるために用いられる。
第2背面部722の右側縁、つまり第2補強部752との境界には、第2補強部752側にやや突出する矩形状の凸部728,729が上下方向に2個形成されている。一方、第2補強部752にはこれら凸部728,729と対応するように2個の凹部754,755が形成されており、これら凸部728,729と凹部754,755との境界は切込線により構成されている。そのため、第2背面部722と第2補強部752との境界を折り曲げると、各凹部754,755に対応する部分には、貫通孔が形成される。これらの貫通孔は、上述した第2差込片736及び突部773が挿入される第2差込孔754、及び第3差込孔755を構成する。
続いて、補強面75について説明する。補強面75は、上述したように、上下方向に並ぶ、第1補強部751と、第2補強部752とを備えている。但し、第2補強部752は、第2前面部712及び第2背面部722よりも下方に突出しており、その分だけ、第1補強部751の上下方向の長さが短くなっている。この第2補強部752において下方に突出した部分が、蓋部150の下部開口から下方に延びる位置決め用の突出片758を構成する。また、上述したように、第1補強部751の右側縁には凹部(第1挿入孔)753が形成され、また、第1補強部751の下縁には、凹部756が形成されている。この凹部756は、上述した第1右側面部731に形成された係合孔762と対応するように構成されている。
第2補強部752の右側縁には、上述したように、凹部(第2差込孔)754及び凹部(第3差込孔)755が形成されている。さらに、第2補強部752の左側縁には、板状の補助板757が折り曲げ可能に連結されている。
次に、ケース本体部110の組立について、図12及び図13も参照しつつ説明する。図12及び図13はケース本体部の組立を説明する斜視図である。まず、右側面73、前面71、左側面74、背面72、及び補強面75を連結する折り曲げ線を折り曲げ、図12に示すように、角筒を形成する。このとき、補強面75は、右側面73の内側に重ね、第1右側面部731の第1差込片733、第2右側面部732の第2差込片736及び突部773を、第1補強部751の第1差込孔753、第2補強部752の第2差込孔754、及び第3差込孔755にそれぞれ挿入する。これにより、ケース本体部110が展開しないように角筒状に保持される。このとき、ケース本体部110の上端部及び下端部にはそれぞれ内部空間に通じる上部開口及び下部開口が形成される。なお、第2補強部752に設けられた補助板757は、折り曲げて第2前面部712の内側に重ねておく。このように、ケース本体部110の右側面73には補強面75が重ねられているため、強固である。
次に、第1補強角部7160及び第2補強角部7250を折り曲げるとともに、図13に示すように、第1右側面部731の下端部の角部材761をこれら第1補強角部7160及び第2補強角部7250の表面(ケース本体部110の外側を向く面)に重ねる。続いて、補強板763を折り曲げ、第1補強角部7160及び第2補強角部7250の背面(ケース本体部110の内側を向く面)に重ねるとともに、先端の係合凸部764を、上述した係合孔762に係合させる。これにより、図8に示すように、ケース本体部110の右下の角部に斜めに傾斜する規制板760が形成される。この規制板760は、ケース本体部110の第1開口部63を狭め、後述するように右コントローラ4が、ケース本体部110から抜け落ちるのを防止する。すなわち、右コントローラ4の下方への移動を規制する部材である。また、この規制板760は、複数の板材761、763、7160、7250を重ねることで形成されているため、強固であり、長期に亘る使用によって強度が低下するのが防止される。
<2−2−2.可動部材>
次に、可動部材130について説明する。可動部材130は、2つの部材により形成されている。すなわち、可動部材本体160とストッパ部170により構成されている。まず、可動部材本体160について図14を参照しつつ説明する。図14は、可動部材本体の展開図である。なお、可動部材本体160も一枚の段ボールにより一体的に形成されている。
図14に示すように、可動部材本体160は、矩形状の中央部78と、中央部78の上下の辺に連結された上部材93及び下部材95と、中央部78の左右の辺に折り曲げ可能に連結された右部材96及び左部材99と、を備え、これらは一体的に形成されている。中央部78の上下方向の中央付近には、左右方向に延びるスリット状の第1挿通孔781が形成されている。上部材93は、中央部78の上辺から上方に向かって並ぶ第1部位931、第2部位932、及び第3部位933を備え、これらは互いに折り曲げ可能に連結されている。第1及び第2部位931,932は矩形状に形成されているが、第3部位933は、左右方向の中央に切り欠き934が形成されている。
下部材95は、上部材93とは、中央部78を挟んで下側に対称な形状となっているので、詳しい説明は省略する。但し、下部材95の第1部位951には、左右方向の中央付近に上下方向に延びるスリット955が形成されている。
次に、右部材96について説明する。右部材96は、中央部78の右辺から右側に向かって並ぶ第1部位961、第2部位962、及び第3部位963を備え、これらは互いに折り曲げ可能に連結されている。第1部位961及び第2部位962の上下方向の長さは、中央部位78と同じであるが、第3部位963はこれよりも長く、第2部位962よりも下方に突出している。また、第2部位962の左端から第3部位963の左右の中央付近までは矩形状に貫通孔964が形成されている。一方、左部材99は、右部材96とは、中央部78を挟んで左側に対称な形状となっているので、詳しい説明は省略する。
次に、ストッパ部170について、図15を参照しつつ説明する。図15は、ストッパ部の展開図である。なお、ストッパ部170も一枚の段ボールにより一体的に形成されている。図15に示すように、ストッパ部170は、図15の左右方向に並び、折り曲げ可能に連結された矩形状の一対のストッパ片791,792を有している。そして、両ストッパ片791,792の中央には、両ストッパ片791,792の並ぶ方向に延びる細長い貫通孔793が形成されている。この貫通孔793は、折り曲げ線7931と交差するように延び、各ストッパ片791,792の中央付近まで延びている。そして、折り曲げ線によりストッパ片791,792が重なるように折り曲げると、図16のようなストッパ部170が形成される。このストッパ部170は、矩形状に形成された板状の部材であり、上述した貫通孔793により、ストッパ部170の一端部794(以下、第1端部という)には中心付近まで延びる切り欠き796が形成される。また、第1端部794とは反対側の端部を第2端部795と称することとする。
次に、可動部材130の組立について、図17〜図20を参照しつつ説明する。図17〜図20は、可動部材の組み立てを説明する斜視図である。はじめに、図17に示すように、可動部材本体160を組立てる。まず、右部材96を折り曲げる。すなわち、中央部78、第1部位961、第2部位962、及び第3部位963を互いに連結する境界線を折り曲げる。これにより、第1部位961は、可動部材本体160の右側面を構成し、第2部位962は可動部材本体160の前面側の右半分を構成する。第3部位963は、第1部位961と平行に延び、中央部78の左右の中央付近に配置される。同様にして左部材99を折り曲げる。これにより、左部材99の第1部位991は、可動部材本体160の左側面を構成し、第2部位992は可動部材本体160の前面側の左半分を構成する。そして、図17に示すように、右部材96及び左部材99の第3部位963,993は重ね合わされて、上下方向に延びるように構成される。このとき、両第3部位963,993において、中央部78よりも下方に突出する部分が、可動部材本体160の突部139を構成する。また、右部材96及び左部材99に形成されている貫通孔964,994は、可動部材本体160の前面において第2挿通孔138を構成する。
続いて、図18に示すように、下部材95を折り曲げる。すなわち、中央部78、第1部位951、第2部位952、及び第3部位953を互いに連結する境界線を折り曲げる。これにより、第1部位951は、可動部材本体160の下面を構成する。このとき、第1部位951に形成されているスリット955に、上述した突部139が挿通され、第1部位951から突部139が突出するように構成される。また、第2部位952は、右部材96及び左部材99の第2部位962,992の下半分に重ね合わされて可動部材本体160の前面の下部を構成する。そして、図18に示すように、第3部位953は、上述した第2挿通孔138に挿入される。このとき、第3部位953の切り欠き954には、重ね合わされた右部材96及び左部材99の第3部位963,993が嵌め込まれる。これにより、第3部位953は、右部材96及び左部材99の第3部位963,993に干渉することなく、第2挿通孔138に挿入される。
同様に、図19に示すように、上部材93を折り曲げる。これにより、上部材93の第1部位931は、可動部材本体160の上面を構成し、第2部位932は、右部材96及び左部材99の第2部位962,992の上半分に重ね合わされて可動部材本体160の前面の上部を構成する。また、第3部位933は、第2挿通孔138に挿入される。
こうして、図19に示すように、可動部材本体160は、直方体状に形成されて、前面には第2挿通孔138が形成され、背面には中央部78の第1挿通孔781が位置する。そして、この可動部材本体160には、第1挿通孔781及び第2挿通孔138を開口とし、前後方向に延びる貫通孔が形成される。また、この貫通孔の内部には、上述した右部材96及び左部材99の第3部位963,993が上下方向に交差するように配置されている。以下、これを交差板999と称することとする。さらに、可動部材本体160の下面からは板状の突部139が突出している。この突部139が、本発明の可動部材の第2部位の一例を構成する。
このように形成された可動部材本体160に対し、図16の折り曲げたストッパ部170を取付ける。まず、ストッパ部170の切り欠き796が形成された側の第1端部794を可動部材本体160の第2挿通孔138から挿入する。そして、ストッパ部170が可動部材本体160を貫通するように押し込み、第1端部794を第1挿通孔781から突出させる。このとき、ストッパ部170の切り欠き796には、貫通孔の内部で交差板999に嵌め込まれる。これにより、ストッパ部170の前後方向の位置決めがなされる。こうして、図20に示すように、ストッパ部170の第1端部794及び第2端部795は、それぞれ可動部材本体160の前面及び背面から突出する。以上の工程により、可動部材130が完成する。
<2−2−3.カバー部材>
次に、カバー部材120について、図21を参照しつつ説明する。カバー部材120は、ケース本体部110の上端部に取付けられ、上述した突出部45を形成する部材である。また、可動部材130をケース本体部110に保持する役割を果たすため、本発明の保持部材としても機能する。
具体的には、図21に示すように、ケース100の上面を構成する八角形状の天板部92を備えている。この天板部92の8つの辺は次のように構成されている。まず、ケース本体部110の前面71側及び背面72側を向き、左右方向に延びる第1及び第2長辺922、923を有している。これら第1長辺922及び第2長辺923は、対向するように互いに平行に延びている。また、ケース本体部110の右側面73側及び左側面74側を向き、前後方向に延びる第3及び第4長辺924、925を有している。これら第3長辺924及び第4長辺925は、対向するように互いに平行に延びており、第1長辺922及び第2長辺923とは直交するように配置されている。そして、隣接する4つの長辺922〜925の間には斜めに延びる4つの短辺926,927,928,929が形成されている。ここでは、説明の便宜上、第1長辺922の右側の短辺を第1短辺926、第1長辺922の左側の短辺を第2短辺927と称し、第2長辺923の右側の短辺を第3短辺928、第2長辺923の左側の短辺を第4短辺929と称することとする。
また、天板部92の中央には矩形状の貫通孔921が形成されており、後述するように、この貫通孔921から可動部材130が突出するようになっている。
そして、天板部92の第1長辺922には、第1突出本体部171が折り曲げ可能に連結されている。この第1突出本体部171は、上述した突出部45の一部を構成し、第1長辺922に折り曲げ可能に連結された突出面172と、この突出面172の先端縁に折り曲げ可能に連結される台形状の下面部173と、この下面部173の先端縁から突出する一対の係合片174と、を備えていている。突出面172は、上記のように、突出部45の前面を構成する部位であり、下面部173は、突出部45の下面を構成する部位である。また、一対の係合片174は、上述したケース本体部110の前面71に形成された取付孔710に挿入される。
また、天板部92の第1短辺926には、第1突出右面部181が折り曲げ可能に連結されている。この第1突出右面部181は、第1短辺926に折り曲げ可能に連結された矩形状の突出側面182と、この突出側面182の先端部に折り曲げ可能に連結された台形状の下面部183と、この下面部183から突出する係合片184とを備えている。突出側面182は、上述したように、前面側の突出部45の右側の側面を構成する部位であり、後述するように、突出部45の突出面172から蓋部150の第2右側面部732に向かって斜めに延びるように組立てられる。そして、下面部183は、第1突出本体部171の下面部173に重ねられる部位であり、下面部183の右半分に対応する大きさに形成されている。係合片184は、第1突出本体部171の係合片174に重ね合わせられて、取付孔710に挿入される。
また、第2短辺927に連結されている第1突出左面部185は、第1突出右面部181と左右対称な形状であるため、説明を省略する。同様に、第2長辺923、第3短辺928、第4短辺929に折り曲げ可能に連結されている、第2突出本体部175、第2突出右面部191、及び第2突出左面部195は、それぞれ、第1突出本体部171、第1突出右面部181、及び第1突出左面部185と天板部92を挟んで対称であるため、説明を省略する。
<2−2−4.ケースの組立>
次に、上記のように組み立てたケース本体部110及び可動部材130を用い、ケース本体部110へのカバー部材120及び可動部材130の取付け、つまりケース100の組立について、図22〜図24も参照しつつ、説明する。図22〜図24はケースの組立を説明する斜視図である。但し、図23ではケース本体部110の蓋部150のみを示し収容部140を省略して示している。まず、図22に示すように、ケース本体部110の上端の開口に可動部材130を取付ける。このとき、突部139が下を向くように配置するとともに、ストッパ部170の両端部794,795が、第2前面部712の第2切り欠き716、及び第2背面部722の第4切り欠き725に嵌まるように配置する。これにより、ストッパ部170は第2切り欠き716と第4切り欠き725との間に掛け渡された状態になり、可動部材130の下方への移動が規制される。ストッパ部170は、第2前面部712及び第2背面部722からやや突出した状態となる。また、可動部材130の上部は、ケース本体部110の上部開口から上方に突出した状態となる。
次に、カバー部材120を取付ける。まず、図23に示すように、カバー部材120の天板部92が、ケース本体部110の上端開口を覆うように配置する。このとき、天板部92の貫通孔921から可動部材130の上部を突出させる。このように貫通孔921から突出する部分が本発明の可動部材の第1部位の一例を構成する。また、天板部92はケース本体部110の上端縁に接するように配置されるため、第2前面部712の第2切り欠き716及び第2背面部722の第4切り欠き725の上部が閉じられる。これにより、ストッパ部170の上方への移動が規制される。
続いて、図24に示すように、天板部92の第1短辺926に連結されている第1突出左面部185を折り曲げる。すなわち、第1短辺926、及び突出側面182と下面部183との境界を直角に折り曲げるとともに、係合片184を取付孔710に係合させる。これにより、突出側面182は天板部92の下方において上下方向に延びるとともに、前面71から右側面73に斜めに延びる傾斜面を構成する。この傾斜面が前面の突出部45の右側面を構成する。一方、下面部183は、突出側面182よりも内側で下方を向く面を構成する。同様に、第1突出左面部185も折り曲げ、突出側面186によって前面71から左側面74に斜めに延びる傾斜面を形成するとともに、下面部187によって下方を向く面を形成する。こうして、図24に示すように、突出部45の両突出側面182,186が形成される。
これに続いて、第1突出本体部171を折り曲げる。すなわち、第1長辺922、及び突出面172と下面部173との境界を直角に折り曲げるとともに、係合片174を取付孔710に係合させる。このとき、下面部173は、第1突出右面部181及び第1突出左面部185の下面部183,187に下側から重ね合わされる。また、係合片174は、第1突出右面部181及び第1突出左面部185の係合片184,188と重ねて取付孔710に係合する。こうして、図8に示すように、突出面172は天板部92の下方において上下方向に延び、突出部45の前面を構成する。一方、下面部173は、突出部45の下面を構成する。このように、突出部45の下面(接触面)は、第1突出本体部171の下面部173、及び第1突出右面部181及び第1突出左面部185の下面部183,187が重ねられることで2層に形成されるため、強固である。なお、本発明における「接触面を構成する部位」とは、3つの下面部173,183,187により構成される部位をいう。
上記と同様に、第2突出本体部175、第2突出右面部191、及び第2突出左面部195も折り曲げて背面の突出部45を形成する。こうして形成された突出部45は、ケース本体部110の上部において、可動部材130のストッパ部170を覆うように配置される。したがって、カバー部材120は、可動部材130がケース本体部110に保持する役割も果たす。以上の工程により、図8及び図9に示すカバーが完成する。
<3.ケースへの右コントローラの収容方法>
次に、上記のように組立てられたケースの使用方法について説明する。まず、図8の状態から、ケース100の右側面73の指入れ穴774に指を引っ掛け、固定片770を揺動させる。つまり、固定片770が右側面73から離れるように引っ張る。これにより、固定片770に取付けられている突部773が、第3差込孔755から離脱し、蓋部150と収容部140とのロック状態が解除される(ロック解除位置)。次に、図10に示すように、蓋部150を左側面74のヒンジ169によって揺動させ、収容部140の挿入口250を開く。続いて、挿入口250に右コントローラ4を挿入する。このとき、右コントローラ4の下端面、つまり赤外撮像部123をケース100の下端部側、つまり第1開口部63に向けるとともに、第1主面がケース100の前面を向くように右コントローラ4の向きを決めた後、右コントローラ4を挿入口250に挿入する。そして、右コントローラ4は、ケース100の内部の規制板760に当接し、それ以上、下端部側に移動しないように上下方向に位置決めされる。こうして、図25に示すように、右コントローラ4の赤外撮像部123及び赤外発光部124は、第1開口部63の縁部からやや内側に位置した状態で、第1開口部63から露出する。
このとき、右コントローラ4の第1主面のボタン52〜58等は、第2大開口部67及び第2小開口部671から露出する。また、アナログスティック52は、第2大開口部67の第2部位715の下端付近から露出するが、上記のように、右コントローラ4の上下の位置が位置決めされているため、第2部位715の内周縁には接しないようになっている。したがって、アナログスティック52の操作が邪魔されることがない。
次に、蓋部150を揺動させて閉状態にし、収容部140から突出する右コントローラ4の上端部を覆う。このとき、蓋部150から下方に突出する突出片758を収容部140の第1右側面部731の内側に差し込む。続いて、固定片770を揺動させて右側面73に当接させる。このとき、突部773が第3差込孔755に挿入されるため、固定片770が右側面73に接した状態に固定される(ロック位置)。すなわち、蓋部150の閉状態が保持され、図26に示すように、右コントローラ4の収容が完了する。
このとき、図27に示すように、右コントローラ4の第2主面のZRボタン61及び隆起部500は、蓋部150に設けられた第3開口部69から露出する。特に、隆起部500の下部の傾斜面は、第1背面部721の上縁723に接し、これによっても、右コントローラ4がケース100の下端部側に移動するのを規制することができる。
また、蓋部150が閉じられた状態では、右コントローラ4の第1Rボタン60が可動部材130によってやや押し上げられる。すなわち、可動部材130は、突部139と第1Rボタン60とが接したまま、ストッパ部170が上下動できる範囲で、ケース100の上端側に押し上げられる。これにより、可動部材130を押し込むことで、第1Rボタン60を押し込むことができる。
<4.ケースの使用方法>
図26及び図27に示すように、右コントローラ4は、ケース100に収容された状態でも、第1主面の各種ボタン53〜58及びアナログスティック52、第2主面のZRボタン61、及び下端面の赤外撮像部123が外部に露出するため、ケース100に収容されていないときと同様に操作を行うことができる。
また、右コントローラ4を収容したケース100を、例えば、図28のようなゲームの付属装置260に取付けることができる。以下の説明では、右コントローラ4が収容されたケース100を、単にケース100と称することとする。
図28に示すように、この付属装置260は、直方体状の基台259と、この基台状に配置され、ケース100を保持する保持部251と、を有している。保持部251は、前面板252、背面板253、右側面板254、及び左側面板255を有する角筒状に形成されており、上部にケース100が差し込まれる開口部256が形成されている。これら前面板252、背面板253、右側面板254、及び左側面板255は、ケース100の前面71、背面72、右側面73、及び左側面74に対応しており、これらで囲まれた内部空間の断面は、ケース本体部110の外形と概ね一致している。したがって、保持部251にケース100を収容すると、ケース本体部110は保持部251の内壁面に密着するように保持される。
また、保持部251の前面板252及び背面板253には、上下方向に延びるスリット257、258がそれぞれ形成されている。各スリット257、258は、前面板252及び背面板253の上縁において上方に開放されており、下方に向かって延びている。各スリット257、258の左右方向の幅は、ケース100の前面71の第2大開口部67の幅とほぼ同じである。したがって、ケース100を保持部251に収容する際には、ケース100から突出するアナログスティック52、ZRボタン61などの突出物は、スリット257、258を通るため、保持部251の前面71または背面72に干渉することがない。
そして、図29に示すように、この保持部251にケース100を収容すると、ケース100の突出部45が保持部251の開口部256の縁に係合する。これによりケース100が保持部251の内部に落ちることなく保持され、付属装置260に対する上下方向の位置が固定される。この状態で、ケース100から露出する右コントローラ4の赤外撮像部123は、付属装置260の内部を撮影することができ、撮影された対象物に応じて、右コントローラ4から無線によってゲースシステムの本体装置2を操作することができる。また、ケース100が保持されていても、可動部材130は保持部251の上方で外部に露出しているため、可動部材130を押し込んで、右コントローラ4を操作することができる。その他、右コントローラ4のほとんどの操作ボタン(例えば、53〜58)がスリット257,258を介して保持部251の外部に露出しているため、これらの操作ボタン53〜58を操作することもできる。
<5.特徴>
本実施形態に係るケースによれば、以下の効果を得ることができる。
(1)ケース本体部110の表面から突出する突出部45が設けられているため、これら突出部45を利用して、ケース100を他の部材に引っ掛けて保持することができる。したがって、例えば、上述した付属装置260の保持部251に差し込むと、突出部45が保持部251の上縁に引っ掛かるため、保持部251に対してケース100を保持することができる。そのため、上記付属装置260の内部を赤外撮像部123で撮影する場合には、対象物までの距離が固定されるため、正確な撮影を行うことができる。
(2)ケース本体部110の前面71及び背面72から突出する各突出部45の突出高さHは同じであるため、保持部251に差し込む際に、保持部251に対し、前面71及び背面72の向きを区別することなく、ケース100を差し込むことができる。すなわち、上記の説明では、ケース100の前面71及び背面72が、保持部251の前面板252及び背面板253に対応するように、ケースを差し込んだが、これを反対向きにして差し込むこともできる。
(3)突出部45の突出高さHが、ケース本体部110から露出する操作ボタン53〜58やアナログスティック52よりも高いため、上方からの他の部材の衝突に対し、操作ボタン等を保護することができる。
(4)各突出部45は断面台形状に形成され、傾斜面が形成されている。そして、両突出部45、右側面73、及び左側面74により、ケースの上端部は、全体として八角柱状に形成されているため、見た目がよい。特に、突出部45は、下から見たときに台形状に形成され、前面71側の突出面172、及び一対の突出側面182,186がそれぞれ別部材で構成されているため、このうちの一つが押圧されても全体の形状が崩れるのを防止することができる。また、突出面172が押圧されたときに、これを傾斜面である一対の突出側面182,186で受けるように構成されているため、強度を強くすることができる。この点は、背面72側の突出部45も同じである。
(5)このケース100は段ボールで形成されており、折り曲げることで組立てることができるため、製造が容易で、且つコストが安い。また、切断等の加工も容易である。
(6)このケース100は、長手方向に並ぶ収容部140と蓋部150とで構成され、ヒンジ169によって蓋部150が開閉可能に構成されている。したがって、長手方向に延びる右コントローラ4の収容が容易である。
(7)収容部140には、揺動可能に蓋部150に固定される固定片770が設けられている。したがって、固定片770を蓋部150に固定することで、蓋部150の閉状態が保持され、蓋部150が不意に開くのを防止することができる。
(8)可動部材130の突部139は、板状に形成され、第1Rボタン60とは、線状に接触している。すなわち、接触面積が小さいため、可動部材130を押し込んだときに、確実に力を伝達することができる。また、この突部139は板材により形成され、この板材の面方向と、第1Rボタン60の押し込み方向とが平行となっている。すなわち、突部139が、第1Rボタン60に対して垂直に接触可能となっているため、第1Rボタン60の押し込み時に、突部139が撓むのを防止することができる。したがって、可動部材130を押し込んだとき、その力を第1Rボタン60に対して、より確実に伝達することができる。したがって、可動部材130を段ボールで形成していても、第1Rボタン60を確実に押し込むことができる。
(9)蓋部150には、下部開口から下方に突出する突出片758が設けられている。そのため、蓋部を閉状態にするときに、この突出片758を収容部140の第1右側面部731の内側に差し込むことで、蓋部150が収容部140の挿入口250を覆うように容易に位置決めすることができる。
<6.変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例は、適宜組み合わせることができる。
(1)上記実施形態において、ケース本体部110は、直方体状に形成されているが、他の形状でもよい。例えば、円柱状、多角柱状など、右コントローラ4を収容できるものであれば、特には限定されない。また、開口部の形状、位置も特には限定されず、少なくとも一部の操作ボタン等が露出していればよい。
(2)上記実施形態では、ケース100を、ケース本体部110、可動部材130、及びカバー部材120により形成しているが、これに限定されるものではなく、すべてを一体的に形成することもできるし、あるいは4以上のパーツにより形成することもできる。すなわち、右コントローラ4を収容する部分、突出部45を形成する部分、及び第1Rボタン60を押し込める部分があれば、これらを形成するパーツの数、形状は特には限定されない。
(3)上記実施形態では、突出部45をケース本体部110の上端部に設けているが、突出部45の構成も特には限定されない。すなわち、突出部45は、ケース本体部110において第3開口部69よりも上端側に設けられていればよく、その形状、位置、数は適宜決定することができる。したがって、上述したような前面71及び背面72に一つずつ設けるほか、突出部をいずれかの面に一つだけ設けたり、ケース本体部110の側面73,74に設けることもできるし、あるいは、これらの面に複数の突出部をそれぞれ設けることもできる。また、複数の面に渡る突出部を形成することもできる。形状についても、例えば、曲面を含むような突出部であってもよし、棒状の突出部を複数設けることもできる。さらに、突出部45をケース本体部110とは異なる材料で形成することもできる。
また、突出部45を複数設ける場合、その高さは必ずしも同じでなくてもよい。すなわち、上記実施形態では、前面71及び背面72の突出部45の突出高さを同じにしているが、異なっていてもよい。
突出部45においては、他の部材に係合させるために、第2端部側を向く面173を設けることが好ましいが、これも必須ではない。また、上記実施形態では、この面173を複数層の板材で形成しているが、一枚の板材で形成することもできる。
上記実施形態では、ケース本体部110とは別部材のカバー部材120により、突出部45を形成しているが、これに限定されない。例えば、ケース本体部110の表面の一部を隆起させ、突出部とすることもできる。この場合、ケース本体部110と突出部45とは一体的に形成されるが、外形上、右コントローラ4を収容するケース本体部110の表面から突出し、他の部材に引っかけたり、あるいは、握ったときに、抜け止めとなるような部位は、すべて本発明の突出部ということができる。
なお、突出部45を有さないケース100とすることもできる。
(4)上記実施形態においては、ケース100を段ボールによって形成しているが、これ以外の材料であっても、人の手によって折り曲げるなどの加工ができ、加工後の形状がある程度維持されるような板紙で形成されているのであれば、特には限定されない。また、ケースを、複数種の材料を組み合わせることで形成することもできる。さらに、ケース100のすべてを板紙で形成しなくてもよく、例えば、折り曲げなどの加工を要しない部分は、樹脂材料などで形成することもできる。あるいは、ケース100のすべてを樹脂材料、ゴムなどの材料で形成することもできる。
(5)可動部材130は、上記実施形態の態様に限定されるものではなく、その一部がユーザにより押し込みできるように、外部に露出し、さらに、その一部が右コントローラ4の第1Rボタン60を押し込み可能であればよい。したがって、必ずしも、上記のように可動部材本体160とストッパ部170とで構成されていなくてもよく、形状、大きさは適宜変更可能である。例えば、板材のみで可動部材を構成することもできる。例えば、ケース本体部110から露出する第1Rボタン60を塞ぐような板材を設け、この板材を押し込むことで、第1Rボタン60を押し込むようにすることもできる。
上記実施形態では、可動部材130とカバー部材120とを別部材で構成しているが、これらを一体的に形成することもできる。例えば、カバー部材120の天板部92の貫通孔921を塞ぎ、天板部92を押したときに、第1Rボタン60を押し込めるようになっていてもよい。すなわち、ユーザにより押し込み動作が行われたときに、第1Rボタン60を押し込むことできる構成であれば、本発明の可動部材に相当する。この場合、突出部は必ずしも設けなくてもよい。
また、上記実施形態では、可動部材130をケース本体部110に保持するために、カバー部材120を用いているが、これ以外の方法でもよい。すなわち、カバー部材120は、突出部45の形成と、可動部材130の保持の役割を果たすが、突出部45を設けず、主として、可動部材130を保持するための部材を用いて、可動部材130をケース本体部110に対し、第1Rボタン60を押し込み可能に取り付けることもできる。
なお、可動部材130は必ずしも必要ではなく、例えば、ケース本体部110の上端部に開口を設け、第1Rボタン60を直接押し込めるように構成してもよい。
(6)上記実施形態では、ケース本体部110に収容された右コントローラ4を規制板760や第3開口部69の上縁723により第2端部側へ移動しないようにしているが、本発明において、コントローラが第2端部側へ移動するのを規制する手段である規制部は、これ以外の構成でもよく、例えば、コントローラのいずれかの部位に引っかかるような部材が設けられていればよい。
(7)本発明に係るケースは、コントローラ用のカバー、収容装置も含む概念である。
(8)上記実施形態では、コントローラの一例として、右コントローラ4を挙げたが、本発明に係るケースに収容されるコントローラは、これに限定されない。例えば、コントローラの第1主面、第2主面、第1端面、第2端面、第1側端面、及び第2側端面は、平坦面であるほか、曲面状であってもよく、あるいはこれらが組み合わされたものであってもよい。各面は、例えば、次のように定義することもできる。第1端面及び第2端面は、少なくとも一部が両主面の長手方向を向く面であればよく、多少傾斜していたり、一部が曲面をなして他の面と接続されていてもよい。同様に、第1側端面及び第2側端面も、少なくとも一部が両主面の短手方向を向く面であればよく、多少傾斜していたり、一部が曲面をなして他の面と接続されていてもよい。また、面の間の境界が不明確である場合も考えられるが、少なくとも上述したような長手方向及び短手方向を向く面があれば、その部分については、上記のように定義することができる。
また、各操作部の操作ボタンは、他の面にまで延びていてもよい。例えば、第1操作部の操作ボタンが、第1端面から第1側端面に渡って延びるように形成されていてもよい。さらに、各操作部は、操作ボタンのみならず、ボタンに沿って設けられるガイドなどの部材も含む。
撮像部は、コントローラの第2端面に設けられているが、撮像部の全体が第2端面に設けられている必要はない。例えば、撮像部の構成部品(イメージセンサなど)がコントローラの内部に配置され、第2端面に形成された窓あるいは保護用カバーを介して、第2端面から外部を撮影できるように構成されている場合も含む。
また、本発明が対象とするコントローラは、ゲーム装置の専用のコントローラに限定されない。例えば、ゲーム以外の装置を操作するためのコントローラに加え、スマートフォンなどの携帯情報端末を他の装置の操作に用いる場合には、これも本発明が対象とするコントローラになり得る。