[1.球状コントローラが用いられるゲームシステム]
本実施形態の一例に係る球状コントローラについて説明する前に、まず、当該球状コントローラが用いられるゲームシステムについて説明する。本実施形態におけるゲームシステム1の一例は、本体装置(情報処理装置;本実施形態ではゲーム装置本体として機能する)2と左コントローラ3および右コントローラ4とを含む。本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4がそれぞれ着脱可能である。つまり、ゲームシステム1は、左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ本体装置2に装着して一体化された装置として利用できる。また、ゲームシステム1は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4とを別体として利用することもできる(図2参照)。以下では、本実施形態のゲームシステム1のハードウェア構成について説明し、その後に本実施形態のゲームシステム1の制御について説明する。
図1は、本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態の一例を示す図である。図1に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、それぞれ本体装置2に装着されて一体化されている。本体装置2は、ゲームシステム1における各種の処理(例えば、ゲーム処理)を実行する装置である。本体装置2は、ディスプレイ12を備える。左コントローラ3および右コントローラ4は、ユーザが入力を行うための操作部を備える装置である。
図2は、本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図である。図1および図2に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、本体装置2に着脱可能である。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。
図3は、本体装置2の一例を示す六面図である。図3に示すように、本体装置2は、略板状のハウジング11を備える。本実施形態において、ハウジング11の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、ディスプレイ12が設けられる面)は、大略的には矩形形状である。
なお、ハウジング11の形状および大きさは、任意である。一例として、ハウジング11は、携帯可能な大きさであってよい。また、本体装置2単体または本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4が装着された一体型装置は、携帯型装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が手持ち型の装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が可搬型装置となってもよい。
図3に示すように、本体装置2は、ハウジング11の主面に設けられるディスプレイ12を備える。ディスプレイ12は、本体装置2が生成した画像を表示する。本実施形態においては、ディスプレイ12は、液晶表示装置(LCD)とする。ただし、ディスプレイ12は任意の種類の表示装置であってよい。
また、本体装置2は、ディスプレイ12の画面上にタッチパネル13を備える。本実施形態においては、タッチパネル13は、マルチタッチ入力が可能な方式(例えば、静電容量方式)のものである。ただし、タッチパネル13は、任意の種類のものであってよく、例えば、シングルタッチ入力が可能な方式(例えば、抵抗膜方式)のものであってもよい。
本体装置2は、ハウジング11の内部においてスピーカ(すなわち、図6に示すスピーカ88)を備えている。図3に示すように、ハウジング11の主面には、スピーカ孔11aおよび11bが形成される。そして、スピーカ88の出力音は、これらのスピーカ孔11aおよび11bからそれぞれ出力される。
また、本体装置2は、本体装置2が左コントローラ3と有線通信を行うための端子である左側端子17と、本体装置2が右コントローラ4と有線通信を行うための右側端子21を備える。
図3に示すように、本体装置2は、スロット23を備える。スロット23は、ハウジング11の上側面に設けられる。スロット23は、所定の種類の記憶媒体を装着可能な形状を有する。所定の種類の記憶媒体は、例えば、ゲームシステム1およびそれと同種の情報処理装置に専用の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)である。所定の種類の記憶媒体は、例えば、本体装置2で利用されるデータ(例えば、アプリケーションのセーブデータ等)、および/または、本体装置2で実行されるプログラム(例えば、アプリケーションのプログラム等)を記憶するために用いられる。また、本体装置2は、電源ボタン28を備える。
本体装置2は、下側端子27を備える。下側端子27は、本体装置2がクレードルと通信を行うための端子である。本実施形態において、下側端子27は、USBコネクタ(より具体的には、メス側コネクタ)である。上記一体型装置または本体装置2単体をクレードルに載置した場合、ゲームシステム1は、本体装置2が生成して出力する画像を据置型モニタに表示することができる。また、本実施形態においては、クレードルは、載置された上記一体型装置または本体装置2単体を充電する機能を有する。また、クレードルは、ハブ装置(具体的には、USBハブ)の機能を有する。
図4は、左コントローラ3の一例を示す六面図である。図4に示すように、左コントローラ3は、ハウジング31を備える。本実施形態においては、ハウジング31は、縦長の形状、すなわち、上下方向(すなわち、図1および図4に示すy軸方向)に長い形状である。左コントローラ3は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング31は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に左手で把持可能な形状および大きさをしている。また、左コントローラ3は、横長となる向きで把持されることも可能である。左コントローラ3が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
左コントローラ3は、アナログスティック32を備える。図4に示すように、アナログスティック32は、ハウジング31の主面に設けられる。アナログスティック32は、方向を入力することが可能な方向入力部として用いることができる。ユーザは、アナログスティック32を傾倒することによって傾倒方向に応じた方向の入力(および、傾倒した角度に応じた大きさの入力)が可能である。なお、左コントローラ3は、方向入力部として、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、本実施形態においては、アナログスティック32を押下する入力が可能である。
左コントローラ3は、各種操作ボタンを備える。左コントローラ3は、ハウジング31の主面上に4つの操作ボタン33~36(具体的には、右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35、および左方向ボタン36)を備える。さらに、左コントローラ3は、録画ボタン37および-(マイナス)ボタン47を備える。左コントローラ3は、ハウジング31の側面の左上に第1Lボタン38およびZLボタン39を備える。また、左コントローラ3は、ハウジング31の側面の、本体装置2に装着される際に装着される側の面に第2Lボタン43および第2Rボタン44を備える。これらの操作ボタンは、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。
また、左コントローラ3は、左コントローラ3が本体装置2と有線通信を行うための端子42を備える。
図5は、右コントローラ4の一例を示す六面図である。図5に示すように、右コントローラ4は、ハウジング51を備える。本実施形態においては、ハウジング51は、縦長の形状、すなわち、上下方向に長い形状である。右コントローラ4は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング51は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に右手で把持可能な形状および大きさをしている。また、右コントローラ4は、横長となる向きで把持されることも可能である。右コントローラ4が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、方向入力部としてアナログスティック52を備える。本実施形態においては、アナログスティック52は、左コントローラ3のアナログスティック32と同じ構成である。また、右コントローラ4は、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、ハウジング51の主面上に4つの操作ボタン53~56(具体的には、Aボタン53、Bボタン54、Xボタン55、およびYボタン56)を備える。さらに、右コントローラ4は、+(プラス)ボタン57およびホームボタン58を備える。また、右コントローラ4は、ハウジング51の側面の右上に第1Rボタン60およびZRボタン61を備える。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、第2Lボタン65および第2Rボタン66を備える。
また、ハウジング51の下側面には、窓部68が設けられる。詳細は後述するが、右コントローラ4は、ハウジング51の内部に配置される赤外撮像部123および赤外発光部124を備えている。赤外撮像部123は、右コントローラ4の下方向(図5に示すy軸負方向)を撮像方向として、窓部68を介して右コントローラ4の周囲を撮像する。赤外発光部124は、右コントローラ4の下方向(図5に示すy軸負方向)を中心とする所定範囲を照射範囲として、赤外撮像部123が撮像する撮像対象に窓部68を介して赤外光を照射する。窓部68は、赤外撮像部123のカメラのレンズや赤外発光部124の発光体等を保護するためのものであり、当該カメラが検知する波長の光や当該発光体が照射する光を透過する材質(例えば、透明な材質)で構成される。なお、窓部68は、ハウジング51に形成された孔であってもよい。なお、本実施形態においては、カメラが検知する光(本実施形態においては、赤外光)以外の波長の光の透過を抑制するフィルタ部材を赤外撮像部123自身が有する。ただし、他の実施形態においては、窓部68がフィルタの機能を有していてもよい。
また、詳細は後述するが、右コントローラ4は、NFC通信部122を備える。NFC通信部122は、NFC(Near Field Communication)の規格に基づく近距離無線通信を行う。NFC通信部122は、近距離無線通信に用いられるアンテナ122aと、アンテナ122aから送出すべき信号(電波)を生成する回路(例えばNFCチップ)とを有する。なお、NFC通信部122は、NFCの規格に基づく近距離無線通信を行う代わりに、任意の近接通信(非接触通信とも言う)で近距離無線通信を行うようにしてもよい。ここで、NFCの規格は、近接通信(非接触通信)に用いることができるものであり、「任意の近接通信で近距離無線通信を行うようにしてもよい」とは、NFCの規格による近接通信を除いた他の近接通信で近距離無線通信を行ってもよいことを意図している。
また、右コントローラ4は、右コントローラ4が本体装置2と有線通信を行うための端子64を備える。
図6は、本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。本体装置2は、図3に示す構成の他、図6に示す各構成要素81~91、97、および98を備える。これらの構成要素81~91、97、および98のいくつかは、電子部品として電子回路基板上に実装されてハウジング11内に収納されてもよい。
本体装置2は、プロセッサ81を備える。プロセッサ81は、本体装置2において実行される各種の情報処理を実行する情報処理部であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)のみから構成されてもよいし、CPU機能、GPU(Graphics Processing Unit)機能等の複数の機能を含むSoC(System-on-a-chip)から構成されてもよい。プロセッサ81は、記憶部(具体的には、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、スロット23に装着される外部記憶媒体等)に記憶される情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行することによって、各種の情報処理を実行する。
本体装置2は、自身に内蔵される内部記憶媒体の一例として、フラッシュメモリ84およびDRAM(Dynamic Random Access Memory)85を備える。フラッシュメモリ84およびDRAM85は、プロセッサ81に接続される。フラッシュメモリ84は、主に、本体装置2に保存される各種のデータ(プログラムであってもよい)を記憶するために用いられるメモリである。DRAM85は、情報処理において用いられる各種のデータを一時的に記憶するために用いられるメモリである。
本体装置2は、スロットインターフェース(以下、「I/F」と略記する。)91を備える。スロットI/F91は、プロセッサ81に接続される。スロットI/F91は、スロット23に接続され、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)に対するデータの読み出しおよび書き込みを、プロセッサ81の指示に応じて行う。
プロセッサ81は、フラッシュメモリ84およびDRAM85、ならびに上記各記憶媒体との間でデータを適宜読み出したり書き込んだりして、上記の情報処理を実行する。
本体装置2は、ネットワーク通信部82を備える。ネットワーク通信部82は、プロセッサ81に接続される。ネットワーク通信部82は、ネットワークを介して外部の装置と通信(具体的には、無線通信)を行う。本実施形態においては、ネットワーク通信部82は、第1の通信態様としてWi-Fiの規格に準拠した方式により、無線LANに接続して外部装置と通信を行う。また、ネットワーク通信部82は、第2の通信態様として所定の通信方式(例えば、独自プロトコルによる通信や、赤外線通信)により、同種の他の本体装置2との間で無線通信を行う。なお、上記第2の通信態様による無線通信は、閉ざされたローカルネットワークエリア内に配置された他の本体装置2との間で無線通信可能であり、複数の本体装置2の間で直接通信することによってデータが送受信される、いわゆる「ローカル通信」を可能とする機能を実現する。
本体装置2は、コントローラ通信部83を備える。コントローラ通信部83は、プロセッサ81に接続される。コントローラ通信部83は、左コントローラ3および/または右コントローラ4と無線通信を行う。本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との通信方式は任意であるが、本実施形態においては、コントローラ通信部83は、左コントローラ3との間および右コントローラ4との間で、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行う。
プロセッサ81は、上述の左側端子17、右側端子21、および下側端子27に接続される。プロセッサ81は、左コントローラ3と有線通信を行う場合、左側端子17を介して左コントローラ3へデータを送信するとともに、左側端子17を介して左コントローラ3から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、右コントローラ4と有線通信を行う場合、右側端子21を介して右コントローラ4へデータを送信するとともに、右側端子21を介して右コントローラ4から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、クレードルと通信を行う場合、下側端子27を介してクレードルへデータを送信する。このように、本実施形態においては、本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4との間で、それぞれ有線通信と無線通信との両方を行うことができる。また、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置または本体装置2単体がクレードルに装着された場合、本体装置2は、クレードルを介してデータ(例えば、画像データや音声データ)を据置型モニタ等に出力することができる。
ここで、本体装置2は、複数の左コントローラ3と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。また、本体装置2は、複数の右コントローラ4と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。したがって、複数のユーザは、左コントローラ3および右コントローラ4のセットをそれぞれ用いて、本体装置2に対する入力を同時に行うことができる。一例として、第1ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第1セットを用いて本体装置2に対して入力を行うと同時に、第2ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第2セットを用いて本体装置2に対して入力を行うことが可能となる。
本体装置2は、タッチパネル13の制御を行う回路であるタッチパネルコントローラ86を備える。タッチパネルコントローラ86は、タッチパネル13とプロセッサ81との間に接続される。タッチパネルコントローラ86は、タッチパネル13からの信号に基づいて、例えばタッチ入力が行われた位置を示すデータを生成して、プロセッサ81へ出力する。
また、ディスプレイ12は、プロセッサ81に接続される。プロセッサ81は、(例えば、上記の情報処理の実行によって)生成した画像および/または外部から取得した画像をディスプレイ12に表示する。
本体装置2は、コーデック回路87およびスピーカ(具体的には、左スピーカおよび右スピーカ)88を備える。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に接続されるとともに、プロセッサ81に接続される。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に対する音声データの入出力を制御する回路である。
また、本体装置2は、加速度センサ89を備える。本実施形態においては、加速度センサ89は、所定の3軸(例えば、図1に示すxyz軸)方向に沿った加速度の大きさを検出する。なお、加速度センサ89は、1軸方向あるいは2軸方向の加速度を検出するものであってもよい。
また、本体装置2は、角速度センサ90を備える。本実施形態においては、角速度センサ90は、所定の3軸(例えば、図1に示すxyz軸)回りの角速度を検出する。なお、角速度センサ90は、1軸回りあるいは2軸回りの角速度を検出するものであってもよい。
加速度センサ89および角速度センサ90は、プロセッサ81に接続され、加速度センサ89および角速度センサ90の検出結果は、プロセッサ81へ出力される。プロセッサ81は、上記の加速度センサ89および角速度センサ90の検出結果に基づいて、本体装置2の動きおよび/または姿勢に関する情報を算出することが可能である。
本体装置2は、電力制御部97およびバッテリ98を備える。電力制御部97は、バッテリ98およびプロセッサ81に接続される。また、図示しないが、電力制御部97は、本体装置2の各部(具体的には、バッテリ98の電力の給電を受ける各部、左側端子17、および右側端子21)に接続される。電力制御部97は、プロセッサ81からの指令に基づいて、バッテリ98から上記各部への電力供給を制御する。
また、バッテリ98は、下側端子27に接続される。外部の充電装置(例えば、クレードル)が下側端子27に接続され、下側端子27を介して本体装置2に電力が供給される場合、供給された電力がバッテリ98に充電される。
図7は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図である。なお、本体装置2に関する内部構成の詳細については、図6で示しているため図7では省略している。
左コントローラ3は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部101を備える。図7に示すように、通信制御部101は、端子42を含む各構成要素に接続される。本実施形態においては、通信制御部101は、端子42を介した有線通信と、端子42を介さない無線通信との両方で本体装置2と通信を行うことが可能である。通信制御部101は、左コントローラ3が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。すなわち、左コントローラ3が本体装置2に装着されている場合、通信制御部101は、端子42を介して本体装置2と通信を行う。また、左コントローラ3が本体装置2から外されている場合、通信制御部101は、本体装置2(具体的には、コントローラ通信部83)との間で無線通信を行う。コントローラ通信部83と通信制御部101との間の無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)の規格に従って行われる。
また、左コントローラ3は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ102を備える。通信制御部101は、例えばマイコン(マイクロプロセッサとも言う)で構成され、メモリ102に記憶されるファームウェアを実行することによって各種の処理を実行する。
左コントローラ3は、各ボタン103(具体的には、ボタン33~39、43、44、および47)を備える。また、左コントローラ3は、アナログスティック(図7では「スティック」と記載する)32を備える。各ボタン103およびアナログスティック32は、自身に対して行われた操作に関する情報を、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力する。
左コントローラ3は、慣性センサを備える。具体的には、左コントローラ3は、加速度センサ104を備える。また、左コントローラ3は、角速度センサ105を備える。本実施形態においては、加速度センサ104は、所定の3軸(例えば、図4に示すxyz軸)方向に沿った加速度の大きさを検出する。なお、加速度センサ104は、1軸方向あるいは2軸方向の加速度を検出するものであってもよい。本実施形態においては、角速度センサ105は、所定の3軸(例えば、図4に示すxyz軸)回りの角速度を検出する。なお、角速度センサ105は、1軸回りあるいは2軸回りの角速度を検出するものであってもよい。加速度センサ104および角速度センサ105は、それぞれ通信制御部101に接続される。そして、加速度センサ104および角速度センサ105の検出結果は、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力される。
通信制御部101は、各入力部(具体的には、各ボタン103、アナログスティック32、各センサ104および105)から、入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報、またはセンサによる検出結果)を取得する。通信制御部101は、取得した情報(または取得した情報に所定の加工を行った情報)を含む操作データを本体装置2へ送信する。なお、操作データは、所定時間に1回の割合で繰り返し送信される。なお、入力に関する情報が本体装置2へ送信される間隔は、各入力部について同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
上記操作データが本体装置2へ送信されることによって、本体装置2は、左コントローラ3に対して行われた入力を得ることができる。すなわち、本体装置2は、各ボタン103およびアナログスティック32に対する操作を、操作データに基づいて判別することができる。また、本体装置2は、左コントローラ3の動きおよび/または姿勢に関する情報を、操作データ(具体的には、加速度センサ104および角速度センサ105の検出結果)に基づいて算出することができる。
左コントローラ3は、振動によってユーザに通知を行うための振動子107を備える。本実施形態においては、振動子107は、本体装置2からの指令によって制御される。すなわち、通信制御部101は、本体装置2からの上記指令を受け取ると、当該指令に従って振動子107を駆動させる。ここで、左コントローラ3は、コーデック部106を備える。通信制御部101は、上記指令を受け取ると、指令に応じた制御信号をコーデック部106へ出力する。コーデック部106は、通信制御部101からの制御信号から振動子107を駆動させるための駆動信号を生成して振動子107へ与える。これによって振動子107が動作する。
振動子107は、より具体的にはリニア振動モータである。リニア振動モータは、回転運動をする通常のモータと異なり、入力される電圧に応じて所定方向に駆動されるため、入力される電圧の波形に応じた振幅および周波数で振動をさせることができる。本実施形態において、本体装置2から左コントローラ3に送信される振動制御信号は、単位時間ごとに周波数と振幅とを表すデジタル信号であってよい。別の実施形態においては、本体装置2から波形そのものを示す情報を送信するようにしてもよいが、振幅および周波数だけを送信することで通信データ量を削減することができる。また、さらにデータ量を削減するため、そのときの振幅および周波数の数値に替えて、前回の値からの差分だけを送信するようにしてもよい。この場合、コーデック部106は、通信制御部101から取得される振幅および周波数の値を示すデジタル信号をアナログの電圧の波形に変換し、当該波形に合わせて電圧を入力することで振動子107を駆動させる。したがって、本体装置2は、単位時間ごとに送信する振幅および周波数を変えることによって、そのときに振動子107を振動させる振幅および周波数を制御することができる。なお、本体装置2から左コントローラ3に送信される振幅および周波数は、1つに限らず、2つ以上送信するようにしてもよい。その場合、コーデック部106は、受信された複数の振幅および周波数それぞれが示す波形を合成することで、振動子107を制御する電圧の波形を生成することができる。
左コントローラ3は、電力供給部108を備える。本実施形態において、電力供給部108は、バッテリおよび電力制御回路を有する。図示しないが、電力制御回路は、バッテリに接続されるとともに、左コントローラ3の各部(具体的には、バッテリの電力の給電を受ける各部)に接続される。
図7に示すように、右コントローラ4は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部111を備える。また、右コントローラ4は、通信制御部111に接続されるメモリ112を備える。通信制御部111は、端子64を含む各構成要素に接続される。通信制御部111およびメモリ112は、左コントローラ3の通信制御部101およびメモリ102と同様の機能を有する。したがって、通信制御部111は、端子64を介した有線通信と、端子64を介さない無線通信(具体的には、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信)との両方で本体装置2と通信を行うことが可能であり、右コントローラ4が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。
右コントローラ4は、左コントローラ3の各入力部と同様の各入力部を備える。具体的には、各ボタン113、アナログスティック52、慣性センサ(加速度センサ114および角速度センサ115)を備える。これらの各入力部については、左コントローラ3の各入力部と同様の機能を有し、同様に動作する。
また、右コントローラ4は、振動子117およびコーデック部116を備える。振動子117およびコーデック部116は、左コントローラ3の振動子107およびコーデック部106と同様に動作する。すなわち、通信制御部111は、本体装置2からの指令に従って、コーデック部116を用いて振動子117を動作させる。
右コントローラ4は、NFCの規格に基づく近距離無線通信を行うNFC通信部122を備える。NFC通信部122は、いわゆるNFCリーダ・ライタの機能を有する。ここで、本明細書において近距離無線通信とは、一方の装置(ここでは、右コントローラ4)からの電波によって(例えば電磁誘導によって)他方の装置(ここでは、アンテナ122aと近接する装置)に起電力を発生させる通信方式が含まれる。他方の装置は、発生した起電力によって動作することが可能であり、電源を有していてもよいし有していなくてもよい。NFC通信部122は、右コントローラ4(アンテナ122a)と通信対象とが接近した場合(典型的には、両者の距離が十数センチメートル以下となった場合)に当該通信対象との間で通信可能となる。通信対象は、NFC通信部122との間で近距離無線通信が可能な任意の装置であり、例えばNFCタグやNFCタグの機能を有する記憶媒体である。ただし、通信対象は、NFCのカードエミュレーション機能を有する他の装置であってもよい。
また、右コントローラ4は、赤外撮像部123を備える。赤外撮像部123は、右コントローラ4の周囲を撮像する赤外線カメラを有する。一例として、本体装置2および/または右コントローラ4は、撮像された情報(例えば、撮像された撮像画像における少なくとも一部の領域全体を分割した複数のブロックの輝度に関連する情報等)を算出し、当該情報に基づいて、右コントローラ4の周囲変化を判別する。また、赤外撮像部123は、環境光によって撮像を行ってもよいが、本実施形態においては、赤外線を照射する赤外発光部124を有する。赤外発光部124は、例えば、赤外線カメラが画像を撮像するタイミングと同期して、赤外線を照射する。そして、赤外発光部124によって照射された赤外線が撮像対象によって反射され、当該反射された赤外線が赤外線カメラによって受光されることで、赤外線の画像が取得される。これによって、赤外撮像部123は、より鮮明な赤外線画像を得ることができる。なお、赤外撮像部123と赤外発光部124とは、それぞれ別のデバイスとして右コントローラ4内に設けられてもよいし、同じパッケージ内に設けられた単一のデバイスとして右コントローラ4内に設けられてもよい。また、本実施形態においては、赤外線カメラを有する赤外撮像部123が用いられるが、他の実施形態においては、撮像手段として、赤外線カメラに代えて可視光カメラ(可視光イメージセンサを用いたカメラ)が用いられてもよい。
右コントローラ4は、処理部121を備える。処理部121は、通信制御部111に接続される。また、処理部121は、NFC通信部122、赤外撮像部123、および赤外発光部124に接続される。処理部121は、本体装置2からの指令に応じて、NFC通信部122に対する管理処理を実行する。例えば、処理部121は、本体装置2からの指令に応じてNFC通信部122の動作を制御する。また、処理部121は、NFC通信部122の起動を制御したり、通信対象(例えば、NFCタグ)に対するNFC通信部122の動作(具体的には、読み出しおよび書き込み等)を制御したりする。また、処理部121は、通信制御部111を介して通信対象に送信されるべき情報を本体装置2から受信してNFC通信部122へ渡したり、通信対象から受信された情報をNFC通信部122から取得して通信制御部111を介して本体装置2へ送信したりする。
また、処理部121は、CPUやメモリ等を含み、右コントローラ4に備えられた図示しない記憶装置(例えば、不揮発性メモリ等)に記憶された所定のプログラム(例えば、画像処理や各種演算を行うためのアプリケーションプログラム)に基づいて、本体装置2からの指令に応じて赤外撮像部123に対する管理処理を実行する。例えば、処理部121は、赤外撮像部123に撮像動作を行わせたり、撮像結果に基づく情報(撮像画像の情報、あるいは、当該情報から算出される情報等)を取得および/または算出して通信制御部111を介して本体装置2へ送信したりする。また、処理部121は、本体装置2からの指令に応じて赤外発光部124に対する管理処理を実行する。例えば、処理部121は、本体装置2からの指令に応じて赤外発光部124の発光を制御する。なお、処理部121が処理を行う際に用いるメモリは、処理部121内に設けられてもいいし、メモリ112であってもよい。
右コントローラ4は、電力供給部118を備える。電力供給部118は、左コントローラ3の電力供給部108と同様の機能を有し、同様に動作する。
[2.球状コントローラ]
次に、本実施形態の一例に係る球状コントローラについて説明する。本実施形態においては、球状コントローラは、本体装置2に対して指示を行うための操作装置として、上記各コントローラ3および4に代えて用いることも可能であるし、上記各コントローラ3および/または4とともに用いることも可能である。以下、球状コントローラの詳細について説明する。
図8および図9は、球状コントローラの一例を示す斜視図である。図8は、球状コントローラ200を前方上側から見た斜視図であり、図9は、球状コントローラ200を後方下側から見た斜視図である。図8および図9に示すように、球状コントローラ200は、球状のコントローラ本体部201と、ストラップ部202とを備える。例えば、ユーザは、ストラップ部202を腕に掛けつつ、コントローラ本体部201を把持した状態で、球状コントローラ200を使用する。
ここで、以下における球状コントローラ200(具体的には、コントローラ本体部201)に関する説明においては、上下方向、左右方向、および、前後方向を次のように規定する(図8および図9参照)。すなわち、球状のコントローラ本体部201の中心からジョイスティック212への向きを前方向(すなわち、図8に示すz軸負方向)とし、その反対方向を後方向(すなわち、図8に示すz軸正方向)とする。また、前後方向から見た場合にコントローラ本体部201の中心から操作面213の中心への向きと一致する方向を上方向(すなわち、図8に示すy軸正方向)とし、その反対方向を下方向(すなわち、図8に示すy軸負方向)とする。さらに、コントローラ本体部201の中心から、コントローラ本体部201を前側から見て右端となる位置への向きを右方向(すなわち、図8に示すx軸正方向)とし、その反対方向を左方向(すなわち、図8に示すx軸負方向)とする。なお、上下方向、左右方向、および、前後方向は、互いに直交する。
[2-1.コントローラ本体部の外観構成]
図10は、コントローラ本体部の一例を示す六面図である。図10において、(a)は正面図であり、(b)は右側面図であり、(c)は左側面図であり、(d)は平面図であり、(e)は底面図であり、(f)は背面図である。
図10に示すように、コントローラ本体部201は、球状の形状である。ここで、「球状の形状」とは、外観が概ね球のように見える形状を意味する。球状の形状とは、真球形状であってもよいし、真球の球面に対して欠けている部分、および/または、真球の球面に対して突出している部分を有する形状であってもよい。球状の形状とは、その表面の一部が球面でない形状であってもよい。また、球状の形状とは、真球が若干歪んだ形状であってもよい。
(筐体)
図10に示すように、コントローラ本体部201は、球状の筐体211を備える。本実施形態においては、コントローラ本体部201(換言すれば、筐体211)は、ユーザが片手で把持することができる大きさである(図12参照)。筐体211の直径は、例えば4cm~10cmの範囲で設定される。
図11は、筐体211の一例を示す図である。本実施形態においては、筐体211の表面のうち、後述する孔または切り欠きが設けられる部分以外の表面は、実質的に球面である。なお、他の実施形態においては、筐体211は、球面状の表面に対して突出したり、あるいは、窪んだりする部分を有していてもよい。このような部分は、例えばデザイン上の理由で設けられてもよい。
ここで、本明細書において、「実質的に(ある状態となる)」とは、厳密にその状態となる場合と、概ねその状態となる場合との両方を含む意味である。例えば、「(表面が)実質的に球面である」とは、表面が厳密に球面となる態様であってもよいし、厳密には球面でなくても概ね球面に沿って設けられる態様であってもよいことを意味する。
本実施形態においては、筐体211は、球体の一部が切り欠かれるとともに、一部に孔を有する形状である。詳細は後述するが、筐体211上に操作部(例えば、後述するジョイスティック212および再起動ボタン214)を設けたり、あるいは、筐体211に他の部品(例えば、ストラップ部202)を取り付けたりする目的で、筐体211には孔が設けられる。
具体的には、本実施形態においては、筐体211の前端部分は、平面となっている(図10の(b)~(e)参照)。以下では、筐体の211の前端部分の平面を、「前端面」と呼ぶ。筐体211は、上記前端面を含む平面で球体を切って当該球体の前端部分を切り落とした形状と言うことができる。図11に示すように、筐体211の前端面には、開口211aが設けられる。詳細は後述するが、ジョイスティック212はこの開口211aから露出するように設けられる。本実施形態においては、開口211aの形状は円形であるが、他の実施形態においては、開口211aの形状は任意である。例えば、開口211aは、多角形(具体的には、三角形、四角形、および、五角形等)、楕円形、または、星形の形状であってもよい。
図11に示すように、本実施形態においては、筐体211は、上部分筐体221と、中部分筐体222と、下部分筐体223とを含む。上部分筐体221および下部分筐体223は、半球状の形状である。中部分筐体222は、上記前端面を含み、上記開口211aが設けられる部分である。これら3つの部分筐体221~223を接続することによって球状の筐体211となる。
図11に示すように、上部分筐体221は、半球状の形状を有する。下部分筐体223も上部分筐体221と同様、半球状の形状を有する。上部分筐体221および下部分筐体223は、それぞれ、半球状筐体と言うことができる。ここで、「半球状の形状」とは、外観が概ね半球のように見える形状を意味する。球状の形状とは、正確な半球形であってもよいし、半球面に対して欠けている部分、および/または、半球面に対して突出している部分を有する形状であってもよい。半球状の形状とは、その表面の一部が球面でない形状であってもよい。また、半球状の形状とは、真球が若干歪んだ形状の半分の形状であってもよい。
図11および後述する図19に示すように、中部分筐体222は、リング状(あるいは、環状ということもできる)の形状を有している。中部分筐体222は、上部分筐体221と下部分筐体223との間に設けられる。本実施形態においては、中部分筐体222は、球帯(すなわち、球面を平行な二平面で切ったとき、この間に挟まれる球面の帯状部分)状の形状である。
このように、本実施形態においては、筐体211は、3個の部分筐体によって構成される。なお、他の実施形態においては、筐体211を構成する部分筐体の数は何個であってもよく、2個であってもよいし、4個以上であってもよい。また、筐体211は、その全体が一体的に形成されてもよい。
(筐体の外観について)
図11に示すように、本実施形態においては、2つの部分筐体が接続されることによって、筐体211の表面に継ぎ目が形成される。すなわち、上部分筐体221と中部分筐体222とによって継ぎ目が形成され、中部分筐体222と下部分筐体223とによって継ぎ目が形成される。ここで、継ぎ目は、ジョイスティック212の操作面252c(図13参照)の中心から筐体211の中心への方向(すなわち、前側から後側への方向。図10の(a)参照)に球状コントローラ200を見た場合に直線状に見える線部分(例えば、図11に示す線L1およびL2)を含む。なお、上記継ぎ目は、筐体211に含まれる第1半球部(例えば、上部分筐体221)と第2半球部(例えば、中部分筐体222および下部分筐体223)との境界であると言うことができる。
ここで、コントローラ本体部201は球状であることから、コントローラ本体部201の外形形状からのみではコントローラ本体部201の向きがユーザにとって認識しづらくなるおそれがある。これに対して、本実施形態においては、上記の線部分が形成されることによって、コントローラ本体部201の向きをユーザにとって認識しやすくすることができる。例えば、本実施形態においては、ユーザは、上記の線部分が延びる方向がコントローラ本体部201の左右方向であることを認識することができる。
また、本実施形態においては、ジョイスティック212は、ジョイスティック212から筐体211の中心への方向(すなわち、前側から後側への方向)に球状コントローラ200を見た場合に、上記線部分の延長線上に位置するように設けられる(図10の(a)参照)。これによれば、ユーザは、上記線部分の方向によってジョイスティック212の向きを判断することができる。例えば、本実施形態においては、ユーザは、上記線部分に沿った方向が、ジョイスティック212に対する左右方向の入力であることを認識することができる。
本実施形態においては、上記継ぎ目の上記線部分は、ジョイスティック212に対して両側に形成される(図10のa)参照)。これによれば、ジョイスティック212と上記線部分とをユーザに対して見やすく提示することができ、ジョイスティック212と上記線部分との関係がよりわかりやすくなる。例えば、ユーザは、ジョイスティック212を一方側(例えば、左側)から見る場合であっても他方側(例えば、右側)から見る場合であっても、ジョイスティック212と上記線部分との関係を認識することができる。
上記のように、本実施形態においては、筐体211は、第1部分筐体(すなわち、上部分筐体221)と、第2部分筐体(すなわち、下部分筐体223)と、第1筐体部と第2筐体部との間に設けられる、球帯状の第3部分筐体(すなわち、中部分筐体222)とを有する。ここで、第3部分筐体は、球帯状であるので、筐体211と交わる互いに平行な2つの平面によって規定される球帯に沿って延びる帯状部分を有する(図11参照)。この帯状部分は、上記継ぎ目における上記線部分と同様の効果を奏する。すなわち、本実施形態においては、上記帯状部分によって、コントローラ本体部201の向きをユーザにとって認識しやすくすることができる。例えば、本実施形態においては、ユーザは、帯状部分が延びる方向がコントローラ本体部201の左右方向であることを認識することができる。
また、本実施形態においては、ジョイスティック212は、上記第3部分筐体に設けられる(図10の(a)参照)。つまり、ジョイスティック212から筐体211の中心への方向(すなわち、前側から後側への方向)に球状コントローラ200を見た場合には、上記帯状部分の延長線上にジョイスティック212が設けられる(図10の(a)参照)。これによれば、ユーザは、上記帯状部分が延びる方向によってジョイスティック212の向きを判断することができる。例えば、本実施形態においては、ユーザは、上記帯状部分が延びる方向が、ジョイスティック212に対する左右方向の入力であることを認識することができる。
本実施形態においては、上記帯状部分は、ジョイスティック212に対して両側に設けられる(図10の(a)参照)。これによれば、ジョイスティック212と上記帯状部分とをユーザに対して見やすく提示することができ、ジョイスティック212と上記帯状部分との関係がよりわかりやすくなる。例えば、ユーザは、ジョイスティック212を一方側(例えば、左側)から見る場合であっても他方側(例えば、右側)から見る場合であっても、ジョイスティック212と上記帯状部分との関係を視認することができる。
本実施形態においては、筐体211は、半球状の第1部分筐体(すなわち、上部分筐体221)と、半球状の第2部分筐体(すなわち、下部分筐体223)とを含む。
これによれば、ユーザは、半球状の2つの部分筐体の位置関係によって、コントローラ本体部201の向きを認識することができる。例えば、本実施形態においては、ユーザは、一方の部分筐体が設けられる側がコントローラ本体部201の上側であり、他方の部分筐体が設けられる側がコントローラ本体部201の下側であることを認識することができる。
本実施形態においては、半球状の上部分筐体221と半球状の下部分筐体223とは、異なる色である。具体的には、上部分筐体221の表面は赤色(図11においては、赤色をドットで示している)であり、下部分筐体223の表面は白色である。なお、他の実施形態においては、上部分筐体221の模様と下部分筐体223の模様とを異ならせるようにしてもよいし、色と模様との両方を異ならせるようにしてもよい。このように、上部分筐体221および下部分筐体223の色および模様の少なくともいずれか一方を互いに異ならせることによって、球状コントローラ200の上下をわかりやすくユーザに認識させることができる。
(ジョイスティック)
コントローラ本体部201は、方向入力部の一例であるジョイスティック212を備える(図10の(a)~(e)参照)。本実施形態においては、ジョイスティック212は、ユーザが任意の方向に傾けることが可能な軸部(すなわち、後述する図19に示す軸部252)を有する。また、詳細は後述するが、本実施形態においては、ジョイスティック212は、軸部を傾倒する操作に加えて、当該軸部を押し下げる操作も可能な種類のジョイスティックである。なお、他の実施形態においては、ジョイスティック212は他の種類の入力デバイスであってもよい(後述する“[3.変形例]”参照)。
本実施形態において、ジョイスティック212は、筐体の211の前端部分に設けられる。図10に示すように、ジョイスティック212は、筐体211の上記開口211aから当該ジョイスティック212の一部(具体的には、軸部)が露出するように設けられる。ジョイスティック212の位置は、上下方向および左右方向については、球状のコントローラ本体部201の中央である(図10の(a)参照)。
本実施形態においては、ジョイスティック212は、筐体211の中心を通り前後方向に平行な直線(具体的には、後述する図13に示す直線L4)上に軸部が配置されるように設けられる。また、本実施形態においては、ジョイスティック212は、軸部の軸が前後方向に平行となるように設けられる。なお、本実施形態においては、球状コントローラ200の前後方向とは、筐体211の中心から軸部の先端面(すなわち、後述する図21に示す先端部252bの前側の面)の中心への方向とする。
なお、本明細書においては、球状コントローラ200の説明において、例えば、上記「筐体211の中心を通る直線」のように、ある構成要素を通る直線を用いて説明を行うことがある。これと同様に、本実施形態においては、ある構成要素に関連付けて平面(例えば、図13に示す平面P1)や領域(例えば、図27に示す領域R)を規定して説明を行うことがある。ここで、上記の直線、平面、および、領域は、説明のために仮想的に規定されるものであり、実際に存在する(換言すれば、球状コントローラ200が備えている)構成要素である必要はない。
また、本実施形態においては、ジョイスティック212の一部(より具体的には、軸部の一部)が、筐体211の前端部分における平面から突出している(図10の(b)および(c)参照)。したがって、ユーザは、軸部を傾倒する操作を容易に行うことができる。なお、他の実施形態においては、ジョイスティック212は、上記平面に設けられる開口211aから露出し、当該平面から突出して設けられなくてもよい。
上記のように、本実施形態においては、球状コントローラ200は、表面に開口211aが設けられた球状の筐体211と、傾けることが可能な軸部252を有し、少なくとも一部が開口211aから露出するジョイスティック212とを備える。これによれば、ユーザは、外形形状が球状のゲームコントローラを用いて、軸部を傾倒する方向入力操作を行うことができる。すなわち、本実施形態によれば、外形形状が球状のゲームコントローラを用いて、より詳細な操作を行うことができる。
(操作面)
図10の(d)に示すように、筐体211の上端部分には、操作面213が設けられる。操作面213の位置は、左右方向および前後方向については、球状のコントローラ本体部201の中央である(図10の(d)参照)。本実施形態においては、操作面213(換言すれば、操作面213の外周)は、筐体211の球面上に形成される、円状の形状である。ただし、他の実施形態においては、操作面213の形状は任意であり、例えば四角形または三角形等であってもよい。詳細は後述するが、操作面213は、上から押下可能に構成される。
本実施形態においては、操作面213は、筐体211の表面と一体的に形成される。操作面213は、押し下げ操作が可能な操作部(操作ボタンとも言う)の一部である。ただし、なお、操作面213は、筐体211における操作面213以外の部分と一体的に形成されていることから、筐体211の一部であると言うこともできる。なお、詳細は後述するが、本実施形態においては、操作面213は、押し下げられることによって変形可能である。操作面213を有する操作部は、当該操作面213を押し下げることにより入力される(すなわち、入力が行われる)。
(ジョイスティックと操作面との配置について)
以下、図12および図13を参照して、ジョイスティック212と操作面213との位置関係について説明する。図12は、コントローラ本体部をユーザが把持した様子の一例を示す図である。図12に示すように、ユーザは、コントローラ本体部201を片手で把持した状態で、親指でジョイスティック212を操作し、人差し指で操作面213を操作することが可能である。なお、図12においては、ユーザが左手でコントローラ本体部201を把持する場合を例として示している。ただし、ユーザは、右手でコントローラ本体部201を把持する場合も左手で把持する場合と同様に、右手の親指でジョイスティック212を操作し、右手の人差し指で操作面213を操作することが可能である。
上記のように、本実施形態においては、押し下げ操作が可能な操作面213が設けられる。これによれば、ユーザは、外形形状が球状のゲームコントローラを用いて、ジョイスティックを用いた方向入力操作と、操作面213に対する押し下げ操作との両方を行うことができる。これによって、外形形状が球状のゲームコントローラを用いて、多様な操作を行うことが可能となる。
図13は、ジョイスティックと操作面との位置関係の一例を示す図である。図13に示すように、本実施形態においては、操作面213は、筐体211の中心Cおよび当該操作面213を通る直線L3と、当該中心Cおよびジョイスティック212を通る直線L4とが実質的に直交する位置に設けられる。
上記によれば、ユーザは、ジョイスティック212と操作面213とを片手の2つの指で(例えば、親指と人差し指で)容易に操作することができる。具体的には、本実施形態によれば、ユーザは、ジョイスティック212を操作する親指についても、操作面213を操作する人差し指についても、筐体211の中心Cへの方向に曲げやすい状態で、コントローラ本体部201を把持することができる(図12参照)。したがって、ユーザは、ジョイスティック212および操作面213に対して力を加えやすいので、ジョイスティック212および操作面213に対する操作を行いやすくなる。
上記「操作面213を通る直線」は、操作面213の中心を通る直線L3である(図13参照)。また、「ジョイスティック212を通る直線」は、ジョイスティック212の操作面252cの中心を通る直線L4である。なお、詳細は後述するが、操作面252cは、ジョイスティック212の軸部(より具体的には、先端部252b)における前側(換言すれば、先端側)の面である。
なお、操作面213は、筐体211の中心Cおよびジョイスティック212を通る直線L4に対して実質的に直交する直線であって、当該中心Cを通る直線である直線L3と交わる位置に設けられる、と言うこともできる。このように、操作面213は、上記直線L3と直線L4とが厳密に直交する位置に限らず、例えば、当該操作面213のいずれかの位置で上記直線L3と交わるように設けられてもよい。この場合であっても、ジョイスティック212および操作面213に対する操作を行いやすくなる。
また、本実施形態においては、操作面213は、筐体211の中心Cから当該操作面213への方向が、方向入力における上方向に実質的に一致する位置に設けられる(換言すれば、筐体211の中心Cから、方向入力における上方向へ延びる直線と交わる位置に設けられる)、と言うことができる。ここで、「方向入力における上方向」とは、上向きの指示を行うためにジョイスティック212の軸部を傾ける方向である(図13参照)。より具体的には、「方向入力における上方向」とは、ジョイスティック212に対する操作が行われていない状態において、上向きの指示を行うためにジョイスティック212の軸部を傾ける方向である。すなわち、本実施形態においては、「方向入力における上方向」は、ジョイスティック212の操作面252cの中心から筐体211の中心Cへの方向に垂直な方向である。なお、例えば、球状コントローラ200を用いて操作を行うゲームアプリケーションにおいて、画面に表示されるオブジェクト(例えば、ゲームキャラクタまたはカーソル)を上に移動させるための指示は、上記「上向きの指示」であると言うことができる。具体的には、本実施形態においては、「方向入力における上方向」は、上述の上方向である。なお、「方向入力における下方向」、「方向入力における左方向」、および、「方向入力における右方向」は、上記「方向入力における上方向」と同様に規定される。
上記によれば、ジョイスティック212に対して上方向の入力を行う向きに操作面213が設けられる。これによって、ジョイスティック212を親指で操作する場合において人差し指で操作しやすい位置に操作面213を配置することができる。すなわち、ジョイスティック212および操作面213に対する操作の操作性を向上することができる。
図14は、ジョイスティックと操作面との位置関係の一例を示す図である。図14に示すように、本実施形態においては、操作面213は、ジョイスティック212よりも上記方向入力における上方向の側(すなわち、図14に示す点線よりも上側)に設けられる、とも言うことができる。他の実施形態においては、操作面213は、本実施形態のようにコントローラ本体部201の上端でない位置であって、ジョイスティックよりも上記「方向入力における上方向」側の位置に設けられてもよい。このとき、ユーザは、ジョイスティック212を親指で操作する場合において親指以外の指(例えば、人差し指または中指)で操作面213を容易に操作することができる。したがって、操作面213をジョイスティックよりも上記方向入力における上方向の側に設けることによって、ジョイスティック212および操作面213に対する操作の操作性を向上することができる。
本実施形態においては、操作面213は、上記方向入力における上方向と実質的に逆の方向(すなわち、下方向)へ押し下げることが可能である。つまり、本実施形態においては、ジョイスティック212に対して上向きの指示を行うために軸部を傾倒する方向と、操作面213を押し下げる方向とが実質的に反対向きとなる。これによって、操作面213を押し下げやすい構成とすることができる。
なお、上記「方向入力における上方向と実質的に逆の方向」とは、厳密に「方向入力における上方向と逆の方向」である必要はなく、「方向入力における上方向と逆の方向」に概ね一致する方向を含む意味である。なお、詳細は後述するが、本実施形態においては、操作面213は、押し下げられたことに応じて変形しつつ、全体としては下方向へ移動する。また、後述するキートップ235は、操作面213が押し下げられたことに応じて回動する。このように、操作面213および/またはキートップ235が厳密には「方向入力における上方向と逆の方向」に移動しない態様であっても、操作面213は、「方向入力における上方向と実質的に逆の方向へ押し下げることが可能である」ということができる。
また、図13に示すように、本実施形態においては、操作面213の少なくとも一部(本実施形態においては、前側の半分)は、ジョイスティック212から筐体211の中心Cへの方向(具体的には、ジョイスティック212の操作面252cの中心から筐体211の中心Cへの方向)に垂直であって筐体211の中心Cを含む平面P1よりジョイスティック212側に位置する。これによれば、ジョイスティック212を親指で操作する場合において人差し指で操作しやすい位置に操作面213を配置することができるので、ジョイスティック212および操作面213に対する操作を行いやすくすることができる。なお、他の実施形態においては、操作面213は、上記平面P1よりジョイスティック212側の任意の位置に設けられてもよい。また、他の実施形態においては、操作面213は、上記平面P1を基準としてジョイスティック212の反対側の位置に設けられてもよい。
また、本実施形態においては、ジョイスティック212は、筐体211の表面において、上部分筐体221と下部分筐体223との間(すなわち、中部分筐体222)に設けられ、操作面213は、上部分筐体221の天頂付近(換言すれば、上部分筐体の表面における中心付近)に設けられる。換言すれば、ジョイスティック212は、球状の筐体211の第1半球部(例えば、上部分筐体221)と第2半球部(例えば、下部分筐体223)との境界(例えば、中部分筐体222)上に設けられ、操作面213は、第1半球部の頂点である天頂に設けられる。上記によれば、ジョイスティック212および操作面213を、上述したような親指と人差し指で操作しやすい配置とすることができる。なお、半球の「天頂」とは、当該半球の底面を下にして当該半球を水平面に載置した場合において、当該半球の中心(すなわち、当該半球を一部とする球の中心)から鉛直線を伸ばしたときに、当該鉛直線と当該半球の球面とが交わる点のことを言う。(ただし、「天頂」は、単に「頂点」と言うこともある。)
ここで、上記「第1半球部と第2半球部との境界」とは、本実施形態においては、第1半球部(例えば、上部分筐体221)と第2半球部(例えば、下部分筐体223)との間に設けられる部品(例えば、中部分筐体222)である。このように、第1半球部と第2半球部との境界は、一定の面積のある区域であってもよい。ただし、上記境界は、2つの半球部の間に設けられる部品に限らない。例えば、他の実施形態においては、上記境界は、2つの半球部の継ぎ目であってもよいし、筐体211に形成された線(例えば、筐体状に描かれた線)であってもよい。
なお、操作面213の位置は任意であり、他の実施形態においては、操作面213は、例えば、筐体211の上側の部分(すなわち、上部分筐体221)のその他の位置に設けられていてもよいし、筐体211の下側の部分(すなわち、下部分筐体223)に設けられてもよい。
図11に示すように、本実施形態においては、筐体211には、操作面213の位置を示す標識211bが設けられる。本実施形態においては、標識211bは、操作面213の外周に相当する位置を示す。具体的には、標識211bは、筐体211と操作面213との境界付近に設けられる。なお、標識211bは、筐体211に設けられてもよいし、操作面213に設けられてもよいし、筐体211および操作面213の両方に跨がって設けられてもよい。本実施形態によれば、標識211bによって、筐体211のうちで操作面213となる領域(すなわち、押下可能な領域)をユーザに認識させることができる。
本実施形態においては、標識211bは、筐体211の表面に形成された線状の溝(換言すれば、窪み)である。ただし、標識211bは、操作面213の位置をユーザが識別することができる任意の表示であってよい。なお、他の実施形態においては、例えば標識211bは、操作面213の中心に設けられた突起(または窪み)であってもよい。このように、上記標識として、筐体211の表面に突起および/または窪みを形成することによって、ユーザは、触覚で操作面213の位置を把握することができる。なお、他の実施形態においては、標識211bは、筐体211のうちで操作面213以外の領域とは異なる色で操作面213の領域を表すものであってもよい。ただし、他の実施形態においては、標識211bは、筐体211の表面に塗料で描かれたものであってもよい。これによっても本実施形態と同様、標識211bによって、筐体211のうちで操作面213となる領域(すなわち、押下可能な領域)をユーザに認識させることができる。
(ストラップ孔)
図10の(f)に示すように、筐体211の後端部分には、ストラップ部202を装着するためのストラップ孔211cが設けられる。ストラップ孔211cの位置は、上下方向および左右方向については、球状のコントローラ本体部201の中央である(図10の(f)参照)。詳細は後述するが、ストラップ孔211cにストラップ部202のストラップ紐を通すことによって、ストラップ部202がコントローラ本体部201に装着される。なお、他の実施形態においては、ストラップ孔211cの位置は任意であり、例えば、筐体211の後側の任意の位置に設けられてもよいし、筐体の211の下端部分に設けられてもよい。
(再起動ボタン)
コントローラ本体部201は、再起動ボタン214を備える。詳細は後述するが、再起動ボタン214は、球状コントローラ200を再起動する指示を行うためのボタンである。
図10の(c)および(f)に示すように、筐体211の後端より左側の位置に、再起動ボタン214が設けられる。再起動ボタン214の上下方向における位置は、球状のコントローラ本体部201の中央である。再起動ボタン214の前後方向における位置は、球状のコントローラ本体部201の中央より後の位置である。なお、他の実施形態においては、再起動ボタン214の位置は任意であり、例えば、筐体211の後側の任意の位置に設けられてもよい。
(カバー部)
図10の(f)に示すように、筐体211のストラップ孔211cの下には、カバー部215が設けられる。詳細は後述するが、カバー部215は、コントローラ本体部201のカバー部215以外の部分に対して開閉可能である。詳細は後述するが、カバー部215の内側には窪み面(すなわち、図20に示す窪み面245d)が設けられる。カバー部215は、閉状態において窪み面を覆うように設けられる。一方、カバー部215が開状態となる場合、窪み面がコントローラ本体部201の外部に露出する。図10の(b)、(c)、および(e)に示すように、カバー部215の表面は、球状のコントローラ本体部201の球面の一部を構成する球面である。したがって、カバー部215は、筐体211の一部であると言うこともできる。
[2-2.コントローラ本体部の内部構成]
次に、コントローラ本体部201の内部構成について説明する。本実施形態においては、コントローラ本体部201は、上述の上部分筐体221を含む上部ユニットと、上述の中部分筐体222を含む中部ユニットと、上述の下部分筐体223を含む下部ユニットとによって構成される(後述する図24および図25参照)。以下、ユニット毎に内部構成を説明する。
[2-2-1.上部ユニット]
図15および図16は、上部ユニットの一例の分解斜視図である。図15は、上部ユニットを前方上側から見た分解斜視図であり、図16は、上部ユニットを後方下側から見た分解斜視図である。また、図17は、上部ユニットの一例の断面図である。図17は、コントローラ本体部201の中心を通り、左右方向に垂直な断面による断面図である。
(上部分筐体)
図15および図16に示すように、上部ユニット230は、上部分筐体221を含む。上述したように、上部分筐体221は、半球状の形状を有する。なお、図16に示すように、上部分筐体221は、下側が開口しており、半球の底面に相当する面を有していない。そのため、上部分筐体221は、半球面状の形状であると言うこともできる。上部分筐体221は、球冠(すなわち、球を平面で切った立体(すなわち、球欠)の側面部分)状の形状であると言うこともできる。
図15および図16に示すように、本実施形態においては、上部分筐体221は、半球面の前端部分が切り欠かれた形状である。具体的には、上部分筐体221は、前後方向に垂直な平面で半球面の前端部分を切った形状である。上部分筐体221は、半球の底面の周となる辺221aと、上記平面で半球面の前端部分を切ることによって生じる辺221bとを含む。辺221bは、前側から上部分筐体221を見た場合に半円状に見える形状である。なお、上部分筐体221における切り欠きの形状は、中部分筐体222が有する上述の前端面の形状に応じた形状(具体的には、前端面の上側の辺に実質的に一致する形状)であり、具体的には、半円状である。ただし、切り欠きの形状は任意であり、他の実施形態においては、半円以外の形状であってもよい。
図16および図17に示すように、上部分筐体221は、表面部231と、内壁部232とを有する。表面部231は、上部分筐体221の外側の表面を構成する部品である。すなわち、表面部231は、上部分筐体221と同様の半球状の形状である。本実施形態においては、表面部231は、操作面213と一体的に形成される。また、表面部231は、上部分筐体221と同様に、半球面の前端部分が切り欠かれた形状である。
本実施形態においては、表面部231は、比較的軟らかい(具体的には、内壁部232と比較して軟らかい、あるいは、中部分筐体222と比較して軟らかい)材質で構成される。具体的には、本実施形態における表面部231の材質は、エラストマーである。表面部231と一体的に形成される操作面213も、表面部231と同じ材質で構成される。なお、詳細は後述するが、本実施形態においては、下部分筐体223の表面を構成する表面部272も、上記表面部231と同様に弾性体で構成される。このように、本実施形態においては、筐体211の表面の少なくとも一部が弾性体で構成されるので、ユーザは筐体211を把持しやすくなる。また、ユーザが筐体211を把持したときの感触を向上することができる。また、コントローラ本体部201に対する衝撃を吸収しやすくすることができ、衝撃の影響が筐体211の内部の構成に及ぶことを低減することができる。
図16および図17に示すように、内壁部232は、上部分筐体221の内壁を構成する部品である。内壁部232は、上部分筐体221と同様の半球状の形状である。より具体的には、内壁部232は、上部分筐体221と同様に、半球面の前端部分が切り欠かれた形状である。本実施形態においては、内壁部232は、表面部231よりも硬い材質で構成される。例えば、内壁部232の材質は、表面部231を構成するエラストマーよりも硬い樹脂である。また、内壁部232は、表面部231の内側に接続される(図17参照)。内壁部232は、表面部231の内側に対して、例えば接着剤あるいは熱融着によって接合される。なお、内壁部232は、内壁部232の外側の面が表面部231の内側の面に一致する大きさである。
ここで、内壁部232においては、半球面の上端部分に孔が形成される。具体的には、内壁部232においては、操作面213に対応する部分に、孔が形成される。内壁部232に形成される孔は、円状である操作面213と実質的に同じ大きさの円状の形状である。表面部231および操作面213の内側の面のうち、操作面213の裏側以外の領域が内壁部232に接合され、操作面213の裏側の領域は内壁部232に接合されない。したがって、表面部231は、内壁部232によって補強されるので、ある程度の力が加わっても大きく変形することはない。一方、操作面213は、内壁部232によって補強されないので、ある程度の力が加わることによって変形する。例えば、操作面213は、上から押し下げられることによって変形し、下方に移動する。このように、本実施形態においては、一体的に形成される表面部231および操作面213のうちの操作面213の領域が押下可能となっている。
本実施形態において、内壁部232は黒色である。詳細は後述するが、本実施形態においては、筐体211の内側に発光部(すなわち、図19に示す発光部248)が設けられ、筐体211の開口211aから筐体211の外部へ光が出射される。そのため、本実施形態においては、上記発光部による光が内壁部232をなるべく透過しないように、内壁部232は黒色の材質で構成される。
図16に示すように、内壁部232には、軸受部231aが設けられる。軸受部231aは、後述するキートップ235の回転軸235bを挿入可能な溝を有する。
また、図16および図17に示すように、上部分筐体221は、緩衝材233を有する。詳細は後述するが、緩衝材233は、内壁部232の内側面のうち、後述するキートップの回転軸が接触する部分に設けられる。
(キートップ)
図15~図17に示すように、上部ユニット230は、キートップ235を含む。キートップ235は、操作面213が押し下げられたことに応じて動くことが可能な可動部の一例である。詳細は後述するが、本実施形態においては、キートップ235は、操作面213が押し下げられたことに応じて回動する。したがって、キートップ235は、操作面213が押し下げられたことに応じて回動する回動部の一例であると言うこともできる。
図15および図17に示すように、キートップ235は、円板状の円板部235aと、回転軸235bとを有する。本実施形態においては、回転軸235bは、円板部235aの前側に設けられる。詳細は後述するが、キートップ235は、回転軸235bを中心として回動可能に設けられる。また、図16および図17に示すように、円板部235aの下側には、突出部235cが設けられる。
(キーラバー)
図15に示すように、上部ユニット230は、キーラバー236を含む。キーラバー236は、例えばゴム等の弾性体によって構成される。詳細は後述するが、キーラバー236は、キートップ235(具体的には、突出部235c)が下方に動くことに応じて変形する。
図15および図17に示すように、キーラバー236は、円板状の円板部236aを有する。また、図15および図17に示すように、キーラバー236は、円板部236aの上側に設けられる円筒状の円筒部236bを有する。円筒部236bは、円板部236aの中心付近から上側に延びるように設けられる。詳細は後述するが、円筒部236bは、キートップ235の動きに応じてキーラバー236を変形させる目的で設けられる。
図16および図17に示すように、キーラバー236は、円板部236aの外周部分において、下方に突出する環状部236cを有する。また、キーラバー236は、円板部236aの中心付近において、下方に突出する突出部236dを有する。図17に示すように、キーラバー236に対して力が加わっていない状態においては、環状部236cは、突出部236dよりも下方に突出している。
(サブ基板)
図15および図16に示すように、上部ユニット230は、サブ基板237を含む。本実施形態においては、サブ基板237は、板状の基板である。ただし、サブ基板237は、曲げることが可能なフレキシブルプリント回路基板であってもよい。詳細は後述するが、サブ基板237には、操作面213に対する操作が行われた場合にキーラバー236が接触する接点237aと、当該接点237aに対してキーラバー236が接触したことを検知する検知回路が設けられる。なお、接点237aの具体的な構成は任意である。例えば、接点237aは、キーラバー236が下方に動いたことに応じて動く可動接点と、可動接点が動いた場合に当該可動接点が接触する固定接点とを有する構成であってもよい。本明細書では、可動接点と固定接点とを有する部品を接点と呼ぶが、当該部品をスイッチと言うこともできる。また、図17に示すように、サブ基板237には、アンテナ291が設けられる。本実施形態においては、アンテナ291は、サブ基板237の前側に設けられる。
(サブ基板保持部)
図15および図16に示すように、上部ユニット230は、サブ基板237を保持するサブ基板保持部238を含む。サブ基板保持部238は、サブ基板237が取り付けられる平面状の上面を有する。また、サブ基板保持部238は、当該上面より突出する突出部238aを有する。突出部238aは、サブ基板保持部238の上面の前側の端部に設けられる。
(各構成要素の配置)
図15および図16に示すように、上部ユニット230に含まれる各構成要素は、上から、上部分筐体221、キートップ235、キーラバー236、サブ基板237、および、サブ基板保持部238の順に配置される。本実施形態においては、上部ユニット230に含まれる各構成要素は、ネジ239(本実施形態においては、3つのネジ239)によって互いに固定される。具体的には、上部分筐体221の内壁部232の内側面には、下側が開口したネジ穴が設けられる。また、サブ基板237およびサブ基板保持部238には、当該ネジ穴に対応する位置に、孔が設けられる。図15および図16に示すように、サブ基板237の孔およびサブ基板保持部238の孔を通した状態でネジ239を上部分筐体221のネジ穴に螺合させることによって、上部分筐体221とサブ基板237とサブ基板保持部238とが固定される。
キートップ235は、上部分筐体221とサブ基板237とに挟まれることによって保持される。具体的には、図17に示すように、キートップ235の回転軸235bは、上部分筐体221と、サブ基板保持部238の突出部238aとに挟まれる。これによって、回転軸235bは、上下方向に関して固定される。キートップ235は、回転軸235bが左右方向に平行となる向きに設けられる。また、回転軸235bは、上記軸受部231aの溝に挿入される。この溝によって、回転軸235bは左右方向に関して固定される。以上によって、キートップ235は、上部分筐体221に対して、回転軸235bを中心に回動可能に保持される。
なお、本実施形態においては、上部分筐体221の内面のうち、回転軸235bが当接する部分には、緩衝材233が設けられる。したがって、上部分筐体221とサブ基板237とに挟まれる回転軸235bは、緩衝材233を押圧して変形させた状態で保持される。これによって、回転軸235bのがたつきを低減することができる。
図17に示すように、キートップ235は、上部分筐体221の内側に設けられる。このとき、キートップ235の円板部235aの上面が、上部分筐体221の表面部231に連続する操作面213の裏側に当接する。
図15に示すように、キーラバー236は、キートップ235の下側に取り付けられる。キーラバー236は、キートップ235とサブ基板237との間に設けられる。具体的には、キートップ235の突出部235cは、キーラバー236の上記円筒部236bに挿入される(図17参照)。これによって、キートップ235とキーラバー236とが接続される。そのため、キートップ235が移動する場合には、円筒部236bがキートップ235と一体的に移動し、キーラバー236が変形する。図17に示すように、キーラバー236は、突出部235cが円筒部236bに挿入された状態で、環状部236cがサブ基板237に当接するように設けられる。なお、突出部236dは、サブ基板237の接点237aに対向する位置に配置される。
ここで、操作面213に対して操作が行われていない状態(例えば、図17に示す状態)においては、キーラバー236は、基本形状(すなわち、変形していない形状)に保たれている。つまり、上記の状態においては、環状部236cがサブ基板237に当接し、突出部236dはサブ基板237の接点237aに当接しない。
図18は、操作面213が押し下げられた状態における上部ユニットの一例の断面図である。図18に示すように、操作面213が押し下げられた場合、操作面213は変形して下方に移動する(図18に示す矢印参照)。操作面213が下方に移動することに応じて、キートップ235は回転軸235bを中心に回動し、円板部235aは下方に移動する。円板部235aが下方に移動することに応じて、キーラバー236は変形し、突出部236dは下方に移動する。その結果、突出部236dがサブ基板237の接点237aに接触する。サブ基板237の検知回路は、突出部236dが接点237aに接触したことを検知する。以上によって、球状コントローラ200は、操作面213に対する操作が行われたことを検知することができる。
なお、操作面213に対する押し下げ操作がなくなった場合、キーラバー236は自身の弾性によって基本形状に戻る。これによって、突出部236dと接点237aとは接触しなくなる。
上記のように、本実施形態においては、球状コントローラ200は、可動部(すなわち、キートップ235)と、検知部(すなわち、サブ基板236上に設けられる検知回路)とを備える。可動部は、筐体211の中心と操作面213とを結ぶ直線に実質的に垂直な回転軸(具体的には、左右方向に平行な回転軸235b)で回動可能であり、操作面213が押し下げられたことに応じて回動する。検知部は、可動部の回動に応じて操作面213に対する操作を検知する。したがって、本実施形態によれば、操作面213のどの位置が押し下げられた場合でも、可動部は一方向に回動し、検知部は当該可動部による回動によって操作を検知する。これによれば、操作面213のどの位置が押し下げられた場合でも、検知部は操作を検知しやすくなるので、本実施形態によれば、操作面213に対する操作が検知されない可能性を低減することができる。
また、本実施形態においては、キートップ235の回転軸235bは、円板部235aの前側に設けられる(図17参照)。換言すれば、回転軸235bは、操作面213の中心よりも前側に設けられる。したがって、回転軸235bは、ジョイスティック212から当該回転軸235bまでの距離が、当該ジョイスティック212から操作面213までの距離よりも短くなる位置に設けられると言える。
上記のような位置に回転軸235bが設けられることによって、操作面213に対する押し下げ操作が行われた場合には、キートップ235は、前側よりも後側が大きく動くことになる。そのため、ユーザにとっては、操作面213の後側の位置を押し下げる場合の方が、前側の位置を押し下げる場合よりも、押し下げる量が大きくなるので、押し下げ操作を行いやすい。一方、ユーザがジョイスティック212を親指で操作し、操作面213を人差し指で操作することを想定する場合(図12参照)には、操作面213の中心より前側の位置を押し下げる操作よりも、後側の位置を押し下げる操作を行う可能性が高いと考えられる。したがって、本実施形態によれば、操作面213のうちで、ユーザが操作する可能性が高い位置(すなわち、後側の位置)について、押し下げ操作を行いやすくすることができるので、押し下げ操作の操作性を向上することができる。
上記のように、本実施形態においては、キートップ235の回転軸235bは、左右方向に平行に設けられた。ここで、他の実施形態においては、回転軸235bの向きは、左右方向に限らず、他の方向であってもよい。例えば、他の実施形態においては、回転軸235bは、前後方向に平行となるように設けられてもよい。このとき、回転軸235bは、操作面213の中心より左側に設けられてもよいし、操作面213の中心より右側に設けられてもよい。例えば、球状コントローラ200が左手で把持されて操作されることが想定される場合には、回転軸235bを操作面213の中心より左側に設けることによって、操作面213の右側を押下しやすくしてもよい。また例えば、球状コントローラ200が右手で把持されて操作されることが想定される場合には、回転軸235bを操作面213の中心より右側に設けることによって、操作面213の左側を押下しやすくしてもよい。
なお、操作面213が押し下げられたことを検知するための構成は任意であり、本実施形態における構成に限らない。例えば、他の実施形態においては、キートップとキーラバーとは、例えば弾性体によって、一体的に形成されてもよい。また、他の実施形態においては、球状コントローラ200は、キートップおよびキーラバーを有していない構成であってもよく、このとき、サブ基板237の接点237aは、押し下げられた操作面213が接点237aに対して直接接触する位置に設けられてもよい。また、他の実施形態においては、球体コントローラ200は、回動可能な可動部(すなわち、キートップ235およびキーラバー236)に代えて、上下方向に平行移動することが可能な可動部を備えていてもよい。
[2-2-2.中部ユニット]
図19および図20は、中部ユニットの一例の分解斜視図である。図19は、中部ユニットを前方上側から見た分解斜視図であり、図20は、中部ユニットを後方上側から見た分解斜視図である。また、図21は、中部ユニットの一例の断面図である。図21は、コントローラ本体部201の中心を通り、左右方向に垂直な断面による断面図である。
(中部分筐体)
図19~図21に示すように、中部ユニット240は、中部分筐体222を含む。中部分筐体222は、後端の一部が切り欠かれたリング状の形状を有している。具体的には、中部分筐体222は、正面部241と、左帯状部242と、右帯状部243とを有する。
正面部241は、中部分筐体222の前端部分に設けられる。正面部241は、前側に平面状の部分を有する。正面部241の前側の面は、上述の前端面(すなわち、筐体の211の前端部分の平面)である。上述の開口211aは、正面部241の前端面に設けられる。したがって、正面部241は、開口211aの周囲を囲む環状部であると言うことができる。本実施形態においては、前端面の形状は円状である。ただし、他の実施形態においては、前端面の形状は任意であり、例えば四角形であってもよい。
図20に示すように、正面部241は、前端面の上側に、筐体211の内側へ延びる取付部241aを有する。取付部241aには、後述するメイン基板支持部を中部分筐体222に固定するネジを通すための孔が設けられる。
2つの帯状部242および243は、正面部241の左右の両側の端部から延びるように設けられる。すなわち、左帯状部242は、帯状の形状であり、正面部241の左側の端部から延びるように設けられる。換言すれば、左帯状部242は、正面部241からジョイスティック212の方向入力における左方向に向かって延びる。また、右帯状部243は、帯状の形状であり、正面部241の右側の端部から延びるように設けられる。換言すれば、右帯状部243は、正面部241からジョイスティック212の方向入力における右方向に向かって延びる。各帯状部242および243は、球状の筐体211の球面の一部を構成する。具体的には、各帯状部242および243は、上下方向に垂直な2つの平面によって筐体211の球面を切ったときの球帯(すなわち、球面を平行な二平面で切ったとき、この間に挟まれる球面の帯状部分)に沿って設けられる。なお、「帯状部が球帯に沿って設けられる」とは、帯状部の表面が球帯と一致する態様と、帯状部の表面が厳密には球帯と一致しない態様とを含む意味である。例えば、他の実施形態においては、帯状部の表面は、球面ではなく、円柱の側面と同様の曲面であってもよい。
本実施形態においては、左帯状部242の後端と右帯状部243の後端とは連続していない。詳細は後述するが、左帯状部242の後端と右帯状部243の後端との間に生じる空間が、上述したストラップ孔211c(図10)となる。また、各帯状部242および243の後端付近には、後述するメイン基板支持部を中部分筐体222に固定するネジを通すための孔が設けられる(図19および図20参照)。
図19および図20に示すように、右帯状部243は、被係止部243aを有する。また、図示しないが、左帯状部242は、右帯状部243の被係止部243aと同様の被係止部を有する。詳細は後述するが、中部分筐体222と下部分筐体223とが接続される場合には、下部分筐体223の爪部(すなわち、図23に示す爪部273e)が上記被係止部に係止する。なお、本実施形態においては、コントローラ本体部201の中心よりも前側に被係止部が設けられるが、被係止部が設けられる位置は任意である。
図19に示すように、右帯状部243は、爪部243bを有する。爪部243bは、右帯状部243から上側に延び、さらに、筐体211の内側に延びるように設けられる。また、左帯状部242は、右帯状部243の爪部243bと同様の爪部を有する。詳細は後述するが、爪部は、導光部254に設けられる孔(すなわち、図31に示す孔257c)に係止する。
図20に示すように、左帯状部242には、孔242aが設けられる。本実施形態においては、孔242aは、コントローラ本体部201の中央よりも後側に設けられる。孔242aは、上述の再起動ボタン214を筐体211の外部に露出させるために設けられる。
本実施形態においては、中部分筐体222は、上部分筐体221(および、下部分筐体223)の表面部231よりも硬い材質で構成される。例えば、中部分筐体222の材質は、表面部231(ここでは、エラストマー)よりも硬い樹脂である。したがって、本実施形態においては、筐体211は、ジョイスティック212の周囲に設けられる第1部位(すなわち、中部分筐体222)と、第1部位の周囲に設けられ、当該第1部位の表面よりも軟らかい材質で表面が構成される第2部位(すなわち、上部分筐体221および下部分筐体223)とを有する。これによれば、筐体211のうちでジョイスティック212の周囲の部分(すなわち、上記第1部位)が、硬い材質で構成される。そのため、ユーザがジョイスティック212を操作している際などに、例えば、ユーザの指および/またはジョイスティック212が上記部分に当たることによって当該部分が傷ついたり摩耗したりする可能性を低減することができる。
また、中部分筐体222は、上部分筐体221の内壁部232と同様、発光部による光が中部分筐体222をなるべく透過しないように、例えば、黒色の材質で構成される。
(メイン基板保持部)
図19および図20に示すように、中部ユニット240は、メイン基板保持部245を含む。メイン基板保持部245は、中部ユニット240に含まれるいくつかの部品(例えば、充電池244およびメイン基板246等)を保持する。
図19および図21に示すように、メイン基板保持部245は、充電池244を取り付けるための枠部245aを有する。枠部245aは、自身の内側に充電池244を収納可能な形状を有する。具体的には、本実施形態においては、枠部245aは、直方体形状の充電池244の側面に当接する4つの壁を有する。
図19および図21に示すように、メイン基板保持部245は、ジョイスティック212を取り付けるためのスティック取付部245bを有する。スティック取付部245bは、枠部245aの前側に設けられる。スティック取付部245bの前側の面は、前後方向に垂直な平面状に構成される。スティック取付部245bの前側の平面には、前側が開口したネジ穴が設けられる。このネジ穴は、メイン基板保持部245に対してジョイスティック212を取り付けるためのネジ穴である。
また、枠部245aとスティック取付部245bとの間には、上側が開口したネジ穴が設けられる(図19参照)。このネジ穴は、メイン基板保持部245と中部分筐体222とを固定するためのネジ穴である。
図20に示すように、メイン基板保持部245は、ストラップ部202を取り付けるためのストラップ取付軸245cを有する。ストラップ取付軸245cは、枠部245aの後側に設けられる。ストラップ取付軸245cは、上下方向に延びる筒状の形状である。詳細は後述するが、ストラップ取付軸245cの中央に設けられる孔は、メイン基板保持部245と上部分筐体221とを固定するためのネジを通すための孔である。上述したように、ストラップ部202のストラップ紐を上記ストラップ取付軸245cに通すことによって、ストラップ部202をコントローラ本体部201に取り付けることができる。
なお、枠部245aの後側において、ストラップ取付軸245cの左右の両側には、上側が開口したネジ穴が設けられる(図20参照)。このネジ穴は、メイン基板保持部245と中部分筐体222とを固定するためのネジ穴である。
図20および図21に示すように、メイン基板保持部245は、窪み面245dを有する。窪み面245dは、枠部245aの後側であって、ストラップ取付軸245cの下側に設けられる。本実施形態においては、窪み面245dは、前後方向に実質的に垂直となるように設けられる。詳細は後述するが、窪み面245dには、メイン基板246に設けられる充電端子を当該窪み面245dの外側に露出させるための孔が設けられる(図29参照)。また、窪み面245dには、メイン基板保持部245と下部分筐体223とを固定するためのネジを通すための孔が設けられる(図26参照)。さらに、窪み面245dには、上述したカバー部215(図10参照)を取り付けるための取付孔(すなわち、図29に示す孔245f)が設けられる。
図20に示すように、メイン基板保持部245は、後述するボタン検知部258を取り付けるための検知回路取付部245eを有する。検知回路取付部245eは、枠部245aの外側面であって、中部分筐体222の上記孔242aに対応する位置に設けられる。検知回路取付部245eは、枠部245aの外側面において、左後側の角部分に設けられる。
図19および図20に示すように、メイン基板保持部245は、中部分筐体222に固定される。メイン基板保持部245は、環状の中部分筐体222によって囲まれる位置に設けられる。本実施形態においては、メイン基板保持部245と中部分筐体222とは、ネジ261(本実施形態においては、3つのネジ261)によって互いに固定される。上述したように、メイン基板保持部245には、上側が開口したネジ穴が3つ設けられている。また、中部分筐体222には、当該ネジ穴に対応する位置に孔が設けられている。図19および図20に示すように、中部分筐体222の孔を通した状態でネジ261をメイン基板保持部245のネジ穴に螺合させることによって、中部分筐体222とメイン基板保持部245とが固定される。
(充電池)
図19~図21に示すように、中部ユニット240は、充電池244を含む。充電池244は、球状コントローラ200が備える各電子部品に電力を供給する。充電池244は、後述するメイン基板246に対して電気的に接続される。充電池244は、メイン基板保持部245の枠部245a内に設けられる。充電池244は、例えば両面テープまたは接着剤等によって枠部245aに固定される。
(メイン基板)
図19~図21に示すように、中部ユニット240は、メイン基板246を含む。本実施形態においては、メイン基板246は、板状の基板である。ただし、メイン基板246は、曲げることが可能なフレキシブルプリント回路基板であってもよい。
メイン基板246には、加速度センサ247が設けられる(図19参照)。加速度センサ247は、慣性センサの一例であり、例えば、3軸方向(具体的には、上下方向、左右方向、および前後方向)に関する移動および回転を検知する。また、他の実施形態においては、慣性センサの一例として、ジャイロセンサが設けられてもよい。詳細は後述するが、加速度センサ247は、コントローラ本体部201の中心付近に配置されるべく、メイン基板246の上面における中央付近に設けられる(図19および図21参照)。
メイン基板246には、光を発生する発光部が設けられる。本実施形態においては、球状コントローラ200は2つの発光部248aおよび248bを備える(図19参照)。具体的には、左発光部248aは、メイン基板246の上面における左端付近に設けられ、もう1つの右発光部248bは、メイン基板246の上面における右端付近に設けられる。なお、本明細書においては、左発光部248aおよび右発光部248bの総称として「発光部248」と記載することがある。本実施形態においては、各発光部248は、左右方向についてジョイスティック212の外側に設けられる。つまり、各発光部248は、前後方向から見てジョイスティック212と重複しない位置に設けられる。
メイン基板246には、充電端子249が設けられる(図20参照)。充電端子249は、充電池244を充電するための電力供給を球状コントローラ200の外部から受けるための端子である。本実施形態においては、充電端子249は、メイン基板246の下面における後端に設けられる。また、充電端子249は、充電端子249の後端がメイン基板246の後端より突出するように設けられる。
また、図示しないが、メイン基板246には、球状コントローラ200における動作を制御するための制御部(換言すれば、プロセッサ)が設けられる。また、メイン基板246には、当該メイン基板246をメイン基板保持部245に固定するためのネジを通すための孔が設けられる(図19および図20参照)。
図19~図21に示すように、メイン基板246は、メイン基板保持部245の下側に設けられる。本実施形態においては、メイン基板246とメイン基板保持部245とは、ネジ262(本実施形態においては、3つのネジ262)によって互いに固定される。具体的には、メイン基板保持部245の下側には、下側が開口したネジ穴が設けられる。また、上述のように、メイン基板246には、当該ネジ穴に対応する位置に、孔が設けられる。図19~図21に示すように、メイン基板246の孔を通した状態でネジ262をメイン基板保持部245のネジ穴に螺合させることによって、メイン基板246とメイン基板保持部245とが固定される。
また、図21に示すように、メイン基板246がメイン基板保持部245に固定された状態では、充電端子249は、メイン基板保持部245の窪み面245dの孔から露出する。図21に示すように、充電端子249の後端は、窪み面245dよりも突出しないように(すなわち、窪み面245dよりも前側に)設けられる。
(ジョイスティック)
図19および図20に示すように、中部ユニット240は、上述のジョイスティック212を含む。ジョイスティック212は、土台部251と、軸部252とを有する。土台部251は直方体状の形状であり、土台部251の前側に軸部252が設けられる。図21に示すように、軸部252は、棒状部252aと、先端部252bとを有する。具体的には、棒状部252aは、前後方向に延びる棒状の形状を有し、後端側において土台部251に接続される。先端部252bは、円板状の形状を有し、棒状部252aの前端側に設けられる。先端部252bの前側の面が、ジョイスティック212の操作面(すなわち、図13に示す操作面252c)である。なお、軸部252が操作されていない状態においては、先端部252bは、操作面が前後方向に実質的に垂直に配置される。軸部252は、ユーザによる傾倒操作に応じて、土台部251に対して傾倒可能に設けられる。また、軸部252は、ユーザによる押し込み操作に応じて移動可能に設けられる。なお、ジョイスティック212の構成は、従来のアナログスティックユニットと同様であってもよい。
図19~図21に示すように、ジョイスティック212は、メイン基板保持部245の前側に設けられる。具体的には、ジョイスティック212は、メイン基板保持部245のスティック取付部245bに取り付けられる。本実施形態においては、ジョイスティック212とメイン基板保持部245とは、ネジ263(本実施形態においては、2つのネジ263)によって互いに固定される。上述のように、スティック取付部245bには、前側が開口したネジ穴が設けられる。また、ジョイスティック212の土台部251には、当該ネジ穴に対応する位置に、孔が設けられる。図19および図20に示すように、土台部251の孔を通した状態でネジ263をスティック取付部245bのネジ穴に螺合させることによって、ジョイスティック212とメイン基板保持部245とが固定される。
本実施形態においては、ジョイスティック212は、土台部251の後面が、スティック取付部245bに対向する向きに取り付けられる。したがって、ジョイスティック212は、図19に示すように、軸部252(具体的には、軸部252の軸方向、あるいは、先端部252bの操作面)が前方向を向くように設けられる。ジョイスティック212は、軸部252に対して操作が行われていない状態においては棒状部252aが前後方向に実質的に平行になるように設けられる(図21参照)。
上記のように、ジョイスティック212の軸部252は、当該軸部252が操作されていない状態において実質的に筐体211の中心を向くように設けられる。これによれば、ユーザは、ジョイスティック212に対して力を加えやすいので、ジョイスティック212に対する操作を行いやすくなる。さらに、本実施形態においては、ジョイスティック212の軸部252は、当該軸部252の軸方向に沿って押し下げることが可能である。したがって、本実施形態においては、方向入力操作に加えて、軸部252を押し下げる操作も行いやすくなる。すなわち、ジョイスティック212の操作性を向上することができる。
(導光部等)
図19~図21に示すように、中部ユニット240は、反射部253、導光部254、および、拡散シート255を含む。これらの各部253~255は、上記発光部248が発した光を筐体211の開口211aから出射するための構成である。
導光部254は、透明な材質で構成され、発光部248が発した光を入射面から入射し、当該導光部254の内部を通った光を出射面から出射する導光路として機能する。具体的には、導光部254は、中央に孔が形成された板状の周囲部256を有する。周囲部256は、ジョイスティック212の周囲に設けられる。本実施形態においては、周囲部256の前面が出射面として機能する。また、導光部254は、2つの延伸部257を有する。左延伸部257aは、周囲部256の左端から延びるように設けられ、もう1つの右延伸部257bは、周囲部256の右端から延びるように設けられる。なお、本明細書においては、左延伸部257aおよび右延伸部257bの総称として「延伸部257」と記載することがある。また、周囲部256から延びる各延伸部257の各先端は入射面として機能する。なお、導光部254の詳細については、“[2-3.発光に関する構成]”において後述する。
反射部253は、環状の形状であり、白色の材質で構成される。詳細は後述するが、反射部253は、導光部254の周囲部256の後側(換言すれば、出射面の裏側)に設けられ、出射面の裏側から出射される光を反射し、出射面からより多くの光が出射されるようにするために設けられる。また、本実施形態においては、反射部253は、マイクロセルポリマーシートで構成され、緩衝材としても機能する。
拡散シート255は、半透明のシート状の材質で構成され、当該拡散シート255を通過する光を拡散させる性質を有する。なお、拡散シート255は、薄いシート状であるので、図21に示す断面図では拡散シート255を示していない。拡散シート255は、導光部254の出射面から出射された光を拡散して前側へ出射する。本実施形態においては、拡散シート255は、環状の形状である。拡散シート255は、導光部254の出射面に設けられる孔の周囲に設けられる。
図19~図21に示すように、反射部253、導光部254、および、拡散シート255は、ジョイスティック212の土台部251の前側に設けられる。具体的には、土台部251の前に反射部253が設けられ、反射部253の前に導光部254の周囲部256が設けられ、周囲部256の前に拡散シート255が設けられる。また、図21に示すように、反射部253、周囲部256、および、拡散シート255は、土台部251と中部分筐体222の正面部241とに挟まれて固定される。したがって、反射部253と周囲部256とは接触しており、周囲部256と拡散シート255とは接触している。
反射部253、周囲部256、および、拡散シート255はそれぞれ、自身に設けられる孔を軸部252が通る状態で配置される。このように、反射部253、周囲部256、および、拡散シート255は、軸部252の周囲に設けられる。詳細は後述するが、本実施形態においては、コントローラ本体部201を前側から見た場合、開口211aを介して、軸部252の周囲に設けられる拡散シート255(ならびに、その後方の周囲部256および反射部253)が視認可能である。
なお、本実施形態においては、周囲部256(反射部253および拡散シート255も同様である)は、ジョイスティック212の全周に設けられる。ここで、他の実施形態においては、周囲部256は、ジョイスティック212の全周を完全に囲むように設けられる必要はない。例えば、他の実施形態においては、周囲部256(反射部253および拡散シート255も同様である)は、環形状の一部が切り欠かれた形状であってもよい。
図22は、中部分筐体、導光部、および、メイン基板の位置関係の一例を示す斜視図である。なお、図22においては、これら各構成要素の位置関係を見やすくする目的で、中部分筐体の一部を省略して示している。図22に示すように、導光部254の右延伸部257bの先端である入射面は、メイン基板246上に設けられる右発光部248bの近傍(具体的には、真上)に設けられる。これと同様に、導光部254の左延伸部257aの先端である入射面は、メイン基板246上に設けられる左発光部248aの近傍(具体的には、真上)に設けられる。
また、図22に示すように、右延伸部257bには、孔257dが設けられる。導光部254が中部分筐体222に取り付けられた状態において、中部分筐体222の右帯状部243に設けられる爪部243bは、当該孔257dに係止する。また、右延伸部257bと同様に左延伸部257aにも、孔(後述する図31に示す孔257c)が設けられる。導光部254が中部分筐体222に取り付けられた状態において、中部分筐体222の左帯状部242に設けられる爪部は、当該孔に係止する。このように、導光部254は、各爪部が各延伸部257の孔に係止するように設けられる。爪部が孔に係止することによって、導光部254をしっかりと固定することができる。
(再起動ボタン)
図20に示すように、中部ユニット240は、上述の再起動ボタン214を含む。再起動ボタン214は、例えばゴム等の弾性体によって構成され、操作面が押し下げられることに応じて変形可能である。再起動ボタン214は、中部分筐体222の孔242aから操作面が露出するように設けられる(図10の(f)参照)。なお、本実施形態においては、再起動ボタン214は、操作面が中部分筐体222の表面に対して窪んだ位置となるように設けられる。
また、中部ユニット240は、再起動ボタン214に対する押し下げ操作を検知するためのボタン検知部258を含む。図示しないが、ボタン検知部258には、再起動ボタン214に対する操作を検知するための接点と、当該接点に対して再起動ボタン214が接触したことを検知する検知回路が設けられる。ボタン検知部258は、メイン基板保持部245の検知回路取付部245eに取り付けられる。
ボタン検知部258は、再起動ボタン214の内側に設けられる。具体的には、ボタン検知部258は、上記接点が再起動ボタン214の操作面の裏側の位置となるように配置される。したがって、再起動ボタン214に対して押し下げ操作が行われたことに応じて再起動ボタン214が変形すると、再起動ボタン214の一部がボタン検知部258の接点に接触する。ボタン検知部258の検知回路は、再起動ボタン214が接点に接触したことを検知する。また、図示しないが、ボタン検知部258の検知回路は、メイン基板246に対して電気的に接続される。
(カバー部)
図19~図21に示すように、中部ユニット240は、上述のカバー部215を含む。本実施形態においては、カバー部215は、上部分筐体221および下部分筐体223の表面部と同様、中部分筐体222よりも軟らかい材質(例えば、表面部と同様のエラストマー)で構成される。
図19および図20に示すように、カバー部215は、球面状の表面と、当該表面の裏側に設けられる棒状部259とを有する。カバー部215をメイン基板保持部245に取り付ける際、棒状部259は、メイン基板保持部245の窪み面245dに設けられる取付孔(すなわち、図29に示す孔245f)に挿入される。なお、棒状部259の先端部分は、先端以外の部分よりもやや太くなっている。そのため、取付孔に挿入された棒状部259は、ある程度の力では取付孔から外れないようになっている。カバー部215は、棒状部259が取付孔に挿入された状態で、窪み面245dを覆うように取り付けられる。
[2-2-3.下部ユニット]
図23は、下部ユニットの一例の分解斜視図である。図23は、下部ユニット270を前方上側から見た分解斜視図である。
(下部分筐体)
図23に示すように、下部ユニット270は、下部分筐体223を含む。上述のように、下部分筐体223は、上部分筐体221と同様、半球状の形状を有する。図23に示すように、下部分筐体223は、上側が開口しており、半球の底面に相当する面を有していない。そのため、下部分筐体223は、半球面状の形状であると言うこともできる。下部分筐体223は、上部分筐体221と同様、球冠状の形状であると言うこともできる。
図23に示すように、本実施形態においては、下部分筐体223は、半球面の前端部分が切り欠かれた形状である。具体的には、下部分筐体223は、前後方向に垂直な平面で半球面の前端部分を切った形状である。つまり、下部分筐体223は、半球の底面の周となる辺223aと、上記平面で半球面の前端部分を切ることによって生じる辺223bとを含む。辺223bは、前側から下部分筐体223を見た場合に半円状に見える形状である。なお、下部分筐体223における上記切り欠きの形状は、中部分筐体222が有する上述の前端面の形状に応じた形状(具体的には、前端面の下側の辺に実質的に一致する形状)であり、具体的には、半円状である。ただし、切り欠きの形状は任意であり、他の実施形態においては、半円以外の形状であってもよい。
また、下部分筐体223は、半球面の前端部分に加えて、半球面の後端部分も切り欠かれた形状を有する。したがって、下部分筐体223は、後端部分の切り欠きによって生じる辺223cを含む。後端部分の切り欠きの形状は、上記カバー部215の表面の形状と実質的に一致する。つまり、上記カバー部215は、下部分筐体223の後端における切り欠き部分を覆うように設けられる。
図23に示すように、下部分筐体223は、上部分筐体221と同様、表面部272と、内壁部273とを有する。表面部272は、下部分筐体223の外側の表面を構成する部品である。内壁部273は、下部分筐体223の内壁を構成する部品である。表面部272および内壁部273は、下部分筐体223と同様の半球状の形状であり、下部分筐体223と同様、半球面の前端部分と後端部分とが切り欠かれた形状である。また、内壁部273は、表面部272の内側に接続される。例えば、内壁部273は、表面部272の内側に対して接着剤で接合される。なお、内壁部273は、内壁部273の外側の面が表面部272の内側の面に一致する大きさである。
下部分筐体223の表面部272は、上部分筐体221の表面部231と同様、上記中部分筐体222および内壁部273よりも軟らかい弾性体(例えば、エラストマー)で構成される。下部分筐体223の内壁部273は、上部分筐体221の内壁部232と同様、内壁部273よりも硬い材質(例えば、樹脂)で構成される。
また、内壁部273は、上部分筐体221の内壁部232と同様、発光部248による光が内壁部273をなるべく透過しないように、例えば、黒色の材質で構成される。
図23に示すように、内壁部273には、リブ273aが設けられる。リブ273aは、下部分筐体223の球面の内壁に対して突出するように設けられる。なお、リブ273aは、振動部271に接触しないように(換言すれば、振動部271が設けられる位置を避けて)設けられる。なお、リブ273aが設けられる位置および数は任意である。リブ273aが設けられることによって、下部分筐体223の強度(換言すれば、剛性)を向上することができる。
なお、本実施形態においては、上部分筐体221の内壁に設けられるリブの数は、下部分筐体223の内壁に設けられるリブの数よりも少ない(上部分筐体221の内壁にはリブが設けられない態様を含む意味である)。上部分筐体221については、サブ基板237およびサブ基板保持部238が上部分筐体221に対して固定されることによって強度を向上することができるためである。つまり、本実施形態においては、上部分筐体221には下部分筐体223に比べてリブを少なくすることによって、多くの部品を収納可能とするとともに、収納した部品(すなわち、サブ基板237およびサブ基板保持部238)を上部分筐体221に固定することによって強度を向上している。
図23に示すように、内壁部273には、振動部取付部273bが設けられる。なお、図23においては、2つの振動部取付部273bのみが示されているが、内壁部273には4つの振動部取付部273bが設けられる。振動部取付部273bには、上側が開口したネジ穴が設けられる。このネジ穴は、下部分筐体223に対して後述する振動部271を取り付けるためのネジ穴である。
図23に示すように、内壁部273には、筐体取付部273cが設けられる。筐体取付部273cには、当該筐体取付部273cを前後方向に貫通するネジ孔が2つ設けられる。このネジ孔は、下部分筐体223(換言すれば、下部ユニット270)を、メイン基板保持部245(換言すれば、中部ユニット240)に取り付けるためのネジ孔である。
図23に示すように、内壁部273には、突出爪部273dが設けられる。突出爪部273dは、下部分筐体223の辺223aよりも上側に突出して設けられる。本実施形態においては、突出爪部273dは、下部分筐体223の辺223における右後方の部分と左後方の部分とに1つずつ設けられる。詳細は後述するが、中部分筐体222と下部分筐体223とが接続される場合には、突出爪部273dが中部分筐体222に係止する。
また、図23に示すように、内壁部273には、爪部273eが設けられる。爪部273eは、下部分筐体223の辺223aよりも突出しないように設けられる。爪部273eは、下部分筐体223における右前方の部分に設けられる。また、図示しないが、下部分筐体223における左前方の部分にも爪部273eと同様の爪部が設けられる。詳細は後述するが、中部分筐体222と下部分筐体223とが接続される場合には、上記爪部273eが中部分筐体222の上記被係止部243a(図19参照)に係止する。
(振動部)
図23に示すように、下部ユニット270は、振動部271を備える。振動部271は、振動を発生して筐体211を振動させる振動子である。なお、図示しないが、振動部271は、メイン基板246(より具体的には、メイン基板246上に設けられる制御部)に電気的に接続される。
本実施形態においては、振動部271は、ボイスコイルモータである。すなわち、振動部271は、自身に入力される信号に応じて振動を発生することが可能であるとともに、当該信号に応じて音を発生することが可能である。例えば、可聴域の周波数の信号が振動部271に入力される場合、振動部271は、振動を発生するとともに音(すなわち、可聴音)を発生する。例えば、ゲームに登場するキャラクタの声(または鳴き声)を示す音声信号が入力される場合、振動部271は、当該キャラクタの声(または鳴き声)を出力する。また、可聴域外の周波数の信号が振動部271に入力される場合、振動部271は、振動を発生する。なお、振動部271に入力される信号は、振動部271が行うべき振動の波形を示す信号ということもできるし、振動部271が出力すべき音の波形を示す音声信号ということもできる。振動部271に入力される信号は、振動部271に所望の波形の振動を行わせることを意図した振動信号であってもよいし、振動部271に所望の音を出力させることを意図した音声信号であってもよい。以上のように、本実施形態においては、振動部271が振動および音を出力することができるので、球状コントローラ200から振動および音を出力させることができるとともに、コントローラ本体部201の内部構成を簡易化することができる。
図23に示すように、振動部271は、円柱状の外形形状を有する。本実施形態においては、球状の筐体211内に円柱状の振動部を配置するので、当該筐体211内の空間を効率良く利用することができる。一般的には、振動部271が大きいほど強い振動を発生することができるので、本実施形態によれば、強い振動を発生することができる振動部を配置しやすくなる。
本実施形態においては、振動部271は、円柱状である振動部271の側面から突出する突出部271aを有する。本実施形態においては、4つの突出部271aが、振動部271の側面の上端に設けられる。突出部271aは、振動部271の側面から上下方向に垂直な方向に突出する。各突出部271aには、振動部271を下部分筐体223に固定するネジを通すための孔が設けられる(図23参照)。
図23に示すように、振動部271は、下部分筐体223の内側に取り付けられる。本実施形態においては、振動部271と下部分筐体223とは、ネジ274(本実施形態においては、4つのネジ274)によって互いに固定される。上述したように、下部分筐体223の振動部取付部273bには、上側が開口したネジ穴が4つ設けられている。また、振動部271の上記突出部271aには、当該ネジ穴に対応する位置に孔が設けられている。図23に示すように、振動部271の孔を通した状態でネジ274を下部分筐体223のネジ穴に螺合させることによって、振動部271と下部分筐体223とが固定される。本実施形態においては、振動部271は、円柱の中心軸(換言すれば、振動部271の中心軸)が上下方向に実質的に平行になる向きに設けられる。本実施形態においては、振動部271は、自身の振動方向が上下方向に実質的に平行になる向きに設けられる。
本実施形態においては、振動部271は、下部分筐体223にネジ止めされる突出部271aの箇所でのみ、下部分筐体223と接触している。つまり、円柱状である振動部271の底面および側面は、下部分筐体223に接触してない。このように、振動部271が下部分筐体223に接触する部分を限定的にすることによって、振動部271による振動が下部分筐体223に伝達される場合の振動特性のばらつき(すなわち、製品毎のばらつき)を低減することができる。
また、本実施形態においては、振動部271と下部分筐体223との4つの接続箇所(すなわち、4つの上記突出部271a)は、前後方向および左右方向に関して実質的に対称に配置される。すなわち、上記4つの接続箇所は、当該4つの接続箇所の中心を通り左右方向に平行な軸に関して実質的に対称に配置される。また、上記4つの接続箇所は、当該4つの接続箇所の中心を通り前後方向に平行な軸に関して実質的に対称に配置される。これによれば、振動部271による振動をバランス良く筐体211に伝達することができる。
[2-2-4.各ユニットの接続]
コントローラ本体部201は、上記で説明した上部ユニット230、中部ユニット240、および、下部ユニット270をそれぞれ接続することによって構成される。
図24は、上部ユニット230の一例と中部ユニット240の一例との分解斜視図である。図24に示すように、上部ユニット230と中部ユニット240とは、ネジ281(本実施形態においては、3つのネジ281)によって互いに固定される。具体的には、上部ユニット230の上部分筐体221(具体的には、内壁部232)の内側面には、下側が開口した3つのネジ穴が設けられる(図16参照)。また、中部ユニット240のメイン基板保持部245には、当該3つのネジ穴に対応する位置に、3つの孔が設けられる(図19参照)。具体的には、枠部245aの左側と右側とに1つずつ孔が設けられ、ストラップ取付軸245cに孔が設けられる(図19参照)。図24に示すように、メイン基板保持部245の孔を通した状態でネジ281を上部分筐体221のネジ穴に螺合させることによって、上部ユニット230と中部ユニット240とが固定される。
なお、上部ユニット230と中部ユニット240とが接続される場合、上部分筐体221の辺221aが中部分筐体222の各帯状部242および243と接触し、上部分筐体221の辺221bが中部分筐体222の正面部241の上側の辺と接触する。これによって、上部分筐体221と中部分筐体222は、両者の間には実質的に隙間が生じないように接続される。ただし、中部分筐体222の左帯状部242の後端と右帯状部243の後端とは連続していないので、上部分筐体221の後端部分は中部分筐体222と接触しない。
図25および図26は、コントローラ本体部201の一例の分解斜視図である。図25は、上部ユニット230および中部ユニット240が接続された上中部ユニット290と、下部ユニット270とを前方下側から見た斜視図である。一方、図26においては、前方下側から見た上中部ユニット290と、前方上側から見た下部ユニット270とを示している。
図25および図26に示すように、上部ユニット230および中部ユニット240が接続された上中部ユニット290に対して、下部ユニット270がさらに接続される。本実施形態においては、下部ユニット270は、上中部ユニット290に対して、爪部とネジとによって接続される。
上述したように、下部分筐体223には4つの爪部(すなわち、2つの突出爪部273dおよび2つの爪部273e)が設けられる。これらの爪部は、中部分筐体222に係止する。具体的には、突出爪部273dは、中部分筐体222の各帯状部242および243の内側に係止する。また、爪部273eは、中部分筐体222の被係止部243a(図19参照)に係止する。これによって、下部分筐体223と中部分筐体222とが固定される。
また、図26に示すように、上中部ユニット290と下部ユニット270とは、ネジ282によって互いに固定される。具体的には、下部ユニットの筐体取付部273cには、当該筐体取付部273cを前後方向に貫通する2つのネジ孔が設けられる。また、上中部ユニット290に含まれるメイン基板保持部245の窪み面245dには、当該2つのネジ孔に対応する位置に2つの孔が設けられる。図26に示すように、窪み面245dの孔を通した状態でネジ282を下部分筐体223のネジ孔に螺合させることによって、上中部ユニット290と下部ユニット270とが固定される。
なお、本実施形態においては、上中部ユニット290と下部ユニット270とが接続される場合、下部分筐体223の辺223aが中部分筐体222の各帯状部242および243と接触し、下部分筐体223の辺223bが中部分筐体222の正面部241の下側の辺と接触する(図25参照)。これによって、下部分筐体223と中部分筐体222は、両者の間には実質的に隙間が生じないように接続される。ただし、中部分筐体222の左帯状部242の後端と右帯状部243の後端とは連続していないので、下部分筐体223の後端部分は中部分筐体222と接触しない。本実施形態においては、中部分筐体222の左帯状部242の後端と、右帯状部243の後端と、上部分筐体221と、下部分筐体223とによって、筐体211の後端に孔が形成される。この孔が、上述したストラップ孔211c(図10参照)となる。
本実施形態においては、コントローラ本体部201の各構成要素をネジおよび爪部等で接続する例を説明したが、各構成要素を接続する方法は任意である。また、各構成要素を接続(換言すれば、固定)するために用いるネジの位置および数は、任意である。
[2-2-5.内部の配置]
(アンテナの配置について)
図27は、コントローラ本体部の一例の断面図である。図27は、コントローラ本体部201の中心を通り、左右方向に垂直な断面による断面図である。上述したように、アンテナ291は、サブ基板237上に設けられる。本実施形態においては、アンテナ291は、筐体211の中心Cよりも上側であって、中心Cよりも前側に配置される(図27参照)。
図27に示すように、本実施形態においては、アンテナ291の位置は、筐体211の中心Cと操作面213との間となる。より具体的には、筐体211の中心Cと操作面213とを通る直線(すなわち、図13に示す直線L3)に平行な方向(すなわち、上下方向)に関するアンテナ291の位置は、当該方向に関する筐体211の中心Cの位置(すなわち、中心Cのy軸座標)と、当該方向に関する当該操作面213の位置(すなわち、操作面213のy軸座標)との間となる。換言すれば、本実施形態においては、アンテナ291は、筐体211の中心Cよりも、上記「方向入力における上方向」の側に設けられ、操作面213は、アンテナ291よりも「方向入力における上方向」の側に設けられる。アンテナ291を上記のような位置に配置する場合、操作面213を操作する指はアンテナ291による通信の邪魔になりにくく、球状コントローラ200は、アンテナ291による通信を良好に行うことができる。
また、本実施形態においては、球状コントローラ200は、操作面213に対する押し下げ操作を検知するための接点237aと、アンテナ291とが設けられる電子基板(すなわち、サブ基板237)を備える。このように、接点237aを設ける基板と、アンテナ291を設ける基板とを共通にすることによって、筐体211内において部品配置の効率化を図ることができ、球状コントローラ200の軽量化および省スペース化を図ることができる。また、上記によれば、アンテナ291を、操作面213の下方において、操作面213からある程度離して配置することができる。したがって、操作面213を操作する指がアンテナ291による通信の邪魔になりにくくすることができ、球状コントローラ200は、アンテナ291による通信を良好に行うことができる。
また、本実施形態においては、操作面213は、半球状の上部分筐体221に設けられ、アンテナ291は、当該上部分筐体221(換言すれば、第1半球部)の内部に設けられる。このように、本実施形態においては、アンテナ291は、操作面213が設けられる部分筐体内に設けられる。これによれば、球状の筐体211内においてアンテナ291を操作面213と同じ側に配置することができる。これによって、操作面213を操作する指がアンテナ291による通信の邪魔になりにくくすることができ、球状コントローラ200は、アンテナ291による通信を良好に行うことができる
また、本実施形態においては、操作面213は、筐体211の上端部に設けられ、ジョイスティック211は、筐体211の前端部に設けられ、アンテナ291は、筐体211の中心Cより前側かつ上側に設けられる(図27参照)。換言すれば、アンテナ291は、筐体211の中心Cと開口211aとを通る直線(すなわち、図13に示す直線L4)に垂直であって当該中心Cを含む平面(すなわち、図13に示す平面P1)よりもジョイスティック212側に設けられる。つまり、アンテナ291は、上記平面を基準としてジョイスティック212と同じ側(具体的には、前側)に設けられる。なお、「アンテナ291が前側に設けられる」とは、アンテナ291の少なくとも一部が前側に設けられる態様を含む意味である。
ここで、ジョイスティック212が親指で操作され、操作面213が人差し指で操作されるとした場合、図12に示すように、筐体211の表面上において、ジョイスティック212と操作面213との間には指が配置されない。したがって、上記のように、アンテナ291をジョイスティック212と同じ側に配置することによって、指が配置される可能性が低い位置にアンテナ291を配置することができる。これによって、球状コントローラ200を把持する指がアンテナ291による通信の邪魔になりにくくすることができ、アンテナ291による通信を良好に行うことができる。
本実施形態においては、アンテナ291は、操作面213と開口211aと筐体211の中心Cとを通る断面の円形状領域のうちで、操作面213と中心Cとを通る線分と、開口211aと中心Cとを通る線分とを半径とし、中心角が劣角となる扇形の領域(すなわち、図27に示す一点鎖線で囲まれる領域R)に、アンテナ291の少なくとも一部が配置されるように設けられる。このように、アンテナ291の少なくとも一部が上記領域に配置されることによって、球状コントローラ200を把持する指がアンテナ291による通信の邪魔になりにくくすることができ、アンテナ291による通信を良好に行うことができる
なお、本実施形態においては、上記扇形の中心角が90°となるようにジョイスティック212および操作面213が配置された。換言すれば、ジョイスティック212および操作面213は、ジョイスティック212(換言すれば、開口211a)と筐体211の中心Cとを通る直線と、操作面213と中心Cとを通る直線とが直交するように配置された。ここで、他の実施形態においては、扇形の中心角は90°でなくてもよい。上記扇形の中心角が90°とならない場合であっても、アンテナ291の少なくとも一部が当該扇形の領域に含まれるようにアンテナ291を配置することによって、本実施形態と同様に、球状コントローラ200を把持する指がアンテナ291による通信の邪魔になりにくくすることができる。
(操作面の構成について)
上述のように、本実施形態においては、球状コントローラ200は、筐体211の表面と一体的に形成される操作面213を有する操作部を備える。これによれば、操作面213と、筐体211のうちの操作面213以外の部分との間に隙間が生じなくすることができるので、コントローラ本体部201の外観を球により近い形状とすることができる。これによって、コントローラ本体部201を把持する感触を良好なものとすることができる。また、操作面213に他の物が引っ掛かって操作面213が意図せずに操作されてしまう可能性を低減することができる。
なお、「操作面が筐体の表面と一体的に形成される」とは、本実施形態のように、操作面と筐体の表面との間に溝(すなわち、標識211b)が形成される態様を含む意味である。なお、溝の深さおよび幅は任意である。また、「操作面が筐体の表面と一体的に形成される」とは、操作面の少なくとも一部が筐体の表面と一体的に構成されていることを意味する。例えば、本実施形態においては、操作面213の周の全体が筐体211の表面に連続するように構成されるが、他の実施形態においては、操作面213の周の一部のみが筐体211の表面に連続するように構成されてもよい。したがって、例えば、操作面213の周の一部と筐体211の表面との間には切れ込みが形成されて連続しておらず、操作面213の周の他の一部と筐体211の表面とが一体的に形成されている(換言すれば、連続している)場合、「操作面が筐体の表面と一体的に形成される」ということができる。
上述のように、本実施形態においては、操作面213と、筐体211の表面(すなわち、表面部231)とは、弾性体によって構成される。また、筐体211は、弾性体によって構成される表面の内側に設けられ、当該弾性体よりも硬い内壁部232を有する。上記によれば、筐体211の表面と一体的に形成される操作面213を押し下げ可能な構成とすることができる。また、上記によれば、内壁部を設けることによって、通常の力でユーザが筐体211を把持した場合に筐体211のうちで操作面213以外の部分が大きく変形することを防止することができる。なお、本実施形態においては、上部分筐体221および下部分筐体223の表面が弾性体によって構成される。ただし、他の実施形態においては、筐体211の表面のうち、操作面213の周囲の部分のみが弾性体によって構成されてもよい。
また、本実施形態においては、操作面213を有する操作部は、可動部(具体的には、キートップ235)を有する。また、球状コントローラ200は、検知部(具体的には、検知回路322)とを備える。可動部は、筐体211および操作面213に覆われ、操作面213が押し下げられたことに応じて動くことが可能である。検知部は、可動部の動きに応じて操作面213に対する操作を検知する。上記によれば、球状コントローラ200は、操作面が押し下げられたことを簡易な構成によって検知することができる。
また、本実施形態においては、操作面213は、球面状の形状である。具体的には、操作面213は、筐体211の半径と実質的に同じ半径である球面状の形状である。したがって、本実施形態においては、筐体211と操作面213とによって1つの球面が形成される。なお、このとき、操作面213は、筐体211の表面に沿って設けられると言うことができる。本実施形態によれば、コントローラ本体部201の外観を球により近い形状とすることができる。なお、操作面213は、(a)本実施形態のように、筐体211と操作面213とが一体である態様と、(b)本実施形態とは異なり、筐体と操作面とが別体である態様とのいずれであってもよい。例えば、筐体とは別体の操作面が、当該筐体の表面と同じ球の球面となる場合であっても、本実施形態と同様、コントローラ本体部201の外観を球により近い形状とすることができる。
なお、他の実施形態においては、操作面213は、筐体211の表面から突出して設けられてもよい。これによれば、操作面の位置をユーザにとってわかりやすくすることができる。なお、この場合であっても、コントローラ本体部201は全体として球状であると言うことができる。
また、他の実施形態においては、操作面213は、筐体211と別体であってもよい。例えば、操作面は、筐体211とは別体の操作ボタンの一部であってもよい。具体的には、筐体211には、開口211aとは異なるボタン孔が設けられ、操作面(換言すれば、操作ボタン)は、当該ボタン孔から露出するように設けられてもよい。これによれば、操作ボタンの位置をユーザにとってわかりやすくすることができる。なお、このとき、操作面は、筐体211に沿って設けられてもよいし、筐体211から突出して設けられてもよいし、筐体211に対して窪んで設けられてもよい。
本実施形態においては、操作面213の面積は、ジョイスティック212の操作面252cの面積よりも広い。これによれば、操作面213をユーザにとって押しやすくすることができる。なお、他の実施形態においては、操作面213の大きさおよび形状は任意であり、ジョイスティック212の操作面252cよりも小さくてもよい。
(ジョイスティックの配置について)
図28は、球状コントローラの一例の前端部分付近を模式的に示す図である。なお、図28は、球体コントローラ200の前端部分付近を左右方向から見た図であり、ジョイスティック212と、筐体211および開口211aとの関係を模式的に示す。図28において、実線で示す軸部252は、操作されていない状態における軸部252を示し、点線で示す軸部252は、限度まで傾倒された状態における軸部252を示している。
図28に示すように、筐体211は、球面211dと、前端面211eとを有する。球面211dは、筐体211の中心から所定距離(半径距離と呼ぶ)となる位置に設けられる。前端面211eは、開口211aが形成される開口面である。ジョイスティック211は、開口211aから筐体211の外部へ突出する。
前端面211eは、筐体211の中心からの距離が上記半径距離よりも短い位置に設けられる。換言すれば、前端面211eは、基準球面より窪んだ位置(換言すれば、基準球面の内側の位置)に設けられる。ここで、基準球面とは、中心が筐体211の中心であり、半径の長さが上記半径距離である球領域の球面である(図28に示す一点鎖線)。つまり、筐体211の球面211dは、基準球面に沿って設けられ、前端面211eは、基準球面より窪んで設けられる。
上記によれば、ジョイスティック212が設けられる部分(すなわち、前端面211e)を、筐体211の球面211dに比べて筐体211の中心に近い位置に設けることができる。これによって、ジョイスティック212が基準球面より突出する量を抑えることができ、ユーザにとってジョイスティック212を操作しやすくすることができる。
図28に示すように、本実施形態においては、ジョイスティック212の先端部252bは、上記基準球面に重なる位置に設けられる。換言すれば、先端部252bは、筐体211の中心からの距離が上記半径距離となる位置に設けられる。このとき、ジョイスティック212の操作面252cは、基準球面に沿った位置(より具体的には、基準球面よりやや外側の位置)に設けられる。
上記によれば、先端部252bの厚さ(例えば、3mm~10mm)に応じた差はあるものの、ジョイスティック212を操作する指が上記球面とほぼ同じ位置に配置される。したがって、ユーザは、ジョイスティック212を操作する指を球面上に置いているような感覚で球状コントローラ200を把持することができるので、ジョイスティック212をより操作しやすくなる。
図28に示すように、本実施形態においては、先端部252bは、ジョイスティック212が操作されている状態と操作されていない状態とのいずれにおいても、基準球面に重なる位置に位置する。換言すれば、先端部252bは、ジョイスティック212が操作されている状態と操作されていない状態とのいずれにおいても、筐体211の中心からの距離が上記半径距離となる位置に設けられる。なお、本実施形態においては、軸部252が可動範囲内のいずれの傾倒角度にある状態においても、先端部252bは、基準球面に重なる位置に位置する。これによれば、ユーザは、軸部252の傾倒状態にかかわらず、ジョイスティック212を操作する指を球面上に置いているような感覚でジョイスティック212を操作することができる。これによって、ジョイスティック212の操作感をより向上することができる。
(加速度センサの配置について)
図27に示すように、本実施形態においては、球状コントローラ200は、筐体211の中心付近に設けられる慣性センサ(例えば、加速度センサ247)を備える。これによれば、慣性センサは、上下方向、左右方向、および前後方向の3軸方向について等しい条件で検出を行うことができる。これによって、慣性センサによる検出精度を向上することができる。
(充電池の配置について)
図27に示すように、本実施形態においては、充電池244は、筐体211の内部に設けられ、具体的には、筐体211の中心Cから充電池244までの距離が、筐体211の中心から振動部271までの距離よりも短くなる位置に設けられる。このように、充電池244は、筐体211の中心付近に設けられる。これによって、コントローラ本体部201の外部からの衝撃が充電池244へ伝達することを低減することができ、その結果、充電池244を安全に保護することができる。
なお、本実施形態においては、メイン基板保持部245においては、メイン基板保持部245を中部分筐体222と接続するためのネジを通す孔が設けられる(図19参照)。ここで、これらの孔は、充電池244を収納する枠部245aの外側に設けられる。そのため、本実施形態においては、コントローラ本体部201の外部からの衝撃が充電池244へ伝達することをより低減することができる。
(振動部の配置について)
本実施形態においては、球状コントローラ200は、下記の構成を備える。
・球状の筐体211
・筐体211の内部に設けられ、振動を発生して当該筐体211を振動させる振動部271
・筐体211の内部であって、振動部よりも当該球状の筐体の中心に近い位置に設けられる慣性センサ(具体的には、加速度センサ247)
・押し下げることが可能であって、筐体211の中心Cに関して振動部271の反対側(具体的には、筐体211の中心Cと振動部271とを通る直線に垂直であって中心Cを含む平面(すなわち、xz平面)を基準として、筐体211において振動部271の反対側)であって当該筐体211上の位置に設けられる操作面213を有する操作部
・操作部への操作に関する情報および慣性センサから出力される情報を外部に送信する送信部(後述する通信部323)
なお、「筐体211の中心Cに関して振動部271の反対側の位置」とは、振動部271の中心と筐体211の中心とを通る直線に垂直であって当該筐体211の中心を含む平面(すなわち、xz平面)を基準として、当該振動部271と反対側の位置を意味する。
なお、上記において、「(慣性センサが)振動部よりも球状の筐体の中心に近い位置に設けられる」とは、筐体211の中心Cから慣性センサまでの距離が、当該中心Cから振動部271までの距離よりも短い位置に設けられることを意味し、より具体的には、慣性センサの下端から筐体211の中心Cまでの距離が、振動部271の上端から筐体211の中心Cまでの距離よりも短いことを意味する。
上記の構成によれば、慣性センサを筐体211の中心付近に配置することによって、上述のように、慣性センサによる検出精度を向上することができる。また、慣性センサを振動部271から離して配置することによって、慣性センサは振動部271による振動の影響を受けにくくなる。これによって、慣性センサによる検出精度を向上することができる。また、操作部と振動部271とを筐体211の中心に関して反対側に配置することによって、振動部271の振動が操作部に伝わりにくくすることができる。これによって、操作部に対する操作が振動の影響を受けにくくなり、操作部に対する操作の操作性を向上することができる。
上記「操作部」は、本実施形態においては、操作面213が押し下げられたことに応じて動くことが可能な可動部(具体的には、キートップ235)を有する構成である。すなわち、本実施形態においては、上記可動部を含む入力デバイスである。ただし、上記「操作部」は、任意の入力デバイスであってよい。例えば、他の実施形態においては、操作部は、ジョイスティック212と同様のアナログスティックであってもよいし、十字キーであってもよいし、押下ボタンであってもよい。
また、本実施形態においては、球状コントローラ200は、キートップ235を含む第1入力デバイスを上記操作部として備えるとともに、第1入力デバイスの他に第2入力デバイス(具体的には、ジョイスティック212)を備える構成であった。ここで、他の実施形態においては、球体コントローラ200は、第1入力デバイスを備え、第2入力デバイスを備えていない構成であってもよい。例えば、他の実施形態においては、本実施形態における操作面213の位置に開口(すなわち、上記開口211aと同様の開口)が設けられ、上記操作部として、当該開口からジョイスティック212が露出するように設けられてもよい。このとき、球状コントローラ200は操作面213およびキートップ235を備えていない構成であってもよい。
また、球体コントローラ200が、上記操作部としての第1入力デバイスと、上記第2入力デバイスとを備える場合、第1入力デバイスと第2入力デバイスとは、同じ種類の入力デバイスであってもよいし、本実施形態のように異なる種類の入力デバイスであってもよい。例えば、他の実施形態においては、球状コントローラ200は、筐体211上において、上記操作面213と、当該操作面213とは異なる位置に2つ目の操作面とを有していてもよい。このとき、球状コントローラ200は、上記操作部として、キートップ235を含む第1入力デバイスを備えるとともに、当該第1入力デバイスと同じ種類の第2入力デバイス(すなわち、上記2つ目の操作面が押し下げられたことに応じて動くことが可能なキートップを含む入力デバイス)を備えていてもよい。
上記「外部へ送信する」とは、本実施形態においては、本体装置2へ送信することであるが、任意の装置へ送信することであってよい(後述する“[3.変形例]”参照)。
図27に示すように、振動部271は、筐体211の中心Cと下端Bとの間に設けられる。振動部271は、筐体211の中心Cよりも下側に配置される。ここで、本実施形態においては、振動部271は、筐体211の中心Cよりも上側に配置される各構成要素(具体的には、キートップ235、キーラバー236、サブ基板237、サブ基板保持部238、充電池244、および、ジョイスティック212)よりも重い。また、振動部271は、当該各構成要素の重量の和よりも重くてもよい。
上記より、本実施形態においては、球状コントローラ200(具体的には、コントローラ本体部201)の重心位置は、筐体211の中心Cと当該筐体211の表面における下端Bとの間に位置する。なお、本実施形態においては、筐体211の下端Bを、筐体211の表面のうちの接地部位と言うことができる。なお、「重心位置が中心Cと下端Bとの間に位置する」とは、通信Cと下端Bとを結ぶ直線の方向(すなわち、上下方向)に関する重心の位置が、当該方向に関する中心Cの位置と、当該方向に関する下端Bの位置との間となることを意味する。つまり、重心位置は、中心Cと下端Bとを結ぶ線分上に位置する必要はない。したがって、他の実施形態においては、筐体211の下端Bが必ずしも接地部位とならなくてもよく、下端Bからずれた位置が接地部位となってもよい。
上記によれば、球状であるコントローラ本体部201を、外力を加えない状態で水平面に載置した場合には、コントローラ本体部201は、下端Bが水平面に接する姿勢で載置される。換言すれば、コントローラ本体部201は、外力が加えられない状態で水平面に載置された場合、方向入力における下方向(すなわち、上記「方向入力における上方向」の反対方向)と、重力方向とが実質的に一致する姿勢で載置される。また、ユーザが、筐体211のうちで下端Bとは異なる位置が接触する姿勢でコントローラ本体部201を水平面に載置した場合には、コントローラ本体部201は、自動的に(換言すれば、自然に)姿勢を変えて接地部位(すなわち、下端B)が水平面に接する姿勢となる。
ここで、コントローラ本体部201は、球状であることから、コントローラ本体部201の外形形状からのみでは上下の向きがユーザにとって認識しづらくなるおそれがある。これに対して、本実施形態によれば、ユーザは、コントローラ本体部201を水平面に載置することで上下の向きを確認することができるので、球状コントローラ200の上下の向きをユーザにとってわかりやすくすることができる。
なお、本実施形態においては、上記各構成要素よりも重い振動部271を用いて、球状コントローラ200の重心位置を調整することができる。具体的には、筐体211の中心と接地部位との間に振動部271を設けることによって、重心位置を当該中心よりも下方に配置することができる。このように、本実施形態においては、錘を用いなくても球状コントローラ200の重心位置を設定することができるので、球状コントローラ200の構成を簡易化することができる。
なお、本実施形態においては、コントローラ本体部201の重心位置は、筐体211の中心Cに関して振動部271側に位置する、と言うこともできる。すなわち、コントローラ本体部201の重心位置は、筐体211の中心Cと振動部271の中心とを通る直線(すなわち、上下方向の直線)に垂直であって当該中心Cを含む平面(すなわち、xz平面)よりも振動部271側に位置する。他の実施形態においては、コントローラ本体部201の重心位置は、筐体211の中心Cと下端Bとを結ぶ線分上でなくてもよく、上記平面よりも振動部271側となる任意の位置であってもよい。これによっても本実施形態と同様、ユーザは、コントローラ本体部201を水平面に載置することで上下の向きを確認することができる。
本実施形態においては、上記接地部位は、筐体211においてジョイスティック212が設けられる位置とは異なる位置であって、当該筐体211の中心に関して、操作面213と反対側の位置である。ここで、「筐体211の中心に関して操作面213の反対側の位置」とは、操作面213の中心と筐体211の中心とを通る直線に垂直であって当該筐体211の中心を含む平面(すなわち、xz平面)を基準として、当該操作面213と反対側の位置を意味する。なお、振動部271は、操作面213から筐体211の中心へと延びる直線の延長線上に設けられる、と言うこともできる。
上記によれば、コントローラ本体部201が外力が加えられない状態で水平面に載置された場合には、操作面213が上向きとなる姿勢でコントローラ本体部201が載置される。これによれば、コントローラ本体部201が水平面に載置された場合において操作面213の位置がユーザにわかりやすくなる。また、上記によれば、操作面213が水平面に接触する可能性が低くなる。そのため、操作面213が水平面に当たってしまった結果、ユーザが意図しないにもかかわらず当該操作面213が操作されてしまう可能性を低減することができる。また、コントローラ本体部201が外力が加えられない状態で水平面に載置された場合に、操作面213を操作可能な姿勢でコントローラ本体部201が載置されるので、操作面213に対する操作を行いやすくすることができる。
本実施形態においては、振動部271は、筐体211の内壁のうちで、接地部位の裏側となる部位に対向する位置に設けられる(図27参照)。これによれば、コントローラ本体部201の重心位置を接地部位に近づけることができるので、外力を加えない状態でコントローラ本体部201を水平面に載置した際に、コントローラ本体部201が接地部位で接地する状態で安定しやすくなる。
本実施形態においては、球状コントローラ200は、筐体211の内部に設けられる充電池244と、上記接地部位とは異なる位置に設けられ、充電池244に電気的に接続される充電端子249とを備える。これによれば、外力が加えられない状態でコントローラ本体部201を水平面に載置した場合に充電端子249が下向きにならないので、ユーザは充電端子249を見つけやすくなり、また、充電端子249に充電機器等を接続しやすくなる。このように、本実施形態においては、ユーザにとって球状コントローラ200の充電を行いやすくすることができ、球状コントローラ200の利便性を向上することができる。
また、本実施形態においては、充電端子249は、筐体211の表面に対して窪んだ位置(すなわち、窪み面245d)に設けられる。これによって、コントローラ本体部201が載置された床に充電端子249が接触する可能性を低減することができる。例えば、床に載置されたコントローラ本体部201が転がった場合でも、床に充電端子249が接触する可能性が低くなる。
本実施形態においては、筐体211は、当該筐体211の裏側に振動部取付部273bを有し、振動部271は、振動部取付部273bに直接固定される(図23参照)。これによれば、振動部271が筐体211(具体的には、下部分筐体223)に直接固定されるので、振動部271による振動を筐体211に対して効率良く伝達することができる。また、コントローラ本体部201が水平面に載置される場合には、振動部271による振動を筐体211を介して水平面にも伝達しやすくすることができる。
本実施形態においては、振動部271は、加速度センサ247が設けられるセンサ電子基板(すなわち、メイン基板246)と間隔を空けて設けられる(図27参照)。つまり、振動部271は、加速度センサ247が設けられる基板とは直接接触しない。これによれば、加速度センサ247は振動部271による振動の影響を受けにくくなる。したがって、加速度センサ247が当該振動を検知することによってコントローラ本体部201の加速度を正確に検知することができなくなる可能性を低減することができる。
本実施形態においては、振動部271は、筐体211(具体的には、下部分筐体223)に直接固定され、加速度センサ247が設けられるセンサ電子基板(すなわち、メイン基板246)を保持するメイン基板保持部245は、当該筐体211(具体的には、中部分筐体222および下部分筐体223)に直接固定される。したがって、振動部271は、加速度センサ247が設けられる基板に対して間接的に接続され、直接的には接続されない。これによって、加速度センサ247が振動部271による振動の影響を受けにくくすることができ、加速度センサ247がコントローラ本体部201の加速度を正確に検知することができなくなる可能性を低減することができる。
(筐体の後側の構成について)
図29は、カバー部215を外した状態におけるコントローラ本体部の一例の背面図である。図29に示すように、カバー部215の内部には、上述の窪み面245dが設けられる。なお、図29においては図示しないが、カバー部215は、上述の棒状部259が、窪み面245dに設けられる孔245fに挿入されることによって、窪み面245dに取り付けられる。なお、図29に示すように、中部分筐体222のカバー部215に隣接する位置には、窪み222aが設けられる。窪み222aは、カバー部215を窪み面245dを覆う状態から取り外す場合に、ユーザが指または爪をカバー部215に引っ掛けやすくする目的で設けられるものである。
また、図29に示すように、窪み面245dには、充電端子249が設けられる。すなわち、上述したように、充電端子249は、窪み面245dの孔から露出するように設けられる。また、窪み面245dには、上中部ユニット290(具体的には、当該窪み面245dを有するメイン基板保持部245)と、下部ユニット270(具体的には、下部分筐体223)とをネジで取り付けるための孔245gが設けられる。
以上のように、本実施形態においては、球状コントローラ200は、部分筐体が有する球面状の第1表面(具体的には、下部分筐体223の表面)に対して窪んだ位置に設けられる窪み面245dを有する。窪み面245dには、上記第1表面を有する下部分筐体223と、当該窪み面245dとを固定するネジが取り付けられる孔245gが形成される(図29参照)。また、球状コントローラ200は、窪み面245dを覆い、球面状の第2表面を有するカバー部215を備える。
上記のように、本実施形態においては、上中部ユニット290と下部ユニット270とを接続するためのネジ孔が、カバー部215によって覆われる。これによれば、コントローラ本体部201を、表面にネジ孔が設けられない構成とすることができる。したがって、本実施形態によれば、コントローラ本体部201の外観を球により近い形状とすることができる。
また、図29に示すように、ストラップを装着可能なストラップ孔211cは、筐体211の後端に形成される。すなわち、ストラップ孔211cは、筐体211の中心から、筐体211の中心からジョイスティック212の操作面252cの中心への方向の反対方向へ延ばした直線上の位置に形成される。これによれば、ジョイスティック212に対する操作の邪魔になりにくい位置にストラップを装着することができる。これによって、球状コントローラ200の操作性を向上することができる。
また、本実施形態においては、図29に示す再起動ボタン214の操作面は、筐体211の表面に対して窪んだ位置に設けられる。これによって、再起動ボタン214が誤って操作されてしまう可能性を低減することができる。なお、他の実施形態においては、再起動ボタン214の操作面は、筐体211の表面に沿って設けられてもよいし、筐体211の表面に対して突出して設けられてもよい。
[2-3.発光に関する構成]
次に、コントローラ本体部201における発光に関する構成について説明する。図30は、コントローラ本体部が発光する様子の一例を示す図である。図30に示すように、本実施形態においては、ジョイスティック212(具体的には、軸部252)が筐体211の開口211aから露出して設けられ、ジョイスティック212の周囲に設けられる拡散シート255(ならびに、その後方の周囲部256および反射部253)が、筐体211の外部から視認可能に設けられる。筐体211の内部の発光部248が発光すると、上述の導光部254内を通った光が当該導光部254の出射面から出射される。これによって、図30に示すように、ジョイスティック212の周囲が光って見える。なお、図30においては、ジョイスティック212の周囲が発光する様子を斜線で示している。以下、導光部254の構成を中心に、コントローラ本体部201における発光の詳細について説明する。
図31は、導光部の一例を示す斜視図である。また、図32は、導光部の一例を示す六面図である。ここで、本明細書においては、説明の便宜上、導光部254を複数の部分に分けて説明を行うものとし、図31および図32においては、各部分の境界となる断面を点線で示している。なお、本実施形態において、導光部254は、一体的に形成されており、上記各部分は別体ではない。ただし、他の実施形態においては、導光部254の各部分が別体で構成されてもよい。
上述したように、導光部254は、周囲部256と、左延伸部257aと、右延伸部257bとを有する。図31に示すように、周囲部256は、四角形状の板状の形状である。また、左延伸部257aは、周囲部256の左側の側面から延びるように設けられ、右延伸部257bは、周囲部256の右側の側面から延びるように設けられる。なお、本実施形態においては、周囲部256と左延伸部257aとの境界となる断面を、第3断面S3とする。
本実施形態においては、導光部254のうちで、前後方向に垂直に設けられる平板状の部分を周囲部256とし、当該平板状の部分から後方に湾曲して延びる部分を延伸部257とする(図31参照)。ただし、他の実施形態においては、周囲部256は平板状の部分のみで構成されなくてもよいし、全体として平板状でなくてもよい。
なお、本実施形態においては、導光部254は、左右対称に構成される。したがって、右延伸部257bの構成は、左延伸部257aと左右が反転している点を除いて同じである。そのため、以下においては、左延伸部257aについて詳細に説明し、右延伸部257bについては詳細な説明を省略する。
[2-3-1.延伸部]
図31および図32に示すように、左延伸部257aは、腕状の形状である。なお、「延伸部が腕状の形状である」とは、少なくとも所定方向について、周囲部256よりも延伸部が細い形状であることを意味する。具体的には、本実施形態においては、左延伸部257aは、周囲部256よりも上下方向について細くなって延びている。延伸部257は、周囲部256から延びるにつれて(換言すれば、周囲部256から離れるにつれて)、上下方向の幅が次第に細くなる部分を有する形状である。そのため、延伸部257は、周囲部256に設けられる腕部と言うこともできる。本実施形態においては、左延伸部257aが腕状の形状であるので、筐体211の内部において他の構成要素を配置する際に左延伸部257aを邪魔になりにくくすることができる。なお、他の実施形態においては、左延伸部257aは、周囲部256から延びるにつれて細くなるように構成されなくてもよく、例えば、周囲部256から延びる方向に垂直な断面の断面積が一定であってもよい。
また、図31および図32の(d)に示すように、左延伸部257aは、周囲部256から延伸して筐体211の内側に向かって反っている。これによって、入射面306を周囲部256よりも筐体211の内側に配置することができる。なお、本実施形態においては、左延伸部257aの全体が筐体211の内側に向かって反っている形状であるが、他の実施形態においては、左延伸部257aの一部が筐体211の内側に向かって反っている形状であってもよい。すなわち、左延伸部257aは、周囲部256から延伸して筐体211の内側に向かって反る部分を有する構成であってもよい。
なお、本実施形態においては、左延伸部257aは、周囲部256から延伸して筐体211の内側に向かって反る部分を有するとともに、腕状の形状を有する。ただし、他の実施形態においては、左延伸部257aは、当該反る部分を有しない腕状の形状であってもよいし、腕状の形状ではなく、当該反る部分を有する形状であってよい。また、左延伸部257aの形状は任意であり、他の実施形態においては、当該反る部分を有さず、腕状の形状でなくてもよい。
また、図22に示すように、左延伸部257aは、左発光部248aに向かって延びるように設けられる。具体的には、本実施形態においては、左延伸部257aの先端部は、左発光部248aの近傍(より具体的には、左発光部248aの上方における近傍)まで延びている。したがって、先端部に設けられる入射面306は、左発光部248aの近傍に配置される。これによって、左発光部248aからの光を効率良く受光することができる位置に入射面306を配置しやすくすることができる。
図31に示すように、左延伸部257aは、第1導光路301、第2導光路302、および、第3導光路303を有する。第1導光路301は、左延伸部257aのうちで、図32に示す入射面306から第1断面S1までの部分である。第2導光路302は、左延伸部257aのうちで、第1断面S1から第2断面S2までの部分である。第3導光路303は、左延伸部257aのうちで、第2断面S2から第3断面S3までの部分である。
上記第1断面S1は、左延伸部257aの上側の外側面における法線方向が上方向となる位置(図31に示す位置p)を含み、入射面306に対して実質的に垂直な断面である。なお、本実施形態においては、入射面306は、上下方向に対して実質的に平行に設けられる。第2断面S2は、左延伸部257a内において第1断面S1と第3断面S3との間であって、入射面306に対して実質的に垂直な断面である。
第1導光路301は、下向きの入射面306を有する(図32参照)。なお、本明細書においては、面の向きとは、当該面の法線方向の向きを指すものとする。本実施形態においては、入射面306は、メイン基板246上に設けられる左発光部248aに対向する位置に設けられる(図22参照)。具体的には、入射面306は、左発光部248aの上方であって、左発光部248aに対して間隔を空けて設けられる。
本実施形態においては、左延伸部257aは、突出部304を有する。図31および図32に示すように、突出部304は、入射面306の側方(ここでは、右側方)から当該入射面306に対して突出する。ここで、突出部304の突出量は、左発光部248aの突出量よりも大きい。すなわち、突出部304が入射面306から突出する長さは、左発光部248aがメイン基板246から突出する長さよりも長い。なお、突出部304は、メイン基板246に接触していてもよいし、接触していなくてもよい。
したがって、本実施形態においては、仮に導光部254が筐体211内において移動し、入射面306が左発光部248aに近づく方向に移動した場合には、上記突出部304がメイン基板246に接触し、入射面306が左発光部248aに接触しなくなる。つまり、本実施形態においては、仮に入射面306を左発光部248aに近づく方向へ動かした場合、当該入射面306が当該左発光部248aに接触する前にメイン基板246に接触する接触部としての役割を、上記突出部304が果たすことになる。これによれば、何らかの理由で筐体211内において導光部254がずれてしまった場合でも、導光部254が発光部248に接触して発光部248を傷つけてしまう可能性を低減することができる。
図31および図32に示すように、第1導光路301は、湾曲した棒状の形状である。具体的には、第1導光路301は、入射面306から、前側に曲がりながら上方向に延びている。換言すれば、第1導光路301は、入射面306から上方向に延びながら前方向に向かって湾曲する形状を有する。そのため、第1導光路301の側面(すなわち、入射面306と第1断面S1とを連結する面)のうちで上側の側面における内壁面307は、前方であって下方を向く(後述する図33参照)。なお、第1導光路301の断面積(具体的には、第1導光路301の側面の法線方向に平行な断面における断面積。換言すれば、入射面306から第1断面S1へ延びる方向に対して垂直な断面における断面積)は、ほぼ一定である。また、当該断面は、入射面306と実質的に同じ四角形である。
図31および図32に示すように、第2導光路302は、湾曲した棒状の形状である。具体的には、第2導光路302は、第1断面S1から、やや下側に曲がりながら前方向に延びている。換言すれば、第2導光路302は、第1断面S1から前方向に延びながら下方向に向かって湾曲する形状を有する。そのため、第2導光路302の側面(すなわち、第1断面S1と第2断面S2とを連結する面)のうちで上側の側面における内壁面308は、下方であって後方を向く(後述する図33参照)。なお、第2導光路302の断面積(具体的には、第2導光路302の側面の法線方向に平行な断面における断面積。換言すれば、第1断面S1から第2断面S2へ延びる方向に対して垂直な断面における断面積)は、ほぼ一定である。また、当該断面は、入射面306と実質的に同じ四角形である。
図31および図32に示すように、第3導光路303は、前方に延びるにつれて上下方向の幅が広くなる形状である。第3導光路303は、前側が広くなった板状の形状であると言うことができる。また、第3導光路303は、前方へ延びるにつれて右側へ曲がっている。
また、第3導光路303には、孔257cが形成される。孔257cは、板状の第3導光路303を、左右方向(前後方向と言うこともできる)に貫通する孔である。図31に示すように、本実施形態においては、孔257cは、後側が尖った形状である。
図33は、左延伸部内を光が通過する様子の一例を模式的に示す図である。なお、本明細書において「模式的に示す」とは、説明対象となる構成要素(例えば、図33においては左延伸部)を見やすくする目的で、当該構成要素の大きさおよび形状や、構成要素間の位置関係を、他の図面とは異なるようにして示すことを意味する。なお、本実施形態においては、左延伸部257aは、入射面306から前方に延びるとともに右側に曲がっているが、図33においては、上下方向および前後方向に関する光の進み方を説明する目的で、左右方向に関する光の曲がりを無視して(換言すれば、左延伸部257aが左右方向に曲がっていないものと仮定して)説明を行う。
図33に示すように、左発光部248aから発せられた光は、入射面306を介して左延伸部257aの第1導光路301の内部に進入する(図33に示す矢印参照)。なお、図33においては、点線の矢印によって光の進行方向を示しているが、左延伸部257a内における光の進行方向は、一様ではなく、図33に示す点線の矢印とは異なる方向に進む光もある。
入射面306から入射した光は、第1導光路301の内部においては概ね上方向に進む。ここで、第1導光路301の上側の内壁面307においては、法線方向(図33に示す矢印参照)は、前方であって下方を向く(より具体的には、上に向かうにつれて次第に下方を向く)。したがって、上記内壁面307に光が反射する場合、反射した光は、前側に(換言すれば、前方向に近づくように)進行方向を変化させる(図33に示す点線の矢印を参照)。なお、第1導光路301は90°湾曲している(換言すれば、入射面306と第1断面S1とが実質的に垂直である)ので、第1導光路301の入射面306から入射した光のほとんどは、上記内壁面307のどこかの位置で反射して進行方向を変化させる。以上のように、第1導光路301においては、入射面306から入射した光は、大略的には、上方向から前方向へ進行方向を変えながら第1導光路301内を進む。そして、第1導光路301内の光は、第1断面S1を介して第2導光路302に進入する。
第2導光路302においては、第1断面S1から進入した光は、概ね前方向に進む。ここで、第2導光路302の上側の内壁面308は、法線方向(図33に示す矢印参照)が下方であって後方を向く。したがって、上記内壁面308に光が反射する場合、反射した光は、下側に(換言すれば、下方向に近くなるように)進行方向を変化させる(図33に示す点線の矢印を参照)。このように、第2導光路302においては、第1断面S1から入射した光は、大略的には前方向に進み、一部の光は、上記内壁面308に反射し、下側へ進行方向を変えて第2導光路302内を進む。そして、第2導光路302内の光は、第2断面S2を介して第3導光路303に進入する。
第3導光路303においては、上下方向の幅が広がっているので、第2断面S2よりも上下方向に長い第3断面S3から光が出射される。ここで、第3導光路303には孔257cが設けられる。そのため、孔257cの周となる内壁面に反射した光は、孔257cの上側または下側に進行方向を変化させる(図33に示す点線の矢印を参照)。第3導光路303内を進行する光は、孔257cの上側を通過する光と、孔257cの下側を通過する光とに分けられ、第3断面S3を介して周囲部256に進入する。なお、図33においては、第3断面S3に対して垂直な方向を向く点線の矢印を示しているが、第3断面S3を通過する光の進行方向は当該矢印の方向に限らない。
ここで、左延伸部257aのように、湾曲する導光路内を光が進む場合、湾曲する導光路の外側を進む光の量が、内側を進む光の量よりも多くなる。そのため、仮に第2導光路302において上側の内壁面308が後方を向かない(すなわち、真下方向を向くか、あるいは、前方を向く)ように構成されるとすれば、第3導光路303の上側を進む光が多くなり、下側を進む光が少なくなる。その結果、第3断面S3の上側から多くの光が周囲部に進入し、第3断面S3の下側からは少しの光のみが周囲部256に進入する。このとき、周囲部256の出射面においては、上側と下側で発光量が異なってしまう。その結果、出射面の上側のみが強く光ってしまい、出射面を均一に発光させることができない可能性がある。
これに対して、本実施形態においては、第2導光路302における上側の内壁面308は、下方であって後方を向くように構成される。これによって、第3導光路303において下側を進む光を増加させることができるので、周囲部256の出射面における下側からの発光量を増加させることができる。
なお、第2導光路302における上側の内壁面308が下方であって後方を向く場合、第3導光路303において下側を進行する光が多くなる結果、上側を進行する光が相対的に少なくなるおそれがある。これに対して、本実施形態においては、第3導光路303において孔257cが設けられる。これによって、第3導光路303内において孔257cの上側の内壁面に反射した光は、上側へ進行方向を変えるので、第3導光路303における上側を進行する光を確保することができる。したがって、本実施形態においては、第3断面S3の上側と下側とから均一に光を周囲部256に進入させることができる結果、出射面を均一に発光させることができる。
[2-3-2.周囲部]
図31および図32に示すように、周囲部256には、周囲部256を前後方向に貫通する孔256aが形成される。本実施形態においては、周囲部256の表面(すなわち、前側の面)のうち、孔256aの周囲の領域がコントローラ本体部201の外部から視認可能となるので、当該領域が出射面となる。
図34は、周囲部256の裏側面の一例を示す図である。図34に示すように、周囲部256の裏側面(すなわち、後側の面)には、切り欠き(具体的には、スリット309)が形成される。本実施形態においては、スリット309は、孔256aから所定距離内となる環状の領域に形成される。具体的には、スリット309は、上下方向に延びる直線状の溝である。詳細は後述するが、スリット309は、出射面から出射される光を増加させる目的で設けられる。
図35は、周囲部の断面の一例を模式的に示す断面図である。なお、図35は、上下方向に垂直な断面の一部を示す断面図である。図35に示すように、第3断面S3から周囲部256に進入した光は、出射面256bから出射される。具体的には、第3断面S3から周囲部256に進入した光のうち、前方に進む光は、そのまま(すなわち、反射せずに)出射面256bから出射される(図35に示す点線の矢印A参照)。一方、第3断面S3から周囲部256に進入した光のうち、後方に進む光は、裏側面256cに反射する。ここで、本実施形態においては、裏側面256cにスリット309(図34および図35におけるスリット309aおよび309b)が形成される。そのため、第3断面S3から周囲部256に進入した光のうち、後方に進む光は、スリット309に反射することによって、前方に反射しやすくなる(図35に示す点線の矢印BおよびC参照)。したがって、スリット309を設けることによって、出射面256bから出射される光を増加させることができる。
上記のように、本実施形態においては、周囲部256は、入射面に入射されて延伸部257を介して導光された光は、出射面256bの裏側面256cによって出射面256bの方へ反射する。すなわち、周囲部256は、周囲部256における出射面256bの裏側に、入射面に入射されて延伸部257を介して導光された光を出射面256bの方へ反射する反射面を有すると言うことができる。球状コントローラ200は、この反射面によって出射面から出射される光を増加させることができる。なお、他の実施形態においては、反射面には、必ずしも切り欠きが設けられなくてもよい。切り欠きが設けられない場合であっても、反射面は、光を出射面256bの方へ反射する機能を有している。
また、本実施形態においては、上記反射面には、1以上の切り欠き(具体的には、スリット309)が形成される。これによって、反射面において反射して出射面256bから出射される光を増加させることができる。なお、本実施形態においては、上記切り欠きとして、直線状のスリット309が複数形成されるが、切り欠きの形状および数は任意である。例えば、他の実施形態においては、上記切り欠きは、ドット状の切り欠き(具体的には、断面が半円となる半球形の切り欠き)であってもよく、ドット状の切り欠きが反射面において複数形成されてもよい。
なお、本実施形態においては、周囲部256の左右両側に延伸部257aおよび257bが設けられるので、周囲部256においては、左右両側から光が進入し、当該光が出射面256bから出射される。
ここで、スリット309は、入射面に入射されて延伸部257を介して周囲部256に導光された光の進行方向(ここでは、左右方向)と交差する向きに形成される。具体的には、延伸部257は、周囲部256の外側側面における所定部分(すなわち、左右の端部)から延びており、スリット309は、周囲部256の中心から当該所定部分への方向に垂直な方向(すなわち、上下方向)の成分を有する向きに形成される。これによれば、延伸部257からの光をスリット309に効率良く反射させることができ、その結果、出射面256bから出射される光を増加させることができる。
なお、本実施形態においては、スリット309は、周囲部256の側面に平行な方向(具体的には、上下方向)に実質的に平行に延びるように形成されたが、他の実施形態においては、周囲部256の側面に対して垂直な直線(すなわち、左右方向に延びる直線)と交わる任意の向きに形成されてもよい。換言すれば、スリット309は、上下方向の成分を有する任意の向きに延びるように形成されてもよい。例えば、スリット309は、斜め上方向に延びるように形成されてもよい。これによっても本実施形態と同様、出射面256bから出射される光を増加させることができる。
本実施形態においては、図34および図35に示すように、出射面のうちの外側領域に設けられるスリット309aの間隔は、内側領域に設けられるスリット309bの間隔よりも広い。なお、外側領域とは、出射面のうちで、延伸部(より正確には、周囲部256の左右に設けられる延伸部257aおよび257bのうちで近い方の延伸部)に近い領域であり、具体的には、当該延伸部から所定距離内となる領域である。本実施形態においては、周囲部256の左右両側に延伸部が設けられるので、周囲部256の表面のうちで左右の辺の付近の領域が外側領域となる。内側領域は、出射面のうちで、左右2つの外側領域に挟まれる領域である。
したがって、本実施形態においては、周囲部256の左右の延伸部257aおよび257bから離れた内側領域においては、延伸部257aおよび257bのいずれか一方に近い外側領域よりも、スリット309が形成される密度が高い。ここで、内側領域は、外側領域に比べて延伸部からの光が到達しにくいので、仮に内側領域と外側領域とでスリット309の密度を同じにすると、外側領域からの方が内側領域よりも光が多く出射される。その結果、外側領域と内側領域とで発光量が異なり、出射面を均一に発光させることが難しくなる。これに対して、本実施形態においては、内側領域のスリット309bの密度を外側領域のスリット309aの密度よりも高くすることによって、スリット309bで反射して出射面256bから出射される光(図35に示す矢印C参照)を、スリット309aで反射して出射面256bから出射される光(図35に示す矢印B参照)に対して増加させる。これによって、外側領域の発光量と内側領域の発光量とを近づけることができ、出射面を均一に発光させやすくなる。
以上のように、本実施形態においては、反射面は、切り欠きが第1の間隔で形成される第1領域(具体的には、スリット309bが形成される領域)と、切り欠きが当該第1の間隔よりも狭い第2の間隔で形成される第2領域(具体的には、スリット309aが形成される領域)とを含む。これによって、出射面から出射される光の量を領域毎に調整することができる。さらに、本実施形態においては、第2領域から延伸部257までの距離は、第1領域から延伸部257までの距離よりも短い。これによって、球状コントローラ200は、出射面を均一に発光させやすくなる。
なお、本実施形態においては、周囲部256において切り欠きが形成される密度は、上記第1領域と第2領域との2段階に分けられた。ここで、他の実施形態においては、周囲部256において切り欠きが形成される密度は、3段階以上に分けられてもよい。また、他の実施形態においては、上記密度が連続的に変化するようにスリットが形成されてもよい。なお、上記密度が3段階以上に分けられる態様においては、互いに密度が異なる3つ以上の領域のうちの1つが上記第1領域に相当し、他の1つが上記第2領域に相当する。また、上記密度が連続的に変化する態様においては、密度がある値となる位置(換言すれば、領域)が上記第1領域に相当し、密度が当該ある値よりも低い値となる位置が上記第2領域に相当する。つまり、「反射面は、第1領域と、第2領域とを含む」とは、上記密度が3段階以上に分けられる態様と、上記密度が連続的に変化する態様とを含む意味である。
また、図35においては図示しないが、本実施形態においては、周囲部256の裏側面(換言すれば、筐体211の内側を向く面)には白色の反射部253が設けられる(図19参照)。したがって、白色の反射部253によって、周囲部256の裏側面から周囲部256の後方に透過する光、および、反射部253に吸収される光を減少することができる。その結果、出射面256bから出射される光を増加することができる。
図36は、発光部における発光素子の配置の一例を示す図である。本実施形態においては、図36に示すように、左発光部248aは、3つの発光素子(例えば、LED)311~313を含む。各発光素子311~313は、互いに異なる色の光を発する。具体的には、発光素子311は赤色の光を発し、発光素子312は緑色の光を発し、発光素子313は青色の光を発する。左発光部248aの各発光素子311~313からの光は、それぞれ入射面306を介して導光部254内を進み、出射面256bから出射される。このとき、各発光素子311~313による各色の光が混合されて出射面256bから出射されるので、混色された光が出射面256bから出射される。これによって、球状コントローラ200は、様々な色の光を発することができる。
本実施形態においては、左発光部248aは、各発光素子311~313が入射面306の横方向に沿って並んで配置されるように設けられる(図36参照)。ここで、入射面の横方向とは、四角形の入射面における2つの辺の方向のうちで、コントローラ本体部201における左右方向に近い方の方向である。なお、本実施形態においては、入射面の横方向は、コントローラ本体部201における左右方向と一致していないが、他の実施形態においては、入射面の横方向は、コントローラ本体部201における左右方向と一致していてもよい。
ここで、本実施形態においては、導光部254の左延伸部257aは、上記入射面306の横方向から見て湾曲する形状を有している(図35参照)。そのため、仮に入射面306の縦方向(すなわち、入射面306の横方向に垂直な方向)に並んで各発光素子311~313が配置されるとすれば、各発光素子311~313による各色の光は、入射面306の縦方向について異なる位置から入射されやすくなる。このとき、各色の光は、第2導光路302および第3導光路303における上下方向に関して異なる経路を通りやすくなるので、左延伸部257a内において十分に混合されない。その結果、第3断面S3における上側と下側とで異なる色の光が出射され、周囲部256における出射面256bにおいても発光される光の色が上側と下側とで異なって見える可能性がある。
これに対して、本実施形態においては、各発光素子311~313は、入射面306の横方向に並んで配置される。つまり、各発光素子311~313は、入射面306の縦方向についてはほぼ同じ位置に配置されるので、各発光素子311~313による各色の光は、第2導光路302および第3導光路303における上下方向に関して同じ経路を通りやすくなり、その結果、周囲部256における出射面256bにおいて発光される光の色が上側と下側とで異なって見える可能性を低減することができる。
なお、図36においては、左発光部248aにおける各発光素子311~313に関する配置について説明したが、右発光部248bにおける各発光素子に関する配置も左発光部248aと同様である。すなわち、右発光部248bは、赤色、緑色、および青色の光を発する3つの発光素子を含み、3つの発光素子は、右延伸部257bの入射面における横方向に並んで配置される。これによって、右発光部248bからの光が出射面256bから発光される場合に、光の色が上側と下側とで異なって見える可能性を低減することができる。
[2-3-3.発光に関する構成]
以上のように、本実施形態においては、球状コントローラ200は、下記の構成を備える。
・開口211aが形成される筐体211
・少なくとも一部が開口211aから露出する操作部(具体的には、ジョイスティック212)
・筐体211の内部に設けられ、光を発生する発光部248
・発光部248から発生した光が入射される入射面(例えば、入射面306)と、当該入射面に入射された光を筐体211の外部へ出射する出射面(すなわち、出射面256b)とを有する導光部254
ここで、導光部は、出射面を有し、操作部の周りを囲むように設けられる周囲部256と、周囲部256から延伸して設けられ、先端部(より具体的には、周囲部256に連続する側と反対側の端部)に入射面を有する延伸部257とを有する。
上記の構成によれば、導光部254が延伸部257を備えることによって、出射面とは異なる位置に入射面を配置することができる。これによって、発光部248の配置に関する自由度を向上することができる。例えば、操作部から離れた位置に発光部を配置することも可能となる。
なお、上記「(周囲部が)操作部の周りを囲むように設けられる」とは、周囲部が操作部の全周を完全に囲む態様に限らず、操作部の周りにおいて隙間が形成されて周囲部が設けられる態様を含む意味である。また、上記「(周囲部が)操作部の周りを囲むように設けられる」とは、周囲部と操作部との間隔を規定する意味ではなく、周囲部と操作部とが接触している態様と、周囲部と操作部とが接触していない態様との両方を含む意味である。
本実施形態においては、延伸部257は、湾曲する部分(例えば、第1導光路301および第2導光路302)を有しているが、屈折する部分を有する構成であってもよい。つまり、延伸部257は、湾曲する部分と屈折する部分との少なくともいずれか一方を有する構成であってもよい。これによれば、出射面とは異なる位置に入射面を配置することができるので、発光部の配置に関する自由度を向上することができる。
本実施形態においては、入射面は、出射面が向く方向(すなわち、前方向)と反対の方向とは異なる方向(すなわち、下方向)を向く(図32参照)。換言すれば、入射面は、出射面が向く方向に対して平行以外の方向を向く。入射面は、当該入射面に沿った平面が出射面に沿った平面と交わる向きに設けられる、とも言うことができる。また、入射面は、当該入射面の法線方向(すなわち、下方向)と、出射面の法線方向(すなわち、前方向)とのなす角が180度以外の角度となる向きに設けられる、とも言うことができる。具体的には、本実施形態においては、出射面は、入射面に対して実質的に垂直に設けられる。すなわち、本実施形態においては、出射面は前方向を向くのに対して、入射面は下方向を向いて設けられる。なお、他の実施形態においては、入射面は、必ずしも出射面に対して実質的に垂直に設けられる必要はない。例えば、他の実施形態においては、当該入射面の法線方向は、出射面の法線方向に対して45°の向きであってもよいし、120°の向きであってもよい。
上記によれば、発光部248を配置する向きの自由度を向上することができる。例えば、本実施形態のように前方向に光を出射する場合において、上方向に光を出射するように発光部248を配置することができる。
本実施形態においては、球状コントローラ200は、発光部248が設けられる電子基板(すなわち、メイン基板246)を備え、当該電子基板は、筐体211の内部において、出射面とは異なる向き(すなわち、上向き)を向いて設けられる(図19参照)。具体的には、本実施形態においては、電子基板は、出射面に対して実質的に垂直に設けられる。このように、発光部248が電子基板に設けられる場合には、上記導光部によって、電子基板の配置の自由度を向上することができる。本実施形態においては、出射面は前方向を向くのに対して、電子基板は上下方向を向くように設けることができる。
本実施形態においては、延伸部257は、周囲部256の外周(具体的には、左右の側面)から、当該外周よりも外側に向かう方向であって、筐体211の内側に向かう方向へ延びる(図19および図31参照)。換言すれば、延伸部257は、周囲部256の外周から、当該外周よりも外側へ延びるとともに、筐体211の内側に向かう方向へ延びる。これによれば、周囲部256の裏側(換言すれば、出射面の裏側)に、発光部248とは異なる部品を配置することができる。本実施形態においては、周囲部256の裏側には、ジョイスティック212の土台部251が設けられる。このように、本実施形態によれば、筐体211内における部品の配置の自由度をより向上することができる。
本実施形態においては、延伸部257は、下記(a)~(c)の部分を有する。
(a)入射面から、当該入射面の向きに垂直となる当該延伸部の断面(例えば、第1断面S1)までの第1導光部分(例えば、第1導光路301)
(b)第1導光部分に連続する第2導光部分(例えば、第2導光路302)
(c)一端が第2導光部分に連続し、他端が周囲部に連続し、当該一端から当該他端に向かうにつれて、入射面の向きに平行な方向(すなわち、上下方向)についての幅が広がっている第3導光部分(例えば、第3導光路303)
また、第2導光部分は、入射面の向きとは反対側の壁面(すなわち、上側の壁面)において、上記断面とのなす内角が90°未満となる壁面(例えば、図33に示す内壁面308)を有する。
上記の構成によれば、第2導光部分における上記壁面によって、入射面の向きと同じ側に光の進行方向を変化させることができる。これによって、第3導光部分から周囲部に進入する光を、入射面の向きに平行な方向に関して均一に近づけることができる。
本実施形態においては、延伸部257には、入射面から入射された光の経路を変化させることが可能な孔(例えば、孔257c)が形成される。この孔によって、延伸部257から周囲部256に進入する光の経路を調整することができる。さらに、本実施形態においては、上記孔は、延伸部257のうちで、入射面に垂直な方向についての幅が周囲部256に近づくにつれて広がった導光部分(例えば、第3導光路303)を有する。これによれば、上記孔によって、上記導光部分を進行する光を、当該孔の一方側を通過する光と、他方側を通過する光とに分けることができる。その結果、第3導光部分から周囲部に進入する光を均一に近づけることができる。
なお、本実施形態においては、上記導光部分に形成される上記孔(例えば、孔257c)は、周囲部256から遠い側の端部が、先端に近づくにつれて細くなる形状である(図33参照)。これによれば、当該孔の壁面に反射した光が入射面の方へ進む可能性を低減することができる。その結果、出射面から出射される光の量を増加させることができる。
本実施形態においては、筐体211は、上記導光部分に形成される上記孔(例えば、孔257c)に係合する係合部(例えば、図19に示す爪部243b)を有する。これによれば、上記孔によって、第3導光部分から周囲部に進入する光を均一に近づけることができるとともに、筐体211に対して導光部254の位置がずれる可能性を低減することができる。
本実施形態においては、球状コントローラ200は、発光部248として、第1発光部(すなわち、左発光部248a)と、当該第1発光部とは異なる位置に設けられる第2発光部(すなわち、右発光部248b)とを備える。また、導光部254は、延伸部257として、第1延伸部(すなわち、左延伸部257a)と、第2延伸部(すなわち、右延伸部257b)とを有する。第1延伸部は、周囲部256から延伸して設けられ、第1発光部に対向する位置に第1入射面(すなわち、入射面306)が設けられる。第2延伸部は、周囲部256から延伸して設けられ、第2発光部に対向する位置に第2入射面が設けられる(図22参照)。このように、本実施形態においては、2つの発光部のそれぞれに対応する延伸部を設け、2つの延伸部からの光を1つの出射面から出射させることができるので、出射面から出射される光の量を増加させることができる。
本実施形態においては、上記第1延伸部は、周囲部256の所定方向における一方側(具体的には、左側)から延伸して設けられ、第2延伸部は、当該周囲部256の当該所定方向における他方側(具体的には、右側)から延伸して設けられる。これによれば、出射面からの出射される光に偏りが生じる可能性を低減することができる。
本実施形態においては、第1延伸部および前記第2延伸部は、操作部(すなわち、ジョイスティック212)を挟んで設けられる(図19参照)。すなわち、第1延伸部および前記第2延伸部は、当該第1延伸部と当該第2延伸部との間に操作部が位置するように設けられる。これによれば、筐体211内において延伸部と操作部とを効率良く配置することができる。例えば、本実施形態においては、ジョイスティック212を避けつつ、他の構成要素の邪魔になりにくい位置に延伸部257を配置することができる。
本実施形態においては、球状コントローラ200は、出射面の少なくとも一部に重なるように当該出射面上に設けられ、出射面から出射される光を拡散する拡散部(具体的には、拡散シート)を備える。これによって、出射面から出射される光を均一に近づけることができる。例えば、本実施形態においては、出射面の裏側に設けられるスリット309の部分がスリット309以外の他の部分に比べて明るく見える可能性があるが、拡散部によって、この可能性を低減することができる。
本実施形態においては、発光部248は、第1色の光を発生する第1発光素子と、前記第1色とは異なる第2色の光を発生する第2発光素子とを有する。導光部254は、入射面に入射された第1色の光と第2色の光とが混合された光を出射面から出射する。したがって、球状コントローラ200は、出射面から出射する光の色のバリエーションを増加させることができる。なお、本実施形態においては、1つの発光部248は、3つの発光素子を有する構成であるが、他の実施形態においては、1つの発光部248は、2以上の任意の数の発光素子を有していてもよいし、1つの発光素子のみを有していてもよい。
本実施形態においては、延伸部257は、所定方向(すなわち、入射面の横方向)から見て湾曲する部分(屈折する部分でもよい)を有する。このとき、上記第1発光素子および上記第2発光素子は、上記所定方向に並んで配置される。これによれば、出射面から出射される色が出射面の位置によって異なって見える可能性を低減することができる。
[2-4.ストラップ部の構成]
次に、図8および図9を参照して、ストラップ部202について説明する。図8および図9に示すように、ストラップ部202は、ストラップ紐401を有する。ストラップ紐401は、ロープ状あるいはベルト状の紐状部材であり、環状に構成される。ストラップ紐401は、コントローラ本体部201をユーザが把持する時に、ストラップ部202を手首に通すために用いられる。
本実施形態においては、ストラップ部202は、コントローラ本体部201に対して固定的に取り付けられる。詳細は後述するが、コントローラ本体部201の内部には、ストラップ取付軸(すなわち、図20のストラップ取付軸245c)が設けられる。また、図10の(f)に示すように、コントローラ本体部201の筐体211の表面には、ストラップ孔211cが設けられる。ストラップ紐401は、上記ストラップ取付軸にストラップ紐401を通した状態で、ストラップ孔211cから筐体211の外側に延びるように設けられる。これによって、本実施形態においては、ストラップ部202をコントローラ本体部201に対して固定的に装着することができる。本実施形態によれば、ストラップ部202をコントローラ本体部201に対して強固に装着することができる。
なお、他の実施形態においては、球状コントローラ200は、ストラップ部を着脱可能に取り付けることが可能な構成であってもよい。例えば、他の実施形態においては、上記ストラップ取付軸に対してストラップ紐が着脱可能に取り付けられてもよい。
図8および図9に示すように、ストラップ部202は調整部403を有する。調整部403は、ストラップ紐401による輪の大きさを調整するための部材である。具体的には、調整部403には2つの孔が設けられ、各孔にはストラップ紐401が通される。調整部403は、ストラップ紐401のうちで調整部403の孔を通る部分を押圧することによって、ストラップ紐401を調整部403に対して固定する。これによって、調整部403を基準として、コントローラ本体部201に取り付けられる側とは反対側におけるストラップ紐401によって輪が形成される。ユーザは、球状コントローラ200を使用する際、この輪に手を通した状態でコントローラ本体部201を把持する。
ここで、本実施形態においては、調整部403は、調整ボタン403aを有している(図9参照)。調整部403の具体的な機構は任意であるが、本実施形態においては、調整部403は、調整ボタン403aが押下されていない状態において、ストラップ紐401のうちで上記孔を通る部分を押圧し、調整ボタン403aが押下されている状態において、ストラップ紐401を押圧しない。したがって、ユーザは、調整ボタン403aを押下した状態では、ストラップ紐401に対して調整部403を容易に移動させることができ、調整ボタン403aが押下されない状態では、ストラップ紐401に対して調整部403を固定する(換言すれば、移動させにくくする)ことができる。
以上より、ユーザは、ストラップ紐401によって形成される輪の大きさを調整することができる。例えば、ユーザは、コントローラ本体部201を把持する手の手首からストラップ部202が外れないように、ストラップ紐401による輪の大きさを、調整部403を用いて調整する。
図8および図9に示すように、ストラップ部202は指掛部404を有する。指掛部404は、リング状の一部が切り欠かれた形状を有する。指掛部404は、ストラップ紐401に取り付けられる。具体的には、指掛部404は、ストラップ紐401のうちで、コントローラ本体部201に取り付けられる部分と、調整部403に取り付けられる部分との間に設けられる。なお、指掛部404は、上記2つの部分の間で移動可能に取り付けられる。
ユーザは、コントローラ本体部201を把持する手のうちのいずれかの指(例えば、中指または薬指)を上記指掛部404に通す。これによって、ユーザが誤ってコントローラ本体部201から手を離してしまった場合でも、指掛部404に指が掛かっていることによって、コントローラ本体部201が手から離れる可能性を低減することができる。
[2-5.電気的構成]
図37は、球状コントローラ200の電気的な接続関係を示すブロック図である。図37に示すように、球状コントローラ200は、制御部321を備える。制御部321は、メイン基板246に設けられる。制御部321は、プロセッサと、データを記憶するメモリとを有している。本実施形態においては、制御部321は、本体装置2との通信処理を制御したり、図37に示す各電気的構成要素に対する電力供給を制御したりする。なお、メモリには、制御動作に用いられるデータが記憶されてもよいし、本体装置2において実行される、球状コントローラ200を用いたアプリケーション(例えば、ゲームアプリケーション)において用いられるデータが記憶されてもよい。
制御部321は、球状コントローラ200が備える入力手段に電気的に接続される。本実施形態においては、球状コントローラ200は、入力手段として、上記ジョイスティック212、検知回路322、上記加速度センサ247、および、上記ボタン検知部258を備える。検知回路322は、上述の操作面213に対する操作が行われた場合にキーラバー236が接点237aに接触したことを検知する検知回路である。制御部321は、入力手段に対して行われた操作に関する情報(換言すれば、データ)を各入力手段から取得する。
制御部321は、通信部323に電気的に接続される。通信部323は、上述のアンテナ291を含み、本体装置2との無線通信を行う。すなわち、制御部321は、通信部323を用いて(換言すれば、通信部323を介して)本体装置2に対して情報(換言すればデータ)を送信したり、通信部323を用いて本体装置2から情報(換言すればデータ)を受信したりする。例えば、制御部321は、ジョイスティック212、検知回路322、および加速度センサ247から取得された情報を、通信部323を介して本体装置2へ送信する。なお、本実施形態においては、通信部323(および/または、制御部321)は、ジョイスティック212に対する操作に関する情報を本体装置2へ送信する送信部として機能する。また、通信部323(および/または、制御部321)は、操作面213に対する操作に関する情報を本体装置2へ送信する送信部として機能する。また、通信部323(および/または、制御部321)は、加速度センサ247から出力される情報を本体装置2へ送信する送信部として機能する。本実施形態においては、通信部323は、本体装置2との間で、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行う。
なお、他の実施形態においては、通信部323は、無線通信に代えて、本体装置2と有線通信を行うものであってもよい。また通信部323は、本体装置2と無線通信を行う機能と、有線通信を行う機能との両方の機能を有していてもよい。
制御部321は、球状コントローラ200が備える出力手段に電気的に接続される。本実施形態においては、球状コントローラ200は、出力手段として、上記振動部271および上記発光部248を備える。制御部321は、出力手段による動作を制御する。例えば、制御部321は、上記入力手段から取得される情報を参照することによって、当該入力手段に対する操作に応じて、出力手段による動作を制御してもよい。例えば、制御部321は、操作面213が押下されたことに応じて、振動部271を振動させたり、発光部248を発光させたりしてもよい。また例えば、制御部321は、上記通信部323を介して本体装置2から受信された情報に基づいて、出力手段による動作を制御してもよい。すなわち、制御部321は、本体装置2からの制御指令に従って、振動部271を振動させたり、発光部248を発光させたりしてもよい。また、本体装置2は、振動部271を振動させるための波形を示す信号を球状コントローラ200へ送信し、制御部321は、当該波形に従って振動部271を振動させるようにしてもよい。すなわち、通信部323のアンテナ291は、振動部271を振動させるための信号を外部(すなわち、本体装置2)から受信し、振動部271は、アンテナ271によって受信された信号に基づいて振動してもよい。なお、本実施形態においては、振動部271は、音を出力することが可能なボイスコイルモータであるので、制御部321は、上記波形に従って振動部271から音を出力することも可能である。
制御部321は、充電池244に電気的に接続される。制御部321は、充電池244から各入力手段、各出力手段、および、通信部に対する電力供給を制御する。なお、充電池244は、各入力手段、各出力手段、および、通信部に対して直接接続されていてもよい。本実施形態においては、制御部321は、ボタン検知部258から取得された情報(すなわち、再起動ボタン214が押下されているか否かを示す情報)に基づいて上記電力供給を制御する。具体的には、再起動ボタン214が押下されている場合(換言すれば、押下されている間)、充電池244から各入力手段、各出力手段、および、通信部に対する電力供給を停止する。また、制御部321は、再起動ボタン214が押下されていない場合(換言すれば、押下されていない間)、充電池244から各入力手段、各出力手段、および、通信部に対する電力供給を行う。このように、本実施形態においては、再起動ボタン214は、球状コントローラ200を再起動(換言すれば、リセット)するための指示を行うためのボタンである。再起動ボタン214は、球状コントローラ200を電源のオンオフを制御する指示を行うためのボタンであると言うこともできる。
また、充電池244は、上述の充電端子249に電気的に接続される。充電端子249は、図示しない充電機器(例えば、ACアダプタ等)を接続するための端子である。本実施形態においては、充電端子249は、USBコネクタ(より具体的には、メス側コネクタ)である。本実施形態においては、商用電源が供給されている充電機器が充電端子249に電気的に接続される場合、充電端子249を介して充電池244に電力が供給され、それによって充電池244が充電される。
[3.変形例]
(ジョイスティックに関する変形例)
上記実施形態においては、球状コントローラ200は、方向入力部として、傾けることが可能な軸部を有するジョイスティックを備える構成であった。ここで、他の実施形態においては、球状コントローラ200は、方向入力部として、方向入力を行うことが可能な任意の入力デバイスを備えていてもよい。例えば、上記実施形態における変形例においては、方向入力部は、スライド可能なスライド部を有する入力デバイス(具体的には、スライドスティック)であってもよい。つまり、球状コントローラ200は、スライド可能なスライド部を有し、少なくとも一部が開口211aから露出する方向入力部を備えていてもよい。上記変形例によれば、ユーザは、外形形状が球状のゲームコントローラを用いて、スライド部をスライドさせる方向入力操作を行うことができる。これによって、上記変形例においても上記実施形態と同様、外形形状が球状のゲームコントローラの利便性を向上することができる。また、他の実施形態においては、方向入力部は、十字キーであってもよい。なお、本実施形態においては、傾けることが可能な軸部を有するジョイスティックを用いることによって、筐体211の開口211aを小さくすることができる。これによって、コントローラ本体部201の外観を球により近い形状とすることができる。
(ゲームコントローラの形状に関する変形例)
上記実施形態においては、外形形状が球状となるゲームコントローラ(すなわち、球状コントローラ200)を例として説明した。ここで、他の実施形態においては、ゲームコントローラの外形形状は任意の形状であってもよい。例えば、上述の導光部254によってゲームコントローラの外部へ光を出射する構成は、任意の形状のゲームコントローラに適用することができる。つまり、外形形状が球状ではない任意のゲームコントローラにおいて上記導光部を用いる場合であっても、上記実施形態と同様、発光部の配置に関する自由度を向上することができるという効果を奏する。
(通信に関する変形例)
上記実施形態においては、球状コントローラ200は、情報(例えば、ジョイスティックへの操作に関する情報、および、操作面への操作に関する情報)を外部に送信する送信部(すなわち、通信部323)を備える。ここで、「外部に情報を送信する」とは、ほん対装置2に限らず、球状コントローラ200とは異なる任意の他の装置に情報を送信する態様を含む。すなわち、上記実施形態における変形例においては、球状コントローラ200は、本体装置2とは異なる他の種類の情報処理装置と通信を行うことが可能であってもよい。例えば、球状コントローラ200は、スマートフォンおよび/またはタブレットと無線通信を行うことが可能であってもよいし、本体装置2とは異なる他の種類の携帯ゲーム機と無線通信を行うことが可能であってもよい。また、球状コントローラ200は、他のゲームコントローラ(例えば、上述の左コントローラ3または右コントローラ4)と通信を行ってもよい。このとき、球体コントローラ200からの情報は、当該他のゲームコントローラを介して情報処理装置(例えば、本体装置2)へ送信されてもよい。なお、上記変形例において、球状コントローラ200と他の装置との通信は、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。
(コントローラに関する変形例)
上記実施形態においては、ゲーム用途で用いられるゲームコントローラの一例として球状コントローラ200について説明した。ここで、球状コントローラ200は、ゲーム用途に限らず、他の用途に用いられるものであってもよい。例えば、本体装置2においてゲームプログラムとは異なる情報処理プログラム(例えば、ブラウザ)が実行される場合において、球状コントローラ200は、当該情報処理プログラムに関する操作を行うために用いられるコントローラ(換言すれば、操作装置)であってもよい。