JP2019120408A - 無段変速機用の駆動ベルトのための横断セグメントおよび該横断セグメントを含む駆動ベルト - Google Patents

無段変速機用の駆動ベルトのための横断セグメントおよび該横断セグメントを含む駆動ベルト Download PDF

Info

Publication number
JP2019120408A
JP2019120408A JP2018245209A JP2018245209A JP2019120408A JP 2019120408 A JP2019120408 A JP 2019120408A JP 2018245209 A JP2018245209 A JP 2018245209A JP 2018245209 A JP2018245209 A JP 2018245209A JP 2019120408 A JP2019120408 A JP 2019120408A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
segment
transverse segment
transverse
drive belt
area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018245209A
Other languages
English (en)
Inventor
ラマース ヘールト
Lamers Geert
ラマース ヘールト
ホールツ ヴァルター
Goorts Walter
ホールツ ヴァルター
デ カイパー ディルク−ヤン
De Kuyper Dirk-Jan
デ カイパー ディルク−ヤン
ロンペン ギエル
ROMPEN Giel
ロンペン ギエル
ファン デン ヘーフェル ローベルト
Van Den Heuvel Robert
ファン デン ヘーフェル ローベルト
ヨンカース ヨースト
Jonkers Joost
ヨンカース ヨースト
スフナッカース ヨースト
Schnackers Joost
スフナッカース ヨースト
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Robert Bosch GmbH
Original Assignee
Robert Bosch GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Robert Bosch GmbH filed Critical Robert Bosch GmbH
Publication of JP2019120408A publication Critical patent/JP2019120408A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
    • F16G5/163V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts with means allowing lubrication

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

【課題】ベルト内部におけるスリップによるリングの過度の摩耗を阻止するために、潤滑剤が簡単にリングスタックのリング間に達することができる横断セグメントを提供する。【解決手段】リングスタックと、該リングスタックの周囲に沿って取り付けられた複数の横断セグメント(1)とを備える、無段変速機用の駆動ベルト用の横断セグメント(1)に関する。横断セグメント(1)は、横断セグメント(1)のベース部分(10)の境界面(13)により画定された中心開口(5)を画定している。横断セグメント(1)のベース部分(10)には、境界面(13)から下方に向かって高さ方向に延びる、局所的に厚さを減じられた切欠き領域(18)が設けられている。この切欠き領域(18)は、変速機の運転中に駆動ベルトの湾曲部分において、隣接し合う横断セグメント(1)の間で半径方向外方に向かって潤滑剤を流すための通路を提供する。【選択図】図4

Description

本開示は、2つのプーリと駆動ベルトとを備える無段変速機用の駆動ベルトの部分になるための横断セグメントに関する。このような駆動ベルトは一般的に公知であり、主に2つの変速機プーリの周囲に巻き掛けられてその間で走行するために用いられている。これらのプーリはそれぞれ、可変の幅を有するV字形の溝を画定しており、V字形の溝内において、駆動ベルトの各周縁部分が保持されている。
公知のタイプの駆動ベルトは、鋼から成る横断セグメントの実質的に連続した列を有している。これらの横断セグメントは、複数の無端のベルトまたはリングの周縁部の周囲に取り付けられている。これらの無端のベルトまたはリングは、半径方向で相互に重ねられていて、同様に鋼から成っている。このような各横断セグメントは、中心開口を画定している。この中心開口は、駆動ベルトの半径方向外側に向かって開放していて、このようなリングスタックの各周縁部分を収容しかつ拘束する一方で、横断セグメントが、リングスタックの周囲に沿って移動することを可能にする。駆動ベルトのこの特別なタイプは、たとえば英国特許第1286777号明細書、国際公開第2015169817号および国際公開第2015177372号から公知である。
上記および下記の説明では、軸方向、半径方向および周方向は、環状に配置されているときの駆動ベルトに関して定められている。横断セグメントの厚さ方向および厚さ寸法は、駆動ベルトの周方向で定められており、横断セグメントの高さ方向および高さ寸法は、駆動ベルトの半径方向で定められており、横断セグメントの幅方向および幅寸法は、駆動ベルトの軸方向で定められている。リングスタックの厚さ方向および厚さ寸法は駆動ベルトの半径方向で定められており、リングスタックの幅方向および幅寸法は駆動ベルトの軸方向で定められている。
公知の横断セグメントは、ベース部分と2つのピラー部分とを有している。これらのピラー部分は、横断セグメントの各軸方向側においてベース部分から半径方向外方に向かって、つまり高さ方向に延びている。リングスタックを収容する上述の中心開口は、ベース部分と2つのピラー部分とによりその間に規定されている。ピラー部分の間で、上記の開口はベース部分の上側の境界面により半径方向内方に向かう方向で画定されている。この境界面の中心部分は、少なくとも変速機プーリにおいて、リングスタックの半径方向内側からリングスタックに接触し、かつこのリングスタックを支持する。境界面のこのような中間部分は、典型的には凸状に湾曲されている、つまりクラウニング状に形成されているので、駆動ベルトの運転中に、リングスタックはこのクラウニングの頂部に向かって付勢される。境界面の移行部分が、このような中間部分の軸方向側に提供されていて、境界面の中間部分と、中心開口に面したそれぞれのピラー部分の側面との間の移行部をそれぞれ形成する。典型的には、境界面のこのような移行部分は、同様に凸状に湾曲された中間部分に隣接する凸状に湾曲された領域と、ピラー部分の上述の側面に隣接する凹状に湾曲された領域とを含んでいる。しかし、境界面および移行部分は両方とも、凸状に湾曲された領域を含んでいるが、移行部分は、境界面よりも著しく小さな曲率半径(たとえば0.1よりも小さい係数)で湾曲されていることを考慮されたい。リングスタックの幅は、境界面の中間部分の幅よりも幾らか大きく形成されていてもよく、このことは、駆動ベルトをできるだけコンパクトに設計することを可能にする。この場合、境界面の移行部分の、境界面の中心部分の曲率に対して比較的鋭利な曲率に基づいて、リングスタックと移行部分との間で半径方向にギャップが存在するようになる。この中間部分は、少なくとも駆動ベルトの運転中に境界面がリングスタックの半径方向内側に向かって半径方向外方に向かう方向で押圧された場合に、リングスタックの幅方向の曲率を決定する。
公知の横断セグメントのピラー部分には両方とも、軸方向に延びるフック部分または横断部材が設けられていて、このフック部材または横断部材は、駆動ベルトの半径方向外側に向かって中心開口を部分的にまたは完全に閉じ、したがってリングスタックをその内部に確実に保持するために、ピラー部分の間に設けられている。
半径方向で見て、横断セグメントの外側部分には、実質的に一定の厚さが設けられている。これにより、横断セグメントの内側部分の厚さは、半径方向内方に向かう方向で減少している。上述の内側部分と外側部分との間で、横断セグメントの主体前面は、幅方向で延びる表部分を有している。この面部分は、半径方向で湾曲されており、しばしばロッキングエッジまたは傾動エッジのように呼ばれる。このロッキングエッジは、駆動ベルトにおいて隣接し合う横断セグメントが互いに水平方向を中心として回転することを可能にする一方で、これらの横断セグメントがロッキングエッジにおいて接触したままにする。これにより駆動ベルト全体が、変速機プーリにおいて湾曲された軌道をとることができる。しかし、ロッキングエッジは、横断セグメントのベース部分に配置されていてもよく、好適には横断セグメントのピラー部分に設けられている。
駆動ベルトが変速機において運転中に回転すると、リングスタックの個別のリングは、周方向で互いに対して相対的にしばしばスリップする、つまり移動する。同時に、リングスタックのリングは、リングスタックのテンショニングにより接触させられており、このことはトルクを伝達するための変速機のために要求されている。したがって、このようなリングスリップは、摩擦(力)損失を伴う。ベルト内部のこのような摩擦損失を最小限にするために、かつこのようなスリップによるリングの過度の摩耗を阻止するために、変速機の運転中に駆動ベルトに潤滑剤が供給される。この潤滑剤のいくらかが、リングスタックのリングの間に到達し、その間のスリップ性の接触を潤滑する。
本開示によれば、好適には、駆動ベルトの設計において、潤滑剤が簡単にリングスタックのリング間に達することが実現される。しかし、駆動ベルトの公知の設計では、要求される潤滑剤の流れは横断セグメントの設計により大幅に妨害されている。特に、駆動ベルトの半径方向内側を起点として、このような流れは隣接し合う横断セグメントの間の、そのロッキングエッジにおける接触により大幅に妨害されている。同様に、駆動ベルトの半径方向外側または軸方向側を起点とする場合に、このような流れは、横断セグメントのピラー部分とフック部分とにより大幅に妨害されている。結果として、リングスタックのリング間の摩擦は不都合に高く、かつ/またはリングの不都合な摩耗が変速機における駆動ベルトの運転中に生じ得る。
本開示は、境界面への潤滑剤の流れ、または少なくとも潤滑剤の到達を改善することにある。本開示によれば、ベース部分には、切欠き領域が設けられている。この切欠き領域は、境界面の少なくとも凹状に湾曲された領域において、境界面の少なくとも両方の移行部分に隣接し、かつロッキングエッジの半径方向内方に向かう方向で半径方向に延びている。したがって、切欠き領域は、このような切欠き領域が存在しない場合に比べて、少なくともより簡単に、駆動ベルトの半径方向内側からリングスタックの両方の軸方向側に潤滑剤を流すための通路を画定する。好適には、切欠き領域は、ロッキングエッジに隣接する、つまりロッキングエッジにおいて開始し、軸方向でロッキングエッジから離れる方向に延びている。より好適には、切欠き領域は、実質的に移行部分の軸方向の全幅にわたって延びている。より好適には、切欠き領域は、2つの移行部分の間に延びており、これにより、切欠き領域が、境界面の中間部分にその全軸方向幅にわたって隣接している。本開示による横断セグメントの後者の実施形態では、潤滑剤は好適には駆動ベルトの半径方向内側から、リングスタックの半径方向内側と境界面、特に境界面のクラウニング形成された中心部分との間の接触部にまで流れることができる。
横断セグメントの、切欠き領域における減じられた厚さは、横断セグメントの両側に配置されたロッキングエッジに一致して軸方向で測定される。特に切欠き領域におけるこのように減じられた厚さは、ロッキングエッジにおける厚さに対して相対的に定められ、好適には0.02〜0.25mmである。このことは、切欠き領域における横断セグメントの厚さが、ロッキングエッジにおける厚さよりも、0.02〜0.25mm、好適には0.05〜0.10mm、さらに好適には約0.07mmだけ小さいこと云える。
特に横断セグメントの疲れ強度への切欠き領域による不都合な影響を最小限にするために、切欠き領域は、横断セグメントに設けられたそれぞれの主要面の別の部分に滑らかに合流している。たとえば、切欠き領域における上述の減少された厚さは、切欠き領域が横断セグメントのピラー部分に隣接している箇所におけるゼロ(つまり厚さ減少なし)から、厚さ減少の公称値にまで漸進的に大きくなる。切欠き領域の漸進的な厚さ減少のこのような副領域の間で、横断セグメントの厚さは実質的に一定である。好適には、上述の漸進的な厚さ減少は、境界面のそれぞれの移行部分の軸方向の延在長さにわたって軸方向に延びており、好適には、この軸方向の延在長さの少なくとも2倍〜4倍にわたって延びている。
さらに、切欠き領域は好適には、横断セグメントの主体前面に配置されている。この面にはロッキングエッジも設けられている。この場合、切欠き領域は好適には、半径方向で、横断セグメントの、反対の側に位置する、つまり主体後面に対して相対的に所定の角度で配向されている。この後者の角度は好適には、変速機における駆動ベルトの運転中の駆動ベルトにおける2つの隣接する横断セグメントの相互傾斜の最大角度に一致する。結果として、隣接する横断セグメント間で切欠き領域により形成された通路は、駆動ベルトの湾曲部分において横断セグメントが互いに対して相対的に最大減に傾斜させられた場合でも、半径方向内方に向かう方向で狭められない。
切欠き領域は好適には、公知の典型的に使用される精密打ち抜きプロセスにおいて、横断セグメントの基材から切り出された部分として圧力成形されている。
本開示による上述の新規の横断セグメント設計を、図面に関連して詳しく説明する。
リングスタックおよびこのリングスタックの周囲に沿ってリングスタックに取り付けられた横断セグメントの列から成る駆動ベルトと、2つのプーリとを備える変速機の簡略化された概略的な側面図である。 公知の形式による駆動ベルトを、その周方向に向いた横断面で示す概略図であり、駆動ベルトの横断セグメントのみの別個の側面図を含んでいる。 公知の横断セグメントを拡大した断面で示す概略図である。 本開示による横断セグメントの第1の実施形態で新規の横断セグメントを示す概略図である。 本開示による横断セグメントの第2の実施形態で新規の横断セグメントを示す概略図である。 図5に示した新規の横断セグメントを横断面で示す概略図である。
図1は、たとえば乗用自動車の動力伝達経路において使用するための無段変速機51の中心部分をその横断面で概略的に図示している。この変速機51はよく知られており、少なくとも1つの第1の可変プーリ52と、第2の可変プーリ53とを有している。動力伝達経路において、第1のプーリ52は、電動モータまたは燃焼エンジンのような原動機に連結され、かつこれにより駆動されており、第2のプーリ53は、典型的には複数のギアを介して自動車の被駆動輪に連結され、かつこれを駆動している。
各トラスミッションプーリ52,53は典型的には、それぞれのプーリ52,53のプーリシャフト54,55に固定されている第1の円錐形プーリシーブと、それぞれのプーリシャフト54,55に対して相対的に軸方向に移動可能であり、かつそれぞれのプーリシャフトに回転方向でのみで固定されている第2のプーリシーブとを有している。変速機51の駆動ベルト50は、プーリ52,53の周囲に巻き掛けられている一方で、プーリのプーリシーブの間に収容されている。図1から判るように、変速機51における駆動ベルト50の軌道は、2つの直線部分STと、2つの湾曲部分CTとを含んでおり、駆動ベルト50は、2つの変速機プーリ52,53のそれぞれ1つの周囲に巻き掛けられている。駆動ベルト50は、リングスタック8と、複数の横断セグメント1から構成されている。複数の横断セグメント1は、少なくとも実質的に連続した列で、リングスタックの周囲に沿ってリングスタック8に取り付けられている。単純にするために、図1にはこれらの横断セグメント1のうちの幾つかしか示していない。さらにこれらの横断セグメント1は、たとえばプーリ52,53の直径に関して正しい縮尺で示されていない。
駆動ベルト50において、横断セグメント1は、リングスタック8の周囲に沿って可動である。このリングスタック8は、典型的には、相互に組み付けられた比較的薄くフレキシブルである無端の複数の金属ベルトまたはリングにより構成されている。変速機51の運転中に、駆動ベルト50の横断セグメント1は、第1のプーリ52によって、このプーリ52の回転方向に摩擦により駆動され得る。この駆動された横断セグメント1は、駆動ベルト50のリングスタック8の周方向で先行する横方向セグメント1を押圧し、最終的には第2のプーリ53をやはり摩擦により回転駆動する。横断セグメント1と変速機プーリ52,53との間でこのような摩擦(力)を形成するために、各プーリ52,53の上述のプーリシーブは、互いに向かって押圧され、これにより、ここでは横断セグメント1の軸方向で横断セグメント1に圧迫力が加えられる。この目標を達成するために、各プーリ52,53の可動のプーリシーブに作用する、電気的にコントロール可能かつ液圧式に作用する移動手段(図示せず)が変速機51において設けられている。これらの移動手段は、プーリ52,53において駆動ベルト50のそれぞれの半径方向位置R1およびR2を制御し、したがってプーリ52,53のプーリシャフト54,55の間で変速機51により提供される速度比を制御する。
図2には、公知の駆動ベルト50が概略的に図示されている。図2に左側には、駆動ベルト50が横断面で示されており、図2の右側には、駆動ベルト50の横断セグメント1だけの側面図が含まれている。図2からは、駆動ベルト50の横断セグメント1が概して「V」字に類似して形成されていることが判る。つまり、横断セグメント1は、概してV字形である。言い換えると、横断セグメント1の、変速機プーリ52,53と(摩擦)接触する側面12は、それらのプーリ52,53の円錐形プーリシーブの間で存在する角度にほぼ一致する角度で、相互に配向されている。横断セグメント1のプーリ接触面12は、微視的なプロフィールにより波形に形成されているか、または粗い表面構造を提供されている。これにより、波形プロフィールまたは表面粗さの高い位置にある頂点のみが変速機プーリ52,53と接触するようになっている。横断セグメント設計のこの特別な特徴は、波状プロフィールまたは表面粗さの低い位置にある部分に公知の変速機51において使用される冷却オイルが収容されることを可能にすることによって、駆動ベルト50と変速機プーリ52,53との間の摩擦が最適化されているようにする。
各横断セグメント1は、ベース部分10と2つのピラー部分11とを画定している。それらのうち、ベース部分10は、主に駆動ベルト50の軸方向に延びており、各ピラー部分11は、ベース部分10のそれぞれの軸方向側から、主に駆動ベルト50の半径方向に延びている。各横断セグメント1は、その厚さ方向において、前面2と後面3との間で延びており、これらの前面2および後面3は両方とも、少なくとも概して駆動ベルト50の周方向に向けられている。各横断セグメント1のピラー部分11とベース部分10との間で中心に開口5が画定されている。この場合、リングスタック8の周縁部分が収容されている。半径方向外方に向かって、中心開口5は、横断セグメント1の2つのフック部分9によって部分的に閉じられている。各フック部分は、それぞれのピラー部分11から軸方向で、それぞれ反対の側にあるピラー部分11に向かって延びている。したがって、各フック部分9の、半径方向内方に向かった面部分、つまり下面14は、半径方向外方に向かう方向で横断セグメント1の中心開口5にリングスタックを拘束する。中心開口5の半径方向内側の境界線を形成する、ピラー部分11の間に延びる、ベース部分10の周面の半径方向外方に向かった部分は、以下では境界面13と呼ばれる。
横断セグメント1の両方のピラー部分11には、横断セグメント1の前面2から厚さ方向で突出するピン6と、それぞれのピラー部分11の反対の側、つまり横断セグメント1の後面3に設けられた対応する孔7とが設けられている。駆動ベルト50において、第1の横断セグメント1のピン6が、隣接する第2の横断セグメント1の孔7内に収容されている。隣接し合う横断セグメント1のピン6と孔7とのこの係合により、横断セグメント1は、互いに連結し、駆動ベルト50における横断セグメント1の上述の列において互いに整列する。
駆動ベルト50の横断セグメント1の上述の列において、第1の横断セグメント1の前面2の少なくとも一部は、隣接する第2の横断セグメント1の後面の少なくとも一部に接触する。接触している横断セグメント1は、互いに対して相対的に傾動することができる一方で、横断セグメント1の前面2の軸方向に延びる凸状に湾曲された面部分4における相互の接触は維持される。この面部分4は、以下にロッキングエッジ4と呼ばれる。図2に示した横断セグメント1の側面図において判るように、このような傾動エッジ4の下側、つまり半径方向内方で、横断セグメント1は先細りさせられている。これにより、横断セグメント1のロッキングエッジ4の下側で接触している横断セグメント1のそれぞれのベース部分10間での妨害なしに、このような相対的な揺動を可能にする。図2では、ロッキングエッジ4が横断セグメント1のベース部分10に配置されているが、横断セグメント1のピラー部分11に、ロッキングエッジ4を少なくとも部分的に配置することも公知である。
図2に示し、かつより詳細には図3に示した図2の領域Bの拡大図に示したように、境界面13の中間部分15のみが、リングスタック8の半径方向内側からリングスタック8に接触し、かつ支持する。境界面13のこのような中間部分15は、凸状に湾曲されており、これにより、変速機51における駆動ベルト50の運転中に、リングスタック8が境界面13の中心に向かって押圧される。境界面13の移行部分16は、中間部分15の両軸方向側に設けられており、各移行部分16は、このような中間部分15と、中心開口5に面したそれぞれのピラー部分11の側面17との間の移行部を形成している。移行部分16は、中間部分15に隣接する比較的急な凸状に湾曲された領域と、それぞれのピラー部分11の側面17に隣接している凹状に湾曲された領域とを有している。図3に図示したように、ピラー部分11の側面17は、境界面13の移行部分16の凹状に湾曲された領域に、側面17の同様に凹状に湾曲された領域を介して接続している直線部分を有している。
公知の駆動ベルト50では、横断セグメント1の境界面13と、リングスタック8との間のスライド式の接触部に向かう、運転中に駆動ベルト50の半径方向内側に供給される潤滑剤の流れは、そのロッキングエッジ4において互いに接触する、隣接し合う横断セグメント1同士の接触により大幅にブロックされている。本開示によれば、このような潤滑剤の流れを改善するために、ベース部分10に、切欠き領域18が設けられている。この切欠き領域18は、図4に概略的に示されているように、少なくとも境界面13の両方の移行部分16に隣接し、このような境界面からロッキングエッジ4の半径方向内方へと延びている。この切欠き領域18は、互いに接触する横断セグメント1の間の半径方向の潤滑剤の流れのための通路のために設けられている。
図5は、本開示による横断セグメント1の択一的な実施形態を示している。図5に示した実施形態では、切欠き領域18が、上述の移行部分16に隣接するだけではなく、境界面13の中間部分15の全幅にわたって移行部分16の間に延びている。つまり図5では、ロッキングエッジ4は、部分的に横断セグメント1のピラー部分11に配置され、部分的に横断セグメント1のベース部分10に配置されていることが判る。ベース部分10では、ロッキングエッジ4は、その間に切欠き領域18を設けることによって、2つの部分4−aおよび4−bに分割されている。両軸方向側で、切欠き領域18は、その副領域18aの深さを漸進的に減じることにより、ロッキングエッジの部分4−a,4−bに滑らかに合流している。漸進的な厚さ減少のこのような副領域18aの間で、横断セグメント1の厚さ、つまり切欠き領域18により提供された厚さ減少は実質的に一定である。
図6では、本開示による横断セグメント1のこの後者の実施形態が、横断面C−Cで示されている。図6では、切欠き領域18が、境界面13に隣接し、かつ半径方向内方に向かう方向で延びていることが判る。横断セグメント1の、切欠き領域18を構成する前面2の面部分19は、主体後面3に対して相対的に半径方向で傾斜させられていることが判る。この形式で、駆動ベルトにおいて隣接するセグメント1間の切欠き領域18により形成された潤滑剤のための通路は、これらのセグメント1が駆動ベルト50の湾曲部分において互いに対して相対的に最大減に傾けられている場合に、好適には半径方向内方に向かう方向で狭められない。最適には、切欠き領域18の切欠き領域面19は、主体後面3に対して相対的に、約3度〜約4度までの角度で配向されており、この角度は、変速機における駆動ベルト50の運転中にこの駆動ベルト50において隣接する2つの横断セグメント1の相互の傾斜の典型的な最大角度に一致する。
本開示は、前記説明の全体および添付図面の全ての詳細に加えて、添付の特許請求の範囲の全ての特徴にも関しかつこれらの特徴を含む。請求項における括弧書きの符号は、請求項の範囲を限定するのではなく、単に、それぞれの特徴の拘束しない例として提供されている。請求項に記載された特徴は、場合によって、任意の製品または任意の方法において別々に適用することができるが、これらの特徴の2つ以上のあらゆる組合せを適用することが可能であり得る。
本開示によって表された発明は、明細書に明示的に言及された実施の形態および/または実施例に限定されるのではなく、その補正、変更および実用的な適用、特に当業者の手の届くものも包含する。

Claims (10)

  1. リングスタック(8)と、該リングスタック(8)に摺動可能に配置された複数の横断セグメント(1)とを備える駆動ベルト(50)用の横断セグメント(1)であって、該横断セグメント(1)は、厚さ方向で、当該横断セグメント(1)の前面(2)と後面(3)との間で延びており、前記横断セグメント(1)は、幅方向に延びるベース部分(10)と、該ベース部分(10)の両側から高さ方向で上方に向かって延びる2つのピラー部分(11)と、それぞれのピラー部分(11)から概して他方のピラー部分(11)に向かう方向でそれぞれ延びる2つのフック部分(9)と、を有し、前記横断セグメント(1)に、該横断セグメント(1)の前記前面(2)の、幅方向に延びる凸状に湾曲された部分の形でロッキングエッジ(4)が設けられており、前記横断セグメント(1)の前記ベース部分(10)に、前記ピラー部分(11)の間で上方に向けられた境界面(13)が設けられており、該境界面(13)は、前記駆動ベルト(50)において前記リングスタック(8)に接触するための、中心に配置された中間部分(15)と、少なくとも部分的に凹状に湾曲された2つの移行部分(16)と、を有し、該移行部分(16)は、中心開口(5)に面したそれぞれのピラー部分(11)の側面(17)に接続するために、前記中間部分(15)の両側に設けられている、横断セグメント(1)において、
    前記ベース部分(10)に、前記横断セグメント(1)の前記前面(2)と前記後面(3)との間で前記横断セグメント(1)の部分的に減じられた厚さを有する切欠き領域(18)が設けられており、該切欠き領域(18)は、少なくとも、前記境界面(13)の両方の前記移行部分(16)に、該移行部分(16)の前記凹状に湾曲された領域において接続し、前記切欠き領域(18)は、高さ方向で下方に向かって、少なくとも前記ロッキングエッジ(4)の高さ方向で下側の位置にまで延びていることを特徴とする、駆動ベルト(50)用の横断セグメント(1)。
  2. 前記切欠き領域(18)は、前記境界面(13)の前記中間部分(15)にも隣接している、請求項1記載の横断セグメント(1)。
  3. 前記切欠き領域(18)は、前記境界面(13)に、前記ピラー部分(11)の間の前記境界面(13)の全幅にわたって隣接している、請求項2記載の横断セグメント(1)。
  4. 前記横断セグメント(1)の、前記切欠き領域(18)における前記厚さは、0.02mm〜0.25mm、好適には0.05mm〜0.1mmだけ前記ロッキングエッジ(4)における厚さよりも小さい、請求項1から3までのいずれか1項記載の横断セグメント(1)。
  5. 前記切欠き領域(18)の、該切欠き領域(18)により提供される公称厚さ減少からゼロにまで漸進的に小さくなる厚さ減少を提供する副領域(18a)により、前記切欠き領域(18)は、幅方向で、前記横断セグメント(1)の別の部分に滑らかに合流する、請求項1から4までのいずれか1項記載の横断セグメント(1)。
  6. 幅方向で、前記切欠き領域(18)の前記副領域(18a)は、少なくとも前記境界面(13)の前記移行部分(16)の幅にわたって延びている、請求項5記載の横断セグメント(1)。
  7. 前記切欠き領域(18)は、前記横断セグメント(1)の前記前面(2)に設けられており、前記ロッキングエッジ(4)を中断して、該ロッキングエッジ(4)を少なくとも2つの部分(4−a,4−b)に分割している、請求項1から6までのいずれか1項記載の横断セグメント(1)。
  8. 高さ方向で、前記ロッキングエッジ(4)が部分的に前記ピラー部分(11)に延びていて、部分的に前記ベース部分(10)に延びている、請求項7記載の横断セグメント(1)。
  9. 前記切欠き領域(18)を構成する前記前面(2)の面部分(19)は、前記境界面(13)から高さ方向で下方に向かって見て、前記後面(3)に向かって傾斜させられている、請求項1から8までのいずれか1項記載の横断セグメント(1)。
  10. 前記切欠き領域の面(19)は、前記後面(3)に対して、約3度〜約4度の範囲の角度で傾斜させられている、請求項9記載の横断セグメント(1)。
JP2018245209A 2017-12-30 2018-12-27 無段変速機用の駆動ベルトのための横断セグメントおよび該横断セグメントを含む駆動ベルト Pending JP2019120408A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
NL1042703 2017-12-30
NL1042703 2017-12-30

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019120408A true JP2019120408A (ja) 2019-07-22

Family

ID=64949014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018245209A Pending JP2019120408A (ja) 2017-12-30 2018-12-27 無段変速機用の駆動ベルトのための横断セグメントおよび該横断セグメントを含む駆動ベルト

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP3505790B1 (ja)
JP (1) JP2019120408A (ja)
CN (1) CN209943426U (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6254343U (ja) * 1985-09-25 1987-04-04
JPH04175539A (ja) * 1990-07-25 1992-06-23 Mitsuboshi Belting Ltd 高負荷伝動用ベルト
JP2009150425A (ja) * 2007-12-18 2009-07-09 Toyota Motor Corp ベルト用エレメントおよび伝動ベルト
JP2017516966A (ja) * 2014-05-22 2017-06-22 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh ほぼv字形の横断部材を備える無段変速機用の駆動ベルト

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL142767B (nl) 1970-04-13 1974-07-15 Doornes Transmissie Bv Inrichting voor het overbrengen van een koppel tussen v-vormige schijven.
JPS59103944U (ja) * 1982-12-28 1984-07-12 アイシン・ワ−ナ−株式会社 無段変速機用vベルト
CA2047048C (en) * 1990-07-25 1996-07-30 Takashi Masuda High load force transmission belt
JP4582086B2 (ja) * 2006-12-13 2010-11-17 トヨタ自動車株式会社 無段変速機用ベルト
WO2011076233A1 (en) * 2009-12-23 2011-06-30 Robert Bosch Gmbh Drive belt and transverse element for a drive belt
NL1040791B1 (en) 2014-05-06 2016-02-23 Bosch Gmbh Robert Transverse member for a drive belt for a continuously variable transmission and a drive belt provided therewith.
JP6809368B2 (ja) * 2017-05-16 2021-01-06 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 無段変速機および伝動ベルト

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6254343U (ja) * 1985-09-25 1987-04-04
JPH04175539A (ja) * 1990-07-25 1992-06-23 Mitsuboshi Belting Ltd 高負荷伝動用ベルト
JP2009150425A (ja) * 2007-12-18 2009-07-09 Toyota Motor Corp ベルト用エレメントおよび伝動ベルト
JP2017516966A (ja) * 2014-05-22 2017-06-22 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh ほぼv字形の横断部材を備える無段変速機用の駆動ベルト

Also Published As

Publication number Publication date
CN209943426U (zh) 2020-01-14
EP3505790A1 (en) 2019-07-03
EP3505790B1 (en) 2020-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6580129B2 (ja) ほぼv字形の横断部材を備える無段変速機用の駆動ベルト
JP6861862B2 (ja) 無段変速機用のプッシュベルトおよびプッシュベルトが設けられた変速機
JP3224499U (ja) 無段変速機用の駆動ベルトのための横断セグメント
JP6780002B2 (ja) 無段変速機用の駆動ベルトのための横断部材
NL1040573C2 (en) A continuously variable transmission with pulleys and a drive belt.
JP6008982B2 (ja) 連続可変トランスミッション用の異なるタイプの横断部材を備えた駆動ベルト
JP6195844B2 (ja) 連続可変トランスミッション用の異なるタイプの横断部材を備えた駆動ベルト
JP2019120408A (ja) 無段変速機用の駆動ベルトのための横断セグメントおよび該横断セグメントを含む駆動ベルト
NL1043521B1 (en) A drive belt provided with a plurality of transverse segments and a ring stack that is confined in a central opening of these transverse segments
NL2027233B1 (en) A drive belt provided with a plurality of transverse segments and a ring stack confined in a central opening of these transverse segments
NL2027215B1 (en) A drive belt provided with a plurality of transverse segments and a ring stack confined in a central opening of these transverse segments
CN106461020A (zh) 用于无级变速器的推式带的具有凸出的倾斜区域的横向段
NL1043519B1 (en) A transverse segment for a drive belt, a drive belt including such transverse segment and a continuously variable transmission with the drive belt including such transverse segment
JP2019120407A (ja) 無段変速機用の駆動ベルト用の横断セグメントおよび該横断セグメントを含む駆動ベルト
JP4590850B2 (ja) 平行溝と多重環状溝を備えたベルト/プーリ式無段変速装置
JP2013515916A (ja) 凸面状のプーリシーブを備えたトランスミッションのための駆動ベルト
JP6322992B2 (ja) チェーン式無段変速伝動機構の製造方法
JP2021085530A (ja) 駆動ベルト用の横断セグメント、および横断セグメントを有する駆動ベルトを備える無段変速機

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211208

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220930

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20221213

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20230221

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230523