JP2019119582A - 基材処理装置および蛇行予測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長尺帯状の基材を長手方向に搬送しつ処理する基材処理装置において、処理位置に検出部を配置することなく、処理位置における基材の蛇行を精度よく予測でき、かつ、処理位置における基材の蛇行を示す処理位置関数において、規格化に起因する位相のずれを抑制できる技術を提供する。【解決手段】まず、第1検出位置Paおよび第2検出位置Pbのそれぞれにおいて、基材9の蛇行を示す検出位置関数を算出する。次に、これらの検出位置関数Pa,Pbに基づいて、処理位置P2における基材の蛇行を示す処理位置関数を算出する。これにより、処理位置P2に検出部30を配置することなく、処理位置P2における基材9の蛇行を精度よく予測できる。また、2つの検出位置関数の位相差が、所定の条件に合致する場合に、処理位置関数の位相を補正する。これにより、規格化に起因する位相のずれを、抑制できる。【選択図】図2

Description

本発明は、長尺帯状の基材を搬送しつつ処理する基材処理装置において、搬送経路上の処理位置における基材の蛇行を予測する技術に関する。
従来、長尺帯状の印刷用紙を搬送しつつ、複数の記録ヘッドからインクを吐出することにより、印刷用紙に画像を記録するインクジェット方式の画像記録装置が知られている。この種の画像記録装置では、複数のヘッドから、それぞれ異なる色のインクが吐出される。そして、各色のインクにより形成される単色画像の重ね合わせによって、印刷用紙の表面に多色画像が記録される。また、この種の画像記録装置は、印刷用紙に対するインクの吐出位置を制御するために、印刷用紙の幅方向(長手方向に直交する水平方向。以下同じ)の位置ずれを検出する検出部を有している。
検出部を有する従来の画像記録装置については、例えば、特許文献1,2に記載されている。特許文献1の装置は、複数のラインイメージセンサにより記録媒体の斜行角度を検出し、得られた斜行角度に応じてインクを吐出するタイミングを調整している(請求項1,2,図1等参照)。特許文献2の装置は、用紙のエッジを検出するセンサを2つ以上配置し、一定の時間差を設けたセンサの出力の差分を、補正部にフィードバックしている(請求項1,図1等参照)。
特開2008−155628号公報 特開2003−182896号公報 特開2016−88654号公報
しかしながら、特許文献1,2の装置では、記録ヘッドによる画像の記録位置とセンサによる検出位置とが、印刷用紙の搬送経路上の異なる位置に配置されている。したがって、これらの文献の構成では、記録位置における印刷用紙の幅方向の位置と、センサの検出結果とが正確に一致しない。より高品質の画像を記録するためには、画像の記録位置における印刷用紙の幅方向の位置を把握することが必要となる。ただし、印刷用紙の記録位置には記録ヘッドが配置されているため、記録ヘッドに加えてセンサを配置することは、スペース上困難な場合が多い。特に、印刷用紙の全幅に亘って画像を記録する装置では、センサを配置するスペースが、より制限される。
特許文献3の装置は、記録位置の搬送方向上流側および搬送方向下流側にセンサを配置し、それらのセンサの検出結果から、記録位置での印刷用紙の幅方向の位置を算出している。このようにすれば、記録位置に検出部を配置することなく、記録位置における印刷用紙の幅方向の位置を予測できる。しかしながら、2つのセンサの検出波形を単純に平均化すると、特許文献3の図6のように、得られる波形の振幅は、実際の蛇行波形の振幅よりも、小さくなってしまう。
記録位置における印刷用紙の蛇行を、より精度よく予測するためには、例えば、各センサの検出位置における印刷用紙の蛇行を示す検出位置関数を求め、当該検出位置関数に基づいて、記録位置における印刷用紙の蛇行を示す処理位置関数を算出することが考えられる。これらの検出位置関数および処理位置関数には、例えば、正弦関数が用いられる。
しかしながら、正弦関数に含まれる位相は、コンピュータによる演算処理の便宜上、−π〜+πに規格化された値として扱われる。その場合、検出位置関数の位相から、処理位置関数の位相を算出するときに、算出された位相が実情に合わない値となる場合がある。すなわち、規格化に起因して、処理位置関数における位相にずれが生じる場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、長尺帯状の基材を長手方向に搬送しつつ処理する基材処理装置において、処理位置に検出部を配置することなく、処理位置における基材の蛇行を精度よく予測でき、かつ、処理位置における基材の蛇行を示す処理位置関数において、規格化に起因する位相のずれを抑制できる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、基材処理装置であって、長尺帯状の基材を所定の搬送経路に沿って長手方向に搬送する搬送機構と、前記搬送経路上の所定の処理位置において、基材を処理する処理部と、前記搬送経路上の第1検出位置において、基材の幅方向の位置を示す第1検出値を取得する第1検出部と、前記搬送経路上の前記第1検出位置よりも下流側の第2検出位置において、基材の幅方向の位置を示す第2検出値を取得する第2検出部と、前記第1検出値に基づいて、前記第1検出位置における基材の第1蛇行量を算出するとともに、前記第2検出値に基づいて、前記第2検出位置における基材の第2蛇行量を算出する蛇行量算出部と、前記第1蛇行量の経時変化を所定のモデル関数に当てはめることにより、第1検出位置関数を算出するとともに、前記第2蛇行量の経時変化を前記モデル関数に当てはめることにより、第2検出位置関数を算出する検出位置関数算出部と、前記第1検出位置関数および前記第2検出位置関数と、前記第1検出位置、前記第2検出位置、および前記処理位置の位置関係とに基づいて、前記処理位置における基材の蛇行量の経時変化を示す処理位置関数を算出する処理位置関数算出部と、を備え、前記モデル関数の係数は、規格化された位相を含み、前記第1検出位置関数の位相と前記第2検出位置関数の位相との差が、所定の条件に合致する場合に、前記処理位置関数の位相を補正する位相補正部をさらに備える。
本願の第2発明は、第1発明の基材処理装置であって、前記位相は、−πから+πまでの値に規格化され、前記位相補正部は、前記第1検出位置関数の位相と前記第2検出位置関数の位相との差の絶対値が、πよりも大きい場合に、前記処理位置関数の位相を補正する。
本願の第3発明は、第2発明の基材処理装置であって、前記位相補正部は、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相のいずれか一方の経時変化の延長線上の値と、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相の他方の値とに基づいて、前記処理位置関数の位相を補正する。
本願の第4発明は、第2発明または第3発明の基材処理装置であって、前記位相補正部は、前記絶対値がπよりも大きい場合に、それが前記規格化に起因するものか、それとも前記規格化以外の要因によるものかを判定し、前記規格化に起因するものである場合には、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相のいずれか一方の経時変化の延長線上の値と、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相の他方の値とに基づいて、前記処理位置関数の位相を補正する第1補正処理を行い、前記規格化以外の要因によるものである場合には、前記絶対値がπよりも大きい補正対象時間の付近において、前記処理位置関数の位相を滑らかに繋ぐ第2補正処理を行う。
本願の第5発明は、第4発明の基材処理装置であって、前記位相補正部は、前記補正対象時間の始端または終端において、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相に、+πから−πへの遷移が発生していない場合に、前記第2補正処理を行う。
本願の第6発明は、第1発明から第5発明までのいずれか1発明の基材処理装置であって、前記処理位置関数算出部は、前記搬送経路上の位置と前記係数とが比例関係にあるものとして、前記処理位置関数の前記係数を算出する。
本願の第7発明は、第1発明から第6発明までのいずれか1発明の基材処理装置であって、前記第1検出位置は、前記処理位置よりも、前記搬送経路の上流側に位置し、前記第2検出位置は、前記処理位置よりも、前記搬送経路の下流側に位置する。
本願の第8発明は、第1発明から第7発明までのいずれか1発明の基材処理装置であって、前記処理部は、基材にインクを吐出する画像記録部であり、前記処理位置関数に基づいて、前記画像記録部からのインクの吐出位置を調整する印刷指示部をさらに備える。
本願の第9発明は、第1発明から第7発明までのいずれか1発明の基材処理装置であって、前記処理部は、前記処理位置関数に基づいて、基材の蛇行を補正する蛇行補正部である。
本願の第10発明は、第1発明から第9発明までのいずれか1発明の基材処理装置であって、前記第1検出部および前記第2検出部は、基材のエッジの位置を検出するエッジセンサである。
本願の第11発明は、長尺帯状の基材を所定の搬送経路に沿って長手方向に搬送しつつ、前記搬送経路上の所定の処理位置における基材の蛇行を予測する蛇行予測方法であって、a)前記搬送経路上の第1検出位置において、基材の幅方向の位置を示す第1検出値を取得するとともに、前記搬送経路上の前記第1検出位置よりも下流側の第2検出位置において、基材の幅方向の位置を示す第2検出値を取得する工程と、b)前記第1検出値に基づいて、前記第1検出位置における基材の第1蛇行量を算出するとともに、前記第2検出値に基づいて、前記第2検出位置における基材の第2蛇行量を算出する蛇行量算出部と、c)前記第1蛇行量の経時変化を所定のモデル関数に当てはめることにより、第1検出位置関数を算出するとともに、前記第2蛇行量の経時変化を前記モデル関数に当てはめることにより、第2検出位置関数を算出する工程と、d)前記第1検出位置関数および前記第2検出位置関数と、前記第1検出位置、前記第2検出位置、および前記処理位置の位置関係とに基づいて、前記処理位置における基材の蛇行量の経時変化を示す処理位置関数を算出する工程と、を有し、前記モデル関数の係数は、規格化された位相を含み、e)前記第1検出位置関数の位相と前記第2検出位置関数の位相との差が、所定の条件に合致する場合に、前記処理位置関数の位相を補正する工程をさらに有する。
本願の第12発明は、第11発明の蛇行予測方法であって、前記位相は、−πから+πまでの値に規格化され、前記工程e)では、前記第1検出位置関数の位相と前記第2検出位置関数の位相との差の絶対値が、πよりも大きい場合に、前記処理位置関数の位相を補正する。
本願の第13発明は、第12発明の蛇行予測方法であって、前記工程e)では、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相のいずれか一方の経時変化の延長線上の値と、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相の他方の値とに基づいて、前記処理位置関数の位相を補正する。
本願の第14発明は、第12発明または第13発明の蛇行予測方法であって、前記工程e)では、前記絶対値がπよりも大きい場合に、それが前記規格化に起因するものか、それとも前記規格化以外の要因によるものかを判定し、前記規格化に起因するものである場合には、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相のいずれか一方の経時変化の延長線上の値と、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相の他方の値とに基づいて、前記処理位置関数の位相を補正する第1補正処理を行い、前記規格化以外の要因によるものである場合には、前記絶対値がπよりも大きい補正対象時間の付近において、前記処理位置関数の位相を滑らかに繋ぐ第2補正処理を行う。
本願の第15発明は、第14発明の蛇行予測方法であって、前記工程e)では、前記補正対象時間の間に、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相のうちのいずれか一方のみに、+πから−πへの遷移が発生した場合に、前記第2補正処理を行う。
本願の第16発明は、第11発明から第15発明までのいずれか1発明の蛇行予測方法であって、前記工程d)では、前記搬送経路上の位置と前記係数とが比例関係にあるものとして、前記処理位置関数の前記係数を算出する。
本願の第17発明は、第11発明から第16発明までのいずれか1発明の蛇行予測方法であって、前記第1検出位置は、前記処理位置よりも、前記搬送経路の上流側に位置し、前記第2検出位置は、前記処理位置よりも、前記搬送経路の下流側に位置する。
本願の第18発明は、第11発明から第17発明までのいずれか1発明の蛇行予測方法であって、前記工程a)では、基材のエッジの位置を検出する。
本願の第1発明〜第18発明によれば、処理位置に検出部を配置することなく、処理位置における基材の蛇行を精度よく予測できる。また、2つの検出位置関数の位相差が、所定の条件に合致する場合に、当該2つの検出位置関数に基づいて算出される処理位置関数の位相を補正する。これにより、規格化に起因する処理位置関数の位相のずれを、抑制できる。
特に、本願の第3発明または第13発明によれば、規格化に起因する処理位置関数の位相のずれを、適正に補正できる。
特に、本願の第4発明または第14発明によれば、規格化に起因する処理位置関数の位相のずれを、適正に補正できるとともに、規格化以外の要因による位相のずれも抑制できる。
画像記録装置の構成を示した図である。 画像記録部付近における画像記録装置の部分上面図である。 エッジセンサの構造を模式的に示した図である。 制御部内の機能を、概念的に示したブロック図である。 印刷処理の流れを示すフローチャートである。 第1蛇行量、第2蛇行量、第3蛇行量、および第4蛇行量の波形の例を示したグラフである。 基準位置からの距離と、蛇行量の振幅との関係を示したグラフである。 第1検出位置関数の位相、第2検出位置関数の位相、および第2処理位置関数の補正前の位相の関係を示すグラフである。 位相補正処理の流れを示したフローチャートである。 第1検出位置関数の位相、第2検出位置関数の位相、および第2処理位置関数の補正後の位相の関係を示すグラフである。 第1検出位置関数の位相、第2検出位置関数の位相、および第2処理位置関数の補正前の位相の関係を示すグラフである。 位相補正処理の流れを示したフローチャートである。 第1検出位置関数の位相、第2検出位置関数の位相、および第2処理位置関数の補正後の位相の関係を示すグラフである。 変形例に係る画像記録装置の部分上面図である。 変形例に係る画像記録装置の部分上面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<1.画像記録装置の構成>
図1は、本発明に係る基材処理装置の一例となる画像記録装置1の構成を示した図である。この画像記録装置1は、長尺帯状の基材である印刷用紙9を搬送しつつ、複数の記録ヘッド21〜24から印刷用紙9へ向けてインクを吐出することにより、印刷用紙9に画像を記録するインクジェット方式の印刷装置である。図1に示すように、画像記録装置1は、搬送機構10、画像記録部20、複数のエッジセンサ30、および制御部40を備えている。
搬送機構10は、印刷用紙9をその長手方向に沿う搬送方向に搬送する機構である。本実施形態の搬送機構10は、巻き出し部11、複数の搬送ローラ12、および巻き取り部13を有する。印刷用紙9は、巻き出し部11から繰り出され、複数の搬送ローラ12により構成される搬送経路に沿って搬送される。各搬送ローラ12は、水平軸を中心として回転することによって、印刷用紙9を搬送経路の下流側へ案内する。また、搬送後の印刷用紙9は、巻き取り部13へ回収される。
図1に示すように、印刷用紙9は、複数の記録ヘッド21〜24の下方において、複数の記録ヘッド21〜24の配列方向と略平行に移動する。このとき、印刷用紙9の記録面は、上方(記録ヘッド21〜24側)に向けられている。また、印刷用紙9は、張力が掛かった状態で、複数の搬送ローラ12に掛け渡される。これにより、搬送中における印刷用紙9の弛みや皺が抑制される。
画像記録部20は、搬送機構10により搬送される印刷用紙9に対して、インクの液滴(以下「インク滴」と称する)を吐出する処理部である。本実施形態の画像記録部20は、第1記録ヘッド21、第2記録ヘッド22、第3記録ヘッド23、および第4記録ヘッド24を有する。第1記録ヘッド21、第2記録ヘッド22、第3記録ヘッド23、および第4記録ヘッド24は、印刷用紙9の搬送経路に沿って、等間隔に配置されている。
図2は、画像記録部20付近における画像記録装置1の部分上面図である。4つの記録ヘッド21〜24は、それぞれ、印刷用紙9の幅方向の全体を覆っている。また、図2中に破線で示したように、各記録ヘッド21〜24の下面には、印刷用紙9の幅方向と平行に配列された複数のノズル201が設けられている。各記録ヘッド21〜24は、複数のノズル201から印刷用紙9の上面へ向けて、カラー画像の色成分となるK(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の各色のインク滴を、それぞれ吐出する。
すなわち、第1記録ヘッド21は、搬送経路上の第1処理位置P1において、印刷用紙9の上面に、K色のインク滴を吐出する。第2記録ヘッド22は、第1処理位置P1よりも下流側の第2処理位置P2において、印刷用紙9の上面に、C色のインク滴を吐出する。第3記録ヘッド23は、第2処理位置P2よりも下流側の第3処理位置P3において、印刷用紙9の上面に、M色のインク滴を吐出する。第4記録ヘッド24は、第3処理位置P3よりも下流側の第4処理位置P4において、印刷用紙9の上面に、Y色のインク滴を吐出する。本実施形態では、第1処理位置P1、第2処理位置P2、第3処理位置P3、および第4処理位置P4は、印刷用紙9の搬送方向に沿って、等間隔に配列されている。
4つの記録ヘッド21〜24は、インク滴を吐出することによって、印刷用紙9の上面に、それぞれ単色画像を記録する。そして、4つの単色画像の重ね合わせにより、印刷用紙9の上面に、多色画像が形成される。したがって、仮に、4つの記録ヘッド21〜24から吐出されるインク滴の印刷用紙9上における幅方向の位置が相互にずれていると、印刷物の画像品質が低下する。このような、印刷用紙9上における単色画像の相互の位置ずれ(いわゆる「見当ずれ」)を許容範囲内に抑えることが、画像記録装置1の印刷品質を向上させるための重要な要素となる。
なお、記録ヘッド21〜24の搬送方向下流側に、印刷用紙9の記録面に吐出されたインクを乾燥させる乾燥処理部が、さらに設けられていてもよい。乾燥処理部は、例えば、印刷用紙9へ向けて加熱された気体を吹き付けて、印刷用紙9に付着したインク中の溶媒を気化させることにより、インクを乾燥させる。ただし、乾燥処理部は、光照射等の他の方法で、インクを乾燥させるものであってもよい。
複数のエッジセンサ30は、印刷用紙9の幅方向の位置を検出する検出部である。本実施形態では、搬送経路上の第1処理位置P1よりも上流側、4つの処理位置P1〜P4の間、および第4処理位置P4よりも下流側、の5箇所にエッジセンサ30が配置されている。以下では、5つのエッジセンサ30を、上流側から順に基準エッジセンサ30o、第1エッジセンサ30a、第2エッジセンサ30b、第3エッジセンサ30c、および第4エッジセンサ30dとする。
図2に示すように、基準エッジセンサ30oは、第1処理位置P1よりも上流側の基準位置Poに配置されている。第1エッジセンサ30aは、第1処理位置P1と第2処理位置P2との間の第1検出位置Paに配置されている。第2エッジセンサ30bは、第2処理位置P2と第3処理位置P3との間の第2検出位置Pbに配置されている。第3エッジセンサ30cは、第3処理位置P3と第4処理位置P4との間の第3検出位置Pcに配置されている。第4エッジセンサ30dは、第4処理位置P4よりも下流側の第4検出位置Pdに配置されている。
図3は、エッジセンサ30の構造を模式的に示した図である。図3に示すように、エッジセンサ30は、印刷用紙9のエッジ91の上方に位置する投光器31と、エッジ91の下方に位置するラインセンサ32とを有する。投光器31は、下方へ向けて平行光を照射する。ラインセンサ32は、幅方向に配列された複数の受光素子321を有する。図3のように、印刷用紙9のエッジ91よりも外側においては、投光器31から照射された光が受光素子321に入射し、受光素子321が光を検出する。一方、印刷用紙9のエッジ91よりも内側においては、投光器31から照射された光が印刷用紙9に遮られるため、受光素子321は光を検出しない。エッジセンサ30は、このような複数の受光素子321における光検出の有無に基づいて、印刷用紙9のエッジ91の位置を検出する。
制御部40は、画像記録装置1内の各部を動作制御するための手段である。図1中に概念的に示したように、制御部40は、CPU等のプロセッサ401、RAM等のメモリ402、およびハードディスクドライブ等の記憶部403を有するコンピュータにより構成されている。記憶部403内には、印刷処理を実行するためのコンピュータプログラムCPが、記憶されている。また、図1中に破線で示したように、制御部40は、上述した搬送機構10、4つの記録ヘッド21〜24、および5つのエッジセンサ30と、それぞれ電気的に接続されている。制御部40は、コンピュータプログラムCPに従って、これらの各部を動作制御する。これにより、画像記録装置1における印刷処理が進行する。
また、制御部40は、印刷処理の実行時に、5つのエッジセンサ30の検出信号に基づいて、4つの処理位置P1〜P4における印刷用紙9の蛇行(幅方向の位置のゆらぎ)を予測し、各処理位置P1〜P4における印刷用紙9へのインク滴の吐出位置を調整する。これにより、上述した見当ずれを抑制する。
図4は、このような調整処理を実現するための制御部40内の機能を、概念的に示したブロック図である。図4に示すように、制御部40は、蛇行量算出部41、検出位置関数算出部42、処理位置関数算出部43、位相補正部44、および印刷指示部45を有する。これらの蛇行量算出部41、検出位置関数算出部42、処理位置関数算出部43、位相補正部44、および印刷指示部45の各機能は、コンピュータプログラムCPに基づいて、プロセッサ401が動作することにより実現される。
蛇行量算出部41は、5つのエッジセンサ30から得られる検出値に基づいて、各検出位置Pa〜Pdにおける印刷用紙9の蛇行量を算出する。本実施形態では、基準エッジセンサ30oの検出値を基準検出値Wo(t)とする。蛇行量算出部41は、基準検出値Wo(t)に対する他のエッジセンサ30a〜30dの検出値Wa(t)〜Wd(t)の差分を、それぞれ、第1蛇行量Woa(t)、第2蛇行量Wob(t)、第3蛇行量Woc(t)、および第4蛇行量Wod(t)として算出する。各蛇行量Woa(t),Wob(t),Woc(t),Wod(t)は、時間tの経過とともに変化する。
検出位置関数算出部42は、各蛇行量Woa(t),Wob(t),Woc(t),Wod(t)の経時変化波形の近似関数を、検出位置関数として算出する。具体的には、各蛇行量Woa(t),Wob(t),Woc(t),Wod(t)の経時変化波形を、所定のモデル関数に当てはめて、最も近似するときの係数を求める。これにより、第1検出位置Paにおける印刷用紙9の蛇行を示す第1検出位置関数と、第2検出位置Pbにおける印刷用紙9の蛇行を示す第2検出位置関数と、第3検出位置Pcにおける印刷用紙9の蛇行を示す第3検出位置関数と、第4検出位置Pdにおける印刷用紙9の蛇行を示す第4検出位置関数と、を算出する。
処理位置関数算出部43は、第1処理位置P1〜第4処理位置P4のそれぞれにおける印刷用紙9の蛇行として予測される処理位置関数を算出する。具体的には、検出位置関数算出部42により算出された係数と、基準位置Po、検出位置Pa〜Pd、および処理位置P1〜P4の位置関係とに基づいて、各処理位置P1〜P4におけるモデル関数の係数を、比例計算により算出する。これにより、第1処理位置P1における印刷用紙9の蛇行を示す第1処理位置関数と、第2処理位置P2における印刷用紙9の蛇行を示す第2処理位置関数と、第3処理位置P3における印刷用紙9の蛇行を示す第3処理位置関数と、第4処理位置P4における印刷用紙9の蛇行を示す第4処理位置関数と、を算出する。
位相補正部44は、処理位置関数の係数の1つである位相p(t)を補正する。制御部40は、演算処理の便宜のため、モデル関数の位相p(t)を、−π≦p(t)≦+πの規格化された値として用いる。位相補正部44は、2つの検出位置関数の位相p(t)の差が、所定の条件式に合致する場合に、それらの検出位置関数により算出される処理位置関数の位相p(t)を補正する。これにより、規格化に起因する位相p(t)のずれを抑制する。
印刷指示部45は、印刷すべき画像データIに基づいて、4つの記録ヘッド21〜24に、それぞれ印刷指示を出力する。各記録ヘッド21〜24は、印刷指示により指定されたタイミングで、指定されたノズル201から、インク滴を吐出する。また、印刷指示部45は、位相補正部44による補正後の処理位置関数に基づいて、印刷指示を修正する。これにより、各処理位置P1〜P4におけるインク滴の吐出位置を、印刷用紙9の蛇行に応じて調整する。
<2.印刷処理の流れ>
続いて、画像記録装置1による印刷処理の詳細について、図5のフローチャートを参照しつつ、説明する。画像記録装置1は、印刷用紙9に対して画像を記録する際、印刷用紙9を搬送経路に沿って搬送しながら、図5の処理を繰り返し実行する。
印刷用紙9の搬送が開始されると、まず、画像記録装置1は、5つのエッジセンサ30による検出処理を開始する(ステップS1)。基準エッジセンサ30oは、基準位置Poにおいて、印刷用紙9の幅方向の位置を、基準検出値Wo(t)として検出する。第1エッジセンサ30aは、第1検出位置Paにおいて、印刷用紙9の幅方向の位置を、第1検出値Wa(t)として検出する。第2エッジセンサ30bは、第2検出位置Pbにおいて、印刷用紙9の幅方向の位置を、第2検出値Wb(t)として検出する。第3エッジセンサ30cは、第3検出位置Pcにおいて、印刷用紙9の幅方向の位置を、第3検出値Wc(t)として検出する。第4エッジセンサ30dは、第4検出位置Pdにおいて、印刷用紙9の幅方向の位置を、第4検出値Wd(t)として検出する。
5つのエッジセンサ30は、印刷用紙9の幅方向の位置を、継続的に検出する。したがって、基準検出値Wo(t)、第1検出値Wa(t)、第2検出値Wb(t)、第3検出値Wc(t)、および第4検出値Wd(t)は、それぞれ、時刻tとともに変化する情報(時系列情報)として得られる。
5つのエッジセンサ30の検出値は、制御部40へ送信される。検出値を取得した制御部40は、次に、基準検出値Wo(t)に対する第1検出値Wa(t)、第2検出値Wb(t)、第3検出値Wc(t)、および第4検出値Wd(t)の各々の相対値を算出する(ステップS2)。本実施形態では、この基準検出値Wo(t)に対する相対値を「蛇行量」と称する。
ステップS2では、蛇行量算出部41が、次の数式(1)〜(4)を実行する。これにより、第1蛇行量Woa(t)、第2蛇行量Wob(t)、第3蛇行量Woc(t)、および第4蛇行量Wod(t)を算出する。
Woa(t)=Wa(t)−Wo(t−Da/V) (1)
Wob(t)=Wb(t)−Wo(t−Db/V) (2)
Woc(t)=Wc(t)−Wo(t−Dc/V) (3)
Wod(t)=Wd(t)−Wo(t−Dd/V) (4)
ここで、数式(1)〜(4)中のDa,Db,Dc,Ddは、それぞれ、基準位置Poから第1検出位置Pa、第2検出位置Pb、第3検出位置Pc、および第4検出位置Pdまでの距離である(図2参照)。また、数式(1)〜(4)中のVは、搬送機構10による印刷用紙9の搬送速度である。
したがって、数式(1)中のDa/Vは、基準位置Poから第1検出位置Paまでの印刷用紙9の搬送にかかる時間を示す。数式(1)では、時刻tにおける第1検出値Wa(t)と、それよりも時間Da/Vだけ前の基準検出値Wo(t−Da/V)と、の差分が計算される。すなわち、第1蛇行量Woa(t)は、印刷用紙9の同一の部分についての、基準検出値Woに対する第1検出値Waの相対値となる。このようにすれば、印刷用紙9のエッジ自体に微細な凹凸があったとしても、当該凹凸の影響を排除しつつ、基準位置Poと第1検出位置Paとの間における印刷用紙9の幅方向の変位量を算出できる。その結果、基準位置Poから第1検出位置Paまでの間に、印刷用紙9がどれだけ幅方向に変位したかを示す第1蛇行量Woa(t)が、精度よく得られる。
蛇行量算出部41は、同様に、第2蛇行量Wob(t)、第3蛇行量Woc(t)、および第4蛇行量Wod(t)についても、上記の数式(2)、(3)、(4)により、印刷用紙9の同一の部分についての相対値を算出する。
続いて、制御部40は、第1蛇行量Woa(t)、第2蛇行量Wob(t)、第3蛇行量Woc(t)、および第4蛇行量Wod(t)のそれぞれについて、近似関数を算出する(ステップS3)。以下では、第1蛇行量Woa(t)の近似関数を「第1検出位置関数」と称し、第2蛇行量Wob(t)の近似関数を「第2検出位置関数」と称し、第3蛇行量Woc(t)の近似関数を「第3検出位置関数」と称し、第4蛇行量Wod(t)の近似関数を「第4検出位置関数」と称する。
ステップS3では、検出位置関数算出部42が、第1蛇行量Woa(t)の経時変化を、所定のモデル関数に当てはめて、当該モデル関数に含まれる係数を決定することにより、第1検出位置関数を算出する。また、第2蛇行量Wob(t)の経時変化を当該モデル関数に当てはめて、係数を決定することにより、第2検出位置関数を算出する。また、第3蛇行量Woc(t)の経時変化を当該モデル関数に当てはめて、係数を決定することにより、第3検出位置関数を算出する。また、第4蛇行量Wod(t)の経時変化を当該モデル関数に当てはめて、係数を決定することにより、第4検出位置関数を算出する。
モデル関数には、例えば、次の数式(5)のような正弦関数が用いられる。
W(t)=A・sin(2πft+p) (5)
数式(5)中の係数Aは、正弦関数の振幅である。数式(5)中の係数fは、正弦関数の周波数である。数式(5)中の係数pは、正弦関数の位相である。
具体的には、第1検出位置関数〜第4検出位置関数は、次の数式(6)〜(9)のような正弦関数となる。検出位置関数算出部42は、第1蛇行量Woa(t)、第2蛇行量Wob(t)、第3蛇行量Woc(t)、および第4蛇行量Wod(t)のそれぞれの経時変化波形に近似するように、各数式(6)〜(9)中の振幅A、周波数f、および位相pを決定する。
Woa(t)=Aoa・sin(2π・foa・t+poa) (6)
Wob(t)=Aob・sin(2π・fob・t+pob) (7)
Woc(t)=Aoc・sin(2π・foc・t+poc) (8)
Wob(t)=Aod・sin(2π・fod・t+pod) (9)
なお、係数A,f、pを決定するための手法としては、例えば、高速フーリエ変換(FFT)、パーティクルフィルタ、ニューラルネットワークを用いることができる。
ステップS3の処理が終了すると、次に、制御部40は、第1処理位置P1、第2処理位置P2、第3処理位置P3、および第4処理位置P4のそれぞれにおける蛇行量の予測関数を算出する(ステップS4)。以下では、第1処理位置P1における蛇行量Wo1(t)の予測関数を「第1処理位置関数」と称し、第2処理位置P2における蛇行量Wo2(t)の予測関数を「第2処理位置関数」と称し、第3処理位置P3における蛇行量Wo3(t)の予測関数を「第3処理位置関数」と称し、第4処理位置P4における蛇行量Wo4(t)の予測関数を「第4処理位置関数」と称する。
ステップS4では、処理位置関数算出部43が、ステップS3で算出された振幅A、周波数f、および位相pと、基準位置Po、検出位置Pa〜Pd、および処理位置P1〜P4の位置関係とに基づいて、各処理位置P1〜P4における印刷用紙9の蛇行として予測される正弦関数の振幅A、周波数f、および位相pを算出する。
図6は、第1蛇行量Woa(t)、第2蛇行量Wob(t)、第3蛇行量Woc(t)、および第4蛇行量Wod(t)の経時変化波形の例を示したグラフである。図6のように、蛇行量の振幅A、周波数f、および位相pは、基準位置Poからの距離に応じて(すなわち、Woa(t)、Wob(t)、Woc(t)、Wod(t)の順に)変化する。図7は、基準位置Poからの距離Dと、蛇行量W(t)の振幅Aとの関係を示した図である。図7の例では、基準位置Poからの距離Dと、蛇行量W(t)の振幅Aとが、比例関係となっている。
処理位置関数算出部43は、例えば、搬送経路上の位置と蛇行量W(t)の振幅A、周波数f、および位相pとが、このような比例関係にあるものとして、各処理位置P1〜P4における正弦関数の振幅A、周波数f、および位相pを予測する。
具体的には、第1処理位置P1、第2処理位置P2、第3処理位置P3、および第4処理位置P4における正弦関数の振幅Ao1,Ao2、Ao3、Ao4を、次の数式(10)〜(13)により求める。
Ao1=Aoa・D1/Da (10)
Ao2=(Aob−Aoa)・(D2−Da)/(Db−Da)+Aoa (11)
Ao3=(Aoc−Aob)・(D3−Db)/(Dc−Db)+Aob (12)
Ao4=(Aod−Aoc)・(D4−Dc)/(Dd−Dc)+Aoc (13)
同様に、第1処理位置P1、第2処理位置P2、第3処理位置P3、および第4処理位置P4における正弦関数の周波数fo1,fo2、fo3、fo4を、次の数式(14)〜(17)により求める。
fo1=foa・D1/Da (14)
fo2=(fob−foa)・(D2−Da)/(Db−Da)+foa (15)
fo3=(foc−fob)・(D3−Db)/(Dc−Db)+fob (16)
fo4=(fod−foc)・(D4−Dc)/(Dd−Dc)+foc (17)
同様に、第1処理位置P1、第2処理位置P2、第3処理位置P3、および第4処理位置P4における正弦関数の位相po1,po2、po3、po4を、次の数式(18)〜(21)により求める。
po1=poa・D1/Da (18)
po2=(pob−poa)・(D2−Da)/(Db−Da)+poa (19)
po3=(poc−pob)・(D3−Db)/(Dc−Db)+pob (20)
po4=(pod−poc)・(D4−Dc)/(Dd−Dc)+poc (21)
以上の全ての係数が求まると、第1処理位置P1、第2処理位置P2、第3処理位置P3、および第4処理位置P4における印刷用紙9の蛇行として予測される正弦関数が決まる。これにより、第1処理位置関数〜第4処理位置関数が決定される。具体的には、第1処理位置関数〜第4処理位置関数は、次の数式(22)〜(25)の通りとなる。
Wo1(t)=Ao1・sin(2π・fo1・t+po1) (22)
Wo2(t)=Ao2・sin(2π・fo2・t+po2) (23)
Wo3(t)=Ao3・sin(2π・fo3・t+po3) (24)
Wo4(t)=Ao4・sin(2π・fo4・t+po4) (25)
なお、上記の計算式では、係数A,f、pを定数として表していた。しかしながら、実際には、係数A,f,p自体も、時間の経過とともに変化する関数A(t),f(t),p(t)となる。また、制御部40は、演算処理の便宜のため、上述した位相p(t)を、−π≦p(t)≦+πに規格化された値として扱う。このため、上記の数式(18)〜(21)のように、検出位置関数の位相poa(t)〜pod(t)から、位置関係のみに基づいて処理位置関数の位相po1(t)〜po4(t)を算出すると、一部の時間範囲において、位相po1(t)〜po4(t)が実情に合わない値となる。
図8は、上記の数式(19)の例について、第1検出位置関数の位相poa(t)、第2検出位置関数の位相pob(t)、および第2処理位置関数の補正前の位相po2(t)の関係を示したグラフである。図8の横軸は、時刻tを表す。図8の縦軸は、位相の値を表す。図8の例では、時間の経過とともに、第1検出位置関数の位相poa(t)(一点鎖線)と、第2検出位置関数の位相pob(t)(二点鎖線)とが、同じの割合で変化している。ただし、各位相poa(t),pob(t)の値は、規格化により、+πまで増加すると、−πへ遷移し、その後、再び+πへ向けて増加する。
このように規格化された位相poa(t),pob(t)を、数式(19)に代入すると、算出される位相po2(t)は、図8中の太実線のように、−πから+πまで変化する波形にはならない。すなわち、一部の時間範囲において、位相po2(t)が不適切な値となる。このように、位相po2(t)が不適切な値となる時間範囲を、以下では「補正対象時間TA」とする。図8の例では、補正対象時間TAは、一定の周期で現れている。処理位置関数をより正確に求めるためには、この補正対象時間TAにおける位相po2(t)の値を、適正な値に補正する必要がある。
そこで、制御部40は、ステップS4の後、位相po1(t)〜po4(t)のそれぞれの補正対象時間TAにおける値を、補正する処理を行う(ステップS5)。
図9は、ステップS5の補正処理の詳細な流れを示したフローチャートである。なお、以下では、第2処理位置関数の位相po2(t)の補正について、説明する。ただし、第1処理位置関数の位相po1(t)、第3処理位置関数の位相po3(t)、および第4処理位置関数の位相po4(t)も、同様の手順により補正される。
第2処理位置関数の位相po2(t)を補正するときには、まず、制御部40は、第1検出位置関数の位相poa(t)と、第2検出位置関数の位相pob(t)との関係が、補正対象であるか否かを判定する。具体的には、第1検出位置関数の位相poa(t)と、第2検出位置関数の位相pob(t)とが、次の条件式(26)または(27)に合致するか否かを判定する(ステップS51)。
pob(t)−poa(t)>π (26)
pob(t)−poa(t)<−π (27)
条件式(26),(27)は、2つの位相pob(t),poa(t)の差分の絶対値が、πよりも大きいことを示す。この条件式(26),(27)のいずれにも合致しない場合、制御部40は、その時刻tを、補正対象時間TAではないと判定する(ステップS51:no)。その場合、制御部40は、第2処理位置関数の位相po2(t)を補正しない。すなわち、上述したステップS4において、数式(19)により算出された位相po2(t)を、そのまま採用する(ステップS52)。
一方、条件式(26)または(27)に合致する場合、制御部40は、その時刻tが補正対象時間TAに含まれると判定する(ステップS51:yes)。その場合、位相補正部44は、第2処理位置関数の位相po2(t)を補正する。具体的には、上述したステップS4において、数式(19)により算出された位相po2(t)を、次の補正式(28)により算出される位相po2(t)に置き換える(ステップS53)。
po2(t)={pob(t)−poa(t)}・(D2−Da)/(Db−Da)+poa+Δpo2 (28)
この補正式(28)は、上記の数式(19)に、補正量Δpo2を加えたものである。位相補正部44は、上述した条件式(26)に合致する時刻では、次の数式(29)により、補正量Δpo2を算出する。また、位相補正部44は、上述した条件式(27)に合致する時刻では、次の数式(30)により、補正量Δpo2を算出する。
Δpo2=2π・(D2−Da)/(Db−Da) (29)
Δpo2=−2π・(D2−Da)/(Db−Da) (30)
図10は、ステップS5の補正処理を行った後の、第1検出位置関数の位相poa(t)、第2検出位置関数の位相pob(t)、および第2処理位置関数の位相po2(t)の関係を示すグラフである。上述の通り、補正対象時間TA以外の時刻では、第2処理位置関数の位相po2(t)は補正されない。したがって、当該時刻における第2処理位置関数の位相po2(t)は、図8と同一である。
一方、補正対象時間TAにおいては、補正式(28)が適用される。補正式(28)は、位相poa(t),pob(t)のいずれか一方の経時変化の延長線(図10中に破線で示した延長線)上の値と、位相poa(t),pob(t)の他方の値と、基準位置Poおよび検出位置Pa,Pbの位置関係とに基づいて、第2処理位置関数の位相po2(t)を算出することを意味する。これにより、図10のように、補正対象時間TAにおける第2処理位置関数の位相po2(t)を、適正に補正できる。
制御部40は、同様の手順により、第1処理位置関数の位相po1(t)、第3処理位置関数の位相po3(t)、および第4処理位置関数の位相po4(t)も、補正する。
その後、制御部40は、補正後の第1処理位置関数〜第4処理位置関数に基づいて、各記録ヘッド21〜24からのインク滴の吐出位置を調整する(ステップS6)。ステップS6では、印刷指示部45が、処理位置ごとに、ステップS5で補正された処理位置関数に基づいて、記録ヘッド21〜24からのインク滴の吐出位置を調整する。印刷指示部45は、4つの記録ヘッド21〜24に対して、それぞれ、調整後の印刷指示を出力する。各記録ヘッド21〜24は、印刷指示により指定されたタイミングで、指定されたノズル201から、インク滴を吐出する。これにより、蛇行の影響を抑えて、印刷用紙9の適切な位置に画像が記録される。
以上のように、この画像記録装置1の制御部40は、複数の検出位置Pa〜Pdにおいて、印刷用紙9の蛇行量の経時変化を示す検出位置関数を算出する。そして、複数の検出位置関数に基づいて、処理位置P1〜P4における印刷用紙9の蛇行量の経時変化を示す処理位置関数を算出する。これにより、処理位置P1〜P4にエッジセンサ30を配置することなく、各処理位置P1〜P4における印刷用紙9の蛇行を、精度よく予測できる。
また、この画像記録装置1の制御部40は、2つの検出位置関数の位相p(t)の差が、所定の条件式に合致する場合に、それらの検出位置関数により算出される処理位置関数の位相p(t)を補正する。これにより、規格化に起因する位相p(t)のずれを抑制して、処理位置関数を適正化できる。
<3.補正処理の別実施形態について>
続いて、ステップS5の補正処理の別実施形態について、図11〜図13を参照しつつ、説明する。
上述した図8および図10の例では、時間の経過とともに、第1検出位置関数の位相poa(t)と第2検出位置関数の位相pob(t)とが、同じの割合で変化していた。しかしながら、種々の要因により、図11のように、一部の時間において、第1検出位置関数の位相poa(t)(一点鎖線)と第2検出位置関数の位相pob(t)(二点鎖線)とが、異なる割合で変化する場合がある。
図11の例では、一部の時間において、第1検出位置関数の位相poa(t)と、第2検出位置関数の位相pob(t)との差が、徐々に拡大している。このように、位相poa(t),pob(t)の差が徐々に拡大することにより、上述した条件式(26)または(27)を満たす場合がある。その場合、上述した図9のフローチャートの処理だけでは、図11の時間TBのように、補正後の第2処理位置関数の位相po2(t)に、実情に合わない部分が残る。
図12は、この点を改善した補正処理の流れを示したフローチャートである。図12の例では、まず、制御部40は、第1検出位置関数の位相poa(t)と、第2検出位置関数の位相pob(t)とが、上述した条件式(26)または(27)に合致するか否かを判定する(ステップS54)。
条件式(26)または(27)に合致する場合、制御部40は、その時刻tを、補正対象時間TAであると判定する(ステップS54:yes)。この場合、制御部40は、条件式(26)または(27)に合致したことが、規格化に起因するものであるか否かを、さらに判定する(ステップS55)。
ステップS55では、補正対象時間TAの始端において、位相poa(t),pob(t)のいずれか一方に、+πから−πへの遷移が発生し、かつ、補正対象時間TAの終端において、位相poa(t),pob(t)の他方に、+πから−πへの遷移が発生していれば、制御部40は、その補正対象時間TAが、規格化に起因するものであると判定する(ステップS55:yes)。例えば、図11における右側の補正対象時間TAは、規格化に起因するものであると判定される。
一方、補正対象時間TAの始端または終端において、+πから−πへの遷移が発生していない場合、制御部40は、その補正対象時間TAが、規格化以外の要因によるものであると判定する(ステップS55:no)。例えば、図11における左側の補正対象時間TAは、規格化以外の要因によるものであると判定される。
ステップS55の判定結果がyesの場合、制御部40は、上述したステップS53と同様に第2処理位置関数の位相po2(t)を補正する、第1補正処理を行う。具体的には、上述したステップS4において、数式(19)により算出された位相po2(t)を、上述した補正式(28)により算出される位相po2(t)に置き換える(ステップS56)。これにより、規格化に起因する位相po2(t)のずれが、適正に補正される。
ステップS55の判定結果がnoの場合、制御部40は、上述したステップS53とは異なる方法で第2処理位置関数の位相po2(t)を補正する、第2補正処理を行う。第2補正処理は、補正対象時間TAの付近において、第2処理位置関数の位相po2(t)を滑らかに繋ぐ処理である(ステップS57)。例えば、上述した補正式(28)中の補正量Δpo2を、時刻tに応じて段階的に変化させつつ、当該補正式(28)を適用する。これにより、第2処理位置関数の位相po2(t)の急激な変動を緩和する。
図13は、図12の補正処理を行った後の、第1検出位置関数の位相poa(t)、第2検出位置関数の位相pob(t)、および第2処理位置関数の位相po2(t)の関係を示すグラフである。上述した図11では、時間TBにおいて、規格化以外の要因による位相po2(t)の急激な変動が生じていた。しかしながら、図12の補正処理により、図13においては、時間TBにおける位相po2(t)の急激な変動が抑制されている。
一方、上述したステップS54において、条件式(26),(27)のいずれにも合致しない場合、制御部40は、さらに、位相poa(t),pob(t)のいずれか一方に、+πから−πへの遷移が発生しているか否かを判定する(ステップS58)。そして、位相poa(t),pob(t)のいずれにも、+πから−πへの遷移が発生していない場合(ステップS58:no)、制御部40は、第2処理位置関数の位相po2(t)を補正しない。すなわち、上述したステップS4において、数式(19)により算出された位相po2(t)を、そのまま採用する(ステップS59)。
ステップS58において、位相poa(t),pob(t)のいずれかに、+πから−πへの遷移が発生している場合(ステップS58:yes)は、希なケースではあるが、補正が必要である。これは、規格化による+πから−πへの遷移と、規格化以外の要因によって条件式(26)または(27)に合致することとが、同時に発生したケースである。この場合、制御部40は、その時刻tの付近において、第2処理位置関数の位相po2(t)を滑らかに繋ぐ(ステップS60)。これにより、第2処理位置関数の位相po2(t)の急激な変動を緩和する。
制御部40は、同様の手順により、第1処理位置関数の位相po1、第3処理位置関数の位相po3、および第4処理位置関数の位相po4も、補正する。
<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、基準位置Poに基準エッジセンサ30oを設置していた。そして、基準エッジセンサ30oの検出値(基準検出値)に対する各エッジセンサの検出値の相対値を、印刷用紙9の蛇行量としていた。しかしながら、図14のように、基準エッジセンサ30oを省略してもよい。この場合、上述したステップS2において、予め設定された固定値に対する各エッジセンサ30a〜30dの検出値を、印刷用紙9の蛇行量としてもよい。また、各エッジセンサ30a〜30dの検出値自体を、印刷用紙9の蛇行量としてもよい。
また、上記の実施形態では、印刷用紙9の蛇行に応じて、記録ヘッド21〜24からのインク滴の吐出位置を調整していた。しかしながら、図15のように、画像記録装置は、印刷用紙9の蛇行を補正する蛇行補正部50を備えていてもよい。蛇行補正部50には、例えば、ローラを幅方向に揺動させることによって、印刷用紙9の幅方向の位置を補正する機構が用いられる。この場合、制御部40は、蛇行補正部50の位置における印刷用紙9の蛇行を予測する。すなわち、蛇行補正部50を処理部とし、蛇行補正部50の位置を処理位置として、上記の実施形態と同様に、処理位置における印刷用紙9の蛇行を予測する。そして、蛇行補正部50は、算出された処理位置関数に基づいて、補正処理を実行する。
また、上記の実施形態では、モデル関数として単項の正弦関数を用いていた。しかしながら、モデル関数は、正弦関数以外の関数であってもよい。また、モデル関数は、複数の項からなる合成関数であってもよい。
また、上記の実施形態のステップS4では、処理位置関数算出部43が、搬送経路上の位置とモデル関数の係数とが比例関係にあるものとして、処理位置関数を算出していた。しかしながら、搬送経路上の位置とモデル関数の係数との関係は、必ずしも比例関係でなくてもよい。搬送経路上の位置とモデル関数の係数とは、所定の計算式により予測可能な相関を有していればよい。
また、上記の図2では、各記録ヘッド21〜24において、ノズル201が幅方向に一列に配置されていた。しかしながら、各記録ヘッド21〜24において、ノズル201が2列以上に配置されていてもよい。
また、上記の実施形態では、検出部として、透過式のエッジセンサ30を用いていた。しかしながら、検出部の検出方式は、他の方式であってもよい。例えば、反射式の光学センサ、超音波センサ、接触式のセンサなどを用いてもよい。また、本発明の検出部は、印刷用紙9のエッジ以外の部分を検出するセンサであってもよい。例えば、印刷用紙9の上面に設けられたマークや印刷用紙9自体の繊維の流れ目を、高精細のカメラで読み取るものであってもよい。
また、上記の実施形態では、エッジセンサ30は印刷用紙9の一方の端部にのみ設けられていた。しかしながら、本発明の検出部は、印刷用紙9の他方の端部や幅方向の中央部などの他の位置に設けられていてもよい。また、幅方向に複数の検出部が設けられていてもよい。
また、エッジセンサ30の搬送方向の位置は、必ずしも記録ヘッド21〜24の近傍でなくてもよい。エッジセンサ30の搬送方向の位置は、記録ヘッド21〜24より搬送経路の上流側であってもよく、記録ヘッド21〜24より搬送経路の下流側であってもよい。ただし、基準検出部と他の検出部との間で検出値の相対値を正確に取得するために、基準検出部と他の検出部との搬送方向の設置間隔は、推定される蛇行波長の半分以下であることが好ましい。
また、上記の実施形態では、画像記録装置1内に4つの記録ヘッド21〜24が設けられていた。しかしながら、画像記録装置1内の記録ヘッドの数は、1〜3つであってもよく、5つ以上であってもよい。例えば、K,C,M,Yの各色に加えて、特色のインクを吐出するヘッドが設けられていてもよい。
また、上記の画像記録装置1は、インクジェット方式で印刷用紙9に画像を記録するものであった。しかしながら、本発明の基材処理装置は、インクジェット以外の方法(例えば、電子写真方式や露光など)で、印刷用紙9に画像を記録する装置であってもよい。また、上記の画像記録装置1は、基材としての印刷用紙9に印刷処理を行うものであった。しかしながら、本発明の基材処理装置は、一般的な紙以外の長尺帯状の基材(例えば、樹脂製のフィルム,金属箔、ガラスなど)に、所定の処理を行うものであってもよい。
なお、上記の実施形態に登場した数式(1)〜(30)は、あくまで一例である。これらの数式(1)〜(30)に代えて、同等の目的を達成できる他の数式を用いてもよい。
また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 画像記録装置
9 印刷用紙
10 搬送機構
11 巻き出し部
12 搬送ローラ
13 巻き取り部
20 画像記録部
21〜24 記録ヘッド
30a〜30d エッジセンサ
30o 基準エッジセンサ
40 制御部
41 蛇行量算出部
42 検出位置関数算出部
43 処理位置関数算出部
44 位相補正部
45 印刷指示部
50 蛇行補正部
91 エッジ
201 ノズル
Po 基準位置
Pa〜Pd 検出位置
P1〜P4 処理位置
Wo 基準検出値
Wa〜Wd 検出値
Woa〜Wod,Wo1〜Wo4 蛇行量
A 振幅
f 周波数
p 位相

Claims (18)

  1. 長尺帯状の基材を所定の搬送経路に沿って長手方向に搬送する搬送機構と、
    前記搬送経路上の所定の処理位置において、基材を処理する処理部と、
    前記搬送経路上の第1検出位置において、基材の幅方向の位置を示す第1検出値を取得する第1検出部と、
    前記搬送経路上の前記第1検出位置よりも下流側の第2検出位置において、基材の幅方向の位置を示す第2検出値を取得する第2検出部と、
    前記第1検出値に基づいて、前記第1検出位置における基材の第1蛇行量を算出するとともに、前記第2検出値に基づいて、前記第2検出位置における基材の第2蛇行量を算出する蛇行量算出部と、
    前記第1蛇行量の経時変化を所定のモデル関数に当てはめることにより、第1検出位置関数を算出するとともに、前記第2蛇行量の経時変化を前記モデル関数に当てはめることにより、第2検出位置関数を算出する検出位置関数算出部と、
    前記第1検出位置関数および前記第2検出位置関数と、前記第1検出位置、前記第2検出位置、および前記処理位置の位置関係とに基づいて、前記処理位置における基材の蛇行量の経時変化を示す処理位置関数を算出する処理位置関数算出部と、
    を備え、
    前記モデル関数の係数は、規格化された位相を含み、
    前記第1検出位置関数の位相と前記第2検出位置関数の位相との差が、所定の条件に合致する場合に、前記処理位置関数の位相を補正する位相補正部
    をさらに備える、基材処理装置。
  2. 請求項1に記載の基材処理装置であって、
    前記位相は、−πから+πまでの値に規格化され、
    前記位相補正部は、前記第1検出位置関数の位相と前記第2検出位置関数の位相との差の絶対値が、πよりも大きい場合に、前記処理位置関数の位相を補正する、基材処理装置。
  3. 請求項2に記載の基材処理装置であって、
    前記位相補正部は、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相のいずれか一方の経時変化の延長線上の値と、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相の他方の値とに基づいて、前記処理位置関数の位相を補正する、基材処理装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の基材処理装置であって、
    前記位相補正部は、
    前記絶対値がπよりも大きい場合に、それが前記規格化に起因するものか、それとも前記規格化以外の要因によるものかを判定し、
    前記規格化に起因するものである場合には、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相のいずれか一方の経時変化の延長線上の値と、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相の他方の値とに基づいて、前記処理位置関数の位相を補正する第1補正処理を行い、
    前記規格化以外の要因によるものである場合には、前記絶対値がπよりも大きい補正対象時間の付近において、前記処理位置関数の位相を滑らかに繋ぐ第2補正処理を行う、基材処理装置。
  5. 請求項4に記載の基材処理装置であって、
    前記位相補正部は、
    前記補正対象時間の始端または終端において、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相に、+πから−πへの遷移が発生していない場合に、前記第2補正処理を行う、基材処理装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の基材処理装置であって、
    前記処理位置関数算出部は、前記搬送経路上の位置と前記係数とが比例関係にあるものとして、前記処理位置関数の前記係数を算出する、基材処理装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の基材処理装置であって、
    前記第1検出位置は、前記処理位置よりも、前記搬送経路の上流側に位置し、
    前記第2検出位置は、前記処理位置よりも、前記搬送経路の下流側に位置する、基材処理装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の基材処理装置であって、
    前記処理部は、基材にインクを吐出する画像記録部であり、
    前記処理位置関数に基づいて、前記画像記録部からのインクの吐出位置を調整する印刷指示部
    をさらに備える、基材処理装置。
  9. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の基材処理装置であって、
    前記処理部は、前記処理位置関数に基づいて、基材の蛇行を補正する蛇行補正部である、基材処理装置。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の基材処理装置であって、
    前記第1検出部および前記第2検出部は、基材のエッジの位置を検出するエッジセンサである、基材処理装置。
  11. 長尺帯状の基材を所定の搬送経路に沿って長手方向に搬送しつつ、前記搬送経路上の所定の処理位置における基材の蛇行を予測する蛇行予測方法であって、
    a)前記搬送経路上の第1検出位置において、基材の幅方向の位置を示す第1検出値を取得するとともに、前記搬送経路上の前記第1検出位置よりも下流側の第2検出位置において、基材の幅方向の位置を示す第2検出値を取得する工程と、
    b)前記第1検出値に基づいて、前記第1検出位置における基材の第1蛇行量を算出するとともに、前記第2検出値に基づいて、前記第2検出位置における基材の第2蛇行量を算出する蛇行量算出部と、
    c)前記第1蛇行量の経時変化を所定のモデル関数に当てはめることにより、第1検出位置関数を算出するとともに、前記第2蛇行量の経時変化を前記モデル関数に当てはめることにより、第2検出位置関数を算出する工程と、
    d)前記第1検出位置関数および前記第2検出位置関数と、前記第1検出位置、前記第2検出位置、および前記処理位置の位置関係とに基づいて、前記処理位置における基材の蛇行量の経時変化を示す処理位置関数を算出する工程と、
    を有し、
    前記モデル関数の係数は、規格化された位相を含み、
    e)前記第1検出位置関数の位相と前記第2検出位置関数の位相との差が、所定の条件に合致する場合に、前記処理位置関数の位相を補正する工程
    をさらに有する、蛇行予測方法。
  12. 請求項11に記載の蛇行予測方法であって、
    前記位相は、−πから+πまでの値に規格化され、
    前記工程e)では、前記第1検出位置関数の位相と前記第2検出位置関数の位相との差の絶対値が、πよりも大きい場合に、前記処理位置関数の位相を補正する、蛇行予測方法。
  13. 請求項12に記載の蛇行予測方法であって、
    前記工程e)では、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相のいずれか一方の経時変化の延長線上の値と、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相の他方の値とに基づいて、前記処理位置関数の位相を補正する、蛇行予測方法。
  14. 請求項12または請求項13に記載の蛇行予測方法であって、
    前記工程e)では、
    前記絶対値がπよりも大きい場合に、それが前記規格化に起因するものか、それとも前記規格化以外の要因によるものかを判定し、
    前記規格化に起因するものである場合には、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相のいずれか一方の経時変化の延長線上の値と、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相の他方の値とに基づいて、前記処理位置関数の位相を補正する第1補正処理を行い、
    前記規格化以外の要因によるものである場合には、前記絶対値がπよりも大きい補正対象時間の付近において、前記処理位置関数の位相を滑らかに繋ぐ第2補正処理を行う、蛇行予測方法。
  15. 請求項14に記載の蛇行予測方法であって、
    前記工程e)では、
    前記補正対象時間の間に、前記第1検出位置関数の位相および前記第2検出位置関数の位相のうちのいずれか一方のみに、+πから−πへの遷移が発生した場合に、前記第2補正処理を行う、蛇行予測方法。
  16. 請求項11から請求項15までのいずれか1項に記載の蛇行予測方法であって、
    前記工程d)では、前記搬送経路上の位置と前記係数とが比例関係にあるものとして、前記処理位置関数の前記係数を算出する、蛇行予測方法。
  17. 請求項11から請求項16までのいずれか1項に記載の蛇行予測方法であって、
    前記第1検出位置は、前記処理位置よりも、前記搬送経路の上流側に位置し、
    前記第2検出位置は、前記処理位置よりも、前記搬送経路の下流側に位置する、蛇行予測方法。
  18. 請求項11から請求項17までのいずれか1項に記載の蛇行予測方法であって、
    前記工程a)では、基材のエッジの位置を検出する、蛇行予測方法。
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