JP2019119405A - ハイブリッド自動車 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン始動時の振動をより抑制する。【解決手段】エンジンの始動時に、エンジンのトルク脈動による振動を抑制するために予め求めたトルク脈動マップを用いて得られる制振トルクとクランキングトルクと和のトルクが始動モータから出力されるように始動モータを制御する。この際、ダンパの共振、ドライブシャフトの共振、エンジンの懸架系の共振に対して駆動軸の捩り方向の1次元慣性モーメントについての運動方程式を構築し、運動方程式に基づいて連成状態における各共振周波数を算出し、各共振周波数における共振成分をトルク脈動マップから減じて実行用トルク脈動マップを演算し、実行用トルク脈動マップを用いて制振トルクを演算する。【選択図】図2

Description

本発明は、ハイブリッド自動車に関し、詳しくは、エンジン始動時に制振制御を行なうハイブリッド自動車に関する。
従来、この種のハイブリッド自動車としては、無段変速機の入力軸に接続されたモータジェネレータと、無段変速機の入力軸にクラッチを介して接続されたエンジンと、エンジンを始動するスタータモータとを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド自動車では、エンジンの始動時には、スタータモータによりエンジンを回転し、エンジンの回転周波数がエンジンおよびモータジェネレータを備えるパワーユニットの共振周波数やパワーユニットを搭載する車体の共振周波数を通過するときにモータジェネレータから制振トルクを出力すると共にクラッチを滑らせて制振トルクをエンジンに伝達する。これにより、エンジン始動時における振動を抑制している。
特開2013−075591号公報
ハイブリッド自動車では、エンジンの始動時の共振としては、ダンパ共振やドライブシャフト共振、エンジンの懸架系の共振などが考えられ、この共振を抑制するために、各共振をそれぞれ個別に計算し、各共振に対して制振トルクを出力する場合が多い。しかし、これらの共振は、ダンパやドライブシャフト、エンジンの懸架系が相互に左右する場合を考えると、それぞれ個別に計算したものでは効果的に振動を抑制することが困難となる。
本発明のハイブリッド自動車は、エンジン始動時の振動をより抑制することを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド自動車は、
駆動輪にドライブシャフトを介して連結された駆動軸に対して機械的機構およびダンパを介して接続されたされたエンジンと、
前記エンジンをクランキング可能な始動モータと、
走行用の動力を入出力する走行用モータと、
前記エンジンの始動時に、前記エンジンのトルク脈動による振動を抑制するために予め求めたトルク脈動マップを用いて得られる制振トルクとクランキングトルクと和のトルクが前記始動モータから出力されるように前記始動モータを制御する制御装置と、
を備えるハイブリッド自動車であって、
前記制御装置は、前記ダンパの共振、前記ドライブシャフトの共振、前記エンジンの懸架系の共振に対して前記駆動軸の捩り方向の1次元慣性モーメントについての運動方程式を構築し、前記運動方程式に基づいて連成状態における各共振周波数を算出し、前記各共振周波数における共振成分を前記トルク脈動マップから減じて実行用トルク脈動マップを演算し、前記実行用トルク脈動マップを用いて前記制振トルクを演算する、
ことを特徴とする。
本発明のハイブリッド自動車では、駆動輪にドライブシャフトを介して連結された駆動軸に対して機械的機構およびダンパを介して接続されたされたエンジンと、エンジンをクランキング可能な始動モータと、走行用の動力を入出力する走行用モータと、を備える。エンジンの始動時には、エンジンのトルク脈動による振動を抑制するために予め求めたトルク脈動マップを用いて得られる制振トルクとクランキングトルクと和のトルクが始動モータから出力されるように始動モータを制御する。その際、ダンパの共振、ドライブシャフトの共振、エンジンの懸架系の共振に対して駆動軸の捩り方向の1次元慣性モーメントについての運動方程式を構築し、運動方程式に基づいて連成状態における各共振周波数を算出し、各共振周波数における共振成分をトルク脈動マップから減じて実行用トルク脈動マップを演算し、実行用トルク脈動マップを用いて制振トルクを演算する。これにより、個別にダンパの共振とドライブシャフトの共振とエンジンの懸架系の共振とを計算して制振トルクを得るものに比して、より適正な制振トルクを得ることができる。その結果、エンジン始動時の振動をより抑制することができる。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 MG1ECU40aにより実行される始動時モータトルク演算処理の一例を示すフローチャートである。 オブザーバの一例を示す説明図である。 エンジントルク脈動マップと実行用のエンジントルク脈動マップの一例を示す説明図である。 実施例と比較例のモータMG1のトルクの時間変化に対するシミュレーション結果を示す説明図である。 実施例と比較例の車両振動の時間変化に対するシミュレーション結果を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、プラネタリギヤ30と、モータMG1,MG2と、インバータ41,42と、バッテリ50と、昇圧コンバータ46と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「HVECU」という)70と、を備える。
エンジン22は、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24によって運転制御されている。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号、例えばエンジン22のクランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ23からのクランク角θcrなどが入力ポートを介して入力されている。エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための種々の制御信号が出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。なお、エンジンECU24は、クランクポジションセンサ23からのクランク角θcrに基づいてエンジン22の回転位置や回転数Neを演算している。
プラネタリギヤ30は、シングルピニオン式の遊星歯車機構として構成されている。プラネタリギヤ30のサンギヤ31には、モータMG1の回転子が接続されている。プラネタリギヤ30のリングギヤ32には、ギヤ機構35を介して駆動軸36に接続されている。駆動軸36は、デファレンシャルギヤ37およびドライブシャフト38を介して駆動輪39a,39bに接続されている。プラネタリギヤ30のピニオンギヤ33を連結するキャリヤ34に接続されたインプットシャフト30aには、ダンパ28を介してエンジン22のクランクシャフト26が接続されている。ギヤ機構35は、プラネタリギヤ30のリングギヤ32の回転を伝達するカウンタギヤ35aと、カウンタギヤ35aの回転を駆動軸36に伝達するファイナルギヤ35bと、モータMG2の回転子の回転を減速してファイナルギヤ35bに伝達するリダクションギヤ35cとを有する。
モータMG1は、例えば同期発電電動機として構成されており、上述したように、回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤ31に接続されている。インバータ41は、昇圧コンバータ46を介してバッテリ50と接続されている。モータMG1は、第1モータ用電子制御ユニット(以下、「MG1ECU」という)40aによって、インバータ41の図示しない複数のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、回転駆動される。
モータMG2は、例えば同期発電電動機として構成されており、回転子がギヤ機構35のリダクションギヤ35cとファイナルギヤ35bとを介して駆動軸36に接続されている。インバータ42は、昇圧コンバータ46を介してバッテリ50と接続されている。モータMG2は、第2モータ用電子制御ユニット(以下、「MG2ECU」という)40bによって、インバータ42の図示しない複数のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、回転駆動される。
昇圧コンバータ46は、図示しないが、2つのトランジスタと2つのダイオードとリアクトルとからなる周知のDC/DCコンバータとして構成されている。昇圧コンバータ46はMG1ECU40aによって、図示しない2つのトランジスタがスイッチング制御されることにより、バッテリ50側の電池電圧系電力ラインの電力を昇圧してインバータ41,42側の駆動電圧系電力ラインに供給したり、駆動電圧系電力ラインの電力を降圧して電池電圧系電力ラインに供給したりする。
MG1ECU40aは、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。MG1ECU40aには、モータMG1を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号、例えばモータMG1の回転子の回転位置を検出する図示しない回転位置検出センサからの回転位置θm1や、図示しない電流センサからのインバータ41からモータMG1に印加する相電流Iu1,Iv1などが入力ポートを介して入力されている。また、駆動電圧系電力ラインに取り付けられた図示しない電圧計からの駆動電圧系電圧VHや、電池電圧系電力ラインに取り付けられた図示しない電圧計からの電池電圧系電圧VLも入力ポートを介して入力されている。MG1ECU40aからは、インバータ41の図示しない複数のスイッチング素子へのスイッチング制御信号や、昇圧コンバータ46へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。MG1ECU40aは、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。MG1ECU40aは、回転位置検出センサ43からのモータMG1の回転子の回転位置θm1に基づいてモータMG1の回転数Nm1を演算している。
MG2ECU40bは、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。MG2ECU40bには、モータMG2を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号、例えばモータMG2の回転子の回転位置を検出する図示しない回転位置検出センサ44からの回転位置θm2や、図示しない電流センサからのインバータ42からモータMG1に印加する相電流Iu2,Iv2などが入力ポートを介して入力されている。また、駆動電圧系電力ラインに取り付けられた図示しない電圧計からの駆動電圧系電圧VHも入力ポートを介して入力されている。MG2ECU40bからは、インバータ42の図示しない複数のスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。MG2ECU40bは、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。MG2ECU40bは、回転位置検出センサ44からのモータMG2の回転子の回転位置θm2に基づいてモータMG2の回転数Nm2を演算している。
実施例では、MG1ECU40aと、MG2ECU40bと、インバータ41,42と、昇圧コンバータ46とを単一の筐体に収納し、これらをパワーコントロールユニット(以下、「PCU」という)40と称している。
バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されている。このバッテリ50は、上述したように、システムメインリレー56を介して昇圧コンバータ46やインバータ41,42に接続されている。バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52によって管理されている。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な各種センサからの信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの電池電圧Vbや、バッテリ50の出力端子に取り付けられた図示しない電流センサからの電池電流Ibなどが入力ポートを介して入力されている。バッテリECU52は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。バッテリECU52は、図示しない電流センサからの電池電流Ibの積算値に基づいて蓄電割合SOCを演算している。蓄電割合SOCは、バッテリ50の全容量に対するバッテリ50から放電可能な電力の容量の割合である。
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,フラッシュメモリ,入出力ポート,通信ポートを備える。HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。HVECU70に入力される信号としては、例えば、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号や、シフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc、ブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ88からの車速Vなども挙げることができる。HVECU70からは、各種制御信号、例えばシステムメインリレー56への駆動制御信号などが出力ポートを介して出力されている。HVECU70は、上述したように、エンジンECU24,MG1ECU40a,MG2ECU40b,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20では、CD(Charge Depleting)モードまたはCS(Charge Sustaining)モードでハイブリッド走行(HV走行)または電動走行(EV走行)を行なう。ここで、CDモードは、バッテリ50の蓄電割合SOCを低下させるモードであり、CSモードはバッテリ50の蓄電割合SOCを制御中心SOC*を中心とする範囲に維持するモードである。
次に、実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にエンジン22の始動時における振動を抑制する際の動作について説明する。エンジン22の始動は、EV走行しているときにアクセル開度Accや車速Vに基づいて駆動軸36に設定される要求トルクTd*や走行要求パワーP*が閾値を超えたときに行なわれる。具体的には、モータMG1からクランキングトルクと制振トルクとの和のトルクを出力することによってエンジン22をクランキングし、エンジンECU24により吸入空気量制御、燃料噴射制御、点火制御を開始することによって始動する。なお、その際、モータMG2からは、モータMG1からのトルク出力により駆動軸36に出力されるトルクを打ち消すキャンセルトルクと要求トルクTd*との和のトルクが出力される。
図2は、エンジン22の始動時にモータMG1のトルクを演算するためにMG1ECU40aにより実行される始動時モータトルク演算処理の一例を示すフローチャートである。始動時モータトルク演算処理が実行されると、MG1ECU40aは、まず、エンジントルク脈動マップを取得する(ステップS100)。エンジントルク脈動マップは、エンジンの回転によりクランクシャフト26に出力されるクランク角に対するトルクをマップとしたものであり、720度分のマップや360度分のマップ、4気筒エンジンの場合には180度分のマップ、6気筒エンジンの場合には120度分のマップ、8気筒エンジンの場合には90度分のマップなどを挙げることができる。
次に、共振成分とモータMG1の制御における制限される成分(モータ出力範囲外成分)を除去成分として取得する(ステップS110)。共振成分は、実施例では、図3に示すオブザーバにより、車両諸元に基づいてダンパ共振やドライブシャフト共振、エンジンの懸架系の共振の共振周波数を連成状態として求める。図3中、「K」は剛性を示す。添え字「T」の剛性(K)はダンパ剛性を示し、添え字「DT」の剛性(K)はドライブシャフトとタイヤにおける剛性(D/S+タイヤ剛性)を示し、添え字「E」の剛性(K)はエンジンの懸架系の剛性(エンジンマウント剛性)を示す。また、「I」は慣性モーメントを示し、「θ」は角変位を示し、「γ」はギヤ比を示す。慣性モーメント(I)や角変位(θ)、ギヤ比(γ)における添え字については、「cr」はクランクシャフト26を示し、「MG1」はモータMG1を示し、「MG2」はモータMG2を示し、「P」は図中矩形領域のパワープラントの筐体を示し、「V2」はタイヤと車両の合成を示し、「f」はファイナルギヤ35bを示し、「p」はプラネタリギヤ30を示し、「R」はリングギヤ32を示し、「inp」はプラネタリギヤ30のキャリア34とダンパ38とに接続されたインプットシャフト30aを示し、「c」はカウンタギヤ35aを示す。このオブザーバでは、エンジンの懸架系(エンジンマウント)については、本来6次元(並進3方向、回転3方向)であるが、駆動軸36の捩り方向の1次元の特性に置き換えている。タイヤや車両の合成に対するドライブシャフト38についても駆動軸36の捩り方向の1次元の特性に置き換えている。また、インプットシャフト30aの慣性については無視し、リングギヤ32の慣性およびファイナルギヤ35bの慣性についてはモータMG1の慣性およびモータMG2の慣性に合成している。さらに、タイヤの剛性とドライブシャフト38の剛性についても合成し、タイヤの慣性と車両の慣性についても合成している。実施例では、こうしたモデルに対して次式(1)に示すように運動方程式を構築する。そして、この運動方程式を用いてダンパ共振の共振周波数やドライブシャフト共振の共振周波数、エンジンの懸架系の共振の共振周波数を求め、これらの共振の成分を得る。モータ出力範囲外成分は、モータMG1から出力するトルクの変化率制限やピーク制限、パワー制限などのモータ制御における制限に基づく成分を意味している。
Figure 2019119405
続いて、エンジントルク脈動マップから除去成分(共振成分およびモータ出力範囲外成分)を除去して実行用のエンジントルク脈動マップを演算する(ステップS120)。エンジントルク脈動マップと実行用のエンジントルク脈動マップの一例を図4に示す。図中、破線がエンジントルク脈動マップであり、実線が実行用のエンジントルク脈動マップである。
次に、エンジン22の回転数NeによるゲインG1を取得すると共に(ステップS130)、エンジン22のクランキング開始時のクランク角θcrによるゲインG2を取得し(ステップS140)、2つのゲインG1,G2に基づいてトータルゲインGを演算する(ステップS150)。ゲインG1は、エンジン22の回転数Neが大きいほど小さくなる傾向のゲインである。これは、エンジン22の回転数Neが大きいほどトルク脈動による影響が小さくなることに基づいている。ゲインG2は、クランキング開始時のエンジン22のクランク角θcr(初期位置のクランク角θcr)に対して実験やシミュレーションなどにより予め求めたゲインである。これは初期位置のクランク角θcrによりトルク脈動の影響が異なることに基づいている。トータルゲインGは、ゲインG1,G2の積として求めてもよいし、ゲインG1,G2に重みを付けて求めてもよい。
求めた実行用のエンジントルク脈動マップとトータルゲインGを用いて制振トルクTdmpを演算する(ステップS160)。具体的には、実行用のエンジントルク脈動マップにクランク角θcrを適用して得られるマップ値T(θcr)にトータルゲインGと乗じ、正負反転することにより制振トルクTdmp(Tdmp=−G・T(θcr))を求める。そして、クランキングトルクTcrを取得し(ステップS170)、クランキングトルクTcrに制振トルクTdmpを加えてモータトルクTm1を計算し(ステップS180)、本処理を終了する。クランキングトルクTcrは、予め定めた一定のトルクとしてもよいし、エンジン22の始動開始時からエンジン22の完爆を確認するまでモータMG1から出力するトルクとして時間の経過に対して予め定められた始動時トルクマップから得られるものとしてもよい。
図5に実施例と比較例のモータMG1のトルクの時間変化に対するシミュレーション結果を示し、図6に実施例と比較例の車両振動の時間変化に対するシミュレーション結果を示す。図中、実線は実施例を示し、破線は比較例を示す。比較例は、ダンパ共振のみを考慮して制振トルクと演算した際のモータMG1のトルクである。図6の縦軸の「加速度」は、車両振動における加振成分を意味している。図6に示すように、実施例は、比較例に比して加振成分が抑制されている。この結果、実施例は、比較例に比して、エンジン始動時の振動をより抑制することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20では、オブザーバにより車両諸元に基づいてダンパ共振やドライブシャフト共振、エンジンの懸架系の共振の共振周波数を連成状態として求め、これから得られる共振成分とモータMG1の制御における制限される成分(モータ出力範囲外成分)とをエンジントルク脈動マップから除去して実行用のエンジントルク脈動マップを得る。そして、この実行用のエンジントルク脈動マップとトータルゲインGを用いて制振トルクTdmpを演算する。このように、ダンパ共振やドライブシャフト共振、エンジンの懸架系の共振の共振周波数を連成状態として求めて得られる共振成分をエンジントルク脈動マップから除去して制振トルクTdmpを演算することにより、ダンパ共振だけを考慮する比較例に比して、エンジン始動時の振動をより抑制することができる。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、ドライブシャフト38が「ドライブシャフト」に相当し、ダンパ28が「ダンパ」に相当し、エンジン22が「エンジン」に相当し、モータMG1が「始動モータ」に相当し、モータMG2が「走行用モータ」に相当し、モータECU40が「制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド自動車の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、23 クランクポジションセンサ、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 プラネタリギヤ、35 ギヤ機構、35a カウンタギヤ、35b ファイナルギヤ、35c リダクションギヤ、36 駆動軸、37 リダクションギヤ、38 ドライブシャフト、39a,39b 駆動輪、40 パワーコントロールユニット(PCU)、40a 第1モータ用電子制御ユニット(MG1ECU)、40b 第2モータ用電子制御ユニット(MG2ECU)、41,42 インバータ、46 昇圧コンバータ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)、80 イグニッションスイッチ、82 シフトポジションセンサ、84 アクセルペダルポジションセンサ、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、MG1,MG2 モータ。

Claims (1)

  1. 駆動輪にドライブシャフトを介して連結された駆動軸に対して機械的機構およびダンパを介して接続されたされたエンジンと、
    前記エンジンをクランキング可能な始動モータと、
    走行用の動力を入出力する走行用モータと、
    前記エンジンの始動時に、前記エンジンのトルク脈動による振動を抑制するために予め求めたトルク脈動マップを用いて得られる制振トルクとクランキングトルクと和のトルクが前記始動モータから出力されるように前記始動モータを制御する制御装置と、
    を備えるハイブリッド自動車であって、
    前記制御装置は、前記ダンパの共振、前記ドライブシャフトの共振、前記エンジンの懸架系の共振に対して前記駆動軸の捩り方向の1次元慣性モーメントについての運動方程式を構築し、前記運動方程式に基づいて連成状態における各共振周波数を算出し、前記各共振周波数における共振成分を前記トルク脈動マップから減じて実行用トルク脈動マップを演算し、前記実行用トルク脈動マップを用いて前記制振トルクを演算する、
    ことを特徴とするハイブリッド自動車。
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