JP2019116888A - 動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バルブとロッカーアームとの接触部、プッシュロッドとロッカーアームとの接触部、ロッカーアームの枢支部へバランスよく潤滑油供給できるように改善された動弁装置を提供する。【解決手段】ロッカーアーム8と、プッシュロッド9と、ロッカーアーム8で押し駆動されるバルブと、ロッカーアーム8を枢支する支持シャフト16と、ロッカーアーム8のプッシュロッド側となる基端アーム部8Aと支持シャフト16を嵌合する内周面8Cとを連通する受動油路17と、ロッカーアーム8の頂面8hと内周面8Cとを連通する開放油路21と、支持シャフト16の外周面16Bにおける内周面8Cに内嵌される部位に開口部16bを備える内部油路Wとを有し、開口部16bから出る潤滑油を、受動油路17と開放油路21との双方へ所定のバランスで導くための油分配機構Bが設けられている動弁装置。【選択図】図2

Description

本発明は、産業用ディーゼルエンジンや車両用OHC又はOHVエンジンの動弁装置に係り、詳しくは、ロッカーアームをロッカーアーム駆動具で動かす構造を採るエンジンの動弁装置に関するものである。
ロッカーアームを、プッシュロッドやカムなどのロッカーアーム駆動具で動かす一般的な4サイクルエンジンの動弁装置では、その主要な部品であるロッカーアームがシリンダヘッドの上側に配置されているものが多い。例えば、吸排気バルブを押下げ駆動するロッカーアームを、クランク軸の回転を受けて作動する上下向き姿勢のプッシュロッドで揺動駆動するものとしては、特許文献1において開示されるものが知られている。また、カムによりロッカーアームを揺動駆動させる構造の動弁装置の例としては、特許文献2において開示されたものが知られている。
動弁装置では、バルブとロッカーアームとの接触部、プッシュロッドとロッカーアームとの接触部、ロッカーアームの枢支部といった複数の摺動箇所が存在している。それら各所の摺動部には、エンジン回転に伴って潤滑油(エンジンオイル)が供給されるように構成されている。
動弁装置への潤滑油の供給構造としては、オイルポンプからの潤滑油をロッカーアームの枢支軸へ供給し、その枢支部からの漏れ油の飛散により、バルブとロッカーアームとの接触部やプッシュロッドとロッカーアームとの接触部に潤滑油供給される、というものが知られている。
このような供給構造の一例として、特許文献3において開示されるものが挙げられる。この公報による動弁装置では、ロッカーアームに、ロッカーアームのバルブ側揺動アーム部の上面とロッカーアーム枢支部とを斜めに繋ぐ内部油路を設け、その内部油路の開口部から潤滑油を飛散させ、動弁装置における各摺動部へオイル供給させている。
特開平8−284620号公報 特開2013−7326号公報 特開2004−251167号公報
しかしながら、特許文献3が採る構成による潤滑油の供給構造では、潤滑油の多くがバルブとロッカーアームとの摺動部に過剰供給される傾向があり、プッシュロッドとロッカーアームとの接触部への潤滑油供給が不足気味になり易い、という問題があった。この問題により、常に潤滑油を要するラッシュアジャスタがプッシュロッドの下部に配備される構造(特許文献1の図1を参照)では、ラッシュアジャスタへの潤滑不足も招き易い。
本発明の目的は、バルブとロッカーアームとの接触部、プッシュロッドとロッカーアームとの接触部、ロッカーアームの枢支部へバランスよく潤滑油供給できるように改善された動弁装置を提供する点にある。
本発明は、動弁装置において、
ロッカーアーム8と、
前記ロッカーアーム8を揺動駆動するロッカーアーム駆動具9と、
前記ロッカーアーム8で押し駆動されるバルブ7と、
前記ロッカーアーム8を揺動可能に軸支する支持シャフト16と、
前記ロッカーアーム8における前記ロッカーアーム駆動具9が作用する受動箇所8Aと前記ロッカーアーム8における前記支持シャフト16を内嵌する内周面8Cとを連通する受動油路17と、
前記ロッカーアーム8の外表面8hと前記内周面8Cとを連通する開放油路21と、
前記支持シャフト16の外周面16Bにおける前記内周面8Cに内嵌される部位に開口部16bを備える内部油路Wと、を有し、
前記開口部16bから出る潤滑油を、前記受動油路17と前記開放油路21との双方へ所定のバランスで導くための油分配機構Bが設けられていることを特徴とする。
第2の本発明は、本発明による動弁装置において、
前記油分配機構Bは、潤滑油の前記受動油路17への入り込みを促進させるガイド部gを有して構成されていることを特徴とする。
第3の本発明は、本発明又は第2の本発明による動弁装置において、
前記ガイド部gは、前記受動油路17には連通され、かつ、前記開放油路21には連通されない状態で前記ロッカーアーム8の内周面8Cに形成される内周溝20を有して構成されていることを特徴とする。
第4の本発明は、第3の本発明による動弁装置において、
前記内部油路Wの開口部16bが前記内周溝20に開口する構成とされていることを特徴とする。
第5の本発明は、第4の本発明による動弁装置において、
前記受動油路17の前記内周面8Cへの開口部17aと、前記開放油路21の前記内周面8Cへの内開口部21aと、前記内部油路Wの開口部16bとが、前記ロッカーアーム8の揺動軸心Qに関する周方向で互いに重なる状態に配置されるとともに、
前記内周溝20は、前記開放油路21の内開口部21aには開口せず、かつ、前記受動油路17の開口部17aと前記内部油路Wの開口部16bとには開口するように所定の角度範囲で形成された部分内周溝に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、油分配機構を設けたことにより、潤滑油をバルブとロッカーアームとの摺動部などへロッカーアームからの飛散により供給するための開放油路と、潤滑油をプッシュロッドやカムなどのロッカーアーム駆動具とロッカーアームとの摺動部などへ油路により供給するための受動油路との両者に、それぞれ必要となる量を分配できる良好なバランスでもって潤滑油の供給が可能になる。
なお、油分配機構としては、潤滑油の受動油路への入り込みを促進させるガイド部を設けることが有効であり、例えば、受動油路には連通され、かつ、開放油路21には連通されないようにロッカーアームの内周面に内周溝を設けてなるガイド部がある。
その結果、バルブとロッカーアームとの接触部、プッシュロッドとロッカーアームとの接触部、ロッカーアームの枢支部へバランスよく潤滑油供給できるように改善された動弁装置を提供することができる。
エンジンの動弁装置を示す要部の縦断側面図 ロッカーアームのプッシュロッド側の端部付近を示す側面図 タペットのプッシュロッド側の端部付近を示す側面図 プッシュロッドとロッカーアームとの当接部を示す拡大側面図 タペットとプッシュロッドとの当接部を示す拡大側面図 図2に示す部分を拡大して示す一部切欠きの平面図 ロッカーアームを示し、(a)は平面図、(b)は側面図
以下に、本発明による動弁装置の実施の形態を、OHV型の産業用ディーゼルエンジンの場合について図面を参照しながら説明する。図4、図5においては、軸部材22及びタペット11(ラッシュアジャスタ12)を、プッシュロッド9の中心軸線Zに沿う姿勢として描いてある。
図1に示されるように、シリンダブロック1の上部にシリンダヘッド2が取り付けられ、シリンダヘッド2の上部にシリンダヘッドカバー3が取り付けられている。シリンダヘッド2内には吸気ポート4と排気ポート(図示省略)とプッシュロッド挿通孔5とが設けられている。吸気ポート4には吸気弁口6が設けられ、この吸気弁口6を開閉する吸気バルブ7が配置されている。
シリンダヘッド2の上部にはロッカーアームブラケット(図示省略)が取り付けられ、そのロッカーアームブラケットに支持シャフト16を介してロッカーアーム8が揺動軸心Qを中心に揺動可能となるように枢支されている。プッシュロッド挿通孔5にはプッシュロッド(ロッカーアーム駆動具の一例)9が挿通されている。ロッカーアームブラケットとロッカーアーム8とは、シリンダヘッドカバー3内に収容されている。
図1に示されるように、シリンダ壁1aを有するシリンダブロック1には、軸心Pで回転可能なカム10、このカム10により突き上げ駆動されるタペット11が内装されている。タペット11は、円筒状のタペット室1tにスライド移動可能に内嵌されており、タペット11の内部に設けられているラッシュアジャスタ12を介してプッシュロッド9を突き上げ駆動可能に構成されている。カム10は、クランク軸(図示省略)により駆動回転される。
カム10が回転すると、カム10の凸部10aがタペット底11aを押すことでタペット11が上下に往復スライド移動され、その動きがプッシュロッド9によりロッカーアーム8を駆動揺動し、ロッカーアーム8が吸気バルブ7を往復駆動移動させる。これら吸気バルブ7、排気バルブ(図示省略)、ロッカーアーム8、プッシュロッド9などを有して、エンジンの回転により吸排気バルブ7を開閉駆動させる動弁装置Aが構成されている。次に、動弁装置Aの詳細な構造について説明する。
図1に示されるように、吸気バルブ7は、そのバルブ軸7aがスライドブッシュ13を介してシリンダヘッド2に往復スライド移動可能に内嵌されている。バルブ軸7aの上端部に取付けられているバネ座14とシリンダヘッド2の受け座2aとの間には、バルブ軸7aを囲繞する状態のコイルバネ15が装備されている。コイルバネ15の弾性により、吸気バルブ7は常閉状態となるように上昇方向に付勢されている。
図1に示されるように、支持シャフト16には、潤滑油が供給される中心孔16Aと、中心孔16Aを通って径方向に貫通する径孔16aと、を備える内部油路Wが形成されている。支持シャフト16に外嵌されているロッカーアーム8は、プッシュロッド側となる基端アーム部8Aと、吸排気側となる先端アーム部8Bとを備えている。先端アーム部8Bの先端には、バルブ軸7aに套嵌されたキャップ7bの上面(符記省略)を押して相対摺動する押圧面8bが形成されている。
図1及び図2に示されるように、基端アーム部8Aには、斜め孔である受動油路17、及び軸部材(後述)22を支持するための雌ネジ孔19が形成されている。受動油路17は、ロッカーアーム8における潤滑油の通り道として、支持シャフト16が内嵌される枢支孔である内周面8Cと基端側面8aとに亘って貫通する孔である。内周面8Cの基端アーム部8A側のある程度の周方向長さ(例:軸心Q周りの90度の角度範囲程度)を有する部分内周溝20が形成されており、その部分内周溝20に受動油路17が開口されている。また、ロッカーアーム8には、内周面8Cに開口する上下向きの縦孔である開放油路21も形成されている。
図1及び図2に示されるように、基端アーム部8Aの雌ネジ孔19には軸部材であるねじ軸22が螺装されている。ねじ軸22には、雌ネジ孔19に螺合する雄ねじ22aが長手方向の大部分に形成されるとともに、マイナスドライバーなどによって回し操作可能とするための調節溝22bが上端に形成されている。つまり、ねじ軸22は、基端アーム部8Aに対して上下方向に出退して位置調節可能にロッカーアーム8に支持されている。なお、22rはロックナットである。
ねじ軸22の長手方向中間部には、外径が雄ねじ22aの谷径よりも若干小さくて幅広の外周溝23、及び外周溝23に断面十字状に開口するように貫通形成された一対の径方向孔24,24(図2を参照)が形成されている。ねじ軸22の調節溝22bが存在する側と反対の側の端には、凸曲面状のプッシュロッド受け面25が形成されるとともに、プッシュロッド受け面25に開口して径方向孔24,24に連通する中心油路26が形成されている。つまり、プッシュロッド受け面25は、ロッカーアーム8に出退可能に螺装されている軸部材(ねじ軸)22の先端面により形成されている。
図1,2に示される組付け状態では、雌ネジ孔19と外周溝23とで形成される周状空間部(符記省略)に内部油路の受動油路17が開口しており、ある程度ねじ軸22を出退調節しても周状空間部と受動油路17とが連通するように外周溝23の幅寸法が設定されている。なお、受動油路17における基端側面8aと雌ネジ孔19とに間の部分には、受動油路17の基端側面8aの側端を閉塞するためのボール栓18が装備されている。
ここで、ロッカーアーム8と支持シャフト16との構造について詳しく説明する。
図2、図6、図7(a)、(b)に示されるように、ロッカーアーム8には、受動油路17と、開放油路21と、部分内周溝(ガイド部gの一例である内周溝20の一例)20とが形成されている。
受動油路17は、ロッカーアーム8におけるプッシュロッド9が作用する受動箇所8Aである基端アーム部8A(詳しくは雌ネジ孔19)と、ロッカーアーム8における支持シャフト16を内嵌する内周面8Cとを連通する潤滑油用の孔である。
開放油路21は、内周面8Cに開口する内開口部21aと、ロッカーアーム8の頂面(外表面の一例)8hに開口する外開口部21bとを有する縦孔に形成されている。
支持シャフト16の内部油路Wは、その外周面16Bにおけるロッカーアーム8の内周面8Cに内嵌される部位に開口部16bを備えている。開口部16bは、支持シャフト16を貫通する径孔16aの両端ぞれぞれに一対形成されている。そして、開口部16b,16bから送り出される潤滑油を、受動油路17と開放油路21との双方へ所定のバランスで導くための油分配機構Bが設けられている。油分配機構Bは、潤滑油の受動油路17への入り込みを促進させるガイド部gを有して構成されている。
図2、図6に示されるように、ガイド部gは、受動油路17には連通され、かつ、開放油路21には連通されない状態でロッカーアーム8の内周面8Cに形成される内周溝20を有して構成されている。具体的には次の通りである。
受動油路17の内周面8Cへの開口部17aと、開放油路21の内周面8Cへの内開口部21aと、内部油路Wの開口部16bとが、ロッカーアームの揺動軸心Qに関する周方向で互いに重なる状態に配置されている。そして、内周溝20は、開放油路21の内開口部21aには開口せず、かつ、受動油路17の開口部17aと内部油路Wの開口部16bとには開口するように所定の角度範囲で形成された部分内周溝20に形成されている。
図2、図6に示されるように、部分内周溝20は、内部油路Wの開口部16bと受動油路17の開口部17aとを含む100度〜120度の角度範囲(例:110度)で形成された溝であり、その溝上端は、開放油路21の内開口部21aと受動油路17の開口部17aとの間で終わっている。また、部分内周溝20の揺動軸心Qに関する周方向の両端部は、端に行くに従って溝の深さが浅くなる漸減区間に形成されている。つまり、図6(b)に示されるように、部分内周溝20は、その周方向長さの両端それぞれの端角度b(例:40度)が漸減区間34,34に形成され、中央の中角度c(例:30度)が断面矩形の溝本体部35に形成されている。なお、端角度bや中角度cとは、揺動軸心Qを中心とする角度のことである。
図6、図7に示されるように、断面円形の受動油路17の径と、断面円形の開放油路21の径と、支持シャフト16を貫通する径孔16aの径との三者は互いに同径とされ、かつ、それらの径よりも部分内周溝20の溝幅(揺動軸心Q方向の幅)の方が広い状態に設定されている。そして、開放油路21と支持シャフト16の一対の径孔16a,16aと部分内周溝20とは、互いの中心軸心が揺動軸心Q方向で互いに同じ位置となるように、即ち、ロッカーアーム8の幅中心8p上に並ぶように構成されている。
図6に示されるように、受動油路17の孔中心17pは、幅中心8pと平行で、かつ、揺動軸心Qの方向に若干ズレてオフセットされる位置関係に設定されている。但し、その位置ズレ量aは僅かであり、幅中心8pは受動油路17の開口部17aの幅内に位置されている。例えば、位置ズレ量aは、受動油路17の径b(=開放油路21及び径孔16aの径)未満の範囲(b>a>0)に設定され、好ましくは半分以下で1/8以上(b/2≧a≧b/8)に設定されている(例:a=b/4)。
以上述べた構成の油分配機構Bにより、支持シャフト16の径孔16aから支持シャフト16とロッカーアーム8との間の周状隙間に送り出された潤滑油は、その多くは部分内周溝20で回収されて受動油路17に流れて行くとともに、残りの潤滑油は開放油路21に流れて行く。従って、プッシュロッド9に十分な潤滑油が供給され、かつ、吸気バルブ7などにも必要十分な潤滑油が飛散供給され、各部へバランス良く潤滑油が供給される動弁装置Dが実現されている。
例えば、部分内周溝20(ガイド部g)が無く、受動油路17の開口部17aも単に内周面8Cに開口する構成も試されたが、開放油路21へ潤滑油が多く流れて外開口部21bから飛散される潤滑油が過多になり、かつ、プッシュロッド9へ供給される潤滑油が不足気味になる、という潤滑油の供給バランスが芳しくないものであった。しかしながら、ガイド部gを有する油分配機構Bにより、この従来の問題が解決されている。
図1〜図3に示されるように、両端部が開先された長尺状のプッシュロッド9は、その長手方向の一端(上端)にロッカーアーム受け面9aを備える一端湾曲部9Aが、他端(下端)にタペット受け面9bを備える他端湾曲部9Bがそれぞれ設けられている。いずれの受け面9a,9bも凹曲面に形成されている。両受け面9a,9bのそれぞれに開口してロッド軸部9Cを貫通する内部オイル路27が、プッシュロッド9に形成されている。
図2及び図4に示されるように、ねじ軸22のプッシュロッド受け面25の曲率は、ロッカーアーム受け面9aの曲率よりも大に設定されている。内部オイル路27により中心部が欠如されたすり鉢状のロッカーアーム受け面9aは、プッシュロッド9の中心軸線Z上に位置しない点を中心とする第1半径r1を有して、湾曲した略V字形の断面形状を呈する特異な凹状湾曲面に形成されている。そして、プッシュロッド受け面25は、第1半径r1よりも若干小さい第2半径r2(r1>r2)を有する湾曲凸面に形成されている。
従って、ロッカーアーム受け面9aとプッシュロッド受け面25との当接でなる第1当接部(当接部)T1においては、ロッカーアーム受け面9aとプッシュロッド受け面25とは面接触ではなく周状の線接触により当接する構成とされている。加えて、断面形状における線接触点Xの径方向の両側に、ロッカーアーム受け面9aとプッシュロッド受け面25との間の間隔が、線接触点Xから径方向へ遠のくに従って離れる状態が齎されている。
支持シャフト16に供給されてくる潤滑油は、受動油路17→周状空間部(符記省略)→径方向孔24→中心油路26→第1当接部T1→内部オイル路27と流れていくようになり、それらの各構造部により第1オイル供給手段(オイル供給手段)S1が構成されている。線接触しているロッカーアーム受け面9aとプッシュロッド受け面25との間から径外側に向けて適度に潤滑油が漏れ出るようになり、その漏れ出た適量の潤滑油が第1当接部T1の動きに伴って周囲に飛散され、動弁装置Aの各摺動部に供給されるようになる。
つまり、ロッカーアーム8とプッシュロッド9との当接部T1に潤滑油を供給する第1オイル供給手段S1が設けられ、当接部T1は、ロッカーアーム8のプッシュロッド受け面25とプッシュロッド9のロッカーアーム受け面9aとの当接により構成されている。そして、プッシュロッド受け面25とロッカーアーム受け面9aとの何れか一方9aが凹曲面に、かつ、何れか他方25が凸曲面にそれぞれ形成され、凸曲面25の曲率が凹曲面9aの曲率よりも大に設定されている。第1オイル供給手段S1は、プッシュロッド受け面25に開口し、かつ、ロッカーアーム8における支持シャフト16との潤滑部に連通する状態でロッカーアームに設けられる内部油路17,24,26を有して構成されている。
図1、図2に示されるように、ロッカーアーム8の内周面8Cに形成されている内周溝20は、前述のとおり、受動油路17に連通させての軸心Q周りの所定角度範囲に形成されており、全周溝ではない。もし、内周溝20を全周溝にすると、加工はやり易いが、開放油路21から潤滑油が出過ぎになり、受動油路17とのオイル分配のバランスが宜しくないことが分かった。そこで、内周溝20を、受動油路17には開口し、かつ、開放油路21には開口させない部分周溝とする工夫により、中心孔16Aから供給されてくる潤滑油を受動油路17と開放油路21とにバランスよく分配することができる。
図3及び図5に示されるように、ラッシュアジャスタ12は、タペット体11Aに相対スライド移動可能に内嵌されるプランジャ28、プランジャ28に相対スライド移動可能に内嵌されているアジャスタ体29、チェックバルブ30、コイルバネ31などを備えて構成されている。コイルバネ31は、ボールゲージ30Aの外周フランジ(符記省略)を介してプランジャ28とアジャスタ体29との間に予圧縮状態で装備されている。チェックバルブ30は、前述のボールゲージ30Aと、アジャスタ体29下端の中心孔29aの開閉が可能なチェックボール30Cと、これら両者30A,30Cの間に予圧縮状態で介装されるコイル状のボールバネ30Bとを備えて構成されている。
図3,図5に示されるように、略筒形状を呈するアジャスタ体29の頂面は、上方突出する凸曲面であるプッシュロッド受け面32に形成されており、その中心には内部空間29Aに連通するチェック孔29bが形成されている。プランジャ28及びアジャスタ体29それぞれの周面には、互に連通する位置関係の挿通孔28a,29cが形成され、またタペット体11Aの細径周壁11bを径内外に貫く通し孔33が形成されている。ラッシュアジャスタ12は、断面上向き開放コ字状の断面形状を有するタペット体11Aに内装される状態でタペット11に設けられている。
図3,図5に示されるように、アジャスタ体29のプッシュロッド受け面32の曲率は、プッシュロッド9のタペット受け面9bの曲率よりも大に設定されている。内部オイル路27により中心部が欠如されたすり鉢状のタペット受け面9bは、プッシュロッド9の中心軸線Z上に位置しない点を中心とする第3半径r3を有して、湾曲した略V字形の断面形状を呈する特異な凹状湾曲面に形成されている。そして、プッシュロッド受け面32は、第3半径r3よりも若干小さい第4半径r4(r3>r4)を有する湾曲凸面に形成されている。
従って、タペット受け面9bとプッシュロッド受け面32との当接でなる第2当接部(当接部)T2においては、タペット受け面9bとプッシュロッド受け面32とは面接触ではなく周状の線接触により当接する構成とされている。加えて、断面形状における線接触点Yの径方向の両側に、タペット受け面9bとプッシュロッド受け面32との間の間隔が、線接触点Yから径方向へ遠のくに従って離れる状態が齎されている。
プッシュロッド9の内部オイル路27に供給されてくる潤滑油は第2当接部T2に供給され、タペット受け面9bとプッシュロッド受け面32とを潤滑させるとともに、チェック孔29bから内部空間29Aへも供給されて、ラッシュアジャスタ12による公知のアジャスタ機能が発揮可能とされている。これらの各構造部27,T2,29bなどにより第2オイル供給手段(オイル供給手段)S2が構成されている。
第2当接部T2が第2オイル供給手段S2により潤滑される際には、線接触しているタペット受け面9bとプッシュロッド受け面32との間から径外側に向けて適度に潤滑油が漏れ出て、タペット体11Aの内側部へ円滑に供給される。従って、潤滑油がアジャスタ体29の内部空間29Aへ供給され過ぎず、かつ、周囲により多く飛散されるようになり、バランスよく潤滑油の供給が行われる利点がある。
つまり、プッシュロッド9とタペット11との当接部T2に潤滑油を供給するオイル供給手段S2が設けられ、当接部T2は、プッシュロッド9のタペット受け面9bとタペット11のプッシュロッド受け面32との当接により構成されている。そして、タペット受け面9bとプッシュロッド受け面32との何れか一方9bが凹曲面に、かつ、何れか他方32が凹曲面にそれぞれ形成され、凸曲面32の曲率が凹曲面9bの曲率よりも大に設定されている。オイル供給手段S2は、タペット受け面9bに開口し、かつ、プッシュロッド9の長手方向に貫いて形成される内部オイル路(内部油路)27を有して構成されている。
プッシュロッド9は、タペット受け面9bが存在する側の端部とは反対側の端部(ロッカーアーム受け面9a)がタペット受け面9bが存在する側の端部よりも上となる縦向き姿勢で設けられており、内部オイル路27を重力により下方移動してくる潤滑油が当接部T2に供給される構成とされている。
〔別実施形態〕
図示は省略するが、油分配機構Bとしては次の(1)〜(5)に示す構成でもよい。
(1)ロッカーアーム8の内周面8Cに内周溝20は無く、開放油路21の内開口部21aよりも受動油路17の開口部17aの方が揺動軸心Qの方向で径孔16aの開口部16bに近付けられている配置関係によりなるガイド部gを有する構成。
(2)前記(1)の構成に加えて、受動油路17には開口するが開放油路21には開口しない全周内周溝20又は部分内周溝20が形成されてなるガイド部gを有する構成。
(3)受動油路17の開口部17aよりも開放油路21の内開口部21aの方が揺動軸心Qの方向で径孔16aの開口部16bに近付けられ、かつ、受動油路17には開口するが開放油路21には開口しない全周内周溝20又は部分内周溝20が形成されてなるガイド部gを有する構成。
(4)前記(1)〜(3)において、受動油路17の径(断面積)を開放油路21の径(断面積)よりも大きくすることでなるガイド部gを有する構成。
(5)開放油路21は、上に行くほど基端アーム部8A又は先端アーム部8Bに寄る斜め孔に形成してもよい。
7 バルブ
8 ロッカーアーム
8A 受動箇所
8C 内周面
8h 外表面
9 ロッカーアーム駆動具
16 支持シャフト
16b 開口部
17 受動油路
17a 開口部
20 内周溝、部分内周溝
21 開放油路
21a 内開口部
B 油分配機構
Q 揺動軸心
W 内部油路
g ガイド部

Claims (5)

  1. ロッカーアームと、
    前記ロッカーアームを揺動駆動するロッカーアーム駆動具と、
    前記ロッカーアームで押し駆動されるバルブと、
    前記ロッカーアームを揺動可能に軸支する支持シャフトと、
    前記ロッカーアームにおける前記ロッカーアーム駆動具が作用する受動箇所と前記ロッカーアームにおける前記支持シャフトを内嵌する内周面とを連通する受動油路と、
    前記ロッカーアームの外表面と前記内周面とを連通する開放油路と、
    前記支持シャフトの外周面における前記内周面に内嵌される部位に開口部を備える内部油路と、を有し、
    前記開口部から出る潤滑油を、前記受動油路と前記開放油路との双方へ所定のバランスで導くための油分配機構が設けられている動弁装置。
  2. 前記油分配機構は、潤滑油の前記受動油路への入り込みを促進させるガイド部を有して構成されている請求項1に記載の動弁装置。
  3. 前記ガイド部は、前記受動油路には連通され、かつ、前記開放油路には連通されない状態で前記ロッカーアームの内周面に形成される内周溝を有して構成されている請求項1又は2に記載の動弁装置。
  4. 前記内部油路の開口部が前記内周溝に開口する構成とされている請求項3に記載の動弁装置。
  5. 前記受動油路の前記内周面への開口部と、前記開放油路の前記内周面への内開口部と、前記内部油路の開口部とが、前記ロッカーアームの揺動軸心に関する周方向で互いに重なる状態に配置されるとともに、
    前記内周溝は、前記開放油路の内開口部には開口せず、かつ、前記受動油路の開口部と前記内部油路の開口部とには開口するように所定の角度範囲で形成された部分内周溝に形成されている請求項4に記載の動弁装置。
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