JP2019116654A - ホットスタンプ用溶融亜鉛めっき鋼板及びホットスタンプ用溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

ホットスタンプ用溶融亜鉛めっき鋼板及びホットスタンプ用溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】亜鉛系ホットスタンプ用鋼板において、ほとんどコスト増など無く、加熱後の溶接性を劇的に改善する技術を提供すること。【解決手段】ホットスタンプ加熱前の溶融亜鉛めっき最表層をグロー放電発光分析装置(GDS)で表層からスパッタリングしながら測定したとき、当該めっき表層の0〜5nm深さの平均Al重量濃度をA、5nm〜10nm深さの平均Al濃度をBとすると、2.5≧A/B≧1.5であって、金属元素の原子分率でAl濃度が80%以上となる単独Al酸化物が、当該めっき表層から5nm〜10nm深さの範囲よりも当該めっき表層の0〜5nm深さの方が多いことを特徴とする溶接性に優れたホットスタンプ用溶融亜鉛めっき鋼板とする。【選択図】図6

Description

本発明は、加熱焼入れにより高強度部材を製造するホットスタンプ加熱後に溶接性に優れた高強度部材となる、ホットスタンプ用亜鉛めっき鋼板及びその製造方法に関する。
自動車の車体を構成する各種の自動車部品は、静的強度や動的強度、衝突安全性さらには軽量化等の様々な観点から、多様な性能や特性の向上を要求されている。例えば、Aピラーレインフォース,Bピラーレインフォース,バンパーレインフォース,トンネルレインフォース,サイドシルレインフォース,ルーフレインフォース又はフロアークロスメンバー等の自動車部品には、それぞれの自動車部品における特定部位だけがこの特定部位を除く一般部位よりも高強度を有することが要求される。そこで、自動車部品における補強が必要な特定部位に相当する部分だけに焼入れ高強度鋼ホットスタンプ(文献によっては熱間プレスなどとも表現)成形してホットスタンプ部材を製造する工法が一部採用されている。
この際、表面処理を施していない冷延鋼板を用いると、加熱中に鋼板表面に鉄の酸化スケールが発生する。この鉄酸化スケールは成形中に剥離して金型を損耗したり、鋼板自身の疵になるほか、成形後の鋼板表面に残れば、後の溶接工程で溶接不良の原因になったり、塗装工程で塗装の密着性不良の原因になることがある。そこで、この鉄酸化スケールを防止するために、特許文献1の様に亜鉛系などのめっき鋼板が用いられることがある。亜鉛系のめっき鋼板を用いることにより、鉄よりも先に亜鉛が少量酸化されることで、鉄の酸化を抑制し、溶接性や塗装性を大幅に改善することができる。
しかし、鉄酸化スケールよりは溶接性は改善するものの、表面に酸化膜の無い非加熱の冷延鋼板やめっき鋼板に比べると、酸化亜鉛皮膜であっても電気伝導性は低いため、溶接性は低下する。よって、亜鉛系めっき鋼板を用いたホットスタンプ材でも、溶接性は十分ではなく、少しでも溶接性を改善することが求められている。
その改善策には幾つか提案されており、特許文献2では、溶接抵抗増加の原因となる酸化亜鉛皮膜を加熱後研掃により取り除く事で、溶接抵抗を下げ溶接性を改善することが提案されている。この方法で、溶接性は改善するが、加熱後に自動車メーカや部品メーカでの研掃工程が必要となり、コスト増となる。また、特許文献3では、鋼板成分や鋼板表面のMn濃度、めっき付着量、めっき皮膜中のAl量、めっき皮膜中のAl濃度、鋼板表面の金属組織などを規定することで、溶接性の改善を試みている。この方法でもある程度の改善は見込めるが、劇的な改善効果は難しい。
特許第4039548号公報 特許第5880321号公報 特許第5720856号公報
このように、従来の技術においては、亜鉛系ホットスタンプ用鋼板の溶接性を劇的に改善する技術は存在しなかった。
本発明は、このような背景でなされた発明であり、本発明の課題は、亜鉛系ホットスタンプ用鋼板において、ほとんどコスト増など無く、加熱後の溶接性を劇的に改善する技術を提供することである。
上記課題を解決するため、ホットスタンプ加熱前の溶融亜鉛めっき最表層をグロー放電発光分析装置(GDS)で表層からスパッタリングしながら測定したとき、当該めっき表層の0〜5nm深さの平均Al重量濃度をA、5nm〜10nm深さの平均Al濃度をBとすると、2.5≧A/B≧1.5であって、金属元素の原子分率でAl濃度が80%以上となる単独Al酸化物が、当該めっき表層から5nm〜10nm深さの範囲よりも当該めっき表層の0〜5nm深さの方が多いことを特徴とする溶接性に優れたホットスタンプ用溶融亜鉛めっき鋼板とする。
また、前記溶融亜鉛めっき鋼板は、合金化処理が施されている構成とすることが好ましい。
また、鋼板温度が少なくとも200℃〜600℃の範囲にて、露点が−30℃〜20℃の雰囲気ガスが焼鈍炉内に導入される焼鈍炉にて焼鈍した後、溶融亜鉛めっきを施し、調質圧延を施すことを特徴とする溶接性に優れたホットスタンプ用溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法とする。
また、前記製造方法において前記溶融亜鉛めっきを施した後に合金化処理を施すことが好ましい。
本発明を用いると、亜鉛系ホットスタンプ用鋼板において、ほとんどコスト増など無く、加熱後の溶接性を劇的に改善する技術を提供することができる。
めっき前の鋼板の焼鈍工程前半における焼鈍露点とホットスタンプ後の溶接抵抗との関係を表した図である。 本発明条件のホットスタンプ加熱前のめっき皮膜断面構造の模式図である。 図2に示した本発明条件のめっきをホットスタンプ加熱した後の皮膜断面構造の模式図である。 通常条件のホットスタンプ加熱前のめっき皮膜断面構造の模式図である。 図4に示した通常条件のめっきをホットスタンプ加熱した後の皮膜断面構造の模式図である。 A/Bとホットスタンプ後の溶接抵抗との関係を表す図である。 A/Bと焼鈍露点との関係を表す図である。
本発明者らは、焼鈍めっき前の鋼板の状態、めっき前の焼鈍条件、めっき条件などと、ホットスタンプ後の溶接性(溶接抵抗)との関係を、詳細に調査した結果、図1に示すように、めっき前の鋼板の焼鈍工程前半における焼鈍の雰囲気、特に露点を微酸化条件とすることでホットスタンプ後の溶接抵抗が著しく低減し、溶接性が大きく改善することを見出した。
尚、このように露点を微酸化雰囲気とする焼鈍で、溶接性が改善する詳細なメカニズムは不明であるが、後述するように、めっき前の焼鈍雰囲気を制御すると、鋼板表面や内部のFeやSi、Mnなどの酸化物や金属元素の濃化状態が変化し、その影響でめっき初期に形成されるFe−Al濃化層の状態が変化すると考えられる。その影響を受けて、その後のホットスタンプ時に酸化されるAlが、通常条件では、SiやMnとの複合酸化物化するが、本発明の微酸化条件下では金属元素の原子分率でAl濃度が80%以上となるγ−Alと呼ばれる単独Al酸化物になり、溶接性改善に寄与するものと推定される。
その詳細は以下のようである。Alを含有する酸化物には、金属元素の原子分率でAl濃度が80%以上となるγ−Alや、Alの他にZnやMn、Feなどを含有する複合酸化物などがある。本発明では、以降、金属元素の原子分率でAl濃度が80%以上となる酸化物を単独Al酸化物(γ−Al、γ−アルミナ:結晶構造はAlともいわれる)、AlだけでなくZnやMnなどを多く含み金属元素の原子分率でAl濃度が80%未満の酸化物を複合Al酸化物(結晶構造は例えばZnAlやMnAl、(Zn,Mn)Alなど)、単独Al酸化物と複合Al酸化物の総称をAl系酸化物と記載する。尚、分析精度として周囲の元素の影響もうけるため、酸素を除いた金属成分のうちAlが原子分率でAl濃度が80%以上であれば単独Al酸化物、80%未満であれば複合Al酸化物とみなすことができる。
図2に本発明条件のホットスタンプ加熱前のめっき皮膜断面構造の模式図を、図3にその本発明条件のめっきをホットスタンプ加熱した後の皮膜断面構造の模式図を、図4に比較となる通常条件のホットスタンプ加熱前のめっき皮膜断面構造の模式図を、図5にその通常条件のめっきをホットスタンプ加熱した後の皮膜断面構造の模式図をそれぞれ示す。図中の数字はそれぞれ、1:母材鋼板、2:加熱前Zn系めっき皮膜、3:本発明によるめっき表面の厚く強固な単独Al酸化物皮膜、4:通常条件のめっき表面の薄く疎な複合Al酸化物皮膜、5:ホットスタンプ加熱後のFe−Zn固溶相、6:本発明条件のホットスタンプ加熱後の厚く強固な単独Al酸化物皮膜、7:本発明条件のホットスタンプ加熱後の薄いZn酸化皮膜、8:通常条件のホットスタンプ加熱後の薄くZn、Mnなどを含有した複合Al酸化物皮膜、9:通常条件のホットスタンプ加熱後の厚いZn酸化皮膜、である。
図2から図5に模式図で示すようにホットスタンプ後に最表面に形成し溶接抵抗となるZn系の酸化物(図3の7、図5の9)は、Znめっき層内部より前述のホットスタンプ時に形成されるこれらの単独Al酸化物皮膜(図2の3)もしくはAlとZnやMnなどからなる複合Al酸化物皮膜(図4の4)など、いずれもAl系酸化物を通ってめっきZn(図中2)がめっき表面に向かって拡散することにより形成するため、このAl系酸化物皮膜の形成状態の違いによりZnの酸化物の形成量が異なり、このZn酸化物の量が少ない方が溶接性が改善すると考えられる。すなわち、単独Al酸化物皮膜は他の元素を含有しないため、非常に緻密で高温での酸化雰囲気においてZn等の他の金属元素がその単独Al酸化物皮膜を拡散透過してZnの酸化物化するのを抑制するバリア層として非常に効果が大きいのに対して、ZnやMnなどを含有する複合Al酸化物では、自身の中にZnなどを含有するため、Znなどが透過しやすくZnの酸化を抑制するバリア層として十分機能しないものと考えられる。
実際に焼鈍中の露点を本発明の範囲に制御すると、溶融亜鉛めっきにおいてはホットスタンプ加熱前のめっき最表層では、皮膜中に少量含まれるAlが表層に非常に濃化する現象が観察された。グロー放電発光分析装置(GDS)で表層からスパッタリングしながら測定し、めっき表層の0〜5nm深さの平均Al重量濃度をA、5nm〜10nmの平均Al濃度をBとするとき、A/Bとホットスタンプ後の溶接抵抗との間には図6に示すような結果が得られた。また、A/Bと焼鈍露点との間には図7に示すような結果が得られた。つまり、めっき前の焼鈍時の露点によりA/Bは図7に示すように変化する。図6に示すように、A/Bが1.5以上2.5以下の場合に、ホットスタンプ後の溶接抵抗が50mΩ以下となり良好である。これはA/Bが1.5以下だと表層に十分な量の強固な単独Al酸化物皮膜が形成しないのに対し、A/Bが1.5以上だとめっき表面に十分強固な単独Al酸化物皮膜が形成し、その後のホットスタンプ加熱時にZnの酸化を抑制し溶接性が改善できるためと考えられる。
このようなA/Bの範囲を得るためには、例えば、焼鈍における雰囲気条件の調整が有効である。図7に示すように、A/Bを1.5以上とするには焼鈍露点を−30℃以上とし、A/Bを2.5以下とするには焼鈍露点を20℃以下とする。通常の焼鈍条件である露点が−30℃より低い条件下では、めっき表面に顕著なAlの表面濃化は見られず、A/B<1.5となるが、本発明条件である露点−30℃〜20℃の場合にはAlがめっき表面に濃化しA/B≧1.5となることが判明した。尚、露点が+20℃以上の場合には、めっき時に不めっきなどの問題も発生するため、好ましくない。
なお、GDS測定方法を限定するものではないが、実施形態では、リガク製GDA750で、分析電流を900V,20mAで測定径4mmφ、分析時間2000s、データレート5%とし、分析元素としては、Fe、C、O、Al、Si、P、Cr、Mn、Znを分析し、そのうちのAlの重量%濃度で測定した。
ホットスタンプ前の合金化溶融亜鉛めっきのままの鋼板でもAl系酸化物が形成していると考えられるが、非常に薄いため、TEM(透過型電子顕微鏡)で分析しても詳細な組成や結晶構造は特定できなかった。しかしながら、先に述べたように本発明の焼鈍雰囲気に規定することによって、ホットスタンプ前の時点で既にAlの表面濃化を多くすることができ、その後のホットスタンプ中にAl系酸化物がめっき皮膜中のAlを吸収しながら、厚く強固な単独Al酸化物に成長することにより、Znの酸化を抑制することができると考えられる。Alの表面濃化が促進されたりAl単独の酸化物になったりするメカニズムは、次のように推定される。つまり、露点が特定域の微酸化条件では、易酸化元素であるSiやMnが鋼板表層で酸化物として消費されるため、後のめっき以降ではAl系酸化物に取り込まれて複合Al酸化物になりにくくなり、単独Al酸化物になるためと推定される。
一方、−30℃未満のような通常の焼鈍時の露点では、先述したように、ZnやMnなどを含有したZnAlや、MnAlなどの複合Al酸化物になり、Znの酸化を十分抑制できないと推定される。
また、合金化溶融亜鉛めっき鋼板をホットスタンプした後の皮膜の構造は、前述の図3、図5に示すように、通常、表面側から概略的に、Zn酸化皮膜(7や9)、フェライトFe中にZnが固溶したFe−Zn固溶相(5)、鋼板母材(1)の順で形成する。本発明者らは、この皮膜構造をTEMによる成分分析や回折像による結晶構造解析などを用いて更に詳細に調査した結果、Zn酸化皮膜(7や9)と、Fe−Zn固溶相(5)の界面に非常に薄いが単独Al酸化物や複合Al酸化物のAl系酸化物皮膜(6や8)が形成しており、その単独Al酸化物や複合Al酸化物からなるAl系酸化物皮膜の結晶構造は、製造条件で変化し、当該構造がホットスタンプ材の溶接性に大きく影響することの知見を得た。
すなわち通常の溶融亜鉛めっき前の焼鈍条件により製造されたホットスタンプ成形体の場合では、図3の8に示すように、Alだけでなく、MnやZnなども含有する複合酸化物が多く形成するのに対し、本発明によるホットスタンプ成形体では、図5で6に示すように、MnやZnなどを含有しない、γ−Alなどの厚く強固な単独Al酸化物皮膜が形成されていることが判明した。よって、この単独Al酸化物皮膜がホットスタンプ中のZn酸化を抑制していると考えられる。
本発明の焼鈍中の露点条件で鋼板を焼鈍した場合にAl系の酸化物が複合酸化物化しない原因については、本発明の露点範囲では、易酸化元素である鋼中のMnやSiが先に酸化されることで、めっき初期にめっきと鋼板界面に形成されるFe−Al合金層中にMnやSiなどが固溶しなくなり、後の酸化時にMnやSiなどを含まない単独Al酸化物が形成されると推定される。
また、MnやSiを含有した複合Al酸化物に比べ単独Al酸化物の方が表層Znの酸化を抑制できる原因としては、MnやZnの複合Al酸化物の場合は構造が粗く、Znなども多く含有するため、内部のZnの拡散が早く、Znが下層から表層に拡散しやすく酸化が促進されるのに対し、単独Al酸化物の場合は、結晶構造が緻密でZnなども含まないため、内部でZnが拡散しにくく、Znが下層から表層に出て酸化される際の障壁になっていると推定される。
尚、本発明の露点範囲に関してであるが、一般的な焼鈍条件である露点が−30℃より低い条件では、Mn、Siは鋼板表面で鋼中表面近傍の少量のMn、Siのみが外部酸化されるのみで、鋼中には多量のMn、Siが残ってしまい、めっき時にFe−Al層に含有してしまうと考えられる。一方、本発明に係る内部酸化状態となる露点条件では、酸素が十分多く供給され鋼中内部まで侵入し、鋼中のかなり深くまでのMn、Siを酸化物化し、金属状態ではなくなるので、めっき時のFe−Al層には固溶しなくなると考えられる。
このような皮膜構造であることから、特にホットスタンプ前の加熱が電気ヒーターや燃焼ガスなどによる炉加熱の場合、即ち加熱に時間がかかり、Znが拡散しやすい条件であっても、前述の障壁効果から、Znの拡散が抑えられ、その結果、溶接性の悪化回避に貢献できる。前記炉加熱であっても、溶接性悪化を回避している本発明の皮膜構造の概略は前述の図2及び図3に示しているとおりである。
通常条件では、図4で通常条件の表面の複合Al酸化皮膜4が薄く疎であるため、図5のその後のホットスタンプ加熱時に拡散バリアとしての機能が弱く、下層からのZnの拡散が多くなり、その上に厚いZn酸化膜9を形成してしまう。一方、本発明では図2の加熱前で表面の単独Al酸化皮膜3が厚く強固なため、図3のホットスタンプ加熱後に拡散バリアとして機能して下層から上方へのZnの拡散を抑制することにより、表層のZn酸化膜7の形成量を抑制することができ、溶接性を改善することができると考えられる。
尚、TEM観察方法は、特に規定しないが、実施形態においては、日本電子製 JEM-200CXやJEM−2100で、加速電圧200kVで観察し、組織観察、元素分析、電子線回折などで相や結晶構造を特定した。
また、雰囲気については、H以外は大半がNガスであり、それ以外は不可避的不純物である。H濃度は1%以下だと鋼板の還元が不十分となり、不めっきなどの原因となる。一方、15%以上では焼鈍中のHの消費が多くなりコスト的に問題がある。よって、H濃度は1〜15%が好ましく、更に好ましくは2〜12%である。焼鈍時の露点としては、−30℃未満では、鋼中のSi、Mnを十分酸化することができずSiやMnの欠乏層を形成することができない。また、+20℃超では、鋼板中のFeの酸化が発生し不めっきなどの原因となるため好ましくない。よって焼鈍露点は、−30℃〜20℃が好ましく、更に好ましくは−20℃〜10℃、更に好ましくは−15〜0℃である。
この露点の調整には、N2もしくはN2に1〜15%のH2を含んだガスを水蒸気によって加湿し、そのガスを焼鈍炉内に導入して制御する。その導入には鋼板温度が少なくとも200℃〜600℃の間のセクションで導入することが必要である。鋼板温度を上記のように設定した理由は、鋼板の温度が200℃より低い場合では、温度が低すぎて鋼中でのSiやMnがほとんど拡散しないため、鋼板表面にSiやMnの欠乏層を形成することができず、600℃以上では拡散は十分に起こるが、その後の保持時間を含めた焼鈍時間が短くなってしまい、SiやMnの欠乏層が十分形成するだけの時間が得られないためである。このように鋼板温度は200℃〜600℃の範囲がSiやMnの拡散速度や焼鈍時間の観点から最も望ましいが、更に望ましくは300℃〜500℃の範囲である。
ホットスタンプの条件は特に規定しないが、前記溶融亜鉛めっき鋼板もしくは前記合金化溶融亜鉛めっき鋼板を必要なサイズにブランキングした後、輻射加熱、誘導加熱、通電加熱などを用い、700℃〜1200℃の範囲に加熱した後、プレス成形し、焼入れ冷却することが好ましい。
本発明で使用可能な亜鉛系めっき鋼板の種類としては、亜鉛を主成分とするめっき鋼板であれば特に限定しないが、亜鉛めっき鋼板(略称GI)、合金化亜鉛めっき鋼板(略称GA)、溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき、溶融亜鉛−アルミニウム−シリコン合金めっき、溶融亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金めっきなどを含み、またそれぞれの詳細な元素組成も特に限定はしない。めっきの目付量についても特に限定しないが、一般的なホットスタンプ用めっきの付着量である、30g/m2〜120g/m2程度まで使用可能である。鋼板の材質は特に限定はしないが、ホットスタンプ用途として用いられる焼入れ高強度鋼が一般的である。
厚さ1.0mmで、鋼組成がC:0.21%(質量%、以下同じ)、Si:0.033%、Mn:1.2%、P:0.01%、S:0.007%、Cr:0.2%、Ti:0.02%、B:0.003%、残部Fe及び不純物からなるホットスタンプ用溶融亜鉛めっき鋼板と合金化溶融亜鉛めっき鋼板に、焼鈍とめっきを施した。その際、焼鈍時の雰囲気を種々に変更した後、めっきを施した。めっきの目付量は表/裏で50/50g/mとした。めっき後の鋼板は焼鈍条件が例えば露点が+20℃超の場合は、不めっきが観察されるものがあった。不めっきとは、めっき前の母材表面の酸化が進行しすぎた場合、めっきの濡れ性が悪くなり、めっきがはじいてめっきが付いていない場所であり、発生したものは不良とした。
めっき後の鋼板は、100mm角のサイズに切り出した後、大気雰囲気の電気炉を900℃に加熱しその中で4分間加熱後取り出し、速やかに水冷配管を内蔵した平板プレスに挟んで急冷してホットスタンプ高強度材を得た。溶接性の指標として溶接抵抗を測定した。溶接抵抗測定条件は、電極:CF型φ6R40、荷重:250kgf、電流値:2Aで通電し、その際の抵抗値を測定した。溶接抵抗は小さいほど良いが、50mΩ以下になれば、溶接時のちり発生がほとんど無くなり、溶接強度も安定するため、50mΩ以下で良好、更に好ましくは25mΩ以下とした。結果を表1に示す。
表1に示すように、焼鈍雰囲気の範囲は、焼鈍露点が−30℃よりも低くなると、溶接性改善効果が得られない。一方、焼鈍露点が20℃を超えると、めっき前母材が酸化され過ぎて不めっきが発生するため、外観不良などが発生し好ましくない。
以上、実施形態を中心として本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、各種の態様とすることが可能である。
1 母材鋼板
2 加熱前Zn系めっき皮膜
3 本発明によるめっき表面の厚く強固な単独Al酸化物皮膜
4 通常条件のめっき表面の薄く疎な複合Al酸化物皮膜
5 ホットスタンプ加熱後のFe−Zn固溶相
6 本発明条件のホットスタンプ加熱後の厚く強固な単独Al酸化物皮膜
7 本発明条件のホットスタンプ加熱後の薄いZn酸化皮膜
8 通常条件のホットスタンプ加熱後の薄くZn、Mnなどを含有した複合Al酸化物皮膜
9 通常条件のホットスタンプ加熱後の厚いZn酸化皮膜

Claims (4)

  1. ホットスタンプ加熱前の溶融亜鉛めっき最表層をグロー放電発光分析装置(GDS)で表層からスパッタリングしながら測定したとき、当該めっき表層の0〜5nm深さの平均Al重量濃度をA、5nm〜10nm深さの平均Al濃度をBとすると、2.5≧A/B≧1.5であって、金属元素の原子分率でAl濃度が80%以上となる単独Al酸化物が、当該めっき表層から5nm〜10nm深さの範囲よりも当該めっき表層の0〜5nm深さの方が多いことを特徴とする溶接性に優れたホットスタンプ用溶融亜鉛めっき鋼板。
  2. 前記溶融亜鉛めっき鋼板は、合金化処理が施されていることを特徴とする請求項1に記載の溶接性に優れたホットスタンプ用溶融亜鉛めっき鋼板。
  3. 鋼板温度が少なくとも200℃〜600℃の範囲にて、露点が−30℃〜20℃の雰囲気ガスが焼鈍炉内に導入される焼鈍炉にて焼鈍した後、溶融亜鉛めっきを施し、調質圧延を施すことを特徴とする溶接性に優れたホットスタンプ用溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  4. 前記溶融亜鉛めっきを施した後に合金化処理を施すことを特徴とする請求項3に記載の溶接性に優れたホットスタンプ用溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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