JP2019116650A - 電気防食システムおよび電解液淡水化プラント - Google Patents

電気防食システムおよび電解液淡水化プラント Download PDF

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Abstract

【課題】メンテナンス性に優れた電気防食システムを実現する。【解決手段】塩化ナトリウムを含む電解液102を通流し金属部分を有する配管10に結合される主管52と、バイパス管24に接続される分岐部54と、を備えた分岐付配管50と、分岐部54に沿って、絶縁材25を介して配置される電極22と、電極22と、配管10の金属部分と、の間に所定の電圧を印加する防食電源23と、を備え、電極22は、主管52に流れる電解液の次亜塩素酸濃度よりも、バイパス管24に流れる電解液の次亜塩素酸濃度が高くなるように配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電気防食システムおよび電解液淡水化プラントに関する。
海水等の電解液中に浸された金属表面の防食を行う技術として、下記特許文献1が知られている。すなわち、同文献の明細書段落0007には、「本発明に係る電気防食方法は、第1には、流体が流通する金属製の流通経路部と、前記流通経路部に電気的に絶縁しつつ前記流通経路部を流通する流体に接触するアノードと、の間に防食電圧を印加して前記流通経路部に防食電流を流通させる電気防食方法であって、前記防食電流が所定の電流値以下となったときに前記防食電流が前記電流値となるように前記防食電圧を増加させることを特徴とする。」と記載されている。また、同段落0010には、「第3には、前記防食電圧が上限電圧を超えたときに、前記アノードを接地する、または、前記アノードに前記防食電圧とは逆方向の電圧を印加することを特徴とする。」と記載されている。
特開2016−17189号公報
しかし、特許文献1に記載された技術では、防食電圧を増加させることによる悪影響については特に考慮されていない。例えば、防食電圧によって海水が電気分解されると、防食電極の接液部で次亜塩素酸が発生する。次亜塩素酸は、例えば、海水等の淡水化プラントに適用されるRO膜モジュール内のRO膜(Reverse Osmosis Membrane:逆浸透膜)の劣化を生じさせ、メンテナンスの頻度を増加させる要因となる。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、メンテナンス性に優れた電気防食システムおよび電解液淡水化プラントを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の電気防食システムは、塩化ナトリウムを含む電解液を通流し金属部分を有する配管に結合される主管と、バイパス管に接続される分岐部と、を備えた分岐付配管と、前記分岐部に沿って、絶縁材を介して配置される電極と、前記電極と、前記配管の前記金属部分と、の間に所定の電圧を印加する防食電源と、を備え、前記電極は、前記主管に流れる電解液の次亜塩素酸濃度よりも、前記バイパス管に流れる電解液の次亜塩素酸濃度が高くなるように配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、メンテナンス性に優れた電気防食システムおよび電解液淡水化プラントを提供できる。
本発明の第1実施形態による海水淡水化プラントのブロック図である。 第1実施形態における分岐付配管の周辺の断面図である。 第2実施形態における分岐付配管の周辺の断面図である。
[第1実施形態]
〈第1実施形態の構成〉
本明明細書において、「電解液」とは、海水(Sea Water:SW)、汽水(Brackish Water:BW)、かん水、食塩水、塩水等を含む。金属材料を海水中のような腐食が発生しやすい環境下で使用する機器、例えば海水淡水化プラント設備の配管の材料として使用する場合には、金属材料の腐食を抑制することが望まれる。その方法として、犠牲陽極方式や外部電源方式の電気防食法、表面被覆法、高耐食性材料法のうち何れかが主として適用されている。
この中で、外部電源方式の電気防食法は、海水等の淡水化に使用するRO膜(Reverse Osmosis Membrane:逆浸透膜)の劣化原因となる金属溶出が少ない、という特徴がある。外部電源方式の電気防食法は、腐食作用における電子移動を制御する防食方法である。この防食方法では、防食の対象となる機器の構造部材として用いられる金属材料に、電源を介して、電流を発生するための電極を接続する。そして、電極が金属材料と共通の電解液に接触すると、電解液を介して回路が形成される。
電源は、電極と、防食対象の金属材料との間に電圧を印加する。この時、電極を貴な電位にしてアノード(陽極)とし、金属材料を卑な電位にしてカソード(陰極)とする防食法は、カソード防食法と称される。逆に、電極を卑な電位にしてカソードとし、金属材料を貴な電位にしてアノードとする防食法は、アノード防食法と称される。
カソード防食法およびアノード防食法は、何れも、海水淡水化プラント等の電解液淡水化プラントに適用可能である。但し、以下説明する実施形態においては、海水淡水化プラントに多く適用されるカソード防食法を適用した例を説明する。
電極は電源によって貴な電位に分極されることで電解液との界面で電気化学反応を起こし、電子を防食対象の金属材料側に移送する。その際、防食対象の金属材料は、電子供給を受けてアノード反応(腐食)が減少する卑な電位に分極される。
このような外部電源方式の防食システム、および、これを備えた海水淡水化プラントの例を、以下図面を用いて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態による海水淡水化プラント1の全体概略構成図である。
海水淡水化プラント1(電解液淡水化プラント)は、前処理部30と、中間槽4と、加圧ポンプ6と、電気防食システム20と、洗浄薬品貯留槽8と、洗浄薬品注入ポンプ9と、RO膜モジュール12(逆浸透膜モジュール)と、エネルギー回収装置(Energy Recovery Device:ERD)15と、淡水貯留槽16と、濃縮水貯留槽17と、を備えている。また、前処理部30は、次亜塩素酸ナトリウム貯留槽31と、次亜塩素酸ナトリウム注入ポンプ32と、原水貯留槽33と、MMF(Multi Media Filter)34と、限外ろ過膜(UF膜:Ultrafiltration Membrane)35と、凝集剤槽36と、凝集剤注入ポンプ37と、を備えている。
図1において、実線矢印は水の流れを示し、破線矢印は凝集剤あるいは薬品等の流れを示している。前処理部30において、原水貯留槽33は、取水される被処理水または原水としての電解液(海水またはかん水等)を貯留する。次亜塩素酸ナトリウム貯留槽31は、次亜塩素酸ナトリウムを貯留する。次亜塩素酸ナトリウム注入ポンプ32は、貯留した次亜塩素酸ナトリウムを原水貯留槽33に適宜注入する。なお、次亜塩素酸ナトリウムは、主として殺菌のために注入される。また、凝集剤槽36は、高分子凝集剤または無機系凝集剤等の凝集剤を貯留する。凝集剤注入ポンプ37は、貯留した凝集剤を、原水貯留槽33に適宜注入する。
原水貯留槽33内において原水中に含まれる有機物等の不純物は、注入された凝集剤によってフロックを形成する。フロックを含む原水は、ポンプ(符号なし)によってMMF34および限外ろ過膜35に順次供給される。MMF34および限外ろ過膜35は、これらの孔径サイズに応じて、原水中に含まれるフロックおよび不純物を膜分離する。以下、膜分離された後の原水を、「前処理水102(電解液)」と呼ぶ。前処理水102は、一旦、中間槽4に蓄えられる。
中間槽4に蓄えられた前処理水102は、加圧ポンプ6によって、電気防食システム20に供給される。電気防食システム20の詳細は後述するが、電気防食システム20は、各部の金属配管およびポンプ等の腐食を抑制する。そして、前処理水102は、加圧ポンプ6によって加圧された状態で、配管10(第1の配管)を介して、RO膜モジュール12に供給される。
RO膜モジュール12は、RO膜エレメント(図示略)と、これを収容する圧力容器(図示略)と、を備えている。これにより、RO膜モジュール12は、前処理水102を、前処理水102よりも塩化ナトリウム濃度の低いろ過水103(淡水)と、前処理水102よりも塩化ナトリウム濃度の高い濃縮水104とに分離する。ろ過水103は、RO膜モジュール12の一端から配管13を介して淡水貯留槽16へ供給される。また、濃縮水104は、配管14(第2の配管)およびエネルギー回収装置15を介して濃縮水貯留槽17へ供給される。ところで、RO膜モジュール12から排出されるろ過水103は低圧になるが、濃縮水104は高圧のままである。そこで、エネルギー回収装置15は、濃縮水104からエネルギーを回収する。回収されたエネルギーは、例えば、加圧ポンプ6を駆動する動力の一部として使用される。
洗浄薬品貯留槽8は、RO膜モジュール12内のRO膜エレメントを洗浄するための洗浄薬品を貯留する。洗浄薬品注入ポンプ9は、貯留した洗浄薬品を、所定の時期にRO膜モジュール12に供給する。ところで、加圧ポンプ6を含む各種ポンプの内面は、原水(海水等)、前処理水102、濃縮水104等の電解液に接しており、金属部分には腐食が発生しやすい環境下にある。特に、加圧ポンプ6から下流の配管部分には、例えば5MPa以上の内圧で、前処理水102または濃縮水104が流動している。このような高圧に晒される配管部分を樹脂配管で構成することは実用性に乏しいため、一般的には金属配管が適用されている。
従って、これら金属配管では、塩濃度に依存する腐食現象が時間経過とともに発生する場合がある。図1に示す電気防食システム20は、これら金属配管およびポンプ等の腐食を抑制するために設けられている。
以下、電気防食システム20の詳細を説明する。電気防食システム20は、分岐付配管50と、アノード電極22(電極)と、防食電源23と、を備えている。
分岐付配管50は、加圧ポンプ6と、バイパス管24と、配管10と、に結合されている。ここで、バイパス管24は、分岐付配管50によって分岐された前処理水102の一部を、原水貯留槽33に還流する。アノード電極22は、分岐付配管50に対して絶縁されつつ分岐付配管50のバイパス管24側に設けられ、その内部を流れる前処理水102に接するように構成されている。防食電源23は、所定の防食電圧を、アノード電極22と、配管10または分岐付配管50と、の間に印加する。
図2は、本実施形態に適用される分岐付配管50の周辺の断面図である。
図2に示すフランジ6a(加圧ポンプ吐出口フランジ)は、加圧ポンプ6の吐出口に形成されているフランジであり、フランジ10aは、配管10の端部に形成されているフランジであり、フランジ24a(バイパス管フランジ)は、バイパス管24の端部に形成されているフランジである。分岐付配管50は、略円筒状の主管52と、主管52の側面から半径方向に突出する分岐部54と、を有している。分岐部54の内部空間は、主管52の内部空間に連通し、分岐部54の内径は、主管52の内径よりも小さくなっている。主管52の両端には、フランジ52a(主管吸入口フランジ)と、他のフランジ52bとが形成されている。また、分岐部54の端部には、フランジ54c(分岐部フランジ)が形成されている。これら分岐付配管50に形成されたフランジ52a,52b,54cは、締結具27(例えば、ボルトおよびナット)によって、各々フランジ6a,10a,24aに結合される。
ここで、フランジ54c,24aは、一対の絶縁材25を介して、アノード電極22を挟持している。絶縁材25は、略円環板状に形成され、締結具27が挿通する貫通孔(符号なし)が形成されている。また、アノード電極22も、略円環板状に形成され、締結具27が遊挿される貫通孔22aが形成されている。ここで、貫通孔22aは、締結具27に対する絶縁距離を確保できる大きさに形成されている。これにより、アノード電極22は、分岐付配管50およびバイパス管24に対して絶縁されつつ、前処理水102に接するようになっている。
〈第1実施形態の動作〉
分岐付配管50および配管10を通流する前処理水102は、塩化ナトリウム濃度が0.24%〜2.96%程度の塩水である。このため、上述した防食電圧がアノード電極22および配管10に印加されると、アノード電極22の接液部すなわち内周面において、以下の式(1)および式(2)の化学式に示す反応によって、次亜塩素酸(HClO)が発生する。
2Cl- → Cl2+2e- ・・・式(1)
Cl2+H2O → HClO+HCl ・・・式(2)
ここで、次亜塩素酸(HClO)は、RO膜モジュール12内のRO膜エレメントの劣化を促進させる性質を有する。そこで、本実施形態においては、アノード電極22で発生した次亜塩素酸を含む前処理水102を、バイパス管24を介して、原水貯留槽33に還流する。本実施形態においては、アノード電極22は、分岐部54とバイパス管24との間に配置されているため、アノード電極22にて発生した次亜塩素酸の大部分はバイパス管24に流れ、配管10にはほとんど流れない。これにより、本次亜塩素酸によれば、金属配管およびポンプ等の腐食を抑制しつつ次亜塩素酸を含む前処理水102を、原水貯留槽33に還流することができ、RO膜エレメントの劣化を抑制できる。
〈第1実施形態の効果〉
以上のように本実施形態の電解液淡水化プラント(1)は、塩化ナトリウムを含む原水をろ過処理する前処理部(30)と、前処理部(30)によってろ過処理された電解液(102)を加圧する加圧ポンプ(6)と、加圧された電解液(102)を、電解液(102)よりも塩化ナトリウム濃度が高濃度である濃縮水(104)と、電解液(102)よりも塩化ナトリウム濃度が低濃度であるろ過水(103)と、に分離する逆浸透膜モジュール(12)と、金属部分を有し、電解液(102)が通流する第1の配管(10)と、金属部分を有し、濃縮水(104)が通流する第2の配管(14)と、第1の配管(10)に結合される主管(52)と、バイパス管(24)に接続される分岐部(54)と、を備えた分岐付配管(50)と、分岐部(54)に沿って、絶縁材(25)を介して配置される電極(22)と、電極(22)と、第1の配管(10)の金属部分と、の間に所定の電圧を印加する防食電源(23)と、を備え、電極(22)は、主管(52)に流れる電解液の次亜塩素酸濃度よりも、バイパス管(24)に流れる電解液の次亜塩素酸濃度が高くなるように配置されている。
これにより、主管(52)に流れる電解液の次亜塩素酸濃度を抑制することができ、メンテナンス性に優れた電解液淡水化プラント(1)および電気防食システム(20)を実現できる。
より具体的には、次亜塩素酸が逆浸透膜モジュール(12)に供給されることを抑制しつつ、各部のポンプや金属配管等を防食できる。これにより、ポンプや金属配管等を防食しながら逆浸透膜モジュール(12)の劣化を抑制でき、これらの長寿命化を図ることができるため、電解液淡水化プラント(1)の運転コストを低減できる。
また、バイパス管(24)は略円環状のバイパス管フランジ(24a)を有し、分岐部(54)は略円環状の分岐部フランジ(54c)を有し、電極(22)は略円環状に形成され、絶縁材(25)を介してバイパス管フランジ(24a)と、分岐部フランジ(54c)とに挟持されている。
これにより、分岐付配管(50)等を、通常のフランジ付配管によって実現できる。
また、本実施形態によれば、前処理部(30)は、原水を貯留する原水貯留槽(33)をさらに有し、バイパス管(24)は、分岐部(54)から排出された電解液(102)を原水貯留槽(33)に還流させるものであり、濃縮水(104)が有するエネルギーを回収し、回収したエネルギーで加圧ポンプ(6)を駆動するエネルギー回収装置(15)をさらに有する。
分岐部(54)から排出された電解液(102)を原水貯留槽(33)に還流させることにより、原水貯留槽33で添加する次亜塩素酸ナトリウムの消費量を低減でき、運転コストを低減できる。
また、エネルギー回収装置(15)を備えたことにより、運転コストをさらに低減できる。
また、本実施形態によれば、加圧ポンプ(6)は、吐出口に形成された加圧ポンプ吐出口フランジ(6a)を有し、分岐付配管(50)は、主管(52)の吸入口に形成された主管吸入口フランジ(52a)を有し、加圧ポンプ吐出口フランジ(6a)と、主管吸入口フランジ(52a)とが衝合しつつ結合している。
加圧ポンプ吐出口フランジ(6a)と、主管吸入口フランジ(52a)とを衝合させつつ結合したことにより、両者を結ぶ配管が不要になり、第1の配管(10)の途中に分岐付配管(50)を挿入するよりも、電解液淡水化プラント(1)を経済的に構成することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態による海水淡水化プラントについて説明する。
本実施形態の全体構成は第1実施形態のもの(図1参照)と同様であるが、第1実施形態における分岐付配管50(図2参照)に代えて、図3に示す分岐付配管40が適用される点が異なる。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図3は、本実施形態に適用される分岐付配管40の周辺の断面図である。分岐付配管40は、略円筒状の主管42と、主管42の側面に設けられた分岐部44と、を有している。主管42の両端には、フランジ42a,42bが形成されている。フランジ42a,42bは、締結具27によって、各々加圧ポンプ6および配管10のフランジ6a,10aに結合される。
主管42の周壁の一部は略円形に切り欠かれ、切欠部42cを形成している。分岐部44は切欠部42cを外側から覆うように、略円板状に形成されている。分岐部44の内面は主管42の内部空間に露出し、該内面には板状の絶縁材45が固着されている。さらに、絶縁材45には、ブロック状のアノード電極46(電極)が固着されている。そして、絶縁材45およびアノード電極46の周辺において、分岐部44には、複数の貫通孔44aが形成されている。分岐部44の外面には、ビス47によって、バイパス管24のフランジ24aが結合されている。これにより、アノード電極46は、分岐付配管40およびバイパス管24に対して絶縁されつつ、前処理水102に接するようになっている。
上記構成によれば、アノード電極46の周辺で次亜塩素酸が発生すると、次亜塩素酸を含む前処理水102は、分岐部44の貫通孔44aを介してバイパス管24に流入する。従って、本実施形態においても、防食電源23は、所定の防食電圧を、アノード電極46と、配管10または分岐付配管40と、の間に印加する。これにより、アノード電極46で発生した次亜塩素酸を含む前処理水102は、バイパス管24を介して、原水貯留槽33に還流される。
以上のように本実施形態によれば、主管(42)は、周壁の一部を切り欠いた切欠部(42c)を有し、分岐部(44)は、切欠部(42c)を覆う板状に形成され、内面に絶縁材(45)を介して電極(46)を装着し、絶縁材(45)および電極(46)の周辺に、複数の貫通孔(44a)を形成したものである。
これにより、本実施形態は、第1実施形態と同様に、次亜塩素酸をRO膜エレメントに供給することを抑制しつつ、各部のポンプや金属配管等を防食でき、電解液淡水化プラント(1)のメンテナンス性を高めることができる。
[変形例]
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について削除し、もしくは他の構成の追加・置換をすることが可能である。また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上で必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。上記実施形態に対して可能な変形は、例えば以下のようなものである。
(1)上記各実施形態においては、加圧ポンプ6と、配管10との間に電気防食システム20を配置したが、加圧ポンプ6に配管10を結合し、配管10の途中に電気防食システム20を挿入してもよい。また、電気防食システム20は、濃縮水104が通流する配管14に設けてもよい。また、配管10,14の双方に電気防食システム20を設けてもよい。さらに、加圧ポンプ6よりも前段の配管(符号なし)に電気防食システム20を設けてもよい。これにより、内面が原水(海水等)または前処理水102(電解液)に接する各種ポンプや配管を防食することができる。
(2)上記各実施形態では、アノード電極22,46を貴な電位とし、配管10,14を卑な電位にするカソード防食法を適用した例を説明したが、これに代えて、電極22,46を卑な電位とし、配管10,14を貴な電位とするアノード防食法を適用してもよい。
(3)上記各実施形態では、バイパス管24から原水貯留槽33に前処理水102を還流させたが、バイパス管24に流入した前処理水102は、そのまま海洋や湖沼等に廃棄してもよい。
1 海水淡水化プラント(電解液淡水化プラント)
6 加圧ポンプ
6a フランジ(加圧ポンプ吐出口フランジ)
10 配管(第1の配管)
14 配管(第2の配管)
12 RO膜モジュール(逆浸透膜モジュール)
15 エネルギー回収装置
20 電気防食システム
22 アノード電極(電極)
23 防食電源
24 バイパス管
24a フランジ(バイパス管フランジ)
25 絶縁材
30 前処理部
33 原水貯留槽
40 分岐付配管
42 主管
42c 切欠部
44 分岐部
44a 貫通孔
45 絶縁材
46 アノード電極(電極)
50 分岐付配管
52 主管
52a フランジ(主管吸入口フランジ)
52b フランジ
54 分岐部
54c フランジ(分岐部フランジ)
102 前処理水(電解液)
103 ろ過水
104 濃縮水

Claims (6)

  1. 塩化ナトリウムを含む電解液を通流し金属部分を有する配管に結合される主管と、バイパス管に接続される分岐部と、を備えた分岐付配管と、
    前記分岐部に沿って、絶縁材を介して配置される電極と、
    前記電極と、前記配管の前記金属部分と、の間に所定の電圧を印加する防食電源と、
    を備え、
    前記電極は、前記主管に流れる電解液の次亜塩素酸濃度よりも、前記バイパス管に流れる電解液の次亜塩素酸濃度が高くなるように配置されている
    ことを特徴とする電気防食システム。
  2. 前記バイパス管は略円環状のバイパス管フランジを有し、
    前記分岐部は略円環状の分岐部フランジを有し、
    前記電極は略円環状に形成され、前記絶縁材を介して前記バイパス管フランジと、前記分岐部フランジとに挟持されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気防食システム。
  3. 前記主管は、周壁の一部を切り欠いた切欠部を有し、
    前記分岐部は、前記切欠部を覆う板状に形成され、内面に前記絶縁材を介して前記電極を装着し、前記絶縁材および前記電極の周辺に、複数の貫通孔を形成したものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気防食システム。
  4. 塩化ナトリウムを含む原水をろ過処理する前処理部と、
    前記前処理部によってろ過処理された電解液を加圧する加圧ポンプと、
    加圧された前記電解液を、前記電解液よりも塩化ナトリウム濃度が高濃度である濃縮水と、前記電解液よりも塩化ナトリウム濃度が低濃度であるろ過水と、に分離する逆浸透膜モジュールと、
    金属部分を有し、前記電解液が通流する第1の配管と、
    金属部分を有し、前記濃縮水が通流する第2の配管と、
    前記第1または第2の配管に結合される主管と、バイパス管に接続される分岐部と、を備えた分岐付配管と、
    前記分岐部に沿って、絶縁材を介して配置される電極と、
    前記電極と、前記第1または第2の配管の前記金属部分と、の間に所定の電圧を印加する防食電源と、
    を備え、
    前記電極は、前記主管に流れる電解液の次亜塩素酸濃度よりも、前記バイパス管に流れる電解液の次亜塩素酸濃度が高くなるように配置されている
    ことを特徴とする電解液淡水化プラント。
  5. 前記前処理部は、前記原水を貯留する原水貯留槽をさらに有し、
    前記バイパス管は、前記分岐部から排出された前記電解液を前記原水貯留槽に還流させるものであり、
    前記濃縮水が有するエネルギーを回収し、回収したエネルギーで前記加圧ポンプを駆動するエネルギー回収装置をさらに有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の電解液淡水化プラント。
  6. 前記加圧ポンプは、吐出口に形成された加圧ポンプ吐出口フランジを有し、
    前記分岐付配管は、前記主管の吸入口に形成された主管吸入口フランジを有し、
    前記加圧ポンプ吐出口フランジと、前記主管吸入口フランジとが衝合しつつ結合している
    ことを特徴とする請求項5に記載の電解液淡水化プラント。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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