JP2019116561A - 軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 通気性が良好な低反発の軟質ポリウレタンフォームを製造するためのポリオール組成物を提供することを目的とする。【解決手段】 水酸基価が28mgKOH/g以上85mgKOH/g未満であるポリエーテルポリオール(A1)と、水酸基価が85mgKOH/g以上400mgKOH/g以下であるポリエーテルポリオール(A2)と、2〜4価アルコールのアルキレンオキサイド付加物であって水酸基価が760mgKOH/g以上で数平均分子量が260以下であり、アルキレンオキサイドがエチレンオキサイドを含むアルキレンオキサイド付加物(B)を含有する軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物(C)を用いる。【選択図】 なし

Description

本発明は、軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物に関する。詳しくは、低反発でかつ通気性が良好な軟質ポリウレタンフォームの製造に適したポリオール組成物に関する。
軟質ポリウレタンフォームは、家具や寝具用マットレス、自動車用シートクッション、衣料用等に広く使用されており、特に寝具用の枕やマットレスには、低反発のものが好まれている。
従来より、軟質ポリウレタンフォームを構成するポリオール成分およびイソシアネート成分を選択し、ガラス転移点を調整することで、低反発性を付与できることが知られている(例えば特許文献1)。
特開2014−185335号公報
しかし、低反発の軟質ポリウレタンフォームは通気性が不充分である。通気性が低いと熱がこもり快適性が損なわれる。また、製造工程で収縮を起こす恐れがある。
本発明の解決しようとする課題は、通気性が良好な低反発の軟質ポリウレタンフォームを製造するためのポリオール組成物を提供することである。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、水酸基価が28mgKOH/g以上85mgKOH/g未満であるポリエーテルポリオール(A1)と、水酸基価が85mgKOH/g以上400mgKOH/g以下であるポリエーテルポリオール(A2)と、2〜4価アルコールのアルキレンオキサイド付加物であって水酸基価が760mgKOH/g以上で数平均分子量が260以下であり、アルキレンオキサイドがエチレンオキサイドを含むアルキレンオキサイド付加物(B)とを含有する軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物(C);軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物(C)と有機ポリイソシアネート成分(D)とを、触媒(E)、発泡剤(F)及び整泡剤(G)の存在下に反応させる軟質ポリウレタンフォームの製造方法である。
本発明の軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物を使用することにより、低反発でかつ通気性が良好な軟質ポリウレタンフォームを製造することができる。
本発明の軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物(C)は、水酸基価が大きく異なるポリエーテルポリオール(A1)とポリエーテルポリオール(A2)の組み合わせとアルキレンオキサイド付加物(B)とを含有する。そして、このポリエーテルポリオール(A1)の水酸基価は28mgKOH/g以上85mgKOH/g未満であり、ポリエーテルポリオール(A2)の水酸基価は85mgKOH/g以上400mgKOH/g以下である。また、アルキレンオキサイド付加物(B)は2〜4価のアルコールのアルキレンオキサイド付加物であって、その水酸基価は760mgKOH/g以上で、数平均分子量が260以下である。
ポリエーテルポリオール(A1)としては、2〜4価のアルコール(炭素数2〜20の2価アルコール、炭素数3〜20の3価アルコール及び炭素数4〜20の4価アルコール等)、アルコール以外の2〜4価の水酸基含有化合物、アミノ基含有化合物、チオール基含有化合物など活性水素基含有化合物のアルキレンオキサイド(以下、AOと略することがある。)付加物が挙げられる。
炭素数2〜20の2価アルコールとしては、脂肪族ジオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−及び1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール並びにネオペンチルグリコール等)及び脂環式ジオール(シクロヘキサンジオール及びシクロヘキサンジメタノール等)が挙げられる。
炭素数3〜20の3価アルコールとしては、脂肪族トリオール(グリセリン及びトリメチロールプロパン等)が挙げられる。炭素数4〜20の4価アルコールとしては、脂肪族ポリオール(ペンタエリスリトール等)が挙げられる。
アルコール以外の2〜4価の水酸基含有化合物としては、多価フェノール(ヒドロキノン、ビスフェノ―ルA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、1,3,6,8−テトラヒドロキシナフタレン、1,4,5,8−テトラヒドロキシアントラセン等)、ポリブタジエンポリオール、ひまし油系ポリオール、フェノールとホルムアルデヒドとの縮合物(ノボラック等)等が挙げられる。
アミノ基含有化合物としては、アミン、ポリアミン及びアミノアルコール等が挙げられる。具体的には、アンモニア、炭素数1〜20のアルキルアミン(ブチルアミン等)、アニリン、脂肪族ポリアミン(エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)、複素環式ポリアミン(ピペラジン及びN−アミノエチルピペラジン等)、脂環式ポリアミン(ジシクロヘキシルメタンジアミン及びイソホロンジアミン等)、芳香族ポリアミン(フェニレンジアミン、トリレンジアミン及びジフェニルメタンジアミン等)、アルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミン等)、ジカルボン酸と過剰のポリアミンとの縮合により得られるポリアミドポリアミン、ポリエーテルポリアミン、ヒドラジン(ヒドラジン及びモノアルキルヒドラジン等)及びジシアンジアミド等が挙げられる。
チオール基含有化合物としては、ポリチオール化合物が挙げられる。ポリチオールとしては、2〜4価の多価チオールが挙げられる。具体的にはエタンジチオール及び1、6−ヘキサンジチオール等が挙げられる。
リン酸化合物としてはリン酸、亜リン酸及びホスホン酸等が挙げられる。
AOとしては炭素数2〜4のAO、例えば、エチレンオキサイド(以下、EOと略することがある。)、1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略することがある。)、1,3−プロピレオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド及び1,4−ブチレンオキサイドが挙げられる。
これらのうち、性状や反応性の観点から、PO、EO及び1,2−ブチレンオキサイドが好ましい。AOを2種以上使用する場合の付加形式としては、ブロック付加であってもランダム付加であってもよく、これらの併用であってもよい。
ポリエーテルポリオール(A1)の水酸基価は、反発弾性率の観点から、28以上85mgKOH/g未満であり、好ましくは28〜60mgKOH/gであり、さらに好ましくは30〜58mgKOH/gである。ポリエーテルポリオール(A1)の官能基数は、反発弾性率の観点から、好ましくは2〜4である。
ポリエーテルポリオール(A1)として2種以上を併用しても差し支えない。
ポリエーテルポリオール(A2)も、2〜4価のアルコール(炭素数2〜20の2価アルコール、炭素数3〜20の3価アルコール及び炭素数4〜20の4価アルコール等)、アルコール以外の2〜4価の水酸基含有化合物、アミノ基含有化合物、チオール基含有化合物など活性水素基含有化合物のAO付加物が挙げられる。このAOも前記のポリエーテルポリオール(A1)において用いるAOと同じものを用いることができ、2種以上を併用する場合の結合形式もポリエーテルポリオール(A1)と同様である。
ポリエーテルポリオール(A2)の水酸基価は、反発弾性率の観点から、85以上400mgKOH/g以下であり、好ましくは110〜400mgKOH/gであり、さらに好ましくは150〜350mgKOH/gである。
ポリエーテルポリオール(A2)の官能基数は、反発弾性率の観点から、好ましくは2〜4である。
ポリエーテルポリオール(A2)として2種以上を併用しても差し支えない。
本発明の軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物(C)は、水酸基価の範囲が異なるポリエーテルポリオール(A1)とポリエーテルポリオール(A2)組み合わせることにより、軟質ポリウレタンフォームに低反発性を付与することができる。
ポリエーテルポリオール(A1)として2種以上、あるいはポリエーテルポリオール(A2)として2種以上を併用しても差し支えないが、必ずポリエーテルポリオール(A1)として1種以上、かつポリエーテルポリオール(A2)として1種以上を併用する必要がある。
アルキレンオキサイド付加物(B)は2〜4価アルコールのアルキレンオキサイド付加物である。このAOとしては、前記のポリエーテルポリオール(A1)において用いるAOと同じものを用いることができ、2種以上を併用する場合の結合形式もポリエーテルポリオール(A1)と同様である。ただし、通気性の観点から、AOとして必ずEOを含む。
EO/AO(モル比)は0.7〜1.0が好ましく、さらに好ましくは1.0である。
アルキレンオキサイド付加物(B)に用いる2〜4価アルコールとしては、脂肪族ジオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−及び1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等)、脂肪族トリオール(グリセリン、トリメチロールプロパン等)、脂肪族テトラオール(ペンタエリスリトール等)が挙げられる。
これらの中で好ましいのはグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールであり、特にこのましいのはグリセリンである。
アルキレンオキサイド付加物(B)の水酸基価は、通気性の観点から、760mgKOH/g以上であり、好ましくは760〜950mgKOH/gである。
アルキレンオキサイド付加物(B)の数平均分子量は、通気性の観点から、260以下であり、好ましくは180〜260である。
アルキレンオキサイド付加物(B)のアルキレンオキサイドの平均付加モル数は2〜4モルが好ましい。
アルキレンオキサイド付加物(B)の具体例としては、グリセリンのエチレンオキサイドの平均2〜4モル付加物が好ましい。
軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物(C)の重量に基づいて(B)の含有量が0.1〜2.0重量%であることが好ましい。この範囲であると通気性が高く、反発弾性率も低い。
本発明の軟質ポリウレタンフォームは、前記の軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物(C)、有機ポリイソシアネート成分(D)、触媒(E)、発泡剤(F)及び整泡剤(G)を含む混合物の発泡体からなる軟質ポリウレタンフォームである。
有機ポリイソシアネート(D)としては、軟質ポリウレタンフォームに使用される有機ポリイソシアネートはすべて使用でき、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、これらの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、イソシアヌレート基及びオキサゾリドン基含有変性物等)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、NCO基中の炭素を除く炭素数(以下のポリイソシアネートにおいて、炭素数と記載した場合にはNCO基中の炭素を除くものとする)が6〜16の芳香族ジイソシアネート、炭素数6〜20の芳香族トリイソシアネート及びこれらのイソシアネートの粗製物等が挙げられる。具体例としては、1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(粗製MDI)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート及びトリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネートが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜10の脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート及びリジンジイソシアネートが挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、炭素数6〜16の脂環式ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート及びノルボルナンジイソシアネートが挙げられる。
芳香脂肪族イソシアネートとしては、炭素数8〜12の芳香脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、キシリレンジイソシアネート及びα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートが挙げられる。
変性ポリイソシアネートの具体例としては、カルボジイミド変性MDIが挙げられる。
これらの有機ポリイソシアネート(D)の中で、反応性及び成形性の観点から、芳香族ポリイソシアネートが好ましく、さらに好ましくは、TDI、粗製TDI、MDI、粗製MDI及びこれらのイソシアネートの変性物、特に好ましくは、TDI、MDI及び粗製MDIである。
ポリウレタンフォームは、ポリオール組成物とイソシアネートとを反応することで得られ、用いられるイソシアネートの量は原料中の活性水素原子に対するイソシアネート基(NCO基)の割合を調整することでポリウレタンフォームの物性が調整される。
本発明の軟質ポリウレタンフォームにおいては、活性水素原子に対するイソシアネート基(NCO基)の割合[イソシアネート指数(インデックス)ともいう]は、反発弾性及び通気性の観点から、80〜100が好ましく、さらに好ましくは82〜98、特に好ましくは85〜95である。
イソシアネート指数(インデックス)は、軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物(C)中の活性水素原子含有基の当量に対する(D)中のイソシアネート基の当量の比率(%)として計算される。
触媒(E)の使用量は、成形性の観点から、ポリオール組成物(C)100重量部に対して、0.01〜5.0重量部が好ましく、さらに好ましくは0.02〜2.0重量部である。触媒(E)は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
発泡剤(F)としては、水、液化炭酸ガス及び沸点が−5〜70℃の低沸点化合物等が挙げられる。
低沸点化合物としては、水素原子含有ハロゲン化炭化水素及び低沸点炭化水素等が挙げられる。水素原子含有ハロゲン化炭化水素及び低沸点炭化水素の具体例としては、塩化メチレン、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)(HCFC−123、HCFC−141b及びHCFC−142b等);HFC(ハイドロフルオロカーボン)(HFC−152a、HFC−356mff、HFC−236ea、HFC−245ca、HFC−245fa及びHFC−365mfc等)、ブタン、ペンタン及びシクロペンタン等が挙げられる。
これらのうち、成形性の観点から、水、液化炭酸ガス、塩化メチレン、シクロペンタン、HCFC−141b、HFC−134a、HFC−356mff、HFC−236ea、HFC−245ca、HFC−245fa、HFC−365mfc及びこれらの2種以上の混合物を発泡剤として使用するのが好ましい。
発泡剤(F)としての水の使用量は、フォーム密度の観点から、ポリオール組成物(C)100重量部に対して、1.0〜4.0重量部が好ましく、さらに好ましくは1.2〜3.8重量部である。
発泡剤(F)としての低沸点化合物の使用量は、成形性の観点から、ポリオール組成物(C)100重量部に対して、30重量部以下が好ましく、さらに好ましくは5〜25重量部である。
発泡剤(F)としての液化炭酸ガスは、ポリオール組成物(C)100重量部に対して30重量部以下が好ましく、さらに好ましくは1〜25重量部である。
整泡剤(G)としては、ポリウレタンフォームの製造に用いられる公知の整泡剤(シリコーン系整泡剤及び非シリコーン系整泡剤等)が使用でき、東レ・ダウコーニング(株)社製の「SZ−1959」、「SF−2904」、「SZ−1142」、「SZ−1720」、「SZ−1675t」、「SF−2936F」、「SZ−3601」、「SRX−294A」、「SH−193」、日本ユニカー(株)社製の「L−540」、「L−3601」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の「L−626」、エボニックデグサジャパン(株)社製「B8715 LF2」等として市場から入手できるものが挙げられる。
整泡剤(G)の使用量は、成形性及び反発弾性の観点から、ポリオール組成物(C)100重量部に対して、0.4〜5.0重量部が好ましく、さらに好ましくは0.4〜3.0重量部である。
本発明の軟質ポリウレタンフォームは、さらに以下に述べるその他の助剤を用いてウレタン化反応を行ったフォームでもよい。
その他の助剤としては、着色剤(染料及び顔料)、可塑剤(フタル酸エステル及びアジピン酸エステル等)、有機充填剤(合成短繊維、熱可塑性又は熱硬化性樹脂からなる中空微小球等)、難燃剤(リン酸エステル及びハロゲン化リン酸エステル等)、老化防止剤(トリアゾール及びベンゾフェノン等)及び酸化防止剤(ヒンダードフェノール及びヒンダードアミン等)等の公知の補助成分が挙げられる。
これら助剤の添加量としては、ポリオール組成物(C)100重量部に対して、着色剤は、1重量部以下が好ましい。可塑剤は、10重量部以下が好ましく、さらに好ましくは5重量部以下である。有機充填剤は、50重量部以下が好ましく、さらに好ましくは30重量部以下である。難燃剤は、30重量部以下が好ましく、さらに好ましくは2〜20重量部である。老化防止剤は、1重量部以下が好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.5重量部である。抗酸化剤は、1重量部以下が好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.5重量部である。助剤の合計使用量は、50重量部以下が好ましく、さらに好ましくは0.2〜30重量部である。
本発明の方法による軟質ポリウレタンフォームは公知の方法で製造できる。一例を示せば、まず、軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物(C)、発泡剤、触媒、整泡剤並びに必要によりその他の添加剤を所定量混合する。次いでポリウレタンフォーム発泡機又は攪拌機を使用して、この混合物と有機ポリイソシアネート成分とを急速混合する。得られた混合液(発泡原液)を連続発泡して軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。また、密閉型又は開放型のモールド(金属製又は樹脂製)に注入し、ウレタン化反応を行わせ、所定時間硬化後、脱型して軟質ポリウレタンフォームを得ることもできる。
本発明の軟質ポリウレタンフォームの反発弾性率は、座り心地及び寝心地の観点から、15%以下が好ましい。
本発明の軟質ポリウレタンフォームの通気性は、座り心地及び寝心地の観点から、10cc/cm/秒以上が好ましい。
本発明の軟質ポリウレタンフォームは、家具や寝具用枕、寝具用マットレス、自動車用シートクッション、衣料用等に使用される。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
製造例1 <ポリエーテルポリオール(A1−1)の製造>
グリセリンとPOのモル比が1:58.9となる様に、水酸化カリウムを触媒として[触媒使用量0.3重量%(反応生成物重量基準)]用いて反応温度95℃〜130℃にてグリセリンにPOを付加した後、キョーワード600[協和化学工業(株)製]を用いて水酸化カリウムを除去し、ポリエーテルポリオール(A1−1)を得た。(A1−1)は水酸基価48であり、Mnが3,500であるグリセリンのPO付加物である。
製造例2 <ポリエーテルポリオール(A1−2)の製造>
グリセリン1モルに対してPO16.6モルとEO51.0モルとなる比率でPOとEOとを含むPO・EO混合物をグリセリンに付加し、製造例1と同様の操作により、水酸基価51であり、Mnが3300であるグリセリンのPO・EOランダム付加物であるポリエーテルポリオール(A1−2)を得た。
製造例3 <ポリエーテルポリオール(A2−1)の製造>
プロピレングリコール1モルに対してPO5.9モルを付加し、製造例1と同様の操作により、水酸基価270であり、Mnが420であるプロピレングリコールのPO付加物であるポリエーテルポリオール(A2−1)を得た。
製造例4 <ポリエーテルポリオール(A2−2)の製造>
グリセリン1モルに対してPO11.7モルを付加し、製造例1と同様の操作により、水酸基価220であり、Mnが770であるグリセリンのPO付加物であるポリエーテルポリオール(A2−2)を得た。
製造例5 <アルキレンオキサイド付加物(B−1)の製造>
グリセリン1モルに対してEO2.5モルを付加し、製造例1と同様の操作により、水酸基価840であり、Mnが200であるグリセリンのEO付加物であるアルキレンオキサイド付加物(B−1)を得た。
製造例6 <アルキレンオキサイド付加物(B−2)の製造>
ペンタエリスリトール1モルに対してEO2.5モルを付加し、製造例1と同様の操作により、水酸基価910であり、Mnが245であるペンタエリスリトールのEO付加物であるアルキレンオキサイド付加物(B−2)を得た。
比較製造例1 <アルキレンオキサイド付加物(B’−1)の製造>
グリセリン1モルに対してEO10モルを付加し、製造例1と同様の操作により、比較例に用いる水酸基価315であり、Mnが530であるグリセリンのEO付加物であるアルキレンオキサイド付加物(B’−1)を得た。
比較製造例2 <アルキレンオキサイド付加物(B’−2)の製造>
グリセリン1モルに対してPO2.5モルを付加し、製造例1と同様の操作により、比較例に用いる水酸基価710であり、Mnが235であるグリセリンのPO付加物であるアルキレンオキサイド付加物(B’−2)を得た。
比較製造例3 <アルキレンオキサイド付加物(B’−3)の製造>
ソルビトール1モルに対してEO2.5モルを付加し、製造例1と同様の操作により、比較例に用いる水酸基価1150であり、Mnが290であるソルビトールのEO付加物であるアルキレンオキサイド付加物(B’−3)を得た。
<実施例1〜2、比較例1〜6>
表1に記載の各ポリオール成分を混合容器中で均一に混合し、実施例1〜2、比較例1〜6にかかる軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物(C)を得た。
さらに、実施例1〜2で得られたポリオール組成物(C−1)〜(C−2)および、比較例1〜6で得られたポリオール組成物(C’−1)〜(C’−6)を用い、表1に記載の有機イソシアネート、触媒、発泡剤、整泡剤をさらに加えて均一混合し、下記の発泡条件により発泡して軟質ポリウレタンフォーム(H−1)〜(H−2)および(H’−1)〜(H’−6)を作製した。
なお、表1における各成分の数値のうち、有機ポリイソシアネート(D−1)を除く数値は重量部数を記載し、有機ポリイソシアネート(D−1)については、イソシアネート指数を記載しており、そのイソシアネート指数に対応する量の有機イソシアネートを用いた。
<発泡条件>
型サイズ :250mm×250mm×250mm
材質 :木材
ミキシング方法 :
ハンドミキシング(必要試薬を所定の容器に必要量仕込んだ後、攪拌羽を容器中に挿入し回転数5000回転/分で6〜20秒間攪拌させる発泡方法)
ミキシング時間 :6〜20秒
撹拌羽回転数 :5000回転/分
なお、表1に記載の有機イソシアネート、触媒、発泡剤、整泡剤は以下のものを用いた。
有機ポリイソシアネート(D−1):2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物(混合比率:80/20)[製品名:東ソー(株)製「コロネートT−80」(イソシアネート基含有量=48.3重量%)]
触媒(E−1):エアプロダクツジャパン(株)製「DABCO−33LX」
触媒(E−2): エアプロダクツジャパン(株)製「DABCO−BL22」
触媒(E−3):日東化成(株)製「ネオスタンU−28」
発泡剤(F):水
整泡剤(G−1):東レ・ダウコーニング(株)製シリコーン整泡剤「SF−2904」
得られた軟質ポリウレタンフォームを温度25℃、湿度50%にて24時間静置した後、それぞれの軟質ポリウレタンフォームの密度、通気性及び反発弾性率を下記の測定方法に基づいて測定し、結果を表1に示した。
<軟質ポリウレタンフォームの試験方法>
各項目の測定方法は下記の通りである。
(1)密度:JIS K6400に準拠して測定した(単位はkg/m3)。
(2)通気性:JIS K6400に準拠して測定した(単位はcc/cm2/秒)。
(3)反発弾性率:JIS K6400に準拠して測定した(単位は%)。
本発明の実施例1〜2のポリオール組成物は、アルキレンオキサイド付加物(B)を適量含有することから、得られた軟質ポリウレタンフォームの反発弾性率は低く、かつ通気性も高い。
一方、アルキレンオキサイド付加物(B)を含有していない比較例1、分子量が高いアルキレンオキサイド付加物(B’−1)を用いた比較例2、EOを含まないアルキレンオキサイド付加物(B’−2)を用いた比較例3、6価アルコールのアルキレンオキサイド付加物(B’−3)を用いた比較例4の通気性は低い。
また、ポリエーテルポリオール(A2)を含まない比較例5は反発弾性率が高く、ポリエーテルポリオール(A1)を含まない比較例6は発泡後の静置中に収縮してしまった。
本発明のポリオール組成物を使用して得られる軟質ポリウレタンフォームは、低反発弾性及び通気性が優れているため、シートクッション、寝具及び家具として好適に使用できる。

Claims (4)

  1. 水酸基価が28mgKOH/g以上85mgKOH/g未満であるポリエーテルポリオール(A1)と、水酸基価が85mgKOH/g以上400mgKOH/g以下であるポリエーテルポリオール(A2)と、2〜4価アルコールのアルキレンオキサイド付加物であって水酸基価が760mgKOH/g以上で数平均分子量が260以下であり、アルキレンオキサイドがエチレンオキサイドを含むアルキレンオキサイド付加物(B)とを含有する軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物(C)。
  2. アルキレンオキサイド付加物(B)がグリセリンのエチレンオキサイドの平均2〜4 モル付加物である請求項1に記載の軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物。
  3. ポリオール組成物(C)の重量に基づいて(B)の含有量が0.1〜2.0重量%である請求項1又は2に記載の軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載の軟質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物(C)と有機ポリイソシアネート成分(D)とを、触媒(E)、発泡剤(F)及び整泡剤(G)の存在下に反応させる軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
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