JP2019115279A - 耕耘爪 - Google Patents

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Abstract

【課題】耕耘時の振動や馬力負荷を低減し、耐摩耗性に優れる耕耘爪を提供する。【解決手段】取付けフランジS0上に装着される取付け基部1と、取付け基部1から連なって延びる横刃部湾曲開始部Fまでの平面板からなる縦刃部2と、縦刃部2から横刃部湾曲開始部Fを境として連なって延び横刃部湾曲部30を有してなる横刃部3とが一体的に構成されてなる耕耘爪であって、刃縁部4が、刃先を挟む両側面が縦刃部2及び横刃部3の厚み方向に対して傾斜している両刃であり、横刃部3の湾曲外側面には、刃縁部4に沿って延びる段差部6が形成されており、横刃部3は、段差部6を境として、背部5側の領域が刃縁部4側の領域より薄くなっている耕耘爪により解決することができた。【選択図】 図1

Description

本発明は、土壌を耕起する耕耘爪に関するものである。
従来の耕耘爪は、板状の側面視略J字状からなり、耕耘爪の長手方向中央部付近から先端部に向かうに従って徐々に耕耘爪の厚み方向の一方側に湾曲するものが一般に知られていた。
しかし、従来の耕耘爪は、扁平状であったため、耕耘時においてすくい面に抱込んだ土が滞って耕耘爪に必要以上の馬力負荷がかかり、振動を発生させる原因となっていた。また、刃先が厚い場合には、打込む際の衝撃が大きくなるのでロータリや耕耘機に大きな負荷を与えていた。
これに対して、例えば特許文献1においては、耕耘爪の背部側に断面S字状の屈曲板部を形成することで、耕耘時の土の流れをスムーズにして、馬力負荷を低減させることができるものが開示されている。
また、特許文献2においては、耕耘爪の湾曲外側面に大きな傾斜角度を持たせた片刃の刃縁を設けることで、圃場への打込む力、及び、土塊切削力を向上させることができるものが開示されている。
特開2016−192949号公報 特開2015−62426号公報
しかしながら、特許文献1の耕耘爪は、摩耗の進展にともなって土の流れをスムーズにする効果を急激に失い、馬力負荷低減性能を失うという問題があった。また、特許文献2の耕耘爪は、耕耘時に耕盤層と接触する面積が大きくなることに加え、強い負荷を受けやすくなるため、摩耗の進展が早くなるという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、耕耘時の振動と馬力負荷とを低減し、耐摩耗性にも優れる耕耘爪を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、本発明の請求項1に記載の耕耘爪は、回転爪軸のフランジに装着される基部と、前記回転爪軸の回転軸線を法線とする面を側面としたとき、側面視において、前記基部から横刃部湾曲開始部まで延びる平面板から形成される縦刃部と、前記縦刃部から前記横刃部湾曲開始部を境として連なって延び、前記縦刃部から先端側にかけて、側面視において前記回転爪軸側へ湾曲して形成されるとともに、前記横刃部湾曲開始部を境として、前記側面に対して垂直な2方向のうちの一方に湾曲される湾曲板から形成される横刃部とを備えてなり、前記縦刃部及び前記横刃部は、前記縦刃部及び前記横刃部における前記回転爪軸側とは反対側の縁に形成される刃縁部を備え、前記刃縁部は、刃先を挟む両側面が前記縦刃部及び前記横刃部の厚み方向に対して傾斜している両刃であり、前記横刃部の湾曲外側面には、前記刃縁部に沿って延びる段差部が形成されており、前記横刃部は、前記段差部を境に前記刃縁部とは反対側の縁である背部側の領域が前記刃縁部側の領域より薄くなっていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載の耕耘爪は、請求項1に記載の耕耘爪において、前記刃縁部は、前記縦刃部から前記横刃部にかけて帯状に一体に連なって形成されることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載の耕耘爪は、請求項1又は請求項2に記載の耕耘爪において、前記刃縁部は、刃縁基端から刃縁部先端位置に向かうに従って、刃幅が拡幅されており、刃面の傾斜角度が緩やかになることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に記載の耕耘爪は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の耕耘爪において、刃縁基端から刃縁部先端位置までにわたる側面視刃縁形状において、前記回転爪軸の回転軸線からの刃縁距離が、前記横刃部における前記刃縁部の中途位置において最大刃縁距離となるように連続的に変化し、前記刃縁部における曲線形状が、前記最大刃縁距離の耕耘時における軌跡に沿うものであることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に記載の耕耘爪は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の耕耘爪において、前記横刃部の前記湾曲外側面のうち前記段差部より前記背部側の領域は、帯状に形成されることを特徴とすることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項6に記載の耕耘爪は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の耕耘爪において、前記横刃部は、前記横刃部湾曲開始部から特定の湾曲曲率半径で厚み方向の一方に湾曲する横刃湾曲部と、前記横刃湾曲部の先端側に、平面視において前記横刃湾曲部の先端から爪先まで横刃部中心線が直線となる横刃平坦部を有することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7に記載の耕耘爪は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の耕耘爪において、前記横刃部は、前記横刃部湾曲開始部から特定の湾曲曲率半径で厚み方向の一方に湾曲し、前記基部の一方側の側面であって前記横刃部を湾曲させる側と反対側の面を基準面とし、前記基準面から、湾曲後の前記横刃部の先端までの距離を全湾曲高さとし、耕耘時において耕耘爪の先端側全体が土中に入りきった瞬間における、前記横刃部の下端から刃縁部先端位置までの垂直距離を刃縁垂直距離とし、前記全湾曲高さと、前記湾曲曲率半径と、前記刃縁垂直距離との比が、前記全湾曲高さ:前記湾曲曲率半径:前記刃縁垂直距離=1:(1.18〜1.45):(0.30〜0.55)であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項8に記載の耕耘爪は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の耕耘爪において、刃縁基端から刃縁部先端位置までにわたる側面視刃縁形状において、前記回転爪軸の前記回転軸線からの刃縁距離が、前記横刃部における刃縁部の中途位置において最大刃縁距離となるように連続的に変化し、耕耘時において耕耘爪の先端側全体が土中に入りきった瞬間における、前記横刃部の下端から前記刃縁部先端位置までの垂直距離を刃縁垂直距離とし、土面から耕される最大深さまでの距離を耕深とし、前記刃縁垂直距離と、前記耕深と、前記最大刃縁距離との比が、前記刃縁垂直距離:前記耕深:前記最大刃縁距離=1:(2.6〜4.4):(4.7〜9.7)であることを特徴とするものである。
本発明によれば、耕耘爪の背部側に段差部を設けることで、耕耘時の振動と馬力負荷とを低減でき、傾斜角度の小さい両刃とすることで耐摩耗性を向上できる。
本発明の実施の形態における耕耘爪の(a)側面図、(b)平面図、(c)先端面図である。 本発明の実施の形態における耕耘爪の湾曲前における横刃部の断面図及び側面図である。 本発明の実施の形態における耐摩耗試験の爪巾測定箇所を示す図である。 本発明の実施の形態における耕耘中の耕耘爪の先端側全体が土面に入りきった瞬間における状態を示す図である。 本発明の実施の形態における耕耘中の耕耘爪が土面に接した状態を示す図である。
以下、本発明にかかる実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態における耕耘爪の(a)側面図、(b)平面図、(c)先端面図である。図2は、本発明の実施形態における横刃部の(a)断面図、及び(b)側面図である。図3は、本発明の実施形態における耐摩耗試験を説明する説明図である。図4は、本発明の実施形態における耕耘爪の動作を説明する説明図である。
本実施形態における耕耘爪において、回転爪軸Sの回転軌道と正対する面、すなわち回転爪軸Sの回転軸線を法線とする面を側面とする。当該側面において、図1に示すように、基部1が1つの軸径方向X1に延びるものとしたとき、縦刃部2が基部1から軸径方向X1に対して垂直な垂直方向X2へ延びる延び方向と正対する面を正面方向とする。正面方向から観察した正面視(図示せず)にて、耕耘爪は右方向に湾曲している。すなわち、図1(a)に示すように、側面視にて、耕耘爪は向かって手前方向(紙面の手前方向)に湾曲している。
本発明に係る耕耘爪は、図1(a)に示すように、回転爪軸Sを軸心とするフランジS0に装着されるものである。耕耘爪は、基部1と、基部1から垂直方向X2に連なって延びる縦刃部2と、縦刃部2から横刃部湾曲開始部Fを境として連なって延びる横刃部3とが一体的に構成される。
フランジS0に装着された耕耘爪は、図1(a)に示すように、側面視にて回転爪軸Sを中心に反時計回りを正回転方向として回転する。また、時計回りが逆回転方向となる。
基部1は、図1(a)に示すように、平板状であり、垂直方向X2における一端側の後端位置Yから刃縁基端Oまでの領域をいい、複数のボルト挿通孔1hを有する。基部1は、フランジS0に重ね合わされ、ボルト及びナットによりフランジS0に取付けられる。実施形態では、基部1は、2つのボルト挿通孔1hを有する。なお、ボルト挿通孔1hの個数は3以上であってもよい。
図1(b)に示すように、基部1の両側面のうち湾曲方向と反対側の側面を基準面とする。当該基準面は、図1(b)に示すように、横刃部3の特定の湾曲曲率半径rにより湾曲された全湾曲高さHについての基準となる。つまり、全湾曲高さHは、基準面から、湾曲後の横刃部3の先端までの距離をいうが、より具体的には、湾曲後の横刃部3の刃縁部先端位置Qまでの距離となる。平面視における横刃部3の厚み中心である横刃部中心線Gの先端における接線を折曲線Kとし、折曲線Kが基準面となす角を折曲角度Lとする。
縦刃部2は、基部1から縦刃部2と横刃部3の境界である横刃部湾曲開始部Fまで延びる平面板から形成される部材である。具体的には、図1(a)に示すように、刃縁基端Oから横刃部湾曲開始部Fまでの領域をいい、垂直方向X2に延びる板状部材である。
縦刃部2の上側である回転爪軸(S)側の縁には、背部5が形成され、下側である回転爪軸(S)側とは反対側の縁には縦刃刃縁部4aが形成される。縦刃刃縁部4aは、本実施形態の耕耘爪における全ての刃縁部4のうち縦刃部2に対応する刃縁部である。縦刃刃縁部4aは、刃縁基端Oから垂直方向X2に延びた後、上方向に曲がるように形成される。
横刃部3は、横刃部湾曲開始部Fから横刃部3の先端部分である横刃先端部3aまでの全領域をいい、横刃先端部3aに向かうに従って基準面から離れるように、厚み方向の一方、すなわち側面に対して垂直な二方向のうちの一方に湾曲して形成される。つまり、横刃部3は、基準面に対して一方向に湾曲する湾曲板状である。また、横刃部3は、横刃部湾曲開始部Fから先端に向かうに従って側面視上方にも曲がっている。すなわち、横刃部3は、横刃部湾曲開始部Fを境として縦刃部2と連なり、側面視にて垂直方向X2に延びるとともに、上側に曲がり、さらに正面視にて一方向に湾曲した湾曲板状である。本実施形態における横刃先端部3aの略中央には、耕耘爪の先端頂部である爪先Iが形成される。
横刃部3は、本実施の形態においては、横刃部湾曲開始部Fから特定の湾曲曲率半径rで厚み方向の一方に湾曲する横刃湾曲部30と、側面視にて横刃湾曲部30の先端から爪先Iまで平坦に形成される横刃平坦部31とからなる。横刃部3の横刃平坦部31と基準面とがなす角度を折曲角度Lとする。なお、横刃部3は、必ずしも平坦部を有している必要はなく、例えば、正面視にて横刃部湾曲開始部Fから爪先Iにかけて一定の曲率半径で湾曲していてもよい。
横刃部3の湾曲内方(回転爪軸(S)側)の縁には、縦刃部2から連続して背部5が形成される。背部5は、刃縁部4の反対側の縁を形成している。横刃部3の背部5における先端は、背部先端位置Uとされる。また、横刃部3の湾曲外方(回転爪軸(S)側とは反対側)の縁には、縦刃部2の縦刃刃縁部4aから連続して横刃刃縁部4bが形成される。横刃刃縁部4bは、横刃刃縁部4bの先端となる刃縁部先端位置Qに向かって、側面視上方向に滑らかに曲がって形成される。なお、本実施形態における、横刃先端部3aは、刃縁部先端位置Qから爪先Iを経由して背部先端位置Uまでの部分とされる。
刃縁部4は、刃縁開始部となる刃縁基端Oから刃縁先端となる刃縁部先端位置Qまでにわたる側面視刃縁形状において、回転爪軸Sの回転軸線からの刃縁距離Rが、横刃部3の刃縁の中途位置において最大刃縁距離Rmとなるように連続的に変化してなる。また、耕耘爪の摩耗形状を良好に保つために、刃縁部4の曲線形状が、最大刃縁距離Rmの耕耘時における軌跡に沿うものであることが望ましい。また、図4に示すように、土面Vが畝形成されていない水平面であるとし、正回転方向に耕耘するに際して耕耘爪の先端側全体が土中に入りきった瞬間の状態、より具体的には、耕耘時において横刃先端部3aの刃縁部先端位置Q、爪先I及び背部先端位置Uの何れもが土面Vより下に位置し、背部先端位置Uが土面Vに合致した際の状態における、横刃部3の下端から刃縁部先端位置Qまでの垂直距離を刃縁垂直距離Tとすると、全湾曲高さHと湾曲曲率半径rと刃縁垂直距離Tとのそれぞれの比は、全湾曲高さH:湾曲曲率半径r:刃縁垂直距離T=1:(1.18〜1.45):(0.30〜0.55)となることが望ましい。上記の形状および比にすることで、耐摩耗性に優れたものとなる。上記形状及び比から外れると、偏摩耗を起こしやすくなり、爪寿命の低下につながる。
また、土面Vから耕される最大深さまでの距離を耕深Wとすると、刃縁垂直距離Tと、耕深Wと、最大刃縁距離Rmとの比は、刃縁垂直距離T:耕深W:最大刃縁距離Rm=1:(2.6〜4.4):(4.7〜9.7)とすることが望ましい。また、刃縁垂直距離T:耕深W:最大刃縁距離Rm=1:(2.7〜4.1):(4.9〜8.8)とすることがさらに望ましい。上記の形状および比にすることで、耐摩耗性に優れたものとなる。上記形状及び比から外れると、偏摩耗を起こしやすくなり、爪寿命の低下につながる。
刃縁部4は、図1に示すとおり、湾曲外方に設けられており、刃先を挟む両側面が縦刃部2及び横刃部3の厚み方向に対して傾斜している両刃である。また、側面視において、縦刃部2から横刃部3にかけて帯状に一体に連なって形成される。より具体的には、刃縁部4は、湾曲外方において、湾曲外側面及び湾曲内側面の両側に設けられ、所定の刃先厚Jとされる刃先4cを挟む2つの刃面4dが、縦刃部2及び横刃部3の厚み方向に対して傾斜している。刃先4cは、縦刃部2及び横刃部3の厚み方向における略中央部に配置される。
従来のように刃面4dが横刃部3の湾曲外側のみに設けられる片刃であれば、両刃の場合と比較して、刃面4dの傾斜角度が大きくなると、耕盤との接触面積が大きくなり、負荷を受けやすくなるため耕耘振動が増大し、且つ、摩耗しやすくなる。また、刃面4dが、横刃部3の湾曲内側面のみに設けられる場合は、両刃の場合と比較して、刃面4dの傾斜角度が大きくなるため、切削した土塊から受ける負荷が大きくなり、摩耗しやすくなる。また、刃先4cを耕耘爪の厚みの略中央部(中央部が更に望ましい)に配置すると、刃面4dの傾斜角度Mが従来の片刃のものよりも緩やかになるため、耕耘時に刃面4dにかかる負荷が軽減されて耐摩耗性能が向上する。また、フランジS0にボルト及びナットにより固定されるものであるため、耕耘爪を耕耘爪軸Sに設けられたホルダーに差し込んで装着されるものと異なり、耕耘爪の爪厚Nが制限されず爪厚Nを大きくすることができる。
さらに、本実施の形態における耕耘爪の刃縁部4は、刃縁基端Oから刃縁部先端位置Qに向かうに従って、刃幅4eが拡幅されており、刃面4dの傾斜角度Mが緩やかになる。そのため、刃縁基端Oよりも刃縁部先端位置Q側において耕耘時に受ける負荷を分散させることができ、偏摩耗が解消されて、耕耘爪の寿命を延ばすことができる。
刃面4dの傾斜角度Mは、爪厚Nが4mm、刃幅4eが10mm、刃先厚Jが2mmの場合において、両刃の場合は5.5°となるため、片刃の場合における傾斜角度11.5°と比較して刃面の傾斜角度が6°減少することとなる。爪厚Nが6mm、刃幅4eが10mm、刃先厚Jが2mmの場合においては、両刃の場合は11.5°となるため、片刃の場合における傾斜角度23.6°と比較して刃面の傾斜角度が12.1°減少することとなる。また、爪厚Nが9mm、刃幅4eが10mm、刃先厚Jが3mmの場合においては、両刃の場合は17.5°となるため、片刃の場合における傾斜角度36.9°と比較して刃面の傾斜角度が19.4°減少することとなり、爪厚Nが増すにつれて片刃から両刃への角度減少を増大させることができる。
横刃部3の先端には、刃縁部先端位置Qから爪先Iに向かって縦辺32が形成されている。縦辺32と、耕耘軌跡の接線αとがなす角度を耕耘逃げ角P(図4参照)とすると、耕耘逃げ角Pは、耕耘機の車速があがった場合にも耕起、反転効果が維持されるように、所定の角度に設定される。耕耘軌跡とは、耕耘機が基準速度で移動しながら耕耘作業を行っているときに刃縁部先端位置Qが描く軌跡をいう。耕耘逃げ角Pは、ある瞬間での刃縁部先端位置Qにおける耕耘軌跡との接線αに対して、縦辺32の延びる方向が、側面視において、どの程度回転爪軸S側に傾いているかを示すものである。また、耕耘逃げ角Pを所定角度以上にすることで、摩耗により爪幅が小さくなった場合においても性能低下が抑制される。
本実施の形態における横刃部3は、図2に示されるように、横刃部3の湾曲外側面に刃縁部4に沿って延びる段差部6が形成されている。なお、図2においては、耕耘爪は一方に湾曲されていない。そして、横刃部3は、段差部6を境界として、背部5側の領域が刃縁部4側の領域より薄くなっている。より厳密には背部5側の領域が刃縁部4側の領域のうち刃縁部4を除いた領域より薄くなっている。段差部6による高低差Eは、図1(b)に示すように、略一定でもよく、横刃部湾曲開始部Fから爪先Iに向かうに従って徐々に大きくなるものであってもよい。また、高低差Eは、段差部6から湾曲内方である背部5側に向かって略一定であってもよく、一定でなくてもよい。例えば、高低差Eは、段差部6から湾曲内方である背部5側に向かうに連れて、大きくなってもよく、小さくなってもよく、略一定であってもよい。
上記のように湾曲外側面に段差部6を設けることで、爪幅が摩耗して狭くなった状態においても、耕耘逃げ角Pを一定以上に確保できるため、スムーズな耕耘を持続させることが可能となり、耕耘時の馬力負荷と振動とを低減させることができる。また、横刃部3の爪幅中央部付近における厚みや形状は変わらないので、耐摩耗性を維持したまま耕耘時の負荷低減を実現できる。さらにこれに加えて、耐摩耗性に影響の少ない背部5側が薄くなることで軽量化が可能となり、耕耘機の振動及び馬力負荷の増加を防ぐことができる。また、耕耘爪の摩耗により段差部6が消滅した時点を耕耘爪の交換時期として認識することができる。
段差部6による高低差Eの爪厚Nに対する比率は、10%以上、40%以下であることが望ましく、20%以上、27%以下であることがさらに望ましい。耕耘爪の爪厚Nに対する高低差Eの比率が10%未満になると軽量化が不十分であるため馬力負荷や振動を抑える効果が得られない。また、40%より大きくなると、摩耗が進展した際の強度が保てなくなる。
ここで、本実施形態に係る耕耘爪と、段差部6がなく、湾曲外側面のみに刃面を有する片刃の従来品との耐摩耗性能に関する比較試験を行った結果を表1に示す。試験においては、図3に示すように、刃縁部先端位置QにおけるA−A線上の最短爪幅Aと、全湾曲高さHの中央におけるB−B線上の最短爪幅Bと、基準面から20mmの高さにおけるC−C線上の最短爪幅Cとの3か所で測定を行い、所定期間の使用により摩耗で擦り減った分の長さを摩耗幅とし、それぞれの箇所での数値とそれらの平均値とで比較した。なお、本試験における爪幅A、爪幅B及び爪幅Cの摩耗幅の数値は、ロータリに複数取付けた耕耘爪の摩耗幅の平均値で算出されている。
Figure 2019115279
比較試験においては、爪幅A及び爪幅Bにおいて、従来品の摩耗幅がそれぞれ18.1mm及び20.6mmであったのに対して、本実施形態における耕耘爪では18.2mm及び20.7mmと極僅かな摩耗量の増加がみられたものの、爪幅Cにおいては、従来品の摩耗幅が22.5mmであったのに対し19.4mmと摩耗量が大きく減少しており、耕耘爪全体としては偏摩耗が解消されることで耕耘爪の寿命が延びる結果となった。なお、本比較試験では、耕耘爪の交換が必要となる摩耗幅を基準に、約50%の摩耗幅の時点における結果の数値を示している。
なお、図5に示すように、水平面である土面Vを基準とする回転爪軸Sの高さH1に対して、耕耘爪が土面Vから土中に入るときに、横刃部湾曲開始部Fと刃先との交点F1が土面Vに接するか、又は、刃先における交点F1より基部1側の領域が土面Vに接するように、耕耘爪のサイズ、形状が設定されることが好ましい。以上のように、高さH1に対して耕耘爪のサイズ、形状が設定されることによって、浅耕状態になるのを防止することができるので、縦刃部2及び横刃部3が均一に摩耗することとなり、局所的に摩耗することがないため頻繁に交換することがなくなり、耕耘爪の製品寿命を延伸することができる。そして、交点F1が土面Vに接するように耕耘爪が土中に入るとき、横刃部湾曲開始部Fと土面Vとがなす角度L1は、67°≦L1≦88°であることが好ましく、72°≦L1≦83°であることがより好ましく、74°≦L1≦81°であることが更に好ましい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、横刃部3の湾曲外側面のうち段差部6より湾曲内方の領域は、爪幅中央部付近から背部5に向かう際の土の滞りが解消されるものであればよく、帯状に限られるものではない。
1 基部
1h 取付け孔
2 縦刃部
3 横刃部
3a 横刃先端部
30 横刃湾曲部
31 横刃平坦部
32 縦辺
4 刃縁部
4a 縦刃刃縁部
4b 横刃刃縁部
4c 刃先
4d 刃面
4e 刃幅
5 背部
6 段差部
E 高低差
F 横刃部湾曲開始部
G 横刃部中心線
H 全湾曲高さ
I 爪先
J 刃先厚
K 折曲線
L 折曲角度
M 傾斜角度
N 爪厚
O 刃縁基端
P 耕耘逃げ角
Q 刃縁部先端位置
R 刃縁距離
Rm 最大刃縁距離
r 湾曲曲率半径
S 回転爪軸
S0 フランジ
T 刃縁垂直距離
U 背部先端位置
V 土面
W 耕深

Claims (8)

  1. 回転爪軸(S)のフランジ(S0)に装着される基部(1)と、
    前記回転爪軸(S)の回転軸線を法線とする面を側面としたとき、
    側面視において、前記基部(1)から横刃部湾曲開始部(F)まで延びる平面板から形成される縦刃部(2)と、
    前記縦刃部(2)から前記横刃部湾曲開始部(F)を境として連なって延び、前記縦刃部(2)から先端側にかけて、側面視において前記回転爪軸(S)側へ湾曲して形成されるとともに、前記横刃部湾曲開始部(F)を境として、前記側面に対して垂直な2方向のうちの一方に湾曲される湾曲板から形成される横刃部(3)とを備えてなり、
    前記縦刃部(2)及び前記横刃部(3)は、前記縦刃部(2)及び前記横刃部(3)における前記回転爪軸(S)側とは反対側の縁に形成される刃縁部(4)を備え、
    前記刃縁部(4)は、刃先を挟む両側面が前記縦刃部(2)及び前記横刃部(3)の厚み方向に対して傾斜している両刃であり、
    前記横刃部(3)の湾曲外側面には、前記刃縁部(4)に沿って延びる段差部(6)が形成されており、前記横刃部(3)は、前記段差部(6)を境に前記刃縁部(4)とは反対側の縁である背部(5)側の領域が前記刃縁部(4)側の領域より薄くなっている
    ことを特徴とする耕耘爪。
  2. 前記刃縁部(4)は、前記縦刃部(2)から前記横刃部(3)にかけて帯状に一体に連なって形成されることを特徴とする請求項1に記載の耕耘爪。
  3. 前記刃縁部(4)は、刃縁基端(O)から刃縁部先端位置(Q)に向かうに従って、刃幅(4e)が拡幅されており、刃面(4d)の傾斜角度(M)が緩やかになることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の耕耘爪。
  4. 刃縁基端(O)から刃縁部先端位置(Q)までにわたる側面視刃縁形状において、前記回転爪軸(S)の前記回転軸線からの刃縁距離(R)が、前記横刃部(3)における前記刃縁部(4)の中途位置において最大刃縁距離(Rm)となるように連続的に変化し、
    前記刃縁部(4)における曲線形状が、前記最大刃縁距離(Rm)の耕耘時における軌跡に沿うものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の耕耘爪。
  5. 前記横刃部(3)の前記湾曲外側面のうち前記段差部(6)より前記背部(5)側の領域は、帯状に形成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の耕耘爪。
  6. 前記横刃部(3)は、前記横刃部湾曲開始部(F)から特定の湾曲曲率半径(r)で厚み方向の一方に湾曲する横刃湾曲部(30)と、前記横刃湾曲部(30)の先端側に、平面視において前記横刃湾曲部(30)の先端から爪先(I)まで横刃部中心線(G)が直線となる横刃平坦部(31)を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の耕耘爪。
  7. 前記横刃部(3)は、前記横刃部湾曲開始部(F)から特定の湾曲曲率半径(r)で厚み方向の一方に湾曲し、
    前記基部(1)の一方側の側面であって前記横刃部(3)を湾曲させる側と反対側の面を基準面とし、前記基準面から、湾曲後の前記横刃部(3)の先端までの距離を全湾曲高さ(H)とし、耕耘時において耕耘爪の先端側全体が土中に入りきった瞬間における、前記横刃部(3)の下端から前記刃縁部先端位置(Q)までの垂直距離を刃縁垂直距離(T)とし、
    前記全湾曲高さ(H)と、前記湾曲曲率半径(r)と、前記刃縁垂直距離(T)との比が、前記全湾曲高さ(H):前記湾曲曲率半径(r):前記刃縁垂直距離(T)=1:(1.18〜1.40):(0.30〜0.55)であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の耕耘爪。
  8. 刃縁基端(O)から刃縁部先端位置(Q)までにわたる側面視刃縁形状において、前記回転爪軸(S)の前記回転軸線からの刃縁距離(R)が、前記横刃部(3)における刃縁部(4)の中途位置において最大刃縁距離(Rm)となるように連続的に変化し、
    耕耘時において耕耘爪の先端側全体が土中に入りきった瞬間における、前記横刃部(3)の下端から前記刃縁部先端位置(Q)までの垂直距離を刃縁垂直距離(T)とし、土面から耕される最大深さまでの距離を耕深(W)とし、
    前記刃縁垂直距離(T)と、前記耕深(W)と、前記最大刃縁距離(Rm)との比が、前記刃縁垂直距離(T):前記耕深(W):前記最大刃縁距離(Rm)=1:(2.6〜4.4):(4.7〜9.7)であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の耕耘爪。
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