JP2019114696A - 永久磁石片、永久磁石組立体および永久磁石応用装置 - Google Patents

永久磁石片、永久磁石組立体および永久磁石応用装置 Download PDF

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Abstract

【課題】2個以上の永久磁石片を接着または組立するために、永久磁石片同士の反発力を抑制し、大型磁石を容易に組立するのに適した永久磁石片と永久磁石組立体を提供すること。【解決手段】永久磁石組立体1は、凹状の第1組合せ面16と、凸状の第2組合せ面26が嵌合して、永久磁石片10,20が組み合わされることになる。組合せ面における頂角θ20を所定範囲に設定することで、これらの組合せ面に発生する磁力の反発力を小さくすることができる。このような組合せ面16,26を利用して複数の磁石片10,20を組み合わせていけば、比較的に大面積の同一極性の磁極面を持つ磁石組立体を実現することができる。【選択図】図1A

Description

本発明は、永久磁石片、永久磁石組立体および永久磁石応用装置に関する。
特に近年においては、複数個の磁石を組み立てた大型磁石が、モータのみならず、たとえば、交通技術の進歩発達に伴い、リニアモーターカーに用いられている。また、大型磁石は、医療技術の発達に伴って、MRI用に用いられ、再生可能エネルギーの活用に伴い、風力発電機などに用いられている。
このような機器、装置に用いられる大型磁石として、特許文献1に示すような着磁装置を用いて、予め接着剤で固着して一体化した組立磁石を着磁する事例が知られている。また、予め着磁した磁石片を、特許文献2に示すような組立治具を用いて、組立磁石を製作する事例が知られている。さらには、特許文献3のように、ヨークに溝部を形成し、そこに永久磁石を埋め込むことで、組立磁石を製作する事例が知られている。
しかしながら、複数個の永久磁石片を接着剤で固着して一体化した組立磁石の場合、着磁した後には、隣接する永久磁石片の間には反発力が生じており、各種の工夫を行っても、機械的強度上不利である。特に、苛酷な使用環境が予想される場合や、強度条件が厳しいものには使用しにくいという問題があった。
また、特許文献2に示す方法では、接着時にも永久磁石片の間に反発力が生じており、接着剤内部の応力状態が良好とはいえず、機械的強度を確保することは困難であるという問題があった。
さらに、特許文献1〜3のいずれの場合でも、組立磁石としての磁場の均一度が、隣接する永久磁石片の間の継目部分で悪化して、磁束むらを生じるという問題があった。
これらの問題を解消するために、本発明者は、特許文献4に示す永久磁石片とその組立体を提案している。ところが、特許文献4に示す永久磁石片を、同じ磁極を連結するように組み立てる際、一方の永久磁石片の磁極面を基材に接着させずに、他方の永久磁石片を連結させることが困難であることが判明した。すなわち、図13Aに示すように、2つの永久磁石片を連結させようとすると、図13Bに示すように、一方の永久磁石片の磁極面が、他方の永久磁石片の傾斜面に沿って移動し、最終的に図13Cに示すように、反対の極性を有する磁極面に吸着され、傾斜面同士の連結が困難になる場合があることが見出された。
特開平10−326710公報 特開2012−74579号公報 特開平5−284721号公報 WO2015−147304号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その第1の目的は、2個以上の永久磁石片を接着または組立する際に、一方の永久磁石片の磁極面が他方の永久磁石片の傾斜面に沿って移動して反対の極性を有する磁極面に吸着されるおそれが少なく、傾斜面同士の連結が困難になることを抑制するための永久磁石組立体を提供することである。さらに、2個以上の永久磁石片を接着または組立するために、永久磁石片同士の反発力を抑制し、大型磁石を容易に組立するのに適した永久磁石片と永久磁石組立体を提供することである。
本発明の第2の目的は、2個以上の永久磁石片を接着または組立するために、一方の永久磁石片の磁極面が、他方の永久磁石片の傾斜面に沿って移動し、反対の極性を有する磁極面に吸着され、傾斜面同士の連結が困難になることを抑制するための永久磁石片を提供することである。
本発明の第3の目的は、2個以上の永久磁石片を容易に接着または組立するのに適した、永久磁石片同士を嵌合するための永久磁石片を提供することである。
本発明の第4の目的は、2個以上の永久磁石片を接着または組立するために、永久磁石片同士の反発力を抑制し、一方の永久磁石片の磁極面が、他方の永久磁石片の傾斜面に沿って移動し、反対の極性を有する磁極面に吸着されない構成とすることで、大型磁石をさらに容易に組立するのに適した永久磁石組立体を提供することである。
本発明の第5の目的は、2個以上の永久磁石片を接着または組立するために、永久磁石片同士の反発力を抑制し、大型磁石を容易に組立するのに適した永久磁石組立体を備える永久磁石応用装置を提供することである。
上記第1の目的を達成するために、本発明の第1観点に係る永久磁石組立体は、
第1永久磁石片と、前記第1永久磁石片に連結される第2永久磁石片とを有する永久磁石組立体であって、
前記第1永久磁石片は、
第1面と、前記第1面に対向する第2面と、前記第1面および前記第2面を連絡するように形成される少なくとも1つの第1組合せ面とを有し、
前記第1面および/または前記第2面に略垂直な磁束を持つように着磁され、
前記第1組合せ面は、異なる平面を構成する少なくとも第1傾斜面と第2傾斜面を有し、
前記第2永久磁石片は、
第3面と、前記第3面に対向する第4面と、前記第3面および前記第4面を連絡するように形成される少なくとも1つの第2組合せ面とを有し、
前記第3面および/または前記第4面に略垂直な磁束を持つように着磁され、
前記第2組合せ面は、異なる平面を構成する少なくとも第3傾斜面と第4傾斜面を有し、
前記第1組合せ面と前記第2組合せ面とが組み合わされて連結されるように、前記第1傾斜面と前記第3傾斜面とが略平行であり、前記第2傾斜面と前記第4傾斜面とが略平行であることを特徴とする。
本発明の第1観点に係る永久磁石組立体では、異なる平面を構成する少なくとも第1傾斜面と第2傾斜面を有する第1組合せ面と、異なる平面を構成する少なくとも第3傾斜面と第4傾斜面を有する第2組合せ面とが略平行に形成される。このことにより、異なる平面同士が嵌合することになるので、前記第1永久磁石片と前記第2永久磁石片とを連結する際、隣接する前記第1永久磁石片の第1面の磁極と前記第2永久磁石片の第3面の磁極が同じ場合、すなわち、前記第1永久磁石片の第2面の磁極と前記第2永久磁石片の第3面の磁極が異なることで吸着力が働いて、前記第1組合せ面に沿って前記第1永久磁石片が移動しようとしても、前記第2組合せ面によってその動きは阻止される。その結果、前記第1永久磁石片の第1磁極面が、前記第2永久磁石片の前記第1磁極面と反対の極性を有する第2磁極面に吸着されることがない。また、基材に接着させる必要がないので、永久磁石片だけで永久磁石組立体を構成することも可能である。
前記第1傾斜面は前記第1面と鋭角を成し、前記第2傾斜面は前記第2面と鋭角を成し、前記第3傾斜面は前記第3面と鈍角を成し、前記第4傾斜面は前記第4面と鈍角を成していてもよい。このように構成することで、第1組合せ面と第2組合せ面とを組合せた場合に、同一極性を持つ第1面と第3面とを滑らかな平面または曲面で連結することができ、同一極性の大面積の磁石を形成しやすくなる。
前記第1永久磁石片は、
少なくとも前記第1面と、前記第1面に対向する第1接合面と、前記第1傾斜面とを有する第3磁石片と、
前記第2面と、前記第2面に対向する第2接合面と、前記第2傾斜面とを有する第4磁石片とを有し、
前記第1接合面と前記第2接合面を対向するように配置して構成してあってもよい。
このように構成することにより、第3磁石片と第4磁石片とを両者の接合面で接合することにより、第1傾斜面と第2傾斜面とから成る凹状の第1組合せ面を、容易に形成することができる。
前記第1面と第1接合面の間隔と、前記第2面と第2接合面の間隔とが、実質的に等しい厚さであってもよいが、相互に異なっていてもよい。前記第1面と第1接合面の間隔と、前記第2面と第2接合面の間隔とが、実質的に等しい厚さである場合には、対称形状の第1傾斜面と第2傾斜面とから成る凹状の第1組合せ面を、容易に形成することができる。
前記第1面と第1傾斜面の角度と、前記第2面と第2傾斜面の角度とが、実質的に等しくしてもよいが、異なっていてもよい。前記第1面と第1傾斜面の角度と、前記第2面と第2傾斜面の角度とが、実質的に等しい場合には、対称形状の第1傾斜面と第2傾斜面とから成る凹状の第1組合せ面を、容易に形成することができる。
前記第3磁石片の形状と、前記第4磁石片の形状とが、実質的に等しくてもよいが、異なっていてもよい。前記第3磁石片の形状と、前記第4磁石片の形状とが、実質的に等しい場合には、同一形状に加工した任意の2つの磁石片を、前記第3磁石片と前記第4磁石片として扱うことが出来るので、対称形状の第1傾斜面と第2傾斜面とから成る凹状の第1組合せ面を、効率よく形成することができる。
前記第2永久磁石片は、
少なくとも前記第3面と、前記第3面に対向する第3接合面と、前記第3傾斜面とを有する第5磁石片と、
前記第4面と、前記第4面に対向する第4接合面と、前記第4傾斜面とを有する第6磁石片とを有し、
前記第3接合面と前記第4接合面を対向するように配置して構成してあってもよい。
このように構成することにより、第5磁石片と第6磁石片とを両者の接合面で接合することにより、第3傾斜面と第4傾斜面とから成る凸状の第2組合せ面を、容易に形成することができる。
前記第3面と第3接合面の間隔と、前記第4面と第4接合面の間隔とが、実質的に等しい厚さであってもよいが、相互に異なっていてもよい。前記第3面と第3接合面の間隔と、前記第4面と第4接合面の間隔とが、実質的に等しい厚さである場合には、対称形状の第3傾斜面と第4傾斜面とから成る凸状の第2組合せ面を、容易に形成することができる。
前記第3面と第3傾斜面の角度と、前記第4面と第4傾斜面の角度とが、実質的に等しくしてもよいが、異なっていてもよい。前記第3面と第3傾斜面の角度と、前記第4面と第4傾斜面の角度とが、実質的に等しい場合には、対称形状の第3傾斜面と第4傾斜面とから成る凸状の第2組合せ面を、容易に形成することができる。
前記第5磁石片の形状と、前記第6磁石片の形状とが、実質的に等しくてもよいが、異なっていてもよい。前記第5磁石片の形状と、前記第6磁石片の形状とが、実質的に等しい場合には、同一形状に加工した任意の2つの磁石片を、前記第3磁石片と前記第4磁石片として扱うことが出来るので、対称形状の第3傾斜面と第4傾斜面とから成る凸状の第2組合せ面を、効率よく形成することができる。
好ましくは、前記鈍角の角度と前記鋭角の角度との和が略180度である。このように構成することで、同一極性の第1面と第3面とを略同一平面で連結することができる。
好ましくは、前記鋭角の角度は、50度以下、好ましくは30度以下、さらに好ましくは17度以下である。このような角度に設定することで、第1組合せ面と第2組合せ面とで、第1永久磁石片と第2永久磁石片とを組み合わせる際に、相互に生じる反発力を小さくすることができ、同一極性の大面積の磁石を組み立てやすくなる。
好ましくは、前記鈍角の角度は、130度以上、好ましくは150度以上、さらに好ましくは163度以上である。このような角度に設定することで、第1組合せ面と第2組合せ面とで、第1永久磁石片と第2永久磁石片とを組み合わせる際に、相互に生じる反発力を小さくすることができ、同一極性の大面積の磁石を組み立てやすくなる。
本発明の第2観点に係る第1永久磁石片は、
第1面と、前記第1面に対向する第2面と、前記第1面および前記第2面を連絡するように形成される少なくとも1つの組合せ面とを有する永久磁石片であって、
前記第1面および/または前記第2面に略垂直な磁束を持つように着磁され、
前記組合せ面は、
少なくとも前記第1面と鋭角を成す第1傾斜面と、前記第2面と鋭角を成す第2傾斜面と、を有することを特徴とする。
本発明の第2観点に係る第2永久磁石片は、
第3面と、前記第3面に対向する第4面と、前記第3面および前記第4面を連結するように形成される少なくとも1つの組合せ面とを有する永久磁石片であって、
前記第3面および/または前記第4面に略垂直な磁束を持つように着磁され、
前記組合せ面は、少なくとも前記第3面と鈍角を成す第3傾斜面と、前記第4面と鈍角を成す第4傾斜面と、を有することを特徴とする。
本発明の第2観点に係る第1永久磁石片では、異なる平面を構成する少なくとも第1傾斜面と第2傾斜面を有する第1組合せ面を有する。また、本発明の第2観点に係る第2永久磁石片では、異なる平面を構成する少なくとも第3傾斜面と第4傾斜面を有する第2組合せ面が略平行に形成される。
前記第1永久磁石片と前記第2永久磁石片を連結する際、隣接する前記第1永久磁石片の第1面の磁極と前記第2永久磁石片の第3面の磁極とが同じであっても、前記第1永久磁石片の第1磁極面が、前記第2永久磁石片の前記第1磁極面と反対の極性を有する第2磁極面に吸着されることがない。また、基材に接着させる必要がないので、永久磁石片だけで永久磁石組立体を構成することも可能である。
本発明の第3観点に係る第1永久磁石片は、凹状の第1組合せ面を有する永久磁石片であって、前記凹状の第1組合せ面の底角が、100度以下、好ましくは60度以下、さらに好ましくは34度以下である。
本発明の第3観点に係る第2永久磁石片は、凸状の第2組合せ面を有する永久磁石片であって、前記凸状の第2組合せ面の頂角が、100度以下、好ましくは60度以下、さらに好ましくは34度以下である。
本発明の第3観点に係る永久磁石組立体は、
凹状の第1組合せ面を有する第1永久磁石片と、前記凹状の第1組合せ面に接続される凸状の第2組合せ面を有する第2永久磁石片と、を有する永久磁石組立体であって、
前記凸状の第2組合せ面の頂角が、100度以下、好ましくは60度以下、さらに好ましくは34度以下である。
本発明の第3観点に係る永久磁石片および永久磁石組立体では、凹状の第1組合せ面と、凸状の第2組合せ面が嵌合して、永久磁石片が組み合わされることになる。組合せ面の角度を所定範囲に設定してあるため、これらの組合せ面に発生する磁力の反発力を小さくすることができる。このような組合せ面を利用して複数の永久磁石片を組み合わせていけば、比較的に大面積の同一極性の磁極面を持つ永久磁石組立体を実現することができる。
上記第4の目的を達成するために、本発明の第4観点に係る永久磁石組立体は、
磁性体からなる基材をさらに有し、
前記基材は、第1永久磁石片と前記第2永久磁石片を設置する設置面を有し、
前記第1永久磁石片の第1面の磁極と前記第2永久磁石片の第3面の磁極が同一となるように、
前記第1永久磁石片の第2面と前記第2永久磁石片の第4面を、前記設置面に吸着させるとともに、
前記第1組合せ面と前記第2組合せ面とが組み合わされて連結されるように、前記第1傾斜面と前記第3傾斜面とが略平行であり、前記第2傾斜面と前記第4傾斜面とが略平行であることを特徴とする。
本発明の第4観点に係る永久磁石組立体では、異なる平面を構成する少なくとも第1傾斜面と第2傾斜面を有する第1組合せ面と、異なる平面を構成する少なくとも第3傾斜面と第4傾斜面を有する第2組合せ面とが略平行に形成される。このことにより、異なる平面同士が嵌合することになるので、前記第1永久磁石片と前記第2永久磁石片とを連結する際、隣接する前記第1永久磁石片の第1面の磁極と前記第2永久磁石片の第3面の磁極が同じであっても、前記第1永久磁石片の第1磁極面が、前記第2永久磁石片の前記第1磁極面と反対の極性を有する第2磁極面に吸着されることがない。また、磁性体からなる基材をさらに有することから、磁力の反発力を小さくする組合せ面の角度範囲を広げることが出来る。
なお、従来技術から、複数の永久磁石片を予め接着した磁石組立体を後から着磁することも考えられるが、その場合には、大型の着磁器が必要となる。これに対して、本発明に係る永久磁石片では、着磁済みの永久磁石片を組み合わせて、集合体の磁石組立体を形成することができるため、大型の着磁器を用いずに永久磁石組立体の大型化が可能である。
本発明の永久磁石片は、等方性フェライト焼結磁石、異方性フェライト焼結磁石、異方性希土類焼結磁石等の焼結磁石を所定形状に成形することにより、または成形後の組合せ面を加工することで得ることができる。
本発明の永久磁石片は、磁石粉を樹脂に混練して成形した等方性フェライトボンド磁石、異方性フェライトボンド磁石、等方性希土類ボンド磁石、異方性希土類ボンド磁石等、圧縮成形や射出成形で組合せ面を形成したボンド磁石で得ることができる。
好ましくは、永久磁石片は、CIM成形またはMIM成形により得られる成形体を焼結することで得られる。
本発明の永久磁石片では、CIM(ceramic injection molding)工法による射出成形によって、鋭角な頂角または底角を持つ組合せ面を有する成形体を容易に成形することができるので、部品点数を増加させずに、しかも、加工コストを大幅に削減し、製造工程の簡素化を図ることができ、さらに、歩留まりと磁気特性を向上させることができるので、経済性および生産性を高めることが可能となる。また、組合せ面においても、磁石の配向度が90%以上であるという高い異方性フェライト焼結磁石を得ることができる。
さらに、本発明の永久磁石片では、MIM(metal injection molding)工法による射出成形によって、鋭角な頂角を持つ組合せ面を有する成形体を容易に成形することができるので、部品点数を増加させずに、しかも、加工コストを大幅に削減し、製造工程の簡素化を図ることができ、さらに、歩留まりと磁気特性を向上させることができるので、経済性および生産性を高めることが可能となる。また、組合せ面においても、磁石の配向度が90%以上であるという高い異方性希土類焼結磁石を得ることができる。
本発明の基材は、珪素鋼板、S45Cなどの構造用炭素鋼、SS400などの一般構造用圧延鋼材、SPCCなどの圧延鋼板、SUS430などの磁性ステンレス鋼などで得ることが出来る
上記第5の目的を達成するために、本発明の第5観点に係る永久磁石片および永久磁石組立体は、たとえばMRI用磁界発生装置、プラズマ装置の磁界発生装置、回転機の磁気回路、リニアモータ、リニア交通システムなどの永久磁石応用装置に用いられ、幅広い分野に適用することができる。また、本発明の上述した観点に係る永久磁石片および永久磁石組立体は、それぞれ単独で用いるのではなく、組み合わせて用いることも可能である。
本発明に係る永久磁石組立体を用いることで、上述の大型の永久磁石応用装置の製作が容易となる。
図1Aは本発明の一実施形態に係る永久磁石組立体の斜視図である。 図1Bは図1Aに示す永久磁石組立体の磁力を示す部分概略図である。 図1Cは従来例に係る永久磁石組立体の磁力を示す部分概略図である。 図1Dは本発明の実施形態に係る永久磁石組立体において、組合せ面の所定角度と、磁石片の相互間に作用する力との関係を示すグラフである。 図1Eは本発明の実施形態に係る永久磁石組立体において、組合せ面の所定角度と、磁石片の相互間に作用する力との関係を、従来例との比較に換算したグラフである。 図1Fは本発明の他の実施形態に係る永久磁石組立体(基材付き)において、組合せ面の所定角度と、磁石片の相互間に作用する力との関係を、従来例との比較に換算したグラフである。 図2Aは本発明の他の実施形態に係る永久磁石組立体の側面図である。 図2Bは本発明のさらに他の実施形態に係る永久磁石組立体の側面図である。 図2Cは本発明のさらに他の実施形態に係る永久磁石組立体の側面図である。 図2Dは本発明のさらに他の実施形態に係る永久磁石組立体の側面図である。 図2Eは本発明のさらに他の実施形態に係る永久磁石組立体の側面図である。 図3は本発明のさらに他の実施形態に係る永久磁石組立体の概略斜視図である。 図4は本発明のさらに他の実施形態に係る永久磁石組立体の概略斜視図である。 図5は本発明のさらに他の実施形態に係る永久磁石組立体の概略斜視図である。 図6は本発明のさらに他の実施形態に係る永久磁石組立体の概略斜視図である。 図7は本発明のさらに他の実施形態に係る永久磁石組立体の概略斜視図である。 図8は本発明のさらに他の実施形態に係る永久磁石組立体の概略斜視図である。 図9は本発明のさらに他の実施形態に係る永久磁石組立体の概略斜視図である。 図10は本発明のさらに他の実施形態に係る永久磁石組立体の概略斜視図である。 図11は本発明のさらに他の実施形態に係る永久磁石組立体の概略斜視図である。 図12は本発明のさらに他の実施形態に係る永久磁石組立体の概略斜視図である。 図13Aは従来例に係る、2つの永久磁石片を連結させた状態の永久磁石組立体の側面図である。 図13Bは従来例に係る、一方の永久磁石片の磁極面が他方の永久磁石片の傾斜面に沿って移動した状態の永久磁石組立体の側面図である。 図13Cは従来例に係る、一方の永久磁石片の磁極面が他方の反対の極性を有する磁極面に吸着された状態の永久磁石組立体の側面図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。なお、共通する要素には共通する符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置関係は、相対的なものであり特に限定されず、上下左右が逆でも良いが、以下の説明では、図面の上下左右に基づき説明する。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はその実施の形態のみに限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1Aは、本発明による永久磁石組立体の好適な一実施形態の構成を概略的に示す斜視図である。図1Aに示すように、本実施形態に係る永久磁石組立体1は、少なくとも第1永久磁石片10と、第2永久磁石片20とを有する。第1永久磁石片10は、機能面となる第1面12と、第1面12に略平行に対向し、設置面となる第2面14とを有する。
なお、本実施形態において、第2面14である設置面は、何らかの部材、たとえば基材30に設置される面であるが、必ずしも部材に設置されていなくても良く、第1面12である機能面とは、装置全体として必要な磁力を発生させる面(磁極面)を意味する。また、図面において、X軸は、第1永久磁石10と第2永久磁石20とが向き合う方向であり、Y軸は、これらの磁石10および20の幅方向であり、Z軸は、これらの磁石10および20の厚み方向である。
第1永久磁石片10のX軸方向の側面には、第1面12と第2面14とを連絡するように凹状の第1組合せ面16が形成してある。第1永久磁石片10のその他の側面18は、本実施形態では、第1面12と第2面14とに略垂直な断面で構成してある。
第1組合せ面16は、異なる平面を構成する少なくとも第1傾斜面16aと第2傾斜面16bとを有する。第1傾斜面16aと第1面12との交差部には、上部先端角部15aが形成してあり、その角部15aの角度θ11は、50度以下、好ましくは30度以下、さらに好ましくは17度以下の鋭角である。角度θ11の下限は、特に限定されないが、好ましくは5.7度以上である。
また第2傾斜面16bと第2面14との交差部には、下部先端角部15bが形成してあり、その角部15bの角度θ12は、上部先端角部15aと同様な角度範囲内に決定されるが、必ずしも同一ではなくてもよい。上部先端角部15aと下部先端角部15bとが形成される断面凹状の第1組合せ面16の凹状底部17の底角θ10は、100度以下、好ましくは60度以下、さらに好ましくは34度以下の鋭角である。この底角θ10の下限は、特に限定されないが、11.4度以上である。この底角θ10は、第1面12と第2面14とが平行な平面で、第1傾斜面16aおよび第2傾斜面16bが平面である場合には、上部先端角度θ11と下部先端角度θ12との合計に略等しい。
なお、第1面12および第2面14は、必ずしも平面である必要はなく、凸状曲面または凹状曲面であっても良い。また、第1傾斜面16aおよび第2傾斜面16bも、必ずしも平面である必要はなく、凸状曲面または凹状曲面であっても良い。また、本実施形態では、角度θ11と角度θ12とは等しく、第1面12から凹状底部17までの厚みZ1と、第2面14から凹状底部17までの厚みZ2とは略等しいが、異なっていてもよい。
第2永久磁石片20のX軸方向の側面で、第1永久磁石片10の第1組合せ面16に向き合う側面には、第3面22と第4面24とを連絡するように凸状の第2組合せ面26が形成してある。第2永久磁石片20のその他の側面28は、本実施形態では、第3面22と第4面24とに略垂直な断面で構成してある。
第2組合せ面26は、異なる平面を構成する少なくとも第3傾斜面26aと第4傾斜面26bとを有する。第3傾斜面26aと第3面22との交差部には、上部基端角部25aが形成してあり、その角部25aの角度θ21は、130度以上、好ましくは150度以上、さらに好ましくは163度以上の鈍角である。角度θ21の上限は、特に限定されないが、好ましくは174.3度以下である。
また第3傾斜面26bと第4面24との交差部には、下部基端角部25bが形成してあり、その角部25bの角度θ22は、上部基端角部25aと同様な角度範囲内に決定されるが、必ずしも同一ではなくてもよい。ただし、角度θ21と角度θ22を略同一の角度にすることで、対称形状の第3傾斜面26aと第4傾斜面26bとから成る凸状の第2組合せ面26を、容易に形成することができる。
上部基端角部25aと下部基端角部25bとが形成される断面凸状の第2組合せ面26の凸状頂部27の頂角θ20は、底角θ10と略同じか、多少小さいことが好ましく、具体的には、100度以下、好ましくは60度以下、さらに好ましくは34度以下の鋭角である。この頂角θ20の下限は、特に限定されないが、11.4度以上である。
この頂角θ20は、第3面22と第4面24とが平行な平面で、第3傾斜面26aおよび第4傾斜面26bが平面である場合には、上部基端角度θ21の補角(すなわち角度θ11)と下部基端角度θ22の補角(すなわち角度θ12)との合計に略等しい。
なお、第3面22および第4面24は、必ずしも平面である必要はなく、凸状曲面または凹状曲面であっても良い。また、第3傾斜面26aおよび第4傾斜面26bも、必ずしも平面である必要はなく、凸状曲面または凹状曲面であっても良い。また、本実施形態では、角度θ21と角度θ22とは等しい。
本実施形態では、第1永久磁石片10は、第1面12および/または第2面14に略垂直な磁束を持つように着磁され、第1面12がN極となっている。第2永久磁石片20は、第3面22および/または第4面24に略垂直な磁束を持つように着磁され、第3面12がN極となっている。第1面12と第3面22とは、面一の平面となるように、凸状の第2組合せ面26は、凹状の第1組合せ面16の内部に入り込み、第1傾斜面16aと第3傾斜面26aとが密着し、第2傾斜面16bと第4傾斜面26bとが密着する。
凸状の第2組合せ面26と凹状の第1組合せ面16とは、所定の角度条件では磁力のみで組み合わされる。たとえば角度θ10が角度θ20に略等しく、これらの角度θ10が34度以下であれば、磁力のみで吸着されることが可能である。なお、角度θ10が角度θ20に略等しく、これらの角度θ10が100度以下であれば、従来の直立面同士の組合せに比較して、反発力を60%以下にすることができるため、接着剤などを用いて容易に接着して固定することもできる。
図1Bは、図1Aに示す永久磁石組立体1の永久磁石片10の凹状底部17と、永久磁石片20の凸状頂部27との組合せ付近における磁束線の分布を示すシミュレーション結果である。図示するように、磁石片10および20間のX軸方向隙間Xdを0.1mmとして近接させ、頂角θ20(=θ10)が30度の場合には、磁束線の様子から磁極の分布状態が確認でき、それら磁極の間には吸着力が発生していることが確認できる。
本実施形態によれば、異なる平面を構成する少なくとも第1傾斜面16aと第2傾斜面16bを有する第1組合せ面16と、異なる平面を構成する少なくとも第3傾斜面26aと第4傾斜面26bを有する第2組合せ面26が略平行に形成される。このことにより、異なる平面同士が嵌合することになるので、第1永久磁石片10と第2永久磁石片20を連結する際、隣接する第1永久磁石片10の第1面12の磁極と第2永久磁石片20の第3面22の磁極がN極で同じ場合、すなわち、前記第1永久磁石片10の第2面14の磁極と前記第2永久磁石片20の第3面22の磁極が異なることで吸着力が働いて、前記第1組合せ面16に沿って前記第1永久磁石片10が移動しようとしても、前記第2組合せ面26によってその動きは阻止される。その結果、第1永久磁石片10の第2面14が、第2永久磁石片20の第3面22に吸着されることがない。また、基材30などに接着させる必要がないので、永久磁石片10,20だけで永久磁石組立体1を構成することも可能である。
本実施形態によれば、複数の永久磁石片10,20を組み合わせて、比較的大面積の単一な磁極面を持つ磁石を組み立てることが容易になる。すなわち、比較的に大面積の単一な磁極面(N極またはS極)を持つ磁石を組み立てる際の経済性および生産性を高めることが可能になる。
なお、図1Cに示すように、従来の永久磁石片100aでは、組合せ面106aが第1面102aおよび第2面104aに対して、略垂直であったため、同一極性で大面積の磁極面を複数の磁石片100aで形成しようとした場合に、組合せ面106aの相互間には、磁束線の様子から磁極の分布状態が確認でき、それら磁極の間には強い反発力が発生していた。そのため、複数の永久磁石片100aを組み合わせて、比較的大面積の単一な磁極面を持つ磁石を組み立てることは困難である。
本実施形態に係る第1永久磁石片10と第2永久磁石片20を組み合わせた際の作用効果を具体的に示すために、図1Dに示すように、底角θ10の角度を、180度から20度まで変化させ、図1Aに示す磁石片10,20の相互間に実際に作用する力をシミュレーションした。なお、底角θ10は、頂角θ20と同じであり、角部15aの角度θ11と角部15bの角度θ12の合計の角度である。
第1永久磁石片10と第2永久磁石片20は、通常採用されている焼結磁石の成形工法で成形し、実質的に第1面12、第2面14、第3面22、および第4面24に対し垂直方向に配向されている。これらの磁石片10および20は、それぞれ着磁された異方性希土類焼結磁石で構成してある。
図1Aに示すように、第1永久磁石片10に、第2永久磁石片20を、組合せ面16,26同士の隙間Xdを0.1mmで開けた状態で、永久磁石片10,20の相互間に働くX軸方向の力をシミュレーションで求めた。ここで、第1永久磁石片10の第1面12はN極に、第2面14はS極に着磁してある。また、第2永久磁石片20の第3面22はN極に、第4面24はS極に着磁してある。 また、第1永久磁石片10のX軸方向の長さXa(X軸方向の側面18から凹状底部17までのX軸方向長さ)は、20mmとし、第2永久磁石片20のX軸方向の長さXb(X軸方向の側面28から凸状頂部27までのX軸方向長さ)は、20mmとし、X軸方向の全長Xcを40mmとした。さらに、これらの磁石片10および20の厚み(Z軸方向高さ)Z0は、共に5mmとした。さらに、これらの磁石片10および20の幅(Y軸方向長さ)Y0は、共に20mmとした。さらに厚みZ1と厚みZ2は、共に2.5mmとした。シミュレーションの結果を図1Dに示す。
図1Dから分かる通り、θ10が180度から小さくなるに従って、永久磁石片10,20に作用する力(図1AにおけるX軸方向の反発力)が徐々に小さくなっている。これは、第1組合せ面16と第2組合せ面26の主要部相互間に、吸着力が発生することに伴い、第1面12と第3面22の間、および、第2面14と第4面24の間に働く反発力が減じていることを示している。なお、θ10が180度とは、図1Cに示す従来例の永久磁石組立体である。
図1Dに示すように、θ10が100度以下に小さくなると、反発力が従来の60%以下となり、好ましくはθ10が60度以下、さらに好ましくは38度以下では、反発力がマイナスの値、すなわち、反発力が吸着力に変化することが分かる。
また、図1Eは、図1Aに示す永久磁石片10,20の寸法(Xa,Xb,Xc,Z0,Z1,Z2,Z1’,Z2’およびY0)や材質などを変化させても、δ1とδ2の曲線の範囲内において、図1Dと同様な結果が得られていることを示している。その例として、下記の表1に示すように、図1Aに示す永久磁石片10,20の寸法(Xa,Xb,Xc,Z0,Z1,Z2,Z1’,Z2’およびY0)を変化させた場合にも、図1Eに示すδ1とδ2の曲線の範囲内において、図1Dと同様な結果が得られることが確認できた。なお、図1Eの縦軸は、図1Dと異なり、実際に磁石片に作用する力ではなく、その力を従来例に対する比率で求めてある。
Figure 2019114696
図1Eに示すように、θ10が100度以下に小さくなると、反発力が従来の60%以下となり、好ましくはθ10が60度以下に小さくなると、反発力が従来の20%以下となり、さらに好ましくは34度以下では、反発力がマイナスの値、すなわち、反発力が吸着力に変化することが分かる。
いずれの例(表1に示す実施例1〜7)においても、磁石片10,20の相互間に作用するX軸方向の力の従来例に対する比率は、図1Eにおいて、δ1とδ2の曲線の範囲内にあることが確認された。このことから、永久磁石片の寸法や材質などを変化させても、2つの永久磁石片10,20を隣接して組み合わせることで、磁石片同士の反発力が従来に比べ大きく減少し、その結果、経済性および生産性をさらに高めることが確認された。
また、本実施形態では、図1Aに示すように、鈍角な角部25aの角度θ21と鋭角な角部15aの角度θ11の和が略180度である。また、鈍角な角部25bの角度θ22と鋭角な角部15bの角度θ12の和が略180度である。しかも、第2永久磁石片20のZ軸方向の厚みZ0は、第1永久磁石片10のZ軸方向の厚みと略同一であり、同様にZ1はZ1’、Z2はZ2’と略同一である。
このような関係にある時に、第1永久磁石片10の第1面12と第2永久磁石片20の第3面22とを連続した滑らかな面一の平面または曲面とすることができる。
なお、従来技術から、複数の永久磁石片を予め接着した磁石組立体を後から着磁することも考えられるが、その場合には、大型の着磁器が必要となる。これに対して、本実施形態では、着磁済みの永久磁石片を組み合わせて、集合体の磁石組立体を形成することができるため、大型の着磁器を用いずに永久磁石組立体の大型化が可能である。
本実施形態の永久磁石片10,20は、等方性フェライト焼結磁石、異方性フェライト焼結磁石、異方性希土類焼結磁石等の焼結磁石を所定形状に成形することにより、または成形後の組合せ面を加工することで得ることができる。
また、本実施形態の永久磁石片10,20は、磁石粉を樹脂に混練して成形した等方性フェライトボンド磁石、異方性フェライトボンド磁石、等方性希土類ボンド磁石、異方性希土類ボンド磁石等、圧縮成形や射出成形で組合せ面を形成したボンド磁石で得ることができる。
好ましくは、永久磁石片10,20は、CIM成形またはMIM成形により得られる成形体を焼結することで得られる。CIM(ceramic injection molding)工法による射出成形によって、鋭角な頂角または底角を持つ組合せ面を有する成形体を容易に成形することができるので、部品点数を増加させずに、しかも、加工コストを大幅に削減し、製造工程の簡素化を図ることができ、さらに、歩留まりと磁気特性を向上させることができるので、経済性および生産性を高めることが可能となる。また、組合せ面においても、磁石の配向度が90%以上であるという高い異方性フェライト焼結磁石を得ることができる。
さらに、本実施形態の永久磁石片10,20では、MIM(metal injection molding)工法による射出成形によって、鋭角な頂角を持つ組合せ面を有する成形体を容易に成形することができるので、部品点数を増加させずに、しかも、加工コストを大幅に削減し、製造工程の簡素化を図ることができ、さらに、歩留まりと磁気特性を向上させることができるので、経済性および生産性を高めることが可能となる。また、組合せ面においても、磁石の配向度が90%以上であるという高い異方性希土類焼結磁石を得ることができる。
(第2実施形態)
図2Aに示すように、本実施形態では、第1永久磁石片10において、第1面12から凹状底部17までの厚みZ1を、第2面14から凹状底部17までの厚みZ2よりも大きくしてある。その場合には、凹状の第1組合せ面16における第1傾斜面16aと第2傾斜面16bとの傾斜長さも変化することから、それに合わせて凸状の第2組合せ面26の第3傾斜面26aと第4傾斜面26bとの傾斜長さも変化させてある。その他の構成および作用効果は、前述した実施形態と同様である。また、図面において、共通する部材には、共通する符号を付し、その説明は一部省略する。
(第3実施形態)
図2Bおよび図2Cに示すように、本実施形態では、凹状底部17、凸状頂部27および/または角部15a,15b,25a,25bの少なくとも一部には、曲面(R)加工または面取り加工が成されていてもよい。曲面加工または面取り加工が成されていると、組立時に、角部などが欠けにくくなり、歩留まりを向上させることができるので、経済性および生産性を高めることが可能となる。その他の構成および作用効果は、前述した実施形態と同様である。また、図面において、共通する部材には、共通する符号を付し、その説明は一部省略する。
(第4実施形態)
図2Dに示すように、本実施形態では、第1永久磁石片10は、第3磁石片10aと、第4磁石片10bとから成り、これらが接合されて成形してある。第3磁石片10aは、第1面12と、第1面12に対向する第1接合面12aと、これらを第1組合せ面16で連絡する第1傾斜面16aとを有する。第4磁石片10bは、第2面14と、第2面14に対向する第2接合面14aと、これらを第1組合せ面16で連絡する第2傾斜面16bとを有する。
第1永久磁石片10は、第3磁石片10aの第1接合面12aと、第4磁石片10bの第2接合面14aとを対向するように配置して接合することで成形される。この接合は、接着剤、両面テープ、テープの巻回などによる接合が用いられる。第3磁石片10aの第1接合面12aと、第4磁石片10bの第2接合面14aとの接合は、磁化を行う前に行っても良い。
本実施形態では、第3磁石片10aと第4磁石片10bとを両者の接合面12aと14aで接合することにより、第1傾斜面16aと第2傾斜面16bとから成る凹状の第1組合せ面16を、容易に形成することができる。
本実施形態では、第1面12と第1接合面12aの間隔と、第2面14と第2接合面14aの間隔が実質的に等しい厚さであってもよいが、相互に異なっていてもよい。第1面12aと第1接合面12aの間隔と、第2面14と第2接合面14aの間隔が実質的に等しい厚さである場合には、対称形状の第1傾斜面16aと第2傾斜面16bとから成る凹状の第1組合せ面16を、容易に形成することができる。
また本実施形態では、第3磁石片10aの形状と、第4磁石片10bの形状とが、実質的に等しくてもよいが、異なっていてもよい。第3磁石片10aの形状と、第4磁石片10bの形状とが、実質的に等しい場合には、対称形状の第1傾斜面16aと第2傾斜面16bとから成る凹状の第1組合せ面16を、容易に形成することができる。
さらに本実施形態では、第2永久磁石片20は、第5磁石片20aと第6磁石片20bとから成り、これらが接合されて成形してある。第5磁石片20aは、第3面22と、第3面22に対向する第3接合面22aと、これらを第2組合せ面26で連絡する第3傾斜面26aとを有する。第4磁石片20bは、第4面24と、第4面24に対向する第4接合面24aと、これらを第2組合せ面16で連絡する第4傾斜面26bとを有する。
第2永久磁石片20は、第5磁石片20aの第3接合面22aと、第6磁石片20bの第4接合面24aとを対向するように配置して接合することで成形される。この接合は、第3磁石片10aと第4磁石片10bとの接合と同様にして行われる。
本実施形態では、第5磁石片20aと第6磁石片20bとを両者の接合面で接合することにより、第3傾斜面26aと第4傾斜面26bとから成る凸状の第2組合せ面26を、容易に形成することができる。
本実施形態では、第3面22と第5接合面22aの間隔と、第4面24と第6接合面24aの間隔が実質的に等しい厚さであってもよいが、相互に異なっていてもよい。第3面22aと第3接合面22aの間隔と、第4面24と第4接合面24aの間隔が実質的に等しい厚さである場合には、対称形状の第3傾斜面26aと第4傾斜面26bとから成る凸状の第2組合せ面26を、容易に形成することができる。
また本実施形態では、第5磁石片20aの形状と、第6磁石片20bの形状とが、実質的に等しくてもよいが、異なっていてもよい。第5磁石片20aの形状と、第6磁石片20bの形状とが、実質的に等しい場合には、対称形状の第3傾斜面26aと第4傾斜面26bとから成る凸状の第2組合せ面26を、容易に形成することができる。その他の構成および作用効果は、前述した実施形態と同様である。また、図面において、共通する部材には、共通する符号を付し、その説明は一部省略する。
(第5実施形態)
図2Eに示すように、本実施形態の永久磁石片10および20は、図2Dに示す永久磁石片10および20の変形例である。
本実施形態の永久磁石片10では、第4磁石片10bのZ軸方向の下面が、付加接合面12bとなり、そこに、付加磁石片10cの付加接合面14bが接合される。接合の方法は、上述した実施形態と同様である。本実施形態では、付加磁石片10cのZ軸方向の下面が第2面14となるが、その下にさらに付加磁石片が接合されていてもよい。
また、本実施形態の永久磁石片20では、第6磁石片20bのZ軸方向の下面が、付加接合面22bとなり、そこに、付加磁石片20cの付加接合面24bが接合される。接合の方法は、上述した実施形態と同様である。本実施形態では、付加磁石片20cのZ軸方向の下面が第4面24となるが、その下にさらに付加磁石片が接合されていてもよい。
本実施形態では、第1組合せ面16には、Z軸方向の上方から、凹状底部17と凸状頂部17aが交互に形成される。凸状頂部17aは、第2傾斜面16bと、この第2傾斜面に対して、鋭角な所定角度θ20aで傾斜している付加傾斜面16cとで構成される。所定角度θ20aは、図1Aに示す角度θ20と同様にして決定される。
また、本実施形態では、第2組合せ面26には、Z軸方向の上方から、凸状頂部27と凹状底部27aが交互に形成される。凹状底部27aは、第4傾斜面26bと、この第4傾斜面に対して、鋭角な所定角度θ10aで傾斜している付加傾斜面26cとで構成される。所定角度θ10aは、図1Aに示す角度θ10と同様にして決定される。
本実施形態では、凹凸状の第1組合せ面16に、凸凹状の第2組合せ面26が組み合わされて、第1永久磁石片10と第2永久磁石片20とが一体化される。その他の構成および作用効果は、前述した実施形態と同様である。また、図面において、共通する部材には、共通する符号を付し、その説明は一部省略する。
(第6実施形態)
図3に示すように、本実施形態では、永久磁石片10,20の組み合わせをX軸方向および/またはY軸方向に2対以上で隣接して組み合わせてある。このように構成された永久磁石組立体は、大型化が容易なので、低コストで簡便に、磁石の有する磁気特性を十分に発揮させつつ、設計の自由度を増大させることができる。さらに、組み合わされた磁石片間の接着強度が劣化しても、反発力が抑えられているので、継ぎ目部分が広がる恐れが低く、磁束量の低下が起こりにくい。また、短時間で容易に、しかも高精度な寸法の大型磁石を製作することでき、加えて磁石間の隙間を小さくできるので、その隙間により生じ得る磁界の不均一性を可及的に小さくできる。
本実施形態では、第1永久磁石片10および第2永久磁石片20を組み合わせたときの全体形状は、特に限定されず、たとえば四角板形状であっても良く、図4に示すように、円板形状であっても良い。その他の構成および作用効果は、前述した実施形態と同様である。また、図面において、共通する部材には、共通する符号を付し、その説明は一部省略する。
(第7実施形態)
図5に示すように、本実施形態では、永久磁石片200a〜200dを組み合わせて大型の永久磁石組立体を構成している。永久磁石片200aは、そのX軸方向の一側面に、凹状の第1組合せ面16を有し、そのY軸方向の一側面にも、凹状の第1組合せ面16を有する。永久磁石片200bは、そのY軸方向の一側面に、凸状の第2組合せ面26を有し、そのX軸方向の一側面には、凹状の第1組合せ面16を有する。
永久磁石片200cは、そのX軸方向の一側面に、凸状の第2組合せ面26を有し、そのY軸方向の一側面にも、凸状の第2組合せ面26を有する。永久磁石片200dは、そのX軸方向の一側面に、凸状の第2組合せ面26を有し、そのY軸方向の一側面には、凹状の第1組合せ面16を有する。
本実施形態に係る永久磁石組立体では、X軸方向とY軸方向に、各永久磁石片200a〜200cの相互間に、第1組合せ面16と第2組合せ面26との組み合わせが形成される。前述した実施形態と同様にして、第1組合せ面16と第2組合せ面26とは、所定条件で吸引力が発生することから、本実施形態では、X軸方向およびY軸方向に比較的大面積の単一な磁極(本実施形態ではN極だがS極でも良い)の機能面212a〜212dを形成することができる。
なお、各永久磁石片200a〜200dの機能面212a〜212dの形状は、平面形状に限定されず、たとえば図6に示すように、機能面212a〜212dの集合が、円筒面の一部などの曲面形状であっても良い。さらに、各永久磁石片200a〜200dの組合せで形成される永久磁石組立体の全体形状は、四角板形状に限定されず、たとえば図7に示すように、リング板形状などであっても良い。
その他の構成および作用効果は、前述した実施形態と同様である。また、図面において、共通する部材には、共通する符号を付し、その説明は一部省略する。
(第8実施形態)
図8に示すように、本実施形態に係る永久磁石組立体は、少なくとも第2永久磁石片200eと、そのX軸方向の両側に配置される第1永久磁石片100eとを有する。第2永久磁石片200eは、そのX軸方向の両側に第2組合せ面26を有する。第1永久磁石片100eは、図1Aに示す第1永久磁石片10と同様な構成を有する。
本実施形態に係る永久磁石組立体では、前述した実施形態と同様にして、第1組合せ面16と第2組合せ面26とは、吸引力が発生することから、少なくともX軸方向に比較的大面積の単一な磁極(本実施形態ではN極だがS極でも良い)の機能面112eおよび212eを形成することができる。
その他の構成および作用効果は、前述した実施形態と同様である。また、図面において、共通する部材には、共通する符号を付し、その説明は一部省略する。
(第9実施形態)
本実施形態は、図1Aに示す第1実施形態に係る永久磁石組立体1と同一であるが、第2面14である設置面は、たとえば磁性体ヨークなどの基材30に設置される面である。なお、基材30としては、たとえば構造用炭素鋼(たとえばS45C)のような磁性体が例示され、その他、珪素鋼板、SS400などの一般構造用圧延鋼材、SPCCなどの圧延鋼板、SUS430などの磁性ステンレス鋼などから選択出来る。
図1Aにおいて、基材30としてS45Cを用いた以外は、第1実施形態と同様の状態で、永久磁石片10,20の相互間に働くX軸方向の力をシミュレーションで求めた。その結果を、図1Eと同様に、実際に磁石片に作用する力ではなく、その力を従来例に対する比率で求め、図1Fに示す。
図1Fから分かる通り、θ10が180度から小さくなるに従って、永久磁石片10,20に作用する力(図1AにおけるX軸方向の反発力)が徐々に小さくなっている。これは、第1組合せ面16と第2組合せ面26の主要部相互間に、吸着力が発生することに伴い、第1面12と第3面22の間、および、第2面14と第4面24の間に働く反発力が減じていることを示している。なお、θ10が180度とは、図1Cに示す従来例の永久磁石組立体である。
図1Fに示すように、θ10が100度以下に小さくなると、反発力が従来の60%以下となり、好ましくは、θ10が70度以下に小さくなると、反発力が従来の20%以下となり、さらに好ましくはθ10が52度以下では、反発力がマイナスの値、すなわち、反発力が吸着力に変化することが分かる。
また、図1Fは、図1Aに示す永久磁石片10,20の寸法(Xa,Xb,Xc,Z0,Z1,Z2,Z1’,Z2’およびY0)や材質などを変化させても、δ1とδ2の曲線の範囲内において、図1Dと同様な結果が得られていることを示している。その例として、下記の表2に示すように、図1Aに示す永久磁石片10,20の寸法(Xa,Xb,Xc,Z0,Z1,Z2,Z1’,Z2’およびY0)を変化させた場合にも、図1Fに示すδ1とδ2の曲線の範囲内において、図1Dと同様な結果が得られることが確認できた。
Figure 2019114696
いずれの例(表2に示す実施例11〜15)においても、磁石片10,20の相互間に作用するX軸方向の力の従来例に対する比率は、図1Fにおいて、δ1とδ2の曲線の範囲内にあることが確認された。このことから、永久磁石片の寸法や材質などを変化させても、2つの永久磁石片10,20を隣接して組み合わせることで、永久磁石片同士の反発力が従来に比べ大きく減少し、その結果、経済性および生産性をさらに高めることが確認された。
(第10実施形態)
上述した実施形態に係る永久磁石片および永久磁石組立体は、たとえばMRI用磁界発生装置、プラズマ装置の磁界発生装置、回転機の磁気回路、リニアモータ、リニア交通システムなどの永久磁石応用装置などに用いられ、幅広い分野に適用することができる。
図9は、MRI用磁界発生装置250を示す。磁界発生装置250は、強磁性体材料で構成してあるケーシング252を有し、その内部に、大面積の磁極面を持つN極磁石254と、大面積の磁極面を持つS極磁石256とが、所定の空間で向き合って配置される。本実施形態では、N極磁石254と、S極磁石256とを、それぞれ上述した実施形態の永久磁石組立体で構成することができる。
図10は、プラズマ装置300の磁界発生装置302を示す。磁界発生装置302は、リング状の磁石304と、円板状の磁石306とを有する。本実施形態では、リング状の磁石304と、円板状の磁石306とを、それぞれ上述した実施形態の永久磁石組立体で構成することができる。
図11は、モータ回転子400を示す。モータ回転子400は、回転軸402を有する。回転軸402には、その軸方向に沿って積層電磁鋼板404が積層してあり、その外周に、複数の磁石406が装着される。本実施形態では、各磁石406自体、または磁石406の組み合わせを、上述した実施形態の永久磁石組立体で構成することができる。
図12は、リニアモータ500を示す。リニアモータ500は、固定子502と移動子504とを有する。固定子502の表面には、移動子504の移動方向に沿って電磁コイル506が配置してある。固定子502に対して、所定間隔で向き合う移動子504を、移動方向に沿って、N極に着磁された永久磁石506aと、S極に着磁された永久磁石507aとを、それぞれ上述した実施形態の永久磁石組立体で交互に固定して構成することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。たとえば本発明では、上述した実施形態を単独で用いることなく、上述した2以上の実施形態を組み合わせて用いてもよい。また、上述した実施形態では、組合せ面が、全て平面を組み合わせた凹形状または凸形状であったが、平面に限定されず、曲面の凹形状または凸形状であってもよい。
1… 永久磁石組立体
10… 第1永久磁石片
10a… 第3磁石片
10b… 第4磁石片
10c… 付加磁石片
12… 第1面
12a… 第1接合面
12b… 付加接合面
14… 第2面
14a… 第2接合面
14b… 付加接合面
15a,15b… 先端角部
16… 第1組合せ面
16a… 第1傾斜面
16b… 第2傾斜面
16c… 付加傾斜面
17… 凹状底部
17a… 凸状頂部
18… 側面
20… 第2永久磁石片
20a… 第5磁石片
20b… 第6磁石片
20c… 付加磁石片
22… 第3面
22a… 第3接合面
22b… 付加接合面
24… 第4面
24a… 第4接合面
24b… 付加接合面
25a,25b… 基端角部
26… 第2組合せ面
26a… 第3傾斜面
26b… 第4傾斜面
26c… 付加傾斜面
27… 凸状頂部
27a… 凹状底部
28… 側面
30… 基材

Claims (20)

  1. 第1永久磁石片と、前記第1永久磁石片に連結される第2永久磁石片とを有する永久磁石組立体であって、
    前記第1永久磁石片は、
    第1面と、前記第1面に対向する第2面と、前記第1面および前記第2面を連絡するように形成される少なくとも1つの第1組合せ面とを有し、
    前記第1面および/または前記第2面に略垂直な磁束を持つように着磁され、
    前記第1組合せ面は、異なる平面を構成する少なくとも第1傾斜面と第2傾斜面を有し、
    前記第2永久磁石片は、
    第3面と、前記第3面に対向する第4面と、前記第3面および前記第4面を連絡するように形成される少なくとも1つの第2組合せ面とを有し、
    前記第3面および/または前記第4面に略垂直な磁束を持つように着磁され、
    前記第2組合せ面は、異なる平面を構成する少なくとも第3傾斜面と第4傾斜面を有し、
    前記第1組合せ面と前記第2組合せ面とが組み合わされて連結されるように、前記第1傾斜面と前記第3傾斜面とが略平行であり、前記第2傾斜面と前記第4傾斜面とが略平行である
    ことを特徴とする永久磁石組立体。
  2. 前記第1傾斜面は前記第1面と鋭角を成し、前記第2傾斜面は前記第2面と鋭角を成し、前記第3傾斜面は前記第3面と鈍角を成し、前記第4傾斜面は前記第4面と鈍角を成していることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石組立体。
  3. 前記第1永久磁石片は、
    少なくとも前記第1面と、前記第1面に対向する第1接合面と、前記第1傾斜面とを有する第3磁石片と、
    前記第2面と、前記第2面に対向する第2接合面と、前記第2傾斜面とを有する第4磁石片とを有し、
    前記第1接合面と前記第2接合面を対向するように配置して構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の永久磁石組立体。
  4. 前記第1面と第1接合面の間隔と、前記第2面と第2接合面の間隔とが、実質的に等しい厚さであることを特徴とする請求項3に記載の永久磁石組立体。
  5. 前記第1面と第1傾斜面の角度と、前記第2面と第2傾斜面の角度とが、実質的に等しいことを特徴とする請求項3または4に記載の永久磁石組立体。
  6. 前記第3磁石片の形状と、前記第4磁石片の形状とが、実質的に等しいことを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の永久磁石組立体。
  7. 前記第2永久磁石片は、
    少なくとも前記第3面と、前記第3面に対向する第3接合面と、前記第3傾斜面とを有する第5磁石片と、
    前記第4面と、前記第4面に対向する第4接合面と、前記第4傾斜面とを有する第6磁石片とを有し、
    前記第3接合面と前記第4接合面を対向するように配置して構成したことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の永久磁石組立体。
  8. 前記第3面と第3接合面の間隔と、前記第4面と第4接合面の間隔とが、実質的に等しい厚さであることを特徴とする請求項7に記載の永久磁石組立体。
  9. 前記第3面と第3傾斜面の角度と、前記第4面と第4傾斜面との角度とが、実質的に等しいことを特徴とする請求項7または8に記載の永久磁石組立体。
  10. 前記第5磁石片の形状と、前記第6磁石片の形状とが、実質的に等しいことを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の永久磁石組立体。
  11. 前記鈍角の角度と前記鋭角の角度との和が略180度である請求項2から10のいずれかに記載の永久磁石組立体。
  12. 前記鋭角の角度は、50度以下である請求項2から11のいずれかに記載の永久磁石組立体。
  13. 前記鈍角の角度は、130度以上である請求項2から11のいずれかに記載の永久磁石組立体。
  14. 第1面と、前記第1面に対向する第2面と、前記第1面および前記第2面を連絡するように形成される少なくとも1つの組合せ面とを有する永久磁石片であって、
    前記第1面および/または前記第2面に略垂直な磁束を持つように着磁され、
    前記組合せ面は、
    少なくとも前記第1面と鋭角を成す第1傾斜面と、前記第2面と鋭角を成す第2傾斜面と、を有することを特徴とする永久磁石片。
  15. 第1面と、前記第1面に対向する第2面と、前記第1面および前記第2面を連結するように形成される少なくとも1つの組合せ面とを有する永久磁石片であって、
    前記第1面および/または前記第2面に略垂直な磁束を持つように着磁され、
    前記組合せ面は、少なくとも前記第1面と鈍角を成す第1傾斜面と、前記第2面と鈍角を成す第2傾斜面と、を有することを特徴とする永久磁石片。
  16. 凹状の第1組合せ面を有する永久磁石片であって、前記凹状の第1組合せ面の底角が、90度以下である永久磁石片。
  17. 凸状の第2組合せ面を有する永久磁石片であって、前記凸状の第2組合せ面の頂角が、90度以下である永久磁石片。
  18. 凹状の第1組合せ面を有する第1永久磁石片と、前記凹状の第1組合せ面に接続される凸状の第2組合せ面を有する第2永久磁石片と、を有する永久磁石組立体であって、
    前記凸状の第2組合せ面の頂角が、90度以下である永久磁石組立体。
  19. 磁性体からなる基材をさらに有し、
    前記基材は、第1永久磁石片と前記第2永久磁石片を設置する設置面を有し、
    前記第1永久磁石片の第1面の磁極と前記第2永久磁石片の第3面の磁極が同一となるように、
    前記第1永久磁石片の第2面と前記第2永久磁石片の第4面を、前記設置面に吸着させるとともに、
    前記第1組合せ面と前記第2組合せ面とが組み合わされて連結されるように、前記第1傾斜面と前記第3傾斜面とが略平行であり、前記第2傾斜面と前記第4傾斜面とが略平行である
    ことを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の永久磁石組立体。
  20. 請求項1〜13のいずれか、または請求項19に記載の永久磁石片組立体を用いた永久磁石応用装置。
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