JP2010110096A - 回転子、回転電機及び回転子の製造方法 - Google Patents

回転子、回転電機及び回転子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】渦電流を低減しつつ永久磁石を固定する。
【解決手段】保持枠20内に複数の磁石体141〜144を配列し、磁石体141〜144同士の斥力によって保持枠20の辺縁に当接させる。磁石体141〜144の回転軸Q方向の移動は固定部材18と板状部材30とで抑制する。固定部材18には貫通孔が形成されており、硬磁性体を保持枠20内に配列して固定部材18及び板状部材30で保持した後に着磁して磁石体141〜144を生成し磁石12とする。
【選択図】図1

Description

本発明は界磁子及び回転電機に関し、特にアキシャルギャップ型の界磁子及び回転電機に関する。
永久磁石を採用するモータにおいては焼結希土類磁石の採用により、出力密度向上が図られている。特にネオジウム系焼結希土類磁石(例えば、ネオジ・鉄・ボロン系磁石)では導電率が高く、スロットリプルやキャリア成分等による高調波磁束により磁石内部に渦電流が発生し、当該渦電流による損失が発生していた。この課題を解決するため、1極の磁石を複数に分割することにより渦電流の低減を図る技術が提案されている(例えば下記特許文献1〜3)。
複数に分割された磁石の固定については接着剤によって固定したり、斥力を用いて固定したりする技術が提案されている(例えば下記特許文献4,5)。
特開2000−228838号公報 特開2000−324736号公報 特開2001−078402号公報 特開2006−014399号公報 特開2007−174776号公報
上記特許文献4,5では、永久磁石が露出しておりしかも、永久磁石を保持する部材として電磁鋼板を積層したものが採用されている。そのため、寸法公差を考慮すれば当該態様での永久磁石の固定は不十分である。
そこで、本発明は渦電流損を低減しつつ分割された永久磁石を固定する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、第1の発明は、所定の軸(Q)を法線とする面内で固定子(40,50)と対向する回転子(10)であって、前記回転子は、前記面内で主面を呈する複数の磁石体(14)を有する磁石(12)の複数と、前記複数の前記磁石を、前記軸を中心とする円の周方向に沿って予め定められた間隔を空けて保持する保持部材(16)と、前記面内に延在し、前記磁石を前記軸方向に位置決めする固定部材(18)とを備え、一の前記保持枠で保持される一の前記磁石が有する前記磁石体のそれぞれは、前記主面に同一極性の磁極を呈する。
第2の発明は、第1の発明であって、一の前記磁石(12)は2つの前記磁石体(14)を有し、一の前記磁石体と他の前記磁石体との境界が前記軸(Q)を中心とする前記面内での径(R)方向に延在する。
第3の発明は、第2の発明であって、前記保持部材(16)は、前記軸(Q)よりも外側にある第1環状体(22)と、前記第1環状体よりも外側にある第2環状体(24)と、前記第1環状体と前記第2環状体とを架橋する複数の架橋体(26)とを有し、前記第1の環状体、前記第2の環状体及び2つの前記架橋体とで一の保持枠(20)が規定され、前記一の前記保持枠を規定する前記第1環状体の前記径(R)方向外側と、前記第1環状体の前記径方向内側とは当該保持枠の周方向中心から離れるに従って先窄まりを呈する。
第4の発明は、第1の発明であって、前記保持部材(16)は、前記軸(Q)よりも外側にある第1環状体(22)と、前記第1環状体よりも外側にある第2環状体(24)と、前記第1環状体と前記第2環状体とを前記軸(Q)を中心とする前記面内での径(R)方向に沿って架橋する複数の架橋体(26)とを有し、一の前記保持枠(20)は前記第1環状体、前記第2環状体及び2つの前記架橋体とで規定され、前記磁石(12)は前記一の前記保持枠(20)内で、前記軸(Q)を中心とする前記径方向に配列された2つの前記磁石体(14)を有し、前記径方向内側に配列される一の前記磁石体は、一の前記保持枠(20)を規定する2つの前記架橋体の双方に当接する。
第5の発明は、第4の発明であって、前記保持枠(20)のそれぞれ及び、前記磁石(12)のそれぞれは略円弧状を呈し、前記磁石体(14)のうち前記径(R)方向外側に配列される他の前記磁石体の前記径(R)方向外側の辺縁が呈する円弧の半径(Rm)は、前記第2環状体(24)のうち前記径方向外側に配列される前記他の前記磁石体と対向する辺縁が呈する円弧の半径(Rf)よりも大きい。
第6の発明は、第1の発明であって、一の前記磁石(12)は4つの前記磁石体(14)を有し、一の前記磁石体は少なくとも前記磁石の角部を含む。
第7の発明は、第1の発明であって、一の前記磁石体(14)が他の前記磁石体と対向する部位は互いに平行を呈する。
第8の発明は、第4ないし第7のいずれかの発明であって、前記軸(Q)を中心とする前記面内での径(R)方向で、一の前記磁石体(14)と他の前記磁石体とが対向する部位はそれぞれ前記磁石の周方向における中心を通る前記径方向に直交する。
第9の発明は、第1ないし第8のいずれかの発明であって、前記一の前記保持枠(20)内で保持される前記一の前記磁石体(14)の磁化は、前記軸(Q)方向に沿って配向している。
第10の発明は、第1ないし第8のいずれかの発明であって、前記一の前記保持枠(20)内で保持される前記一の前記磁石体(14)は、相互に他の前記磁石体と対向する対向面が、前記軸(Q)の一方側において面取りされ、当該面取りされた面は同一極性を呈する。
第11の発明は、第1ないし第8のいずれかの発明であって、前記一の前記保持枠(20)内で保持される前記一の前記磁石体(14)は、他の前記磁石体と対向する対向面において、前記軸(Q)に対して傾斜を呈し、前記傾斜を呈する前記対向面同士は同一極性の磁極を呈する。
第12の発明は、第1ないし第8のいずれかの発明であって、前記一の前記保持枠(20)内で保持される前記一の前記磁石体(14)は、前記軸(Q)と同方向に延在する面内でラジアル配向を呈し、前記一の前記磁石体の磁化の方向は、隣接する前記他の前記磁石体の磁化の方向と対称を呈する。
第13の発明は、第12の発明であって、前記一の前記磁石体(14)の磁化の方向は、前記主面上における前記主面の法線を中心としてラジアル配向を呈する。
第14の発明は、第1ないし第8のいずれかの発明であって、前記一の前記磁石体(14)の磁化の方向と、前記軸(Q)方向とは傾斜を成し、前記一の前記磁石体の磁化の方向は、隣接する前記他の前記磁石体の磁化の方向と対称を呈する。
第15の発明は、第1ないし第14のいずれかの発明であって、前記保持枠(20)は非磁性体であって、前記保持枠の前記軸(Q)方向の一方側は前記保持部材(16)と一体の薄板部(28)が前記軸を法線とする面内に延在する。
第16の発明は、第1ないし第14のいずれかの発明であって、前記固定部材(18)は磁性体であって、一の前記磁石(12)の磁極面上に設けられる。
第17の発明は、第1ないし第14のいずれかの発明であって、前記固定部材(18)は前記軸(Q)方向の一方側にのみ設けられ、前記軸方向の他方側には、磁性体であって、前記主面に流出入する磁束を前記磁極同士で短絡させる板状部材(30)を更に備える。
第18の発明は、第1ないし第14のいずれかの発明であって、前記固定部材(18)は前記軸(Q)方向の一方側にのみ設けられ、前記軸方向の他方側には、磁性体であって、前記複数の前記磁石(12)に跨って前記軸方向を法線とする面内に延在する板状部材(32)を更に備える。
第19の発明は、第1ないし第18のいずれかの発明であって、前記一の前記保持枠(20)の辺縁は、前記磁石(12)の固定部材(18)側を前記保持枠の内側へと向けて突出する。
第20の発明は、第1ないし第18のいずれかの発明であって、前記固定部材(18)の主面と、前記磁石体(14)の前記主面とは、前記軸(Q)方向及び前記径方向で規定される面内において前記径方向に対して傾斜を呈する。
第21の発明は、第1ないし第20のいずれかの発明であって、前記磁石体(14)には、ネオジウム系焼結希土類磁石が採用される。
第22の発明は、第9ないし第14のいずれかの発明の回転子(10)を備える回転電機(100)であって、前記磁石体(14)の一の磁極面は電機子用磁芯(42)と対向し、前記一の磁極面における磁束は、前記一の磁極面と前記軸(Q)方向で対向する他の磁極面における磁束よりも多い。
第23の発明は、第9ないし第14のいずれかの発明の回転子(10)を備える回転電機(100)であって、前記固定部材(18)は前記磁石(12)の電機子用磁芯(42)側に設けられる。
第24の発明は、第22又は第23の発明の回転子(10)を備える回転電機(100)であって、前記回転電機は圧縮機(200)に採用される。
第25の発明は、第24の発明であって、前記回転子(10)は、前記軸(Q)方向を法線とする一の面内に延在する第1の主面と前記軸方向を法線とする他の面内に延在する第2の主面との間を連通する空隙を呈する。
第26の発明は、第1ないし第21のいずれかの発明の回転子(10)を製造する方法であって、前記保持枠(20)の内側に複数の硬磁性体を配置する第1工程(S101)と、前記固定部材(18)を前記保持枠に嵌め込む第2工程(S102)と、前記保持枠内に配置された前記複数の前記硬磁性体を着磁して前記複数の前記磁石体(14)を生成する第3工程(S103)とを備える。
第27の発明は、第26の発明であって、前記第3工程(S103)の実行後に、前記保持枠(20)内に接着剤を注入する第4工程(S104)を更に備える。
第28の発明は、第27の発明であって、前記第4工程(S104)において注入される前記接着剤は、前記固定部材(18)において前記磁石(12)と対向する主面の予め定められた位置に形成される、貫通孔から注入される。
第29の発明は、第27又は第28の発明であって、前記第4工程(S104)において注入される前記接着剤は、前記固定部材(18)と前記保持部材(16)との間に形成される前記軸(Q)方向の溝から注入される。
第1の発明によれば、一の保持枠で保持される磁石を分割していることに相当するので渦電流を低減できる。また、複数の磁石体は同一面上に同一の磁極面を呈しているので斥力によって磁石体を保持枠内に固定できる。
第2の発明によれば、一の磁石体と他の磁石体とは、周方向に反発するので遠心力が作用しても磁石体同士の位置関係を保つことができる。もって回転子の回転中に発生する騒音を抑制できる。
第3の発明によれば、保持枠の周方向中心から周方向に離れるにつれて保持枠は先窄まりになるので、磁石体は当該先窄まり箇所に当接され、磁石体の固定及び騒音抑制に資する。また、当該先窄まり箇所に磁石体が当接すれば磁石体が保持枠内を径方向に移動することを回避又は抑制できる。
第4の発明によれば、保持枠は径方向内側に向かって先窄まりを呈するので、径方向内側に配列される一の磁石体の周方向に沿った位置を固定することに資する。
第5の発明によれば、径方向外側に配列される磁石体を第2環状体の径方向内側で保持できる。
第6の発明によれば、磁石体の軸方向(主磁束方向)に直交する面の面積を、さらに小さくできるので、第2ないし第5の発明よりも渦電流の低減に資する。
第7の発明によれば、磁石体の製造が容易でかつ、保持枠内への配列が容易である。
第8の発明によれば、磁石体の製造が容易でかつ、保持枠内への配列が容易である。
第9の発明によれば、磁石体同士を軸に垂直な方向に反発させ、磁石体を保持枠へと押し付けることができる。
第10の発明によれば、磁石体同士を軸に垂直な方向に反発させ、磁石体を保持枠へと押し付けることができる。
第11の発明によれば、第10の発明よりもさらに磁石体同士を反発させることができる。
第12の発明によれば、隣接する磁石体同士が対向する面に磁極を呈することができるので、より磁石体同士を反発させることができる。
第13の発明によれば、磁石体同士を反発させることができる。
第14の発明によれば、磁石体同士を反発させることができる。
第15の発明によれば、回転子の製造が容易である。
第16の発明によれば、磁石における渦電流損や減磁を小さくできる。
第17の発明によれば、電機子と反対側で回転子と対向する固定子との間の間隔が小さくても、両者に働くスラスト力を低減できる。
第18の発明によれば、磁界を効率よく回転子に供給できる。
第19の発明によれば、磁石の軸方向の移動を抑制できる。
第20の発明によれば、磁石の軸方向の移動を抑制できる。
第21の発明によれば、強い斥力を得ることができる。もって、保持枠内での固定が容易である。また、当該回転子を回転電機に採用したときに高効率の回転電機を得ることができる。
第22の発明によれば、磁石の磁束を有効に電機子に鎖交させることができるので、回転電機の効率を高めることができる。
第23の発明によれば、回転電機の効率を高めることができる。
第24の発明によれば、圧縮機の圧縮効率を高めることができる。
第25の発明によれば、圧縮機油が空隙を通ることができるので、磁石を冷却できる。
第26の発明によれば、保持枠に硬磁性体を配置して固定部材で固定した後に着磁して磁石体を得るので、組立てが容易である。
第27の発明によれば、磁石体の固定が容易である。
第28の発明によれば、磁石体の固定が容易である。
第29の発明によれば、磁石体の固定が容易である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図1を初めとする図面には、本発明に関係する要素のみを示す。
〈第1実施形態〉
図1は本発明の第1実施形態に係る回転子10の分解斜視図であり、回転軸Qに沿って分解して示している。本実施形態における回転子10は複数(例えば図1では6個)の磁石12、保持部材16及び、複数の固定部材18を備え、回転軸Qを法線とする面内に延在している。なお、回転子10は略環状の概形を呈しその中心にはシャフトが挿入されるが、当該シャフトは図示していない。
一の磁石12は例えばネオジウム系(ネオジ・鉄・ボロン)磁石等の焼結希土類磁石が採用され、複数(図1では4個)の磁石体14(磁石体141,142,143,144)を有している。同じ磁石12に属するいずれの磁石体14も、回転軸Qを法線とする一の主面上に同一極性の磁極を呈する。そして、隣接する磁石12同士では同一の主面上で呈する磁極が交互に入れ替わる。換言すれば、複数の磁石12は回転軸Qを中心とする周方向に沿って配列され、これらは回転軸Qを法線とする面内で複数の磁極を交互に呈する。
保持部材16は略車輪状に形成された非磁性体が採用され、車輪のこしき(ボス)に相当する第1環状体22と、第1環状体22よりも外側にあって車輪に相当する第2環状体24と、車輪の輻(スポーク)に相当する複数の架橋体26とを備えている。そして、第1環状体22の外周側、第2環状体24の内周側及び周方向に隣接する2つの架橋体26とで1つの保持枠20を規定する。
保持枠20はこれら第1環状体22、第2環状体24及び、2つの架橋体26で規定されて多角形(具体的には略アーチ形状)を呈する。一の保持枠20には一の磁石12、すなわち複数の磁石体14が配列される。
一の保持枠20内に配列される複数の磁石体14は同一面上に同一極性の磁極を呈するため、相互に反発する。この斥力を利用して保持枠20内での各磁石体14の位置が決定される。つまり、各磁石体14は保持枠20を規定する面のうち、回転軸Qと平行な面と接触することによって、保持枠20内における回転軸Qを法線とする面内での位置関係を決定する。
なお、多角形の保持枠20が呈する隅部にはそれぞれ1つの磁石体14が配置されることが望ましい。1つの隅部に複数の磁石体14が配置されると磁石体14のガタツキを招来しやすいからである。
図2は磁石体14の配向、すなわち磁石体14内部の磁化の方向を例示する断面図であり、隣接する2つの磁石体141,142の境界付近での配向を矢印で示している。磁石体141,142の配向は、例えば図2(a)に示す如く、一の磁石体141とそれに隣接する他の磁石体142とは共に回転軸Q方向と平行を呈し、磁石体141と磁石体142とが対向する面も回転軸Q方向と平行を呈する。仮に配向を示す矢印の方向をS極からN極へと向かう方向と仮定すれば、磁石体141と磁石体142とは、同一面上にN極同士又はS極同士を呈するので互いに反発する。
なお、磁石体141と磁石体142とが対向する面は必ずしも平行を呈する必要はなく、図2(b)に示す如く、回転軸Qの一方側において面取りされていても良い。つまり、一の磁石体141bとそれに隣接する他の磁石体142bとが対向する面が回転軸Q方向の一方側で面取りされていても良い。これにより磁石体141b,142bは、その回転軸Qを法線とする主面及び当該対向する面のいずれにも傾斜する面を呈する。又は、磁石体141と磁石体142とが対向する面は図2(c)に示す如く、回転軸Qに対して傾斜を呈していても良い。つまり、一の磁石体141cとそれに隣接する磁石体142cとが対向する面が回転軸Qに対して互いに対称を呈する傾斜を成していても良い。このように対向する面同士が面取りされる等して傾斜を呈していれば、対向する面が同極を呈することとなり、磁石体141b,141cと磁石体142b,142cとの間に働く斥力を高めることができ、磁石体141,141b,141c,142,142b,142cを保持枠20へと押しつけることができる。
固定部材18は回転軸Qを法線とする面内に延在し、回転軸Q方向の一方側から磁石12の回転軸Q方向の位置決めを行う。具体例を挙げれば、固定部材18は回転軸Qを法線とする面上で保持枠20によって規定される形状と略同形状を呈する磁性体が磁石12と同数(図1では6個)採用され、一の磁石12の一方の磁極面上に一の固定部材18が設けられる。固定部材18は、磁石12より導電率の低い部材、例えば圧粉磁芯又は、回転軸Qに直交する方向に積層された電磁鋼板を用いることで、回転子10と回転軸Q方向で空隙を介して対向する固定子(図示省略)からの磁界による磁石12における渦電流を低減するコアとしても機能する。
一の磁石12の他方の磁極面上には板状部材30が設けられる。板状部材30は回転軸Q方向の他方側から磁石12の回転軸Q方向の位置決めを行う。具体的には、板状部材30は回転軸Qを法線とする面上で保持部材16の概形と略同形状で、磁石12の収納孔たる保持枠20を塞ぐ略環状を呈する磁性体が採用される。図1では板状部材30を複数のネジ11で保持部材16に固定する態様を示しているが、接着等の他の手段で固定しても構わない。
図3は一の保持枠20の断面図であり、回転軸Q方向に平行な面内でかつ2つの磁石体14同士の境界に垂直な面内での断面を示している。図3に示す如く、磁石体14は保持枠20の内部に配列され、回転軸Q方向の一方側には保持部材16の概形を覆う板状部材30が取付けられ、回転軸Q方向の他方側には保持枠20と略同形状の固定部材18が設けられる。板状部材30が磁性体であることで、磁石12の磁束が下面に呈する磁束量が若干減少するが、後述するように、上面に巻線を有する電機子を、下面にスラスト力を調整するためのバックヨークが対向する場合の上下のスラスト力を調整し、回転子10全体にかかるスラスト力をより小さくする働きを有する。このような効果を必要としない場合は、板状部材30は十分に薄い非磁性体としても良い。
図4は隣接する磁石体14の配向の変形例を示す図である。一の磁石12を構成する複数の磁石体14同士の斥力を高める方法として以下のような手法が挙げられる。すなわち、図4に示す如く、一の磁石体14の配向を、隣接する他の磁石体14へと傾斜させる。具体的には一の保持枠20内で保持される一の磁石体14の配向は、回転軸Q方向に延在する面内でラジアル配向を呈し、一の磁石体14の配向は、隣接する他の磁石体14の配向と対称を呈する。より具体的には例えば、図4(a)では2つの磁石体141d,142dが対向しており、対向している面から離れた側では磁石体141d,142dのそれぞれの配向は互いに平行を呈している。そして、当該対向している面に近づくにつれて配向が互いに隣接する磁石体141d,142dへと向けて傾斜を呈する。あるいは例えば図4(b)に示す如く、隣接する2つの磁石体141e,142eのそれぞれの配向が以下のようであっても良い。すなわち、磁石体141e,142eの回転軸Qを法線とする面内に延在する主面の中心において互いに平行を呈し、当該中心から離れるにつれて配向が当該中心から離れる方向へと傾斜を呈する。これにより、磁石体141d,142d同士又は磁石体141e,142e同士の斥力が高まる。
以上のように、一の保持枠20で保持される磁石12を複数の磁石体14に分割していることに相当するので渦電流を低減できる。また、複数の磁石体14は同一面上に同一の磁極面を呈しているので斥力によって磁石体14を保持枠20内に固定できる。
また、保持枠20の周方向中心から周方向に離れるにつれて保持枠29は先窄まりになるので、磁石体14は当該先窄まり箇所に当接され、磁石体14の固定及び騒音抑制に資する。また、当該先窄まり箇所に磁石体14が当接すれば磁石体14が保持枠20内を径R方向に移動することを回避又は抑制できる。
また、一の磁石12が4つの磁石体14を有しているので渦電流の低減に資する。
また、一の磁石体14が他の磁石体14と対向する部位が互いに平行を呈しているので、磁石体14の製造が容易でかつ、保持枠20内への配列が容易である。
また、一の保持枠20内で保持される一の磁石体14は、回転軸Q方向に沿って配向しているので、磁石体14同士を回転軸Qに垂直な方向に反発させ、磁石体14を保持枠20へと押し付けることができる。
さらに、一の磁石体14が他の磁石体14と隣接する対向面が回転軸Qの一方側において面取りされているので、磁石体14同士を回転軸Qに垂直な方向に反発させ、磁石体14を保持枠20へと押し付けることができる。
または、一の保持枠20内で保持される一の磁石体14は、他の磁石体14と対向する対向面において、回転軸Qに対して傾斜を呈し、当該傾斜を呈する対向面同士は同一極性の磁極を呈するので、面取りする場合よりも更に磁石体14同士を反発させることができる。
また、一の保持枠20内で保持される一の磁石体14は、回転軸Qと同方向に延在する面内でラジアル配向を呈し、一の磁石体14の配向は、隣接する他の磁石体14の配向と対称を呈するので、隣接する磁石体14同士が対向する面に同じ磁極を呈することができる。もって磁石体14同士をより反発させることができる。
また、一の磁石体14の配向は、主面上における当該主面の法線を中心としてラジアル配向を呈するので、磁石体14同士をより反発させることができる。
また、一の磁石体14の配向と、回転軸Q方向とが傾斜を成すので、磁石体14同士が対向する面において同極を呈することができるので、磁石体14同士を反発させることができる。
また、保持枠20は非磁性体であって、保持枠20の回転軸Q方向の一方側は保持部材16と一体の薄板部28が回転軸Qを法線とする面内に延在するので組立時に磁石12を回転軸Q方向にも位置決めすることができるので、回転子10の製造が容易である。
また、固定部材18は磁性体であって、一の磁石12の磁極面上に設けられるので、磁石12における渦電流損や減磁を小さくできる。
また、磁石体14にはネオジウム系焼結希土類磁石が採用されるので、強い斥力を得ることができる。もって、保持枠20内での固定が容易である。また、回転子10を回転電機100に採用したときに高効率の回転電機を得ることができる。
〈回転電機への適用〉
図5は本実施形態の回転子10を適用した回転電機100の断面図である。回転電機100は回転軸Q方向にシャフト102が延在している。シャフト102には回転子10が回転自在に取付けられ、2つの固定子40,50が回転軸Q方向に所定の空隙を介して対向して設けられている。
固定子40はコア41と、コア41に連接された複数の電機子用磁芯42と、複数の電機子用磁芯42のそれぞれに巻回された電機子巻線43とを有している。
コア41は回転軸Qを法線とする面内に延在しており、回転子10に保持されるシャフト102を貫通させる孔が設けられている。
電機子用磁芯42はコア41回転軸Qを法線とする主面のうち、回転子10と対向する側の主面において回転軸Qの周りで環状に配置され、電機子巻線43が巻回される芯として機能する。
電機子巻線43は、電機子用磁芯42に絶縁体(図示省略)を介して巻回される。なお、本願では特に断らない限り、電機子巻線43は、これを構成する導線の1本1本を指すのではなく、導線が一纏まりに巻回された態様を指すものとする。これは図面においても同様である。また、巻始め及び巻終わりの引出線及び、それらの結線も図面においては省略した。
固定子50は略環状の磁性体が採用され、シャフト102を貫通させる孔が設けられている。回転子10と固定子50との間には磁気的な吸引力が働くので、回転子10と固定子40との間に働くスラスト力をキャンセルすることができる。スラスト力は、シャフト102を支持する軸受(図示省略)に働くので、スラスト力をキャンセルすることで軸受損失を低減できる。
また、固定部材18は回転軸Q方向の一方側にのみ設けられ、回転軸Q方向の他方側には、磁性体であって、磁石12の主面に流出入する磁束の一部を磁極同士で短絡させる板状部材30を更に備える。電機子たる固定子40と反対側で回転子10と対向する固定子50は巻線用溝がないために回転子10との対向面積が大きく、より強いスラスト力が発生するが、固定部材18により磁束が短絡するため、両者に働くスラスト力(磁気吸引力)の差を低減できる。
なお、磁石体14の配向が図4のように傾斜している場合には、配向が集中する側の磁極面(図4では下側に図示された磁極面)が電機子用磁芯42と対向することが望ましい。磁石体14から発生する界磁磁束が電機子用磁芯42に流入出する効率が高まるからである。これは回転電機の効率向上に資する。また、固定部材18は磁石12の固定子50側に設けられることが望ましい。
図6は圧縮機200の断面図である。圧縮機200は、アキシャルギャップ型の回転電機100と容器300と圧縮機構部400とを備えている。ただし、回転電機100については側面を示している。圧縮機構部400は容器300内に配置され、容器300内かつ圧縮機構部400の上側に回転電機100が配置される。そして圧縮機構部400は、シャフト102を介して回転電機100によって駆動される。
容器300の下側下方には吸入管301が接続される一方、容器300の上側には吐出管302が接続されている。吸入管301から供給される冷媒は、圧縮機構部400に導かれる。吸入管301及び吐出管302も、図6においてはその側面が示されている。
容器300内側にコア41及び固定子50の外周側が固定されて、回転電機100が固定される。シャフト102の下端側が圧縮機構部400に連結されている。
圧縮機構部400は、シリンダ状の本体部401と、上端板402及び下端板403とを備える。上端板402及び下端板403は、それぞれ本体部401の開口側の上側と下側に取付けられる。シャフト102は、上端板402及び下端板403を貫通して、本体部401の内部に挿入されている。
シャフト102は、圧縮機構部400の上端板402に設けられた軸受404と、圧縮機構部400の下端板403に設けられた軸受405により回転自在に支持されている。本体部401内のシャフト102にはクランクピン406が設けられる。クランクピン406にはピストン407が嵌合して駆動される。ピストン407及びこれに対応するシリンダとの間に形成された圧縮室408において、冷媒が圧縮される。ピストンは偏芯した状態で回転し、又は公転運動を行い、圧縮室408の容積を変化させる。
回転電機100が回転することにより、圧縮機構部400が駆動されると、吸入管301から圧縮機構部400に冷媒が供給され、圧縮機構部400(とりわけ圧縮室408)で冷媒を圧縮する。圧縮機構部400で圧縮された高圧冷媒は、圧縮機構部400の吐出ポート409から容器300内に吐出される。さらに高圧冷媒は、シャフト102の周りに設けられた溝(図示省略)、回転子10及び固定子40の内部を回転軸Q方向に貫通する孔(図示省略)、固定子40及び回転子10の外周部と容器300の内面との間の空間等を通って回転電機100の上部空間に運ばれる。その後、吐出管302を介して容器300の外部に吐出される。
ここで、回転子10には、磁石12の冷却に資するために回転軸Qを法線とする2つの面のそれぞれに延在する2つの主面同士を連通する空隙13を呈していることが望ましい。例えば磁石体14同士の境界に設けられる空隙近傍で固定部材18及び板状部材30の双方に回転軸Q方向に貫通する孔を形成して当該空隙を呈するようにする。又は例えば図3に示す如く、磁石体14の外周側直近で保持部材16を回転軸Q方向に貫通する孔19を形成する。なお、当該空隙(孔19)は必ずしも回転軸Qと平行である必要はなく、磁石体14の磁極面と平行な箇所があっても良い。
以上のように、磁石体14の磁極面の1つは電機子用磁芯42と対向し、当該磁極面における磁束は、極中心に集中するので、電機子に鎖交する磁束を増すことができ、回転電機100の効率を高めることができる。
また、回転電機100が圧縮機200に採用されるので、圧縮効率を高めることができる。
また、回転子10は、回転軸Qを法線とする2つの面のそれぞれに延在する第1の主面と第2の主面との間を連通する空隙(孔19)を呈するので、磁石12に冷媒をあてることで、磁石12を冷却できる。
〈回転子の製造方法〉
次に、上述のような回転子の製造方法について説明する。
図7は回転子100の製造方法を説明するフローチャートである。
まず、保持部材16の回転軸Q方向の一方側に板状部材30を取付け、複数の保持枠20内の板状部材30上にそれぞれ複数の硬磁性体(これらは後に着磁されて磁石体14となる)を配置する(ステップS101)。なお、硬磁性体の配向は予め定められた方向に決定されている。このような硬磁性体は例えば、次のような方法で生成する。すなわち、希土類磁石合金を微粉砕してから磁場中で磁化容易軸を揃えてプレス成形し、これを焼結した後に脱磁する。したがって、磁化容易軸を揃える磁場を適宜に傾けることにより、磁石体14の配向を図4のように変化させることができる。
次に固定部材18を複数の保持枠20のそれぞれに嵌め込む(ステップS102)。こうして一の保持枠20内には複数の硬磁性体が板状部材30及び固定部材18に挟まれることになる。この硬磁性体に対して着磁を行い磁石体14を生成する(ステップS103)。ここで、硬磁性体の配向は予め定められているため、着磁を行うことによって磁石体14の配向は硬磁性体を生成した際の配向に一致する。これによって複数の磁石体14は互いに反発し合い保持枠20を規定する辺縁に押し付けられることになる。
磁石体14を生成した後には予め定められた空隙から保持枠20内に接着剤を注入する(ステップS104)。具体的には固定部材18の磁石12と対向する主面の所定位置、より具体的には例えば一の磁石体14と他の磁石体14との境界部分に対応する位置に回転軸Q方向の貫通孔17が形成されている。この貫通孔17から接着剤を注入することにより磁石体14の位置を固定する。なお、接着剤は必ずしも固定部材18を貫通する貫通孔17から注入される必要はない。例えば、保持枠20を規定する辺縁の一部に溝(図示省略)を形成し、固定部材18を保持枠20に嵌め込んだときに当該溝と固定部材18とで貫通孔として機能する態様であっても良い。
接着剤が磁石体14を固着した後であれば、磁石12の冷却に資する貫通孔(回転軸Qを法線とする2つの主面を結ぶ空隙)を磁石体14同士の空隙の一部に穿孔して貫通孔としても良い。例えば、貫通孔17から接着剤を注入し、その後、貫通孔17から穿孔して空隙13を形成する。
以上のように、保持枠20に硬磁性体を配置して固定部材18で固定した後に、硬磁性体を着磁して磁石体14を得るので、磁気で相互に吸引力や斥力が働く磁石体14を配置して磁石12を得る場合と比較して、組立てが容易である。
また、硬磁性体を着磁して磁石体14を生成した後に、予め定められた空隙(貫通孔17)から保持枠20内に接着剤を注入するので、磁石体14の固定が容易である。
接着剤を固定部材18と保持部材16との間に形成される回転軸Q方向の溝から注入することによっても、磁石体14の固定が容易である。
〈第2実施形態〉
以上、本発明の第1実施形態では固定部材18が磁石12の回転軸Q方向の片側にのみ配置される態様について説明したが本発明はこれに限定されるものではない。ここでは本発明の第2実施形態として主に磁石12の両側に固定部材18が配置される態様について、また磁石体14の他の態様について図面を参照しながら説明する。なお、上記第1実施形態と同様の機能を有する構成については同一符号を付してその説明を省略する。
図8は本発明の第2実施形態に係る回転子10Aの分解斜視図であり、回転軸Qに沿って分解して示している。また、図9は保持枠20及び磁石12Aの平面図である。本実施形態における回転子10Aは複数(例えば図8では6個)の磁石12A、2つの保持部材16及び、複数の固定部材18を備えている。
一の保持枠20内に配列される磁石12Aは例えば上記第1実施形態と同様の焼結希土類磁石が採用され2つの磁石体141A,142Aを有して。そして同じ磁石12Aに属するいずれの磁石体141A,142Aも回転軸Qを法線とする一の主面上に同一極性の磁極を呈する。
具体的には磁石体141A,142Aは保持枠20内の内周側及び外周側にそれぞれ配列、すなわち径方向に配列され、両者の境界は回転軸Qを中心とした径R方向と垂直な方向に延在する。換言すれば、両者の境界は回転軸Qを中心とする円の接線方向に延在する。以下、便宜的に「第1磁石体141A」、「第2磁石体142A」とも称する。
内周側に配列される第1磁石体141Aは回転軸Qを法線とする面内で例えば略等脚台形状を呈し、当該台形の第1上底151(当該台形の第1下底161よりも長さが短い)を回転軸Q側に向けて配列される。
第1磁石体141Aが略等脚台形状を呈している場合には、保持枠20を規定する第1環状体22の外周側は第1上底151と平行を呈していることが望ましい。つまり、当該外周側は保持枠20の周方向中心での接線方向と平行を呈していることが望ましい。
また、保持枠20を規定する2つの架橋体26の延在方向(径R方向)と、保持枠20内に配列したときの当該台形の脚171の延在方向とが平行を呈していることが望ましい。さらに、一の保持枠20を規定する第1環状体22の外周側の長さよりも、第1上底151の長さの方が長いことが望ましい。これらの条件を満足していれば、第1磁石体141Aと、外周側に配列される第2磁石体142Aとの間に働く径R方向の斥力によって2つの脚171がそれぞれ架橋体26に押し付けられ、第1磁石体141Aの周方向の移動を抑制できるからである。
外周側に配列される第2磁石体142Aは回転軸Qを法線とする面内で例えば、一部分が略円弧形状を呈し、他の部分が略等脚台形状を呈している。具体的には、等脚台形の下底(当該台形の第2上底152よりも長さが長い)に相当する部位が円弧を呈している。当該円弧の焦点までの距離、すなわち当該円弧の半径Rmは、保持枠20を規定する第2環状体24の内周側円弧の焦点までの距離、すなわち当該内周側円弧の半径Rfよりも大きいことが望ましい。なお、第2環状体24の内周側円弧の焦点は回転軸Qに等しいが、これは必須ではない。
第2磁石体142Aの第2上底152の長さは、第1磁石体141Aの第1上底151の長さと略等しく、第2磁石体142Aは第2上底152を回転軸Q側に向けて保持枠20内に配列される。半径Rmが半径Rfよりも大きければ、第2磁石体142Aは外周側円弧の両端が第2環状体24の内周に接触することになるので、第2磁石体142Aが保持枠20内で回転することを回避又は抑制できる。
図10は本実施形態の回転子10Aを適用した回転電機100Aの断面図であり、回転軸Q方向に沿った断面を示している。回転電機100Aは回転軸Q方向にシャフト102Aが延在している。シャフト102Aには回転子10Aが回転自在に取付けられ、2つの固定子40,40Aが回転軸Q方向に所定の空隙を介して対向して設けられている。
固定子40Aは、固定子40と略同様の構成を有し、回転子10Aを基準として固定子40と略対称を呈する。具体的にはコア41Aと、コア41Aに連接された複数の電機子用磁芯42と、複数の電機子用磁芯42のそれぞれに巻回された電機子巻線43とを有している。ただし、固定子40Aの電機子用磁芯42が、固定子40の電機子用磁芯42と、回転子10Aを基準として正確に対称に配置される必要はない。具体的には両者の電機子用磁芯42同士の周方向の位置がずれていても良い。あるいは固定子40,40Aの回転子10Aに対する距離(いわゆるエアギャップ)が相互に異なっていても良い。
コア41Aは回転軸Qを法線とする面内に延在している。なお、図10ではコア41Aにシャフト102Aが貫通していないが、コア41と同様にシャフト102が貫通していても良い。
以上のように、保持部材16が回転軸Qよりも外側にある第1環状体22と、第1環状体22よりも外側にある第2環状体24と、第1環状体22と第2環状体24とを回転軸Qを中心とする面内での径R方向に沿って架橋する複数の架橋体26とを有し、一の保持枠20は第1環状体22、第2環状体22及び2つの架橋体26とで規定され、磁石12は一の保持枠20内で、回転軸Qを中心とする径R方向に配列された2つの磁石体141A,142Aを有し、径R方向内側に配列される一の磁石体141Aは、一の保持枠20を規定する2つの架橋体26の双方に当接する。すなわち、保持枠20は径R方向内側に向かって先窄まりを呈するので、径R方向内側に配列される一の磁石体141Aの周方向に沿った位置を固定することに資する。
また、保持枠20のそれぞれ及び、磁石12のそれぞれは略円弧状を呈し、磁石体141A,142Aのうち径R方向外側に配列される他の磁石体142Aの径R方向外側の辺縁が呈する円弧の半径Rmは、第2環状体24が呈する円弧の半径Rfよりも大きい。したがって、径R方向外側に配列される磁石体142Aは第2環状体24の径R方向内側と複数の互いに離隔する点で接触する。ゆえに、磁石体142Aが保持枠20の径R方向内側の曲面に沿って回転することを回避又は抑制できる。
また、回転軸Qを中心とする面内での径R方向で、一の磁石体14と他の磁石体14とが対向する部位はそれぞれ径R方向に直交するので、磁石体14の製造が容易でかつ、保持枠20内への配列が容易である。
〈第3実施形態〉
以上、本発明の第2実施形態では磁石12の回転軸Q方向の両側に固定部材18が配置される態様及び、磁石体14の他の態様について説明したが本発明はこれに限定されるものではない。ここでは本発明の第3実施形態として主に回転子の片側がバックヨークとして機能する態様について、また磁石体14の他の態様について図面を参照しながら説明する。
図11は本発明の第3実施形態に係る回転子10Bの分解斜視図であり、回転軸Qに沿って分解して示している。また、図12は保持枠20B及び磁石12Bの平面図である。本実施形態における回転子10Bは複数(例えば図11では6個)の磁石12B、保持部材16、磁石12Bと同数の固定部材18B及び、板状部材32を備えている。
一の保持枠20内に配列される磁石12Bは例えば上記第1及び第2実施形態と同様の焼結希土類磁石が採用され2つの磁石体141B,142Bを有している。同じ磁石12Bに属するいずれの磁石体141B,142Bも回転軸Qを法線とする一の主面状に同一極性の磁極を呈する。
具体的には磁石体141B,142Bは保持枠20内において、保持枠20の周方向中心を挟んで配列される。すなわち両者の境界は回転軸Qを中心とした径R方向に延在する。ここで、架橋体26によって規定される保持枠20の辺縁は径R方向に延在している。また、第1環状体22によって規定される保持枠20の辺縁は径R方向に垂直な方向に延在している。したがって、磁石体141B,142Bは互いに対称を呈する。
磁石体141B,142Bを保持する保持枠20Bは例えば図12に示す如く、架橋体26によって規定される辺縁の所定位置において、回転軸Q方向に延在する溝27を呈している。溝21は磁石体141B,142Bが配列された状態で回転子10Bを回転軸Q方向に貫通する貫通孔27Bを呈する。貫通孔27Bは、回転子10Bが適用される回転電機が圧縮機に採用されることによって、圧縮機の運転中に圧縮機油の通過を促し磁石12Bの冷却に資する。
本実施形態では上記第1実施形態と同様に固定部材18が磁石12Bに対して回転軸Q方向の一方側にのみ設けられる。回転軸Q方向の他方側には複数の磁石12Bに跨って回転軸Qを法線とする面内に延在する磁性体の板状部材32が設けられる。板状部材32はバックヨークとして働く。なお、上記第1実施形態での板状部材30は本実施形態での板状部材32よりも回転軸Q方向の厚みが薄いことが望ましい。換言すれば、本実施形態での板状部材32は、上記第1実施形態での板状部材30よりも回転軸Q方向の厚みが厚いことが望ましい。
図13は本発明の回転子10Bの断面図であり、回転軸Q方向に平行でかつ、保持枠20Bの周方向中心を通る径Rを法線とする面内での断面を示している。図13(a)に示す如く、固定部材18Bの主面18Sと、磁石体141B,142Bの主面141BS,142BSとは、回転軸Q方向及び周方向で規定される面内において周方向に対して傾斜を呈する。
具体例を挙げれば、磁石体141B,142Bの主面のうち固定部材18Bと対向する主面141BS,142BSと、固定部材18Bが対向する主面とは反対側の主面との距離はそれぞれ、磁石体141B,142B同士の境界から離れるに従って短くなる。換言すれば、磁石体141B,142Bの回転軸Q方向の厚みは、両者の境界から離れるに従って薄くなる。また、固定部材18Bが磁石体141B,142Bと対向する主面18Sは、磁石体141B,142Bによって形成される凹凸と嵌合する形状を呈する。つまり、磁石体141B,142Bを有する磁石12Bの主面と平行を呈する。磁石体141B,142B同士の斥力によって両磁石体141B,142Bはそれぞれの近傍にある架橋体26に押し付けられる。このとき、磁石体141B,142Bと固定部材18Bとの傾斜面同士が当って隙間がゼロとなり固定される。もって、磁石12が保持枠20内部で動くことを回避又は抑制し、かつ、磁気抵抗を低くすることで動作点磁束密度を高める効果をも有する。
又は、図13(b)に示す如く、保持枠20の辺縁20Eが保持枠20の内側へと向けて突出する。
図14は本実施形態の回転子10Bを適用した回転電機100Bの断面図であり、回転軸Q方向に沿った断面を示している。回転電機100Bは回転軸Q方向にシャフト102Bが延在している。シャフト102Bには2つの回転子10Bが固定部材18Bを互いに対向させる方向で回転自在に取付けられ、2つの回転子10Bの間で両者から所定の空隙を介して固定子40Bが設けられている。
固定子40Bは複数の電機子用磁芯42と、複数の電機子用磁芯42のそれぞれに巻回された電機子巻線43とを有している。
以上のように、一の磁石体141Bと他の磁石体142Bとの境界が径R方向に延在するので、一の磁石体141Bと他の磁石体142Bとの間には周方向に反発する。つまり、回転子10Bが回転するときに生じる遠心力と当該反発する力とは直交するために、遠心力が作用しても磁石体141B,142B同士の位置関係を保つことができる。もって回転子10Bの回転中に発生する騒音を抑制できる。
また、板状部材32がバックヨークとして機能するので、磁界を効率よく回転子10Bに供給できる。
また、固定部材18Bの主面18Sと磁石体141B,142Bの主面141BS,142BSとは、回転軸Q方向及び径R方向で規定される面内において径R方向に対して傾斜を呈するので、磁石体141B,142Bのそれぞれは互いの斥力によって、保持枠20Bを規定する面のうち回転軸Qと平行な面及び主面18BSと接触する。これにより磁石12B(磁石体141B,142B)の回転軸Q方向の移動を抑制できる。また、磁石体141B,142Bとなる硬磁性体の配列ミスを回避又は抑制できる。
又は、保持枠20の辺縁20Eが保持枠20の内側へと向けて突出していれば、磁石12の回転軸Q方向の移動を抑制できる。
〈変形例〉
以上、本発明の好適な態様について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。上述の態様及び以下に示す変形例を適宜組合せても良い。
図15は磁石体の形状を例示する図である。上記第1ないし第3実施形態では磁石12,12A,12Bを構成する磁石体14(磁石体141〜144,141A,142A,141B,142B)の形状として図15(a)(b)(d)の態様を示したが、図15(c)に示す如く、磁石体141C,142C,143C,144Cの角部のうち保持枠20に当接する角部が非鋭角を呈していても良い。磁性体保持枠20内で着磁して磁石体141C,142C,143C,144Cを生成した場合、それぞれが保持枠20の辺縁に当接する。このとき角部が鋭角を呈していると当該角部の破損等を招来する。よって当該角部の角度を大きくとることにより破損を回避又は抑制できる。
図16は磁石体14の配向の変形例を示す図であり、隣接する2つの磁石体141,142の境界付近での配向を矢印で示している。上記第1実施形態では磁石体141,142の斥力を高めるために磁石体141,142〜141c,142cに面取りを施したり(図2参照)、磁石体141d,142d,141e,142eがラジアル配向(図4参照)を呈する態様について説明したが、以下のようにしても良い。すなわち、図16に示す如く、磁石体141f,142fのそれぞれは回転軸Qから傾斜した平行な配向を呈し、磁石体141f,142fはそれぞれの配向が対称を呈するように配列される。
図13(a)では磁石体141B,142Bの主面141BS,142BSと、固定部材18Bの主面18BSとが、周方向に対して傾斜を呈する態様を示したが、径R方向に対して両者が傾斜を呈していても良い。具体的には図9のような態様において磁石体141A,142Aの主面(図示省略)が径R方向に対して傾斜を呈し、これと対向する固定部材の主面も径R方向に対して傾斜を呈していても良い。また、当該傾斜は径R方向及び周方向の双方に対して傾斜を呈していても良い。
本発明の第1実施形態に係る回転子の分解斜視図である。 磁石体の配向を例示する図である。 一の保持枠の断面図である。 隣接する磁石体の配向を例示する図である。 本実施形態の回転子を適用した回転電機の断面図である。 圧縮機の断面図である。 回転子の製造方法を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る回転子の分解斜視図である。 保持枠及び磁石の平面図である。 本実施形態の回転子を適用した回転電機の断面図である。 本発明の第3実施形態に係る回転子の分解斜視図である。 保持枠及び磁石の平面図である。 本実施形態のの回転子の断面図である。 本実施形態の回転子を適用した回転電機の断面図である。 磁石体の形状を例示する図である。 磁石体の配向を例示する図である。
符号の説明
Q 軸
R 径
Rf,Rm 半径
10,10A,10B 回転子
12,12A,12B 磁石
14;141〜144,141A,142A,141B,142B,141C〜144C 磁石体
16 保持部材
18 固定部材
20 保持枠
22 第1環状体
24 第2環状体
26 架橋体
28 薄板部
30,32 板状部材
40,40A 固定子
50 固定子
100,100A 回転電機
200 圧縮機

Claims (29)

  1. 所定の軸(Q)を法線とする面内で固定子(40,50)と対向する回転子(10)であって、
    前記回転子は、
    前記面内で主面を呈する複数の磁石体(14)を有する磁石(12)の複数と、
    前記複数の前記磁石を、前記軸を中心とする円の周方向に沿って予め定められた間隔を空けて保持する保持部材(16)と、
    前記面内に延在し、前記磁石を前記軸方向に位置決めする固定部材(18)と
    を備え、
    一の前記保持枠で保持される一の前記磁石が有する前記磁石体のそれぞれは、前記主面に同一極性の磁極を呈する、回転子。
  2. 一の前記磁石(12)は2つの前記磁石体(14)を有し、
    一の前記磁石体と他の前記磁石体との境界が前記軸(Q)を中心とする前記面内での径(R)方向に延在する、
    請求項1記載の回転子(10)。
  3. 前記保持部材(16)は、
    前記軸(Q)よりも外側にある第1環状体(22)と、
    前記第1環状体よりも外側にある第2環状体(24)と、
    前記第1環状体と前記第2環状体とを架橋する複数の架橋体(26)と
    を有し、
    前記第1の環状体、前記第2の環状体及び2つの前記架橋体とで一の保持枠(20)が規定され、
    前記一の前記保持枠を規定する前記第1環状体の前記径(R)方向外側と、前記第1環状体の前記径方向内側とは当該保持枠の周方向中心から離れるに従って先窄まりを呈する、
    請求項2記載の回転子(10)。
  4. 前記保持部材(16)は、
    前記軸(Q)よりも外側にある第1環状体(22)と、
    前記第1環状体よりも外側にある第2環状体(24)と、
    前記第1環状体と前記第2環状体とを前記軸(Q)を中心とする前記面内での径(R)方向に沿って架橋する複数の架橋体(26)と
    を有し、
    一の前記保持枠(20)は前記第1環状体、前記第2環状体及び2つの前記架橋体とで規定され、
    前記磁石(12)は前記一の前記保持枠(20)内で、前記軸(Q)を中心とする前記径方向に配列された2つの前記磁石体(14)を有し、
    前記径方向内側に配列される一の前記磁石体は、一の前記保持枠(20)を規定する2つの前記架橋体の双方に当接する、
    請求項1記載の回転子(10)。
  5. 前記保持枠(20)のそれぞれ及び、前記磁石(12)のそれぞれは略円弧状を呈し、
    前記磁石体(14)のうち前記径(R)方向外側に配列される他の前記磁石体の前記径(R)方向外側の辺縁が呈する円弧の半径(Rm)は、前記第2環状体(24)のうち前記径方向外側に配列される前記他の前記磁石体と対向する辺縁が呈する円弧の半径(Rf)よりも大きい、
    請求項4記載の回転子(10)。
  6. 一の前記磁石(12)は4つの前記磁石体(14)を有し、一の前記磁石体は少なくとも前記磁石の角部を含む、
    請求項1記載の回転子(10)。
  7. 一の前記磁石体(14)が他の前記磁石体と対向する部位は互いに平行を呈する、
    請求項1記載の回転子(10)。
  8. 前記軸(Q)を中心とする前記面内での径(R)方向で、一の前記磁石体(14)と他の前記磁石体とが対向する部位はそれぞれ前記磁石の周方向における中心を通る前記径方向に直交する、
    請求項4ないし請求項7のいずれか記載の回転子(10)。
  9. 前記一の前記保持枠(20)内で保持される前記一の前記磁石体(14)の磁化は、前記軸(Q)方向に沿って配向している、
    請求項1ないし請求項8のいずれか記載の回転子(10)。
  10. 前記一の前記保持枠(20)内で保持される前記一の前記磁石体(14)は、相互に他の前記磁石体と対向する対向面が、前記軸(Q)の一方側において面取りされ、当該面取りされた面は同一極性を呈する、
    請求項1ないし請求項8のいずれか記載の回転子(10)。
  11. 前記一の前記保持枠(20)内で保持される前記一の前記磁石体(14)は、他の前記磁石体と対向する対向面において、前記軸(Q)に対して傾斜を呈し、前記傾斜を呈する前記対向面同士は同一極性の磁極を呈する、
    請求項1ないし請求項8のいずれか記載の回転子(10)。
  12. 前記一の前記保持枠(20)内で保持される前記一の前記磁石体(14)は、前記軸(Q)と同方向に延在する面内でラジアル配向を呈し、
    前記一の前記磁石体の磁化の方向は、隣接する前記他の前記磁石体の磁化の方向と対称を呈する、
    請求項1ないし請求項8のいずれか記載の回転子(10)。
  13. 前記一の前記磁石体(14)の磁化の方向は、前記主面上における前記主面の法線を中心としてラジアル配向を呈する、
    請求項12記載の回転子(10)。
  14. 前記一の前記磁石体(14)の磁化の方向と、前記軸(Q)方向とは傾斜を成し、前記一の前記磁石体の磁化の方向は、隣接する前記他の前記磁石体の磁化の方向と対称を呈する、
    請求項1ないし請求項8のいずれか記載の回転子(10)。
  15. 前記保持枠(20)は非磁性体であって、前記保持枠の前記軸(Q)方向の一方側は前記保持部材(16)と一体の薄板部(28)が前記軸を法線とする面内に延在する、
    請求項1ないし請求項14のいずれか記載の回転子(10)。
  16. 前記固定部材(18)は磁性体であって、一の前記磁石(12)の磁極面上に設けられる、
    請求項1ないし請求項14のいずれか記載の回転子(10)。
  17. 前記固定部材(18)は前記軸(Q)方向の一方側にのみ設けられ、
    前記軸方向の他方側には、磁性体であって、前記主面に流出入する磁束を前記磁極同士で短絡させる板状部材(30)を更に備える、
    請求項1ないし請求項14のいずれか記載の回転子(10)。
  18. 前記固定部材(18)は前記軸(Q)方向の一方側にのみ設けられ、
    前記軸方向の他方側には、磁性体であって、前記複数の前記磁石(12)に跨って前記軸方向を法線とする面内に延在する板状部材(32)を更に備える、
    請求項1ないし請求項14のいずれか記載の回転子(10)。
  19. 前記一の前記保持枠(20)の辺縁は、前記磁石(12)の固定部材(18)側を前記保持枠の内側へと向けて突出する、
    請求項1ないし請求項18のいずれか記載の回転子(10)。
  20. 前記固定部材(18)の主面と、前記磁石体(14)の前記主面とは、前記軸(Q)方向及び前記径方向で規定される面内において前記径方向に対して傾斜を呈する、
    請求項1ないし請求項18のいずれか記載の回転子(10)。
  21. 前記磁石体(14)には、ネオジウム系焼結希土類磁石が採用される、
    請求項1ないし請求項20のいずれか記載の回転子(10)。
  22. 請求項9ないし請求項14のいずれか記載の回転子(10)を備える回転電機(100)であって、
    前記磁石体(14)の一の磁極面は電機子用磁芯(42)と対向し、前記一の磁極面における磁束は、前記一の磁極面と前記軸(Q)方向で対向する他の磁極面における磁束よりも多い、回転電機。
  23. 請求項9ないし請求項14のいずれか記載の回転子(10)を備える回転電機(100)であって、
    前記固定部材(18)は前記磁石(12)の電機子用磁芯(42)側に設けられる、回転電機。
  24. 請求項22又は請求項23のいずれか記載の回転子(10)を備える回転電機(100)であって、
    前記回転電機は圧縮機(200)に採用される、回転電機。
  25. 前記回転子(10)は、前記軸(Q)方向を法線とする一の面内に延在する第1の主面と前記軸方向を法線とする他の面内に延在する第2の主面との間を連通する空隙を呈する、
    請求項24記載の回転電機(100)。
  26. 請求項1ないし請求項21のいずれか記載の回転子(10)を製造する方法であって、
    前記保持枠(20)の内側に複数の硬磁性体を配置する第1工程(S101)と、
    前記固定部材(18)を前記保持枠に嵌め込む第2工程(S102)と、
    前記保持枠内に配置された前記複数の前記硬磁性体を着磁して前記複数の前記磁石体(14)を生成する第3工程(S103)と
    を備える、回転子の製造方法。
  27. 前記第3工程(S103)の実行後に、前記保持枠(20)内に接着剤を注入する第4工程(S104)を更に備える、
    請求項26記載の回転子の製造方法。
  28. 前記第4工程(S104)において注入される前記接着剤は、前記固定部材(18)において前記磁石(12)と対向する主面の予め定められた位置に形成される、貫通孔から注入される、
    請求項27記載の回転子の製造方法。
  29. 前記第4工程(S104)において注入される前記接着剤は、前記固定部材(18)と前記保持部材(16)との間に形成される前記軸(Q)方向の溝から注入される、
    請求項27又は請求項28記載の回転子の製造方法。
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