JP4238588B2 - モーター、モーター用ロータ及び複合異方性磁石 - Google Patents

モーター、モーター用ロータ及び複合異方性磁石 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、EV(電気自動車)用等の高トルクの必要な電動機械等の高出力のモータ、そのモータに使用されるロータ、及びそれらに使用される磁石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来の高出力モータの一つであるIPMモータの構造を示す。
IPMモータ8は高出力化のためR−Fe−B系磁石に代表される希土類系焼結磁石81を珪素鋼板等で形成されたローター82の中に埋め込んで使用する構造を有する。
現状、高出力が必要とされる場合、最高磁力を有するNdFeB系の焼結磁石が使用されている。
IPMモータにおいては、磁石コストを安くするため通常直方体形状の磁石を一方向にアキシャル配向、着磁したものを使用しており、高トルクが得られるが、珪素鋼板を磁気回路に主として使用するため、電気角の変化に伴う表面磁束の分布において突極性を有するためモーターの電磁音が大きいという問題点がある。また、珪素鋼板内の渦電流損失を低減するため、珪素鋼板の厚みを0.3mm以下に低減する必要がある。前記対策をしたとしても、渦電流損失は、SPMモータに比べ劣っている。
【0003】
図9は、もう一つの従来の高出力モータの一つであるSPMモータ9の構造を示す。SPMモータも高出力化のため最高磁力を有するNd−Fe−B系の焼結磁石91を珪素鋼板92の表面に貼り付けて使用する構造を有する。
但し、コストアップ防止のため一方向にアキシャル配向、着磁したものを使用している。また、磁石は珪素鋼板等のローターの表面に貼り付ける必要があるが、かわら形状が必要なため磁石自体がコストアップになり、さらに、磁石の貼り付け工程が必要でありコストアップになる。また、欠けやすい焼結磁石が表面に出ているため、通常、飛散防止のためステンレスリングがNdFeB系の焼結磁石を覆っている。そのため電磁石で構成されるステータとの間のエアギャップが広くなり、IPMモータに対してモータ効率が若干劣る。しかし、磁石の表面磁束を直接使用しているため、突極性の問題は生じないため電磁音は小さい。また、極性N,Sを交互に変えてアキシャル磁石を貼り付けているため、電気角の変化に伴う表面磁束の分布において磁石接合部で極性が急激に変化し、コギングトルク特性が劣る。また、IPMモーターは、SPMモータよりは渦電流損失が少ないものの、モータ高出力化に伴い、更なる渦電流損失の低減が求められていた。
また、同時に磁石の優れた飛散防止性も求められていた。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−359941号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点を解決し、高トルク、低電磁音、低コギングトルク低渦電流損失及び優れた飛散防止性を同時に満足するモータ、モータ用ロータ、及び、リング状磁石を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、円筒状のステータと、ステータ内に配設されたロータとからなり、
ロータはロータ鉄心とロータ鉄心の外周面に密着する、多磁極の極異方性配向を有し、かつ、前記各磁極部に凹部を有する凹部付きで、かつ、最大磁気エネルギー積で14MGOe以上である円筒状異方性希土類ボンド磁石と、前記凹部に配設される希土類焼結磁石の複合体(以下、複合異方性磁石と記す)であって、前記異方性希土類ボンド磁石の外周面と希土類焼結磁石の外周面は、一体となって円筒状となっている複合異方性磁石と、前記複合異方性磁石の外周に外接した円筒状希土類ボンド磁石と、前記複合異方性磁石と前記円筒状希土類ボンド磁石の間に飛散防止用ネットを配設されてなり、前記希土類焼結磁石の電気角(円筒状の外周)方向の幅wは、磁極間距離lに対して、X値=w/lが1/10≦w/l≦3/10であり、前記希土類焼結磁石の径方向の厚さrは、凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石の径方向の厚さtに対して、Y値=r/tが1/10≦r/t≦3/10であるモータで構成することにより達成される。
また、上記の構成のうち前記円筒状異方性希土類ボンド磁石と前記希土類焼結磁石の外周に外接した円筒状希土類ボンド磁石を有することにより、希土類焼結磁石の飛散防止効果を得ることができる。
更に、上記の構成のうち前記凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石と前記希土類焼結磁石と前記円筒状希土類ボンド磁石の間に飛散防止用ネットを配設することにより、希土類焼結磁石の飛散防止効果をより好ましくできる。
また、前記円筒状希土類ボンド磁石が、ラジアル異方性を有することにより、飛散防止効果を得つつ、より優れた高トルク特性を有することができる。
【0007】
ロータに関しても、モータ内でステータ内に配設されるロータであって、前記ロータはロータ鉄心とロータ鉄心の外周面に密着する多磁極の極異方性配向を有し、かつ、前記各磁極部に凹部を有する凹部付きで、かつ、最大磁気エネルギー積で14MGOe以上であるリング状異方性希土類ボンド磁石と前記凹部に配設される希土類焼結磁石の複合体(以下、複合異方性磁石と記す)であって、前記異方性希土類ボンド磁石の外周面と希土類焼結磁石の外周面は、一体となって円筒状となっている複合異方性磁石と、
前記複合異方性磁石の外周に外接した円筒状希土類ボンド磁石と、前記複合異方性磁石と前記円筒状希土類ボンド磁石の間に飛散防止用ネットを配設されてなり、前記希土類焼結磁石の電気角(円筒状の外周)方向の幅wは、磁極間距離lに対して、X値=w/lが1/10≦w/l≦3/10であり、前記希土類焼結磁石の径方向の厚さrは、凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石の径方向の厚さtに対して、Y値=r/tが1/10≦r/t≦3/10であることを特徴とするモータ用ロータで構成することにより上記目的が達成される。
磁石構造においては、モータ内でステータ内に配設されるロータ鉄心を有するロータに対して、前記ロータ鉄心の外周面に密着するように配置されるものであって、多磁極の極異方性配向を有し、かつ、前記各磁極部に凹部を有する凹部付きで、かつ、最大磁気エネルギー積で14MGOe以上であるリング状異方性希土類ボンド磁石と前記凹部に配設される希土類焼結磁石の複合体(以下、複合異方性磁石と記す)であって、前記異方性希土類ボンド磁石の外周面と希土類焼結磁石の外周面は、一体となって円筒状となっている複合異方性磁石と、前記複合異方性磁石の外周に外接した円筒状希土類ボンド磁石と、前記複合異方性磁石と前記円筒状希土類ボンド磁石の間に飛散防止用ネットを配設されてなり、前記希土類焼結磁石の電気角(円筒状の外周)方向の幅wは、磁極間距離lに対して、X値=w/lが1/10≦w/l≦3/10であり、前記希土類焼結磁石の径方向の厚さrは、凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石の径方向の厚さtに対して、Y値=r/tが1/10≦r/t≦3/10であることを特徴とするリング状磁石で構成することにより上記目的が達成される。
なお、上記してきた本発明は、モータの回転体たるロータが内側にあるいわゆるインナーロータタイプで記載してきたが、本発明はそれに限られず、アウターロータタイプでも当然にその効果を発揮する。すなわち、本発明の上記目的は、円筒状のロータと、ロータ内に配設されたステータとからなり、ロータはロータ鉄部とロータ鉄部の内周面に密着する多磁極の極異方性配向を有し、かつ、前記各磁極部に凹部を有する凹部付きで、かつ、最大磁気エネルギー積で14MGOe以上である円筒状異方性希土類ボンド磁石と、前記凹部に配設される希土類焼結磁石の複合体(以下、複合異方性磁石と記す)であって、前記異方性希土類ボンド磁石の内周面と希土類焼結磁石の内周面は、一体となって円筒状となっている複合異方性磁石と、前記複合異方性磁石の内周に外接した円筒状希土類ボンド磁石と、前記複合異方性磁石と前記円筒状希土類ボンド磁石の間に飛散防止用ネットを配設されてなり、前記希土類焼結磁石の電気角(円筒状の外周)方向の幅wは、磁極間距離lに対して、X値=w/lが1/10≦w/l≦3/10であり、前記希土類焼結磁石の径方向の厚さrは、凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石の径方向の厚さtに対して、Y値=r/tが1/10≦r/t≦3/10であるモータで構成することにより達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成されたモータの実施形態を説明する。
【参考例1】
モータの参考例1を図1、2に示す。
図1には、参考例に従って構成されたモータの断面図が示されている。
図示の実施形態におけるモータは、円筒状のステータ2とステータ2内に配設されたロータ3とを備えている。ステータ2は、電磁鋼板の積層体からなるステータ鉄心21とステータ鉄心21の内周部に配設されたコイル22とを備えている。
【0009】
ロータ3は、ロータ軸31とロータ軸31に装着されたロータ鉄心32の外周面に密着し、複合異方性磁石部4からなる。複合異方性磁石部4は、24極からなる極異方性配向を有し、かつ、前記各磁極部に凹部を有する凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石41と、前記凹部に配設される希土類焼結磁石42からなる。本参考例においては異方性希土類ボンド磁石41と希土類焼結磁石42は、接着剤にて接合され、接合された異方性希土類ボンド磁石41の外周面と希土類焼結磁石42の外周面は、一体となって円筒状となっている。この両者の接合は、希土類焼結磁石42を中子とし,物理的な突起等を設け異方性希土類ボンド磁石41との一体成形することでも可能である。
【0010】
参考例の構成により、高トルク、低電磁音、低コギングトルク、及び、低渦電流損失を同時に満足するモータ、モータ用ロータ、及び、複合異方性磁石を達成することができる。
よって、本発明の実施例1は、従来のSPMモータに比べ、更に高トルク、低コギングトルク、低渦電流損失を満足し、従来のIPMモータに比べ、更に低電磁音、高トルク、低渦電流損失を満足するという優れた効果を有する。
【0011】
本参考例の凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石41の内部での磁束の流れは図3に示してある。矢印で示すように凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石41においては各磁極間でN極からS極方向へ略半円弧状の磁場配向、着磁されている。また、異方性希土類ボンド磁石41の凹部に配設される希土類焼結磁石42は、コスト上からアキシャル配向、着磁されたものを使用している。この場合配向は、ラジアル配向が好ましい。
【0012】
この異方性希土類ボンド磁石41と希土類焼結磁石42の組み合わせによる複合異方性磁石4による効果は、ボンド磁石で最強の異方性希土類ボンド磁石の動作点を上昇させ、かつ、エアギャップ長を縮めつつ、磁束が集中する磁極付近に磁力が最強の希土類焼結磁石を配置することにより、磁極部の表面発生磁束を増大させつつ、電気角方向の表面磁束分布が突極性を有さず、矩形的でもない略正弦波的形状にすることにより生じていると思われる。
【0013】
さらに、希土類焼結磁石42の電気角(円筒状の外周)方向の幅wは、磁極間距離lに対して、X値=w/lが1/10≦w/l≦3/10であるとよりコギングトルクの低下と高トルク化の面で好ましい。X値が1/10未満では、十分な表面磁束の向上が得られず、3/10を超えるとコギングトルクの低下の効果が少ない。
また、希土類焼結磁石42の径方向の厚さrは、凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石41の径方向の厚さtに対して、Y値=r/tが1/10≦r/t≦3/10であるとよりコギングトルクの低下と高トルク化の面で好ましい。X値が1/10未満では、十分な表面磁束の向上が得られず、3/10を超えるとコギングトルクの低下の効果が少ない。
【0014】
本発明の異方性希土類ボンド磁石は、異方性希土類磁石粉末とバインダーを主成分とし、その他、潤滑剤、表面活性剤等が含まれる。異方性希土類磁石粉末としては、d−HDDR法等によって製造された、NdFeB系異方性磁石粉末(NdFeBを主成分として、その他の公知の本成分系はすべて利用可能である。)や、SmFeN系異方性磁石粉末(SmFeNを主成分として、その他の公知の本成分系はすべて利用可能である。)や、それらの混合磁気粉末が利用可能である。コストの面から、フェライト系の磁石粉末を利用することも可能である。
バインダーとしはポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド等の従来公知の任意の樹脂磁石用のバインダー材料が使用される。磁性磁粉の配合比の割合は樹脂磁石の組成物の重量に対しおよそ70〜95wt%の範囲である。
潤滑剤としは、ステアリン酸や金属塩等が使用され、表面活性剤としては、シラン系及びチタネート系等が使用される。
【0015】
異方性希土類ボンド磁石の好ましい特性としては、最大磁気エネルギー積で14MGOe以上、更に好ましくは、18MGOe以上、更に好ましくは20MGOe以上である。
このような磁石を使用すると、高トルクを得ることができ、成形時に高い寸法精度が得られ、ステータとのエアギャップを大幅に縮めることができる。
また、希土類焼結磁石に比べ、磁石粉末が絶縁体であるバインダー中に分散しているため渦電流損失が低減できる。
なお、ロータ鉄心32において、ロータ軸31との間の部分には、軽量化のために空間を設けてある。ロータ鉄心32の材質はS45Cのバルク品である。更なる軽量化のためには、ロータ鉄心32のロータ軸との接合部側の一部はプラスチックで形成されていてもよい。
【0016】
【参考例2】
参考例2のモータを図4,5に示す。参考例2参考例1の発明の外周、すなわち、複合異方性磁石4の外周に(前記円筒状異方性希土類ボンド磁石と前記希土類焼結磁石の外周に)外接した円筒状希土類ボンド磁石5を有するモータである。
実施例2は、割れ、かけの恐れのある希土類焼結磁石42の飛散を強度の優れる希土類ボンド磁石で覆うため磁石の飛散防止性に優れる。
【0017】
複合異方性磁石4の外周に円筒状希土類ボンド磁石5を外接することにより、非磁性SUSリングを使用するのに比べ、自ら発生磁束を有する点で優れる。また、軟磁性もしくは半硬質材料を使用するのに比べ、モータが低電磁音で、材料のヒステリシスロスが低い点で優れる。
この場合、円筒状希土類ボンド磁石5の磁石粉末原料は、等方性磁石粉末でも異方性磁石粉末でもよい。また、円筒状希土類ボンド磁石5の異方化のための磁場配向が無くてもよい。本参考例2の場合、等方性磁石粉末を使用した円筒状希土類ボンド磁石5を実施例2のような配置で着磁用金型にセットして、着磁することにより円筒状希土類ボンド磁石を極異方配向で着磁して使用している。
本実施例2の構成により、高トルク、低電磁音、低コギングトルク、及び、低渦電流損失に加え、更に、焼結磁石の高い飛散防止性と低ヒステリシスロスを同時に満足するモータ、モータ用ロータ、及び、複合異方性磁石を達成することができる。
【0018】
次に、実施例の態様を示す。希土類焼結磁石の飛散防止性を更に向上させるには、図6に示すように、参考例2の構造において更に、凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石41と希土類焼結磁石42の複合体である複合異方性磁石4と円筒状希土類ボンド磁石5の間に飛散防止用ネット6を配設すると、円筒状希土類ボンド磁石5中に飛散防止用ネット6が埋め込まれた状態にあることによって、高トルク、低電磁音、低コギングトルク、及び、低渦電流損失に加え、更に、焼結磁石の高い飛散防止性と低ヒステリシスロスを同時に満足するモータ、モータ用ロータ、及び、リング状磁石を達成することができる。
【0019】
本実施例において更にモータのトルク特性を向上させるには、前記円筒状希土類ボンド磁石5を円筒状異方性希土類ボンド磁石とし、極異方性配向もしくはラジアル異方性配向することが好ましい。図7に示すように、前記円筒状希土類ボンド磁石5を異方性希土類ボンド磁石とし、かつ、極異方性配向した場合には、更なる高トルク化を達成でき、低コギングトルクを維持できる。これは、複合異方性磁石からの表面磁束成分を有効に取り出すことができるからである。その他、円筒状希土類ボンド磁石5は、等方性希土類ボンド磁石を使用したり、異方性希土類ボンド磁石を使用した場合には、無配向、アキシャル配向等でしてもよい。実施例の場合、着磁は、着磁用金型に図5,7に示すように磁石をセットして極異方性配向に沿った外部磁場を形成するように着磁する。
【0020】
【本発明の効果】
円筒状のステータと、ステータ内に配設されたロータとからなり、ロータはロータ鉄心とロータ鉄心の外周面に密着する、多磁極の極異方性配向を有し、かつ、前記各磁極部に凹部を有する凹部付きで、かつ、最大磁気エネルギー積で14MGOe以上である円筒状異方性希土類ボンド磁石と、前記凹部に配設される希土類焼結磁石との複合体(以下、複合異方性磁石と記す)であって、前記異方性希土類ボンド磁石の外周面と希土類焼結磁石の外周面は、一体となって円筒状となっている複合異方性磁石と、前記複合異方性磁石の外周に外接した円筒状希土類ボンド磁石と、前記複合異方性磁石と前記円筒状希土類ボンド磁石の間に飛散防止用ネットを配設されてなり、前記希土類焼結磁石の電気角(円筒状の外周)方向の幅wは、磁極間距離lに対して、X値=w/lが1/10≦w/l≦3/10であり、前記希土類焼結磁石の径方向の厚さrは、凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石の径方向の厚さtに対して、Y値=r/tが1/10≦r/t≦3/10であるモータで構成することにより、インナーロータタイプのモータにおいて高トルク、低電磁音、低コギングトルク低渦電流損失と飛散防止効果を同時に満足する非常に優れたモータ、モータ用ロータ、及び、リング状磁石を提供できることにある。
更に、円筒状のロータと、ロータ内に配設されたステータとからなり、ロータはロータ鉄部とロータ鉄部の内周面に密着する多磁極の極異方性配向を有し、かつ、前記各磁極部に凹部を有する凹部付きで、かつ、最大磁気エネルギー積で14MGOe以上である円筒状異方性希土類ボンド磁石と、前記凹部に配設される希土類焼結磁石との複合体(以下、複合異方性磁石と記す)であって、前記異方性希土類ボンド磁石の内周面と希土類焼結磁石の内周面は、一体となって円筒状となっている複合異方性磁石と、前記複合異方性磁石の内周に外接した円筒状希土類ボンド磁石と、前記複合異方性磁石と前記円筒状希土類ボンド磁石の間に飛散防止用ネットを配設されてなり、前記希土類焼結磁石の電気角(円筒状の外周)方向の幅wは、磁極間距離lに対して、X値=w/lが1/10≦w/l≦3/10であり、前記希土類焼結磁石の径方向の厚さrは、凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石の径方向の厚さtに対して、Y値=r/tが1/10≦r/t≦3/10であるモータで構成することにより、アウターロータタイプのモータにおいて高トルク、低電磁音、低コギングトルク、低渦電流損失と飛散防止効果を同時に満足する非常に優れたモータ、モータ用ロータ、及び、リング状磁石を提供できることにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のモータの断面図
【図2】本発明の実施例1のモータの拡大断面図
【図3】本発明の実施例1の複合異方性磁石の磁場配向を示す拡大断面図
【図4】本発明の実施例2のモータの断面図
【図5】本発明の実施例2のモータの拡大断面図
【図6】本発明の実施例2の変形態様である飛散防止用ネットを使用した場合のモータの拡大断面図
【図7】本発明の実施例2の複合異方性磁石の磁場配向を示す拡大断面図
【図8】従来技術のIPMモータの断面図
【図9】従来技術のSPMモータの断面図
【符号の説明】
2 ステータ 、3
ロータ、4 複合異方性磁石、5 円筒状希土類ボンド磁石、6 飛散防止用ネット、21 ステータ鉄心、22 コイル、31 ロータ軸、32 ロータ鉄心、41 凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石、42希土類焼結磁石

Claims (6)

  1. 円筒状のステータと、ステータ内に配設されたロータとからなり、
    ロータはロータ鉄心とロータ鉄心の外周面に密着する、多磁極の極異方性配向を有し、かつ、前記各磁極部に凹部を有する凹部付きで、かつ、最大磁気エネルギー積で14MGOe以上である円筒状異方性希土類ボンド磁石と、
    前記凹部に配設される希土類焼結磁石の複合体(以下、複合異方性磁石と記す)であって、前記異方性希土類ボンド磁石の外周面と希土類焼結磁石の外周面は、一体となって円筒状となっている複合異方性磁石と、
    前記複合異方性磁石の外周に外接した円筒状希土類ボンド磁石と、
    前記複合異方性磁石と前記円筒状希土類ボンド磁石の間に飛散防止用ネットを配設されてなり、
    前記希土類焼結磁石の電気角(円筒状の外周)方向の幅wは、磁極間距離lに対して、X値=w/lが1/10≦w/l≦3/10であり、
    前記希土類焼結磁石の径方向の厚さrは、凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石の径方向の厚さtに対して、Y値=r/tが1/10≦r/t≦3/10であることを特徴とするモータ。
  2. モータ内でステータ内に配設されるロータであって、前記ロータはロータ鉄心とロータ鉄心の外周面に密着する多磁極の極異方性配向を有し、かつ、前記各磁極部に凹部を有する凹部付きで、かつ、最大磁気エネルギー積で14MGOe以上であるリング状異方性希土類ボンド磁石と
    前記凹部に配設される希土類焼結磁石の複合体(以下、複合異方性磁石と記す)であって、前記異方性希土類ボンド磁石の外周面と希土類焼結磁石の外周面は、一体となって円筒状となっている複合異方性磁石と、
    前記複合異方性磁石の外周に外接した円筒状希土類ボンド磁石と、
    前記複合異方性磁石と前記円筒状希土類ボンド磁石の間に飛散防止用ネットを配設されてなり、
    前記希土類焼結磁石の電気角(円筒状の外周)方向の幅wは、磁極間距離lに対して、X値=w/lが1/10≦w/l≦3/10であり、
    前記希土類焼結磁石の径方向の厚さrは、凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石の径方向の厚さtに対して、Y値=r/tが1/10≦r/t≦3/10であることを特徴とするモータ用ロータ。
  3. モータ内でステータ内に配設されるロータ鉄心を有するロータに対して、前記ロータ鉄心の外周面に密着するように配置されるものであって、多磁極の極異方性配向を有し、かつ、前記各磁極部に凹部を有する凹部付きで、かつ、最大磁気エネルギー積で14MGOe以上であるリング状異方性希土類ボンド磁石と
    前記凹部に配設される希土類焼結磁石の複合体(以下、複合異方性磁石と記す)であって、前記異方性希土類ボンド磁石の外周面と希土類焼結磁石の外周面は、一体となって円筒状となっている複合異方性磁石と、
    前記複合異方性磁石の外周に外接した円筒状希土類ボンド磁石と、
    前記複合異方性磁石と前記円筒状希土類ボンド磁石の間に飛散防止用ネットを配設されてなり、
    前記希土類焼結磁石の電気角(円筒状の外周)方向の幅wは、磁極間距離lに対して、X値=w/lが1/10≦w/l≦3/10であり、
    前記希土類焼結磁石の径方向の厚さrは、凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石の径方向の厚さtに対して、Y値=r/tが1/10≦r/t≦3/10であることを特徴とするリング状磁石。
  4. 円筒状のロータと、ロータ内に配設されたステータとからなり、ロータはロータ鉄部とロータ鉄部の内周面に密着する多磁極の極異方性配向を有し、かつ、前記各磁極部に凹部を有する凹部付きで、かつ、最大磁気エネルギー積で14MGOe以上である円筒状異方性希土類ボンド磁石と、前記凹部に配設される希土類焼結磁石の複合体(以下、複合異方性磁石と記す)であって、前記異方性希土類ボンド磁石の内周面と希土類焼結磁石の内周面は、一体となって円筒状となっている複合異方性磁石と、前記複合異方性磁石の内周に外接した円筒状希土類ボンド磁石と、前記複合異方性磁石と前記円筒状希土類ボンド磁石の間に飛散防止用ネットを配設されてなり、前記希土類焼結磁石の電気角(円筒状の外周)方向の幅wは、磁極間距離lに対して、X値=w/lが1/10≦w/l≦3/10であり、前記希土類焼結磁石の径方向の厚さrは、凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石の径方向の厚さtに対して、Y値=r/tが1/10≦r/t≦3/10であることを特徴とするモータ。
  5. モータ内でステータの外周に配設されるロータであって、前記ロータはロータ鉄部とロータ鉄部内周面に密着する多磁極の極異方性配向を有し、かつ、前記各磁極部の内周面に凹部を有する凹部付きで、かつ、最大磁気エネルギー積で14MGOe以上であるリング状異方性希土類ボンド磁石と前記凹部に配設される希土類焼結磁石の複合体(以下、複合異方性磁石と記す)であって、前記異方性希土類ボンド磁石の内周面と希土類焼結磁石の内周面は、一体となって円筒状となっている複合異方性磁石と、前記複合異方性磁石の内周に外接した円筒状希土類ボンド磁石と、前記複合異方性磁石と前記円筒状希土類ボンド磁石の間に飛散防止用ネットを配設されてなり、前記希土類焼結磁石の電気角(円筒状の外周)方向の幅wは、磁極間距離lに対して、X値=w/lが1/10≦w/l≦3/10であり、前記希土類焼結磁石の径方向の厚さrは、凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石の径方向の厚さtに対して、Y値=r/tが1/10≦r/t≦3/10であることを特徴とするモータ用ロータ。
  6. モータ内でステータの外周に配設され、ロータ鉄部を有するロータに対して、前記ロータ鉄部の内周面に密着するように配置されるものであって、多磁極の極異方性配向を有し、かつ、前記各磁極部の内周面に凹部を有する凹部付きで、かつ、最大磁気エネルギー積で14MGOe以上であるリング状異方性希土類ボンド磁石と前記凹部に配設される希土類焼結磁石の複合体(以下、複合異方性磁石と記す)であって、前記異方性希土類ボンド磁石の内周面と希土類焼結磁石の内周面は、一体となって円筒状となっている複合異方性磁石と、前記複合異方性磁石の内周に外接した円筒状希土類ボンド磁石と、前記複合異方性磁石と前記円筒状希土類ボンド磁石の間に飛散防止用ネットを配設されてなり、
    前記希土類焼結磁石の電気角(円筒状の外周)方向の幅wは、磁極間距離lに対して、X値=w/lが1/10≦w/l≦3/10であり、前記希土類焼結磁石の径方向の厚さrは、凹部付き円筒状異方性希土類ボンド磁石の径方向の厚さtに対して、Y値=r/tが1/10≦r/t≦3/10であることを特徴とするリング状磁石。
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