JP2019113340A - 給湯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度検出器としてのサーミスタを備える給湯装置において、温度検出感度の確保しながら、サーミスタの断線を検知することが可能な構成を提供する。【解決手段】抵抗切換回路70は、電源配線51および接地配線52間に、ノードN1を経由してサーミスタ8と直列に接続される。制御部は、ノードN1の電圧に基づいて、給湯回路の温度を検出するとともに、サーミスタの断線を検知する。抵抗切換回路70は、第1の電気抵抗値と、第1の電気抵抗値よりも高い第2の電気抵抗値との一方を選択的に有するように構成される。制御部は、抵抗切換回路70が第1の電気抵抗値を有する状態でのノードN1の電圧が、サーミスタ8の断線を検知するための電圧範囲に含まれるときには、抵抗切換回路70が第2の電気抵抗値を有する状態での所定のノードの電圧に基づいて、サーミスタ8の断線を検知する。【選択図】図4

Description

本発明は給湯装置に関し、より特定的には、温度検出器としてのサーミスタを備える給湯装置に関する。
従来より温度検出器として、温度上昇に対して電気抵抗値が変化する特性を有するサーミスタが用いられている。
特開2014−153112号公報(特許文献1)には、一端が接地電圧に接続されたサーミスタの他端と電源電圧との間にプルアップ用の抵抗を設けることで、抵抗とサーミスタとの接続ノードに、サーミスタの電気抵抗値に応じたセンサ電圧を発生させるように構成された温度検出装置が記載されている。特許文献1は、プルアップ用の抵抗を、直列接続された2つの抵抗素子で構成し、該2つの抵抗素子のうち電源電圧側に設けられている抵抗素子に対してトランジスタを並列接続する。トランジスタのオンオフを切り換えてプルアップ用抵抗の抵抗値を切り換えることにより、温度に対するセンサ電圧の特性を第1の特性と第2の特性とに切り換えている。
特開2014−153112号公報
特許文献1の温度検出装置において、サーミスタは、温度上昇に応じて電気抵抗値が低下する特性を有するため、センサ電圧が温度が高くなるほど低くなる。特許文献1では、センサ電圧に基づいて算出される検出温度が高いときにはトランジスタをオンさせて、温度に対するセンサ電圧の特性を第1の特性とし、検出温度が低いときにはトランジスタをオフさせて、温度に対するセンサ電圧の特性を第2の特性とする。これにより、すべての温度領域でセンサ電圧が線形に近い特性になるようにして、温度の検出感度が良好になるようにしている。
しかしながら、サーミスタに断線が生じた場合には、プルアップ用の抵抗によってセンサ電圧が電源電圧レベルにプルアップされるため、センサ電圧から、サーミスタの断線が生じているのか、サーミスタは正常であって検出温度が低いのかを判別することが困難となる。そのため、検出温度が低いときに、サーミスタに断線が生じていると誤って判断されることが懸念される。あるいは、サーミスタに断線が生じているときに、検出温度が低いと誤って判断されることが懸念される。
この発明はこのような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、温度検出器としてのサーミスタを備える給湯装置において、温度検出感度の確保しながら、サーミスタの断線を検知することが可能な構成を提供することである。
この発明のある局面では、給湯装置は、給湯回路と、給湯回路を加熱するための加熱部と、サーミスタと、抵抗切換回路と、制御部とを備える。サーミスタは、給湯回路に配置され、温度上昇に応じて電気抵抗値が変化する特性を有する。抵抗切換回路は、所定の電圧差を有する電源配線および接地配線間に、所定のノードを経由してサーミスタと直列に接続される。制御部は、所定のノードの電圧に基づいて、給湯回路の温度を検出するとともに、サーミスタの断線を検知するように構成される。抵抗切換回路は、第1の電気抵抗値と、第1の電気抵抗値よりも高い第2の電気抵抗値とを選択可能に構成される。制御部は、抵抗切換回路が第1の電気抵抗値を有する状態での所定のノードの電圧が、サーミスタの断線を検知するための電圧範囲に含まれるときには、抵抗切換回路が第2の電気抵抗値を有する状態での所定のノードの電圧に基づいて、サーミスタの断線を検知する。
上記給湯装置によれば、抵抗切換回路が第1の電気抵抗値(低抵抗)を有するときの検出電圧を用いて、給湯回路の加熱時における温度検出を高精度で行なうことができるともに、検出電圧が断線検知のための電圧範囲に含まれるときには、抵抗切換回路が第2の電気抵抗値(高抵抗)を有するときの検出電圧に基づいて、サーミスタの断線を検知することができる。したがって、給湯回路の温度の高低によらず、サーミスタによる温度検出と、サーミスタにおける断線検知とを両立させることができ、結果的にサーミスタによる温度検出感度を確保しながら、サーミスタの断線を検知することが可能となる。
好ましくは、抵抗切換回路は、制御部からの制御信号に基づいて、第1の電気抵抗値と、第2の電気抵抗値とを周期的に切り換えるように構成される。
このように構成すると、サーミスタによる温度検出と、サーミスタにおける断線検知とが交互に繰り返し実行されるため、サーミスタに生じた断線を早期に検知できる。また、サーミスタに断線が生じていないことが保証された状態で温度検出を行なうことができるため、温度検出感度を向上させることができる。
好ましくは、抵抗切換回路は、第1の期間において第1の電気抵抗値を有し、第1の期間とは異なる第2の期間において第2の電気抵抗値を有するように構成される。制御部は、第1の期間および第2の期間を交互に切り換えるとともに、第1の期間および第2の期間の各々において、切り換え時点から所定時間が経過したタイミングにおける所定のノードの電圧を取得する。
これによると、第1の期間ではサーミスタによる温度検出が行なわれ、第2の期間ではサーミスタにおける断線検知が行なわれる。第1および第2の期間の各々では、電圧レベルが安定している状態での所定のノードの電圧に基づいて、温度検出または断線検知が行なうことができるため、温度検出感度および断線検知の精度を高めることができる。
好ましくは、抵抗切換回路は、第1の電気抵抗値を有する場合において、所定のノードの電圧が、サーミスタの断線を検知するための電圧範囲に含まれるときには、制御部からの制御信号に基づいて、第2の電気抵抗値に切り換える。
これによると、サーミスタによる温度検出の実行時において、サーミスタに断線が生じた可能性があると判断される場合には、抵抗切換回路を高電気抵抗値で動作させることで、断線を検知することができる。したがって、サーミスタによる温度検出と、サーミスタにおける断線検知とを効率的に両立させることができる。
好ましくは、抵抗切換回路は、電源配線および所定のノードの間に接続され、サーミスタは、所定のノードおよび接地配線の間に接続される。サーミスタの断線を検知するための電圧範囲は、電源配線の電圧を含むように設定される。このように構成すると、抵抗切換回路がプルアップ抵抗として機能する場合において、温度検出感度を確保しながら、サーミスタにおける断線を検知することができる。
好ましくは、抵抗切換回路は、電源配線および所定のノードに間に直列接続される、第1の抵抗素子およびスイッチ素子と、電源配線および所定のノードの間に、第1の抵抗素子およびスイッチ素子と並列に接続される第2の抵抗素子とを含む。第1の抵抗素子は、第2の抵抗素子に比べて電気抵抗値が低い。抵抗切換回路は、スイッチ素子がオン状態であるときに第1の電気抵抗値を有し、スイッチ素子がオフ状態であるときに第2の電気抵抗値を有する。このように構成すると、簡易な回路構成によって、プルアップ抵抗型の抵抗切換回路を実現することができる。
好ましくは、抵抗切換回路は、電源配線および所定のノードの間に接続される第1の抵抗素子と、電源配線および第1の抵抗素子の間に接続される第2の抵抗素子と、第2の抵抗素子と並列に接続されるスイッチ素子とを含む。第1の抵抗素子は、第2の抵抗素子に比べて電気抵抗値が低い。抵抗切換回路は、スイッチ素子がオン状態であるときに第1の電気抵抗値を有し、スイッチ素子がオフ状態であるときに第2の電気抵抗値を有する。
このように構成すると、簡易な構成によって、プルアップ抵抗型の抵抗切換回路を実現することができる。また、複数のサーミスタの間で、第2の抵抗素子およびスイッチ素子を共用することができるため、回路の小型化および低コスト化が可能となる。
好ましくは、サーミスタは、電源配線および所定のノードに間に接続され、抵抗切換回路は、所定のノードおよび接地配線の間に接続される。サーミスタの断線を検知するための電圧範囲は、接地配線の電圧を含むように設定される。このように構成すると、抵抗切換回路がプルダウン抵抗として機能する場合において、温度検出感度を確保しながら、サーミスタにおける断線を検知することができる。
好ましくは、抵抗切換回路は、所定のノードおよび接地配線の間に直列接続される、第1の抵抗素子およびスイッチ素子と、所定のノードおよび接地配線の間に接続される第2の抵抗素子とを含む。第1の抵抗素子は、第2の抵抗素子に比べて電気抵抗値が低い。抵抗切換回路は、スイッチ素子がオン状態であるときに第1の電気抵抗値を有し、スイッチ素子がオフ状態であるときに第2の電気抵抗値を有する。このように構成すると、簡易な構成によって、プルダウン抵抗型の抵抗切換回路を実現することができる。
好ましくは、給湯回路は、加熱部からの熱によって湯水を加熱するための熱交換器を含む。制御部は、所定のノードの電圧に基づいて検出される給湯回路の温度に基づいて、熱交換器内における缶石詰りの発生を検知する。このように構成すると、サーミスタの検出温度を用いて缶石詰りの発生を高精度に検知することができるとともに、サーミスタの断線を検知することができる。
この発明によれば、温度検出器としてのサーミスタを備える給湯装置において、温度検出感度の確保しながら、サーミスタの断線を検知することが可能な構成を提供することができる。
本発明の実施の形態に従う給湯装置の概略構成図である。 サーミスタを用いた温度検出回路の比較例の構成を説明する回路図である。 図2に示された比較例の温度検出回路のノードに生じる検出電圧と検出温度との関係を概念的に説明するための図である。 本実施の形態に従う温度検出回路の構成を説明する回路図である。 図4に示された温度検出回路のノードに生じる検出電圧と検出温度との関係を概念的に説明するための図である。 図4に示された温度検出回路の動作の第1態様を説明するための概念的な波形図である。 缶石詰りの判定を含めた給湯装置の処理を説明するためのフローチャートである。 図4に示された温度検出回路の動作の第2の態様を説明するための概念的な波形図である。 缶石詰りの判定を含めた給湯装置の処理を説明するためのフローチャートである。 本実施の形態に従う温度検出回路の第1の変形例の構成を説明する回路図である。 図10に示された温度検出回路のノードN1に生じる検出電圧と検出温度との関係を概念的に説明するための図である。 本実施の形態に係る温度検出回路の第2の変形例の構成を説明する回路図である。 図12に示された温度検出回路のノードN1に生じる検出電圧と検出温度との関係を概念的に説明するための図である。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、図中の同一または相当する部分には同一符号を付して、その説明は原則的に繰返さないものとする。
図1は、本発明の実施の形態に従う給湯装置20の概略構成図である。
図1を参照して、給湯装置20は、ケース1、缶体2、温度検出器であるサーミスタ8、制御部10、表示部11、電源プラグ12、流量センサ13、流量調整弁14、配管180a,180b,180c、およびガス配管190を備える。なお、図1中の矢印は、流体の流れる方向を示す。流体は、湯、水および熱交換器3の缶石を洗浄するための洗浄モードにおける洗浄液を含む。
ケース1内には、缶体2、制御部10、表示部11、流量センサ13、流量調整弁14、配管180a,180b,180cが配置されている。缶体2内には、熱交換器3、バーナ4および送風ファン5が設けられている。缶体2には排気口2aおよび吸気口(図示せず)が設けられている。
熱交換器3は、バーナ4からの熱によって湯水を含む流体を加熱する。具体的には、熱交換器3は、バーナ4で発生する燃焼ガスとの間で熱交換を行なうように構成される。図1の例では、熱交換器3は、複数の板状のフィンと、複数のフィンを貫通する伝熱管とを有するフィンアンドチューブ型の構造を採用している。ただし、熱交換器3は、フィンアンドチューブ型に限定されない。図1では、熱交換器3および配管180a,180b,180cを含む各部により「給湯回路」が構成される。バーナ4は、給湯回路を加熱する「加熱部」の一実施例に対応する。
バーナ4は、燃料ガスを燃焼させることにより燃焼ガスを生じさせる。バーナ4には、ガス配管190が接続されている。ガス配管190にはガス弁6が取り付けられている。バーナ4の上方には点火プラグ7が配置されている。点火プラグ7により、バーナ4に設けられたターゲットの間で点火スパークが生じると、バーナ4から噴き出された燃料空気混合気に火炎が生じる。
送風ファン5は、バーナ4に対して燃焼に必要な空気を供給する。送風ファン5は、ファン用モータ9により駆動されて回転可能に構成される。送風ファン5は、吸気口からの空気を缶体2の内部に導入し、燃焼に用いられた空気を排気口2aから外部に排出する。
サーミスタ8は、熱交換器3の出口に配置され、熱交換器3の出口から出湯された直後の湯の温度である出口温度(以下、缶体温度とも称する)を検出する。以下では、サーミスタ8は、温度上昇に応じて電気抵抗値が低下する特性を有する、いわゆるNTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスタであるものとして説明する。サーミスタ8は、給湯回路に配置されて給湯回路を検出するための「サーミスタ」の一実施例に対応する。
サーミスタ8によって検出された缶体温度を用いると、熱交換器3内における缶石詰りの発生を検知することができる。詳細には、熱交換器3の配管内部に缶石が付着すると、熱交換器3の正常な伝熱が損なわれ、伝熱効率が低下する。これにより、熱交換器3の保有熱量が増加して、給湯運転を停止したときの後沸き温度が上昇する。したがって、サーミスタ8の検出温度が高いほど、缶石の付着量が多いと推定することができる。そこで、本実施の形態では、制御部10は、サーミスタ8の検出温度と所定の閾値とを比較し、比較結果に基づいて缶石詰りの程度(缶石付着量)を判定する。
なお、サーミスタ8は、熱交換器3の下流の出湯配管180bに取り付けられていてもよく、熱交換器3内の伝熱管に取り付けられていてもよい。また、缶石詰りの発生を検知するための手段としては、缶体温度を検出するサーミスタ8以外に、たとえば、熱交換器3の下流における缶石詰りに起因した湯水の流量の減少を検出するものを用いてもよい。
配管180a,180b,180cは、熱交換器3を経由して上記の流体を流すように構成される。具体的には、配管180aは給水配管180aに対応し、配管180bは出湯配管180bに対応し、配管180cはバイパス配管180cに対応する。
給水配管180aは、熱交換器3の給水側に接続され、配管入口22Aからの流体(水など)を熱交換器3(より特定的には伝熱管)に供給する。
出湯配管180bは、熱交換器3の出湯側に接続され、熱交換器3からの流体を配管出口23Aを通じて外部に送出する。
バイパス配管180cは、給水配管180aと出湯配管180bとを接続することで、給水配管180aからの水を含む流体をバイパスさせて出湯配管180bに導くように構成される。バイパス配管180cには、バイパス流量調整弁15が接続されている。バイパス流量調整弁15は、バイパス配管180cの湯水を含む流体の流量等の流れを調整する。
流量調整弁14は、出湯配管180bとバイパス配管180cとの合流点よりも下流側に設けられている。流量調整弁14は、配管出口23Aからの流体の送出量を調整する。流量調整弁14およびバイパス流量調整弁15は、完全に締め切ることで遮断弁としても機能する。流量調整弁14およびバイパス流量調整弁15は、たとえばステッピングモータによって開度が調整される。
表示部11は、制御部10により情報を表示するように制御される。表示される情報は、缶石詰りの発生が検知された場合のエラー、および缶石の洗浄モードに関する情報を含む。図1の例では、表示部11は給湯装置20に搭載されているが、給湯装置20を遠隔操作可能なリモートコントローラ(図示せず)に表示部11が搭載されていてもよい。また、情報を音声出力するためのスピーカが設けられてもよい。
制御部10は、電源プラグ12を介して給湯装置20に供給される電力を各部に出力する。制御部10は、図示しないマイクロコンピュータおよびメモリを含む。メモリはROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などの揮発性および不揮発性の記憶媒体を含む。
制御部10は、メモリに記憶された所定プログラムを実行することにより、給湯装置20の構成機器の動作を制御する。たとえば、制御部10は、バーナ4の作動(燃焼)/停止およびバーナ4への燃料ガス供給量を制御するとともに、送風ファン5の作動/停止ならびに作動時のファン回転数を制御する。
制御部10は、また、缶石詰りの発生を検知したときに、表示部11にエラーを出力する。エラーが出力された後に、制御部10は、バーナ4の燃焼動作を禁止するように各部を制御する。さらに、制御部10は、給湯装置20に対して洗浄モードを開始するための開始操作を受け付けたとき、洗浄液により熱交換器3内を洗浄するための洗浄モードを開始するように各部を制御する。なお、制御部10は、洗浄モードが終了すると、エラー報知の履歴を消去するとともに、バーナ4の燃焼動作の禁止を解除することができる。
次に、サーミスタ8を用いた温度検出について詳細に説明する。まず、図2および図3を用いて、サーミスタ8を用いた温度検出回路の比較例の構成を説明する。
図2は、サーミスタ8を用いた温度検出回路の比較例の構成を説明する回路図である。
図2を参照して、比較例に従う温度検出回路100は、サーミスタ8と、抵抗素子R1とを有する。抵抗素子R1は、所定の電源電圧Vccを供給する電源配線51と、接地電圧GNDを供給する接地配線52との間に、ノードN1を経由してサーミスタ8と電気的に直列接続される。ノードN1は、制御部10の入力ポート31に対して電気的に接続されている。
なお、図2に示すように、比較例に従う温度検出回路100は、複数のサーミスタ8を有していてもよい。複数のサーミスタ8には、缶体温度を検出するためのサーミスタ8以外に、たとえば、バーナ4に配置されて、バーナ4の作動時における温度を検出するためのサーミスタが含まれる。各サーミスタ8は、電源配線51と接地配線52との間に、対応するノードN1〜N3を経由して抵抗素子R1と電気的に直列接続される。以下では、抵抗素子R1の電気抵抗値についても、R1と表記する。
すなわち、比較例に従う温度検出回路100では、電源配線51および接地配線52の間に、抵抗素子R1による電気抵抗値R1と、サーミスタ8とが直列に接続される。ここで、サーミスタ8の電気抵抗値Rthを用いて、ノードN1の電圧V1(以下、検出電圧V1とも称する)は、下記(1)式で示される。
V1=Vcc・Rth/(Rth+R1) …(1)
制御部10は、入力ポート31への入力電圧をアナログ/デジタル変換することにより、入力ノードN1に生じた検出電圧V1を取得することができる。制御部10には、サーミスタ8についての、検出温度Tthと、検出温度に応じて変化する検出電圧V1との間の特性関係を示すデータが予め記憶されている(図3参照)。この特性関係は、サーミスタ8についての、検出温度に応じて変化する電気抵抗値Rthから、式(1)に従って検出電圧V1を算出することで取得することができる。したがって、制御部10は、上記関係を参照することによって、検出電圧V1に基づいて、サーミスタ8による検出温度Tth(すなわち、缶体温度)を取得することができる。
図3は、図2に示された比較例の温度検出回路100のノードN1に生じる検出電圧V1と検出温度Tthとの関係を概念的に説明するための図である。図3の縦軸は検出電圧V1を示し、図3の横軸は検出温度Tthを示す。図3には、サーミスタ8の検出可能温度範囲が10℃〜300℃であるときの検出電圧V1の温度特性が例示されている。
上述したように、サーミスタ8は、NTCサーミスタであり、温度上昇に対して電気抵抗値Rthが低下する特性を有する。以下の説明では、検出温度Tth=10℃のときの電気抵抗値Rth=480kΩであり、検出温度Tth=300℃のときの電気抵抗値Rth=0.17kΩであるとする。
検出温度Tthが高くなるに従ってサーミスタ8の電気抵抗値Rthが小さくなると、式(1)におけるRth/(Rth+R1)の大きさが小さくなる。その結果、図3に示すように、検出温度Tthが高くなるに従って検出電圧V1が低下する。図2に示された比較例の温度検出回路100において、電源電圧Vcc=5V、抵抗素子R1の電気抵抗値R1=2.7kΩとして、式(1)に従って検出電圧V1を求めた場合、検出温度Tth=10℃のときの検出電圧V1=4.97Vとなり、検出温度Tth=300℃のときの検出電圧V1=0.30Vとなる。
このように、検出温度Tthが10℃付近では、サーミスタ8の電気抵抗値Rthが抵抗素子R1の電気抵抗値R1(2.7kΩ)よりも十分に大きくなるため(Rth>>R1)、検出電圧V1は電源電圧Vccレベルに近い値を示すことになる。その一方で、検出温度Tthが300℃付近では、サーミスタ8の電気抵抗値Rthが抵抗素子R1の電気抵抗値(2.7kΩ)よりも十分に小さくなるため(Rth<<R1)、検出電圧V1は接地電圧GNDレベル(0V)に近い値を示すことになる。
なお、熱交換器3内における缶石詰りの発生を検知するためにサーミスタ8によって検出された缶体温度を用いる場合、燃焼時の缶体温度を検出するため、サーミスタ8の検出対象温度が比較的高温(たとえば、100℃〜300℃程度)となる。したがって、缶石詰りを適切に検知するためには、高温領域における温度検出感度が重要となる。
ここで、比較例の温度検出回路100において、サーミスタ8に断線が生じた場合を考える。この場合、ノードN1と接地配線52とが電気的に切り離され、ノードN1の電圧V1は、抵抗素子R1によって電源電圧Vccレベルにプルアップされることになる。これによれば、図3に示すように、電源電圧Vcc付近(電源電圧Vccを含む)に断線検知のための電圧範囲を設定しておき、検出電圧V1がこの電圧範囲に含まれていれば、サーミスタ8の断線を検知することができる。
しかしながら、一方で、サーミスタ8の電気抵抗値Rthが抵抗素子R1の電気抵抗値R1に比べて十分に大きい場合には、すなわち、検出温度が低い場合には、サーミスタ8に断線が生じていなくても、検出電圧V1が電源電圧Vccレベルに近い値を示すことがある。図3の例では、検出温度Tthが10℃付近のときに、検出電圧V1が電源電圧Vccレベルを示しており、上述した断線検知のための電圧範囲内に含まれることになる。このような場合、制御部10においては、検出電圧V1から、サーミスタ8の断線が生じているのか、サーミスタ8は正常であって検出温度が低いのかを判別することが困難となる。そのため、検出温度が低いときに、サーミスタ8に断線が生じていると誤って判断されることが懸念される。あるいは、サーミスタ8に断線が生じているときに、検出温度が低いと誤って判断されることが懸念される。
このような誤った判断を防ぐためには、サーミスタ8に直列接続される抵抗素子R1の電気抵抗値R1を、サーミスタ8の電気抵抗値Rthが取り得る最大値に匹敵する大きさにすることが考えられる。
しかしながら、これによると、検出温度が低いときの検出電圧V1を電源電圧Vccレベルよりも下げることができる一方で、検出温度の上昇に伴ってサーミスタ8の電気抵抗値Rthが低下すると、電気抵抗値Rthが抵抗素子R1の電気抵抗値R1よりも十分に小さくなるため、式(1)におけるRth/(Rth+R1)が0に収束することになる。その結果、検出温度が高くなるにつれて、検出電圧V1が接地電圧GNDレベル付近に貼り付いてしまう。そのため、高温領域においては、温度変化に対して検出電圧V1に有意な変化が見られず、結果的にサーミスタ8の温度検出感度が低下することが懸念される。そして、高温領域での温度検出感度が低下することにより、缶体詰りの発生を適切に検知できなくなることが懸念される。
したがって、本発明の実施の形態では、以下に説明するように温度検出回路を構成する。
図4は、本実施の形態に従う温度検出回路50の構成を説明する回路図である。
図4を参照して、本実施の形態に従う温度検出回路50は、サーミスタ8と、抵抗切換回路70とを含む。抵抗切換回路70は、電源配線51と接地配線52との間に、ノードN1を経由して、サーミスタ8と電気的に直列接続される。
抵抗切換回路70は、電源配線51およびノードN1の間に直列接続されたトランジスタQ1および抵抗素子R1と、電源配線51およびノードN1の間に接続された抵抗素子R2とを有する。トランジスタQ1および抵抗素子R1は、抵抗素子R2に対して電気的に並列接続されている。抵抗素子R1は、抵抗素子R2よりも電気抵抗値が低くなるように設計される。なお、以下では、抵抗素子R1,R2の電気抵抗値についても、それぞれR1,R2と表記する(R1<R2)。
なお、本実施の形態に従う温度検出回路50は、複数のサーミスタ8を有していてもよい。各サーミスタ8は、電源配線51と接地配線52との間に、対応するノードN1〜N3を経由して抵抗切換回路70と電気的に直列接続される。
トランジスタQ1は、たとえばpnpトランジスタで構成される。トランジスタQ1のオフ時には、抵抗切換回路70による、電源配線51およびノードN1間の電気抵抗値Rc=R2となる。一方で、トランジスタQ1のオン時には、抵抗切換回路70による電気抵抗値Rcは、抵抗素子R1およびR2の並列接続によって得られる合成抵抗値Rs=R1・R2/(R1+R2)となる(Rc=Rs)。Rs=R2・1/(1+R2/R1)と変形できるから、Rs<R2であることが理解される。また、Rs=R1・1/(1+R1/R2)とも変形できるから、Rs<R1であることが理解される。さらにR1<<R2であれば、Rs≒R1となる。以下の説明では、抵抗素子R1の電気抵抗値R1=2.7kΩとし、抵抗素子R2の電気抵抗値R2=560kΩとする(R1<<R2とする)。これによると、合成抵抗値Rs=2.68kΩとなる。
抵抗切換回路70は、トランジスタQ1のオンオフに応じて、電気抵抗値Rcが2段階(R2またはRs)に切り換えられるように構成される。上記のように、R1,R2を設計するので、R2>Rsである。すなわち、Rsは「第1の電気抵抗値」に対応し、R2は「第2の電気抵抗値」に対応する。また、抵抗切換回路70において、抵抗素子R1は「第1の抵抗素子」に対応し、抵抗素子R2は「第2の抵抗素子」に対応し、トランジスタQ1は「スイッチ素子」に対応する。また、ノードN1は「所定のノード」に対応する。
温度検出回路50では、電源配線51および接地配線52の間に、抵抗切換回路70による電気抵抗値Rcと、サーミスタ8とが直列に接続される。したがって、ノードN1の電圧V1(検出電圧V1)は、下記(2)式で示される。
V1=Vcc・Rth/(Rth+Rc) …(2)
制御部10は、入力ポート31への入力電圧をアナログ/デジタル変換することにより、ノードN1に生じた検出電圧V1を取得することができる。制御部10には、サーミスタ8についての、検出温度Tthと、検出温度に応じて変化する検出電圧V1との間の特性関係を示すデータ(図5参照)が予め記憶されている。
トランジスタQ1のベース(制御電圧)は、制御部10の出力ポート34と電気的に接続される。制御部10は、出力ポート34に制御信号S1を出力する。トランジスタQ1のオンオフは、制御部10からの制御信号S1によって制御される。すなわち、抵抗切換回路70の電気抵抗値Rcは、制御部10からの制御信号S1によって2段階に切り換えられる。
図5は、図4に示された温度検出回路50のノードN1に生じる検出電圧V1と検出温度Tthとの関係を概念的に説明するための図である。図5の縦軸は検出電圧V1を示し、図5の横軸は検出温度Tthを示す。図5には、サーミスタ8の検出可能温度範囲が10℃〜300℃であるときの検出電圧V1の温度特性が例示されている。
図5において、波形k1はトランジスタQ1のオン時における検出電圧V1の温度特性を示し、波形k2はトランジスタQ1のオフ時における検出電圧V1の温度特性を示す。
上述したように、トランジスタQ1のオン時には、抵抗切換回路70の電気抵抗値Rc=Rs(第1の電気抵抗値)となる。電源電圧Vcc=5V、電気抵抗値Rs=2.68kΩとし、検出温度Tth=10℃におけるサーミスタ8の電気抵抗値Rth=480kΩとした場合、式(2)に従って、検出電圧V1=4.97Vとなる。また、検出温度Tth=300℃におけるサーミスタ8の電気抵抗値Rth=0.17kΩとした場合、検出電圧V1=0.30Vとなる。したがって、波形k1では、検出温度範囲(10℃〜300℃)において、4.97V〜0.30Vの電圧範囲で検出電圧V1が変化している。
一方、トランジスタQ1のオフ時には、抵抗切換回路70の電気抵抗値Rc=R2(第2の電気抵抗値)となる。電気抵抗値R2=560kΩとすると、式(2)に従って、検出温度Tth=10℃のときの検出電圧V1=2.31Vとなり、検出温度Tth=300℃のときの検出電圧V1=0.002Vとなる。したがって、波形k2では、検出温度範囲(10℃〜300℃)において、2.31V〜0.002Vの電圧範囲で検出電圧V1が変化している。
図5から分かるように、トランジスタQ1のオン時(波形k1)には、検出温度Tth=10℃付近において検出電圧V1が電源電圧Vccレベルに近い値を示しており、断線検知のための電圧範囲内に含まれることになる。したがって、上述したような、検出温度が低いときにおける誤った断線検知が懸念される。
これに対して、トランジスタQ1のオフ時(波形k2)には、検出温度Tth=10℃付近において検出電圧V1が電源電圧Vccよりも低く、断線検知のための電圧範囲から外れている。したがって、検出温度が低いときにおける誤った断線検知を回避することができる。その反面、トランジスタQ1のオフ時には、缶石詰りの発生を検知するために温度検出感度が必要とされる高温領域(100℃〜300℃)において、検出電圧V1が0V付近に貼り付いてしまうため、正確な温度検出が困難となっている。
そこで、本実施の形態では、トランジスタQ1のオン時における検出電圧V1を用いて温度検出を行ない、検出電圧V1が断線検知のための電圧範囲に含まれるような検出温度が低いときには、トランジスタQ1のオフ時における検出電圧V1を用いて断線検知を行なうようにする。言い換えれば、抵抗切換回路70の電気抵抗値Rc=Rs(第1の電気抵抗値)のときの検出電圧V1を用いて温度検出を行ない、検出電圧V1が断線検知のための電圧範囲に含まれるときには、抵抗切換回路70の電気抵抗値Rc=R2(第2の電気抵抗値)のときの検出電圧V1に基づいて、サーミスタ8の断線を検知することとする。これによれば、サーミスタ8による温度検出と、サーミスタ8における断線検知とを両立させることができ、結果的にサーミスタ8による温度検出感度を確保しながら、サーミスタ8の断線を検知することが可能となる。
なお、トランジスタQ1のオン時において、検出電圧V1が断線検知のための電圧範囲に含まれない場合には、トランジスタQ1をオフすることなく、温度検出とともに、サーミスタ8に断線が生じていないことを検知することができる。言い換えれば、トランジスタQ1のオン時において、検出電圧V1が断線検知のための電圧範囲に含まれている場合には、トランジスタQ1をオフすることで、検出温度が正当であるか、サーミスタ8に断線が生じているかを判別することが可能となる。
以下、図6および図7を用いて、本実施の形態に従う温度検出回路50の動作の第1の態様について説明する。
図6は、図4に示された温度検出回路50の動作の第1態様を説明するための概念的な波形図である。
図6を参照して、温度検出回路50では、制御部10からの制御信号S1によって、トランジスタQ1のオンオフが周期的に切り換えられる。具体的には、制御部10は、期間T1において、制御信号S1をL(論理ロー)レベルに設定し、期間T2において、制御信号S1をH(論理ハイ)レベルに設定する。期間T1およびT2は交互に繰り返される。期間T1,T2の長さは、たとえば0.5秒である。なお、期間T1と期間T2とは等しい長さであってもよいし、異なる長さであってもよい。
これにより、期間T1では、トランジスタQ1がオンすることにより、抵抗切換回路70の電気抵抗値Rc=Rsとなる。したがって、期間T1では、温度検出回路50のノードN1に生じる検出電圧V1は、図5の波形k1に示される温度特性を示すことになる。制御部10は、波形k1に示される関係を参照することによって、検出電圧V1に基づいて、サーミスタ8による検出温度Tth(すなわち、缶体温度)を取得することができる。
期間T1において、制御部10は、さらに、サーミスタ8による検出温度Tthを用いて、熱交換器3内に缶石詰りが発生しているか否かを判定することができる。具体的には、制御部10は、サーミスタ8の検出温度Tthが所定の閾値を超えると判定する毎に、メモリに格納された積算値に予め定められた値を加算する。なお、所定の閾値は、缶石が付着しているか否かを判定するための閾値となる缶体温度であり、たとえば190℃に設定される。制御部10は、検出温度Tthが閾値よりも高いと判定されると、積算値に予め定められた値を加算する。したがって、メモリの積算値は、検出温度Tthが閾値を超えると判定された回数に対応した値(回数値)を示す。制御部10は、メモリの積算値が規定値以上となったときに、缶石詰りの発生を判定する。
期間T2では、トランジスタQ1がオフすることにより、抵抗切換回路70の電気抵抗値Rc=R2となる。したがって、期間T2では、温度検出回路50のノードN1に生じる検出電圧V1は、図5の波形k2に示される温度特性を示すことになる。制御部10は、検出電圧V1に基づいて、サーミスタ8に生じた断線を検知することができる。具体的には、検出電圧V1が図5に示した断線検知のための電圧範囲に含まれている場合、制御部10は、サーミスタ8に断線が生じていると判定する。サーミスタ8の断線が検知されると、制御部10は、表示部11にエラーを出力する。エラーが出力された後、制御部10は、バーナ4の燃焼動作を禁止するように各部を制御する。
一方、期間T2において、検出電圧V1が当該電圧範囲に含まれていなければ、制御部10は、サーミスタ8に断線が生じていないと判定する。そして、期間T2の次の期間T1において、制御部10は、再び検出電圧V1に基づいて、サーミスタ8による検出温度Tthを取得する。
なお、期間T1における温度検出は、期間T2から期間T1に切り換えられた時点の直後でないことが好ましい。図6の例では、期間T2から期間T1への切り換え時点から所定時間が経過したタイミング(たとえば、期間T1の終盤)である時刻t1において、温度検出を行なうこととしている。期間T2から期間T1に切り換えられた時点の直後は、抵抗切換回路70の電気抵抗値Rsが切り換えられた直後でもあるため、ノードN1に生じる検出電圧V1が安定していないことによる。
同様の理由により、期間T2における断線検知は、期間T1から期間T2に切り換えられた時点の直後でないことが好ましい。図6の例では、期間T1から期間T2への切り換え時点から所定時間が経過したタイミング(たとえば、期間T2の終盤)である時刻t2において、断線検知を行なうこととしている。
以上説明したように、図6に示した第1態様においては、抵抗切換回路70の電気抵抗値RcをRsおよびR2の間で交互に切り換えることにより、サーミスタ8による温度検出と、サーミスタ8における断線検知とが交互に繰り返し実行される。したがって、サーミスタ8による温度検出と、サーミスタ8における断線検知とを両立させることができる。
本実施の形態に従う給湯装置20においては、第1の態様で得られたサーミスタ8による検出温度Tthを用いて、缶石詰りの発生を判定するように構成される。図7は、缶石詰りの判定を含めた給湯装置20の処理を説明するためのフローチャートである。図7のフローチャートは、制御部10にて所定の周期で繰り返し実行される。
図7を参照して、給湯装置20の電源プラグ12が図示しないコンセントに挿入されて電源供給が開始されると、燃焼許可が実施される。具体的には、制御部10は、バーナ4に燃焼を実施させる場合には、ファン用モータ9に電流を供給し、ガス弁6を開くとともに、点火プラグ7へ電流を流すように、各部を制御する。燃焼動作の禁止が解除されて、燃焼許可されると、燃焼が開始する。
制御部10は、ステップS01により燃焼許可を実施しながら、サーミスタ8による缶体温度を検出する。具体的には、制御部10は、ステップS02により、期間T1において、トランジスタQ1をオンすることにより、温度検出回路50における抵抗切換回路70の電気抵抗値Rc=Rsとする。制御部10は、ステップS03により、温度検出回路50のノードN1に生じる検出電圧V1に基づいて、サーミスタ8による検出温度Tth(缶体温度)を取得する。
制御部10は、ステップS04に進み、検出温度Tthが閾値よりも高いか否かを判定する。検出温度Tthが閾値よりも高い場合(S04のYES判定時)、制御部10は、ステップS05により、メモリに格納される積算値に予め定められた値を加算する。検出温度Tthが閾値以下である場合(S04のNO判定時)、制御部10は、ステップS05の処理をスキップする。
次に、制御部10は、ステップS06により、積算値が規定値以上であるか否かを判定する。積算値が規定値以上である場合(S06のYES判定時)、制御部10は、ステップS07により、缶石詰りの発生を検知し、ステップS08にて、表示部11にエラーを出力する。制御部10は、さらに、ステップS13により、燃焼禁止を実施する。具体的には、制御部10は、ガス弁6を閉鎖し、点火プラグ7への電流供給を停止し、送風ファンのモータへの電流供給を停止するように各部を制御する。燃焼禁止を実施するためには、制御部10は、少なくともファン用モータ9を停止させればよい。
ステップS06にて積算値が規定値より小さい場合(S06のNO判定時)、制御部10は、缶石詰りが発生していないと判定し、期間T1の終了後、期間T2に移行する。期間T2において、制御部10は、ステップS09により、トランジスタQ1をオフすることにより、温度検出回路50における抵抗切換回路70の電気抵抗値Rs=R2とする。制御部10は、ステップS10により、温度検出回路50のノードN1に生じる検出電圧V1に基づいて、サーミスタ8に断線が生じているか否かを判定する。
検出電圧V1が断線検知のための電圧範囲内に含まれる場合、制御部10は、サーミスタ8における断線の発生を検知し(S11のYES判定時)、ステップS12により、表示部11にエラーを出力する。制御部10は、さらに、ステップS13により、燃焼禁止を実施する。制御部10は、少なくともファン用モータ9を停止させる。
一方、検出電圧V1が断線検知のための電圧範囲に含まれていない場合、制御部10は、サーミスタ8に断線が生じていないと判定し(S11のNO判定時)、断線検知のための処理を終了する。制御部10は、期間T2の終了後、期間T1に移行する。
次に、図8および図9を用いて、本実施の形態に従う温度検出回路50の動作の第2の態様について説明する。
図8は、図4に示された温度検出回路50の動作の第2の態様を説明するための概念的な波形図である。
図8を参照して、温度検出回路50では、検出電圧V1に応じて、トランジスタQ1のオンオフが切り換えられる。具体的には、制御部10は、期間T1において、制御信号S1をLレベルに設定し、期間T2において、制御信号S1をHレベルに設定する。ただし、第2態様では、図6に示した第1態様とは異なり、期間T2は、期間T1に取得される検出電圧V1に応じて、一時的に設けられるものとする。期間T1,T2の長さは、たとえば0.5秒である。なお、期間T1と期間T2とは等しい長さであってもよいし、異なる長さであってもよい。
期間T1では、トランジスタQ1がオンすることにより、抵抗切換回路70の電気抵抗値RcはRsとなるため、検出電圧V1は、図5の波形k1に示される温度特性を示すことになる。したがって、制御部10は、波形k1に示される関係を参照することによって、検出電圧V1に基づいて、サーミスタ8による検出温度Tth(すなわち、缶体温度)を取得することができる。
第2態様では、期間T1において、制御部10は、検出電圧V1が断線検知のための電圧範囲に含まれているか否かを判定する。検出電圧V1が当該電圧範囲に含まれていない場合、制御部10は、サーミスタ8に断線が生じていないと判定する。一方、検出電圧V1が当該電圧範囲に含まれている場合には、制御部10は、サーミスタ8に断線が生じている可能性があると判断する。そこで、制御部10は、期間T1の終了後に期間T2に移行し、サーミスタ8における断線検知を行なう。
期間T2では、トランジスタQ1がオフすることにより、抵抗切換回路70の電気抵抗値RcはR2となる。検出電圧V1は、図5の波形k2に示される温度特性を示すことになる。制御部10は、検出電圧V1が断線検知のための電圧範囲に含まれている場合、サーミスタ8に断線が生じていると判定する。サーミスタ8の断線が検知されると、制御部10は、表示部11にエラーを出力する。エラーが出力された後に、制御部10は、バーナ4の燃焼動作を禁止するように各部を制御する。
一方、検出電圧V1が断線検知のための電圧範囲に含まれていなければ、制御部10は、サーミスタ8に断線が生じていないと判定し、期間T2の終了後に期間T1に移行する。期間T2の次の期間T1において、制御部10は、再び検出電圧V1に基づいて、サーミスタ8による検出温度Tthを取得する。
以上説明したように、図7に示した第2態様においては、検出電圧V1に応じて、抵抗切換回路70の電気抵抗値RcをRsおよびR2の間で切り換えることにより、サーミスタ8による温度検出においてサーミスタ8の断線の可能性ありと判断された場合にのみ、サーミスタ8における断線検知が行なわれる。したがって、サーミスタ8による温度検出と、サーミスタ8における断線検知とを効率的に両立させることができる。
本実施の形態に従う給湯装置20においては、第2の態様で得られたサーミスタ8による検出温度Tthを用いて、缶石詰りの発生を判定するように構成される。図9は、缶石詰りの判定を含めた給湯装置20の処理を説明するためのフローチャートである。図9のフローチャートは、図7に示したフローチャートに対して、ステップS021の処理を追加したものである。
図9を参照して、図7と同じステップS01により燃焼許可を実施しながら、サーミスタ8による缶体温度を検出する。制御部10は、図7と同じステップS02により、期間T1において、トランジスタQ1をオンすることにより、温度検出回路50における抵抗切換回路70の電気抵抗値Rc=Rsとする。
制御部10は、ステップS021により、温度検出回路50のノードN1に生じる検出電圧V1が、断線検知のための電圧範囲に含まれているか否かを判定する。検出電圧V1が当該電圧範囲に含まれていない場合(S021のNO判定時)、制御部10は、サーミスタ8に断線が生じていないと判定する。そして、制御部10は、図7と同じステップS03により、検出電圧V1に基づいて、サーミスタ8による検出温度Tth(缶体温度)を取得する。続いて、制御部10は、図7と同じステップS04からS13を実施することにより、検出温度Tthに基づいて缶石詰りの発生を判定することにより、缶石詰りの発生を検知する。
これに対して、ステップS021において、検出電圧V1が断線検知のための電圧範囲に含まれている場合(S021のYES判定時)、制御部10は、期間T1の終了後、期間T2に移行する。期間T2において、制御部10は、図7と同じステップS09により、トランジスタQ1をオフすることにより、温度検出回路50における抵抗切換回路70の電気抵抗値Rs=R2とする。そして、制御部10は、図7と同じステップS10からS13を実施することにより、検出電圧V1に基づいて、サーミスタ8における断線の発生を検知する。
なお、図7および図9に示した給湯装置20の処理において、缶石詰りの発生が検知されたときには、制御部10は、熱交換器3内を洗浄するための洗浄モードを開始するためのユーザ操作を受け付けると、洗浄モードを開始するように各部を制御する。具体的には、制御部10は、洗浄モードを開始すると、予め定められた時間、洗浄液による熱交換器3内の洗浄を実施する。このとき、給湯装置20に洗浄液を供給するために、缶石を除去するための洗浄液を貯留した水槽が準備される。給湯装置20の配管入口22Aには、水槽内の洗浄液を配管内に導入するためのパイプが接続され、給湯装置20の配管出口23Aには、給湯装置20内の配管および熱交換器3を通流した洗浄液を水槽内に排出するためのパイプが接続される。配管入口22Aに接続されるパイプには、水槽内の洗浄液を配管を経由して熱交換器3内に送るためのポンプが接続される。制御部10は、流量調整弁14を全開とし、バイパス流量調整弁15を全閉となるように制御するとともに、ポンプを駆動する。これにより、バイパス配管180cが遮断された状態で、多くの洗浄液を熱交換器3内部に供給することができる。なお、洗浄モードの終了時には、洗浄液に代えて水道水等の上水を給湯装置20に供給することで、配管および熱交換器3内に残留している洗浄液を外部に排出することができる。
次に、本実施の形態に従う温度検出回路50の変形例について説明する。
(温度検出回路の第1の変形例)
図10は、本実施の形態に従う温度検出回路50の第1の変形例の構成を説明する回路図である。
図10を参照して、第1の変形例に従う温度検出回路50は、サーミスタ8と、抵抗切換回路70とを含む。抵抗切換回路70は、電源配線51と接地配線52との間に、ノードN1を経由して、サーミスタ8と電気的に直列接続される。
第1の変形例に従う温度検出回路50は、サーミスタ8および抵抗切換回路70の接続関係が図4に示された温度検出回路50と異なる。第1の変形例では、サーミスタ8は電源配線51およびノードN1の間に接続され、抵抗切換回路70はノードN1および接地配線52の間に接続される。抵抗切換回路70の回路構成は、図4に示された抵抗切換回路70の回路構成と同じであるため、説明は繰返さない。
第1の変形例に従う温度検出回路50においては、サーミスタ8に断線が生じた場合、ノードN1と電源配線51とが電気的に切り離され、ノードN1の電圧V1は、抵抗切換回路70によって接地電圧GNDレベルにプルダウンされることになる。これによれば、図11に示すように、接地電圧GND付近(接地電圧GNDを含む)に断線検知のための電圧範囲を設定しておき、検出電圧V1がこの電圧範囲に含まれていれば、サーミスタ8の断線を検知することができる。
第1の変形例に従う温度検出回路50においても、図4に示された温度検出回路50と同様に、抵抗切換回路70は、トランジスタQ1のオンオフに応じて、電気抵抗値Rcが2段階(RsまたはR2)に切り換えられるように構成されている。ただし、抵抗切換回路70およびサーミスタ8の接続関係が図4とは反対であるため、ノードN1の電圧V1(検出電圧V1)は、下記(3)式で示される。
V1=Vcc・Rc/(Rth+Rc) …(3)
制御部10は、入力ポート31への入力電圧をアナログ/デジタル変換することにより、ノードN1に生じた検出電圧V1を取得することができる。制御部10には、サーミスタ8についての、検出温度Tthと、検出温度に応じて変化する検出電圧V1との間の特性関係を示すデータ(図11参照)が予め記憶されている。
図11は、図10に示された温度検出回路50のノードN1に生じる検出電圧V1と検出温度Tthとの関係を概念的に説明するための図である。図11の縦軸は検出電圧V1を示し、図11の横軸は検出温度Tthを示す。図11には、サーミスタ8の検出可能温度範囲が10℃〜300℃であるときの検出電圧V1の温度特性が例示されている。
図11において、波形k3はトランジスタQ1のオン時における検出電圧V1の温度特性を示し、波形k4はトランジスタQ1のオフ時における検出電圧V1の温度特性を示す。
第1の変形例では、トランジスタQ1のオン時には、抵抗切換回路70の電気抵抗値Rc=Rsとなる。電源電圧Vcc=5V、電気抵抗値Rs=2.68kΩ、検出温度Tth=10℃におけるサーミスタ8の電気抵抗値Rth=480kΩとした場合、式(3)に従って、検出電圧V1=0.03Vとなる。また、検出温度Tth=300℃におけるサーミスタ8の電気抵抗値Rth=0.17kΩとした場合、検出電圧V1=4.70Vとなる。したがって、波形k3では、検出温度範囲(10℃〜300℃)において、0.03V〜4.70Vの電圧範囲で検出電圧V1が変化している。
一方、トランジスタQ1のオフ時には、抵抗切換回路70の電気抵抗値Rc=R2となる。電気抵抗値R2=560kΩとすると、式(3)に従って、検出温度Tth=10℃のときの検出電圧V1=2.69Vとなり、検出温度Tth=300℃のときの検出電圧V1=4.998Vとなる。したがって、波形k2では、検出温度範囲(10℃〜300℃)において、2.69V〜4.998Vの電圧範囲で検出電圧V1が変化している。
図11から分かるように、第1の変形例では、トランジスタQ1のオン時(波形k3)には、検出温度Tth=10℃付近において検出電圧V1が接地電圧GNDレベルに近い値を示すため、断線検知のための電圧範囲内に含まれることになる。したがって、上述したような、検出温度が低いときにおける誤った断線検知が懸念される。
これに対して、トランジスタQ1のオフ時(波形k4)には、検出温度Tth=10℃付近において検出電圧V1が電源電圧Vccよりも低く、断線検知のための電圧範囲から外れている。したがって、検出温度が低いときにおける誤った断線検知を回避することができる。その反面、トランジスタQ1のオフ時には、缶石詰りの発生を検知するために温度検出感度が必要とされる高温領域(100℃〜300℃)において、検出電圧V1が電源電圧Vcc付近に貼り付いてしまうため、正確な温度検出が困難となっている。
そこで、第1の変形例では、トランジスタQ1のオン時における検出電圧V1を用いて温度検出を行ない、検出電圧V1が断線検知のための電圧範囲に含まれるような検出温度が低いときには、トランジスタQ1をオンからオフに切り換えて、トランジスタQ1のオフ時における検出電圧V1を用いて断線検知を行なうようにする。すなわち、第1の変形例に従う温度検出回路50においても、図4に示された温度検出回路50と同様に、図6および図7に示した第1の態様、もしくは、図8および図9に示した第2の態様による動作を実行することで、サーミスタ8による温度検出と、サーミスタ8における断線検知とを両立させることができる。
(温度検出回路の第2の変形例)
図12は、本実施の形態に係る温度検出回路50の第2の変形例の構成を説明する回路図である。
図12を参照して、第2の変形例に従う温度検出回路50は、抵抗切換回路70に代えて、抵抗切換回路72を含む点が図4に示した温度検出回路50と異なる。その他の点については、図4に示した温度検出回路50と共通するので説明は繰返さない。
抵抗切換回路72は、電源配線51およびノードN1の間に直列接続された抵抗素子R2および抵抗素子R1と、トランジスタQ1とを有する。抵抗素子R2の一方端は電源配線51に接続され、その他方端は抵抗素子R1の一方端に接続される。抵抗素子R1の他方端はノードN1に接続される。トランジスタQ1は、抵抗素子R2に対して電気的に並列接続されている。抵抗素子R1は、抵抗素子R2よりも電気抵抗値が低くなるように設計される(R1<R2)。
第2の変形例に従う温度検出回路50は、複数のサーミスタ8を有していてもよい。各サーミスタ8は、抵抗素子R2の他方端と接地配線52との間に、対応するノードN1〜N3を経由して抵抗素子R1と電気的に直列接続される。
このような構成とすることにより、第2の変形例では、抵抗切換回路72に含まれる抵抗素子R2およびトランジスタQ1を、複数のサーミスタ8の間で共用することができる。したがって、図4および図10に示した温度検出回路50に比べて、温度検出回路50を構成する素子数を少なくすることができ、小型化および低コスト化が可能となる。
第2の変形例では、トランジスタQ1のオフ時には、抵抗切換回路72による、電源配線51およびノードN1間の電気抵抗値Rcが、抵抗素子R1およびR2の直列接続によって得られる合成抵抗値Rs=R1+R2となる(Rc=Rs)。一方で、トランジスタQ1のオン時には、抵抗切換回路72による電気抵抗値Rc=R1となる。抵抗素子R1の電気抵抗値R1=2.7kΩとし、抵抗素子R2の電気抵抗値R2=560kΩとすると(R1<<R2とする)、合成抵抗値Rs=562.7kΩとなる(R1<<Rs)。
抵抗切換回路72は、トランジスタQ1のオンオフに応じて、電気抵抗値Rcが2段階(R1またはRs)に切り換えられるように構成される。なお、Rs>R1である。すなわち、R1は「第1の電気抵抗値」に対応し、Rsは「第2の電気抵抗値」に対応する。また、抵抗切換回路72において、抵抗素子R1は「第1の抵抗素子」に対応し、抵抗素子R2は「第2の抵抗素子」に対応し、トランジスタQ1は「スイッチ素子」に対応する。また、ノードN1は「所定のノード」に対応する。
温度検出回路50では、電源配線51および接地配線52の間に、抵抗切換回路72による電気抵抗値Rcと、サーミスタ8とが直列に接続される。したがって、ノードN1の電圧V1(検出電圧V1)は、下記(4)式で示される。なお、式(4)は式(2)と同じである。
V1=Vcc・Rth/(Rth+Rc) …(4)
制御部10は、入力ポート31への入力電圧をアナログ/デジタル変換することにより、ノードN1に生じた検出電圧V1を取得することができる。制御部10には、サーミスタ8についての、検出温度Tthと、検出温度に応じて変化する検出電圧V1との間の特性関係を示すデータ(図13参照)が予め記憶されている。
トランジスタQ1のベース(制御電圧)は、制御部10の出力ポート34と電気的に接続される。トランジスタQ1のオンオフは、制御部10からの制御信号S1によって制御される。すなわち、抵抗切換回路72の電気抵抗値Rcは、制御部10からの制御信号S1によって2段階に切り換えられる。
図13は、図12に示された温度検出回路50のノードN1に生じる検出電圧V1と検出温度Tthとの関係を概念的に説明するための図である。図13の縦軸は検出電圧V1を示し、図13の横軸は検出温度Tthを示す。図13には、サーミスタ8の検出可能温度範囲が10℃〜300℃であるときの検出電圧V1の温度特性が例示されている。
図13において、波形k5はトランジスタQ1のオン時における検出電圧V1の温度特性を示し、波形k6はトランジスタQ1のオフ時における検出電圧V1の温度特性を示す。
上述したように、トランジスタQ1のオン時には、抵抗切換回路72の電気抵抗値Rc=R1となる。電源電圧Vcc=5V、電気抵抗値R1=2.7kΩ、検出温度Tth=10℃におけるサーミスタ8の電気抵抗値Rth=480kΩとした場合、式(4)に従って、検出電圧V1=4.97Vとなる。また、検出温度Tth=300℃におけるサーミスタ8の電気抵抗値Rth=0.17kΩとした場合、検出電圧V1=0.30Vとなる。したがって、波形k3では、検出温度範囲(10℃〜300℃)において、4.97V〜0.30Vの電圧範囲で検出電圧V1が変化している。
一方、トランジスタQ1のオフ時には、抵抗切換回路70の電気抵抗値Rc=Rsとなる。電気抵抗値Rs=562.7kΩとすると、式(4)に従って、検出温度Tth=10℃のときの検出電圧V1=2.30Vとなり、検出温度Tth=300℃のときの検出電圧V1=0.002Vとなる。したがって、波形k2では、検出温度範囲(10℃〜300℃)において、2.30V〜0.002Vの電圧範囲で検出電圧V1が変化している。
第2の変形例では、トランジスタQ1のオン時における検出電圧V1を用いて温度検出を行ない、検出電圧V1が断線検知のための電圧範囲に含まれるような検出温度が低いときには、トランジスタQ1をオンからオフに切り換えて、トランジスタQ1のオフ時における検出電圧V1を用いて断線検知を行なうようにする。すなわち、第2の変形例に従う温度検出回路50においても、図4に示された温度検出回路50と同様に、図6および図7に示した第1の態様、もしくは、図8および図9に示した第2の態様による動作を実行することで、サーミスタ8による温度検出と、サーミスタ8における断線検知とを両立させることができる。
なお、本実施の形態では、サーミスタ8をNTCサーミスタとして説明したが、サーミスタ8は、温度上昇に応じて電気抵抗値が上昇する特性と有する、PTC(Positive Temperature Coefficient)によって構成することも可能である。この場合にも、抵抗切換回路70,72を低抵抗として温度検出を行なう一方で、ノードN1に発生する検出電圧V1が、サーミスタ8の断線検知のための電圧範囲に含まれる場合には、抵抗切換回路70,72を高抵抗とすることにより、サーミスタ8の断線を検知することができる。すなわち、NTCサーミスタを用いた場合と同様に、サーミスタ8による温度検出感度を確保しながら、サーミスタ8の断線を検知することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ケース、2 缶体、2a 排気口、3 熱交換器、4 バーナ、5 送風ファン、6 ガス弁、7 点火プラグ、8 サーミスタ、9 ファン用モータ、10 制御部、11 表示部、12 電源プラグ、13 流量センサ、14 流量調整弁、15 バイパス流量調整弁、20 給湯装置、22A 配管入口、23A 配管出口、31 入力ポート、34 出力ポート、50,100 温度検出回路、51 電源配線、52 接地配線、70,72 抵抗切換回路、180a,180b,180c 配管、190 ガス配管、N1,N2,N3 ノード、Q1 トランジスタ、R1,R2 抵抗素子。

Claims (10)

  1. 給湯回路と、
    前記給湯回路を加熱するための加熱部と、
    前記給湯回路に配置され、温度上昇に応じて電気抵抗値が変化する特性を有するサーミスタと、
    所定の電圧差を有する電源配線および接地配線間に、所定のノードを経由して前記サーミスタと直列に接続され、第1の電気抵抗値と、前記第1の電気抵抗値よりも高い第2の電気抵抗値とを選択可能に構成される抵抗切換回路と、
    前記所定のノードの電圧に基づいて、前記給湯回路の温度を検出するとともに、前記サーミスタの断線を検知するための制御部とを備え、
    前記制御部は、前記抵抗切換回路が前記第1の電気抵抗値を有する状態での前記所定のノードの電圧が、前記サーミスタの断線を検知するための電圧範囲に含まれるときには、前記抵抗切換回路が前記第2の電気抵抗値を有する状態での前記所定のノードの電圧に基づいて前記サーミスタの断線を検知する、給湯装置。
  2. 前記抵抗切換回路は、前記制御部からの制御信号に基づいて、前記第1の電気抵抗値と、前記第2の電気抵抗値とを周期的に切り換えるように構成される、請求項1に記載の給湯装置。
  3. 前記抵抗切換回路は、第1の期間において前記第1の電気抵抗値を有し、前記第1の期間とは異なる第2の期間において前記第2の電気抵抗値を有するように構成され、
    前記制御部は、前記第1の期間および前記第2の期間を交互に切り換えるとともに、前記第1の期間および前記第2の期間の各々において、切り換え時点から所定時間が経過したタイミングにおける前記所定のノードの電圧を取得する、請求項2に記載の給湯装置。
  4. 前記抵抗切換回路は、前記第1の電気抵抗値を有する場合において、前記所定のノードの電圧が、前記サーミスタの断線を検知するための電圧範囲に含まれるときには、前記制御部からの制御信号に基づいて、前記第2の電気抵抗値に切り換える、請求項1に記載の給湯装置。
  5. 前記抵抗切換回路は、前記電源配線および前記所定のノードの間に接続され、
    前記サーミスタは、前記所定のノードおよび前記接地配線の間に接続され、
    前記サーミスタの断線を検知するための電圧範囲は、前記電源配線の電圧を含むように設定される、請求項1から4のいずれか1項に記載の給湯装置。
  6. 前記抵抗切換回路は、
    前記電源配線および前記所定のノードに間に直列接続される、第1の抵抗素子およびスイッチ素子と、
    前記電源配線および前記所定のノードの間に、前記第1の抵抗素子および前記スイッチ素子と並列に接続される第2の抵抗素子とを含み、
    前記第1の抵抗素子は、前記第2の抵抗素子に比べて電気抵抗値が低く、
    前記抵抗切換回路は、前記スイッチ素子がオン状態であるときに前記第1の電気抵抗値を有し、前記スイッチ素子がオフ状態であるときに前記第2の電気抵抗値を有する、請求項5に記載の給湯装置。
  7. 前記抵抗切換回路は、
    前記電源配線および前記所定のノードの間に接続される第1の抵抗素子と、
    前記電源配線および前記第1の抵抗素子の間に接続される第2の抵抗素子と、
    前記第2の抵抗素子と並列に接続されるスイッチ素子とを含み、
    前記第1の抵抗素子は、前記第2の抵抗素子に比べて電気抵抗値が低く、
    前記抵抗切換回路は、前記スイッチ素子がオン状態であるときに前記第1の電気抵抗値を有し、前記スイッチ素子がオフ状態であるときに前記第2の電気抵抗値を有する、請求項5に記載の給湯装置。
  8. 前記サーミスタは、前記電源配線および前記所定のノードに間に接続され、
    前記抵抗切換回路は、前記所定のノードおよび前記接地配線の間に接続され、
    前記サーミスタの断線を検知するための電圧範囲は、前記接地配線の電圧を含むように設定される、請求項1から4のいずれか1項に記載の給湯装置。
  9. 前記抵抗切換回路は、
    前記所定のノードおよび前記接地配線の間に直列接続される、第1の抵抗素子およびスイッチ素子と、
    前記所定のノードおよび前記接地配線の間に接続される第2の抵抗素子とを含み、
    前記第1の抵抗素子は、前記第2の抵抗素子に比べて電気抵抗値が低く、
    前記抵抗切換回路は、前記スイッチ素子がオン状態であるときに前記第1の電気抵抗値を有し、前記スイッチ素子がオフ状態であるときに前記第2の電気抵抗値を有する、請求項8に記載の給湯装置。
  10. 前記給湯回路は、前記加熱部からの熱によって湯水を加熱するための熱交換器を含み、
    前記制御部は、前記所定のノードの電圧に基づいて検出される前記給湯回路の温度に基づいて、前記熱交換器内における缶石詰りの発生を検知する、請求項1から9のいずれか1項に記載の給湯装置。
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