JP2019111736A - 構造体の製造方法 - Google Patents

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優 五十嵐
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芳裕 山崎
佑太 南川
Yuta Minagawa
佑太 南川
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Abstract

【課題】表皮シートと溶融状態の樹脂シートとを金型を用いて一体に成形する際に表皮シートに皺が形成されることを抑制することができる、構造体の製造方法を提供する。【解決手段】本発明によれば、構造体の製造方法であって、加温工程と、型閉じ工程を備え、前記加温工程では、表皮シートを加温し、前記型閉じ工程では、前記表皮シートが第2金型と前記樹脂シートの間に配置された状態で第1及び第2金型を型閉じし、前記加温工程は、前記型閉じ工程において、第2金型が前記表皮シートに接触する前に行われ、前記型閉じは、前記表皮シートが前記樹脂シートに押し付けられていない状態で行われる、方法が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車内装部材(例:ドアトリム)等として利用可能な構造体の製造方法に関する。
自動車内装部材などの構造体においては、美観向上等の目的で成形体の表面に表皮シートを一体成形する場合がある。特許文献1では、樹脂シートと金型の間に表皮シートを配置した状態で真空吸引を行うことにより樹脂シート及び表皮シートの成形を行うことによって、成形体の表面に表皮シートを一体成形している。
特開2015−104886号公報
ところで、一重壁構造の成形体に表皮シートを成形する場合があり、その場合、一枚の樹脂シートの両面に表皮シートを設けたり、樹脂シートの、金型とは反対側の面に表皮シートを設けたりする場合がある。このような場合には、特許文献1に記載の方法を使うことができず、表紙シートに皺が発生しやすい。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、表皮シートと溶融状態の樹脂シートとを金型を用いて一体に成形する際に表皮シートに皺が形成されることを抑制することができる、構造体の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、構造体の製造方法であって、加温工程と、型閉じ工程を備え、前記加温工程では、表皮シートを加温し、前記型閉じ工程では、前記表皮シートが第2金型と前記樹脂シートの間に配置された状態で第1及び第2金型を型閉じし、前記加温工程は、前記型閉じ工程において、第2金型が前記表皮シートに接触する前に行われ、前記型閉じは、前記表皮シートが前記樹脂シートに押し付けられていない状態で行われる、方法が提供される。
本発明者は表皮シートの皺発生を抑制すべく鋭意検討を行ったところ、加温された表皮シートが樹脂シートに押し付けられていない状態で型閉じを行うことによって、表皮シートに皺が形成されることを抑制することができることを見出し、本発明の完成に到った。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記型閉じ工程の前に賦形工程を備え、前記賦形工程では、第1及び第2金型の間に配置された樹脂シートを、第1金型を用いて賦形する、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記加温工程は、前記賦形工程の後であって、前記型閉じ工程の前に行われ、前記加温工程は、接触工程と、戻し工程を備え、前記接触工程では、前記樹脂シートに前記表皮シートを接触させ、前記戻し工程では、前記表皮シートが前記樹脂シートから離れる方向に前記表皮シートと前記樹脂シートを相対移動させる、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記賦形工程では、前記樹脂シートが第1金型の凸部に接触するように前記樹脂シートを賦形し、前記接触工程では、前記凸部において前記樹脂シートに前記表皮シートを押し付ける、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記戻し工程では、前記表皮シートが前記樹脂シートと非接触になるように前記表皮シートと前記樹脂シートを相対移動させる、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記樹脂シートは、発泡樹脂シートである、方法である。
好ましくは、前記記載の方法であって、前記表皮シートは、不織布シートである、方法である。
本発明の一実施形態の構造体の製造方法で利用可能な成形機10の一例を示す。 図1のA−A断面に対応する断面図である。 図2からの続きであり、把持ユニット5aが樹脂シート1を把持した状態を示す。 図3からの続きであり、一対の把持ユニット5aの間隔が広げられた状態を示す。 図4からの続きであり、樹脂シート1が金型3の凸部3aに押し付けられた状態を示す。 図5からの続きであり、樹脂シート1が金型3によって減圧吸引され、さらに表皮シート2が凸部3aにおいて、樹脂シート1に押し付けられた状態を示す。 図6からの続きであり、表皮シート2が樹脂シート1から離れるように移動した状態を示す。 図7からの続きであり、金型3,4が型閉じされた後の状態を示す。 図8からの続きであり、金型3,4を開いて成形体を取り出し、後処理を行った後の状態を示す。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
1.成形機10の構成
最初に、図1〜図9を用いて、本発明の一実施形態の構造体の製造方法の実施に利用可能な成形機10について説明する。成形機10は、樹脂供給装置20と、Tダイ18と、金型3,4を備える。樹脂供給装置20は、ホッパー12と、押出機13と、インジェクタ16と、アキュームレータ17を備える。押出機13とアキュームレータ17は、連結管25を介して連結される。アキュームレータ17とTダイ18は、連結管27を介して連結される。
以下、各構成について詳細に説明する。
<ホッパー12,押出機13>
ホッパー12は、原料樹脂11を押出機13のシリンダ13a内に投入するために用いられる。原料樹脂11の形態は、特に限定されないが、通常は、ペレット状である。原料樹脂は、例えばポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂であり、ポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体及びその混合物などが挙げられる。原料樹脂11は、ホッパー12からシリンダ13a内に投入された後、シリンダ13a内で加熱されることによって溶融されて溶融樹脂になる。また、シリンダ13a内に配置されたスクリューの回転によってシリンダ13aの先端に向けて搬送される。スクリューは、シリンダ13a内に配置され、その回転によって溶融樹脂を混練しながら搬送する。スクリューの基端にはギア装置が設けられており、ギア装置によってスクリューが回転駆動される。シリンダ13a内に配置されるスクリューの数は、1本でもよく、2本以上であってもよい。
<インジェクタ16>
シリンダ13aには、シリンダ13a内に発泡剤を注入するためのインジェクタ16が設けられる。原料樹脂11を発泡させない場合は、インジェクタ16は省略可能である。インジェクタ16から注入される発泡剤は、物理発泡剤、化学発泡剤、及びその混合物が挙げられるが、物理発泡剤が好ましい。物理発泡剤としては、空気、炭酸ガス、窒素ガス、水等の無機系物理発泡剤、およびブタン、ペンタン、ヘキサン、ジクロロメタン、ジクロロエタン等の有機系物理発泡剤、さらにはそれらの超臨界流体を用いることができる。超臨界流体としては、二酸化炭素、窒素などを用いて作ることが好ましく、窒素であれば臨界温度−149.1℃、臨界圧力3.4MPa以上、二酸化炭素であれば臨界温度31℃、臨界圧力7.4MPa以上とすることにより得られる。化学発泡剤としては、酸(例:クエン酸又はその塩)と塩基(例:重曹)との化学反応により炭酸ガスを発生させるものが挙げられる。化学発泡剤は、インジェクタ16から注入する代わりに、ホッパー12から投入してもよい。
<アキュームレータ17、Tダイ18>
発泡剤が添加されている又は添加されていない溶融樹脂11aは、シリンダ13aの樹脂押出口から押し出され、連結管25を通じてアキュームレータ17内に注入される。アキュームレータ17は、シリンダ17aとその内部で摺動可能なピストン17bを備えており、シリンダ17a内に溶融樹脂11aが貯留可能になっている。そして、シリンダ17a内に溶融樹脂11aが所定量貯留された後にピストン17bを移動させることによって、連結管27を通じて溶融樹脂11aをTダイ18内に設けられたスリットから押し出して垂下させて樹脂シート1を形成する。
<第1及び第2金型3,4>
樹脂シート1は、第1及び第2金型3,4間に導かれ、金型3,4によって成形される。金型3は、金型4に対向する面に凸部3aを有する。金型4は、金型3に対向する面に凹部4aを有する。凸部3aと凹部4aは互いに略相補形状になっている。金型3には、好ましくは、多数の減圧吸引孔が設けられており、樹脂シート1を減圧吸引して金型3の表面に沿った形状に賦形することが可能になっている。金型4にも減圧吸引孔が設けられていてもよい。溶融樹脂が発泡剤を含有する場合、樹脂シート1は、発泡樹脂シートとなり、成形体は、発泡成形体となる。
樹脂シート1に隣接した位置に樹脂シート1に重なるように表皮シート2を配置し、表皮シート2と樹脂シート1を金型3,4で挟むことによって表皮シート2と樹脂シート1を一体成形することができる。これによって、図9に示すように、成形体1aに表皮シート2が一体成形された構造体9が得られる。
図2に示すように、金型3,4の間にある樹脂シート1に張力を加えるためのエキスパンダ5が設けられている。エキスパンダ5は、一対の把持ユニット5aを備える。各把持ユニット5aは把持部5a1,5a2を備え、図5に示すように、把持部5a1,5a2の間に樹脂シート1を把持可能になっている。また、一対の把持ユニット5aは、幅方向の距離が可変になっている。一対の把持ユニット5aが樹脂シート1の幅方向の両端を把持した状態で一対の把持ユニット5aの幅方向の距離を大きくすることによって樹脂シート1に幅方向の張力を加えることが可能になっている。エキスパンダ5は、金型3に対して、型閉じ方向に相対移動が可能になっている。エキスパンダ5が金型3に向かって相対移動することによって樹脂シート1を金型3の凸部3aに押し付けることが可能になっている。
図2に示すように、表皮シート2を保持するためのシートホルダ6が設けられている。シートホルダ6は、一対の把持ユニット6aを備える。各把持ユニット6aは把持部6a1,6a2を備え、把持部6a1,6a2の間に表皮シート2を把持可能になっている。また、一対の把持ユニット6aは、幅方向の距離が可変になっている。一対の把持ユニット6aが表皮シート2の幅方向の両端を把持した状態で一対の把持ユニット6aの幅方向の距離を大きくすることによって表皮シート2に幅方向の張力を加えることが可能になっている。シートホルダ6は、金型3に対して、型閉じ方向に相対移動が可能になっている。シートホルダ6が金型3に向かって相対移動することによって、金型3の凸部3aにおいて、表皮シート2を樹脂シート1に押し付けることが可能になっている。
2.構造体の製造方法
ここで、図2〜図9を用いて、本発明の一実施形態の構造体の製造方法について説明する。本実施形態の方法は、表皮シート配置工程、賦形工程、加温工程、型閉じ工程、後処理工程を備える。
<表皮シート配置工程>
表皮シート配置工程では、図2に示すように、シートホルダ6取り付けられた表皮シート2を金型3,4の間に配置する。表皮シート2は、樹脂シート1と一体成形可能なシートであれば、その材質・構成は特に限定されず、通気性を有していてもいなくてもよい。表皮シート2は、一例では、不織布シートである。
<賦形工程>
賦形工程では、図2〜図6に示すように、金型3,4の間に配置された樹脂シート1を、金型3を用いて賦形する。例えば、樹脂シート1が金型3の凸部3aに接触するように、樹脂シート1を賦形する。
この工程は、具体的には、以下の方法で実施可能である。
まず、図2〜図3に示すように、一対の把持ユニット5a間の距離を近づけ、金型3,4間に配置された樹脂シート1の幅方向の各端部を把持部5a1,5a2で挟むことによって樹脂シート1を把持する。樹脂シート1は、溶融状態の樹脂をTダイ18内に設けられたスリットから押し出して垂下させることによって形成されたものであり、図3に示すように、通常、波打った形状になっている。樹脂シート1が発泡樹脂シートである場合には、波打ちの程度が顕著であるので、樹脂シート1に幅方向の張力を加える技術的意義が顕著である。
次に、図3〜図4に示すように、一対の把持ユニット5a間の距離を増大させることによって樹脂シート1に対して幅方向の張力を加える。
次に、図4〜図5に示すように、エキスパンダ5を金型3に向かって相対移動させることによって樹脂シート1を金型3の凸部3aに押し付ける。図4〜図5では、エキスパンダ5を移動させて金型3に近づけているが、金型3を移動させてエキスパンダ5に近づけてもよい。
次に、図6に示すように、金型3に設けられた減圧吸引孔を通じて樹脂シート1の減圧吸引を行って樹脂シート1を金型3の表面に沿った形状に賦形する。
なお、凸部3aへの押し付けと減圧吸引のうちの一方は、省略可能である。凸部3aへの押し付けを省略する場合、樹脂シート1は、減圧吸引によって賦形される。一方、減圧吸引を省略する場合、樹脂シート1を金型3の凸部3aに押し付けることによって、樹脂シート1が賦形される。
<加温工程>
加温工程では、表皮シート2を加温する。加温によって表皮シート2が室温よりも高い温度になって柔軟化されるので、表皮シート2が加温された状態で表皮シート2を樹脂シート1に一体成形させることによって表皮シート2に皺が形成されることが抑制される。加温による上昇温度は、例えば5〜100℃であり、具体的には例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100℃であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。加温された表皮シート2の温度は、通常、樹脂シート1の温度よりも低い。
加温工程は、型閉じ工程において金型4が表皮シート2に接触する前の任意の時点で行うことができるが、加温工程を行ってから金型4が表皮シート2に接触するまでの時間が長すぎると、表皮シート2の加温の効果が低減されるので、加温後、速やかに、型閉じを行うことが好ましい。加温工程の完了から金型4が表皮シート2に接触するまでの時間は、例えば1〜60秒であり、具体的には例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、60秒であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
加温工程は、例えば、接触工程と、戻し工程を備える方法によって実施される。
接触工程では、図5〜図6に示すように、表皮シート2を樹脂シート1に接触させる。この工程は、例えば、シートホルダ6を金型3に向かって相対移動させて、金型3の凸部3aにおいて、表皮シート2を樹脂シート1に押し付けることによって行うことができる。これによって、樹脂シート1の熱によって表皮シート2が加温される。表皮シート2の加温は、ヒーターなどを用いて行ってもよいが、本実施形態の方法では、表皮シート2が成形品の形状に応じた分布を持った熱を樹脂シート1から受け取ることができるので、表皮シート2が選択的に伸縮することによって、表皮シート2の皺の発生が特に抑制されやすい。
戻し工程では、図6〜図7に示すように、表皮シート2が樹脂シート1から離れる方向に表皮シート2と樹脂シート1を相対移動させる。これによって、表皮シート2が樹脂シート1に押し付けられていない状態となる。戻し工程が完了した時点で表皮シート2は樹脂シート1から非接触になっていることが好ましいが、表皮シート2が樹脂シート1に接触している状態であってもよい。接触している状態であっても、戻し工程によって表皮シート2と樹脂シート1の接触面積が低減されるので、樹脂シート1による表皮シート2の拘束が緩和されて皺低減の効果が得られる。
<型閉じ工程>
型閉じ工程では、図7〜図8に示すように、表皮シート2が金型4と樹脂シート1の間に配置された状態で金型3,4を型閉じする。型閉じの際に、金型4が表皮シート2に接触して、金型3,4の間に表皮シート2及び樹脂シート1を挟み込むことによって、表皮シート2と樹脂シート1が一体成形される。
型閉じは、表皮シート2が樹脂シート1に押し付けられていない状態で行われる。表皮シート2が樹脂シート1に押し付けられていると、表皮シート2が樹脂シート1に対して面内方向に相対移動しにくく、型閉じの際に表皮シート2がスムーズに引き伸ばされにくいために、皺が発生しやすい。一方、表皮シート2が樹脂シート1に押し付けられていない状態であれば、表皮シート2が比較的スムーズに引き伸ばされるので、皺の発生が抑制される。さらに、表皮シート2が樹脂シート1と非接触になっていると、表皮シート2は、よりスムーズに相対移動できるので、皺の発生がより効果的に抑制される。
型閉じ工程では、金型4に設けられた減圧吸引孔を通じて樹脂シート1の減圧吸引を行って樹脂シート1を金型4の表面に沿った形状に賦形してもよい。型閉じの際に、表皮シート2には張力が加わっていてもいなくてもよい。型閉じの後に、金型3,4の間にさらに圧力を加える型締め工程を行ってもよい。
金型3,4の内面間の隙間は、樹脂シート1と表皮シート2の合計厚さの0.3〜2倍が好ましい。この値が1未満の場合は、型閉じ工程で樹脂シート1と表皮シート2が圧縮される。この値が1よりも大きく、かつ樹脂シート1が発泡樹脂シートである場合、金型4による減圧吸引によって樹脂シート1が膨張される。この値は、具体的には例えば、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、2倍であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
型閉じ動作は、戻し工程の完了後に開始してもよく、戻し工程での表皮シート2の移動中に開始してもよい。表皮シート2の移動中に開始する場合、金型3の移動速度が表皮シート2の移動速度以下であることが好ましい。この場合、タクトタイムを短縮しつつ、表皮シート2が樹脂シート1に押し付けられた状態から表皮シート2を開放することができる。
<後処理工程>
図8〜図9に示すように、後処理工程では、型閉じ工程で得られた成形体を金型3,4から取り出し、不要部分を切除することによって、成形体1aに表皮シート2が一体成形された構造体9が得られる。
3.その他実施形態
・上記実施形態では、樹脂シート1の熱で表皮シート2を加温しているが、ヒーターなどを用いて表皮シート2の加温を行ってもよい。
・上記実施形態では、表皮シート2を金型3,4の間に配置した後に表皮シート2の加温を行っているが、予め加温された表皮シート2を金型3,4の間に配置してもよい。つまり、表皮シート2を金型3,4の間に配置する前に加温工程を行ってもよい。
・上記実施形態では、シートホルダ6は、表皮シート2の幅方向の両端を把持しているが、別の部位を把持する構成であってもよい。シートホルダ6は、表皮シート2の上端を把持する上端把持部と、表皮シート2の下端を把持する下端把持部を備える構成であってもよい。下端把持部は、第1及び第2下端把持部を備え、第1及び第2下端把持部が、表皮シート2の下端での幅方向の両側をそれぞれ把持するように構成してもよい。
・シートホルダ6は、表皮シート2に張力が加わるように表皮シート2を保持してもよく、表皮シート2が若干たるんだ状態で表皮シート2を保持してもよい。
1.実施例・比較例
1−1.実施例1
図1に示す成形機10を用いて、樹脂シート1と表皮シート2が一体成形された構造体9を作製した。押出機13のシリンダ13aの内径は50mmであり、L/D=34であった。原料樹脂には、ポリプロピレン系樹脂A(ポレアリス社(Borealis AG)製、商品名「Daploy WB140」)と、ポリプロピレン系樹脂B(日本ポリプロ株式会社製、商品名「ノバテックPP・BC4BSW」)を質量比60:40で混合し、樹脂100質量部に対して、核剤として20wt%の炭酸水素ナトリウム系発泡剤を含むLDPEベースマスターバッチ(大日精化工業株式会社製、商品名「ファインセルマスターP0217K」)を1.0重量部、および着色剤として40wt%のカーボンブラックを含むLLDPEベースマスターバッチ1.0重量部を添加したものを用いた。樹脂シート1の温度が190〜200℃になるように各部位の温度制御を行った。スクリューの回転数は、60rpmとし、押出量は、20kg/hrとした。発泡剤は、Nガスを用い、インジェクタ16を介して注入した。注入量は、0.4[wt.%](N注入量/樹脂押出量)とした。樹脂シート1は、厚さが3mmになるようにTダイ18の制御を行った。
以上の条件で形成された樹脂シート1を金型3,4の間に配置し、図5に示すように、金型3の凸部3aに押し付けた後に、減圧吸引することによって、樹脂シート1の金型3の表面形状に沿った形状に賦形した。次に、図6に示すように、厚さ1mmの不織布からなる表皮シート2を凸部3aにおいて樹脂シート1に押し付けた(接触工程)。次に、図7に示すように、表皮シート2を金型3から離れる方向に移動させて、表皮シート2を樹脂シート1から引き離した(戻し工程)。
次に、図8に示すように、金型3,4の型閉じを行って樹脂シート1と表皮シート2が一体成形された構造体9を作製した。
1−2.比較例1
比較例1では、接触工程及び戻し工程を行わない以外は、実施例1と同様の方法で、構造体9を作成した。つまり、比較例1では、樹脂シート1を金型3の表面形状に沿った形状に賦形した後、表皮シート2の加温を行わずに、金型3,4の型閉じを行った。
1−3.比較例2
比較例2では、戻し工程を行わない以外は、実施例1と同様の方法で、構造体9を作成した。つまり、比較例2では、樹脂シート1を金型3の表面形状に沿った形状に賦形した後、表皮シート2を凸部3aにおいて樹脂シート1に押し付け、戻し工程を行わずに、金型3,4の型閉じを行った。
2.皺評価
実施例及び比較例の構造体9を100個ずつ作製し、表皮シート2を目視観察して、以下の基準で評価した。
○:表皮シート2に皺があるものが0個
△:表皮シート2に皺があるものが1〜3個
×:表皮シート2に皺があるものが4個以上
評価結果は、表1に示す通りであった。
実施例1では、表皮シート2が加温されており、且つ、表皮シート2が樹脂シート1に押し付けられていない状態で型閉じを行ったために、皺の発生が抑制された。
比較例1では、表皮シート2が加温されていなかったので、皺の発生の抑制が不十分であった。
比較例2では、表皮シート2が加温されていたが、表皮シート2が樹脂シート1に押し付けられた状態で型閉じを行ったために、皺の発生の抑制が不十分であった。
1 :樹脂シート
1a :成形体
2 :表皮シート
3 :第1金型
3a :凸部
4 :第2金型
4a :凹部
5 :エキスパンダ
5a :把持ユニット
5a1 :把持部
5a2 :把持部
6 :シートホルダ
6a :把持ユニット
6a1 :把持部
6a2 :把持部
9 :構造体
10 :成形機
11 :原料樹脂
11a :溶融樹脂
12 :ホッパー
13 :押出機
13a :シリンダ
16 :インジェクタ
17 :アキュームレータ
17a :シリンダ
17b :ピストン
18 :Tダイ
20 :樹脂供給装置
25 :連結管
27 :連結管

Claims (7)

  1. 構造体の製造方法であって、
    加温工程と、型閉じ工程を備え、
    前記加温工程では、表皮シートを加温し、
    前記型閉じ工程では、前記表皮シートが第2金型と前記樹脂シートの間に配置された状態で第1及び第2金型を型閉じし、
    前記加温工程は、前記型閉じ工程において、第2金型が前記表皮シートに接触する前に行われ、
    前記型閉じは、前記表皮シートが前記樹脂シートに押し付けられていない状態で行われる、方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記型閉じ工程の前に賦形工程を備え、
    前記賦形工程では、第1及び第2金型の間に配置された樹脂シートを、第1金型を用いて賦形する、方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、
    前記加温工程は、前記賦形工程の後であって、前記型閉じ工程の前に行われ、
    前記加温工程は、接触工程と、戻し工程を備え、
    前記接触工程では、前記樹脂シートに前記表皮シートを接触させ、
    前記戻し工程では、前記表皮シートが前記樹脂シートから離れる方向に前記表皮シートと前記樹脂シートを相対移動させる、方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、
    前記賦形工程では、前記樹脂シートが第1金型の凸部に接触するように前記樹脂シートを賦形し、
    前記接触工程では、前記凸部において前記樹脂シートに前記表皮シートを押し付ける、方法。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の方法であって、
    前記戻し工程では、前記表皮シートが前記樹脂シートと非接触になるように前記表皮シートと前記樹脂シートを相対移動させる、方法。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか1つに記載の方法であって、
    前記樹脂シートは、発泡樹脂シートである、方法。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか1つに記載の方法であって、
    前記表皮シートは、不織布シートである、方法。
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