JP2019110965A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者に誤解を与えないようにした遊技機を提供する。【解決手段】複数種類の当選種別のいずれかを当選種別抽選により決定する当選種別抽選手段と、複数の回転リールを回転、停止制御するリール制御手段と、当選種別抽選で決定した当選種別に含まれる小役の入賞に基づいて、小役に対応する遊技媒体を払い出す払出制御手段と、払出制御手段によって遊技媒体が払い出された場合、払出制御手段によって払い出された遊技媒体の数に相当する値に内部カウンタを更新するとともに、見た目カウンタの値が内部カウンタの値と一致するまで見た目カウンタを所定契機で更新し、見た目カウンタの値を表示部に表示する演出制御手段と、を備え、演出制御手段は、所定条件が成立した場合、内部カウンタの値を見た目カウンタに代入し、見た目カウンタの値を表示部に表示する。【選択図】図10

Description

本発明は、動画像を表示する遊技機に関する。
遊技機としてのスロットマシンでは、遊技の進行に際し、遊技者の有利度合い(遊技利益)を異にする複数の遊技状態や演出状態が設けられている。例えば、ボーナス役に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示することで、通常遊技状態より、遊技者がメダルを獲得し易いボーナス遊技状態に移行する仕様を採用しているスロットマシンがある。
このようなスロットマシンでは、主制御基板は、メダルを払い出す際に、メダルを払い出す前に既に払い出されているメダルの累計枚数と、メダルを払い出した後の累計枚数とを示すコマンドを副制御基板に送信し、副制御基板は、送信されたコマンドに示される2つの累計枚数に基づいて、累計枚数を増加させるアニメーションを実行するものが提案されている(例えば、特許文献1)。
特許第5882678号公報
ところで、獲得したメダル数を増加させるアニメーションの実行中に電源断が発生し、その後、電源復帰された場合に、このようなアニメーションを継続させて実行すると、メダルが既に払い出し終わっているにも拘らず、メダル数を増加させるアニメーションが行われてしまい、遊技者に誤解を抱かせるおそれがあった。
本発明は、このような課題に鑑み、遊技者に誤解を与えないようにすることが可能な遊技機を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、スタートスイッチの操作に基づき、複数種類の当選種別のいずれかを当選種別抽選により決定する当選種別抽選手段と、前記スタートスイッチの操作に基づき、複数種類の図柄がそれぞれ配列された複数の回転リールを回転制御し、回転している回転リールに対応するストップスイッチの操作に応じ、前記当選種別抽選手段の抽選結果に基づいて、操作された前記ストップスイッチに対応する回転リールをそれぞれ停止制御するリール制御手段と、前記当選種別抽選で決定した当選種別に含まれる小役の入賞に基づいて、前記小役に対応する遊技媒体を払い出す払出制御手段と、前記払出制御手段によって遊技媒体が払い出された場合、前記払出制御手段によって払い出された遊技媒体の数に相当する値に内部カウンタを更新するとともに、見た目カウンタの値が前記内部カウンタの値と一致するまで前記見た目カウンタを所定契機で更新し、前記見た目カウンタの値を表示部に表示する演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、所定条件が成立した場合、前記内部カウンタの値を前記見た目カウンタに代入し、前記見た目カウンタの値を前記表示部に表示する。
本発明によれば、遊技者に誤解を与えないようにすることが可能となる。
スロットマシンの概略的な機械的構成を説明するための外観図である。 スロットマシンの概略的な機械的構成を説明するための前面扉を開いた状態での外観図である。 リールの図柄配列および有効ラインを示す図である。 スロットマシンの概略的な電気的構成を示したブロック図である。 当選役を説明するための説明図である。 当選種別抽選テーブルを示す図である。 遊技状態の遷移を説明するための説明図である。 払出演出の一例を説明する図である。 メダルの払出および払出枚数表示領域の更新タイミングを説明する図である。 電源断が発生した場合の払出演出の一例を説明する図である。 電源断が発生した場合のメダルの払出および払出枚数表示領域の更新タイミングを説明する図である。 主制御基板のメイン処理を示したフローチャートである。 エラー処理を示したフローチャートである。 副制御基板のサブ処理を示したフローチャートである。 初期化処理を示したフローチャートである。 コマンド受信処理を示したフローチャートである。 演出実行処理を示したフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技者が遊技可能なスロットマシン(遊技機)の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、スロットマシンの各基板における具体的な処理(役構成や遊技状態の遷移)および本実施形態で特徴的な処理を説明し、これらを実現するためのフローチャートを詳述する。
(スロットマシン100の機械的構成)
図1および図2の外観図に示すように、遊技機としてのスロットマシン100は、前面が開口した筐体102と、筐体102の前面一端に回動可能に上下に並んで配置される前面上扉104および前面下扉106とが設けられている。前面上扉104の上部右側には、ガラス板や透明樹脂板等で構成された無色透明の図柄表示窓108が設けられており、筐体102内の図柄表示窓108に対応する位置には、3つのリール110(左リール110a、中リール110b、右リール110c)が、それぞれ独立して回動可能に設けられている。左リール110a、中リール110b、右リール110cには、図3(a)の図柄配列に示すように、20に等分された各領域に複数種類の図柄がそれぞれ配列されており、遊技者は、図柄表示窓108を通じて、上段、中段、下段に位置する、左リール110a、中リール110b、右リール110cそれぞれの3つの連続する合計9個の図柄を視認することができる。
前面下扉106の上部には操作部設置台112が形成され、操作部設置台112には、メダル投入部114、ベットスイッチ116、スタートスイッチ118、ストップスイッチ120、演出スイッチ122等が設けられている。メダル投入部114は、メダル投入口114aを通じて遊技媒体としてのメダルの投入を受け付ける。ベットスイッチ116は、スロットマシン100の内部に電気的に貯留(以下、単にクレジットという)されているメダルのうち、1遊技で必要とされる規定数のメダルを投入(ベット)する。
スタートスイッチ118は、例えば傾倒操作を検出可能なレバーで構成され、遊技者による遊技の開始操作を検出する。ストップスイッチ120(ストップスイッチ120a、ストップスイッチ120b、ストップスイッチ120c)は、左リール110a、中リール110b、右リール110cそれぞれに対応して設けられており、遊技者の停止操作を検出する。なお、ストップスイッチ120の停止操作が可能な状態で、遊技者が、ストップスイッチ120a、ストップスイッチ120b、ストップスイッチ120cのいずれかを最初に停止操作することを第1停止といい、第1停止の後、停止操作されていない2つのストップスイッチ120のいずれかを停止操作することを第2停止といい、第2停止の後、最後に残ったストップスイッチ120を停止操作することを第3停止という。
演出スイッチ(操作部)122は、例えば、上ボタンスイッチ(以下では、上ボタンと称する)、下ボタンスイッチ(以下では、下ボタンと称する)、右ボタンスイッチ(以下では、右ボタンと称する)、左ボタンスイッチ(以下では、左ボタンと称する)、決定ボタンスイッチ(以下では、決定ボタンと称する)および戻るボタンスイッチ(以下では、戻るボタンと称する)を含む複数の押圧スイッチにより構成されている。
前面上扉104の略中央および前面下扉106の略中央には、演出に伴う様々な画像を表示する上方液晶表示部(表示部)124aおよび下方液晶表示部124bが設けられている。また、前面上扉104の左右には、例えば高輝度の発光ダイオード(LED)によって構成される演出用ランプ126が設けられる。また、前面下扉106の裏面における左右位置には、効果音や楽音等による聴覚的な演出を行うスピーカ128が設けられている。
操作部設置台112には、メインクレジット表示部130およびメイン払出表示部132が設けられている。メインクレジット表示部130にはクレジットされているメダルの枚数(クレジット枚数)が表示され、メイン払出表示部132にはメダルの払出枚数が表示される。
筐体102内におけるリール110の下方には、メダル排出口140aからメダルを払い出すためのメダル払出装置(メダルホッパー)142が設けられている。また、前面下扉106の前面下部には、メダル排出口140aから払い出されたメダルを貯留するための受け皿部140が設けられている。また、筐体102内には、電源スイッチ144が設けられている。電源スイッチ144は、スロットマシン100を管理する管理者が操作し、電源の切断状態と電源の投入状態の2つの状態を切り換えるために用いられる。
また、筐体102内には、後述する主制御基板200に、図示しない設定キーおよび設定変更スイッチ(これらを合わせて設定値設定手段という)が設けられている。スロットマシン100では、設定キーに所定の鍵(操作キー)が挿入されてOFFの位置からONの位置へ回転された状態で電源スイッチ144を介して電源が投入されると設定変更モードに移行し、設定値(有利度合いを段階的に示したもの)の変更(単に設定変更ともいう)が可能な状態となる。そして、設定変更が可能な状態において設定変更スイッチが押下される度に設定値が1ずつ加算され、例えば、6段階の設定値のうちのいずれかの設定値に変更され、スタートスイッチ118が操作されると、設定値が確定し、設定キーを元の位置(OFFの位置)に戻すことで設定変更モードが終了して遊技が可能となる。なお、設定変更は、電源スイッチ144が操作されて電源の投入状態となってから一定期間のみ可能となっている。なお、本実施形態では、設定値1が最も有利度合いが低く、設定値6が最も有利度合いが高く、設定値1から設定値6にかけて順に有利度合いが高くなるように設定されている。
スロットマシン100では、遊技が開始可能となり、規定数のメダルがベットされると、有効ラインが有効化するとともに、スタートスイッチ118に対する操作が有効となる。ここで、ベットは、ベットスイッチ116の操作を通じてクレジットされているメダルを投入する場合と、メダル投入部114を通じてメダルを投入する場合と、詳しくは後述するリプレイ役が有効ライン上に表示されたことに基づいてメダルを自動投入する場合のいずれも含む。また、有効ラインは、当選役の入賞を判定するためのラインであり、本実施形態では5本である。図3(b)に示すように、図柄表示窓108に臨む9つの図柄(3リール×上中下の3段)のうち、有効ラインAは、左リール110aの中段、中リール110bの中段、右リール110cの中段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインに設定され、有効ラインB1は、左リール110aの上段、中リール110bの上段、右リール110cの上段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインに設定され、有効ラインB2は、左リール110aの下段、中リール110bの下段、右リール110cの下段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインに設定され、有効ラインC1は、左リール110aの上段、中リール110bの中段、右リール110cの下段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインに設定され、有効ラインC2は、左リール110aの下段、中リール110bの中段、右リール110cの上段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインに設定されている(以下、有効ラインA、B1、B2、C1、C2を単に「有効ライン」と略す場合がある)。
そして、遊技者によりスタートスイッチ118が操作されると、遊技が開始され、左リール110a、中リール110b、右リール110cが回転されるとともに、当選種別抽選等が実行される。その後、ストップスイッチ120a、120b、120cの操作に応じて、対応する左リール110a、中リール110b、右リール110cをそれぞれ停止させる。そして、当選種別抽選の抽選結果および有効ラインに表示された図柄の組み合わせによって、メダルの払い出しを受け得る当選役が入賞した場合にはメダルの払い出しが実行され、メダルの払い出しを受け得る当選種別に非当選であった場合または当選したが入賞しなかった場合には左リール110a、中リール110b、右リール110cが全て停止したことをもって、遊技が終了する。
なお、本実施形態において、上記1遊技は、メダル投入部114を通じたメダルの投入、ベットスイッチ116の操作を通じたクレジットされているメダルの投入、または、リプレイ役が有効ライン上に表示されたことに基づくメダルの自動投入のいずれかが行われてから、遊技者によるスタートスイッチ118の操作に応じて、左リール110a、中リール110b、右リール110cが回転制御されるとともに当選種別抽選が実行され、当選種別抽選の抽選結果および遊技者による複数のストップスイッチ120a、120b、120cの操作に応じて、操作されたストップスイッチ120a、120b、120cに対応する左リール110a、中リール110b、右リール110cがそれぞれ停止制御され、メダルの払い出しを受け得る当選役が入賞した場合、そのメダルの払い出しが実行されるまでの遊技をいう。また、メダルの払い出しを受け得る当選種別に非当選であった場合または当選したが入賞しなかった場合、左リール110a、中リール110b、右リール110cが全て停止したことをもって1遊技が終了する。ただし、1遊技の開始を、上記のメダルの投入、または、リプレイ役の当選の代わりに、遊技者によるスタートスイッチ118の操作と読み替えてもよい。また、かかる1遊技が繰り返される数を遊技数とする。
(スロットマシン100の電気的構成)
図4は、スロットマシン100の概略的な電気的構成を示したブロック図である。図4に示すように、スロットマシン100は、遊技の進行を制御する主制御基板200と、遊技の進行に応じた演出を制御する副制御基板202とを含む制御基板が設けられている。また、主制御基板200と副制御基板202との間の電気的な信号の伝達は、不正防止等の観点から、主制御基板200から副制御基板202への一方向のみに制限される。
(主制御基板200)
主制御基板200は、中央処理装置であるメインCPU200a、プログラム等が格納されたメインROM200b、ワークエリアとして機能するメインRAM200c等を含む半導体集積回路を有し、スロットマシン100全体を統括的に制御する。なお、メインRAM200cは、電源が切断された場合においても、設定変更が行われてRAMクリアが実行されない限り、データが消去されることなく保持される。
また、主制御基板200は、メインCPU200aが、メインROM200bに格納されたプログラムに基づきメインRAM200cと協働することで機能する、初期化手段300、ベット手段302、当選種別抽選手段304、リール制御手段306、判定手段308、払出制御手段310、遊技状態制御手段312、コマンド送信手段314、異常状態判定手段316等の機能部を有する。
主制御基板200では、メダル投入口114aへのメダルの投入を検出する投入メダル検出部114b、ベットスイッチ116、スタートスイッチ118およびストップスイッチ120a、120b、120cから各種の検出信号を受信しており、受信した検出信号に基づいて、メインCPU200aが種々の処理を実行する。
初期化手段300は、主制御基板200における初期化処理を実行する。ベット手段302は、遊技に使用するためのメダルをベットする。当選種別抽選手段304は、スタートスイッチ118の操作に基づき、詳しくは後述するように、当選役の当否、より詳しくは、当選役が含まれる当選種別の当否を決定する当選種別抽選を行う。
リール制御手段306は、スタートスイッチ118の操作に応じて、左リール110a、中リール110b、右リール110cを回転制御し、回転している左リール110a、中リール110b、右リール110cにそれぞれ対応したストップスイッチ120a、120b、120cの操作に応じて、対応する左リール110a、中リール110b、右リール110cを停止制御する。
また、主制御基板200には、リール駆動制御部150が接続されている。このリール駆動制御部150は、スタートスイッチ118の操作信号に応じ、リール制御手段306から送信される、左リール110a、中リール110b、右リール110cの回転開始信号に基づいて、ステッピングモータ152を駆動する。また、リール駆動制御部150は、ストップスイッチ120の操作信号に応じ、リール制御手段306から送信される、左リール110a、中リール110b、右リール110cそれぞれの停止信号および回転位置検出回路154の検出信号に基づいて、ステッピングモータ152の駆動を停止する。
判定手段308は、当選役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されたか否か判定する。ここで、当選役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されることを単に入賞という場合がある。払出制御手段310は、当選役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されたこと(入賞したこと)に基づいて、当該当選役に対応する数だけメダルを払い出す。また、主制御基板200には、メダル払出装置142が接続されており、払出制御手段310は、メダルの払出枚数を計数しながらメダルを排出する。
遊技状態制御手段312は、当選種別抽選の結果や判定手段308の判定結果を参照し、複数種類の遊技状態のいずれかに移行させる。
コマンド送信手段314は、ベット手段302、当選種別抽選手段304、リール制御手段306、判定手段308、払出制御手段310、遊技状態制御手段312等の動作に伴う、遊技に関するコマンドを順次決定し、決定したコマンドを副制御基板202に順次送信する。異常状態判定手段316は、前面上扉104および前面下扉106が開放している等の複数の異常状態のうちのいずれかの異常状態が発生したか否かを判定する。
また、主制御基板200には、乱数発生器200dが設けられる。乱数発生器200dは、計数値を順次インクリメントし、所定の数値範囲内でループさせ、所定の時点における計数値を抽出することで乱数を得る。主制御基板200の乱数発生器200dによって生成される乱数(以下、当選種別抽選乱数という)は、遊技者に付与する遊技利益、例えば、当選種別抽選手段304が当選種別を決定するために用いられる。
(副制御基板202)
また、副制御基板202は、主制御基板200と同様に、中央処理装置であるサブCPU202a、プログラム等が格納されたサブROM202b、ワークエリアとして機能するサブRAM202c等を含む各種半導体集積回路を有し、主制御基板200からのコマンドに基づき、特に演出を制御する。また、サブRAM202cにもメインRAM200c同様、不図示のバックアップ電源が接続されており、電源が切断された場合においても、データが消去されることなく保持される。なお、副制御基板202にも、主制御基板200同様、乱数発生器202dが設けられており、乱数発生器202dによって生成される乱数(以下、演出抽選乱数という)は、主に演出の態様を決定するために用いられる。
また、副制御基板202では、サブCPU202aが、サブROM202bに格納されたプログラムに基づき、サブRAM202cと協働することで機能する、初期化決定手段330、コマンド受信手段332、演出制御手段334等の機能部を有する。
初期化決定手段330は、副制御基板202における初期化処理を実行する。コマンド受信手段332は、主制御基板200等、他の制御基板からのコマンドを受信し、コマンドに対する処理を行う。演出制御手段334は、演出スイッチ122から検出信号を受信するとともに、受信されたコマンドに基づいて液晶表示部124、演出用ランプ126、スピーカ128の各デバイスで行われる遊技の演出を決定する。具体的に、演出制御手段334は、上方液晶表示部124a、下方液晶表示部124bに表示される画像データや、演出用ランプ126等の電飾機器を通じた演出のための電飾データを決定するとともに、スピーカ128から出力すべき音声を構成する音声データを決定する。
(主制御基板200で用いられるテーブル)
図5は、当選役を説明するための説明図であり、図6は、当選種別抽選テーブルを説明するための説明図である。
スロットマシン100においては、詳しくは後述するように、複数種類の遊技状態および演出状態が設けられており、遊技の進行に応じて遊技状態および演出状態が移行される。そして、主制御基板200では、遊技状態制御手段312により管理、制御される遊技状態に対応する複数の当選種別抽選テーブル等がメインROM200bに格納されている。当選種別抽選手段304は、メインRAM200cに記憶された現在の設定値(遊技利益を得る容易性を段階的に示したもの)と現在の遊技状態に応じて、対応する当選種別抽選テーブルをメインROM200bから抽出し、抽出した当選種別抽選テーブルに基づき、スタートスイッチ118の操作信号に応じて取得された当選種別抽選乱数が当選種別抽選テーブル内のいずれの当選種別に対応するか判定する。
ここで、当選種別抽選テーブルで抽出される当選種別を構成する当選役には、リプレイ役、小役、ボーナス役が含まれる。リプレイ役は、リプレイ役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されると、遊技者によるメダルの新たなベットを行うことなく再度遊技を実行できる役である。小役は、その小役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されることにより、図柄組み合わせに応じて所定枚数のメダルの払い出しを受けることができる役である。また、ボーナス役は、そのボーナス役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されることにより、遊技状態制御手段312により管理される遊技状態をボーナス遊技状態へ移行させることができる役である。
本実施形態における当選役は、図5に示すように、リプレイ役として、当選役「リプレイ1」、「リプレイ2」(以下、かかる2個の小役を単に当選役「リプレイ」と略す場合がある)が設けられている。また、小役として、当選役「小役1」〜「小役22」(以下、かかる22個の小役を単に当選役「小役」と略す場合がある)が設けられている。また、ボーナス役として、当選役「CBB」が設けられている。図5では、左リール110a、中リール110b、右リール110cそれぞれに、各当選役を構成する図柄が対応付けられている。なお、図5中「ANY」は、対応する有効ライン上にいずれの図柄が停止してもよいことを示す。
ここで、本実施形態においては、遊技者によってストップスイッチ120が操作されたときに、入賞可能な当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が有効ライン上にある場合には、リール制御手段306によって、当該図柄が有効ライン上に停止するように停止制御がなされる。また、ストップスイッチ120が操作されたときに、入賞可能な当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が、有効ライン上にはないが、リール110の回転方向と反対の方向の図柄4コマ分に相当する範囲(引込範囲)内に存在している場合には、リール制御手段306によって、離れている図柄数が滑りコマ数となり、当該当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄を有効ライン上に引き込むように滑りコマ数分回転を維持した後に停止するように停止制御がなされる。また、入賞可能な当選役に対応する図柄がリール110中に複数あり、いずれもリール110の引込範囲内に存在している場合には、予め定められた優先順位に従っていずれの図柄を有効ライン上に引き込むか決定され、当該優先された図柄を有効ライン上に引き込むように滑りコマ数分回転を維持した後に停止するように停止制御がなされる。なお、ストップスイッチ120が押圧操作されたときに、入賞可能な当選役以外の当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が有効ライン上にある場合には、リール制御手段306によって、その図柄を有効ライン上に停止させないようにする、所謂蹴飛ばし処理も並行して実行される。また、後述するように、当選種別に含まれる当選役に操作態様(操作順や操作タイミング)が入賞条件として設定されている場合、リール制御手段306は、遊技者の操作態様に応じて当選役に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示可能に停止制御する。
そして、例えば、当選役「リプレイ1」、当選役「小役1」に対応する図柄組み合わせを構成する図柄は、各リール110において、上記の停止制御によって、必ず有効ライン上に表示可能なように配列されている。このような当選役をPB=1と表す場合がある。一方、例えば、当選役「小役3」〜「小役12」、当選役「CBB」に対応する図柄組み合わせを構成する図柄は、各リール110において、上記の停止制御によって、必ずしも有効ライン上に表示可能なように配列されてはいないので、所謂とりこぼしが発生する場合がある。このような当選役をPB≠1と表す場合がある。
図6に示すように、当選種別抽選テーブルでは、複数の当選領域が区画されており、各遊技状態によって抽選の対象となる当選種別が異なったり、ハズレ(不当選)の有無が異なったりする。図6では、各遊技状態(通常遊技状態、内部中遊技状態、当選役「CBB」が入賞したボーナス遊技状態)毎に割り当てられた当選領域(当選種別)を「○」で表しているが、実際には、複数の遊技状態それぞれに対応する当選種別抽選テーブルがメインROM200bに記憶されている。当選種別抽選テーブルでは、区画化された各当選領域にはそれぞれ当選範囲を示す数値である所定の置数(当選範囲値)と当選種別が対応付けられており、遊技状態毎に割り当てられた全ての当選領域の置数を合計すると当選種別抽選乱数の総数(65536)となる。当選種別抽選手段304は、その時点の遊技状態に基づいて、当該当選種別抽選テーブルにおける複数の当選領域のうち番号の高い方から、順次、置数を取得し、その置数を当選種別抽選乱数から減算して、その減算値が0未満となると、その時点の当選領域に対応付けられた当選種別を当選種別抽選の抽選結果としている。
図6の当選種別抽選テーブルによれば、例えば当選領域0には、当選種別「ハズレ」が対応付けられており、かかる当選種別に当選すると、図5に示したいずれの当選役に対応する図柄組み合わせも有効ライン上に表示されることはなく、メダルの払い出し等が行われることはない。ただし、後述するように、BB内部当選フラグが次遊技に持ち越されている場合、当選種別「ハズレ」の当選により、当選役「CBB」に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示させることが可能となる。
また、当選領域1〜2には、当選役「リプレイ」が単独で、または、複数の当選役「リプレイ」が重複して対応付けられた当選種別「リプレイ1」、「リプレイ2」が配置されている。また、当選領域3〜7には、それぞれ、当選役「小役」が単独で、または、複数の当選役「小役」が重複して対応付けられた当選種別「ベル1」、「ベル2」、「スイカ1」、「スイカ2」、「チェリー」が配置されている。当選領域8〜14には、それぞれ、当選役「CBB」が単独で、または、当選役「CBB」と1または複数の当選役「リプレイ」、「小役」とが重複して対応付けられている(以下、かかる7個の当選種別を当選種別「CBB」と略す場合がある)。そして、複数の当選役が重複して含まれる当選種別に当選した場合には、いずれの当選役に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に優先的に表示させるかが設定されている。
なお、上述したいずれかの当選種別に当選すると、それぞれの当選種別に対応する内部当選フラグが成立(オン)するとともに、この内部当選フラグの成立状況に応じて、各リール110の停止制御がなされることとなる。このとき、小役が含まれる当選種別に当選したものの、これら当選役に対応する図柄組み合わせを、その遊技内で有効ライン上に表示させることができなかった場合には、当該遊技の終了後に内部当選フラグがオフされる。つまり、小役の当選の権利は小役が含まれる当選種別に当選した遊技内のみに限られ、当該権利を次遊技に持ち越すことはできない。これに対して、当選種別「CBB」に当選した場合には、CBB内部当選フラグが成立(オン)するとともに、当選役「CBB」に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されるまで、CBB内部当選フラグが遊技を跨いで持ち越される。なお、リプレイ役である当選種別「リプレイ」に対応する内部当選フラグが成立した場合には、その当選種別に含まれる当選役「リプレイ」のうちのいずれかの当選役「リプレイ」に対応する図柄組み合わせが必ず有効ライン上に表示され、メダルを要することなく次遊技を行うために必要となる処理が行われた後に、当該内部当選フラグがオフされる。
(遊技状態の遷移)
ここで、CBB内部当選フラグについて、遊技状態の遷移と合わせて具体的に説明する。当選種別「CBB」に当選し、CBB内部当選フラグが成立すると、CBB内部当選フラグの成立状況に応じて、図7の(1)に示すように、主制御基板200で管理している遊技状態が、当選種別「BB」に当選していない通常遊技状態(ボーナス非成立遊技状態)から、ボーナス遊技状態の準備状態に相当する内部中遊技状態(ボーナス成立遊技状態)となり、内部中遊技状態に基づいてリール110a、110b、110cそれぞれの停止制御がなされる。このとき、当選役「CBB」に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示させることができなかった場合には、そのままCBB内部当選フラグが次遊技に持ち越され(内部中遊技状態が維持され)、次回以降の遊技においても当選役「CBB」に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示させることが可能となる。そして、遊技者が、当選役「CBB」に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示させると、図7の(2)に示すように、遊技状態が内部中遊技状態からボーナス遊技状態に移行する。また、ボーナス遊技状態において、所定枚数(例えば、105枚)を超えるメダルが払い出されると、図7の(3)に示すように、遊技状態が、ボーナス遊技状態から通常遊技状態に移行する。ただし、図7の(4)に破線の矢印で示すように、通常遊技状態における当選役「CBB」が成立した遊技で、当選役「CBB」に対応する図柄組み合わせを有効ライン上に表示させた場合、内部中遊技状態を経由せず、直接、ボーナス遊技状態に移行する。
(払出演出)
図8は、払出演出の一例を説明する図である。図8(a)に示すように、上方液晶表示部124aの右下には、当選役が入賞したときに払い出されるメダルの枚数を表示するための払出枚数表示領域124cが設けられている。
スタートスイッチ128が操作され、遊技が開始されると、演出制御手段334は、払出枚数表示領域124cに「0」を表示する。そして、ストップスイッチ120a、120b、120cの全てが操作されて、例えば当選役「小役1」が入賞したとする。当選役「小役1」は、払出枚数が10枚であるため、払出制御手段310は、メダル払出装置142から10枚のメダルを1枚ずつ排出させる。
このとき、演出制御手段334は、図8(b)〜図8(d)に示すように、払出枚数表示領域124cに表示される枚数を「1」、「2」、・・・、「10」のように、表示される枚数を更新していく払出演出(アニメーション)を行うことで、メダルの払出を遊技者に報知する。
図9は、メダルの払出および払出枚数表示領域124cの更新タイミングを説明する図である。なお、図9においては、当選役「小役1」が入賞した場合を例に挙げて説明する。
当選役「小役1」が入賞すると、払出制御手段310は、メダル払出装置142に対して、10枚のメダルを払い出させるための払出メッセージをメダル払出装置142に送信する。これにより、メダル払出装置142では、10枚のメダルを1枚ずつ順次払い出すことになる。このとき、コマンド送信手段314は、メダル払出装置142に送信した払出メッセージに対応する払出コマンドを副制御基板202に送信する。つまり、コマンド送信手段314は、10枚のメダルが払い出されることを示す払出コマンドを副制御基板202に送信する。副制御基板202では、払出コマンドを受信すると、1遊技において払い出されるメダルの総数をカウントするためにサブRAM202cに設けられた内部カウンタの値を10に更新する。
そして、演出制御手段334は、上方液晶表示部124aに表示する画像を更新するタイミングで(フレーム周期ごとに、所定契機で)、払出枚数表示領域124cに表示される払出枚数を示す、サブRAM202cに設けられた見た目カウンタの値を、内部カウンタの値に達するまで、1ずつ更新する。そして、演出制御手段334は、見た目カウンタの値を払出枚数表示領域124cに表示する。
このようにすることで、メダル排出口140にメダルが排出されるタイミングに合わせて(同期して)、払出枚数表示領域124cに表示される払出枚数が更新される。
図10は、電源断が発生した場合の払出演出の一例を説明する図である。図11は、電源断が発生した場合のメダルの払出および払出枚数表示領域124cの更新タイミングを説明する図である。図10および図11では、当選役「小役1」が入賞した後、全てのメダルが払い出される前に電源断が発生した場合について説明する。
スタートスイッチ128が操作され、遊技が開始されると、演出制御手段334は、図10(a)に示すように、払出枚数表示領域124cに「0」を表示する。そして、ストップスイッチ120a、120b、120cの全てが操作されて、例えば当選役「小役1」が入賞したとすると、メダル払出装置142からメダルが1枚ずつ排出されるとともに、図10(b)、(c)に示すように、メダル払出装置142からメダルが排出されるタイミングに合わせて、上方液晶表示部124aの払出枚数表示領域124cに表示される払出枚数(見た目カウンタ)が更新されていく。
そして、図11に示すように、メダル払出装置142からメダルが排出される最中、払出枚数表示領域124cに表示されている払出枚数(見た目カウンタ)が例えば「2」のときに電源断が発生したとする。このとき、メダル払出装置142からのメダルの排出も停止する。
その後、スロットマシン100では、前面上扉104および前面下扉106が開放されて、筐体102内に設けられた電源スイッチ144が操作されることで、電源が復帰される。
そして、電源スイッチ144が操作され、電源が復帰した場合、主制御基板200および副制御基板202では、それぞれ所定の初期化処理が実行されることになる。また、主制御基板200では、コマンド送信手段314が、前面上扉104および前面下扉106が開放していることを示すエラー発生コマンドを副制御基板202に送信する。また、払出制御手段310は、電源断が発生したときに排出されていなかったメダル(8枚)を排出させる。また、コマンド送信手段314は、払出コマンドを副制御基板202に再送信する。
副制御基板202では、エラー発生コマンドを受信すると、演出制御手段334が、図10(d)に示すように、エラーが発生していることを示すエラー画像を上方液晶表示部124aに表示するとともに、それまで表示されていた払出演出の画像(アニメーション)を一時的に中断させるポーズ状態にする。
その後、前面上扉104および前面下扉106が閉められ、エラーが解除されると、主制御基板200では、コマンド送信手段314が、エラーが解除されたことを示すエラー解除コマンドを副制御基板202に送信する。
副制御基板202では、エラー解除コマンドを受信すると、演出制御手段334が、ポーズ状態を解除し、エラーが発生する直前に表示されていた払出演出の画像(アニメーション)を続きから上方液晶表示部124aに表示することになる。
ここで、エラー画面が表示される前には電源断が発生していたので、電源が復帰したときの初期化処理によって見た目カウンタの値は「0」にクリアされることになる。したがって、そのまま、エラーが発生する前の払出演出の画像を表示することになると、払出枚数表示領域124cには「0」が表示されることになる。そして、払出枚数表示領域124cには「1」、「2」、・・・、「10」と払出枚数が増えていくアニメーションが表示されることになる。しかしながら、電源復帰したときに、全てのメダルが払い出されているため、その後(エラー解除後)に払出演出を行ってしまうとメダルがさらに払い出されるかのような誤解を遊技者に与えてしまう。
そこで、演出制御手段334は、電源断が発生した場合、電源復帰時に(所定条件が成立した場合)、見た目カウンタの値が内部カウンタの値と異なる場合、図11に示すように、内部カウンタの値を見た目カウンタに代入する。具体的には、電源復帰したときに内部カウンタの値が主制御基板200から再送信される一方で、見た目カウンタの値はクリアされている。つまり、内部カウンタの値(例えば「10」)と見た目カウンタの値(例えば「0」)とが異なる場合がある。そこで、演出制御手段334は、電源復帰時に、内部カウンタの値(「10」)を見た目カウンタに代入する。なお、内部カウンタの値と見た目カウンタの値とが同一の場合、内部カウンタの値を見た目カウンタに代入しなくてもよい。
これにより、エラーが解除され、画像が表示できるようになった際に、演出制御手段334は、見た目カウンタの値を払出表示領域124cに表示することになるので、図10(d)に示すように、払出表示領域124cに「10」を表示することになる。従って、払出表示領域124cに表示される払出枚数が増加するアニメーションが行われることなく、遊技者に誤解を与えることを防止することができる。
以下、主制御基板200、副制御基板202における具体的処理をフローチャートに基づいて説明する。
(主制御基板200のメイン処理)
図12は、主制御基板200のメイン処理を示したフローチャートである。ここでは、まず、主制御基板200のメイン処理に沿って、初期化後の1遊技の概略を説明し、その後、各処理の詳細について説明する。また、ここでは、本実施形態の特徴に関係する処理について詳細に説明し、本実施形態の特徴と無関係の構成については説明を省略する。また、詳細な説明は省略するが、各処理が遂行される際、各処理において用いられるスイッチ(ベットスイッチ116、スタートスイッチ118、ストップスイッチ120a、120b、120c)は、処理の開始時に有効化され、処理の終了時に無効化される。
(ステップS100)
電源スイッチ144を介してスロットマシン100の電源が投入され、通電状態になると、初期化手段300は、遊技開始に備え初期化処理を実行する。初期化手段300は、電源が投入されている間、随時バックアップデータを生成し、そのバックアップデータをメインRAM200cに保持している。したがって、不意の電断が生じたとしても、この初期化処理において、保持されたバックアップデータを用い電断前の状態に復帰させることができる。例えば、回転リール110a、110b、110cの回転中に不意の電断が起きたとしても、復帰動作後に再度各回転リール110a、110b、110cが回転している状態から開始される。したがって、初期化処理では、基本的に、メインRAM200cの初期化(RAMクリア)は行われない。
(ステップS200)
続いて、遊技者によるベットスイッチ116の操作、または、メダル投入部114へのメダルの投入を通じ、ベット手段302がメダルをベットする。また、コマンド送信手段314は、その操作がなされたことを示す投入コマンドを生成し、生成された投入コマンドを副制御基板202に送信する。
(ステップS300)
次に、当選種別抽選手段304は、スタートスイッチ118に対する遊技開始操作を有効化し、スタートスイッチ118の操作待ち状態に移行する。ここで、当選種別抽選手段304は、遊技者によるスタートスイッチ118の操作に応じて、主制御基板200の乱数発生器200dによって更新された当選種別抽選乱数から、スタートスイッチ118が操作された時点における1の当選種別抽選乱数を取得する。そして、当選種別抽選手段304は、図6に示した当選種別抽選テーブルから、現在設定されている遊技状態に対応する1の当選種別抽選テーブルを選択するとともに、取得した当選種別抽選乱数が、選択した当選種別抽選テーブルにおけるいずれの当選領域に対応するか判定し、判定された当選領域の当選種別または不当選を抽選結果として決定する。なお、当選種別抽選により当選役「CBB」に当選すると、遊技状態制御手段312は、遊技状態をボーナス非成立遊技状態からボーナス成立遊技状態に移行する。また、コマンド送信手段314は、スタートスイッチ118の操作に応じて抽選結果が決定された後、当選種別抽選の抽選結果(当選種別または不当選)や遊技状態に関する情報等を含む当選種別コマンドを生成し、生成された当選種別コマンドを副制御基板202に送信する。
(ステップS400)
スタートスイッチ118が操作されると、リール制御手段306は、ステッピングモータ152を駆動して左リール110a、中リール110b、右リール110cを回転させる。このリール回転処理においては、前回の1遊技における左リール110a、中リール110b、右リール110cの回転開始時点から所定の時間(例えば4.1秒)が経過すると(ウェイト)、当該遊技における左リール110a、中リール110b、右リール110cの回転を開始し、左リール110a、中リール110b、右リール110cの全てが定速回転となったところで、ステップS500に処理を移す。また、リール制御手段306は、リール演出を実行する場合もある。
(ステップS500)
続いて、リール制御手段306は、ストップスイッチ120a、120b、120cを有効化し、遊技者によるストップスイッチ120a、120b、120cの操作を受け付けると、現在の遊技状態に基づいて、その操作に対応する回転リール(左リール110a、中リール110b、右リール110cのいずれか)を停止制御する。また、コマンド送信手段314は、ストップスイッチ120a、120b、120cのいずれかの操作がなされると、操作がなされたストップスイッチ120a、120b、120cの情報を示す停止コマンド(第1停止コマンド、第2停止コマンド、第3停止コマンド)を操作の度に生成し、生成された停止コマンドを順次、副制御基板202に送信する。
(ステップS600)
次に、判定手段308は、有効ライン上に表示された図柄組み合わせが予め定められたどの組み合わせに相当するかを判定し、その図柄組み合わせに応じて遊技状態の変更やリプレイに際して要求される種々の処理を実行する。また、コマンド送信手段314は、有効ライン上に表示された図柄組み合わせや、有効ライン上に小役に対応する図柄組み合わせが表示された場合におけるメダルの払出枚数等を含む入賞コマンドを生成し、生成された入賞コマンドを副制御基板202に送信する。また、遊技状態制御手段312は、当選役「CBB」に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されたことに基づき、遊技状態をボーナス成立遊技状態からボーナス遊技状態へ移行する。
(ステップS700)
続いて、払出制御手段310は、ステップS600における判定結果に基づき、例えば、有効ライン上に小役に対応する図柄組み合わせが表示されると、当該小役に対応するメダルの払出処理を実行し、有効ライン上にリプレイ役に対応する図柄組み合わせが表示されると、自動的に次遊技のベットを行うための処理を実行する。また、遊技状態制御手段312は、ボーナス遊技状態においてメダルの所定枚数の払い出しが実行されると、遊技状態をボーナス遊技状態からボーナス非成立遊技状態へ移行する。このように、払出制御手段310は、有効ライン上に表示された図柄組み合わせに対応して種々の処理を遂行し、当該1遊技を終了する。また、コマンド送信手段314は、メダルの払出処理がなされた場合、入賞した当選役の払出枚数を示す払出コマンドを生成し、生成された払出コマンドを副制御基板202に送信する。
ステップS200からステップS700までの一連の処理を通じて1遊技が実行される。以後は、ステップS200からステップS700までを繰り返すこととなる。
(エラー処理S800)
図13は、エラー処理S800を示したフローチャートである。異常状態判定手段316は、上述したメイン処理の個々の処理(ベット処理S200、抽選処理S300、リール回転処理S400、リール停止処理S500、判定処理S600、払出処理S700)において、複数の異常状態のいずれかが発生しているか否か判定する。そして、いずれかの異常状態が発生したと判定するとエラー処理S800を実行する。ここでは本実施形態の特徴に関係する処理について詳細に説明し、本実施形態の特徴と無関係の構成については説明を省略する。なお、ここでは、メイン処理の中で異常状態が発生したらエラー処理S800を呼び出す構成を説明するが、異常状態の発生による割込処理によってエラー処理S800を実行してもよい。
(ステップS801)
まず、コマンド送信手段314は、何らかの異常状態を示すエラーが発生したことを示すエラー発生コマンドを生成し、生成したエラー発生コマンドを副制御基板202に送信する。
(ステップS802)
まず、コマンド送信手段314は、エラーを解除するための操作があったか否か判定する。その結果、エラーを解除するための操作があれば、ステップS803に処理を移し、エラーを解除するための操作がなければ、ステップS802の処理を繰り返す。
(ステップS803)
コマンド送信手段314は、エラーが解除されたことを示すエラー解除コマンドを生成し、エラー解除コマンドを副制御基板202に送信して、当該エラー処理S800を終了する。
(副制御基板202のサブ処理)
図14は、副制御基板202のサブ処理を示したフローチャートである。ここでは本実施形態の特徴に関係する処理について詳細に説明し、本実施形態の特徴と無関係の構成については説明を省略する。
(ステップS1100)
電源スイッチ144を介してスロットマシン100の電源が投入され、通電状態になると、初期化決定手段330は、遊技開始に備え初期化処理を実行する。初期化決定手段330は、電源が投入されている間、随時バックアップデータを生成し、そのバックアップデータをサブRAM202cに保持している。
(ステップS1200)
コマンド受信手段332は、主制御基板200からのコマンドが受信されているか否か判定する。その結果、コマンドが受信されていれば、ステップS1300に処理を移し、コマンドが受信されていなければ、ステップS1400に処理を移す。
(ステップS1300)
上記ステップS1200においてコマンドが受信されていると判定されれば、コマンド受信手段332は、当該受信されたコマンドに基づいて種々の処理を実行する。
(ステップS1400)
演出制御手段334は、演出スイッチ122の検出信号を解析し、その解析結果に基づいて種々の処理を行う。
(ステップS1500)
演出制御手段334は、実行が決定された各種演出の実行情報(タイムテーブル)を参照して、当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行い、ステップS1200からの処理を繰り返す。この処理では、液晶表示部124の表示画像を挿入したり切り替えたりし、また、各種のコマンドを各デバイスに送信する。これにより各種演出が実行されることとなる。
(初期化処理S1100)
図15は、上記ステップS1100の初期化処理を示したフローチャートである。ここでは本実施形態の特徴に関係する処理について詳細に説明し、本実施形態の特徴と無関係の構成については説明を省略する。
(ステップS1101)
まず、初期化決定手段330は、電源断が発生したことを示す電断フラグをオンにする。
(ステップS1102)
初期化決定手段330は、遊技開始に備え初期化処理を実行する。
(ステップS1103)
初期化決定手段330は、初期化処理が終了したか否か判定する。その結果、初期化処理が終了していれば、ステップS1104に処理を移し、初期化処理が終了していなければ、初期化処理が終了するまでステップS1103を繰り返す。
(ステップS1104)
演出制御手段334は、電断フラグがオンか否か判定する。その結果、電断フラグがオンであれば、ステップS1105に処理を移し、電断フラグがオンでなければ、当該初期化処理S1100を終了する。
(ステップS1105)
演出制御手段334は、内部カウンタの値を見た目カウンタに代入する。
(ステップS1106)
初期化決定手段330は、電断フラグをオフし、当該初期化処理S1100を終了する。
(コマンド受信処理S1300)
図16は、上記ステップS1300のコマンド受信処理を示したフローチャートである。ここでは本実施形態の特徴に関係する処理について詳細に説明し、本実施形態の特徴と無関係の構成については説明を省略する。
(ステップS1301)
まず、コマンド受信手段332は、受信したコマンドが投入コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが投入コマンドであれば、ステップS1302に処理を移し、受信したコマンドが投入コマンドでなければ、ステップS1303に処理を移す。
(ステップS1302)
演出制御手段334は、次の遊技のための遊技開始準備が行われたとして、それまで実行されていた演出を所定条件下で切り換えたり、終了させたりして、当該投入コマンドに基づく演出をタイムテーブルに設定する。
(ステップS1303)
コマンド受信手段332は、受信したコマンドが当選種別コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが当選種別コマンドであれば、1遊技が開始されたとし、ステップS1304に処理を移し、受信したコマンドが当選種別コマンドでなければ、ステップS1306に処理を移す。
(ステップS1304)
演出制御手段334は、当選種別コマンドに基づいて遊技の演出を決定する。また、当選種別コマンドにおいてリール演出が実行されることが示されていれば、そのリール演出に応じた演出を決定する。
(ステップS1305)
演出制御手段334は、決定した演出をタイムテーブルに設定して実行開始する。
(ステップS1306)
コマンド受信手段332は、受信したコマンドが停止コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが停止コマンドであれば、ステップS1307に処理を移し、受信したコマンドが停止コマンドでなければ、ステップS1308に処理を移す。
(ステップS1307)
演出制御手段334は、その停止コマンドが、第1停止コマンド、第2停止コマンド、第3停止コマンドのいずれであるか、また、その停止操作は、ストップスイッチ120a、120b、120cのいずれになされた停止操作かを判定し、その判定結果と演出の内容に基づいて、種々の処理を行うとともに、タイムテーブルに設定された演出態様を変動させる。
(ステップS1308)
コマンド受信手段332は、受信したコマンドが入賞コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが入賞コマンドであれば、ステップS1309に処理を移し、受信したコマンドが入賞コマンドでなければ、ステップS1310に処理を移す。
(ステップS1309)
演出制御手段334は、当該入賞コマンドに基づく演出をタイムテーブルに設定する。
(ステップS1310)
コマンド受信手段332は、受信したコマンドが払出コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが払出コマンドであれば、ステップS1311に処理を移し、受信したコマンドが払出コマンドでなければ、当該コマンド受信処理S1300を終了する。
(ステップS1311)
演出制御手段334は、払出コマンドを送信すると、払出コマンドに示される払出枚数を内部カウンタに代入して更新する。なお、内部カウンタは、次の遊技の開始時(当選種別コマンドの受信時)にリセット(0)される。
(ステップS1312)
コマンド受信手段332は、受信したコマンドがエラー発生コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドがエラー発生コマンドであれば、ステップS1313に処理を移し、受信したコマンドがエラー発生コマンドでなければ、ステップS1314に処理を移す。
(ステップS1313)
演出制御手段334は、エラー発生フラグをオンにする。また、演出制御手段334は、それまで表示されていた演出の画像(アニメーション)を一時的に中断させるポーズ状態にする。
(ステップS1314)
コマンド受信手段332は、受信したコマンドがエラー解除コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドがエラー解除コマンドであれば、ステップS1315に処理を移し、受信したコマンドがエラー解除コマンドでなければ、当該コマンド受信処理S1300を終了する。
(ステップS1315)
演出制御手段334は、エラー発生フラグをオフにする。また、演出制御手段334は、ポーズ状態を解除し、当該コマンド受信処理S1300を終了する。
(演出実行処理S1500)
図17は、上記ステップS1500の演出実行処理を示したフローチャートである。ここでは本実施形態の特徴に関係する処理について詳細に説明し、本実施形態の特徴と無関係の構成については説明を省略する。
(ステップS1501)
まず、演出制御手段334は、画像を更新するフレーム周期に到達したか否か判定する。その結果、フレーム周期に到達していれば、ステップS1502に処理を移し、フレーム周期に到達していなければ、当該演出実行処理S1500を終了する。
(ステップS1502)
演出制御手段334は、エラー発生フラグがオフであるか否か判定する。その結果、エラー発生フラグがオフであれば、ステップS1504に処理を移し、エラー発生フラグがオフでなければ、ステップS1503に処理を移す。
(ステップS1503)
演出制御手段334は、エラー画像を上方液晶表示部124aに表示し、当該演出実行処理S1500を終了する。
(ステップS1504)
演出制御手段334は、見た目カウンタの値が内部カウンタの値と一致しているか否か判定する。その結果、見た目カウンタの値が内部カウンタの値と一致していれば、ステップS1506に処理を移し、見た目カウンタの値が内部カウンタの値と一致していなければ、ステップS1505に処理を移す。なお、ここでは、内部カウンタの値が見た目カウンタの値よりも大きいか否かによって判定してもよく、見た目カウンタの値が内部カウンタの値との差分を判定していれば、その手法は問わない。
(ステップS1505)
演出制御手段334は、見た目カウンタの値を1加算して更新する。
(ステップS1506)
演出制御手段334は、見た目カウンタの値を払出表示領域124cに表示し、当該演出実行処理S1500を終了する。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことはいうまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
また、上述した実施形態においては、遊技利益(有利な状態)としてボーナス遊技状態を挙げて説明したが、かかる場合に限らず、遊技利益が大きい選択当選役と他の当選役とが重複した選択当選種別であり、ストップスイッチ120a、120b、120cの操作態様が、複数の操作態様のうちの所定の操作態様(正解操作態様)であること、すなわち、所定の操作順(打順)または所定の操作タイミングあるいはこれらの組み合わせであることが選択当選役の入賞条件として設定された選択当選種別が当選役抽選により決定したときに、演出制御手段334が、その選択当選役の入賞条件となる正解操作態様を報知する補助演出を行うことで、当該選択当選役に対応する図柄組み合わせを、遊技者が有効ライン上に容易に表示させることができる、所謂、AT(アシストタイム)を実行するAT演出状態や、リプレイ役の当選確率が通常遊技より高くなるように設定してメダルの消費を抑えることで、メダルの消費に対する当選役の抽選機会を増やす、RT(リプレイタイム)遊技状態や、上記のAT演出状態とRT遊技状態が同時に進行されるART遊技状態(特定遊技状態)を設けてもよい。
例えば、上述した実施形態では、主制御基板200と副制御基板202とが、遊技を進行するための機能部を分担するように配したが、主制御基板200の機能部を副制御基板202に配しても、副制御基板202の機能部を主制御基板200に配してもよく、また、全ての機能部を1の制御基板に纏めて配することもできる。
上述した実施形態では、当選役が入賞すると、払出制御手段310は、メダル払出装置142に対して、その当選役の払出枚数を示す払出メッセージをメダル払出装置142に送信するとともに、払出制御手段310が、その当選役の払出枚数を示す払出コマンドを副制御基板202に送信するようにした。しかしながら、払出制御手段310は、その当選役の払出枚数を1枚ずつ払い出させるために、1枚のメダルが排出されることを示す払出メッセージを複数回(10回)に亘ってメダル払出装置142に送信し、コマンド送信手段314は、1枚のメダルが排出されることを示す払出コマンドを複数回(10回)に亘って副制御基板202に送信してもよい。また、コマンド送信手段314は、1枚のメダルが排出されることを示す払出コマンドを複数回(10回)に亘って副制御基板202に送信するとともに、その当選役の払出枚数(10枚)を示す払出コマンドを副制御基板202に送信するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、演出制御手段334が、フレーム周期ごとに見た目カウンタの値を1ずつ更新するとともに、見た目カウンタの値を払出枚数表示領域124cに表示するようにした。しかしながら、1枚のメダルが排出されることを示す払出コマンドを複数回に亘って受信する場合、演出制御手段334は、フレーム周期ごとに、払出コマンドが受信されたか否かを判定し、払出コマンドが受信されていれば、見た目カウンタの値を1ずつ更新するとともに、見た目カウンタの値を払出枚数表示領域124cに表示するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、電源復帰時において、コマンド送信手段314が払出コマンドを副制御基板202に再送信することで、副制御基板202が内部カウンタの値を更新するようにした。しかしながら、内部カウンタは、サブRAM202cにおける電源復帰時にクリアしない領域に設けられ、見た目カウンタは、サブRAM202cにおける電源復帰時にクリアされる領域に設けられるようにし、電源復帰時において、コマンド送信手段314が払出コマンドを副制御基板202に再送信しないようにしてもよい。
また、上述した主制御基板200および副制御基板202が行う各処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。
100 スロットマシン(遊技機)
124a 上方液晶表示部(表示部)
334 演出制御手段

Claims (1)

  1. スタートスイッチの操作に基づき、複数種類の当選種別のいずれかを当選種別抽選により決定する当選種別抽選手段と、
    前記スタートスイッチの操作に基づき、複数種類の図柄がそれぞれ配列された複数の回転リールを回転制御し、回転している回転リールに対応するストップスイッチの操作に応じ、前記当選種別抽選手段の抽選結果に基づいて、操作された前記ストップスイッチに対応する回転リールをそれぞれ停止制御するリール制御手段と、
    前記当選種別抽選で決定した当選種別に含まれる小役の入賞に基づいて、前記小役に対応する遊技媒体を払い出す払出制御手段と、
    前記払出制御手段によって遊技媒体が払い出された場合、前記払出制御手段によって払い出された遊技媒体の数に相当する値に内部カウンタを更新するとともに、見た目カウンタの値が前記内部カウンタの値と一致するまで前記見た目カウンタを所定契機で更新し、前記見た目カウンタの値を表示部に表示する演出制御手段と、
    を備え、
    前記演出制御手段は、
    所定条件が成立した場合、前記内部カウンタの値を前記見た目カウンタに代入し、前記見た目カウンタの値を前記表示部に表示する遊技機。
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