JP2019109072A - キャップ浮き検査方法及びキャップ浮き検査装置 - Google Patents
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Abstract
Description
かかる検査では、ボトル口部にキャップが所定位置まで巻き締められているか否か、即ち、キャップが所定位置まで巻き締められていない為に、ボトルのネックリングに対してキャップが浮いた状態になっていないか否かを検査している。
このため、キャップが正しくねじ込まれていた場合でも、キャップ浮き状態であると判定してしまい、そのボトルは不良(NG)と処理してしまうという不都合があった。
図6に示すように、本実施の形態にかかるキャップ浮き検査方法及びキャップ浮き検査装置1(図4参照)は、ボトル入り飲料の製造における外観検査工程K4で使用されるものである。
ボトル入り飲料の製造は、飲料充填工程K1で、搬送されてきた空ボトルに順次飲料を充填する。ボトルは樹脂製ボトルであり、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)ボトルである。飲料は、お茶、ジュース、炭酸飲料等である。
その後、キャップ巻き締め工程K2でボトル3の口部にキャップ5を巻き締めにより装着する(図2参照)。キャップ5はポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等である。
その後、外観検査工程K4でボトルの外観検査を行う。外観検査は、キャップ巻き締め状態、ラベル装着状態や、印字状態の検査等を行う。
最後に、箱詰め工程K5で飲料入りボトルを箱に詰める。
このキャップ浮き検査装置1には、図4及び図5に示すように、ボトル3のキャップ装着部4を撮像する6台のカメラ11と、撮像したカメラ11の画像データを画像処理する画像処理装置13と、撮像した画像及び処理後の画像を表示するモニタ15と、操作部17とを備えている。
6台の各カメラ11は、ボトル3のキャップ装着部4を撮像位置の周囲に60度の間隔で配置してあり、それぞれ画像処理装置13に画像データを送信し、画像処理装置13は、各カメラ1の画像データを個別に処理することで、キャップ装着部4を全周検査する。
制御部21は後述するキャップ浮き検査方法のプログラムが収納してあり、各カメラ11の画像データを演算処理する。
浮き量許容値格納部23にはネックリング3cに対するキャップの浮き量許容値Sが格納されおり、傾斜許容値格納部25にはネックリング3cの水平に対する許容傾斜角度Tが格納されている。
これらのキャップの浮き量許容値S及び許容傾斜角度Tは、操作部17のキー操作により入力し又は変更される。
モニタ15には、図1に示すように、操作部17で指定した任意のボトルの画像を画素画面で表示すると共にキャップ浮き検査方法のプログラムで作図した画面を表示する。
図4に示すように、カメラ11から画像処理装置に送信された画像データは、データ取込み部19を介して制御部21に送られる。
制御部21では、格納されたプログラムに従って、図3及び図1に示すように、以下のように、画像データを処理する。
まず、ステップS1で画像データを取り込み、画素画面に表示する。
次に、ステップS2でキャップ5の天面5aを検出して天面線Eを決定する。天面5aの検出は、キャップ5の天面5aにおける画素の濃淡の変化を検出して行う。
このように、各テンプレート29a、29bの位置補正を行うことで、ネックリング3cの一端側(図1において左側)の画素画面にネックリング3cの下面31とその下の首部の左垂直線33aとが成す左コーナーAを求める。同様に、ネックリング3cの他端側(図1において右側)において、ネックリング3cの下面31とその下の首部の右垂直線33bとが成す右コーナーBを求める。
ステップS5で、A−B線の水平に対する傾きθ、即ちネックリング3cの下面31の傾きを演算する。
次に、ステップS6で、演算したA−B線の傾きθを許容傾斜角度Tと比較し、傾きθが許容傾斜角度T以下か否かを判定し、許容傾斜角度T以下の場合には、ステップS7に移行し、傾きθが許容傾斜角度Tよりも大きい場合には、NGボトル(不良ボトル)と判定し、排出信号部27(図4参照)にボトル3の排出信号を発する。
ステップS8では、図1に示す画素画面において、中点CからA−B線に対する垂線Fを引き、ステップS9へ移行する。
ステップS9では、垂線Fと天面線Eとの交点Gを求め、ステップS10に移行する。
ステップS11では、C−G間の距離Hを浮き量許容値Sと比較して、距離Hが浮き量許容値S以下の場合には検査は合格となり、プログラムは終了する。距離Hが浮き量許容値Sよりも大きい場合には、NGボトルと判定して、排出信号部27(図4参照)に排出信号を発する。
図5に示すように、ボトル搬送ライン7には、キャップ浮き検査装置1の下流にボトル搬送ライン7の側部に排斥ゾーン37が設けてあり、排出手段35が駆動信号を受けると、ボトル搬送ライン7を移動するボトル3を排斥ゾーン37へ向けて押すことで、ボトル3をボトル搬送ライン7から押し出して排斥ゾーン37へ移動させる。
また、キャップ天面Eとネックリング3cの下面31との間の距離は、ネックリング3cの下面31とキャップ下面との間の距離を演算する従来技術に比較して長い距離なので、測定誤差を少なくできる。
例えば、カメラ11は、検査対象となるボトル3の周囲に60度の等間隔で6台設けたがこれに限らず、カメラ11の数はボトル3の撮像位置において、ボトル3の周囲に等間隔で4台又は5台設けてもよく、カメラの台数は限定されない。
図3に示すフローチャートでは、ステップS5でネックリング3cの下面31の傾斜θを許容傾斜角度Tと比較した後に、ステップS7〜ステップS11で垂線距離Hが浮き量許容値Sと比較したが、これに限らず、ステップS7〜ステップS11の後に、ステップS5でネックリング3cの下面31の傾斜θを許容傾斜角度Tと比較しても良い。
3 ボトル
3c ネックリング
4 キャップ装着部
5 キャップ
5a キャップ天面
7 ボトル搬送ライン
11 カメラ
21 制御部
31 ネックリング下面
A 左コーナー(ネックリング下部の左端)
B 右コーナー(ネックリング下部の右端)
C ネックリング下部の中点
F 垂線
G 垂線と天面との交点
H 垂線距離
θ ネックリング下面の傾斜角度
Claims (8)
- ボトルのキャップ装着部を撮像する撮像工程と、
撮像工程で撮像した撮像画面からキャップ天面を検出する天面検出工程と、
撮像画面からネックリング下面及びネックリング下部の左右端を検出するネックリング下部検出工程と、
ネックリング下部の左右端間の中点を演算する中点演算工程と、
撮像画面において、ネックリング下部の左右端間の中点からネックリング下面に対する垂線を引き、この垂線と前記天面との交点を求める交点演算工程と、
前記垂線における前記中点と前記交点との間の垂線距離を演算する垂線距離演算工程と、
前記垂線距離の値が所定値以下か否かを判定するキャップ浮き判定工程と、を備えることを特徴とするキャップ浮き検査方法。 - 前記撮像工程は、一つのボトルに対して周方向の異なる複数の位置でボトルのキャップ装着部を撮像しており、各撮像画面について、前記天面検出工程からキャップ浮き判定工程までを実行することを特徴とする請求項1に記載のキャップ浮き検査方法。
- 前記ネックリング下部検出工程の後に、検出したネックリング下面の水平線に対する傾斜角度を演算する傾斜角度演算工程と、ネックリング下面の傾斜角度が所定値以下か否かを判定する首部の傾斜判定工程を備えることを特徴とする請求項2に記載のキャップ浮き検査方法。
- 前記キャップ浮き判定工程で判定した垂線距離の値が所定以下でない場合又は前記首部の傾斜判定工程で判定したネックリング下面の傾斜角度が所定値以下でない場合には、そのボトルをボトル搬送ラインから外すことを特徴とする請求項3に記載のキャップ浮き検査方法。
- 前記ボトル及びキャップは、各々樹脂製であり、ボトルは飲料が充填されたボトル入り飲料であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のキャップ浮き検査方法。
- ボトル搬送ラインを搬送されてきたボトルのキャップ装着部を撮像するカメラと、
カメラの撮像画面を取り込んで画像処理する制御部と、を備え、
前記制御部は、撮像画面からキャップ天面と、ボトルのネックリング下面及びネックリング下部の左右端とを検出した後、ネックリング下部の左右端間の中点からネックリング下面に対する垂線を引き、この垂線とキャップ天面との交点を求め、前記垂線におけるネックリング下部の中点とキャップ天面との交点との間の垂線距離を演算して、その距離が所定値以下か否かを判定することを特徴とするキャップ浮き検査装置。 - 前記カメラは、ボトルのキャップ装着部を囲む周囲に複数備え、前記制御部は各カメラからの撮像画面を取込んで画像処理することを特徴とする請求項6に記載のキャップ浮き検査装置。
- 前記制御部は、更にネックリング下面の水平線に対する傾斜角度を演算して、ネックリング下面の傾斜角度が所定値以下か否かを判定することを特徴とする請求項7に記載のキャップ浮き検査装置。
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