JP2019106795A - 回転電機のロータ - Google Patents

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Abstract

【課題】永久磁石の磁束がステータ側に流れるのを防ぎ、トルクリップルも抑制できるようにした回転電機のロータの提供。【解決手段】ロータは、圧延電磁鋼板からなる円環状のロータコア単板10の複数枚が積層されて形成されている。前記ロータコア単板10は、半径方向のセンターブリッジ部31aと、センターブリッジ部31aを中心として円周方向にV字状に拡開する一対の磁石挿入孔3a、3bと、磁石挿入孔の半径方向の端面33とロータコア単板10の外周11との間に形成される周方向のサイドブリッジ部34とを備える。電磁鋼板の圧延方向を基準軸Lとした場合に、基準軸Lとセンターブリッジ部31aの軸線32aとの角度が大きいほどセンターブリッジ部の円周方向幅Waが狭く、基準軸Lとサイドブリッジ部の接線方向軸線35とのなす角度α1が大きいほどサイドブリッジ部の半径方向幅Haが狭く形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、回転電機のロータに関する。
下記の特許文献1には、電磁鋼板からなる円環状のロータコア単板の複数枚が積層されて形成されたロータコアと、該ロータコアの内部に円周方向に所定距離を隔てて埋設された複数の永久磁石とを備える回転電機のロータであって、前記ロータコア単板は、中心軸と、半径方向に延びるセンターブリッジ部と、該センターブリッジ部を中心として円周方向にV字状に拡開する一対の磁石挿入孔と、該磁石挿入孔の半径方向端部とロータコア単板の外周との間に形成されるサイドブリッジ部とを備えており、ロータコア単板を積層して形成されるロータコアにおける前記隣接する一対の磁石挿入孔内に埋設された永久磁石により磁極が形成されるようにした、回転電機のロータが記載されている。
特開2016−032340号公報
特許文献1に記載される、センターブリッジ部を介して円周方向にV字状に隣接する一対の磁石挿入孔内に永久磁石を埋設して磁極を形成するようにした回転電機のロータにおいては、ロータ回転時に発生するトルクリップルを低減させるため、円周方向に複数形成される各磁極を同一形状とすることが行われる。
一方、ロータコアの素材としては、通常、一方向に圧延された電磁鋼板が用いられる。この種の圧延鋼板は圧延方向からの角度によって強度に異方性が存在する。回転電機のロータは、ロータ回転時に発生する永久磁石からの遠心力に耐え得る寸法のセンターブリッジ部およびサイドブリッジ部を持つロータコアが必要とされる。
現在のロータコアにおいては、前記した電磁鋼板の圧延方向に依存する強度の異方性に格別の配慮がなされてなく、設計に当たり、ロータコアのセンターブリッジ部およびサイドブリッジ部の寸法は、用いる電磁鋼板の強度が最も弱い位置の強度をベースとして設定されるのが通常である。そのために、センターブリッジ部およびサイドブリッジ部の幅が本来必要とされる寸法よりも大きくなる部位が生じることとなり、結果、永久磁石の磁束がステータ側に流れるのを必要以上に妨げてしまい、最大トルクも低減することが起こっている。また、トルクリップルの抑制にも限度がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、永久磁石の磁束がステータ側に流れるのを必要以上に妨げてしまうのを防ぐことで、最大トルクを増加することができ、同時に、ロータ回転時にロータに生じるトルクリップルも十分に抑制できるようにした回転電機のロータを提供することを課題とする。
本発明による回転電機のロータは、一方向に圧延された電磁鋼板からなる円環状のロータコア単板の複数枚が積層されて形成されたロータコアと、前記ロータコアの内部に円周方向に所定距離を隔てて埋設された複数の永久磁石と、を備える回転電機のロータにおいて、前記ロータコア単板は、中心軸と、半径方向のセンターブリッジ部と、前記センターブリッジ部を中心として円周方向にV字状に拡開する一対の磁石挿入孔と、前記磁石挿入孔の半径方向の端面と前記ロータコア単板の外周との間に形成される周方向のサイドブリッジ部と、を備え、前記センターブリッジ部は半径方向の軸線を有し、前記サイドブリッジ部は半径方向に直交する接線方向軸線を有し、前記電磁鋼板の圧延方向を基準軸とした場合に、前記基準軸と前記センターブリッジ部の前記軸線との角度が大きいほど前記センターブリッジ部の円周方向幅が狭く、前記基準軸と前記センターブリッジ部の前記軸線との角度が小さいほど前記センターブリッジ部の円周方向幅が広くされ、前記基準軸と前記サイドブリッジ部の前記接線方向軸線とのなす角度が大きいほど前記サイドブリッジ部の半径方向幅が狭く、前記基準軸と前記サイドブリッジ部の前記接線方向軸線とのなす角度が小さいほど前記サイドブリッジ部の半径方向幅が広く形成されており、前記ロータコア単板を積層して形成されたロータコアにおける前記隣接する一対の磁石挿入孔内に埋設された前記永久磁石により磁極が形成され、前記複数枚のロータコア単板は前記磁極が形成される位相と同じ位相だけ円周方向に位相をずらして順次積層されている、ことを特徴とする。
本発明による回転電機のロータでは、ロータを構成するロータコア単板が、素材である電磁鋼板の圧延方向に依存する強度の異方性を考慮して、そのセンターブリッジ部およびサイドブリッジ部のそれぞれが、ロータ回転時に発生する永久磁石の遠心力に耐え得ることのできる異なる寸法で形成されるとともに、複数枚のロータコア単板は、形成される電極の位相と同じ位相だけ円周方向に位相をずらして積層されている。それにより、永久磁石の磁束がステータ側に流れるのを必要以上に妨げてしまうことを防ぐとともに、ロータコアの円周方向の各位置における半径方向の厚さもほぼ均一化されて、ロータ回転時に発生するトルクリップルを抑制することも可能となる。また、最大トルクの向上も可能となる。
本発明の実施の形態にかかる回転電機のロータをその回転軸に沿った方向から見て示す概略構成図。 回転電機のロータを構成するロータコア単板を示す平面図。 図2の一部を示す拡大図。 ロータコア単板を示す平面図であってサイドブリッジ部の半径方向幅の違いを説明するための図。 電磁鋼板の強度と圧延方向からの角度との関係を示すグラフ。 本実施の形態にかかる回転電機のロータでの複数枚のロータコア単板を積層した状態を説明するための図。 本実施の形態にかかる回転電機のロータのトルクへの効果を示すグラフ。 本実施の形態にかかる回転電機のロータのトルクリップルへの効果を示すグラフ。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。
[ロータ]
図1は、本発明の実施の形態に係る回転電機のロータの概略構成を示す図であり、ロータの回転軸1aに沿った方向から見て示している。ロータ1は、図示しないステータの内周側に径方向に空隙を空けて対向配置され、ステータに対し相対回転する。ロータ1は、ロータコア2と、ロータコア2に配設された複数の磁極3とを含む。ロータコア2は、一方向に圧延された電磁鋼板からなる円環状のロータコア単板10の複数枚が積層されて形成されている。
前記複数の磁極3は、ロータコア2の円周方向に沿って、互いに間隔をおいて(等間隔で)配置される。図示のロータコア2では、周方向に45度の位相で、等間隔に8個の磁極3が形成されている。ロータコア2には、内周側にシャフト嵌合穴4が形成されている。該シャフト嵌合穴4の中心軸はロータの回転軸1aに一致する。ロータシャフト5は、シャフト嵌合穴4に圧入され、ロータコア2と一体に固定されている。
前記した複数の磁極3の各々においては、一対の磁石挿入孔3a、3bが、ロータコア2の外周側が拡開するV字状に形成されており、永久磁石6a、6bが磁石挿入孔3a、3bにそれぞれ挿入されることで、1つの磁極3が構成される。
[ロータコア単板]
前記のように、ロータコア2は、一方向に圧延された電磁鋼板からなる円環状のロータコア単板10の複数枚が積層されて形成されている。図2は、ロータコア単板10の平面図である。ロータコア単板10は、中心軸10aを持つ。この中心軸10aは、ロータ1の回転軸1aと一致する。
この例において、素材である圧延電磁鋼板の圧延方向はL方向であり、前記した永久磁石6a、6bを挿入するための一対の磁石挿入孔3a、3bが計8組、すなわち、前記L方向に中心軸10aに点対称に2か所、前記L方向に45度で傾斜するN方向に中心軸10aに点対称に4か所、そして、前記L方向に直交するC方向(90度の方向)に中心軸10aに点対称に2か所、の計8組の一対の磁石挿入孔3a、3bが形成されている。以下、前記L方向に形成されている組を磁石挿入孔組30A、前記N方向に形成されている組を磁石挿入孔組30B、前記C方向に形成されている組を磁石挿入孔組30Cという。
[センターブリッジ部]
各磁石挿入孔組30A、30B、30Cにおいて、磁石挿入孔3aと磁石挿入孔3bは同じ形状である。一対の磁石挿入孔3aと磁石挿入孔3bは、半径方向に延びるセンターブリッジ部31の半径方向の軸線32を対称軸として、鏡面対称に、ロータコア単板10の外周側が拡開するV字状に、円周方向に配置している。
図3に、磁石挿入孔組30Aを代表例として示す。前記のように、磁石挿入孔組30Aのセンターブリッジ部31aは半径方向の軸線32aを有し、磁石挿入孔3aと磁石挿入孔3bとは、半径方向の軸線32aを対称軸として鏡面対称の姿勢で位置している。センターブリッジ部31aには、ロータ1が回転したときに、磁石挿入孔組30Aに挿入した永久磁石6a、6bに起因する半径方向の応力(遠心力)F1が主に作用する。このことは、磁石挿入孔組30B、30Cについても同様である。
圧延電磁鋼板の圧延方向であるL方向を基準軸Lとした場合、磁石挿入孔組30Aの半径方向の軸線32aが前記基準軸Lとなす角度は0度であり、図2に示すように、磁石挿入孔組30Bの半径方向の軸線32bが前記基準軸Lとなす角度は45度、磁石挿入孔組30Cの半径方向の軸線32cが前記基準軸Lとなす角度は90度、である。
図2に示すように、磁石挿入孔組30Aにおけるセンターブリッジ部31aの周方向の幅をWa、磁石挿入孔組30Bにおけるセンターブリッジ部31bの周方向の幅をWb、磁石挿入孔組30Cにおけるセンターブリッジ部31cの周方向の幅をWcとしたときに、ロータコア単板10では、Wa>Wb>Wcとされている。
すなわち、各センターブリッジ部31では、前記のように、ロータ1の回転時に主に半径方向の応力F1が作用することから、電磁鋼板の圧延方向(L方向)を基準軸Lとした場合に、基準軸Lとセンターブリッジ部31の軸線32とのなす角度が最も大きい、すなわち90度である磁石挿入孔組30Cでは、センターブリッジ部31cの円周方向幅Wcが最も狭く、基準軸Lとセンターブリッジ部の軸線32との角度が最も小さい、すなわち0度である磁石挿入孔組30Aでは、センターブリッジ部31aの円周方向幅Waが最も広くされている。基準軸Lとセンターブリッジ部31bの半径方向の軸線32bとのなす角度が45度である磁石挿入孔組30Bでは、センターブリッジ部31bの円周方向幅Wbは両者の中間の幅となっている。
[サイドブリッジ部]
各磁石挿入孔組30A、30B、30Cにおいて、磁石挿入孔3aと磁石挿入孔3bの半径方向での端部33とロータコア単板10の外周11との間にはサイドブリッジ部34が存在している。図2、図3に示すよう、図示の例では、前記端部33は半径方向に直交する接線方向の直交面であり、該直交面である端部33とロータコア単板10の外周11との間がサイドブリッジ部34とされている。
図3に磁石挿入孔組30Aの場合を示すように、各サイドブリッジ部34には、ロータ1が回転するときに、磁石挿入孔組30A、30B、30Cに挿入した永久磁石6a、6bからの応力F2が主に周方向に作用する。
各サイドブリッジ部34は周方向に所定の長さを有し、半径方向に直交する接線方向軸線35を持つ。図示のロータコア単板10では、前記端部33は半径方向に直交する接線方向の直交面であり、ここでは、前記端部33を通る直線が前記接線方向軸線35に相当する。端部33が半径方向に直交する接線方向の直交面でない場合には、任意の接線方向の直線が接線方向軸線となる。
サイドブリッジ部34を構成する一方の縁(内縁)である前記端部33は、前記のように、半径方向に直交しており、他方の縁(外縁)であるロータコア単板10の外周11は円弧である。したがって、サイドブリッジ部34の半径方向の幅Hは周方向で変化する。本実施の形態では、周方向で変化する幅の平均の幅を、「サイドブリッジ部の半径方向幅H」とする。
本実施の形態では、前記した磁石挿入孔組30Aにおけるサイドブリッジ部34aの半径方向幅をHa、磁石挿入孔組30Bにおけるサイドブリッジ部34bの半径方向幅をHb、磁石挿入孔組30Cにおけるサイドブリッジ部34cの半径方向幅をHcとしたときに、Ha<Hb<Hcとされている。すなわち、サイドブリッジ部34では、周方向の応力F2が主に作用することから、基準軸Lと各サイドブリッジ部34の前記接線方向軸線35とのなす角度が大きいほどサイドブリッジ部34の半径方向幅が狭く、基準軸Lとサイドブリッジ部34の前記接線方向軸線35とのなす角度が小さいほどサイドブリッジ部の半径方向幅が広くされている。
具体的には、図4に示すように、磁石挿入孔組30Aにおける基準軸Lとサイドブリッジ部34aの接線方向軸線35aとのなす角度をα1、磁石挿入孔組30Bにおける基準軸Lとサイドブリッジ部34bの接線方向軸線35bとのなす角度をα2、磁石挿入孔組30Cにおける基準軸Lとサイドブリッジ部34cの接線方向軸線35cとのなす角度をα3、としたときに、α1>α2>α3であり、したがって、前記のように、Ha<Hb<Hcとされている。
なお、磁石挿入孔組30Aおよび磁石挿入孔組30Cにおいては、磁石挿入孔3aに対応するサイドブリッジ部34と、磁石挿入孔3bに対応するサイドブリッジ部34の半径方向の幅Hは、同じである。しかし、例えば、磁石挿入孔組30Bのように、その半径方向の軸線32bが、電磁鋼板の圧延方向(L方向)の基準軸Lと同方向(0度方向)または直交する方向(90度方向)でない場合には、一方の磁石挿入孔3aに対応するサイドブリッジ部34b1と、他方の磁石挿入孔3bに対応するサイドブリッジ部34b2とでは、接線方向軸線35b1、接線方向軸線35b2が基準軸Lとなす角度α2が異なってくる。実際のロータコア単板10の設計に当たっては、比較して基準軸Lとの角度α2が小さい方のサイドブリッジ部34b2の幅Hb2に、双方のサイドブリッジ部の幅を設定することが望ましい。
[圧延鋼板の特性]
図5は、電磁鋼板の強度と圧延方向からの角度との関係を示すグラフであり、圧延方向(L方向)での強度を100とした場合、電磁鋼板の強度は、圧延方向からそれに直交する90度の方向に向けて、次第に大きくなる。上記のように本実施の形態によるロータコア単板10では、強度に異方性が存在する圧延鋼板を用いながら、その強度に対応してセンターブリッジ部31およびサイドブリッジ部34の幅をそれぞれ設定している。
すなわち、センターブリッジ部31については、圧延方向(L方向)に延長するセンターブリッジ部31では周方向の幅Wを最も広く、圧延方向に直交する方向に延長するセンターブリッジ部31では周方向の幅Wを最も狭く設定し、また、サイドブリッジ部34については、その接線方向軸線と圧延方向(L方向)とのなす角度αが大きいほど半径方向幅Hを狭く設定し、その接線方向軸線と圧延方向(L方向)とのなす角度αが小さいほど半径方向幅Hを広く設定することで、従来の最も弱い部位を基準としてセンターブリッジ部およびサイドブリッジ部を設計したロータコア単板と比較して、ロータコアとして組み付けたときに、全体として、センターブリッジ部31およびサイドブリッジ部34における磁石の磁束漏れを低減することが可能となる。
[ロータコアの作製]
上記のロータコア単板10の複数枚を積層することで、ロータコア2とされる。例えば、K枚数のロータコア単板10を積層する場合に、1枚ごとに、45度位相を変えて積層してもよく、図6(a)に示すように、K枚を1/3・K枚のグループに分け、それぞれ45度ずつ位相をずらして積層してもよく、図6(b)に示すように、1/6・K枚の6つのグループに分け、それぞれ45度ずつ位相をずらして積層してもよい。
各磁極でのセンターブリッジ部の円周方向の幅およびサイドブリッジ部での半径方向の幅が異なるときに、位相を変えないで積層した場合には、トルクリップルが大きくなる恐れがあるが、上記のように、ロータコア単板10に形成されている各磁石挿入孔組30A、30B、30Cの周方向の位相をずらして、この例では、45度ずつ円周方向に位相をずらして、複数枚のロータコア単板10を順次積層する積層することで、トルクリップルを低減することが可能となる。
[従来のロータコアとの比較]
従来の設計思想によるロータコアにおけるセンターブリッジ部の円周方向の幅をW、サイドブリッジ部での半径方向幅をHとし、それと本実施の形態によるロータコアとを比較した。ロータコアの全体形状の概略構成は、両者とも図1に示す形状であり、同じである。従来の設計思想によるロータコアでは、最も弱い部位、すなわち電磁鋼板の強度が最も弱い部位での磁石挿入孔組におけるセンターブリッジ部の円周方向の幅、図2で磁石挿入孔組30Aに相当する磁石挿入孔組でのセンターブリッジ部の円周方向の幅をWとし、磁石挿入孔組30Bと磁石挿入孔組30Cにおけるセンターブリッジ部の円周方向の幅もすべてWとした。
サイドブリッジ部での半径方向幅Hも、図2で磁石挿入孔組30Cに相当する磁石挿入孔組でのサイドブリッジ部の半径方向の幅をHとし、磁石挿入孔組30A、磁石挿入孔組30Bにおけるサイドブリッジ部の半径方向の幅はすべてHとした。
本実施の形態によるロータコアでは、センターブリッジ部の円周方向の幅と、サイドブリッジ部の半径方向の幅を、次表のように設定した。
Figure 2019106795
同じ材料を用いて、従来の設計思想によるロータコアと本実施の形態によるロータコアを作製し、同じ枚数を積層してロータコアとし、巻線を施して、ロータとした。それぞれのロータを同じ規格のステータに取り付けて、回転電機とした。従来構造による回転電機と本発明による回転電機とを同じ条件で回転させて、最大トルクとトルクリップルを測定した。その結果を図7および図8に示した。図7は、従来構造による回転電機の最大トルクを100とした場合での比較であり、図8は、従来構造による回転電機のトルクリップルを100とした場合での比較である。
本発明による回転電機では、図7に示すように、最大トルクが比較して上昇しており、図8に示すように、トルクリップルは比較して小さくなっている。これにより、本発明の優位性が立証される。
1…回転電機のロータ、
1a…ロータの回転軸、
2…ロータコア、
3…磁極、
3a、3b…一対の磁石挿入孔、
4…シャフト嵌合穴、
5…ロータシャフト、
6a、6b…永久磁石、
10…圧延された電磁鋼板からなる円環状のロータコア単板、
10a…ロータコア単板の中心軸、
11…ロータコア単板の外周、
30(30A、30B、30C)…磁石挿入孔組、
31(31a、31b、31c)…半径方向に延びるセンターブリッジ部、
32(32a、32b、32c)…センターブリッジ部の半径方向の軸線、
33…磁石挿入孔の半径方向での端部、
34(34a、34b、34c)…サイドブリッジ部、
35(35a、35b、35c)…サイドブリッジ部の接線方向軸線、
L…素材である圧延電磁鋼板の圧延方向である基準軸、
W(Wa、Wb、Wc)…センターブリッジ部の周方向の幅、
H(Ha、Hb、Hc)…サイドブリッジ部の半径方向の幅、
F1…半径方向の応力(遠心力)、
F2…周方向の応力、
α(α1、α2、α3)…基準軸とサイドブリッジ部の接線方向軸線とのなす角度。

Claims (1)

  1. 一方向に圧延された電磁鋼板からなる円環状のロータコア単板の複数枚が積層されて形成されたロータコアと、前記ロータコアの内部に円周方向に所定距離を隔てて埋設された複数の永久磁石と、を備える回転電機のロータにおいて、
    前記ロータコア単板は、中心軸と、半径方向のセンターブリッジ部と、前記センターブリッジ部を中心として円周方向にV字状に拡開する一対の磁石挿入孔と、前記磁石挿入孔の半径方向の端面と前記ロータコア単板の外周との間に形成される周方向のサイドブリッジ部と、を備え、前記センターブリッジ部は半径方向の軸線を有し、前記サイドブリッジ部は半径方向に直交する接線方向軸線を有し、
    前記電磁鋼板の圧延方向を基準軸とした場合に、前記基準軸と前記センターブリッジ部の前記軸線との角度が大きいほど前記センターブリッジ部の円周方向幅が狭く、前記基準軸と前記センターブリッジ部の前記軸線との角度が小さいほど前記センターブリッジ部の円周方向幅が広くされ、
    前記基準軸と前記サイドブリッジ部の前記接線方向軸線とのなす角度が大きいほど前記サイドブリッジ部の半径方向幅が狭く、前記基準軸と前記サイドブリッジ部の前記接線方向軸線とのなす角度が小さいほど前記サイドブリッジ部の半径方向幅が広く形成されており、
    前記ロータコア単板を積層して形成されたロータコアにおける前記隣接する一対の磁石挿入孔内に埋設された前記永久磁石により磁極が形成され、
    前記複数枚のロータコア単板は前記磁極が形成される位相と同じ位相だけ円周方向に位相をずらして順次積層されている、
    ことを特徴とする回転電機のロータ。
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