JP2019106753A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のコンバータを備える構成において、さらなる損失低減を実現し、高効率な電力変換装置を提供する。【解決手段】電力変換装置1は、電源Bと負荷との間に接続されるコンバータ部2と、コンバータ部2の駆動を制御する制御部3と、冷却部4とを備える。コンバータ部2は、並列に接続された複数相のコンバータ21、22を有する。コンバータ21、22は、リアクトルL1、L2と半導体スイッチング素子S1、S2、S3、S4とを含んで構成される。制御部3は、電力要求に応じて、複数のコンバータ21、22のうち1相以上を駆動すると共に、駆動されるコンバータを、リアクトルL1、L2に対する冷却性能が良好な順に選択する。【選択図】図1

Description

本発明は、電動車両等に用いられる電力変換装置に関する。
電気自動車又はハイブリッド自動車等の電動車両において、動力源となる電動機等を駆動するために、電力変換装置が用いられる。電力変換装置は、一般に、電源の直流電圧を昇圧し、所望の電圧に変換して出力するコンバータを備える。近年、電動車両用電動機が高出力化する傾向にあることから、駆動電流の大電流化に対応するために、複数のコンバータを備える電力変換装置を含む車両システムが検討されている。
特許文献1には、複数の蓄電装置にそれぞれ対応する複数のコンバータを設けた電源システムが開示されている。複数のコンバータは、負荷装置の要求パワーのレベルと、複数のコンバータの昇圧動作の要否に基づいて、1つ又は2つが動作するように動作モードが選択される。例えば、負荷装置の要求パワーが基準値より小さく、かつ昇圧動作が要求される場合には、複数のコンバータの1つによって昇圧動作が実行され、残余のコンバータは停止される。昇圧動作が不要とされる場合には、上アームオンモードが選択され、例えば、対応する蓄電装置の出力電圧が高い方について、上アームとなるスイッチング素子をオン固定し、残余のコンバータを停止する。2つの蓄電装置の出力電圧が同じ場合には、2つのコンバータについてスイッチング素子がオン固定される。
特開2010−74885号公報
市街地走行のような常用域(すなわち、小電流域)では、要求パワーが比較的小さくなることから、複数のコンバータの一部を停止することで、電力損失を抑制することが可能になる。しかしながら、特許文献1の電源システムでは、上アームオンモードでのコンバータの選択手法は開示されているものの、1つのコンバータにより昇圧動作が実行されるモードにおいて、選択されるコンバータは特定されていない。上アームオンモードについても、複数の蓄電装置を有することが前提となっている。
また、一般に、コンバータには冷却部が併設されるが、複数のコンバータを有する場合には、その配置によって冷却性能が異なり、発生する損失にも影響することが判明した。そこで、小電流域においても、より低損失化を図ることで、電力変換効率を向上させることが望まれている。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、複数のコンバータを備える構成において、さらなる損失低減を実現し、高効率な電力変換装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
電源(B、B1、B2)と負荷(MG1、MG2、MG3)との間に接続されるコンバータ部(2)と、上記コンバータ部の駆動を制御する制御部(3)と、冷却部(4)とを備える電力変換装置(1)であって、
上記コンバータ部は、並列に接続された複数相のコンバータ(21、22)を有し、上記コンバータは、それぞれ、リアクトル(L1、L2)と半導体スイッチング素子(S1、S2、S3、S4、S5、S6、S7、S8)とを含んで構成されており、
上記制御部は、電力要求に応じて、複数相の上記コンバータのうち1相以上を駆動すると共に、駆動される上記コンバータを、上記リアクトルに対する冷却性能が良好な順に選択する、電力変換装置にある。
上記態様の電力変換装置は、使用条件において要求される電流が小さいときには、複数相のコンバータの一部を駆動し、一部を停止することで、損失を低減可能とする。さらに、駆動するコンバータを、リアクトルに対する冷却性能に着目して選択する。一般に、リアクトルの温度が高くなると、インダクタンス特性が低下し、スイッチングに伴うリプル電流が増加する。そこで、冷却部による冷却性能が良好なコンバータから駆動することで、インダクタンス特性がより良好なリアクトルを動作させることができ、リプル電流が低減して、さらなる損失低減が可能となる。
以上のごとく、上記態様によれば、複数のコンバータを備える構成において、さらなる損失低減を実現し、高効率な電力変換装置を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、電力変換装置の概略構成を示す等価回路図。 実施形態1における、電力変換装置の第1冷却部の構成例を示す部分拡大図。 実施形態1における、電力変換装置が適用される車両システムの全体概略構成図。 実施形態1における、電力変換装置が適用される車両システムの等価回路図。 実施形態1における、電力変換装置の第2冷却部を含む半導体積層ユニットの構成例を示す部分概略図。 実施形態1における、電力変換装置の第2冷却部を含む半導体積層ユニットの冷却性能を説明する部分概略図。 実施形態1における、電力変換装置の第2冷却部を構成する冷却管の積層構成と熱伝達率の関係を示す図。 実施形態1における、電力変換装置のコンバータ部を構成するリアクトルのインダクタンス特性を示す図。 実施形態1における、電力変換装置のコンバータ部を構成するリアクトルのインダクタンス特性によるリプル電流の違いを示す図。 実施形態1における、電力変換装置のコンバータ部を構成するリアクトルの抵抗温度特性を示す図。 実施形態1における、電力変換装置の制御部において実行されるフローチャート図。 実施形態2における、電力変換装置の第1冷却部の構成例を示す部分拡大図。 実施形態2における、電力変換装置の第1冷却部の構成例を示す部分拡大図。 実施形態3における、電力変換装置の第1冷却部の構成例を示す部分拡大図。 実施形態4における、電力変換装置の第1冷却部の構成例を示す部分拡大図。 実施形態4における、電力変換装置の第1冷却部の構成例を示す部分拡大図。 実施形態5における、電力変換装置を含む電源システムの構成を示す等価回路図。 実施形態5における、電力変換装置の各部の配置例を示す全体概略構成図。 実施形態5における、電力変換装置が適用される車両システムの等価回路図。 実施形態6における、電力変換装置を含む車両システムの全体概略構成図。 実施形態7における、電力変換装置の各部の配置例を示す全体概略構成図。 実施形態7における、電力変換装置の第1冷却部の構成例を示す部分拡大図。
(実施形態1)
電力変換装置に係る実施形態について、図1〜図11を参照して説明する。
図1に示すように、電力変換装置1は、電源である蓄電装置Bと、蓄電装置Bと図示しない負荷との間に接続されるコンバータ部2と、コンバータ部2の駆動を制御する制御部3と、冷却部4とを備えている。蓄電装置Bは、充放電可能に構成された直流電源装置であり、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池及び鉛蓄電池等の二次電池にて構成することができる。
コンバータ部2は、並列に接続された複数相のコンバータを備える多相コンバータであり、ここでは、第1コンバータ21及び第2コンバータ22を有する構成としている。コンバータ部2の第1コンバータ21は、第1リアクトルL1と、半導体スイッチング素子S1、S2とを含んで構成される。同様に、第2コンバータ22は、第2リアクトルL2と、半導体スイッチング素子S3、S4とを含んで構成される。コンバータ部2は、3つ以上の相を有する構成であってもよい。
制御部3は、電力要求に応じた制御信号をコンバータ部2に出力し、これら第1コンバータ21及び第2コンバータ22のうち1相以上を駆動する。具体的には、第1コンバータ21の半導体スイッチング素子S1、S2と、第2コンバータ22の半導体スイッチング素子S3、S4とを、それぞれ交互にオンオフ駆動して、コンバータ部2の電力変換動作を制御する。
また、電力変換装置1は、コンバータ部2の電源側に、ノイズ除去用のフィルタコンデンサ11を備えており、コンバータ部2の負荷側に、電圧平滑化用の平滑コンデンサ12を備えている。フィルタコンデンサ11は、蓄電装置Bに接続される正極側電力線13と負極側電力線14との間に配置されており、平滑コンデンサ12は、負荷に接続される正極側電力線15と負極側電力線16との間に配置されている。なお、電力変換装置1は、後述する図3に示されるように、負荷であるモータジェネレータMG1、MG2に接続されて、ハイブリッド自動車の車両システム10の一部を構成することができる。
第1コンバータ21は、2つの半導体スイッチング素子S1、S2の直列接続体を含む第1アーム211を有し、第1リアクトルL1は、第1アーム211の上下アームの接続点と正極側電力線13とに接続されている。同様に、第2コンバータ22は、2つの半導体スイッチング素子S3、S4の直列接続体を含む第2アーム221を有し、第2リアクトルL2は、第2アーム221の上下アームの接続点と正極側電力線13とに接続されている。
半導体スイッチング素子S1、S2、S3、S4としては、例えば、IGBT(すなわち、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)が用いられる。図示するIGBTの他に、MOSFET(すなわち、電界効果トランジスタ)、バイポーラトランジスタ等の電力用半導体スイッチング素子を用いることもできる。半導体スイッチング素子S1、S2、S3、S4は、正極側電力線15から負極側電力線16に向かう方向を順方向として直列に接続される。半導体スイッチング素子S1、S2、S3、S4には、それぞれ、フリーホイールダイオード(以下、ダイオードと略称する)D1、D2、D3、D4が、逆並列に接続される。
第1コンバータ21は、制御信号に基づいて、半導体スイッチング素子S1、S2が交互にオンオフすることにより、蓄電装置Bからの直流電圧を昇圧し、所望の直流電力に変換して出力する。同様に、第2コンバータ22は、半導体スイッチング素子S3、S4が交互にオンオフすることにより、蓄電装置Bからの直流電圧を昇圧し、所望の直流電力に変換して出力する。この昇圧動作は、各相の下アームである半導体スイッチング素子S2、S4のオン期間に、第1リアクトルL1、第2リアクトルL2に電磁エネルギを蓄積し、オフ期間にダイオードD1、D3を介して放出することにより行われる。入力電圧に対する昇圧比は、スイッチング周期におけるオン期間比(すなわち、デューティ比)によって調整することができる。
コンバータ部2は昇降圧コンバータとして構成されており、第1コンバータ21と第2コンバータ22とは、モータジェネレータMG1、MG2側からの回生電力を降圧して、蓄電装置Bを充電することもできる。本形態では、第1コンバータ21と第2コンバータ22とは、基本的に同一構造であり、第1リアクトルL1と第2リアクトルL2、半導体スイッチング素子S1、S2と半導体スイッチング素子S3、S4は、同等の特性を有する。
さらに、電力変換装置1は、コンバータ部2を冷却するための冷却媒体が流通する冷却部4を備える。冷却部4は、コンバータ部2を構成する発熱部品に接して設けられ、冷却媒体との熱交換によって温度上昇を抑制する。冷却部4は、例えば、第1リアクトルL1及び第2リアクトルL2を冷却する第1冷却部41と、第1アーム211、第2アーム221を冷却する第2冷却部42とを有する。特に、発熱量の大きい第1リアクトルL1及び第2リアクトルL2を、冷却媒体にて効果的に冷却することで、電力変換効率を向上できる。また、第1アーム211、第2アーム221のスイッチング動作に伴って発生する熱を、効率よく冷却媒体に吸収させることで、電力変換効率をさらに高めることができる。
図2に示すように、第1冷却部41は、例えば、第1リアクトルL1及び第2リアクトルL2に接する電力変換装置1の壁面部412内に形成される、冷却水等の冷却媒体の流路411を有している。壁面部412は、内部に流路411となる空間部を有する二重壁構造で、例えば、熱伝導性の良好な金属からなる。流路411は、図示しない外部の冷却媒体循環流路と接続されて、一方向に冷却媒体を流通させており、ここでは、例えば、図中の左方から右方へ向かう方向を、冷媒流れ方向Fとする。壁面部412は、電力変換装置1が収容される図示しないケースの底部を構成し、図の上側の面を、第1リアクトルL1及び第2リアクトルL2が載置される載置面413としている。
第1リアクトルL1と第2リアクトルL2の配置は、冷却媒体による冷却性能を考慮して、予め設定することができる。例えば、図示の配置では、冷媒流れ方向Fに沿って、第1リアクトルL1が上流側に、第2リアクトルL2が下流側に位置するように設定されている。このとき、上流側に位置する第1リアクトルL1は、より低温の冷却媒体と熱交換することができ、下流側に位置する第2リアクトルL2の発熱の影響を受けないので、下流側に位置する第2リアクトルL2よりも、冷却性能が良好となる。このように、コンバータ部2の各相は、第1リアクトルL1と第2リアクトルL2の配置によって、冷却性能に差が生じる。
そこで、制御部3により、第1コンバータ21及び第2コンバータ22の1相以上を駆動する際には、その順序を、第1リアクトルL1と第2リアクトルL2に対する冷却性能が良好な順に決定する。例えば、図示の配置では、第1リアクトルL1の方がより冷却性能が高いので、コンバータ部2を1相駆動とする場合には、第1コンバータ21を駆動する。2相駆動とする場合には、第1コンバータ21と第2コンバータ22とを駆動する。
コンバータ部2が3つ以上のコンバータを有する場合には、それぞれのリアクトルを上流側から下流側に配置し、上流側のリアクトルに対応するコンバータから順に選択して、駆動すればよい。
このように、冷却部4によるコンバータ部2の冷却性能に着目することで、制御部3により効果的な駆動制御が可能となる。すなわち、要求される電力が小さいときには、コンバータ部2の2つの相の一方を停止することで損失を抑制し、かつ、駆動するもう一方をより冷却性能の高い相とすることで、さらなる損失の低減が可能になる。また、冷却部4は、第1冷却部41による第1リアクトルL1と第2リアクトルL2の冷却性能に加えて、第2冷却部42による半導体素子の冷却性能を考慮した構成であると、より好ましい。第2冷却部42の構成と、制御部3による制御の詳細例については、後述する。
図3に示すように、電力変換装置1は、例えば、電動車両の一例であるハイブリッド自動車用の車両システム10に適用されて、負荷である複数のモータジェネレータMG1、MG2に電力を供給することができる。車両システム10は、電力変換装置1のコンバータ部2とモータジェネレータMG1、MG2の間に、インバータ部5を備える。インバータ部5は、モータジェネレータMG1に接続される第1インバータ51と、モータジェネレータMG2に接続される第2インバータ52を有し、コンバータ部2から出力される直流電力を交流電力に変換して、モータジェネレータMG1、MG2を駆動する。第1インバータ51、第2インバータ52は、正極側電力線15と負極側電力線16との間に、互いに並列に接続される。
車両システム10は、モータジェネレータMG1、MG2及びエンジンENGを動力源として備えるハイブリッド自動車に搭載されて、その駆動を制御する。モータジェネレータMG1、MG2は、3相交流電動発電機として構成されており、動力分割機構17を介して、エンジンENGと接続されている。動力分割機構17は、例えば、遊星歯車機構を有する公知の構成であり、エンジンENGからの動力を、発電機となるモータジェネレータMG1と、モータジェネレータMG2が接続される車輪18とに分配可能となっている。モータジェネレータMG1は、エンジンENGの始動時に電動機として機能することも可能であり、回生制動時には、モータジェネレータMG2において、車輪18の回転力による発電を行うことも可能である。モータジェネレータMG1、MG2による発電電力は、インバータ部5を介して、電力変換装置1へ入力され、蓄電装置Bを充電する。
図4に示すように、インバータ部5の第1インバータ51、第2インバータ52は、それぞれ、U相、V相及びW相の上下アームを構成する6つの半導体スイッチング素子Sup、Sun、Svp、Svn、Swp、Swnを有する3相のインバータとして構成される。第1インバータ51は、半導体スイッチング素子Sup、Sunの直列接続体からなる第1U相アーム511と、半導体スイッチング素子Svp、Svnの直列接続体からなる第1V相アーム512と、半導体スイッチング素子Swp、Swnの直列接続体からなる第1W相アーム513とを有し、これら3相のアーム511、512、513は、正極側電力線15と負極側電力線16との間において、互いに並列に接続される。
同様に、第2インバータ52は、半導体スイッチング素子Sup、Sunの直列接続体からなる第2U相アーム521と、半導体スイッチング素子Svp、Svnの直列接続体からなる第2V相アーム522と、半導体スイッチング素子Swp、Swnの直列接続体からなる第2W相アーム523とを有し、これら3相のアーム521、522、523は、正極側電力線15と負極側電力線16との間において、互いに並列に接続される。
半導体スイッチング素子Sup、Sun、Svp、Svn、Swp、Swnは、例えば、図示するIGBTの他、MOSFET、バイポーラトランジスタ等の電力用半導体スイッチング素子を用いることができる。半導体スイッチング素子Sup、Sun、Svp、Svn、Swp、Swnには、それぞれ、ダイオードDup、Dun、Dvp、Dvn、Dwp、Dwnが、逆並列に接続される。
第1インバータ51、第2インバータ52は、各相の半導体スイッチング素子のオンオフを制御することにより、コンバータ部2から供給される直流電力を、3相交流電力に変換する。第1インバータ51、第2インバータ52は、U相の半導体スイッチング素子Sup、Sunの接続点51u、52uが、モータジェネレータMG1、MG2の図示しないU相コイルへの電力線531、532に接続されて、U相電流を出力する。同様に、V相の半導体スイッチSvp、Swpの接続点51v、52v、W相の半導体スイッチSvn、Swnの接続点51w、52wは、それぞれモータジェネレータMG1、MG2の図示しないV相コイル、W相コイルへの電力線541、542、551、552に接続されて、V相電流、W相電流を出力する。
インバータ部5は、電力線531、532、541、542、551、552に供給されるモータジェネレータMG1、MG2からの回生電力又は発電電力を、直流電力に変換して、コンバータ部2に供給することもできる。
図5に示すように、コンバータ部2の第1アーム211及び第2アーム221と、インバータ部5の各相アーム511〜513、521〜523は、パワー半導体素子を内蔵するパワーカードPC1〜PC5を用いた半導体積層ユニットUを構成している。半導体積層ユニットUは、冷却部4の一部となる第2冷却部42と一体的に設けられて、コンバータ部2及びインバータ部5の発熱を抑制する。
パワーカードPC1は、第1アーム211の2つの半導体スイッチング素子S1、S2とダイオードD1、D2を樹脂モールドして構成される本体部と、図示しない端子部とを有する。同様に、パワーカードPC2は、第2アーム221の2つの半導体スイッチング素子S3、S4とダイオードD3、D4を本体部に内蔵する。また、パワーカードPC3〜PC5は、第1インバータ51の各相アーム511〜513を構成する半導体スイッチング素子Sup、Sun、Svp、Svn、Swp、SwnとダイオードDup、Dun、Dvp、Dvn、Dwp、Dwnを本体部に内蔵する。また、第2インバータ52の各相アーム521〜523を構成する半導体スイッチング素子Sup、Sun、Svp、Svn、Swp、SwnとダイオードDup、Dun、Dvp、Dvn、Dwp、Dwnも、同様のパワーカードとして構成されるが、ここでは図示を省略する。
第2冷却部42は、パワーカードPC1〜PC5と交互に積層される複数の冷却管421と、複数の冷却管421の両側に接続される一対の導出入用冷却管422、423を有している。第2冷却部42の冷却管421〜423は、例えば、熱伝導性の良好な金属にて構成される。複数の冷却管421は、それぞれ、両端が開口する偏平管にて構成されて、中空とした内部を冷却媒体流路としており、各パワーカードPC1〜PC5を両側から挟むように密接配置される。一対の導出入用冷却管422、423は、それぞれ、一端(例えば、図の右端)が閉鎖する円筒管で、開口端(例えば、図の左端)が、図示しない冷却媒体循環流路と接続されている。ここでは、一方(例えば、図の上方)を導入用冷却管422とし、もう一方(例えば、図の下方)を、導出用冷却管423として、平行配設された複数の冷却管421の両端に接続する。
このとき、複数の冷却管421の内部には、導入用冷却管422から導出用冷却管423へ向けて、同一方向(例えば、図の上方から下方へ向かう方向)に冷却媒体が流れる。また、パワーカードPC1〜PC5は、導入用冷却管422の開口端に近いパワーカードPC1側が上流側、閉鎖端に近いパワーカードPC5側が下流側に位置する。図6に示されるように、第2冷却部42内に形成される冷却媒体流路の流路抵抗は、流路が長くなるほど大きくなるので、複数の冷却管421の積層段数が多くなる下流側ほど、冷却媒体が流れにくくなる。すなわち、第2冷却部42は、パワーカードPC1側において、冷却媒体の流量がより多くなり、パワーカードPC5側へ向けて、冷却媒体の流量が徐々に減少することになる。
図7に示されるように、第2冷却部42において、複数の冷却管421の積層段数が増加するのに伴い、熱伝達率は低下する。図中の1段目は、パワーカードPC1に接する最上流の冷却管421であり、2段目以降、数字が大きくなるほど下流側の冷却管421となる。このとき、流速及び流量が低下する下流側の冷却管421よりも、流速及び流量が増加する上流側の冷却管421において、熱伝達率が良好となり、半導体積層ユニットUにおける冷却性能は、パワーカードPC1側ほど良好となる。コンバータ部2のパワーカードPC1、PC2では、上流側のパワーカードPC1に対する冷却性能がより良好となる。
このように、冷却部4は、第1冷却部41における第1リアクトルL1、第2リアクトルL2と、第2冷却部42におけるパワーカードPC1、PC2とが、それぞれ接続されると共に、いずれも、コンバータ部2が駆動される順に、冷却性能が良好な配置とすることが好ましい。すなわち、第1コンバータ21の第1リアクトルL1に接続されるパワーカードPC1を、第2コンバータ22の第2リアクトルL2に接続されるパワーカードPC2よりも、上流側に配置することで、先に駆動される第1コンバータ21の冷却効率を、より高めることができる。そして、第1冷却部41と第2冷却部42とを組み合わせて、第1コンバータ21を効果的に冷却して損失をさらに低減し、効率よい電力変換が可能となる。
図8に示すように、第1リアクトルL1と第2リアクトルL2のインダクタンス−直流電流特性(すなわち、直流重畳特性)は、冷却部3による冷却性能の影響を受ける。上述したように、第1コンバータ21と第2コンバータ22とが、同等のインダクタンス特性の第1リアクトルL1と第2リアクトルL2を用いている場合、直流電流の増加によりインダクタンス値が低下する割合(すなわち、直流重畳特性の傾き)は同じになるが、低温側の第1リアクトルL1の特性線は、高温側の第2リアクトルL2の特性線よりも、高インダクタンス側へシフトする。
図9に示すように、第1コンバータ21及び第2コンバータ22を昇圧動作に伴って、第1リアクトルL1、第2リアクトルL2を流れる電流IL1、IL2は、半導体スイッチング素子S1〜S4のオンオフに伴って増減する三角波となる。また、電流IL1、IL2は、リプル成分を含み、リプル成分の大きさは、第1リアクトルL1、第2リアクトルL2のインダクタンスに反比例する。すなわち、インダクタンスが大きいほどリプル成分は小さくなり、高インダクタンスの第1リアクトルL1の方が、第2リアクトルL2よりも、スイッチングに伴う損失(例えば、オン時のスイッチング損失Eon、オフ時のスイッチング損失Eoff)を低減できる。
さらに、図10に抵抗温度特性を示すように、一般に温度が低くなるほど抵抗も低下する。低温側の第1リアクトルL1は、抵抗も小さくなるため、さらに損失低減につながる。これらにより、コンバータ部2を1相駆動する際には、第1コンバータ21を選択し、冷却部3により効率よく冷却することで、損失を大きく低減できる。
なお、本形態では、コンバータ部2の第1コンバータ21を、より冷却性能が良好な側に配置したが、第2コンバータ22の冷却性能がより良好となるように配置することも、もちろんできる。その場合には、制御部3によって、第2コンバータ22が先に選択されて駆動される。
次に、制御部3の詳細を説明する。図3において、制御部3は、コンバータ部2及びインバータ部5における電圧変換動作を制御して、モータジェネレータMG1、MG2の駆動を制御するMG−ECU31と、モータジェネレータMG1、MG2及びエンジンENGを含むハイブリッド自動車の運転全体を制御するHV−ECU32を有している。HV−ECU32は、各種検出装置からの信号に基づいて、モータジェネレータMG1、MG2及びエンジンENG等の情報を取得し、MG−ECU31へモータジェネレータMG1、MG2の駆動信号を出力すると共に、エンジンENGを駆動する。
MG−ECU31には、第1コンバータ21の第1リアクトルL1を流れる電流IL1を検出する電流センサ61と、第2コンバータ22の第2リアクトルL2を流れる電流IL2を検出する電流センサ62からの検出信号が入力される。また、コンバータ部2と平滑コンデンサ14との間において、正極側電力線11と負極側電力線12の間の電圧VHを検出する電圧センサ63からの検出信号が入力される。また、図示しない検出装置からモータジェネレータMG1、MG2の回転数等の情報が入力される。
HV−ECU32は、MG−ECU31の検出信号や、図示しない検出装置からの信号、例えば、アクセル開度や車両速度等の信号に基づいてハイブリッド自動車の運転状態を判断し、モータジェネレータMG1、MG2及びエンジンENGの動力を調整する。例えば、ハイブリッド自動車の走行時には、主にモータジェネレータMG2による走行、エンジンENGによる走行、エンジンENGとモータジェネレータMG2による走行が可能である。HV−ECU32は、調整された動力に基づいてモータジェネレータMG1、MG2のトルク指令値を算出し、MG−ECU31に出力する。
MG−ECU31は、入力されたトルク指令値と回転数等の情報に基づいて、モータジェネレータMG1、MG2へ出力されるべき電力(以下、要求パワーPrと称する)を算出し、コンバータ部2及びインバータ部5を駆動するための制御信号を生成する。具体的には、要求パワーPrに応じて、コンバータ部2の第1コンバータ21及び第2コンバータ22の駆動の要否を判断し、第1コンバータ21、又は、第1コンバータ21及び第2コンバータ22に、例えば、PWM(すなわち、パルス幅変調)制御のための信号を出力する。また、トルク指令値に応じた出力トルクが得られるように、インバータ部5の第1インバータ51及び第2インバータ52に、PWM制御のための信号を出力する。
図11のフローチャートにより、MG−ECU31にて実行されるコンバータ部2の制御手順の一例を説明する。まず、ステップ101において、要求パワーPrが取得されると、次いで、ステップ102において、要求パワーPrが基準値Pthより低い値か否か(すなわち、Pr<Pth?)を判定する。基準値Pthは、予め設定されるもので、例えば、市街地や定速走行等の要求パワーPrが比較的小さい運転条件において、コンバータ部2の一方の相を停止の可否を判断するための基準となる。
ステップ102が肯定判定されたときは(すなわち、Pr<Pth)、ステップ103へ進み、コンバータ部2のうち冷却性能が良好な一方、すなわち、第1コンバータ21を選択する。続いて、ステップ104において、要求パワーPrが得られるように、第1コンバータ21による昇圧動作を行い、インバータ部5側の正極側電極線15へ出力する。具体的には、例えば、要求パワーPrに応じて、第1コンバータ21における昇圧後の目標電圧VH0を設定し、蓄電装置Bの電圧VBに対する昇圧比VH0/VBに応じて、第1コンバータ21の第1リアクトルL1の目標電流IL0を設定する。そして、第1リアクトルL1を流れる電流IL1が、昇圧比VH0/VBに応じた目標電流IL0となるように、電流制御を行う。
これにより、第1コンバータ21の半導体スイッチング素子S1、S2に、PWM信号に基づく所定のタイミングでゲート電圧信号が出力され、半導体スイッチング素子S1、S2が交互にオンオフして、所望の要求パワーPrが出力される。
ステップ103において、選択されなかった第2コンバータ22は、停止される。もしくは、電流IL2=0となるように電流制御される。
ステップ102が否定判定されたときは(すなわち、Pr≧Pth)、ステップ105へ進む。ステップ105では、第1コンバータ21及び第2コンバータ22の両方を選択する。続いて、ステップ106において、要求パワーPrが得られるように、第1コンバータ21及び第2コンバータ22による昇圧動作を行い、インバータ部5側の正極側電極線15へ出力する。この場合は、例えば、要求パワーPrに応じて、第1コンバータ21を及び第2コンバータ22による昇圧動作を均等に行う。
具体的には、昇圧比VH0/VBに応じた目標電流IL0が、第1コンバータ21及び第2コンバータ22の2相に均等分配されるように、第1リアクトルL1及び第2リアクトルL2を流れる電流IL1、IL2を制御することができる。上記図8に示したように、第1リアクトルL1及び第2リアクトルL2を流れる電流IL1、IL2が小さいほど、インダクタンス値は大きくなるので、電流IL1、IL2を適切に分配することで、損失を抑制することが可能になる。
以上のように、要求パワーPrが小さい小電流域では、コンバータ部2の冷却性能に着目して、第1コンバータ21を選択し、第2コンバータ22を停止することで、冷却部4によって第1コンバータ21を効率よく冷却しながら、昇圧動作を行うことができる。また、要求パワーPrがより大きい場合においても、第1コンバータ21及び第2コンバータ22のそれぞれに流れる電流を制御することで、損失を抑制しながら、昇圧動作を行うことができる。したがって、昇圧動作に伴うスイッチング損失や導通損失を最小限とすることができ、電圧変換効率を向上させることができる。
(実施形態2)
電力変換装置に係る実施形態2について、図12〜図13を参照して説明する。本形態の電力変換装置1の基本構成は、上記実施形態1と同様であり、以下、相違点である冷却部4の構成を中心に説明する。上記実施形態では、第1冷却部41の冷媒流れ方向Fに対して、第1リアクトルL1を上流側に配置して、第2リアクトルL1より冷却性能が良好となるようにしたが、冷却媒体との熱伝達率を高くすることによって、冷却性能が良好となるようにしてもよい。
なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
図12に示すように、コンバータ部2を冷却する第1冷却部41は、第1リアクトルL1及び第2リアクトルL2に接する壁面部412内に、冷却媒体の流路411を有している。流路411内には、第1リアクトルL1の載置面413の直下となる位置に、波板状のフィン414が配置されている。これにより、冷却媒体との熱伝達率を高くして、第1リアクトルL1側の冷却性能をより高めることができる。
この場合は、必ずしも第1リアクトルL1が上流側となるように、流路411を構成する必要はなく、流路411に対して、第1リアクトルL1と第2リアクトルL2が並列に配置されていてもよい。このとき、第1リアクトルL1側に、波板状のフィン414の山部と谷部に囲まれた流路が形成されて、フィン414に沿って冷却媒体が流通する。
フィン414は、任意の形状とすることができ、例えば、図13に示すように、流路411の冷媒流れ方向Fに延びる複数のフィン414を配置することもできる。この場合も、流路411に対して、第1リアクトルL1及び第2リアクトルL2を並列配置し、一側面(例えば、図の上側面)側から対向する一側面(例えば、図の下側面)側へ向けて、冷却媒体が流れるように、流路411を構成している。
フィン414を設けることにより、流れ方向によらず、第1リアクトルL1の冷却性能をより良好とすることができる。そして、制御部3によりコンバータ部2を1相駆動する際に、第1コンバータ21を選択して昇圧動作を制御することで、上記実施形態1と同様の効果が得られる。このような構成とすることで、冷媒流れ方向Fの上流側に位置する第1リアクトルL1の冷却性能をさらに高めて、損失の低減効果を向上させることができる。
なお、フィン414を設けた構成において、第1リアクトルL1が上流側となるように配置してもよい。例えば、図13において、第1リアクトルL1と第2リアクトルL2の間に、仕切り壁を設けて、第1リアクトルL1側を通過した後に第2リアクトルL2側へ冷却媒体が流れるように、流路411を構成してもすることもできる。
(実施形態3)
図14に実施形態3として示すように、上記実施形態1における第1冷却部41の構成において(例えば、図2参照)、第1リアクトルL1及び第2リアクトルL2の近傍に、第1冷却部41により冷却される他の発熱部品71を配置することもできる。その場合には、第1リアクトルL1を流路411の最上流側に、発熱部品71を最下流側に配置して、第2リアクトルL2を挟んで、第1リアクトルL1を発熱部品71からより遠い位置となるようにするとよい。本形態の電力変換装置1の基本構成は、上記実施形態1と同様であり、説明を省略する。
この構成によれば、制御部3により第1コンバータ21が1相駆動される際に、停止される第2リアクトルL2を挟んで、発熱部品71と反対側に位置するので、発熱部品71からの受熱をなくすことができる。これにより、第1リアクトルL1の冷却性能をさらに高めて、損失の低減効果を向上させることができる。
(実施形態4)
図15に実施形態4として示すように、第1冷却部41において(例えば、図2参照)、第1リアクトルL1及び第2リアクトルL2を冷却するための流路411の構成は、特に制限されず、第1リアクトルL1に対する冷却性能がより良好となるように構成されていればよい。具体的には、流路411となる空間部を、壁面部412の一端(例えば、図の左端)側のみに開口させ、空間部内には、開口端から閉鎖端(例えば、図の右端)の近傍にかけて、冷媒流れ方向Fに沿う仕切り壁415を設ける。これにより、図中に矢印で示すように、開口端側の導入口411aから冷却媒体が流路411内に導入され、閉鎖端側で折り返して導出口411bへ向かう、U字路状の流路411が形成される。
この場合、第1リアクトルL1を、例えば、載置面413の中央部に配置することもできる。第2リアクトルL2は、流路411の閉鎖端側に配置され、例えば、第2リアクトルL2の一部は、流路411の閉鎖端より外側に位置してもよい。このとき、第1リアクトルL1に接する流路411の面積は、第2リアクトルL2に接する流路411の面積よりも大きくなる。
このように、流路411との接触面積を大きくすることで、熱伝達率を高くすることができるので、接触面積がより大きい側に配置される第1リアクトルL1の冷却性能を、より向上させることができる。
例えば、図16に示すように、流路411内の仕切り壁415の壁厚が、流路411の導入口411a及び導出口411b側へ向けて大きくなるように構成した場合には、流路411と接する載置面413の面積は、開口端側で小さくなる。この場合には、第1リアクトルL1を、載置面413の中央部に配置し、第2リアクトルL2を、流路411の開口端側に配置することもできる。これにより、第1リアクトルL1側の接触面積がより大きくなり、熱伝達率が高くなるようにすることで、同様の効果が得られる。
(実施形態5)
図17に実施形態5として示すように、電力変換装置1は、コンバータ部2の第1コンバータ21及び第2コンバータ22を、それぞれ、並列接続された2つのアームを用いて構成することもできる。具体的には、第1コンバータ21の第1アーム211に、同等構成の半導体スイッチング素子S5、S6の直列接続体を含む第3アーム212を並列接続して、第1リアクトルL1による昇圧動作を行う。同様に、第2コンバータ22の第2アーム221に、同等構成の半導体スイッチング素子S7、S8の直列接続体を含む第4アーム222を並列接続して、第2リアクトルL2による昇圧動作を行う。半導体スイッチング素子S5、S6、S7、S8には、それぞれダイオードD5、D6、D7、D8が逆並列に接続される。
制御部3における要求パワーPrが大きく、コンバータ部2が大出力となる場合には、第1コンバータ21及び第2コンバータ22に分配される電流を、それぞれ2つのアーム211、212、221、222に、さらに分配して出力させることができる。
この場合には、図18に示すように、第2冷却部42において、第1コンバータ21を構成する第1アーム211と第3アーム212の配置を、冷却性能を考慮して決定することが好ましい。図中、第2冷却部42は、金属製のケースCの上半部内に収容される半導体積層ユニットUを備えており、その上方に、制御部3を構成する制御回路基板が配置されている。ケースCの下半部内には、ケース底部の第1冷却部41に接して、第1リアクトルL1と第2リアクトルL2が収容されている。第1冷却部41は、第1リアクトルL1と第2リアクトルL2の載置面413を含む壁面部412の内部に、冷却媒体の流路411を形成している。
半導体積層ユニットUは、例えば、第1コンバータ21の第1アーム211に対応するパワーカードPC1と、第3アーム212に対応するパワーカードPC6とが、冷却管421を挟んで隣接配置されている。半導体積層ユニットUは、導出入用冷却管422、423が接続される一端側(例えば、図の左端側)に、パワーカードPC1が位置しその下流にパワーカードPC6が位置しており、パワーカードPC1、PC6は、下方に位置する第1リアクトルL1と接続される。
第2コンバータ22の第2アーム221に対応するパワーカードPC2と、第4アーム222に対応するパワーカードPC7は、インバータ部5を構成するパワーカードを挟んで、より下流側に配置され、下方に位置する第2リアクトルL2と接続される。
この構成によれば、第1冷却部41及び第2冷却部42により、第1リアクトルL1及びパワーカードPC1、PC6が効果的に冷却されるので、冷却部4による第1コンバータ21の冷却性能を最大限に発揮させて、さらなる低損失化を図ることが可能になる。
また、図19に示すように、電力変換装置1が適用される車両システム10を、2つの蓄電装置B1、B2を含む構成とすることもできる。蓄電装置B1は、フィルタコンデンサ11aを介して第1コンバータ21に接続され、蓄電装置B2は、フィルタコンデンサ11bを介して第2コンバータ22に接続される。フィルタコンデンサ11aは、蓄電装置B1の正極側電力線13aと負極側電力線14aとの間に配置されており、フィルタコンデンサ11bは、蓄電装置B2の正極側電力線13bと負極側電力線14bとの間に配置される。
(実施形態6)
図20に実施形態6として示すように、コンバータ部2に接続されるインバータ部5に、モータジェネレータMG1、MG2を駆動する第1インバータ51、第2インバータ52に加えて、モータジェネレータMG3を駆動する第3インバータ56を設けることもできる。第3インバータ56は、第3U相アーム561、第3V相アーム562、第3W相アーム563を有し、第1インバータ51、第2インバータ52と並列に、正極側電力線15と負極側電力線16との間に、並列接続されている。
第3インバータ56の各アーム561〜563の構成は、第1インバータ51、第2インバータ52と同様であり、説明を省略する。モータジェネレータMG3は、第3インバータ56と電力線533、543、553を介して接続され、例えば、エンジン補機等の動力源として用いられる。
コンバータ部2は、第1リアクトルL1に第1アーム211が接続される第1コンバータ21と、第2リアクトルL2に第2アーム221が接続される第2コンバータ22を有する。このとき、上記実施形態では、第1アーム211を含むパワーカードPC1と、第2アーム221を含むパワーカードPC2とを、冷却性能を考慮した配置とすることで、損失の低減を図ったが、使用する半導体素子の損失特性を考慮してもよい。
例えば、第1アーム211は、半導体スイッチング素子S1、S2、ダイオードD1、D2といった半導体素子によって構成されている。半導体スイッチング素子S1、S2の損失には、一般に、オン時のスイッチング損失Eon、オフ時のスイッチング損失Eoffの他、オン動作中の導通損失Vonがあり、ダイオードD1、D2の損失には、リカバリ損失Err、オン動作中の導通損失Vfがある。したがって、要求される特性の範囲で、これら特性のより小さい半導体素子を組み合わせることによって、例えば、第1アーム211における損失特性が、第2アーム221における損失特性よりも、良好となるようにすることができる。
このように、第1冷却部41による冷却性能が良好な第1リアクトルL1に、損失特性が良好な第1アーム211を接続して、第1コンバータ21を構成することができる。そして、制御部3において、1相駆動される際に、第1コンバータ21を選択することで、冷却部4による冷却性能と、半導体素子自体の損失特性の低下によって、低損失化を実現できる。このとき、例えば、第2冷却部42による第1アーム211と第2アーム221の冷却性能を考慮してもよく、さらなる損失低減が可能になる。
(実施形態7)
図21、図22に実施形態7として示すように、上記実施形態5における冷却部4の構成において(例えば、図18参照)、例えば、ケースCの下半部内に、電気的ノイズの影響を受ける電子部品72が配置される構成とすることもできる。第1リアクトルL1と第2リアクトルL2は、ケース底部の第1冷却部41に接して配置されており、これらに隣接して、電子部品72が配置される。電子部品72は、特に限定されないが、例えば、エンジン補機の駆動用のDC−DCコンバータ等である。
第1冷却部41は、例えば、第1リアクトルL1と第2リアクトルL2の載置面413を含む壁面部412の内部に、U字路状の冷却媒体の流路411を形成している。この場合には、第1リアクトルL1を流路411の最上流側に、電子部品72を最下流側に配置して、第2リアクトルL2を挟んで、第1リアクトルL1を電子部品72からより遠い位置となるようにするとよい。電子部品72は、一部が流路411と接するように、載置面413上に載置されている。
この構成によれば、制御部3により第1コンバータ21が1相駆動される際に、電子部品72が、停止される第2リアクトルL2に隣接するので、第1リアクトルL1の駆動に伴う電気的ノイズが電子部品72に伝達されるのを抑制することができる。これにより、電力変換装置1の損失低減を図ると共に、電力変換装置1を含む車両システムを良好に動作させることができる。
なお、本形態の構成は、上記各実施形態のいずれに適用してもよい。また、上記各実施形態の構成を、それぞれ組み合わせてもよく、例えば、実施形態6に示したように、インバータ部5に、モータジェネレータMG1、MG2、MG3を駆動する第1インバータ51、第2インバータ52、第3インバータ56を設けた構成において(すなわち、図19参照)、インバータ部5に接続されるコンバータ部2を、実施形態5に示したように、第1コンバータ21及び第2コンバータ22が、それぞれ、並列接続された2つのアームを有する構成としてもよい(すなわち、図17参照)。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。例えば、上記各実施形態では、ハイブリッド自動車を例示して説明したが、これに限るものではなく、例えば、電気自動車等のモータ走行可能な電動車両であれば適用可能である。また、電源を、充放電可能な蓄電装置とし、コンバータ部を、昇降圧コンバータを用いた構成としたが、放電のみが可能な電源を用い、コンバータ部を、昇圧コンバータとして構成することもできる。
B、B1、B2 電源(蓄電装置)
MG1、MG2、MG3 モータジェネレータ(負荷)
L1 第1リアクトル(リアクトル)
L2 第2リアクトル(リアクトル)
S1〜S8 半導体スイッチング素子
1 電力変換装置
2 コンバータ部
21 第1コンバータ(コンバータ)
22 第2コンバータ(コンバータ)
3 制御部
4 冷却部

Claims (10)

  1. 電源(B、B1、B2)と負荷(MG1、MG2、MG3)との間に接続されるコンバータ部(2)と、上記コンバータ部の駆動を制御する制御部(3)と、冷却部(4)とを備える電力変換装置(1)であって、
    上記コンバータ部は、並列に接続された複数相のコンバータ(21、22)を有し、上記コンバータは、それぞれ、リアクトル(L1、L2)と半導体スイッチング素子(S1、S2、S3、S4、S5、S6、S7、S8)とを含んで構成されており、
    上記制御部は、電力要求に応じて、複数相の上記コンバータのうち1相以上を駆動すると共に、駆動される上記コンバータを、上記リアクトルに対する冷却性能が良好な順に選択する、電力変換装置。
  2. 上記冷却部は、上記リアクトルを冷却する冷却媒体が流通する流路(411)を備えており、上記制御部は、上記コンバータの1相以上を駆動する際に、冷却媒体の流れに対して、上記リアクトルがより上流側に位置する上記コンバータから順に選択する、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 上記冷却部は、上記リアクトルを冷却する冷却媒体が流通する流路(411)を備えており、上記制御部は、上記コンバータの1相以上を駆動する際に、上記リアクトルと冷却媒体との熱伝達率がより高い上記コンバータから順に選択する、請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 上記冷却部は、上記リアクトルと共に上記流路に沿って配置される発熱部品(71)を冷却し、上記リアクトルは、上記制御部によって選択される順に、上記発熱部品からより遠い位置に配置される、請求項2又は3に記載の電力変換装置。
  5. 上記流路は、上記コンバータ部が収容されるケース(C)内において、上記リアクトルに接する壁面部(412)内に形成される、請求項2〜4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  6. 複数相の上記コンバータは、上記リアクトルに対する冷却性能が良好な順に、上記半導体スイッチング素子に対する冷却性能が良好となる構成を有している、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  7. 上記冷却部は、上記半導体スイッチング素子を冷却する冷却媒体が流通する複数の冷却管(421)を備えている、請求項6に記載の電力変換装置。
  8. 上記コンバータ部は、複数相の上記コンバータに対応する上記半導体スイッチング素子を含む複数のパワーカード(PC1、PC2、PC6、PC7)を有しており、上記冷却管は、複数の上記パワーカードのそれぞれに接して配置される、請求項7に記載の電力変換装置。
  9. 複数相の上記コンバータは、上記リアクトルに対する冷却性能が良好な順に、上記半導体スイッチング素子の損失特性が良好となる構成を有している、請求項1〜8のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  10. 上記冷却部に隣接して、上記リアクトルと共に電子部品(72)が並んで配置されており、上記リアクトルは、上記制御部によって選択される順に、上記電子部品からより遠い位置に配置される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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