JP2019104866A - 活性光線硬化型インクジェットインク - Google Patents

活性光線硬化型インクジェットインク Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、ゲルインク特有のブルーミングを抑制でき、かつ、画像の硬化性及び画質が良好な活性光線硬化型インクジェットインクを提供することである。【解決手段】本発明の活性光線硬化型インクジェットインクは、光重合性化合物、光重合開始剤及びゲル化剤を含有する活性光線硬化型インクジェットインクであって、さらに、ヒンダードフェノール部位を2個以上有する化合物を含有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、活性光線硬化型インクジェットインクに関し、特に、ゲルインク特有のブルーミングを抑制でき、かつ、画像の硬化性及び画質が良好な活性光線硬化型インクジェットインクに関する。
インクジェット記録方式の一つとして、紫外線硬化型インクジェットインクの液滴を記録媒体に着弾させた後、紫外線を照射して硬化させて画像を形成する紫外線硬化型インクジェット方式がある。紫外線硬化型インクジェット記録方式は、インク吸収性のない記録媒体においても、高い耐擦過性と密着性を有する画像を形成できることから、近年注目されつつある。
このような紫外線硬化型インクジェットインクには、ヒンダードフェノール化合物を重合禁止剤として用いられることが知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
一方で、インクジェット記録方式に用いられるインクジェットインクのピニング性を高める方法として、ゲル化剤を添加することが検討されている。すなわち、高温で液体状態のインク液滴を吐出し、記録媒体に着弾させると同時にインク液滴を冷却してゲル化させることで、ドットの合一を抑制することが検討されている。
しかしながら、このようなゲル化剤を含有するインクジェットインク(以下、「ゲルインク」ともいう。)は、ゲル化剤析出によるブルーミングといったゲルインク特有の問題があった。
特開2005−179416号公報 特開2009−220582号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、ゲルインク特有のブルーミングを抑制でき、かつ、画像の硬化性及び画質が良好な活性光線硬化型インクジェットインクを提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、従来のように重合禁止剤としてではなく、ヒンダードフェノール部位を2個以上有する化合物を用いることで、ゲルインク特有のブルーミングを抑制できることを見いだし本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.光重合性化合物、光重合開始剤及びゲル化剤を含有する活性光線硬化型インクジェットインクであって、
さらに、ヒンダードフェノール部位を2個以上有する化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
2.前記ヒンダードフェノール部位を有する化合物が、当該ヒンダードフェノール部位を3個有することを特徴とする第1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
3.前記ヒンダードフェノール部位を有する化合物が、当該ヒンダードフェノール部位を4個有することを特徴とする第1項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
4.前記ゲル化剤が、下記一般式(G1)又は一般式(G2)で表される構造を有する化合物であることを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
一般式(G1):R11−CO−R12
一般式(G2):R13−COO−R14
〔式中、R11〜R14は、それぞれ独立に、炭素数が9〜25の範囲内である直鎖状の炭化水素基を表す。〕
5.前記ゲル化剤の含有量が、前記活性光線硬化型インクジェットインクの全質量に対して、0.5〜10.0質量%の範囲内であることを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
6.前記ヒンダードフェノール部位を有する化合物の含有量が、前記活性光線硬化型インクジェットインクの全質量に対して、0.1〜1.0質量%の範囲内であることを特徴とする第1項から第5項までのいずれか一項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
本発明の上記手段により、ゲルインク特有のブルーミングを抑制でき、かつ、画像の硬化性及び画質が良好な活性光線硬化型インクジェットインクを提供することができる。
本発明の効果の発現機構又は作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
まず、疎水性成分に立体障害性の大きい置換基を持つヒンダードフェノール部位を有する化合物を併用することで、芳香環がゲル化剤の疎水部と相互作用する(図1のA部分参照。)。
さらに、前記ヒンダードフェノール部位を2個以上するので、それぞれのヒンダードフェノール部位のヒドロキシ基が塗膜中に水素結合を形成するため、架橋構造の中にゲル化剤をトラップすることができる(図1のB部分参照。)。その結果、UV照射による硬化後のゲル化剤の析出を抑えることができる。よって、ヒンダードフェノール部位が多いほど、ブルーミング抑制効果が高くなる。
一方、ヒンダードではないフェノールの場合は、塗膜中での水素結合が強すぎるため、UV照射後に発生するラジカルをトラップしてしまい好ましくない。ヒンダードフェノールタイプとすることで、立体障害が大きくなり、ラジカルとの反応速度は低下する。また、ヒンダードフェノール部位が1個である場合は、ゲル化剤との相互作用が形成するが、長期的にゲル化剤をトラップすることは難しい。
以上より、ヒンダードフェノール部位を2個以上有する化合物を含有することで、ブルーミングを抑制することができると推察される。
本発明のインクジェットインクにおけるブルーミング抑制機構を説明するための図
本発明の活性光線硬化型インクジェットインクは、光重合性化合物、光重合開始剤及びゲル化剤を含有する活性光線硬化型インクジェットインクであって、さらに、ヒンダードフェノール部位を2個以上有する化合物を含有することを特徴とする。
この特徴は、下記各実施形態に共通又は対応する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、ブルーミング抑制効果が高い観点から、前記ヒンダードフェノール部位を有する化合物が、当該ヒンダードフェノール部位を3個有することが好ましく、さらに、ヒンダードフェノール部位を4個有することが好ましい。
また、前記ゲル化剤が、前記一般式(G1)又は一般式(G2)で表される構造を有する化合物であることが、ピニング効果の観点及びヒンダードフェノール部位との相互作用の観点から好ましい。
また、前記ゲル化剤の含有量が、前記活性光線硬化型インクジェットインクの全質量に対して、0.5〜10.0質量%の範囲内であることが、ピニング性効果及びブルーミング抑制効果の観点から好ましい。
また、前記ヒンダードフェノール部位を有する化合物の含有量が、前記活性光線硬化型インクジェットインクの全質量に対して、0.1〜1.0質量%の範囲内であることが、ブルーミング抑制効果の観点で好ましい。
以下、本発明とその構成要素及び本発明を実施するための形態・態様について説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
1.活性光線硬化型インクジェットインク
本発明の活性光線硬化型インクジェットインク(以下、「インクジェットインク」又は「インク」ともいう。)は、光重合性化合物、光重合開始剤及びゲル化剤を含有する活性光線硬化型インクジェットインクであって、さらに、ヒンダードフェノール部位を2個以上有する化合物を含有することを特徴とする。
本発明の活性光線硬化型インクジェットインクは、活性光線により硬化可能なインク組成物である。
「活性光線」とは、その照射によりインク組成物中に開始種を発生させるエネルギーを付与できる光線であり、α線、γ線、X線、紫外線、電子線等を包含する。中でも、硬化感度及び装置の入手容易性の観点から紫外線及び電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
1−1.ヒンダードフェノール部位を2個以上有する化合物
本発明において、ヒンダードフェノール部位とは、フェノール性ヒドロキシ基を有し、ヒドロキシ基に対して少なくとも一つのオルト位に立体障害性の大きい置換基を持つ構造を有する部位をいう。
本発明に係るヒンダードフェノール部位を2個以上有する化合物とは、フェノール性ヒドロキシ基を2個以上有するヒンダードフェノール(誘導体)を言い、さらに、本願では、2官能以上のヒンダードフェノール系化合物(誘導体)とも称する。
前記ヒンダードフェノール部位を有する化合物(以下、「ヒンダードフェノール化合物」ともいう。)は、当該ヒンダードフェノール部位を3個有することが、ブルーニング抑制効果が高い点で好ましく、さらに、ヒンダードフェノール部位を4個有することがより好ましい。
前記ヒンダードフェノール部位を2個以上有する化合物の例としては、以下に示すものが挙げられる。
(1)2級ヒンダード系
Figure 2019104866
Figure 2019104866
前記ヒンダードフェノール部位を2個以上有する化合物の含有量は、前記インクジェットインクの全質量に対して、0.1〜1.0質量%の範囲内であることが好ましい。0.1質量%以上であると、ブルーミング抑制効果に優れ、1.0質量%以下であると、UV照射後に発生するラジカルをトラップして、重合反応を阻害することを防ぐこともできる。
1−2.光重合性化合物
光重合性化合物の例には、ラジカル重合性化合物及びカチオン重合性化合物が含まれる。
光重合性化合物は、上記活性光線を照射されることにより架橋又は重合し、インクを硬化させる作用を有する。光重合性化合物は、モノマー、重合性オリゴマー、プレポリマー又はこれらの混合物のいずれであってもよい。光重合性化合物は、本発明のインク中に、1種のみが含まれていてもよく、2種類以上が含まれていてもよい。
光重合性化合物の含有量は、例えば、本発明のインクの全質量に対して1〜97質量%の範囲内とすることが硬化性や柔軟性などの膜物性の観点で好ましく、30〜95質量%の範囲内であることがより好ましい。
ラジカル重合性化合物は、不飽和カルボン酸エステルであることが好ましく、(メタ)アクリレートであることがより好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタアクリレートを意味し、「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基又はメタアクリロイル基を意味し、「(メタ)アクリル」は、アクリル又はメタクリルを意味する。
(メタ)アクリレートの例には、イソアミル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソミルスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸及びt−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートを含む単官能のアクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA構造を有するジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート及びトリプロピレングリコールジアクリレートを含む2官能の(メタ)アクリレート、並びに、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート及びペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレートを含む3官能以上の(メタ)アクリレート、ポリエステルアクリレートオリゴマーを含む(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマー、並びにこれらの変性物が含まれる。
上記変性物の例には、エチレンオキサイド基を挿入したエチレンオキサイド変性(EO変性)アクリレート、及びプロピレンオキサイドを挿入したプロピレンオキサイド変性(PO変性)アクリレートが含まれる。
光重合性化合物は、分子量が280〜1500の範囲内であり、かつ、ClogP値が4.0〜7.0の範囲内の(メタ)アクリレート化合物(以下、単に「(メタ)アクリレート化合物A」ともいう)を含むことが好ましい。
(メタ)アクリレート化合物Aは、(メタ)アクリレート基を2以上有することがより好ましい。
(メタ)アクリレート化合物Aの分子量は、上記のように280〜1500の範囲内であり、300〜800の範囲内であることがより好ましい。
インクジェット記録ヘッドからインクを安定に吐出するためには、80℃でのインク粘度を3〜20、好ましくは7〜14mPa・sの間にすることができる。
分子量が280以上の(メタ)アクリレート化合物とゲル化剤とをインク組成物に含ませることで、着弾後のインク粘度が高まり、基材へのインクの浸透を抑制することができるので、硬化性の低下を抑える効果が期待できる。一方、分子量が1500以下の(メタ)アクリレート化合物を含ませることで、インクのゾル粘度の過剰な高まりを抑えることができ、塗膜の光沢均一性の向上が期待できる。
ここで、(メタ)アクリレート化合物Aの分子量は、下記市販のソフトウェアパッケージ1又は2を用いて測定することができる。
ソフトウェアパッケージ1:MedChem Software (Release 3.54,1991年8月、Medicinal Chemistry Project, Pomona College,Claremont,CA)、
ソフトウェアパッケージ2:Chem Draw Ultra ver.8.0.(2003年4月、CambridgeSoft Corporation,USA)
本発明においては、インクが光重合性化合物の少なくとも一部として(メタ)アクリレート化合物Aを含んでいると、ClogP値が4.0未満の(メタ)アクリレート化合物を光重合性化合物として使用したインクよりも光沢値が低下する傾向にある。よって、コロナ放電処理前の60°光沢値が比較的低い基材に画像形成するためのインクに使用すると、印字部と非印字部と光沢差を小さくすることができるので好ましい。(メタ)アクリレート化合物AはClogP値が4.0未満の(メタ)アクリレート化合物よりも疎水性が高いため、より多くのゲル化剤が反発してインクの硬化膜表面に移動し、凹凸を増やすことによって、印字部の光沢値が低下すると考えられる。さらに、(メタ)アクリレート化合物AのClogP値は、4.5〜6.0の範囲内であることがより好ましい。
ここで「logP値」とは、水と1−オクタノールに対する有機化合物の親和性を示す係数である。
1−オクタノール/水分配係数Pは、1−オクタノールと水の二液相の溶媒に微量の化合物が溶質として溶け込んだときの分配平衡で、それぞれの溶媒中における化合物の平衡濃度の比であり、底10に対するそれらの対数logPで示す。すなわち、「logP値」とは、1−オクタノール/水の分配係数の対数値であり、分子の親疎水性を表す重要なパラメータとして知られている。
「ClogP値」とは、計算により算出したlogP値である。ClogP値は、フラグメント法や、原子アプローチ法等により算出されうる。より具体的に、ClogP値を算出するには、文献(C.Hansch及びA.Leo、“Substituent Constants for Correlation Analysis in Chemistry and Biology”(John Wiley & Sons, New York, 1969))に記載のフラグメント法又は下記市販のソフトウェアパッケージ1又は2を用いればよい。
ソフトウェアパッケージ1:MedChem Software (Release 3.54,1991年8月、Medicinal Chemistry Project, Pomona College,Claremont,CA)、
ソフトウェアパッケージ2:Chem Draw Ultra ver.8.0.(2003年4月、CambridgeSoft Corporation,USA)
本願明細書等に記載したClogP値の数値は、ソフトウェアパッケージ2を用いて計算した「ClogP値」である。
インクに含まれる(メタ)アクリレート化合物Aの量に特に限定はないが、インク全質量中、1〜40質量%の範囲内であることが好ましく、5〜30質量%の範囲内であることがより好ましい。(メタ)アクリレート化合物Aの量を1質量%以上とすることで、インクが親水的になりすぎず、ゲル化剤がインクに十分に溶解するため、インクがゾル・ゲル相転移しやすくなる。一方、(メタ)アクリレート化合物Aの量を40質量%以下とすることで、光重合開始剤をインクに十分に溶解させることができる。
(メタ)アクリレート化合物Aのより好ましい例には、(1)分子内に(−C(CH)H−CH−O−)で表される構造を3〜14個有する、三官能以上のメタクリレート又はアクリレート化合物、及び(2)分子内に環状構造を持つ二官能以上のメタクリレート又はアクリレート化合物が含まれる。これらの(メタ)アクリレート化合物は、光硬化性が高く、かつ硬化したときの収縮が少ない。さらに、ゾル−ゲル相転移の繰り返し再現性が高い。
分子内に(−C(CH)H−CH−O−)で表される構造を3〜14個有する、三官能以上のメタクリレート又はアクリレート化合物とは、例えば、3個以上のヒドロキシ基を有する化合物のヒドロキシ基をプロピレンオキシド変性し、得られた変性物を(メタ)アクリル酸でエステル化したものである。
この化合物の具体例としては、
3PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート Photomer 4072(分子量:471、ClogP:4.90、Cognis社製)、
3PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート Miramer M360(分子量:471、ClogP:4.90、Miwon社製)
等が含まれる。
分子内に環状構造を持つ二官能以上のメタクリレート又はアクリレート化合物とは、例えば、2以上のヒドロキシ基とトリシクロアルカンとを有する化合物のヒドロキシ基を、(メタ)アクリル酸でエステル化したものである。
この化合物の具体例には、
トリシクロデカンジメタノールジアクリレート NKエステルA−DCP(分子量:304、ClogP:4.69)、
トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート NKエステルDCP(分子量:332、ClogP:5.12)
等が含まれる。
(メタ)アクリレート化合物Aの別の具体例としては、1,10−デカンジオールジメタクリレート NKエステルDOD−N(分子量:310、ClogP:5.75、新中村化学社製)なども含まれる。
光重合性化合物には、(メタ)アクリレート化合物A以外の光重合性化合物がさらに含まれていてもよい。
その他の光重合性化合物には、例えば、ClogP値が4.0未満である(メタ)アクリレートモノマー、又はオリゴマー、ClogP値が7.0を超える(メタ)アクリレートモノマー、又はオリゴマー、その他の重合性オリゴマー等がある。
これらの(メタ)アクリレートモノマー、又はオリゴマーの例には、4EO変性ヘキサンジオールジアクリレート(CD561、Sartomer社製、分子量358);3EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート(SR454、Sartomer社製、分子量429);4EO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(SR494、Sartomer社製、分子量528);6EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート(SR499、Sartomer社製、分子量560);カプロラクトンアクリレート(SR495B、Sartomer社製、分子量344);ポリエチレングリコールジアクリレート(NKエステルA−400、新中村化学社製、分子量508)、(NKエステルA−600、新中村化学社製、分子量708);ポリエチレングリコールジメタクリレート(NKエステル9G、新中村化学社製、分子量536)、(NKエステル14G、新中村化学社製);テトラエチレングリコールジアクリレート(V#335HP、大阪有機化学社製、分子量302);ステアリルアクリレート(STA、大阪有機化学社製);フェノールEO変性アクリレート(M144、Miwon社製);ノニルフェノールEO変性アクリレート(M166、Miwon社製)等が含まれる。
その他の重合性オリゴマーの例には、エポキシアクリレート、脂肪族ウレタンアクリレート、芳香族ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、直鎖アクリルオリゴマー等が含まれる。
光重合性化合物として使用するカチオン重合性化合物は、エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物及びオキセタン化合物等でありうる。
カチオン重合性化合物は、活性光線硬化型インクジェットインク中に、1種のみが含まれていてもよく、2種類以上が含まれていてもよい。
エポキシ化合物は、芳香族エポキシド、脂環式エポキシド又は脂肪族エポキシド等であり、硬化性を高めるためには、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが好ましい。
芳香族エポキシドは、多価フェノール又はそのアルキレンオキサイド付加体と、エピクロルヒドリンとを反応させて得られるジ又はポリグリシジルエーテルでありうる。
反応させる多価フェノール又はそのアルキレンオキサイド付加体の例には、ビスフェノールA又はそのアルキレンオキサイド付加体等が含まれる。
アルキレンオキサイド付加体におけるアルキレンオキサイドは、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等でありうる。
脂環式エポキシドは、シクロアルカン含有化合物を、過酸化水素や過酸等の酸化剤でエポキシ化して得られるシクロアルカンオキサイド含有化合物でありうる。シクロアルカンオキサイド含有化合物におけるシクロアルカンは、シクロヘキセン又はシクロペンテンでありうる。
脂肪族エポキシドは、脂肪族多価アルコール又はそのアルキレンオキサイド付加体と、エピクロルヒドリンとを反応させて得られるジ又はポリグリシジルエーテルでありうる。
脂肪族多価アルコールの例には、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール等のアルキレングリコール等が含まれる。アルキレンオキサイド付加体におけるアルキレンオキサイドは、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等でありうる。
ビニルエーテル化合物の例には、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−o−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物;エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物等が含まれる。これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性や密着性などを考慮すると、ジ又はトリビニルエーテル化合物が好ましい。
オキセタン化合物は、オキセタン環を有する化合物であり、その例には、特開2001−220526号公報、特開2001−310937号公報、特開2005−255821号公報に記載のオキセタン化合物等が含まれる。中でも、特開2005−255821号公報の段落番号0089に記載の一般式(1)で表される化合物、同号公報の段落番号0092に記載の一般式(2)で表される化合物、段落番号0107の一般式(7)で表される化合物、段落番号0109の一般式(8)で表される化合物、段落番号0116の一般式(9)で表される化合物等が挙げられる。特開2005−255821号公報に記載された一般式(1)、(2)、(7)、(8)及び(9)を以下に示す。
Figure 2019104866
1−3.光重合開始剤
光重合開始剤は、前記光重合性化合物がラジカル重合性の官能基を有する化合物であるときは、光ラジカル開始剤を含み、前記光重合性化合物がカチオン重合性の官能基を有する化合物であるときは、光酸発生剤を含む。
光重合開始剤は、本発明のインク中に、1種のみが含まれていてもよく、2種類以上が含まれていてもよい。光重合開始剤は、光ラジカル開始剤と光酸発生剤の両方の組み合わせであってもよい。
光ラジカル開始剤には、開裂型ラジカル開始剤及び水素引き抜き型ラジカル開始剤が含まれる。
開裂型ラジカル開始剤の例には、アセトフェノン系の開始剤、ベンゾイン系の開始剤、アシルホスフィンオキシド系の開始剤、ベンジル及びメチルフェニルグリオキシエステルが含まれる。
アセトフェノン系の開始剤の例には、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノンが含まれる。
ベンゾイン系の開始剤の例には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル及びベンゾインイソプロピルエーテルが含まれる。
アシルホスフィンオキシド系の開始剤の例には、2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシドが含まれる。
水素引き抜き型ラジカル開始剤の例には、ベンゾフェノン系の開始剤、チオキサントン系の開始剤、アミノベンゾフェノン系の開始剤、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン及びカンファーキノンが含まれる。
ベンゾフェノン系の開始剤の例には、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン及び3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノンが含まれる。
チオキサントン系の開始剤の例には、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン及び2,4−ジクロロチオキサントンが含まれる。
アミノベンゾフェノン系の開始剤の例には、ミヒラーケトン及び4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノンが含まれる。
光酸発生剤の例には、有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページに記載の化合物が含まれる。
光重合開始剤の含有量は、インクが十分に硬化できる範囲であればよく、例えば、本発明のインクの全質量に対して0.01〜10質量%の範囲内とすることができる。
1−4.ゲル化剤
本発明に係るゲル化剤は、ワックスゲルの場合に限られる。
ワックスゲルとは、ゲル化剤そのものが板状結晶となり、これがカードハウス構造を取り、ゲル構造を形成する。
本発明に係るゲル化剤は、記録媒体に着弾したインクの液滴をゲル状態にして仮固定(ピニング)することができる。インクがゲル状態でピニングされると、インクの濡れ広がりが抑えられて隣り合うドットが合一しにくくなるため、より高精細な画像を形成することができる。ゲル化剤は、本発明のインクジェットインク中に、1種のみが含まれていてもよく、2種類以上が含まれていてもよい。
ゲル化剤の含有量は、インクの全質量に対して0.5〜10.0質量%の範囲内であることが、ピニング性効果及びブルーミング抑制効果の観点から好ましい。
上記観点からは、インクジェットインク中のゲル化剤の含有量は、1.0〜5.0質量質量%の範囲内であることがより好ましい。
また、以下の観点から、ゲル化剤は、インクのゲル化温度以下の温度で、インク中で結晶化することが好ましい。ゲル化温度とは、加熱によりゾル化又は液体化したインクを冷却していったときに、ゲル化剤がゾルからゲルに相転移し、インクの粘度が急変する温度をいう。具体的には、ゾル化又は液体化したインクを、粘弾性測定装置(例えば、MCR300、Physica社製)で粘度を測定しながら冷却していき、粘度が急激に上昇した温度を、そのインクのゲル化温度とすることができる。
ゲル化剤がインク中で結晶化すると、板状に結晶化したゲル化剤によって形成された三次元空間に溶媒、光重合性化合物等のインク媒体が内包される構造が形成されることがある(このような構造を、以下「カードハウス構造」という。)。
カードハウス構造が形成されると、液体のインク媒体が前記空間内に保持されるため、インク液滴がより濡れ広がりにくくなり、インクのピニング性がより高まる。インクのピニング性が高まると、記録媒体に着弾したインク液滴同士が合一しにくくなり、より高精細な画像を形成することができる。
カードハウス構造を形成するには、インク中の溶媒、光重合性化合物等のインク媒体とゲル化剤とが相溶していることが好ましい。これに対して、インク中の溶媒、光重合性化合物等のインク媒体とゲル化剤とが相分離していると、カードハウス構造を形成しにくい場合がある。
結晶化によるカードハウス構造の形成に好適なゲル化剤の例には、脂肪酸ケトン(ケトンワックス)、脂肪酸エステル(エステルワックス)、石油系ワックス、脂肪酸アミド、高級脂肪酸、高級アルコールが含まれる。
上記ケトンワックスの例には、ジリグノセリルケトン、ジベヘニルケトン、ジステアリルケトン、ジエイコシルケトン、ジパルミチルケトン、ジラウリルケトン、ジミリスチルケトン、ミリスチルパルミチルケトン及びパルミチルステアリルケトンが含まれる。
上記エステルワックスの例には、ベヘニン酸ベヘニル、イコサン酸イコシル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸パルミチル、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、セロチン酸ミリシル、ステアリン酸ステアリル、パルミチン酸オレイル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル及びポリオキシエチレン脂肪酸エステルが含まれる。
上記エステルワックスの市販品の例には、EMALEXシリーズ、日本エマルジョン社製(「EMALEX」は同社の登録商標)、リケマールシリーズ及びポエムシリーズ、理研ビタミン社製(「リケマール」及び「ポエム」はいずれも同社の登録商標)が含まれる。
上記石油系ワックスの例には、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス及びペトロラクタムを含む石油系ワックスが含まれる。
上記高級脂肪酸の例には、ベヘン酸、アラキジン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸及びエルカ酸が含まれる。
上記高級アルコールの例には、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコールが含まれる。
上記ヒドロキシステアリン酸の例には、12−ヒドロキシステアリン酸が含まれる。
上記脂肪酸アミドの例には、ラウリン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド及び12−ヒドロキシステアリン酸アミドが含まれる。
上記脂肪酸アミドの市販品の例には、ダイヤミッドY、ニッカアマイドシリーズ、日本化成社製(「ダイヤミッド」、「ニッカアマイド」は同社の登録商標)、ITOWAXシリーズ、伊藤製油社製、及びFATTYAMIDシリーズ、花王社製が含まれる。
これらのゲル化剤のうち、ピニング効果の観点及びヒンダードフェノール部位との相互作用の観点からは、ケトンワックス、エステルワックス、高級脂肪酸、高級アルコール及び脂肪酸アミドが好ましく、上記観点からは、下記一般式(G1)で表されるケトンワックス及び下記一般式(G2)で表されるエステルワックスがさらに好ましい。
下記一般式(G1)で表されるケトンワックス及び下記一般式(G2)で表されるエステルワックスは、インク中に、1種のみが含まれていてもよく、2種類以上が含まれていてもよい。また、下記一般式(G1)で表されるケトンワックス及び下記一般式(G2)で表されるエステルワックスは、インク中に、いずれか一方のみが含まれていてもよいし、双方が含まれていてもよい。
一般式(G1):R11−CO−R12
一般式(G2):R13−COO−R14
〔式中、R11〜R14は、それぞれ独立に、炭素数が9〜25の範囲内である直鎖状の炭化水素基を表す。〕
上記一般式(G1)で表されるケトンワックス又は上記一般式(G2)で表されるエステルワックスは、直鎖状の炭化水素基の炭素数が9以上であるため、ゲル化剤の結晶性がより高まり、かつ、上記カードハウス構造においてより十分な空間が生る。そのため、溶媒、光重合性化合物等のインク媒体が上記空間内に十分に内包されやすくなり、インクのピニング性がより高くなる。
また、直鎖状の炭化水素基の炭素数が25以下であるため、ゲル化剤の融点が過度に高まらないため、インクを出射するときにインクを過度に加熱する必要がない。
上記観点からは、R11及びR12、又は、R13及びR14は炭素原子数13以上23未満の直鎖状の炭化水素基であることが特に好ましい。
また、インクのゲル化温度を高くして、着弾後により急速にインクをゲル化させる観点からは、R11若しくはR12のいずれか、又はR13若しくはR14のいずれかが飽和している炭素原子数11以上23未満の炭化水素基であることが好ましい。
上記観点からは、R11及びR12の双方、又は、R13及びR14の双方が飽和している炭素原子数11以上23未満の炭化水素基であることがより好ましい。
上記一般式(G1)で表されるケトンワックスの例には、ジリグノセリルケトン(炭素数:23〜24)、ジベヘニルケトン(炭素数:21〜22)、ジステアリルケトン(炭素数:17〜18)、ジエイコシルケトン(炭素数:19〜20)、ジパルミチルケトン(炭素数:15〜16)、ジミリスチルケトン(炭素数:13〜14)、ジラウリルケトン(炭素数:11〜12)、ラウリルミリスチルケトン(炭素数:11〜14)、ラウリルパルミチルケトン(炭素数:11〜16)、ミリスチルパルミチルケトン(炭素数:13〜16)、ミリスチルステアリルケトン(炭素数:13〜18)、ミリスチルベヘニルケトン(炭素数:13〜22)、パルミチルステアリルケトン(炭素数:15〜18)、バルミチルベヘニルケトン(炭素数:15〜22)及びステアリルベヘニルケトン(炭素数:17〜22)が含まれる。なお、上記括弧内の炭素数は、カルボニル基で分断される二つの炭化水素基それぞれの炭素数を表す。
一般式(G1)で表されるケトンワックスの市販品の例には、18−Pentatriacontanon、Alfa Aeser社製、Hentriacontan−16−on、Alfa Aeser社製及びカオーワックスT−1、花王社製が含まれる。
一般式(G2)で表される脂肪酸又はエステルワックスの例には、ベヘニン酸ベヘニル(炭素数:21〜22)、イコサン酸イコシル(炭素数:19〜20)、ステアリン酸ステアリル(炭素数:17〜18)、ステアリン酸パルミチル(炭素数:17〜16)、ステアリン酸ラウリル(炭素数:17〜12)、パルミチン酸セチル(炭素数:15〜16)、パルミチン酸ステアリル(炭素数:15〜18)、ミリスチン酸ミリスチル(炭素数:13〜14)、ミリスチン酸セチル(炭素数:13〜16)、ミリスチン酸オクチルドデシル(炭素数:13〜20)、オレイン酸ステアリル(炭素数:17〜18)、エルカ酸ステアリル(炭素数:21〜18)、リノール酸ステアリル(炭素数:17〜18)、オレイン酸ベヘニル(炭素数:18〜22)及びリノール酸アラキジル(炭素数:17〜20)が含まれる。なお、上記括弧内の炭素数は、エステル基で分断される二つの炭化水素基それぞれの炭素数を表す。
一般式(G2)で表されるエステルワックスの市販品の例には、ユニスターM−2222SL及びスパームアセチ、日油社製(「ユニスター」は同社の登録商標)、エキセパールSS及びエキセパールMY−M、花王社製(「エキセパール」は同社の登録商標)、EMALEX CC−18及びEMALEX CC−10、日本エマルジョン社製(「EMALEX」は同社の登録商標)並びにアムレプスPC、高級アルコール工業社製(「アムレプス」は同社の登録商標)が含まれる。
これらの市販品は、2種類以上の混合物であることが多いため、必要に応じて分離・精製してインクに含有させてもよい。
1−5.色材
本発明のインクジェットインクは、必要に応じて色材をさらに含有してもよい。
色材は、染料又は顔料でありうるが、インクの構成成分に対して良好な分散性を有し、かつ耐候性に優れることから、顔料が好ましい。顔料は、特に限定されないが、例えば、カラーインデックスに記載される下記番号の有機顔料又は無機顔料が挙げられる。
赤又はマゼンタ顔料の例には、Pigment Red 3、5、19、22、31、38、43、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49:1、53:1、57:1、57:2、58:4、63:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、88、104、108、112、122、123、144、146、149、166、168、169、170、177、178、179、184、185、208、216、226、257、Pigment Violet 3、19、23、29、30、37、50、88、Pigment Orange 13、16、20、36から選ばれる顔料又はその混合物等が含まれる。
青又はシアン顔料の例には、Pigment Blue 1、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17−1、22、27、28、29、36、60から選ばれる顔料又はその混合物等が含まれる。
緑顔料の例には、Pigment Green 7、26、36、50から選ばれる顔料又はその混合物が含まれる。
黄顔料の例には、Pigment Yellow 1、3、12、13、14、17、34、35、37、55、74、81、83、93、94,95、97、108、109、110、137、138、139、153、154、155、157、166、167、168、180、185、193から選ばれる顔料又はその混合物等が含まれる。
黒顔料の例には、Pigment Black 7、28、26から選ばれる顔料又はその混合物等が含まれる。
顔料の市販品の例には、クロモファインイエロー2080、5900、5930、AF−1300、2700L、クロモファインオレンジ3700L、6730、クロモファインスカーレット6750、クロモファインマゼンタ6880、6886、6891N、6790、6887、クロモファインバイオレット RE、クロモファインレッド6820、6830、クロモファインブルーHS−3、5187、5108、5197、5085N、SR−5020、5026、5050、4920、4927、4937、4824、4933GN−EP、4940、4973、5205、5208、5214、5221、5000P、クロモファイングリーン2GN、2GO、2G−550D、5310、5370、6830、クロモファインブラックA−1103、セイカファストイエロー10GH、A−3、2035、2054、2200、2270、2300、2400(B)、2500、2600、ZAY−260、2700(B)、2770、セイカファストレッド8040、C405(F)、CA120、LR−116、1531B、8060R、1547、ZAW−262、1537B、GY、4R−4016、3820、3891、ZA−215、セイカファストカーミン6B1476T−7、1483LT、3840、3870、セイカファストボルドー10B−430、セイカライトローズR40、セイカライトバイオレットB800、7805、セイカファストマルーン460N、セイカファストオレンジ900、2900、セイカライトブルーC718、A612、シアニンブルー4933M、4933GN−EP、4940、4973(大日精化工業社製); KET Yellow 401、402、403、404、405、406、416、424、KET Orange 501、KET Red 301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、336、337、338、346、KET Blue 101、102、103、104、105、106、111、118、124、KET Green 201(DIC社製);Colortex Yellow 301、314、315、316、P−624、314、U10GN、U3GN、UNN、UA−414、U263、Finecol Yellow T−13、T−05、Pigment Yellow1705、Colortex Orange 202、Colortex Red101、103、115、116、D3B、P−625、102、H−1024、105C、UFN、UCN、UBN、U3BN、URN、UGN、UG276、U456、U457、105C、USN、Colortex Maroon601、Colortex BrownB610N、Colortex Violet600、Pigment Red 122、ColortexBlue516、517、518、519、A818、P−908、510、Colortex Green402、403、Colortex Black 702、U905(山陽色素社製);Lionol Yellow1405G、Lionol Blue FG7330、FG7350、FG7400G、FG7405G、ES、ESP−S(東洋インキ社製)、Toner Magenta E02、Permanent RubinF6B、Toner Yellow HG、Permanent Yellow GG−02、Hostapeam BlueB2G(ヘキストインダストリー社製);Novoperm P−HG、Hostaperm Pink E、Hostaperm Blue B2G(クラリアント製);カーボンブラック#2600、#2400、#2350、#2200、#1000、#990、#980、#970、#960、#950、#850、MCF88、#750、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA100R、MA77、#52、#50、#47、#45、#45L、#40、#33、#32、#30、#25、#20、#10、#5、#44、CF9(三菱化学製)等が挙げられる。
顔料の分散は、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、及びペイントシェーカー等により行うことができる。
顔料の分散は、顔料粒子の体積平均粒子径が、好ましくは0.08〜0.5μmの範囲内、最大粒子径が好ましくは0.3〜10μmの範囲内、より好ましくは0.3〜3μmの範囲内となるように行われることが好ましい。
顔料の分散は、顔料、分散剤、及び分散媒体の選定、分散条件、及び濾過条件等によって、調整される。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは、顔料の分散性を高めるために、分散剤をさらに含んでもよい。
分散剤の例には、ヒドロキシ基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、及びステアリルアミンアセテート等が含まれる。分散剤の市販品の例には、Avecia社のSolsperseシリーズや、味の素ファインテクノ社のPBシリーズ等が含まれる。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは、必要に応じて分散助剤をさらに含んでもよい。分散助剤は、顔料に応じて選択されればよい。
分散剤及び分散助剤の合計量は、顔料に対して1〜50質量%の範囲内であることが好ましい。
本発明による活性光線硬化型インクジェットインクは、必要に応じて顔料を分散させるための分散媒体をさらに含んでもよい。分散媒体として溶剤をインクに含ませてもよいが、形成された画像における溶剤の残留を抑制するためには、前述のような光重合性化合物(特に粘度の低いモノマー)を分散媒体として用いることが好ましい。
染料は、油溶性染料等が挙げられる。
油溶性染料は、以下の各種染料が挙げられる。マゼンタ染料の例には、MS Magenta VP、MS Magenta HM−1450、MS Magenta HSo−147(以上、三井東圧社製)、AIZENSOT Red−1、AIZEN SOT Red−2、AIZEN SOTRed−3、AIZEN SOT Pink−1、SPIRON Red GEH SPECIAL(以上、保土谷化学社製)、RESOLIN Red FB 200%、MACROLEX Red Violet R、MACROLEX ROT5B(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Red B、KAYASET Red 130、KAYASET Red 802(以上、日本化薬社製)、PHLOXIN、ROSE BENGAL、ACID Red(以上、ダイワ化成社製)、HSR−31、DIARESIN Red K(以上、三菱化成社製)、Oil Red(BASFジャパン社製)が含まれる。
シアン染料の例には、MS Cyan HM−1238、MS Cyan HSo−16、Cyan HSo−144、MS Cyan VPG(以上、三井東圧社製)、AIZEN SOT Blue−4(保土谷化学社製)、RESOLIN BR.Blue BGLN 200%、MACROLEX Blue RR、CERES Blue GN、SIRIUS SUPRATURQ.Blue Z−BGL、SIRIUS SUPRA TURQ.Blue FB−LL 330%(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Blue FR、KAYASET Blue N、KAYASET Blue 814、Turq.Blue GL−5 200、Light Blue BGL−5200(以上、日本化薬社製)、DAIWA Blue 7000、OleosolFast Blue GL(以上、ダイワ化成社製)、DIARESIN Blue P(三菱化成社製)、SUDAN Blue 670、NEOPEN Blue 808、ZAPON Blue 806(以上、BASFジャパン社製)等が含まれる。
イエロー染料の例には、MS Yellow HSm−41、Yellow KX−7、Yellow EX−27(三井東圧社製)、AIZEN SOT Yellow−1、AIZEN SOT YelloW−3、AIZEN SOT Yellow−6(以上、保土谷化学社製)、MACROLEX Yellow 6G、MACROLEX FLUOR.Yellow 10GN(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Yellow SF−G、KAYASET Yellow2G、KAYASET Yellow A−G、KAYASET Yellow E−G(以上、日本化薬社製)、DAIWA Yellow 330HB(ダイワ化成社製)、HSY−68(三菱化成社製)、SUDAN Yellow 146、NEOPEN Yellow 075(以上、BASFジャパン社製)等が含まれる。
ブラック染料の例には、MS Black VPC(三井東圧社製)、AIZEN SOT Black−1、AIZEN SOT Black−5(以上、保土谷化学社製)、RESORIN Black GSN 200%、RESOLIN BlackBS(以上、バイエルジャパン社製)、KAYASET Black A−N(日本化薬社製)、DAIWA Black MSC(ダイワ化成社製)、HSB−202(三菱化成社製)、NEPTUNE Black X60、NEOPEN Black X58(以上、BASFジャパン社製)等が含まれる。
色材の含有量は、インク全量に対して0.1〜20質量%の範囲内であることが好ましく、0.4〜10質量%の範囲内であることがより好ましい。
1−6.その他の成分
本発明のインクは、本発明の効果が得られる範囲において、重合禁止剤及び界面活性剤を含むその他の成分をさらに含んでいてもよい。これらの成分は、本発明のインク中に、1種のみが含まれていてもよく、2種類以上が含まれていてもよい。
1−6−1.重合禁止剤
重合禁止剤の例には、(アルキル)フェノール、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、p−メトキシフェノール、t−ブチルカテコール、t−ブチルハイドロキノン、ピロガロール、1,1−ピクリルヒドラジル、フェノチアジン、p−ベンゾキノン、ニトロソベンゼン、2,5−ジ−t−ブチル−p−ベンゾキノン、ジチオベンゾイルジスルフィド、ピクリン酸、クペロン、アルミニウムN−ニトロソフェニルヒドロキシアミン、トリ−p−ニトロフェニルメチル、N−(3−オキシアニリノ−1,3−ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、ジブチルクレゾール、シクロヘキサノンオキシムクレゾール、グアヤコール、o−イソプロピルフェノール、ブチラルドキシム、メチルエチルケトキシム及びシクロヘキサノンオキシムが含まれる。
重合禁止剤の量は、本発明の効果が得られる範囲において、任意に設定することができる。
重合禁止剤の量は、インクの全質量に対して、例えば0.001質量%以上1.0質量%未満とすることができる。
1−6−2.界面活性剤
界面活性剤の例には、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類及び脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類及びポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、及び第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤、並びにシリコーン系やフッ素系の界面活性剤が含まれる。
シリコーン系の界面活性剤の例には、ポリエーテル変性ポリシロキサン化合物、具体的には、KF−351A、KF−352A、KF−642及びX−22−4272、信越化学工業社製、BYK307、BYK345、BYK347及びBYK348、ビッグケミー製(「BYK」は同社の登録商標)、並びにTSF4452、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製が含まれる。
フッ素系の界面活性剤は、通常の界面活性剤の疎水性基の炭素に結合した水素の代わりに、その一部又は全部をフッ素で置換したものを意味する。
フッ素系の界面活性剤の例には、Megafac F、DIC社製(「Megafac」は同社の登録商標)、Surflon、AGCセイケミカル社製(「Surflon」は同社の登録商標)、Fluorad FC、3M社製(「Fluorad」は同社の登録商標)、Monflor、インペリアル・ケミカル・インダストリー社製、Zonyls、イー・アイ・デュポン・ネメラス・アンド・カンパニー社製、Licowet VPF、ルベベルケ・ヘキスト社製、及びFTERGENT、ネオス社製(「FTERGENT」は同社の登録商標)が含まれる。
界面活性剤の量は、本発明の効果が得られる範囲において、任意に設定することができる。界面活性剤の量は、インクの全質量に対して、例えば0.001質量%以上1.0質量%未満とすることができる。
1−7.物性
インクジェットヘッドからの吐出性をより高める観点からは、本発明のインクの80℃における粘度は、3〜20mPa・sの範囲内であることが好ましく、7〜12mPa・sの範囲内であることがより好ましい。また、着弾して常温に降温した際にインクを十分にゲル化させる観点からは、本発明のインクの25℃における粘度は1000mPa・s以上であることが好ましい。
本発明のインクのゲル化温度は、30〜70℃の範囲内であることが好ましい。インクのゲル化温度が40℃以上であると、記録媒体に着弾後、インクが速やかにゲル化するため、ピニング性がより高くなる。インクのゲル化温度が70℃以下であると、インク温度が通常80℃程度であるインクジェットヘッドからのインクの射出時にインクがゲル化しにくいため、より安定してインクを射出することができる。
より低温でインクを吐出可能にし、画像形成装置への負荷を低減させる観点からは、本発明のインクのゲル化温度は、40〜60℃の範囲内であることがより好ましい。
本発明のインクの80℃における粘度、25℃における粘度及びゲル化温度は、レオメータにより、インクの動的粘弾性の温度変化を測定することにより求めることができる。
本発明において、これらの粘度及びゲル化温度は、以下の方法によって得られた値である。
本発明のインクを100℃に加熱し、ストレス制御型レオメータPhysica MCR301(コーンプレートの直径:75mm、コーン角:1.0°)、Anton Paar社製によって粘度を測定しながら、剪断速度11.7(1/s)、降温速度0.1℃/sの条件で20℃までインクを冷却して、粘度の温度変化曲線を得る。
80℃における粘度及び25℃における粘度は、粘度の温度変化曲線において80℃、25℃における粘度をそれぞれ読み取ることにより求めることができる。ゲル化温度は、粘度の温度変化曲線において、粘度が200mPa・sとなる温度として求めることができる。
インクジェットヘッドからの吐出性をより高める観点からは、本発明に係る顔料粒子の平均分散粒子径は、50〜150nmの範囲内であり、最大粒子径は300〜1000nmの範囲内であることが好ましい。さらに好ましい平均分散粒子径は80〜130nmの範囲内である。
本発明における顔料粒子の平均分散粒子径とは、データサイザーナノZSP、Malvern社製を使用して動的光散乱法によって求めた値を意味する。なお、色材を含むインクは濃度が高く、この測定機器では光が透過しないので、インクを200倍で希釈してから測定する。測定温度は常温(25℃)とする。
2.画像形成方法
本発明の画像形成方法は、1)本発明のインクジェットインクをインクジェットヘッドのノズルから吐出して記録媒体に着弾させる工程と、活性光線硬化型インクの場合はさらに、2)記録媒体に着弾したインクに活性光線を照射してインクを硬化させる工程とを含む。
2−1.1)の工程
1)の工程では、インクの液滴をインクジェットヘッドから吐出して、記録媒体の、形成すべき画像に応じた位置に着弾させる。
インクジェットヘッドからの吐出方式は、オンデマンド方式とコンティニュアス方式のいずれでもよい。
オンデマンド方式のインクジェットヘッドは、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型及びシェアードウォール型等の電気−機械変換方式、並びにサーマルインクジェット型及びバブルジェット(登録商標)(バブルジェットはキヤノン社の登録商標)型等の電気−熱変換方式等のいずれでもよい。
インクの液滴を、加熱した状態でインクジェットヘッドから吐出することで、吐出安定性を高めることができる。吐出される際のインクの温度は、40〜100℃の範囲内であることが好ましく、吐出安定性をより高めるためには、40〜90℃の範囲内であることがより好ましい。特には、インクの粘度が7〜15mPa・sの範囲内、より好ましくは8〜13mPa・sの範囲内となるようなインク温度において出射を行うことが好ましい。
ゾル−ゲル相転移型のインクは、インクジェットヘッドからのインクの吐出性を高めるために、インクジェットヘッドに充填されたときのインクの温度が、当該インクの(ゲル化温度+10)℃〜(ゲル化温度+30)℃に設定されることが好ましい。インクジェットヘッド内のインクの温度が、(ゲル化温度+10)℃未満であると、インクジェットヘッド内若しくはノズル表面でインクがゲル化して、インクの吐出性が低下しやすい。一方、インクジェットヘッド内のインクの温度が(ゲル化温度+30)℃を超えると、インクが高温になりすぎるため、インク成分が劣化することがある。
インクの加熱方法は、特に制限されない。例えば、ヘッドキャリッジを構成するインクタンク、供給パイプ及びヘッド直前の前室インクタンク等のインク供給系、フィルター付き配管並びにピエゾヘッド等の少なくともいずれかをパネルヒーター、リボンヒーター又は保温水等によって加熱することができる。
吐出される際のインクの液滴量は、記録速度及び画質の面から、2〜20pLの範囲内であることが好ましい。
記録媒体は、特に制限されないが、例えばポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート及びポリブタジエンテレフタレート等のプラスチックで構成される非吸収性の記録媒体(プラスチック基材)、金属類及びガラス等の非吸収性の無機記録媒体、並びに吸収性の紙類(例えばオフィス用コピー紙、印刷用上質紙及び印刷用コート紙)とすることができる。
2−2.2)の工程
2)の工程では、1)の工程で記録媒体に着弾させたインクに活性光線を照射して、該インクが硬化してなる画像を形成する。
活性光線は、例えば電子線、紫外線、α線、γ線、及びエックス線等から選択することができるが、好ましくは紫外線である。
紫外線の照射は、例えばPhoseon Technology社製の水冷LEDを用いて、波長395nmの条件下で行うことができる。LEDを光源とすることで、光源の輻射熱によってインクが溶けることによるインクの硬化不良を抑制することができる。
紫外線の照射は、370〜410nmの範囲内の波長を有する紫外線の画像表面におけるピーク照度が、好ましくは0.5〜10W/cmの範囲内、より好ましくは1〜5W/cmの範囲内となるように行う。輻射熱がインクに照射されることを抑制する観点からは、画像に照射される光量は350mJ/cm未満であることが好ましい。
活性光線の照射は、インク着弾後0.001〜1.0秒の間に行うことが好ましく、高精細な画像を形成するためには、0.001〜0.5秒の間に行うことがより好ましい。
活性光線の照射は、2段階に分けて行ってもよい。
まず、インクが着弾した後0.001〜2.0秒の間に活性光線を照射してインクを仮硬化させ、全印字終了後、さらに活性光線を照射してインクを本硬化させてもよい。活性光線の照射を2段階に分けることで、インク硬化の際に起こる記録材料の収縮がより生じにくくなる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.インクジェットインク材料
インクジェットインク材料として、以下のものを用いた。
1−1.光重合性化合物
・SR306 NS:トリプロピレングリコールジアクリレート(サートマー社製)
・SR351 NS:トリメチロールプロパントリアクリレート(サートマー社製)
・SR247:ネオペンチルグリコールジアクリレート(サートマー社製)
・SR9003:2PO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート(サートマー社製)
1−2.光重合開始剤
・IRGACURE TPO(BASFジャパン社製)(表では「IRC TPO」と記載)
・IRGACURE 819(BASFジャパン社製)(表では「IRC 819」と記載)
1−3.フェノール系化合物
(2官能ヒンダードフェノール系化合物)
・IRGANOX 245(BASFジャパン社製)(表では「IRN245」と記載)
・IRGANOX 259(BASFジャパン社製)(表では「IRN 259」と記載)
・IRGANOX 1035(BASFジャパン社製)(表では「IRN 1035」と記載)
(3官能ヒンダードフェノール系化合物)
・IRGANOX 1330(BASFジャパン社製)(表では「IRN 1330」と記載)
(4官能ヒンダードフェノール系化合物)
・IRGANOX 1010(BASFジャパン社製)(表では「IRN 1010」と記載)
(片側ヒンダードフェノール系化合物)
・IRGANOX 1135L(BASFジャパン社製)(表では「IRN 1135L」と記載)
・IRGANOX 1076(BASFジャパン社製)(表では「IRN 1076」と記載)
(2官能フェノール系化合物)
・ノクラック NS−6(大内新興化学社製)
・アデカスタブ AO−40(ADEKA社製)
なお、上記IRGANOX 1135(BASFジャパン社製)、IRGANOX 1076(BASFジャパン社製)、ノクラック NS−6(大内新興化学社製)、アデカスタブ AO−40(ADEKA社製)は、下記に示す構造である。
Figure 2019104866
1−4.ゲル化剤
・パラフィン(HNP−1:日本精蝋社製)
・ラウリル酸アミド(ダイヤミッドY:日本化成社製)
・ステアリン酸ステアリル(エキセパールSS:花王社製)(一般式(G2)の化合物)
・ステアロン(カオーワックスT−1:花王社製)(一般式(G1)の化合物)
・ノムコート HK−G(ベヘン酸エイコサン二酸グリセリル)
1−5.重合禁止剤
・Irgastab UV10(BASFジャパン社製)(表では、「IRS UV10」と記載)
1−6.界面活性剤
・KF−352(信越化学社製)
1−7.顔料分散液
(シアン顔料分散液の調製)
顔料分散剤であるEfka4310BASF社製)を9質量%、光重合性化合物であるトリメチロールプロパントリアクリレート((EM232、エターナルケミカル社製)を71質量%、ステンレスビーカーに入れ、これを65℃のホットプレート上で加熱しながら1時間加熱撹拌した。
混合液を室温まで冷却し、さらに、顔料であるNX−053 ブルーC.I.Name PB−15:4(大日精化社製)を20質量%加えた。この溶液を、直径0.5mmのジルコニアビーズ200gとともにガラス瓶に入れて密栓し、ペイントシェーカーにて5時間分散処理した。その後、ジルコニアビーズを除去して、シアン顔料分散液を得た。
2.インクの調製
下記表I及び表IIに記載されたインク成分(光重合性化合物、光重合開始剤、フェノール化合物、ゲル化剤、顔料分散液、重合禁止剤及び界面活性剤)に従って混合し、80℃に加熱して撹拌した。その後、当該混合液を加熱しながら、ADVANTEC社製テフロン(登録商標)3μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、インク1〜30を得た。
3.評価
得られたインクを用いて、以下のようにして画像を形成し、そのときの、ブルーミング、画質及び硬化性の評価を行った。
(画像形成方法)
印刷用コート紙(OKトップコート、米坪量128g/m、王子製紙社製)にそれぞれの画像を次の手順で形成した。
ライン型インクジェット記録装置の吐出用記録ヘッドは、ノズル径20μm、ノズル数512ノズル(256ノズル×2列、千鳥配列、1列のノズルピッチ360dpi)のピエゾヘッドを用いた。
インクジェットヘッドの温度は80℃に設定し、吐出条件は、1滴の液滴量が2.5plとなる条件で、液滴速度約6m/sで出射させて、1440dpi×1440dpiの解像度で記録した。記録速度は500mm/sとした。画像形成は、23℃、55%RHの環境下で行った。なお、dpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
画像を形成した後、記録装置の下流部に配置したLEDランプ(Phoseon Technology社製、395nm、水冷LED)で、画像に紫外線を照射してインクを硬化した。
(ブルーミング)
上記方法によって、記録媒体である印刷用コート紙(OKトップコート 米坪量128g/m 王子製紙社製)に形成した5cm×5cmのベタ画像を、40℃の環境下で1か月間保管した。保管後の画像を目視観察し、下記の基準に従ってブルーミングを評価した。
7:画像表面に析出物が全く認められない。
6:画像表面に薄らとした析出物が存在しており(印字面の10%未満)、目視で確認できる。
5:画像表面に薄らとした析出物が存在しており(印字面の10%以上25%未満)、目視で確認できる。
4:画像表面に薄らとした析出物が存在しており(印字面の25%以上40%未満)、目視で確認できる。
3:画像表面に薄らとした析出物が存在しており(印字面の40%以上55%未満)、目視で確認できる。
2:画像表面に薄らとした析出物が存在しており(印字面の55%以上70%未満)、目視で確認できる。
1:画像表面に粉上の物質で覆われており、目視で明らかに確認できる。
(画質(ピニング性))
上述の画像形成方法により、記録媒体上に、漢字「口、四、日、回、因、困、固、国、目、図、國」の抜き文字を印字した。抜き文字は、解像度1400dpi×1440dpi、3ポイント及び5ポイントのMS明朝体とした。印字した文字画像を目視観察した。文字品質は、以下の基準に基づいて評価した。
3:3ポイントの抜き文字全てが、細部まで明瞭に記録されている。
2:3ポイントの抜き文字は一部しか判読できないが、5ポイントの抜き文字全てが判読可能である。
1:5ポイントの抜き文字の中にも判読できないものがある。
(硬化性)
上記方法によって、記録媒体である印刷用コート紙(OKトップコート 米坪量128g/m 王子製紙社製)に、5cm×5cmのベタ画像を形成した。「JIS規格 K5701−1 6.2.3 耐摩擦性試験」に記載の方法に準じ、4cmとなる大きさに切り取った印刷用コート紙を画像上に設置し、500gの荷重をかけて擦り合わせた。その後、画像濃度低下の程度を目視観察し、下記の基準に従って評価した。
3:50回以上擦っても、画像の変化は全く認められない。
2:50回擦った段階で画像濃度の低下が認められるが、実用上許容範囲にある。
1:50回未満の擦りで、明らかな画像濃度低下が認められ、実用に耐えない品質である。
Figure 2019104866
Figure 2019104866
Figure 2019104866
上記結果より、ヒンダードフェノール部位を2個以上有する化合物を含有する本発明のインクジェットインクを用いて形成した画像は、比較例のインクを用いて形成した画像に比べて、ブルーミング、画質(ピニング性)及び硬化性の点で、良好であることが分かる。

Claims (6)

  1. 光重合性化合物、光重合開始剤及びゲル化剤を含有する活性光線硬化型インクジェットインクであって、
    さらに、ヒンダードフェノール部位を2個以上有する化合物を含有することを特徴とする活性光線硬化型インクジェットインク。
  2. 前記ヒンダードフェノール部位を有する化合物が、当該ヒンダードフェノール部位を3個有することを特徴とする請求項1に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
  3. 前記ヒンダードフェノール部位を有する化合物が、当該ヒンダードフェノール部位を4個有することを特徴とする請求項1に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
  4. 前記ゲル化剤が、下記一般式(G1)又は一般式(G2)で表される構造を有する化合物であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
    一般式(G1):R11−CO−R12
    一般式(G2):R13−COO−R14
    〔式中、R11〜R14は、それぞれ独立に、炭素数が9〜25の範囲内である直鎖状の炭化水素基を表す。〕
  5. 前記ゲル化剤の含有量が、前記活性光線硬化型インクジェットインクの全質量に対して、0.5〜10.0質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
  6. 前記ヒンダードフェノール部位を有する化合物の含有量が、前記活性光線硬化型インクジェットインクの全質量に対して、0.1〜1.0質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
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