JP2019102996A - 増幅装置及び電磁波照射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率を向上させること。【解決手段】ベース基板10と、ベース基板10の主面上に設けられた増幅部20と、増幅部20にボンディングワイヤ46で接続されてベース基板10の主面上に設けられ、増幅部20の出力の基本波に対してインピーダンス整合を行う基本波整合部40と、ベース基板10の主面に交差する方向に延在するバンプ58で増幅部20に接続され、増幅部20の出力の高調波処理を行う高調波処理部50と、を備える増幅装置。【選択図】図1

Description

本発明は、増幅装置及び電磁波照射装置に関する。
高周波信号を増幅する増幅装置において、基本波のインピーダンス整合を行う整合回路に加えて、基本波の周波数の2倍又は3倍などの高調波を処理する高調波処理回路を備えた構成が知られている(例えば、特許文献1、2)。また、高調波信号のエネルギーを熱エネルギーに変換して吸収する終端器が装荷されたアンテナをモジュール筐体の天井面に設けた構成が知られている(例えば、特許文献3)。
特開2004−228989号公報 特開2014−138305号公報 特開2011−182179号公報
ベース基板上で増幅部と基本波のインピーダンス整合を行う基本波整合部との間に高調波を処理する高調波処理部が配置されている場合、増幅部と基本波整合部との間を接続するワイヤが長くなってしまう。このため、高調波処理部で高調波を処理したとしても、ワイヤの持つ損失成分によって増幅装置の効率が低下することが生じてしまう。
1つの側面では、効率を向上させることを目的とする。
1つの態様では、ベース基板と、前記ベース基板の主面上に設けられた増幅部と、前記増幅部にワイヤで接続されて前記ベース基板の主面上に設けられ、前記増幅部の出力の基本波に対してインピーダンス整合を行う基本波整合部と、前記ベース基板の主面に交差する方向に延在する第1配線で前記増幅部に接続され、前記増幅部の出力の高調波処理を行う高調波処理部と、を備える増幅装置である。
1つの態様では、高周波を発振する発振器と、前記発振器の出力を増幅するアンプと、前記アンプの出力を増幅する増幅装置と、前記増幅装置の出力を放射するアンテナと、を備え、前記増幅装置は、ベース基板と、前記ベース基板の主面上に設けられた増幅部と、前記増幅部にワイヤで接続されて前記ベース基板の主面上に設けられ、前記増幅部の出力の基本波に対してインピーダンス整合を行う基本波整合部と、前記ベース基板の主面に交差する方向に延在する第1配線で前記増幅部に接続され、前記増幅部の出力の高調波処理を行う高調波処理部と、を備える、電磁波照射装置である。
1つの側面として、効率を向上させることができる。
図1(a)は、実施例1に係る増幅装置の斜視図、図1(b)は、実施例1に係る増幅装置の分解斜視図である。 図2は、実施例1に係る増幅装置の増幅部と基本波整合部の斜視図である。 図3(a)は、実施例1に係る増幅装置の高調波処理部の斜視図、図3(b)は、高調波処理部で形成される直列共振回路の回路図である。 図4は、発明者が行った実験の結果を示す図である。 図5(a)及び図5(b)は、実施例1に係る増幅装置の製造方法を示す斜視図(その1)である。 図6(a)及び図6(b)は、実施例1に係る増幅装置の製造方法を示す斜視図(その2)である。 図7は、比較例1に係る増幅装置の斜視図である。 図8(a)は、第1変形例に係る高調波処理部を示す平面図、図8(b)は、第1変形例に係る高調波処理部の効果を説明する平面図である。 図9(a)及び図9(b)は、第2変形例に係る高調波処理部の斜視図、図9(c)は、第2変形例に係る高調波処理部の分解斜視図である。 図10(a)は、実施例2に係る増幅装置の斜視図、図10(b)は、実施例2に係る増幅装置の分解斜視図である。 図11は、実施例3に係る電磁波照射装置を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
図1(a)は、実施例1に係る増幅装置の斜視図、図1(b)は、実施例1に係る増幅装置の分解斜視図である。図2は、増幅部及び基本波整合部の斜視図である。図3(a)は、高調波処理部の斜視図、図3(b)は、高調波処理部で形成される直列共振回路の回路図である。なお、図1(b)において、高調波処理部50はパッケージ基板80を透視して図示し、また、樹脂膜82の図示を省略している。
図1(a)、図1(b)、及び図2のように、実施例1の増幅装置100は、樹脂基板12と樹脂基板12上に設けられた金属板14とを含むベース基板10の主面上に、増幅部20、基本波整合部30、及び基本波整合部40が設けられている。増幅部20は、例えば複数のトランジスタ(半導体素子)が集積されたトランジスタチップである。トランジスタは、例えば電界効果トランジスタであるが、バイポーラトランジスタなど、その他のトランジスタであってもよい。
基本波整合部30は、誘電体基板32と、誘電体基板32の一方の主面上に設けられた伝送線路34と、を含む。伝送線路34の一端は誘電体基板32上に設けられ、外部回路との接続に用いられる入力電極16に電気的に接続され、他端は増幅部20の入力電極22(ゲート電極)にボンディングワイヤ36によって電気的に接続されている。誘電体基板32の他方の主面は、ベース基板10の金属板14に接している。基本波整合部30は、入力電極16に接続される外部回路の出力インピーダンスと増幅部20の入力インピーダンスとの間で、増幅装置100で処理される高周波(例えばマイクロ波)の基本波に対してインピーダンス整合を行う。誘電体基板32は、例えば厚さが100μm〜300μm程度のアルミナ基板又はジルコニア基板であるが、その他の基板であってもよい。伝送線路34は、例えば金又は銅などの金属で形成された配線パターンである。ボンディングワイヤ36は、例えば金ワイヤ又は銅ワイヤなどの金属ワイヤである。
基本波整合部40は、誘電体基板42と、誘電体基板42の一方の主面上に設けられた伝送線路44と、を含む。伝送線路44の一端は誘電体基板42上に設けられ、外部回路との接続に用いられる出力電極18に電気的に接続され、他端は増幅部20の出力電極24(ドレイン電極)にボンディングワイヤ46によって電気的に接続されている。誘電体基板42の他方の主面は、ベース基板10の金属板14に接している。基本波整合部40は、出力電極18に接続される外部回路の入力インピーダンスと増幅部20の出力インピーダンスとの間で、増幅装置100で処理される高周波(例えばマイクロ波)の基本波に対してインピーダンス整合を行う。誘電体基板42は、例えば厚さが100μm〜300μm程度のアルミナ基板又はジルコニア基板であるが、その他の基板であってもよい。伝送線路44は、例えば金又は銅などの金属で形成された配線パターンである。ボンディングワイヤ46は、例えば金ワイヤ又は銅ワイヤなどの金属ワイヤである。
入力電極16に入力された高周波信号は、基本波整合部30で基本波のインピーダンスが整合された後に増幅部20の入力電極22に入力されて増幅部20で増幅される。増幅部20で増幅された高周波信号は、増幅部20の出力電極24から出力され、基本波整合部40で基本波のインピーダンスが整合された後に出力電極18から出力される。
ベース基板10の主面上に、増幅部20、基本波整合部30、及び基本波整合部40を覆うパッケージ基板80が設けられている。パッケージ基板80は、例えば平板形状をしていて、金属材料又は絶縁材料で形成されている。
図1(a)、図1(b)、及び図3(a)のように、パッケージ基板80のベース基板10側の面に高調波処理部50が設けられている。高調波処理部50は、誘電体基板52と、複数の伝送配線54と、グランド配線56と、複数のバンプ58と、容量素子60と、金属膜62と、を有する。複数の伝送配線54及びグランド配線56は誘電体基板52の一方の主面に設けられ、金属膜62は誘電体基板52の他方の主面全面に設けられている。複数のバンプ58それぞれは複数の伝送配線54それぞれに接続されている。容量素子60は、伝送配線54とグランド配線56との間に接続されている。なお、図3(a)においては、図の明瞭化のために、複数の容量素子60のうちの一部の容量素子60のみを図示している。誘電体基板52は、例えば厚さが100μm〜300μm程度のアルミナ基板又はジルコニア基板であるが、その他の基板であってもよい。伝送配線54及びグランド配線56は、例えば金又は銅などの金属パターンで形成されている。バンプ58は、例えば直径が30μm〜100μmで長さが1mm以下の金バンプなどの金属バンプである。容量素子60は、例えばチップキャパシタである。金属膜62は、例えば金又は銅を含んで形成された膜である。
複数の伝送配線54は、例えば増幅部20の出力電極24(ドレイン電極)と同数個設けられている。高調波処理部50は、複数の伝送配線54の端に設けられた複数のバンプ58それぞれが増幅部20の複数の出力電極24(ドレイン電極)それぞれに接続することで、増幅部20にフリップチップ実装されている。したがって、バンプ58は、ベース基板10の主面及び誘電体基板52の主面に交差する方向(例えば垂直な方向)に延びた配線となる。
ベース基板10とパッケージ基板80との間に、増幅部20と基本波整合部30及び40と高調波処理部50とを封止する樹脂膜82が設けられている。樹脂膜82は、例えばエポキシ樹脂である。
バンプ58及び伝送配線54は高周波においてインダクタとなる。このため、高調波処理部50は、図3(b)のように、バンプ58及び伝送配線54によるインダクタ64と、伝送配線54とグランド配線56との間に接続された容量素子60によるキャパシタ66と、を含む直列共振回路68を有する。直列共振回路68は、例えば増幅部20の出力の基本波に対して2倍の周波数(2倍高調波の周波数)で共振するように、インダクタ64のインダクタンス及びキャパシタ66のキャパシタンスが調整されている。一例として、基本波整合部30及び40でインピーダンス整合される基本波の周波数が2.45GHzである場合、2倍高調波の周波数は4.9GHzとなる。インダクタ64のインダクタンスを1pH、キャパシタ66のキャパシタンスを1nFとすることで、直列共振回路68の共振周波数を4.9GHzにすることができる。
ここで、直列共振回路68が2倍高調波の周波数で共振するように調整されている理由を説明する。供給電力に対する高周波電力への変換効率が良好な増幅方法としてF級増幅が知られている。F級増幅では、トランジスタの出力端でのドレイン電圧が矩形波でドレイン電流が半波整流波となるようにトランジスタを動作させる。矩形波のドレイン電圧は奇数次高調波の重ね合わせであり、半波整流波のドレイン電流は偶数次高調波の重ね合わせであることがフーリエ変換から導出される。したがって、奇数次高調波のインピーダンスを無限大に、偶数次高調波のインピーダンスを0に近づけることで、F級増幅を実現でき、効率を向上させることができる。
奇数次高調波のインピーダンスと偶数次高調波のインピーダンスの両方を適切に調整することが好ましいが、偶数次高調波のインピーダンスだけを適切に調整することでも効率を向上させることができる。このことを、発明者が行った実験を基に説明する。発明者は、トランジスタチップの出力側に基本波整合部が接続された増幅装置に対し、トランジスタチップの出力電極において2倍高調波のインピーダンス調整を行うことによって効率が変化するかを調査する実験を行った。2倍高調波のインピーダンス調整は、ロードプル測定装置を用いて行った。
図4は、発明者が行った実験の結果を示す図である。図4の横軸はトランジスタへの供給電力であり、縦軸はトランジスタへの供給電力とトランジスタから取り出される高周波電力とから求めた変換効率である。図4中の実線は、2倍高調波のインピーダンス調整を行って2倍高調波を短絡状態にしたときの実験結果である。図4中の破線は、2倍高調波のインピーダンス調整を行わなかったときの実験結果である。図4のように、2倍高調波のインピーダンス調整を行わなかった場合での最大変換効率は69%程度であったのに対し、2倍高調波のインピーダンス調整を行った場合での最大変換効率は81%程度であった。したがって、2倍高調波のインピーダンスを適切に調整することで、変換効率が10%程度上昇する結果となった。
このことから、実施例1では、直列共振回路68を2倍高調波の周波数で共振するように調整し、2倍高調波のインピーダンスを0に近づけて、2倍高調波を短絡状態にしている。これにより、増幅部20の出力端で2倍高調波を処理した状態で基本波整合部40によって基本波のインピーダンス整合が行われることになり、増幅装置100の効率を向上させることができ、消費電力を低減することができる。なお、直列共振回路68によって3倍高調波などの奇数次高調波は開放状態になることが好ましい。
図5(a)から図6(b)は、実施例1に係る増幅装置の製造方法を示す斜視図である。図5(a)のように、樹脂基板12と金属板14を含むベース基板10の金属板14上に、増幅部20、基本波整合部30、及び基本波整合部40を実装する。次いで、増幅部20の入力電極22と基本波整合部30の伝送線路34とをボンディングワイヤ36で接続し、増幅部20の出力電極24と基本波整合部40の伝送線路44とをボンディングワイヤ46で接続する。
図5(b)のように、一方の主面上に伝送配線54、グランド配線56、及び容量素子60が設けられ、他方の主面上に金属膜62が設けられた誘電体基板52を準備する。誘電体基板52に設けられた伝送配線54上にバンプ58を形成する。バンプ58は、例えばめっき法によって形成する。これにより、高調波処理部50が形成される。次いで、高調波処理部50をパッケージ基板80の一方の主面に実装する。
図6(a)のように、高調波処理部50のバンプ58を増幅部20の出力電極24に接続させることで、高調波処理部50を増幅部20にフリップチップ実装する。
図6(b)のように、ベース基板10とパッケージ基板80との間に樹脂を流し込み、増幅部20、基本波整合部30及び40、並びに高調波処理部50を樹脂膜82で封止する。これにより、実施例1の増幅装置100が形成される。
図7は、比較例1に係る増幅装置の斜視図である。図7のように、比較例1の増幅装置500では、高調波処理部2が増幅部20と基本波整合部40との間でベース基板10の主面上に設けられている。高調波処理部2の誘電体基板4の一方の主面上に複数のオープンスタブ6が設けられ、他方の主面は金属板14に接している。増幅部20の出力電極24と高調波処理部2のオープンスタブ6とはボンディングワイヤ8によって電気的に接続されている。ボンディングワイヤ8は高周波においてインダクタとなることから、高調波処理部2は、ボンディングワイヤ8によるインダクタとオープンスタブ6によるキャパシタとを含む直列共振回路を有する。したがって、実施例1と同様に、ボンディングワイヤ8によるインダクタンスとオープンスタブ6によるキャパシタンスとを調整することで、2倍高調波のインピーダンスを0に近づけて2倍高調波を短絡状態にすることができる。
しかしながら、比較例1の増幅装置500では、増幅部20と基本波整合部40との間に高調波処理部2が設けられている。このため、増幅部20の出力電極24と基本波整合部40の伝送線路44とを電気的に接続するボンディングワイヤ46が長くなってしまう。よって、高調波処理部2で2倍高調波のインピーダンスを0に近づけて2倍高調波を短絡状態にしたとしても、ボンディングワイヤ46の持つ損失成分によって増幅装置500の効率が低下してしまう。
一方、実施例1では、図1(b)のように、高調波処理部50は、増幅部20並びに基本波整合部30及び40が主面上に設けられたベース基板10の主面に交差する方向に延在するバンプ58(第1配線)によって増幅部20に接続されている。これにより、基本波整合部40を増幅部20に近づけて配置し、増幅部20と基本波整合部40とを接続するボンディングワイヤ46を短くすることができる。このため、増幅装置100の効率を向上させることができる。
図1(b)及び図3(a)のように、高調波処理部50は、増幅部20と基本波整合部30及び40が並んだ方向に交差する方向で増幅部20の一端側から他端側にかけて点在した複数のバンプ58で増幅部20に接続されることが好ましい。増幅部20の複数のトランジスタから高調波処理部50までの配線長がそれぞれ異なる場合は高調波を適切に処理することが難しい。しかしながら、高調波処理部50が増幅部20の一端側から他端側にかけて点在した複数のバンプ58で増幅部20に接続されることで、増幅部20の複数のトランジスタから高調波処理部50までの配線長を同程度にすることができる。よって、高調波を適切に処理することができる。
図1(b)のように、高調波処理部50は、ベース基板10の主面上に増幅部20並びに基本波整合部30及び40を覆って設けられたパッケージ基板80のベース基板10側の面に設けられていることが好ましい。これにより、高調波処理部50をバンプ58によって増幅部20にフリップチップ実装することを容易に実現できる。また、図1(a)のように、ベース基板10とパッケージ基板80との間に増幅部20と基本波整合部30及び40と高調波処理部50とを封止する樹脂膜82を備えることが好ましい。これにより、パッケージ基板80が傾くことを抑制でき、高調波処理部50と増幅部20のバンプ58による接続を良好に維持することができる。
図3(b)のように、高調波処理部50は、一端が増幅部20に接続されたインダクタ64と、一端がインダクタ64に接続され且つ他端が接地されたキャパシタ66と、を含む直列共振回路68を有することが好ましい。これにより、直列共振回路68の共振周波数を調整して高調波のインピーダンスを0に近づけること(高調波を短絡状態にすること)ができる。例えば、F級動作のために2倍高調波などの偶数次高調波のインピーダンスを0に近づけること(偶数次高調波を短絡状態にすること)で、増幅装置100の効率を向上させることができる。偶数次高調波のうちの低次の高調波のインピーダンスを0に近づけることが増幅装置100の効率を向上させる効果が大きいことから、直列共振回路68は基本波の周波数の2倍の周波数で共振すること、言い換えると2倍高調波を短絡状態にすること、が好ましい。
図3(a)のように、高調波処理部50は、誘電体基板52と、バンプ58(第1配線)と、伝送配線54(第2配線)と、グランド配線56と、容量素子60と、を備える。バンプ58は誘電体基板52の一方の主面に交差する方向に延在し、伝送配線54はバンプ58に接続されて誘電体基板52の一方の主面上に設けられている。グランド配線56も誘電体基板52の一方の主面上に設けられている。容量素子60は伝送配線54とグランド配線56との間に接続されている。これにより、図3(b)のような、インダクタ64とキャパシタ66とを含む直列共振回路68を形成することができる。
図8(a)は、第1変形例に係る高調波処理部を示す平面図、図8(b)は、第1変形例に係る高調波処理部の効果を説明する平面図である。図8(a)及び図8(b)では、高調波処理部の一部を拡大して図示している。図8(a)のように、第1変形例の高調波処理部50aでは、伝送配線54の周りに複数の金属パターン70が設けられている。金属パターン70は、例えば伝送配線54とグランド配線56の間に設けられている。金属パターン70は、例えば平面視で矩形形状をしているが、円形形状など、その他の形状であってもよい。金属パターン70は、例えば伝送配線54と同じ材料で形成されている。その他の構成は、図3で説明した高調波処理部50と同じであるため図示及び説明を省略する。
図8(b)のように、例えば半田などの金属材料を用いて、複数の金属パターン70のうちの一部の金属パターン70を伝送配線54に接続させる。これにより、誘電体基板52を挟んで伝送配線54と金属膜62とが対向する面積が大きくなるため、図3(b)におけるキャパシタ66のキャパシタンスを大きくすることができる。すなわち、伝送配線54に接続させる金属パターン70の個数を調整することで、キャパシタ66のキャパシタンスを調整することができる。
このように、第1変形例の高調波処理部50aでは、誘電体基板52の一方の主面上に伝送配線54に近接した複数の金属パターン70が設けられている。これにより、誘電体基板52を挟んで伝送配線54と金属膜62とが対向する面積を微調整することができるため、直列共振回路68のキャパシタンスを微調整することができる。
図9(a)及び図9(b)は、第2変形例に係る高調波処理部の斜視図、図9(c)は、第2変形例に係る高調波処理部の分解斜視図である。図9(a)から図9(c)のように、第2変形例の高調波処理部50bでは、伝送配線54に接続され、誘電体基板52から突出したパッド72が設けられている。パッド72には、中心部に開口74が設けられている。開口74よりも大きな端部を有する金属針76が、開口74に挿入され、例えば金錫又は銀錫などの半田78によってパッド72に固定されている。この金属針76が増幅部20の出力電極24に接続することで、高調波処理部50bは増幅部20にフリップチップ実装される。その他の構成は、図3で説明した高調波処理部50と同じであるため説明を省略する。
このように、第2変形例の高調波処理部50bでは、伝送配線54に接続されたパッド72の開口74に、増幅部20にフリップチップ実装する際に用いる金属針76が挿入されている。長さが一定の金属針76を形成することは容易であることから、増幅部20と高調波処理部50bとを接続する配線(金属針76)の長さを一定にすることを容易にできる。このため、図3(b)のインダクタ64のインダクタンスを精度良く合わせこむことができる。
実施例1において、増幅部20と高調波処理部50との間隔(すなわち、バンプ58の長さ)は、基本波整合部40に含まれる誘電体基板42の厚さの3倍以上が好ましく、4倍以上がより好ましく、5倍以上が更に好ましい。これは、基本波整合部40の伝送線路44と高調波処理部50の伝送配線54とのカップリングが抑制され、伝送線路44と金属板14とを十分にカップリングさせるためである。
図10(a)は、実施例2に係る増幅装置の斜視図、図10(b)は、実施例2に係る増幅装置の分解斜視図である。なお、図10(b)では、パッケージ基板80aを透視して高調波処理部50を図示している。図10(a)及び図10(b)のように、実施例2の増幅装置200では、ベース基板10a及びパッケージ基板80aが、実施例1の増幅装置100でのベース基板10及びパッケージ基板80と異なっている。ベース基板10aには、増幅部20並びに基本波整合部30及び40が実装された領域の外側の領域に、複数の穴19が設けられている。パッケージ基板80aは、ベース基板10aに対向して高調波処理部50が設けられた上板部84と、上板部84の長手方向の辺に接続した1対の側板部86と、を含む。1対の側板部86の上板部84とは反対側の端には、ベース基板10aに設けられた穴19に嵌め込まれる複数の突起部88が設けられている。
パッケージ基板80aの側板部86の高さは、パッケージ基板80aの突起部88がベース基板10aの穴19に嵌め込まれたときに高調波処理部50のバンプ58が増幅部20の出力電極24に接触するように設定されている。したがって、パッケージ基板80aの突起部88をベース基板10aの穴19に嵌め込むことで、高調波処理部50のバンプ58を増幅部20の出力電極24に接続させることができる。
実施例2によれば、パッケージ基板80aは、高調波処理部50が設けられた上板部84と、1対の側板部86と、側板部86の端に設けられ、ベース基板10aに設けられた穴19に嵌め込まれる突起部88と、を有する。高調波処理部50のバンプ58は、パッケージ基板80aの突起部88がベース基板10aの穴19に嵌め込まれることで増幅部20に接続される。これにより、高調波処理部50をバンプ58によって増幅部20に接続させることを容易に行うことができる。
実施例2においては、ベース基板10aとパッケージ基板80aとの間に増幅部20と基本波整合部30及び40と高調波処理部50とを封止する樹脂膜は設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。
実施例1及び実施例2において、F級増幅の動作の場合を例に示したが、逆F級増幅の動作の場合でもよい。逆F級増幅では、トランジスタの出力端でのドレイン電圧が半波整流波でドレイン電流が矩形波となるようにトランジスタを動作させる。したがって、奇数次高調波のインピーダンスを0に、偶数次高調波のインピーダンスを無限大に近づけることで、逆F級増幅を実現できる。この場合、高調波処理部50に形成された直列共振回路68は、基本波の周波数の3倍の周波数で共振することが好ましい。これにより、3倍高調波のインピーダンスを0に近づけて3倍高調波を短絡状態にすることができ、増幅装置の効率を向上させることができる。なお、直列共振回路68によって2倍高調波などの偶数次高調波は開放状態になることが好ましい。
図11は、実施例3に係る電磁波照射装置を示す図である。図11のように、実施例3の電磁波照射装置300は、発振器90と、ドライバアンプ92と、実施例1の増幅装置100と、アンテナ94と、を備える。発振器90は、例えばPLL(Phase Locked Loop)発振器であり、高周波(例えばマイクロ波)を発振する。ドライバアンプ92は、発振器90で発振した高周波を増幅する。ドライバアンプ92は、高周波を増幅装置100が駆動できる電力まで増幅する。増幅装置100は、ドライバアンプ92で増幅された高周波を所定の電力まで増幅する。アンテナ94は、増幅装置100で増幅された高周波を外部に放射する。
実施例3の電磁波照射装置300は、実施例1の増幅装置100を備えている。このため、効率が向上した電磁波照射装置300が得られる。なお、実施例3では、実施例1の増幅装置100を備える場合を例に示したが、実施例2の増幅装置200を備える場合でもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1)ベース基板と、前記ベース基板の主面上に設けられた増幅部と、前記増幅部にワイヤで接続されて前記ベース基板の主面上に設けられ、前記増幅部の出力の基本波に対してインピーダンス整合を行う基本波整合部と、前記ベース基板の主面に交差する方向に延在する第1配線で前記増幅部に接続され、前記増幅部の出力の高調波処理を行う高調波処理部と、を備える増幅装置。
(付記2)前記ベース基板の主面上に前記増幅部と前記基本波整合部を覆って設けられたパッケージ基板を備え、前記高調波処理部は、前記パッケージ基板の前記ベース基板に対向する面に設けられている、付記1記載の増幅装置。
(付記3)前記ベース基板と前記パッケージ基板との間に前記増幅部と前記基本波整合部と前記高調波処理部とを封止する樹脂膜を備える、付記2記載の増幅装置。
(付記4)前記パッケージ基板は、前記ベース基板に対向し、前記高調波処理部が設けられた上板部と、前記上板部に接続された側板部と、前記側板部の前記上板部とは反対側の端に設けられ、前記ベース基板に設けられた穴に嵌め込まれる突起部と、を有し、前記高調波処理部の前記第1配線は、前記パッケージ基板の前記突起部が前記ベース基板の前記穴に嵌め込まれることで前記増幅部に接続される、付記2または3記載の増幅装置。
(付記5)前記高調波処理部は、複数の前記第1配線で前記増幅部に接続され、前記複数の第1配線は、前記増幅部と前記基本波整合部が並んだ方向に交差する方向での前記増幅部の一端側から他端側にかけて点在している、付記1から4のいずれか一項記載の増幅装置。
(付記6)前記高調波処理部は、一端が前記増幅部に接続されたインダクタと、一端が前記インダクタの他端に接続され且つ他端が接地されたキャパシタと、を含む直列共振回路を有する、付記1から5のいずれか一項記載の増幅装置。
(付記7)前記直列共振回路は、前記基本波の周波数の2倍又は3倍で共振する、付記6記載の増幅装置。
(付記8)前記高調波処理部は、誘電体基板と、前記誘電体基板の第1主面に交差する方向に延在する前記第1配線と、前記誘電体基板の第1主面上に設けられ、前記第1配線に接続された第2配線と、前記誘電体基板の第1主面上に設けられたグランド配線と、前記第2配線と前記グランド配線との間に接続された容量素子と、を備える付記1から7のいずれか一項記載の増幅装置。
(付記9)前記誘電体基板の第2主面上に設けられた金属膜と、前記誘電体基板の第1主面上で前記第2配線に近接して設けられた複数の金属パターンと、を備える付記8記載の増幅装置。
(付記10)前記第1配線はバンプである、付記1から9のいずれか一項記載の増幅装置。
(付記11)前記第2配線に接続されたパッドを備え、前記第1配線は前記パッドの開口に挿入された金属針である、付記8または9記載の増幅装置。
(付記12)前記増幅部は電界効果トランジスタである、付記1から11のいずれか一項記載の増幅装置。
(付記13)高周波を発振する発振器と、前記発振器の出力を増幅するアンプと、前記アンプの出力を増幅する増幅装置と、前記増幅装置の出力を空間に放射するアンテナと、を備え、前記増幅装置は、ベース基板と、前記ベース基板の主面上に設けられた増幅部と、前記増幅部にワイヤで接続されて前記ベース基板の主面上に設けられ、前記増幅部の出力の基本波に対してインピーダンス整合を行う基本波整合部と、前記ベース基板の主面に交差する方向に延在する第1配線で前記増幅部に接続され、前記増幅部の出力の高調波処理を行う高調波処理部と、を備える、電磁波照射装置。
10、10a ベース基板
12 樹脂基板
14 金属板
16 入力電極
18 出力電極
19 穴
20 増幅部
22 入力電極
24 出力電極
30 基本波整合部
32 誘電体基板
34 伝送線路
36 ボンディングワイヤ
40 基本波整合部
42 誘電体基板
44 伝送線路
46 ボンディングワイヤ
50〜50b 高調波処理部
52 誘電体基板
54 伝送配線
56 グランド配線
58 バンプ
60 容量素子
62 金属膜
64 インダクタ
66 キャパシタ
68 直列共振回路
70 金属パターン
72 パッド
74 開口
76 金属針
78 半田
80、80a パッケージ基板
82 樹脂膜
84 上板部
86 側板部
88 突起部
90 発振器
92 ドライバアンプ
94 アンテナ
100、200 増幅装置
300 電磁波照射装置

Claims (10)

  1. ベース基板と、
    前記ベース基板の主面上に設けられた増幅部と、
    前記増幅部にワイヤで接続されて前記ベース基板の主面上に設けられ、前記増幅部の出力の基本波に対してインピーダンス整合を行う基本波整合部と、
    前記ベース基板の主面に交差する方向に延在する第1配線で前記増幅部に接続され、前記増幅部の出力の高調波処理を行う高調波処理部と、を備える増幅装置。
  2. 前記ベース基板の主面上に前記増幅部と前記基本波整合部を覆って設けられたパッケージ基板を備え、
    前記高調波処理部は、前記パッケージ基板の前記ベース基板に対向する面に設けられている、請求項1記載の増幅装置。
  3. 前記ベース基板と前記パッケージ基板との間に前記増幅部と前記基本波整合部と前記高調波処理部とを封止する樹脂膜を備える、請求項2記載の増幅装置。
  4. 前記パッケージ基板は、前記ベース基板に対向し、前記高調波処理部が設けられた上板部と、前記上板部に接続された側板部と、前記側板部の前記上板部とは反対側の端に設けられ、前記ベース基板に設けられた穴に嵌め込まれる突起部と、を有し、
    前記高調波処理部の前記第1配線は、前記パッケージ基板の前記突起部が前記ベース基板の前記穴に嵌め込まれることで前記増幅部に接続される、請求項2または3記載の増幅装置。
  5. 前記高調波処理部は、複数の前記第1配線で前記増幅部に接続され、
    前記複数の第1配線は、前記増幅部と前記基本波整合部が並んだ方向に交差する方向での前記増幅部の一端側から他端側にかけて点在している、請求項1から4のいずれか一項記載の増幅装置。
  6. 前記高調波処理部は、一端が前記増幅部に接続されたインダクタと、一端が前記インダクタの他端に接続され且つ他端が接地されたキャパシタと、を含む直列共振回路を有する、請求項1から5のいずれか一項記載の増幅装置。
  7. 前記直列共振回路は、前記基本波の周波数の2倍又は3倍で共振する、請求項6記載の増幅装置。
  8. 前記高調波処理部は、誘電体基板と、前記誘電体基板の第1主面に交差する方向に延在する前記第1配線と、前記誘電体基板の第1主面上に設けられ、前記第1配線に接続された第2配線と、前記誘電体基板の第1主面上に設けられたグランド配線と、前記第2配線と前記グランド配線との間に接続された容量素子と、を備える請求項1から7のいずれか一項記載の増幅装置。
  9. 前記誘電体基板の第2主面上に設けられた金属膜と、
    前記誘電体基板の第1主面上で前記第2配線に近接して設けられた複数の金属パターンと、を備える請求項8記載の増幅装置。
  10. 高周波を発振する発振器と、
    前記発振器の出力を増幅するアンプと、
    前記アンプの出力を増幅する増幅装置と、
    前記増幅装置の出力を放射するアンテナと、を備え、
    前記増幅装置は、ベース基板と、前記ベース基板の主面上に設けられた増幅部と、前記増幅部にワイヤで接続されて前記ベース基板の主面上に設けられ、前記増幅部の出力の基本波に対してインピーダンス整合を行う基本波整合部と、前記ベース基板の主面に交差する方向に延在する第1配線で前記増幅部に接続され、前記増幅部の出力の高調波処理を行う高調波処理部と、を備える、電磁波照射装置。
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