JP2019101017A - 試薬キット - Google Patents

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Abstract

【課題】統合的な管理システムを用いなくても、誤入力を抑制して、簡単に測定結果を被検者情報に関連付けられるようにする。【解決手段】 この試薬キット100は、検体測定装置300による検体の測定に用いられる容器10と、検体の測定結果51に関連付けられる第1識別情報31を含む第1識別ラベル30と、第1識別情報31に関連付けられた第2識別情報41を含む第2識別ラベル40と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、検体の測定を行う検体測定装置に用いられる試薬キットに関する(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1には、図40に示すように、検体測定装置900により、ディスク状カートリッジ905を用いた検体測定を行うことが開示されている。検体測定装置900は、表示画面901と、カートリッジ905が配置される配置部903が設けられたローダー902とを備える。表示画面901は、タッチパネルを有し、ボタン904を含むユーザーインターフェース画面による操作入力の受付ができる。ユーザーインターフェース画面を介して、被検者のID、人種、性別、年齢、身長および体重などの情報が入力される。ユーザは、血液検体を注入したカートリッジ905を配置部903に配置し、ローダー902を装置内に送り込んだ後、表示画面901に表示されたボタン904を操作する。検体測定装置900は、ボタン904の入力を受け付けると、カートリッジ905を用いた検体の測定動作を開始する。
米国特許出願公開第2016/0054342号明細書
特許文献1に開示されている検体測定装置は、いわゆるPoC(ポイントオブケア)検査向けの小型の測定装置である。PoC向けの検体測定装置は、電子カルテシステムによって患者情報や測定結果を統合的に管理する大規模な医療施設と異なり、測定装置と連携した統合的な管理システムを有さない小規模の診療所等での利用が主たる用途となる。
また、PoC向けの検体測定装置では、医師が被験者の診察を行う際に、採取した検体を即時に測定し、その場ですぐに検査結果を確認することによって、被検者が検査を身近に感じられるようにすることが望まれている。
この発明の第1の局面による試薬キット(100)は、試薬を収容し、検体測定装置(300)による検体の測定に用いられる容器(10)と、容器(10)を収容する収容体(20)と、温度履歴および湿度履歴の情報(76)を少なくとも一つを含む品質識別ラベル(80)と、を備える。
上記第1の局面による試薬キット(100)において、品質識別ラベル(80)は、感熱性の非可逆材料により構成された示温ラベル領域(76a)を含み、示温ラベル領域(76a)は、温度履歴の情報として色情報を含み得る。
この場合、示温ラベル領域(76a)は、変色温度の異なる複数の感熱領域を含みうる。
上記第1の局面による試薬キット(100)において、品質識別ラベル(80)は、感湿性の非可逆材料により構成された示湿ラベル領域(76b)を含み、示湿ラベル領域(76b)は、湿度履歴の情報として色情報を含み得る。
この場合、示湿ラベル領域(76b)は、変色湿度の異なる複数の感湿領域を含みうる。
上記第1の局面による試薬キット(100)において、品質識別ラベル(80)は、温度履歴および湿度履歴の両方の情報(76)を含み得る。
上記第1の局面による試薬キット(100)において、品質識別ラベル(80)は、収容体(20)に設けられていてもよい。
上記第1の局面による試薬キット(100)において、品質識別ラベル(80)は、収容体(20)の開封により収容体(20)から分離されるように設けられていてもよい。
上記第1の局面による試薬キット(100)において、収容体(20)は、開封位置が規定されており、品質識別ラベル(80)は、開封位置に重複するように添付されていてもよい。
上記第1の局面による試薬キット(100)において、品質識別ラベル(80)は、機械読取可能に構成され、容器(10)を識別するための情報(74)をさらに含み得る。
上記第1の局面による試薬キット(100)において、品質識別ラベル(80)は、機械読取可能に構成され、検量線(77)をさらに含み得る。
上記第1の局面による試薬キット(100)において、品質識別ラベル(80)は、情報を記入するための記入領域(42)を有していてもよい。
上記第1の局面による試薬キット(100)において、機械読取可能に構成され、容器(10)を識別するための情報(71)を含む識別ラベル(40)をさらに備えていてもよい。
この場合、識別ラベル(40)は、収容体(20)の開封により収容体(20)から分離可能となるように収容体(20)に設けられていてもよい。
識別ラベル(40)が、収容体(20)の開封により収容体(20)から分離可能となる構成において、識別ラベル(40)は、収容体(20)の開封により識別ラベル(40)が収容体(20)から露出するように設けられていてもよい。
上記識別ラベルを備える構成において、品質識別ラベル(80)は、開封前であることを示す情報を含み、識別ラベル(40)は、開封済みであることを示す情報を含んでもよい。
上記識別ラベルを備える構成において、品質識別ラベル(80)は、機械読み取り可能に構成され、識別ラベル(40)と共通の、容器(10)を識別するための情報(71)を含み得る。
上記識別ラベルを備える構成において、品質識別ラベル(80)は、情報を記入するための記入領域(42)を有し、識別ラベル(40)は、品質識別ラベル(80)の記入領域(42)に記入された内容が識別ラベル(40)に転写されるように構成されていてもよい。
上記第1の局面による試薬キット(100)において、収容体(20)は袋であり得る。ここで、容器(10)に予め試薬が収容されている場合には、試薬が劣化しないように、外気との接触や、温度湿度などの保管環境の管理を行うことが望まれる。上記収容体(20)を袋にする場合、たとえば防ガス性、防湿性を有する包装袋を用いることで、包装箱などと比較して包装サイズを小さくしつつ、保管時にも容器(10)の劣化を抑制可能な収容体(20)が得られる。
上記第1の局面による試薬キット(100)において、容器(10)は、カートリッジ、ウェルプレート、および管状容器のいずれかであり得る。
第1実施形態による試薬キットの概略図である。 収容体の構成例(A)および(B)を示す模式図である。 識別情報が記録されるバーコード(A)、多次元コード(B)、RFタグ(C)を示す模式図である。 第1および第2識別ラベルが収容体に添付される例を示した模式図である。 第1識別ラベルが容器に添付され、第2識別ラベルが収容体に添付される例を示した模式図である。 第1および第2識別ラベルが容器に添付される例を示した模式図である。 第1および第2識別ラベルが重なる例(A)および(B)を示した図である。 第2識別ラベルが収容体の開封位置に設けられる例を示した図である。 第1および第2識別情報の具体例を示した図である。 第1および第2識別情報が暗号化された情報を含む例を示した図である。 第1および第2識別情報が対応する情報である例を示した図である。 第1識別ラベルが測定に関する情報を含む第1の例を示した図である。 第1識別ラベルが測定に関する情報を含む第2の例を示した図である。 第1識別ラベルが測定に関する情報を含む第3の例を示した図である。 第1および第2識別ラベルが共通の文字を含む例(A)および共通の図形を含む例(B)を示した図である。 分離の前後で外観が変化する第2識別ラベルの第1の例(A)および第2の例(B)を示した図である。 第1および第2識別ラベルの色彩(A)、形状(B)、模様(C)が異なる例を示した図である。 試薬キットの具体的な構成例における表面側の図である。 試薬キットの具体的な構成例における内部の図である。 試薬キットの具体的な構成例における裏面側の図である。 試薬キットに第3識別ラベルを設ける構成例を示した図である。 第1〜第3識別ラベルに記録される情報を示した図である。 第3識別ラベルに記録される情報の例(A)および(B)を示した図である。 ディスク型の容器の構成例を示した平面図である。 図24において第1識別ラベルに記録される情報を示した図である。 検体測定装置の構成例で蓋が開いた状態を示した斜視図である。 検体測定装置の構成例で蓋が閉じた状態を示した斜視図である。 検体測定装置の構成例を示した模式的な縦断面図である。 検体測定装置の制御的な構成例を示したブロック図である。 検体測定装置に関わるネットワークを示した図である。 検体測定装置の測定動作を説明するためのフローチャートである。 検体測定装置の他の構成例を示した図である。 容器の第1の変形例を示した図である。 容器の第2の変形例を示した図である。 容器の第3の変形例を示した図である。 第2識別ラベルがサーバへアクセスするための情報を含む例を示す図である。 第2実施形態によるデータ構造を説明するための概略図である。 データ構造が試薬の情報を備える例を示した図である。 データ構造が暗号化、復号化の鍵情報を備える例を示した図である。 従来技術を説明するための図である。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(試薬キットの概要)
図1を参照して、本実施形態による試薬キット100の概要について説明する。
図1に示す試薬キット100は、検体測定装置300により検体の測定を行うために用いられる容器10を備えた製品として構成されている。
容器10は、PoC検査用の小型の検体測定装置300により、検体の測定を簡易的に行えるように構成されている。すなわち、容器10は使用される検体測定装置300に適合する形状に形成され、検体測定装置300にセットされる。
容器10は検体と反応する試薬を収容するための収容部11を有する。容器10は、検体の測定に使用する試薬を収容するための収容部11を、1つまたは複数備えている。収容部11には、予め試薬が収容されていてもよいし、試薬を収容していなくてもよい。試薬を収容していない収容部11には、試薬が外部から注入されうる。収容部11は、所定量の液体を収容できる容積を有していればよい。
容器10には、被検者から採取された検体が注入される。検体測定装置300によって、検体と試薬との混合、攪拌、加温または冷却、検体を含む固体または液体の移動、その他の種々の操作が容器10の内部で行われうる。
容器10内の試薬は、検体中の被検物質と反応して、容器10の外部から被検物質を直接または間接的に測定可能な変化を生じさせる。たとえば、試薬は、被検物質の量に応じて発光する。発光は、たとえば化学発光または蛍光である。試薬は、たとえば被検物質と特異的に結合する標識物質を含む。標識物質は、たとえば、容器10の外部から測定可能な信号を生じる。標識物質は、化学発光物質または蛍光物質、放射性同位体などを含む。また、試薬は、被検物質の量に応じて発色するものや、被検物質の量に応じて濁りを生じるものでもよい。
検体の測定は、測定項目に応じた被検物質の有無、被検物質の量または濃度、粒子状の被検物質であれば大きさや形状などを測定することを含む。測定項目によって、容器10内に収容する試薬の種類が異なる。測定項目毎に、複数種類の容器10のバリエーションがあり得る。異なる複数の測定項目を測定可能な容器10であってもよい。
容器10は、交換可能な消耗品である。つまり、容器10は、予め設定された回数だけ測定に使用されると、廃棄される。容器10の使用可能回数は、1回または数回である。容器10は、たとえばカートリッジ、ウェルプレート、および管状容器の形態を取りうる。カートリッジとは、検体中に含まれる被検物質の検出に必要な機能をまとめた交換可能な部品のことである。ウェルプレートは、液体を収容可能な凹部であるウェルが形成された板状部材である。管状容器は、一方端部が開口し、他方端部が塞がれた管状の容器であり、たとえばキュベットや試験管、採血管などである。図1では、容器10が円盤形状のディスク型カートリッジである例を示している。
本実施形態の試薬キット100は、容器10と、第1識別ラベル30と、第2識別ラベル40と、を備える。図1の例では、容器10は、収容体20に収容されている。容器10は、開封可能な収容体20に収容された状態で、ユーザに提供される。試薬キット100は、収容体20を備えなくてもよい。
収容体20は、内部に物体を収容する収容空間が形成された入れ物である。収容体20は、少なくとも容器10を内部に収容する。収容体20は、たとえば箱体、または袋である。収容体20は、内部に容器10を収容して、予め閉じた状態でユーザに提供される。収容体20は、容器10の使用時に開封され、中から容器10が取り出される。容器10に予め試薬が収容される場合、極力試薬の劣化を抑制することが望ましい。たとえば、収容体20は、容器10を密封状態で収容する。これにより、容器10を外部雰囲気から隔離できる。たとえば、収容体20は、防湿材料により構成される。これにより、輸送時などで高湿度環境に曝されても容器10を水分から隔離できる。たとえば、収容体20は、断熱材料により構成される。これにより、輸送時などにおける温度変化の影響を抑制できる。
第1識別ラベル30は、予め情報が記録された情報記録媒体である。第1識別ラベル30には、第1識別情報31が記録されている。第1識別情報31は、検体測定装置300により読み取り可能である。第1識別情報31は、検体の測定結果51に関連付けられる。つまり、第1識別ラベル30は、容器10とともに検体測定装置300に対して使用される。第1識別情報31は、容器10を用いた検体の測定結果51を識別するための情報である。つまり、検体測定装置300が複数の検体測定を行った結果、生成された複数の測定結果51は、第1識別情報31に基づいて互いに区別できる。
第2識別ラベル40は、予め情報が記録された情報記録媒体である。第2識別ラベル40には、第2識別情報41が記録されている。第2識別ラベル40は、被検者情報の記録物に添付可能に設けられている。たとえば、第2識別ラベル40が収容体20および容器10から予め分離した状態で添付されている。たとえば、第2識別ラベル40が収容体20または容器10に設けられているが分離可能である。したがって、ユーザは、容器10の使用時に、第2識別ラベル40を、検体が採取された被検者のカルテ90などの被検者情報の記録物に添付することができる。
第2識別情報41は、第1識別情報31に関連付けられた情報である。第2識別情報41は、同じ容器10が備える第1識別情報31と一対一で関連付けられている。つまり、第1識別情報31が付与された測定結果51が複数生成された場合に、各々の第1識別情報31は、対応する第2識別情報41によって一意に識別される。そのため、特定の試薬キット100が備える第2識別情報41と第1識別情報31とによって、セットに含まれる容器10を使用して得られた測定結果51を識別することができる。
第1識別ラベル30と第2識別ラベル40とは、共に、試薬キット100に付属する物品である。第1識別ラベル30および第2識別ラベル40は、容器10とともに収容体20の内部に収容されていてもよい。第1識別ラベル30については、容器10の表面に印刷または刻印されていてもよい。
容器10の使用時には、ユーザは、収容体20から容器10を取り出し、被検者から採取された検体を容器10に注入した後、容器10を検体測定装置300にセットする。また、ユーザは、第1識別ラベル30から第1識別情報31を検体測定装置300の読取部330に読み取らせる。そして、ユーザは、検体測定装置300により容器10を用いた測定動作を開始させる。一方、ユーザは、第2識別ラベル40を、検体が採取された被検者情報の記録物に付与する。たとえば、第2識別ラベル40は、検体が採取された被検者の被検者情報が記載されたカルテ90に添付される。
なお、第1識別ラベル30および第2識別ラベル40は、片面が接着面とされたシールラベルであってもよいし、接着面がないカードタイプのラベルであってもよい。カードタイプの構成では、たとえばカードスロットに挿入したり、ステープラーなどの固定器具を用いることで所定位置に固定できる。
検体測定装置300による測定が完了すると、検体測定装置300は、測定結果51と第1識別情報31とを含む測定結果データ50を生成する。
第1識別情報31は、予め第2識別情報41と一対一で関連付けられている。そのため、ユーザは、カルテ90などに添付された第2識別ラベル40に記録された第2識別情報41を用いて、第2識別情報41に関連付けられた第1識別情報31を含む測定結果データ50を特定し、取得できる。これにより、検体の測定時に第2識別ラベル40が添付されたカルテ90に記載された被検者の情報と、その被検者から採取された検体の測定結果51とが、一意に関連付けて管理される。
本実施形態では、このように、統合的な管理システムを用いなくても、第2識別情報41および第1識別情報31に基づいて、被検者情報と、その被検者の測定結果51の情報とを関連付けることができる。また、第1識別ラベル30および第2識別ラベル40は予め試薬キット100に含まれているので、ユーザが検体測定の度に被検者情報を検体測定装置に手入力する必要なく、測定結果51に付与される第1識別情報31と被検者情報に付与される第2識別情報41との関連付けを確実に行える。以上の結果、統合的な管理システムを用いなくても、誤入力を抑制して、簡単に測定結果51を被検者情報に関連付けられるようにすることができる。
次に、測定結果の関連付け方法について説明する。本実施形態の測定結果の関連付け方法は、次の(1)〜(3)のステップを含む。(1)検体の測定を行う。(2)第1識別情報31を検体の測定結果51に関連付ける。(3)第1識別情報31に関連付けられた第2識別情報41を含む識別ラベル40を、被検者情報の記録物に添付する。
(1)検体を測定するステップでは、被検者から採取された検体を容器10に注入した後、容器10を検体測定装置300にセットする。そして、検体測定装置300により容器10を用いた測定動作を開始する。その結果、検体測定装置300により測定結果(51)が生成される。
(2)第1識別情報31を測定結果51に関連付けるステップでは、たとえば、第1識別情報31が、検体測定装置300の読取部330により第1識別ラベル30から読み取られる。読み取られた第1識別情報31が、検体測定装置300により測定結果51に関連付けられ、測定結果51と第1識別情報31とを含む測定結果データ50が生成される。
(3)識別ラベル40を、被検者情報の記録物に添付するステップでは、第2識別ラベル40を、検体が採取された被検者の被検者情報が記載されたカルテ90などの記録物に添付する。
第1識別情報31は、予め第2識別情報41と一対一で関連付けられている。そのため、検体の測定時に第2識別ラベル40が添付されたカルテ90に記載された被検者の情報と、その被検者から採取された検体の測定結果51とが、ユーザにより一意に関連付けて管理される。
本実施形態では、このように、統合的な管理システムを用いなくても、第2識別情報41および第1識別情報31に基づいて、被検者情報と、その被検者の測定結果51の情報とを関連付けることができる。また、第2識別情報41は予め識別ラベル40に含まれているので、ユーザが検体測定の度に被検者情報を検体測定装置に手入力する必要がない。測定結果51を確認する場合にも、第2識別情報41を用いることで、第2識別情報41に関連付けられた第1識別情報31を有する測定結果51を手入力なしで確認できる。以上の結果、統合的な管理システムを用いなくても、誤入力を抑制して、簡単に測定結果51を被検者情報に関連付けられるようにすることができる。
(試薬キットの製造方法)
次に、試薬キットの製造方法について説明する。本実施形態の試薬キットの製造方法は、検体測定装置300による検体の測定に用いられる試薬キット100の製造方法である。試薬キットの製造方法は、以下の工程を含む。(1)検体と反応する試薬を収容するための収容部11を有する容器10を、開封可能な収容体20に収容する。(2)検体測定装置300に読み取られ、検体の測定結果51に関連付けられる第1識別情報31を含む第1識別ラベル30を、試薬キット100に添付する。(3)第1識別情報31に関連付けられた第2識別情報41を含み、被検者情報の記録物に添付可能に設けられた第2識別ラベル40を、試薬キット100に添付する。
工程(1)、(2)および(3)の実施順序は、必ずしも番号順に限定されない。工程(2)および(3)において、第1識別ラベル30および第2識別ラベル40の少なくとも一方を容器10に添付する場合、その工程は工程(1)に先だって行われる。工程(2)および(3)において、第1識別ラベル30および第2識別ラベル40の少なくとも一方を収容体20に添付する場合、その工程は工程(1)の前後いずれでもよい。
上記の容器の製造方法では、第1識別ラベル30を試薬キット100に添付することにより、容器10を用いた検体測定の際に、第1識別ラベル30から読み取られた第1識別情報31が検体の測定結果51に関連付けられる。そして、上記の第2識別ラベル40を試薬キット100に添付することにより、ユーザは、容器10を用いた検体測定を行う際に、第2識別ラベル40を、検体が採取された被検者のカルテ90などの被検者情報の記録物に第2識別ラベル40を添付できる。その結果、第2識別情報41および第1識別情報31に基づいて、被検者情報と、その被検者の測定結果51の情報とを関連付けることができる。また、ユーザが検体測定の度に被検者情報を検体測定装置に手入力する必要なく、測定結果51に付与される第1識別情報31と被検者情報に付与される第2識別情報41との関連付けを確実に行える。以上の結果、統合的な管理システムを用いなくても、誤入力を抑制して、簡単に測定結果を被検者情報に関連付けられるようにすることができる。
次に、試薬キット100の各部の構成例について説明する。
(収容体)
図2(A)の例では、収容体20は袋である。収容体20は、防ガス性、防湿性を有する機能性フィルムにより構成された袋である。収容体20は、たとえばアルミラミネートフィルムにより構成されたアルミラミネート袋である。これにより、包装箱などと比較して包装サイズを小さくしつつ、保管時にも容器10の劣化を抑制可能な収容体20が得られる。防ガス性、防湿性は、それぞれ、外部のガス、水蒸気が透過し難い性質を意味する。
収容体20は、図2(B)の例では、箱体である。容器10の防ガス性、防湿性を確保するために、機能性フィルムで容器10を包んだ上で、収容体20に収容してもよい。
(識別ラベル)
第1識別ラベル30と第2識別ラベル40とは、たとえば、機械読み取り可能な情報記録媒体を含んでいる。
図3(A)の例では、第1識別ラベル30および第2識別ラベル40は、バーコード61を含む。第1識別情報31および第2識別情報41は、それぞれ、バーコード61に記録されている。
図3(B)の例では、第1識別ラベル30および第2識別ラベル40は、多次元コード62を含む。図3(B)では、多次元コード62は、二次元コードである。第1識別情報31および第2識別情報41は、それぞれ、多次元コード62に記録されている。
図3(A)および図3(B)の例によれば、たとえばバーコードリーダなどの光学スキャナやカメラを用いた光学読み取りにより、第1識別情報31および第2識別情報41を非接触で容易に読み取ることができる。
図3(C)の例では、第1識別ラベル30および第2識別ラベル40は、RFタグ63を含む。RFタグ63は、情報の読み書き可能なICと、アンテナとを有する。第1識別情報31および第2識別情報41は、それぞれ、RFタグ63に記録されている。
図3(C)の例によれば、RFタグリーダの近距離無線通信により、第1識別情報31および第2識別情報41を非接触で容易に読み取ることができる。
第1識別ラベル30および第2識別ラベル40は、第1識別ラベル30と第2識別ラベル40とは、共に多次元コードであるなど同一種類の情報記録媒体を含んでいてもよいし、それぞれRFタグとバーコードとであるなど異なる種類の情報記録媒体を含んでいてもよい。第2識別ラベル40は、機械読み取り不可能な情報記録媒体でもよい。
(識別ラベルの添付形態)
第1識別ラベル30と第2識別ラベル40とは、容器10および収容体20のいずれに添付されていてもよい。
図4の例では、第1識別ラベル30および第2識別ラベル40は、いずれも収容体20に添付されている。具体的には、第1識別ラベル30および第2識別ラベル40は、収容体20の外表面に、剥離可能な状態で貼付されている。第1識別ラベル30は、収容体20が開封され容器10が取り出された後、収容体20から剥離されて容器10に貼付される。検体測定装置300は、容器10が装置にセットされると、自動的に第1識別ラベル30の第1識別情報31の読み取りを行う。また、第1識別情報31の読み取りは、第1識別ラベル30が収容体20に貼付されたままの状態で、検体測定装置300が備える読取部330により行ってもよい。第2識別ラベル40は、収容体20から剥離されてカルテ90に貼付される。
このように第1識別ラベル30および第2識別ラベル40が収容体20に添付されることにより、ユーザが第1識別ラベル30および第2識別ラベル40の存在を容易に認識できるようになる。また、第2識別ラベル40が容器10に添付される場合と比べて、第2識別ラベル40を容易に分離させてカルテ90などに添付できる。
図5の例では、第1識別ラベル30は容器10に添付されており、第2識別ラベル40は収容体20に添付されている。具体的には、第1識別ラベル30は、容器10の外表面に、剥離不能の状態で貼付されている。検体測定装置300は、容器10が装置にセットされると、自動的に第1識別ラベル30の第1識別情報31の読み取りを行う。第2識別ラベル40は、収容体20の外表面に、剥離可能な状態で貼付されている。第2識別ラベル40は、収容体20から剥離されてカルテ90に貼付される。
このように第1識別ラベル30を容器10に設けることによって、容器10を検体測定装置300にセットする際に、容器10に設けられた第1識別ラベル30からそのまま第1識別情報31を読み取らせることができる。その結果、ユーザが第1識別ラベル30を容器10に貼り付ける作業を省略できる。また、第2識別ラベル40が収容体20に添付されているため、容器10に添付される場合と比べて、第2識別ラベル40を容易に分離させてカルテ90などに添付できる。
図6の例では、第1識別ラベル30および第2識別ラベル40は、いずれも容器10に添付されている。具体的には、第1識別ラベル30は、容器10の外表面に、剥離不能の状態で貼付されている。検体測定装置300は、容器10が装置にセットされると、自動的に第1識別ラベル30の第1識別情報31の読み取りを行う。第2識別ラベル40は、容器10の外表面に、剥離して分離可能な状態で貼付されている。第2識別ラベル40は、収容体20が開封され容器10が取り出された後、容器10から剥離されてカルテ90に貼付される。
図6のように第1識別ラベル30および第2識別ラベル40の両方を容器10に添付する場合、容器10の使用時に、ユーザが第1識別ラベル30および第2識別ラベル40の存在を確実に認識できる。また、第1識別ラベル30については、ユーザが容器10に貼付等する作業を省略できる。
図4〜図6に示したように、第1識別ラベル30は、容器10に設けられていることが好ましい。これにより、容器10を検体測定装置300にセットする際に、容器10に設けられた第1識別ラベル30からそのまま第1識別情報31を読み取らせることができる。その結果、ユーザが第1識別ラベル30を容器10に貼り付ける作業を省略できる。第1識別ラベル30は、収容体20に分離可能に設けられるか、または、容器10とともに収容体20の内部に収容されていてもよい。
また、図4〜図6に示したように、第2識別ラベル40は、容器10および収容体20のいずれかに分離可能に設けられる。第2識別ラベル40は、容器10とともに収容体20の内部に収容されてもよい。これにより、ユーザが、試薬キット100から第2識別ラベル40を容易に取り出してカルテ90などに添付できる。
また、図4〜図6に示したように、第2識別ラベル40は、対象物に貼付可能に設けられたラベルである。これにより、たとえば貼り付けできないタイプのラベルと異なり、容易に、第2識別ラベル40をカルテ90などの被検者情報の記録物に固定できる。
図7の例では、第2識別ラベル40は、第1識別ラベル30から剥離可能な状態で、第1識別ラベル30の上に重なるように設けられている。第2識別ラベル40と第1識別ラベル30とが両方とも視認できるように、第2識別ラベル40は第1識別ラベル30の一部に重なっている。
図7(A)では、第2識別ラベル40が第1識別ラベル30の上に重ねて貼付された状態で、第1識別ラベル30が容器10の外表面に設けられている。収容体20が開封され容器10が取り出された後、第2識別ラベル40が第1識別ラベル30の上から剥離されて、カルテ90に貼付される。
図7(B)では、第2識別ラベル40が第1識別ラベル30の上に重ねて貼付された状態で、第1識別ラベル30が収容体20の外表面に設けられている。第2識別ラベル40が第1識別ラベル30の上から剥離されて、カルテ90に貼付される。収容体20が開封され容器10が取り出された後、第1識別ラベル30が収容体20から剥離されて、容器10に貼付される。
図7の例では、第2識別ラベル40が第1識別ラベル30の上に重なることにより、ユーザに、第2識別ラベル40を剥がしてカルテ90などの被検者情報の記録物に貼付すべきことを認識させることができる。
図8の例では、収容体20は開封位置21が規定されており、第2識別ラベル40は、開封位置に重複するように収容体20に設けられている。開封位置21は、たとえば開封時に分離される分離部分22と、容器10が配置された収容部分23との境界線として構成される。ユーザが分離部分22を把持して引っ張ると、開封位置21を境界として収容体20が開封される。第2識別ラベル40は、分離部分22と収容部分23とに跨がるように、開封位置21に貼付されている。開封の際、第2識別ラベル40を収容体20から分離させることにより収容体20が開封可能となる。ユーザは、収容体20を開封する際に、第2識別ラベル40を収容体20から分離させてカルテ90などに貼付する。
図8の例では、ユーザが収容体20を開封する際に、確実に、第2識別ラベル40を分離させてカルテ90などに添付できる。
(識別情報)
第1識別情報31および第2識別情報41の内容は、互いに一意に関連付ける情報であれば、特に限定されない。また、第1識別ラベル30および第2識別ラベル40には、それぞれ、第1識別情報31および第2識別情報41以外の情報が記録されていてもよい。
図9の例では、第1識別情報31は、容器10を識別するための情報71を含む。容器10を識別するための情報71とは、たとえば容器10の容器IDや製造番号など、容器10を一意に特定できる固有の情報である。図9の例では、第2識別情報41も、第1識別情報31と同一の容器IDを含んでいる。共通の容器IDによって、第2識別情報41と第1識別情報31とが一意に関連付けられる。
これにより、第1識別情報31によって測定結果51と被検者情報とを関連付けるだけでなく、容器10を識別するための情報71によって、測定結果51の生成に使用された容器10を特定することができる。測定開始時に容器10を識別するための情報71が検体測定装置300に読み取られることにより、たとえば正規品以外の容器の使用や、使用済みの容器の再使用を特定して、不適切な測定が行われることを回避できるようになる。また、品質管理のために、個々の容器10のトレーサビリティを確保できる。
ここで、図10および図11に示すように、第2識別情報41は、第1識別情報31と同一のまたは対応する情報を含む。ここで、対応する情報とは、第1識別情報31とは異なる情報でありながら、第1識別情報31と一対一対応する情報である。これにより、容易かつ確実に第2識別情報41と第1識別情報31との関連付けができる。
図10では、第2識別情報41は、第1識別情報31と同一の暗号化された情報を含む。具体的には、第1識別情報31および第2識別情報41は、共に、容器10の容器IDが暗号化された同一の暗号化情報を含んでいる。検体測定装置300は、第1識別情報31を読み取ると、復号して容器IDに戻した上で、測定結果51に関連付けて測定結果データ50を生成する。測定結果51を閲覧する場合、ユーザは、被検者情報を扱う端末500を操作して、第2識別ラベル40から第2識別情報41を読み取り、復号して容器IDに戻した上で、端末500により測定結果データ50と照合する。これにより、同一の容器IDを含む測定結果データ50が端末500により取得される。第1識別情報31および第2識別情報41の復号に、検体測定装置300および端末500のユーザにのみ提供される固有の復号鍵を用いる。固有の復号鍵を持たない第三者に第1識別情報31が取得されても、復号した容器IDが取得されることがないので、第三者は測定結果51を取得することができない。
図10の例では、第1識別情報31と第2識別情報41とが暗号化されるので、ユーザ以外の第三者に読み取られることを抑制できる。そして、ユーザが管理する情報である復号鍵を用いて復号できるようにすることにより、ユーザのみが被検者情報と測定結果51とを関連付けして管理することが可能となる。
図11の例では、第1識別情報31は、第2識別情報41が所定手法で変換された情報を含む。所定手法で変換とは、予め決められた方式で第2識別情報41を別の情報に変えることであり、暗号化を含むほか、所定のハッシュ関数によりハッシュ値を算出することを含む。図11の例では、第2識別情報41が容器10の容器IDを変換前情報として含む。第1識別情報31は、容器IDを所定手法で暗号化した情報を、変換された情報として含む。
測定結果51を閲覧する場合、ユーザは、被検者情報を扱う端末500を操作して、第2識別ラベル40から第2識別情報41を読み取る。復号手法が予め設定された検体測定装置300において復号された第1識別情報31である容器IDと、第2識別情報41である容器IDとを照合することにより、測定結果データ50を特定する。
このように、第1識別情報31を所定手法で逆変換して第2識別情報41に戻すことにより、測定結果51に関連付けられた第1識別情報31と、対応する第2識別情報41とを照合することができる。そして、変換手法を知らない第三者では、第1識別情報31と、対応する第2識別情報41とを照合できないようにすることができる。第1識別情報31がハッシュ値の場合、端末500側で第2識別情報41の容器IDのハッシュ値を算出して、測定結果データ50に含まれる第1識別情報31のハッシュ値と照合してもよい。これにより、第2識別情報41を所定手法で変換して第1識別情報31と照合することにより、測定結果51に関連付けられた第1識別情報31と、対応する第2識別情報41とを照合することができる。
図12〜図14に示す例では、第1識別ラベル30は、容器10を用いた測定に関する情報72を含む。検体測定装置300は、第1識別ラベル30から読み取った測定に関する情報72に応じた測定動作を実行する。これにより、測定に必要な情報を第1識別ラベル30から取得できる。たとえば、測定に関する情報72に基づいて容器10の種類が特定され、特定した容器10に応じた測定動作が検体測定装置300において実行される。このように、容器10を用いた測定に関する情報72により、容器10の種類を把握して、検体測定装置300が容器10の種類に応じた測定動作を行える。
図12では、容器10を用いた測定に関する情報72は、測定項目の情報を含む。検体測定装置300は、第1識別ラベル30から測定項目の情報を読み取り、予め測定項目ごとに設定されていた測定条件や測定動作パターンを選択して、容器10を用いた測定を実行する。
図12では、容器10を用いた測定に関する情報72は、測定条件の情報を含んでもよい。検体測定装置300は、第1識別ラベル30から測定条件の情報を読み取り、読み取った測定条件に従って、容器10を用いた測定を実行する。この場合、検体測定装置300に測定項目ごとの測定条件を予め設定しておく必要がない。容器10を用いた測定に関する情報72は、測定項目と測定条件の両方を含んでいてもよい。このように、測定条件や測定項目の情報を測定に関する情報72として記録することにより、別途ユーザが手入力により測定項目や測定条件の情報を入力しなくても、検体測定装置300に適切な測定動作を行わせることができる。
図13では、容器10を用いた測定に関する情報72は、検量線77の情報を含む。検量線77は、容器10を用いた被検物質の測定結果と、被検物質の量とを対応付ける情報であり、容器10に収容される試薬毎に設定される。検量線77は、たとえば製造ロット番号毎に作製される。そのため、同じ容器10でも、収容される試薬のロット番号が異なる場合、別々の検量線77が用いられる。そこで、測定に関する情報72として、容器10に収容された試薬に対応する検量線77の情報を含めることにより、検体測定装置300は、第1識別ラベル30から読み取った検量線77をそのまま使用して、測定結果51を生成可能である。これにより、別途ユーザの操作により検量線の作製を行わなくても、測定を精度よく行うことができる。
検量線77の取得方法の他の例として、図14の例では、容器10を用いた測定に関する情報72は、容器10に収容された試薬の情報を含む。容器10に収容された試薬の情報は、たとえば上記の試薬のロット番号である。検体測定装置300は、第1識別ラベル30から読み取ったロット番号を、試薬情報を管理するサーバ650に送信し、ロット番号に対応する検量線77の情報を要求する。試薬情報を管理するサーバ650には、容器10の製造元または容器10に収容される試薬の製造元などにより、ロット番号毎に作製された検量線77が記録されている。検体測定装置300は、試薬情報を管理するサーバ650からの応答として、ロット番号に対応する検量線77を取得する。
図15に示すように、第1識別情報31および第2識別情報41は、同一の文字または図形を含んでいてもよい。図15(A)の例では、第1識別情報31および第2識別情報41は、同一の文字を有する。具体的には、第1識別ラベル30の第1識別情報31は「A−100−a」の文字を含み、第2識別ラベル40の第2識別情報41は「A−100−b」の文字を含む。そして、第2識別ラベル40には、第2識別情報41である文字が視覚的に認識可能に表示されている。これにより、第1識別情報31および第2識別情報41に共通の「A−100」の部分により、機械読み取りを行う前に、ユーザが視覚的に関連付けされた第1識別情報31と第2識別情報41とを対応付けて管理できる。同一の文字は、たとえば容器10の容器IDである。
図15(B)の例では、第1識別情報31および第2識別情報41は、同一の図形を有する。具体的には、第1識別ラベル30の第1識別情報31および第2識別ラベル40の第2識別情報41は、共通して六角形状の図形を含む。そして、第2識別ラベル40には、第2識別情報41である文字が視覚的に認識可能に表示されている。これにより、第1識別情報31および第2識別情報41に共通の図形により、ユーザが視覚的に第1識別情報31と第2識別情報41とを対応付けて管理できる。
また、測定結果51には、第1識別情報31に含まれていた文字や図形が関連付けられる。測定結果51を印刷した場合などでも、共通の文字や図形によって一見して対応関係を認識可能である。このように、図15の例では、第1識別情報31と第2識別情報41との対応関係を視覚的に認識できるので、たとえばユーザが試薬キット100を複数使用して、複数人の被検者に対する検体測定を行おうとする場合などでも、それぞれの試薬キット100の第2識別情報41をユーザが視覚的に区別することができる。
図16の例では、第2識別ラベル40は、容器10および収容体20のいずれかに分離可能に設けられ、分離の前後で外観が変化するように構成されている。具体的には、図16(A)では、第2識別ラベル40は容器10に設けられ、ユーザにより分離されると色彩が変化する例を示す。図16(A)では、変化前の色彩を無地で示し、変化後の色彩をハッチングで示している。図16(B)では、第2識別ラベル40は収容体20に設けられ、ユーザにより分離されると模様が変化する例を示す。図16(B)では、分離前の無地に対して、分離後に第2識別ラベル40の周縁部にハッチングで示した縁取り模様が発生する。
図16の構成例では、外観の変化によって、ユーザが、第2識別ラベル40が使用済みであることを一見して把握できるようになる。そのため、試薬キット100を複数使用する場合でも、それぞれの試薬キット100の第2識別情報41をユーザが視覚的に区別することができる。
図17の例では、第1識別ラベル30および第2識別ラベル40は、視覚的に識別可能なように形状、色彩または模様が異なる。これにより、ユーザが第1識別ラベル30および第2識別ラベル40を容易に区別できる。そのため、いずれのラベルをカルテ90に付与すればよいかを、より確実にユーザに認識させることができる。
図17(A)では、第1識別ラベル30と第2識別ラベル40とで色彩が異なる。図17(A)では、色彩の相違をハッチング種類の相違によって示している。図17(B)では、第1識別ラベル30と第2識別ラベル40とで形状が異なる。第1識別ラベル30は正方形状を有し、第2識別ラベル40は角部が丸みを帯びた角丸長方形状を有する。また、第1識別ラベル30は、第2識別ラベル40と比較して大きさが小さい。このように第1識別ラベル30と第2識別ラベル40と大きさが異なっていてもよい。図17(C)では、第1識別ラベル30と第2識別ラベル40とで模様が異なる。図17(C)では、第1識別ラベル30は無地であり、第2識別ラベル40には角部にスター形状の模様が付されている。第1識別ラベル30および第2識別ラベル40の形状、色彩または模様は任意であり、相互に視覚的に識別できればどのような形状、色彩、模様であってもよい。また、形状、色彩および模様のうち複数の組み合わせにより視覚的に識別可能としてもよい。
(試薬キットの具体的構成例)
図18〜図20は、上述した試薬キット100の具体的な構成例を示す。図18は、収容体20の表面を示し、図19は収容体20の内部の構造を示し、図20は収容体20の裏面を示す。
図18および図20に示すように、収容体20は、シート状の表面部材24と裏面部材25とを外周縁部で貼り合わせた構造を有する。表面部材24および裏面部材25は、アルミラミネート材などにより、防ガス性、防湿性を有する。収容体20は、図中上下方向が長辺方向となる長方形状を有し、一対の長辺の一方端部20aの近傍(図18の上端部近傍)に、それぞれ開封用の切り込み20cを有する。ユーザが一対の切り込み20cの間を短辺方向に引っ張ることにより、一方端部20a側が収容体20から切り離される。
収容体20には、一対の切り込み20cの間を繋ぐように、分離部分22が設けられている。分離部分22は、収容体20の他の収容部分23よりも切れにくい材料で構成され収容体20の表面に設けられている。そのため、一方端部20a側が収容体20から切り離される際、収容体20は一対の切り込み20cの間を繋ぐ短辺方向の境界線に沿って切断されるが、分離部分22は切れずに形状を保ったまま収容体20から分離される。図18の例では、一対の切り込み20cと、一対の切り込み20cの間を繋ぐ境界線とが、開封位置21として規定されている。
図19に示すように、収容体20の内部には、円盤形状の容器10を配置する配置領域26aと、容器10の位置ずれ防止用の突起部26bが設けられている。突起部26bは、一対の切り込み20cと配置領域26aとの間に配置されており、配置領域26aを収容体20の他方端部20b側に規定している。突起部26bは、収容体20の厚み方向に突出し、配置領域26aに配置された容器10が輸送時の振動などによって一方端部20a側に移動しないように容器10の端面と接触して移動を規制する。これにより、収容体20の開封時に、切り込み20cの間に容器10が挟まることが防止される。
図18〜図20の例では、第2識別ラベル40は、開封位置21に重複するように収容体20に設けられており、収容体20を開封することに伴って第2識別ラベル40が収容体20から分離される。すなわち、第2識別ラベル40は、収容体20の外表面のうち、分離部分22に貼付されている。そのため、一方端部20a側が収容体20から切り離される際、第2識別ラベル40が分離部分22とともに収容体20から分離される。分離部分22は切れずに形状を保ったまま収容体20から分離されるため、開封時に誤って第2識別ラベル40が切り取られることが回避できる。収容体20の開封に伴って第2識別ラベル40が収容体20から分離されることにより、ユーザが収容体20を開封する際に、確実に、第2識別ラベル40を分離させてカルテ90などに添付できる。
また、図18の例では、第2識別ラベル40は、情報を記入するための記入領域42を有している。第2識別ラベル40は、第2識別情報41が記録された多次元コード62と、記入領域42とを含んでいる。記入領域42を設けることにより、容器10を用いた測定の際に、ユーザが測定の実施日時や測定項目などを第2識別ラベル40に直接記入した上で、第2識別ラベル40をカルテ90などに添付できる。そのため、被検者情報と測定結果51との管理を容易化できる。
図18の例では、記入領域42は、患者情報記入欄42a、検査日記入欄42b、検査項目記入欄42c、および、情報表示欄42dを含む。患者情報記入欄42aには、検体が採取された被検者の氏名または被検者IDが記入される。検査日記入欄42bには、容器10を使用して検体測定を実施した日付が記入される。検査項目記入欄42cは、容器10の測定項目が複数の選択肢からの選択形式で記入される。情報表示欄42dには、たとえば容器10の容器IDが記載される。容器IDは、多次元コード62に記録された第2識別情報41と同一の情報である。これにより、ユーザが何らかの理由で多次元コード62を読み取れない場合でも、容器IDを直接入力できる。
図19の例では、第1識別ラベル30は、容器10に添付されている。第1識別ラベル30は、第1識別情報31が記録された多次元コード62を含んでいる。第1識別ラベル30には、記入領域42が設けられておらず、小型のラベルとなっている。ユーザにより容器10が検体測定装置300にセットされると、第1識別ラベル30の多次元コード62から第1識別情報31が自動的に読み出される。
(第3識別ラベル)
試薬キット100は、第1識別ラベル30、第2識別ラベル40に加えて、第3識別ラベルを備えることができる。なお、試薬キット100は、第4識別ラベル、第5識別ラベル、・・・を備えていてもよい。
図21の例では、試薬キット100は、収容体20に設けられた第3識別ラベル80をさらに備える。第3識別ラベル80は、収容体20の開封により収容体20から分離されるように設けられ、第2識別ラベル40は、収容体20の開封により収容体20から分離可能となるように収容体20に設けられている。これにより、収容体20の開封前の未使用時には第3識別ラベル80の情報が利用でき、開封後に第2識別ラベル40の情報を利用可能にすることができる。
具体的には、図21では、収容体20は開封位置が規定されており、第3識別ラベル80は、開封位置21に重複するように添付されており、第2識別ラベル40は、収容体20の開封により第2識別ラベル40が収容体20から露出するように設けられている。
すなわち、図18の第2識別ラベル40に代えて、第3識別ラベル80が分離部分22に設けられている。そして、図21では、第2識別ラベル40が分離部分22の下側に重なるように配置されている。つまり、第2識別ラベル40が収容体20の外表面に直接貼付されており、第2識別ラベル40の上に、第3識別ラベル80が貼付された分離部分22が重なるように貼付されている。分離部分22は第2識別ラベル40と重なる領域以外の領域で収容体20の外表面に貼付されている。
これにより、収容体20を開封することにより、第3識別ラベル80を分離させつつ第2識別ラベル40を露出させることができるので、第3識別ラベル80と第2識別ラベル40との取り違えを回避できる。
ユーザが収容体20を開封すると、切り込み20cから境界線に沿って収容体20が切り取られ、分離部分22が収容体20の収容部分23から分離される。これにより、第3識別ラベル80が分離部分22とともに収容体20から分離され、残った収容部分23において第2識別ラベル40が外部に露出する。ユーザは、第2識別ラベル40を剥がしてカルテ90に貼付する。ユーザは、収容部分23から第1識別ラベル30が貼付済みの容器10を取り出し、検体測定装置300にセットすることができる。
第3識別ラベル80と第2識別ラベル40とは、実質的に同一形状を有し、それぞれ多次元コード62と記入領域42とを含む。第3識別ラベル80と第2識別ラベル40とは、記入領域42の位置が一致するように重ねて配置されている。そして、第2識別ラベル40は、ユーザにより第3識別ラベル80の記入領域42に記入された内容が、そのまま第2識別ラベル40の記入領域42に転写されるように構成されている。これにより、開封前の準備作業を行うユーザが第3識別ラベル80に被検者の情報等を記入することで、開封後の検体採取や容器10による検体測定を行う際に、改めて第2識別ラベル40に同じ情報を記入する手間が省ける。
第3識別ラベル80および第2識別ラベル40には、共通の識別情報を記録することができる。さらに、第3識別ラベル80および第2識別ラベル40には、異なる情報を記録することができる。
具体的には、第3識別ラベル80は、開封前であることを示す情報75aを含み、第2識別ラベル40は、開封済みであることを示す情報75bを含む。たとえば第3識別ラベル80および第2識別ラベル40には、容器10の容器IDを共通の識別情報として記録し、さらに、異なる情報として、開封前であるか、開封済みであるかを判別するための情報を記録できる。開封前に第3識別ラベル80の情報読取を行うと、容器IDとともに、開封前であることが機械読み取りできる。開封前には、第2識別ラベル40は露出しないため、情報読取ができない。収容体20が開封されると、初めて第2識別ラベル40から情報読取が可能となり、容器IDとともに、開封済みであることが機械読み取りできる。これにより、第3識別ラベル80と第2識別ラベル40とにより、試薬キット100が開封前のものか開封後のものであるかを確実に識別できる。そのため、使用済みの容器10を誤って再使用することが回避できる。また、試薬キット100の在庫管理にも有用である。
図22は、第3識別ラベル80に記録される情報の例を示す。図22では、第3識別ラベル80は、容器10を識別するための情報71、容器10の品質に関する情報76および検量線77のいずれかを少なくとも含む。
容器10を識別するための情報71は、たとえば容器10の容器IDである。言い換えると、第3識別ラベル80が第3識別情報74を含んでおり、第1識別情報31、第2識別情報41および第3識別情報74が、共通の容器10を識別するための情報71を含んでいる。これにより、第3識別ラベル80を在庫管理等に利用できる。
容器10の品質に関する情報76は、たとえば、試薬キット100の温度履歴や湿度履歴の情報を含む。具体的には、第3識別ラベル80は、容器10の品質に関する情報76として、示温ラベル領域76a(図23(A)参照)、および示湿ラベル領域76b(図23(B)参照)の少なくともいずれかを含む。
示温ラベル領域76aは感熱性の非可逆材料により構成され、示湿ラベル領域76bは感湿性の非可逆材料により構成されている。感熱性、感湿性の非可逆材料は、それぞれ、特定温度、特定湿度で変色し、一度変色すると元の色に戻らない性質を有する。示温ラベル領域76aは変色温度の異なる複数の感熱領域を含み、示湿ラベル領域76bは変色湿度の異なる複数の感湿領域を含む。これにより、ユーザは、試薬キット100が使用時までにどのような温度環境、湿度環境に置かれていたかが把握でき、たとえば使用可能範囲を超える温度、湿度の履歴が記録された試薬キット100については使用しないようにすることができる。すなわち、第3識別ラベル80を品質管理等に利用できる。
また、上述した検量線77の情報が第3識別ラベル80に記録されていてもよい。この場合、図4に示したように、検体測定装置300の読取部330を用いて、第3識別ラベル80から検量線の情報を取得することができる。これにより、別途ユーザの操作により検量線の作製を行わなくても、第3識別ラベル80の検量線77により測定結果を精度よく測定することができる。また、この場合、第1識別ラベル30に検量線77の情報を記録しないで済むので、第1識別ラベル30のデータ容量を容易に確保できるか、第1識別ラベル30のデータ容量を極力小さくして、第1識別ラベル30を容易に容器10に貼付できるサイズにすることができる。
(容器の具体的構成例)
次に、容器10の具体的な構成例を説明する。
図24の例では、容器10は、板状かつ円盤形状の基板101により構成されたディスク型のカートリッジである。容器10内の各部は、基板101に形成された凹部と、基板101の凹部を含む全面を覆う図示しないフィルムとが貼り合わされることにより形成される。基板101と、基板101に貼り合わされたフィルムとは、透光性を有する部材により構成される。基板101は、後述するヒータ324による容器10の温度調節が容易となるような厚みを有する。たとえば、基板101の厚みは、数ミリとされ、具体的には約1.2mmとされる。
基板101には、孔102と、6つの収容部111と、1つの収容部112と、6つのチャンバ121〜126と、チャネル130と、開口141と、分離部142と、チャネル143と、を含む検体処理領域103が設けられている。孔102は、基板101の中心において基板101を貫通している。容器10は、孔102の中心が、後述する回転軸321bに一致するように検体測定装置300に設置される。以下、孔102を中心とする円の径方向および周方向を、それぞれ「径方向」および「周方向」という。チャンバ121〜126は、それぞれ、液体を収容可能な空間部である。チャンバ121〜126は、基板101の外周付近において周方向に並んでいる。
チャネル130は、径方向に延びた6つの径方向領域131と、周方向に延びた円弧状の周方向領域132と、を備える。周方向領域132は、6つの径方向領域131と繋がっている。6つの径方向領域131は、それぞれチャンバ121〜126に繋がっている。6つの収容部111は、径方向の流路を介してチャネル130に繋がっている。6つの収容部111は、それぞれ対応するチャンバ121〜126と径方向に並んで配置されている。収容部112は、主として径方向に延びる流路を介して、チャンバ126と収容部111との間を繋ぐ流路に繋がっている。合計7つの収容部111、112が容器10の内周側に配置され、合計6つのチャンバ121〜126が容器10の外周側に配置されている。
収容部111、収容部112は、いずれも、試薬を収容し、径方向の内側の上面に封止体150を備える。封止体150は、検体測定装置300によって上から押圧されることにより開栓可能に構成される。封止体150が開栓される前は、収容部111内の試薬はチャネル130に流れず、封止体150が開栓されると、収容部111内の試薬がチャネル130に流れ出るようになる。試薬は、容器10が回転されると、遠心力により対応するチャンバ121〜126に移動する。
開口141に検体が注入される。検体は、被検者から採取された全血の血液検体である。血液検体は、開口141を介して分離部142に注入される。分離部142は、注入された血液検体を血球と血漿に分離する。分離部142で分離された血漿は、チャネル143に移動する。チャネル143内の血漿は、容器10が回転されると、遠心力によりチャンバ121に移動する。これにより、所定量の血漿がチャンバ121に移送される。
チャンバ121には、磁性粒子を含んだ試薬が封入されている。検体測定装置300は、磁性粒子を複数のチャンバに順次移送することにより、磁性粒子に被検物質と標識物質を担持させ、標識物質に基づいて被検物質を検出する。すなわち、被検物質を担持した磁性粒子は、磁力によって径方向に移動される。これにより、磁性粒子がチャンバ121の内部と、チャネル130の円弧状の周方向領域132との間で、磁力により径方向に移動される。容器10が回転されることで、磁性粒子が円弧状の周方向領域132内を周方向に移動する。磁力の作用による径方向移動と、回転による周方向移動との組み合わせによって、被検物質を担持した磁性粒子がチャンバ121〜126に移動され、それぞれのチャンバ121〜126で試薬を用いた処理が行われる。最終的に、被検物質と標識物質とを担持した磁性粒子がチャンバ126に移動され、検体測定装置300によって標識物質が検出されることにより、測定が行われる。
なお、図24の例における検体処理領域103は、基板101の3分の1の領域にのみ形成されている。しかしながら、これに限らず、さらに2つの検体処理領域103が基板101の残りの3分の2の領域に形成され、基板101に検体処理領域103が3つ設けられてもよい。なお、1つの検体処理領域103が、基板101の3分の1の領域よりも大きい領域にわたって形成されてもよい。
検体処理領域103が複数設けられる場合、各々の検体処理領域103は、同じ測定項目についての検体処理領域103であってもよいし、異なる測定項目についての検体処理領域103であってもよい。同じ測定項目の検体処理領域103が複数設けられる場合、1つの容器10で同一測定項目の測定を複数回できる。異なる測定項目の検体処理領域103が設けられる場合、同じ検体に対して1つの容器10で複数項目の測定ができる。
第1識別ラベル30は、容器10に設けられている。第1識別ラベル30は、多次元コード62を含む。
図25に示すように、第1識別ラベル30は、第1識別情報31を少なくとも含む。第1識別情報31は、容器10を識別するための情報71としての容器10の容器IDである。第1識別ラベル30は、測定に関する情報72として、試薬のロット番号を含む。測定に関する情報72は、たとえば、試薬の種類を特定する情報、試薬の有効期限などを含んでいてもよい。第1識別ラベル30は、測定に関する情報72として、測定項目の情報を含む。たとえば、測定項目の情報は、測定項目を示すコード、あるいは測定項目の名称そのものである。測定項目に応じて、試薬を用いた測定動作の手順、個々の動作時間、動作内容、温度設定などが決定される。たとえば、測定項目に応じた測定動作は、検体測定装置300にプリセットされている。第1識別ラベル30に記録された測定項目によって、測定項目に応じた測定動作が決定される。言い換えると、測定項目の情報は、容器10の種類を特定する情報である。これにより、検体に対する測定項目に基づいて、容器10の試薬を用いた測定動作を決定することができる。特に、検体測定装置300が、複数種類の容器10によって複数種類の測定項目を測定可能な場合に、測定項目に応じた適切な測定動作で測定ができる。
(検体測定装置の具体的構成例)
図26〜図28、容器10を用いる検体測定装置300の具体的な構成例を示す。
図26〜図28に示す例では、検体測定装置300は、抗原抗体反応を利用して検体中の被検物質を検出し、検出結果に基づいて被検物質を測定する免疫測定装置である。検体測定装置300は、ディスク型のカートリッジである容器10を用いて測定を行う。
検体測定装置300は、本体部301と蓋302とを備える。蓋302は、本体部301の上面部の略全面を覆うように設けられている。本体部301の上面部には、容器10が配置される配置部310が設けられている。蓋302は、本体部301に対して回動し、図26に示す配置部310を開放した状態と、図27に示す配置部310を覆う状態とに、開閉可能に設けられている。
なお、図26および図27の検体測定装置300は、表示画面を備えないディスプレイレス装置である。すなわち、検体測定装置300は、単独では、ユーザーインターフェースを利用した操作入力を行わない構成となる。検体測定装置300は、容器10の第1識別ラベル30に記録された情報を読み取ることによって、測定を開始するために必要な情報を取得する。そのため、ユーザーインターフェースを介した煩雑な入力操作を省略することができ、ユーザによる情報の誤入力を抑制できる。
〈検体測定装置の内部構造〉
続いて、図28を参照して、検体測定装置300の内部構造について説明する。
検体測定装置300は、配置部310に配置された容器10を用いて検体の測定を行うための測定部320を備える。
配置部310(図26参照)は、蓋302によって開閉可能に覆われる本体部301の上面部分を構成する。配置部310は、容器10を下方から支持する支持部材311を含む。支持部材311は、たとえば、ターンテーブルにより構成される。
図28の例では、測定部320は、回転駆動部321と、磁石駆動部322と、開栓部323と、ヒータ324および温度センサ325と、光検出ユニット326とを含む。
回転駆動部321は、容器10を回転させる機構である。回転駆動部321は、モータ321aと、回転軸321bとを備える。回転駆動部321は、モータ321aを駆動させて、支持部材311に設置された容器10を、孔102の中心に一致する回転軸321bを中心に回転させる。回転駆動部321は、回転により、容器10の内部で、血液検体の遠心分離、各チャンバ121〜126への試薬の移動、試薬と検体との攪拌、チャンバ121〜126の間での磁性粒子の周方向への移送、などを行う。
磁石駆動部322は、磁石322aを備え、容器10の内部の磁性粒子を径方向に移動させる機能を有する。磁石駆動部322は、配置部310の下方に配置され、磁石322aを、少なくともチャンバ121〜126と、チャネル130の周方向領域132との間の範囲(図24参照)で、径方向に移動させるように構成されている。
開栓部323は、配置部310に配置された容器10の上方から、容器10に向けて進退可能なピン部材323aを突出させて容器10と当接させ、押圧により封止体150(図24参照)を開栓する。開栓後、開栓部323は、ピン部材323aを、容器10から離隔して非接触となる退避位置へ移動させる。
ヒータ324は、配置部310に配置された容器10の直下の位置、および、容器10の直上の位置に、それぞれ設けられている。ヒータ324は、チャンバ121〜126内に収容された試料を所定の反応温度に加温して、検体と試薬との反応を促進させる。温度センサ325は、赤外線により容器10の温度を検出する。
光検出ユニット326は、本体部301に形成された開口を介して、配置部310に配置された容器10と対向する位置に、受光部を備えている。これにより、光検出ユニット326は、チャンバ126内から生じた光を受光部から検出する。光検出ユニット326は、たとえば光電子増倍管、光電管、光ダイオードなどの光検出器326aを備える。光検出器326aにより、光子すなわちフォトンの受光に応じたパルス波形が出力される。光検出ユニット326は、内部に回路を備えており、光検出器326aの出力信号に基づいて、一定間隔でフォトンを計数し、カウント値を出力する。
また、検体測定装置300は、クランパ327と、読取部330と、照明部331とを備える。
クランパ327は、蓋302が閉じられた状態で、支持部材311上に設置された容器10の上面の中心部を回転可能に支持する。容器10は、支持部材311とクランパ327とに挟まれた状態で支持される。
図28の例では、読取部330は、第1識別ラベル30(図24参照)の多次元コード62を撮像する撮像部である。読取部330は、蓋302に設けられた孔を介して、容器10の上面に直接的に対向する。同様に、照明部331は、蓋302に設けられた孔を介して、容器10の上面に直接的に対向する。読取部330は、たとえば、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサなどを含む。照明部331は、たとえば発光ダイオードにより構成され、撮像時の照明光を発生する。読取部330は、容器10が周方向に回転されて、撮像視野内に第1識別ラベル30が配置された状態で、第1識別ラベル30を撮像する。多次元コード62の撮像画像から、第1識別情報31を含む情報が読み取られる。
図29は、検体測定装置300の制御的な構成を示す。
検体測定装置300は、制御部340を備える。制御部340は、たとえば、プロセッサとメモリを含む。プロセッサは、たとえば、CPU、MPUなどにより構成される。メモリは、たとえば、ROMおよびRAMなどにより構成される。制御部340は、検体測定装置300の各部から信号を受信し、検体測定装置300の各部を制御する。
検体測定装置300は、内蔵記憶部341を備える。内蔵記憶部341には、測定結果51に第1識別情報31が関連付けられた測定結果データ50が少なくとも記憶される。内蔵記憶部341は、たとえば、フラッシュメモリ、ハードディスクなどにより構成される。
検体測定装置300は、通信部342を備える。通信部342は、外部機器への情報の送信および外部機器からの情報の受信が可能である。通信部342は、たとえば通信モジュール、外部接続用のインターフェースなどを含む。図30に示すように、通信部342は、有線または無線通信により、端末500との通信、およびネットワークを介したサーバ600、650との通信が可能である。通信部342は、複数種類の通信方式での通信が可能であってよい。ネットワークへの接続は、たとえば有線LAN、無線LANなどによる。端末500との接続は、有線LAN、無線LANの他、Bluetooth(登録商標)や他のNFC(近距離無線通信)などによって行ってもよい。端末500との接続は、USBなどの外部接続用のインターフェースによって行ってもよい。サーバ600は、測定結果データ50を管理するサーバであり、サーバ650は、検量線を含む試薬情報を管理するサーバである。
この他、図29に示す検体測定装置300は、蓋302を開く際のユーザの操作を受け付けるボタン343(図27参照)、蓋302の開閉を検知する検知部344(図27参照)等を備える。
(検体測定装置の動作説明)
次に、図31を参照して、検体測定装置300の動作について説明する。以下の説明において、検体測定装置300の構造については図26〜図30を参照するものとする。容器10の構造については図24を参照するものとする。
まず、ユーザは、被検者から採取された血液検体を容器10の開口141から注入する。容器10の測定項目の一例として、B型肝炎表面抗原(HBsAg)の測定例を示す。血液検体中の被検物質は、抗原を含む。として、抗原は、B型肝炎表面抗原(HBsAg)である。被検物質は、抗原、抗体、または、タンパク質のうち、1または複数であってもよい。測定項目は、前立腺特異抗原(PSA)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、甲状腺ホルモン(FT4)などであってもよい。
容器10の収容部111、112およびチャンバ121には、あらかじめ所定の試薬が収容されている。具体的には、チャンバ121の径方向に位置する収容部111には、R1試薬が収容されている。チャンバ121には、R2試薬が収容されている。チャンバ122の径方向に位置する収容部111には、R3試薬が収容されている。チャンバ123〜125の径方向に位置する収容部111には、洗浄液が収容されている。チャンバ126の径方向に位置する収容部111には、R4試薬が収容されている。収容部112には、R5試薬が収容されている。
図31のステップS1において、制御部340は、ユーザにより設置された容器10の第1識別ラベル30の読み取り動作を実行する。すなわち、制御部340は、容器10を回転させて、読取部330による撮影動作を実行する。制御部340は、撮影画像に基づいて第1識別ラベル30(図25参照)に記録された第1識別情報31、測定に関する情報72としての試薬のロット番号および測定項目の情報を取得する。
制御部340は、ステップS3以降、測定部320による測定動作を開始させる。測定動作は、測定項目によって検体と試薬との反応時間などが異なる。そのため、検体測定装置300は、測定項目毎の測定動作パターンを、内蔵記憶部341に記憶している。制御部340は、読取部330が読み取った測定項目の情報に基づいて、測定項目に対応する測定動作パターンを選択して測定部320の動作を制御する。
制御部340は、ステップS2において、検量線77を取得する。ここでは、制御部340は、通信部342により、測定に関する情報72としての試薬のロット番号を端末500またはサーバ650(図30参照)に送信して、ロット番号により特定される試薬を用いた測定の検量線77を特定し、検量線77のデータ送信を要求する。制御部340は、特定した検量線77を、端末500またはサーバ650からの応答として通信部342を介して取得する。なお、ステップS2の検量線77の取得処理は、情報読取の後、後述するステップS11の測定処理までに行われていれば、どのタイミングで実施されてもよい。
ステップS3において、制御部340は、血漿と試薬をチャンバに移送する。具体的には、制御部340は、回転駆動部321により容器10の位置合わせを行い、開栓部323を駆動して6つの収容部111の各封止体150を開栓する。制御部340は、回転駆動部321により容器10を回転させ、遠心力により、血漿をチャネル143からチャンバ121に移送し、6つの収容部111に収容された試薬をチャンバ121〜126に移送する。これにより、チャンバ121において、血漿と、R1試薬と、R2試薬とが混合される。チャンバ122には、R3試薬が移送され、チャンバ123〜125には、洗浄液が移送され、チャンバ126には、R4試薬が移送される。
さらに、ステップS3において、血漿と試薬の移送が終わると、制御部340は、回転駆動部321により容器10を間欠的に回転駆動させ、攪拌処理を行う。これにより、チャンバ121〜126内の液体が攪拌される。このような攪拌処理は、ステップS3だけでなく、ステップS4〜S9においても移送処理後に同様に行われる。
ここで、R1試薬は、被検物質と結合する捕捉物質を含む。捕捉物質は、たとえば、被検物質と結合する抗体を含む。抗体は、たとえば、ビオチン結合HBsモノクローナル抗体である。R2試薬は、磁性粒子を液体成分中に含む。磁性粒子は、たとえば、表面がアビジンでコーティングされたストレプトアビジン結合磁性粒子である。ステップS12において、血漿と、R1試薬と、R2試薬とが混合され、攪拌処理が行われると、被検物質とR1試薬は、抗原抗体反応により結合する。そして、抗原−抗体反応体と磁性粒子との反応により、R1試薬の捕捉物質と結合した被検物質が、捕捉物質を介して磁性粒子と結合する。その結果、被検物質と磁性粒子とが結合した状態の複合体が生成される。
次に、ステップS4において、制御部340は、チャンバ121内の複合体を、チャンバ121からチャンバ122へ移送する。
複合体の移送の際、制御部340は、磁石駆動部322を駆動して、磁石322aを容器10に近付けて、チャンバ121内に広がる複合体を集める。制御部340は、磁石駆動部322の駆動による磁石322aの径方向移動と、回転駆動部321による容器10を周方向移動とを組み合わせ、複合体を、図24の経路P1の径方向内側移動、経路P2の周方向移動、経路P3の径方向外側移動の順でチャネル130に沿ってチャンバ122まで移動させる。制御部340は、複合体の移動後、攪拌処理を行う。なお、各チャンバ123〜126への複合体の移動は、同様の手法で実施されるので、詳細な説明は省略する。
これにより、チャンバ122において、チャンバ121で生成された複合体と、R3試薬とが混合される。ここで、R3試薬は、標識物質を含む。標識物質は、被検物質と特異的に結合する捕捉物質と、標識とを含む。たとえば、標識物質は、捕捉物質として抗体が用いられた標識抗体である。ステップS4において、チャンバ121で生成された複合体と、R3試薬とが混合され、攪拌処理が行われると、チャンバ121で生成された複合体と、R3試薬に含まれる標識抗体とが反応する。その結果、被検物質と、捕捉抗体と、磁性粒子と、標識抗体とが結合した複合体が生成される。
ステップS5において、制御部340は、チャンバ122内の複合体を、チャンバ122からチャンバ123へ移送する。これにより、チャンバ123において、チャンバ122で生成された複合体と、洗浄液とが混合される。ステップS5において、チャンバ122で生成された複合体と、洗浄液とが混合され、攪拌処理が行われると、チャンバ123内で複合体と未反応物質とが分離される。すなわち、チャンバ123では、洗浄により未反応物質が除去される。
ステップS6において、制御部340は、チャンバ123内の複合体を、チャンバ123からチャンバ124へ移送する。これにより、チャンバ124において、チャンバ122で生成された複合体と、洗浄液とが混合される。チャンバ124においても、洗浄により未反応物質が除去される。
ステップS7において、制御部340は、チャンバ124内の複合体を、チャンバ124からチャンバ125へ移送する。これにより、チャンバ125において、チャンバ122で生成された複合体と、洗浄液とが混合される。チャンバ125においても、洗浄により未反応物質が除去される。
ステップS8において、制御部340は、チャンバ125内の複合体を、チャンバ125からチャンバ126へ移送する。これにより、チャンバ126において、チャンバ122で生成された複合体と、R4試薬とが混合される。ここで、R4試薬は、チャンバ122で生成された複合体を分散させるための試薬である。R4試薬は、たとえば緩衝液である。ステップS8において、チャンバ122で生成された複合体と、R4試薬とが混合され、攪拌処理が行われると、チャンバ122で生成された複合体が分散される。
ステップS9において、制御部340は、R5試薬をチャンバ126に移送する。具体的には、制御部340は、回転駆動部321により容器10の位置合わせを行い、開栓部323を駆動して収容部112の封止体150を開栓する。制御部340は、回転駆動部321により容器10を回転させ、遠心力により、収容部112に収容されたR5試薬をチャンバ126に移送する。これにより、チャンバ126において、ステップS8で生成された混合液に、さらにR5試薬が混合される。
ここで、R5試薬は、複合体に結合された標識抗体との反応により光を生じる発光基質を含む発光試薬である。ステップS9において、ステップS8で生成された混合液と、追加で移送されたR5試薬とが混合され、攪拌処理が行われると、試料が調製される。この試料は、複合体に結合された標識物質と、発光基質とが反応することにより、化学発光する。
ステップS10において、制御部340は、回転駆動部321により、チャンバ126を光検出ユニット326の受光部の真上に位置付け、チャンバ126から生じる光を、光検出ユニット326により検出する。ステップS11において、制御部340は、光検出ユニット326により検出した光に基づいて、免疫に関する測定処理を行う。光検出ユニット326は、一定間隔でフォトンを計数し、カウント値を出力する。制御部340は、光検出ユニット326から出力されたカウント値と、ステップS2で取得した検量線77とに基づいて、被検物質の有無および量などを測定し、測定結果51を生成する。
測定結果51が得られると、制御部340は、ステップS12において、測定結果51に、第1識別情報31である容器IDと、測定時の測定実施日時とを関連付けて、測定結果データ50として内蔵記憶部341に記録する。また、制御部340は、通信部342により、測定結果データ50をサーバ600に送信する。
以上により、検体測定装置300の測定動作が完了する。図30に示したように、測定結果データ50が記録、送信されると、ユーザは、第2識別ラベル40に記録された第2識別情報41を利用して、端末500またはサーバ600から測定結果データ50を取得することが可能となる。
なお、上記測定動作において、化学発光とは、化学反応によるエネルギーを利用して発せられる光であり、たとえば、化学反応により分子が励起されて励起状態になり、そこから基底状態に戻る時に放出される光である。化学発光は、たとえば、酵素と基質との反応により生じさせたり、電気化学的刺激を標識物質に与えることにより生じさせたり、LOCI法(Luminescent Oxygen Channeling Immunoassay)に基づいて生じさせたり、生物発光に基づいて生じさせたりすることができる。第1実施形態では、いずれの化学発光が行われてもよい。所定波長の光が照射されると蛍光が励起される物質と被検物質とが結合して複合体が構成されてもよい。この場合、チャンバ126に光を照射するための光源が配置される。光検出器は、光源からの光によって複合体に結合した物質から励起された蛍光を検出する。
なお、磁性粒子としては、磁性を有する材料を基材として含み、通常の免疫測定に用いられる粒子であればよい。たとえば、基材としてFeおよび/またはFe、コバルト、ニッケル、フィライト、マグネタイトなどを用いた磁性粒子が利用できる。磁性粒子は、被検物質と結合するための結合物質がコーティングされていてもよいし、磁性粒子と被検物質とを結合させるための捕捉物質を介して被検物質と結合してもよい。捕捉物質は、磁性粒子および被検物質と相互に結合する抗原または抗体などである。
また、捕捉物質は、被検物質と特異的に結合すれば特に限定されない。たとえば、捕捉物質は、被検物質と抗原抗体反応により結合する。より具体的に、捕捉物質は抗体であるが、被検物質が抗体である場合、捕捉物質は、その抗体の抗原であってもよい。また、被検物質が核酸である場合、捕捉物質は、被検物質と相補的な核酸であってもよい。標識物質に含まれる標識としては、たとえば、酵素、蛍光物質、放射性同位元素などが挙げられる。酵素としては、アルカリホスファターゼ(ALP)、ペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、チロシナーゼ、酸性ホスファターゼなどが挙げられる。化学発光として、電気化学発光をする場合、標識としては、電気化学的刺激により発光する物質であれば特に限定されないが、たとえばルテニウム錯体が挙げられる。蛍光物質としては、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、グリーン蛍光タンパク質(GFP)、ルシフェリンなどが利用できる。放射性同位元素としては、125I、14C、32Pなどが利用できる。
また、標識が酵素である場合、酵素に対する発光基質は、用いる酵素に応じて適宜公知の発光基質を選択すればよい。たとえば、酵素としてアルカリホスファターゼを用いる場合の発光基質としては、CDP−Star(登録商標)、(4−クロロ−3−(メトキシスピロ[1,2−ジオキセタン−3,2’−(5’−クロロ)トリクシロ[3.3.1.13,7]デカン]−4−イル)フェニルリン酸2ナトリウム)、CSPD(登録商標)(3−(4−メトキシスピロ[1,2−ジオキセタン−3,2−(5’−クロロ)トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン]−4−イル)フェニルリン酸2ナトリウム)などの化学発光基質;p−ニトロフェニルホスフェート、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸(BCIP)、4−ニトロブルーテトラゾリウムクロリド(NBT)、ヨードニトロテトラゾリウム(INT)などの発光基質;4−メチルウムベリフェニル・ホスフェート(4MUP)などの蛍光基質;5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸(BCIP)、5−ブロモ−6−クロロ−インドリルリン酸2ナトリウム、p−ニトロフェニルリンなどの発色基質などが利用できる。
(検体測定装置の変形例)
図26および図27では、蓋302が開閉するタイプの検体測定装置300の例を示したが、図32では、検体測定装置300は、蓋302に代えて、配置部310を検体測定装置300の内外に移動させるローダ410を備える。ローダ410は、配置部310が設けられたトレイ411を含む。トレイ411は、検体測定装置300外の突出位置と、検体測定装置300内の測定位置とに移動する。突出位置では、トレイ411の配置部310に対して、ユーザが容器10を配置または取り出し可能となる。測定位置では、読取部330による第1識別ラベル30に記録された情報読取、および、測定部320により配置部310上の容器10に対する測定動作が実行可能となる。
(容器の変形例)
図24では、ディスク型の容器10を用いる例を示したが、図33では、ディスク型の容器10に代えて、矩形板状の容器10aが用いられる。その他の構成については、上記第1実施形態の具体的構成例と同様である。
配置部310の支持部材311には、容器10aに対応した矩形状の配置領域311aが設けられる。図33では、3つの配置領域311aが、円盤状の支持部材311の周方向に沿って設けられる構成例を示している。容器10aには、図24に示した容器10と同様の収容部、チャンバ、チャネルが設けられる。図24と同様に、容器10には、ユーザにより第1識別ラベル30が付与されるか、予め第1識別ラベル30を設けておくことができる。3つの配置領域311aに配置される容器10は、同一の測定項目の測定を行うものであってもよいし、互いに異なる測定項目の測定を行うものであってもよい。図33の例では、検体測定装置300は、最大3つの容器10に対して同時並行で、測定動作を行うことができる。
図34は、容器10bがウェルプレートである例を示す。その他の構成については、上記第1実施形態の具体的構成例と同様である。
容器10bは、検体を注入するための開口141、試薬を収容するための収容部11、チャンバ121〜126、およびチャネル170を備える。これらの収容部、チャンバが、板状部材に形成されたウェルにより構成される。チャネル170には封止体150が設けられている。容器10bは、図33と同様の配置部310に配置可能である。支持部材311の配置領域311aにセットされた状態で、収容部11とチャンバ121〜126とを接続するチャネル171が主として径方向に延び、チャネル171同士を繋ぐチャネル172が主として周方向に延びる。このため、容器10の回転と、磁石322aの径方向移動との組み合わせにより、磁性粒子と結合した被検物質を、それぞれのチャンバ121〜126に移動できる。
図35は、容器10cがキュベットなどの管状部材である例を示す。
図35の例では、容器10cは、管状の外側の収容部181と、外側の収容部181の内部に配置される管状の内側の収容部182との、入れ子構造になっている。外側の収容部181は、底部が塞がれ、上部が開口した管状容器であり、開口を介して、検体が注入される。内側の収容部182は、上下の両端が開口した管であり、上下の開口がそれぞれ封止体184によって塞がれている。封止された収容部182の内部には、予め試薬が収容されている。収容部182の上端部は、キャップ183に取り付け可能である。キャップ183は、収容部181の開口に取り付けられ、開口を塞ぐ。キャップ183の中央部には、収容部182の上部の封止体184を露出させる孔が設けられている。
測定部320が、開栓部323によってキャップ183の孔を介して上部の封止体184を押圧することにより、下部の封止体184が収容部182から取り外される。下部の封止体184は収容部181内に落下する。その結果、収容部182に収容された試薬と、収容部181に収容された検体とが、混合される。図35の例では、測定部320は、容器10cを機械的に振動させたり、時間的に変化する磁界を作用させる等により、収容部181内に収容された検体と試薬とを攪拌し、反応させる。測定部320は、反応の結果生じる発光、励起光の照射による蛍光、色または濁度の変化などを検出することにより、被検物質を検出する。
ユーザは、血液検体を収容部181に注入し、収容部182が取り付けられたキャップ183で蓋をすることにより、容器10cを組み立てる。ユーザは、容器10cを配置部310に配置する。そして、読取部330が第1識別ラベル30から情報読取を行う。制御部340が測定部320による測定を開始させる。図35の例では、第1識別ラベル30(図示省略)は、たとえば外側の収容部181の外周面に付与することができる。
(第2識別ラベルの変形例)
図36の例では、第2識別ラベル40は、第2識別情報41に加えて、容器10を用いた測定結果を管理するサーバ600にアクセスするための情報78を含む。サーバ600にアクセスするための情報78は、たとえば、インターネットなどのネットワーク上におけるサーバ600のURLまたはIPアドレスなどのアドレス情報を含む。ユーザが端末500を操作して、第2識別ラベル40からの情報読取を行うことにより、端末500が、第2識別情報41とサーバ600にアクセスするための情報78とを取得する。そのため、ユーザがサーバ600のURLを端末500に手入力することなく、第2識別ラベル40から読み取られた情報78により、端末500が直ちに測定結果を管理するサーバ600にアクセスできる。端末500は、第2識別情報41をサーバ600に送信して、第2識別情報41に関連付けられた第1識別情報31を含む測定結果データ50を要求する。端末500は、要求に対する応答として、第2識別情報41に対応した第1識別情報31を含む測定結果データ50を取得できる。
このように、図36の構成例では、サーバ600にアクセスするための情報78を第2識別ラベル40に記録しておくことにより、ユーザは、第2識別ラベル40からの情報読み取りを行うだけで、直ちにサーバ600にアクセスできる。そして、第1識別情報31に関連付けられた第2識別情報41を用いて、サーバ600に記録された測定結果データ50を特定して取得することができる。
なお、サーバ600にアクセスするための情報78としては、サーバ600のアドレス情報の他に、たとえばサーバ600に対する認証情報などを含んでもよい。サーバ600にアクセスするための情報78は、端末500がサーバ600にアクセスして第2識別情報41に関連付けられた第1識別情報31を含んだ測定結果データ50をサーバ600から取得するために必要な情報であればよく、アドレス情報および認証情報以外の情報を含んでもよい。
[第2実施形態]
次に、図37を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、上記第1実施形態の第1識別情報31と第2識別情報41とを備えた測定結果管理用のデータ構造の例を示す。なお、第2実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
第2実施形態では、上述の検体測定装置300と、測定結果の管理用のサーバ600と、被検者の情報を扱うためにユーザが利用する端末500とにより構成されるシステム700において、試薬キット100を使用して得られた測定結果データ50を管理するための測定結果管理用のデータ構造800について示す。なお、測定結果の管理用のサーバ600は、ユーザが管理運営する電子カルテシステムなどではなく、単に測定結果データ50を集積する汎用的な外部サービスである。サーバ600は、たとえば、PHR(パーソナルヘルスレコード)サービスの提供に用いられるサーバである。外部サービスとしてのサーバ600には、サーバ600が集積する測定結果データ50と、特定のユーザが管理する被検者情報とを関連付けたり、被検者情報を管理する端末と連携したりする機能がない。
図37の例では、検体測定装置300および端末500と、測定結果の管理用のサーバ600とは、ネットワーク710を介して接続されている。検体測定装置300と端末500とは、ネットワーク710を介して接続されてもよいし、USB接続その他の有線接続や、bluetoothなどの直接通信が可能な近距離無線通信などで、ネットワーク710を介さずに接続されていてもよい。端末500は、少なくとも、検体測定装置300およびサーバ600のいずれか一方と通信可能であればよい。
データ構造は、検体測定装置300による検体の測定に用いられる試薬キット100に付属する第1識別ラベル30に記録された第1識別情報31と、試薬キット100に付属する第2識別ラベル40に記録され第1識別情報31に関連付けられた第2識別情報41と、を含む。なお、第1識別ラベル30および第2識別ラベル40は容器10および収容体20のいずれかに添付されていてもよいし、容器10とともに収容体20内に収容されていてもよい。
容器10の使用時に、ユーザは、第1識別ラベル30を容器10に付与し、第1識別ラベル30が付与された容器10に検体を注入して検体測定装置300にセットする。また、ユーザは、第2識別ラベル40を、カルテ90などの被検者情報の記録物に添付する。
検体測定装置300は、ユーザにより容器10がセットされると、第1識別ラベル30から第1識別情報31を読み取り、容器10を用いて測定動作を実施する。検体測定装置300は、容器10を用いた検体の測定結果51に、第1識別ラベル30から読み取った第1識別情報31を関連付けた測定結果データ50を生成する。測定結果データ50は、少なくとも測定結果51の情報と第1識別情報31とを含む。検体測定装置300は、測定結果データ50を記憶するかまたは測定結果51を管理するサーバ600へ送信する。検体測定装置300は、測定結果データ50の記憶と、サーバ600への送信との両方を行ってもよい。測定結果データ50は、容器10を用いた検体測定が行われる度に生成され、蓄積記録される。蓄積記録される各々の測定結果データ50は、各々の第1識別情報31によって相互に識別される。
端末500は、検体が採取された被検者の情報を扱う。端末500は、たとえば公知のタブレット端末やスマートフォンなどの携帯情報端末、PCその他の専用情報端末などである。端末500は、カメラ、光学スキャナ、近距離無線通信を用いる読取部などにより、第2識別ラベル40から第2識別情報41を読み取る機能を有する。
端末500は、ユーザの操作により、カルテ90に添付された第2識別ラベル40から第2識別情報41を読み取る。端末500は、第2識別ラベル40から読み取った第2識別情報41に基づいて、検体測定装置300または測定結果51を管理するサーバ600の少なくとも一方に記憶され、第2識別情報41に関連付けられた第1識別情報31を含む測定結果データ50を特定して取得する。すなわち、端末500は、第2識別情報41を検体測定装置300またはサーバ600に送信して、第2識別情報41に関連付けられた第1識別情報31を含む測定結果データ50を要求する。端末500は、要求に対する応答として、第2識別情報41に一対一対応した第1識別情報31を含む測定結果データ50を取得する。この結果、第2識別ラベル40が付与されたカルテ90の被検者情報と、取得された測定結果データ50に含まれる測定結果51とが、関連付けられる。
第2実施形態では、このように、ユーザが第2識別ラベル40を、検体が採取された被検者を特定可能なカルテ90などの被検者情報の記録物に添付することによって、第2識別情報41および第1識別情報31に基づいて、被検者情報と、その被検者の測定結果51の情報とを関連付けることができる。また、ユーザが検体測定の度に被検者情報を検体測定装置に手入力する必要なく、測定結果51に付与される第1識別情報31と被検者情報に付与される第2識別情報41との関連付けを確実に行える。測定結果51を確認する場合にも、第2識別情報41を用いることで、第2識別情報41に関連付けられた第1識別情報31を有する測定結果51を手入力なしで確認できる。以上の結果、統合的な管理システムを用いなくても、誤入力を抑制して、簡単に測定結果51を被検者情報に関連付けられるようにすることができる。
図37の構成例では、第1識別情報31および第2識別情報41の少なくとも一方は、容器10を識別するための情報71を含む。容器10を識別するための情報71は、上記の通り、容器10の容器IDなどである。たとえば、第1識別情報31および第2識別情報41が、共に、容器10の容器IDを共通して含んでいる。端末500は、測定結果データ50に含まれる第1識別情報31または第2識別情報41から、測定結果51の生成に使用された容器10の情報を取得する。これにより、第1識別情報31によって測定結果51と被検者情報とを関連付けるだけでなく、容器10を識別するための情報71によって、測定結果51の生成に使用された容器10を特定し、個々の容器10とその測定結果51とを管理することができる。
図38の例では、第1識別情報31は、容器10が収容する試薬の情報720を含む。試薬の情報は、上記の通り、たとえば試薬のロット番号である。
検体測定装置300は、容器10が収容する試薬の情報720に基づいて、試薬を用いた検体の測定結果を測定するための検量線77の情報を、試薬情報を管理するサーバ650から取得する。なお、図38では、図示の便宜上、測定結果データ50を管理するサーバ600と、試薬情報を管理するサーバ650とをまとめて図示しているが、これらの試薬情報を管理するサーバ650と測定結果データ50を管理するサーバ600とは、別個独立したサーバであってもよい。
検体測定装置300は、第1識別ラベル30から第1識別情報31とともに試薬の情報720を読み取り、容器10を用いて測定動作を実施する。検体測定装置300は、試薬の情報720をサーバ650に送信して、試薬の情報720に対応する検量線77の送信を要求し、要求に対する応答として、検量線77の情報を取得する。検体測定装置300は、取得した検量線77を用いて、測定結果の測定を行う。
このように、図38の構成では、容器10が収容する試薬の情報720に基づいて検量線77の情報を特定して、試薬情報を管理するサーバ650から取得できる。その結果、測定に際して検量線を作製することなく適切な測定結果を得ることができる。また、検量線77は、試薬の製造後の経過期間等によっても僅かに変化しうるので、試薬情報を管理するサーバ650から検量線77を取得する構成では、ネットワーク710を通じて検量線77の情報を更新することもできるので、測定の高精度化を図ることができる。
図39の構成例では、第1識別ラベル30が測定結果51を暗号化するための暗号化鍵731を含み、第2識別ラベル40が暗号化された測定結果51を復号するための復号化鍵732を含む。暗号化鍵731は、たとえば公開鍵暗号方式の公開鍵であり、復号化鍵732は、公開鍵により暗号化された情報を復号する秘密鍵であってよい。
検体測定装置300は、測定結果データ50を生成する際、第1識別ラベル30から読み取った暗号化鍵731を用いて測定結果51を暗号化する。測定結果データ50には、第1識別情報31と、暗号化された測定結果51とが含まれる。これにより、測定結果51が暗号化され、復号化鍵732がなければ読み取りできない状態となる。
端末500は、第2識別ラベル40から読み取った第2識別情報41に基づいて、第2識別情報41に関連付けられた第1識別情報31を含む測定結果データ50を特定して取得する。そして、端末500は、第2識別ラベル40から読み取った復号化鍵732を用いて、暗号化された測定結果51を復号する。その結果、端末500で、測定結果51が閲覧可能となる。第2識別ラベル40は、被検者のカルテ90に付与されてユーザにより管理されるため、ユーザのみにより管理することができる。その結果、測定結果データ50がネットワーク710を介して送受信される場合でも、第三者による読み取りを防ぐことができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
10、10a、10b、10c:容器、11:収容部、20:収容体、21:開封位置、30:第1識別ラベル、31:第1識別情報、40:第2識別ラベル、41:第2識別情報、42:記入領域、50:測定結果データ、51:測定結果、61:バーコード、62:多次元コード、63:RFタグ、71:容器を識別するための情報、72:測定に関する情報、74:第3識別情報、75a:開封前であることを示す情報、75b:開封済みであることを示す情報、76:容器の品質に関する情報、77:検量線、78:サーバにアクセスするための情報、80:第3識別ラベル、100:試薬キット、111:収容部、112:収容部、300:検体測定装置、500:端末、600:サーバ、650:サーバ、720:容器が収容する試薬の情報、800:データ構造

Claims (20)

  1. 試薬を収容し、検体測定装置による検体の測定に用いられる容器と、
    前記容器を収容する収容体と、
    温度履歴および湿度履歴の情報を少なくとも一つを含む品質識別ラベルと、を備える、試薬キット。
  2. 前記品質識別ラベルは、感熱性の非可逆材料により構成された示温ラベル領域を含み、
    前記示温ラベル領域は、前記温度履歴の情報として色情報を含む、請求項1に記載の試薬キット。
  3. 前記示温ラベル領域は、変色温度の異なる複数の感熱領域を含む、請求項2に記載の試薬キット。
  4. 前記品質識別ラベルは、感湿性の非可逆材料により構成された示湿ラベル領域を含み、
    前記示湿ラベル領域は、前記湿度履歴の情報として色情報を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の試薬キット。
  5. 前記示湿ラベル領域は、変色湿度の異なる複数の感湿領域を含む、請求項4に記載の試薬キット。
  6. 前記品質識別ラベルは、前記温度履歴および前記湿度履歴の両方の情報を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の試薬キット。
  7. 前記品質識別ラベルは、前記収容体に設けられている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の試薬キット。
  8. 前記品質識別ラベルは、前記収容体の開封により前記収容体から分離されるように設けられている、請求項7に記載の試薬キット。
  9. 前記収容体は、開封位置が規定されており、
    前記品質識別ラベルは、前記開封位置に重複するように添付されている、請求項8に記載の試薬キット。
  10. 前記品質識別ラベルは、機械読取可能に構成され、前記容器を識別するための情報をさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の試薬キット。
  11. 前記品質識別ラベルは、機械読取可能に構成され、検量線をさらに含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の試薬キット。
  12. 前記品質識別ラベルは、情報を記入するための記入領域を有している、請求項1〜11のいずれか1項に記載の試薬キット。
  13. 機械読取可能に構成され、前記容器を識別するための情報を含む識別ラベルをさらに備える、請求項1〜12のいずれか1項に記載の試薬キット。
  14. 前記識別ラベルは、前記収容体の開封により前記収容体から分離可能となるように前記収容体に設けられている、請求項13に記載の試薬キット。
  15. 前記識別ラベルは、前記収容体の開封により前記識別ラベルが前記収容体から露出するように設けられている、請求項14に記載の試薬キット。
  16. 前記品質識別ラベルは、開封前であることを示す情報を含み、
    前記識別ラベルは、開封済みであることを示す情報を含む、請求項13〜15のいずれか1項に記載の試薬キット。
  17. 前記品質識別ラベルは、機械読み取り可能に構成され、前記識別ラベルと共通の、前記容器を識別するための情報を含む、請求項13〜16のいずれか1項に記載の試薬キット。
  18. 前記品質識別ラベルは、情報を記入するための記入領域を有し、
    前記識別ラベルは、前記品質識別ラベルの記入領域に記入された内容が前記識別ラベルに転写されるように構成されている、請求項13〜17のいずれか1項に記載の試薬キット。
  19. 前記収容体は袋である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の試薬キット。
  20. 前記容器は、カートリッジ、ウェルプレート、および管状容器のいずれかである、請求項1〜19のいずれか1項に記載の試薬キット。
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