JP2019099998A - 床構造及びその製造方法 - Google Patents

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一真 釘宮
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【課題】エアロゲルを含む断熱材を備え、かつ歩行する人が強固な感触を感じることができる床構造を提供する。【解決手段】床構造1は、建物の床に設置されている。床構造1は、硬化性材料の硬化物3と、硬化物3中に分散したエアロゲル4とを含む主層2を備える。主層2は、硬化物3の一部と前記エアロゲル4とを含有する断熱層5を備える。主層2は、断熱層5の上方にあり、硬化物3の一部以外の残部を含有しエアロゲル4を含有しない表面層6を更に備える。断熱層5と表面層6とは一体化している。【選択図】図1

Description

本発明は、一般に床構造及びその製造方法に関し、詳細には建物の床に設置されている床構造及びその製造方法に関する。
近年、古民家などの歴史的建築物の保存及び活用が活発になっている。このような歴史的建築物は、断熱性が低く、特に土間などの床は冬期には非常に冷たくなってしまう。このことが、歴史的建築物の活用の妨げになることがある。
床の断熱性を向上する技術として、特許文献1には、エアロゲルを含む断熱材を備える断熱パネルを床パネルとして使用することが開示されている。この場合、エアロゲルによって断熱材に低い熱伝導率が付与され、そのため床の断熱性向上が期待できる。
特開2015−52210号公報
しかし、特に歴史的建築物の土間などにおける床は強固な感触を有するのに対し、エアロゲルを含む断熱材は一般に柔軟性が高い。このため、土間などの床に床パネルを設置した場合、床を歩行する人は、床から強固な感触を感じず、違和感を感じることがある。このことは、歴史的建築物特有の趣を損ねることになりかねない。
本発明は、エアロゲルを含む断熱層を備え、かつ歩行する人が強固な感触を感じることができる床構造及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る床構造は、建物の床に設置されている。前記床構造は、硬化性材料の硬化物と、前記硬化物中に分散したエアロゲルとを含む主層を備える。前記主層は、前記硬化物の一部と前記エアロゲルとを含有する断熱層を備える。前記主層は、前記断熱層の上方にあり、前記硬化物の前記一部以外の残部を含有し前記エアロゲルを含有しない表面層を更に備える。前記断熱層と前記表面層とは一体化している。
本発明の一態様に係る床構造の製造方法では、硬化性材料とエアロゲルとを準備する。建物の床に、前記硬化性材料の一部と前記エアロゲルとを含有する第一層を作製する。前記第一層が硬化する前に、前記第一層の上に重ねて、前記硬化性材料の前記一部以外の残部を含有しかつ前記エアロゲルを含有しない第二層を作製する。前記第一層と前記第二層とを硬化させる。
本発明の一態様によれば、エアロゲルを含む断熱層を備え、床に断熱性を付与でき、かつ床を歩行する人が強固な感触を感じることができる床構造及びその製造方法を提供できる。
図1A、図1B、図1C及び図1Dは、本発明の一実施形態に係る床構造の製造工程の概略を示す断面図である。 図2は、同上の床構造の製造工程の概略を示す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態について、図1A、図1B、図1C、図1D及び図2を参照して、説明する。
本実施形態に係る床構造1は、建物の床に設置されている。図1Dに示すように、床構造1は、硬化性材料の硬化物3と、硬化物3中に分散したエアロゲル4とを含む主層2を備える。主層2は、硬化物3の一部とエアロゲル4とを含有する断熱層5を備える。前記主層2は、前記断熱層5の上方にあり、前記硬化物3の前記一部以外の残部を含有し前記エアロゲル4を含有しない表面層6を更に備える。前記断熱層5と前記表面層6とは一体化している。
床構造1は、枠体7を更に備えてもよい。枠体7は、上方に開口する複数の充填室8を有する。断熱層5は、複数の充填室8の各々に充填されている断熱部9を含む。
本発明の一態様に係る床構造1の製造方法では、硬化性材料とエアロゲル4とを準備する。図1Bに示すように、建物の床に、硬化性材料の一部とエアロゲル4とを含有する第一層10を作製する。第一層10が硬化する前に、図1Cに示すように、第一層10の上に重ねて、硬化性材料の一部以外の残部を含有しかつエアロゲル4を含有しない第二層11を作製する。図1Dに示すように、第一層10と第二層11とを硬化させる。これにより、第一層10の硬化物からなる断熱層5と、第二層11の硬化物からなる表面層6とを備える、主層2を作製する。
本実施形態によれば、エアロゲル4を含む断熱層5を備え、床に断熱性を付与でき、かつ床を歩行する人が強固な感触を感じることができる床構造1及びその製造方法を提供できる。
なお、床に強固な感触を感じるとは、例えば人が床を歩行する際に、地面上を歩行する場合と同様の感触を感じることである。具体的には、例えば人が床を歩行する際に床が沈み込まないように感じること、又は人が床を歩行する際に床が足にかかる衝撃を和らげないように感じることである。
断熱層5の上下方向の熱伝導率は0.1W/mK以下であることが好ましい。この場合、床構造1は、床に特に高い断熱性を付与できる。
床構造1の上面の10mm×10mmの寸法の領域に下方へ向けた荷重が負荷された場合の床構造1の圧縮強度は15MPa以上であることが好ましい。この場合、床を歩行する人が、床に特に強固な感触を感じることができる。
床構造1の上面の、10mm×10mmの寸法を有する領域に、1.47kNの荷重が負荷された場合の、床構造1の上面の下方への変位量は、1mm以下であることが好ましい。なお、床構造1が、後述するように上方に開口する複数の充填室8を有する枠体7を備える場合、領域は、複数の充填室8のうち一つの充填室8の中心の上方に位置する中心を有する。この場合、床を歩行する人が足で床構造1に荷重をかけたときの、床構造1の沈み込みを抑制できる。そのため、床を歩行する人は、より強固な感触を感じることができる。
本実施形態について、更に詳細に説明する。
床構造1は、建物の床に設置されている。より具体的には、例えば床構造1は、建物内における床下地13上に設置される。床下地13は、例えば土間コンクリート、床スラブ、又は地面である。この場合、床下地13は、床構造1を強固に支えることで、床構造1に下方へ向けた荷重がかけられる場合の、床構造1の下方への変位量を特に小さくできる。
主層2は、上述のとおり、硬化性材料の硬化物3と、この硬化物3に分散しているエアロゲル4とを含有する。主層2がエアロゲル4を含有することで、床構造1は高い断熱性を有することができる。さらに、主層2が硬化性材料の硬化物3を含有することで、主層2は、エアロゲル4を含有するにもかかわらず、高い剛性を有することができる。さらに、床構造1に下方へ向けた荷重がかけられる場合の、床構造1の下方への変位量を小さくできる。
硬化性材料は、例えば水硬性無機材料及び水性樹脂からなる群から選択される少なくとも一種の材料を含有する。この場合、硬化性材料の硬化物3は、床構造1の剛性を特に高めることができる。
水硬性無機材料は、例えばセメントを含有する。セメントは、例えばポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント及びアルミナセメントからなる群から選択される少なくとも一種の材料を含有する。水硬性無機材料は、例えば更に水を含有する。水硬性無機材料は、更に砂などの細骨材を含有してもよい。水硬性無機材料は、更に砂利などの粗骨材を含有してもよい。なお、主としてセメントと水を含有する水硬性無機材料は、一般にセメントペーストと呼ばれる。主としてセメントと水と細骨材を含有する水硬性無機材料は、一般にモルタルと呼ばれる。主としてセメントと水と細骨材と粗骨材とを含有する水硬性無機材料は、一般にコンクリートと呼ばれる。すなわち、水硬性無機材料は、例えばセメントペースト、モルタル又はコンクリートである。水硬性無機材料は、一般にグラウト材と呼ばれる材料を含んでもよい。
硬化性材料が水性樹脂を含有する場合、硬化性材料は例えば水性エポキシ樹脂又は水性シリル化ウレタン樹脂を含有する。水性エポキシ樹脂の例は、コニシ株式会社製の樹脂モルタル用エポキシ樹脂である商品名ボンドE−206を含む。水性シリル化ウレタン樹脂の例は、コニシ株式会社製の商品名アクアリンカーSU500を含む。
エアロゲル4とは、ゲル中に含まれる溶媒を気体に置換して得られる多孔質体である。エアロゲル4は、キセロゲルを含んでもよい。エアロゲル4は、例えばシリカエアロゲル、カーボンエアロゲル及びアルミナエアロゲルからなる群から選択される一種以上の材料を含有する。特にエアロゲル4が、シリカエアロゲルを含有することが好ましい。エアロゲル4は、例えば超臨界乾燥法、常圧乾燥法などの、公知の製造方法で製造される。
エアロゲル4は、粒子状であることが好ましい。エアロゲル4の粒子の形状は、特に限定されず、種々の形状であってよい。例えば粒子が、角張った岩石状といった不定形の形状を有してもよい。粒子が、球状、ラグビーボール状、パネル状、フレーク状、繊維状といった形状を有してもよい。エアロゲル4の粒子の平均粒径は、500μm以上であることが好ましい。この平均粒径は、500μm以上5mm以下であればより好ましく、500μm以上1.5mm以下であれば、更に好ましい。また、エアロゲル4の粒子の長径が、50nm以上10mm以下であることが好ましく、100μm以上2mm未満であれば更に好ましい。なお、主層2中のエアロゲル4の粒子の平均粒径は、主層2のX線CT測定によって得られるエアロゲル4の粒子の断面積から算出される真円換算の直径の、算術平均値である。
上述のとおり、主層2は、断熱層5と、断熱層5の上に重なる表面層6とを備える。断熱層5は、主層2に含まれる硬化性材料の硬化物3のうちの一部と、エアロゲル4とを含有する。主層2は、主としてこの断熱層5によって、高い断熱性を有する。断熱材5の体積全体に対するエアロゲルの体積の百分率は、50体積%以上95体積%以下であることが好ましい。なお、エアロゲルの体積は、断熱材5中のエアロゲルの粒子の総体積(真の体積)である。エアロゲルの体積の百分率の値は、断熱材5を切断した場合の断面の面積に対するこの断面に現れるエアロゲルの粒子の断面の総面積の百分率の値と一致する。
エアロゲル4の量が50体積%以上であることは、床構造1の低熱伝導率化に特に寄与できる。また、エアロゲル4の量が95体積%以下であることは、断熱層5の剛性向上に特に寄与でき、このため床を歩行する人が強固な感触を感じることに特に寄与できる。エアロゲル4の量が70体積%以上であれば、より好ましい。また、エアロゲル4の量が90体積%以下であることも、より好ましい。
表面層6は、主層2に含まれる硬化性材料の硬化物3のうち、断熱層5に含まれる一部を除く残部を含有し、エアロゲル4を含有しない。表面層6はエアロゲル4を含有しないことで、断熱層5に比べて高い剛性を有することができる。この表面層6が断熱層5の上に重なっていることで、床構造1は特に高い剛性を有することができる。さらに、床構造1に下方へ向けた荷重がかけられる場合の、床構造1の下方への変位量を特に小さくできる。
なお、図1B、図1C及び図1Dは、エアロゲル4の分布を説明するためにエアロゲル4の粒子の寸法を実際よりも極端に大きく表している。
上述のとおり、主層2において、断熱層5と表面層6とは一体化している。一体化しているとは、断熱層5と表面層6との間に、エアロゲル4の分布が不連続であることを除けば明確な界面が認められないことを意味する。このため、床構造1は特に高い剛性を有することができる。さらに、床構造1に下方へ向けた荷重がかけられる場合の、床構造1の下方への変位量を特に小さくできる。
断熱層5は、硬化性材料の一部とエアロゲル4とを含有する第一層10の硬化物であり、表面層6は、第一層10が硬化してない状態で第一層10の上に形成された、硬化性材料の一部を除く残部を含む第二層11の硬化物であることが好ましい。この場合、断熱層5と表面層6との間に明確な界面が存在しないにも拘わらず、断熱層5ではエアロゲル4がほぼ均一に分散し、表面層6ではエアロゲル4が分散していないという、エアロゲル4の分散の極端な偏りを生じさせることができる。このため、断熱層5において床構造1の断熱性を効率良く高め、かつ表面層6において床構造1の剛性を効率良く高めることができる。
なお、上記の方法で断熱層5及び表面層6を作製すると、上記のとおり主層2には特有のエアロゲル4の分布の偏りが生じるため、上記の方法は主層2の構造又は特性を規定する。しかし、上記の方法によって達成された特有のエアロゲル4の分布の偏りを、定量化するなどして文言で厳密に特定することは、非常に困難である。仮に特定できるとしても、そのためには、膨大な試験を行ってその結果を分析する必要がある。このため、断熱層5及び表面層6の上記の作製方法に起因する主層2の構造又は特性を文言上特定することは、不可能であり又は実際的ではない。
上述のとおり、床構造1は、上方に開口する複数の充填室8を有する枠体7を更に備えてもよい。床構造1が枠体7を備える場合、断熱層5は、複数の充填室8の各々に充填されている断熱部9を含む。すなわち、断熱層5は、複数の断熱部9に分割されている。床構造1が枠体7を備えると、枠体7が表面層6を支えることができる。このため、床構造1は特に高い剛性を有することができる。さらに、床構造1に下方へ向けた荷重がかけられる場合の、床構造1の下方への変位量を特に小さくできる。
枠体7の材質及び形状には、制限はない。枠体7によって仕切られた充填室8の長径は、910mm以下であることが好ましい。充填室8の長径とは、充填室8を上方から見た場合の充填室8の最も長い箇所の寸法であり、充填室8が上方から見て四角形であれば、四角形の対角線の寸法である。充填室8の長径が910mm以下であれば、床構造1に下方へ向けた荷重がかけられる場合の、床構造1の下方への変位量を特に小さくできる。
枠体7は、例えば水平面と平行な長さを有する仕切り材12を組み合わせて構成される。仕切り材12は、例えば角材又は板材である。仕切り材12は、例えば木材、金属、又は合成樹脂から作製される。枠体7が仕切り材12から構成されると、枠体7が表面層6を強固に支えることができるため、床を歩行する人は、より強固な感触を感じることができる。仕切り材12の長さ方向と直交する断面の寸法は、例えば幅5mm以上20mm以下、高さ10mm以上150mm以下である。枠体7が仕切り材12を組み合わせて構成される場合、枠体7は、例えば上方から見て格子状の形状を有し、枠体7で仕切られた複数の充填室8の各々は、上方から見て四角形の形状を有する。枠体7が仕切り材12を組み合わせて構成される場合、充填室8の長径は、50mm以上910mm以下であることが好ましく、100mm以上700mm以下であれば更に好ましい。
枠体7は、シート材を組み合わせて構成されてもよい。この場合、シート材は、シート材が水平面と直交するように配置される。シート材は、例えば紙、金属シート、又は合成樹脂シートである。シート材を組み合わせて枠体7が構成される場合、充填室8を種々の形状に形成することが容易である。例えば充填室8を上方から見て四角形、三角形又は六角形に形成することが容易である。枠体7がシート材を組み合わせて構成される場合、充填室8の長径は、10mm以上50mm以下であることが好ましく、20mm以上40mm以下であれば更に好ましい。
枠体7は、例えば床下地13上に直接設置される。この場合、充填室8の底面は床下地13の上面で構成される。床下地13上に板材を設置し、この板材上に枠体7を設置してもよい。この場合、充填室8の底面は板材の上面で構成される。板材は、例えば木材、金属、合成樹脂又はセメントから作製される。
箱状部材を床下地13上に複数個敷き詰めることで、床下地13上に板材と枠体7とを設置してもよい。箱状部材は、例えば上方から見て四角形の底板と、底板の四つの辺の各々から上方に突出する側板とを有し、箱状部材の上面は箱状部材の内部空間に通じる開口を有する。この箱状部材を床下地13上に複数個敷き詰めると、箱状部材の底板で板材が構成され、箱状部材の側板で枠体7が構成され、箱状部材の内部空間で充填室8が構成される。この場合、板材及び枠体7を床下地13上に容易に設置できる。箱状部材は、例えば木材、金属、合成樹脂又はセメントを含有する水硬性無機材料から作製される。
床構造1の製造方法について説明する。
まず、硬化性材料とエアロゲル4とを準備する。床構造1が枠体7を備える場合には、枠体7を作製するための材料も準備する。
建物の床に、硬化性材料の一部とエアロゲル4とを含有する第一層10を作製する。そのために、例えば硬化性材料のうちの一部とエアロゲル4とを混合して、混合物を調製する。この混合物を床下地13上に配置することで、第一層10を作製する。床構造1が枠体7を備える場合には、図1Aに示すように、まず床下地13上に枠体7を設置してから、図1B及び図2に示すように、枠体7における充填室8に混合物を充填することで、第一層10を作製する。
第一層10が硬化する前に、図1Cに示すように、枠体7及び第一層10の上に重ねて、硬化性材料のうち第一層10に含まれる一部以外の残部を含有しかつエアロゲル4を含有しない第二層11を作製する。そのために、例えば第一層10の上に、硬化性材料の残部を配置して、第二層11を作製する。なお、第二層11を第一層10の上に配置する際、第一層10が完全に硬化してないならば、第一層10の硬化がある程度進行していてもよい。
続いて、第一層10と第二層11とを硬化させる。このとき、硬化性材料の特性に応じた方法で、第一層10及び第二層11を硬化させればよい。これにより、第一層10の硬化物からなる断熱層5と、第二層11の硬化物からなる表面層6とからなる主層2を作製できる。これにより、床構造1が得られる。この方法で作製された主層2には、上述のとおり、断熱層5と表面層6との間に明確な界面が存在しないにも拘わらず、断熱層5ではエアロゲル4がほぼ均一に分散し、表面層6ではエアロゲル4が分散していないという、エアロゲル4の分散の偏りが生じる。
表面層6の上面には、必要に応じて塗膜が設けられていてもよい。特に表面層6の上面に、石、砂といった自然素材のような質感を有する塗膜が設けられていると、床構造1が歴史的建築物に設けられている場合に、床構造1が歴史的建築物特有の趣を損ねにくくなる。
上述のとおり、本実施形態に係る床構造1における断熱層5の上下方向の熱伝導率は0.1W/mK以下であることが好ましい。断熱層5の熱伝導率は、上記の説明の範囲内において、例えば断熱層5中のエアロゲル量の調整、硬化性材料の材質の選択などによって、制御できる。断熱層5の上下方向の熱伝導率は0.07W/mK以下であれば、より好ましい。床構造1の熱伝導率は低いほど好ましいが、実際上は0.02W/mK以上である。
上述のとおり、本実施形態に係る床構造1の上面の10mm×10mmの寸法の領域に下方へ向けた荷重が負荷された場合の床構造1の圧縮強度は15MPa以上であることが好ましい。この圧縮強度は、上記の説明の範囲内において、硬化性材料の選択、表面層6の厚みの選択、断熱層5中のエアロゲル4の量の調整、充填室8の長径の調整、枠体7の材質及び寸法の選択などによって、制御できる。床構造1の圧縮強度は18MPa以上であれば、より好ましい。床構造1の圧縮強度は高いほど好ましいが、実際上は100MPa以下である。
上述のとおり、本実施形態に係る床構造1の上面の領域に下方へ向けた荷重が負荷された場合の、床構造1の上面の下方への変位量は、1mm以下であることが好ましい。床構造1の上面の下方への変位量とは、床構造1の上面に下方へ向けた荷重が掛けられていない状態を基準とした、床構造1の上面における、荷重がかけられた箇所の、下方への変位量である。この変位量は、硬化性材料の選択、表面層6の厚みの選択、断熱層5中のエアロゲル4の量の調整、充填室8の長径の調整、枠体7の材質及び寸法の選択などによって、制御できる。床構造1の下方への変位量は0.7mm以下であれば、より好ましい。床構造1の下方への変位量は小さいほど好ましいが、実際上は0.1mm以上である。
1 床構造
2 主層
3 硬化物
4 エアロゲル
5 断熱層
6 表面層
7 枠体
8 充填室
9 断熱部
10 第一層
11 第二層

Claims (6)

  1. 建物の床に設置されている床構造であり、
    硬化性材料の硬化物と、前記硬化物中に分散したエアロゲルとを含む主層を備え、
    前記主層は、前記硬化物の一部と前記エアロゲルとを含有する断熱層と、前記断熱層の上方にあり、前記硬化物の前記一部以外の残部を含有し前記エアロゲルを含有しない表面層とを備え、
    前記断熱層と前記表面層とが一体化している、
    床構造。
  2. 前記硬化性材料は、水硬性無機材料及び水性樹脂からなる群から選択される少なくとも一種の材料を含有する、
    請求項1に記載の床構造。
  3. 枠体を更に備え、
    前記枠体は、上方に開口する複数の充填室を有し、
    前記断熱層は、前記複数の充填室の各々に充填されている断熱部を含む、
    請求項1又は2に記載の床構造。
  4. 前記断熱層は、前記硬化性材料の一部と前記エアロゲルとを含有する第一層の硬化物であり、
    前記表面層は、前記第一層が硬化してない状態で前記第一層の上に形成された、前記硬化性材料の前記一部を除く残部を含む第二層の硬化物である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の床構造。
  5. 前記主層は、土間コンクリート上、床スラブ上、又は地面上に設置されている、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の床構造。
  6. 硬化性材料とエアロゲルとを準備し、
    建物の床に、前記硬化性材料の一部と前記エアロゲルとを含有する第一層を作製し、
    前記第一層が硬化する前に、前記第一層の上に重ねて、前記硬化性材料の前記一部を除く残部を含有しかつ前記エアロゲルを含有しない第二層を作製し、
    前記第一層と前記第二層とを硬化させる、
    床構造の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021008219A (ja) * 2019-07-02 2021-01-28 Thk株式会社 客室内における座席配列の変更構造

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