JPH09287217A - 高遮音特性を有するプレキャストコンクリート板 - Google Patents

高遮音特性を有するプレキャストコンクリート板

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JPH09287217A
JPH09287217A JP8122681A JP12268196A JPH09287217A JP H09287217 A JPH09287217 A JP H09287217A JP 8122681 A JP8122681 A JP 8122681A JP 12268196 A JP12268196 A JP 12268196A JP H09287217 A JPH09287217 A JP H09287217A
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JP
Japan
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cavity
concrete plate
precast concrete
foam
axial direction
Prior art date
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Pending
Application number
JP8122681A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Yoshida
實 吉田
Masahiro Hiraike
正博 平池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MIYOUJIYOU CEMENT KK
Obayashi Corp
Original Assignee
MIYOUJIYOU CEMENT KK
Obayashi Corp
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Publication date
Application filed by MIYOUJIYOU CEMENT KK, Obayashi Corp filed Critical MIYOUJIYOU CEMENT KK
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Publication of JPH09287217A publication Critical patent/JPH09287217A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレキャストコンクリート板自体の重量の増
加は殆どなく、かつ床衝撃音に対する遮断特性の高いも
のを市場に提供する。 【解決手段】 プレキャストコンクリート板10には長
さ方向に数本の空洞部13が設けてある。この空胴部1
3内には合成樹脂製の発泡粒子群がバインダーによって
結合されてた発泡体15が形成してある。このように床
衝撃音の遮断特性を高めた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は長さ方向に数本の
空胴のあるプレキャストコンクリート板に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来この種の技術は特開昭53−141
319号及び特公平2−14500号の各公報に見られ
る様に、プレキャストされたプレストレストコンクリー
ト板には軸方向にプレストレスを導入している鉄筋とこ
の鉄筋間にそれぞれ長さ方向に断面円形乃至長円の空胴
が数本形成されたものが知られており、このプレストレ
ストコンクリート板は通常合成床材のスラブとして使用
されている。この公知のプレストレストコンクリート板
は強度に優れ、空胴があるため軽量であるため、広く使
用されている。ところが、前記空胴は他のボイド板など
と同様に床衝撃音の遮断には今一歩の感があり、その対
策として、前記プレストレストコンクリート板の上面に
現場打ちするコンクリート層の厚みを増加させるなどの
方策が一部で計られているが、建造物全体の重量の増加
となり、それに伴う柱や梁の強度を増加させなければな
らず、建築物全体のコストの増大となり、不経済であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は前記プレキ
ャストコンクリート板自体の重量の増加はほんの数%の
範囲に納まり、しかも充分な床衝撃音の遮断特性を有す
るプレキャストコンクリート板を市場に提供することで
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記の課題を達成するた
めに、この発明は中空プレストレストコンクリート板の
軸方向に設けられている数本の空胴部に合成樹脂発泡体
がそれぞれ充填してあることを特徴とする高遮音特性を
有するプレキャストコンクリート板とする。
【0005】また前記の課題を達成するために、この発
明の高遮音特性を有するプレキャストコンクリート板の
前記合成樹脂発泡体は粒径が3乃至5mmの発泡粒子が
モルタル、合成樹脂接着剤の内の少なくとも一種のバイ
ンダーで相互に且つ、空胴内壁と一体化してあることを
特徴とすることが好ましい。
【0006】また前記の課題を達成するために、この発
明の高遮音特性を有するプレキャストコンクリート板の
前記発泡体は前記空胴内でそれぞれ発泡させて、空胴内
に充満させたものであることを特徴とする場合もある。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1 請求項1または請求項2記載の発明の実施の形態であ
り、図1に示すものであって、10はプレキャストされ
たプレストレストコンクリート板であり、通常軸方向に
鉄筋11が数本特に下面16となる側のみ、若しくは下
面16側に多く沿って設けてあり、各鉄筋11の間には
軸方向に貫通した空胴13が数本設けてあり、前記各鉄
筋11により、コンクリート板は長さ方向に圧縮プレス
トレスが与えられている。また前記上面12にはこの上
に現場打ちされるコンクリート層との結合力を増大させ
るため、幅方向、長さ方向の直線溝その他波形溝などの
適宜形状の凹凸14が形成してある。
【0008】特にこの実施の形態においては、前記の各
空胴13内に一端より他端までホースを挿入し、このホ
ースを利用して、粒径が3mm乃至5mm発泡率が50
%乃至98%の発泡スチロール粒子群とセメントモルタ
ル、合成樹脂接着剤のうちの少なくとも一種のバインダ
ーと適量の水との混練物を供給し、前記ホースを徐々に
後退させて、粒々が相互接触して密になるよう充填して
前記空胴内壁と発泡スチロール粒子群及び、前記発泡ス
チロール粒子群同士を前記バインダーを固化させた発泡
体15が一体化してある。バインダーは常温硬化型の合
成樹脂製の接着剤であってもよい。
【0009】実施の形態2 請求項1または請求項3記載の発明の実施の形態であ
り、図1に示すものであって、実施の形態1と異なると
ころは、発泡体が粒子でなく、発泡剤含有のポリウレタ
ン樹脂を前記空胴13内に前記同様にホースによって空
胴の一端から適量供給し、順次発泡させながら前記ホー
スを後退させて、空胴内に発泡ポリウレタン樹脂を充満
させたのである。前記発泡により空胴13に内圧がかか
らないように予め発泡剤含有のポリウレタン樹脂の供給
量を算出して、此れに基づいて供給する。
【0010】実施の形態の作用 これらこの発明の実施の形態のプレストレストコンクリ
ート板の使用方法、施工法は従来と全く同様に施工す
る。この発明の実施形態のものは、従来の空胴プレスト
レストコンクリート板に対し、重量の増加は僅か5乃至
10%であり、床衝撃音に対する遮音効果は従来の現場
打ちコンクリート層を20乃至40%増加させたもの、
或いは全く空胴部分の無いものに匹敵する。
【0011】
【実施例】幅1.2m、厚さ200mm、板長さ9mと
し、実施の形態1の通り空胴13に発泡率60%の発泡
スチロール粒子をセメントモルタル及び合成樹脂接着剤
をバインダーとして、充填したものとした。
【0012】
【発明の効果】この実施例のプレストレストコンクリー
ト板を敷き詰め、この上に現場打ちコンクリートを90
mm打設し固化したものと、従来の空胴プレストレスト
コンクリート板の上120mm現場打ちコンクリート層
を設けたもの、及び全く空胴のないプレストレストコン
クリート板の上に90mmの現場打ちコンクリート層を
設けたものと、床衝撃音に対する遮音効果を比較したと
ころ、実施例のものは厚みの増加を伴わず同等の効果で
あった。またこの発明ものは、前記対照実験の空胴のな
いものより重量において少なくとも20%軽減された。
【0013】この発明の物の用途としては、複合床材の
一部として使用出来ることは勿論のこと、壁材、間仕切
材としても使用できる。
【0014】実験例1 建造物の一部であって、周辺の支持梁で囲まれた面積が
6.5m×9.96m=64.8平方メートルの空間
に、短辺方向に厚さ120mmの空胴プレストレストコ
ンクリート板の両端を前記支持梁に支持させて並べ、こ
の上面に現場打ちコンクリート層を80mmの厚さに打
設した対照物と前記胴に発泡体を充填した実施例のもの
を、前記対照物と全く同一条件で設置したものとをJI
S A1418に定める建築物の現場における床衝撃音
レベルの測定方法よる重量物床衝撃試験を行った。その
結果は図4に示す。
【0015】実験例2 実験例1の空胴プレストレストコンクリート板の厚さを
150mmとし、その他の条件は実験例1と同一とし
て、同一の実験を行った。結果は図5に示す。
【0016】図4及び図5によって明らかなように、全
体として実施例の方が対照物より2乃至3dB良好な遮
音効果が得られ、特に500Hz近傍の周波数において
は、日本建築学会基準の遮音等級が実施例のものがL−
45であるのに対し、対照物のものはL−50であり、
その差は実施例のものが1ランク上であり、有意な差が
みられた。また全く空胴のない現場打ちスラブにおいて
は、強度の関係から、これだけの空間を梁無しで支持さ
せるには、厚さが350mm以上も必要であり、実用的
ではない。
【0017】実験例3 現在床衝撃遮音効果が効果的と云われているボイド板と
の比較実験をした。ボイド板20として、厚さ90mm
の上面に高さ110mmのリブ21を格子状に突設した
ものの前記リブ21でそれぞれ囲まれた窪みに発泡合成
樹脂22が充填してあり、この上面に現場打ちで高強度
コンクリート層23を90mm打設し、リブ21の頂面
と高強度コンクリート層23が一体結合されたスラブと
なったものを対照物とし(図6参照)、実施例として
は、構造的には実験例1と全く同じであって、空胴プレ
ストレストコンクリート板の厚みのみ200mmとし、
この上面の高強度コンクリート層の厚みを90mmとし
て、実験例1と同一条件で実験と、重量床衝撃音レベル
軽量床衝撃音レベルの実験をそれぞれ行った。実験結果
は図7及び図8に示すとおりである。
【0018】重量物床衝撃レベルに於いては、125H
z近傍に於いては、両者間に有意な差はないが、1KH
z近傍においては、遮音効果の等級が実施例の方が対照
物より1ランク上ので明らかに優れている。また軽量床
衝撃レベルに於いては、全ての周波数領域において実施
例の方が対照物より遮音効果がすぐれ、その遮音効果の
等級が対照物より1ランク上のであり、殊に1KHz近
傍においては、2ランクも明らかに優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の斜視図である。
【図2】一部横断正面図である。
【図3】実施の形態1の一部正面図である。
【符号の説明】
10 プレストレストコンクリート板 11 鉄筋 12 上面 13 空胴 14 凹凸 15 発泡体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の斜視図である。
【図2】一部横断正面図である。
【図3】実施の形態1の一部正面図である。
【図4】実験例1と対照例の床衝撃音レベルの実験結果
グラフである。
【図5】実験例2と対照例の床衝撃音レベルの実験結果
グラフである。
【図6】実験例3の対照実験スラグの断面図である。
【図7】実験例3の対照物と実験例1との重量物衝撃音
レベルの比較実験グラフである。
【図8】実験例3の対照物と実験例1との軽量物衝撃音
レベルの比較実験グラフである。
【符号の説明】 10 プレストレストコンクリート板 11 鉄筋 12 上面 13 空胴 14 凹凸 15 発泡体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空プレストレストコンクリート板の軸方
    向に設けられている数本の空胴部に合成樹脂発泡体がそ
    れぞれ充填してあることを特徴とする高遮音特性を有す
    るプレキャストコンクリート板。
  2. 【請求項2】前記合成樹脂発泡体は粒径が3乃至5mm
    の発泡粒子がモルタル、合成樹脂接合剤の内の少なくと
    も一種のバインダーで相互に且つ、空胴内壁と一体化し
    てあることを特徴とする請求項1記載の高遮音特性を有
    するプレキャストコンクリート板。
  3. 【請求項3】前記発泡体は前記空胴内でそれぞれ発泡さ
    せて、空胴内に充満させたものであることを特徴とする
    請求項1記載の高遮音特性を有するプレキャストコンク
    リート板。
JP8122681A 1996-04-19 1996-04-19 高遮音特性を有するプレキャストコンクリート板 Pending JPH09287217A (ja)

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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100975948B1 (ko) * 2009-11-20 2010-08-16 (주)정토지오텍 프리캐스트 패널 및 이를 이용한 지중 연속벽 시공방법
KR101023179B1 (ko) * 2009-02-12 2011-03-18 동국대학교 산학협력단 티형 리브드 슬래브, 그 제조방법 및 시공방법
US8923385B2 (en) 2008-05-01 2014-12-30 Nvidia Corporation Rewind-enabled hardware encoder
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JP2015113694A (ja) * 2013-12-16 2015-06-22 大成建設株式会社 固体音低減性能に優れたコンクリート製部材
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