JP2015113694A - 固体音低減性能に優れたコンクリート製部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定的に、高い振動低減性能を示すコンクリート製部材を提供する。【解決手段】内部に中空部を有し、その中空部全長の一部又は全部に防振材充填部Fが形成された埋込材Bを複数埋設し、その各防振材充填部F、F間又は防振材充填部F上部に空隙部aを有するコンクリート製部材である。複数の埋込材を埋設することにより、1つあたりの埋込材を軽量化し、運搬や施工を容易にできる。また、防振材が振動で移動しても、1つの埋込材内の移動で収まり、常に所定の振動低減性能を発揮できる。さらに、空隙部の存在によって防振材及びその充填部の振動が許容されるため、防振材も円滑に振動してその低減効果を発揮する。【選択図】図1

Description

本発明は、振動低減性能に優れたコンクリート製建築部材に関する。
音対策は住環境、生活環境向上の面で重要である。建設物に一般に使用されるコンクリート製建設部材は、密度も剛性も高く、空気中を伝わる音(空気音)に対して優れた遮音性を示す。一方、集合住宅における上階からの床衝撃音や鉄道の振動等は、固体である建設部材自体を振動させ、その建設部材表面から音(固体音)として居室内に放射される。後者の固体音は、コンクリートの内部損失が小さいため、そのコンクリート内を伝搬する内に自然に低減していくことは期待できない。
その固体音の低減を図る手段として、コンクリート製建設部材自体の質量を増やしたり、防振材を使用したりする、等の手段で振動を抑える方法があるが、建設物全体の質量が増したり、コスト高や工期が延長したり等の問題が生じる。
他方、従来から、所定位置に中空の円筒体や、発泡スチロール等のコンクリートより軽量な立方体を埋設した中空スラブ(ボイドスラブ)工法が知られている。この中空部を利用して新たな機能を付加するという着想が以前からあった。
その着想の1つとして、埋設する管状体の内部に袋詰の液体を挿入し、振動減衰性能を向上させた中空スラブが提案されている。この提案は、液体と管状体内部に間隙を形成することで、液体の慣性がスラブの振動に対抗し、減衰させるとしている(特許文献2要約、図1参照)。
また、他の着想として、中空部に発泡樹脂体を充填したプレキャスト板が提案されている。この発泡樹脂体を充填することにより、ほとんどプレキャスト板の質量を増加させず、床衝撃音の遮断性能を高めることができるとしている(特許文献3要約、図2参照)。
さらに、押出成形セメント床パネルにおいて、その中空部に袋詰めした砂状無機材を充填し、その無機材で衝撃を遮断する技術も提案されている(特許文献4段落0022〜0023、図3参照)。
また、砂等の防音材をコンクリート板内に充填し、その防音材でもって振動を消滅(減衰)する技術も提案されている(特許文献1要約、図1〜図13参照)。
特開平05−33404号公報 特開平08−170398号公報 特開平09−287217号公報 特開2012−46938号公報
ここで、特許文献2のように建築部材自体に振動を減衰させる技術があるが、この技術は袋体が振動している内に破れて性能を発揮しなくなる不安がある。また、この技術は、低い周波数帯域の振動低減性能を高めるという着想がない。このため、床衝撃音などによる低い周波数帯域の振動に対して低減機能が望めない(効果が薄い)。
また、特許文献3のプレキャスト板は床衝撃音の遮断性能を高めているが、これは主に軽量床衝撃音に効果があり、重量床衝撃音で重要となる63Hz、125Hz帯域といった、比較的低い周波数帯域における低減効果が見られない。
特許文献1の技術は、砂をパネル間に挟んで充填する等の手段を採用しているため、その砂の充填作業が煩雑であるとともに、振動低減効果が示されていない。
特許文献4の技術は、重量が軽く剛性の低いセメント板を対象とした技術であり、これをコンクリート板に適用しても効果があるか不明である。また、天井下地材にダイナミックダンパーを分散配置しており、砂状無機材の効果は不明である。
そこで、本発明は、コンクリート製であっても、安定的に、高い振動低減性能を示す部材の提供を課題とする。
上記課題を達成するため、本発明は、内部に複数の中空部を有し、その中空部の一部又は全部に防振材充填部が形成され、その防振材を粒状体とするコンクリート製部材としたのである。
このように、防振材を粒状体としたので、コンクリート製部材であっても、その粒状体が振動によって相互に関わり合って摩擦熱による高い振動低減作用を発揮する。
コンクリート製部材は、主に建設部材として使用される。この建設部材はプレキャスト部材、ハーフプレキャスト部材でもよいし、現場打ちで形成してもよい。また、床部材に限られず、壁、基礎等にも適用出来る。
また、各防振材充填部は、中空部内に分断して形成したり、分散して形成したりして、その防振材充填部間が平面的に分断又は分散して配置することができる。
防振材は、種々のものが考えられるが、砂(細砂等)、礫、石、砂利等の他の種々の粒状体が好ましく、その際、砂等の剛体が好ましい。剛体であると、振動によって相互に確実に関わり合って摩擦熱による振動低減作用が高いからである。袋詰にしてから中空部に挿入すれば、充填作業が容易になる。
防振材充填部は、防振材の塊を装填するだけでも良いが、袋等の収納器に防振材を充填した物を採用することが好ましい。防振材の充填量はその質量が防振材を除いた建設部材質量の2〜35%になるように調整することができる。質量比2%以上の防振材充填部が建設部材の振動に有効に対抗し、振動低減性能を向上させる。35%以下であれば、建設部材の質量増の影響が小さい。
また、この質量比は、2〜14%、さらに3〜14%が好ましく、7〜11%がより好ましい。質量比3%以上とすれば、さらに、振動低減性能が向上し、同14%以下とすれば、特に低い周波数帯域の振動低減性能が向上する。また、質量比7%以上、同11%以下とすれば、その振動低減性能及び低い周波数帯域の振動低減性能がさらに向上する。
空隙部は、各防振材充填部の間に形成したり、防振材充填部内に形成したりすることができ、その両者を併用することもできる。以下、前者を「平面方向充填パターン」、後者を「断面方向充填パターン」という。「平面方向充填パターン」は、例えば、中空部の両端をキャップで閉塞し、そのキャップ間に、防振材充填部を所要間隔でその中空部の縦断全面を塞いで充填し、その各防振材充填部間に空隙部を形成する。この場合、上記質量比(例えば、砂質量の比率)は、敷設した防振材部(同砂部)の大きさ及び空隙部の大きさで調節する。
「断面方向充填パターン」は、例えば、中空部の両端をキャップで閉塞し、そのキャップ間(中空部全長)に防振材を充填し、その充填量を調整することによってその充填層の上に所要大きさの空隙部を形成することとなる。
いずれの場合も、防振材部分とそれ以外の空洞部(空隙部)の比によって、容易に防振材の質量比率調整ができる。防振材が中空部の縦断全面を塞げば(平面方向充填パターン)、その防振材が中空部の長さ方向に動きにくくなって建設部材の振動に追随せず、経年しても安定的な振動低減性能を示す。一方、防振材が中空部断面の一部を塞いだ場合(断面方向充填パターン)、防振材がその上部の空隙部を自由に振動するため、振動低減効果が向上する
なお、「断面を塞ぐ」とは、防振材充填部が中空部の上端に達するまで充填されていることを言い、気密又は水密であることを要しない。
中空部の形成のためには、複数の中空の埋込材を建設部材に埋設してもよい。この埋込材は、建設部材に対してその長手方向及び短手方向にバランスよく均等に配置することが望ましく、中空部を有すればいずれの物も採用でき、例えば、中空のスパイラル管やロール管を採用できる。また、コンクリートより軽量な発泡スチロール製埋込材を併用してもよい。
この埋込材は、型枠内に均等に並べて配置して固定する。また、単に、防振材を充填する場合は、埋込材の中空部長さ方向を所定間隔で発泡スチロール等によって隔壁を形成し、その隔壁間に防振材を充填するようにする。このとき、防振材と隔壁は、埋込材の一端から他端に向かって順々に隔壁、防振材を装填する等の手段を採用する。
また、複数の中空の埋込材を建設部材に埋設するとき、隣接する埋込材同士が接するように配置して、防振材充填部が分断されるようにしてもよいし、各埋込材間に隙間を設けて配置して、防振材充填部が分散されるようにしてもよい(図8(a)、(b)参照)。
このように、複数の埋込材を埋設することにより、1つあたりの埋込材を軽量化し、運搬や施工を容易にできる。また、防振材が振動で移動しても、1つの埋込材内の移動で収まり、常に所定の振動低減性能を発揮できる。
この発明は、以上のように構成することによって、安定的に振動低減性能を発揮するコンクリート製建設部材を提供できる。
この発明に係る建設部材の一実施形態の概略斜視図 同他の実施形態を示し、(a)〜(c)は概略切断平面図、(d)は概略部分横断面図 同実施形態の実施例を示し、(a)は要部横断面図、(b)は加振作用図 同実施形態の各実施例における周波数と振動低減効果量との関係図を示し、(a)は平面的に粒状体(砂)を減量した場合、(b)は断面的に粒状体を減量した場合 同実施形態の各実施例における粒状体の質量比と振動低減効果量との関係図を示し、(a)は平面的に粒状体を減量した場合、(b)は断面的に粒状体を減量した場合 さらに同他の実施形態を示し、(a)〜(c)はそれぞれ概略部分横断面図 さらに他の実施形態を示し、(a)、(b)はそれぞれ概略部分平面図 さらに他の実施形態を示し、(a)、(b)はそれぞれ概略部分縦断面図
この実施形態は、図1に示すように、建設部材の内、各種の床版を構成する平面視四角状ボイドスラブ(PC板)Pに関し、そのボイドBに、スパイラル管やロール管(鋼管)等の中空管を使用し、スラブ内縦方向又は横方向全長に亘って中空管Bの両端がスラブPの対向する両端面に開口するよう埋設されて、前記中空管B内に砂を充填した袋Fを装填したものである。この実施形態では、請求の範囲でいう「埋込材」を中空管B、同「防振材」を砂、同「防振材充填部」をその砂を充填した袋Fがそれぞれ構成する。
このボイドスラブPは、工場内、又は建設現場で型枠を組み、上端筋、下端筋等を配筋するとともに、前記中空管Bを配置した後、型枠内にコンクリートCを打設し、コンクリート硬化後に型枠を取り外して製作する。
この実施形態のボイドスラブ(コンクリート板)Pにおいて、その各中空管Bの全長に亘って(全部に)砂入り袋Fを装填し、その袋Fの上部に空隙aを形成したり(断面方向充填パターン:図1、図2(d)参照)、その各中空管Bの全長亘って等間隔に(一部に)砂入り袋Fを装填したりする(「平面方向充填パターン:」図2(a)〜(c)参照)。その中空管Bの両端は発泡スチロール製のキャップeで閉塞する。
この実施形態において、その振動性能を確認するため、以下の試験を行った。
(1)試験用躯体
図1に示したコンクリート板Pにおいて、高さh:250mm、長さL:6,000mm、幅W:1,200mmのコンクリート躯体を使用した(図3(a)参照)。この躯体Pには、長さ:1,200mm、断面短径:125×同長径:225mmの断面楕円形の鋼管B(図3(a)参照、その図中の数字の単位はmm)が長さ方向335mmピッチtで埋設してあり、この鋼管でもって中空部Bを形成している。この中空部を有したコンクリート板の曲げ剛性は3.3×107Nm、面密度は440kg/mである。
(2)実施例1〜7、比較例1
「実施例1〜3」
図1、図3のコンクリート躯体Pにおいて、幅が約200mmの砂を充填した袋を、表1で示す各実施例の質量比率に応じて各中空部Bに装填して、粒状体部(防振材充填部)Fを形成した。粒状体部Fは、建設部材に均等に配置した(図2(a)〜同(c)参照)。砂は中目砂(粒径1.0〜2.5mm、単位容積質量1.6kg/L)を使用した。
「実施例4〜7」
同コンクリート躯体Pにおいて、各中空部(鋼管)Bとほぼ同一長さの袋Fに砂を充填し、この袋Fを各中空部Bに挿入して、中空部全長(全体)を粒状体部(防振材充填部)Fとした(図1鎖線参照)。このとき、砂充填量が所定の比率になるよう、袋の高さを調節し、各粒状体部Fの上方に所要大きさの空隙部aを有するものとした(図2(d)参照)。
「比較例1」
コンクリート躯体Pにおいて、中空部Bに砂を充填せず、粒状体部Fを形成しなかった。すなわち、コンクリート躯体Pそのものとした。
(3)試験方法
各実施例、比較例において、図3(b)に示すように、そのコンクリート躯体Pの長手両端部及び中央部を防振材bで防振支持し、その各実施例、比較例の躯体PをハンマーHで加振し、試験体全体に設定した各計測点への伝達のインピーダンスを平均して、振動低減量を算出した。加振点は長手側端部の中央、計測点は、平面視500mmピッチ格子の各交点として、加振時の各計測点における振動のし難さ(伝達のインピーダンス:dB)を計測した。
(4)試験結果
全計測点の伝達のインピーダンスを平均した値を比較した。比較例1の振動を基準量(dB=0)としたときの、各実施例の振動低減効果(dB)を下記表1に示す。なお、評価基準は以下のとおり。
◎◎:63Hzの帯域で低減効果が約10dB以上
◎:63Hzの帯域で低減効果が9dB以下、63Hz、125Hz、250Hzのいずれかの帯域(オクターブ)で低減効果が5dB以上
○:63Hz、125Hz、250Hzのいずれかの帯域(オクターブ)で低減効果が3dB以上で、いずれの帯域でも5dB以下
×:63Hz、125Hz、250Hzのいずれの帯域(オクターブ)でも低減効果が3dB未満
Figure 2015113694
この試験結果において、3dB以上の振動低減効果を得るためには、平面方向充填パターン(実施例1〜3)においては、125Hz帯域、250Hz帯域で砂充填量2%以上、63Hz帯域で砂充填量14%以上が必要であることが理解できる。また、断面方向充填パターン(実施例4〜7)においては、63Hz帯域において、砂充填量:11.0%の条件で、11.5dBという最大の振動低減効果が得られており(図4参照)、これから、断面方向充填パターンは、低い周波数帯域においても振動低減効果が高いことが理解できる。また、何れの実施例も「×」となっておらず、所要量の砂(防振材)を充填すれば、63Hz、125Hz、250Hzのいずれか帯域において、3dB以上の低減効果を得ることが理解できる。特に、砂充填量が7〜11%程度であれば、63Hzの帯域で9.6dB(実施例5)、11.5dB(実施例4)等と約10dB以上となって著しい低減効果が得られることが理解できる。
以上から、砂充填量が2%以上であれば、低い周波数帯域内で、3dB以上の振動低減効果が得られ、砂充填量が3〜14%であれば、低い周波帯域で5dB以上の振動低減効果が得られることが理解できる。特に、断面方向充填パターンの砂充填量が7〜11.0%の条件では、63Hzにおいて約10dB以上の振動低減効果が得られ、砂充填量:11.0%では11.5dBという最大の振動低減効果が得られている。
また、各実施例1〜7から、断面方向充填パターンと平面方向充填パターンを適宜に組み合わせれば、広い周波数範囲で有効な振動低減効果が得られることが理解できる。
なお、前記実施形態において、防振材には、細砂、礫、石、砂利等の他の種々の粒状体も使用出来ることは勿論である。また、コンクリート製建設部材は、床部材に限られず、壁、基礎等にも適用出来ることは勿論である。
埋込材として、所定長さの鋼管に防振材を充填し、両端を発泡スチロール製のキャップで閉塞したものが使用できる。この埋込材を長手方向に連続して配置すれば、必要な長さの埋込材を得ることができる。また、埋込材を長手方向に若干間隔をあけて断続的に配置して、各埋込材の間にコンクリート製の隔壁が形成されるようにしてもよい。この他、コンクリートより軽量な発泡スチロール製埋込材を併用してもよい。
さらに、防振材の充填は、予め防振材を入れた袋を埋込材内部へ装填して行う。この防振材を入れた袋の形状を調整することで、断面方向充填パターンと平面方向充填パターンを制御できる。即ち埋込材内面の高さまで到達する防振材充填袋を用意すれば平面方向充填パターンとなり、埋込材高さまで到達しない防振材充填袋を用意すれば、断面方向充填パターンとなる。
また、防振材が湿気や雨等の水分を含まないよう、袋Fには通水性の無い素材を使用することが好ましく、袋Fは、2枚の四角片を重ねてその周囲を縫合したり、矩形体の六面をそれぞれ片で構成し、その各片の周囲を縫合したりして製作し、その断面形状は、円形(図6(a)参照)、楕円形(同図(b)参照)、矩形(同図(c)参照)及びそれらに属しない不整形なもの等を使用する。
中空埋込材Bとしての鋼管等の断面は、前記円形、楕円形に限られず、矩形(図6(a)〜(c)参照)などの多角形としたり、それらに属しない不整形としたりすることもできる。また、鋼管に代えてプラスチック容器も使用出来る。この場合、容器Bの断面形状は矩形(図7(a)参照)、円柱形(同図(a)参照)、角柱形(図6参照)、球形(図7(b)参照)及びそれらに属しない不整形等が採用できる。また、各容器Bは設置方向(鋼管におけるその長さ方向)に連結的であっても断続的であってもよく、断続的の場合は海上に点在する島のようにその島状に配置するとよい。
また、図8(a)に示す、内部に防振材充填部を形成した(砂入り袋Fを装填した)中空埋込材Bを、隙間を持って断続的に配置している場合が上記防振材充填部(砂入り袋F)を平面的に分散した態様の一例であり、図8(b)に示す、同連結的に配置している場合が、上記防振材充填部が平面的に分断された態様の一例である。連結的に配置している場合、中空部は連続的に形成されているが、上記防振材充填部は、容器の壁や発泡スチロール製キャップe等で分断されている。
中空埋込材Bへの袋Fの充填態様は、その中空埋込材の断面形状と袋の断面形状が同一であったり(図6(c)、図7(b)参照)、異なったり(図6(a)、図7(a)参照)しても良い。また、中空埋込材Bに袋Fがその周囲に空隙aを持っていても(図7(a)、(b)左端等参照)、空隙がない完全充填(同図(a)、(b)右端参照)であっても良い。その一の中空埋込材Bにおいて、複数の防振材充填部(砂入り袋F)がその長さ方向に空隙(間隙)を有して配置されている場合が上記防振材充填部が平面的に分散した態様の一例であり(図8(a)において、各中空埋込材Bを連結した一本物とした場合を参照)、各中空埋込材Bに袋Fが長さ方向に連結的に配置している場合が前記防振材充填部が平面的に分断した態様の一例となる((図8(b)において、各中空埋込材Bを連結した一本物とした場合参照)。
さらに、各実施形態において、砂質量の比率調整のため、砂を充填しない鋼管や軽量な発泡スチロール製の埋込材を併用して埋設してもよい。
因みに、この発明は、鋼管等の埋込材によって中空部を形成したコンクリート製建設部材に限らず、種々の手段で中空部を形成したコンクリート製建設部材、例えば、袋詰め防振材を空隙をもってコンクリート層内に埋設したコンクリート製建設部材等にも採用できることは勿論である。
P コンクリート製建設部材(ボイドスラブ)
B 中空埋込材(鋼管、容器)
C コンクリート
F 防振材充填部(砂入り袋)
a 空隙部

Claims (8)

  1. 内部に複数の中空部を有し、その中空部の一部又は全部に防振材充填部が形成され 、その防振材が粒状体であるコンクリート製部材。
  2. 前記防振材充填部間が平面的に分断又は分散して配置されている請求項1に記載のコンクリート製部材。
  3. 前記防振材充填部の質量が、防振材を除く部材全体質量の2〜35%である請求項1又は2に記載のコンクリート製部材。
  4. 前記防振材充填部の質量が、防振材を除く部材全体質量の2〜14%である請求項1又は2に記載のコンクリート製部材。
  5. 前記防振材充填部の質量が、防振材を除く部材全体質量の7〜11%である請求項1又は2に記載のコンクリート製部材。
  6. 前記中空部の下部に防振材充填部が形成され、上部に空隙部が形成された請求項1乃至5の何れか1つに記載のコンクリート製部材。
  7. 前記防振材充填部が、前記中空部の一部の縦断面を塞ぐように形成された請求項1乃至6の何れか1つに記載のコンクリート製部材。
  8. 前記中空部が中空の埋込材を埋設して形成されている請求項1乃至7の何れか1つに記載のコンクリート製部材 。
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