JP2019098548A - 画像形成装置、画像形成装置の制御方法及びプログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成装置の制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像形成時の主走査方向の位置ズレを発光素子間隔未満の分解能で補正する。【解決手段】副走査方向に周期的なパターンで主走査方向に1発光素子分だけシフトする第一の補正処理と、画像全体を主走査方向にシフトする第二の補正処理とを行う。【選択図】 図4

Description

本発明は、画像形成装置、画像形成装置の制御方法及びプログラムに関する。
電子写真方式の画像形成装置においては、露光ヘッドを用いて、感光体ドラムを露光し、潜像形成を行う方式が一般的に知られている。前記露光ヘッドは、感光体ドラムの長手方向である主走査方向にLEDや有機ELなどを配列した発光素子列と、この発光素子列の光を感光体ドラム上に結像するロッドレンズアレイとを有している。発光素子列として面発光素子アレイが知られている。面発光素子アレイは、発光面からの光の照射方向がロッドレンズアレイと同一方向となる面発光形状を有しており、画像形成装置の解像度に応じて発光素子の間隔が決まる。解像度が、たとえば1200dpiの場合、画素の間隔が約21.16μmとなり、発光素子の間隔も約21.16μmとなる。このような、露光ヘッドを用いた画像形成装置では、レーザビームをポリゴンモータで偏向走査するレーザ走査方式の画像形成装置と比較して、使用する部品数が少ないため、装置の小型化、低コスト化が容易である。
このような露光ヘッドを色材(トナー)の種類と同数分配置して、順次異なる色の画像を転写するタンデム方式の画像形成装置では、露光ヘッドの取り付け位置のばらつきや、昇温による面発光素子アレイを実装したプリント基板の熱膨張により、色ズレを生じやすくなる。この色ズレへの対処方法として、特許文献1には、画像解像度600dpiに対して、発光素子単位で発光信号を制御することにより、発光素子単位での主走査方向の位置合わせを行っている。
特開2010−201894号公報
特許文献1に記載された方法では、面発光素子の配列方向(主走査方向)に対する位置補正精度は、発光素子間隔(例えば、解像度が1200dpiの場合、21.16μm)に依存するため、発光素子間隔未満の分解能で補正することができない。本発明は、擬似的に素子間隔以上の分解能で主走査方向の位置補正を行う画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明は、複数の面発光素子アレイを配列した露光ヘッドと、前記面発光素子アレイが有する発光素子のピッチと等しい解像度で画像データを生成する画像データ生成手段と、前記露光ヘッドにより感光体ドラム上に画像形成する時の主走査方向の位置ズレに応じた主走査位置補正情報を設定する設定手段と、前記画像データを、前記主走査位置補正情報に基づき、副走査方向のMラインを単位として、Mライン単位毎にkラインだけ主走査方向に1発光素子分だけシフトする第一の画像シフト手段と、前記画像データを、前記主走査位置補正情報に基づき、発光素子単位で主走査方向にシフトする第二の画像シフト手段とを備え、前記位置ズレを、画像データをシフトする前記第一の画像シフト手段および前記第二の画像シフト手段によるシフト処理により補正するようにしている。
本発明によれば、擬似的に素子間隔以上の分解能で主走査方向の位置補正を行う画像形成装置を提供する。
MFPの基本的な構成を示す図 露光ヘッドと感光体ドラムの位置関係を示す図 プリント基板の構成を示す図 制御ブロック図 主走査位置補正部の動作を示すフローチャート 面発光素子アレイチップの位置ズレの補正を説明する図 画像シフト処理を説明する図
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例にすぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
<システム構成の説明>
〔本発明の実施形態〕
最初に、本発明の前提となる、電子写真方式の画像形成装置の基本動作について説明する。図1は、電子写真方式の画像形成装置の一つの実施形態であるMFP(Multifunction Printer )1の基本的な構成を示す図である。
図1に示すMFP1は、スキャナ部100、作像部103、定着部104、給紙/搬送部105及び、これらを制御するプリンタ制御部120を有している。
スキャナ部100は、原稿台に置かれた原稿に対して、照明を当てて原稿画像を光学的に読み取り、その像を電気信号に変換して画像データを作成する工程を行う。作像部103では、感光体ドラム102を回転駆動し、帯電器107によって感光体ドラム102を帯電させる。露光ヘッド106は、前記画像データに応じて発光し、感光体ドラム102の長手方向である主走査方向にLEDや有機ELなどを配列した面発光素子アレイを有する。この面発光素子アレイのチップ面で発光した光を、ロッドレンズアレイによって感光体ドラム102に集光し、静電潜像を感光体ドラム102上に形成する。詳細は、後述する図2(a)に示す。現像器108は、感光体ドラム102上に形成された静電潜像に対してトナーを現像する。現像されたトナー像は、転写ベルト111上に搬送された紙上に転写される。以上説明した一連の電子写真プロセスの現像ユニット(現像ステーション)を4連持つことで、フルカラー化を実現している。
シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の順に並べられた4連の現像ユニットは、露光ヘッド106a〜106d、感光体ドラム102、帯電器107、現像器108のそれぞれを備えている。そして、シアンステーションの作像開始から所定時間経過後に、マゼンタ、イエロー、ブラックの作像動作を順次実行していく。給紙/搬送部105では、本体内給紙ユニット109a、109b、外部給紙ユニット109c、手差し給紙ユニット109dのうち、予め指示された給紙ユニットから紙を給紙し、給紙された紙はレジローラ110まで搬送される。レジローラ110は、前述した作像部103において形成されたトナー像が紙上に転写されるタイミングで、転写ベルト111上に紙を搬送する。転写ベルト111の対向位置には、光学センサ113が配置されており、各ステーション間の色ズレ量を導出するため、転写ベルト111上に印字されたテストチャートの位置検出を行う。ここで導出された色ズレ量は、プリンタ制御部120内の画像コントローラ部415(図4)に通知され、各色の画像位置が補正される。この制御によって、紙上に色ズレのないフルカラートナー像が転写される。定着部104は、ローラの組み合わせによって構成され、ハロゲンヒータ等の熱源を内蔵し、前記転写ベルト111上からトナー像が転写された紙上のトナーを、熱と圧力によって溶解、定着し、排紙ローラ112にてMFP1の外部に排紙する。
プリンタ制御部120は、MFP1の全体を制御するMFP制御部(不図示)と通信して、その指示に応じて制御を実行すると共に、前述のスキャナ、作像、定着、給紙/搬送の各部の状態を管理しながら、全体が調和を保って円滑に動作できるよう指示を行う。
[露光ヘッドの構成]
感光体ドラム102に露光を行う露光ヘッド106について説明する。図2(a)に感光体ドラム102に対する露光ヘッド106の配置の様子を示し、図2(b)に面発光素子アレイ光の感光体ドラム102 に対する集光状態を示す。
露光ヘッド106、および、感光体ドラム102は、不図示の取り付け部材によって、各々、前記各現像ユニットに取り付けられている。露光ヘッド106は、面発光素子アレイ素子群201と、面発光素子アレイ素子群201を実装したプリント基板202、ロッドレンズアレイ203、ロッドレンズアレイ203とプリント基板202とを取り付けるハウジング204とを有している。そして、工場等では露光ヘッド106単体で組み立て調整作業が行われ、各スポットのピント調整、光量調整が行われる。ここで、感光体ドラム102とロッドレンズアレイ203の間の距離、ロッドレンズアレイ203と面発光素子アレイ素子群201の間の距離は、所定の間隔となるように配置されることで面発光素子アレイ光が感光体ドラム102上に結像される。このため、ピント調整時においては、ロッドレンズアレイ203と面発光素子アレイ素子群201との距離が所望の値となるように、ロッドレンズアレイ203の取り付け位置の調整が行われる。また、光量調整時においては、各面発光素子アレイ素子を順次発光させていき、ロッドレンズアレイ203を介して集光させた光が、所定光量になるように各発光素子の駆動電流が調整される。
[プリント基板構成]
図3に面発光素子アレイ素子群201を配列したプリント基板202の構成を示す。図3(a)は面発光素子アレイ素子群201が実装されている面とは反対の面(以降、「面発光素子アレイ非実装面」と呼称)、図3(b)は面発光素子アレイ素子群201が実装されている面(以降、「面発光素子アレイ実装面」と呼称)を示す。面発光素子アレイ素子群201は、29個の面発光素子アレイチップ1〜29を、図3(b)のように面発光素子実装面に千鳥状に配列して構成されている。各面発光素子アレイチップ1〜29内には、516個の発光点となる発光素子が、チップの長手方向に所定の解像度ピッチで配列されている。例えば、図3(c)に示す発光素子のピッチpは、1200dpiの解像度のピッチである約21.16μmとなっており、チップ内における516個の発光素子の幅wは、約10.9μmとなっている。面発光素子アレイ素子群201は、29個の面発光素子アレイチップ1〜29が配列されることで、露光可能な発光素子の数は14,964素子となり、約316mmの画像幅に対応した画像形成が可能となる。面発光素子アレイチップ1〜29は千鳥状に2列に配置されており、各列はプリント基板202の長手方向に沿って配置されている。
図3(a)に示す面発光素子アレイ非実装面には、駆動部303aと駆動部303bとが、コネクタ305の両側に配置されている。駆動部303aは、面発光素子アレイチップ1〜29の内の前半部の15個の面発光素子アレイチップ1〜15を駆動する。駆動部303bは、後半部の14個の面発光素子アレイチップ16〜29を駆動する。コネクタ305には、後述する画像コントローラ部415から駆動部303a、303bを制御する信号線と、電源、グランド線が、駆動部303a、303bに接続されている。駆動部303a、303bからは、面発光素子アレイチップ1〜29を駆動するための配線がプリント基板202の内層を通り、面発光素子アレイチップ1〜29の各々に対して接続される。
図3(c)に、面発光素子アレイチップ1〜29のチップ間の境界部の様子を拡大して示す。境界部の上に位置する面発光素子アレイチップは偶数番目の面発光素子アレイチップ2,4,6…28の一つであり、下に位置する面発光素子アレイチップは奇数番目の面発光素子アレイチップ3,5…29の一つである。各々の面発光素子アレイチップの一端部には制御信号を入力するためのワイヤボンディングパッドが配置されており、ワイヤボンディングパッドから入力した信号により、転送部、および、発光素子が駆動される。偶数番目と奇数番目の2列の面発光素子アレイチップ間の境界部において、発光素子と発光素子との長手方向のピッチpは、1200dpiの解像度のピッチ略21.16μmとなっている。また、境界部における発光点とされる発光素子と発光素子との間隔Sは、約84μmとされ1200dpiの解像度の4画素分、2400dpiの解像度で8画素分の間隔となっている。
なお、本実施形態の面発光素子アレイチップ1〜29は、自己走査型発光素子アレイであり、複数の発光素子が順に発光する。本実施形態の面発光素子アレイチップ1〜29の転送部には、制御信号に応じて、各発光素子への電力供給を順にシフトする複数のシフトサイリスタ(不図示)が含まれる。各発光素子は、対応するシフトサイリスタがオンすることによって、そのゲート電圧が低くなってオンできる状態になる。
[画像コントローラ部、露光ヘッド]
図4に、画像コントローラ部415、露光ヘッド106の内部構成を示す機能ブロック図と、画像コントローラ部415内の制御部400の内部構成を示す機能ブロック図を示す。画像コントローラ部415は、プリンタ制御部120に含まれている。ここでは、前半部の15個の面発光素子アレイチップ1〜15と、これらを駆動する駆動部303aとを用いて説明するが、不図示の面発光素子アレイチップ16〜29、駆動部303bにおいても同様の動作を行っている。また説明を簡易化するために単色の処理について説明するが、同様の処理を4色同時に並列処理するものとする。
画像コントローラ部415は、制御部400、画像データ生成部421、変倍処理部422、ハーフトーン処理部423、主走査位置補正部424、データシフト部425、チップデータ変換部403、データ送信部405、同期信号生成部406およびコネクタ416を有している。露光ヘッド106は、駆動部303a、コネクタ416に接続されるコネクタ305、面発光素子アレイチップ1〜15を有している。
画像コントローラ部415は、露光ヘッド106を制御するための信号を送信する。前記信号は、画像データ、Line同期信号、制御部400の通信信号であり、各々の信号は、画像コントローラ部415側のコネクタ416から、信号を伝送するケーブル417、418、419を介して、露光ヘッド106側のコネクタ305に入力される。本実施形態では、画像コントローラ部415は、面発光素子アレイチップ1から面発光素子アレイチップ29に向けての方向を主走査方向とする。
図4に示す制御部400は、画像コントローラ部415の全体を統括的に制御する制御ユニットである。制御部400は、CPU400a、ROM400b、RAM400c等を有しており、各部がバスで互いに接続される。CPU400aが、ROM400bに格納された画像形成の各処理プログラムを実行することにことにより、制御部400が、画像コントローラ部415の全体を統括的に制御する。ROM400bは、フラッシュメモリで構成できる。RAM400cは、制御部400aのワークメモリおよびテンポラリメモリとして機能し、不図示の画像メモリを有している。画像メモリは、画像形成の対象となる画像データが展開される記憶領域(ページメモリやラインメモリなど)である。RAM400cは、後述の各部からの出力データを一時格納してもよいものとする。
画像データ生成部421は、MFP1の外部から受信した印刷データやスキャナ部100からの画像データに対して、予め定められている解析部により、入力されたデータの解析(例えば、PDL(Page Description Language)解析処理)を行う。そして、その解析結果から中間言語を生成し、更にビットマップ状の画像データを生成する。具体的には、画像データ生成部421は、印刷データの解析とその解析による中間言語情報の作成を行うとともに、その中間言語情報の作成と並行してラスタライズ処理を行う。このラスタライズ処理では、印刷データに含まれる表示色RGB(加法混色)からCMYK(減法混色)への変換が含まれる。またこの処理には、印刷データに含まれる文字コードから予め格納されているビットパターン、アウトラインフォント等のフォントデータへの変換等の処理が含まれる。その後、ラスタライズ処理では、ページ単位或はバンド単位でビットマップ状の画像データを作成する。
変倍処理部422では、CPU400aにより色毎に指示された倍率に応じて、主走査方向の変倍処理を行うことにより、画像データの倍率補正を行う。CPU400aは、光学センサ113により検出した位置ズレ量より、主走査倍率のズレ、すなわち現像したトナー像における基準とする色、ここではM(マゼンタ)とする、と他の色との相対的なズレを補正するために、変倍処理部422に変倍率を指示する。例えば、Mに対しYの色が100.8%の主走査幅で印字されている場合、制御部400はYのデータを処理する変倍処理部422には、100/100.899.2%に縮小する変倍率を指示する。変倍処理として、線形補間処理や、キュービック処理などの既知の変倍処理手法を用いれば良い。後述するハーフトーニング処理前に主走査倍率補正することにより、ハーフトーニング処理以降に変倍処理のために多値データを扱う必要がなくなり、回路規模の増大を抑制することが出来る。
ハーフトーン処理部423は、変倍処理部422にて倍率補正された画像データに対して、スクリーン(ディザ)処理してハーフトーニング処理を行う。ハーフトーン処理部423は、主走査方向に1200dpiかつ感光体ドラム102の回転方向である副走査方向に2400dpi(1200×2400dpi)の解像度でハーフトーニング処理を施し、1200×2400dpiの画像データを出力する。主走査方向の解像度1200dpiは、面発光素子アレイチップ1〜15の発光素子のピッチに等しい
主走査位置補正部424と、データシフト部425とで、画像データのシフト処理を行う。CPU400aは、光学センサ113により検出した色ズレ量より、主走査方向の画像シフト量を決定する。色ズレ量に対して、色ズレの逆方向に画像データをシフト(移動)することが、色ズレを防ぐ処理になるため、色ズレ量に基づき画像シフト量を決定している。画像シフト量は主走査位置補正情報であり、素子単位シフト量とシフト補正量とによって表す。素子単位シフト量は、面発光素子アレイチップ1〜15の発光素子の素子単位(ピッチ)で画像を主走査方向にずらすべき量を示す(素子単位シフト情報)。本実施形態では、発光素子のピッチは、主走査方向の解像度である1200dpiの1画素単位に等しい。また、シフト補正量は、発光素子単位未満で画像を主走査方向にずらすべき量を示す(シフト補正情報)。ここでは、シフト補正量は、例えば4800dpiの単位で画像をずらすべき量を示している。また、本実施形態では、素子単位シフト量を用いた画像データのシフト処理をデータシフト部425が行い、シフト補正量を用いた画像データのシフト処理を主走査位置補正部424が行う。本実施形態において、後述する主走査位置補正部424は、面発光素子アレイチップ1〜15のピッチに等しい1200dpiの4倍の4800dpiの補正分解能を擬似的に有する。従って、CPU400aは4800dpi単位で画像シフト量を算出し、算出した値の下位2bitをシフト補正量とし、算出した値を2bit右シフトした値が面発光素子間隔である1200dpi単位となる素子単位シフト量として、決定する。また、本実施形態では、ハーフトーン処理部423から入力される画像データを、面発光素子アレイチップ1〜15の主走査方向先頭から5発光素子目を基準とした位置に画像をシフトする。従って、色ズレの有無にかかわらず、ハーフトーン処理部423から入力された画像データが5発光素子目から発光するように、画像データを4発光素子分(本実施形態では1200dpiに対応する画素の4画素分)だけ主走査方向にシフト処理する。これにより、主走査方向および、その逆の方向に対しても色ズレを防ぐための画像データのシフト処理を可能とすることができる。
例えば、マゼンタ(M)を基準として、主走査方向に、シアン(C)に−26μmの色ズレが発生していた場合における色ズレを補正するための画像シフト量を、その逆方向の値として計算すると、4800dpi単位は約5.29μmであるから
−(−26)÷5.29+5 (1)
となる。シフト補正量は、(1)式の演算結果+5の下位2bitであるから、2進数を[]で囲って表すと5は[0101]で表わされる。その下位2bitを抽出するために[0101]と[0011」とのANDを演算すると、[0001](10進数で「1」)がシフト補正量として算出される。また、素子単位シフト量は、1200dpiの4倍の4800dpiで算出していることから、(1)式の演算結果+5([0101])を2bit右シフトした1/4の値となり、[01](10進数で「1」)が素子単位シフト量として算出される。
この算出結果と、上述した5画素目を基準とした位置、つまり4発光素子分のオフセット値とを加算する。すると、シアン(C)の素子単位シフト量は、
1+4=5 (2)
となる。
同様に、マゼンタ(M)を基準として、主走査方向に、イエロー(Y)に+31μmの色ズレが発生していた場合、色ズレを補正するための画像シフト量を上記(1)式と同様に算出すると、-6([1010])となる。従って、シフト補正量は[10](10進数で「2」)と算出され、発光単位シフト量は[10](10進数で「-2」)と算出される。この結果から、イエロー(Y)の素子単位シフト量を上記(2)式と同様に算出すると、「2」(-2+4=2)が算出される。さらに、マゼンタ(M)を基準として、主走査方向に、ブラック(K)に−15μmの色ズレが発生していた場合、色ズレを補正するための画像シフト量を上記(1)式と同様に算出すると、+3([0011])となる。従って、シフト補正量は[11](10進数で「3」)と算出され、発光単位シフト量は[00](10進数で「0」)と算出される。この結果から、ブラック(K)の素子単位シフト量を上記(2)式と同様に算出すると、「4」(0+4=4)が算出される。
上記したように、CPU400aで算出した主走査位置補正部424およびデータシフト部425に指示する画像シフト量を、表1の画像シフト量テーブルに示す。
Figure 2019098548
主走査位置補正部424は、CPU400aが指示するシフト補正量に基づき、副走査方向の所定ライン数毎に、画像データを主走査方向に周期的に所定発光素子分だけシフト処理を行う。以下、本実施形態では所定ライン数毎に1発光素子分シフトする場合を例に説明するが、これに限定されるものではない。ここで、本来の分解能(主走査方向の解像度1200dpi)のS倍(Sは自然数)を上記補正分解能とすると、シフト補正量は0,1,…,(S-1)で表せる。すなわち、主走査方向の疑似的な補正分解能は、主走査方向の実際の解像度のS(Sは自然数)倍ということになる。このシフト補正量をhとし、所定のライン数をMとする。主走査位置補正部424は、副走査方向のMラインを単位として、Mラインの内のkラインの画像データを主走査方向に1発光素子分だけシフトする、このとき、M分のk(k/M)がS分のh(h/S)に等しい、または近い値になるようにする。画像データを1発光素子分だけシフトするkラインのそれぞれを、Mライン内に設定する。CPU400aが4800dpi単位で画像シフト量を算出する場合は、Sは4となり、本実施形態ではS=4として説明する。表2に、8行4列の画素シフトテーブルpsftの一例を示す。列方向の0〜3はCPU400aが指示するシフト補正量である。行方向の0〜7は、M=S×2ラインの各々のラインに対応する。行方向のラインは、Sの整数倍のラインとしている。すなわち、所定のライン数Mは、上記S(主走査方向の疑似的な補正分解能と主走査方向の解像度との比)の整数倍とする。表2において、「0」は主走査方向にシフトしないことを示す。
Figure 2019098548
表2に示す画素シフトテーブルpsftを用いるCPU400aの制御に基づき主走査位置補正部424が実行する主走査位置補正処理のフローチャートを図5に示す。ここでは、シアンステーションのシアン(C)の画像データを主走査位置補正部424が処理する動作を、主走査位置補正処理により説明する。
主走査位置補正処理は、プリンタ制御部120が画像コントローラ部415に画像形成の指示をした際にスタートされる。そして、ステップS501にて、主走査位置補正部424はRAM400cに設定した参照ポインタyptrを、CPU400aの指示に基づいて「0」に初期化する。参照ポインタyptr値は、8ラインの内の特定の1ラインを示しており「0」は先頭のラインを示している。また、このときCPU400aは、表1の画像シフト量テーブルを参照して、シアンステーションのシフト補正量「1」を取得し、不図示のRAM400cに設定したレジスタsftに格納する。次に、ステップS502にて、CPU400aは、参照ポインタyptrとレジスタsftとの値を用いて、表2の画素シフトテーブルpsftを参照し、主走査方向へのシフト処理を行うか否かを決定する。この場合は、レジスタsftに格納されたシフト補正量が「1」で、参照ポインタyptrが「0」であるから、画素シフトテーブルpsftから「0」が得られ、CPU400aはライン「0」においてシフト補正処理しないと決定しステップS504へ移行する。ステップS504では、CPU400aの指示に基づいて主走査位置補正部424は、ハーフトーン処理部423から入力される1ライン分の画像データをデータシフト部425に出力して、ステップS505に移行する。また、ステップS504では、後述する図7(a)(b)に示すように、後述するステップS503によって出力する1ラインの画像幅と、同じ幅の画像データになるように、主走査位置補正部424は出力する1ラインの後端に1発光素子分の画像データを付加して、データシフト部425に出力する。ステップS505では、CPU400aは全ライン分の画像データを出力したか否かを判断する。全ラインの出力を完了していないとCPU400aが判断した場合、ステップS506へ移行する。ステップS506では、CPU400aは参照ポインタyptrを「1」だけインクリメントし、参照ポインタyptrが「1」とされて、ステップS502の処理に戻る。
2度目のステップS502の処理では、画素シフトテーブルpsftをCPU400aが参照すると、レジスタsftに格納されたシフト補正量が「1」で、参照ポインタyptrが「1」となるから、「1」が得られる。これにより、CPU400aはライン「1」においてシフト補正処理すると決定しステップS503へ移行する。ステップS503では、後述する図7(a)(b)に示すように、CPU400aの指示に基づいて主走査位置補正部424は、ハーフトーン処理部423から入力される1ライン分の画像データの先頭に1発光素子分の画像データを付加し、シフトした画像データを、データシフト部425に出力する。ステップS503および前記ステップS504において付加する画像データは白データを用いる。次に、ステップS505にてCPU400aは、全ライン分の画像データを出力したか否かを再度判断するが、ここでも全ラインの出力を完了していないと判断し、ステップS506にて、CPU400aは参照ポインタyptrを「1」だけインクリメントする。そして、参照ポインタyptrが「2」とされ、ステップS502の処理に戻りステップS502以降の処理が繰り返し実行される。このように、参照ポインタyptrを繰り返しインクリメンタル動作させることにより、全ラインのライン順に上記した主走査位置補正処理を行う。この結果、シアン(C)の画像データにおいては、表2のように8ラインを単位とした際に、先頭から2ライン目の「1」ラインと、先頭から6ライン目の「5」ラインにおいて、ハーフトーン処理部423から入力される1ライン分の画像データの先頭に1発光素子分の画像データが付加される。そして、画像データの付加によりシフトされた画像データが、データシフト部425に出力される。上記のように、画像データを1発光素子分だけシフトする2ラインのそれぞれを、単位とする8ライン内に設定する。本実施形態では、画素シフトテーブルpsftに示すように、周期的なパターン(01000100)により画像データを1発光素子分だけシフトするラインが分散されていることが分かる。また、参照ポインタyptrが「8」以上になった場合は、参照ポインタyptrを「0」に戻す。主走査補正処理は、上記処理を繰り返し行いCPU400aが全ライン分の画像データを出力したと判断した際に、終了する。
イエローステーションのイエロー(Y)の画像データを処理する主走査位置補正部424の動作についても同様である。表2のように8ラインを単位としている。この場合は、シフト補正量「2」がレジスタsftに格納される。主走査補正処理が上記と同様に行われると、イエロー(Y)の画像データにおいては、先頭から2,4,6,8ライン目の「1,3,5,7」ラインにおいて、ハーフトーン処理部423から入力される1ライン分の画像データの先頭に1発光素子分の画像データが付加される。そして、画像データの付加によりシフトされた画像データが、データシフト部425に出力される。このように、周期的なパターン(01010101)により画像データを1発光素子分だけシフトするラインが分散されて、4ラインが周期的なパターンでシフトされる。
さらに、ブラックステーションのブラック(K)の画像データを処理する主走査位置補正部424の動作についても同様である。表2のように8ラインを単位としている。この場合は、シフト補正量「3」がレジスタsftに格納される。主走査補正処理が上記と同様に行われると、ブラック(K)の画像データにおいては、先頭から1,2,4,5,6,8ライン目の「0,1,3,4,5,7」ラインにおいて、ハーフトーン処理部423から入力される1ライン分の画像データの先頭に1発光素子分の画像データが付加される。そして、画像データの付加によりシフトされた画像データが、データシフト部425に出力される。このように、周期的なパターン(11011101)により画像データを1発光素子分だけシフトするラインが分散されて、6ラインが周期的なパターンでシフトされる。
以上のように、主走査位置補正部424では8ラインを単位として4連のステーションのシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)に対する主走査補正処理が行われる。そして、シアン(C)に対する主走査補正処理では、表2の画素シフトテーブルpsftを毎ライン参照し、主走査シフトを行うか否かを、切り替えることで、副走査位置が8n+1、8n+5のときに、主走査方向に1発光素子分だけシフト処理を行う。この結果、シアン(C)の画像データ全体の8分の2発光素子分だけ、つまり1画素に対応する発光素子の25%だけ擬似的に主走査方向に移動した位置に現像することができる。また、イエロー(Y)に対する主走査補正処理では、表2の画素シフトテーブルpsftを毎ライン参照し、主走査シフトを行うか否かを切り替える。これにより、副走査位置が8n+1、8n+3、8n+5、8n+7のときに、主走査方向に1発光素子分だけシフト処理を行う。この結果、イエロー(Y)の画像データ全体の8分の4発光素子分だけ、つまり1画素に対応する発光素子の50%だけ擬似的に主走査方向に移動した位置に現像することができる。さらに、ブラック(K)に対する主走査補正処理では、表2の画素シフトテーブルpsftを毎ライン参照し、主走査シフトを行うか否かを切り替える。これにより、副走査位置が8n、8n+1、8n+3、8n+4、8n+5、8n+7のときに、主走査方向に1発光素子分だけシフト処理を行う。この結果、ブラック(K)の画像データ全体の8分の6発光素子分だけ、つまり1画素に対応する発光素子の75%だけ擬似的に主走査方向に移動した位置に現像することができる。
次に、データシフト部425は、CPU400aが指示する素子単位シフト量に基づき、画像データを発光素子単位で主走査方向にシフト処理する。すなわち、後述する図6に示すように、シアン(C)の画像データは、5発光素子分だけ主走査方向にシフト処理され、基準となるマゼンタ(M)の画像データは、4発光素子分だけ主走査方向にシフト処理される。また、イエロー(Y)の画像データは、2発光素子分だけ主走査方向にシフト処理され、ブラック(K)の画像データは、4発光素子分だけ主走査方向にシフト処理される。
図6は、C,M,Y,Kの各ステーションの面発光素子アレイチップ1〜29の相対的な位置ズレの補正を説明する図である。
図6では、副走査方向にシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各ステーション間の物理的な位置ズレが、それぞれのステーションに実装されている面発光素子アレイチップ1〜29で示されている。マゼンタステーションを基準として、シアンステーションはd1だけ主走査方向と逆方向に位置ズレしており、イエローステーションはd2だけ主走査方向に位置ズレしており、ブラックステーションはd3だけ主走査方向と逆方向に位置ズレしている。d1,d2,d3は例えば-26μm、+31μm、-15μmとされる。位置ズレにより各ステーション間に色ズレが発生する。図6では、素子単位シフト量でシフト処理された先頭の画像データを現像する発光素子(以下、「先頭素子」という)が黒塗りした四角で示されている。そして、シフト補正量で画像データをシフト処理することにより、各ステーションの先頭素子は破線で示すマゼンタステーションの位置に擬似的に位置する。このように、各ステーションにおいて表1の画像シフト量で、シフト補正処理することでシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)間の色ズレを補正することができる。
具体的には、基準となるマゼンタ(M)に対応する面発光素子アレイチップ1〜29では、前述したように画像データの画像シフト量が4発光素子分とされ、5番目の発光素子が先頭素子となる。シアン(C)に対応する面発光素子アレイチップ1〜29では、画像データの画像シフト量が5発光素子分+1発光素子の25%分とされて、6番目の発光素子となる先頭素子は、擬似的に破線の位置になる。また、イエロー(Y)に対応する面発光素子アレイチップ1〜29おいては、画像データの画像シフト量が2発光素子分+1発光素子の50%分とされて、3番目の発光素子となる先頭素子は、擬似的に破線の位置になる。さらに、ブラック(K)に対応する面発光素子アレイチップ1〜29おいては、画像データの画像シフト量が4発光素子分+1発光素子の75%分とされて、5番目の発光素子となる先頭素子は、擬似的に破線の位置になる。
以下、図4の説明に戻る。データシフト部425にライン同期信号を送る同期信号生成部406は、副走査方向に1ライン分の周期でライン同期信号を生成する。CPU400aは、事前に定められた感光体ドラム102の回転速度に対して、感光体ドラム102表面が回転方向に2400dpiの画素サイズ(約10.5μm)移動する周期を1ライン周期として、同期信号生成部406に信号周期の時間間隔を指示する。例えば副走査方向に200mm/sの速度で印字する場合、1ライン周期を52.9μs(小数点2桁以下省略)として時間間隔を指示する。副走査方向の速度は、印字速度を検知する手段(例えば、感光体ドラム102の回転軸に設置したエンコーダを用いた速度検知)を有する場合は、リアルタイムに検知した結果を用いてCPU400aが算出する。印字速度を検知する手段を有さない場合は、感光体ドラム102の速度制御手段(不図示)に設定する印字速度の設定値(固定値)を用いてCPU400aが算出するものとする。データシフト部425は、ライン同期信号を受信する毎に、表1の画像シフト量テーブルを参照することで素子単位シフト量を取得し、その分だけ画像データを主走査方向にシフト(移動)した上で、1ラインの画像データをチップデータ変換部403に出力する。また、本実施形態では、データシフト部425以降において、ライン同期信号を用いて画像データを転送しているが、主走査位置補正部424からライン同期信号を用いて画像データを転送しても良い。この場合、主走査位置補正部424のステップS503およびステップS504では、ハーフトーン処理部423から受け取った画像データに1画素を付加するのではなく、ライン同期信号から画像データを転送する位置を変えることで、画像データのシフト処理を実現することも可能である。
チップデータ変換部403は、データシフト部425から入力される画像データを、CPU400aから予め指示された副走査方向のシフト情報に基いて、副走査方向の画像シフトを行う。制御部400から指示される副走査方向のシフト情報は、千鳥状に2列に配置されている面発光素子アレイチップ1〜29の副走査方向の間隔S(図3(c))から算出される。ライン同期信号に同期した画像データが入力されると、CPU400aはラインメモリ(不図示)に順次格納する。ラインメモリは、少なくとも面発光素子アレイチップ1〜29の副走査方向の間隔Sを補正できる分の容量を持つ。チップデータ変換部403では、偶数番目の面発光素子アレイチップ2,4,6…28に対応する画像データは、奇数番目の面発光素子アレイチップ1,3,5…29に対応する画像データに対して、ラインメモリを用いて副走査方向に8画素分遅延させる。チップデータ変換部403は、奇数番目の面発光素子アレイチップ1,3,5…29と、偶数番目の面発光素子アレイチップ2,4,6…28とで、それぞれ異る遅延を持つ画像データを用いて、データ送信部405へ出力する。
本実施形態では、チップデータ変換部403で用いる副走査方向のシフト情報を、面発光素子アレイチップ1〜29の副走査方向の間隔Sにより算出したが、さらに事前に計測された各面発光素子アレイチップ1〜29の実装位置ズレを加算して算出しても良い。ここで、実装位置ズレとは、プリント基板202への実装ばらつきに起因して発生する設計称呼の位置からの位置ズレを指す。露光ヘッド106の検査工程で各面発光素子アレイチップ1〜29の実装位置を計測し、前記計測値に基づきチップ毎の位置補正情報を露光ヘッド106内部の不図示のメモリに保持しておくことで、位置補正情報の算出が可能となる。これにより、実装位置ズレの補正も行うことが可能となる。
データ送信部405では、露光ヘッド106に対して、前述した一連の画像データ処理後の画像データを、コネクタ416およびコネクタ305を介して、ライン同期信号に同期して、駆動部303aに送信する。
次に、駆動部303a内の処理について説明する。駆動部303aは、データ受信部407、LUT410、PWM信号生成部411、タイミング制御部412、制御信号生成部413、駆動電圧生成部414を有している。
データ受信部407は、コネクタ305を介してデータ送信部405から送信された信号を受信する。ここでデータ受信部407は、ケーブル418を介して送られたライン同期信号に同期してライン単位でケーブル417を介して送られた画像データを受信する。前述したようにチップデータ変換部403で面発光素子アレイチップ1〜29のチップ毎に画像データの遅延処理を行っており、以降の処理ブロックは29チップの面発光素子アレイチップ1〜29のデータを並列処理する構成としている。駆動部303aでは、面発光素子アレイチップ1〜15に対応した画像データを受信し、チップ毎に並列に処理可能な回路を有するものとする。
LUT410は、画素毎のデータ値をLookUpTableにて、データ変換を行う。本処理では、面発光素子アレイチップの発光時間応答特性より、パルス発光させた時の積算光量が所定の値となるようにデータ値の変換を行う。例えば、応答が遅く積算光量が目標値より小さい場合は、データ値が増えるように変換を行う。本実施形態においては、LookUpTableに設定される変換テーブルの値は、実験的に得られた面発光素子アレイチップの応答特性に基づき、所定の値が画像形成開始以前のタイミングでCPU400aから設定されるものとする。
PWM信号生成部411では、データ値に応じて面発光素子アレイチップ1〜15が1画素区間内で発光する発光時間に対応したパルス幅信号(以降PWM信号と呼称)を生成する。PWM信号を出力するタイミングは、タイミング制御部412によりタイミング制御される。タイミング制御部412は、同期信号生成部406で生成されたライン同期信号より各画素の画素区間に対応した同期信号を生成し、PWM信号生成部411に送信する。駆動電圧生成部414では、PWM信号に同期して面発光素子アレイチップ1〜15を駆動する駆動電圧を生成する。駆動電圧生成部414は、制御部400によって所定の光量となるように出力信号の電圧レベルを、例えば5V中心に調整可能な構成とする。本実施形態では、各面発光素子アレイチップ1〜15は、同時に4つの発光素子を独立して駆動できる構成をとっており、駆動電圧生成部414はチップ毎に駆動信号4ライン(合計15チップ×4=60ライン)を供給する。各面発光素子アレイチップ1〜15は、シフトサイリスタ動作により、順次発光素子を駆動する。制御信号生成部413は、タイミング制御部412で生成された画素区間に対応する同期信号より、4画素毎にシフトサイリスタを順次オンするための制御信号を生成する。
図7は、本実施形態の主走査位置補正部424とデータシフト部425とにおけるシアン(C)の画像データのシフト処理の結果を示す図である。
図7(a)は、ハーフトーン処理部423が出力する1200x2400dpiの画像データを示す。この画像データに対して主走査位置補正部424は、発光素子間での主走査方向のズレ量を補正する処理を行う。図7(b)は、主走査位置補正部424が処理した画像データを示す。表2の画素シフトテーブルpsftを参照するために用いる参照ポインタyptrが副走査方向に8ライン毎に0に戻りながらインクリメンタル動作をしている。画素シフトテーブルpsftから得た値に基づいて、主走査位置補正部424は副走査方向の8ライン周期で、画像データを主走査方向に1発光素子分だけ周期的なパターンでシフト処理を行うことで、擬似的に発光素子単位未満の主走査方向のシフト処理を実現している。図7(c)は、データシフト部425が処理した画像データを示す。表1の素子単位シフト量(この場合は、「5」)にもとづき、画像データを発光素子単位で主走査方向にシフト処理を行っている。なお、シフト処理により発生した画素(図7(c)の斜線で表す画素)には白データを用いる。
以上説明した本実施形態においては、1200dpiの発光素子間隔に対して、主走査方向の解像度である1200dpiで主走査倍率補正を行い、1200×2400dpiでハーフトーン処理を行い、さらに画像データシフトすることで、擬似的に発光素子ピッチ(画素単位)以上の分解能で主走査画像位置制御が可能である。このことにより、色ズレやチップの実装ズレに対して、位置ズレの少ない高品位な画像形成が可能な画像形成装置を提供する。本実施形態においては、面発光素子アレイチップを千鳥状に配置した例について述べたが、一列に配列する構成においても、同様に処理することで同様の効果を得ることができる。また、シフト補正量は、主走査方向の解像度が1200dpiとされた際に、その4倍の4800dpiの単位で算出しているが、本来の解像度の整数倍の解像度単位でシフト補正量を算出するようにしてもよい。さらに、表2の画素シフトテーブルpsftでは副走査方向の8ラインを単位として説明したが、擬似的に補正分解能を4倍とした場合、4ラインあるいは4ラインの整数倍を単位としても良い。
以上のように、本発明によれば、擬似的に素子間隔以上の分解能で主走査方向の位置補正を行う画像形成装置を提供することができる。
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
また、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成が可能である。
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
100 スキャナ部
103 作像部
106 露光ヘッド
113 光学センサ
201 面発光素子アレイ素子群
400a CPU
415 画像コントローラ部
424 主走査位置補正部
425 データシフト部

Claims (11)

  1. 複数の面発光素子アレイを配列した露光ヘッドと、
    前記面発光素子アレイが有する発光素子のピッチと等しい解像度で画像データを生成する画像データ生成手段と、
    前記露光ヘッドにより感光体ドラム上に画像形成する時の主走査方向の位置ズレに応じた主走査位置補正情報を設定する設定手段と、
    前記画像データを、前記主走査位置補正情報に基づき、副走査方向のMラインを単位として、Mライン単位毎にkラインだけ主走査方向に1発光素子分だけシフトする第一の画像シフト手段と、
    前記画像データを、前記主走査位置補正情報に基づき、発光素子単位で主走査方向にシフトする第二の画像シフト手段と、
    を備え、前記位置ズレを、画像データをシフトする前記第一の画像シフト手段および前記第二の画像シフト手段によるシフト処理により補正するようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記シフト処理による補正は、主走査方向の解像度のS(Sは自然数)倍の補正分解能を擬似的に有し、前記Mは、前記Sの整数倍であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記kラインの各々のラインは、前記Mライン内に分散して設定されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記kラインの各々のラインは、前記Mライン内に周期的なパターンで分散して設定されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記主走査位置補正情報は、発光素子単位の位置補正情報を示す素子単位シフト情報と、発光素子単位未満の位置補正情報を示すシフト補正情報と、から成ることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 前記第一の画像シフト手段は、主走査方向にシフトするラインを、副走査方向のMラインを単位として、シフトするか否かの関係性を示すテーブルを、前記シフト補正情報により参照して決定することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記位置ズレは、色ごとの前記露光ヘッドに対する位置ズレであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  8. 前記設定手段は、前記位置ズレに応じた主走査倍率補正情報を設定し、前記主走査倍率補正情報に基づく変倍率で変倍処理する変倍手段を備えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記変倍手段は、前記第一の画像シフト手段および前記第二の画像シフト手段の前に設けられていることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  10. 複数の面発光素子アレイを配列した露光ヘッドにおける、前記面発光素子アレイが有する発光素子のピッチと等しい解像度で画像データを生成する画像データ生成工程と、
    前記露光ヘッドにより感光体ドラム上に形成する画像形成時の主走査方向の位置ズレに応じた主走査位置補正情報を設定する設定工程と、
    前記位置ズレを、前記画像データを、前記主走査位置補正情報に基づき、副走査方向にMライン単位毎にkラインだけ主走査方向に1発光素子分だけシフトする第一の画像シフト工程と、
    前記画像データを、前記主走査位置補正情報に基づき、発光素子単位で主走査方向にシフトする第二の画像シフト工程と、
    を有し、前記位置ズレを、画像データをシフトする前記第一の画像シフト工程および前記第二の画像シフト工程によるシフト処理により補正するようにしたことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  11. コンピュータを、請求項1ないし9のいずれか1項に記載された各手段として機能させるためのプログラム。
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