以下、本発明の打込機に含まれるいくつかの実施形態のうち、代表的な実施形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2に示す打込機10は、ハウジング11、打撃機構12、マガジン13、電動モータ14、駆動機構15、制御基板16、電池パック17及び反動低減機構18を有する。ハウジング11の材質は、金属単体、合成樹脂単体、金属と合成樹脂との組み合わせの何れでもよい。さらに、ハウジング11の一部に、合成ゴムを用いることも可能である。ハウジング11は、筒形状の本体部19と、本体部19に接続されたハンドル20と、本体部19に接続されたモータケース21と、を有する。装着部22がハンドル20及びモータケース21に接続されている。
射出部23が本体部19の外に設けられ、射出部23が本体部19に固定されている。接触部材24が射出部23に取り付けられている。射出部23及び接触部材24に亘って射出路25が設けられている。ユーザは、接触部材24の先端を被打込材W1に押し付ける。
マガジン13は、ハウジング11及び射出部23により支持されている。マガジン13は、止具26を複数収容する。止具26は釘を含み、止具26の材質は、金属、非鉄金属、鋼を含む。止具26同士は接続要素で互いに接続されている。接続要素は、ワイヤ、接着剤、樹脂の何れでもよい。止具26は棒形状である。マガジン13はフィーダを有する。フィーダは、マガジン13に収容された止具26を射出路25に送る。接触部材24は、止具26の打ち込み位置、止具26の姿勢、止具26の打ち込み方向をガイドする。
打撃機構12は、本体部19の内外に亘って設けられている。打撃機構12は、本体部19内に配置された金属製のプランジャ27と、プランジャ27に固定された金属製のドライバブレード28と、を有する。プランジャシャフト29が本体部19内に設けられている。トップホルダ30及びボトムホルダ31が、ハウジング11内に固定して設けられている。プランジャシャフト29は、トップホルダ30及びボトムホルダ31により支持されている。このように、打撃機構12は、プランジャシャフト29、トップホルダ30及びボトムホルダ31を介して、ハウジング11により支持されている。
プランジャ27はプランジャシャフト29に取り付けられており、プランジャ27は、プランジャシャフト29の軸線A1に沿って移動可能である。プランジャ27は、円筒部79及び基部80を有する。円筒部79は、プランジャシャフト29の外周面に取り付けられている。基部80は、円筒部79における軸線A1方向の端部に接続されている。
プランジャアーム部48がプランジャ27に設けられている。プランジャアーム部48は、プランジャ27と共に軸線A1方向に移動可能である。プランジャアーム部48は金属製であり、プランジャアーム部48は、係合部65を複数有する。複数の係合部65は、軸線A1に沿った方向に間隔をおいて配置されている。
ドライバブレード28は基部80に固定されており、ドライバブレード28は、プランジャ27と共に軸線A1に対して平行に移動可能である。ドライバブレード28の一部は、本体部19内及び射出路25内で移動可能である。ドライバブレード28は、射出部23及び接触部材24により移動方向がガイドされる。
反動低減機構18は、打撃機構12が止具26を打撃する際、ハウジング11が受ける反動を抑制する。反動低減機構18の具体例1は、図3、図5及び図6に示されている。反動低減機構18は、第1ウェイト70及び第2ウェイト71を有する。第1ウェイト70及び第2ウェイト71の材質は、金属、非鉄金属、鋼、セラミックの何れでもよい。
第1ウェイト70は、内筒部72、円板部73、外筒部74、凹部78及び係合部75を有する。内筒部72は、プランジャシャフト29の外周面に取り付けられており、内筒部72は軸線A1を中心として配置されている。円板部73は、内筒部72における軸線A1方向の端部に接続されている。外筒部74は、円板部73の外周端から軸線A1方向に延ばされている。内筒部72と外筒部74とは同心状に配置されている。係合部75は、外筒部74から径方向で内側に向けて突出している。凹部78は、軸線A1方向において、円板部73と係合部75との間に環状に形成されている。第1ウェイト70は、プランジャシャフト29に対して軸線A1方向に移動可能である。
第2ウェイト71は円筒形状であり、第2ウェイト71は、凹部76及び係合部77を有する。第1ウェイト70及び第2ウェイト71は、共に同心状に配置されている。第2ウェイト71は、プランジャシャフト29に対して、軸線A1方向に移動可能である。第2ウェイト71のうち、軸線A1方向の一部は、内筒部72と外筒部74との間に配置されている。凹部76は、第2ウェイト71の外周面に形成され、かつ、軸線A1を中心として環状に形成されている。係合部77は、第1ウェイト70の径方向において、内筒部72と外筒部74との間に配置されている。係合部77は、軸線A1方向において、円板部73と係合部75との間に配置されている。係合部75は、凹部76に配置されている。係合部77は、第2ウェイト71のうち凹部78に配置された箇所に設けられている。
係合部77の外径は、係合部75の内径より大きい。凹部78の軸線A1方向における長さL1は、係合部77の軸線A1方向における長さL2より大きい。そして、第2ウェイト71は、第1ウェイト70に対して軸線A1方向に移動可能である。第2ウェイト71が、第1ウェイト70に対して軸線A1方向で移動可能な範囲は、長さL1と長さL2との差L3に応じて定まる。図1に示すように、第2ウェイト71は、係合部62を複数有する。複数の係合部62は、第2ウェイト71の外面から突出している。
スプリング32が本体部19内に配置され、スプリング32は、軸線A1に沿った方向でプランジャ27と第1ウェイト70との間に配置されている。スプリング32の軸線A1方向の一部は、第2ウェイト71の内部に配置されている。スプリング32の軸線A1方向の第1端部は、プランジャ27の基部80に押し付けられる。スプリング32の軸線A1方向の第2端部は、第1ウェイト70の円板部73に押し付けられる。
スプリング32は圧縮コイルスプリングであり、軸線A1に沿った方向に伸縮可能である。スプリング32の材質としては、金属、非鉄金属、セラミックを用いることができる。スプリング32は、軸線A1方向の圧縮力を受けて弾性エネルギを蓄積する。
図1に示すように、本体部19内にウェイトバンパ33及びプランジャバンパ34が設けられている。ウェイトバンパ33はトップホルダ30と、第1ウェイト70との間に配置され、プランジャバンパ34は、ボトムホルダ31とプランジャ27との間に配置されている。ウェイトバンパ33及びプランジャバンパ34は、一例として、合成ゴム、シリコンゴム、エアバンパの何れかを用いる。
プランジャ27は、軸線A1に沿った方向でボトムホルダ31に近づく第1方向B1の付勢力を、スプリング32から受ける。第1ウェイト70は、軸線A1に沿った方向でトップホルダ30に近づく第2方向B2の付勢力を、スプリング32から受ける。第1方向B1と第2方向B2とは互いに逆向きであり、第1方向B1及び第2方向B2は、軸線A1と平行である。
図1に示す打込機10は、軸線A1が鉛直線と平行な状態である例を示す。図1において、打撃機構12または反動低減機構18が、第1方向B1に移動することを下降と呼ぶ。また、プランジャ27または第1ウェイト70または第2ウェイト71が、第1方向B1で移動することを下降と呼ぶ。図1において、打撃機構12または反動低減機構18が、第2方向B2で移動することを上昇と呼ぶ。また、プランジャ27または第1ウェイト70または第2ウェイト71が、第2方向B2で移動することを上昇と呼ぶ。
電池パック17は、装着部22に対して取り付け及び取り外し可能であり、電池パック17は、収容ケース35と、収容ケース35内に収容した複数の電池セルとを有する。電池セルは、充電及び放電が可能な二次電池であり、電池セルは、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、リチウムイオンポリマー電池、ニッケルカドミウム電池の何れかを用いることができる。電池パック17は直流電源であり、電池パック17の電力は電動モータ14に供給される。本体側端子36が装着部22に設けられており、電池側端子が電池パック17に設けられている。電池パック17を装着部22に取り付けると、本体側端子36と電池側端子とが電気的に接続される。
制御基板16は装着部22内に設けられており、制御基板16には、図4に示すコントローラ37、インバータ回路38が設けられている。コントローラ37は、入力ポート、出力ポート、演算処理部及び記憶部を有するマイクロコンピュータである。インバータ回路38は、電池パック17と電動モータ14との間に形成された電気回路を接続及び遮断する。インバータ回路38は、複数のスイッチング素子を有する。複数のスイッチング素子は、それぞれ単独でオン及びオフが可能である。
トリガ39及びトリガスイッチ40がハンドル20に設けられている。ユーザがハンドル20を握り、かつ、トリガ39に操作力を加えるとトリガスイッチ40がオンする。また、ユーザがトリガ39に加えた操作力を解除すると、トリガスイッチ40がオフする。図4に示す位置検出センサ64が、ハウジング11内に設けられている。位置検出センサ64は、軸線A1方向におけるプランジャ27の位置を検出して信号を出力する。コントローラ37は、トリガスイッチ40の信号、位置検出センサ64の信号を受信し、かつ、インバータ回路67を制御する。
電動モータ14は、ロータ及びステータを有し、駆動軸41がロータに連結されている。電動モータ14は、電池パック17から電力が供給されると駆動軸41が回転する。減速機42がモータケース21内に配置されている。減速機42は、遊星歯車機構、入力要素43及び出力要素44を有し、入力要素43は駆動軸41に連結されている。駆動軸41の回転力が減速機42に伝達されると、減速機42は、出力要素44の回転速度が入力要素43の回転速度よりも低速となる。電動モータ14及び減速機42は、中心線A2を中心として同心状に配置されている。打込機10を側面視した図1において、軸線A1と中心線A2とは直角に交差する。
駆動機構15は、出力要素44の回転力を打撃機構12の移動力に変換し、かつ、出力要素44の回転力を反動低減機構18の移動力に変換する。駆動機構15は、ギヤ45、ギヤ46及びギヤ47を有する。ギヤ45は出力要素44に固定されている。ギヤ46は第1支持軸50により回転可能に支持されている。ギヤ47は第2支持軸51により回転可能に支持されている。ギヤホルダ52がハウジング11内に固定して設けられ、第1支持軸50及び第2支持軸51はギヤホルダ52に取り付けられている。中心線A2、第1支持軸50の中心線A3、第2支持軸51の中心線A4は、互いに平行である。
第1支持軸50は、軸線A1に沿った方向で出力要素44と第2支持軸51との間に配置されている。ギヤ46はギヤ45及びギヤ47に噛み合っている。ローラカム53がギヤ46に複数、例えば、3個設けられている。3個のローラカム53は、ギヤ46の回転方向に間隔をおいて配置されている。ローラカム54がギヤ47に複数、例えば、2個設けられている。2個のローラカム55は、ギヤ47の回転方向に間隔をおいて配置されている。
本実施形態では、電動モータ14の駆動軸41が回転すると、駆動軸41の回転力が減速機42を介してギヤ45に伝達される。
図2に示す回転規制機構66が、モータケース21内に設けられている。回転規制機構66は、ギヤ46からギヤ45に対して回転力が伝達された場合に、その回転力で電動モータ14の駆動軸41が回転することを防止する。
次に、打込機10の使用例を説明する。コントローラ37は、トリガスイッチ40がオフであると、電動モータ14に電力を供給せず、電動モータ14を停止させている。コントローラ37は、位置検出センサ64の信号を処理することにより、プランジャ27及び反動低減機構18の軸線A1方向の位置を推定する。プランジャ27は、例えば、図3で左側に示すように、プランジャバンパ34に押し付けられた位置、つまり、下死点で停止している。また、第1ウェイト70は、円板部73がウェイトバンパ33に押し付けられた位置、つまり、上死点で停止している。
ユーザがハンドル20を手で握り、かつ、接触部材24の先端を被打込材W1に押し付け、かつ、トリガスイッチ40がオンすると、コントローラ37は電動モータ14に電力を供給し、駆動軸41が回転する。駆動軸41の回転力は、減速機42で増幅されて出力要素44に伝達され、ギヤ45が回転する。
ギヤ45の回転力は、ギヤ46を経由してギヤ47に伝達される。ギヤ46が回転し、かつ、何れかのローラカム53が何れかの係合部65に係合していると、プランジャ27は、図3で右側に示すように、スプリング32の付勢力に抗して第2方向B2で移動する。つまり、打撃機構12は上昇する。
また、ギヤ47が回転し、何れかのローラカム54が何れかの係合部62に係合していると、第2ウェイト71は、図3で右側に示すように、スプリング32の付勢力に抗して第1方向B1で移動する。さらに、係合部77と係合部75とが係合すると、第2ウェイト71の移動力が第1ウェイト70に伝達され、第1ウェイト70は、第1方向B1で移動する。このようにして、反動低減機構18は下降する。
ギヤ46が更に回転し、プランジャ27は図5で左側に示すように上死点に到達する。また、ギヤ47が更に回転し、反動低減機構18は、図5で左側に示すように下死点に到達する。
プランジャ27が上死点に到達すると、ギヤ46の回転により、全てのローラカム53が係合部65から解放される。このため、プランジャ27は、図5で右側に示すように第1方向B1で移動する。つまり、打撃機構12は下降する。反動低減機構18が下死点に到達すると、ギヤ47の回転により、全てのローラカム54が係合部62から解放される。このため、第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力で図5の右側に示すように第2方向B2で移動、つまり、上昇する。また、係合部75と係合部77とが係合するため、第2ウェイト71の移動力が第1ウェイト70に伝達され、第1ウェイト70は、第2方向B2で移動する。このようにして、反動低減機構18は上昇する。
打撃機構12が下降し、かつ、反動低減機構18が上昇すると、コントローラ37は電動モータ14を停止する。打撃機構12が下降中、ドライバブレード28は射出路25内の止具26を打撃し、ドライバブレード28は、止具26を被打込材W1に打ち込む。その後、プランジャ27は、図6で左側に示すようにプランジャバンパ34に衝突し、打撃機構12は下死点で停止する。プランジャバンパ34は、打撃機構12の運動エネルギの一部を吸収する。
また、図6で左側に示すように、第1ウェイト70の円板部73がウェイトバンパ33に衝突し、ウェイトバンパ33が停止する。ウェイトバンパ33は、第1ウェイト70の運動エネルギの一部を吸収する。円板部73がウェイトバンパ33に衝突した時点において、第2ウェイト71は円板部73に衝突しない。さらに、第2ウェイト71は、図6で右側に示すように慣性力で上昇する。そして、第2ウェイト71が図3で左側に示すように円板部73に衝突すると、ウェイトバンパ33は、第2ウェイト71の運動エネルギの一部を吸収する。
このように、打撃機構12が下降して止具26を打撃し、かつ、プランジャ27がプランジャバンパ34に衝突するとともに、反動低減機構18が上昇してウェイトバンパ33に衝突する。したがって、ハウジング11が受ける反動を低減でき、接触部材24が被打込材W1から浮き上がることを抑制できる。
また、反動低減機構18は、第1ウェイト70及び第2ウェイト71を有し、第1ウェイト70は第2ウェイト71に対して、軸線A1方向に移動可能である。そして、第1ウェイト70が上昇してウェイトバンパ33に衝突した時点より後に、第2ウェイト71が円板部73に衝突する。第2ウェイト71が第1ウェイト70に衝突した際の荷重は、ウェイトバンパ33に伝達される。つまり、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。言い換えると、ウェイトバンパ33が受ける衝撃力を分散できる。
したがって、ウェイトバンパ33が1回のタイミングで受ける荷重の最大値を抑制でき、打込みフィーリングが低下することを抑制できる。また、ウェイトバンパ33の体積の大型化を抑制できる。さらに、ウェイトバンパ33を収容するハウジング11の大型化を抑制できる。なお、ウェイトバンパ33が受ける荷重は、第1ウェイト70の質量、第2ウェイト71の質量、第1ウェイト70の移動量、第2ウェイト71の移動量及びスプリング32の弾性率または反発力に応じて定まる。
反動低減機構18の他の作用例を、図6及び図7を参照して説明する。第1ウェイト70が上昇すると、図6の左側に示すようにウェイトバンパ33に衝突する。また、第2ウェイト71は、慣性力で図6の右側に示すように上昇する。第2ウェイト71が円板部73に衝突する前に、第1ウェイト70は、ウェイトバンパ33に衝突した反動で、第1ウェイト70は図7の左側に示すように第1方向B1で移動する。そして、第2ウェイト71が第1ウェイト70の円板部73に衝突する。このため、第1ウェイト70が第1方向B1で移動する運動エネルギと、第2ウェイト71が第2方向B2で移動する運動エネルギとが打ち消し合う。さらに、第1ウェイト70は、図3で左側に示すように、スプリング32の付勢力でウェイトバンパ33に押し付けられて停止する。
反動低減機構18が、図6及び図7に示すように作用する例においても、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、前述と同様の効果を得ることができる。なお、反動低減機構18の他の作用例は、第1ウェイト70の質量、第1ウェイト70の移動量、ウェイトバンパ33の弾性率または反発力を調整することにより実現可能である。
打込機10において、トリガスイッチ40がオフされてプランジャ27が停止する位置は、待機位置と定義可能である。プランジャ27の待機位置は、下死点、または、下死点と上死点との間の何れでもよい。トリガスイッチ40がオフされて反動低減機構18が停止する位置は、待機位置と定義可能である。反動低減機構18の待機位置は、上死点、または、上死点と下死点との間の何れでもよい。
電動モータ14が停止し、かつ、ローラカム53が係合部65に係合していると、回転規制機構66が電動モータ14の回転を規制する。このため、プランジャ27の待機位置は、下死点と上死点との間に設定される。また、反動低減機構18の待機位置は、上死点と下死点との間に設定される。
次に、反動低減機構の具体例2を、図8を参照して説明する。第1ウェイト70は、円筒部81、円板部82及び係合部83を有する。プランジャシャフト29は円筒部81内に配置され、第1ウェイト70は、プランジャシャフト29に沿って軸線A1方向に移動可能である。
円板部82は、軸線A1方向で円筒部81の第1端部に接続され、係合部83は、軸線A1方向で円筒部81の第2端部に接続されている。円板部82及び係合部83は、円筒部81の径方向で外側に向けて突出している。円板部82と係合部83との間に凹部84が形成されている。凹部84は、軸線A1方向における長さL4を有する。
第2ウェイト71は、円筒部85及び係合部86を有する。係合部86は、円筒部85の軸線A1方向の端部から、円筒部85の径方向で内側に向けて突出したフランジである。係合部86は、軸線A1方向の長さL5を有する。円筒部85の内径は、係合部83の外径よりも大きい。係合部86の内径は、円筒部81の外径よりも大きく、かつ、係合部83の外径よりも小さい。第1ウェイト70及び第2ウェイト71は同心状に配置され、係合部86は、凹部84内に配置されている。係合部83は、円筒部85内に配置されている。第2ウェイト71は第1ウェイト70に対して、軸線A1方向に移動可能である。第2ウェイト71が第1ウェイト70に対して移動可能な範囲は、長さL4と長さL5との差L6に応じて定まる。係合部86は係合部83に対して係合及び解放可能である。
さらに、図8に示す第2ウェイト71の円筒部85の外周面に、図1に示す第2ウェイト71と同様の係合部62が設けられている。さらに、スプリング32が係合部83に接触し、スプリング32は、第1ウェイト70を第2方向B2で付勢する。図8に示す反動低減機構18は、プランジャシャフト29に沿って、第1方向B1及び第2方向B2に移動可能である。
図8に示す反動低減機構18は、図1に示す打込機10に設けることが可能である。そして、図1に示すギヤ47が回転し、かつ、ローラカム54が係合部62に係合すると、図8に示す第2ウェイト71は、スプリング32の付勢力に抗して第1方向B1で移動する。第2ウェイト71が第1方向B1で移動し、かつ、係合部86が係合部83に係合すると、第1ウェイト70は第2ウェイト71と共に第1方向B1で移動する。
図1に示すギヤ47が回転し、かつ、ローラカム54が係合部62から解放されると、図8に示す第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力で第2方向B2で移動する。また、係合部83が係合部86に係合すると、第2ウェイト71は、第1ウェイト70と共に第2方向B2で移動する。
第1ウェイト70が第2方向B2で移動中に、円板部82がウェイトバンパ33に衝突すると、第1ウェイト70は停止する。つまり、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に対して荷重が加わる。第1ウェイト70が停止した時点において、第2ウェイト71は、慣性力で第2方向B2で移動する。そして、第2ウェイト71が円板部82に衝突し、第2ウェイト71から、第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に荷重が加わる。図8の反動低減機構18を、図1の打込機10に設けると、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、反動低減機構18の具体例2は、反動低減機構18の具体例1と同様の効果を得ることができる。
さらに、図8に示す反動低減機構18の他の作用例を説明する。第2ウェイト71が円板部82に衝突する前に、第1ウェイト70は、ウェイトバンパ33に衝突した反動で、第1ウェイト70は第1方向B1で移動する。そして、第2ウェイト71が第1ウェイト70の円板部82に衝突する。このため、第1ウェイト70が第1方向B1で移動する運動エネルギと、第2ウェイト71が第2方向B2で移動する運動エネルギとが打ち消し合う。さらに、第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力でウェイトバンパ33に押し付けられて停止する。なお、図8に示す反動低減機構18の他の作用例は、第1ウェイト70の質量、第1ウェイト70の移動量、ウェイトバンパ33の弾性率または反発力を調整することにより実現可能である。
次に、反動低減機構の具体例3を、図9を参照して説明する。第1ウェイト70は、円筒部87、円板部88及び係合部89を有する。プランジャシャフト29は円板部88内に配置され、第1ウェイト70は、プランジャシャフト29に沿って軸線A1方向に移動可能である。
円板部88は、軸線A1方向で円筒部87の第1端部に接続され、係合部89は、軸線A1方向で円筒部87の第2端部に接続されている。円板部88及び係合部89は、円筒部87の径方向で外側に向けて突出している。円板部88と係合部89との間に凹部90が形成されている。凹部90は、軸線A1方向における長さL7を有する。
第2ウェイト71は、円筒部91及び係合部92を有する。係合部92は、円筒部91の軸線A1方向の端部から、円筒部91の径方向で内側に向けて突出したフランジである。係合部92は、軸線A1方向の長さL8を有する。円筒部91の内径は、円板部88の外径よりも大きい。第1ウェイト70と第2ウェイト71は同心状に配置され、係合部92は、凹部90内に配置されている。係合部92の内径は、円板部88の外径よりも小さく、かつ、係合部89の外径よりも小さい。第2ウェイト71は第1ウェイト70に対して、軸線A1方向に移動可能である。第2ウェイト71が第1ウェイト70に対して移動可能な範囲は、長さL7と長さL8との差L9に応じて定まる。係合部92は係合部89に対して係合及び解放可能である。さらに、円筒部91は、円板部88の径方向で、円板部88よりも外側に位置する。
さらに、図9に示す第2ウェイト71の円筒部91の外周面に、図1に示す第2ウェイト71と同様の係合部62が設けられている。さらに、スプリング32が係合部89に接触し、スプリング32は、第1ウェイト70を第2方向B2で付勢する。図9に示す反動低減機構18は、プランジャシャフト29に沿って、第1方向B1及び第2方向B2に移動可能である。
図9に示す反動低減機構18は、図1に示す打込機10に設けることが可能である。そして、図1に示すギヤ47が回転し、かつ、ローラカム54が係合部62に係合すると、図9に示す第2ウェイト71は、スプリング32の付勢力に抗して第1方向B1で移動する。第2ウェイト71が第1方向B1で移動し、かつ、係合部92が係合部89に係合すると、第1ウェイト70は第2ウェイト71と共に第1方向B1で移動する。
図1に示すギヤ47が回転し、かつ、ローラカム54が係合部62から解放されると、図9に示す第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力で第2方向B2で移動する。また、係合部89が係合部92に係合すると、第2ウェイト71は、第1ウェイト70と共に第2方向B2で移動する。
第1ウェイト70が第2方向B2で移動中に、円板部88がウェイトバンパ33に衝突すると、第1ウェイト70は停止する。つまり、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に対して荷重が加わる。第1ウェイト70が停止した時点において、第2ウェイト71は、慣性力で第2方向B2で移動する。そして、円筒部91がウェイトバンパ33に衝突し、第2ウェイト71からウェイトバンパ33に荷重が加わる。図9の反動低減機構18を、図1の打込機10に設けると、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、図9の反動低減機構18は、図3、図5及び図6に示す反動低減機構18と同様の効果を得ることができる。
さらに、図9に示す反動低減機構18の他の作用例を説明する。第2ウェイト71がウェイトバンパ33に衝突する前に、第1ウェイト70は、ウェイトバンパ33に衝突した反動で、第1ウェイト70は第1方向B1で移動する。そして、係合部92が円板部88に衝突する。このため、第1ウェイト70が第1方向B1で移動する運動エネルギと、第2ウェイト71が第2方向B2で移動する運動エネルギとが打ち消し合う。さらに、第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力でウェイトバンパ33に押し付けられて停止する。なお、図9に示す反動低減機構18の他の作用例は、第1ウェイト70の質量、第1ウェイト70の移動量、ウェイトバンパ33の弾性率または反発力を調整することにより実現可能である。
次に、反動低減機構の具体例4を、図10を参照して説明する。反動低減機構18は、第1ウェイト70及び第2ウェイト71を有する。第1ウェイト70は、内筒部93、外筒部94、壁部95,96を有する。内筒部93はプランジャシャフト29に沿って軸線A1方向に移動可能である。内筒部93は外筒部94内に配置され、内筒部93と外筒部94とが同心状に配置されている。壁部95は、内筒部93の軸線A1方向の第1端部と、外筒部94の軸線A1方向の第1端部とを接続する。壁部96は、内筒部93の軸線A1方向の第2端部と、外筒部94の軸線A1方向の第2端部とを接続する。内筒部93と外筒部94との間に、環状の収容室97が形成されている。
収容室97は、軸線A1方向の長さL10を有する。第2ウェイト71が、収容室97内に配置されている。第2ウェイト71は環状であり、第2ウェイト71は軸線A1方向の長さL11を有する。長さL10は長さL11よりも大きく、第2ウェイト71は、第1ウェイト70に対して軸線A1方向に移動可能である。
第2ウェイト71が第1ウェイト70に対して移動可能な範囲は、長さL10と長さL11との差L12に応じて定まる。さらに、図10に示す第2ウェイト71の外周面に、図1に示す第2ウェイト71と同様の係合部62が設けられている。さらに、スプリング32が壁部96に接触し、スプリング32は、第1ウェイト70を第2方向B2で付勢する。図10に示す反動低減機構18は、プランジャシャフト29に沿って、第1方向B1及び第2方向B2に移動可能である。
図10に示す反動低減機構18は、図1に示す打込機10に設けることが可能である。そして、図1に示すギヤ47が回転し、かつ、ローラカム54が係合部62に係合すると、図10に示す第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力に抗して第1方向B1で移動する。
図1に示すギヤ47が回転し、かつ、ローラカム54が係合部62から解放されると、図10に示す第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力で第2方向B2で移動する。第1ウェイト70がウェイトバンパ33に衝突すると、第1ウェイト70は停止する。つまり、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に対して荷重が加わる。第1ウェイト70が停止した時点において、第2ウェイト71は、慣性力で第2方向B2で移動する。そして、第2ウェイト71が壁部95に衝突し、第2ウェイト71から第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に荷重が加わる。図10の反動低減機構18を、図1の打込機10に設けると、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、反動低減機構18の具体例4は、反動低減機構18の具体例1と同様の効果を得ることができる。
さらに、図10に示す反動低減機構18の他の作用例を説明する。第2ウェイト71が壁部95に衝突する前に、第1ウェイト70は、ウェイトバンパ33に衝突した反動で、第1方向B1で移動する。そして、壁部95が第2ウェイト71に衝突する。このため、第1ウェイト70が第1方向B1で移動する運動エネルギと、第2ウェイト71が第2方向B2で移動する運動エネルギとが打ち消し合う。さらに、第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力でウェイトバンパ33に押し付けられて停止する。なお、図10に示す反動低減機構18の他の作用例は、第1ウェイト70の質量、第1ウェイト70の移動量、ウェイトバンパ33の弾性率または反発力を調整することにより実現可能である。
さらに、図10に示す反動低減機構18の第2ウェイト71は、液体、例えば、水または油で構成することが可能である。第2ウェイト71を液体で構成すると、液体の粘性抵抗によりウェイトバンパ33が受ける荷重を低減可能である。図10に示す反動低減機構18の第2ウェイト71は、粒子状物質の集合体で構成することも可能である。粒子状物質は、一例として、金属のペレット、非鉄金属のペレット、合成樹脂のペレットを含む。第2ウェイト71を粒子状物質の集合体で構成すると、粒子状物質同士の接触抵抗により、ウェイトバンパ33が受ける荷重を低減可能である。さらに、図10に示す反動低減機構18は、第2ウェイト71を軸線A1方向に移動可能にするための構造、例えば、レールを設けずに済む。
次に、反動低減機構の具体例5を、図11を参照して説明する。反動低減機構18は、第1ウェイト70及び第2ウェイト71を有する。第1ウェイト70は、筒部98、壁部99,100を有する。筒部98はプランジャシャフト29に沿って軸線A1方向に移動可能である。壁部99は環状であり、壁部99は、筒部98の軸線A1方向の第1端部から、筒部98の径方向で外側に向けて突出している。壁部100は、筒部98の軸線A1方向の第2端部から、筒部98の径方向で外側に向けて突出している。壁部99と壁部100との間に、環状の凹部101が形成されている。
凹部101は、軸線A1方向の長さL13を有する。第2ウェイト71が、凹部101内に配置されている。第2ウェイト71は環状であり、第2ウェイト71は筒部98の周りを取り囲んでいる。第2ウェイト71は軸線A1方向の長さL14を有する。長さL13は長さL14よりも大きく、第2ウェイト71は、第1ウェイト70に対して軸線A1方向に移動可能である。
第2ウェイト71が第1ウェイト70に対して移動可能な範囲は、長さL13と長さL14との差L15に応じて定まる。さらに、図11に示す第2ウェイト71の壁部100の外周面に、図1に示す第2ウェイト71と同様の係合部62が設けられている。さらに、スプリング32が壁部100に接触し、スプリング32は、第1ウェイト70を第2方向B2で付勢する。図11に示す反動低減機構18は、プランジャシャフト29に沿って、第1方向B1及び第2方向B2に移動可能である。
図11に示す反動低減機構18は、図1に示す打込機10に設けることが可能である。そして、図1に示すギヤ47が回転し、かつ、ローラカム54が係合部62に係合すると、図11に示す第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力に抗して第1方向B1で移動する。
図1に示すギヤ47が回転し、かつ、ローラカム54が係合部62から解放されると、図11に示す第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力で第2方向B2で移動する。第1ウェイト70がウェイトバンパ33に衝突すると、第1ウェイト70は停止する。つまり、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に対して荷重が加わる。第1ウェイト70が停止した時点において、第2ウェイト71は、慣性力で第2方向B2で移動する。そして、第2ウェイト71が壁部99に衝突し、第2ウェイト71から第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に荷重が加わる。図11の反動低減機構18を、図1の打込機10に設けると、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、反動低減機構18の具体例5は、反動低減機構18の具体例1と同様の効果を得ることができる。
さらに、図11に示す反動低減機構18の他の作用例を説明する。第2ウェイト71が壁部99に衝突する前に、第1ウェイト70は、ウェイトバンパ33に衝突した反動で、第1方向B1で移動する。そして、壁部99が第2ウェイト71に衝突する。このため、第1ウェイト70が第1方向B1で移動する運動エネルギと、第2ウェイト71が第2方向B2で移動する運動エネルギとが打ち消し合う。さらに、第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力でウェイトバンパ33に押し付けられて停止する。なお、図11に示す反動低減機構18の他の作用例は、第1ウェイト70の質量、第1ウェイト70の移動量、ウェイトバンパ33の弾性率または反発力を調整することにより実現可能である。
次に、反動低減機構の具体例6を、図12を参照して説明する。反動低減機構18は、第1ウェイト70及び第2ウェイト71を有する。第1ウェイト70は、ガイド部材により軸線A1方向に移動可能に支持されている。第1ウェイト70は、筒部107、壁部108,109を有する。壁部108は、筒部107の軸線A1方向の第1端部に接続されている。壁部109は、筒部107の軸線A1方向の第2端部に接続されている。筒部107内は、壁部108、109により閉じられて収容室102が形成されている。第2ウェイト71は収容室102内に配置されている。第2ウェイト71は、金属、非鉄金属、液体、粒状物質の集合体の何れかにより構成されている。第2ウェイト71は、収容室102内で軸線A1方向に移動可能である。第1ウェイト70は、スプリング103の付勢力で第2方向B2で付勢されている。打撃機構12はスプリング104の付勢力で第1方向B1で付勢されている。
打撃機構12と第1ウェイト70とを接続するワイヤ105が設けられ、ワイヤ105がプーリ106に巻き掛けられている。ワイヤ105は金属製である。さらに、電動モータ14の回転力を打撃機構12に伝達する経路を接続及び遮断することが可能である。
図12の打撃機構12及び反動低減機構18は、図1の打込機10に設けることが可能である。この場合、図1に示すギヤ47は設けず、かつ、図1に示すプランジャシャフト29及びスプリング32は設けない。
図1に示す電動モータ14の回転力が、ギヤ45及びギヤ46を介して、図12に示す打撃機構12に伝達されると、打撃機構12は、スプリング104の付勢力に抗して第2方向B2に移動する。電動モータ14の回転力が打撃機構12に伝達されない場合、打撃機構12は、スプリング104の付勢力で第2方向B2に移動し、ドライバブレード28は止具を打撃する。
打撃機構12が、図12で第2方向B2で移動すると、プーリ106は時計回りに回転し、打撃機構12の移動力はワイヤ105を介して第1ウェイト70に伝達される。このため、反動低減機構18は第1方向B1で移動し、第1ウェイト70の壁部108は、ウェイトバンパ33から離れる。
打撃機構12が第1方向B1で移動すると、第1ウェイト70はスプリング103の付勢力で第2方向B2で移動する。壁部108がウェイトバンパ33に衝突すると、第1ウェイト70は停止する。つまり、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に対して荷重が加わる。第1ウェイト70が停止した時点において、第2ウェイト71は、慣性力で第2方向B2で移動する。そして、第2ウェイト71が壁部108に衝突し、第2ウェイト71から第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に荷重が加わる。図12の反動低減機構18を、図1の打込機10に設けると、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、反動低減機構18の具体例6は、反動低減機構18の具体例1と同様の効果を得ることができる。
さらに、図12に示す反動低減機構18の他の作用例を説明する。第2ウェイト71が壁部108に衝突する前に、第1ウェイト70は、ウェイトバンパ33に衝突した反動で、第1方向B1で移動する。そして、壁部108が第2ウェイト71に衝突する。このため、第1ウェイト70が第1方向B1で移動する運動エネルギと、第2ウェイト71が第2方向B2で移動する運動エネルギとが打ち消し合う。
さらに、第1ウェイト70は、スプリング103の付勢力でウェイトバンパ33に押し付けられて停止する。なお、図12に示す反動低減機構18の他の作用例は、第1ウェイト70の質量、第1ウェイト70の移動量、ウェイトバンパ33の弾性率または反発力を調整することにより実現可能である。
さらに、図12に示すスプリング104は設けなくてよい。この場合、電動モータ14の回転力が打撃機構12に伝達されなくなると、反動低減機構18がスプリング103の付勢力で第2方向B2に移動する際、反動低減機構18の移動力がワイヤ105を経由して打撃機構12に伝達され、打撃機構12は第1方向B1で移動する。
次に、反動低減機構の具体例7を、図13を参照して説明する。図13に示す構成において、図12に示す構成と同じ構成は、図12と同じ符号を付してある。第1ウェイト70は、軸部110、壁部108,109を有する。第1ウェイト70は、ガイド部材により軸線A1方向に移動可能に支持されている。壁部108は、軸部110の軸線A1方向の第1端部に接続されている。壁部109は、軸部110の軸線A1方向の第2端部に接続されている。軸部110の外側に、環状の凹部111が形成されている。第2ウェイト71は環状であり、第2ウェイト71は軸部110に対して軸線A1方向に移動可能に取り付けられている。凹部111内に配置されている。第2ウェイト71は、金属、非鉄金属により構成されている。
図13に示す反動低減機構18は、図12に示す反動低減機構18と同様の作用効果を有する。さらに、図13に示すスプリング104は設けなくてよい。
次に、反動低減機構の具体例8を、図14を参照して説明する。反動低減機構18は、第1ウェイト70及び第2ウェイト71を有する。第1ウェイト70及び第2ウェイト71は、ガイド部材により軸線A1方向に移動可能に支持されている。第1ウェイト70は、収容室112、係合部113及び内壁114を有する。内壁114は、収容室112の内面である。
第2ウェイト71は軸形状であり、第2ウェイト71は、係合部115、ボス部116を有する。係合部115は収容室112内に配置されている。係合部115と内壁114との軸線A1方向の隙間量に応じて、第2ウェイト71は第1ウェイト70に対して軸線A1方向に移動可能である。
スプリング117が、係合部113とボス部116との間に配置されている。スプリング117は、一例として金属製の圧縮スプリングである。スプリング117は、係合部115を軸線A1方向で内壁114から離反させる向きで付勢する。スプリング119が設けられており、スプリング119はボス部116に押し付けられている。スプリング119は、一例として金属製の圧縮スプリングである。スプリング119は、第2ウェイト71を第2方向B2で付勢する。
伝達部材120が設けられ、伝達部材120は軸線A1方向に沿って移動可能である。伝達部材120は、一例として金属製のプレートである。伝達部材120は、軸線A1方向に沿ったラック121を有する。伝達部材120は、第2ウェイト71に接続されており、伝達部材120は、第2ウェイト71と共に軸線A1方向に移動可能である。
打撃機構12は、スプリング122により第1方向B1に付勢されている。スプリング122は、一例として金属製の圧縮スプリングである。伝達部材123が設けられ、伝達部材123は軸線A1方向に沿って移動可能である。伝達部材123は、一例として金属製のプレートである。伝達部材123は、軸線A1方向に沿ったラック124を有する。伝達部材123は、プランジャ27に接続されており、伝達部材123は、打撃機構12と共に軸線A1方向に移動可能である。
ピニオンギヤ125が、伝達部材120と伝達部材123との間に配置されている。ピニオンギヤ125はラック121,124に噛み合っている。ピニオンギヤ125は図14において、時計回り及び反時計回りに回転可能である。図14の打撃機構12及び反動低減機構18を、図1の打込機10に設ける場合、図1の電動モータ14、減速機42、ギヤ45,46、プランジャシャフト29及びローラカム53は設ける。しかし、スプリング32は設けない。図14に示す打撃機構12が、第1方向B1及び第2方向B2に移動する原理、または打撃機構12が停止する原理は、図1に示す打撃機構12と同じである。
図14に示す反動低減機構18は、スプリング119の付勢力が第2ウェイト71、スプリング117を介して第1ウェイト70に伝達される。打撃機構12が停止している場合、伝達部材123、ピニオンギヤ125及び伝達部材120は停止し、第1ウェイト70はウェイトバンパ33に押し付けられて停止している。
図14に示す打撃機構12及び伝達部材123が第2方向B2で移動すると、ピニオンギヤ125が時計回りに回転する。すると、伝達部材120は第1方向B1で移動する。伝達部材120の移動力は第2ウェイト71に伝達され、第2ウェイト71は第1方向B1で移動する。また、係合部113と係合部155とが係合し、第1ウェイト70は第2ウェイト71と共に第1方向B1で移動する。このようにして、反動低減機構18は第1方向B1で移動し、第1ウェイト70はウェイトバンパ33から離反する。なお、係合部115は内壁114から離反している。
打撃機構12が上死点に到達して、電動モータ14の回転力が打撃機構12に伝達されたなくなると、打撃機構12はスプリング122の付勢力で第1方向B1で移動し、ドライバブレード28が止具を打撃する。また、ピニオンギヤ125は図14で反時計回りに回転する。さらに、伝達部材120及び反動低減機構18は、スプリング119の付勢力により第2方向B2で移動する。そして、第1ウェイト70がウェイトバンパ33に衝突し、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に荷重が加わる。この時点で、係合部115は内壁114に接触していない。
次いで、第2ウェイト71が、スプリング119の付勢力及び慣性力により、スプリング117の付勢力に抗して第2方向B2に更に移動し、係合部115が内壁114に衝突する。第2ウェイト71の荷重は、第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に加わる。つまり、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、反動低減機構18の具体例8は、反動低減機構18の具体例1と同様の効果を得ることができる。
さらに、図14に示すスプリング122は設けなくともよい。この場合、電動モータの回転力が打撃機構12に伝達されなくなると、反動低減機構18がスプリング119の付勢力で第2方向B2に移動する際、反動低減機構18の移動力が伝達部材120、ピニオンギヤ125及び伝達部材123を経由して打撃機構12に伝達され、打撃機構12は第1方向B1で移動する。
次に、反動低減機構の具体例9を、図15を参照して説明する。図15の反動低減機構18において、図14の反動低減機構18と同様の構成については、図14と同様の符号を付してある。第1ウェイト70は、収容孔126及び軸孔127を有する。収容孔126及び軸孔127は軸線A1方向に並べて配置され、かつ、第1ウェイト70を貫通している。軸孔127の内径は、収容孔126の内径より小さい。収容孔126の軸線A1方向の長さは、係合部115の軸線A1方向の長さより大きい。
軸孔127は、係合部113の内側に形成されている。第2ウェイト71の少なくとも一部は軸孔127に配置され、係合部115は収容孔126内に配置されている。第2ウェイト71は第1ウェイト70に対して軸線A1方向に移動可能である。スプリング117は、係合部113とボス部116とを軸線A1方向で離反させ、かつ、係合部113と係合部115とを係合させる付勢力を有する。スプリング117の付勢力で係合部113と係合部115とが係合すると、係合部151の軸線A1方向の全部が収容孔126内に位置する。
図15に示す反動低減機構18がスプリング119の付勢力により第2方向B2で移動する際、係合部113と係合部115とが係合している。このため、第2ウェイト71の移動方向の先端は、第1ウェイト70の移動方向の先端よりも後方に位置する。そして、第1ウェイト70がウェイトバンパ33に衝突し、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に荷重が加わる。この時点で、係合部115はウェイトバンパ33に衝突しない。
次いで、第2ウェイト71が、スプリング119の付勢力及び慣性力により、スプリング117の付勢力に抗して第2方向B2で更に移動し、係合部115がウェイトバンパ33に衝突する。第2ウェイト71の荷重は、第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に加わる。つまり、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、反動低減機構18の具体例9は、反動低減機構18の具体例1と同様の効果を得ることができる。
次に、反動低減機構の具体例10を、図16を参照して説明する。図16の反動低減機構18において、図14の反動低減機構18と同様の構成については、図14と同様の符号を付してある。第1ウェイト70は、収容室128を有する。収容室128は閉じられた空間である。第2ウェイト71は収容室128に配置されている。第2ウェイト71の周囲は、全て第1ウェイト70により取り囲まれており、第2ウェイト71は第1ウェイト70の外部に露出していない。
収容室128の軸線A1方向の長さは、第2ウェイト71の軸線A1方向の長さより大きい。第2ウェイト71は、第2ウェイト71と、収容室128の内壁129との軸線A1方向の隙間量に応じて、第1ウェイト70に対して軸線A1方向に移動可能である。また、第1ウェイト70は伝達部材120に接続されており、第1ウェイト70及び伝達部材120は、共に第1方向B1及び第2方向B2で移動可能である。
さらに、図16の第2ウェイト71の材料は、金属、または非鉄金属の他、図10の第2ウェイト71において例示した材料を採用可能である。
図16に示す反動低減機構18において、打撃機構12が停止している場合、第1ウェイト70はスプリング119の付勢力で第2方向B2で付勢され、第1ウェイトと70はウェイトバンパ33に押し付けられて停止している。
打撃機構12及び伝達部材123が、図16において第2方向B2で移動すると、ピニオンギヤ125が時計回りに回転する。すると、伝達部材120はスプリング119の付勢力に抗して第1方向B1で移動する。第1ウェイト70は伝達部材120と共に第1方向B1で移動する。つまり、反動低減機構18は第1方向B1で移動し、第1ウェイト70はウェイトバンパ33から離反する。
さらに、打撃機構12が上死点に到達し、電動モータ14の回転力が打撃機構12に伝達されなくなると、打撃機構12及び伝達部材123は、スプリング122の付勢力で第1方向B1で移動する。また、ピニオンギヤ125は図16で反時計回りに回転する。このため、伝達部材120及び第1ウェイト70は、スプリング119の付勢力により第2方向B2で移動する。そして、第1ウェイト70がウェイトバンパ33に衝突し、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に荷重が加わる。この時点で、第2ウェイト71は内壁129に接触していない。
次いで、第2ウェイト71が慣性力により第2方向B2に移動し、第2ウェイト71が内壁129に衝突する。第2ウェイト71の荷重は、第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に加わる。つまり、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、反動低減機構18の具体例10は、反動低減機構18の具体例1と同様の効果を得ることができる。
さらに、図16に示す反動低減機構18の他の作用例を説明する。第2ウェイト71が内壁129に衝突する前に、第1ウェイト70は、ウェイトバンパ33に衝突した反動で、第1方向B1で移動する。そして、内壁129が第2ウェイト71に衝突する。このため、第1ウェイト70が第1方向B1で移動する運動エネルギと、第2ウェイト71が第2方向B2で移動する運動エネルギとが打ち消し合う。さらに、第1ウェイト70は、スプリング119の付勢力でウェイトバンパ33に押し付けられて停止する。なお、図16に示す反動低減機構18の他の作用例は、第1ウェイト70の質量、第1ウェイト70の移動量、ウェイトバンパ33の弾性率または反発力を調整することにより実現可能である。
次に、反動低減機構の具体例11を、図17を参照して説明する。図17の反動低減機構18において、図14及び図16の反動低減機構18と同様の構成については、図14及び図16と同様の符号を付してある。第1ウェイト70は凹部130を有する。凹部130は軸線A1を囲むように環状に形成されている。第2ウェイト71は環状であり、第1ウェイト70の外周に取り付けられている。第2ウェイト71は、凹部130に配置されている。凹部130の軸線A1方向の長さは、第2ウェイト71の軸線A1方向の長さより大きい。第2ウェイト71は、第2ウェイト71と凹部130の内壁131との隙間量に応じて、第1ウェイト70に対して軸線A1方向に移動可能である。
図17に示す反動低減機構18において、打撃機構12が停止している場合、第1ウェイト70はスプリング119の付勢力で第2方向B2で付勢され、第1ウェイトと70はウェイトバンパ33に押し付けられて停止している。
打撃機構12及び伝達部材123が図17において第2方向B2で移動すると、ピニオンギヤ125が時計回りに回転する。すると、伝達部材120はスプリング119の付勢力に抗して第1方向B1で移動する。第1ウェイト70は伝達部材120と共に第1方向B1で移動する。つまり、反動低減機構18は第1方向B1で移動し、第1ウェイト70はウェイトバンパ33から離反する。
さらに、打撃機構12が上死点に到達し、電動モータ14の回転力が打撃機構12に伝達されなくなると、打撃機構12及び伝達部材123は図17において第1方向B1で移動する。また、ピニオンギヤ125は反時計回りに回転する。このため、伝達部材120及び第1ウェイト70は、スプリング119の付勢力により第2方向B2で移動する。そして、第1ウェイト70がウェイトバンパ33に衝突し、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に荷重が加わる。この時点で、第2ウェイト71は内壁131に接触していない。
次いで、第2ウェイト71が慣性力により第2方向B2に移動し、第2ウェイト71が内壁131に衝突する。第2ウェイト71の荷重は、第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に加わる。つまり、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、反動低減機構18の具体例11は、反動低減機構18の具体例1と同様の効果を得ることができる。
さらに、図17に示す反動低減機構18の他の作用例を説明する。第2ウェイト71が内壁131に衝突する前に、第1ウェイト70は、ウェイトバンパ33に衝突した反動で、第1方向B1で移動する。そして、内壁131が第2ウェイト71に衝突する。このため、第1ウェイト70が第1方向B1で移動する運動エネルギと、第2ウェイト71が第2方向B2で移動する運動エネルギとが打ち消し合う。さらに、第1ウェイト70は、スプリング119の付勢力でウェイトバンパ33に押し付けられて停止する。なお、図17に示す反動低減機構18の他の作用例は、第1ウェイト70の質量、第1ウェイト70の移動量、ウェイトバンパ33の弾性率または反発力を調整することにより実現可能である。
次に、反動低減機構の具体例12を、図18を参照して説明する。図18には反動低減機構18が、複数、具体的には2つ設けられている。図18に示す反動低減機構18は、図17に示す反動低減機構18の構成と同じである。打撃機構12は軸線A5方向に沿い、かつ、第1方向B1及び第2方向B2で移動可能である。軸線A5は、軸線A1に対して平行である。2つのピニオンギヤ125は、共に回転軸132に取り付けられている。
回転軸132は、軸線A6を中心として回転可能である。2つの伝達部材120のラック121は、2つのピニオンギヤ125に別々に噛み合っている。
プランジャ27は、複数、具体的には2つの伝達部材123を有し、2つの伝達部材123はラック124をそれぞれ有する。2つの伝達部材123のラック124は、2つのピニオンギヤ125に別々に噛み合っている。軸線A5,A6に対して平行な平面視で、2つの反動低減機構18は、ドライバブレード28の移動方向に対して交差する方向、例えば、軸線A6方向において、ドライバブレード28を挟んで両側に配置されている。つまり、ドライバブレード28は、軸線A6方向で、反動低減機構18と反動低減機構18との間に配置されている。
図18に示す構成のうち、図17に示す構成と同様の構成については、図17と同じ符号を付してある。図18に示す反動低減機構18の具体例12は、図17に示す反動低減機構18の具体例11と同様の作用及び効果を得ることができる。
反動低減機構18における1つ以上の具体例において、第1ウェイト70の材質と、第2ウェイト71の材質とは、同じでもよいし異なっていてもよい。また、第1ウェイト70の質量と第2ウェイト71の質量とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、第1ウェイト70の質量は、第2ウェイト71の質量より重くすることが可能である。また、第1ウェイト70の質量は、第2ウェイト71の質量より軽くすることも可能である。
第1ウェイト70の質量を、第2ウェイト71の質量より軽くする場合、第1ウェイト70の質量と、打撃機構12を第2方向B2で付勢するスプリングの質量との合計を、第2ウェイト71の質量と等しくすることができる。
いくつかの実施形態で説明した事項と、請求項の構成との対応関係の一例は、次のとおりである。第1方向B1は、第1方向の一例であり、第2方向B2は、第2方向の一例である。打撃機構12は、打撃機構の一例であり、反動低減機構18は、反動低減機構の一例である。打込機10は、打込機の一例である。第1ウェイト70及び第2ウェイト71は、複数のウェイトの一例である。第1ウェイト70は、第1ウェイトの一例であり、第2ウェイト71は、第2ウェイトの一例である。第1ウェイト70は第2ウェイト71に対して軸線A1方向に移動可能であり、第2ウェイト71は第1ウェイト70に対して軸線A1方向に移動可能である。つまり、第1ウェイト70と第2ウェイト71とは、相対移動可能である。
軸線A1は、軸線の一例である。プランジャバンパ34は、第1バンパの一例であり、ウェイトバンパ33は、第2バンパの一例である。スプリング32は、第1移動機構及び第2移動機構の一例である。つまり、物理的に同一のスプリング32は、第1移動機構及び第2移動機構を兼ねる。スプリング32は、物理的に同一の弾性部材の一例である。電動モータ14、ギヤ46及びローラカム53は、第3移動機構の一例である。電動モータ14、ギヤ47及びローラカム54は、第4移動機構の一例である。
第1ウェイト70がウェイトバンパ33に荷重を加えるタイミングが、第1タイミングの一例である。第2ウェイト71がウェイトバンパ33に衝突するタイミング、または、第2ウェイト71が第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に荷重を加えるタイミングが、第2タイミングの一例である。
係合部75は、第1係合部の一例であり、係合部77は、第2係合部の一例である。係合部86は、第3係合部の一例であり、係合部83は、第4係合部の一例である。
電動モータ14は、モータの一例であり、ギヤ46は、第1ギヤの一例であり、ギヤ47は、第2ギヤの一例である。ローラカム53は、第1係合部の一例であり、ローラカム54は、第2係合部の一例である。
図12または図13の打撃機構12及び反動低減機構18を、図1の打込機10に設ける具体例において、スプリング104は、第1移動機構の一例であり、スプリング103は、第2移動機構の一例である。電動モータ14、ギヤ45及びギヤ46は、駆動機構の一例である。ワイヤ105は、線材の一例であり、プーリ106は、プーリの一例である。電動モータ14、ギヤ45,46、ローラカム53は、第3移動機構の一例である。電動モータ14、ギヤ45,46、ローラカム53、プランジャ27、ワイヤ105及びプーリ106は、第4移動機構の一例である。図12または図13のスプリング104を設けない場合、スプリング103は、第1移動機構及び第2移動機構を兼ねる。
図14、図15、図16、図17の打撃機構12及び反動低減機構18を、図1の打込機10に設ける具体例において、スプリング122は、第1移動機構の一例であり、スプリング119は、第2移動機構の一例である。図1の電動モータ14は、モータの一例であり、ピニオンギヤ125は、第1ギヤの一例である。伝達部材123は、第1伝達部材の一例であり、ラック124は、第2ギヤの一例である。電動モータ14は、第3移動機構の一例である。伝達部材123、ラック124、ピニオンギヤ125、伝達部材120及びラック121は、第4移動機構の一例である。伝達部材123は、第1伝達部材の一例であり、伝達部材120は、第2伝達部材の一例である。ラック124は、第3ギヤの一例であり、ピニオンギヤ125は、第4ギヤの一例であり、ラック121は、第5ギヤの一例である。
図14、図15、図16、図17において、スプリング122を設けない場合、スプリング119は、第1移動機構及び第2移動機構を兼ねる。いくつかの実施形態で説明した軸線A1,A5、中心線A2は共に仮想線であり、かつ、物体ではない。軸線A1に沿った方向は、軸線と平行な方向という意味を含む。
打込機は、上記した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、電動モータに電力を供給する電源は、直流電源または交流電源の何れでもよい。第1移動機構は、単数のスプリングを備えているもの、複数のスプリングを備えているものを含む。第2移動機構は、単数のスプリングを備えているもの、複数のスプリングを備えているものを含む。第1移動機構または第2移動機構の具体例は、圧縮スプリングの他、引っ張りスプリングを含む。要素が受ける付勢力の方向に応じて、引っ張りスプリングを配置する位置を設定する。また、第1移動機構または第2移動機構の一例である圧縮スプリングは、コイルスプリングの他、渦巻きスプリング、リーフスプリング、ねじりスプリングを含む。
さらに、第1移動機構または第2移動機構の少なくとも一方として、ガススプリングまたは磁気スプリングを用いることも可能である。
さらに、複数のウェイトは、3個以上設けることも可能である。3個以上のウェイトは、軸線方向に相対移動可能であり、かつ、ウェイト同士の間にスプリングを設けることが可能である。3個以上のウェイトを設けると、第2バンパに対して3回以上の異なるタイミングで荷重が加わる。
さらに、モータは、電動モータの他、油圧モータ、空気圧モータ、エンジンを含む。止具は、頭部の有る釘、頭部の無い釘の何れでもよい。止具は、棒形状の釘の他、ステープルを含む。図1に示す打込機は、軸線A1と鉛直線とが交差する状態で使用することも可能である。被打込材の材質は、コンクリート、木材、タイル、石膏、金属、非鉄金属の何れでもよい。