JP2019097843A - 安全帯用のフック本体及びフック - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量かつ強度に優れた安全帯用のフック本体及びフックを提供すること。【解決手段】フック本体1は、ロープが繋止される繋止部21を有するロープ繋止体20と、ロープ繋止体20から延在し、湾曲部11によってロープ繋止体20側に折り返されるように湾曲した主体10とを備え、主体10には、先端部12から後端部13にわたって、内周側に第一隆起部14、外周側に第二隆起部15、及び第一隆起部14と第二隆起部15との間に凹部16が設けられ、凹部16の厚み16Tは、先端部12及び後端部13の厚みよりも小さく、第二隆起部15の厚み15Tは、先端部12及び後端部13の厚み以上であり、第一隆起部14の厚み14Tは、第二隆起部15の厚み15Tよりも大きく、少なくとも一部の第二隆起部15は、断面形状が略台形状又は略三角形状を成して内側の厚み15Tiが外側の厚み15Toよりも大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、高所作業等を行う作業者が装着する安全帯用のフック本体及びフックに関する。
高所作業等を行う作業者は、墜落や転落を防止するため、安全帯を装着してランヤードの先端に設けられた鉤状のフックを構造物などの被掛止物に掛け止めして作業を行う。
ここで、図3は従来の安全帯用のフックを示す図である。
図3に示す安全帯用のフックは、ロープと共にランヤードを構成する部材の一つであり、フック本体200と外止体300とを備える。フック本体200は、略U字状の主体210と、ロープ繋止体220とを備える。ロープ繋止体220には、ロープとの接続部分となる繋止部221が設けられている。
外止体300は、フック本体200が被繋止物から不意に外れることを防止する。外止体300は、ロープ繋止体220に接続された後端を中心として回動可能に構成されている。外止体300は、ばね400によって外方向に付勢されており、通常は先端がフック本体200の先端に当接してフックの鉤口を閉鎖している。また、フックを被掛止物に掛け止めするときには、ばね400の力に抗して外止体300を内方向に押し退けることにより鉤口を開くことができる。図3には、内方向に変位させた状態の外止体300を二点鎖線で示している。
主体210には、先端部211と後端部212との間にわたって、凹部213が形成されている。凹部213が形成されている部分の内周部214の厚み214Tと、外周部215の厚み215Tは同じである。
また、特許文献1には、先端に鉤部と基端に環状部を備えるフック本体と、フック本体の鉤口を開閉可能に回動する開閉レバと、フック本体に軸支して開閉レバの回動を制御する外れ止め金具とを備え、開閉レバは、略逆Y字形状を形成し、Y字二股の一方に支軸を備えて基端近傍に軸支し他方に別の支軸を備えて外れ止め金具が有する長孔に摺動可能に配設した基部と、Y字二股から延びて鉤口を開閉する腕部とからなる墜落防止用フックが開示されている。
また、特許文献2には、フック部と、フック部によって揺動可能に支持される閉塞体と、閉塞体を開放位置から閉塞位置に向けて付勢する第1付勢部材とを具備する安全フックが開示されている。
また、特許文献3には、J字状をなすフック本体の基部に、枢軸を介してそれぞれ揺動可能に弾性支持され、先端部をフック本体の先端に係合させてその内側に閉領域を形成するゲートアームと、フック本体との連係姿勢を保持するロックアームを設け、フック本体の先端部に係合爪部を形成し、ゲートアームにフック本体の係合爪部を挿通せしめてその縁部において係合爪部を抜け止めする開孔を形成したフックが開示されている。
実用新案登録第3190041号公報 特開2017−144078号公報 特開2010−284279号公報
作業者が宙吊り状態になった場合は、被係止物に掛け止めされているフックに大きな引張荷重や曲げ荷重がかかる。その場合でも破断したり変形したりしないように十分な強度を持たせることは、図3に示す従来のフックにおいても行われているが、より軽量かつ強度に優れたフックの開発が期待されている。
ここで、特許文献1には、フック本体と開閉レバと外し止め金具とを鋳造アルミ製とすることで軽量かつ強靭なフックを実現する旨の記載はあるが、フック本体の厚みや形状に関する具体的な記載はない。
また、特許文献2に記載の発明は、作業者の手袋又は指がフックに挟まれることを防止しようとするものであり、フック本体の軽量化又は強度向上に関するものではない。
また、特許文献3に記載の発明は、フックを構成するゲートアーム(外止体)とフック本体との連係強度を改善しようとするものであり、フック本体の軽量化又は強度向上に関するものではない。
そこで本発明は、軽量かつ強度に優れた安全帯用のフック本体及びフックを提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の安全帯用のフック本体は、一端が安全帯に接続されたロープの他端に接続されるフックに用いるフック本体1であって、前記ロープが繋止される繋止部21を有するロープ繋止体20と、前記ロープ繋止体20から延在し、湾曲部11によって前記ロープ繋止体20側に折り返されるように湾曲した主体10とを備え、前記主体10には、先端部12から後端部13にわたって、内周側に第一隆起部14、外周側に第二隆起部15、及び前記第一隆起部14と前記第二隆起部15との間に凹部16が設けられ、前記凹部16の厚み16Tは、前記先端部12及び前記後端部13の厚みよりも小さく、前記第二隆起部15の厚み15Tは、前記先端部12及び前記後端部13の厚み以上であり、前記第一隆起部14の厚み14Tは、前記第二隆起部15の厚み15Tよりも大きく、少なくとも一部の前記第二隆起部15は、断面形状が略台形状又は略三角形状を成して内側の厚み15Tiが外側の厚み15Toよりも大きいことを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の安全帯用のフック本体において、前記第二隆起部15の前記内側の厚み15Tiは、前記外側の厚み15Toの1.3倍以上1.6倍以下であることを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載の安全帯用のフック本体において、前記第一隆起部14の厚み14Tは、前記主体10の前記後端部13から前記湾曲部11にかけて徐々に大きくなっており、前記主体10の前記湾曲部11から前記先端部12にかけて徐々に小さくなっていることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の安全帯用のフック本体において、前記第一隆起部14と前記凹部16とは、傾斜部17を介して接続されていることを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の安全帯用のフック本体において、前記ロープ繋止体20の前記繋止部21は円形の開口を有し、前記開口の周囲に円形の第三隆起部22を設けたことを特徴とする。
請求項6記載の本発明の安全帯用のフックは、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の安全帯用のフック本体1と、前記フック本体1が掛け止めした被係止物から外れることを防止する外止体とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、軽量かつ強度に優れた安全帯用のフック本体及びフックを提供することができる。
本発明の一実施例による安全帯用のフック本体を示す図 本発明の検討段階における安全帯用のフック本体を示す図 従来の安全帯用のフックを示す図
本発明の第1の実施の形態による安全帯用のフック本体は、一端が安全帯に接続されたロープの他端に接続されるフックに用いるフック本体であって、ロープが繋止される繋止部を有するロープ繋止体と、ロープ繋止体から延在し、湾曲部によってロープ繋止体側に折り返されるように湾曲した主体とを備え、主体には、先端部から後端部にわたって、内周側に第一隆起部、外周側に第二隆起部、及び第一隆起部と第二隆起部との間に凹部が設けられ、凹部の厚みは、先端部及び後端部の厚みよりも小さく、第二隆起部の厚みは、先端部及び後端部の厚み以上であり、第一隆起部の厚みは、第二隆起部の厚みよりも大きく、少なくとも一部の第二隆起部は、断面形状が略台形状又は略三角形状を成して内側の厚みが外側の厚みよりも大きいものである。
本実施の形態によれば、主体の内周側に第一隆起部を設け、主体の外周側に第二隆起部を設け、さらに、少なくとも一部の第二隆起部は、断面形状が略台形状又は略三角形状を成して内側の厚みが外側の厚みよりも大きいものとすることで、主体の幅を長くしても主体が座屈しにくくなり主体の強度を増すことができる。また、第二隆起部の厚みを第一隆起部の厚みよりも小さくすることで、第一隆起部の厚みと第二隆起部の厚みを同じにした場合に比べて質量増加を抑えることができる。さらに、第一隆起部と第二隆起部を設けて主体の強度を増したことにより、第一隆起部と第二隆起部との間に位置する凹部の厚みを、第一隆起部及び第二隆起部を設けない場合に比べて小さくすることができるため、主体全体として、従来以上の軽量化が可能となる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による安全帯用フック本体において、第二隆起部の内側の厚みは、外側の厚みの1.3倍以上1.6倍以下とするものである。
本実施の形態によれば、フック本体の主体の強度をさらに増すことができる。
本発明の第3の実施の形態は、第1又は第2の実施の形態による安全帯用のフック本体において、第一隆起部の厚みは、主体の後端部から湾曲部にかけて徐々に大きくなっており、主体の湾曲部から先端部にかけて徐々に小さくなっているものである。
本実施の形態によれば、第一隆起部の厚みを位置に応じて異ならせることで、必要な強度を増しつつ質量増加を抑えることができる。
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3のいずれか1つの実施の形態による安全帯用のフック本体において、第一隆起部と凹部とは、傾斜部を介して接続されているものである。
本実施の形態によれば、傾斜部を介さない場合と比べて、フック本体の主体を鍛造形成しやすくなる。また、主体の角張った部分を少なくできる。
本発明の第5の実施の形態は、第1から第4のいずれか1つの実施の形態による安全帯用のフック本体において、ロープ繋止体の繋止部は円形の開口を有し、開口の周囲に円形の第三隆起部を設けたものである。
本実施の形態によれば、繋止部である開口が形成された部分の強度を向上させることができる。
本発明の第6の実施の形態による安全帯用のフックは、第1から第5のいずれか1つの実施の形態による安全帯用のフック本体と、フック本体が掛け止めした被係止物から外れることを防止する外止体とを備えたものである。
本実施の形態によれば、軽量かつ強度に優れた安全帯用のフックを提供することができる。
以下に、本発明の一実施例による安全帯用のフック本体及びフックについて説明する。
図1は本発明の一実施例による安全帯用のフック本体を示す図であり、図1(a)は正面図及び断面図、図1(b)は底面図である。
フック本体1は、安全帯用の鉤形のフックに用いられる。フックは、ロープと共にランヤードを構成する部材の一つであり、鋼製のフック本体1と外止体(図1には図示無し)とを備える。ロープは、一端が安全帯に接続され、他端がフックに接続される。作業者は、フックを構造物等の被掛止物に掛け止めして作業を行うことによって、墜落や転落等の災害を防止することができる。
なお、外止体としては、例えば図3に示すような外止体を用いることができ、この外止体によって、構造物等の被係係止物に掛け止めしたフック本体1が被掛止物から外れることが防止される。
フック本体1は、略U字状の主体10と、ロープ繋止体20とを備える。ロープ繋止体20には、ロープとの接続部分となる繋止部21が設けられている。
主体10は、ロープ繋止体20から延在し、ロープ繋止体20から所定量延出した部分に湾曲部11を有し、ロープ繋止体20側に折り返されるように湾曲した形状となっている。主体10の先端部12と後端部13とは離間している。
ロープ繋止体20の繋止部21は、円形の開口を有し、この開口を利用してロープが繋止される。
主体10には、先端部12と後端部13との間にわたって、内周側に第一隆起部14が、外周側に第二隆起部15が、第一隆起部14と第二隆起部15との間に凹部16が設けられている。凹部16の厚み16Tは、先端部12及び後端部13の厚みよりも小さく、第二隆起部15の厚み15Tは、先端部12及び後端部13の厚み以上であり、第一隆起部14の厚み14Tは、第二隆起部15の厚み15Tよりも大きい。
引張荷重や曲げ荷重に対する主体10の強度を増すためには、主体10の幅Wを長くする必要があるが、単に幅Wを長くしただけでは、主体10に荷重がかかったときに主体10が座屈してしまい所望の強度が得られない。また、主体10を座屈しにくくするためには主体10の厚みを大きくすることが考えられるが、単に主体10の厚みを大きくしただけでは、質量が増加して取り扱いにくくなる。
そこで、本実施例によるフックは、主体10の内周側に第一隆起部14を設け、主体10の外周側に第二隆起部15を設けることで主体10の強度を増し、幅Wを長くしても主体10が座屈しにくくしている。また、第二隆起部15の厚み15Tを第一隆起部14の厚み14Tよりも小さくすることで、第一隆起部14の厚み14Tと第二隆起部15の厚み15Tを同じにした場合に比べて質量増加を抑えている。さらに、第一隆起部14と第二隆起部15を設けて主体10の強度を増したことにより、第一隆起部14と第二隆起部15との間に位置する凹部16の厚み16Tを、第一隆起部14及び第二隆起部15を設けない場合に比べて小さくすることができるため、主体10全体として、従来以上の軽量化が可能となる。なお、凹部16に孔やスリットを設けた場合には、主体10をより一層軽量化することができる。
主体10の第一隆起部14の厚み14Tは、後端部13から湾曲部11にかけて徐々に大きくなり、湾曲部11に差し掛かる部分(一点鎖線Aの位置)で最も厚くなった後、先端部12にかけて徐々に小さくなっている。
本実施例では、一点鎖線Aの位置における第一隆起部14の厚み14Tは、そこから45度、先端部12側に位置する部分(一点鎖線Bの位置)における第一隆起部14の厚み14Tの約1.03倍とし、一点鎖線Aの位置から90度又は135度、先端部12側に位置する部分(一点鎖線C、Dの位置)の第一隆起部14の厚み14Tの約1.1倍としている。なお、一点鎖線Cの位置における第一隆起部の厚み14Tと、一点鎖線Dの位置における第一隆起部の厚み14Tは同じである。
このように第一隆起部14の厚み14Tを位置に応じて異ならせることで、特に大きな荷重がかかりやすい部分の強度を増しつつ、質量増加を抑えることができる。
また、凹部16の厚み16Tは、位置にかかわらず均一としている。したがって、一点鎖線Aの位置における凹部16の厚み16Tと、一点鎖線Bの位置における凹部16の厚み16Tと、一点鎖線Cの位置における凹部16の厚み16Tと、一点鎖線Dの位置における凹部16の厚み16Tは同じである。
主体10の幅Wは、後端部13から湾曲部11にかけて徐々に長くなり、湾曲部11に差し掛かる部分(一点鎖線Aの位置)で最も長くなった後、先端部12にかけて徐々に短くなっている。
本実施例では、一点鎖線Aの位置における幅Wは、一点鎖線Bの位置における幅Wの約1.2倍、一点鎖線Cの位置における幅Wの約1.8倍、一点鎖線Dの位置における幅Wの約2.2倍としている。
このように主体10の幅Wを位置に応じて異ならせることで、特に大きな荷重がかかりやすい部分の強度を増しつつ、質量増加を抑えることができる。
主体10の第一隆起部14と凹部16とは傾斜部17を介して接続されている。傾斜部17を設けることで、段差が比較的大きい第一隆起部14と凹部16との接続部分が緩やかとなり、傾斜部17を設けない場合と比べて、主体10を鍛造形成しやすくなる。また、主体10の角張った部分を少なくできる。
ロープ繋止体20の厚み20Tは、主体10の先端部12及び後端部13の厚みよりも小さくしている。また、繋止部21の円形の開口の周囲には、ロープ繋止体20の厚み20Tよりも厚みが大きい円形の第三隆起部22を設けている。これらにより、ロープ繋止体20の厚み20Tを従来よりも小さくして軽量化を図りつつ、繋止部21(開口)が形成された部分の強度を維持又は向上させることができる。
さらに、フックと共にランヤードを構成するロープは、経年劣化により繋止部21との接触部分が擦れて解れ、破断しやすくなることがある。通常は擦れ止めとして、プラスチック成型品等でロープにカバーをするが、ロープ自体が劣化していると、繋止部21の形状の影響を受けやすくなる。
そこで、本実施例によるフックは、繋止部21の周囲にロープ繋止体20の厚み20Tよりも厚みが大きい第三隆起部22を設け、ロープとの接触面積を増やすことで、ロープの擦れを少なくしている。これにより、経年劣化による繋止部21でのロープ破断のリスクを低減することができる。
なお、第三隆起部22の厚み22Tは、ロープ繋止体20の厚み20Tの1.4倍以上1.7倍以下とすることが好ましく、1.5倍以上1.6倍以下とすることがより好ましい。これにより、フックの質量増加を抑えつつ、繋止部21が形成された部分の強度をさらに向上させることができるとともに、ロープとの接触部分のRを大きくして接触面積をさらに増やし、経年劣化による繋止部21でのロープ破断のリスクをより一層低減することができる。
ここで、図2は本発明の検討段階における安全帯用のフック本体を示す図であり、図2(a)は正面図及び断面図、図2(b)は底面図である。なお、本実施例によるフックと本体と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
図2に示すフックは、第二隆起部15の厚み15Tを位置にかかわらず均一としている。したがって、一点鎖線Aの位置における第二隆起部15の厚み15Tと、一点鎖線Cの位置における第二隆起部15の厚み15Tと、一点鎖線Dの位置における第二隆起部15の厚み15Tは同じである。また、第二隆起部15Tは、内側の厚みと外側の厚みが同じであり、断面形状が略四角形状を成している。
これに対して、図1に示す本実施例によるフックは、後端部13近傍から湾曲部11の中間部分を越えた部分(一点鎖線Cの位置の手前)までの第二隆起部15の断面形状を略台形状又は略三角形状とし、第二隆起部15の内側の厚み15Tiを第二隆起部15の外側の厚み15Toよりも大きくしている。外側の厚み15Toは、先端部12及び後端部13の厚みと同じである。
これにより、一点鎖線Aの位置における第二隆起部15の厚み15Tと、一点鎖線Bの位置における第二隆起部15の厚み15Tは、内側の厚み15Tiが外側の厚み15Toよりも大きくなっている。また、一点鎖線C、Dの位置における第二隆起部15の厚み15Tは、内側と外側で同じとなっている。
また、一点鎖線C、Dの位置における第二隆起部15の厚み15Tは、一点鎖線A、Bの位置における第二隆起部15の外側の厚み15Toと同じである。
また、一点鎖線Aの位置における第二隆起部15の内側の厚み15Tiと、一点鎖線Bの位置における第二隆起部15の内側の厚み15Tiの厚みは同じである。
また、一点鎖線Aの位置における第二隆起部15の外側の厚み15Toと、一点鎖線Bの位置における第二隆起部15の外側の厚み15Toは同じである。
なお、本実施例では、後端部13近傍から湾曲部11の中間部分を越えた部分までの第二隆起部15の断面形状を略台形状又は略三角形状としているが、全ての第二隆起部15の断面形状を略台形状又は略三角形状とし、第二隆起部15の内側の厚み15Tiを第二隆起部15の外側の厚み15Toより大きくすることもできる。
従来の安全帯用のフックは、肉厚が4.0mm〜5.0mmのものが通常である。鍛造製品は、バリ部を約1mm残して製造するが、従来は、安全帯用のフックを鍛造する場合、バリ部とフック本体の肉厚差が少ないため、バリ取り加工機器の制約等もあって、フック本体の内側のバリ取り加工が困難であった。
これに対して本実施例によるフックは、フック本体1に先端部12及び後端部13よりも厚みを大きくした第一隆起部14を設けてバリ部とフック本体の肉厚差を大きくしているため、バリ取り加工が容易となって生産性が向上する。また、先端部12及び後端部13の厚みは、従来通り5mm以下とすることができる。
また、従来の安全帯用のフックは、フック本体の内周側及び外周側の厚みが、先端部及び後端部の厚みと同じであるため、熱処理によるねじれ変形が起こりやすく、矯正加工が必要であった。
これに対して本実施例によるフックは、フック本体1の先端部12と後端部13の間の部分の内周側に、先端部12及び後端部13よりも厚みを大きくした第一隆起部14を設けているため、熱処理による変形を抑えることができる。また、内周側に第一隆起部14を設けるだけでも熱処理による変形を抑える効果が得られるが、第一隆起部14を設けるだけでは、その肉厚部の冷却収縮によって主体10が口開き方向に変形を起こしやすい。そこで、本実施例においては、外周側に第二隆起部15を設けることで、口開き方向への変形を抑えている。さらに、本実施例のように、第二隆起部の断面形状を略台形状又は略三角形状とし、第二隆起部15の内側の厚み15Tiを第二隆起部15の外側の厚み15Toよりも大きくすると、第二隆起部15の外側が冷えやすくなるので、より一層変形を抑えることができる。これにより、熱処理後の矯正加工を省略又は簡略化することができ、生産性が向上し、コストダウンを実現することができる。
また、現場環境によっては、フックを被繋止物に対して垂直に掛けることが困難で、フックを被係止物に対して横や斜めに掛けざるを得ない場合がある。この場合、落下事故等により作業者が宙吊り状態になると、フックは垂直方向には強度があるが、フックを側面方向に曲げようとする力に対しては強度が十分でないことがあるため、フックが側面方向に曲がる可能性が有り、特にフックを引張る力の方向によっては側面方向への曲がりが原因でフックが被係止物から外れてしまう可能性がゼロではない。従来のフックの構造では、側面方向の曲げ強度に対応するためには、フック本体の肉厚を大きくするしかなく、その結果フックの質量が増えて使用感が悪くなること等により、側面方向の曲げ強度には対応することが困難であった。また、側面方向の曲げ強度に対応しようとすれば、フック本体の強度部分の断面形状を台形にする事で強度を確保しようとすることが考えられる。しかしながら、フック本体を断面形状を台形にした上で質量を軽くしようとすると、断面形状の台形の下辺(フック本体の内側)長さに制約が出てきてしまい、上辺にあたるフック本体の外側の肉厚との差が小さいままなので、多少の強度向上はあるが、結果的には曲がる方向が変わるだけとなり、根本的な解決策とはいえない。また、フック本体を断面形状を台形として強度を中心に設計すると、質量は重くならざるを得ない。
これに対して本実施例によるフックは、フック本体1の内周側に第一隆起部14を、外周側に第二隆起部15を設け、さらに、一部の第二隆起部15の断面形状を略台形状又は略三角形状とし、内側の厚み15Tiを第二隆起部15の外側の厚み15Toよりも大きくすることで、従来のフックと比べて、質量は同等以下の軽量なまま、引張方向の強度はもちろんのこと、曲げ方向の強度も大幅に向上させることができる。従って、従来のフックよりも安全性を高めることができる。
また、上記した効果をさらに高めるため、第二隆起部15の内側の厚み15Tiは、外側の厚み15Toの1.3倍以上1.6倍以下とすることが好ましく、1.4倍以上1.5倍以下とすることがより好ましい。
本発明のフック本体及びフックは、作業者の墜落又は転落を防止する安全帯に用いることができる。
1 フック本体
10 主体
11 湾曲部
12 先端部
13 後端部
14 第一隆起部
14T 第一隆起部の厚み
15 第二隆起部
15T 第二隆起部の厚み
15Ti 第二隆起部の内側の厚み
15To 第二隆起部の外側の厚み
16 凹部
16T 凹部の厚み
17 傾斜部
20 ロープ繋止体
20T ロープ繋止体の厚み
21 繋止部
22 第三隆起部
22T 第三隆起部の厚み
W 主体の幅

Claims (6)

  1. 一端が安全帯に接続されたロープの他端に接続されるフックに用いるフック本体であって、
    前記ロープが繋止される繋止部を有するロープ繋止体と、
    前記ロープ繋止体から延在し、湾曲部によって前記ロープ繋止体側に折り返されるように湾曲した主体とを備え、
    前記主体には、先端部から後端部にわたって、内周側に第一隆起部、外周側に第二隆起部、及び前記第一隆起部と前記第二隆起部との間に凹部が設けられ、
    前記凹部の厚みは、前記先端部及び前記後端部の厚みよりも小さく、
    前記第二隆起部の厚みは、前記先端部及び前記後端部の厚み以上であり、
    前記第一隆起部の厚みは、前記第二隆起部の厚みよりも大きく、
    少なくとも一部の前記第二隆起部15は、断面形状が略台形状又は略三角形状を成して内側の厚み15Tiが外側の厚み15Toよりも大きいことを特徴とする安全帯用のフック本体。
  2. 前記第二隆起部15の前記内側の厚み15Tiは、前記外側の厚み15Toの1.3倍以上1.6倍以下であることを特徴とする請求項1に記載の安全帯用のフック本体。
  3. 前記第一隆起部の厚みは、前記主体の前記後端部から前記湾曲部にかけて徐々に大きくなっており、前記主体の前記湾曲部から前記先端部にかけて徐々に小さくなっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の安全帯用のフック本体。
  4. 前記第一隆起部と前記凹部とは、傾斜部を介して接続されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の安全帯用のフック本体。
  5. 前記ロープ繋止体の前記繋止部は円形の開口を有し、
    前記開口の周囲に円形の第三隆起部を設けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の安全帯用のフック本体。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の安全帯用のフック本体と、
    前記フック本体が掛け止めした被係止物から外れることを防止する外止体とを備えたことを特徴とする安全帯用のフック。
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