JP2019095463A - レンズユニット - Google Patents

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大樹 吉田
健介 益居
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Abstract

【課題】外部温度の上昇時であっても光学特性を良好に維持しつつ、鏡筒の強度を確保することができるレンズユニットを得る。【解決手段】筒状に形成され、周方向の複数カ所が、内壁62と、内壁62に対し空洞部60を挟んで径方向に対向しかつ内壁62よりも径方向の厚みが厚い外壁64とを含んで構成された樹脂製の鏡筒50と、複数の内壁62に当接して鏡筒50に嵌合されたレンズ16と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、レンズユニットに関する。
特許文献1及び特許文献2には、プラスチック(樹脂)製の複数のレンズを多角形状の内周面を有するプラスチック(樹脂)製の鏡筒内に圧入したレンズユニットが開示されている。一方、特許文献3には、レンズなどの部品を保持するホルダとして、弾性変形可能な支持部材を備えたホルダが開示されている。また、特許文献4には、鏡筒の外周部を凹ませて薄肉部を形成し、この薄肉部でレンズを保持した構造が開示されている。
特許第4847020号公報 特許第5406165号公報 特開2006−198763号公報 特許第4684010号公報
特許文献1及び特許文献2に開示された技術のように、低コスト化や成形性などの観点から樹脂製の鏡筒が用いられることがある。ここで、外部温度の上昇時には、鏡筒とレンズとの線膨張率(熱膨張率)の違いによって、鏡筒とレンズとの当接部に作用する力が変化し、光学特性を良好に維持するのが困難となる可能性がある。この対策として、特許文献3のように弾性変形可能な支持部材を採用した構造や、特許文献4のように薄肉部によってレンズを保持する構造が考えられるが、鏡筒に作用する外力に対する強度を確保する観点から改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮して、外部温度の上昇時であっても光学特性を良好に維持しつつ、鏡筒の強度を確保することができるレンズユニットを得ることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1態様に係るレンズユニットは、筒状に形成され、周方向の複数カ所が、内壁と、内壁に対し空洞部を挟んで径方向に対向しかつ内壁よりも径方向の厚みが厚い外壁とを含んで構成された樹脂製の鏡筒と、複数の内壁に当接して鏡筒に嵌合されたレンズと、を有する。
本発明の第1態様に係るレンズユニットによれば、鏡筒における周方向の複数カ所が、内壁と、内壁に対し空洞部を挟んで径方向に対向しかつ内壁よりも径方向の厚みが厚い外壁とを含んで構成されている。これにより、熱膨張時にレンズと当接している鏡筒の内壁が撓み変形し、鏡筒とレンズとの当接部に作用する力の変化を抑制することができる。この結果、外部温度の上昇時であっても光学特性の変化を抑制することができる。
また、外壁の径方向の厚みは、内壁の径方向の厚みよりも厚い。これにより、外壁の径方向の厚みが内壁の径方向の厚みと同じか、あるいは外壁の径方向の厚みが内壁の径方向の厚みよりも薄い場合と比較して、鏡筒の強度を確保することができる。
本発明の第2態様に係るレンズユニットは、第1態様に係るレンズユニットにおいて、外壁の径方向の厚みは、内壁と外壁との間の径方向の間隔よりも厚い。
本発明の第2態様に係るレンズユニットによれば、外壁の径方向の厚みが内壁と外壁との間の径方向の間隔(空洞部における径方向の幅)と同じか、あるいは外壁の径方向の厚みが空洞部における径方向の幅よりも薄い場合と比較して、鏡筒の強度を向上させることができる。
本発明の第3態様に係るレンズユニットは、第1態様又は第2態様に係るレンズユニットにおいて、内壁は、光軸を中心として回転対称に設けられている。
本発明の第3態様に係るレンズユニットによれば、レンズが鏡筒から受ける力を相殺することができ、レンズの光軸中心がずれるのを抑制することができる。
本発明の第4態様に係るレンズユニットは、第1態様〜第3態様の何れか1つの態様に係るレンズユニットにおいて、レンズは、樹脂製の樹脂レンズである。
本発明の第4態様に係るレンズユニットによれば、鏡筒よりも樹脂レンズの方が熱膨張が大きい。この場合、樹脂レンズが鏡筒側へ熱膨張するが、鏡筒の内壁が空洞部側へ撓み変形することで、鏡筒からレンズへ作用する反力が低減され、光学特性を良好に維持することができる。また、ガラス製のガラスレンズと比較して成形性を向上させることができ、設計自由度を高めることができ、かつ、ガラスレンズを用いた場合よりもコストを低減することができる。
本発明の第5態様に係るレンズユニットは、第4態様に係るレンズユニットにおいて、空洞部には、鏡筒よりもヤング率が低い材料からなる充填材が充填されている。
本発明の第5態様に係るレンズユニットによれば、充填材によって内壁の撓み変形量を制限することができる。この結果、内壁を薄く形成した場合であっても、熱膨張時に内壁の撓み変形量が大きくなって内壁が破断するのを抑制することができる。
本発明の第6態様に係るレンズユニットは、第1態様〜第3態様の何れか1つの態様に係るレンズユニットにおいて、レンズは、ガラス製のガラスレンズであり、空洞部には、鏡筒よりも線膨張率が高い充填材が充填されている。
本発明の第6態様に係るレンズユニットによれば、ガラスレンズよりも鏡筒の方が熱膨張が大きいため、ガラスレンズの保持力が低下する一方で、鏡筒の内壁がガラスレンズ側へ膨出されるため、鏡筒とレンズとの当接部に作用する力の変化を抑制することができる。また、充填材が熱膨張することにより、内壁をガラスレンズ側へより膨出させることができ、ガラスレンズが光軸ずれして光学特性が変化するのを抑制できる。
本発明の第7態様に係るレンズユニットは、第1態様〜第6態様の何れか1つの態様に係るレンズユニットにおいて、レンズは、光軸方向から見て三つ以上の内壁に当接されている。
本発明の第7態様に係るレンズユニットによれば、光軸方向から見てレンズが二つ以下の内壁に当接している場合と比較して、鏡筒にレンズを組付ける際の位置精度を向上させることができる。
本発明の第8態様に係るレンズユニットは、第1態様〜第7態様の何れか1つの態様に係るレンズユニットにおいて、鏡筒の内周面は、多角形状である。
本発明の第8態様に係るレンズユニットによれば、鏡筒を形成するための金型における内壁に対応する部位をそれぞれ別々に面出しすることができるため、レンズと当接する内壁の寸法精度を向上させやすい。
本発明の第9態様に係るレンズユニットは、第1態様〜第7態様の何れか1つの態様に係るレンズユニットにおいて、前記内壁における前記レンズとの当接部分には、光軸方向から見て前記鏡筒の径方向外側に窪んで前記レンズと面接触する湾曲面が形成されている。
本発明の第9態様に係るレンズユニットによれば、複数の湾曲面でレンズを受けることにより、レンズを点で受ける構成と比較して、レンズの外径の歪みに起因して生じる光軸ずれからの光特性不良を抑制することができる。
本発明の第10態様に係るレンズユニットは、第1態様〜第9態様の何れか1つの態様に係るレンズユニットにおいて、光軸方向から見て内壁及び外壁によって空洞部が閉じられている。
本発明の第10態様に係るレンズユニットによれば、空洞部が内壁側に開放された構造と比較して、内壁の強度を高めることができる。また、空洞部が外壁側に開放された構造と比較して、外壁の強度を高めることができる。
本発明の第11態様に係るレンズユニットは、第10態様に係るレンズユニットにおいて、空洞部は、光軸周りに45度の定められた範囲内に設けられている。
本発明の第11態様に係るレンズユニットによれば、空洞部が光軸周りに45度の範囲を超えて形成された場合と比較して、内壁及び外壁の強度を向上させることができる。
本発明の第12態様に係るレンズユニットは、第1態様〜第11態様の何れか1つの態様に係るレンズユニットにおいて、鏡筒の内側には、光軸方向に沿って複数のレンズが配置されており、鏡筒には、複数のレンズに対して内壁及び外壁が設けられている。
本発明の第12態様に係るレンズユニットによれば、複数のレンズに対して、外部温度の上昇時であっても光学特性を良好に維持することができる。
本発明の第13態様に係るレンズユニットは、第12態様に係るレンズユニットにおいて、複数のレンズはそれぞれ異なる外径とされており、鏡筒の内周面は、レンズの外径に応じて物体側から像側へ向かうにつれて拡径又は縮径されており、鏡筒の径方向で異なる位置に複数の空洞部が設けられている。
本発明の第13態様に係るレンズユニットによれば、外径が異なる複数のレンズを用いた場合であっても、それぞれのレンズに作用する鏡筒からの力を同程度にすることができる。
本発明の第14態様に係るレンズユニットは、第1態様〜第13態様の何れか1つの態様に係るレンズユニットにおいて、レンズユニットは、車載用又は監視用のレンズユニットである。
本発明の第14態様に係るレンズユニットによれば、監視用カメラや車載用カメラなどのように、高温に晒される可能性があって結像性能の維持が難しい環境下で用いられるレンズユニットにおいても、性能劣化を少なくできる。
以上説明したように、本発明に係るレンズユニットでは、外部温度の上昇時であっても光学特性を良好に維持しつつ、鏡筒の強度を確保することができる。
実施形態に係るレンズユニットの全体構成図である。 図1の2−2線で切断した切断面を拡大して示す断面図である。 熱膨張時における図2に対応する断面図である。 実施形態に係るレンズユニットの第1変形例を示す、鏡筒の拡大断面図である。 実施形態に係るレンズユニットの第2変形例を示す、鏡筒の拡大断面図である。 実施形態に係るレンズユニットの第3変形例を示す、図2に対応する断面図である。 実施形態に係るレンズユニットの第4変形例を示す、図2に対応する断面図である。 実施形態に係るレンズユニットの第5変形例を示す、図2に対応する断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明に係る実施形態を説明する。なお、図面において同一機能を有する構成要素には同一符号を付し、説明を適宜省略する。また、各図において適宜示されるSは、光軸を示すものであり、光軸Sに沿った方向を光軸方向と記載する。
図1に示されるように、撮像装置100は、レンズユニット10と、撮像モジュール110とを含んで構成されている。撮像モジュール110は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサやCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサなどの撮像素子112を備えており、この撮像素子112は、レンズユニット10の光学系の結像点に配置される。また、撮像モジュール110は、図示しないホルダに支持されており、このホルダがレンズユニット10に取り付けられる。
(レンズユニットの全体構成)
本実施形態に係るレンズユニット10は、複数のレンズを含む光学系と、光学系を収容する鏡筒50とを含んで構成されている。光学系は、物体側(入射側)から順に、第1レンズ12、第2レンズ14、第3レンズ16、第4レンズ18及び第5レンズ20が配置されて構成されている。
第1レンズ12は、最も物体側に配置されており、光学面を有するレンズ部12Aと、レンズ部12Aの外周部を構成する周縁部12Bとを備えている。また、第1レンズ12は、ガラスによって形成されたガラスレンズであり、レンズ部12Aの物体側の面は、物体側に凸となるように湾曲されている。さらに、第1レンズ12には、物体側よりも像側(撮像モジュール110側)が小径となるように段差が形成されており、周縁部12Bにおける物体側の大径部は、鏡筒50の内周面に当接されている。一方、周縁部12Bにおける像側の小径部の周囲にはシール材であるOリング22が配置されている。そして、このOリング22によって周縁部12Bの小径部と鏡筒50の内周面との間がシールされている。
第1レンズ12よりも像側には、第1レンズ12と同軸上に間隔をあけて第2レンズ14が配置されている。第2レンズ14は、第1レンズ12と同様のガラスレンズであり、光学面を有するレンズ部14Aと、レンズ部14Aの外周部を構成する周縁部14Bとを備えている。また、第2レンズ14は、第1レンズ12よりも外径が小さく形成されている。詳細には、第2レンズ14の外径は、第1レンズ12の大径部よりも小さく、かつ、第1レンズ12の小径部よりも大きく形成されている。また、レンズ部14Aの像側の面は、像側に凸となるように湾曲されており、周縁部14Bが鏡筒50の内周面に当接されている。
第2レンズ14よりも像側には、第2レンズ14と同軸上に間隔をあけて第3レンズ16が配置されている。第3レンズ16は、樹脂によって形成された樹脂レンズであり、第2レンズ14と略同一の外径で形成されている。また、第3レンズ16は、光学面を有するレンズ部16Aと、レンズ部16Aの外周部を構成する周縁部16Bとを備えており、レンズ部16Aの物体側の面は、物体側に凸となるように湾曲されている。さらに、第3レンズ16の周縁部16Bは、鏡筒50の内周面に当接されている。
第3レンズ16よりも像側には、第3レンズ16と同軸上に第4レンズ18が配置されている。第4レンズ18は、樹脂によって形成された樹脂レンズであり、第3レンズ16と略同一の外径で形成されている。また、第4レンズ18は、光学面を有するレンズ部18Aと、レンズ部18Aの外周部を構成する周縁部18Bとを備えている。レンズ部18Aは、物体側の面及び像側の面の両面が凸となるように湾曲されている。また、第4レンズ18の周縁部18Bは、第3レンズ16の周縁部16Bと光軸方向に当接されており、かつ、鏡筒50の内周面に当接されている。
第4レンズ18よりも像側には、第4レンズ18と同軸上に間隔をあけて第5レンズ20が配置されている。第5レンズ20は、樹脂によって形成された樹脂レンズであり、第3レンズ16や第4レンズ18よりも外径が小さく形成されている。また、第5レンズ20は、光学面を有するレンズ部20Aと、レンズ部20Aの外周部を構成する周縁部20Bとを備えており、レンズ部20Aの物体側の面は、物体側に凸となるように湾曲されている。さらに、第5レンズ20の周縁部20Bは、鏡筒50の内周面に当接されている。
ここで、第1レンズ12と第2レンズ14との間には第1間隔環24が配置されており、第2レンズ14と第3レンズ16との間には第2間隔環26が配置されており、第4レンズ18と第5レンズ20との間には第3間隔環30が配置されている。
第1間隔環24は、略円環状に形成されており、外周面が鏡筒50の内周面に当接されている。また、第1間隔環24の物体側には開口部24Aが形成されており、開口部24Aの孔壁は、物体側から像側へ向かうにつれて径方向内側に位置するようにテーパ状に形成されている。一方、第1間隔環24の像側には開口部24Aよりも小径の開口部24Bが形成されており、開口部24Bの孔壁は、物体側から像側へ向かうにつれて径方向内側に位置するようにテーパ状に形成されている。さらに、第1間隔環24の物体側の端部は、第1レンズ12の周縁部12Bに当接されており、第1間隔環24の像側の端部は、第2レンズ14の周縁部14Bに当接されている。
第2間隔環26は、略円環状に形成されており、外周面が鏡筒50の内周面に当接されている。また、第2間隔環26には開口部26Aが形成されており、開口部26Aの孔壁は、光軸方向に沿って延在されている。さらに、開口部26Aの孔壁には径方向内側へ突出した突起部26Bが形成されている。また、第2間隔環26の物体側の端部は、第2レンズ14の周縁部14Bに当接されており、第2間隔環26の像側の端部は、第3レンズ16の周縁部16Bに当接されている。
第3間隔環30は、略円環状に形成されており、外周面が鏡筒50の内周面に当接されている。また、第3間隔環30には開口部30Aが形成されている。開口部30Aの孔壁は、光軸方向に沿って延在されており、孔壁の像側が径方向内側へ縮径されている。さらに、第3間隔環30の物体側の端部は、第4レンズ18の周縁部18Bに当接されており、第3間隔環30の像側の端部は、第5レンズ20の周縁部20Bに当接されている。レンズユニット10の光学系は、以上のように構成されており、第1間隔環24、第2間隔環26、及び第3間隔環30によって各レンズの光軸方向の位置が決められている。
(鏡筒50の構成)
次に、本発明の要部である鏡筒50の構成について説明する。
本実施形態の鏡筒50は、両端部が開口された略円筒状に形成されており、樹脂成形により形成されている。また、鏡筒50の像側の端部には、鏡筒50の内周面から径方向内側へ延出された底部52が設けられている。底部52には、光学絞りの機能を有する透孔50Aが形成されており、底部52における物体側の面には、第5レンズ20の周縁部20Bが当接されている。
ここで、鏡筒50は一例として、ガラス繊維と無機フィラーを含有するポリフェニレンスルファイドで構成されてもよい。鏡筒をガラス繊維等を含有する繊維強化プラスチック製とすることにより、機械的強度が高くなる。使用する樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンスルファイド、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、アクリロニトリルブダジエンスチレン、ポリオレフィン及び各々の変性ポリマーからなる群より選択される少なくとも一種、又は当該群から選択される少なくとも一種を含むポリマーアロイなどを用いることができる。繊維としては、ガラス繊維や炭素繊維、繊維強化プラスチック、無機フィラー等を用いることができる。
また、繊維強化プラスチック等、上記の樹脂材料には、必要に応じてガラス繊維、炭素繊維、無機フィラー等を含有させてもよい。ガラス繊維等を含有する繊維強化プラスチック製の鏡筒とすることにより、より機械的強度の高い鏡筒を得ることができる。
なお、鏡筒は、高い遮光性及び光吸収性が要求される。使用する樹脂は黒色であることが好ましく、上記の樹脂材料は黒色顔料又は黒色染料を含むことが好ましい。黒色顔料又は黒色染料を含む樹脂材料により鏡筒を構成することにより、鏡筒の内壁面を黒色とすることができ、鏡筒の内壁面における可視光の反射をより有効に抑制することができる。
鏡筒50の物体側の端部には、カシメ部50Bが形成されている。カシメ部50Bは、鏡筒50の物体側の端部を熱カシメすることにより形成されており、このカシメ部50Bによって光学系の部品が鏡筒50から外れるのを抑制している。また、カシメ部50Bの中心部分には、光が入射される開口50Cが形成されている。
ここで、鏡筒50は、物体側から順に第1段部58、第2段部56及び第3段部54を含んで構成されており、それぞれの段部の境界部分における鏡筒50の内周面には段差が形成されている。第1段部58は、鏡筒50の物体側の端部から第2レンズ14の位置まで形成されており、最も鏡筒50の内径が最も大きくなっている。また、第1段部58は、光軸方向から見て円形状又は多角形状に形成されており、この第1段部58における鏡筒50の内周面に第1レンズ12の周縁部12Bが当接している。
第2段部56は、第2レンズ14の位置から第5レンズ20の位置まで形成されており、第1段部58よりも鏡筒50の内径が小さくなっている。また、第2段部56における鏡筒50の内周面は、図2に示されるように、光軸方向から見て略八角形状に形成されている。詳細には、第2段部56における鏡筒50の内周面は、八角形の各辺を形成する八つの平坦面と、隣り合う平坦面の間を繋ぐ連結部(図2における角の部分)とを含んで構成されている。そして、この第2段部56における鏡筒50の内周面に第2レンズ14の周縁部14B、第3レンズ16の周縁部16B、及び第4レンズ18の周縁部18Bがそれぞれ周方向の複数カ所で当接している。なお、図2の符号16Cは、第3レンズ16に形成されたゲート部である。
図1に示されるように、第3段部54は、第5レンズ20の位置から底部52まで形成されており、第2段部56よりも鏡筒50の内径が小さくなっている。また、第3段部54における鏡筒50の内周面は、第2段部56と同様に光軸方向から見て略八角形状に形成されており、この第3段部54における鏡筒50の内周面に第5レンズ20の周縁部20Bがそれぞれ周方向の複数カ所で当接している。
以上のように第1段部58、第2段部56、及び第3段部54が形成されているため、鏡筒50の内周面は、物体側から像側へ向かうにつれて縮径されている。そして、レンズユニット10の製造時には、第5レンズ20、第3間隔環30、第4レンズ18、第3レンズ16、第2間隔環26、第2レンズ14、第1間隔環24、第1レンズ12の順で鏡筒50に各部品を圧入し、その後、鏡筒50の物体側の端部が熱カシメされる。なお、この他に、遮光板としてのスペーサなどを配置してもよい。
ここで、鏡筒50には、複数の空洞部60が設けられている。本実施形態の空洞部60は一例として、鏡筒50の像側の端部から第3レンズ16と第2レンズ14との間の位置(第2間隔環26の位置)まで光軸方向に沿って延在されている。
図2に示されるように、第3レンズ16は、鏡筒50の第2段部56(内周面)と複数カ所で当接されており、本実施形態では一例として、八カ所で当接されている。そして、空洞部60は、鏡筒50における第3レンズ16との当接部Pの径方向外側に設けられており、本実施形態では光軸方向から見て八つの空洞部60が設けられている。そして、鏡筒50は、空洞部60を挟んで径方向に対向する内壁62と外壁64とを備えている。換言すれば、空洞部60は、内壁62と外壁64との間に設けられている。
内壁62はそれぞれ、光軸Sを中心として回転対称に設けられており、光軸方向から見て光軸S周りに等間隔に設けられている。さらに、八つの空洞部60は略同一の形状に形成されており、光軸Sからそれぞれの空洞部60までの長さも略同一とされている。このため、光軸Sを挟んで対向する一対の内壁62は、径方向の厚みが同じ厚みとされている。
ここで、内壁62の厚みと外壁64の厚みとの関係は、内壁62よりも外壁64の方が径方向の厚みが厚くなるように形成されている。詳細には、光軸S(鏡筒50の中心)と当接部Pとを結ぶ仮想線上において、外壁64の厚みT3は、内壁62の厚みT1よりも厚く形成されている。
また、外壁64の径方向の厚みは、内壁62と外壁64との間の径方向の間隔よりも厚く形成されている。詳細には、第3レンズ16の光軸Sと当接部Pとを結ぶ仮想線上において、外壁64の厚みT3は、内壁62と外壁64との間の径方向の間隔(空洞部60の径方向の幅)T2よりも厚く形成されている。
さらに、空洞部60は、光軸S周りの定められた45度の範囲内に設けられている。詳細には、光軸方向から見て光軸Sから45度の間隔で鏡筒50の内周面の角を通るように延ばされた仮想線L1と仮想線L2との間の領域に空洞部60が設けられている。さらにまた、光軸方向から見て内壁62及び外壁64によって空洞部60が閉じられている。すなわち、光軸方向から見て内壁62や外壁64に空洞部60と連通する連通孔などが形成されておらず、空洞部60が閉塞されている。
なお、本実施形態では一例として、鏡筒50の成型時に、像側からレンズ収容部に対応する金型の部位と、空洞部60に対応する金型の部位とを像側からスライドさせることによって空洞部60を形成している。また、本実施形態では、第3レンズ16と鏡筒50との当接部Pの径方向外側に設けられた空洞部60についてのみ説明したが、第4レンズ18と鏡筒50との当接部の径方向外側にも共通の空洞部60が設けられており、第5レンズ20と鏡筒50との当接部の径方向外側にも共通の空洞部60が設けられている。すなわち、鏡筒50には、複数のレンズに対して内壁62及び外壁64が設けられている(図1参照)。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態では、図2に示されるように、鏡筒50における周方向の複数カ所が、内壁62と、内壁62に対し空洞部60を挟んで径方向に対向しかつ内壁62よりも径方向の厚みが厚い外壁64とを含んで構成されている。すなわち、鏡筒50における第3レンズ16との当接部Pより径方向外側に空洞部60が設けられており、この空洞部60は、内壁62と外壁64との間に位置している。ここで、外部温度の上昇などによってレンズユニット10が熱膨張した場合について考える。
この場合、樹脂レンズである第3レンズ16の方が鏡筒50よりも熱膨張するため、鏡筒50の内壁62に対して第3レンズ16から径方向外側の力が作用する。ここで、本実施形態では、図3に示されるように、内壁62が空洞部60側へ撓み変形して内壁62から第3レンズ16へ作用する反力が低減される。すなわち、第3レンズ16からの力を吸収する。この結果、第3レンズ16の変形を抑制することができ、光学特性を良好に維持することができる。同様にして、第4レンズ18及び第5レンズ20についても、内壁62を設けたことによって、熱膨張によるレンズの変形を抑制することができる。すなわち、外部温度の上昇時であっても複数のレンズに対して光学特性を良好に維持することができる。
また、本実施形態では、図2に示されるように、外壁64は、内壁62よりも径方向の厚みが厚く形成されている。これにより、外壁64の径方向の厚みT3が内壁62の径方向の厚みT1と同じか、あるいは内壁62の径方向の厚みT1よりも薄い場合と比較して、外壁64の強度を確保することができる。以上のように、光学特性を良好に維持しつつ、鏡筒50の強度を確保することができる。
さらに、本実施形態では、外壁64は、内壁62と外壁64との間の径方向の間隔T2よりも径方向に厚く形成されている。これにより、外壁64の径方向の厚みT3が間隔T2と同じか、あるいは間隔T2よりも薄い場合と比較して、外壁64の強度を向上させることができる。すなわち、レンズユニット10を図示しないホルダやブラケットなどに締結した場合において、このホルダやブラケットなどから外力が作用しても鏡筒50の変形を抑制することができ、種々の用途でレンズユニット10を使用することができる。
さらにまた、本実施形態では、複数の空洞部60が光軸Sを中心として回転対称に設けられており、光軸Sを挟んで対向する一対の内壁62の径方向の厚みが同じ厚みとされている。これにより、第3レンズ16が鏡筒50から受ける力を相殺することができ、第3レンズ16の光軸中心がずれるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、レンズユニット10を構成する複数のレンズのうち、少なくとも一つのレンズ(第3レンズ16、第4レンズ18、第5レンズ20)に樹脂レンズを用いている。これにより、ガラス製のレンズと比較して成形性を向上させることができ、設計自由度を高めることができる。また、全てのレンズをガラス製のガラスレンズとした場合よりもコストを低減することができる。
さらに、本実施形態では、光軸方向から見て第3レンズ16が八つの内壁62に当接されている。これにより、第3レンズ16が二つ以下の内壁62に当接している場合と比較して、レンズを鏡筒50に組付ける際の位置精度を向上させることができる。特に、本実施形態のように鏡筒50の内周面を八角形状(多角形状)とすることにより、第3レンズ16と鏡筒50との当接部Pが平面となるため、内周面が円形とされた鏡筒のように曲面でレンズを保持する場合と比較して面出しが容易であり、寸法精度を向上させやすい。
さらにまた、本実施形態では、光軸方向から見て内壁62及び外壁64によって空洞部60が閉じられているため、空洞部60が内壁62側に開放された構造と比較して、内壁62の強度を高めることができる。また、空洞部60が外壁64側に開放された構造と比較して、外壁64の強度を高めることができる。また、本実施形態では、空洞部60が光軸S周りに45度の定められた範囲内に形成されているため、空洞部60が大きくなり過ぎず、内壁62及び外壁64の強度を効果的に向上させることができる。
以上、実施形態について説明したが、その他の変形例として、図4に示される第1変形例や、図5に示される第2変形例のように空洞部の形状を異なる形状としてもよい。また、図6に示される第3変形例や、図7に示される第4変形例のように鏡筒の内周面の形状を異なる形状としてもよい。さらに、図8に示される第5変形例のように空洞部に充填材を充填してもよい。なお、以下の変形例の説明において、実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、適宜説明を省略する。
(第1変形例)
図4に示されるように、第1変形例に係るレンズユニット65を構成する鏡筒50は、実施形態と同様に第1段部(不図示)と第2段部56と第3段部54とを含んで構成されている。なお、図4及び図5では、説明の便宜上、鏡筒50の一部のみを図示しており、レンズの図示を省略している。また、鏡筒50の断面における光軸Sよりも一方側のみが図示されており、光軸Sよりも他方側の図示を省略している。
ここで、第2段部56及び第3段部54には空洞部66が形成されている。空洞部66は、光軸方向に沿って延在されており、像側の広幅部66Aと物体側の狭幅部66Bとを含んで構成されている。広幅部66Aと狭幅部66Bとは、光軸方向に連続して形成されており、狭幅部66Bは、実施形態の空洞部60と径方向に同じ幅で形成されている。
一方、広幅部66Aは、第2段部56と第3段部54との境界部分から鏡筒50の底部(不図示)まで形成されており、狭幅部66Bよりも径方向の幅が広く形成されている。詳細には、第2段部56と第3段部54との境界部分に位置する段差分だけ広幅部66Aが内側に広く形成されている。
以上のように構成された第1変形例では、鏡筒50の内周面が物体側から像側へ向かうにつれて縮径されている場合であっても、内壁62及び外壁64の厚みを光軸方向で一定にすることができる。
(第2変形例)
図5に示されるように、第2変形例に係るレンズユニット67を構成する鏡筒50は、実施形態と同様に第1段部(不図示)と第2段部56と第3段部54とを含んで構成されている。
ここで、本変形例では、鏡筒50の径方向で異なる位置に複数の空洞部が設けられている。詳細には、第2段部56には、第1空洞部70が形成されており、第3段部54には、第2空洞部68が形成されている。第1空洞部70は、第2段部56と第3段部54との境界部分から第1段部と第2段部56との境界部分まで形成されている。
一方、第2空洞部68は、第2段部56と第3段部54との境界部分から鏡筒50の底部(不図示)まで形成されている。また、第2空洞部68は、第1空洞部70よりも径方向内側に形成されている。そして、第1空洞部70の内側の内壁62と、第2空洞部68の内側の内壁62とが径方向で同じ厚みとなっている。すなわち、一のレンズが当接される内壁62の径方向の厚みと、外径が異なる他のレンズが当接される内壁62の径方向の厚みとが同じ厚みとなっている。
以上のように構成された第2変形例では、第1変形例と同様に、鏡筒50の内周面が物体側から像側へ向かうにつれて縮径されている場合であっても、内壁62の厚みを光軸方向で一定にすることができる。また、第1変形例と比較して第3段部54における外壁64の厚みを厚く形成することができる。なお、第1空洞部70及び第2空洞部68は、鏡筒50の射出成型時に第1空洞部70及び第2空洞部68に対応する金型の部位をそれぞれスライドさせることによって形成することができる。
(第3変形例)
図6に示されるように、第3変形例に係るレンズユニット72を構成する鏡筒74には、実施形態と同様に八つの空洞部60が設けられている。また、鏡筒74の内側には、第3レンズ16が配置されており、第3レンズ16と鏡筒74とは八カ所の当接部Pにおいて当接されている。
ここで、本変形例では、鏡筒74の内周面の各辺を形成する八つの平坦面がそれぞれ径方向内側に凸となる湾曲面となっている。このため、空洞部60の内側の内壁62が径方向内側へ膨出されている。その他の構成について実施形態と同様であり、本変形例では、実施形態と同様の効果を有する。
(第4変形例)
次に、第4変形例では、図7に示されるように、レンズユニット75を構成する鏡筒76には、八つの内壁82が設けられており、これらの内壁82は、光軸Sを中心として回転対称に設けられている。また、内壁82はそれぞれ、実施形態の内壁62よりも周方向の長さが短く形成されており、光軸方向から見て径方向外側に窪んで第3レンズ16と面接触する湾曲面を備えている。さらに、鏡筒76の内側には、第3レンズ16が配置されており、第3レンズ16は、八カ所の内壁82にそれぞれ設定された当接部Pにおいて当接されている。そして、空洞部78は、この当接部Pの径方向外側に設けられており、内壁82と外壁84との間に位置している。なお、内壁82と外壁84との径方向の厚みの関係は、実施形態と同じである。
ここで、鏡筒76の内周面は、径方向外側へ湾曲した複数(八つ)の湾曲面と、隣り合う平坦面の間に形成された八つの凹部80とを含んで構成されている。詳細には、鏡筒76の内周面を構成する湾曲面はそれぞれ、光軸S周りに等間隔に設けられており、内壁82の径方向内側の面を構成している。また、八つの湾曲面は、光軸方向から見て同じ長さで形成されている。そして、この湾曲面に第3レンズ16が当接されている。
凹部80は、隣り合う平坦面の間の部位を径方向外側へ凹ませて形成されている。その他の構成について実施形態と同様である。本変形例では、複数の湾曲面でレンズを受けることにより、実施形態のようにレンズを点で受ける構成と比較して、レンズとの接触面積を大きくすることができる。この結果、レンズの外径の歪みに起因して生じる光軸ずれからの光特性不良を抑制することができる。その他は、実施形態と同様の効果を有する。
(第5変形例)
次に、第5変形例では、図8に示されるように、レンズユニット90を構成する鏡筒50の空洞部60に充填材92が充填されている。充填材92は、鏡筒50を構成する材料よりもヤング率が低い材料によって形成されている。
ここで、充填材92は、鏡筒50と同様の素材群から選定することができる。また、充填材92のヤング率及び線膨張係数は、樹脂に含有する無機物の割合の変更、あるいは樹脂の変更によって調整することができる。
本変形例では、充填材92によって内壁62の撓み変形量を制限することができる。すなわち、実施形態のように空洞部60に何も充填されていない構造(空気が入っている構造)と比較して、内壁62の撓み変形量が小さくなる。この結果、内壁62を薄く形成した場合であっても、熱膨張時に内壁62の撓み変形量が大きくなって内壁62が破断するのを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態及び変形例について説明したが、本発明は、上記実施形態及び変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、上記実施形態では、第3レンズ16、第4レンズ18、及び第5レンズ20を樹脂レンズとしたが、これに限定されず、ガラスレンズを用いてもよい。
(第3レンズ16をガラスレンズとした場合)
第3レンズ16がガラス製のガラスレンズであれば、第3レンズ16よりも鏡筒50の方が熱膨張が大きくなる。このため、外部温度の上昇時には、第3レンズ16の保持力が低下する一方で、内壁62が第3レンズ16側へ膨出されるため、鏡筒50と第3レンズ16との当接部Pに作用する力の変化を抑制することができる。
また、第3レンズ16としてガラスレンズを用いた場合において、図8に示される第5変形例の空洞部60に、充填材92に替えて鏡筒50を構成する材料よりも線膨張率が高い充填材を充填してもよい。この場合、空洞部60に充填された充填材が熱膨張することにより、鏡筒50の内壁62がより第3レンズ16側へ膨出され、第3レンズ16が光軸ずれして光学特性が変化するのを抑制できる。
また、上記実施形態及び変形例では、レンズと鏡筒50との当接部Pを八つとしたが、これに限定されない。例えば、鏡筒50の内周面を九角形以上として、当接部Pを九つ以上設けてもよい。また逆に、当接部Pが七つ以下となるように構成してもよい。図2に示されるように、上記実施形態では、隣り合う平坦面の間にゲート部16Cが位置していたが、平坦面と対向する位置にゲート部16Cが位置するように第3レンズ16を配置すれば、当接部Pが七つとなる。この場合であっても、熱膨張時に第3レンズ16の変形及び光軸ずれによる光学特性の変化を抑制する効果を有する。
さらに、上記実施形態及び変形例では、鏡筒50の内周面が物体側から像側へ向かうにつれて縮径されていたが、これに限定されず、鏡筒50の内周面が物体側から像側へ向かうにつれて拡径される構成としてもよい。この場合、物体側よりも像側の方が外径の大きいレンズが配置される。
さらにまた、上記実施形態では、図2に示されるように、鏡筒50の内周面を八角形の各辺を形成する八つの平坦面と、隣り合う平坦面の間を繋ぐ連結部(角部)とで構成したが、これに限定されない。例えば、隣り合う平坦面の間を略円弧状の連結部によって繋いだ構成としてもよい。この場合、連結部が角部とされた構成と比較して、応力の集中を抑制することができる。
また、上記実施形態では、空洞部60の形状を光軸方向から見て略矩形状に形成したが、これに限定されない。例えば、空洞部60を光軸方向から見て略長円状や略楕円状に形成してもよい。この場合、本発明における「内壁の径方向の厚み」は、光軸Sと当接部Pとを結ぶ仮想線上における内壁の厚みとなる。同様にして、本発明における「外壁の径方向の厚み」は、光軸Sと当接部Pとを結ぶ仮想線上における外壁の厚みとなる。さらに、本発明における「内壁と外壁との間の径方向の間隔」は、光軸Sと当接部Pとを結ぶ仮想線上における空洞部60の幅となる。
さらに、本実施形態では、全ての当接部Pの径方向外側に空洞部60を設けたが、これに限定されない。例えば、光軸方向から見て光軸S周りに90度の間隔で四つの空洞部60を設けた構成としてもよく、鏡筒50に要求される外力に対する強度などに応じて適宜空洞部60の大きさや数を変更してもよい。
さらにまた、本実施形態では、空洞部60は、光軸方向から見て内壁62及び外壁64によって閉じられているが、これに限定されない。例えば、内壁62に空洞部60と連通する連通孔を設けてもよい。この場合、内壁62は、光軸方向から見て片持ち状となる。ただし、内壁62の強度を確保する観点から空洞部60を閉じた構造が好ましい。
10 レンズユニット
16 第3レンズ(レンズ)
18 第4レンズ(レンズ)
20 第5レンズ(レンズ)
50 鏡筒
60 空洞部
62 内壁
64 外壁
65 レンズユニット
66 空洞部
67 レンズユニット
68 第2空洞部(空洞部)
70 第1空洞部(空洞部)
72 レンズユニット
74 鏡筒
75 レンズユニット
76 鏡筒
78 空洞部
82 内壁
84 外壁
90 レンズユニット
92 充填材
S 光軸

Claims (14)

  1. 筒状に形成され、周方向の複数カ所が、内壁と、前記内壁に対し空洞部を挟んで径方向に対向しかつ前記内壁よりも径方向の厚みが厚い外壁とを含んで構成された樹脂製の鏡筒と、
    複数の前記内壁に当接して前記鏡筒に嵌合されたレンズと、
    を有するレンズユニット。
  2. 前記外壁の径方向の厚みは、前記内壁と前記外壁との間の径方向の間隔よりも厚い請求項1に記載のレンズユニット。
  3. 前記内壁は、光軸を中心として回転対称に設けられている請求項1又は2に記載のレンズユニット。
  4. 前記レンズは、樹脂製の樹脂レンズである請求項1〜3の何れか1項に記載のレンズユニット。
  5. 前記空洞部には、前記鏡筒を構成する材料よりもヤング率が低い材料からなる充填材が充填されている請求項4に記載のレンズユニット。
  6. 前記レンズは、ガラス製のガラスレンズであり、
    前記空洞部には、前記鏡筒を構成する材料よりも線膨張率が高い充填材が充填されている請求項1〜3の何れか1項に記載のレンズユニット。
  7. 前記レンズは、光軸方向から見て三つ以上の前記内壁に当接されている請求項1〜6の何れか1項に記載のレンズユニット。
  8. 前記鏡筒の内周面は、多角形状である請求項1〜7の何れか1項に記載のレンズユニット。
  9. 前記内壁における前記レンズとの当接部分には、光軸方向から見て前記鏡筒の径方向外側に窪んで前記レンズと面接触する湾曲面が形成されている請求項1〜7の何れか1項に記載のレンズユニット。
  10. 光軸方向から見て前記内壁及び前記外壁によって前記空洞部が閉じられている請求項1〜9の何れか1項に記載のレンズユニット。
  11. 前記空洞部は、光軸周りに45度の定められた範囲内に設けられている請求項1〜10の何れか1項に記載のレンズユニット。
  12. 前記鏡筒の内側には、光軸方向に沿って複数の前記レンズが配置されており、
    前記鏡筒には、複数の前記レンズに対して前記内壁及び前記外壁が設けられている請求項1〜11の何れか1項に記載のレンズユニット。
  13. 複数の前記レンズはそれぞれ異なる外径とされており、
    前記鏡筒の内周面は、前記レンズの外径に応じて物体側から像側へ向かうにつれて拡径又は縮径されており、
    前記鏡筒の径方向で異なる位置に複数の前記空洞部が設けられている請求項12に記載のレンズユニット。
  14. 前記レンズユニットは、車載用又は監視用のレンズユニットである請求項1から請求項13の何れか1項に記載のレンズユニット。
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