JP2019094218A - Iii族窒化物単結晶積層体の製造方法及びiii族窒化物単結晶積層体 - Google Patents
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Abstract
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(1)前記ベース基板の、III族窒化物単結晶を成長させる面の中心におけるラマン分光分析によって検出されるE2 highピークの半値幅に対する、端部から10μm内側の位置における該半値幅の比の値(端部から10μmの位置の半値幅/中心の半値幅)が1.2以下である基板であること。
(2)前記III族源ガスと窒素源ガスと共にハロゲン化水素ガス、及びハロゲンガスから選ばれる少なくとも1種のハロゲン系ガスを供給すること。
前記III族窒化物単結晶層の膜厚の最大値が500μm以上であり、且つ、前記III族窒化物単結晶層の表面の端部から中心にかけての幅1mmの領域を除く領域における、最大膜厚に対する最小膜厚の比の値が0.7以上であるIII族窒化物単結晶積層体である。
本発明のIII族窒化物単結晶積層体の製造方法は、ベース基板におけるIII族窒化物単結晶を成長させる面(以下「結晶成長面」とも言う)が(0001)面であり、さらに、前記結晶成長面の端部に到達するIII族源ガスと窒素源ガスにおけるIII族原子量に対する窒素原子量の比の値(窒素原子量/III族原子量、以下「V/III値」とも言う)の経時平均値が0.5〜3.0であることが特徴である。このような本発明の製造方法によって上記結晶成長面が(0001)面の場合においてもクラウンの発生を抑制できる理由について詳細は不明であるが、本発明者らは以下のとおり推測している。
本発明の製造方法において用いるベース基板としては、III族窒化物単結晶層を成長させる面が(0001)面であれば特に制限されず、公知の基板を用いることができるが、均一な結晶成長が可能である点から、窒化アルミニウム、窒化ガリウム、窒化インジウム、窒化アルミニウムガリウム等の混晶等のIII族窒化物単結晶であることが好ましい。特にベース基板としては、転位やクラックを抑制する観点から成長させるIII族窒化物単結晶層と同種のIII族窒化物単結晶を用いることが好ましい。
本発明の製造方法に用いる製造装置としてしては、気相成長法に用いる公知の製造装置を用いることができる。係る製造装置として具体的には、ベース基板を載置する支持台に対し、鉛直方向より、III族源ガスと窒素源ガスを供給する縦型製造装置や、該支持台に対し平行方向よりIII族源ガスと窒素源ガスを供給する横型製造装置等が挙げられる。
本発明の製造方法に用いるIII族源ガスは、特に制限されるものではなく、III族窒化物単結晶を製造する際に使用される、公知の原料ガスを使用すればよい。その中でも、本発明の効果が顕著となるのは、アルミニウムを含むIII族源ガスを用いた場合である。例えば、HVPE法の場合、塩化アルミニウムガスやヨウ化アルミニウムガス等のハロゲン化アルミニウムガスが用いられる。ハロゲン化アルミニウムガスは、反応性が高く、高い成長速度を得ることができるため、本発明で使用する原料ガスに好適である。
本発明の製造方法に用いる窒素源ガスとしては窒素を含有する反応性ガスが採用されるが、コストと取り扱いやすさの点でアンモニアガスを使用することが好ましい。
本発明の製造方法においては、III族源ガスと窒素源ガスと共にハロゲン化水素ガス、及びハロゲンガスから選ばれる少なくとも1種のハロゲン系ガスを含むことが好ましい。ハロゲン系ガスをIII族源ガスと窒素源ガスと共に供給することにより、III族窒化物単結晶を成長する際に、外縁部において多結晶を分解し、クラウンの成長速度を抑制する効果を有する。ハロゲンガスとしては塩素ガス、臭素ガスが挙げられる。また、ハロゲン化水素ガスとしては塩化水素ガス、臭化水素ガス等が挙げられる。中でも、ガス配管に対する腐食性の低さ、取り扱いやすさ及び経済性を考慮すると塩化水素ガスを使用することが好ましい。ハロゲン系ガスは、III族源ガス供給ノズルから、III族源ガスとともに供給することも可能であるし、窒素源ガス供給ノズルから、窒素源ガスとともに供給することも可能である。また、別途配置されたハロゲン系ガス供給ノズルから、ハロゲン系ガス単独またはハロゲン系ガスおよび上記キャリアガスを供給しても良い。さらには、基板上へ吹き出すように配置されたノズルでなくとも、成長部上流側全体から供給しても良いし、サセプタの下側に配置された供給口により、サセプタ周りから上方に向かって供給しても良い。該ハロゲン系ガスの供給量は、上記III族源ガスの供給量に対して、100〜5000体積%であることが好ましく、500〜3000体積%であることがより好ましい。
本発明において、III族源ガス、及び窒素源ガスの原料ガスを反応器内のベース基板上へ効率よく、所定のV/III値で供給するためには、III族源ガス、及び窒素源ガスを供給するために用いるキャリアガスとは別に、反応器内にプッシングガスを供給して該原料ガスの流れを形成することが好ましい。プッシングガスの供給流路としては、III族源ガス、及び窒素源ガスの流路制御の点から、成長部上流側全体から供給するか、III族源ガス、及び窒素源ガスの供給管の外周部に設けることが好ましい。プッシングガスとしては、水素ガス及び/又は各種の不活性ガスを用いることができる。プッシングガスは1種類のガスを使用することもできるし、2種類以上のガスを混合して使用することもできる。中でも、III族窒化物単結晶の製造に悪影響を与えないという点で、プッシングガスには、水素ガス、及び窒素ガスから選ばれる1種類以上を用いることが好ましい。プッシングガス供給量は、反応器の容積に応じて適宜決定することができるが、一般的には例えば50〜50000sccmであることが好ましく、100〜10000sccmであることがより好ましい。また、あらかじめ精製器を用いて酸素、水蒸気、一酸化炭素、二酸化炭素等の不純ガス成分を除去しておくことが好ましい。
結晶成長時のベース基板の温度(成長温度)は、特に制限されるものではなく、公知の条件を採用することができる。具体的には、成長温度は1000〜1700℃であることが好ましい。中でも、ハロゲン化アルミニウムガスを使用したアルミニウム系III族窒化物単結晶、特に、窒化アルミニウム単結晶を製造する場合には、ベース基板の温度(成長温度)は1200〜1600℃であることが好ましい。この場合、ハロゲン化アルミニウムガスの供給量としては、0.001〜100sccmの範囲とすることが好ましい。
ハロゲン化アルミニウムガスは、アルミニウム系III族窒化物単結晶の成長速度が10μm/h以上、より好ましくは15μm/h以上となるよう、十分な量を供給することが好ましい。なお、結晶性を高める観点から、結晶の成長速度の上限値は100μm/h以下であることが好ましいが、外部からベース基板を加熱する手段を設けた場合には、100μm/h以上とすることも可能である(外部からの加熱手段を設けた場合の成長速度の上限値は300μm/h程度である)。
使用する原料等に応じて適宜決定すればよいが、III族窒化物単結晶の成長中、反応器内部の圧力は0.2〜1.5atmの範囲とすることが好ましい。
III族窒化物単結晶の成長後の冷却は、ベース基板に応力やクラックが発生しない速度が好ましい。具体的には、10分〜15時間で、処理効率を考慮すると、30分〜6時間が好ましい。
上記本発明のIII族窒化物単結晶積層体の製造方法によれば、ベース基板の結晶成長面が(0001)面の場合においてもクラウンの発生を抑制できるため、外周領域の成長速度を向上させ、III族窒化物単結晶層の面内膜厚分布を改善することができる。
なお、ラマン分光分析によるE2 highピークの半値幅、X線ロッキングカーブの半値幅、基板端部における経時窒素原子量/III族原子量、III族窒化物単結晶重量増加量に対するクラウン重量増加量の比、外縁部を除く表面における最小膜厚/最大膜厚、ベース基板の結晶成長面の面積に対するIII族窒化物単結晶層表面の面積の比は、以下の方法にて測定した。
顕微ラマンスペクトルのE2 highピーク半値幅評価は日本分光製のレーザーラマン分光光度計NRD−7100を使用した。励起レーザーとして波長531.98nmのレーザーを使用し、幅10μm×長さ1000μmスリットと、600本/mmのグレーティングを使用した。励起レーザー出力は10.8mWとして100倍の対物レンズを用いて測定スポットを直径約1μmに集光した後、励起レーザーを窒化アルミニウム単結晶に照射して局所的なラマンスペクトルを測定した。このときの露光時間は5秒として3回積算した。また、測定したラマンスペクトルの波数は同様の条件で測定したシリコン基板の波数521.448cm−1のラマンシフトにより校正した。測定した窒化アルミニウム単結晶のE2 highラマンシフトのピーク(657.4cm−1)はローレンツ関数フィッティングによりピーク波数を求め、該波数に検出されたピークの半値幅(FWHM)を算出した。
PANalytical社製のX線回折装置X‘Pert PRO−MRDを使用した。入射側の光学系はミラーとGe220対称4結晶モノクロメータ、Divergence slitは1/2°、クロススリットは2mm×2mmとした。受光側光学系はOpen detectorとした。X線管電圧は45kV、管電流は40mAとした。基板中心にX線が照射されるように基板を設置し、2θ、z、ωを調整した。回折面が(0002)面となるように基板角度をセットし、さらにピーク強度が最大となるようにω、chiを調整した。最後にωロッキングカーブを測定し、検出されたピークの半値幅(FWHM)を算出した。
下記に示す製造方法において基板上に到達する原料ガスの窒素原子量/III族原子量を流体解析にて算出した。流体解析は、汎用熱流体解析ソフトウェアのANSYS FLUENTを用い、実機を模した3D構造、各境界条件(温度、圧力、ガス種、ガス流量等)をもとに行った。伝熱・輻射に関してはDO(Discrete ordinates)モデル、流れに関しては層流モデルにて、定常熱解析を行った。
サセプタを回転して成長した場合には、該窒素原子量/III族原子量が最大値となる基板端部位置の窒素原子量/III族原子量と該窒素原子量/III族原子量が最小値となる基板端部位置の窒素原子量/III族原子量の平均値を経時N/Alとした。
ベース基板および該ベース基板上にIII族窒化物単結晶層を成長して作製したIII族窒化物単結晶積層体を秤量した。クラウンを研削除去した後、再び秤量した。クラウン除去前の前記積層体の重量とクラウン除去後の前記積層体の重量の差がクラウン重量増加量である。一方、クラウン除去後の積層体の重量とベース基板の重量の差がIII族窒化物単結晶層の重量増加量である。クラウン重量増加量をIII族窒化物単結晶層重量増加量で除することにより、III族窒化物単結晶重量増加量に対するクラウン重量増加量の比を算出した。
外縁部を除く表面において、FAシステムズ社製の非接触板厚測定器を用いて、0.5mm間隔でレーザーを照射することによりIII族窒化物単結晶積層体の板厚を測定した。各測定点における板厚からベース基板の板厚を差し引くことにより、各測定点におけるIII族窒化物単結晶層の膜厚を算出した。全測定点のうちの最小膜厚を最大膜厚で除することにより、外縁部を除く表面における最大膜厚に対する最小膜厚の比を算出した。
OLYMPUS社製の実体顕微鏡SZX7を用いて、倍率100倍でベース基板の結晶成長面を撮影した。撮影した画像をもとに、画像処理ソフトウェアImageJにより結晶成長面の面積を算出した。III族窒化物単結晶層成長後、クラウンを研削除去し、クラウン除去後の窒化物単結晶積層体において、ベース基板と同様に前記実体顕微鏡を用いて倍率100倍で撮影後、ImageJで表面の面積を算出した。III族窒化物単結晶層の表面の面積をベース基板の結晶成長面の面積で除することで、ベース基板の結晶成長面の面積に対するIII族窒化物単結晶層表面の面積の比を算出した。
(ベース基板A)
ベース基板として、昇華法により製造された、厚さ500μm、表面が(0001)面、オフ角0.3°であり、表面がCMPされた直径25mmの円形の窒化アルミニウム単結晶基板を用意した。該基板はCMP前に端部の面取りを行ったため、外縁部に幅0.2mmの傾斜面を有している。該基板の中心におけるラマン分光分析によるE2 highピークの半値幅は3.3cm−1、端部から10μm内側の位置における該半値幅は3.5cm−1(端部から10μmの位置の半値幅/中心の半値幅=1.06)であった。該基板の表面中心の(0002)のX線ロッキングカーブの半値幅は21秒であった。該基板の結晶成長面の面積は470mm2であった。
上記ベース基板Aを側面がm面とa面になるようにダイヤモンドペンで劈開し、表面が7mm四方である正方形形状である窒化アルミニウム単結晶基板を用意した。劈開後の基板中心におけるラマン分光分析によるE2 highピークの半値幅は3.3cm−1、端部から10μm内側の位置における該半値幅は3.3cm−1(端部から10μm内側の位置の半値幅/中心の半値幅=1.00)であり、表面中心の(0002)面のX線ロッキングカーブの半値幅が21秒であった。該ベース基板の結晶成長面の面積は49mm2であった。
ベース基板として、昇華法により製造された、厚さ500μm、表面が(0001)面、オフ角0.3°である、表面がCMPされた直径25mmの円形であり一部のm方向にオリエンテーションフラットを有する窒化アルミニウム単結晶基板を用意した。該基板はCMP前に端部の面取りを行ったため、外縁部に幅0.2mmの傾斜面を有している。該基板の中心におけるラマン分光分析によるE2 highピークの半値幅は3.3cm−1、端部から10μm内側の位置における該半値幅は3.8cm−1(端部から10μmの位置の半値幅/中心の半値幅=1.15)であった。該基板の表面中心の(0002)面のX線ロッキングカーブの半値幅は21秒であった。該基板の結晶成長面の面積は470mm2であった。
ベース基板として、昇華法により製造された、厚さ500μm、表面が(0001)面、オフ角0.3°である、表面がCMPされた直径25mmの円形であり一部のm方向にオリエンテーションフラットを有する窒化アルミニウム単結晶基板を用意した。該基板はCMP前に端部の面取りを行ったため、外縁部に幅0.2mmの傾斜面を有している。該基板の中心におけるラマン分光分析によるE2 highピークの半値幅は3.3cm−1、端部から10μm内側の位置における該半値幅は4.5cm−1(端部から10μmの位置の半値幅/中心の半値幅=1.36)であった。該基板の表面中心の(0002)面のX線ロッキングカーブの半値幅は21秒であった。該基板の結晶成長面の面積は470mm2であった。
ベース基板Bを用いて、図2に示す縦型気相成長装置を用いて、HVPE法にて窒化アルミニウム単結晶膜を積層した。基板はノズルの真下に設置された直径150mmのサセプタの中心に設置した。アルミニウムと塩化水素ガスを反応させて製造した三塩化アルミニウムガスをIII族源ガスとして、アンモニアガスを窒素源ガスとして用いた。III族源ガス供給口から三塩化アルミニウムガス2sccmと塩化水素ガス18sccmと水素ガス980sccm、窒素源ガス供給口からアンモニアガス2sccmと水素ガス998sccmを供給した。プッシングガス供給ノズルから窒素ガス5000sccmを供給した。サセプタを1450℃に加熱した状態で窒化アルミニウム単結晶層を成長させた。成長時間は、基板中心の窒化アルミニウム単結晶膜厚が100〜140μmになるように制御した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は1.00であった。
基板をサセプタの中心から40mm離れた位置に設置した以外は実施例1と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は位置によって0.85〜0.89であった。
基板をサセプタの中心から60mm離れた位置に設置した以外は実施例1と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は位置によって0.40〜0.58であった。
窒素源ガス供給ノズルからアンモニアガスを0.2sccmと水素ガスを999.8sccm供給した以外は実施例1と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は0.08であった。
窒素源ガス供給ノズルからアンモニアガスを5sccmと水素ガスを995sccm供給した以外は実施例1と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は2.52であった。
窒素源ガス供給ノズルからアンモニアガスを8sccmと水素ガスを992sccm供給した以外は実施例1と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は4.03であった。
III族源ガス供給口から三塩化アルミニウムガス2sccmと塩化水素ガス6sccmと水素ガス992sccmした以外は実施例1と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は1.00であった。
III族源ガス供給口から三塩化アルミニウムガス2sccmと水素ガス998sccmした以外は実施例1と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は1.00であった。
ベース基板Aを用いたことと、基板中心の窒化アルミニウム単結晶膜厚が800〜840μmになるように成長時間を制御したこと以外は実施例1と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は0.98であった。
ベース基板Cを用いたこと以外は実施例6と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は0.98であった。
ベース基板Dを用いたこと以外は実施例6と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は0.98であった。
基板中心の窒化アルミニウム単結晶膜厚が500〜540μmになるように成長時間を制御したこと以外は実施例6と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は0.98であった。
基板中心の窒化アルミニウム単結晶膜厚が300〜340μmになるように成長時間を制御したこと以外は実施例6と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は0.98であった。
窒素源ガス供給ノズルからアンモニアガスを0.2sccmと水素ガスを999.8sccm供給した以外は実施例6と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は0.08であった。
窒素源ガス供給ノズルからアンモニアガスを0.2sccmと水素ガスを999.8sccm供給した以外は実施例9と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は0.08であった。
窒素源ガス供給ノズルからアンモニアガスを0.2sccmと水素ガスを999.8sccm供給した以外は実施例10と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は0.08であった。
プッシングガスを供給しなかった以外は実施例6と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は5.20であった。
図3に示す気相成長装置を用いて、HVPE法にて窒化アルミニウム単結晶膜を積層した。基板はノズルの吹き出し口の斜め下に設置された直径70mmのサセプタの中心に設置した。アルミニウムと塩化水素ガスを反応させて製造した三塩化アルミニウムガスをIII族源ガスとして、アンモニアガスを窒素源ガスとして用いた。III族源ガス供給口から三塩化アルミニウムガス4sccmと塩化水素ガス36sccmと水素ガス1760sccm、窒素源ガス供給口からアンモニアガス16sccmと水素ガス184sccmを供給した。プッシングガス供給ノズルから窒素ガス3250sccmと水素ガス3250sccmを供給した。サセプタを20rpmで回転し、1450℃に加熱した状態で窒化アルミニウム単結晶層を成長させた。成長時間は、基板中心の窒化アルミニウム単結晶膜厚が800〜840μmになるように制御した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は0.84であった。
サセプタを回転させなかったこと以外は実施例11と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の経時平均値は位置によって0.45〜1.22であった。
窒素源ガス供給口からアンモニアガス10sccmと水素ガス190sccmを供給した以外は実施例11と同じ方法で窒化アルミニウム単結晶積層体を製造した。この時の基板外縁部上の窒素原子量/III族原子量の経時平均値は0.44であった。
2:結晶成長面
3:外縁部
4:側面
5:端部
10:縦型気相成長装置
11:反応管
12:サセプタ
13:III族源ガス供給口
14:窒素源ガス供給口
15:原料ガス供給ノズル
16:プッシングガス供給ノズル
20:横型気相成長装置
21:窒素源ガス供給ノズル
22:III族源ガス供給ノズル
Claims (4)
- III族源ガスと窒素源ガスとを反応させることにより、ベース基板上にIII族窒化物単結晶を成長させるIII族窒化物単結晶積層体の製造方法であって、
前記ベース基板における
III族窒化物単結晶を成長させる面が(0001)面であり、
前記III族窒化物単結晶を成長させる面の端部に到達するIII族源ガスと窒素源ガスにおけるIII族原子量に対する窒素原子量の比(窒素原子量/III族原子量)の経時平均値が0.5〜3.0であることを特徴とするIII族窒化物単結晶積層体の製造方法。 - 前記ベース基板の、III族窒化物単結晶を成長させる面の中心におけるラマン分光分析によって検出されるE2 highピークの半値幅に対する、該基板端部から10μm内側の位置における該半値幅の比の値が1.2以下であるベース基板を用いる請求項1に記載のIII族窒化物単結晶積層体の製造方法。
- 前記III族源ガスと窒素源ガスと共にハロゲン化水素ガス、及びハロゲンガスから選ばれる少なくとも1種のハロゲン系ガスを供給することを特徴とする請求項1または2に記載のIII族窒化物単結晶積層体の製造方法。
- ベース基板上にIII族窒化物単結晶層が積層した積層体であって、
前記III族窒化物単結晶層の表面の面積がベース基板のIII族窒化物単結晶を成長させる面の面積よりも大きく、
前記III族窒化物単結晶層の膜厚の最大値が500μm以上であり、且つ、前記III族窒化物単結晶層の端部から中心にかけての幅1mmの領域を除く領域における、最大膜厚に対する最小膜厚の比の値が0.7以上であるIII族窒化物単結晶積層体。
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