JP2019090987A - 光学系、撮像装置、測距装置、および車載カメラシステム - Google Patents

光学系、撮像装置、測距装置、および車載カメラシステム Download PDF

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Abstract

【課題】広角であって、可視光および可視光以外の波長帯域で利用可能な小型な光学系を提供する。【解決手段】光学系(L)は、物体の像を形成する光学系であって、開口絞り(SP)と、光路を折り曲げるための回転非対称な形状を有する複数の反射面(R2〜R6)と、光路を分岐させる光路分岐素子(FM)とを有し、開口絞り(SP)の開口中心を通過して縮小面の中心に至る基準光線の経路を基準軸とするとき、複数の反射面(R2〜R6)のうち少なくとも一つの反射面に関して、基準軸との交点における面法線が基準軸に対して傾いており、光路分岐素子(FM)は、複数の反射面(R2〜R6)のうち最も縮小側の反射面と縮小面との間に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、広角な光学系に関する。
監視カメラや車載カメラ、もしくはUAV等に搭載される光学系は、広角レンズによって広い視野を有し、昼夜問わず周囲を明るく見ることができ、低価格かつ小型であることが望まれている。例えばレンズとして、広い視野を確保しつつ、小型で低価格化を達成するためにレンズの枚数を少なくした2群構成をなす種々のタイプのレンズが知られている。特許文献1には、物体側から順に配列された、負の屈折力を有する両凹レンズ、開口絞り、正の屈折力を有する両凸レンズからなり、両凹レンズまたは両凸レンズの少なくとも一面が非球面に形成された広角レンズが知られている。
特許文献2や特許文献3には、光路の途中で反射部材により光路を分離し、共通の光学系で赤外光用の撮像素子と可視光用の撮像素子に入射させるように構成された非共軸光学系が開示されている。特許文献2や特許文献3に開示されているような非共軸光学系を用いて、複数の撮像素子に関する光路を共有可能に構成することにより、撮像する波長ごとに撮像装置を増やす必要がない。その結果、コストの抑制および小型化を実現することができる。
このような非共軸光学系は、Off−Axial(オフアキシャル)光学系と呼ばれる。Off−Axial光学系は、像中心(または物体中心)と瞳中心とを通る光線が辿る経路を基準軸とするとき、構成面の基準軸との交点における面法線が基準軸上にない曲面(Off−Axial曲面)を含む光学系として定義される。この場合、基準軸は折れ曲がった形状となる。Off−Axial光学系は、構成面が一般には非共軸となり、反射面でもケラレが生じることがないため、光学系の構築が容易である。また、光学系内で中間像(または中間結像)を形成することにより、広画角を実現しつつコンパクトな光学系を構成することができる。また、前絞りの光学系でありながら、光路の引き回しが比較的自由に行うことができるため、コンパクトな光学系を構成することが可能である。
特開平9−159912号公報 WO09/060962号公報 WO09/060549号公報
車載や特にUAV用途においては、搭載する撮像装置の大きさや重量が厳しく制限されているため、小型化や薄型化が望まれている。しかしながら、屈折光学系では、画面内の任意の点で明るいF値を維持しつつ、可視光線から赤外線領域まで色収差を補正し、結像性能を向上させようとすると、レンズ枚数が増加する。その結果、部品点数が増えるため、コストおよび重量が増大してしまう。
また、反射面を用いたOff−Axial光学系においては、屈折光学系と比べて十分に収差が補正された光学系を構築しやすい。しかしながら、特許文献2や特許文献3に開示された光学系は、画角が広いもので水平±18度、垂直±12.5と、広角とはいえない構成である。特許文献2や特許文献3の光学系は、像側で光路を分岐させて、可視光線だけでなく赤外線領域も撮像可能に構成されている。しかし、このような光学構成では、基準軸に沿って最も像側に位置する回転非対称な形状(曲率)を有する複数の反射面と結像面との間に、第1反射面から第2反射面に向かう光路が存在する。このため、結像面に結像しようとする光束は、光路をまたいで結像面に到達しなければならない。この構成で光路を分岐させる素子のスペースを確保しようとすると、長いバックフォーカスが必要となる。そこで更にF値を小さくしようとすると、最も像側に位置する回転非対称な形状を有する複数の反射面の大型化が避けられない。
そこで本発明は、広角であって、可視光および可視光以外の波長帯域で利用可能な小型な光学系、撮像装置、測距装置、および、車載カメラシステムを提供することを目的とする。
本発明の一側面としての光学系は、物体の像を形成する光学系であって、開口絞りと、光路を折り曲げるための回転非対称な形状を有する複数の反射面と、前記光路を分岐させる光路分岐素子とを有し、前記開口絞りの開口中心を通過して縮小面の中心に至る基準光線の経路を基準軸とするとき、前記複数の反射面のうち少なくとも一つの反射面に関して、前記基準軸との交点における面法線が前記基準軸に対して傾いており、前記光路分岐素子は、前記複数の反射面のうち最も縮小側の反射面と縮小面との間に設けられている。
本発明の他の側面としての撮像装置は、前記光学系と、前記光学系により形成される像を受光する撮像素子とを有する。
本発明の他の側面としての測距装置は、物体の画像データを取得する前記撮像装置と、該画像データに基づいて前記物体までの距離情報を取得する距離算出部とを有する。
本発明の他の側面としての車載カメラシステムは、前記測距装置と、前記距離情報に基づいて自車両と前記物体との衝突可能性を判定する衝突判定部とを有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、広角であって、可視光および可視光以外の波長帯域で利用可能な小型な光学系、撮像装置、測距装置、および、車載カメラシステムを提供することができる。
実施例1における光学系の断面図および概略配置図である。 実施例1における光学系のディストーションを示す図である。 実施例1における光学系の横収差図である。 実施例2における光学系の断面図および概略配置図である。 実施例2における光学系のディストーションを示す図である。 実施例2における光学系の横収差図である。 実施例3における光学系の断面図および概略配置図である。 実施例3における光学系のディストーションを示す図である。 実施例3における光学系の横収差図である。 実施例4における光学系の断面図および概略配置図である。 実施例4における光学系のディストーションを示す図である。 実施例4における光学系の横収差図である。 実施例5における光学系の断面図および概略配置図である。 実施例5における光学系のディストーションを示す図である。 実施例5における光学系の横収差図である。 各実施例における座標系の説明図である。 各実施例における座標系の説明図である。 各実施例における横収差の評価位置の説明図である。 各実施例における光学系の説明図である。 実施例1〜5における光学系および撮像素子の説明図である。 実施例6における光学系の断面図および概略配置図である。 実施例6における光学系のディストーションを示す図である。 実施例6における光学系の横収差図である。 実施例7における光学系の断面図および概略配置図である。 実施例7における光学系のディストーションを示す図である。 実施例7における光学系の横収差図である。 実施例8における光学系の断面図および概略配置図である。 実施例8における光学系のディストーションを示す図である。 実施例8における光学系の横収差図である。 実施例9における光学系の断面図および概略配置図である。 実施例9における光学系のディストーションを示す図である。 実施例9における光学系の横収差図である。 実施例10における光学系の断面図および概略配置図である。 実施例10における光学系のディストーションを示す図である。 実施例10における光学系の横収差図である。 実施例6〜10における光学系および撮像素子の説明図である。 実施例11におけるステレオ光学系の概略図である。 実施例12における車載カメラシステムの機能ブロック図である。 実施例12における車両の要部概略図である。 実施例12における車載カメラシステムの動作例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本発明の各実施例の説明に入る前に、各実施例における構成諸元の表し方および各実施例に共通する事項について説明する。
図16は、各実施例の光学系に用いられる結像光学系の構成データを定義する座標系の説明図である。各実施例において、物体側(被写体側)から像側(撮像素子に形成される結像面側)に向かって、不図示の物体面の中心から瞳(絞り:開口絞りSP)の中心(開口中心)を通って像面の中心に至る一つの光線を、中心主光線または基準軸光線と定義する。なお、物体側は拡大共役側、像側は縮小共役側ということもできる。図16において、中心主光線または基準軸光線を一点鎖線で示す。また、中心主光線または基準軸光線が辿る経路を基準軸と定義する。また、基準軸に沿って、物体側からi番目の面を第i面Riとする。
図16において、第1面R1は開口絞りSP(絞り面)、第2面R2は第1面R1に対してチルトした反射面、第3面R3、第4面R4は各々の前の面に対してシフトおよびチルトした反射面である。第2面R2から第4面R4までの各々の反射面は、金属、ガラス、プラスチック等の媒質で構成されるミラーである。なお、第4面R4までに限定せず、第5面R5以降に反射面が続いてもよい。
各実施例の光学系内の結像光学系はOff−Axial光学系(オフアキシャル光学系)であるため、結像光学系を構成する各面は共通の光軸を有しない。そこで各実施例において、第1面R1の中心(開口絞りSPの開口中心)を原点とする絶対座標系を設定する。すなわち、第1面R1の中心である絶対座標系の原点と最終結像面(縮小面)の中心とを通る光線(中心主光線または基準軸光線)の辿る経路(第1面R1の中心を通過して縮小面の中心に至る基準光線の経路)が基準軸である。ここで「最終結像面」とは、結像光学系の光路の最後に存在する結像面のことをいい、単に「結像面」または「像面」ともいう。そして最終結像面に撮像素子を配置することで、撮像を行う。後述するように、光路の途中で結像面が存在する場合、その結像面を「中間結像面」と呼ぶ。単に「結像面」または「像面」との記述は、最終結像面のことを指す。さらに、基準軸は方向(向き)を持っている。その方向は、中心主光線または基準軸光線が結像に際して進行する方向である。以下の各実施例において、中心主光線または基準軸光線は、第1面R1の中心点(原点)を通り最終結像面の中心へ至るまでに、各屈折面および反射面により屈折および反射する。各構成面の順番は、中心主光線または基準軸光線が物体側(拡大共役側)から入射して屈折および反射を受ける順番に設定される。このため、基準軸は設定された各面の順番に沿って屈折若しくは反射の法則に従ってその方向を変化させつつ、最終的に像面の中心に到達する。ここで、基準軸を含む平面をOff−Axial面(オフアキシャル面)と呼ぶ。
また、以下の各実施形態において、物体側(拡大共役側)および像側(縮小共役側)とは、基準軸の方向に対してどちら側であるかを意味している。像側とは基準軸に沿って撮像素子(最終結像面)側であり、物体側とは基準軸に沿って撮像素子側とは反対側の被写体(または物体)の光が光学系に入射する側のことである。なお、各実施例において、結像光学系の基準となる基準軸を前述ように設定したが、軸の決め方は、光学設計上、収差の取り纏め上、または、結像光学系を構成する各面形状を表現する上で、都合の良い軸を採用すればよい。一般的には、像面の中心と、絞り、入射瞳、射出瞳、または、結像光学系の第1面R1や最終面の中心のいずれかを通る光線の辿る経路を基準軸に設定するとよい。
以下の各実施例において、結像光学系の絶対座標系の各軸は、以下のように定められる。すなわち、Z軸は、原点と物体面中心を通る直線(物体側から開口部(第1面R1)の中心を通る基準軸)であり、物体面から第1面R1に向かう方向を正の方向とする。Y軸は、原点を通り、右手座標系の定義に従ってZ軸に対して反時計回り方向に90゜をなす直線である。X軸は、原点を通り、Z軸およびY軸のそれぞれに垂直な直線であり、図16の紙面奥に向かう方向を正とする。
また、光学系を構成する第i面の面形状およびチルト角を表すには、次のように表することにより理解が容易になる。基準軸と第i面が交差する点を原点とするローカル座標系を設定する。そして、ローカル座標系でその面の面形状を表し、基準軸とローカル座標系のなす角度でチルト角を表すとよい。このため、第i面の面形状は、以下のローカル座標系で表す。すなわち、z軸は、ローカル座標の原点を通る面法線である。y軸は、ローカル座標の原点を通り、右手座標系の定義に従ってz方向に対し反時計方向に90゜をなす直線である。x軸は、ローカル座標の原点を通り、yz面に対し垂直な直線であり、図16の紙面奥に向かう方向を正とする。
従って、第i面のyz面内でのチルト角は、ローカル座標系のz軸が基準軸に対してなす鋭角で、反時計回り方向を正とした角度θxi(単位「°」)で表される。また、第i面のxz面内でのチルト角は、基準軸に対して反時計回り方向を正とした角度θyi(単位「°」)で表される。また、第i面のxy面内でのチルト角は、y軸に対して反時計回り方向を正とした角度θzi(単位「°」)で表される。ただし、通常、角度θziは面の回転に相当し、以下の各実施例においては存在しない。図16は、これらの絶対座標系とローカル座標系との相互関係を表している。また図16の各軸の矢印の方向は、各軸の正負の方向を表している。(+)が正方向、(−)が負方向を表す。図16において、絶対座標原点に斜めに入射している光線を軸外主光線として描いている。YZ平面上における軸外主光線の入射角度をωyとするとき、上から入射した軸上主光線を負、下から入射した軸上主光線を正の角度として入射角度の符号を定義する。図16ではYZ平面上で描いているが、XZ平面上での入射角度の符号は、図17に示される。
図17は、図16で描いた座標系をZ軸回りに時計回りに90度回転させた図であり、Y軸が紙面奥から手前に向かう方向が正である。このとき、XZ平面上での軸外主光線の入射角度をZ軸を基準としてωxとするとき、上から入射した軸外主光線を負、下から入射した軸外主光線を正の角度として入射角度の符号を定義する。入射角度ωx、ωyのうち一番外側(入射角度ωxやωyが最大の角度となる位置)に位置する光線がそれぞれXZ平面上とYZ平面上での光学系の最大画角を決めている光線である。
また各実施例において、数値実施例として各構成面の数値データを示す。Diは第i面と第(i+1)面とのローカル座標の原点間の間隔を表すスカラー量、Ndi、νdiは第i面と第(i+1)面間の媒質の屈折率とアッベ数である(各実施例において、原点間の媒質は空気である)。E−Xは、10−Xを表す。球面は、Riを第i面の曲率半径、x、yを第i面の各ローカル座標値とするとき、以下の式(A)で表される形状である。
また、以下の各実施例の結像光学系は、回転非対称な形状(曲率)を有する面(自由曲面)を2面以上有し、その形状は以下の式(B)により表される。
式(B)で表される曲面式は、xに関して偶数次の項のみである。このため、式(B)で表される曲面式により規定される曲面は、yz面を対称面とする面対称な形状である。
各実施例の光学系は、以下のような考えに基づく。従来、車載カメラ用途やUAV搭載用途での光学系において、レンズを使用した透過型の光学系があった。また、回転非対称な反射面を含む結像光学系を利用した小型で高画質な光学系も種々提案されている。このような光学系を用いて結像性能を高めて高画質化しつつ、周囲を広く捉える必要があるため、ある程度の広角化が必要である。そして、可視光だけでなく赤外光または紫外光などの目に見えない光の情報を捉えることで、物体を認識する、または、夜間でも人などの生物を検知する精度をあげることができる。また、可視光で撮像した映像に可視光以外の光で撮像された映像を重ね合わせて表示する、または、画像処理を施して合成画像を作成する際には、可視光で撮像した映像と、可視光以外で撮像した映像に視差がないことが望まれる。視差を有すると、可視光で撮像した映像と可視光以外の光で撮像した映像で、見えている部分と障害物で隠された部分が存在するため、簡単に画像を合成することができない。この理由により、視差を有しない画像のほうが、合成処理が簡単になるため好ましい。
ここで、可視光とは波長380nm〜700nm程度の波長領域であり、可視光以外、例えば近赤外光は700nm〜1500nm程度の波長領域をいう。また遠赤外光は10μm〜30μm程度の波長領域である。紫外光は200nm〜380nm程度の波長領域である。これらの波長領域を撮像するには(特に遠赤外光を含む場合)、回折限界の関係上、少なくともF2〜4程度の明るいF値を有する結像光学系が望まれている。
透過型のレンズ光学系を用いると、レンズ枚数を増やせば広角でF値が明るく、色収差が良好に補正された高画質な光学系を組むことができる。しかしながら、部品点数が大幅に増えるため、コストや重量が増大してしまう。また、ガラス等の透過型のレンズ材料では紫外光の吸収が大きい材料が多い。このため、紫外線領域を含む広い波長域をカバーするには、材料の選択肢が少なく、結像性能を維持しつつ小型軽量に光学系を構成することが難しい。
また、回転非対称な反射面をプリズム内に有する自由曲面プリズム光学系で構成すると、複数の反射面を一体で構成することができる。これにより、組み立てが簡易になりコストと小型化とを両立させることができる。しかしながら、自由曲面プリズムの場合、入射側の空気との界面、もしくは射出側の空気との界面で色収差が発生してしまう。このため、プリズムだけで可視光領域と赤外光領域などの可視光以外の波長領域の両方を高い光学性能で維持することが難しい。また、波長によってプリズム内の透過率が異なるため、紫外線を含めた広い波長域で明るく撮像することが難しい。
そこで各実施例は、結像光学系を回転非対称な形状(自由曲面)を有する中空ミラー構成としている。ここで「中空ミラー構成」とは、反射面が銀やアルミなど可視光領域や赤外光領域などで反射率の高い材料が蒸着されたミラー構造になっており、反射面の入射側と射出側とが共に空気などの気体媒質または真空である構成をいう。よって、プリズムなどの透明な固体内に光が伝播して固体内の壁面(または外界との境界部)で反射する構成ではない。このような中空ミラー構成では色収差が発生しないため、広い波長域で高画質な映像が容易に得られる。また、広角でありながらバックフォーカスを長く取ることができる構成にすることにより、光路分岐素子を挿入する空間を確保している。ここで「バックフォーカス」とは、回転非対称な形状を有する反射面のうち、基準軸上で「最も最終結像面に近い反射面」と「最終結像面」との間の基準軸上の空気換算距離をいう。ここで、空気換算距離とは、物理的な距離を屈折率で割った値であり、例えば、厚みtで屈折率nの媒質に光線が入射したときの空気換算距離はt/nとなる。なお、同様の媒質における光路長はn×tとなる。
バックフォーカスについて、後述する各実施例では、次のように定義される。基準軸上において最も最終結像面に近い回転非対称な形状を有する反射面と光路分岐素子との間と、光路分岐素子で反射分岐した光路上での光路分岐素子と最終結像面との間の基準軸上の空気換算距離の和として表している。
しかし、バックフォーカスを長くするほど、光路分岐素子を挿入する空間が増えるが、負のパワーを有する反射面のパワーが強くなる。このため、各反射面での諸収差における敏感度が高くなる。具体的には、面形状の製造誤差や、組み立て時の面の傾き誤差により諸収差の増大量が大きくなってしまう。その結果、製造組み立て難易度が上がってしまうため、好ましくない。そこで、各実施例では、X軸方向よりもY軸方向に画角が広くなるような光学構成とし、それに伴って一つの撮像素子をYZ平面に平行な位置に長辺、XZ平面に平行な位置に短辺となる矩形形状を有する撮像素子を配置する構成としている。この矩形形状により、撮像素子により受光可能な撮像有効領域が規定される。撮像素子は、光を電気信号に変換する固体材料からなる素子であり、光の波長や目的に応じて撮像素子を構成する材料を種々選択することができる。各実施例において、撮像素子の材料や構成は限定されない。
また、後述の実施例1〜5において、光路分岐素子FMを介して光路(基準軸光線)を分岐させる方向は、基準軸を含む平面上の任意の方向に分岐するように光路分岐素子を配置している。これにより、光路分岐素子FMがない光学系とX軸方向の厚みが実質的に変わらずに維持することができるため、大型化を防ぐことができる。また、図20(C)に示されるように、基準軸上で最も像面側に位置する回転非対称な形状を有する反射面から最終結像面に向かう基準軸光線について、絶対座標系Z軸に対する角度をθeとすると、角度θeは、以下の条件式(1)を満足する。
−20<θe<0 … (1)
条件式(1)を満足することにより、基準軸上で最も像面側に位置する回転非対称な形状を有する反射面よりも撮像素子IMG1が+Y軸方向にシフトできるため、Y軸方向に小型化することが可能となる。一方、式(1)の下限値を超えると、基準軸上で最も像面側に位置する回転非対称な形状を有する反射面から最終結像面に向かう光線の一部(主に最外画角の光線)が他の反射面に干渉してしまうため、好ましくない。
好ましくは、角度θeは、以下の条件式(1a)を満足する。
−15<θe<0 … (1a)
より好ましくは、角度θeは、以下の条件式(1b)を満足する。
−10<θe<0 … (1b)
以上のような構成にすることにより、従来の課題を解決することができる。
次に、本発明の実施例1について説明する。図1を参照して、本実施例の光学系Lの基本的な構成を説明する。光学系Lは、光路を折り曲げるための回転非対称な形状(自由曲面)を有する5面の反射面を有し、光の入射する最も物体側の面(第1面R1)に開口絞りSPを有する。また光学系Lは、開口絞りSPの像側において、第i面Ri(iは開口絞りSP(絞り面)を含めた物体側から順の面番号)、撮像素子(第1の撮像素子)IMG1、および、撮像素子(第2の撮像素子)IMG2を有する。光路分岐素子FMは、第6面R6と撮像素子IMG1との間の光路に配置されており、光路を光の進行方向に対して90度+Y軸方向に分岐する。本実施例において、光路分岐素子FMは、入射光を反射および透過させることにより、射出光を二つの方向に分岐する。
図1(A)は、光学系Lの配置(YZ面)を示す断面図である。図1(B)は、光学系Lの配置(XZ面)を示す概略配置図である。図1(A)は、開口絞りSPから光を取り込み、光学系Lが有する反射面(第2面R2〜第6面R6)を通り、光路分岐素子FMを介して撮像素子IMG1、IMG2に結像する様子を示している。開口絞りSPは、複数の反射面(第2面R2〜第6面R6)で構成されたOff−Axial結像光学系(光学系L)の入射瞳位置に相当する。光学系Lを構成する第2面R2〜第6面R6は、いずれも回転非対称な形状を有し、前述したように基準軸が折れ曲がったOff−Axial光学系を構成している。
図2は、本実施例(数値実施例1)の撮像素子IMG2上におけるディストーションの様子を示す。図2において、横軸は撮像素子IMG2の短辺方向の像面上での座標値(X画角に相当)、縦軸は撮像素子IMG2の長辺方向の像面上での座標値(Y画角に相当)を示す。また、ディストーションの無い理想格子(Paraxial FOV)と実際の光線追跡結果の格子(Actual FOV)を重ねて描いている。図18は、撮像素子IMG1、IMG2上における評価位置1、2、3、4、5を示す。図3は、評価位置1〜5における横収差図を示す。また、図3の横収差図では、横軸を瞳面上でのX軸またはY軸とし、縦軸は像面上での収差量を意味している。評価光線の波長はd線である。ωは半画角である。全ての収差図では、後述する各数値実施例をmm単位で表した場合、横収差±0.025mmのスケールで描かれている。なお、本実施例以降の各実施例中、重複する説明は省略し、重複して用いられる符号の意味は断りのない限り共通のものとする。
次に、実施例1の構成に基づいて、本発明の特徴および奏する効果について説明する。前述のように、回転非対称な形状の自由曲面ミラーを利用した反射光学系を光学系に利用すると、色収差が発生しないため広い波長領域で高画質に撮像することが可能となる。しかしながら、撮像素子の波長特性は有限であり、紫外線領域から遠赤外線領域まで一つの撮像素子で撮像可能なものは現在存在しない。そこで、複数の撮像素子を使用して撮像する方法が挙げられる。従来の屈折光学系や自由曲面ミラーを利用した反射光学系であっても、光路の途中で波長ごとに反射率の異なるコールドミラーなどで光路を二つ以上に分岐させて、複数の波長領域を撮像する技術は種々開示されている。ここでコールドミラーとは、赤外線を透過し可視光を反射する光学薄膜をつけたミラーの事である。しかしながら、F値が小さい広角な光学系において、複数の撮像素子で撮像するために光路を分岐しつつ小型化した光学系はない。
そこで本実施例は、図1(A)に示されるように、回転非対称な形状を有する複数の反射面を偏心して配置した光学系Lを構成している。また、広角化しても各反射面が大型化しないように、第1面R1に開口絞りSPを配置し、開口絞りSPの位置が入射瞳位置となる構成としている。これにより、各反射面への入射光と反射光とが同じ空間を共有できるため空間を有効に利用することができ、小型化が可能となる。仮に、製造誤差等で入射瞳位置が厳密に開口絞りSPの位置にならない場合でも、本実施例の効果を実質的に奏する範囲内で、多少のずれは許容される。
本実施例の光学系Lは、YZ平面内において、Z軸を中心として±40度の画角を有し、XZ平面内においてはZ軸を中心として±20度の画角を有している。また本実施例では、第2面R2の反射面を第1反射面とし、続く反射面を第2反射面、第3反射面というように、基準軸に沿って物体側から順に回転非対称な形状を有する反射面に番号を付する。このとき、この画角を維持しつつ画面全体に渡って高画質化を達成するため、第1反射面は正のパワーを有する深い凹面形状とする。また光学系Lは、第1反射面と第2反射面(基準軸に沿って第1反射面と隣接する反射面)との間の光路において、少なくとも一つの画角光束が中間結像する(中間結像点を形成する)。本実施例では、全ての画角光束において第1反射面と第2反射面との間に中間結像し、中間結像面Mを第1反射面と第2反射面との間に有する。中間結像面Mを有することにより、第1反射面で反射した軸外の主光線を軸上光線付近にまとめることができ、第1反射面と第2反射面との間の距離を短くしつつ第2反射面の反射面を小さくすることができる。これにより、±40度という広い画角であっても各反射面の小型化を達成することができる。なお、中間結像面Mの位置は、図1(A)に示される位置に限定されるものではない。なお、以下に示す他の実施例でも、同様に、光学系L内に中間結像面Mを有する。
また本実施例では、YZ平面内において偶数番目の反射面での光線の反射方向と、奇数番目の反射面での光線の反射方向とが、光線の進行方向に向かって互いに逆向きになるように各回転非対称な形状を有する反射面を構成する。例えば、本実施例の第1反射面では光線入射後に基準軸に沿って右方向に反射しているのに対し、第2反射面では左方向に反射している。これにより、各反射面で発生する偏心収差をキャンセルすることが容易となり、画面全体に渡り高画質化が可能となるので好ましい。
また、物体面の中心から発せられ、基準軸光線(軸上主光線)を含む光束における各反射面上でのパワー(または軸上光束における各反射面のパワーともいう)について、次のような関係があることが好ましい。ここで、軸上光束とは、軸上主光線を含み、開口絞りSPの開口の大きさで光束幅が決まる光束のことである。第1反射面や第3反射面など、基準軸に沿って物体側から順に数えて奇数番目の回転非対称な形状を有する反射面については、正のパワーを有していることが好ましい。更に第2反射面や第4反射面など、物体側から順に数えて偶数番目の回転非対称な形状を有する反射面については、負のパワーを有していることが好ましい。これにより、画角光線ごとに局所的に異なる部分はあるものの、偶数番目の反射面は全体的に凸面形状になり、奇数番目の反射面は全体的に凹面形状となる。その結果、製造時に奇数番目の面同士または偶数番目の面同士を大きな段差無くなだらかに接続することが可能となる。なだらかに接続することが可能となると、複数の面を一体に成形して製造でき、組み立てが簡易になるため好ましい。
また本実施例では、第6面R6(第5反射面)と像面との間に光路分岐素子FMが設けられている。光路分岐素子FMは、平面のコールドミラーであり、入射光に対して透過光の赤外光と反射光の可視光を50%ずつに分けることで光路を二つに分岐させている。光路分岐素子FMを透過した光が結像する像面位置に配置された撮像素子を撮像素子(第1の撮像素子)IMG1とする。このとき本実施例では、光路分岐素子FMによって第6面R6と撮像素子IMG1とを結ぶ基準軸に対して90度+Y方向に光路を分岐している。そして、光路分岐素子FMを反射した光が結像する像面位置に配置された撮像素子を撮像素子(第2の撮像素子)IMG2とする。
図20は、光学系Lおよび撮像素子IMG1、IMG2の説明図である。撮像素子IMG1と撮像素子IMG2はそれぞれ、長辺と短辺を有する矩形の撮像素子である。図20(A)に示されるように、撮像素子IMG1、IMG2は、YZ平面に平行な位置に長辺を有するように配置される。図20(B)は、YZ面から見た図であり、光路分岐素子FMの傾き角度をθfm(図20(B)でX軸回りに反時計回りを正とする)で表している。本実施例では、θfm=+45度である。傾き角度θfmは、鏡筒や他の反射面と干渉しない限り任意である。これにより、バックフォーカスを伸ばし過ぎることなく、光路分岐素子FMを第5反射面(第6面R6)と撮像素子IMG1との間に配置することができる。このため、光学系Lの全系を小型化することができる。
本実施例では、撮像素子IMG1、IMG2は、有効撮像面積が同じ大きさ(1画素のサイズは異なっていてもよい)の撮像素子であり、そのアスペクト比は1:2.305である。ただし、本実施例はこのアスペクト比に限定されるものではなく、2:3や3:4などの一般的なアスペクト比を有する撮像素子を用いて不要な撮像領域はトリミングなどを行い、映像として保存しないような処理を行っても構わない。本実施例では、撮像素子IMG1、IMG2として同じ大きさの撮像素子を用いているが、これに限定されるものではなく、用途に応じて互いに異なるサイズの撮像素子を用いても構わない。
光路分岐素子FMの材料は、ガラスなどの母材に誘電体多層膜を施したミラーである。光路分岐素子FMは、撮像する波長領域が反射または透過するミラーとして機能すればよいため、母材やコーティング材料は限定されるものではない。また、50%ずつに光を分ける必要はなく、受光するセンサの感度に応じて透過光30%、反射光70%など均等ではない分け方でもよい。また、光路分岐素子FMを通常のハーフミラーなどにして可視光を分岐させてもよい。この場合、二つの可視光の撮像素子を利用したことによる解像度の向上が見込まれる。
本実施例の光学系Lは、以上のように構成されるが、より好ましくは、次に述べる条件のうち少なくとも一つを満足するように構成される。これによれば、広角で可視光と可視光以外の波長領域でも撮像可能でありつつ更に小型な光学系を得ることができる。
回転非対称な形状を有する複数の反射面の中で、基準軸に沿って最も最終結像面側に位置する反射面から光路分岐素子FMを介して撮像素子IMG2(最終結像面)までの基準軸上の空気換算距離をBFとする。BFは前述で定義したバックフォーカスのことである。回転非対称な形状を有する複数の反射面の間の基準軸上の間隔(空気換算)の中で、最大の間隔をLmとする。全系のXZ面内における軸上光束の焦点距離をf、YZ面内における軸上光束の焦点距離をfとする。
基準軸に沿って物体側から順に回転非対称な形状を有する反射面を数えたときに、偶数番目の反射面について、XZ面内の軸上光束における合成パワーをφxevenとする。ここでいう「合成パワー」とは、各反射面の軸上光束における焦点距離の逆数の和のことである。そして奇数番目の反射面(ただし奇数番目の反射面の中でも、最も物体側に位置する回転非対称な形状を有する反射面を除く)について、XZ面内の軸上光束における合成パワーをφxoddとする。同様に、物体側から順に回転非対称な形状を有する反射面を数えたときに、偶数番目の反射面(ただし偶数番目の反射面の中でも最も物体側に位置する回転非対称な形状を有する反射面を除く)について、YZ面内の軸上光束における合成パワーをφyevenとする。また、奇数番目の反射面(ただし奇数番目の反射面の中でも、最も物体側に位置する回転非対称な形状を有する反射面を除く)について、YZ面内の軸上光束における合成パワーをφxoddとする。
第2反射面において、XZ面内の軸上光束におけるパワーをφ2x、YZ面内の軸上光束におけるパワーをφ2yとする。全系のXZ面内における軸上光束のパワーをφ、YZ面内における軸上光束のパワーをφとする。ここで「全系の軸上光束のパワーφ、φ」は、全系の焦点距離f、fの逆数で定義される。XZ面内の全画角を2ωxとし、YZ面内の全画角を2ωyとする(条件式(10)、(11)のs2x、s2yについては後述する)。軸上光束のXZ面内における各反射面上でのパワーについて、第2反射面を含まず、第2反射面よりも結像面側でかつ軸上光束のXZ面内において負のパワーを有する反射面の合成パワーをφnxとする。ここで「合成パワー」とは、各反射面の軸上光束における焦点距離の逆数の和のことである。また、軸上光束のYZ面内における各反射面上でのパワーについて、第2反射面を含まず、第2反射面よりも結像面側で、かつ軸上光束のYZ面内において負のパワーを有する反射面の合成パワーをφnyとする。第1反射面において軸上光束のXZ面内におけるパワーをφ1xとする。また第1反射面において軸上光束のYZ面内におけるパワーをφ1yとする。
軸上光束のXZ面内における各反射面上でのパワーについて、第1反射面を含まず、第1反射面よりも結像面側でかつ軸上光束のXZ面内において正のパワーを有する反射面の合成パワーをφpxとする。また、軸上光束のYZ面内における各反射面上でのパワーについて、第1反射面を含まず、第1反射面よりも結像面側で、かつ軸上光束のYZ面内において正のパワーを有する反射面の合成パワーをφpyとする。第1反射面において軸上光束のXZ面内における焦点距離をf1xとする。また第1反射面において軸上光束のYZ面内における焦点距離をf1yとする。第1反射面と第2反射面までの基準軸上の空気換算距離をdとする。なお、レンズやフィルタなどが第1反射面と第2反射面の間に挿入される場合、空気換算距離の計算を行って距離dを算出する。
光路分岐素子の反射作用によって光路を折り曲げられた光路について、光路分岐素子と、光路分岐素子の反射作用によって光路を折り曲げられた光路上の結像面までの基準軸上における空気換算距離をdimとする。最も像面側に位置する回転非対称な形状を有する反射面と光路分岐素子FMとの基準軸上における空気換算距離をdFMとする。
開口絞りSPにおいて、Y軸方向の半径をspeayとする。なお、開口絞りSPの形状が矩形の場合、「Y軸方向の辺の長さの半分」の値として条件式を算出してもよい(考え方は、後述する光線有効半径と同じである)。基準軸上に沿って最も像面側に位置する回転非対称な形状を有する反射面のy軸方向における光線有効半径をsfeayとする。ここで、y軸方向における光線有効半径について説明する。基準軸と各反射面との交点を(x,y)=(0,0)とする(ローカル座標系)。このとき、画角内の全ての光線のうちy軸方向に最も離れた点に到達した光線のy座標値の絶対値をその反射面でのy軸方向の光線有効半径とする。これは円形や楕円形で定義する必要はなく、矩形や多角形でもよい。もし反射面の形状が矩形の場合は光線有効半径を「y軸方向の辺の長さの半分」の値として条件式を算出する。
このとき、以下の条件式(2)〜(21)の少なくとも一つを満足することが好ましい。
1.00<BF/Lm<2.50 … (2)
4.0<BF/│f│<16.0 … (3)
4.0<BF/│f│<16.0 … (4)
−7.00<φxeven/φxodd<−1.00 … (5)
−1.00<φyeven/φyodd<−0.10 … (6)
−1.00<φ2x/│φ│<−0.10 … (7)
−1.00<φ2y/│φ│<−0.10 … (8)
0.90<φ2y/φ2x<5.00 … (9)
−1.00<1−s2x/2ωx<1.00 … (10)
0.60<1−s2y/2ωy<1.00 … (11)
−4.00<φnx/│φ│<−0.20 … (12)
−0.50<φny/│φ│<−0.05 … (13)
0.10<φ1x/│φ│<0.50 … (14)
0.10<φ1y/│φ│<0.50 … (15)
0.030<φpx/│φ│<0.150 … (16)
0.030<φpy/│φ│<0.150 … (17)
0.40<f1x/d<0.80 … (18)
0.30<f1y/d<0.70 … (19)
0.50<dFM/dim<0.85 … (20)
0.02<speay/sfeay<0.12 … (21)
条件式(2)は、光学系Lにおけるバックフォーカスの長さと各反射面の間隔に関する。条件式(2)を満足すると、各反射面が含まれる光学系の全体の大きさを小型化でき、かつバックフォーカスを長くすることができる。条件式(2)の上限値を超えると、バックフォーカスが長くなりすぎるため、光学系Lの全系が大型化し、好ましくない。一方、条件式(2)の下限値を超えると、光路分岐素子FMを配置するための空間を確保することが困難になるため、好ましくない。
好ましくは、条件式(2)は、以下の式(2a)を満足する。
1.10<BF/Lm<2.25 … (2a)
より好ましくは、条件式(2a)は、以下の式(2b)を満足する。
1.20<BF/Lm<2.00 … (2b)
条件式(3)および条件式(4)は、光学系Lにおけるバックフォーカスの長さと全系の焦点距離に関する。条件式(3)および条件式(4)を満足することにより、広角化と長いバックフォーカスの両立が可能となる。条件式(3)または条件式(4)の上限値を超えると、焦点距離に対してバックフォーカスは長くできるが、その分全系の小型化が達成することができなくなるため、好ましくない。一方、条件式(3)または条件式(4)の下限値を超えると、焦点距離に対してバックフォーカスが短くなりすぎて光路分岐素子FMを配置するスペースを確保することが困難になるため、好ましくない。
好ましくは、条件式(3)および条件式(4)はそれぞれ、以下の条件式(3a)および条件式(4a)を満足する。
6.0<BF/│f│<14.0 … (3a)
6.0<BF/│f│<14.0 … (4a)
より好ましくは、条件式(3a)および条件式(4a)はそれぞれ、以下の条件式(3b)および条件式(4b)を満足する。
7.0<BF/│f│<13.0 … (3b)
7.0<BF/│f│<13.0 … (4b)
条件式(5)および条件式(6)は、物体面の中心から発せられた軸上光束における各反射面上での焦点距離に関する。条件式(5)および条件式(6)のうち少なくとも一つを満足することにより、長いバックフォーカスの構成を作ることが容易となる。具体的には、負のパワーを有する反射面のパワーを強くする、または、正のパワーを有する反射面のパワーを弱くすればよい。しかし、単純に正負どちらかのパワーを変えただけでは収差が残存してしまう。または、全系の焦点距離や像側のFナンバーが変化してしまう。そこで、正負両方のパワーをある比率の範囲を満たしながら変化させることにより、長いバックフォーカスと広角化、および、F値の維持を実現している。
ただし、第1反射面については、XZ面内およびYZ面内ともに前述のように画角光束をまとめて第2反射面にリレーするための配置であり、光学系をレイアウトするための構成としている。このため、バックフォーカスを制御する自由度が残っていない。また第2反射面のYZ面内(オフアキシャル面内)については、とりまとめた全画角光束を第3反射面にリレーさせて、第3反射面をYZ面内に小型化できるような構成としている。このため、第2反射面のYZ面内のパワーについては、バックフォーカスを制御する自由度が残っていない。したがって、XZ面内については第1反射面を、YZ面内については第1反射面と第2反射面のパワーの制約を条件式から除外している。
本実施例では、第2反射面(R3)と第4反射面(R5)のXZ面内における軸上光束の合成パワーをφxevenとする。ここで「合成パワー」とは、前述と同様に各反射面の軸上光束の焦点距離の逆数の和である。第3反射面(R4)と第5反射面(R6)のXZ面内における軸上光束の合成パワーをφxoddとする。第4反射面(R5)のYZ面内における軸上光束のパワーをφyevenとする。第3反射面(R4)と第5反射面(R6)のYZ面内における軸上光束の合成パワーをφyoddとする。
後述するような回転非対称な形状を有する反射面が合計7面である実施例4または実施例5に関しては、第2反射面(R3)と第4反射面(R5)と第6反射面(R7)のXZ面内における軸上光束の合成パワーをφxevenとする。第3反射面(R4)と第5反射面(R6)と第7反射面(R8)のXZ面内における軸上光束の合成パワーをφxoddとする。第4反射面(R5)と第6反射面(R7)のYZ面内における軸上光束のパワーをφyevenとする。第3反射面(R4)と第5反射面(R6)と第7反射面(R8)のYZ面内における軸上光束の合成パワーをφyoddとする。
このとき、条件式(5)および条件式(6)のうち少なくとも一つを満足することが好ましい。条件式(5)および条件式(6)の上限値、または下限値を超えると、前述のように長いバックフォーカスと広角化、および、F値の維持の両立が困難になるため、好ましくない。
好ましくは、条件式(5)および条件式(6)はそれぞれ、以下の条件式(5a)および条件式(6a)を満足する。
−5.50<φxeven/φxodd<−1.50 … (5a)
−0.80<φyeven/φyodd<−0.20 … (6a)
より好ましくは、条件式(5a)および条件式(6a)は、以下の条件式(5b)および条件式(6b)を満足する。
−4.50<φxeven/φxodd<−1.80 … (5b)
−0.70<φyeven/φyodd<−0.25 … (6b)
条件式(7)、条件式(8)、および、条件式(9)は、軸上光束における第2反射面上でのパワーに関する。第2反射面は、中間結像面M付近の反射面であるため、各画角光線のとりまとめを行い、次の反射面にリレーするという特徴を有した反射面である。よって、本実施例のようにX軸方向とY軸方向で画角が大きく異なる光学系の場合、第2反射面は、XZ面内の面形状ならびにパワーについては前述のようにバックフォーカスや収差の調整に利用できる。しかし、YZ面内の面形状やパワーについては、次の第3反射面へのリレーのための光学レイアウトの調整に利用しているため残された自由度は少ない。
条件式(7)および条件式(8)のそれぞれの上限値を超えると、第2反射面の負のパワーが強くなりすぎるため光束が発散し、続く第3反射面が大型化してしまう。一方、条件式(7)および条件式(8)のそれぞれの下限値を超えると、第2反射面の負のパワーが弱くなりすぎるため、画角光束がまとまらず、続く第3反射面へリレーすることができなくなるため、好ましくない。また、条件式(9)の上限値または下限値を超えると、光学系の小型化にするためのレイアウトと収差補正のバランスが取れなくなるため、好ましくない。
好ましくは、条件式(7)、条件式(8)、および、条件式(9)はそれぞれ、以下の条件式(7a)、条件式(8a)、および、条件式(9a)を満足する。
−0.80<φ2x/│φ│<−0.12 … (7a)
−0.90<φ2y/│φ│<−0.40 … (8a)
0.90<φ2y/φ2x<4.50 … (9a)
より好ましくは、条件式(7a)、条件式(8a)、および、条件式(9a)は、以下の条件式(7b)、条件式(8b)、および、条件式(9b)を満足する。
−0.70<φ2x/│φ│<−0.15 … (7b)
−0.80<φ2y/│φ│<−0.50 … (8b)
1.05<φ2y/φ2x<4.00 … (9b)
条件式(10)および条件式(11)は、最大画角と第2反射面を射出する光線の角度に関する。条件式(10)および条件式(11)を満足することにより、広い画角を維持しつつ、第2反射面よりも像側の各反射面の小型化および高画質化が実現できる。逆に、条件式(10)および条件式(11)を満足しない場合、第2反射面からの光束が収束または発散しすぎるため、収差補正と小型化のバランスとれず、全系が大型化して好ましくない。
続いて、条件式(10)および条件式(11)の各項について詳述する。まず、X軸方向の全画角を2ωxとし、Y軸方向の全画角を2ωyとする。条件式(10)中のs2xは、複数の反射面のうち最も物体側の反射面から数えて、2番目の反射面を射出する最外画角光束に関し、最下光線の射出角度と最上光線の射出角度のXZ平面における差に相当する。条件式(11)中のs2yは、複数の反射面のうち最も物体側の反射面から数えて、2番目の反射面を射出する最外画角光束に関し、最下光線の射出角度と最上光線の射出角度のXZ平面における差に相当する。s2x、x2yは、以下のように表される。
s2x=│ω+XL−ω−XU
s2y=│ω+YL−ω−YU
ここで、図19を参照して、ω+XL、ω+XU、ω+YL、ω+YUについて説明する。図19は、光学系Lの説明図である。なお図19では、煩雑さを回避するため、説明に関する途中の反射面までの構成を示している。
図19(B)を参照して、ω+XLについて説明する。ω+XLは、XZ平面上において−X軸方向の最大画角となる光線を含む光束のうち、開口絞りSPの−X軸方向の端部を通る光線(最下光線)が第2反射面を射出するときの絶対座標系Z軸を基準とした角度(射出角度)である。開口絞りSPの−X軸方向の端部を通る光線は、+ωxの最大画角光線の下光線に相当する。これは、「+ωx方向の最大画角光線で第2反射面を射出する光線のうち、最も上端(絶対座標系のX座標が最大)の光線」と同義である。
図19(B)を参照して、ω−XUについて説明する。ω−XUは、XZ平面上において+X軸方向の最大画角となる光線を含む光束のうち、開口絞りSPの+X軸方向の端部を通る光線(最上光線)が第2反射面を射出するときの絶対座標系Z軸を基準とした角度(射出角度)である。開口絞りSPの+X軸方向の端部を通る光線は、−ωxの最大画角光線の上光線に相当する。これは、「−ωx方向の最大画角光線で第2反射面を射出する光線のうち、最も下端(絶対座標系のX座標が最小)の光線」と同義である。
図19(A)を参照して、ω+YLについて説明する。ω+YLは、YZ平面上において−Y軸方向の最大画角となる光線を含む光束のうち、開口絞りSPの−Y軸方向の端部を通る光線(最下光線)が第2反射面を射出するときの絶対座標系Z軸を基準とした角度(射出角度)である。開口絞りSPの−Y軸方向の端部を通る光線は、+ωyの最大画角光線の下光線のことである。これは、「+ωy方向の最大画角光線で第2反射面を射出する光線のうち、最も上端(絶対座標系のY座標が最大)の光線」と同義である。
図19(A)を参照して、ω−YUについて説明する。ω−YUは、YZ平面上において+Y軸方向の最大画角となる光線を含む光束のうち、開口絞りSPの+Y軸方向の端部を通る光線(最上光線)が第2反射面を射出する時の絶対座標系Z軸を基準とした角度(射出角度)である。開口絞りSPの+Y軸方向の端部を通る光線とは、つまり−ωyの最大画角光線の上光線のことである。これは、「−ωy方向の最大画角光線で第2反射面を射出する光線のうち、最も下端(絶対座標系のY座標が最小)の光線」と同義である。
好ましくは、条件式(10)および条件式(11)は、以下の条件式(10a)および条件式(11a)を満足する。
−0.60<2ωx−s2x<0.50 … (10a)
0.70<2ωy−s2y<0.98 … (11a)
より好ましくは、条件式(10a)および条件式(11a)をそれぞれ以下の条件式(10b)および条件式(11b)を満足する。
−0.40<2ωx−s2x<0.30 … (10b)
0.80<2ωy−s2y<0.95 … (11b)
条件式(12)および条件式(13)は、第2反射面よりも結像面側に位置する負のパワーを有する反射面の合成パワーに関する。前述のように、第2反射面の面形状(特にオフアキシャル面方向)は、光学系の全体を小型にするために構成される。このため、バックフォーカスを長く保つ、または収差を補正するという作用は、第2反射面よりも像側の反射面のパワー配置が重要である。そこで本実施例では、条件式(12)および条件式(13)を満足することにより、バックフォーカスを長く保つことを容易にしている。条件式(12)および条件式(13)の上限または下限を超えると、バックフォーカスの長さの維持と諸収差の補正の両立ができなくなるため、好ましくない。特にXZ平面内での負のパワーを強めすぎる、または弱めすぎると、続く正のパワーの反射面とのパワーバランスにより、光学系の面形状と収差の敏感度が増大してしまい、製造が困難になる。また、YZ平面内での負のパワーを強めすぎる、または弱めすぎると、小型化できる光学配置が維持できなくなり、光学系の全体が大型化してしまうため、好ましくない。
好ましくは、条件式(12)および条件式(13)はそれぞれ、以下の条件式(12a)および条件式(13a)を満足する。
−3.00<φnx/│φ│<−0.25 … (12a)
−0.40<φny/│φ│<−0.07 … (13a)
より好ましくは、条件式(12a)および条件式(13a)はそれぞれ、以下の条件式(12b)および条件式(13b)を満足する。
−2.20<φnx/│φ│<−0.28 … (12b)
−0.30<φny/│φ│<−0.08 … (13b)
条件式(14)および条件式(15)は、第1反射面のパワーに関する。前述のように、第1反射面は、第2反射面付近に中間結像面Mを有し、かつX軸方向に±20度、Y軸方向に±40度という広い角度範囲の光線を取りまとめて第2反射面にリレーしている。このため、第1反射面は、他の反射面と比較して、非常に強いパワーを有する凹面を有する必要がある。条件式(14)および条件式(15)を満足することにより、これを達成することができる。条件式(14)または条件式(15)の下限値を超えると、全ての光線が第2反射面付近に集めきれず、第2反射面が大型化してしまうため、好ましくない。一方、条件式(14)または条件式(15)の上限値を超えると、第1反射面のパワーが強くなり過ぎるため、中間結像面Mが第1反射面付近に形成される。このとき、射出瞳が物体側に寄り過ぎるため、第2反射面以降の反射面が大型化し、好ましくない。
好ましくは、条件式(14)および条件式(15)はそれぞれ、以下の条件式(14a)および条件式(15a)を満足する。
0.20<φ1x/│φ│<0.40 … (14a)
0.20<φ1y/│φ│<0.45 … (15a)
より好ましくは、条件式(14a)および条件式(15a)は、以下の条件式(14b)および条件式(15b)を満足する。
0.25<φ1x/│φ│<0.35 … (14b)
0.30<φ1y/│φ│<0.40 … (15b)
条件式(16)および条件式(17)は、第1反射面よりも結像面側に位置する正のパワーを有する反射面の合成パワーに関する。前述のように、第1反射面の面形状(特にオフアキシャル面方向)は、広い画角を有する光線を取りまとめ、以降に続く各反射面を小型化するために中間結像面Mを作る作用をしている。このため、バックフォーカスを長く保つ、または収差を補正するという作用は、第2反射面以降(または、前述を加味すると第3反射面以降)の反射面のパワー配置が重要である。そこで本実施例では、条件式(16)および条件式(17)を満足することにより、バックフォーカスを長く保つことを容易にしている。条件式(16)または条件式(17)を満足しないと、バックフォーカスの長さの維持と諸収差の補正の両立ができなくなるため、好ましくない。特に、XZ面内の正のパワーを強めすぎる、または弱めすぎると、前述した負のパワーの反射面とのパワーバランスにより、光学系の面形状と収差の敏感度が増大し、製造が困難になる。また、YZ面内の正のパワーを強め過ぎる、または弱め過ぎると、小型化なレイアウトを維持することができず、光学系Lの全体が大型化するため、好ましくない。
好ましくは、条件式(16)および条件式(17)はそれぞれ、以下の条件式(16a)および条件式(17a)を満足する。
0.040<φpx/│φ│<0.130 … (16a)
0.035<φpy/│φ│<0.120 … (17a)
より好ましくは、条件式(16a)および条件式(17a)はそれぞれ、以下の条件式(16b)および条件式(17b)を満足する。
0.050<φpx/│φ│<0.120 … (16b)
0.040<φpy/│φ│<0.100 … (17b)
条件式(18)および条件式(19)は、第1反射面の焦点距離と、第1反射面から第2反射面までの基準軸上における空気換算距離に関する。第1反射面は、前述のように広い画角を有する軸外光線を取りまとめて第2反射面にリレーすることと、中間結像面Mを作ることにより、第2反射面以降の反射面の大きさを小型化するという役目がある。従って、第1反射面から第2反射面までの距離により第1反射面の焦点距離が長すぎても短すぎても上記の二つの役目を果たすことができない。具体的には、条件式(18)または条件式(19)の上限値を超えると、第1反射面の軸上光束における焦点距離が長くなり過ぎ、中間結像面Mが像側にシフトしてしまい、軸外光線をうまく取りまとめることができなくなる。その結果、第2反射面が大型化してしまう。一方、条件式(18)または条件式(19)の下限値を超えると、第1反射面の軸上光束における焦点距離が短くなり過ぎ、射出瞳位置が物体側に寄ってしまう。その結果、第2反射面以降の反射面の大きさが大型化してしまうため、好ましくない。
好ましくは、条件式(18)および条件式(19)はそれぞれ、以下の条件式(18a)および条件式(19a)を満足する。
0.45<f1x/d<0.70 … (18a)
0.35<f1y/d<0.60 … (19a)
より好ましくは、条件式(18a)および条件式(19a)はそれぞれ、以下の条件式(18b)および条件式(19b)を満足する。
0.50<f1x/d<0.65 … (18b)
0.40<f1y/d<0.55 … (19b)
条件式(20)は、基準軸上における光路分岐素子FMの位置に関する。条件式(20)の値が1に近いほど、基準軸上において光路分岐素子FMは最終結像面に近い位置に配置されることを意味する。一方、条件式(20)の値が0に近いほど、基準軸上において光路分岐素子FMは最も像面側に位置する回転非対称な形状を有する反射面に近い位置に配置されることを意味する。バックフォーカスをできるだけ短くしつつ、撮像素子や各反射面に干渉しないように光路分岐素子FMを配置するには、条件式(20)を満足することが好ましい。条件式(20)の上限値または下限値を超えると、撮像素子や各反射面に干渉してしまうため、好ましくない。
好ましくは、条件式(20)は、以下の条件式(20a)を満足する。
0.55<dFM/dim<0.81 … (20a)
より好ましくは、条件式(20a)は、以下の条件式(20b)を満足する。
0.60<dFM/dim<0.78 … (20b)
条件式(21)は、開口部のY軸方向における半径と、基準軸上に沿って最も像面側に位置する回転非対称な形状を有する反射面のy軸方向における光線有効半径に関する。条件式(21)を満足することにより、最も像面側に位置する回転非対称な形状を有する反射面を小型化しつつ、広角でF値の小さい光学系が得られる。条件式(21)の上限値を超えると、最も像面側に位置する回転非対称な形状を有する反射面の大きさに対して開口部の大きさが大き過ぎてしまう。この場合、光の入射側は広角でF値を小さくできる構成となっているが、最も像面側に位置する回転非対称な形状を有する反射面で光束を絞る、または最外画角の光線をさえぎることになるため、入射光束を有効に使うことができない。その結果、広角化やF値を明るくできない。一方、条件式(21)の下限値を超えると、最も像面側に位置する回転非対称な形状を有する反射面の大きさが大きくなり過ぎてしまう。このため、軸外光線が撮像素子に入射する時に入射角度が大きくなってしまう場合もある。その結果、反射面の大型化だけでなく、周辺光量も落ちてしまう場合があるため、好ましくない。
好ましくは、条件式(21)は、以下の条件式(21a)を満足する。
0.03<speay/sfeay<0.10 … (21a)
より好ましくは、条件式(21a)は、以下の条件式(21b)を満足する。
0.04<speay/sfeay<0.09 … (21b)
なお、各条件式の数値については、後述する数値実施例1〜5として記述している。また、開口絞りSPや最終結像面(撮像素子IMG1、IMG2の位置に相当)付近の位置に、撮像に必要な波長が透過する透過率特性を有したカバーガラスを配置してもよい。これにより、光学系L内や撮像素子内にごみや埃の混入を防ぐことができる。本実施例によれば、広角で可視光と可視光以外の波長帯域でも撮像可能な小型の光学系を提供することができる。
次に、本発明の実施例2について説明する。図4を参照して、本実施例の光学系Lの基本的な構成を説明する。光学系Lは、光路を折り曲げるための回転非対称な形状を有する5面の反射面を有し、光の入射する最も物体側の面(第1面R1)に開口絞りSPを有する。また光学系Lは、開口絞りSPの像側において、第i面Ri(iは開口絞りSP(絞り面)を含めた物体側から順の面番号)、撮像素子IMG1、IMG2を有する。光路分岐素子FMは、第6面R6と撮像素子IMG1との間の光路に配置されている。光路分岐素子FMをYZ面内でX軸周りにθfm=−45度傾けることにより、光路を光の進行方向に対して90度−Y軸方向に分岐する。
図4(A)は、光学系Lの配置(YZ面)を示す断面図である。図4(B)は、光学系Lの配置(XZ面)を示す概略配置図である。図4(A)は、開口絞りSPから光を取り込み、光学系Lが有する反射面(第2面R2〜第6面R6)を通り、光路分岐素子FMを介して撮像素子IMG1、IMG2に結像する様子を示している。開口絞りSPは、複数の反射面(第2面R2〜第6面R6)で構成されたOff−Axial結像光学系(光学系L)の入射瞳位置に相当する。光学系Lを構成する第2面R2〜第6面R6は、いずれも回転非対称な形状を有し、前述したように基準軸が折れ曲がったOff−Axial光学系を構成している。
図5は、本実施例(数値実施例2)の撮像素子IMG2上におけるディストーションの様子を示す。図5において、横軸は撮像素子IMG2の短辺方向の像面上での座標値(X画角に相当)、縦軸は撮像素子IMG2の長辺方向の像面上での座標値(Y画角に相当)を示す。また、ディストーションの無い理想格子(Paraxial FOV)と実際の光線追跡結果の格子(Actual FOV)を重ねて描いている。図6は、評価位置1〜5における横収差図を示す。また、図6の横収差図では、横軸を瞳面上でのX軸またはY軸とし、縦軸は像面上での収差量を意味している。評価光線の波長はd線である。ωは半画角である。なお、本実施例における基本的な概略構成は、実施例1と同じであるため、その詳細な説明は省略する。本実施例は、各反射面のパワーのバランスとバックフォーカスの長さの点で実施例1と異なり、詳細は後述する数値実施例2に示されている。
次に、本発明の実施例3について説明する。図7を参照して、本実施例の光学系Lの基本的な構成を説明する。光学系Lは、光路を折り曲げるための回転非対称な形状を有する5面の反射面を有し、光の入射する最も物体側の面(第1面R1)に開口絞りSPを有する。また光学系Lは、開口絞りSPの像側において、第i面Ri(iは開口絞りSP(絞り面)を含めた物体側から順の面番号)、撮像素子(第1の撮像素子)IMG1、および、撮像素子(第2の撮像素子)IMG2を有する。光路分岐素子FMは、第6面R6と撮像素子IMG1との間の光路に配置されている。光路分岐素子FMをYZ面内でX軸周りにθfm=−45度傾けることにより、光路を光の進行方向に対して90度−Y軸方向に分岐する。
図7(A)は、光学系Lの配置(YZ面)を示す断面図である。図7(B)は、光学系Lの配置(XZ面)を示す概略配置図である。図7(A)は、開口絞りSPから光を取り込み、光学系Lが有する反射面(第2面R2〜第6面R6)を通り、光路分岐素子FMを介して撮像素子IMG1、IMG2に結像する様子を示している。開口絞りSPは、複数の反射面(第2面R2〜第6面R6)で構成されたOff−Axial結像光学系(光学系L)の入射瞳位置に相当する。光学系Lを構成する第2面R2〜第6面R6は、いずれも回転非対称な形状を有し、前述したように基準軸が折れ曲がったOff−Axial光学系を構成している。
図8は、本実施例(数値実施例3)の撮像素子IMG2上におけるディストーションの様子を示す。図8において、横軸は撮像素子IMG2の短辺方向の像面上での座標値(X画角に相当)、縦軸は撮像素子IMG2の長辺方向の像面上での座標値(Y画角に相当)を示す。また、ディストーションの無い理想格子(Paraxial FOV)と実際の光線追跡結果の格子(Actual FOV)を重ねて描いている。図9は、評価位置1〜5における横収差図を示す。また、図9の横収差図では、横軸を瞳面上でのX軸またはY軸とし、縦軸は像面上での収差量を意味している。評価光線の波長はd線である。ωは半画角である。なお、本実施例における基本的な概略構成は、実施例1と同じであるため、その詳細な説明は省略する。本実施例は、F値が小さく、イメージサークルが小さい点で、実施例1と異なり、詳細は後述する数値実施例3に示されている。
次に、本発明の実施例4について説明する。図10を参照して、本実施例の光学系Lの基本的な構成を説明する。光学系Lは、光路を折り曲げるための回転非対称な形状を有する7面の反射面を有し、光の入射する最も物体側の面(第1面R1)に開口絞りSPを有する。また光学系Lは、開口絞りSPの像側において、第i面Ri(iは開口絞りSP(絞り面)を含めた物体側から順の面番号)、撮像素子(第1の撮像素子)IMG1、および、撮像素子(第2の撮像素子)IMG2を有する。光路分岐素子FMは、第8面R8と撮像素子IMG1との間の光路に配置されている。光路分岐素子FMをYZ面内でX軸周りにθfm=−35度傾けることにより、光路を光の進行方向に対して70度−Y軸方向に分岐する。
図10(A)は、光学系Lの配置(YZ面)を示す断面図である。図10(B)は、光学系Lの配置(XZ面)を示す概略配置図である。図10(A)は、開口絞りSPから光を取り込み、光学系Lが有する反射面(第2面R2〜第8面R8)を通り、光路分岐素子FMを介して撮像素子IMG1、IMG2に結像する様子を示している。開口絞りSPは、複数の反射面(第2面R2〜第8面R8)で構成されたOff−Axial結像光学系(光学系L)の入射瞳位置に相当する。光学系Lを構成する第2面R2〜第8面R8は、いずれも回転非対称な形状を有し、前述したように基準軸が折れ曲がったOff−Axial光学系を構成している。
図11は、本実施例(数値実施例4)の撮像素子IMG2上におけるディストーションの様子を示す。図11において、横軸は撮像素子IMG2の短辺方向の像面上での座標値(X画角に相当)、縦軸は撮像素子IMG2の長辺方向の像面上での座標値(Y画角に相当)を示す。また、ディストーションの無い理想格子(Paraxial FOV)と実際の光線追跡結果の格子(Actual FOV)を重ねて描いている。図12は、評価位置1〜5における横収差図を示す。また、図12の横収差図では、横軸を瞳面上でのX軸またはY軸とし、縦軸は像面上での収差量を意味している。評価光線の波長はd線である。ωは半画角である。なお、本実施例における基本的な概略構成は、実施例1と同じであるため、その詳細な説明は省略する。本実施例は、7面の反射面であることと光路分岐素子FMによる光路折り曲げ角の点で、実施例1と異なり、詳細は後述する数値実施例4に示されている。
次に、本発明の実施例5について説明する。図13を参照して、本実施例の光学系Lの基本的な構成を説明する。光学系Lは、光路を折り曲げるための回転非対称な形状を有する7面の反射面を有し、光の入射する最も物体側の面(第1面R1)に開口絞りSPを有する。また光学系Lは、開口絞りSPの像側において、第i面Ri(iは開口絞りSP(絞り面)を含めた物体側から順の面番号)、撮像素子(第1の撮像素子)IMG1、および、撮像素子(第2の撮像素子)IMG2を有する。光路分岐素子FMは、第8面R8と撮像素子IMG1との間の光路に配置されている。光路分岐素子FMをYZ面内でX軸周りにθfm=+30度傾けることにより、光路を光の進行方向に対して60度+Y軸方向に分岐する。
図13(A)は、光学系Lの配置(YZ面)を示す断面図である。図13(B)は、光学系Lの配置(XZ面)を示す概略配置図である。図13(A)は、開口絞りSPから光を取り込み、光学系Lが有する反射面(第2面R2〜第8面R8)を通り、光路分岐素子FMを介して撮像素子IMG1、IMG2に結像する様子を示している。開口絞りSPは、複数の反射面(第2面R2〜第8面R8)で構成されたOff−Axial結像光学系(光学系L)の入射瞳位置に相当する。光学系Lを構成する第2面R2〜第8面R8は、いずれも回転非対称な形状を有し、前述したように基準軸が折れ曲がったOff−Axial光学系を構成している。
図14は、本実施例(数値実施例5)の撮像素子IMG2上におけるディストーションの様子を示す。図14において、横軸は撮像素子IMG2の短辺方向の像面上での座標値(X画角に相当)、縦軸は撮像素子IMG2の長辺方向の像面上での座標値(Y画角に相当)を示す。また、ディストーションの無い理想格子(Paraxial FOV)と実際の光線追跡結果の格子(Actual FOV)を重ねて描いている。図15は、評価位置1〜5における横収差図を示す。また、図15の横収差図では、横軸を瞳面上でのX軸またはY軸とし、縦軸は像面上での収差量を意味している。評価光線の波長はd線である。ωは半画角である。なお、本実施例における基本的な概略構成は、実施例1と同じであるため、その詳細な説明は省略する。本実施例は、7面の反射面であることと光路分岐素子FMによる光路折り曲げ角の点で、実施例1と異なり、詳細は後述する数値実施例5に示されている。
各実施例の光学系によれば、広角で可視光と可視光以外の波長帯域でも撮像可能な小型な光学系を提供することができる。各実施例において、変形例として、光学系内部にゴミ等が入り込まないように、開口絞りSPの前後にカバーガラスを配置してもよい。また撮像素子IMG1、IMG2よりも物体側にローパスフィルタや波長選択フィルタ等の各種フィルタ、またはカバーガラスを配置してもよい。以下、実施例1〜5に対応する数値実施例1〜5をそれぞれ示す。

(数値実施例1)
物体面から開口絞りSPまでの距離は無限大で、画角は、X:±20度、Y:±40度である。焦点距離はX:2.86mm、Y:2.87mmである。像面サイズはx:2.082mm、y:4.8mmである。入射瞳(開口絞りSP)は円形であり、その直径は1.02mm(speay=0.51mm)である。X軸方向のF値は2.81、Y軸方向のF値は2.81である。本実施例の反射面は全て回転非対称面で構成されており、各反射面をXZ平面に射影すると矩形形状をなしている。回転非対称面形状は、式(B)により与えられる。

面データ
面番号 Xi Yi Zi Di θxi θyi
1(SP) 0.00 0.00 0.00 13.00 0.00 0.00 絞り
2(R2) 0.00 0.00 13.00 17.00(LM,d1)23.00 0.00 第1反射面
3(R3) 0.00 -12.23 1.19 13.50 -38.00 0.00 第2反射面
4(R4) 0.00 -18.98 12.88 13.50 21.00 0.00 第3反射面
5(R5) 0.00 -21.79 -0.32 14.00 -31.00 0.00 第4反射面
6(R6) 0.00 -32.51 8.68 20.00 24.00 0.00 第5反射面
7(R7) 0.00 -31.81 -11.31 1.00 45.00 0.00 光路分岐素子
8(R8) 0.00 -31.78 -12.31 10.35 45.00 0.00 光路分岐素子
像面 0.00 -31.42 -22.65 0.00 0.00 IMG1

光路折り曲げ後
6(R6) 0.00 -32.51 8.68 20.00(dFM) 24.00 0.00 第5反射面
7(R7) 0.00 -31.81 -11.31 11.00(dim) 45.00 0.00 光路分岐素子
像面 0.00 -20.82 -10.93 0.00 0.00 IMG2

光路分岐素子データ
屈折率(d線)=1.516330
アッベ数(d線基準)=64.1420

回転非対称面データ
第2面(R2) 第1反射面
C20 = -2.5802E-02 C02 = -2.8939E-02 C21 = -3.2521E-05
C03 = -2.4989E-04 C40 = 3.0494E-05 C22 = -1.3770E-05
C04 = -2.8732E-05 C41 = -4.5457E-07 C23 = 1.1597E-06
C05 = 3.9950E-06 C60 = -6.6675E-07 C42 = -4.6267E-08
C24 = 1.8881E-07 C06 = 2.1621E-07 C60 = 4.0785E-08
C43 = 2.8028E-08 C25 = 3.8848E-09 C07 = -2.9126E-08
C80 = 1.0805E-08 C62 = 3.7758E-09 C44 = 1.0644E-09
C26 = -1.0117E-09 C08 = -2.1143E-09

第3面(R3) 第2反射面
C20 = -2.1307E-02 C02 = -4.7778E-02 C21 = 6.4898E-04
C03 = 7.0280E-03 C40 = -1.5323E-04 C22 = -2.7491E-04
C04 = -4.1754E-04 C41 = 2.6958E-05 C23 = 3.6623E-05
C05 = 4.3044E-05 C60 = 1.1658E-05 C42 = -4.5404E-06
C24 = -5.2520E-06 C06 = -1.7887E-05 C60 = -3.7755E-07
C43 = 3.1397E-07 C25 = 1.4196E-06 C07 = 3.0810E-06
C80 = -3.6698E-07 C62 = 1.5839E-07 C44 = -3.4895E-08
C26 = -1.3903E-07 C08 = -1.5358E-07

第4面(R4) 第3反射面
C20 = -2.6010E-02 C02 = -1.6602E-02 C21 = -5.2936E-05
C03 = 6.5581E-04 C40 = -1.5766E-05 C22 = -4.3821E-05
C04 = 4.3258E-05 C41 = 2.3594E-07 C23 = -2.5637E-07
C05 = 3.8846E-06 C60 = 1.0427E-08 C42 = -5.7209E-08
C24 = -5.5160E-08 C06 = 1.9220E-07 C60 = 3.4637E-09
C43 = -5.6283E-09 C25 = -5.8021E-09 C07 = 5.1370E-08
C80 = -3.9288E-10 C62 = 8.4911E-11 C44 = -1.6406E-09
C26 = -5.2804E-10 C08 = 6.8338E-09

第5面(R5) 第4反射面
C20 = -2.1674E-01 C02 = -1.6187E-02 C21 = -5.5990E-03
C03 = 9.6271E-04 C40 = -7.8736E-03 C22 = -5.0750E-04
C04 = -3.6926E-05 C41 = -8.7636E-04 C23 = -5.8475E-06
C05 = 5.1234E-06 C60 = -7.3023E-04 C42 = -1.4300E-04
C24 = -6.8016E-06 C06 = -4.7737E-07 C60 = 1.7701E-04
C43 = 2.5931E-05 C25 = -1.2099E-06 C07 = -1.9945E-08
C80 = 7.9032E-05 C62 = 5.0422E-05 C44 = -1.6062E-07
C26 = 2.9268E-07 C08 = 3.6614E-09

第6面(R6) 第5反射面
C20 = -2.6431E-02 C02 = -1.5085E-02 C21 = -5.6498E-05
C03 = 3.9345E-05 C40 = -1.6590E-05 C22 = -1.7053E-05
C04 = -2.7479E-06 C41 = -8.2837E-08 C23 = 3.5714E-08
C05 = 3.5782E-08 C60 = -2.1096E-08 C42 = -4.2478E-08
C24 = -3.6227E-08 C06 = 2.3363E-09 C60 = -1.1228E-10
C43 = -4.2733E-10 C25 = -5.2794E-10 C07 = -4.1028E-10
C80 = -2.7619E-11 C62 = 2.2806E-10 C44 = 6.1292E-11
C26 = -1.6237E-11 C08 = -8.4412E-12

各反射面の軸上光束における焦点距離データ
fix、fiyのiは第i反射面に相当する。
fixはX断面での焦点距離、fiyはY断面での焦点距離を表す。
fxはX断面での全系の焦点距離、fyはY断面での全系の焦点距離を表す。
f1x = 10.526 mm f1y = 7.952 mm
f2x = -14.890 mm f2y = -4.123 mm
f3x = 10.296 mm f3y = 14.059 mm
f4x = -1.346 mm f4y = -13.239 mm
f5x = 10.354 mm f5y = 15.140 mm
fx = 2.861 mm fy = 2.874 mm

各反射面の形状データ
矩形形状であるため、各Eax,Eayの2倍の値が矩形の辺の長さに相当する。各辺の長さのうち長いほうを「長辺」、短いほうを「短辺」と呼ぶ。以降の数値実施例でも同様である。
矩形形状であるため、条件式(21)の光線有効半径の値はEa5yの値を用いる。なおEaix、Eaiyのiは第i反射面に相当する。EaixはX断面での辺の長さの半分の値、EaiyはY断面での辺の長さの半分の値を表す。
EaFMx、EaFMyの値は光路分岐素子の形状(矩形)を表す。

Ea1x = 5.48mm Ea1y = 9.92mm
Ea2x = 3.73mm Ea2y = 3.54mm
Ea3x = 7.29mm Ea3y = 4.44mm
Ea4x = 1.11mm Ea4y = 3.55mm
Ea5x = 7.38mm Ea5y = 6.65mm(sfeay)
EaFMx = 2.61mm EaFMy = 4.96mm

ωx =±20度
ωy =±40度
ω+XL = 15.50 度 ω+YL = -29.20 度
ω-XU = -15.50 度 ω-YU = -38.86 度

(数値実施例2)
物体面から開口絞りSPまでの距離は無限大で、画角は、X:±20度、Y:±40度である。焦点距離はX:2.86mm、Y:2.87mmである。像面サイズはx:2.082mm、y:4.8mmである。入射瞳(開口絞りSP)は円形であり、その直径は1.02mm(speay = 0.51mm)である。X軸方向のF値は2.82、Y軸方向のF値は2.79である。本実施例の反射面は全て回転非対称面で構成されており、各反射面をXZ平面に射影すると矩形形状をなしている。回転非対称面形状は、式(B)により与えられる。

面データ
面番号 Xi Yi Zi Di θxi θyi
1(SP) 0.00 0.00 0.00 13.00 0.00 0.00 絞り
2(R2) 0.00 0.00 13.00 17.00(LM,d1)19.00 0.00 第1反射面
3(R3) 0.00 -10.47 -0.40 14.50 -35.00 0.00 第2反射面
4(R4) 0.00 -18.15 11.90 15.50 19.00 0.00 第3反射面
5(R5) 0.00 -19.77 -3.51 16.00 -28.00 0.00 第4反射面
6(R6) 0.00 -32.03 6.77 16.00 22.00 0.00 第5反射面
7(R7) 0.00 -30.35 -9.14 1.00 -45.00 0.00 光路分岐素子
8(R8) 0.00 -30.25 -10.14 4.35 -45.00 0.00 光路分岐素子
像面 0.00 -29.80 -14.46 0.00 0.00 IMG1

光路折り曲げ後
6(R6) 0.00 -32.03 6.77 16.00(dFM) 22.00 0.00 第5反射面
7(R7) 0.00 -30.35 -9.14 5.00(dim) -45.00 0.00 光路分岐素子
像面 0.00 -30.33 -9.66 0.00 0.00 IMG2

光路分岐素子データ
屈折率(d線)=1.516330
アッベ数(d線基準)=64.1420

回転非対称面データ
第2面(R2) 第1反射面
C20 = -2.9578E-02 C02 = -3.0373E-02 C21 = 2.4037E-05
C03 = -1.7908E-04 C40 = -1.6468E-05 C22 = -6.6666E-05
C04 = -3.1743E-05 C41 = 1.3053E-06 C23 = 5.1231E-07
C05 = 4.4174E-06 C60 = -3.7594E-08 C42 = 1.3018E-07
C24 = 4.0924E-07 C06 = 4.3023E-07 C60 = -9.8518E-09
C43 = -2.2003E-08 C25 = -2.2882E-08 C07 = -3.2997E-08
C80 = -1.1227E-09 C62 = -1.9428E-09 C44 = -4.7716E-09
C26 = -5.5976E-09 C08 = -3.6266E-09

第3面(R3) 第2反射面
C20 = -7.0436E-02 C02 = -5.5084E-02 C21 = 6.0004E-03
C03 = 6.6422E-03 C40 = 1.1171E-04 C22 = 1.1703E-03
C04 = -1.4286E-04 C41 = -8.9886E-05 C23 = -1.9894E-04
C05 = 1.0207E-04 C60 = -1.9818E-05 C42 = 6.9860E-06
C24 = 1.5995E-05 C06 = -5.9306E-05 C60 = -3.6711E-07
C43 = 6.6248E-06 C25 = -5.8247E-06 C07 = 9.7570E-06
C80 = 1.4050E-06 C62 = 9.9037E-07 C44 = -1.8544E-06
C26 = 1.1600E-06 C08 = -5.0838E-07

第4面(R4) 第3反射面
C20 = -2.1594E-02 C02 = -1.7661E-02 C21 = 2.0063E-04
C03 = 4.5262E-04 C40 = -6.9798E-06 C22 = 2.2538E-05
C04 = 2.2366E-05 C41 = 5.7652E-07 C23 = 2.9980E-06
C05 = 2.5010E-06 C60 = -4.4000E-09 C42 = 1.0080E-07
C24 = 3.4777E-07 C06 = 1.8157E-07 C60 = 4.4374E-09
C43 = 2.4709E-08 C25 = 5.5521E-08 C07 = 1.6329E-08
C80 = -2.0555E-11 C62 = 9.0488E-10 C44 = 2.3492E-09
C26 = 4.0246E-09 C08 = 8.1469E-10

第5面(R5) 第4反射面
C20 = -3.0338E-02 C02 = -8.6928E-03 C21 = 7.1739E-04
C03 = 1.3302E-03 C40 = -6.3432E-05 C22 = 1.2013E-04
C04 = -8.2234E-05 C41 = -3.4320E-06 C23 = -1.5629E-05
C05 = 8.5020E-06 C60 = -2.7950E-09 C42 = 8.3835E-07
C24 = 2.2613E-06 C06 = -4.8255E-07 C60 = 1.6710E-07
C43 = 7.3364E-08 C25 = -2.2732E-07 C07 = 1.6116E-09
C80 = -2.0921E-08 C62 = 2.6538E-09 C44 = -1.5154E-08
C26 = 1.1879E-08 C08 = 4.4783E-10

第6面(R6) 第5反射面
C20 = -2.1681E-02 C02 = -1.4187E-02 C21 = 5.4151E-05
C03 = 2.3086E-04 C40 = -1.1868E-05 C22 = 3.4736E-07
C04 = -2.0904E-06 C41 = -7.2245E-08 C23 = 9.7523E-09
C05 = 8.6612E-08 C60 = -1.1594E-08 C42 = -1.2804E-08
C24 = -5.1464E-09 C06 = 4.5612E-08 C60 = 1.6347E-09
C43 = 1.2141E-09 C25 = 1.8280E-09 C07 = 2.8069E-09
C80 = -8.3629E-11 C62 = 2.2541E-10 C44 = 2.0187E-10
C26 = 1.1235E-10 C08 = -3.7871E-10

各反射面の軸上光束における焦点距離データ
fix、fiyのiは第i反射面に相当する。
fixはX断面での焦点距離、fiyはY断面での焦点距離を表す。
fxはX断面での全系の焦点距離、fyはY断面での全系の焦点距離を表す。
f1x = 8.939 mm f1y = 7.783 mm
f2x = -4.333 mm f2y = -3.718 mm
f3x = 12.245 mm f3y = 13.384 mm
f4x = -9.333 mm f4y = -25.393 mm
f5x = 12.436 mm f5y = 16.338 mm
fx = 2.862 mm fy = 2.874 mm

各反射面の形状データ
矩形形状であるため、各Eax,Eayの2倍の値が矩形の辺の長さに相当する。
矩形形状であるため、条件式(21)の光線有効半径の値はEa5yの値を用いる。なおEaix、Eaiyのiは第i反射面に相当する。EaixはX断面での辺の長さの半分の値、EaiyはY断面での辺の長さの半分の値を表す。
EaFMx、EaFMyの値は光路分岐素子の形状(矩形)を表す。

Ea1x = 5.28mm Ea1y = 9.61mm
Ea2x = 2.42mm Ea2y = 3.19mm
Ea3x = 8.02mm Ea3y = 5.24mm
Ea4x = 4.07mm Ea4y = 4.77mm
Ea5x = 7.18mm Ea5y = 6.77mm(sfeay)
EaFMx = 1.56mm EaFMy = 5.36mm

ωx =±20度
ωy =±40度
ω+XL = 27.37 度 ω+YL = -26.26 度
ω-XU = -27.37 度 ω-YU = -34.40 度

(数値実施例3)
物体面から開口絞りSPまでの距離は無限大で、画角は、X:±20度、Y:±40度である。焦点距離はX:2.14mm、Y:2.14mmである。像面サイズはx:1.562mm、y:3.6mmである。入射瞳(開口絞りSP)は円形であり、その直径は1.02mm(speay = 0.51mm)である。X軸方向のF値は2.14、Y軸方向のF値は2.06である。本実施例の反射面は全て回転非対称面で構成されており、各反射面をXZ平面に射影すると矩形形状をなしている。回転非対称面形状は、式(B)により与えられる。

面データ
面番号 Xi Yi Zi Di θxi θyi
1(SP) 0.00 0.00 0.00 9.50 0.00 0.00 絞り
2(R2) 0.00 0.00 9.50 12.50(LM,d1)22.00 0.00 第1反射面
3(R3) 0.00 -8.68 0.51 11.50 -39.00 0.00 第2反射面
4(R4) 0.00 -15.11 10.04 13.00 29.50 0.00 第3反射面
5(R5) 0.00 -20.61 -1.74 13.00 -43.00 0.00 第4反射面
6(R6) 0.00 -31.98 4.56 12.00 29.00 0.00 第5反射面
7(R7) 0.00 -31.35 -7.42 1.00 -45.00 0.00 光路分岐素子
8(R8) 0.00 -31.30 -8.42 4.35 -45.00 0.00 光路分岐素子
像面 0.00 -31.07 -12.76 0.00 0.00 IMG1

光路折り曲げ後
6(R6) 0.00 -31.98 4.56 12.00(dFM) 29.00 0.00 第5反射面
7(R7) 0.00 -31.35 -7.42 5.00(dim) -45.00 0.00 光路分岐素子
像面 0.00 -36.34 -7.68 0.00 0.00 IMG2

光路分岐素子データ
屈折率(d線)=1.516330
アッベ数(d線基準)=64.1420

回転非対称面データ
第2面(R2) 第1反射面
C20 = -4.1340E-02 C02 = -4.1152E-02 C21 = 3.4915E-04
C03 = -2.5536E-04 C40 = -3.9490E-05 C22 = -6.1576E-05
C04 = -4.3965E-05 C41 = 3.2541E-06 C23 = 1.9337E-06
C05 = 5.0188E-06 C60 = -6.4030E-07 C42 = -9.6595E-07
C24 = -9.7585E-07 C06 = 5.4834E-07 C60 = -6.5397E-08
C43 = -1.2972E-07 C25 = -9.3862E-09 C07 = -5.2274E-08
C80 = -1.7674E-08 C62 = -1.6425E-10 C44 = -8.7307E-09
C26 = 3.8658E-09 C08 = -8.7850E-09

第3面(R3) 第2反射面
C20 = -6.9000E-02 C02 = -5.3302E-02 C21 = 1.4538E-03
C03 = 8.3629E-03 C40 = 1.5163E-03 C22 = 5.3669E-04
C04 = -4.9244E-04 C41 = -1.3770E-04 C23 = -3.1386E-04
C05 = 1.1560E-04 C60 = -2.5302E-04 C42 = 1.0825E-04
C24 = 1.9307E-04 C06 = -1.3866E-04 C60 = 2.8232E-05
C43 = 1.5171E-05 C25 = -6.2071E-05 C07 = 4.9180E-05
C80 = 1.4316E-05 C62 = -6.7534E-06 C44 = -6.5717E-06
C26 = 8.3064E-06 C08 = -5.6355E-06

第4面(R4) 第3反射面
C20 = -3.0516E-02 C02 = -1.9677E-02 C21 = 8.1987E-05
C03 = 5.2886E-04 C40 = -1.5220E-05 C22 = -2.2039E-05
C04 = 2.2150E-05 C41 = 4.8266E-07 C23 = 1.9723E-06
C05 = 2.1783E-06 C60 = -2.6562E-07 C42 = 5.2769E-08
C24 = 4.7231E-08 C06 = -1.1147E-07 C60 = 1.8253E-08
C43 = 9.0515E-09 C25 = 1.2618E-10 C07 = -2.9959E-08
C80 = 1.3261E-09 C62 = -1.3607E-09 C44 = -1.2621E-09
C26 = 3.2190E-10 C08 = -1.6609E-09

第5面(R5) 第4反射面
C20 = -7.4654E-02 C02 = -1.1020E-02 C21 = 6.6718E-04
C03 = 1.1830E-03 C40 = -2.8423E-04 C22 = -2.0768E-04
C04 = -1.3894E-04 C41 = -2.8980E-05 C23 = 9.1580E-07
C05 = 1.7532E-05 C60 = -4.8524E-05 C42 = 1.1064E-05
C24 = 8.7349E-07 C06 = -2.9735E-06 C60 = 1.0515E-05
C43 = 3.3929E-06 C25 = -3.8476E-07 C07 = 3.7132E-07
C80 = 2.5398E-06 C62 = -2.8951E-06 C44 = -1.2090E-06
C26 = 8.2363E-09 C08 = -2.3083E-08

第6面(R6) 第5反射面
C20 = -3.1432E-02 C02 = -1.8231E-02 C21 = 1.6904E-04
C03 = 2.1817E-04 C40 = -3.1558E-05 C22 = -3.4527E-05
C04 = -1.8600E-05 C41 = 7.1918E-07 C23 = 2.9131E-07
C05 = 5.4755E-07 C60 = -7.5087E-08 C42 = -1.8226E-07
C24 = -1.1205E-07 C06 = -4.3505E-09 C60 = 5.1427E-09
C43 = 8.7485E-09 C25 = 1.4140E-10 C07 = -3.4696E-09
C80 = -2.9669E-11 C62 = -1.1502E-09 C44 = -4.7282E-10
C26 = 2.8531E-10 C08 = 1.2518E-10

各反射面の軸上光束における焦点距離データ
fix、fiyのiは第i反射面に相当する。
fixはX断面での焦点距離、fiyはY断面での焦点距離を表す。
fxはX断面での全系の焦点距離、fyはY断面での全系の焦点距離を表す。
f1x = 6.522 mm f1y = 5.633 mm
f2x = -4.662 mm f2y = -3.645 mm
f3x = 9.413 mm f3y = 11.058 mm
f4x = -4.579 mm f4y = -16.592 mm
f5x = 9.094 mm f5y = 11.994 mm
fx = 2.136 mm fy = 2.140 mm

各反射面の形状データ
矩形形状であるため、各Eax,Eayの2倍の値が矩形の辺の長さに相当する。
矩形形状であるため、条件式(21)の光線有効半径の値はEa5yの値を用いる。なおEaix、Eaiyのiは第i反射面に相当する。EaixはX断面での辺の長さの半分の値、EaiyはY断面での辺の長さの半分の値を表す。
EaFMx、EaFMyの値は光路分岐素子の形状(矩形)を表す。

Ea1x = 4.05mm Ea1y = 7.29mm
Ea2x = 2.13mm Ea2y = 2.80mm
Ea3x = 6.22mm Ea3y = 5.31mm
Ea4x = 2.23mm Ea4y = 4.63mm
Ea5x = 5.89mm Ea5y = 7.30mm(sfeay)
EaFMx = 2.93mm EaFMy = 4.85mm

ωx =±20度
ωy =±40度
ω+XL = 18.53 度 ω+YL = -27.85 度
ω-XU = -18.53 度 ω-YU = -40.83 度

(数値実施例4)
物体面から開口絞りSPまでの距離は無限大で、画角は、X:±20度、Y:±40度である。焦点距離はX:2.87mm、Y:2.85mmである。像面サイズはx:2.082mm、y:4.8mmである。入射瞳(開口絞りSP)は円形であり、その直径は1.02mm(speay = 0.51mm)である。X軸方向のF値は2.81、Y軸方向のF値は2.79である。本実施例の反射面は全て回転非対称面で構成されており、各反射面をXZ平面に射影すると矩形形状をなしている。回転非対称面形状は、式(B)により与えられる。

面データ
面番号 Xi Yi Zi Di θxi θyi
1(SP) 0.00 0.00 0.00 14.50 0.00 0.00 絞り
2(R2) 0.00 0.00 14.50 17.00(d1) 20.50 0.00 第1反射面
3(R3) 0.00 -11.15 1.67 15.00 -37.00 0.00 第2反射面
4(R4) 0.00 -19.32 14.25 15.50 23.21 0.00 第3反射面
5(R5) 0.00 -22.92 -0.83 15.50 -23.66 0.00 第4反射面
6(R6) 0.00 -31.57 12.04 16.50 23.00 0.00 第5反射面
7(R7) 0.00 -35.03 -4.10 17.50(LM)-32.00 0.00 第6反射面
8(R8) 0.00 -48.80 6.70 23.00 24.32 0.00 第7反射面
9(R9) 0.00 -47.49 -16.26 1.00 -35.00 0.00 光路分岐素子
10(R10)0.00 -47.43 -17.26 11.36 -35.00 0.00 光路分岐素子
像面 0.00 -46.79 -28.61 0.00 0.00 IMG1

光路折り曲げ後
8(R8) 0.00 -48.80 6.70 23.00(dFM) 0.00 0.00 第7反射面
9(R9) 0.00 -47.49 -16.26 12.00(dim)-35.00 0.00 光路分岐素子
像面 0.00 -58.98 -12.80 0.00 0.00 IMG2

光路分岐素子データ
屈折率(d線)=1.516330
アッベ数(d線基準)=64.1420

回転非対称面データ
第2面(R2) 第1反射面
C20 = -2.5168E-02 C02 = -2.7114E-02 C21 = 5.5216E-05
C03 = 9.9063E-06 C40 = -1.6603E-05 C22 = -3.2536E-05
C04 = -1.4608E-05 C41 = -2.3300E-06 C23 = -9.5498E-07
C05 = -2.0153E-07 C60 = -4.1945E-07 C42 = -2.2476E-07
C24 = -9.4790E-08 C06 = 3.6885E-08 C60 = 7.0844E-09
C43 = 4.9492E-09 C25 = 1.7814E-08 C07 = 4.7952E-09
C80 = 3.1685E-09 C62 = 2.1624E-09 C44 = 2.6781E-10
C26 = 1.1801E-09 C08 = -7.3941E-11

第3面(R3) 第2反射面
C20 = -4.6749E-02 C02 = -4.2798E-02 C21 = 5.2110E-03
C03 = 6.2675E-03 C40 = 8.4574E-04 C22 = 5.4606E-05
C04 = -1.6919E-04 C41 = -7.5766E-05 C23 = -7.5661E-05
C05 = -5.9575E-05 C60 = -1.7538E-05 C42 = -4.0167E-06
C24 = 5.2277E-06 C06 = -4.4880E-06 C60 = -2.6435E-07
C43 = 2.0269E-06 C25 = 7.6349E-07 C07 = 3.2399E-06
C80 = 3.8830E-07 C62 = -4.3154E-09 C44 = -1.3905E-07
C26 = -1.0687E-07 C08 = -2.5629E-07

第4面(R4) 第3反射面
C20 = -1.4098E-02 C02 = -1.2836E-02 C21 = 4.3953E-04
C03 = 8.7885E-04 C40 = -8.8742E-06 C22 = 5.7201E-05
C04 = 9.5772E-05 C41 = -7.1880E-07 C23 = 3.8925E-06
C05 = 9.3847E-06 C60 = -1.0419E-07 C42 = -7.4021E-07
C24 = -2.1536E-07 C06 = 7.0053E-07 C60 = -8.4323E-09
C43 = -6.8744E-08 C25 = -1.1255E-07 C07 = 3.8351E-08
C80 = 9.6931E-10 C62 = 8.0250E-10 C44 = -5.9299E-09
C26 = -1.0396E-08 C08 = 2.6668E-09

第5面(R5) 第4反射面
C20 = -2.4439E-02 C02 = -6.9725E-03 C21 = 9.5869E-04
C03 = 2.1395E-03 C40 = -2.1437E-04 C22 = -4.6597E-05
C04 = -9.8634E-06 C41 = -1.0734E-06 C23 = -1.0062E-05
C05 = -2.3132E-05 C60 = -1.9183E-06 C42 = -2.1967E-06
C24 = 8.0192E-07 C06 = 3.0255E-06 C60 = 4.8035E-09
C43 = 7.4634E-07 C25 = 2.9530E-07 C07 = -1.3332E-07
C80 = -6.2256E-08 C62 = -9.7805E-08 C44 = -1.0018E-07
C26 = -3.6275E-08 C08 = -5.1163E-10

第6面(R6) 第5反射面
C20 = -1.8289E-02 C02 = -5.5866E-03 C21 = 5.4180E-05
C03 = 7.9371E-04 C40 = -1.3281E-05 C22 = -1.9985E-05
C04 = 7.4978E-05 C41 = -3.5688E-07 C23 = -6.5205E-07
C05 = 2.7576E-06 C60 = -5.2504E-09 C42 = -3.5572E-08
C24 = -1.7383E-07 C06 = -3.3849E-09 C60 = 2.6271E-10
C43 = 4.9486E-10 C25 = -5.6465E-09 C07 = -5.3573E-08
C80 = -1.6993E-11 C62 = 9.8301E-11 C44 = 1.7904E-10
C26 = -1.4576E-09 C08 = -2.3582E-09

第7面(R7) 第6反射面
C20 = -4.6611E-02 C02 = -7.3858E-03 C21 = -3.0115E-04
C03 = 5.9229E-04 C40 = -8.4050E-05 C22 = -1.2023E-04
C04 = -1.1530E-06 C41 = -4.5943E-06 C23 = 1.0996E-05
C05 = -3.4291E-06 C60 = 2.0389E-07 C42 = 4.1924E-07
C24 = -8.3386E-07 C06 = 2.1478E-07 C60 = -1.8028E-08
C43 = -1.5806E-07 C25 = 4.8551E-08 C07 = -8.9596E-09
C80 = -3.9094E-09 C62 = 4.8146E-09 C44 = 1.3419E-09
C26 = -6.4989E-09 C08 = -1.1984E-10

第8面(R8) 第7反射面
C20 = -1.7853E-02 C02 = -1.1076E-02 C21 = -2.2759E-05
C03 = 8.7207E-05 C40 = -5.2016E-06 C22 = -8.6728E-06
C04 = -1.7972E-06 C41 = -3.0979E-08 C23 = 1.7001E-07
C05 = -1.4041E-07 C60 = -1.0764E-09 C42 = -7.7928E-10
C24 = -9.7129E-09 C06 = -3.8697E-09 C60 = -1.3576E-10
C43 = -8.5500E-10 C25 = 3.1670E-10 C07 = -1.7945E-11
C80 = -3.2790E-12 C62 = 4.2568E-13 C44 = 1.4311E-11
C26 = -4.7612E-11 C08 = 9.4115E-12

各反射面の軸上光束における焦点距離データ
fix、fiyのiは第i反射面に相当する。
fixはX断面での焦点距離、fiyはY断面での焦点距離を表す。
fxはX断面での全系の焦点距離、fyはY断面での全系の焦点距離を表す。
f1x = 10.605 mm f1y = 8.636 mm
f2x = -6.696 mm f2y = -4.665 mm
f3x = 19.296 mm f3y = 17.900 mm
f4x = -11.169 mm f4y = -32.840 mm
f5x = 14.850 mm f5y = 41.192 mm
f6x = -6.325 mm f6y = -28.705 mm
f7x = 15.367 mm f7y = 20.569 mm
fx = 2.865 mm fy = 2.848 mm

各反射面の形状データ
矩形形状であるため、各Eax,Eayの2倍の値が矩形の辺の長さに相当する。
矩形形状であるため、条件式(21)の光線有効半径の値はEa5yの値を用いる。なおEaix、Eaiyのiは第i反射面に相当する。EaixはX断面での辺の長さの半分の値、EaiyはY断面での辺の長さの半分の値を表す。
EaFMx、EaFMyの値は光路分岐素子の形状(矩形)を表す。

Ea1x = 5.90mm Ea1y = 10.76mm
Ea2x = 3.04mm Ea2y = 4.81mm
Ea3x = 6.43mm Ea3y = 5.54mm
Ea4x = 4.53mm Ea4y = 4.26mm
Ea5x = 12.01mm Ea5y = 4.97mm
Ea6x = 5.66mm Ea6y = 5.83mm
Ea7x = 14.61mm Ea7y = 10.11mm(sfeay)
EaFMx = 5.83mm EaFMy = 5.88mm

ωx =±20度
ωy =±40度
ω+XL = 15.69 度 ω+YL = -35.38 度
ω-XU = -15.69 度 ω-YU = -43.45 度

(数値実施例5)
物体面から開口絞りSPまでの距離は無限大で、画角は、X:±20度、Y:±40度である。焦点距離はX:2.86mm、Y:2.84mmである。像面サイズはx:2.082mm、y:4.8mmである。入射瞳(開口絞りSP)は円形であり、その直径は1.02mm(speay = 0.51mm)である。X軸方向のF値は2.81、Y軸方向のF値は2.79である。本実施例の反射面は全て回転非対称面で構成されており、各反射面をXZ平面に射影すると矩形形状をなしている。回転非対称面形状は、式(B)により与えられる。

面データ
面番号 Xi Yi Zi Di θxi θyi
1(SP) 0.00 0.00 0.00 14.50 0.00 0.00 絞り
2(R2) 0.00 0.00 14.50 17.50(d1) 20.50 0.00 第1反射面
3(R3) 0.00 -11.48 1.29 15.50 -37.00 0.00 第2反射面
4(R4) 0.00 -19.92 14.29 16.00 22.00 0.00 第3反射面
5(R5) 0.00 -22.98 -1.41 16.00 -25.00 0.00 第4反射面
6(R6) 0.00 -33.05 11.02 17.50 23.00 0.00 第5反射面
7(R7) 0.00 -35.18 -6.35 18.50(LM)-31.00 0.00 第6反射面
8(R8) 0.00 -50.33 4.26 24.00 25.00 0.00 第7反射面
9(R9) 0.00 -48.24 -19.65 1.00 30.00 0.00 光路分岐素子
10(R10)0.00 -48.15 -20.64 10.36 30.00 0.00 光路分岐素子
像面 0.00 -47.25 -30.96 0.00 0.00 IMG1

光路折り曲げ後
8(R8) 0.00 -50.33 4.26 24.00(dFM) 25.00 0.00 第7反射面
9(R9) 0.00 -48.24 -19.65 11.00(dim) 30.00 0.00 光路分岐素子
像面 0.00 -39.23 -13.34 0.00 0.00 IMG2

光路分岐素子データ
屈折率(d線)=1.516330
アッベ数(d線基準)=64.1420

回転非対称面データ
第2面(R2) 第1反射面
C20 = -2.7009E-02 C02 = -2.6999E-02 C21 = 2.5476E-05
C03 = 1.3914E-05 C40 = -7.6451E-06 C22 = -2.8233E-05
C04 = -1.2219E-05 C41 = 1.4106E-07 C23 = -1.6743E-07
C05 = -1.0339E-08 C60 = 3.1372E-08 C42 = -8.9852E-09
C24 = -2.4069E-08 C06 = -1.0434E-08 C60 = 5.7955E-09
C43 = 7.5660E-09 C25 = 9.4623E-09 C07 = 3.6871E-09
C80 = 8.3859E-11 C62 = 1.4931E-10 C44 = -2.6489E-11
C26 = 1.6268E-10 C08 = 5.8686E-11

第3面(R3) 第2反射面
C20 = -4.1391E-02 C02 = -4.7558E-02 C21 = 3.7442E-03
C03 = 7.5137E-03 C40 = -1.5755E-04 C22 = -4.2849E-04
C04 = -4.7718E-04 C41 = 8.0739E-05 C23 = 4.8312E-05
C05 = -1.7438E-05 C60 = -1.9865E-05 C42 = -2.4632E-05
C24 = -1.2687E-06 C06 = -7.7612E-06 C60 = 1.7405E-06
C43 = 2.0551E-06 C25 = 1.2555E-07 C07 = 3.3674E-06
C80 = 7.5113E-07 C62 = -2.9267E-08 C44 = 2.8757E-08
C26 = -5.1864E-08 C08 = -2.5492E-07

第4面(R4) 第3反射面
C20 = -2.1689E-02 C02 = -1.4382E-02 C21 = 2.2016E-04
C03 = 6.7498E-04 C40 = -1.0869E-05 C22 = -8.1456E-06
C04 = 5.8027E-05 C41 = 5.8094E-07 C23 = 9.0844E-07
C05 = 4.9340E-06 C60 = -6.6373E-08 C42 = -7.5145E-08
C24 = -4.8586E-08 C06 = 1.8737E-07 C60 = 1.4396E-09
C43 = -5.8281E-09 C25 = -1.1962E-08 C07 = -2.3240E-08
C80 = 3.7753E-10 C62 = 6.2827E-10 C44 = -3.9035E-10
C26 = -2.1888E-09 C08 = -1.4098E-09

第5面(R5) 第4反射面
C20 = -1.0259E-01 C02 = -1.2137E-02 C21 = 6.4468E-05
C03 = 1.8002E-03 C40 = -9.0114E-04 C22 = -2.7501E-04
C04 = -1.7915E-06 C41 = 2.9480E-05 C23 = 4.4574E-05
C05 = -1.8474E-05 C60 = -5.8976E-05 C42 = -2.8701E-05
C24 = -3.5617E-06 C06 = 2.6350E-06 C60 = 1.0313E-05
C43 = 3.0430E-06 C25 = 4.4473E-07 C07 = -2.1270E-07
C80 = 1.5185E-06 C62 = -8.9098E-07 C44 = 6.3440E-08
C26 = -6.8392E-08 C08 = 7.1995E-09

第6面(R6) 第5反射面
C20 = -1.8384E-02 C02 = -8.3426E-03 C21 = -7.3166E-05
C03 = 3.3004E-04 C40 = -5.1349E-06 C22 = -4.8896E-06
C04 = 2.7917E-05 C41 = -7.2553E-08 C23 = 8.5900E-07
C05 = -3.4122E-07 C60 = -4.7808E-09 C42 = -1.7785E-08
C24 = 2.1392E-08 C06 = -3.2530E-08 C60 = 5.7319E-10
C43 = 1.9242E-09 C25 = 2.0235E-09 C07 = -2.2466E-08
C80 = -9.9552E-12 C62 = 3.2309E-11 C44 = 2.6483E-10
C26 = -1.2128E-09 C08 = 4.6990E-10

第7面(R7) 第6反射面
C20 = -1.0783E-02 C02 = -8.4936E-03 C21 = -6.7082E-05
C03 = 4.5010E-04 C40 = -3.9720E-06 C22 = -1.5489E-05
C04 = 1.0341E-05 C41 = 2.5239E-09 C23 = 2.2767E-06
C05 = -3.5554E-06 C60 = -6.2094E-09 C42 = -5.4790E-08
C24 = -3.5183E-08 C06 = 1.7165E-07 C60 = 8.5052E-09
C43 = 1.2825E-08 C25 = -8.4125E-09 C07 = -1.7681E-09
C80 = -3.4524E-10 C62 = -5.7218E-10 C44 = 2.1949E-10
C26 = 1.8472E-10 C08 = -5.2972E-10

第8面(R8) 第7反射面
C20 = -1.1257E-02 C02 = -1.0589E-02 C21 = 2.0119E-05
C03 = 8.8342E-05 C40 = -1.6762E-06 C22 = -4.7341E-06
C04 = -4.7433E-07 C41 = 1.2379E-08 C23 = 1.6862E-07
C05 = -9.0460E-08 C60 = -7.3909E-10 C42 = -3.2018E-09
C24 = 3.4188E-09 C06 = -2.8073E-09 C60 = 6.6267E-10
C43 = 5.3268E-10 C25 = -3.5630E-11 C07 = -1.3718E-10
C80 = -2.8692E-11 C62 = -3.8642E-11 C44 = 2.6671E-11
C26 = -3.0415E-11 C08 = 3.8996E-12

各反射面の軸上光束における焦点距離データ
fix、fiyのiは第i反射面に相当する。
fixはX断面での焦点距離、fiyはY断面での焦点距離を表す。
fxはX断面での全系の焦点距離、fyはY断面での全系の焦点距離を表す。
f1x = 9.882 mm f1y = 8.673 mm
f2x = -7.563 mm f2y = -4.198 mm
f3x = 12.432 mm f3y = 16.117 mm
f4x = -2.689 mm f4y = -18.668 mm
f5x = 14.773 mm f5y = 27.585 mm
f6x = -27.047 mm f6y = -25.230 mm
f7x = 24.504 mm f7y = 21.398 mm
fx = 2.859 mm fy = 2.844 mm

各反射面の形状データ
矩形形状であるため、各Eax,Eayの2倍の値が矩形の辺の長さに相当する。
矩形形状であるため、条件式(21)の光線有効半径の値はEa5yの値を用いる。なおEaix、Eaiyのiは第i反射面に相当する。EaixはX断面での辺の長さの半分の値、EaiyはY断面での辺の長さの半分の値を表す。
EaFMx、EaFMyの値は光路分岐素子の形状(矩形)を表す。

Ea1x = 5.89mm Ea1y = 10.75mm
Ea2x = 2.83mm Ea2y = 4.44mm
Ea3x = 6.85mm Ea3y = 5.07mm
Ea4x = 2.19mm Ea4y = 3.85mm
Ea5x = 11.45mm Ea5y = 5.73mm
Ea6x = 8.19mm Ea6y = 5.85mm
Ea7x = 10.42mm Ea7y = 9.84mm(sfeay)
EaFMx = 2.17mm EaFMy = 5.10mm

ωx =±20度
ωy =±40度
ω+XL = 18.40 度 ω+YL = -32.87 度
ω-XU = -18.40 度 ω-YU = -39.60 度
表1は、各数値実施例における条件式(1)〜(21)の値を示す。実施例1〜5の光学系Lを監視カメラ、車載カメラ、または、ドローンに代表されるUAV(Unmanned Aerial Vehicle)のような無人航空機などに適用することができる。これにより、広角で可視光と可視光以外の波長帯域でも撮像可能な小型な光学系を実現することが可能となる。このため各実施例によれば、広角で可視光と可視光以外の波長帯域でも撮像可能な小型な光学系を提供することができる。
次に、本発明の実施例6について説明する。本実施例を含む後述の各実施例(実施例6〜10)において、光路分岐素子FMを介して光路(基準軸光線)を分岐させる方向は、基準軸を含む平面上ではない任意の方向に分岐するように光路分岐素子FMを配置している。これにより、バックフォーカスを長くせずに光路分岐素子と光学系を構成する反射面とが互いに干渉しないため、YZ面方向に小型化が可能となる。
図21を参照して、本実施例の光学系Lの基本的な構成を説明する。光学系Lは、光路を折り曲げるための回転非対称な形状を有する5面の反射面を有し、光の入射する最も物体側の面(第1面R1)に開口絞りSPを有する。また光学系Lは、開口絞りSPの像側において、第i面Ri(iは開口絞りSP(絞り面)を含めた物体側から順の面番号)、撮像素子(第1の撮像素子)IMG1、および、撮像素子(第2の撮像素子)IMG2を有する。なお、撮像素子IMG2は、光路分岐素子FMにより紙面手前方向に光路を折り曲げた先に存在するため、図21(A)には示されていない。光路分岐素子FMは、第6面R6と撮像素子IMG1との間の光路に配置されており、光路を光の進行方向に対して90度−X軸方向(紙面手前方向)に分岐する。
図21(A)は、光学系Lの配置(YZ面)を示す断面図である。図21(B)は、光学系Lの配置(XZ面)を示す概略配置図である。図21(A)は、開口絞りSPから光を取り込み、光学系Lが有する反射面(第2面R2〜第6面R6)を通り、光路分岐素子FMを介して撮像素子IMG1、IMG2に結像する様子を示している。開口絞りSPは、複数の反射面(第2面R2〜第6面R6)で構成されたOff−Axial結像光学系(光学系L)の入射瞳位置に相当する。光学系Lを構成する第2面R2〜第6面R6は、いずれも回転非対称な形状を有し、前述したように基準軸が折れ曲がったOff−Axial光学系を構成している。
図22は、本実施例(数値実施例6)の撮像素子IMG2上におけるディストーションの様子を示す。図22において、横軸は撮像素子IMG2の短辺方向の像面上での座標値(X画角に相当)、縦軸は撮像素子IMG2の長辺方向の像面上での座標値(Y画角に相当)を示す。また、ディストーションの無い理想格子(Paraxial FOV)と実際の光線追跡結果の格子(Actual FOV)を重ねて描いている。図23は、評価位置1〜5における横収差図を示す。また、図23の横収差図では、横軸を瞳面上でのX軸またはY軸とし、縦軸は像面上での収差量を意味している。評価光線の波長はd線である。ωは半画角である。
また本実施例では、第6面R6(第5反射面)と像面との間に光路分岐素子FMが設けられている。光路分岐素子FMは、平面のコールドミラーであり、入射光に対して透過光の赤外光と反射光の可視光を50%ずつに分けることで光路を二つに分岐させている。光路分岐素子FMを透過した光が結像する像面位置に配置された撮像素子を撮像素子(第1の撮像素子)IMG1とする。このとき本実施例では、光路分岐素子FMによって第6面R6と撮像素子IMG1とを結ぶ基準軸に対して90度−Y方向(図21(A)の紙面手前側)に光路を分岐している。そして、光路分岐素子FMを反射した光が結像する像面位置に配置された撮像素子を撮像素子(第2の撮像素子)IMG2とする。
図36は、光学系Lおよび撮像素子IMG1、IMG2の説明図である。撮像素子IMG1と撮像素子IMG2はそれぞれ、長辺と短辺を有する矩形の撮像素子である。図36(A)に示されるように、撮像素子IMG1、IMG2は、YZ平面に平行な位置に長辺を有するように配置される。図36(B)は、XZ面から見た図であり、光路分岐素子FMの傾き角度をθfm(図36(B)でY軸回りに反時計回りを正とする)で表している。本実施例では、θfm=−45度である。傾き角度θfmは、鏡筒や他の反射面と干渉しない限り任意である。これにより、バックフォーカスを伸ばし過ぎることなく、光路分岐素子FMを第5反射面(第6面R6)と撮像素子IMG1との間に配置することができる。このため、光学系Lの全系を小型化することができる。
光路分岐素子FMで反射した光路に関し、光路分岐素子FMから最終結像面までの距離は、回転非対称な形状を有する複数の反射面の中で、X軸方向に幅が一番大きいミラー面の幅よりも短い。これにより、撮像素子IMG2が光学系Lから極端にはみ出すことがなく、光学系の全体としてコンパクトにまとめることができる。
本実施例の光学系Lは、以上のように構成されるが、より好ましくは、次に述べる条件のうち少なくとも一つを満足するように構成される。これによれば、広角で可視光と可視光以外の波長領域でも撮像可能でありつつ更に小型な光学系を得ることができる。
第2結像面(撮像素子IMG2の位置に相当)と光路分岐素子FMとの基準軸上における空気換算距離をdimとする。また、回転非対称な形状を有する各反射面におけるXZ面内の光線有効半径のうち最大の光線有効半径をEaxMaxとする。ここで、光線有効半径とは、基準軸と各反射面との交点を(x,y)=(0,0)としたとき(ローカル座標系)、画角内の全ての光線のうちx軸方向に最も離れた点に到達した光線のx座標値の絶対値をその反射面でのx軸方向の光線有効半径とする。これは、円形や楕円形で定義する必要はなく、矩形や多角形であってもよい。例えば、反射面の形状が矩形の場合は光線有効半径を「x軸方向の辺の長さの半分」の値として条件式を算出する。
基準軸上において最も像面側に位置する回転非対称な形状を有した反射面のx軸方向における光線有効半径をsfeaxとする。そして最も像面側に位置する回転非対称な形状を有した反射面と光路分岐素子FMの基準軸上における空気換算距離をdFMとする。開口絞りSPにおいて、Y軸方向の半径をspeayとする。開口絞りSPの形状が矩形の場合、「Y軸方向の辺の長さの半分」の値として条件式を算出してもよい(考え方は、光線有効半径と同じである)。基準軸上に沿って最も像面側に位置する回転非対称な形状を有する反射面のy軸方向における光線有効半径をsfeayとする。ここでy軸方向における光線有効半径とは、前述した「x軸方向の光線有効半径」と同じ定義をy軸方向に適用したものである。
このとき、以下の条件式(22)〜(42)の少なくとも一つを満足することが好ましい。
1.00<BF/Lm<2.50 … (22)
4.0<BF/│f│<16.0 … (23)
4.0<BF/│f│<16.0 … (24)
−7.00<φxeven/φxodd<−1.00 … (25)
−1.00<φyeven/φyodd<−0.10 … (26)
−1.00<φ2x/│φ│<−0.10 … (27)
−1.00<φ2y/│φ│<−0.10 … (28)
0.90<φ2y/φ2x<5.00 … (29)
−1.00<1−s2x/2ωx<1.00 … (30)
0.60<1−s2y/2ωy<1.00 … (31)
−4.00<φnx/│φ│<−0.20 … (32)
−0.50<φny/│φ│<−0.05 … (33)
0.10<φ1x/│φ│<0.50 … (34)
0.10<φ1y/│φ│<0.50 … (35)
0.030<φpx/│φ│<0.150 … (36)
0.030<φpy/│φ│<0.150 … (37)
0.40<f1x/d<0.80 … (38)
0.30<f1y/d<0.70 … (39)
0.30<dim/EaxMax<1.00 … (40)
0.10<sfeax/dFM<0.80 … (41)
0.02<speay/sfeay<0.12 … (42)
本実施例(および、後述の実施例7〜10)において、条件式(22)〜(39)、(42)は、実施例1〜5の条件式(2)〜(19)、(21)とそれぞれ同じである。
条件式(40)は、第2結像面(撮像素子IMG2の位置に相当)と光路分岐素子FMとの基準軸上における空気換算距離と各反射面におけるXZ面内の光線有効径の最大値に関する。条件式(40)の上限値を超えると、XZ面内において回転非対称な形状を有したどの反射面よりも第2結像面に位置する撮像素子がX軸方向に大きくはみ出てしまう。その結果、製品パッケージに収める場合に大型化してしまい、好ましくない。一方、条件式(40)の下限値を超えると、第2結像面と光路分岐素子FMとが接近し過ぎ、第2結像面と光路分岐素子FMとが干渉してしまうため、好ましくない。
好ましくは、条件式(40)は、以下の条件式(40a)を満足する。
0.40<dim/EaxMax<0.90 … (40a)
より好ましくは、条件式(40a)は、以下の条件式(40b)を満足する。
0.50<dim/EaxMax<0.85 … (40b)
条件式(41)は、基準軸上において最も像面側に位置する回転非対称な形状を有した反射面のx軸方向における光線有効半径と、光路分岐素子FMの配置位置に関する。最も像面側に近い回転非対称な形状を有した反射面から最終結像面に向かって光束は収束していくため、像側に行けば行くほど光路分岐素子FMの大きさは小さくてよい。このため、光路分岐素子FMの小型化には、最も像面側に近い回転非対称な形状を有した反射面からなるべく遠ざけて配置することが好ましい。しかし、像側に寄せ過ぎると、光路分岐素子FMの保持機構(不図示)と撮像素子とが干渉してしまうため、最終結像面との距離が近過ぎると好ましくない。従って、条件式(41)を満足することが好ましい。
好ましくは、条件式(41)は、以下の条件式(41a)を満足する。
0.17<sfeax/dFM<0.75 … (41a)
より好ましくは、条件式(41a)は、以下の条件式(41b)を満足する。
0.25<sfeax/dFM<0.70 … (41b)
なお、各条件式の数値については、後述する数値実施例6〜10として記述している。また、開口絞りSPや最終結像面(撮像素子IMG1、IMG2の位置に相当)付近の位置に、撮像に必要な波長が透過する透過率特性を有したカバーガラスを配置してもよい。これにより、光学系L内や撮像素子内にごみや埃の混入を防ぐことができる。本実施例によれば、広角で可視光と可視光以外の波長帯域でも撮像可能な小型の光学系を提供することができる。
次に、本発明の実施例7について説明する。図24を参照して、本実施例の光学系Lの基本的な構成を説明する。光学系Lは、光路を折り曲げるための回転非対称な形状を有する5面の反射面を有し、光の入射する最も物体側の面(第1面R1)に開口絞りSPを有する。また光学系Lは、開口絞りSPの像側において、第i面Ri(iは開口絞りSP(絞り面)を含めた物体側から順の面番号)、撮像素子IMG1、IMG2を有する。光路分岐素子FMは、第6面R6と撮像素子IMG1との間の光路に配置されている。光路分岐素子FMをXZ面内でY軸周りにθfm=+45度傾けることにより、光路を光の進行方向に対して90度+X軸方向に分岐する。
図24(A)は、光学系Lの配置(YZ面)を示す断面図である。図24(B)は、光学系Lの配置(XZ面)を示す概略配置図である。図24(A)は、開口絞りSPから光を取り込み、光学系Lが有する反射面(第2面R2〜第6面R6)を通り、光路分岐素子FMを介して撮像素子IMG1、IMG2に結像する様子を示している。開口絞りSPは、複数の反射面(第2面R2〜第6面R6)で構成されたOff−Axial結像光学系(光学系L)の入射瞳位置に相当する。光学系Lを構成する第2面R2〜第6面R6は、いずれも回転非対称な形状を有し、前述したように基準軸が折れ曲がったOff−Axial光学系を構成している。
図25は、本実施例(数値実施例2)の撮像素子IMG2上におけるディストーションの様子を示す。図25において、横軸は撮像素子IMG2の短辺方向の像面上での座標値(X画角に相当)、縦軸は撮像素子IMG2の長辺方向の像面上での座標値(Y画角に相当)を示す。また、ディストーションの無い理想格子(Paraxial FOV)と実際の光線追跡結果の格子(Actual FOV)を重ねて描いている。図26は、評価位置1〜5における横収差図を示す。また、図26の横収差図では、横軸を瞳面上でのX軸またはY軸とし、縦軸は像面上での収差量を意味している。評価光線の波長はd線である。ωは半画角である。なお、本実施例における基本的な概略構成は、実施例6と同じであるため、その詳細な説明は省略する。本実施例は、各反射面のパワーのバランスとバックフォーカスの長さの点で実施例6と異なり、詳細は後述する数値実施例7に示されている。
次に、本発明の実施例8について説明する。図27を参照して、本実施例の光学系Lの基本的な構成を説明する。光学系Lは、光路を折り曲げるための回転非対称な形状を有する5面の反射面を有し、光の入射する最も物体側の面(第1面R1)に開口絞りSPを有する。また光学系Lは、開口絞りSPの像側において、第i面Ri(iは開口絞りSP(絞り面)を含めた物体側から順の面番号)、撮像素子(第1の撮像素子)IMG1、および、撮像素子(第2の撮像素子)IMG2を有する。光路分岐素子FMは、第6面R6と撮像素子IMG1との間の光路に配置されている。光路分岐素子FMをXZ面内でY軸周りにθfm=+45度傾けることにより、光路を光の進行方向に対して90度+X軸方向に分岐する。
図27(A)は、光学系Lの配置(YZ面)を示す断面図である。図27(B)は、光学系Lの配置(XZ面)を示す概略配置図である。図27(A)は、開口絞りSPから光を取り込み、光学系Lが有する反射面(第2面R2〜第6面R6)を通り、光路分岐素子FMを介して撮像素子IMG1、IMG2に結像する様子を示している。開口絞りSPは、複数の反射面(第2面R2〜第6面R6)で構成されたOff−Axial結像光学系(光学系L)の入射瞳位置に相当する。光学系Lを構成する第2面R2〜第6面R6は、いずれも回転非対称な形状を有し、前述したように基準軸が折れ曲がったOff−Axial光学系を構成している。
図28は、本実施例(数値実施例3)の撮像素子IMG2上におけるディストーションの様子を示す。図28において、横軸は撮像素子IMG2の短辺方向の像面上での座標値(X画角に相当)、縦軸は撮像素子IMG2の長辺方向の像面上での座標値(Y画角に相当)を示す。また、ディストーションの無い理想格子(Paraxial FOV)と実際の光線追跡結果の格子(Actual FOV)を重ねて描いている。図29は、評価位置1〜5における横収差図を示す。また、図29の横収差図では、横軸を瞳面上でのX軸またはY軸とし、縦軸は像面上での収差量を意味している。評価光線の波長はd線である。ωは半画角である。なお、本実施例における基本的な概略構成は、実施例6と同じであるため、その詳細な説明は省略する。本実施例は、F値が小さく、イメージサークルが小さい点で、実施例6と異なり、詳細は後述する数値実施例8に示されている。
次に、本発明の実施例9について説明する。図30を参照して、本実施例の光学系Lの基本的な構成を説明する。光学系Lは、光路を折り曲げるための回転非対称な形状を有する7面の反射面を有し、光の入射する最も物体側の面(第1面R1)に開口絞りSPを有する。また光学系Lは、開口絞りSPの像側において、第i面Ri(iは開口絞りSP(絞り面)を含めた物体側から順の面番号)、撮像素子(第1の撮像素子)IMG1、および、撮像素子(第2の撮像素子)IMG2を有する。光路分岐素子FMは、第8面R8と撮像素子IMG1との間の光路に配置されている。光路分岐素子FMをXZ面内でY軸周りにθfm=+35度傾けることにより、光路を光の進行方向に対して70度+X軸方向に分岐する。
図30(A)は、光学系Lの配置(YZ面)を示す断面図である。図30(B)は、光学系Lの配置(XZ面)を示す概略配置図である。図30(A)は、開口絞りSPから光を取り込み、光学系Lが有する反射面(第2面R2〜第8面R8)を通り、光路分岐素子FMを介して撮像素子IMG1、IMG2に結像する様子を示している。開口絞りSPは、複数の反射面(第2面R2〜第8面R8)で構成されたOff−Axial結像光学系(光学系L)の入射瞳位置に相当する。光学系Lを構成する第2面R2〜第8面R8は、いずれも回転非対称な形状を有し、前述したように基準軸が折れ曲がったOff−Axial光学系を構成している。
図31は、本実施例(数値実施例4)の撮像素子IMG2上におけるディストーションの様子を示す。図31において、横軸は撮像素子IMG2の短辺方向の像面上での座標値(X画角に相当)、縦軸は撮像素子IMG2の長辺方向の像面上での座標値(Y画角に相当)を示す。また、ディストーションの無い理想格子(Paraxial FOV)と実際の光線追跡結果の格子(Actual FOV)を重ねて描いている。図32は、評価位置1〜5における横収差図を示す。また、図32の横収差図では、横軸を瞳面上でのX軸またはY軸とし、縦軸は像面上での収差量を意味している。評価光線の波長はd線である。ωは半画角である。なお、本実施例における基本的な概略構成は、実施例6と同じであるため、その詳細な説明は省略する。本実施例は、7面の反射面であることと光路分岐素子FMによる光路折り曲げ角の点で、実施例6と異なり、詳細は後述する数値実施例9に示されている。
次に、本発明の実施例10について説明する。図33を参照して、本実施例の光学系Lの基本的な構成を説明する。光学系Lは、光路を折り曲げるための回転非対称な形状を有する7面の反射面を有し、光の入射する最も物体側の面(第1面R1)に開口絞りSPを有する。また光学系Lは、開口絞りSPの像側において、第i面Ri(iは開口絞りSP(絞り面)を含めた物体側から順の面番号)、撮像素子(第1の撮像素子)IMG1、および、撮像素子(第2の撮像素子)IMG2を有する。光路分岐素子FMは、第8面R8と撮像素子IMG1との間の光路に配置されている。光路分岐素子FMをXZ面内でY軸周りにθfm=−30度傾けることにより、光路を光の進行方向に対して60度−Y軸方向に分岐する。
図33(A)は、光学系Lの配置(YZ面)を示す断面図である。図33(B)は、光学系Lの配置(XZ面)を示す概略配置図である。図33(A)は、開口絞りSPから光を取り込み、光学系Lが有する反射面(第2面R2〜第8面R8)を通り、光路分岐素子FMを介して撮像素子IMG1、IMG2に結像する様子を示している。開口絞りSPは、複数の反射面(第2面R2〜第8面R8)で構成されたOff−Axial結像光学系(光学系L)の入射瞳位置に相当する。光学系Lを構成する第2面R2〜第8面R8は、いずれも回転非対称な形状を有し、前述したように基準軸が折れ曲がったOff−Axial光学系を構成している。
図34は、本実施例(数値実施例5)の撮像素子IMG2上におけるディストーションの様子を示す。図34において、横軸は撮像素子IMG2の短辺方向の像面上での座標値(X画角に相当)、縦軸は撮像素子IMG2の長辺方向の像面上での座標値(Y画角に相当)を示す。また、ディストーションの無い理想格子(Paraxial FOV)と実際の光線追跡結果の格子(Actual FOV)を重ねて描いている。図35は、評価位置1〜5における横収差図を示す。また、図35の横収差図では、横軸を瞳面上でのX軸またはY軸とし、縦軸は像面上での収差量を意味している。評価光線の波長はd線である。ωは半画角である。なお、本実施例における基本的な概略構成は、実施例6と同じであるため、その詳細な説明は省略する。本実施例は、7面の反射面であることと光路分岐素子FMによる光路折り曲げ角の点で、実施例6と異なり、詳細は後述する数値実施例10に示されている。
各実施例の光学系によれば、広角で可視光と可視光以外の波長帯域でも撮像可能な小型な光学系を提供することができる。各実施例において、変形例として、光学系内部にゴミ等が入り込まないように、開口絞りSPの前後にカバーガラスを配置してもよい。また撮像素子IMG1、IMG2よりも物体側にローパスフィルタや波長選択フィルタ等の各種フィルタ、またはカバーガラスを配置してもよい。以下、実施例6〜10に対応する数値実施例6〜10をそれぞれ示す。

(数値実施例6)
物体面から開口絞りSPまでの距離は無限大で、画角は、X:±20度、Y:±40度である。焦点距離はX:2.86mm、Y:2.87mmである。像面サイズはx:2.082mm、y:4.8mmである。入射瞳(開口絞りSP)は円形であり、その直径は1.02mm(speay=0.51mm)である。X軸方向のF値は2.81、Y軸方向のF値は2.81である。本実施例の反射面は全て回転非対称面で構成されており、各反射面をXZ平面に射影すると矩形形状をなしている。回転非対称面形状は、式(B)により与えられる。

面データ
面番号 Xi Yi Zi Di θxi θyi
1(SP) 0.00 0.00 0.00 13.00 0.00 0.00 絞り
2(R2) 0.00 0.00 13.00 17.00(LM,d1)23.00 0.00 第1反射面
3(R3) 0.00 -12.23 1.19 13.50 -38.00 0.00 第2反射面
4(R4) 0.00 -18.98 12.88 13.50 21.00 0.00 第3反射面
5(R5) 0.00 -21.79 -0.32 14.00 -31.00 0.00 第4反射面
6(R6) 0.00 -32.51 8.68 26.00 24.00 0.00 第5反射面
7(R7) 0.00 -31.60 -17.31 1.00 0.00 45.00 光路分岐素子
8(R8) 0.00 -31.57 -18.31 4.35 0.00 45.00 光路分岐素子
像面 0.00 -31.42 -22.65 0.00 0.00 IMG1

光路折り曲げ後
6(R6) 0.00 -32.51 8.68 26.00(dFM) 24.00 0.00 第5反射面
7(R7) 0.00 -31.60 -17.31 5.00(dim) 0.00 45.00 光路分岐素子
像面 -5.00 -31.60 -17.31 0.00 0.00 IMG2

光路分岐素子データ
屈折率(d線)=1.516330
アッベ数(d線基準)=64.1420

回転非対称面データ
第2面(R2) 第1反射面
C20 = -2.5802E-02 C02 = -2.8939E-02 C21 = -3.2521E-05
C03 = -2.4989E-04 C40 = 3.0494E-05 C22 = -1.3770E-05
C04 = -2.8732E-05 C41 = -4.5457E-07 C23 = 1.1597E-06
C05 = 3.9950E-06 C60 = -6.6675E-07 C42 = -4.6267E-08
C24 = 1.8881E-07 C06 = 2.1621E-07 C60 = 4.0785E-08
C43 = 2.8028E-08 C25 = 3.8848E-09 C07 = -2.9126E-08
C80 = 1.0805E-08 C62 = 3.7758E-09 C44 = 1.0644E-09
C26 = -1.0117E-09 C08 = -2.1143E-09

第3面(R3) 第2反射面
C20 = -2.1307E-02 C02 = -4.7778E-02 C21 = 6.4898E-04
C03 = 7.0280E-03 C40 = -1.5323E-04 C22 = -2.7491E-04
C04 = -4.1754E-04 C41 = 2.6958E-05 C23 = 3.6623E-05
C05 = 4.3044E-05 C60 = 1.1658E-05 C42 = -4.5404E-06
C24 = -5.2520E-06 C06 = -1.7887E-05 C60 = -3.7755E-07
C43 = 3.1397E-07 C25 = 1.4196E-06 C07 = 3.0810E-06
C80 = -3.6698E-07 C62 = 1.5839E-07 C44 = -3.4895E-08
C26 = -1.3903E-07 C08 = -1.5358E-07

第4面(R4) 第3反射面
C20 = -2.6010E-02 C02 = -1.6602E-02 C21 = -5.2936E-05
C03 = 6.5581E-04 C40 = -1.5766E-05 C22 = -4.3821E-05
C04 = 4.3258E-05 C41 = 2.3594E-07 C23 = -2.5637E-07
C05 = 3.8846E-06 C60 = 1.0427E-08 C42 = -5.7209E-08
C24 = -5.5160E-08 C06 = 1.9220E-07 C60 = 3.4637E-09
C43 = -5.6283E-09 C25 = -5.8021E-09 C07 = 5.1370E-08
C80 = -3.9288E-10 C62 = 8.4911E-11 C44 = -1.6406E-09
C26 = -5.2804E-10 C08 = 6.8338E-09

第5面(R5) 第4反射面
C20 = -2.1674E-01 C02 = -1.6187E-02 C21 = -5.5990E-03
C03 = 9.6271E-04 C40 = -7.8736E-03 C22 = -5.0750E-04
C04 = -3.6926E-05 C41 = -8.7636E-04 C23 = -5.8475E-06
C05 = 5.1234E-06 C60 = -7.3023E-04 C42 = -1.4300E-04
C24 = -6.8016E-06 C06 = -4.7737E-07 C60 = 1.7701E-04
C43 = 2.5931E-05 C25 = -1.2099E-06 C07 = -1.9945E-08
C80 = 7.9032E-05 C62 = 5.0422E-05 C44 = -1.6062E-07
C26 = 2.9268E-07 C08 = 3.6614E-09

第6面(R6) 第5反射面
C20 = -2.6431E-02 C02 = -1.5085E-02 C21 = -5.6498E-05
C03 = 3.9345E-05 C40 = -1.6590E-05 C22 = -1.7053E-05
C04 = -2.7479E-06 C41 = -8.2837E-08 C23 = 3.5714E-08
C05 = 3.5782E-08 C60 = -2.1096E-08 C42 = -4.2478E-08
C24 = -3.6227E-08 C06 = 2.3363E-09 C60 = -1.1228E-10
C43 = -4.2733E-10 C25 = -5.2794E-10 C07 = -4.1028E-10
C80 = -2.7619E-11 C62 = 2.2806E-10 C44 = 6.1292E-11
C26 = -1.6237E-11 C08 = -8.4412E-12

各反射面の軸上光束における焦点距離データ
fix、fiyのiは第i反射面に相当する。
fixはX断面での焦点距離、fiyはY断面での焦点距離を表す。
fxはX断面での全系の焦点距離、fyはY断面での全系の焦点距離を表す。
f1x = 10.526 mm f1y = 7.952 mm
f2x = -14.890 mm f2y = -4.123 mm
f3x = 10.296 mm f3y = 14.059 mm
f4x = -1.346 mm f4y = -13.239 mm
f5x = 10.354 mm f5y = 15.140 mm
fx = 2.861 mm fy = 2.874 mm

各反射面の形状データ
矩形形状であるため、各Eax,Eayの2倍の値が矩形の辺の長さに相当する。各辺の長さのうち長いほうを「長辺」、短いほうを「短辺」と呼ぶ。以降の数値実施例でも同様である。
矩形形状であるため、条件式(19)、条件式(20)、条件式(21)の光線有効半径の値は各Eaix,Eaiyの値を用いる。なおEaix、Eaiyのiは第i反射面に相当する。Eaixは短辺方向の断面における辺の長さの半分の値、Eaiyは長辺方向の断面における辺の長さの半分の値を表す。
EaFMx、EaFMyの値は光路分岐素子の形状(矩形)を表す。

Ea1x = 5.48mm Ea1y = 9.92mm
Ea2x = 3.73mm Ea2y = 3.54mm
Ea3x = 7.29mm Ea3y = 4.44mm
Ea4x = 1.11mm Ea4y = 3.55mm
Ea5x = 7.38mm(sfeax) Ea5y = 6.65mm(sfeay)
EaFMx = 1.88mm EaFMy = 2.81mm

EaxMax = 7.38mm

ωx =±20度
ωy =±40度
ω+XL = 15.50 度 ω+YL = -29.20 度
ω-XU = -15.50 度 ω-YU = -38.86 度

(数値実施例7)
物体面から開口絞りSPまでの距離は無限大で、画角は、X:±20度、Y:±40度である。焦点距離はX:2.86mm、Y:2.87mmである。像面サイズはx:2.082mm、y:4.8mmである。入射瞳(開口絞りSP)は円形であり、その直径は1.02mm(speay=0.51mm)である。X軸方向のF値は2.82、Y軸方向のF値は2.79である。本実施例の反射面は全て回転非対称面で構成されており、各反射面をXZ平面に射影すると矩形形状をなしている。回転非対称面形状は、式(B)より与えられる。

面データ
面番号 Xi Yi Zi Di θxi θyi
1(SP) 0.00 0.00 0.00 13.00 0.00 0.00 絞り
2(R2) 0.00 0.00 13.00 17.00(LM,d1)19.00 0.00 第1反射面
3(R3) 0.00 -10.47 -0.40 14.50 -35.00 0.00 第2反射面
4(R4) 0.00 -18.15 11.90 15.50 19.00 0.00 第3反射面
5(R5) 0.00 -19.77 -3.51 16.00 -28.00 0.00 第4反射面
6(R6) 0.00 -32.03 6.77 15.00 22.00 0.00 第5反射面
7(R7) 0.00 -30.46 -8.15 1.00 0.00 45.00 光路分岐素子
8(R8) 0.00 -30.35 -9.14 5.35 0.00 45.00 光路分岐素子
像面 0.00 -29.80 -14.46 0.00 0.00 IMG1

光路折り曲げ後
6(R6) 0.00 -32.03 6.77 15.00(dFM) 22.00 0.00 第5反射面
7(R7) 0.00 -30.46 -8.15 6.00(dim) 0.00 45.00 光路分岐素子
像面 6.00 -30.46 -8.15 0.00 0.00 IMG2

光路分岐素子データ
屈折率(d線)=1.516330
アッベ数(d線基準)=64.1420

回転非対称面データ
第2面(R2) 第1反射面
C20 = -2.9578E-02 C02 = -3.0373E-02 C21 = 2.4037E-05
C03 = -1.7908E-04 C40 = -1.6468E-05 C22 = -6.6666E-05
C04 = -3.1743E-05 C41 = 1.3053E-06 C23 = 5.1231E-07
C05 = 4.4174E-06 C60 = -3.7594E-08 C42 = 1.3018E-07
C24 = 4.0924E-07 C06 = 4.3023E-07 C60 = -9.8518E-09
C43 = -2.2003E-08 C25 = -2.2882E-08 C07 = -3.2997E-08
C80 = -1.1227E-09 C62 = -1.9428E-09 C44 = -4.7716E-09
C26 = -5.5976E-09 C08 = -3.6266E-09

第3面(R3) 第2反射面
C20 = -7.0436E-02 C02 = -5.5084E-02 C21 = 6.0004E-03
C03 = 6.6422E-03 C40 = 1.1171E-04 C22 = 1.1703E-03
C04 = -1.4286E-04 C41 = -8.9886E-05 C23 = -1.9894E-04
C05 = 1.0207E-04 C60 = -1.9818E-05 C42 = 6.9860E-06
C24 = 1.5995E-05 C06 = -5.9306E-05 C60 = -3.6711E-07
C43 = 6.6248E-06 C25 = -5.8247E-06 C07 = 9.7570E-06
C80 = 1.4050E-06 C62 = 9.9037E-07 C44 = -1.8544E-06
C26 = 1.1600E-06 C08 = -5.0838E-07

第4面(R4) 第3反射面
C20 = -2.1594E-02 C02 = -1.7661E-02 C21 = 2.0063E-04
C03 = 4.5262E-04 C40 = -6.9798E-06 C22 = 2.2538E-05
C04 = 2.2366E-05 C41 = 5.7652E-07 C23 = 2.9980E-06
C05 = 2.5010E-06 C60 = -4.4000E-09 C42 = 1.0080E-07
C24 = 3.4777E-07 C06 = 1.8157E-07 C60 = 4.4374E-09
C43 = 2.4709E-08 C25 = 5.5521E-08 C07 = 1.6329E-08
C80 = -2.0555E-11 C62 = 9.0488E-10 C44 = 2.3492E-09
C26 = 4.0246E-09 C08 = 8.1469E-10

第5面(R5) 第4反射面
C20 = -3.0338E-02 C02 = -8.6928E-03 C21 = 7.1739E-04
C03 = 1.3302E-03 C40 = -6.3432E-05 C22 = 1.2013E-04
C04 = -8.2234E-05 C41 = -3.4320E-06 C23 = -1.5629E-05
C05 = 8.5020E-06 C60 = -2.7950E-09 C42 = 8.3835E-07
C24 = 2.2613E-06 C06 = -4.8255E-07 C60 = 1.6710E-07
C43 = 7.3364E-08 C25 = -2.2732E-07 C07 = 1.6116E-09
C80 = -2.0921E-08 C62 = 2.6538E-09 C44 = -1.5154E-08
C26 = 1.1879E-08 C08 = 4.4783E-10

第6面(R6) 第5反射面
C20 = -2.1681E-02 C02 = -1.4187E-02 C21 = 5.4151E-05
C03 = 2.3086E-04 C40 = -1.1868E-05 C22 = 3.4736E-07
C04 = -2.0904E-06 C41 = -7.2245E-08 C23 = 9.7523E-09
C05 = 8.6612E-08 C60 = -1.1594E-08 C42 = -1.2804E-08
C24 = -5.1464E-09 C06 = 4.5612E-08 C60 = 1.6347E-09
C43 = 1.2141E-09 C25 = 1.8280E-09 C07 = 2.8069E-09
C80 = -8.3629E-11 C62 = 2.2541E-10 C44 = 2.0187E-10
C26 = 1.1235E-10 C08 = -3.7871E-10

各反射面の軸上光束における焦点距離データ
fix、fiyのiは第i反射面に相当する
f1x = 8.939 mm f1y = 7.783 mm
f2x = -4.333 mm f2y = -3.718 mm
f3x = 12.245 mm f3y = 13.384 mm
f4x = -9.333 mm f4y = -25.393 mm
f5x = 12.436 mm f5y = 16.338 mm
fx = 2.862 mm fy = 2.874 mm

各反射面の形状データ
矩形形状であるため、各Eax,Eayの2倍の値が矩形の辺の長さに相当する。
矩形形状であるため、条件式(19)、条件式(20)、条件式(21)の光線有効半径の値は各Eaix,Eaiyの値を用いる。なおEaix、Eaiyのiは第i反射面に相当する。Eaixは短辺方向の断面における辺の長さの半分の値、Eaiyは長辺方向の断面における辺の長さの半分の値を表す。EaFMx、EaFMyの値は光路分岐素子の形状(矩形)を表す。

Ea1x = 5.28mm Ea1y = 9.61mm
Ea2x = 2.42mm Ea2y = 3.19mm
Ea3x = 8.02mm Ea3y = 5.24mm
Ea4x = 4.07mm Ea4y = 4.77mm
Ea5x = 7.18mm(sfeax) Ea5y = 6.77mm(sfeay)
EaFMx = 3.49mm EaFMy = 3.48mm

EaxMax = 8.02mm

ωx =±20度
ωy =±40度
ω+XL = 27.37 度 ω+YL = -26.26 度
ω-XU = -27.37 度 ω-YU = -34.40 度

(数値実施例8)
物体面から開口絞りSPまでの距離は無限大で、画角は、X:±20度、Y:±40度である。焦点距離はX:2.14mm、Y:2.14mmである。像面サイズはx:1.562mm、y:3.6mmである。入射瞳(開口絞りSP)は円形であり、その直径は1.02mm(speay = 0.51mm)である。X軸方向のF値は2.14、Y軸方向のF値は2.06である。本実施例の反射面は全て回転非対称面で構成されており、各反射面をXZ平面に射影すると矩形形状をなしている。回転非対称面形状は、式(B)により与えられる。

面データ
面番号 Xi Yi Zi Di θxi θyi
1(SP) 0.00 0.00 0.00 9.50 0.00 0.00 絞り
2(R2) 0.00 0.00 9.50 12.50(LM,d1)22.00 0.00 第1反射面
3(R3) 0.00 -8.68 0.51 11.50 -39.00 0.00 第2反射面
4(R4) 0.00 -15.11 10.04 13.00 29.50 0.00 第3反射面
5(R5) 0.00 -20.61 -1.74 13.00 -43.00 0.00 第4反射面
6(R6) 0.00 -31.98 4.56 12.00 29.00 0.00 第5反射面
7(R7) 0.00 -31.35 -7.42 1.00 0.00 45.00 光路分岐素子
8(R8) 0.00 -31.30 -8.42 4.35 0.00 45.00 光路分岐素子
像面 0.00 -31.07 -12.76 0.00 0.00 IMG1

光路折り曲げ後
6(R6) 0.00 -31.98 4.56 12.00(dFM) 29.00 0.00 第5反射面
7(R7) 0.00 -31.35 -7.42 5.00(dim) 0.00 45.00 光路分岐素子
像面 5.00 -31.35 -7.42 0.00 0.00 IMG2

光路分岐素子データ
屈折率(d線)=1.516330
アッベ数(d線基準)=64.1420

回転非対称面データ
第2面(R2) 第1反射面
C20 = -4.1340E-02 C02 = -4.1152E-02 C21 = 3.4915E-04
C03 = -2.5536E-04 C40 = -3.9490E-05 C22 = -6.1576E-05
C04 = -4.3965E-05 C41 = 3.2541E-06 C23 = 1.9337E-06
C05 = 5.0188E-06 C60 = -6.4030E-07 C42 = -9.6595E-07
C24 = -9.7585E-07 C06 = 5.4834E-07 C60 = -6.5397E-08
C43 = -1.2972E-07 C25 = -9.3862E-09 C07 = -5.2274E-08
C80 = -1.7674E-08 C62 = -1.6425E-10 C44 = -8.7307E-09
C26 = 3.8658E-09 C08 = -8.7850E-09

第3面(R3) 第2反射面
C20 = -6.9000E-02 C02 = -5.3302E-02 C21 = 1.4538E-03
C03 = 8.3629E-03 C40 = 1.5163E-03 C22 = 5.3669E-04
C04 = -4.9244E-04 C41 = -1.3770E-04 C23 = -3.1386E-04
C05 = 1.1560E-04 C60 = -2.5302E-04 C42 = 1.0825E-04
C24 = 1.9307E-04 C06 = -1.3866E-04 C60 = 2.8232E-05
C43 = 1.5171E-05 C25 = -6.2071E-05 C07 = 4.9180E-05
C80 = 1.4316E-05 C62 = -6.7534E-06 C44 = -6.5717E-06
C26 = 8.3064E-06 C08 = -5.6355E-06

第4面(R4) 第3反射面
C20 = -3.0516E-02 C02 = -1.9677E-02 C21 = 8.1987E-05
C03 = 5.2886E-04 C40 = -1.5220E-05 C22 = -2.2039E-05
C04 = 2.2150E-05 C41 = 4.8266E-07 C23 = 1.9723E-06
C05 = 2.1783E-06 C60 = -2.6562E-07 C42 = 5.2769E-08
C24 = 4.7231E-08 C06 = -1.1147E-07 C60 = 1.8253E-08
C43 = 9.0515E-09 C25 = 1.2618E-10 C07 = -2.9959E-08
C80 = 1.3261E-09 C62 = -1.3607E-09 C44 = -1.2621E-09
C26 = 3.2190E-10 C08 = -1.6609E-09

第5面(R5) 第4反射面
C20 = -7.4654E-02 C02 = -1.1020E-02 C21 = 6.6718E-04
C03 = 1.1830E-03 C40 = -2.8423E-04 C22 = -2.0768E-04
C04 = -1.3894E-04 C41 = -2.8980E-05 C23 = 9.1580E-07
C05 = 1.7532E-05 C60 = -4.8524E-05 C42 = 1.1064E-05
C24 = 8.7349E-07 C06 = -2.9735E-06 C60 = 1.0515E-05
C43 = 3.3929E-06 C25 = -3.8476E-07 C07 = 3.7132E-07
C80 = 2.5398E-06 C62 = -2.8951E-06 C44 = -1.2090E-06
C26 = 8.2363E-09 C08 = -2.3083E-08

第6面(R6) 第5反射面
C20 = -3.1432E-02 C02 = -1.8231E-02 C21 = 1.6904E-04
C03 = 2.1817E-04 C40 = -3.1558E-05 C22 = -3.4527E-05
C04 = -1.8600E-05 C41 = 7.1918E-07 C23 = 2.9131E-07
C05 = 5.4755E-07 C60 = -7.5087E-08 C42 = -1.8226E-07
C24 = -1.1205E-07 C06 = -4.3505E-09 C60 = 5.1427E-09
C43 = 8.7485E-09 C25 = 1.4140E-10 C07 = -3.4696E-09
C80 = -2.9669E-11 C62 = -1.1502E-09 C44 = -4.7282E-10
C26 = 2.8531E-10 C08 = 1.2518E-10

各反射面の軸上光束における焦点距離データ
fix、fiyのiは第i反射面に相当する。
fixはX断面での焦点距離、fiyはY断面での焦点距離を表す。
fxはX断面での全系の焦点距離、fyはY断面での全系の焦点距離を表す。
f1x = 6.522 mm f1y = 5.633 mm
f2x = -4.662 mm f2y = -3.645 mm
f3x = 9.413 mm f3y = 11.058 mm
f4x = -4.579 mm f4y = -16.592 mm
f5x = 9.094 mm f5y = 11.994 mm
fx = 2.136 mm fy = 2.140 mm

各反射面の形状データ
矩形形状であるため、各Eax,Eayの2倍の値が矩形の辺の長さに相当する。
矩形形状であるため、条件式(19)、条件式(20)、条件式(21)の光線有効半径の値は各Eaix,Eaiyの値を用いる。なおEaix、Eaiyのiは第i反射面に相当する。Eaixは短辺方向の断面における辺の長さの半分の値、Eaiyは長辺方向の断面における辺の長さの半分の値を表す。EaFMx、EaFMyの値は光路分岐素子の形状(矩形)を表す。

Ea1x = 4.05mm Ea1y = 7.29mm
Ea2x = 2.13mm Ea2y = 2.80mm
Ea3x = 6.22mm Ea3y = 5.31mm
Ea4x = 2.23mm Ea4y = 4.63mm
Ea5x = 5.89mm(sfeax) Ea5y = 7.30mm(sfeay)
EaFMx = 4.62mm EaFMy = 3.00mm

EaxMax = 6.22mm

ωx =±20度
ωy =±40度
ω+XL = 18.53 度 ω+YL = -27.85 度
ω-XU = -18.53 度 ω-YU = -40.83 度

(数値実施例9)
物体面から開口絞りSPまでの距離は無限大で、画角は、X:±20度、Y:±40度である。焦点距離はX:2.87mm、Y:2.85mmである。像面サイズはx:2.082mm、y:4.8mmである。入射瞳(開口絞りSP)は円形であり、その直径は1.02mm(speay=0.51mm)である。X軸方向のF値は2.81、Y軸方向のF値は2.79である。本実施例の反射面は全て回転非対称面で構成されており、各反射面をXZ平面に射影すると矩形形状をなしている。回転非対称面形状は、式(B)により与えられる。

面データ
面番号 Xi Yi Zi Di θxi θyi
1(SP) 0.00 0.00 0.00 14.50 0.00 0.00 絞り
2(R2) 0.00 0.00 14.50 17.00(d1) 20.50 0.00 第1反射面
3(R3) 0.00 -11.15 1.67 15.00 -37.00 0.00 第2反射面
4(R4) 0.00 -19.32 14.25 15.50 23.21 0.00 第3反射面
5(R5) 0.00 -22.92 -0.83 15.50 -23.66 0.00 第4反射面
6(R6) 0.00 -31.57 12.04 16.50 23.00 0.00 第5反射面
7(R7) 0.00 -35.03 -4.10 17.50(LM)-32.00 0.00 第6反射面
8(R8) 0.00 -48.80 6.70 23.00 24.32 0.00 第7反射面
9(R9) 0.00 -47.49 -16.26 1.00 0.00 35.00 光路分岐素子
10(R10)0.00 -47.43 -17.26 11.36 0.00 35.00 光路分岐素子
像面 0.00 -46.79 -28.61 0.00 0.00 IMG1

光路折り曲げ後
8(R8) 0.00 -48.80 6.70 23.00(dFM) 0.00 0.00 第7反射面
9(R9) 0.00 -47.49 -16.26 12.00(dim) 0.00 35.00 光路分岐素子
像面 11.28 -47.72 -12.16 0.00 0.00 IMG2

光路分岐素子データ
屈折率(d線)=1.516330
アッベ数(d線基準)=64.1420

回転非対称面データ
第2面(R2) 第1反射面
C20 = -2.5168E-02 C02 = -2.7114E-02 C21 = 5.5216E-05
C03 = 9.9063E-06 C40 = -1.6603E-05 C22 = -3.2536E-05
C04 = -1.4608E-05 C41 = -2.3300E-06 C23 = -9.5498E-07
C05 = -2.0153E-07 C60 = -4.1945E-07 C42 = -2.2476E-07
C24 = -9.4790E-08 C06 = 3.6885E-08 C60 = 7.0844E-09
C43 = 4.9492E-09 C25 = 1.7814E-08 C07 = 4.7952E-09
C80 = 3.1685E-09 C62 = 2.1624E-09 C44 = 2.6781E-10
C26 = 1.1801E-09 C08 = -7.3941E-11

第3面(R3) 第2反射面
C20 = -4.6749E-02 C02 = -4.2798E-02 C21 = 5.2110E-03
C03 = 6.2675E-03 C40 = 8.4574E-04 C22 = 5.4606E-05
C04 = -1.6919E-04 C41 = -7.5766E-05 C23 = -7.5661E-05
C05 = -5.9575E-05 C60 = -1.7538E-05 C42 = -4.0167E-06
C24 = 5.2277E-06 C06 = -4.4880E-06 C60 = -2.6435E-07
C43 = 2.0269E-06 C25 = 7.6349E-07 C07 = 3.2399E-06
C80 = 3.8830E-07 C62 = -4.3154E-09 C44 = -1.3905E-07
C26 = -1.0687E-07 C08 = -2.5629E-07

第4面(R4) 第3反射面
C20 = -1.4098E-02 C02 = -1.2836E-02 C21 = 4.3953E-04
C03 = 8.7885E-04 C40 = -8.8742E-06 C22 = 5.7201E-05
C04 = 9.5772E-05 C41 = -7.1880E-07 C23 = 3.8925E-06
C05 = 9.3847E-06 C60 = -1.0419E-07 C42 = -7.4021E-07
C24 = -2.1536E-07 C06 = 7.0053E-07 C60 = -8.4323E-09
C43 = -6.8744E-08 C25 = -1.1255E-07 C07 = 3.8351E-08
C80 = 9.6931E-10 C62 = 8.0250E-10 C44 = -5.9299E-09
C26 = -1.0396E-08 C08 = 2.6668E-09

第5面(R5) 第4反射面
C20 = -2.4439E-02 C02 = -6.9725E-03 C21 = 9.5869E-04
C03 = 2.1395E-03 C40 = -2.1437E-04 C22 = -4.6597E-05
C04 = -9.8634E-06 C41 = -1.0734E-06 C23 = -1.0062E-05
C05 = -2.3132E-05 C60 = -1.9183E-06 C42 = -2.1967E-06
C24 = 8.0192E-07 C06 = 3.0255E-06 C60 = 4.8035E-09
C43 = 7.4634E-07 C25 = 2.9530E-07 C07 = -1.3332E-07
C80 = -6.2256E-08 C62 = -9.7805E-08 C44 = -1.0018E-07
C26 = -3.6275E-08 C08 = -5.1163E-10

第6面(R6) 第5反射面
C20 = -1.8289E-02 C02 = -5.5866E-03 C21 = 5.4180E-05
C03 = 7.9371E-04 C40 = -1.3281E-05 C22 = -1.9985E-05
C04 = 7.4978E-05 C41 = -3.5688E-07 C23 = -6.5205E-07
C05 = 2.7576E-06 C60 = -5.2504E-09 C42 = -3.5572E-08
C24 = -1.7383E-07 C06 = -3.3849E-09 C60 = 2.6271E-10
C43 = 4.9486E-10 C25 = -5.6465E-09 C07 = -5.3573E-08
C80 = -1.6993E-11 C62 = 9.8301E-11 C44 = 1.7904E-10
C26 = -1.4576E-09 C08 = -2.3582E-09

第7面(R7) 第6反射面
C20 = -4.6611E-02 C02 = -7.3858E-03 C21 = -3.0115E-04
C03 = 5.9229E-04 C40 = -8.4050E-05 C22 = -1.2023E-04
C04 = -1.1530E-06 C41 = -4.5943E-06 C23 = 1.0996E-05
C05 = -3.4291E-06 C60 = 2.0389E-07 C42 = 4.1924E-07
C24 = -8.3386E-07 C06 = 2.1478E-07 C60 = -1.8028E-08
C43 = -1.5806E-07 C25 = 4.8551E-08 C07 = -8.9596E-09
C80 = -3.9094E-09 C62 = 4.8146E-09 C44 = 1.3419E-09
C26 = -6.4989E-09 C08 = -1.1984E-10

第8面(R8) 第7反射面
C20 = -1.7853E-02 C02 = -1.1076E-02 C21 = -2.2759E-05
C03 = 8.7207E-05 C40 = -5.2016E-06 C22 = -8.6728E-06
C04 = -1.7972E-06 C41 = -3.0979E-08 C23 = 1.7001E-07
C05 = -1.4041E-07 C60 = -1.0764E-09 C42 = -7.7928E-10
C24 = -9.7129E-09 C06 = -3.8697E-09 C60 = -1.3576E-10
C43 = -8.5500E-10 C25 = 3.1670E-10 C07 = -1.7945E-11
C80 = -3.2790E-12 C62 = 4.2568E-13 C44 = 1.4311E-11
C26 = -4.7612E-11 C08 = 9.4115E-12

各反射面の軸上光束における焦点距離データ
fix、fiyのiは第i反射面に相当する。
fixはX断面での焦点距離、fiyはY断面での焦点距離を表す。
fxはX断面での全系の焦点距離、fyはY断面での全系の焦点距離を表す。
f1x = 10.605 mm f1y = 8.636 mm
f2x = -6.696 mm f2y = -4.665 mm
f3x = 19.296 mm f3y = 17.900 mm
f4x = -11.169 mm f4y = -32.840 mm
f5x = 14.850 mm f5y = 41.192 mm
f6x = -6.325 mm f6y = -28.705 mm
f7x = 15.367 mm f7y = 20.569 mm
fx = 2.865 mm fy = 2.848 mm

各反射面の形状データ
矩形形状であるため、各Eax,Eayの2倍の値が矩形の辺の長さに相当する。
矩形形状であるため、条件式(19)、条件式(20)、条件式(21)の光線有効半径の値は各Eaix,Eaiyの値を用いる。なおEaix、Eaiyのiは第i反射面に相当する。Eaixは短辺方向の断面における辺の長さの半分の値、Eaiyは長辺方向の断面における辺の長さの半分の値を表す。EaFMx、EaFMyの値は光路分岐素子の形状(矩形)を表す。

Ea1x = 5.9mm Ea1y = 10.76mm
Ea2x = 3.04mm Ea2y = 4.81mm
Ea3x = 6.43mm Ea3y = 5.54mm
Ea4x = 4.53mm Ea4y = 4.26mm
Ea5x = 12.01mm Ea5y = 4.97mm
Ea6x = 5.66mm Ea6y = 5.83mm
Ea7x = 14.61mm(sfeax) Ea7y = 10.11mm(sfeay)
EaFMx = 4.49mm EaFMy = 4.77mm

EaxMax = 14.61mm

ωx =±20度
ωy =±40度
ω+XL = 15.69 度 ω+YL = -35.38 度
ω-XU = -15.69 度 ω-YU = -43.45 度

(数値実施例10)
物体面から開口絞りSPまでの距離は無限大で、画角は、X:±20度、Y:±40度である。焦点距離はX:2.86mm、Y:2.84mmである。像面サイズはx:2.082mm、y:4.8mmである。入射瞳(開口絞りSP)は円形であり、その直径は1.02mm(speay=0.51mm)である。X軸方向のF値は2.81、Y軸方向のF値は2.79である。本実施例の反射面は全て回転非対称面で構成されており、各反射面をXZ平面に射影すると矩形形状をなしている。回転非対称面形状は、式(B)により与えられる。

面データ
面番号 Xi Yi Zi Di θxi θyi
1(SP) 0.00 0.00 0.00 14.50 0.00 0.00 絞り
2(R2) 0.00 0.00 14.50 17.50(d1) 20.50 0.00 第1反射面
3(R3) 0.00 -11.48 1.29 15.50 -37.00 0.00 第2反射面
4(R4) 0.00 -19.92 14.29 16.00 22.00 0.00 第3反射面
5(R5) 0.00 -22.98 -1.41 16.00 -25.00 0.00 第4反射面
6(R6) 0.00 -33.05 11.02 17.50 23.00 0.00 第5反射面
7(R7) 0.00 -35.18 -6.35 18.50(LM)-31.00 0.00 第6反射面
8(R8) 0.00 -50.33 4.26 28.00 25.00 0.00 第7反射面
9(R9) 0.00 -47.89 -23.63 1.00 0.00 30.00 光路分岐素子
10(R10)0.00 -47.80 -24.63 6.36 0.00 30.00 光路分岐素子
像面 0.00 -47.25 -30.96 0.00 0.00 IMG1

光路折り曲げ後
8(R8) 0.00 -50.33 4.26 28.00(dFM) 25.00 0.00 第7反射面
9(R9) 0.00 -47.89 -23.63 7.00(dim) 0.00 30.00 光路分岐素子
像面 -6.06 -48.20 -20.14 0.00 0.00 IMG2

光路分岐素子データ
屈折率(d線)=1.516330
アッベ数(d線基準)=64.1420

回転非対称面データ
第2面(R2) 第1反射面
C20 = -2.7009E-02 C02 = -2.6999E-02 C21 = 2.5476E-05
C03 = 1.3914E-05 C40 = -7.6451E-06 C22 = -2.8233E-05
C04 = -1.2219E-05 C41 = 1.4106E-07 C23 = -1.6743E-07
C05 = -1.0339E-08 C60 = 3.1372E-08 C42 = -8.9852E-09
C24 = -2.4069E-08 C06 = -1.0434E-08 C60 = 5.7955E-09
C43 = 7.5660E-09 C25 = 9.4623E-09 C07 = 3.6871E-09
C80 = 8.3859E-11 C62 = 1.4931E-10 C44 = -2.6489E-11
C26 = 1.6268E-10 C08 = 5.8686E-11

第3面(R3) 第2反射面
C20 = -4.1391E-02 C02 = -4.7558E-02 C21 = 3.7442E-03
C03 = 7.5137E-03 C40 = -1.5755E-04 C22 = -4.2849E-04
C04 = -4.7718E-04 C41 = 8.0739E-05 C23 = 4.8312E-05
C05 = -1.7438E-05 C60 = -1.9865E-05 C42 = -2.4632E-05
C24 = -1.2687E-06 C06 = -7.7612E-06 C60 = 1.7405E-06
C43 = 2.0551E-06 C25 = 1.2555E-07 C07 = 3.3674E-06
C80 = 7.5113E-07 C62 = -2.9267E-08 C44 = 2.8757E-08
C26 = -5.1864E-08 C08 = -2.5492E-07

第4面(R4) 第3反射面
C20 = -2.1689E-02 C02 = -1.4382E-02 C21 = 2.2016E-04
C03 = 6.7498E-04 C40 = -1.0869E-05 C22 = -8.1456E-06
C04 = 5.8027E-05 C41 = 5.8094E-07 C23 = 9.0844E-07
C05 = 4.9340E-06 C60 = -6.6373E-08 C42 = -7.5145E-08
C24 = -4.8586E-08 C06 = 1.8737E-07 C60 = 1.4396E-09
C43 = -5.8281E-09 C25 = -1.1962E-08 C07 = -2.3240E-08
C80 = 3.7753E-10 C62 = 6.2827E-10 C44 = -3.9035E-10
C26 = -2.1888E-09 C08 = -1.4098E-09

第5面(R5) 第4反射面
C20 = -1.0259E-01 C02 = -1.2137E-02 C21 = 6.4468E-05
C03 = 1.8002E-03 C40 = -9.0114E-04 C22 = -2.7501E-04
C04 = -1.7915E-06 C41 = 2.9480E-05 C23 = 4.4574E-05
C05 = -1.8474E-05 C60 = -5.8976E-05 C42 = -2.8701E-05
C24 = -3.5617E-06 C06 = 2.6350E-06 C60 = 1.0313E-05
C43 = 3.0430E-06 C25 = 4.4473E-07 C07 = -2.1270E-07
C80 = 1.5185E-06 C62 = -8.9098E-07 C44 = 6.3440E-08
C26 = -6.8392E-08 C08 = 7.1995E-09

第6面(R6) 第5反射面
C20 = -1.8384E-02 C02 = -8.3426E-03 C21 = -7.3166E-05
C03 = 3.3004E-04 C40 = -5.1349E-06 C22 = -4.8896E-06
C04 = 2.7917E-05 C41 = -7.2553E-08 C23 = 8.5900E-07
C05 = -3.4122E-07 C60 = -4.7808E-09 C42 = -1.7785E-08
C24 = 2.1392E-08 C06 = -3.2530E-08 C60 = 5.7319E-10
C43 = 1.9242E-09 C25 = 2.0235E-09 C07 = -2.2466E-08
C80 = -9.9552E-12 C62 = 3.2309E-11 C44 = 2.6483E-10
C26 = -1.2128E-09 C08 = 4.6990E-10

第7面(R7) 第6反射面
C20 = -1.0783E-02 C02 = -8.4936E-03 C21 = -6.7082E-05
C03 = 4.5010E-04 C40 = -3.9720E-06 C22 = -1.5489E-05
C04 = 1.0341E-05 C41 = 2.5239E-09 C23 = 2.2767E-06
C05 = -3.5554E-06 C60 = -6.2094E-09 C42 = -5.4790E-08
C24 = -3.5183E-08 C06 = 1.7165E-07 C60 = 8.5052E-09
C43 = 1.2825E-08 C25 = -8.4125E-09 C07 = -1.7681E-09
C80 = -3.4524E-10 C62 = -5.7218E-10 C44 = 2.1949E-10
C26 = 1.8472E-10 C08 = -5.2972E-10

第8面(R8) 第7反射面
C20 = -1.1257E-02 C02 = -1.0589E-02 C21 = 2.0119E-05
C03 = 8.8342E-05 C40 = -1.6762E-06 C22 = -4.7341E-06
C04 = -4.7433E-07 C41 = 1.2379E-08 C23 = 1.6862E-07
C05 = -9.0460E-08 C60 = -7.3909E-10 C42 = -3.2018E-09
C24 = 3.4188E-09 C06 = -2.8073E-09 C60 = 6.6267E-10
C43 = 5.3268E-10 C25 = -3.5630E-11 C07 = -1.3718E-10
C80 = -2.8692E-11 C62 = -3.8642E-11 C44 = 2.6671E-11
C26 = -3.0415E-11 C08 = 3.8996E-12

各反射面の軸上光束における焦点距離データ
fix、fiyのiは第i反射面に相当する。
fixはX断面での焦点距離、fiyはY断面での焦点距離を表す。
fxはX断面での全系の焦点距離、fyはY断面での全系の焦点距離を表す。
f1x = 9.882 mm f1y = 8.673 mm
f2x = -7.563 mm f2y = -4.198 mm
f3x = 12.432 mm f3y = 16.117 mm
f4x = -2.689 mm f4y = -18.668 mm
f5x = 14.773 mm f5y = 27.585 mm
f6x = -27.047 mm f6y = -25.230 mm
f7x = 24.504 mm f7y = 21.398 mm
fx = 2.859 mm fy = 2.844 mm

各反射面の形状データ
矩形形状であるため、各Eax,Eayの2倍の値が矩形の辺の長さに相当する。
矩形形状であるため、条件式(19)、条件式(20)、条件式(21)の光線有効半径の値は各Eaix,Eaiyの値を用いる。なおEaix、Eaiyのiは第i反射面に相当する。Eaixは短辺方向の断面における辺の長さの半分の値、Eaiyは長辺方向の断面における辺の長さの半分の値を表す。EaFMx、EaFMyの値は光路分岐素子の形状(矩形)を表す。

Ea1x = 5.89mm Ea1y = 10.75mm
Ea2x = 2.83mm Ea2y = 4.44mm
Ea3x = 6.85mm Ea3y = 5.07mm
Ea4x = 2.19mm Ea4y = 3.85mm
Ea5x = 11.45mm Ea5y = 5.73mm
Ea6x = 8.19mm Ea6y = 5.85mm
Ea7x = 10.42mm(sfeax) Ea7y = 9.84mm(sfeay)
EaFMx = 1.45mm EaFMy = 3.7mm

EaxMax = 11.45mm

ωx =±20度
ωy =±40度
ω+XL = 18.40 度 ω+YL = -32.87 度
ω-XU = -18.40 度 ω-YU = -39.60 度
表2は、各数値実施例における条件式(22)〜(42)の値を示す。実施例6〜10の光学系Lを監視カメラ、車載カメラ、または、ドローンに代表されるUAV(Unmanned Aerial Vehicle)のような無人航空機などに適用することができる。これにより、広角で可視光と可視光以外の波長帯域でも撮像可能な小型な光学系を実現することが可能となる。このため各実施例によれば、広角で可視光と可視光以外の波長帯域でも撮像可能な小型な光学系を提供することができる。
次に、図37を参照して、光学系Lを二つ用いたステレオ光学系の基本的な構成を説明する。図37は、ステレオ光学系の概略図であり、図37(A)は実施例1〜5のいずれかの光学系Lを、図37(B)は実施例6〜10のいずれかの光学系Lをそれぞれ用いたステレオ光学系を示している。光学系Lをステレオ光学系(もしくはステレオカメラ)として構成することにより、開口絞りSPから被写体までの距離を測定することができる。距離を測定する方法については、従来技術が種々開示されているため、詳細は省略する。また、本実施例のステレオカメラに用いられる光学系として、実施例1〜10のいずれかの光学系Lを用いることができるため、光学系の内部の詳細については説明を省略する。
本実施例は、実施例1〜5の光学系Lを複数用いてステレオ光学系を構成する。開口絞りSPの背面側から見て右側を光学系L1とし、同様に左側を光学系L2とする。光学系L1と光学系L2の撮像素子IMG1同士と撮像素子IMG2同士がそれぞれ近接するように横に並べてステレオ光学系が構成される。図37(A)のステレオ光学系によれば、撮像素子IMG1、IMG2を一つの光学系の中に用いてもX軸方向またはY軸方向において干渉しないため、X軸方向またはY軸方向に小型化が可能となる。また、図37(B)のステレオ光学系によれば、撮像素子IMG1、IMG2を一つの光学系の中に用いてもY軸方向において干渉しないため、Y軸方向に小型化が可能となる。Y軸方向は、距離測定の精度に関係する基線長方向である。このため、基線長が短くても良い近距離の距離測定を行う監視カメラやUAV、または自動車の車載カメラ(より具体的には、車庫入れ等に用いられるバックカメラ)等において有効に利用可能である。また、監視カメラやUAV、または自動車の車載カメラ(進行方向監視)の用途に応じて基線長を設定する(光学系L1、L2を適宜離す)ことにより、高画質なまま必要な精度で距離を測定することができる。その結果、高精細映像が得られるため、距離を測定するだけでなく、被写体認識にも応用可能である。従って、各実施例の光学系を用いることにより、撮像装置を小型化しつつ高画質を維持することができる。
次に、実施例11のステレオ光学系を備えた車載カメラ10およびそれを備える車載カメラシステム(運転支援装置)600について説明する。図38は、車載カメラ10および車載カメラシステム600の構成図である。車載カメラシステム600は、自動車等の車両に設置され、車載カメラ10により取得した車両の周囲の画像情報に基づいて、車両の運転を支援するための装置である。図39は、車載カメラシステム600を備える車両700の概略図である。図39においては、車載カメラ10の撮像範囲50を車両700の前方に設定した場合を示しているが、撮像範囲50を車両700の後方に設定してもよい。
図38に示すように、車載カメラシステム600は、車載カメラ10と、車両情報取得装置20と、制御装置(ECU:エレクトロニックコントロールユニット)30と、警報装置40と、を備える。また、車載カメラ10は、撮像部1と、画像処理部2と、視差算出部3と、距離算出部4と、衝突判定部5とを備えている。画像処理部2、視差算出部3、距離算出部4、及び衝突判定部5で、処理部が構成されている。撮像部1は、上述した何れかの実施例に係る光学系と撮像素子とを有する。
図40は、車載カメラシステム600の動作例を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに沿って、車載カメラシステム600の動作を説明する。
まず、ステップS1では、撮像部1を用いて車両の周囲の対象物(被写体)を撮像し、複数の画像データ(視差画像データ)を取得する。続いてステップS2では、車両情報取得装置20から車両情報の取得を行う。車両情報とは、車両の車速、ヨーレート、舵角などを含む情報である。続いてステップS3では、撮像部1により取得された複数の画像データに対して、画像処理部2により画像処理を行う。具体的には、画像データにおけるエッジの量や方向、濃度値などの特徴量を解析する画像特徴解析を行う。ここで、画像特徴解析は、複数の画像データの夫々に対して行ってもよいし、複数の画像データのうち一部の画像データのみに対して行ってもよい。
続いてステップS4では、撮像部1により取得された複数の画像データ間の視差(像ズレ)情報を、視差算出部3によって算出する。視差情報の算出方法としては、SSDA法や面積相関法などの既知の方法を用いることができるため、本実施形態では説明を省略する。なお、ステップS2、S3、S4は、上記の順番に処理を行ってもよいし、互いに並列して処理を行ってもよい。
続いてステップS5では、撮像部1により撮像した対象物との間隔情報(距離情報)を、距離算出部4によって算出する。すなわち距離算出部4は、複数の光学系を介してそれぞれ形成された複数の画像に基づいて被写体の距離情報を算出する。距離情報は、視差算出部3により算出された視差情報と、撮像部1の内部パラメータ及び外部パラメータとに基づいて算出することができる。なお、ここでの距離情報とは、対象物との間隔、デフォーカス量、像ズレ量、などの対象物との相対位置に関する情報のことであり、画像内における対象物の距離値を直接的に表すものでも、距離値に対応する情報を間接的に表すものでもよい。
続いてステップS6では、距離算出部4により算出された距離情報が予め設定された設定距離の範囲内に含まれるか否かの判定を、衝突判定部5によって行う。これにより、車両の周囲の設定距離内に障害物が存在するか否かを判定し、車両と障害物との衝突可能性を判定することができる。衝突判定部5は、設定距離内に障害物が存在する場合は衝突可能性ありと判定し(ステップS7)、設定距離内に障害物が存在しない場合は衝突可能性なしと判定する(ステップS8)。
次に、衝突判定部5は、衝突可能性ありと判定した場合(ステップS7)、その判定結果を制御装置30や警報装置40に対して通知する。このとき、制御装置30は、衝突判定部5での判定結果に基づいて車両を制御し、警報装置40は、衝突判定部5での判定結果に基づいて警報を発する。
例えば、制御装置30は、車両に対して、ブレーキをかける、アクセルを戻す、各輪に制動力を発生させる制御信号を生成してエンジンやモータの出力を抑制する、などの制御を行う。また、警報装置40は、車両のユーザ(運転者)に対して、音等の警報を鳴らす、カーナビゲーションシステムなどの画面に警報情報を表示する、シートベルトやステアリングに振動を与える、などの警告を行う。
以上、本実施形態に係る車載カメラシステム600によれば、上記の処理により、効果的に障害物の検知を行うことができ、車両と障害物との衝突を回避することが可能になる。特に、上述した各実施例に係る光学系を車載カメラシステム600に適用することで、車載カメラ10の全体を小型化して配置自由度を高めつつ、広画角にわたって障害物の検知及び衝突判定を行うことが可能になる。
なお、距離情報の算出については、様々な実施形態が考えられる。一例として、撮像部1が有する撮像素子として、二次元アレイ状に規則的に配列された複数の画素部を有する瞳分割型の撮像素子を採用した場合について説明する。瞳分割型の撮像素子において、一つの画素部は、マイクロレンズと複数の光電変換部とから構成され、光学系の瞳における異なる領域を通過する一対の光束を受光し、対をなす画像データを各光電変換部から出力することができる。
そして、対をなす画像データ間の相関演算によって各領域の像ずれ量が算出され、距離算出部4により像ずれ量の分布を表す像ずれマップデータが算出される。あるいは、距離算出部4は、その像ずれ量をさらにデフォーカス量に換算し、デフォーカス量の分布(撮像画像の2次元平面上の分布)を表すデフォーカスマップデータを生成してもよい。また、距離算出部4は、デフォーカス量から変換される対象物との間隔の距離マップデータを取得してもよい。
なお、本実施形態では、車載カメラシステム600を運転支援(衝突被害軽減)に適用したが、これに限られず、車載カメラシステム600をクルーズコントロール(全車速追従機能付を含む)や自動運転などに適用してもよい。また、車載カメラシステム600は、自車両等の車両に限らず、例えば、船舶、航空機あるいは産業用ロボットなどの移動体(移動装置)に適用することができる。また、本実施形態に係る車載カメラ10、移動体に限らず、高度道路交通システム(ITS)等、広く物体認識を利用する機器に適用することができる。
このように各実施例において、開口絞りの開口中心を通過して縮小面の中心に至る基準光線の経路を基準軸とするとき、複数の反射面のうち少なくとも一つの反射面に関して、基準軸との交点における面法線が基準軸に対して傾いている。また光路分岐素子は、複数の反射面のうち最も縮小側の反射面と縮小面との間に設けられている。このため各実施例によれば、広角であって、可視光および可視光以外の波長帯域で利用可能な小型な光学系、撮像装置、測距装置、および、監視カメラシステムを提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
例えば、上述した各実施例においては、光学系を撮像光学系として撮像装置に適用した場合について説明したが、これらの光学系を投影光学系として投影装置に適用することもできる。この場合、光学系の縮小面の位置に液晶パネル(空間変調器)等の表示素子の表示面が配置される。ただし、光学系が投影装置に適用される場合は、物体側と像側とが反転して光路が逆向きになる。すなわち、物体側に配置された表示素子の表示面(縮小面)に表示される画像を、光学系により像側に配置されたスクリーン等の投影面(拡大面)に投影(結像)させる構成を採ることができる。この場合にも、光学系を撮像装置に適用した場合と同様に、各実施例における各条件式を満足することが望ましい。また、各実施例の光学系を投影装置に適用する場合、光学系の縮小側に配置する照明系で光束(F値)が決定されるため、開口部としての開口絞りSP(R1)を配置する必要はない。この場合、開口部の位置は射出瞳として定義される。
なお、各実施例の光学系を撮像光学系として用いる場合、縮小面(縮小側共役面)は像面(撮像面)、拡大面(拡大側共役面)は物体面(被写体面)にそれぞれ相当する。また撮像光学系の場合、縮小側(縮小共役側)は像側、拡大側(拡大共役側)は物体側にそれぞれ相当する。一方、各実施例の光学系を投影光学系として用いる場合、縮小面(縮小側共役面)は物体面(表示面)、拡大面(拡大側共役面)は像面(投射面)にそれぞれ相当する。また投影光学系の場合、縮小側(縮小共役側)は物体側(表示側)、拡大側(拡大共役側)は像側(投射側)にそれぞれ相当する。
L 光学系
SP 開口絞り
FM 光路分岐素子

Claims (31)

  1. 物体の像を形成する光学系であって、
    開口絞りと、
    光路を折り曲げるための回転非対称な形状を有する複数の反射面と、
    前記光路を分岐させる光路分岐素子と、を有し、
    前記開口絞りの開口中心を通過して縮小面の中心に至る基準光線の経路を基準軸とするとき、前記複数の反射面のうち少なくとも一つの反射面に関して、前記基準軸との交点における面法線が前記基準軸に対して傾いており、
    前記光路分岐素子は、前記複数の反射面のうち最も縮小側の反射面と縮小面との間に設けられていることを特徴とする光学系。
  2. 前記光路分岐素子は、前記基準軸を含む平面上の任意の方向に前記光路を分岐することを特徴とする請求項1に記載の光学系。
  3. 前記開口絞りの開口中心を絶対座標系の原点とし、前記原点と拡大面の中心とを通る直線を絶対座標系のZ軸とするとき、
    前記複数の反射面のうち前記基準軸に沿って最も縮小側に位置する反射面から前記縮小面に向かう前記基準軸に関し、前記絶対座標系における前記Z軸に対する角度をθeとするとき、
    −20<θe<0
    なる条件を満足することを特徴とする請求項2に記載の光学系。
  4. 前記複数の反射面のうち前記基準軸に沿って最も縮小側に位置する反射面と前記光路分岐素子との間の前記基準軸に関する空気換算距離をdFM、前記光路分岐素子と前記縮小面との間の前記基準軸に関する空気換算距離をdimとするとき、
    0.50<dFM/dim<0.85
    なる条件を満足することを特徴とする請求項2または3に記載の光学系。
  5. 前記光路分岐素子は、前記基準軸を含む平面上ではない任意の方向に前記光路を分岐することを特徴とする請求項1に記載の光学系。
  6. 前記光路分岐素子と前記縮小面との間の前記基準軸に関する空気換算距離をdim、前記複数の反射面のそれぞれにおける光線有効半径のうち最大の光線有効半径をEaxMaxとするとき、
    0.30<dim/EaxMax<1.00
    なる条件を満足することを特徴とする請求項5に記載の光学系。
  7. 前記複数の反射面のうち前記基準軸に沿って最も縮小側に位置する反射面に関する光線有効半径をsfeax、前記最も縮小側に位置する前記反射面と前記光路分岐素子との間の前記基準軸に関する空気換算距離をdFMとするとき、
    0.10<sfeax/dFM<0.80
    なる条件を満足することを特徴とする請求項5または6に記載の光学系。
  8. 前記複数の反射面のうち最も拡大側の反射面から数えて、奇数番目の前記反射面での光線の反射方向と、偶数番目の前記反射面での光線の反射方向とが、光線の進行方向に向かって互いに逆向きであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光学系。
  9. 前記光学系は、前記複数の反射面のうち最も拡大側の反射面と前記縮小面との間に、少なくとも一つの中間結像面を形成することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光学系。
  10. 前記光学系は、中空ミラー構成であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光学系。
  11. 前記光学系は、前記複数の反射面のうち最も拡大側の反射面と前記基準軸に沿って隣接する反射面との間に、少なくとも一つの光束の中間結像点を形成することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光学系。
  12. 前記開口絞りは、前記複数の反射面のうち最も拡大側の反射面よりも拡大側に設けられていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の光学系。
  13. 前記複数の反射面のうち最も拡大側の反射面から数えて、奇数番目の反射面は軸上光束において正のパワーを有し、偶数番目の反射面は軸上光束において負のパワーを有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の光学系。
  14. 前記光路分岐素子は、入射光を反射および透過させることにより、射出光を二つの方向に分岐することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の光学系。
  15. 拡大側から前記開口絞りの前記開口中心を通る前記基準軸をZ軸、前記拡大側から前記開口中心に向かう方向を正の方向、前記開口中心を通り右手座標系の定義に従って前記Z軸に対して反時計回り方向に90゜をなす直線をY軸、前記開口中心を通り前記Z軸および前記Y軸のそれぞれに垂直な直線をX軸、前記基準軸を含む平面をYZ面、前記光学系のX軸方向の画角をωx、Y軸方向の画角をωyとするとき、
    ωy>ωx
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の光学系。
  16. 前記複数の反射面のうち最も縮小側に位置する反射面から前記光路分岐素子を介して前記縮小面までの前記基準軸に関する空気換算距離をBF、前記複数の反射面の間の前記基準軸に関する間隔のうち最大の間隔をLmとするとき、
    1.00<BF/Lm<2.50
    なる条件を満足することを特徴とする請求項15に記載の光学系。
  17. 前記複数の反射面のうち最も縮小側に位置する反射面から前記光路分岐素子を介して前記縮小面までの前記基準軸に関する空気換算距離をBF、XZ面内における軸上光束の全系の焦点距離をf、YZ面内における軸上光束の全系の焦点距離をfとするとき、
    4.0<BF/│f│<16.0
    4.0<BF/│f│<16.0
    なる条件を満足することを特徴とする請求項15または16に記載の光学系。
  18. 前記複数の反射面のうち最も拡大側の反射面から数えて、偶数番目の反射面に関してXZ面内の軸上光束における合成パワーをφxeven、奇数番目の反射面(ただし、奇数番目の反射面のうち最も拡大側に位置する反射面を除く)に関してXZ面内の軸上光束における合成パワーをφxodd、前記複数の反射面のうち最も拡大側の反射面から数えて、偶数番目の反射面(ただし、偶数番目の反射面のうち最も拡大側に位置する反射面を除く)に関してYZ面内の軸上光束における合成パワーをφyeven、奇数番目の反射面(ただし、奇数番目の反射面のうち最も拡大側に位置する反射面を除く)に関してYZ面内の軸上光束における合成パワーをφxoddとするとき、
    −7.00<φxeven/φxodd<−1.00
    −1.00<φyeven/φyodd<−0.10
    なる条件を満足することを特徴とする請求項15乃至17のいずれか1項に記載の光学系。
  19. 前記複数の反射面のうち最も拡大側の反射面から数えて、2番目の反射面において、XZ面内の軸上光束におけるパワーをφ2x、YZ面内の軸上光束におけるパワーをφ2y、全系のXZ面内における軸上光束のパワーをφ、YZ面内における軸上光束のパワーをφとするとき、
    −1.00<φ2x/│φ│<−0.10
    −1.00<φ2y/│φ│<−0.10
    0.80<φ2y/φ2x<5.00
    なる条件を満足することを特徴とする請求項15乃至18のいずれか1項に記載の光学系。
  20. 前記光学系において、X軸方向の全画角を2ωx、Y軸方向の全画角を2ωy、前記複数の反射面のうち最も拡大側の反射面から数えて、2番目の反射面を射出する最外画角光束に関し、最下光線の射出角度と最上光線の射出角度のXZ平面における差をs2x、YZ平面における差をs2yとするとき、
    −1.00<1−s2x/2ωx<1.00
    0.60<1−s2y/2ωy<1.00
    なる条件を満足することを特徴とする請求項15乃至19のいずれか1項に記載の光学系。
  21. 軸上光束のXZ面内における各反射面上でのパワーに関して、前記複数の反射面のうち最も拡大側の反射面から数えて、2番目の反射面を第2反射面、前記第2反射面よりも縮小側でかつ軸上光束のXZ面内において負のパワーを有する反射面の合成パワーをφnx、軸上光束のYZ面内における各反射面上でのパワーに関して、前記第2反射面を含まず、前記第2反射面よりも縮小側で、かつ軸上光束のYZ面内において負のパワーを有する反射面の合成パワーをφny、前記光学系の全系のXZ面内における軸上光束のパワーをφ、YZ面内における軸上光束のパワーをφとするとき、
    −4.0<φnx/│φ│<−0.2
    −0.50<φny/│φ│<−0.05
    なる条件を満足することを特徴とする請求項15乃至20のいずれか1項に記載の光学系。
  22. 前記複数の反射面のうち最も拡大側の反射面に関して、軸上光束のXZ面内におけるパワーをφ1x、軸上光束のYZ面内におけるパワーをφ1y、前記光学系の全系のXZ面内における軸上光束のパワーをφ、YZ面内における軸上光束のパワーをφとするとき、
    0.10<φ1x/│φ│<0.50
    0.10<φ1y/│φ│<0.50
    なる条件を満足することを特徴とする請求項15乃至21のいずれか1項に記載の光学系。
  23. 軸上光束のXZ面内における各反射面上でのパワーに関して、前記複数の反射面のうち最も拡大側の反射面から数えて、最も拡大側に位置する反射面を第1反射面とするとき、前記第1反射面を含まず、前記第1反射面よりも縮小側でかつ軸上光束のXZ面内において正のパワーを有する反射面の合成パワーをφpx、軸上光束のYZ面内における各反射面上でのパワーに関して、前記第1反射面を含まず、前記第1反射面よりも縮小側で、かつ軸上光束のYZ面内において正のパワーを有する反射面の合成パワーをφpy、光学系の全系のXZ面内における軸上光束のパワーをφ、YZ面内における軸上光束のパワーをφとするとき、
    0.030<φpx/│φ│<0.150
    0.030<φpy/│φ│<0.150
    なる条件を満足することを特徴とする請求項15乃至22のいずれか1項に記載の光学系。
  24. 前記複数の反射面のうち最も拡大側の反射面から数えて最も拡大側に位置する反射面を第1反射面、2番目の反射面を第2反射面とするとき、前記第1反射面において軸上光束のXZ面内における焦点距離をf1x、前記第1反射面において軸上光束のYZ面内における焦点距離をf1y、前記第1反射面から前記第2反射面までの前記基準軸上の空気換算距離をdとするとき、
    0.40<f1x/d<0.80
    0.30<f1y/d<0.70
    なる条件を満足することを特徴とする請求項15乃至23のいずれか1項に記載の光学系。
  25. 前記開口絞りのY軸方向における半径をspeay、前記複数の反射面のうち前記基準軸に関して最も縮小側に位置する反射面の光線有効半径をsfeayとするとき、
    0.02<speay/sfeay<0.12
    なる条件を満足することを特徴とする請求項15乃至24のいずれか1項に記載の光学系。
  26. 請求項1乃至25のいずれか1項に記載の光学系と、
    前記光学系により形成される像を受光する撮像素子と、を有することを特徴とする撮像装置。
  27. 前記撮像素子は、
    前記縮小面に配置されており、
    受光可能な撮像有効領域を規定するための長辺と短辺とからなる矩形形状を有し、
    前記撮像有効領域の前記長辺は、前記基準軸を含む平面に平行な方向を向いていることを特徴とする請求項26に記載の撮像装置。
  28. 物体の画像データを取得する請求項26または27に記載の撮像装置と、該画像データに基づいて前記物体までの距離情報を取得する距離算出部と、を有することを特徴とする測距装置。
  29. 請求項28に記載の測距装置と、前記距離情報に基づいて自車両と前記物体との衝突可能性を判定する衝突判定部と、を有することを特徴とする車載カメラシステム。
  30. 前記自車両と前記物体との衝突可能性が有ると判定された場合に、前記自車両の各輪に制動力を発生させる制御信号を出力する制御装置を有することを特徴とする請求項29に記載の車載カメラシステム。
  31. 前記自車両と前記物体との衝突可能性が有ると判定された場合に、前記自車両の運転者に対して警報を発する警報装置を有することを特徴とする請求項29または30に記載の車載カメラシステム。
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