JP2019090616A - 環境センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】センサ素子が温度依存性を有する場合でも、発熱部品の熱による測定精度の低下を抑制できる環境センサを提供する。【解決手段】本環境センサは、発熱部品と、前記発熱部品との間の伝導熱抵抗が互いに異なるように配置され、所定の物理量を測定可能であるとともに前記所定の物理量を測定した測定値が周囲の温度によって変動する第1のセンサおよび第2のセンサと、前記所定の物理量を測定したときの前記第1のセンサの測定値と前記第2のセンサの測定値とに基づいて前記第1のセンサおよび前記第2のセンサのうちいずれかの測定値を補正する制御部と、を備える、ことを特徴とする。【選択図】図12

Description

本発明は、周囲環境の物理量を測定可能な環境センサに関する。
近年、Micro Electro Mechanical Systems(MEMS)の技術を用いた小型で低消費電力のセンサ素子が注目され、例えばMEMSを利用して温度センサの小型化が進められている。
例えば、温度センサ素子と温度センサ素子による測定結果を送信する送信回路とを互いに反対側の基板面に設けることで、温度センサが送信回路から受熱する熱を減少させて温度センサ素子の測定精度低下を抑制する温度センサが提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−322569号公報
環境センサの内部には、温度、光、音等の様々な物理量を測定する各種センサ素子の他に、環境センサ素子が測定した測定結果を外部装置に送信する送信素子や、測定結果に対して所定の演算を行う演算素子等が設けられる。環境センサの内部に設けられる素子の中には稼働することで発熱する発熱部品もある。また、センサ素子の中には、測定値が周囲から受ける熱によって変動するという温度依存性を持つものがある。周囲から受ける熱によって測定値が変動するセンサ素子の測定精度は、発熱部品が発熱することにより、低下することがある。近年の環境センサの小型化により、温度依存性を持つセンサ素子と発熱部品との間の伝導熱抵抗を高めることでセンサ素子の測定精度の低下を抑制することは困難になってきている。
そこで、開示の技術の1つの側面は、センサ素子が温度依存性を有する場合でも、発熱部品の熱による測定精度の低下を抑制できる環境センサを提供することを目的とする。
開示の技術の1つの側面は、次のような環境センサによって例示される。本環境センサは、発熱部品と、前記発熱部品との間の伝導熱抵抗が互いに異なるように配置され、所定の物理量を測定可能であるとともに前記所定の物理量を測定した測定値が周囲の温度によって変動する第1のセンサおよび第2のセンサと、前記所定の物理量を測定したときの前記第1のセンサの測定値と前記第2のセンサの測定値とに基づいて前記第1のセンサおよび前記第2のセンサのうちいずれかの測定値を補正する制御部と、を備えることを特徴とする。
このような技術によれば、第1のセンサと第2のセンサとは発熱部品との間の伝導熱抵抗が異なる位置にそれぞれ配置されるため、発熱部品の熱による影響は、第1のセンサに対するものと第2のセンサに対するものとで異なる。そのため、所定の物理量を測定したときにおける第1のセンサの測定値と第2のセンサの測定値と間には発熱部品から受熱した熱に応じた差が生じる。開示の技術は、この差を用いて第1のセンサの測定値を補正することで、温度依存性を有する第1のセンサおよび前記第2のセンサのうちいずれかの測
定精度を高めることができる。
開示の技術は、さらに次の特徴を有してもよい。前記第1のセンサは前記第2のセンサよりも前記発熱部品との伝導熱抵抗が高くなる位置に配置され、前記制御部は、前記第1のセンサの測定値を補正する。このような特徴を有することで、開示の技術は、発熱部品の熱による影響が第2のセンサと比較して小さい第1のセンサに対する発熱部品の熱による影響を抑制できる。
開示の技術は、さらに次の特徴を有してもよい。前記第2のセンサは、前記発熱部品から前記第1のセンサに伝熱する経路上に配置される。このような特徴を有することで、発熱部品からの熱による影響は、第2のセンサに対するものの方が第1のセンサに対するものよりも大きくなることがより確実になる。そのため、発熱部品が発熱した場合における第1のセンサの測定値と第2のセンサの測定値との間の差がより顕著となる。そのため、第1のセンサの測定値と第2のセンサの測定値とを用いた第1のセンサの測定値の補正の精度をより高くすることができる。
開示の技術は、さらに次の特徴を有してもよい。前記第1のセンサと前記発熱部品とは基板上に配置されており、前記第1のセンサと前記発熱部品との間における前記基板上には切り込みが設けられている。基板に切り込みが設けられることで、第1のセンサと発熱部品との間の伝導熱抵抗をより高くすることができる。そのため、このような特徴を有することで、開示の技術は、第1のセンサに対する発熱部品の熱による影響を第2のセンサに対するものよりも低くすることができる。
開示の技術は、さらに次の特徴を有してもよい。前記環境センサは外部装置と接続する接続部を有し、前記制御部は、前記接続部を介して前記外部装置の処理に係る負荷率を取得し、取得した前記負荷率と前記所定の物理量を測定したときの前記第1のセンサの測定値と前記第2のセンサの測定値とに基づいて前記第1のセンサの測定値を補正する。外部装置の発熱は、処理に係る負荷率に応じて高くなる。そのため、このような特徴を有することで、開示の技術は、第1のセンサの測定値に対して、外部装置の発熱に係る補正を行うことができる。
さらに、開示の技術に係る第1のセンサは周囲の温度を測定する温度センサであってもよい。このような特徴を有することで、開示の技術は、発熱部品の熱を考慮して温度センサである第1のセンサの測定値を補正できる。
本環境センサは、センサ素子が温度依存性を有する場合でも、発熱部品の熱による測定精度の低下を抑制することができる。
図1Aは、適用例に係る環境センサの内部基板上における各素子が設けられる位置の一例を示す図である。 図1Bは、発熱部品および演算部が発熱してからの経過時間と2つの温度センサ素子各々による温度測定結果を例示する図の一例である。 図1Cは、発熱部品および演算部が発熱してからの経過時間と2つの温度センサ素子各々による温度測定結果の変化の割合を例示する図の一例である。 図1Dは、適用例に係る環境センサの熱等価回路の一例を示す図である。 図2は第1実施形態に係る環境センサの外観の一例を示す図である。 図3は第1実施形態に係る環境センサの内部基板を正面方向から見た図の一例である。 図4は第1実施形態に係る環境センサの内部基板を背面方向から見た図の一例である。 図5は、発熱部品を発熱させたときの温湿度センサ素子の出力値が示す温度の一例を示す図である。 図6は、発熱部品を発熱させたときの気圧センサ素子の出力値が示す温度の一例を示す図である。 図7は、図5に例示した温湿度センサ素子のグラフの傾きと図6に例示した気圧センサ素子のグラフの傾きとの差の一例を示す図である。 図8は、図5に例示した温湿度センサ素子の出力値が示す温度と図6に例示した気圧センサ素子の出力値が示す温度との差を例示する図である。 図9は、基準器によって設定された環境温度と温湿度センサ素子が出力する出力値が示す温度との差の一例を示す図である。 図10は、基準器によって設定された環境温度と気圧センサ素子が出力する出力値が示す温度との差の一例を示す図である。 図11は、温湿度センサ素子の出力値が示す温度と気圧センサ素子の出力値が示す温度との差を例示する図である。 図12は、第1実施形態に係る温湿度センサ素子の測定結果を補正する処理フローの一例を示す図である。 図13は、変形例に係る環境センサの内部基板上における各素子が設けられる位置の一例を示す第1の図である。 図14は、変形例に係る環境センサの内部基板上における各素子が設けられる位置の一例を示す第2の図である。
以下、図面を参照して、一実施形態に係る環境センサについて説明する。以下に示す実施形態の構成は例示であり、開示の技術は実施形態の構成に限定されない。
<適用例>
まず、開示の技術の適用例について説明する。適用例に係る環境センサは、環境センサ内部に設けられた発熱部品との間の伝導熱抵抗が互いに異なるように配置された2つの温度センサ素子を備える。発熱部品は、稼働すると発熱する素子である。発熱部品としては、例えば、大気中に存在する化学物質を検出するガスセンサによって例示される発熱量の大きいセンサ素子、所定の演算処理を実行する演算素子、電力を供給するレギュレータに例示される電源電圧を制御する素子が挙げられる。温度センサ素子には、周囲の環境温度による熱以外にもセンサ内部に設けられた発熱部品の熱も受熱する。そのため、センサ内部に設けられた発熱部品の熱による影響により、温度センサ素子の温度測定に誤差が生じる。適用例に係る環境センサは、上述の通り、発熱部品との間の伝導熱抵抗が互いに異なるように配置された2つの温度センサ素子を有する。発熱部品との間の伝導熱抵抗が互いに異なるため、2つの温度センサ素子では、環境センサ内部に設けられた発熱部品の熱による影響に差が生じ、その結果、各々の温度センサ素子による測定結果に差が生じる。そこで、適用例では、2つの温度センサ素子による温度の測定結果に基づいて、一方の温度センサ素子の測定結果を補正し、当該一方の温度センサの測定精度を向上させる。
図1Aは、適用例に係る環境センサ1の内部基板11上における各素子が設けられる位置の一例を示す図である。環境センサ1は、複数の温度センサ素子12y、12z、発熱部品13y、13zおよびフラッシュメモリ15の各素子が内部基板11上に設けられる。発熱部品13y、13zは稼働すると発熱する部品である。温度センサ素子12y、12zは、周囲の温度によって出力値が変動するセンサである。図1Aを参照すると理解できるように、温度センサ素子12zは発熱部品13y、13zの近傍に配置され、温度センサ素子12yは発熱部品13y、13zから離れた位置に設けられる。すなわち、温度
センサ素子12yと発熱部品13yとの間の距離は、温度センサ素子12zと発熱部品13yとの間の距離よりも長い。また、温度センサ素子12yと発熱部品13zとの間の距離は、温度センサ素子12zと発熱部品13zとの間の距離よりも長い。内部基板11による伝導熱抵抗は距離に比例すると考えられるため、温度センサ素子12yは、温度センサ素子12zよりも発熱部品13y、13zとの間の伝導熱抵抗が高くなる位置に配置されていると考えられる。さらに、図1Aを参照すると理解できるように、温度センサ素子12zは、発熱部品13y、13zと温度センサ素子12yとの間に位置するように設けられる。すなわち、温度センサ素子12zは、発熱部品13y、13zから温度センサ素子12yに熱が伝わる熱流経路上に設けられる。そのため、発熱部品13y、13zの発熱による影響は、温度センサ素子12yの測定結果に対するものよりも温度センサ素子12zの測定結果に対するものの方が大きくなる。以下、本明細書において、発熱部品13y、13zを総称して、発熱部品13と称する。
図1Bは、発熱部品13が発熱してからの経過時間と温度センサ素子12y、12zによる温度測定結果を例示する図の一例である。図1Cは、発熱部品13が発熱してからの経過時間と温度センサ素子12y、12zによる温度測定結果の変化の割合を例示する図の一例である。変化の割合は単位時間当たりの変化量であり、図1Bに例示されたグラフの傾きということもできる。図1Bおよび図1Cの横軸は、発熱部品13が発熱してからの経過時間を示す。図1Aの縦軸は測定された温度を示す。図1Bの縦軸は、図1Bに例示した温度センサ素子12yのグラフの傾きと温度センサ素子12zのグラフの傾きとの差の一例を示す。なお、図1Bおよび図1Cにおいて、温度センサ素子12yは「温度センサ1」、温度センサ素子12zは「温度センサ2」と記載されている。
図1Bおよび図1Cを参照すると理解できるように、温度センサ素子12y、12zの出力値が示す温度は、発熱部品13が発熱を開始してから所定の期間上昇し、その後ほぼ一定の温度に落ち着く。以下、本明細書において、発熱部品13が発熱を開始してから温度センサ素子12y、12zの出力値が落ち着くまでの期間を温度上昇期間、温度がほぼ一定になる期間を温度平衡期間と称する。すなわち、単位時間当たりの温度の上昇幅が所定幅を超える場合に温度上昇期間、単位時間当たりの温度の上昇幅が所定幅内である場合を温度平衡期間であるということができる。単位時間当たりの温度の上昇幅は単位時間当たりの温度の変化量ということもできる。あらかじめ所定幅をフラッシュメモリ15に記憶しておくことで、プロセッサ等の演算処理部がフラッシュメモリ15に記憶された所定幅と温度センサ素子12y、12zの出力値が示す温度とを基に温度上昇期間であるか温度平衡期間であるかを判定できる。または、あらかじめ実験等によって測定した温度上昇期間の長さをフラッシュメモリ15に記憶しておくことで、プロセッサ等の演算処理部がフラッシュメモリ15に記憶された温度上昇期間の長さを基に温度上昇期間であるか温度平衡期間であるかを判定できる。プロセッサは、「制御部」の一例である。温度センサ素子12y、12zの出力値は「測定値」の一例である。温度センサ素子12y、12zの出力値が示す温度も「測定値」の一例である。
上述の通り、温度センサ素子12zは、温度センサ素子12yよりも発熱部品13との間の伝導熱抵抗が高い位置に配置される。そのため、図1Bおよび図1Cを参照すると理解できるように、発熱部品13が発熱を開始すると、温度センサ素子12zによる温度の測定結果は温度センサ素子12yによる温度の測定結果よりも急峻に上昇する。すなわち、温度センサ素子12zによる温度の測定結果を時間で微分した微分値は温度センサ素子12yによる温度の測定結果を時間で微分した微分値よりも大きい。また、温度センサ素子12zの方が温度センサ素子12yよりも温度の測定結果は高くなる。すなわち、温度センサ素子12yは温度センサ素子12zよりも発熱部品13の熱による影響が少ない。そのため、温度センサ素子12yは温度センサ素子12zよりも温度の測定誤差が小さくなる。
図1Bを参照すると理解できるように、温度センサ素子12yの出力値が示す温度と温度センサ素子12zの出力値が示す温度との差(図中では温度差と記載)は、温度上昇期間よりも温度平衡期間の方が大きい。また、図1Cを参照すると理解できるように、温度センサ素子12yのグラフの傾きと温度センサ素子12zのグラフの傾きは、いずれも温度上昇期間の方が温度平衡期間よりも大きいことがわかる。そのため、温度平衡期間における温度センサ素子12yの補正は、温度センサ素子12yの出力値が示す温度と温度センサ素子12zの出力値が示す温度との差に基づいて行い、温度の微分値を用いなくともよい。
以上で説明した環境センサ1の熱等価回路は、図1Dによって例示できる。図1Dにおいて、Tは環境温度、Tは発熱部品13による熱、Tは温度センサ素子12yの出力値が示す温度、Tは温度センサ素子12zの出力値が示す温度を示す。また、Rair1は温度センサ素子12yから外気までの熱抵抗、Rair2は温度センサ素子12zから外気までの熱抵抗、Rb1は発熱部品13から温度センサ素子12yまでの熱抵抗、Rb2は発熱部品13から温度センサ素子12zまでの熱抵抗を示す。さらに、I1は温度センサ素子12yを通る熱流束を示し、I2は温度センサ素子12zを通る熱流束を示す。
温度センサ素子12yの補正後の温度は、例えば、以下の式(1)によって算出できる。
式1において、係数βは環境センサ10の熱容量と発熱部品13から温度センサ素子12yまでの熱伝導率とに基づいて決定される係数であり、dT1/dtは温度センサ素子12yの出力値が示す温度を時間で微分した温度の微分値である。環境センサ10の熱容量は、例えば、筐体20、内部基板11、さらには内部基板11上に設けられる各素子の熱容量の合計である。式(1)は図1Dに例示された熱等価回路における温度センサ素子12yの出力値が示す温度を補正する式の一例である。式(1)において、各熱抵抗値(上記した、Rair1、Rair2、Rb1、Rb2)や係数βがあらかじめ実験等によって決定されば、温度センサ素子12yの出力値が示す温度、温度センサ素子12zの出力値が示す温度および温度センサ素子12yの出力値が示す温度を時間で微分した温度の微分値から、式(1)によって環境温度Tが算出される。上述の通り、温度平衡期間では温度上昇期間よりも温度の微分値は小さくなる。そのため、式(1)において、温度平衡期間の方が温度上昇期間よりも、温度センサ素子12yの出力値が示す温度の補正に対する温度の微分値の寄与が大きくなる。
式(1)は、以下の式(2)のように整理することもできる。
式(2)を参照すると、各熱抵抗値(上記した、Rair1、Rair2、Rb1、Rb2)が定数である場合、温度センサ素子12yの出力値が示す温度と環境温度との差(T−T)は、温度センサ素子12zの出力値が示す温度と温度センサ素子12yの出力値が示す温度との差(T−T)に比例することがわかる。
<実施形態>
図2から図4は、第1実施形態に係る環境センサ10の一例を示す図である。環境センサ10は、適用例に係る環境センサ1の一例である。図2は環境センサ10の外観の一例を示す図である。環境センサ10は、筐体20と接続端子19とを備える。接続端子19は、パーソナルコンピュータによって例示される外部装置との接続に用いられる端子である。環境センサ10は、例えば、接続端子19によって接続されたパーソナルコンピュータに対して、測定結果を送信できる。図3および図4は、環境センサ10の筐体20を外して内部基板11を露出した状態の一例を示す図である。図3は環境センサ10の内部基板11を正面方向から見た図の一例であり、図4は環境センサ10の内部基板11を背面方向から見た図の一例である。図4では、内部基板11の正面方向の面に設けられる温湿度センサ素子12aおよび気圧センサ素子12bは点線で示されている。
環境センサ10の内部基板11は、例えば、プリント基板である。内部基板11の正面側には、図3に例示されるように、温湿度センサ素子12a、気圧センサ素子12bおよびガスセンサ素子13aが設けられる。また、内部基板11の背面側の面には、図4に例示されるように、演算処理を行うMicro Controller Unit(MCU)13b、電力を供給
するレギュレータ13c、情報を記憶するフラッシュメモリ15(図中では、Flash Mem
と記載)、外部装置との無線通信を制御するBluetooth Low Energy(BLE)モジュール16が設けられる。また、温湿度センサ素子12aの周囲には、スリット11a、11bが設けられる。温湿度センサ素子12a、気圧センサ素子12b、ガスセンサ素子13a、MCU13b、レギュレータ13c、フラッシュメモリ15およびBLEモジュール16は、内部基板11上に設けられた図示しない所定パターンの配線によって接続される。ガスセンサ素子13a、MCU13bおよびレギュレータ13cは、稼働に伴う発熱が他の素子より高い。そのため、ガスセンサ素子13a、MCU13bおよびレギュレータ13cを総称するときは、発熱部品13とも称する。スリット11a、11bは、「切り込み」の一例である。
温湿度センサ素子12aは、温度および湿度を測定するセンサである。温湿度センサ素子12aは、周囲の温度に応じて出力値が変化する温度センサ素子と周囲の湿度に応じて出力値が変化する湿度センサ素子とを含む。温湿度センサ素子12aは発熱部品13による熱の影響を抑制するため、発熱部品13からは離れた位置に設けられる。温湿度センサ素子12aは、例えば図3のように、内部基板11の端部に設けられる。温湿度センサ素子12aは、適用例に係る温度センサ素子12yの一例である。温湿度センサ素子12aは、「第1のセンサ」の一例である。
気圧センサ素子12bは、気圧を測定するセンサである。気圧センサ素子12bは、気圧を測定する気圧センサと周囲環境の温度を測定する温度センサとを含む。そのため、気圧センサ素子12bの出力値によって温度を取得することも可能である。温度センサ素子として利用する気圧センサ素子12bは、適用例に係る温度センサ素子12zの一例である。気圧センサ素子12bは、発熱部品13から温湿度センサ素子12aに熱が伝わる熱流経路上に設けられる。気圧センサ素子12bは、「第2のセンサ」の一例である。
ガスセンサ素子13aは、周囲の大気中に存在する化学物質を検出するセンサである。ガスセンサ素子13aの出力は、周囲の空気中における化学物質の濃度にしたがって出力
値が変化する。また、ガスセンサ素子13aは、稼働中における発熱量が他のセンサ素子と比較して高い。
フラッシュメモリ15は、上述の通り、測定結果が一時的に記憶される。また、フラッシュメモリ15には、測定結果を較正する較正テーブルおよびMCU13bによって実行されるプログラムが格納されている。MCU13bはフラッシュメモリ15に格納されたプログラムを実行することで、例えば、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度の補正を行う。MCU13bが稼働すると、処理負荷に応じて発熱する。
環境センサ10は、上述の温湿度センサ素子12a、気圧センサ素子12b、ガスセンサ素子13aを備えることで、環境センサ10の周囲環境における各種物理量を測定可能である。温湿度センサ素子12a、気圧センサ素子12b、ガスセンサ素子13aによって測定された測定結果は、フラッシュメモリ15に一時的に記憶される。MCU13bは、フラッシュメモリ15に記憶された測定結果に対して所定の補正処理を行った上で、外部装置に出力する。外部装置への出力は、例えば、BLE16を介した無線通信や接続端子19を介した有線通信によって行われる。
温湿度センサ素子12aによる温度の測定精度は、発熱部品13の発熱の影響により低下するおそれがある。そこで、第1実施形態に係る環境センサ10では、温湿度センサ素子12aによる温度の測定精度の低下を抑制するため、以下の構成を採用する。
温湿度センサ素子12aと発熱部品13との間の距離を可及的に長くする。例えば、図3の例では、温湿度センサ素子12aを内部基板11の端部に設けるとともに発熱部品13を当該端部から離れた位置に設けることで、温湿度センサ素子12aと発熱部品13との間の距離を確保している。温湿度センサ素子12aと発熱部品13との間の距離が確保されることで、温湿度センサ素子12aと発熱部品13との間の伝導熱抵抗を高めることができ、温湿度センサ素子12aの測定精度への発熱部品13の熱による影響が抑制される。
内部基板11において、温湿度センサ素子12aと発熱部品13との間にスリット11a、11bが設けられる。スリット11aおよび11bは、温湿度センサ素子12aの周囲に設けられる内部基板11の切欠き部である。スリット11a、11bが温湿度センサ素子12aと発熱部品13との間に設けられることで、温湿度センサ素子12aと発熱部品13との間の伝導熱抵抗をより高くすることができる。伝導熱抵抗が高くなることにより、温湿度センサ素子12aへの発熱部品13の熱による影響が抑制される。
さらに、本実施形態では、発熱部品13の発熱状態に応じて温湿度センサ素子12aの測定結果を補正する処理が行われる。気圧センサ素子12bは、上述の通り、その出力値が周囲の温度によっても変動する。そのため、気圧センサ素子12bは、温度センサ素子として使用することも可能である。上述の通り、気圧センサ素子12bは、発熱部品13から温湿度センサ素子12aに熱が伝わる熱流経路上に設けられる。また、温湿度センサ素子12aは発熱部品13との距離が可及的に長くなる位置に設けられるとともに、温湿度センサ素子12aと発熱部品13との間の伝導熱抵抗がより高くなるようにスリット11a、11bが設けられる。そのため、発熱部品13の熱による測定結果への影響は、温湿度センサ素子12aに対するものと気圧センサ素子12bに対するものとでは異なる。そこで、本実施形態では、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度と気圧センサ素子12bの出力値が示す温度とに基づいて、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度を補正する。
図5から図11は、発熱部品13を発熱させたときにおける温湿度センサ素子12aお
よび気圧センサ素子12bの出力値の変化の一例を示す図である。図5から図11では、発熱部品13の発熱が高温の場合と低温の場合が比較される。以下、図5から図11を参照して、温湿度センサ素子12aおよび気圧センサ素子12bの出力値の変化について説明する。
図5は、発熱部品13を発熱させたときの温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度の一例を示す図である。図5では、縦軸が温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度を示し、横軸が発熱部品13が発熱を開始してからの経過時間を示す。図5では、発熱部品13を高温で発熱させた場合における温湿度センサ素子12aの出力値の変化(図中のC1で示される曲線)と、発熱部品13をC1で示される場合よりも低温で発熱させた場合における温湿度センサ素子12aの出力値の変化(図中のC2で示される曲線)とが例示される。なお、図5では、C1の場合とC2の場合とで、温湿度センサ素子12aの出力値が3回ずつ測定される。図5を参照すると、発熱部品13が発熱を開始すると温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度が上昇し、その後、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度がほぼ一定となることがわかる。さらに、図5を参照すると、発熱部品13の発熱が高温の場合の方が、単位時間当たりの温度の上昇幅、すなわち変化量が大きい。すなわち、発熱部品13の発熱が高温の場合の方が、温度変化の微分値が大きくなる。
図6は、発熱部品13を発熱させたときの気圧センサ素子12bの出力値が示す温度の一例を示す図である。図6では、縦軸が気圧センサ素子12bの出力値が示す温度を示し、横軸が発熱部品13が発熱を開始してからの経過時間を示す。図6では、発熱部品13を高温で発熱させた場合における気圧センサ素子12bの出力値の変化(図中のC3で示される曲線)と、発熱部品13をC3で示される場合よりも低温で発熱させた場合における気圧センサ素子12bの出力値の変化(図中のC4で示される曲線)とが例示される。なお、図6では、C3の場合とC4の場合とで、気圧センサ素子12bの出力値が3回ずつ測定される。図6の場合も、図5に例示される場合と同様に、発熱部品13が発熱を開始すると気圧センサ素子12bの出力値が示す温度が上昇し、その後、気圧センサ素子12bの出力値が示す温度がほぼ一定となることがわかる。さらに、発熱部品13の発熱が高温の場合の方が、単位時間当たりの温度の上昇幅、すなわち変化量が大きい。すなわち、発熱部品13の発熱が高温の場合の方が、温度変化の微分値が大きくなる。
図7は、図5に例示した温湿度センサ素子12aのグラフの傾きと図6に例示した気圧センサ素子12bのグラフの傾きとの差の一例を示す図である。図7では、縦軸が図5に例示した温湿度センサ素子12aのグラフの傾きと図6に例示した気圧センサ素子12bのグラフの傾きとの差を示し、横軸が発熱部品13が発熱を開始してからの経過時間を示す。図7を参照すると理解できるように、温湿度センサ素子12aのグラフの傾きと気圧センサ素子12bのグラフの傾きとの差は、温度上昇期間の方が温度平衡期間よりも大きいことがわかる。
図8は、図5に例示した温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度と図6に例示した気圧センサ素子12bの出力値が示す温度との差を例示する図である。図8では、縦軸が温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度と気圧センサ素子12bの出力値が示す温度との差を示し、横軸が発熱部品13が発熱を開始してからの経過時間を示す。図8では、発熱部品13を高温で発熱させた場合における温湿度センサ素子12aの出力値と気圧センサ素子12bの出力値の差(図中の丸印C5で示される曲線)と、発熱部品13をC5で示される場合よりも低温で発熱させた場合における温湿度センサ素子12aの出力値と気圧センサ素子12bの出力値の差(図中の丸印C6で示される曲線)とが例示される。図8を参照すると理解できるように、温湿度センサ素子12aの出力値と気圧センサ素子12bの出力値との差は、発熱部品13の発熱が高温の場合の方が発熱部品13の発熱が低温の場合よりも大きくなる。また、温湿度センサ素子12aの出力値と気圧センサ素子
12bの出力値との差は、温度上昇期間よりも温度平衡期間の方が大きくなる。
図9から図11では、温度平衡期間における温湿度センサ素子12aおよび気圧センサ素子12bの各々の出力値が示す温度が例示される。図9は、基準器によって設定された環境温度と温湿度センサ素子12aが出力する出力値が示す温度との差の一例を示す図である。基準器は、例えば箱状に形成され、箱の内部を所定温度に設定可能である。図9では、基準器の内部に環境センサ10を設置し、基準器によって設定された環境温度と温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度との差が例示される。換言すれば、図9では、温湿度センサ素子12aの測定誤差が例示されているといえる。図9の横軸は基準器によって設定された環境温度を例示し、縦軸は温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度と環境温度との差が例示される。図9では、発熱部品を高温で発熱させた場合(図中の発熱大)と低温で発熱させた場合(図中の発熱小)とが例示され、発熱大の場合および発熱小の場合の各々において3回ずつ測定が行われている。図9を参照すると理解できるように、発熱部品13が高温に発熱している場合の方が、低温に発熱している場合よりも温湿度センサ素子12aの誤差が大きいことがわかる。また、温湿度センサ素子12aの誤差に対する環境温度の影響は、発熱部品の発熱する温度による影響と比較すると小さいといえる。
図10は、基準器によって設定された環境温度と気圧センサ素子12bが出力する出力値が示す温度との差の一例を示す図である。図10では、基準器の内部に環境センサ10を設置し、基準器によって設定された環境温度と気圧センサ素子12bの出力値が示す温度との差が例示される。換言すれば、図10では、気圧センサ素子12bの測定誤差が例示されるといえる。図10の縦軸と横軸は図9と同様であるため、その説明を省略する。図10を参照すると、図9に例示される温湿度センサ素子12aと同様に、発熱部品が高温に発熱している場合の方が、低温に発熱している場合よりも気圧センサ素子12bの誤差が大きいことがわかる。また、気圧センサ素子12bの誤差に対する環境温度の影響は、発熱部品の熱による影響と比較すると小さいといえる。
図11は、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度と気圧センサ素子12bの出力値が示す温度との差を例示する図である。図11に係る測定では、基準器の内部に環境センサ10を設置し、基準器による環境温度を変化させながら、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度と気圧センサ素子12bの出力値が示す温度との差が記録される。図11に係る測定でも、図9および図10に例示される測定と同様に、発熱大の場合および発熱小の場合の各々において3回ずつ測定が行われている。図11を参照すると理解できるように、発熱部品が高温に発熱している場合の方が、低温に発熱している場合よりも温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度と気圧センサ素子12bの出力値が示す温度との差が大きくなることがわかる。
図5から図11を参照すると理解できるように、温湿度センサ素子12aのグラフの傾きと気圧センサ素子12bのグラフの傾きとの差は、温度上昇期間の方が温度平衡期間よりも大きい。換言すれば、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度の微分値と気圧センサ素子12bの出力値が示す温度の微分値との差は、温度上昇期間の方が温度平衡期間よりも大きい。また、温度上昇期間および温度平衡期間のいずれにおいても、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度と気圧センサ素子12bの出力値が示す温度との間には、差が生じることがわかる。また、環境温度の影響は、発熱部品の発熱する温度による影響と比較すると小さいといえるため、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度を補正する際には、環境温度は考慮しなくともよい。
図12は、第1実施形態に係る温湿度センサ素子12aの測定結果を補正する処理フローの一例を示す図である。図12に例示される処理は、例えば、MCU13bがフラッシ
ュメモリ15に記憶されたプログラムを実行することで実現される。この場合、例えば、あらかじめ実験等で確認された各抵抗値(図1DのRair1、Rair2、Rb1、Rb2)は、フラッシュメモリ15に記憶される。以下、図12を参照して、実施形態に係る温湿度センサ素子12aの測定結果を補正する処理フローの一例について説明する。
S1では、MCU13bは、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度を取得する。S2では、MCU13bは、気圧センサ素子12bの出力値が示す温度を取得する。S3では、MCU13bは、各抵抗値(図1DのRair1、Rair2、Rb1、Rb2)をフラッシュメモリ15から読み出す。さらに、MCU13bは、S1およびS2で取得した温度とフラッシュメモリ15から読み出した各抵抗値を上述の式(1)に代入して、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度を補正する。S4では、MCU13bは、補正後の測定結果を出力する。
実施形態では、発熱部品13との間の伝導熱抵抗が互いに異なるように、温湿度センサ素子12aと気圧センサ素子12bとが配置される。そのため、発熱部品13の発熱による温湿度センサ素子12aの出力値への影響と気圧センサ素子12bの出力値への影響との間には、図5から図11に例示されるように差が生じる。本実施形態では、この差を用いて、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度を補正する。そのため、本実施形態によれば、温湿度センサ素子12aの測定精度を高める事ができる。さらに、気圧センサ素子12bは温湿度センサ素子12aの補正のために追加した素子ではないため、本実施形態によれば、温湿度センサ素子12aの測定精度を高めるために、環境センサ10に素子を追加しなくともよい。
実施形態では、気圧センサ素子12bは、発熱部品13から温湿度センサ素子12aへの熱流経路上に設けられた。すなわち、気圧センサ素子12bは、発熱部品13から温湿度センサ素子12aに熱が伝わる経路上に設けられる。そのため、発熱部品13からの熱による影響は、気圧センサ素子12bに対するものの方が温湿度センサ素子12aに対するものよりも大きくなることがより確実になる。そのため、発熱部品13が発熱した場合における気圧センサ素子12bの出力値が示す温度と温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度との間の差がより顕著となる。そのため、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度と気圧センサ素子12bの出力値が示す温度を用いた温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度の補正の精度をより高くすることができる。
実施形態では、温湿度センサ素子12aと発熱部品13との間にスリット11a、11bが設けられた。スリット11a、11bが設けられることによって、温湿度センサ素子12aと発熱部品13との間の伝導熱抵抗をより高くすることができる。伝導熱抵抗が高くなることにより、温湿度センサ素子12aへの発熱部品13の熱による影響が抑制される。その結果、温湿度センサ素子12aの測定精度を高めることができる。
実施形態では、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度と気圧センサ素子12bの出力値が示す温度を取得すれば、上記した式(1)によって、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度を補正できる。すなわち、実施形態によれば、温湿度センサ素子12aの測定結果の補正を好適に行うことができる。
実施形態では、温度によって出力値が変動する温湿度センサ素子12aと気圧センサ素子12bとを互いに異なる位置に配置した。そのため、温湿度センサ素子12aと気圧センサ素子12bとの出力値によって、環境センサ10内の温度分布の概略を把握することができる。
<変形例>
実施形態に係る環境センサ10は、図2に例示されるように接続端子19を備え、接続端子19によってパーソナルコンピュータ等の外部装置に接続可能である。そのため、外部装置が発熱すると、その熱が接続端子19を介して環境センサ10に伝熱する。外部装置からの熱によって、温湿度センサ素子12aの測定精度が低下する可能性がある。外部装置では、外部装置の処理に係る負荷率が高いほど発熱が高くなると考えられる。処理に係る負荷率は、例えば、外部装置が搭載する演算処理装置の使用率である。そこで、例えば、外部装置の処理に係る負荷率と補正値との対応関係をあらかじめ実験等で確認しておき、その対応関係をフラッシュメモリ15に記憶しておく。MCU13bは、接続端子19を介して外部統治の処理に係る負荷率を取得し、取得した負荷率とフラッシュメモリ15に記憶した対応関係と温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度と気圧センサ素子12bの出力値が示す温度とに基づいて、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度を補正してもよい。接続端子19は、「接続部」の一例である。
実施形態では、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度と気圧センサ素子12bの出力値が示す温度とを用いて温湿度センサ素子12aの補正を行った。しかしながら、実施形態で説明した技術は、温湿度センサ素子12aの補正に限定されない。例えば、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度と気圧センサ素子12bの出力値が示す温度とを用いて、気圧センサ素子12bの出力値が補正されてもよい。気圧センサ素子12bは、上述の通り、周囲の温度によっても出力値が変動するため、このような補正を行うことで、周囲の温度による気圧センサ素子12bの測定誤差を抑制できる。
実施形態では、温湿度センサ素子12aと気圧センサ素子12bとの出力値を用いて、温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度を補正したが、温湿度センサ素子12a以外の出力値が補正されてもよい。環境センサ10は、例えば、温度によって出力値が変動する温度特性を有する複数のセンサを有し、当該複数のセンサの出力値を用いて、当該複数のセンサのうちのひとつのセンサの出力値を補正してもよい。
環境センサ10は、さらに、図5から図11に例示されるような、発熱部品13の発熱が高温の場合と低温の場合をフラッシュメモリ15に記憶してもよい。発熱部品13の発熱が高温の場合とは、例えば、何らかの事象により異常な動作が生じて発熱部品13が高温になっている場合であり、発熱部品13の発熱が低温の場合とは、例えば、発熱部品13が正常に動作している場合である。MCU13bは、温湿度センサ素子12aと気圧センサ素子12bの出力値とフラッシュメモリ15に記憶した情報とに基づいて、発熱部品13のいずれかが異常な動作をしていることを検知することもできる。
環境センサ10は、さらに、図13に例示するように、発熱部品13各々の近傍に温度センサ素子を配置してもよい。図13では、ガスセンサ素子13aの近傍に気圧センサ素子12bが配置され、発熱部品13dの近傍には温度センサ素子12cが配置されている。また、環境センサ10は、図14に例示するように、接続端子19の近傍に温度センサ素子12dを設けてもよい。図13や図14に例示される構成を採用することで、発熱部品13各々や接続端子19に接続されるパーソナルコンピュータ等の外部装置の発熱に係る情報をより高い精度で取得し、取得した情報を温湿度センサ素子12aの出力値が示す温度の補正に用いることができる。
以上で開示した実施形態や変形例はそれぞれ組み合わせる事ができる。
<<コンピュータが読み取り可能な記録媒体>>
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させる情報処理プログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行さ
せることにより、その機能を提供させることができる。
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、Compact Disc Read Only Memory(CD−ROM)、Compact Disc - Recordable(CD−R)、Compact Disc - ReWriterable(CD−RW)、Digital Versatile Disc(DVD)、ブ
ルーレイディスク(BD)、Digital Audio Tape(DAT)、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM等がある。
1、10・・・温度センサ
11・・・内部基板
11a、11b・・・スリット
12a・・・温湿度センサ素子
12b・・・気圧センサ素子
13・・・発熱部品
13a・・・ガスセンサ
13b・・・MCU
15・・・フラッシュメモリ
16・・・BLE
19・・・接続端子
20・・・筐体

Claims (6)

  1. 発熱部品と、
    前記発熱部品との間の伝導熱抵抗が互いに異なるように配置され、所定の物理量を測定可能であるとともに前記所定の物理量を測定した測定値が周囲の温度によって変動する第1のセンサおよび第2のセンサと、
    前記所定の物理量を測定したときの前記第1のセンサの測定値と前記第2のセンサの測定値とに基づいて前記第1のセンサおよび前記第2のセンサのうちいずれかの測定値を補正する制御部と、を備える、ことを特徴とする、
    環境センサ。
  2. 前記第1のセンサは前記第2のセンサよりも前記発熱部品との伝導熱抵抗が高くなる位置に配置され、
    前記制御部は、前記第1のセンサの測定値を補正する、ことを特徴とする、
    請求項1に記載の環境センサ。
  3. 前記第2のセンサは、前記発熱部品から前記第1のセンサに伝熱する経路上に配置される、
    請求項2に記載の環境センサ。
  4. 前記第1のセンサと前記発熱部品とは基板上に配置されており、前記第1のセンサと前記発熱部品との間における前記基板上には切り込みが設けられている、ことを特徴とする
    請求項2または3に記載の環境センサ。
  5. 前記環境センサは外部装置と接続する接続部を有し、
    前記制御部は、前記接続部を介して前記外部装置の処理に係る負荷率を取得し、取得した前記負荷率と前記所定の物理量を測定したときの前記第1のセンサの測定値と前記第2のセンサの測定値とに基づいて前記第1のセンサの測定値を補正する、ことを特徴とする、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の環境センサ。
  6. 前記第1のセンサは温度センサである、ことを特徴とする、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の環境センサ。
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